JP2003283055A - 波長可変発光素子及び波長変換素子 - Google Patents
波長可変発光素子及び波長変換素子Info
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Abstract
発光素子を提供する。 【解決手段】 波長可変発光素子は、コンタクト層2,
6、クラッド層3,5、及び活性層4を備える。活性層
4は、バリア層41,47と、障壁層42,44,46
と、井戸層43,45とを含む。所定強度の電圧が印加
されると、電子15は、矢印17〜19で示す経路を経
て井戸層45のサブ準位13へ注入され、正孔16は、
矢印20〜22で示す経路を経て井戸層43のサブ準位
12へ注入される。サブ準位13を占める電子の波動関
数は、シュタルク効果により障壁層44を介して井戸層
43へ染み出し、サブ準位23が井戸層43に誘起され
る。そして、サブ準位23を占める電子は、サブ準位1
2を占める正孔と再結合し、サブ準位23とサブ準位1
2とのエネルギー差に相当する波長を有する光が発光さ
れる。
Description
可能にした波長可変発光素子及び波長変換素子に関する
ものである。
な半導体素子においては、DBR(Distribut
ed Bragg Refrector)構造、または
DFB(Distributed Feed−Bac
k)構造を用いて特定の波長に共振する多重反射構造及
び波長制御端子が設けられている。
御することによって、DBR部またはDFB部に注入さ
れる電流量を変化させ、その注入電流の変化によってD
BR部またはDFB部の屈折率を変化させて発光波長を
変化させている。
光素子は、DBR構造またはDFB構造による光の閉じ
込めを行なう材料の屈折率を変化させることによって発
光波長を変化させていた。
を有する出射光に変換する波長変換素子は、入射光によ
って生成された電子正孔対を、励起されたエネルギー準
位と異なるエネルギー準位に移動させ、電子と正孔とを
再結合させて出射光を出射するものである。
よりも短い波長を有する出射光に入射光を変換する波長
変換素子及び入射光の波長よりも長い波長を有する出射
光に入射光を変換する波長変換素子がある。
子は、DBR構造またはDFB構造のような複雑な構造
を採用するため、このような複雑な構造を半導体に作り
込むために製造上の余分なプロセスが必要であり、廉価
に波長可変発光素子を作製できないという問題があっ
た。
効果を使用しているため、それをレーザーキャビティの
中に挟み込んでレーザー発振を行なう光出力の形式にす
るしかなく、通常の発光ダイオードの構造を用いて発光
波長を変更することは困難であるという問題があった。
射光を変換した出射光の波長は、1つの波長に限られる
ため、入射光を変換した出射光の波長を任意に変更する
ことができないという問題があった。
るためになされたものであり、その目的は、簡単な構造
で発光波長を変更可能な波長可変発光素子を提供すると
ころにある。
で出射光の波長を変更可能な波長変換素子を提供するこ
とである。
によれば、波長可変発光素子は、発光波長が変更可能な
波長可変発光素子であって、量子井戸への電子の閉じ込
めにより生成された量子準位に起因して所定強度の電界
の印加下において誘起された第1の量子準位を占める電
子を、第2の量子準位を占める正孔と再結合させて第1
の量子準位と第2の量子準位とのエネルギー差に相当す
る発光波長を有する光を発光する発光層と、所定強度の
電界の印加下において、第3の量子準位を占める電子を
第1の量子準位に供給し、かつ、第4の量子準位を占め
る正孔を第2の量子準位に供給する供給層とを備え、発
光波長は電界の強度に応じて変化する。
くなるに従って長くなる。好ましくは、発光層は、第1
の障壁層と、第1の障壁層に接して形成され、第1の膜
厚を有する第1の井戸層と、第1の井戸層に接して形成
された第2の障壁層とを含み、供給層は、第2の障壁層
に接して形成され、第1の膜厚よりも厚い第2の膜厚を
有する第2の井戸層と、第2の井戸層に接して形成され
た第3の障壁層とを含む。
た電子及び正孔をそれぞれ第1の量子準位及び第2の量
子準位へ供給する。
第1のコンタクト層と、第3の障壁層側に設けられた第
2のコンタクト層とをさらに備え、第1のコンタクト層
はn型の半導体薄膜から成り、第2のコンタクト層はp
型の半導体薄膜から成り、p型の半導体薄膜とn型の半
導体薄膜との間に順方向の電圧が印加される。
御するための電流制御素子をさらに備える。
た励起光によって生成された電子及び正孔をそれぞれ第
1の量子準位及び第2の量子準位へ供給する。
第1のコンタクト層と、第3の障壁層側に設けられた第
2のコンタクト層とをさらに備え、第1のコンタクト層
はp型の半導体薄膜から成り、第2のコンタクト層はn
型の半導体薄膜から成り、p型の半導体薄膜とn型の半
導体薄膜との間に逆方向の電圧が印加される。
Asから成り、第1及び第2の井戸層はGaAsから成
る。
性半導体、または1×1015〜4×1017cm-3の範囲
のキャリア濃度を有するp型もしくはn型の半導体であ
る。
御することによって波長可変発光素子は発光波長を変更
できる。
する入射光を第1の波長よりも長波長の第2の波長を有
する出射光に変換する波長変換素子であって、量子井戸
への電子の閉じ込めにより生成された量子準位に起因し
て所定強度の電界の印加下において誘起された第1の量
子準位を占める電子を、第2の量子準位を占める正孔と
再結合させて前記第1の量子準位と前記第2の量子準位
