JP2003280519A - 俯瞰地図作成方法 - Google Patents

俯瞰地図作成方法

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JP2003280519A
JP2003280519A JP2002084301A JP2002084301A JP2003280519A JP 2003280519 A JP2003280519 A JP 2003280519A JP 2002084301 A JP2002084301 A JP 2002084301A JP 2002084301 A JP2002084301 A JP 2002084301A JP 2003280519 A JP2003280519 A JP 2003280519A
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Tetsuo Matsuda
哲郎 松田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高層建造物があってもその周辺の状況を地
図に表示でき、しかもかかる地図作成のデータ収集が簡
便に行え作成効率を極めて向上して地図単価も安価にす
ることができる俯瞰地図作成方法を提供すること。 【解決手段】 地図作成地域を飛行機を用いて一定方向
に飛行しながら飛行条が平行となるようにし、各飛行条
における一定距離毎にスポット的に地上の小範囲の空中
撮影を連続して行うと共にかかる連続したスポット空中
写真は飛行方向の前後でそれぞれ一部重複して撮影し、
次いでかかるスポット空中写真のデータと、平面地図の
データと、地上の高所から地上の小範囲を撮影した地上
写真のデータとを総合して所定の俯角度で斜視した斜視
図の建造物と、平面視図の道路、河川等の地図構成要素
を表示して俯瞰地図を作成することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、俯瞰図的な地図の
作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地図は平面的に作成されているの
が一般的であるが、かかる全面が平面的な地図であると
目標を捜す場合に、道路や特殊な建造物等を目印として
捜すことが困難であり、特に初めての地区において目標
とする個所や家屋や建造物等を捜すに際しては、平面的
な地図であると平面的大きさを手掛かりとして捜すしか
ないのが実情であった。
【0003】かかる不便を解消すべく本発明者は可及的
に俯瞰図的な地図を作成し、しかも最も目標を立体的感
覚で地図と照合しながら捜すことができる俯瞰図的な地
図を特許発明した(特願平10−266669)。
【0004】本発明者が発明したこの俯瞰図的な地図
は、図5に示すように南方向から北方向を向いて斜め上
方より約45度〜60度の小さい俯角度θ'で超高層建
造物101,低層建造物102を斜視した図6に示す斜
視図として表示した超高層建造物101',低層建造物1
02'のように示した地図であり、図6に示すようにビ
ル等の超高層建造物101'の屋上がすべて表示されな
がら少なくとも二側壁面も表示されることになり、建造
物の外形や高さや大きさ等が見る者に容易に把握され目
標場所を現地で極めて捜しやすいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者がすでに発明
した上記の俯瞰図的な地図は、従来の平面的な地図を一
変し、単なる斜視図的な地図と異なる目標捜査機能の向
上を目的としたものであったが、例えば、大都会のいわ
ゆる超高層建造物(例えば約60階以上の建物など)が
ひしめく場所や、広域にわたって超高層建造物が点在す
る地域では、従来の約45度〜60度の小さい俯角度
θ'で斜視する斜視図では、図6に示すように超高層建
造物101'の反対側(裏側)に位置する低層建造物1
02'や道路等は、完全に超高層建造物101'の陰に隠
れて地図に表示されない虞があった。
【0006】更には、従来の俯瞰図的な地図を作成する
に際しては、予め平面的に正確な国土地理院等の作成し
た地図を基本としながら、現地の高層建造物の屋上や標
高の高い場所から写真撮影をしてビル形状を特定し、建
物の高さと俯瞰する所定角度とを考慮しながら約45度
〜60度の俯角度で斜視した場合の建造物の斜視図を作
成するという方法をとっていた。
【0007】従って、すべてが人力によるデータ収集作
業を必要とし、地図作成には膨大なる労力と費用を要す
