JP2003289307A - 機器間通信システム及び機器間通信方法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

機器間通信システム及び機器間通信方法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003289307A
JP2003289307A JP2002089965A JP2002089965A JP2003289307A JP 2003289307 A JP2003289307 A JP 2003289307A JP 2002089965 A JP2002089965 A JP 2002089965A JP 2002089965 A JP2002089965 A JP 2002089965A JP 2003289307 A JP2003289307 A JP 2003289307A
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electronic device
device group
electronic
group
communication
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Yasunori Oto
康紀 大戸
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の携帯機器からなる機器グループの不正
利用を好適に防止する。 【解決手段】 使用許可装置は、機器グループを構成す
るすべての機器が通信範囲内に存在しているかどうかを
常に監視して、すべての機器が通信範囲内に存在してい
ることを条件に他の機器に対して通信を許可するが、少
なくとも1台の機器を発見することができなくなると、
他のすべての機器の使用を不許可状態にして、機器の不
正な使用を防止する。また、各機器は、通信範囲から外
れると自動的にロックを設定して不正使用を防止する。
その後、行方不明の機器が再び無線通信範囲内に到来す
ると、ロックを自動的に解除してその使用を許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の携帯機器か
らなる機器グループを機器間接続による作業環境を動的
に形成する機器間通信システム及び機器間通信方法、電
子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設定装置
及び方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特
に、無線により機器グループの接続を実現する機器間通
信システム及び機器間通信方法、電子機器及び電子機器
の制御方法、機器グループ設定装置及び方法、並びにコ
ンピュータ・プログラムに関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、複数の携帯機
器からなる機器グループの不正利用を防止する機器間通
信システム及び機器間通信方法、電子機器及び電子機器
の制御方法、機器グループ設定装置及び方法、並びにコ
ンピュータ・プログラムに係り、特に、機器グループ内
の一部の携帯機器の紛失や盗難時における機器の不正使
用を回避する機器間通信システム及び機器間通信方法、
電子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設定装
置及び方法、並びにコンピュータ・プログラムに関す
る。
【0003】
【従来の技術】複数の情報端末同士を接続する、あるい
は、情報端末とその周辺機器を接続することにより作業
環境を拡張するということが行なわれている。
【0004】従来はこの種の機器間接続を有線ケーブル
によって行なっていた。しかしながら、この場合、コネ
クタの接続作業を行なうことや、ケーブルの引き回しが
煩雑である、などの問題がある。とりわけ、携帯型の機
器においては、ユーザが移動するたびにケーブルの取り
外しや再結線が必要となり、ユーザビリティに欠ける。
【0005】このため、最近では機器間接続のために近
距離無線データ通信技術が積極的に採り入れられてい
る。無線通信によれば、携帯型機器における柔軟な接続
形態を実現することができる。例えば、あるユーザが無
線通信機能を備えた複数の機器を組み合わせて(以下、
「機器グループ」とする)携行し、好きな場所で機器を
取り出して、機器間接続による作業環境を動的に形成す
ることができる。
【0006】ところが、無線接続を行なう場合、有線接
続に比し、機器間の接続関係が不明瞭となり、セキュリ
ティ上問題となる。例えば、近隣にいる不正なユーザが
成りすまして機器間接続グループ内に不正アクセスした
りしても、アクセスが不可視であるため検出が容易でな
い。また、ユーザが組み合わせて用いている機器グルー
プのうち一部を不正に取得されてしまった後、その機器
の使用を禁止又は制限することはできない。
【0007】電子機器の操作許可にはパスワード入力を
行なう方式が広く採用されている。しかしながら、この
方法では、正当なユーザがパスワードを忘れてしまい機
器操作が許可されなくなってしまったり、あるいはパス
ワードそのものが盗まれて不正な利用が行なわれてしま
うという危険性がある。 また、パスワード待機モード
への移行が自動的に行われない場合、 当該モードへの
移行が面倒である。また、 携帯電話や情報端末など、
携帯可能な電子機器を置き忘れてしまったとき、紛失し
たことをユーザが気付いたときに機器がパスワード・モ
ードになっているかどうかを確認することはできない。
【0008】また、現行の携帯電話サービスの場合、紛
失後に機器の不正な利用が行なわれたとしても、紛失届
けを提出するまでの間に発生した通信料などの費用は元
のユーザに請求されるので、被害に遭う可能性がある。
【0009】例えば、特開2000−125023号公
報には、紛失した電子機器の探知方法及び電子機器の不
正使用防止装置について開示されている。同公報によれ
ば、あらかじめ記憶された所定電話番号データと受信し
た電話番号データを比較して、一致しない場合にメイン
システムを起動しないことにより、不正規の利用を回避
するとともに、PHS回路を探知することで紛失した機
器を発見することができる。
【0010】しかしながら、この場合、認証を行なう度
に通信料を支払う必要がある。 また、該当サービスを
受けるためには、機器を購入後のユーザにかかる負担が
大きいという問題がある。
【0011】また、特開2000−268216号公報
には、携帯端末装置を置き忘れたときに所持者の意志で
ロックをすることができ、第三者による悪用の防止を図
れる携帯端末装置について開示されている。同公報に記
載の携帯端末装置は、通信のための信号を入力する入力
部と、受信データを表示する表示部と、入力部及び表示
部の動作を制御する制御部を備えている。制御部は第1
の制御情報を含む第1の文字情報が受信されたときに第
1の制御情報に従って入力部の入力操作を制限する。ま
た、制御部は第2の制御情報を含む第2の文字情報が受
信されたときに第2の制御情報に従って入力部の入力操
作の制限を解除する。これにより、携帯端末装置を置き
忘れたときに所持者の意志でロック及びロック解除をす
ることができ、第三者による悪用が防止できる。
【0012】この場合、携帯端末の使用を禁止する際
に、当該携帯端末に対してコマンドを含んだメールを送
信することが必要であるが、 紛失時を自動的に判断す
ることはできないので、 その間に不正使用される恐れ
がある。また、通信網を介してこの処理を行わなければ
いけないことから、 そのための通信コストがかかると
いう問題がある。
【0013】一方、自動車とそれに対する無線を用いた
鍵システムが存在している。しかしながら、このシステ
ムは、自動車と鍵が1つの組となっていることから、
他の自動車、乃至は電子機器に対する使用許可を自由に
(動的に)設定することができない。 また、鍵を紛失
したあと、第三者がこれを用いて自動車を不正使用する
ことができてしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の携帯機器からなる機器グループを無線通信により機器
間接続を行なうことによって作業環境を動的に形成する
ことができる、優れた機器間通信システム及び機器間通
信方法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グルー
プ設定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラム
を提供することにある。
【0015】本発明のさらなる目的は、複数の携帯機器
からなる機器グループの不正利用を好適に防止すること
ができる、優れた機器間通信システム及び機器間通信方
法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設
定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラムを提
供することにある。
【0016】本発明のさらなる目的は、機器グループ内
の一部の携帯機器の紛失や盗難時における機器の不正使
用を回避することができる、優れた機器間通信システム
及び機器間通信方法、電子機器及び電子機器の制御方
法、機器グループ設定装置及び方法、並びにコンピュー
タ・プログラムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、複数の電子機器からなる機器グループ内でデータ通
信を行なう機器間通信システム又は方法であって、機器
グループ内の1つの電子機器が他の電子機器の機器使用
の許可を管理する使用許可装置として動作し、前記使用
許可装置は、機器グループ内の各電子機器と通信可能か
否かを検出する存在確認手段又はステップと、機器グル
