JP2003283857A - 画像処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

画像処理装置及び画像形成装置

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JP2003283857A
JP2003283857A JP2002081762A JP2002081762A JP2003283857A JP 2003283857 A JP2003283857 A JP 2003283857A JP 2002081762 A JP2002081762 A JP 2002081762A JP 2002081762 A JP2002081762 A JP 2002081762A JP 2003283857 A JP2003283857 A JP 2003283857A
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color
rop
image
image processing
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JP2002081762A
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Hiroshi Ishihara
博史 石原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないメモリ容量、かつ高速にROP処理に
よる不具合を防止する。 【解決手段】 ROPパターン検知部10にて、描画デ
ータ入力部2に入力された描画オブジェクトを監視し、
ROP処理により不具合が生じる単独の描画オブジェク
ト、または複数の連続する描画オブジェクトのROPパ
ターンを検知する。ROPパターン用データ変換部11
では、ROPパターン検知部10にて検知されたROP
パターンに応じて、そのまま描画処理を行っても不具合
が生じないように描画オブジェクトの描画属性を変換す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像データ
をROP(ラスタ・オペレーション)処理する画像処理
装置に関し、特にROP処理による不具合を防止する画
像処理装置及びこの画像処理装置を備えた画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のレーザプリンタやインクジェット
プリンタに見られるカラー出力機器(画像形成装置)で
は、CMYKの4版を用いて出力する方法がほとんどで
ある。これらは一般的には、PCなどのホストコンピュ
ータで動作するアプリケーションからの印刷要求をRG
B色空間のデータとして受け取り、PCまたは出力機器
にて、墨版生成/下色除去(以下BG/UCR)を行う
ことでK版を生成してCMYKデータに変換し、これが
印刷される。
【0003】また、アプリケーションから渡される描画
データの演算方法としてANDやORなどの論理演算が
指定されることがある(以下ROP演算)。これは、Wi
ndows(登録商標)で動作するアプリケーションに多く
見られる。RGBやCMYデータは、各版が独立してい
るので版毎にROP演算を行っても所望の結果が得られ
るが、BG/UCRなどによってK版が生成されたCM
YKデータは、そのまま各版をROP演算してしまうと
所望の結果が得られない場合がある。例えば、NOTや
EORなどビットの反転演算を含むROP演算をCMY
K全版に行うと、K版、CMY版共に反転することにな
り、期待結果より濃いか又は薄い結果となることがあ
る。
【0004】そこで、この種の従来例(1)として特開
平11−164164号公報では、2値(1bit)のC
MYKデータから注目画素を含む一定の面積の画素中の
ビットON/OFFの比率を用いて256値(8bit)
のCMYKデータを得て、さらに256値のCMYデー
タに変換した後にROP演算を行う方法が提案されてい
る。段落番号(0013)。しかしながら、この方式
(1)では、全版同時にページメモリにアクセスできな
ければならない。また、一定面積から濃度値を換算する
ため、正確には可逆とならず、元の濃度値との差分によ
る画質劣化の可能性がある。また、スクリーンマトリッ
クスサイズが8×8のように高速に処理可能なサイズ以
外の場合は処理負荷が大きくなる可能性がある。
【0005】また、他の従来例(2)として特開200
0−069308号公報では、ROP演算前のCMYデ
ータとBG/UCR後のCMYKデータを保持し、演算
後のCMYデータと演算前のCMYデータが同じであれ
ば演算前のCMYKを用いることで、CMY−CMYK
の不可逆変換の欠点を補っている。しかしながら、この
方法(2)では、8ビットのページメモリをCMY,C
MYKデータに対してそれぞれ持つ必要があるので大量
のメモリを必要とし、また、全版同時にページメモリに
アクセスできなければならないなどの問題点がある。