るものであった。
【0008】更には、かかる俯瞰地図は平面的な地図に
比較し建造物を表示する線が極めて多いためかかる俯瞰
地図に建物の名称や地図の所在を印字するとかかる印字
が地図そのものの線と混在し印字が極めて見にくいもの
であった。
【0009】本発明では、超高層建造物があってもその
周辺の状況を地図に表示でき、また地図内の説明印字が
極めて見やすく、しかもかかる地図作成のデータ収集が
簡便に行え作成効率を向上し地図単価も安価にすること
ができる俯瞰地図作成方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明では、地図作成
地域を飛行機を用いて一定方向に飛行しながら飛行条が
平行となるようにし、各飛行条における一定距離毎にス
ポット的に小範囲の空中撮影を連続して行うと共にかか
る連続したスポット空中写真は飛行方向の前後でそれぞ
れ一部重複して撮影し、次いでかかるスポット空中写真
のデータと、平面地図のデータと地上の高所から撮影し
た地上写真のデータとを総合して所定の俯角度で斜視し
た斜視図の建造物と、平面視図の道路、河川等の地図構
成要素を表示して俯瞰地図を作成することを特徴とした
俯瞰地図作成方法を提供せんとするものである。
【0011】また、高層建造物が存在する地域において
は建造物を大きな俯角度で斜視した斜視図で表示し、低
層建造物が存在する地域においては建造物を小さな俯角
度で斜視した斜視図で表示することを特徴とする。
【0012】また、60階以上の超高層建造物が存在す
る地域において80度〜90度の俯角度で斜視した斜視
図で表示することを特徴とする。
【0013】また、30階〜60階の高層建造物が存在
する地域において70度〜80度の俯角度で斜視した斜
視図で表示することを特徴とする。
【0014】また、30階以下の低層建造物が存在する
地域において60度〜70度の俯角度で斜視した斜視図
で表示することを特徴とする。
【0015】また、俯瞰地図を作成するに際し、俯瞰地
図内に所要の説明用文字を印字する前に、予め俯瞰地図
に所要の大きさのメッシュの網掛けを行い俯瞰地図の各
線を網掛けに従って間引き、その後印字することを特徴
とする。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明では、スポット空中写真
のデータと平面地図のデータと地上の高所から撮影した
地上写真のデータとを総合して俯瞰地図Aを作成するも
のであり、かかる各種データで最終的に作成される俯瞰
地図Aは、図1に示すように大きな俯角度θで超高層建
造物1,低層建造物2を斜視した図2に示すような斜視
図の超高層建造物1',低層建造物2'と、平面視図の道
路や河川や公園等の建造物以外の地図構成要素とを表示
して作成されるものである。
【0017】このようにして作成される本件発明の俯瞰
地図は、低層建造物が高層建造物の陰に隠れて地図上に
表示されないという事態を解消でき全ての建造物及びそ
の影の状況も表示できるものであり、また、全ての建造
物のバランスの均衡がとれて見やすい表示となる。かか
る適切な俯角度による斜投影法によって作成されるた
め、消失点もなく建造物の上辺と下辺が必ず平行線とし
て表され、かつ建造物の上面は仮想下面の大きさと形状
に等しくなるように表示され、更には全ての側面は地面
に対して垂直に立ち上がって表示されることになる。
【0018】すなわち、実際には、地図に表示される領
域内に60階以上の超高層建造物が存在する場合(例え
ば東京のような都心部等)は俯角度を約80度〜90度
として建造物を表示し、地図に表示される領域内に存在
する建造物の中で最も高い建造物が30階〜60階であ
る場合には俯角度を70度〜80度として建造物を表示
し、地図に表示される領域内に存在する建造物が全て3
0階以下である場合には俯角度を60度〜70度として
建造物を表示するのである。
【0019】従って、地図に表示される領域内に存在す
る建造物は高低の差があっても全て表示され、かつ、建
造物の屋上と共に少なくとも二側壁面も表示されること
になる。更には、地図作成時における視点から見て建造
物の背面が正面より右側に位置する建造物は少なくとも
同建造物の上面と正面と右側面の三面によって表示さ
れ、建造物の背面が正面より左側に位置する建造物は少
なくとも建造物の上面と正面と左側面の三面によって表
示されることになり、地図上に表示される建造物は全て
このどちらかの方法によって表示されるため、建造物の
外形や高さや大きさ等の情報を地図を見るものに多く与
え視認性を高めることができる。