ープ内の少なくとも1つの電子機器と通信が不可能にな
ったことに応答して機器グループ内の残りの電子機器の
使用を不許可に設定する使用不許可手段又はステップ
と、を備えることを特徴とする機器間通信システム又は
方法である。
【0018】但し、ここで言う「システム」とは、複数
の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が
論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュ
ールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0019】本発明の第1の側面によれば、使用許可装
置は、機器グループを構成するすべての機器が通信範囲
内に存在しているかどうかを常に監視して、すべての機
器が通信範囲内に存在していることを条件に他の機器に
対して通信を許可する。また、少なくとも1台の機器を
発見することができなくなると、他のすべての機器の使
用を不許可状態にすることによって、機器グループの不
正な使用を防止することができる。
【0020】機器グループに属する各電子機器は、使用
不許可に設定されたことに応答して、ユーザからの入力
操作を制限し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーシ
ョンを実行する。あるいは、使用許可装置と通信が途絶
したことに応答して、ユーザからの入力操作を制限し、
及び/又は、所定の通信途絶オペレーションを実行す
る。また、電子機器は、前記使用許可装置と通信が途絶
したことに応答して、所定の紛失情報センタに紛失情報
を通知するようにしてもよい。
【0021】また、使用許可装置は、機器グループ内の
すべての電子機器と通信が可能になったことに応答し
て、各電子機器に設定した使用不許可状態を解除するよ
うにしてもよい。
【0022】また、本発明の第2の側面は、複数の電子
機器との間で機器グループとして動作する電子機器又は
その制御方法であって、機器グループ内で他の電子機器
に対して自身の存在確認を行なう手段又はステップと、
機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なう手段
又はステップと、存在確認の結果に応じて自身の使用許
可/不許可を制御する使用許可制御手段又はステップ
と、を具備することを特徴とする電子機器又はその制御
方法である。
【0023】前記使用許可制御手段又はステップは、他
の電子機器の存在確認を行なえなくなったことに応答し
て、自身の使用を不許可状態に設定する。使用不許可状
態では、ユーザからの入力操作を制限し、及び/又は、
所定の通信途絶オペレーションを実行する。
【0024】他の電子機器の存在確認を行なえなくなっ
た場合、電子機器は、機器グループの通信範囲から逸脱
して紛失したと推定される。このような状況下では、電
子機器の使用を不許可に設定することによって、機器の
不正な使用を防止することができる。
【0025】また、前記使用許可制御手段は、存在確認
不能な他の電子機器の存在を再び確認できた場合、機器
グループの通信範囲に戻ってきたと推定されるので、自
身の使用不許可状態を解除するようにしてもよい。
【0026】また、本発明の第3の側面は、複数の電子
機器との間で機器グループとして動作する電子機器又は
その制御方法であって、機器グループ内の他の電子機器
の存在確認を行なう手段又はステップと、存在確認の結
果に応じて機器グループ内の各電子機器の使用許可/不
許可を制御する使用許可制御手段又はステップと、を具
備することを特徴とする電子機器又はその制御方法であ
る。
【0027】本発明の第3の側面に係る電子機器は、機
器グループ内においてマスタとして稼動して、機器グル
ープ内の電子機器の使用許可/不許可を一元的に管理す
ることができる。
【0028】すなわち、本発明の第3の側面に係る電子
機器は、機器グループ内の少なくとも1つの電子機器の
存在確認を行なえなくなった場合、当該電子機器が紛失
したと推定することができるので、機器グループ内のす
べての電子機器の不正使用を防止するために、これらの
使用を不許可に設定する。使用不許可に設定された電子
機器は、ユーザからの入力操作を制限し、及び/又は、
所定の通信途絶オペレーションを実行する。
【0029】また、機器グループ内のすべての電子機器
の存在確認を行なえた場合には、正常な機器グループ動
作を再開することができるので、機器グループ内のすべ
ての電子機器の使用不許可状態を解除するようにしても
よい。
【0030】また、本発明の第4の側面は、複数の電子
機器からなる機器グループの設定を行なう機器グループ
設定装置又は設定方法であって、通信可能範囲に存在す
る各電子機器を可視的に表示する表示手段又はステップ
と、ユーザ入力を受容するユーザ入力手段又はステップ
と、可視化された電子機器に対するユーザ入力操作に応
答して、複数の電子機器からなる機器グループの設定を
行なう機器グループ設定手段又はステップと、を具備す
ることを特徴とする機器グループ設定装置又は設定方法
である。
【0031】ここで、前記機器グループ設定手段又はス
テップは、可視化された電子機器に対するユーザ入力操
作に応答して、機器グループの登録、該登録の解除、機
器グループにおいて設定された使用不許可状態の解除を
行なうようにしてもよい。
【0032】また、通信可能範囲に存在する電子機器と
既に登録した機器グループ情報を基に紛失したと判断さ
れる電子機器のリストを可視的に表示する紛失電子機器
表示手段又はステップをさらに備えてもよい。
【0033】本発明の第4の側面に係る機器グループ設
定装置又は設定方法によれば、ユーザは、可視化された
各電子機器に対して直接操作を行なうことによって、機
器グループの登録、該登録の解除、機器グループにおい
て設定された使用不許可状態の解除を行なうことができ
るので、機器グループの設定作業を直感的に行なうこと
ができる。
【0034】また、本発明の第5の側面は、複数の電子
機器との間で機器グループとして動作する電子機器の制
御をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピ
ュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラム
であって、機器グループ内で他の電子機器に対して自身
の存在確認を行なうステップと、機器グループ内の他の
電子機器の存在確認を行なうステップと、存在確認の結
果に応じて自身の使用許可/不許可を制御する使用許可
制御ステップと、機器グループ内で他の電子機器に対し
て自身の存在確認を行なうステップと、機器グループ内
の他の電子機器の存在確認を行なうステップと、存在確
認の結果に応じて自身の使用許可/不許可を制御する使
用許可制御ステップと、を具備することを特徴とするコ
ンピュータ・プログラムである。
【0035】また、本発明の第6の側面は、複数の電子
機器との間で機器グループとして動作する電子機器の制
御をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピ
ュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラム
であって、機器グループ内の他の電子機器の存在確認を
行なうステップと、存在確認の結果に応じて機器グルー
プ内の各電子機器の使用許可/不許可を制御する使用許
可制御ステップと、を具備することを特徴とするコンピ
ュータ・プログラムである。
【0036】また、本発明の第7の側面は、複数の電子
機器からなる機器グループの設定を行なうための処理を
コンピュータ・システム上で実行するようにコンピュー
タ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであ
って、通信可能範囲に存在する各電子機器を可視的に表
示する表示ステップと、ユーザ入力を受容するユーザ入
力ステップと、可視化された電子機器に対するユーザ入
力操作に応答して、複数の電子機器からなる機器グルー
プの設定を行なう機器グループ設定ステップと、を具備
することを特徴とするコンピュータ・プログラムであ
る。
【0037】本発明の第5乃至第7の各側面に係るコン
ピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で
所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記
述されたコンピュータ・プログラムを定義したものであ
る。換言すれば、本発明の第5乃至第7の各側面に係る
コンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムに
インストールすることによって、コンピュータ・システ
ム上では協働的作用が発揮され、本発明の第2の側面に
係る電子機器又はその方法、本発明の第3の側面に係る
電子機器又はその方法、並びに本発明の第4の側面に係
る機器グループ設定装置又は設定方法のそれぞれと同様
の作用効果を得ることができる。
【0038】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0040】図1には、本実施形態に係る機器グループ
が無線通信により連携する作業環境の構成例を模式的に
示している。
【0041】同図に示すように、1つの機器11が無線
通信可能な範囲1内に複数の機器が収容されている。本
実施形態では、紛失による不正使用の防止を目的として
いることから、通信の到達範囲1は半径1〜2m程度の
ユーザが目で見える距離でよく、無線通信に必要な消費
電力は低くて済む。
【0042】機器11は、無線通信範囲1内の他の機器
に対する使用許可を与えることによって、機器グループ