【0006】また、他の従来例(3)として特開200
0−236451号公報には、バッファメモリに256
値(8bit)CMYKデータを保持し、CMY−CMY
Kの変換を可逆とする方式が提案されている。しかしな
がら、この方法(3)も同じく8ビットのページメモリ
を持つ必要があるので、大量のメモリを必要とし、ま
た、全版同時にページメモリにアクセスできなければな
らないなどの問題点がある。
【0007】また、他の従来例(4)として特開200
1−160906号公報には、CMYKデータに対して
そのままROP演算を行い、描画終了時にCMYK全4
版からページ全体をアクセスし、K=C=M=Y=25
5の画素をK=255、C=M=Y=0に置き換える
(BG=100%、UCR=100%)ことで黒文字や
黒細線を黒1色で再現している。しかしながら、この方
法(4)では、ページメモリ全体のビットマップが演算
対象となるので描画オブジェクトの判別は不可能とな
り、オブジェクトの種類毎によるディザパターンやγ、
BG/UCRなどの操作ができない問題があり、また、
CMYK全4版のページメモリの全体をアクセスしてC
MY版を修正するので処理時間が遅く、さらに全版同時
にページメモリにアクセスできなければならないなどの
問題がある。
【0008】また、写真画像などの階調性が優先される
出力の場合、黒をK版のみで再現するとぼやけた画像と
なる。この場合は、CMYKを用いた黒を生成したほう
が画質が良好となる。段落番号(0020)では多値の
場合のBG/UCRに言及しているが、この方法では8
ビットのページメモリが必要となる。また、段落番号
(0025)より2値化してからのCMY版の書き換え
について言及し、段落番号(0029)にて2値化後の
BG/UCRについて言及しているが、スクリーン角が
全版同一である場合に限られ、一般的に用いられている
CMYKそれぞれスクリーン角が異なる場合には適用で
きない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、この問
題をRGBやCMYの時点でROP演算を行い、描画終
了時にRGBまたはCMYの全3版からページメモリ全
体をアクセスしてK版を生成する方法や、CMYKをそ
のままROP演算を行い、描画終了時にCMYKの全4
版からページ全体をアクセスしてBG/UCRを行う方
法(特開2001−160906号公報)がある。しか
し、この方法では、ページメモリ全体のビットマップが
演算対象となるので描画オブジェクトの判別は不可能と
なり、オブジェクトの種類毎によるディザパターンや
γ、BG/UCRなどの操作ができない、RGBまたは
CMY全3版のページメモリの全体をアクセスしてK版
を生成するので処理時間が遅い、全版同時にページメモ
リにアクセスできなければならない、などの問題があ
る。
【0010】また、ページメモリまたはその中間データ
をCMYK=8ビットで有し、CMYKからCMYデー
タへの可逆変換を可能とする構成にすることで、CMY
でのROP演算を可能とする方法がある(特開2000
−069308号公報、特開2000−236451号
公報)。しかし、この方法では、8ビットのページメモ
リで大量のメモリを必要とする、全版同時にページメモ
リにアクセスできなければならない、などの問題点があ
る。
【0011】本発明は上記従来例の問題点に鑑み、少な
いメモリ容量、かつ高速にROP処理による不具合を防
止することができる画像処理装置及びこの画像形成装置
を使用した画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の手段は上記目的を
達成するために、描画範囲を指令する命令と前記描画範
囲の色情報及びROP情報を含む描画属性情報を指令す
る命令とを含む描画データを解釈する描画データ解釈手
段と、前記解釈された描画データを色変換する色変換手
段と、前記描画データが示す描画範囲を前記描画属性情
報に基づいて描画すると不具合が発生する特定のパター
ンを検知する手段と、前記特定のパターンが検知された
場合に不具合が発生しないように前記描画属性情報を変
換する手段と、前記色変換手段により変換された画像デ
ータを、前記特定のパターンと検知されない領域では変
換されていない描画属性情報に基づいて描画し、前記特
定のパターンと検知された領域では前記変換された描画
属性情報に基づいて描画する描画手段とを備えたことを
特徴とする。
【0013】第2の手段は、第1の手段において、前記
特定パターン検知手段が、前記色変換手段により変換さ
れたCMYKの各データを描画命令のROP情報により
ROP演算すると不具合が発生するCMYKデータを検
出し、前記描画属性情報変換手段が、前記不具合が発生
するCMYKの各データの値を不具合が発生しないよう
に変換することを特徴とする。
【0014】第3の手段は、第1、第2の手段におい
て、前記色変換手段により変換された画像データがKデ
ータを含まず、CMYデータのみである場合に、前記特