とのエネルギー差に相当する第2の波長を有する出射光
を出射する光出射層と、所定強度の電界の印加下におい
て、第3の量子準位を占める入射光によって生成された
電子を第1の量子準位に供給し、かつ、第4の量子準位
を占める入射光によって生成された正孔を第2の量子準
位に供給する供給層とを備え、第2の波長は電界の強度
に応じて変化する。
度にが強くなるに従って長くなる。好ましくは、光出射
層は、第1の障壁層と、第1の障壁層に接して形成さ
れ、第1の膜厚を有する第1の井戸層と、第1の井戸層
に接して形成された第2の障壁層とを含み、供給層は、
第2の障壁層に接して形成され、第1の膜厚よりも厚い
第2の膜厚を有する第2の井戸層と、第2の井戸層に接
して形成された第3の障壁層とを含む。
3及び第4の量子準位に生成された電子及び正孔をそれ
ぞれ第1の量子準位及び第2の量子準位に供給する。
有する入射光を第2の波長を有する出射光に変換する際
の第2の波長を変更できる。
を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または
相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
の形態1による波長可変発光素子の断面構造図を示す。
10は、波長可変発光素子で、基板1と、コンタクト層
2,6と、クラッド層3,5と、活性層4と、電極7,
8とを備える。
る。クラッド層3は、コンタクト層2上に形成される。
活性層4は、クラッド層3上に形成される。クラッド層
5は、活性層4上に形成される。コンタクト層6は、ク
ラッド層5上に形成される。電極7は、コンタクト層6
上に形成される。電極8は、コンタクト層2が形成され
た基板1の表面と反対側の表面に形成される。
ガリウムヒ素(GaAs)から成る。n+型のGaAs
における不純物としてのシリコン(Si)のドーピング
量は1〜4×1018cm-3の範囲である。コンタクト層
2は、膜厚が1000nmであるn型のGaAsから成
る。n型のGaAsのドーパントはSiである。クラッ
ド層3,5は、膜厚が200nmであるi型のアルミニ
ウムガリウムヒ素(AlGaAs)から成る。活性層4
は、i型のアルミニウムヒ素(AlAs)とi型のGa
Asとから成る二重量子井戸により構成される。活性層
4の詳細については後述する。
型のGaAsから成る。p型のGaAsのドーパントは
ベリリュウム(Be)である。電極7は、p型のGaA
sとオーミックコンタクトを取れる金属から成る。例え
ば、電極7は、Au/Znから成る。電極8は、n型の
GaAsとオーミックコンタクトを取れる金属から成
る。例えば、電極8は、Au/Ni/AuGeから成
る。
s、クラッド層3,5を構成するi型のAlGaAs、
活性層4を構成するi型のAlAs,i型のGaAs、
及びコンタクト層6を構成するp型のGaAsは、MB
E(Molecular Beam Epitaxy)
法により形成される。
るコンタクト層6とn型のGaAsから成るコンタクト
層2との間に順方向の電圧を印加する。印加する電圧
は、−1.5V〜10Vの範囲である。
を示す。活性層4は、バリア層41,47と、障壁層4
2,44,46と、井戸層43,45とを含む。バリア
層41は、図1に示すクラッド層3に接し、バリア層4
7はクラッド層5に接する。
a0.5Asから成り、膜厚は40モノレイヤー、即ち、
11.32nmである。障壁層42は、i型のAlAs
から成り、膜厚は13モノレイヤー、すなわち、3.7
05nmである。障壁層44は、i型のAlAsから成
り、膜厚は4モノレイヤー、すなわち、1.14nmで
ある。障壁層46は、i型のAlAsから成り、膜厚は
8モノレイヤー、すなわち、2.28nmである。
膜厚は20モノレイヤー、すなわち、5.66nmであ
る。井戸層45は、i型のGaAsから成り、膜厚は7
0モノレイヤー、すなわち、19.81nmである。
0.5Ga0.5As、障壁層42,44,46を構成するi
型のAlAs、及び井戸層43,45を構成するi型の
GaAsは、MBE法により形成される。従って、Al
0.5Ga0.5As、AlAs及びGaAsは、モノレイヤ
ーづつ結晶成長され、その表面は平坦である。その結
果、バリア層41と障壁層42との界面、障壁層42と
井戸層43との界面、井戸層43と障壁層44との界
面、障壁層44と井戸層45との界面、井戸層45と障
壁層46との界面、及び障壁層46とバリア層47との
界面は急峻に形成される。
GaAsは、MBE法に限らず、MOCVD(Meta
l Organic Chemical Vapor
Deposition)、またはALE(Atomic
Layer Epitaxy)によって形成されても
よい。これらの方法によって結晶成長した場合にも、バ
リア層41と障壁層42との界面、障壁層42と井戸層
43との界面、井戸層43と障壁層44との界面、障壁
層44と井戸層45との界面、井戸層45と障壁層46
との界面、及び障壁層46とバリア層47との界面は急
峻に形成される。
ッド層3、活性層4、クラッド層5、及びコンタクト層
6のエネルギーバンド図を示す。なお、図3に示すバン
ド図はコンタクト層6とコンタクト層2との間に電圧を
印加しないときのバンド図である。
43,45を構成するGaAsのバンドギャップEg
1,Eg5,Eg7,Eg11は、1.512eVであ
り、活性層4の障壁層42,44,46を構成するAl
AsのバンドギャップEg4,Eg6,Eg8は、3.