におけるセキュリティを一元的に管理する「使用許可装
置」として働く。また、使用許可装置として動作するた
めには、機器11は無線通信環境下で「マスタ」又は
「アクセス・ポイント」であることが好ましいが、本発
明の要旨は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0043】無線通信範囲1内には、あらかじめ機器グ
ループとして登録されている機器(使用許可装置11を
含む)が収容されている。使用許可装置11は、マスタ
として、機器グループを構成する他の機器12〜15と
無線通信を行なうことができる。これら機器12〜15
は、使用許可装置11が使用許可する対象であるととも
に、使用許可装置11の介在により機器グループ内の他
の機器と通信を行なうことができる。
【0044】使用許可装置11は、このように無線通信
範囲内1の機器間通信に介在することにより、機器グル
ープを構成するすべての機器が無線通信範囲1内に存在
しているかどうかを常に監視して、機器グループにおけ
るセキュリティを一元的に管理している。そして、すべ
ての機器が無線通信範囲1内に存在していることを条件
に、他の機器12〜15に対して通信を許可するが、少
なくとも1台の機器を発見することができなくなると、
機器グループ内のすべての機器の使用を不許可状態(ロ
ック)にして、機器の不正な使用を防止する。また、各
機器は、機器グループを形成する無線通信範囲1から外
れたことに応答して、自動的にロックを設定して、不正
使用を防止する。その後、行方が不明となった機器が再
び無線通信範囲1内に到来すると、ロックを自動的に解
除してその使用を許可する。
【0045】ここで言う機器の使用許可とは、機器に対
するユーザ入力操作や、機器内の記憶データへのアクセ
ス、機器を介した他の機器へのアクセスなどの機器I/
Oオペレーションの許可などを指す。
【0046】図1に示す例では、機器15は、最初は無
線通信範囲1内に収容されているので(15A)、使用
許可装置11はその使用を許可する。
【0047】その後、機器15が無線通信範囲1外に移
動すると(15B)、機器15Bは自動的にロックすな
わち使用不許可状態となる。また、使用許可装置11
は、無線通信範囲1内にとどまっている機器が見えない
場所からの不正アクセスを防止するために、ロックを設
定する。この結果、使用許可装置11を含め、機器グル
ープ内のすべての機器へのユーザ入力などの操作を行な
えなくなる。例えば、不審者が機器15を盗んで不正利
用を行なおうとしても、機器15へのユーザ入力は勿論
のこと、正当ユーザに成りすまして機器15を介した他
のグループ・メンバへの通信も不可能となる。
【0048】そして、通信が途絶していた機器15が再
度無線通信範囲1内に到来すると(15C)、不正使用
が行なわれる可能性がなくなるので、使用許可装置11
はその使用を再び許可する。
【0049】なお、無線通信範囲1内には、マスタ、又
は使用許可装置として動作する能力を持つ機器が2台以
上存在していてもかまわないが、実際に使用許可装置と
して動作するのは1台の機器のみである。図1に示す例
では、機器11以外に機器12もマスタとしての機能を
備えているが、機器11及び12間の調停あるいはユー
ザ設定などにより、機器11のみが使用許可装置として
稼動している。
【0050】図2及び図3には、使用許可装置11が、
機器グループのメンバとしての携帯電話12の使用許可
を管理する仕組みを示している。
【0051】同図に示すように、使用許可装置11並び
に携帯電話12を含む機器グループの各メンバは、機器
本体に無線通信モジュールが装備された構造となってい
る。そして、使用許可装置11の無線通信モジュールの
みがマスタとして動作し、それ以外の機器の無線通信モ
ジュールはスレーブとして動作する。
【0052】携帯電話12が使用許可装置11の管轄で
ある無線通信範囲1内に収容されているときには、無線
通信モジュール12及び22間で無線通信が確立してい
るので、使用許可装置11は、自分自身を含む機器グル
ープ内のすべての機器11〜15を使用許可状態にす
る。
【0053】他方、携帯電話12が無線通信範囲1から
外れると、無線通信モジュール21及び22間で無線通
信が切断される。使用許可装置11は、これに応答し
て、無線通信範囲1内にとどまっている他の機器を使用
不許可状態(ロック)にして、不正な利用を回避する。
また、携帯電話12は、無線通信モジュール22におけ
る通信の途絶に応答して、自動的にロックを設定して、
ユーザ入力などの機器使用が不能な状態に陥る。さら
に、紛失時間や現在地情報を紛失情報センタ3に携帯電
話網を介して通知するようにしてもよい。
【0054】図4には、使用許可装置11により使用許
可の対象となる電子機器100の構成を模式的に示して
いる。機器100は、携帯電話やPDA(Personal Dig
italAssistant)など機器本体部130と、機器本体1
30における使用許可/不許可など本実施形態に係る機
器セキュリティ・オペレーションを行なうコントロール
部120とで構成されている。
【0055】機器本体130は、携帯電話やPDAなど
の、機器本来の機能を実装したハードウェア・コンポー
ネントからなるメイン・システム131と、入出力部1
32とで構成される。入出力部132には、キーボード
やボタンなどのユーザ入力装置や、ディスプレイやプリ
ンタなどの出力装置、ネットワーク・インターフェー
ス、ハード・ディスクやその他の外部記憶装置など、1
以上の入出力インターフェースが含まれる。
【0056】コントロール部120内では、メイン・コ
ントローラとしてのCPU(Central Processing Uni
t)101によって動作が統括的にコントロールされ
る。CPU101は、ROM(Read Only Memory)10
3に格納されているプログラムを実行する。また、RA
M(Random Access Memory)102は、実行プログラム
のロードや作業データの一時的な記憶に利用される。
【0057】コントロール部120内の各コンポーネン
トは、バス108によって相互接続されている。
【0058】暗号生成/解読部104は、 使用許可装
置11と安全な通信を行うために、送信データの暗号化
処理、並びに受信データの復号化・解読処理を行なう。
【0059】通信部107は、使用許可装置11と無線
通信を行う無線通信モジュールである。通信部107
は、使用許可装置11との通信が途絶えたり、あるいは
使用許可装置11からの使用不許可(ロック)の通知を
受け取ると、これをイベント生成部105及び入力抑制
部106に通知する。
【0060】イベント生成部105は、通信部107か
らの通信途絶の通知に応答して、メイン・システム13
1へ送る通信途絶イベントを生成する。 メイン・シス
テム131側では、イベントの通知に応答して、登録し
たプログラム(イベント・ハンドラ)の実行を行なう。
また、入力抑制部106は、通信部107からの通信途
絶の通知に応答して、入力部132からメイン・システ
ム131へ至る信号をロックする。この結果、機器本体
部130では入力部132からの入力が破棄され、ユー
ザ入力が不許可又は禁止された状態となる。
【0061】図5には、無線通信範囲における使用許可
を行なう単位である機器グループを形成するための使用
許可設定装置として動作する機器150の構成を模式的
に示している。
【0062】当該機器150内の動作は、メイン・コン
トローラとしてのCPU(CentralProcessing Unit)1
51によって統括的にコントロールされる。CPU10
1は、ROM(Read Only Memory)153に格納されて
いるプログラムを実行する。また、RAM(Random Acc
ess Memory)152は、実行プログラムのロードや作業
データの一時的な記憶に利用される。ここで言うプログ
ラムには、通信部154において通信可能な複数の機器
間での機器グルーピング操作を行なうためのアプリケー
ション・プログラムなどが含まれる。
【0063】装置150内の各コンポーネントは、バス
158によって相互接続されている。
【0064】通信部154は、無線通信モジュールに相
当し、機器グループを構成する使用許可装置並びに他の
機器と無線通信を行なって、機器グループの登録などに
必要なデータの交換を行なう。
【0065】電源供給部155は、使用許可装置への電
源の供給を行なう。
【0066】入力部156は、例えばキーボードやマウ
スなどで構成される。また、表示部157は、CRTや
LCDなどのディスプレイ装置で構成される。本実施形
態では、使用許可設定装置150上では、入力部156
及び表示部157を介したユーザ・インタラクションに
従って、通信部154において通信可能な複数の機器間
での機器グルーピング操作を行なうようになっている。
但し、機器グルーピング操作並びに機器グルーピングの
処理手順については後述に譲る。
【0067】図6には、機器グループにおける使用許可
/使用不許可を行なう使用許可装置として動作する機器
160の構成を模式的に示している。
【0068】当該機器160内の動作は、メイン・コン
トローラとしてのCPU(CentralProcessing Unit)1
61によって統括的にコントロールされる。CPU10
1は、ROM(Read Only Memory)163に格納されて
いるプログラムを実行する。また、RAM(Random Acc
ess Memory)162は、実行プログラムのロードや作業
データの一時的な記憶に利用される。
【0069】ここで言うプログラムには、機器グループ
を構成する他の少なくとも一部の機器との通信途絶に伴
う使用不許可や、通信が途絶した機器の発見に伴う使用
許可など、機器グループにおけるセキュリティを管理す
るためのアプリケーション・プログラムなどが含まれ