定パターン検知手段は特定のパターンの検知処理を行わ
ないことを特徴とする。
【0015】第4の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて、前記色変換手段が、多値のRGB又はCMYデー
タ或いは他の色空間データを多値のCMYKデータに変
換し、前記描画手段が、前記多値のCMYKデータを各
々1ビットのビットマップデータに変換してメモリ上に
描画して、前記ビットマップデータに変換したソースパ
ターンとその描画位置に対するページメモリにあるデス
ティネーションパターンとでROP演算することを特徴
とする。
【0016】第5の手段は、第4の手段において、前記
描画手段が、描画演算をCMYK各版毎に順次行って合
計4回行うことを特徴とする。
【0017】第6の手段は、第1ないし第3の手段にお
いて、前記色変換手段が、多値のRGB又はCMYデー
タ或いは他の色空間データを多値のCMYKデータに変
換し、前記描画手段が、前記多値のCMYKデータを画
像出力装置に応じた多値のビットマップデータに変換し
てメモリ上に描画して、前記ビットマップデータに変換
したソースパターンとその描画位置に対するページメモ
リにあるデスティネーションパターンとでROP演算す
ることを特徴とする。
【0018】第7の手段は、第1ないし第6の手段にお
いて、描画属性である色指定方法、CMYK変換方法、
ビットマップ変換方法のいずれかがが描画データの種類
毎に指定可能であることを特徴とする。
【0019】第8の手段は、第7の手段において、前記
ビットマップ変換方法が、閾値テーブルによるディザ
法、誤差拡散法のいずれかであることを特徴とする。
【0020】第9の手段は、第6ないし第8の手段にお
いて、前記画像出力装置がレーザプリンタであることを
特徴とする。
【0021】第10の手段は、第6ないし第8の手段に
おいて、前記画像出力装置がインクジェットプリンタで
あることを特徴とする。
【0022】第11の手段は、第1ないし第8の手段の
いずれか1つに記載の描画データ解釈手段と、色変換手
段と、特定パターン検知手段と、描画属性情報変換手段
と、描画手段をプリンタのホストコンピュータ側のソフ
トウエアで実現することを特徴とする。
【0023】第12の手段は、第1ないし第8の手段の
いずれか1つに記載の描画データ解釈手段と、色変換手
段と、特定パターン検知手段と、描画属性情報変換手段
と、描画手段を専用ASICで実現することを特徴とす
る。
【0024】第13の手段は、第1ないし13のいずれ
かの手段に係る画像処理装置と、この画像処理装置によ
って画像処理された画像データに基づいて記録媒体に可
視画像を形成する画像形成手段とから画像形成装置を構
成したことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係る画像処
理装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1の画
像処理装置の処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【0026】図1に示す画像処理装置1は、描画データ
入力部2、色変換部3、描画演算部4、ページメモリ
5、ROPパターン検知部10、ROPパターン用デー
タ変換部11で構成される。画像処理装置1に入力され
た画像データは描画データ入力部2に入力され、ここで
形状や色情報、ROP情報などを含む描画用データに解
釈される。ここでは入力色情報をRGBの各色が8bit
データとする。このRGB8bitデータが色変換部3に
より墨版生成、下色除去によりCMYKの各色が8bit
データに変換される。この色情報と描画データ入力部2
に入力された描画情報がソースパターンとして描画演算
部4に渡される。また、描画対象となるデスティネーシ
ョンパターンを描画位置に対応するページメモリ5から
得る。ページメモリ5は出力装置6の能力に応じた階調
数(1画素を構成するビット数)を持つ。
【0027】ROPパターン検知部10にて、描画デー
タ入力部2に入力された描画オブジェクトを監視し、R
OP処理により不具合が生じる単独の描画オブジェク
ト、または、複数の連続する描画オブジェクトのROP
パターンを検知する。ROPパターン用データ変換部1
1では、検知されたROPパターンに応じて、そのまま
描画処理を行っても不具合が生じないように描画オブジ
ェクトの描画属性を変換する。ソースパターン、デステ
ィネーションパターンを用いて描画演算部4により演算
されたパターンがページメモリ5に格納される。描画命
令終了または出力装置への出力命令により、ページメモ
リ5の格納データが出力装置6に出力される。
【0028】この実施形態では、出力装置6としては例
えばタンデム方式の電子方式の画像形成装置が使用され
る。画像形成装置自体は公知であるが、図11及び図1
2を参照してその一例の要部について説明する。本実施
形態における画像出力装置6は、4色の画像をそれぞれ
形成するための4つの画像形成ユニット101Y,10