19eVであり、活性層4のバリア層41,47を構成
するAl0.5Ga0.5AsのバンドギャップEg3,Eg
9は、2.03eVである。
4のバリア層41との間でアルミニウム(Al)の含有
量を連続的に変化させている。すなわち、クラッド層3
を構成するAlGaAsをAlxGa1-xAsで表記する
と、Alの含有量であるxは、コンタクト層2からバリ
ア層41へ向かう方向に0〜0.5の間で連続的に変化
する。従って、クラッド層3のバンドギャップEg2
は、コンタクト層2からバリア層41へ向かう方向に
1.512eVから2.03eVに連続的に変化する。
活性層4のバリア層47との間でアルミニウム(Al)
の含有量を連続的に変化させている。すなわち、クラッ
ド層5を構成するAlGaAsをAlxGa1-xAsで表
記すると、Alの含有量であるxは、コンタクト層6か
らバリア層47へ向かう方向に0〜0.5の間で連続的
に変化する。従って、クラッド層5のバンドギャップE
g10は、コンタクト層6からバリア層47へ向かう方
向に1.512eVから2.03eVに連続的に変化す
る。
つの量子井戸が形成され、障壁層44,46及び井戸層
45によりもう1つの量子井戸が形成される。すなわ
ち、活性層4は、2つの量子井戸を含む。そして、井戸
層43は、上述したように、井戸層45と異なる膜厚を
有するため、活性層4は、非対称な二重量子井戸を含
む。
と、伝導帯内にサブ準位が形成される。また、井戸層4
3,45に正孔が閉じ込められると、価電子帯内にサブ
準位が形成される。そして、伝導帯内または価電子帯内
に形成されるサブ準位は、それぞれ、伝導帯の下端Ec
または価電子帯の上端Evを基準として次式によって決
定されるエネルギー準位に位置する。
あり、n=2である場合のサブ準位は第2準位であり、
以下、nの値によって第3準位、・・・、第n準位とな
る。
に形成されるサブ準位(第1準位)11は、伝導帯の下
端Ecから220meVの位置に形成され、サブ準位
(第1準位)12は、価電子帯の上端Evから63me
Vの位置に形成される。また、井戸層45を構成するG
aAsの伝導帯内に形成されるサブ準位(第1準位)1
3は、伝導帯の下端Ecから12meVの位置に形成さ
れ、サブ準位(第1準位)14は、価電子帯の上端Ev
から3meVの位置に形成される。
2が、それぞれ、井戸層45に形成されるサブ準位1
3,14よりもエネルギー的に高い位置に形成されるの
は、式(1)から明らかなように井戸層43,45の膜
厚Lwが薄い程、enは大きくなり、井戸層43の膜厚
は井戸層45の膜厚よりも薄いためである。
GaAsとコンタクト層2を構成するn型のGaAsと
の間に順方向の電圧を印加した場合のコンタクト層2、
クラッド層3、活性層4、クラッド層5、及びコンタク
ト層6のエネルギーバンド図を示す。
電圧が印加されると、コンタクト層2を構成するn型G
aAsの伝導帯が、コンタクト層6を構成するp型Ga
Asの伝導帯よりもエネルギー準位的に高くなり、コン
タクト層2及びクラッド層3の伝導帯はほぼフラットに
なり、コンタクト層6及びクラッド層5の価電子帯はほ
ぼフラットになる。そして、活性層4においては、障壁
層42側が障壁層46側よりもエネルギー準位的に高く
なる。
がコンタクト層2からクラッド層3へ供給され、矢印2
0で示すように正孔16がコンタクト層6からクラッド
層5へ供給される。
印18で示すように、バリア層41、及び障壁層42を
介して井戸層43のサブ準位11に到達する。この場
合、電子15は、トンネリング現象によって障壁層42
を透過し、バリア層41から井戸層43のサブ準位11
へ移動(「緩和」とも言う)する時間は数ピコ秒のオー
ダーである。サブ準位11を占める電子は、トンネリン
グ現象によって障壁層44を透過して井戸層45のサブ
準位13へ瞬時に移動する。
矢印21で示すようにバリア層47及び障壁層46を介
して井戸層45のサブ準位14へ到達する。この場合、
正孔は、トンネリング現象によって障壁層42を透過
し、バリア層47から井戸層45のサブ準位14へ移動
する時間は数ピコ秒のオーダーである。
と、即ち、非対称な二重量子井戸に垂直な方向に電界が
印加されると、井戸層45のサブ準位13を占める電子
の波動関数は、障壁層44の膜厚が薄いため、トンネリ
ング現象によって隣接する井戸層43に染み出す。その
結果、障壁層44を介して井戸層43の領域にサブ準位
23が誘起される。このサブ準位23は、サブ準位13
と同じエネルギー準位である。一方、井戸層45のサブ
準位14を占める正孔は、トンネリング現象によって障
壁層44を介して井戸層43のサブ準位12へ移動す
る。
な方向の電界が印加されることにより、井戸層45のサ
ブ準位13を占める電子は、障壁層44を介して隣接す
る井戸層43へ染み出してサブ準位23を誘起するのに
対して、井戸層45のサブ準位14を占める正孔は、サ
ブ準位14よりもエネルギー的に低い位置に存在する井
戸層43のサブ準位12へトンネリング現象によって移
動する。
いために、量子井戸に垂直な方向の電界が印加されたと
きのシュタルク効果(以下、単に「シュタルク効果」と
言う。)により、サブ準位13と同じエネルギー準位を
有するサブ準位23が井戸層43に誘起されるのに対
し、正孔は電子よりも有効質量が大きいために、シュタ