る。但し、機器グループ内における使用許可/使用不許
可オペレーションについては後述に譲る。
【0070】装置160内の各コンポーネントは、バス
167によって相互接続されている。
【0071】通信部164は、無線通信範囲において他
の機器と無線通信を行う無線通信モジュールである。通
信部164は、機器グループを構成する他の少なくとも
一部の機器との通信が途絶えると、これをCPU161
に通知する。
【0072】電源部165は、使用許可設定装置150
の電源供給部155からの給電により駆動出力を蓄積し
ておく。
【0073】暗号生成/解読部166は、 機器グルー
プ内の他の機器と安全な通信を行うために、 送信デー
タの暗号化処理、並びに受信データの復号化・解読処理
を行なう。
【0074】図7には、使用許可装置が実行する処理手
順をフローチャートの形式で示している。この処理手順
は、実際には、使用許可設定装置150内のCPU15
1が所定のプログラム・コードを実行するという形態で
実現される。以下、このフローチャートを参照しなが
ら、使用許可設定装置150の処理動作について詳解す
る。
【0075】まず、使用許可設定装置150の通信範囲
内に使用許可装置として動作する電子機器を置く(ステ
ップS1)。 次いで、使用許可設定装置150の通信範
囲内に、 許可設定を行ないたい1以上の電子機器を置
く(ステップS2)。
【0076】次いで、ユーザは、これら通信範囲内に設
置された各電子機器に対してどのようなタスクを実行し
たいのかを、使用設定許可装置150上で指定する(ス
テップS3)。
【0077】そして、ユーザの選択操作に応答して、ロ
ック解除、グループ解除、グループ設定のうちいずれか
の処理を実行する。グループ設定とは、使用許可設定装
置の通信範囲内に置かれた各電子機器を機器グループと
して設定する処理のことである。また、グループ解除と
は、既に機器グループとして登録されている電子機器の
登録を解除することである。また、ロック解除とは、機
器グループを構成する少なくとも1つの電子機器が使用
許可装置の通信範囲を外れたことに応答して設定された
ロック状態を、使用許可設定装置150によって解除す
ることである。
【0078】図20には、使用許可設定装置150によ
る機器グループの設定処理の手順をフローチャートの形
式で示している。
【0079】まず、グループ設定が可能な電子機器のリ
ストを表示する(ステップS71)。使用許可設定装置
150の表示部157の表示画面上には、その通信範囲
内に置かれている使用許可装置、電子機器、これらの組
み合わせによって既に登録されている機器グループ構
成、並びに機器グループから欠けている(紛失してい
る)電子機器が、それぞれアイコン化されて可視的に表
示される(後述)。
【0080】ユーザは、グループ設定を行いたい電子機
器を複数選択する(ステップS72)。このような電子
機器の選択動作は、使用許可装置や電子機器がアイコン
化されて可視表示されているGUI(Graphical User I
nterface)画面上でマウスのドラッグ・アンド・ドロッ
プ操作を基調として行なうことができる。
【0081】機器グループがマスタ・スレーブ方式によ
る無線通信によって実装される場合には、ユーザは、設
定しようとしているグループ内に少なくとも1つのマス
タを含むように電子機器を選択する必要がある。なお、
複数個のマスタがあった場合、当該使用許可設定装置上
で、単一の電子機器を使用許可装置として用いるように
設定を行なう。
【0082】そして、この使用許可装置に対してIDの
取得を行ない(ステップS73)、選択された各電子機
器に対して機器番号の割り当てを行なった後(ステップ
S74)、通信に必要な情報(図8及び図9を参照のこ
と)を、機器グループ登録する使用許可装置並びに各電
子機器へ転送する(ステップS75)。
【0083】また、図21には、使用許可設定装置15
0による機器グループの登録解除の処理手順をフローチ
ャートの形式で示している。
【0084】まず、ステップS1及びS2において、使
用許可設定装置150の通信範囲に置かれた電子機器群
が、過去に当該使用許可設定装置によってグループとし
て登録設定されたものであるかどうかを判別する(ステ
ップS81)。
【0085】そして、過去に当該使用許可設定装置によ
ってグループとして登録設定されたものである場合に
は、当該電子機器のグループ設定を解除して(ステップ
S82)、本処理ルーチンを終了する。
【0086】一方、当該電子機器群の組み合わせが使用
許可設定装置150内に保存されている設定ログにない
場合には、不正な機器グループの解除が行なわれようと
している可能性があるので、機器グループの設定解除は
行なわず、その代わりに警告表示を表示部157などか
ら出力して(ステップS83)、本処理ルーチンを終了
する。
【0087】また、図22には、使用許可設定装置15
0による機器グループのロック解除の処理手順をフロー
チャートの形式で示している。
【0088】まず、使用許可設定装置150の通信範囲
に置かれたロック状態の電子機器群が、当該使用許可設
定装置150によって過去に機器グループ登録設定され
たものであるかどうかを判別する。
【0089】そして、当該使用許可設定装置150によ
って過去に機器グループ登録設定されたものである場合
には、当該電子機器群のロックを解除する(ステップS
92)。
【0090】一方、使用許可設定装置150の通信範囲
に置かれている電子機器群についての設定ログが当該使
用許可設定装置150内に保存されている設定ログにな
い場合には、不正なロックの解除が行なわれようとして
いる可能性があるので、ロックの解除は行なわず、その
代わりに警告表示を表示部157などから出力して(ス
テップS93)、本処理ルーチン全体を終了する。
【0091】上述したように、使用許可設定装置150
の表示部157の表示画面上には、その通信範囲内に置
かれている使用許可装置、電子機器、これらの組み合わ
せによって既に登録されている機器グループ構成、並び
に機器グループから欠けている(紛失している)電子機
器が、それぞれアイコン化されて可視的に表示される。
そして、ユーザは、グループ設定やグループ解除、ロッ
ク解除などの操作を、使用許可装置や電子機器がアイコ
ン化されて可視表示されているGUI画面上で、マウス
のドラッグ・アンド・ドロップ操作を基調として行なう
ことができる。
【0092】図23には、使用許可設定装置150上で
機器グループの設定を可視的に行なう様子を模式的に示
している。
【0093】参照番号201は、通信範囲内に存在する
すべての電子機器を表示する領域を示している。また、
参照番号202は紛失したと判断されている電子機器の
リストを表示する領域を示している。
【0094】参照番号211〜214で示されている電
子機器は、参照番号210で示されている機器グループ
として設定されている。また、参照番号220で示され
ている機器グループ内には、電子機器221〜223が
表示されている。そして、参照番号221で示されてい
る電子機器が紛失しており、この結果、参照番号222
並びに223で示されている電子機器がロックされてい
る。
【0095】また、参照番号231〜235で示されて
いる電子機器は、現在、グループ設定がされていないこ
とを表している。ここで、参照番号211、212、2
23、233、並びに234で示される電子機器は、無
線通信においてマスタとして動作している。すなわち、
機器グループ210では電子機器211が、機器グルー
プ220では電子機器223がそれぞれマスタとして稼
動しており、また、電子機器212はスレーブとして稼
動していることを示している。
【0096】また、図24には、使用許可設定装置15
0上で機器グループの設定内容の変更を可視的に行なう
様子を模式的に示している。
【0097】図23において参照番号220で示されて
いるロック状態を外した結果、図25において参照番号
222並びに223で示すように、グループ設定可能な
状態となる。このとき、図23において221で示され
る電子機器は紛失したものとして、図24では202で
示す領域へと移される。
【0098】また、図23において参照番号210で示
されているグループ設定を外すと、図24において参照
番号250で示すように、電子機器211、214、並
びに235によって構成される新たなグループ設定を行
うことができる。また、図23ではグループ設定されて
いなかった電子機器231〜233を、図24に示すよ
うに機器グループ240として登録することができる。
【0099】使用許可設定装置150は、上述したよう
な処理手続きに従って機器グループの登録を行なった
後、使用許可装置160並びにその他の機器グループの
構成メンバとなる電子機器に対して登録結果を無線通信
により配布する。
【0100】図8には、使用許可設定装置150が、機
器グループの構成メンバに対して初期値として登録する
データ構造を模式的に示している。
【0101】同図において、初期状態では、使用許可登
録された機器番号と、使用許可装置IDリストと、暗号
鍵(初期値)が設定される。 図示の例では、機器番号
は1から機器個数までの番号を振っているが、 通信モ
ジュール番号などを用いてもよい。また、使用許可ID
リストは、機器グループを構成する装置数、マスタとな
る使用許可装置が持つID、それ以外の使用許可装置が
持つIDからなる。ここで、機器グループを構成する装
置の個数は1以上となる。
【0102】また、図9には、使用許可設定装置150
が、機器グループ内で使用許可装置160として動作す
る電子機器に対して初期値として登録するデータ構造を
模式的に示している。
【0103】初期状態では、機器グループに登録された
電子機器の個数と、 使用許可対象となる装置のIDリ
スト、暗号鍵(初期値)リストが設定される。 図示の
例では、機器番号は1から機器個数までの番号を振って