【0020】かかる俯瞰地図の作成方法は以下の投影法
に関する原理を更に改良して見やすい地図としたもので
ある。
【0021】すなわち、三次元物体を二次元に表現する
方法として、前記した斜投影法による平行投影の他に透
視図法による透視投影がある。
【0022】このような透視投影による透視図法は視覚
的に最も自然に見える図法ではあるが、物体の寸法や形
状の正確な表現には多くの技術と時間を要する上に作図
が複雑となり、表現された図から本来の寸法や形状を復
元することが容易でなく、むしろ場合によっては目の錯
覚から誤った印象を与えかねないという作図法である。
【0023】なぜならば、透視図法では目から遠ざかっ
てゆく図形の変形が図法によるものなのか、物体そのも
のの変形によるものなのかが判断しにくいからである。
【0024】特に、地図を作成する場合においては、広
い領域を扱うことになるので透視図法における欠点が如
実に表れる。すなわち、地図作成時における視点から離
れるに従ってゆがみを生じるために視点に近い所に存在
する物と遠くに存在する物とでは同じ条件で表現でき
ず、このゆがみが表示に違和感を生起する。
【0025】その点、斜投影法では、あらかじめ設定さ
れた軸方向と均等な目盛りによってXYZ直交面を割り
付け軸線と平行な線分の下で正確な作図を行う。
【0026】従って、斜投影法では、地図上のあらゆる
ポイントにおいて一定条件の下で正確に作図されること
になる。
【0027】かかる斜投影法により作成する俯瞰地図A
は、図2に示すように超高層建造物1'でも建造物の形
状や特徴は充分に認識できるように表示されると共に、
その周辺特に裏側、すなわち、超高層建造物1'の向こ
う側の状況も地図上において視認できるように正しく表
示されるものである。
【0028】そして、かかる俯瞰地図を作成するために
用いるデータの収集においては、まず、スポット空中写
真のデータは次のように収集される。すなわち、飛行機
をジグザグに往復飛行させ、しかも、往復飛行に際して
は、東西方向への一方向の平行な飛行条において一定距
離毎にスポット的に地上の小範囲の空中撮影を連続して
行い、しかも、このように連続したスポット空中写真を
飛行方向の前後でそれぞれ重複して撮影している。
【0029】従って、スポット空中写真のデータは地上
の小範囲の地域に関して垂直視の平面が東西方向に向か
って連続して撮影されていることになるが、実際には、
写真撮影をするカメラの入光レンズにおいては、この地
上の小範囲における地域の端部からの入光が一定の入射
角をもって入光レンズに入射されるため、連続した写真
には東西方向を所定の一定角度で見た建造物の写真が連
続して撮影されていることになり、これらのスポット空
中写真のデータをまず収集する。
【0030】そして、これらのスポット空中写真のデー
タと平面地図のデータと地上の高所から撮影した地上写
真のデータとを総合してスポット空中写真の建造物の位
置と形と高さと大きさとを俯瞰地図にイラスト風の画風
で作成していくものであり、特に、建造物以外の地図構
成要素としての道路や河川や公園等は、平面視図的に、
或いは、俯瞰図的に表示して建造物とともに一定地域の
俯瞰地図を作成するものである。
【0031】このような空中撮影によるスポット空中写
真が東西方向への飛行条の前後で重複して連続して撮ら
れているので、所定の俯角度の建造物写真を容易に収集
することができ、作成が極めて簡便正確となり俯角地図
の作成の労力を低減しコスト上も有利となるものであ
る。
【0032】更には、俯瞰地図を作成するに際し、俯瞰
地図内に所要の説明用文字を印字する前に、予め俯瞰地
図に所要の大きさのメッシュの網掛けを行い俯瞰地図の
各線を網掛けに従って間引き、その後印字するためにか
かる俯瞰地図は平面的な地図に比較し建造物を表示する
線が極めて多いにもかかわらず俯瞰地図に建物の名称や
地図の所在を印字してもかかる印字が地図そのものの線
と混在することがなく印字が極めて見やすくなるもので
ある。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る俯角度80度〜90度で
建造物を表示する俯瞰地図作成方法の一実施例を図面に
基づき詳述すると以下の通りである。
【0034】図4に示すのは、本発明の俯瞰地図作成方
法により作成した俯瞰地図Aの一部を示すものであり、
いわゆる60階以上の超高層建造物8の裏側にある低層
建造物9が隠れて視認できない状態を防止している。
【0035】まず、俯瞰地図Aを作成するために用いる