ルク効果により、サブ準位14と同じエネルギー準位を
有するサブ準位が井戸層43に誘起されることがないか
らである。
2を占める正孔と再結合し、サブ準位23とサブ準位1
2とのエネルギー差に相当する波長を有する光が発光さ
れる。
層43の中心と井戸層45の中心との距離をDとした場
合、サブ準位12を基準にしたサブ準位23のエネルギ
ーの変化Eは、次式によって表される。
あり、eは電子の電荷である。電界Fの増加に伴いエネ
ルギーの変化Eが減少する準位をマイナス次数のシュタ
ルク階段準位と呼び、隣接した量子井戸間のものを1次
のシュタルク階段準位と呼ぶ。
13(最低のエネルギーを有する)を占める電子の波動
関数が染み出したことにより誘起されたサブ準位23
は、電界Fの増加に伴い次式で表されるエネルギーE1
だけ変化する。
タクト層2との間に印加する順方向の電圧を増加する
と、即ち、活性層4を構成する非対称な二重量子井戸に
垂直な方向の電界Fを増加すると、シュタルク効果によ
り誘起されたサブ準位23のエネルギーは、直線的に減
少する。つまり、電界Fの増加により、サブ準位23
は、井戸層45のサブ準位12に近づく方向へ移動す
る。
強度を変えることにより、サブ準位23を占める電子が
サブ準位12を占める正孔と再結合して発光する光の波
長が変化することを意味する。
は、コンタクト層6とコンタクト層2との間に順方向の
電圧を印加することにより、活性層4を構成する非対称
な二重量子井戸に電子及び正孔が注入され、電子は、シ
ュタルク効果により誘起された井戸層43のサブ準位2
3を占め、正孔は、井戸層43のサブ準位12を占め
る。そして、サブ準位23を占める電子はサブ準位12
を占める正孔と再結合し、波長可変発光素子10は、サ
ブ準位23とサブ準位12とのエネルギー差に相当する
波長の光を発光する。また、コンタクト層6とコンタク
ト層2との間に印加する電圧の強度を変えることによ
り、波長可変発光素子10の発光波長を変えることがで
きる。
おいては、シュタルク階段準位を用いた発光と、量子井
戸内に形成される通常のサブ準位を用いた発光とが観測
される。そして、前者の発光強度は後者の発光強度に対
して10-4以下と非常に弱い。これは、図4に示すよう
に電界が印加された場合は、サブ準位13を占める電子
は、電界により障壁層46側へ引き寄せられ、波動関数
の井戸層43への染み出しが弱くなり、サブ準位23か
らサブ準位12への遷移確率を決定する波動関数の重な
り積分が非常に小さくなるからである。
するために、波長可変発光素子10は、以下の特徴を有
する。まず、障壁層42は、トンネリング現象によって
電子を透過し、かつ、トンネリング現象によって正孔を
透過しない膜厚を有し、障壁層46は、トンネリング現
象によって正孔を透過する膜厚を有する。これは、コン
タクト層2から注入された電子15を井戸層43へ透過
し、コンタクト層6から注入された正孔を井戸層45へ
透過するとともに、サブ準位12を占める正孔を井戸層
43に閉じ込める必要があるからである。
二重量子井戸に注入されるほどの電界が印加されたと
き、井戸層43のサブ準位12は井戸層45のサブ準位
14よりもエネルギー的に低くなるように井戸層43,
45の膜厚を設計する。これは、コンタクト層6から井
戸層45のサブ準位14に注入された正孔がトンネリン
グ現象によって井戸層43のサブ準位12に確実に移動
できるようにするためである。
によって電子及び正孔を透過する膜厚を有する。正孔の
有効質量は電子の有効質量よりも大きいため、障壁層4
4の膜厚は、トンネリング現象によって正孔を透過でき
る膜厚に設定する。つまり、トンネリング現象によって
正孔を透過できれば、トンネリング現象によって電子を
必ず透過できるので、障壁層44の膜厚はトンネリング
現象によって正孔を透過できる膜厚に設定される。
膜厚は、サブ準位13を占める電子を井戸層45に閉じ
込めるのに十分な膜厚に設定される。これは、図4に示
すような電界が活性層4に印加された場合、サブ準位1
3を占める電子は、バリア層47側へ引き寄せられる。
その結果、サブ準位13を占める電子の波動関数が障壁
層44を介して井戸層43へ染み出す割合が低下し、シ
ュタルク階段準位を用いた井戸層43における発光強度
が低下するのを防止するために、サブ準位13を占める
電子をバリア層47側へ透過せずに井戸層45に閉じ込
める必要があるからである。
井戸層43のサブ準位11に注入された電子は、瞬時に
井戸層45のサブ準位13へ移動し、井戸層45のサブ
準位14に注入された正孔は、瞬時に井戸層43のサブ
準位12へ移動するため、井戸層43におけるサブ準位
11とサブ準位12との間における発光、及び井戸層4
5におけるサブ準位13とサブ準位14との間における
発光は、殆ど観測されない。従って、波長可変発光素子
10においては、シュタルク階段準位による発光が支配
的になる。
は正孔)が透過する確立は次式により表される。
(6)におけるEは、キャリアの持つエネルギーを表
し、式(1)を用いて次式により表される。
運動エネルギーである。式(4)において障壁層の膜厚
aを無限大に近づけると、透過係数Dは「0」に近づ
き、透過係数Dは、障壁層の膜厚aの2乗に反比例す
る。従って、障壁層の膜厚aが4モノレイヤーから5モ
ノレイヤーへ変化することによって透過係数Dは、1.