いるが、 通信モジュール番号などを用いてもよい。こ
の場合、最大個数ではなく、機器番号をリストとして保
持する必要がある。
【0104】使用許可IDリストは、 使用許可の対象
となる装置の個数と、マスタとなる使用許可装置が持つ
ID、それ以外の電子機器が持つIDからなる。 ここ
で、使用許可対象装置の個数は1以上となる。
【0105】また、暗号鍵リストは、 使用許可登録さ
れた電子機器個数分だけの初期値を保持している。 図
9に示す例では、機器番号1の暗号鍵と機器番号2の暗
号鍵を示している。
【0106】本実施形態に係る機器グループにおいて
は、マスタである使用許可装置と、スレーブであり使用
許可の対象である他の機器は、暗号化通信を行なう。ま
た、使用許可装置は、機器グループに属するいずれかの
機器との通信途絶に応答して、無線通信範囲に存在する
他の機器に対して使用不許可状態すなわちロックする。
また、使用許可装置以外の機器は、使用許可装置からの
使用不許可通知に応答して使用不許可状態に移行する
他、使用許可装置との通信途絶に応答して、自動的に使
用不許可状態に移行する。このような機器グループによ
る協調的なセキュリティ・オペレーションのため、機器
グループの各機器は、自分自身の現在の通信状態を保管
している。
【0107】図10には、使用許可装置以外の機器が、
機器自身の通信状態を保管するためのデータ構造を模式
的に示している。図示の通り、機器の通信状態は、現
在、使用許可装置との通信が行われているかどうかを示
す「接続状態」と、通信途絶からの経過時間を表わす
「タイマ」と、通信に用いるための3種類の暗号鍵で構
成される。暗号鍵の使用方法については後述に譲る。
【0108】接続状態が「○」であれば、当該電子機器
は使用許可装置が構築する無線通信範囲内に存在し、使
用許可装置を介して機器グループの他のメンバとの通信
を行なうことができる。
【0109】これに対し、使用許可装置との通信途絶か
ら所定時間が経過する、すなわちタイムアウトすると、
接続状態は「×」に切り替わる。この結果、電子機器は
自動的に使用不許可状態に陥る。この結果、当該機器に
対するユーザ入力が不許可若しくは禁止状態になるとと
もに、メイン・システム側では通信途絶時のプログラム
が起動したりする。
【0110】その後、電子機器が無線通信範囲内に到来
すると、使用許可装置との通信が再開される結果とし
て、接続状態は「○」に復帰する。この結果、電子機器
は使用不許可状態を自動的に解除して、機器に対するユ
ーザ入力が許可されるとともに、メイン・システム側で
は通信途絶時のプログラムを終了する。
【0111】また、図11には、使用許可装置が機器グ
ループ内の通信状態を保管するためのデータ構造を模式
的に示している。
【0112】使用許可装置は、機器グループ内の各電子
機器毎に通信状態を保管する。各電子機器との通信状態
は、現在、使用許可装置との通信が行われているかどう
かを示す「接続状態」と、通信途絶からの経過時間を表
わす「タイマ」と、通信に用いるための3種類の暗号鍵
で構成される。暗号鍵の使用方法については後述に譲
る。
【0113】当該電子機器は使用許可装置が構築する無
線通信範囲内に存在する場合には、接続状態が「○」を
示し、使用許可装置は当該電子機器と通信を行なうこと
ができる。
【0114】これに対し、通信途絶から所定時間が経過
した電子機器の接続状態は「×」に切り替わる。この結
果、使用許可装置は無線通信範囲内に存在するその他の
電子機器を使用不許可状態に移行させる。したがって、
各電子機器においては、自身に対するユーザ入力が不許
可若しくは禁止状態になるとともに、メイン・システム
側では通信途絶時のプログラムが起動したりする。ま
た、使用許可装置自身も自ら使用不許可状態に陥る。
【0115】その後、通信途絶中であった電子機器が無
線通信範囲内に到来すると、使用許可装置との通信が再
開される結果として、その接続状態は「○」に復帰す
る。この結果、使用許可装置は無線通信範囲内に存在す
るその他の電子機器の通信不許可状態を解除する。した
がって、各電子機器においては、機器に対するユーザ入
力が許可されるとともに、メイン・システム側では通信
途絶時のプログラムを終了する。また、使用許可装置自
身も使用不許可状態を解除する。
【0116】図12には、機器グループとして登録され
た電子機器と使用許可装置間でデータ通信を行なうため
の動作手順を概略的に示している。この処理手順は、実
際には、CPU101及びCPU161が所定のプログ
ラム・コードを実行して、機器間で協調的に動作すると
いう形態で実現される。以下、このフローチャートに従
って電子機器の動作について説明する。
【0117】まず、通信途絶タイマを0に初期化する
(ステップS11)。次に、電子機器はパケットを使用
許可装置へ送信する(ステップS12)。
【0118】次いで、電子機器は、パケット受信の確認
を行い(ステップS13)、当該機器へのパケットがあ
れば、機器ロックの解除を行った後(ステップS1
7)、ステップS11に戻って、通信途絶タイマを初期
化してから、上述した動作を繰り返し実行する。
【0119】一方、パケットが無い場合、通信途絶タイ
マがタイムアウトしたかどうかをチェックする(ステッ
プS14)。通信タイマがタイムアウトより大きい場
合、すなわち通信が途絶してから所定時間が経過した場
合、当該電子機器はもはや無線通信範囲から逸脱してい
ると推定される。この場合、当該電子機器が盗難に遭
い、不正利用が行なわれる危険があるので、機器グルー
プのセキュリティを維持するための当該電子機器の制御
を行ない(ステップS15)、当該電子機器自身の使用
不許可(ロック)を設定する(ステップS16)。ステ
ップS15における電子機器の制御は、例えばメイン・
システムにおける通信途絶イベント・ハンドラの実行
や、機器グループ内の他の電子機器のロック設定(但
し、使用許可装置の場合)などを指す。
【0120】通信途絶タイマがタイムアウトしていなか
った場合、あるいはタイムアウトしてロック設定した
後、ステップS12に戻って、パケットを再び送信す
る。
【0121】さらに図13には、機器グループとして登
録された電子機器と使用許可装置間でデータ通信を行な
うためのより詳細な動作手順をフローチャートの形式で
示している。
【0122】まず、暗号鍵(初期値)を Ko と kc
代入する(ステップS21,22)。次いで、通信途絶
タイマを0に初期化する(ステップS23)。
【0123】その後、新たに生成した暗号鍵をknに保
存する(ステップS24)。そして、許可装置IDと暗
号鍵(kn)を含んだパケットを作成し(ステップS2
5)、さらにこれをkcで暗号化して(ステップS2
6)、許可装置へ送信する(ステップS27)。
【0124】次いで、一定時間スリープした後(ステッ
プS28)、 パケットが受信されているかどうかをチ
ェックする(ステップS29)。
【0125】パケットが受信されていない場合、パケッ
トを最後に受信してから一定時間が経過したかどうかを
さらにチェックする(ステップS35)。
【0126】一定時間が経過した場合には、電子機器は
使用許可装置との通信が途絶していると推定されるの
で、不正利用が行なわれる危険があるので、機器グルー
プのセキュリティを維持するための当該電子機器の制御
を行なう必要がある。そこで、次ステップS36では既
に機器制御が行なわれているかどうかをチェックする。
そして、機器制御が現在行われていない場合には、機器
制御を開始する(ステップS37)。ここで言う機器制
御は、当該電子機器自身の使用不許可(ロック)を設定
して、ユーザ入力を不許可若しくは禁止状態にし、メイ
ン・システム側で通信途絶時のプログラムを起動するこ
とを意味する。
【0127】ステップS35においてパケットを最後に
受信してからまだ一定期間が経過していないと判断され
た場合、ステップS36において既に機器制御を開始し
ていると判断された場合、並びにステップS37におい
て機器制御を開始した後、ステップS14に戻って、パ
ケットの送受信処理を繰り返し実行する。
【0128】また、ステップS29においてパケットを
受信したと判断された場合には、受信データを暗号鍵k
oで復号化する(ステップS30)。暗号鍵koによる復
号化に失敗した場合、さらに暗号鍵knで復号化を試み
る(ステップS33)。暗号鍵knによる復号化にも失
敗した場合には、ステップS29に戻って次のパケット
受信を行なう。
【0129】また、ステップS30において受信したパ
ケットの復号化に成功したと判断された場合には、その
まま次ステップS31へ進む。また、ステップS33に
おいて、暗号鍵knで復号化に成功した場合には、ko
nを代入した後(ステップS34)、次ステップS3
1へ進む。
【0130】ステップS31では、kcに受信したパケ
ットから取得した暗号鍵を設定する。 続いて、機器制
御が行われているかどうかを判別する(ステップS3
2)。
【0131】機器制御が行なわれていなければ、そのま
まステップS23に戻り、通信途絶タイマを初期値0に
してから、次のパケット送受信を行なう。他方、電子機
器自身を使用不許可にするという機器制御が行なわれて
いれば、この機器制御を解除した後(ステップS3
8)、ステップS23に戻って、次のパケット送受信を
行なう。
【0132】図14〜図16には、使用許可装置が実行
する動作手順をフローチャートの形式で示している。こ
の動作手順は、実際には、CPU161が所定のプログ
ラム・コードを実行するという形式で実現される。この
うち、図14には、グループ制御しない場合の使用許可
装置が行なう通信処理の手順を示している。ここで言う
「グループ制御」とは、機器グループとして登録した電
子機器のいずれか1つが通信途絶した場合に、 機器グ
ループのすべての電子機器の使用を制御することを意味
する。
【0133】まず、使用許可装置は、無線通信範囲に存