データとしては、スポット空中写真のデータと、平面地
図のデータと、地上の高所から撮影した地上写真のデー
タ等であり、各データの収集に関して説明する。
【0036】スポット空中写真のデータの収集につい
て。
【0037】スポット空中写真のデータの収集について
図7を用いて説明する。
【0038】まず、飛行機3で地図作成領域6上の東西
方向をジグザグ飛行し、かかるジグザグ飛行の往路にお
いて、特に、東から西方向への飛行条を飛行する際に、
撮影ポイント4を一定距離l毎に設けてスポット的に地
上の小範囲5の空中撮影を連続して行うものであり、か
かる小範囲5の空中撮影は多数の飛行条7毎に行い、し
かも、この飛行条7は一定間隔L毎に平行して形成され
るものである。
【0039】図7におけるある撮影ポイント4aにおい
て撮影可能な地上での小範囲5は5aで示され、同様に
ある撮影ポイント4bにおいて撮影可能な地上での小範
囲5は5bで示され、同様にある撮影ポイント4cにお
いて撮影可能な地上での小範囲5は5cで示されてお
り、これら地上での小範囲5a,5b,5cは図示された
ごとく飛行条7の飛行方向の前後でそれぞれ重複してお
り、当然地上での小範囲5a,5b,5cを撮影したスポ
ット空中写真の各データは、各々前後写真の始端と終端
において重複した建物等が撮影されていることになる。
【0040】しかし、このように同じ建物が連続したス
ポット空中写真に撮影されているとしても、その建物の
撮影俯角は各スポット空中写真毎に当然に異なる。
【0041】かかる建物の撮影俯角が異なるため、本発
明に必要な80度〜90度の俯角として撮影されている
建造物の写真も当然に存在するので、かかる必要な写真
データを採用して本発明方法による俯瞰地図の作成要素
とする。
【0042】すなわち、図8に示すように、ある撮影ポ
イント4aにおいて撮影可能な地上での小範囲は5aで
あるが、本発明に必要な80度〜90度の俯角として撮
影されている建造物の写真データとして採用可能なの
は、地上における採用可能範囲5a'分の写真データで
ある。
【0043】従って、図9に示すように、ある飛行条7
におけるある撮影ポイント4aで撮影した場合の採用可
能データ、すなわち、80度〜90度の俯角として撮影
された写真データは、地上においては採用可能範囲5
a'分の写真データである。
【0044】同様に、次の撮影ポイントは、前記飛行条
7上で、かつ、前記採用可能範囲5a'の飛行方向端部
の上空における撮影ポイント4bである。同撮影ポイン
ト4bで撮影した場合の採用写真データは地上において
は採用可能範囲5b'分の写真データである。
【0045】このようにして連続撮影すると、80度〜
90度の俯角として撮影されている写真データ、すなわ
ち、採用可能データが連続して撮影されることにより本
発明方法による俯瞰地図Aの作成要素とすることができ
る。
【0046】このようにして、地図作成地域における全
建造物に関し、南方向から北方向を向いて斜め上方より
約80度〜90度の俯角で斜視した各建造物の写真のデ
ータを収集するものである。
【0047】上記した空中写真撮影の実際を具体的に述
べると、仮に地上2000mの空中からスポット空中写
真を連続して撮影する場合、図8に示すように、空中撮
影の範囲は5aの範囲で行われるものの俯角80度〜9
0度の範囲における地上面積の南北一辺は約353mと
なる(図8において、tanθ=H/5a'が成り立ち、
θが80°の時のtanθは約5.67、Hは2000
mなので、5a'=353mとなる)。
【0048】かかる一辺353mのスポットが含まれた
空中写真が図7に示すように連続して撮影されて(5
a,5b・・・5n)となるため、これからのスポット
空中写真(5a,5b・・・5n)を前後で重複させ
て、図9に示すように一辺353mの有効写真となる地
上の小範囲の(5a',5b'・・・5n')の写真を連続
した状態とすれば、俯角80度〜90度で所定の地上の
建造物を撮影した有効写真が出来上がる。これがスポッ
ト空中写真のデータとなる。
【0049】このスポット空中写真のデータは、実際に
各々の建造物を俯角80度〜90度で見た場合の形状を
特定するためと、地図上に表記された建造物その他が実
際に存在するかどうか確認するために使用する。
【0050】平面地図のデータの収集について。
【0051】平面地図のデータは既存の地図を使用する
ものであり、本発明では国土地理院等の作成した適宜の
縮尺地図を用いる。
【0052】地上の高所から撮影した地上写真等のデ
ータについて。