1M,101C,101Bkおよび中間転写ベルト20
1bと、転写部材(転写紙)151を収容する給紙トレ
イと、給紙トレイから転写部材151をピックアップし
給紙する給紙ローラ152と、搬送経路155に沿って
ピックアップした転写部材151を搬送する搬送ローラ
対153と、中間転写ベルト201b上に形成された画
像先端とタイミングを取って転写部材151を送り出す
ためのレジストローラ154と、中間転写ベルト201
b上に形成された重ね転写トナー像を転写部材(転写
紙)151に二次転写する二次転写ローラ304,30
5と、二次転写されたトナー像を定着させる定着ローラ
107及び複数の搬送ローラ等とを有しており、転写部
材(転写紙)151を所定のタイミングで送り出し一定
速度で搬送するようになっている。
【0029】画像形成ユニット101Y,101M,1
01C,101Kは、静電複写方式で画像を形成するも
のであり、図12に詳しく示すように連続的に並列配置
された像担持体(感光体ドラム)102Y,102M,
102C,102Bkを中心として構成されている。そ
して、感光体ドラム102Y,102M,102C,1
02Bkの周囲には、感光体ドラム102Y,102
M,102C,102Bkの表面を一様に帯電させる帯
電手段103Y,103M,103C,103Bkと、
感光体ドラム102Y,102M,102C,102B
kに画像情報に応じて所要の静電潜像を形成する光書込
み手段110Y,110M,110C,110Bkと、
静電潜像に対して現像する現像器104Y,104M,
104C,104Bkと、現像後に像担持体(感光体ド
ラム)102Y,102M,102C,102Bkに残
留したトナーをクリーニングするクリーニング手段10
6Y,106M,106C,106Bkが配置されてい
る。すなわちカラー画像形成装置は画像形成ユニットを
連続的に並列配置したタンデム式のものであり、印刷速
度の高速化および装置のコンパクト化が図られている。
【0030】感光体ドラム102Y,102M,102
C,102Bkの直下には、中間転写ベルト201bに
対して感光体ドラム102Y,102M,102C,1
02Bk上に顕像化されたトナー像を1次転写する1次
転写手段105Y,105M,105C,105Bkが
配置されている。中間転写ベルト201bは、中抵抗率
を有する無端状のベルトである。なお、符号211はベ
ルト位置検出マーク、310はベルト位置検出マークを
検出するセンサであり、このセンサ310によって検出
したベルト位置検出マーク211によって中間転写ベル
ト201bの回転位置が検出される。
【0031】また、記録情報に基づいて、光書込み手段
110Y,110M,110C,110Bkにおいて、
それぞれの再現色に対応したレーザ光が変調発光され
る。一方、感光体ドラム102Y,102M,102
C,102Bkは、図11中の矢印方向に一定の速度で
回転しており、帯電手段103Y,103M,103
C,103Bkにより表面を一様に帯電された後、光書
込み手段110Y,110M,110C,110Bkに
より露光走査される。かかる露光により感光体ドラム1
02Y,102M,102C,102Bk上に形成され
た各再現色に対応する静電潜像は、各再現色のトナーを
内蔵する現像器104Y,104M,104C,104
Bkによりそれぞれ現像されて各色のトナー像とされ
る。そしてこれらのトナー像は、感光体ドラム102
Y,102M,102C,102Bkと中間転写ベルト
201bとの各対向部において、1次転写手段105
Y,105M,105C,105Bkにより、中間転写
ベルト201b上に順次重ね転写される。
【0032】中間転写ベルト201bはベルト駆動ロー
ラ203、二次転写ローラ対304、306、従動ロー
ラ202により張架され、モータにより駆動伝達歯車を
介してベルト駆動ローラが回転して中間転写ベルト20
1bは走行する。
【0033】その後、中間転写ベルト201b上に重畳
されて形成された転写トナー像は、2次転写ローラ対3
04,305との対向部へと搬送される。そして、給紙
トレイから給紙された転写部材151に中間転写ベルト
201b上のトナー像が2次転写ローラ対304,30
6により2次転写される。その後、トナー像が転写され
た転写部材151は、定着ローラ107に搬送されて、
ここで加熱されて各色のトナー像が溶融してフルカラー
画像を得る。一方、転写後の中間転写ベルト201b
は、その表面をクリーニングブレード101により、ク
リーニングされ次の画像形成に備える。
【0034】図2に処理フローを示す。ステップS1に
おいて、描画データ入力部2に描画データが入力される
と、描画領域範囲を示す形状とRGB各色8bitの色情
報、ROP情報などを含む描画用データが解釈される。
次いでステップS2において色変換部3によってRGB
データをBG/UCRを用いてCMYKデータに色変換
を行う。続くステップS3では、指定されたCMYKと
ROPでは所望の結果が得られないROPパターンであ