5倍以上、低下する。また、透過係数Dは、キャリアの
有効質量m*に反比例するので、正孔に対する透過係数
は電子に対する透過係数よりも小さい。
有効質量は、トンネリング現象におけるキャリアの透過
係数を決定する重量な要因であり、障壁層42,44,
46の各膜厚は、式(1)及び式(4)〜(7)を用い
て設計される。
シュタルク階段準位による発光を実験した実験結果を示
す。実験に用いた素子は、障壁層42の膜厚が40モノ
レイヤー(=11.4nm)であり、井戸層43の膜厚
が11モノレイヤー(=3.113nm)であり、障壁
層44の膜厚が4モノレイヤー(=1.14nm)であ
り、井戸層45の膜厚が70モノレイヤー(=19.8
1nm)であり、障壁層46の膜厚が40モノレイヤー
(=11.4nm)である非対称な二重量子井戸を20
周期積層したものを活性層4として用いた。
原理を確認するために、電極7,8からのキャリアの注
入を行なわずに、励起光を照射して二重量子井戸内に電
子及び正孔を生成した。そして、励起光として波長63
3nmのHe−Neレーザーを用いた。
加した印加電圧を示し、縦軸は、発光強度を示す。印加
電圧が−1.5Vの時が波長可変発光素子10の内部の
電界がゼロであるフラットバンド状態に対応し、以下、
印加電圧を右側に増していくに従って、内部電界が強く
なる。
場合の発光は、井戸層45に注入された正孔がサブ準位
14からサブ準位12へ十分に移動しておらず、サブ準
位13とサブ準位14との間の直接遷移による発光であ
る。この印加電圧の範囲において、印加電圧の増加に伴
い、発光波長が長波長側へ、若干、シフトしているの
は、シュタルク効果によるものである。
増加に伴い、発光波長は直線的に長波長側へシフトす
る。そして、印加電圧が約2V以上の範囲における発光
波長の印加電圧依存性の傾きは、印加電圧が−1.5V
〜2Vの範囲における発光波長の印加電圧依存性の傾き
と顕著に異なっており、印加電圧が2Vを越えると明ら
かに発光機構が変化したことを示す。
は、印加電圧の増加に伴い、大きく長波長側にシフトす
るため、シュタルク階段準位による発光であると考えら
れる。従って、約2Vの印加電圧は、サブ準位14がサ
ブ準位12よりもエネルギー的に高くなる電圧である。
ルク準位による発光原理を支持するものである。
注入して発光する方式では、波長可変発光素子10に印
加する印加電圧を増加するに従って、発光波長は長波長
側へシフトするが、同時に、活性層4へ注入される電子
及び正孔は増加し、発光強度も強くなる。つまり、発光
強度を独立に制御することが困難になる。
以下に示す。図6は、発光強度を独立に制御可能な波長
可変発光素子の断面構造図を示す。基板1上に、波長可
変発光素子10を形成し、波長可変発光素子10の横に
波長可変発光素子10と並列にNPNトランジスタ30
を形成する。NPNトランジスタ30は、n層31、i
層32、p層33、p+層34、n層35、及びn+層3
6を基板1上に順次積層した構造から成る。そして、波
長可変発光素子10及びNPNトランジスタ30が形成
された基板1の表面と反対の表面は接地される。
33及びp+層34)に印加するベース電圧VBEを制御
すること、すなわち、ベース電流IBを制御することに
よりNPNトランジスタ30のエミッタからコレクタへ
流れるコレクタ電流ICを制御することができる。従っ
て、NPNトランジスタ30のエミッタ−コレクタ間に
一定の電圧VCEが印加された場合に、ベース電流IBを
制御することによりNPNトランジスタ30のコレクタ
電流ICを制御し、発光素子10の活性層4に注入され
る電流IWを制御することができる。
レクタ電流ICが増加した場合、発光素子10の活性層
4に注入される電流IWは減少し、ベース電流IBの制御
によりコレクタ電流ICが減少した場合、活性層4に注
入される電流IWは増加する。そして、発光素子10
は、活性層4に注入される電流IWに応じた強度の光を
発光する。
ランジスタ30を設けることにより、発光素子10の活
性層4に注入される電流IWを制御し、発光素子10か
らの発光強度を独立に制御可能である。
しておけば、その小信号電流によって変調された光出力
を得ることもできる。
は、電流コンダクタンスの制御が可能なバイポーラトラ
ンジスタ、サイリスタ、FET(Field Effe
ctTransistor)及び可変抵抗素子等が考え
られる。
も考えられるが、電極等により遮光すれば、特に問題は
ない。
つの波長可変発光素子の断面構造図を示す。波長可変発
光素子10Aは、波長可変発光素子10のクラッド層
3,5をそれぞれクラッド層3A,5Aに代え、活性層
4を活性層4Aに代え、電極7を電極7Aに代えたもの
である。
ャップを有するAl0.5Ga0.5Asから成る。電極7A
は、ITO(Indium Tin Oxide)等か
ら成る透明電極であり、励起光を活性層4Aに導く。
子10Aのコンタクト層6とコンタクト層2との間に逆
方向の電圧を印加する。また、所定の波長を有する励起
光50が波長可変発光素子10Aに照射される。
図を示す。活性層4Aは、障壁層42,44,46及び
井戸層43,45を含む点では活性層4と同じである