【0053】地上写真のデータは、特に、建造物の形状
を確認するために必要なデータであり、スポット空中写
真で不足する建造物の細部の形状を確定するために用い
る。
【0054】従って、特に、建造物の地上写真は地上の
可及的高所から可及的に本発明の地図作成の俯角に近い
高所位置から撮影することが望ましいが、たとえ低位置
であっても、約80度〜約90度の俯角でのスポット空
中写真の建造物の形状を概要的に把握できれば俯瞰地図
作成時の作図において低位置での地上写真のデータを利
用することができる。
【0055】また、空中写真では小さすぎて撮影不可能
である道路の両側の樹木や花壇、街頭、オブジェ等の様
子を道路を歩きながらビデオを回して記録すると共に、
建物に取り付けられた看板や飾り等も記録する。更に、
必要であれば、写真,スケッチ等としてデータを採集す
る。
【0056】これらのデータは、地図を利用する者にと
っては目的地まで到達する過程において地図中のポイン
トと現在位置との比較に関して重要な情報であることが
多いため詳細に収集する。
【0057】また、一定領域毎に各ポイントととなる高
い建造物に登り、周りの低い建造物における屋上の様
子、建造物の詳細な形状,大きさを記録する。
【0058】以上のようにして各データの収集を行い、
これらのデータを総合して俯瞰地図Aを作成していくも
のであり、その作成プロセスについて説明する。
【0059】まず、俯瞰地図Aを作成するにあたり、こ
の基とする下絵を作成する。この下絵を参考にしながら
清書する形で俯瞰地図Aを作成するのである。
【0060】従って、前記下絵を作成するために国土地
理院等の作成した適宜の縮尺地図である既存の地図を参
照して、道路や河川や公園等の建造物以外の平面図視に
て表示する地図構成要素を前記既存の地図に示された通
りに書き写し、これを本発明に係る俯瞰地図Aの下絵の
基とする。
【0061】次に、この領域内における建造物,道路,樹
木,その他全てのデータのバランスを考えて建造物にお
ける一階分の高さを算出し、前記下絵の基である平面地
図上に各々の建造物の高さをとり建造物を立体的に描写
する。
【0062】この時、建造物は約80度〜90度の俯角
度で斜視するという条件のもとに斜投影法によって消失
点もなく上辺と下辺が必ず平行になるように表され、建
造物の上面と下面における大きさと形状は等しく全ての
側面は地面に対して垂直に表示される。
【0063】従って、図3に示すように、建造物の屋上
がすべて表示されながら少なくとも二側壁面も表示され
ることになり、地図作成時における視点から見て建造物
の背面が正面より右側に位置する建造物10は少なくと
も同建造物の上面と正面と右側面の三面によって表示さ
れ、建造物の背面が正面より左側に位置する建造物11
は少なくとも建造物の上面と正面と左側面の三面によっ
て表示され、地図上に表示される建造物は全てこのどち
らかの方法によって表示されるものであり、建造物の外
形や高さや大きさ等の情報を多く与え視認性を高めた表
示としている。
【0064】このような建造物の表示としたので、地図
上の全ての建造物は地図上のあらゆるポイントで一定条
件の下で作図されることになり、地図の使用者にとって
は各ポイントを把握しやすく、実際に使用するに際して
は、逐次現在地と地図上での現在地を参照する場合にお
いてもわかりやすいという効果を有する。
【0065】また、図2に示すように、超高層建造物
1'でも建造物の形状や特徴は充分に認識できるように
表示されると共に、その周辺特に裏側、すなわち、超高
層建造物1'の向こう側の状況も地図上において視認で
きるように正しく表示される効果を有する。
【0066】次に、地上の高所から撮影した地上写真や
ビデオ,写真,スケッチ等のデータより、建造物の更に細
かい形状や屋上の様子、窓、看板、装飾品等を付加して
各々の建造物において差別化を行い、たくさんの建造物
の中でもそれぞれの建造物が識別できるように現実の建
造物に近い表示とする。
【0067】次に、建造物以外の地図構成要素、例え
ば、道路や河川や公園や樹木等は、スポット空中写真の
データより所定の位置を検出し、地上の高所から撮影し
た地上写真やビデオ,写真,スケッチ等のデータより形
状、大きさ、色等の情報を得て作成し、或いは、単なる
平面図的に表示作成する樹木,花壇,オブジェ等を描写す
る。
【0068】以上のようにして、各データを総合的に組
み合わせてリアルな町並みを地図上に再現する。
【0069】次に、かかる俯瞰地図Aが目的地周辺の部
分的な地図として用いられるのか、それとも広い領域を