るかどうかを判断する。描画属性の修正が必要な場合は
ステップS4へ進み、必要ない場合はステップS5へ進
む。
【0035】ステップS4では、検知されたROPパタ
ーンによって、そのまま描画処理を行っても不具合が生
じないようにCMYKを修正、またはROPを修正す
る。例えば、マスクパターンとして扱わなければならな
い描画オブジェクトに対しては、CMYK色属性(各色
0〜255)であるK=255,C=M=Y=0をK=
C=M=Y=255 という全版マスクパターンとして
処理されるように変換する。
【0036】ステップS5では、描画領域範囲内を指定
されたCMYKに従って出力装置6の能力に応じた階調
数を持つビットマップへ変換する。変換方法にはディザ
法または誤差拡散法などを用いる。続くステップS6で
は、ステップS5において得られたビットマップをソー
スパターンとし、描画位置に対応するページメモリ5の
内容をデスティネーションパターンとして、ROP演算
を行った結果をページメモリ5に反映する。続くステッ
プS7では、描画データがまだ残っていたらステップS
1に戻り、すべて終了したら全体の処理を終了する。
【0037】次にグラデーション図形をROP演算EN
OR,SET,ENORを用いて描画する例を説明す
る。図3は本実施の形態で得られる演算結果の図形L1
であり、四辺形L1の中に、色がついた図形が上から順
にC1,C2,C3,C4と並ぶ。この図形L1をRO
P演算ENOR,SET,ENORを用いて得るための
各描画図形をそれぞれ図4(a)(b)(c)を用いて
説明する。図4(a)に示すENOR図形A1〜A4は
色の異なる四角形であり、グラデーションの各色はこれ
で表現される。A0は図形A1〜A4の集合を示す。図
4(b)に示すSET図形Bはこのグラデーションの描
画領域を示す黒色の図形である。つまり、SET図形B
の内側(黒い部分)がA1〜A4までのグラデーション
で描画される。このため、集合A0はSET図形Bを内
包する大きさである必要がある。図4(c)に示すEN
OR図形B1〜B4は図4(a)に示すENOR図形A
1〜A4と同一同色図形である。
【0038】SET図形Bの内側(黒い部分)の演算過
程を示す。まず、演算過程を簡単に説明するため、モノ
クロモードでの演算を説明する。また、本演算を行う前
の下地の色を単色のBGで表わす。また、図5では、白
を0, 黒を1,図4(a)に示す図形A1の色をa1と
表記する。
【0039】図5において、まず、前半ENOR(排他
理論和の反転)と下地のBGの演算で、source=a1と
destination=BGのENORを得る。これが新たなdes
tinationとなる。次に、SET演算によって destinati
on にかかわらず source の黒(=1)が destination
となる。最後に、同一色a1のENORによって、sour
ce=alとdestination=1のENORによってa1 (s
ourceと同一) を得る。これが演算結果となる。
【0040】また、SET図形Bの外側の演算過程は、
図6に示すように上記説明のSETの演算を省いた過程
となる。同一色a1を2回ENORするので、演算前の
destination であるBGがそのまま演算結果となる。
両演算結果から図3の図形が得られる。
【0041】この演算をCMYKカラーモードで行う場
合を説明する。カラーモードではCMYKの各色に対し
て独立して、モノクローモード時と同様の演算を行う。
ここで問題となるのは、SET演算で指定された黒はB
G/UCR変換によってCMYKの各色に変換されてし
まうことである。例えばBG=100%,UCR=10
0%であれば、黒はK=255,C=M=Y=0という
色に変換される。この色をそのまま上記ROP演算して
しまうと、CMYにおけるSET演算の source が0と
なり、得られる結果は!a1という反転色となってしま
う。また、任意のBG/UCRパラメータを用いても所
望の結果は得られない。
【0042】この場合、ROP演算ENOR,SET,
ENORが検知された場合は、SET演算で指定された
黒をK=C=M=Y=255と置き換える。これによ
り、上で示したモノクロモードでのROP演算例をCM
YKの各色に行うことで、a1〜a4で指定されたCM
YKの通りのグラデーション図形を得ることができる。
【0043】本実施の形態では、図4(a)に示すよう
にグラデーション図形A1〜A4に単純な矩形を用いた
が、平行四辺形、台形、ドーナツ状の円形などを用いて
も同様である。
【0044】次に任意の範囲でクリッピングされたビッ
トマップ図形をROP演算OR,ANDを用いて描画す
る例を説明する。結果図形と、結果図形をROP演算O
R,ANDを用いて得るための各描画図形を図7を用い
て説明する。図7(a)に示すOR図形L0は、矩形ビ
ットマップであって白黒2色で構成され、黒色部分L1
が描画領域の有効範囲を示す。図7(b)に示すAND
図形A0も矩形ビットマップであり、黒以外の部分(L