が、各層の積層順序が異なる。活性層4Aは、障壁層4
2、井戸層45、障壁層44、井戸層43及び障壁層4
6を順次積層した構造から成る。そして、障壁層42
は、図7に示すクラッド層3Aに接し、障壁層46は、
図7に示すクラッド層5Aに接する。
ッド層3A、活性層4A、クラッド層5A及びコンタク
ト層6のエネルギーバンド図を示す。なお、図9は、コ
ンタクト層6とコンタクト層2との間に電圧が印加され
ていない場合のエネルギーバンド図を示す。
クト層2側に井戸層43が設けられ、コンタクト層6側
に井戸層45が設けられていたが(図3参照)、波長可
変発光素子10Aにおいては、コンタクト層2側に井戸
層45が設けられ、コンタクト層6側に井戸層43が設
けられる。つまり、井戸層43,45の配置位置が波長
可変発光素子10の場合と逆である。
は、クラッド層3A,5Aのバンドギャップが膜厚方向
に一定であることが波長可変発光素子10と異なる点で
ある。
子10Aにおいては、シュタルク階段準位を誘起するた
めにコンタクト層6とコンタクト層2との間に印加され
る電圧は逆方向の電圧であることが波長可変発光素子1
0と異なる点である。
2との間に逆方向の電圧を印加した場合のコンタクト層
2、クラッド層3A、活性層4A、クラッド層5A及び
コンタクト層6のエネルギーバンド図を示す。
れ、励起光は、井戸層45で吸収され、サブ準位13と
サブ準位14との間に電子正孔対が生成される。サブ準
位14に励起された正孔は、トンネリング現象によって
障壁層44を介して井戸層43のサブ準位12へ瞬時に
移動する。
動関数は、上述したシュタルク効果により障壁層44を
介して井戸層43へ染み出し、井戸層43にサブ準位2
3を誘起する。そして、サブ準位23を占める電子がサ
ブ準位12を占める正孔と再結合し、サブ準位23とサ
ブ準位12との間のエネルギー差に相当する波長の光が
発光される。
は、サブ準位13を占める電子が障壁層42に近づく方
向に印加されるため、障壁層42の膜厚は、トンネリン
グ現象によって電子をクラッド層3Aへ透過しない膜厚
である必要があるが、障壁層42に接してクラッド層3
Aが形成されており、かつ、クラッド層3Aを構成する
Al0.5Ga0.5Asのバンドギャップ(2.05eV)
は、井戸層45を構成するGaAsのバンドギャップ
(1.512eV)よりも大きいので、たとえ、障壁層
42の膜厚がトンネリング現象によって電子を透過する
膜厚であったとしても、サブ準位13を占める電子がト
ンネリング現象によってコンタクト層2側へ透過される
ことはない。
関数は、シュタルク効果によって井戸層43へ十分に染
み出すことが可能であり、シュタルク階段準位による発
光強度が強くなる。
準位14を占める正孔は、瞬時に井戸層43のサブ準位
12へ移動するので、井戸層45におけるサブ準位13
とサブ準位14との間の発光強度は非常に弱い。
層45に電子正孔対が励起されると説明したが、励起光
50の波長を選択することによって、井戸層43に電子
正孔対を励起することも可能である。
を占め、励起された正孔はサブ準位12を占める。そし
て、サブ準位11を占める電子は、トンネリング現象に
よって障壁層44を介して瞬時に井戸層45のサブ準位
13へ移動する。その他の発光メカニズムは、上述した
とおりである。
タクト層6とコンタクト層2との間に順方向の電圧を印
加しないため、電子及び正孔が電極7,8から注入され
ることはなく、活性層4Aに生成される電子正孔対の濃
度を励起光50の強度によって制御できる。その結果、
励起光50の強度によって発光強度を制御可能である。
瞬時に井戸層45のサブ準位13へ移動するため、井戸
層43においてサブ準位11からサブ準位12への発光
強度は非常に弱い。
は、活性層4Aは、障壁層42、井戸層45、障壁層4
4、井戸層43及び障壁層46から成る二重量子井戸を
複数積層した構造から成っていてもよい。これにより、
励起光50を全て吸収でき、励起光50の利用効率を高
くできる。
収される光を出射する素子であれば、何であっても良
く、例えば、発光ダイオードを波長可変発光素子10A
に隣接してマウントしてもよい。
ある。上記においては、活性層4,4Aを構成する半導
体材料は、AlAs及びGaAsであるとして説明した
が、この発明においては、活性層4,4Aは、InGa
As,InGaSb,InGaN,AlGaN,InG
aPのいずれかによって構成されていてもよい。
は20モノレイヤー(=5.66nm)であるとして説
明したが、この発明においては、10〜40モノレイヤ
ーの範囲、即ち、2.83〜11.32nmの範囲であ
ればよい。
厚は70モノレイヤー(=19.95nm)であるとし
て説明したが、この発明においては、30〜80モノレ
イヤーの範囲、即ち、8.55〜22.8nmの範囲で
あればよい。
厚は4モノレイヤー(=1.14nm)であるとして説
明したが、この発明においては、2〜10モノレイヤー
の範囲、即ち、0.57〜2.85nmの範囲であれば
よい。
におけるサブ準位11,12と、それぞれ、井戸層45
におけるサブ準位13,14とのエネルギー差を十分に