在する機器グループの各電子機器からのパケット受信を
行ない(ステップS41)、 各々の機器番号を取得し
た後(ステップS42)、 当該電子機器へパケットを
送信する(ステップS43)。
【0134】ここで、機器グループに登録されているあ
る電子機器からのパケットが受信されない場合、使用許
可装置は当該電子機器へはパケットを送信しない。この
結果、当該電子機器において通信途絶タイマがタイムア
ウトとなり、 図12及び図13で示したように、当該
電子機器においては機器の使用を不許可にする機器制御
が行われることになる。
【0135】また、図15には、グループ制御する場合
の使用許可装置が通信途絶タイマを制御するための処理
手順をフローチャートの形式で示している。本実施形態
では、機器グループに登録される各電子機器毎に通信途
絶タイマが装備されており、図16に示す通信動作とは
並列に稼動しているものとする。使用許可装置は、図1
1に示すデータ構造を使用して、機器グループとして登
録されている各電子機器毎の通信途絶タイマを管理して
いる。
【0136】通信途絶タイマが一定時間を越えたとき
(ステップS51)、 当該タイマが示す機器の通信状
態を「×」に変更する(ステップS52)。なお、この
通信状態は、当該機器からパケットが受信されることに
よって、「○」に変更される。
【0137】図16には、グループ制御する場合の使用
許可装置が行なう通信処理の手順をフローチャートの形
式で示している。
【0138】まず、使用許可装置は、すべての通信途絶
タイマを0に初期化する(ステップS61)。
【0139】次いで、無線通信範囲に存在する機器グル
ープの各電子機器からパケット受信を行い(ステップS
62)、それらの機器番号を取得する(ステップS6
3)。そして、パケット受信した各電子機器の通信状態
を「○」に設定した後(ステップS64)、その電子機
器についての通信途絶タイマを0に初期化する(ステッ
プS65)。
【0140】この間、図15を参照しながらすでに説明
したように、通信途絶タイマはこの処理と並行して時間
を更新している。そして、パケットを最後に受信してか
ら一定時間が経過した電子機器については、その接続状
態を「×」にすることから、いずれかの電子機器に対す
る接続状態が「×」となっている可能性がある。ステッ
プS66では、すべての電子機器の接続状態が「○」と
なっているかどうかをチェックする。
【0141】そして、いずれかの電子機器との接続状態
が「×」に切り替わっている場合には、パケット送信を
行わずに、機器グループ内の残りの電子機器を使用不許
可状態すなわちロックを設定する(ステップS68)。
すなわち、各電子機器においては自身に対するユーザ入
力が不許可若しくは禁止状態になるとともに、メイン・
システム側では通信途絶時のプログラムが起動したりす
る。その後、ステップS62に戻ってパケット受信を行
なう。
【0142】一方、すべての通信状態が「○」の場合に
は、 ステップS63で得られた機器番号に対応する電
子機器へパケットを送信する(ステップS67)。 こ
のパケットが当該電子機器に受信されることによって、
当該電子機器に対する制御すなわちロックの設定は抑
制される。
【0143】図17には、電子機器と使用許可装置がパ
ケットを交換することによって、互いの存在確認を行う
ための動作シーケンスを示している。
【0144】電子機器に組み込まれたコントロール部1
20は、使用許可装置ID、 当該電子機器を示す機器
番号と、 暗号鍵(初期値)を保持している(図8を参
照のこと)。 また、使用許可装置は、使用許可装置I
Dと、 登録機器番号リスト、暗号鍵(初期値)リスト
を保持している(図9を参照のこと)。
【0145】まず、電子機器側では、乱数を用いて鍵K
1aを生成する。この鍵K1aは、使用許可装置が、存在確
認に対する返答パケットを暗号化するために使用する。
【0146】次いで、電子機器は、使用許可装置のID
と鍵K1aを同封した存在確認のためのパケットを、暗号
鍵Saで暗号化してから使用許可装置に送る(Q1)。
【0147】使用許可装置は、電子機器からの存在確認
パケットを受信することによって、電子機器が通信可能
領域に存在することを確認して、その接続状態を「○」
に設定する。また、使用許可装置は、存在確認パケット
から暗号鍵K1aを取り出して、これを保管しておく。ま
た、使用許可装置が受け取ったパケットに含まれている
許可装置IDが、 使用許可装置が持つIDと一致しな
かった場合には、パケットの破棄だけを行う。
【0148】次いで、使用許可装置は、乱数を用いて鍵
1bを生成する。この鍵K1bは、電子機器が次回に送信
するパケットを暗号化するために使用される。そして、
使用許可装置は、存在確認を行なうためのパケット内に
自身のIDと鍵K1bを同封して、さらに暗号鍵Sで暗号
化して、電子機器に送信する(Q2)。
【0149】電子機器は、使用許可装置からの存在確認
パケットを受信して、 使用許可装置の存在を確認する
ことによって、当該機器の使用が許可される(若しくは
ロックが解除される)。 また、電子機器は、存在確認
パケットから暗号鍵K1bを取り出して、これを保管して
おく。但し、存在確認パケットに含まれている使用許可
装置IDが、電子機器自身が持つ許可装置IDと一致し
なかった場合には、パケットの破棄だけを行う。
【0150】また、図18には、電子機器と使用許可装
置とのデータ通信の間において、パケットが途中で紛失
したときの動作シーケンスを示している。
【0151】まず、電子機器から存在確認パケットが送
信される(Q11)。この存在確認パケットは、使用許
可装置に受信される前に失われるか、又は、この存在確
認パケットが使用許可装置に受領されて電子機器の存在
が確認された後、使用許可装置側から送信された存在確
認パケットが(Q12)、電子機器に受信される前に失
われる可能性がある。
【0152】電子機器は、このようにパケットが喪失さ
れることなく存在確認動作が行なわれたどうかを知るた
めに、自ら存在確認パケットを送信してからの時間を通
信途絶タイマによって計測する。
【0153】そして、通信途絶タイマがタイムアウトに
なることに応答して、使用許可装置の無線通信範囲から
外れたと判断して、当該電子機器にロックを設定して、
ユーザ入力を不許可にした後、さらにメイン・システム
にイベントを送り、通信途絶イベントの実行を促す。
【0154】ロックを設定した後も、電子機器は、一定
時間毎に存在確認パケットを送信し続ける(Q13)。
使用許可装置は、この存在確認パケットを受信すること
によって、電子機器の存在を確認する。そして、使用許
可装置は、当該電子機器の存在確認に応答して自身の存
在確認パケットを送信し(Q14)、電子機器側ではこ
れを受信することによって、使用許可装置の存在を確認
される(図18−411)。 そして、電子機器は、通
信の途絶により先に設定していたロックを解除して、
当該機器の使用が許可される。
【0155】図19には、使用許可装置が機器グループ
を構成する複数の電子機器(図示の例では2台の電子機
器)と通信を行なっている最中に、ある電子機器との存
在確認に障害が発生した場合の動作シーケンスを示して
いる。
【0156】使用許可装置と一方の電子機器が、パケッ
ト交換を行うことによって、互いの存在確認をしている
中で、 使用許可装置が送信した存在確認パケットが途
中で喪失したか(Q21)、あるいは、電子機器が受信
した後、電子機器側から送信された存在確認パケット
が、途中で喪失することによって(Q22)、使用許可
層たちの通信途絶タイマがタイムオーバーとなる。
【0157】使用許可装置は、通信途絶タイマがタイム
アウトしたことに応答して、許可応答の停止を行なう。
【0158】その後、他方の電子機器からの存在確認パ
ケットが到来しても(Q23)、使用許可装置は当該電
子装置に存在確認パケットを送信しない。この結果、他
方の電子機器においても通信途絶状態となり、電子機器
はロックを設定して機器の使用が拒否されることにな
る。
【0159】なお、使用許可装置は、 機器グループを
構成するすべての電子機器からの存在確認パケットが常
に送られており、すべての電子機器との通信状態が
「○」になった時点で、 許可応答の停止を解除して、
すべての電子機器の使用が可能となる。
【0160】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示
という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書
の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の
要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範
囲の欄を参酌すべきである。
【0161】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
複数の携帯機器からなる機器グループを無線通信により
機器間接続を行なうことによって作業環境を動的に形成
することができる、優れた機器間通信システム及び機器
間通信方法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グ
ループ設定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログ
ラムを提供することができる。
【0162】また、本発明によれば、複数の携帯機器か
らなる機器グループの不正利用を好適に防止することが
できる、優れた機器間通信システム及び機器間通信方
法、電子機器及び電子機器の制御方法、機器グループ設
定装置及び方法、並びにコンピュータ・プログラムを提
供することができる。
【0163】また、本発明によれば、機器グループ内の