1と重なる部分)が結果ビットマップとなる。L0とA
0の描画位置と大きさは同一(図ではどちらも8×8)
とする。
【0045】まず、演算過程を簡単に説明するため、モ
ノクロモード、1画素/1bit (1or0) での演算を説
明する。また、本演算を行う前の下地の色をBGで表わ
す。また、以下では、白を0,黒を1,図7に示す図形
L1の色をa1、その反転色を!a1と表記する。1画
素/1bitなのでBGやa1は値としては1または0と
なる。
【0046】初めに、L1の内側(黒い部分)の演算過
程を図8に示す。黒(1)のORと下地のBGの演算で
1を得る。次に、a1によるAND演算によってa1を
得る。これが演算結果となる。また、L1の外側(白い
部分)の演算過程を図9に示す。白(0)のORと下地
のBGの演算でBGを得る。次に、黒(1)によるAN
D演算によってBGを得る。つまり、下地の部分はその
まま残る演算結果となる。
【0047】この演算をCMYKカラーモードで行う場
合を説明する。ここで問題となるのは、OR演算で指定
された黒と、AND演算で指定されたA0である外側に
ある黒は、BG/UCR変換によってCMYK各色に変
換されてしまうことである。この色をそのまま上記RO
P演算してしまうと、L1の内側の演算では、CMYに
おけるAND演算の source が0となり、得られる結果
は0、つまりCMYに色がつかない結果となってしま
う。また、任意のBG/UCRパラメータを用いても所
望の結果は得られない。
【0048】この場合、ROP演算OR,ANDが検知
された場合は、OR演算とAND演算で指定された黒を
K=C=M=Y=255で置き換える。これにより、上
で示したモノクロモードでのROP演算例をCMYK各
色に行うことで、指定されたCMYKの通りの任意の範
囲にクリッピングされたビットマップ図形を得ることが
できる。
【0049】ここで、前述したように不具合が生じるの
はK版が生成され、CMYKの各版を独立して演算でき
ないことによる場合である。K版は通常BG/UCRの
パラメータによって生成されるが、BG=0%、UCR
=0%の場合のみ、K版が生成されず、CMYのみが生
成される。この場合は他の版に影響を与えないのでCM
Yを独立してROP演算を行うことが可能となり、この
場合は、ROPの出現パターンによる検知が不要とな
る。
【0050】図10に処理フローを示す。ステップS1
1においてCMYのみ生成されるBG/UCRパラメー
タかどうか(BG=0%かつUCR=0%)を判断す
る。そして、K版も生成されるパラメータであれば、ス
テップS12において前述のように不具合が発生するR
OP出現パターンを検知して描画処理を行う。他方、K
版が生成されないパラメータであれば、各描画オブジェ
クトにて指定されたROPパターンを用いてCMY版を
作成し、K版は何も作成しない(ROP処理も行わな
い)。このように処理することで、BG/UCRパラメ
ータにしたがって、ROP出現パターンの検知が不要な
場合は、検知処理を省けるので、高速化となる。
【0051】上記実施形態によれば、CMYKでのRO
P演算におけるK版生成による不具合を描画データの描
画属性を変更することで解決できるので、実際のROP
演算はCMYK各色1bit で行うことが可能となり、C
MYKフルカラー用のページメモリや中間バッファを持
つ必要がないので省メモリとなる。また、演算メモリ量
も減少するので高速化となる。
【0052】また、CMYK各版を個別に処理可能とな
るため、CMYK全版のページメモリに対して同時にメ
モリアクセスする必要がない。ページメモリの圧縮、展
開機能を有する出力装置では、CMYK各版のページメ
モリを順次展開して保持することで展開用ページメモリ
を1版分用意すればよくなるので、全版同時にアクセス
が必要な方法に比べて省メモリとなる。
【0053】また、ビットマップに変換してからROP
演算を行うので、1bit/1画素である必要はなく、2b
it/1画素や4bit/1画素などの多値ビットマップに
対しても適用可能となるので、同様の効果が得られる。
【0054】また、描画データ毎にROP演算を行うの
で、文字やグラフィック、イメージなどの描画オブジェ
クトの種類毎に色味やBG/UCRのパラメータ、ビッ
トマップへの変換方法、ディザの種類、ガンマ、CMY
K濃度に対する総量規制値などを指定することが可能と
なり、高品質となる。また、CMYビットマップによる
K版生成や、CMYK−CMY逆変換などを用いるとで
き上がったK版は、理論上のビットマップとの差分が生
じるが、本方式を用いるとK版用のディザやガンマを用
いてビットマップを生成するので、理論値と差分なく、
所望の結果を得ることができる。1画素毎の精度が保証
されているので、細線や複雑な文字に対してROP演算
を行っても、所望の結果を得ることができる。
【0055】また、ビットマップに変換してからROP
演算を行うので、ビットマップへの変換方法は任意であ
る。例えば、グラフィックはディザ法、イメージは誤差