示す地図として用いられるのか等という使用条件によ
り、そのままの表示で示すか、それとも、補正(わずか
な遠近感を出すためにほんの少し地図の上部にかけて縮
小をかけた表示にする等)をかけて表示するかを決定す
る。
【0070】このようにして俯瞰地図Aの下絵が完成
し、補正の条件を考慮しながらこの下絵をもとに俯瞰地
図Aの下書きを行う。
【0071】すなわち、俯瞰地図Aの表示そのものは、
いわゆるイラスト風の表示で或いは手描き風の表示で写
実的に表現したり、または、イラスト風や手描き風の表
示で特徴的なことを強調したり不必要なものを省略した
り等デフォルメ的に表現することによってより各建造物
を差別化し認識しやすいようにして表現したり等の工夫
を凝らしながら表示される。
【0072】なお、上記した各データの総合プロセスは
上記記載に限定されるものではなく、コンピュータグラ
フィックを駆使して各種データの組み合わせをすること
により作成し、同様の効果を有することもできる。
【0073】次に、こうして完成した俯瞰地図Aの下書
きに網掛けを施す。網掛けとはデータの間引き作業、す
なわち、下書きされたデータの標本化のことである。標
本化は地図の大きさ、内容、使用目的等によって間引き
する割合を変えて行う。
【0074】すなわち、例えば50%の網掛けであれ
ば、縦横一定間隔を保持して形成されたメッシュにおい
てメッシュ部分とそれ以外の部分の面積比が1対1のメ
ッシュを用意して、これを下書きされた原紙に重ね、こ
れを上方から見た時にメッシュの下部分となって隠れて
見えない情報を間引きし、反対にメッシュの隙間から採
取できる情報のみを抜き出すことによって標本化するの
である。
【0075】従って、地図上に表示される地図構成要素
の輪郭が必要以上に強調されることがなくなり、後の工
程において色彩を施した場合に色が鮮やかに浮き出る効
果を有する。
【0076】また、後の工程において地図上に名称その
他の文字を付加した場合、文字と標本化された下書きと
はデータ量が違うので、当然データ量の多い文字が浮き
出ることになり、地図の使用者にとってわかりやすい地
図表示とする効果を有する。
【0077】こうして、網掛け処理の施された下書きに
色彩を施す。すなわち、必要に応じてリアリティな色彩
を施したり、特徴的な建造物には顕著な色彩を施して目
立つようにしたり、使用者に目で楽しめるような色彩に
したり等の工夫を施してよりわかりやすい、使い勝手の
良い地図表示とする。
【0078】次に、地名、説明、案内、建造物名称、建
造物内の店舗や事務所の名称等の文字データを印字する
ことによって、更に目標建造物や目的地の識別や捜索を
容易とすることができる。
【0079】次に印刷を行う。
【0080】こうして、印刷を終えた本発明に係る俯瞰
地図Aは、各種サイズの一枚版の地図として利用された
り、部分的な地図として利用されたり、或いは、一定大
きさの地域における地図は製本を行うことによってより
使いやすいものとすることができる。すなわち、予め画
した一定区画をA3,A4版の大きさの紙面、又は、A
5,A6,B2,B3,B4,B5,B6等の大きさの紙面等
に表示するようにし、一定大きさの地域における都市の
全体を分割して、分割した一定区画を各紙面に表示して
これらの表示された紙面を一冊の製本にすることによ
り、更に一定地域の地図として見やすくすることができ
る。
【0081】以上、60階以上の超高層建造物が存在す
る地域において80度〜90度の俯角度で斜視した斜視
図で表示する俯瞰地図作成方法について説明してきた
が、30階〜60階の高層建造物が存在する地域におい
ては、前記実施例において俯角度を70度〜80度にし
て同様に実施することによって70度〜80度の俯角度
で斜視した斜視図で表示する俯瞰地図作成方法とするこ
とができる。
【0082】また、30階以下の低層建造物が存在する
地域においても、前記実施例において俯角度を60度〜
70度にして同様に実施することによって60度〜70
度の俯角度で斜視した斜視図で表示する俯瞰地図作成方
法とすることができる。
【0083】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、俯瞰地図の作
成を行うに際し、スポット空中写真のデータと平面地図
のデータと、地上の高所から撮影した地上写真のデータ
とを総合して作成するものであるため、極めて容易に、
かつ、正確に俯角度で斜視した建造物の斜視図を作成す
ることができ、作成労力も少なく作成コストも有利とな
る効果を有するものである。