確保するために、井戸層43の膜厚は、井戸層45の膜
厚の1.4倍以上であることが好ましい。
50モノレイヤーの範囲、即ち、0〜14.25nmの
範囲であればよい。障壁層42,46が波長可変発光素
子10Aに適用される場合、波長可変発光素子10Aに
おいては、電子及び正孔が電極7,8から活性層4Aへ
注入されるのを阻止するのが好ましいので、障壁層4
2,46の膜厚は100モノレイヤー(=28.5n
m)程度であってもよい。
は、真性半導体によって構成されるとして説明したが、
この発明においては、キャリア濃度が1×1015〜4×
10 17cm-3の範囲であるp型またはn型の半導体材料
によって構成されてもよい。
は、電子を閉じ込める量子井戸と、シュタルク効果によ
り誘起されるシュタルク階段準位と正孔に対するサブ準
位との間で電子と正孔とが再結合して発光するもう1つ
の量子井戸とを備えるので、シュタルク階段準位を誘起
するために印加する電圧の強度を変えることによって、
シュタルク階段準位のエネルギー準位を変更でき、その
結果、発光波長が変更可能となる。
は、非対称な二重量子井戸を用いた発光波長を変更可能
な波長可変発光素子について説明したが、この実施の形
態2においては、非対称な二重量子井戸を用いた波長変
換素子について説明する。
子の断面構造図を示す。実施の形態2による波長変換素
子10Bは、図7に示す波長可変発光素子10Aと同じ
断面構造から成る。即ち、波長可変発光素子10Aは、
波長変換素子としても用いることが可能である。
け、その受けた入射光60を吸収して出射光70を出射
する。波長変換素子10Bが入射光λ1を出射光λ2に
変換する変換原理は、波長可変発光素子10Aにおいて
励起光50が活性層4Aで吸収され、励起光50によっ
て生成された電子及び正孔が井戸層43のサブ準位23
(シュタルク階段準位)とサブ準位12との間で再結合
して発光する原理と同じである。
性層4Aの井戸層45で吸収され、井戸層45のサブ準
位13及びサブ準位14にそれぞれ電子/正孔が励起さ
れる。そして、電圧印加回路9がコンタクト層6とコン
タクト層2との間に逆方向の電圧を印加すると、サブ準
位13を占める電子の波動関数は、障壁層44を介して
井戸層43へ染み出す。
ネリング現象によって障壁層44を介して瞬時に井戸層
43へ移動する。そして、サブ準位23とサブ準位14
との間で電子及び正孔が再結合してサブ準位23とサブ
準位14とのエネルギー差に相当する波長λ2を有する
出射光70が出射される。
射光60を波長λ2の出射光70に変換したことに相当
する。そして、出射光70の波長λ2は、電圧印加回路
9が印加する逆方向の電圧強度によって変化する。即
ち、逆方向の電圧の強度を変えることによって、図5の
印加電圧が2V以上である領域に示すように出射光70
の波長λ2を815〜870nmの範囲で変更可能であ
る。
準位11とサブ準12との間のエネルギー差に相当する
場合も、入射光60は活性層4Aで吸収され、井戸層4
3のサブ準位11及びサブ準位12にそれぞれ電子/正
孔が励起される。そして、サブ準位11に励起された電
子は、障壁層44を介して瞬時に井戸層13へ移動す
る。
クト層2との間に逆方向の電圧を印加すると、サブ準位
13を占める電子の波動関数は、障壁層44を介して井
戸層43へ染み出す。
間で電子及び正孔が再結合してサブ準位23とサブ準位
14とのエネルギー差に相当する波長λ2の出射光70
が出射される。この場合も出射光70の波長λ2は、印
加される逆方向の電圧の強度によって変更可能である。
入射光を2つのサブ準位間で吸収する量子井戸と、シュ
タルク効果により誘起されるシュタルク階段準位と正孔
に対するサブ準位との間で電子と正孔とが再結合して出
射光を出射するもう1つの量子井戸とを備えるので、シ
ュタルク階段準位を誘起するために印加する電圧の強度
を変えることによって、シュタルク階段準位のエネルギ
ー準位を変更でき、その結果、出射光の波長を変更可能
である。つまり、印加される電圧強度に応じて変換後の
波長を変更可能である。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明では
なくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲
と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
構造図である。
層、クラッド層、及びコンタクト層のエネルギーバンド
図である。
層、クラッド層、及びコンタクト層の電圧を印加した場
合のエネルギーバンド図である。
る。
子の断面構造図である。
断面構造図である。
層、クラッド層、及びコンタクト層のエネルギーバンド
図である。
性層、クラッド層、及びコンタクト層の電圧を印加した
場合のエネルギーバンド図である。
造図である。
クラッド層、4,4A 活性層、7,8 電極、7A
透明電極、9 電圧印加回路、10,10A波長可変
発光素子、11〜14,23 サブ準位、15 電子、
16 正孔、17〜22 矢印、30 NPNトランジ
スタ、31,35 n層、32 i層、33 p層、3