拡散法、または描画オブジェクトの種類毎にディザの閾
値テーブルを切り替える、などのように使い分けること
が可能となり、高品質となる。
【0056】また、BG/UCRパラメータにしたがっ
て、ROP出現パターンの検知が不要な場合は、検知処
理を省けるので、高速化となる。
【0057】また、RGB,CMY以外の色空間表現方
法でも、最終的にK版を生成する方式であれば、入力色
空間に関係なく、例えばXYZ空間やLab空間にも適
用可能である。
【0058】また、レーザプリンタのようにページメモ
リの生成をプリンタ側で行う場合、各描画命令からペー
ジメモリを生成するプリンタ側の処理に本発明が適用可
能である。
【0059】また、インクジェットプリンタのようにペ
ージメモリの生成をホストコンピュータ側で行う場合、
各描画命令からページメモリを生成するホストコンピュ
ータ側の処理に本発明が適用可能である。
【0060】また、出力装置に関係なく、ページメモリ
の生成をホストコンピュータ側で行う場合、各描画命令
からページメモリを生成するホストコンピュータ側の処
理に本発明が適用可能である。
【0061】また、ページメモリの生成をプリンタ側の
CPUを用いたソフトウェア処理ではなく、グラフィッ
クアクセラレータ等の専用ASICで行う場合、各描画
命令からページメモリを生成するASIC内の処理に本
発明が適用可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
ないメモリ容量、かつ高速にROP処理による不具合を
防止することが可能な画像処理装置及びこの画像形成装
置を使用した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の一実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】図1の画像処理装置の処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図3】ROP演算図形の一例を示す説明図である。
【図4】図3の図形を生成するためのENOR図形、S
ET図形及びENOR図形を示す説明図である。
【図5】図3の図形を生成するためのENOR演算、S
ET演算及びENOR演算を示す説明図である。
【図6】図3の図形を生成するためのENOR演算を示
す説明図である。
【図7】ROP演算図形の他の例を示す説明図である。
【図8】図7の図形を生成するためのOR演算及びAN
D演算を示す説明図である。
【図9】図7の図形を生成するためのOR演算及びAN
D演算を示す説明図である。
【図10】図1の画像処理装置の処理を説明するための
フローチャートである。
【図11】本発明に係る出力装置の一例を示す図であ
る。
【図12】図11の1つの色の画像形成部と転写部の詳
細を示す図である。
【符号の説明】
2 描画データ入力部 3 色変換部 4 描画演算部 5 ページメモリ 10 ROPパターン検知部 11 ROPパターン用データ変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 B41J 3/00 A B Fターム(参考) 2C187 AC07 AC08 AF03 BF01 BF14 GA05 GA06 2C262 AA02 AA05 AB19 AB20 BA01 BA02 BB03 BB06 BB08 BC11 BC19 GA01 GA13 GA14 GA15 5B057 AA11 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE17 CE18 CH07 CH08 5C077 LL19 MP08 NN08 NN11 PP32 PP33 PP37 PP38 PP55 PP68 PQ08 PQ12 PQ23 SS02 TT03 5C079 HB01 HB02 HB03 HB12 LA03 LA21 LA31 LB01 LC04 LC09 MA04 MA11 NA03 NA10 NA11 PA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 描画範囲を指令する命令と前記描画範囲
    の色情報及びROP情報を含む描画属性情報を指令する
    命令とを含む描画データを解釈する描画データ解釈手段
    と、 前記描画データ解釈手段により解釈された描画データを
    色変換する色変換手段と、 前記描画データが示す描画範囲を前記描画属性情報に基
    づいて描画すると不具合が発生する特定のパターンを検
    知する特定パターン検知手段と、 前記特定パターン検知手段により特定のパターンが検知
    された場合に不具合が発生しないように前記描画属性情
    報を変換する描画属性情報変換手段と、 前記色変換手段により変換された画像データを、前記特
    定のパターンと検知されない領域では変換されていない
    描画属性情報に基づいて描画し、前記特定のパターンと
    検知された領域では前記描画属性情報変換手段により変