一部の携帯機器の紛失や盗難時における機器の不正使用
を回避することができる、優れた機器間通信システム及
び機器間通信方法、電子機器及び電子機器の制御方法、
機器グループ設定装置及び方法、並びにコンピュータ・
プログラムを提供することができる。
【0164】本発明によれば、複数の電子機器に対する
使用許可を簡単に設定することが可能である。また、紛
失など、機器同士の距離が大きくなった時点には、その
機器への入力を禁止することが自動的に行われる。 ま
た、機器に対する使用許可及び禁止をユーザが自由に設
定することができる。 そして、複数の電子機器が互い
の使用許可を監視することが可能であるので、鍵自体を
紛失する(あるいはパスワードを忘れ去る)というリス
クを分散することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る機器グループが無線通信によ
り連携する作業環境の構成例を模式的に示した図であ
る。
【図2】使用許可装置11が、機器グループのメンバと
しての携帯電話12の使用許可を管理する仕組みを説明
するための図である。
【図3】使用許可装置11が、機器グループのメンバと
しての携帯電話12の使用許可を管理する仕組みを説明
するための図である。
【図4】使用許可装置11により使用許可の対象となる
機器100の構成を模式的に示した図である。
【図5】使用許可設定装置として動作する機器150の
構成を模式的に示した図である。
【図6】使用許可装置として動作する機器160の構成
を模式的に示した図である。
【図7】使用許可設定装置150が実行する処理手順を
フローチャートである。
【図8】使用許可設定装置150が機器グループの構成
メンバに対して初期値として登録するデータ構造を模式
的に示した図である。
【図9】使用許可設定装置150が機器グループ内で使
用許可装置160として動作する電子機器に対して初期
値として登録するデータ構造を模式的に示した図であ
る。
【図10】使用許可装置以外の機器が、機器自身の通信
状態を保管するためのデータ構造を模式的に示した図で
ある。
【図11】使用許可装置が、機器自身の通信状態を保管
するためのデータ構造を模式的に示した図である。
【図12】機器グループとして登録された電子機器と使
用許可装置間でデータ通信を行なうための動作手順を概
略的に示したフローチャートである。
【図13】機器グループとして登録された電子機器と使
用許可装置間でデータ通信を行なうためのより詳細な動
作手順を示したフローチャートである。
【図14】グループ制御しない場合の使用許可装置が行
なう通信処理の手順を示したフローチャートである。
【図15】グループ制御する場合の使用許可装置が通信
途絶タイマを制御するための処理手順を示したフローチ
ャートである。
【図16】グループ制御する場合の使用許可装置が行な
う通信処理の手順を示したフローチャートである。
【図17】電子機器と使用許可装置がパケットを交換す
ることによって、 互いの存在確認を行うための動作シ
ーケンスを示した図である。
【図18】電子機器と使用許可装置とのデータ通信の間
において、パケットが途中で紛失したときの動作シーケ
ンスを示した図である。
【図19】使用許可装置が機器グループを構成する複数
の電子機器(図示の例では2台の電子機器)と通信を行
なっている最中に、ある電子機器との存在確認に障害が
発生した場合の動作シーケンスを示した図である。
【図20】使用許可設定装置150による機器グループ
の設定処理の手順を示したフローチャートである。
【図21】使用許可設定装置150による機器グループ
の登録解除の処理手順を示したフローチャートである。
【図22】使用許可設定装置150による機器グループ
のロック解除の処理手順を示したフローチャートであ
る。
【図23】使用許可設定装置150上で機器グループの
設定を可視的に行なう様子を模式的に示した図である。
【図24】使用許可設定装置150上で機器グループの
設定内容の変更を可視的に行なう様子を模式的に示した
図である。
【符号の説明】
100…電子機器 101…CPU 102…RAM,103…ROM 104…暗号生成/解読部 105…イベント生成部 106…入力抑制部 107…通信部,108…バス 120…コントロール部 130…機器本体 131…メイン・システム 132…入出力部 150…使用許可設定装置 151…CPU 152…RAM,153…ROM 154…通信部,155…電源供給部 156…入力部,157…表示部 158…バス 160…使用許可装置 161…CPU 162…RAM,163…ROM 164…通信部,165…電源部 166…暗号生成/解読部,167…バス

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の電子機器からなる機器グループ内で
    データ通信を行なう機器間通信システムであって、 機器グループ内の1つの電子機器が他の電子機器の機器
    使用の許可を管理する使用許可装置として動作し、 前記使用許可装置は、 機器グループ内の各電子機器と通信可能か否かを検出す
    る存在確認手段と、 機器グループ内の少なくとも1つの電子機器と通信が不
    可能になったことに応答して機器グループ内の残りの電
    子機器の使用を不許可に設定する使用不許可手段と、を
    備えることを特徴とする機器間通信システム。
  2. 【請求項2】前記電子機器は使用不許可に設定されたこ
    とに応答して、ユーザからの入力操作を制限し、及び/
    又は、所定の通信途絶オペレーションを実行する、こと
    を特徴とする請求項1に記載の機器間通信システム。
  3. 【請求項3】前記電子機器は、前記使用許可装置と通信
    が途絶したことに応答して、ユーザからの入力操作を制
    限し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーションを実
    行する、ことを特徴とする請求項1に記載の機器間通信
    システム。
  4. 【請求項4】前記電子機器は、前記使用許可装置と通信
    が途絶したことに応答して、所定の紛失情報センタに紛
    失情報を通知する、ことを特徴とする請求項1に記載の
    機器間通信システム。
  5. 【請求項5】前記使用許可装置は、機器グループ内のす
    べての電子機器と通信が可能になったことに応答して、
    各電子機器に設定した使用不許可状態を解除する、こと
    を特徴とする請求項1に記載の機器間通信システム。
  6. 【請求項6】複数の電子機器を機器グループとして設定
    し及び/又は機器グループの設定を解除する使用許可設
    定装置をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記
    載の機器間通信システム。
  7. 【請求項7】複数の電子機器からなる機器グループ内で
    データ通信を行なう機器間通信方法であって、 機器グループ内の各電子機器と通信可能か否かを検出す
    る存在確認ステップと、 機器グループ内の少なくとも1つの電子機器と通信が不
    可能になったことに応答して機器グループ内の残りの電
    子機器の使用を不許可に設定する使用不許可ステップ
    と、を備えることを特徴とする機器間通信方法。
  8. 【請求項8】前記電子機器が使用不許可に設定されたこ
    とに応答してユーザからの入力操作を制限し及び/又は
    所定の通信途絶オペレーションを実行するステップをさ
    らに備える、ことを特徴とする請求項7に記載の機器間
    通信方法。
  9. 【請求項9】前記電子機器が前記使用許可装置と通信が
    途絶したことに応答してユーザからの入力操作を制限し
    及び/又は所定の通信途絶オペレーションを実行するス
    テップをさらに備える、ことを特徴とする請求項7に記
    載の機器間通信方法。
  10. 【請求項10】前記電子機器が他の電子機器と通信が途
    絶したことに応答して所定の紛失情報センタに紛失情報
    を通知する、ことを特徴とする請求項7に記載の機器間
    通信方法。
  11. 【請求項11】機器グループ内のすべての電子機器と通
    信が可能になったことに応答して各電子機器に設定した
    使用不許可状態を解除するステップをさらに備える、こ
    とを特徴とする請求項7に記載の機器間通信方法。
  12. 【請求項12】複数の電子機器を機器グループとして設
    定し及び/又は機器グループの設定を解除する使用許可
    設定ステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項
    7に記載の機器間通信方法。
  13. 【請求項13】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器であって、 機器グループ内で他の電子機器に対して自身の存在確認
    を行なう手段と、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なう手段
    と、 存在確認の結果に応じて自身の使用許可/不許可を制御
    する使用許可制御手段と、を具備することを特徴とする
    電子機器。
  14. 【請求項14】前記使用許可制御手段は、他の電子機器
    の存在確認を行なえなくなったことに応答して、自身の
    使用を不許可状態に設定する、ことを特徴とする請求項
    13に記載の電子機器。
  15. 【請求項15】前記使用許可制御手段は、存在確認不能
    な他の電子機器の存在を確認したことに応答して、自身
    の使用不許可状態を解除する、ことを特徴とする請求項
    13に記載の電子機器。
  16. 【請求項16】前記使用許可制御手段が使用不許可に設