4 p+層、36 n+層、41,47 バリア層、4
2,44,46 障壁層、43,45 井戸層、50
励起光、60 入射光、70 出射光。
Claims (14)
- 【請求項1】 発光波長が変更可能な波長可変発光素子
であって、 量子井戸への電子の閉じ込めにより生成された量子準位
に起因して所定強度の電界の印加下において誘起された
第1の量子準位を占める電子を、第2の量子準位を占め
る正孔と再結合させて前記第1の量子準位と前記第2の
量子準位とのエネルギー差に相当する発光波長を有する
光を発光する発光層と、 前記所定強度の電界の印加下において、第3の量子準位
を占める電子を前記第1の量子準位に供給し、かつ、第
4の量子準位を占める正孔を前記第2の量子準位に供給
する供給層とを備え、 前記発光波長は前記電界の強度に応じて変化する、波長
可変発光素子。 - 【請求項2】 前記発光波長は、前記電界の強度が強く
なるに従って長くなる、請求項1に記載の波長可変発光
素子。 - 【請求項3】 前記発光層は、 第1の障壁層と、 前記第1の障壁層に接して形成され、第1の膜厚を有す
る第1の井戸層と、 前記第1の井戸層に接して形成された第2の障壁層とを
含み、 前記供給層は、 前記第2の障壁層に接して形成され、前記第1の膜厚よ
りも厚い第2の膜厚を有する第2の井戸層と、 前記第2の井戸層に接して形成された第3の障壁層とを
含む、請求項1または請求項2に記載の波長可変発光素
子。 - 【請求項4】 前記供給層は、外部から注入された電子
及び正孔をそれぞれ前記第1の量子準位及び前記第2の
量子準位へ供給する、請求項1から請求項3のいずれか
1項に記載の波長可変発光素子。 - 【請求項5】 前記第1の障壁層側に設けられた第1の
コンタクト層と、 前記第3の障壁層側に設けられた第2のコンタクト層と
をさらに備え、 前記第1のコンタクト層はn型の半導体薄膜から成り、 前記第2のコンタクト層はp型の半導体薄膜から成り、 前記p型の半導体薄膜と前記n型の半導体薄膜との間に
順方向の電圧が印加される、請求項4に記載の波長可変
発光素子。 - 【請求項6】 前記供給層に注入される電流を制御する
ための電流制御素子をさらに備える、請求項4又は請求
項5に記載の波長可変発光素子。 - 【請求項7】 前記供給層は、外部から照射された励起
光によって生成された電子及び正孔をそれぞれ前記第1
の量子準位及び前記第2の量子準位へ供給する、請求項
1から請求項3のいずれか1項に記載の波長可変発光素
子。 - 【請求項8】 前記第1の障壁層側に設けられた第1の
コンタクト層と、 前記第3の障壁層側に設けられた第2のコンタクト層と
をさらに備え、 前記第1のコンタクト層はp型の半導体薄膜から成り、 前記第2のコンタクト層はn型の半導体薄膜から成り、 前記p型の半導体薄膜と前記n型の半導体薄膜との間に
逆方向の電圧が印加される、請求項7に記載の波長可変
発光素子。 - 【請求項9】 前記第1から第3の障壁層はAlAsか
ら成り、 前記第1及び第2の井戸層はGaAsから成る、請求項
3から請求項8のいずれか1項に記載の波長可変発光素
子。 - 【請求項10】 前記AlAs及び前記GaAsは、真
性半導体、または1×1015〜4×1017cm-3の範囲
のキャリア濃度を有するp型もしくはn型の半導体であ
る、請求項9に記載の波長可変発光素子。 - 【請求項11】 第1の波長を有する入射光を前記第1
の波長よりも長波長の第2の波長を有する出射光に変換
する波長変換素子であって、 量子井戸への電子の閉じ込めにより生成された量子準位
に起因して所定強度の電界の印加下において誘起された
第1の量子準位を占める電子を、第2の量子準位を占め
る正孔と再結合させて前記第1の量子準位と前記第2の
量子準位とのエネルギー差に相当する前記第2の波長を
有する出射光を出射する光出射層と、 所定強度の電界の印加下において、第3の量子準位を占
める前記入射光によって生成された電子を前記第1の量
子準位に供給し、かつ、第4の量子準位を占める前記入
射光によって生成された正孔を前記第2の量子準位に供
給する供給層とを備え、 前記第2の波長は前記電界の強度に応じて変化する、波
長変換素子。 - 【請求項12】 前記第2の波長は、前記電界の強度に
が強くなるに従って長くなる、請求項11に記載の波長
変換素子。 - 【請求項13】 前記光出射層は、 第1の障壁層と、 前記第1の障壁層に接して形成され、第1の膜厚を有す
る第1の井戸層と、 前記第1の井戸層に接して形成された第2の障壁層とを
含み、 前記供給層は、 前記第2の障壁層に接して形成され、前記第1の膜厚よ
りも厚い第2の膜厚を有する第2の井戸層と、 前記第2の井戸層に接して形成された第3の障壁層とを
含む、請求項11または請求項12に記載の波長変換素
子。 - 【請求項14】 前記供給層は、前記入射光によって前
記第3及び第4の量子準位に生成された電子及び正孔を
それぞれ前記第1の量子準位及び前記第2の量子準位に
供給する、請求項13に記載の波長変換素子。
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