    換された描画属性情報に基づいて描画する描画手段と、
    を備えた画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記特定パターン検知手段は、前記色変
    換手段により変換されたCMYKの各データを描画命令
    のROP情報によりROP演算すると不具合が発生する
    CMYKデータを検出し、前記描画属性情報変換手段
    は、前記不具合が発生するCMYKの各データの値を不
    具合が発生しないように変換することを特徴とする請求
    項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記色変換手段により変換された画像デ
    ータがKデータを含まず、CMYデータのみである場合
    に、前記特定パターン検知手段は特定のパターンの検知
    処理を行わないことを特徴とする請求項1または2記載
    の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記色変換手段は、多値のRGB又はC
    MYデータ或いは他の色空間データを多値のCMYKデ
    ータに変換し、 前記描画手段は、前記多値のCMYKデータを各々1ビ
    ットのビットマップデータに変換してメモリ上に描画し
    て、前記ビットマップデータに変換したソースパターン
    とその描画位置に対するページメモリにあるデスティネ
    ーションパターンとでROP演算することを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記描画手段は、描画演算をCMYK各
    版毎に順次行って合計4回行うことを特徴とする請求項
    4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記色変換手段は、多値のRGB又はC
    MYデータ或いは他の色空間データを多値のCMYKデ
    ータに変換し、 前記描画手段は、前記多値のCMYKデータを画像出力
    装置に応じた多値のビットマップデータに変換してメモ
    リ上に描画して、前記ビットマップデータに変換したソ
    ースパターンとその描画位置に対するページメモリにあ
    るデスティネーションパターンとでROP演算すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    画像処理装置。
  7. 【請求項7】 描画属性である色指定方法、CMYK変
    換方法、ビットマップ変換方法のいずれかがが描画デー
    タの種類毎に指定可能であることを特徴とする請求項1
    ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記ビットマップ変換方法は、閾値テー
    ブルによるディザ法、誤差拡散法のいずれかであること
    を特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記画像出力装置がレーザプリンタであ
    ることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に
    記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記画像出力装置がインクジェットプ
    リンタであることを特徴とする請求項6ないし8のいず
    れか1項に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の描画データ解釈手段と、色変換手段と、特定パター
    ン検知手段と、描画属性情報変換手段と、描画手段をプ
    リンタのホストコンピュータ側のソフトウエアで実現す
    ることを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の描画データ解釈手段と、色変換手段と、特定パター
    ン検知手段と、描画属性情報変換手段と、描画手段を専
    用ASICで実現することを特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の画像処理装置と、 この画像処理装置によって画像処理された画像データに
    基づいて記録媒体に可視画像を形成する画像形成手段
    と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015005204A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 キヤノン株式会社 情報処理装置、その装置の制御方法、プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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