    定したことに応答して、ユーザからの入力操作を制限
    し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーションを実行
    する、ことを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
  17. 【請求項17】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器の制御方法であって、 機器グループ内で他の電子機器に対して自身の存在確認
    を行なうステップと、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なうステ
    ップと、 存在確認の結果に応じて自身の使用許可/不許可を制御
    する使用許可制御ステップと、を具備することを特徴と
    する電子機器の制御方法。
  18. 【請求項18】前記使用許可制御ステップでは、他の電
    子機器の存在確認を行なえなくなったことに応答して、
    自身の使用を不許可状態に設定する、ことを特徴とする
    請求項17に記載の電子機器の制御方法。
  19. 【請求項19】前記使用許可制御ステップでは、存在確
    認不能な他の電子機器の存在を確認したことに応答し
    て、自身の使用不許可状態を解除する、ことを特徴とす
    る請求項17に記載の電子機器の制御方法。
  20. 【請求項20】前記使用許可制御ステップにおいて使用
    不許可に設定したことに応答して、ユーザからの入力操
    作を制限し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーショ
    ンを実行するステップをさらに備える、ことを特徴とす
    る請求項17に記載の電子機器の制御方法。
  21. 【請求項21】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器であって、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なう手段
    と、 存在確認の結果に応じて機器グループ内の各電子機器の
    使用許可/不許可を制御する使用許可制御手段と、を具
    備することを特徴とする電子機器。
  22. 【請求項22】前記使用許可制御手段は、機器グループ
    内の少なくとも1つの電子機器の存在確認を行なえなく
    なったことに応答して、機器グループ内の残りの電子機
    器の使用を不許可に設定する、を特徴とする請求項21
    に記載の電子機器。
  23. 【請求項23】前記使用許可制御手段は、機器グループ
    内のすべての電子機器の存在確認を行なえたことに応答
    して、機器グループ内のすべての電子機器の使用不許可
    状態を解除する、ことを特徴とする請求項21に記載の
    電子機器。
  24. 【請求項24】前記使用許可制御手段が使用不許可に設
    定したことに応答して、ユーザからの入力操作を制限
    し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーションを実行
    する、ことを特徴とする請求項21に記載の電子機器。
  25. 【請求項25】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器の制御方法であって、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なうステ
    ップと、 存在確認の結果に応じて機器グループ内の各電子機器の
    使用許可/不許可を制御する使用許可制御ステップと、
    を具備することを特徴とする電子機器の制御方法。
  26. 【請求項26】前記使用許可制御ステップでは、機器グ
    ループ内の少なくとも1つの電子機器の存在確認を行な
    えなくなったことに応答して、機器グループ内の残りの
    電子機器の使用を不許可に設定する、を特徴とする請求
    項25に記載の電子機器の制御方法。
  27. 【請求項27】前記使用許可制御ステップでは、機器グ
    ループ内のすべての電子機器の存在確認を行なえたこと
    に応答して、機器グループ内のすべての電子機器の使用
    不許可状態を解除する、
  28. 【請求項28】前記使用許可制御ステップにおいて使用
    不許可に設定したことに応答して、ユーザからの入力操
    作を制限し、及び/又は、所定の通信途絶オペレーショ
    ンを実行するステップさらに備える、を特徴とする請求
    項25に記載の電子機器の制御方法。
  29. 【請求項29】複数の電子機器からなる機器グループの
    設定を行なう機器グループ設定装置であって、 通信可能範囲に存在する各電子機器を可視的に表示する
    表示手段と、 ユーザ入力を受容するユーザ入力手段と、 可視化された電子機器に対するユーザ入力操作に応答し
    て、複数の電子機器からなる機器グループの設定を行な
    う機器グループ設定手段と、を具備することを特徴とす
    る機器グループ設定装置。
  30. 【請求項30】前記機器グループ設定手段は、可視化さ
    れた電子機器に対するユーザ入力操作に応答して、機器
    グループの登録、該登録の解除、機器グループにおいて
    設定された使用不許可状態の解除を行なう、ことを特徴
    とする請求項29に記載の機器グループ設定装置。
  31. 【請求項31】通信可能範囲に存在する電子機器と既に
    登録した機器グループ情報を基に紛失したと判断される
    電子機器のリストを可視的に表示する紛失電子機器表示
    手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項29に記
    載の機器グループ設定装置。
  32. 【請求項32】複数の電子機器からなる機器グループの
    設定を行なう機器グループ設定方法であって、 通信可能範囲に存在する各電子機器を可視的に表示する
    表示ステップと、 ユーザ入力を受容するユーザ入力ステップと、 可視化された電子機器に対するユーザ入力操作に応答し
    て、複数の電子機器からなる機器グループの設定を行な
    う機器グループ設定ステップと、を具備することを特徴
    とする機器グループ設定方法。
  33. 【請求項33】前記機器グループ設定ステップでは、可
    視化された電子機器に対するユーザ入力操作に応答し
    て、機器グループの登録、該登録の解除、機器グループ
    において設定された使用不許可状態の解除を行なう、こ
    とを特徴とする請求項32に記載の機器グループ設定方
    法。
  34. 【請求項34】通信可能範囲に存在する電子機器と既に
    登録した機器グループ情報を基に紛失したと判断される
    電子機器のリストを可視的に表示する紛失電子機器表示
    ステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項32
    に記載の機器グループ設定方法。
  35. 【請求項35】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器の制御をコンピュータ・システム
    上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述された
    コンピュータ・プログラムであって、 機器グループ内で他の電子機器に対して自身の存在確認
    を行なうステップと、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なうステ
    ップと、 存在確認の結果に応じて自身の使用許可/不許可を制御
    する使用許可制御ステップと、 機器グループ内で他の電子機器に対して自身の存在確認
    を行なうステップと、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なうステ
    ップと、 存在確認の結果に応じて自身の使用許可/不許可を制御
    する使用許可制御ステップと、を具備することを特徴と
    するコンピュータ・プログラム。
  36. 【請求項36】複数の電子機器との間で機器グループと
    して動作する電子機器の制御をコンピュータ・システム
    上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述された
    コンピュータ・プログラムであって、 機器グループ内の他の電子機器の存在確認を行なうステ
    ップと、 存在確認の結果に応じて機器グループ内の各電子機器の
    使用許可/不許可を制御する使用許可制御ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラ
    ム。
  37. 【請求項37】複数の電子機器からなる機器グループの
    設定を行なうための処理をコンピュータ・システム上で
    実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコン
    ピュータ・プログラムであって、 通信可能範囲に存在する各電子機器を可視的に表示する
    表示ステップと、 ユーザ入力を受容するユーザ入力ステップと、 可視化された電子機器に対するユーザ入力操作に応答し
    て、複数の電子機器からなる機器グループの設定を行な
    う機器グループ設定ステップと、を具備することを特徴
    とするコンピュータ・プログラム。
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