【0084】特に、スポット空中写真のデータは、飛行
機を一定方向へ飛行させた一方向の飛行条において一定
距離毎にスポット的に小範囲の空中撮影を連続して行
い、かかる一方向の飛行条での撮影を多数条にわたって
行い、しかも、飛行方向の前後でそれぞれ重複してスポ
ット空中写真の撮影を行うものであるため、正確な俯角
度の建造物の写真データが収集でき、効率的に、かつ、
容易に大きな俯角度の俯瞰地図を作成できる効果があ
る。
【0085】請求項2の発明によれば、高層建造物が存
在する地域においては建造物を大きな俯角度で斜視した
斜視図で表示し、低層建造物が存在する地域においては
建造物を小さな俯角度で斜視した斜視図で表示したの
で、高層建造物の影に隠れて反対側の建物や状況が表示
されないという欠点を解消することができる効果があ
る。
【0086】請求項3ないし請求項5の発明によれば、
60階以上の超高層建造物が存在する地域において俯角
度80度〜90度の俯角度で斜視した斜視図で表示し、
また30階〜60階の高層建造物が存在する地域におい
て俯角度70度〜80度の俯角度で斜視した斜視図で表
示し、また30階以下の低層建造物が存在する地域にお
いて俯角度60度〜70度の俯角度で斜視した斜視図で
表示するために建造物の高度に応じて地図の表示を変え
て高層建造物の陰になって見えない建造物がないように
することができるとともに、建造物を見やすい表示とす
ることができる効果がある。
【0087】請求項6の発明によれば、俯瞰地図を作成
するに際し、俯瞰地図内に所要の説明用文字を印字する
前に、予め俯瞰地図に所要の大きさのメッシュの網掛け
を行い俯瞰地図の各線を網掛けに従って間引き、その後
印字するようにしたので、かかる俯瞰地図は平面的な地
図に比較し建造物を表示する線が極めて多いにもかかわ
らず俯瞰地図に建物の名称や地図の所在を印字してもか
かる印字が地図そのものの線と混在することがなく印字
が極めて見やすくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】建造物を大きな俯角度θで俯瞰する場合の説明
図である。
【図2】本発明に係る大きな俯角度で斜視した建造物の
斜視図である。
【図3】本発明に係る俯瞰地図に表示される建造物の表
示方法についての説明図である。
【図4】本発明に係る俯瞰地図作成方法により作成した
俯瞰地図の一部である。
【図5】建造物を小さな俯角度θ'で俯瞰する場合の説
明図である。
【図6】従来の発明に係る小さな俯角度で斜視した建造
物の斜視図である。
【図7】空中撮影する際の撮影ポイントと一回の撮影に
おける撮影可能領域のオーバーラップについての説明図
である。
【図8】連続空中撮影時において俯角度80度〜90度
の表示データとして使用可能領域の説明図である。
【図9】連続空中撮影時において俯角度80度〜90度
の表示データとして使用可能領域が連続される説明図で
ある。
【符号の説明】
A 本発明に係る俯瞰地図 1 超高層建造物 2 低層建造物 3 飛行機 4 撮影ポイント 5 地上の小範囲 6 地図作成領域 7 飛行条
フロントページの続き Fターム(参考) 2C032 HA02 HA03 HB03 HC23 HC24 HC27 5B050 AA07 AA08 BA02 BA06 BA15 BA17 DA02 EA07 EA13 EA19 5B057 AA14 AA16 BA24 BA26 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CC01 CE08 CH18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地図作成地域を飛行機を用いて一定方向
    に飛行しながら飛行条が平行となるようにし、各飛行条
    における一定距離毎にスポット的に地上の小範囲の空中
    撮影を連続して行うと共にかかる連続したスポット空中
    写真は飛行方向の前後でそれぞれ一部重複して撮影し、
    次いでかかるスポット空中写真のデータと、平面地図の
    データと、地上の高所から地上の小範囲を撮影した地上
    写真のデータとを総合して所定の俯角度で斜視した斜視
    図の建造物と、平面視図の道路、河川等の地図構成要素
    を表示して俯瞰地図を作成することを特徴とした俯瞰地
    図作成方法。
  2. 【請求項2】 高層建造物が存在する地域においては建
    造物を大きな俯角度で斜視した斜視図で表示し、低層建
    造物が存在する地域においては建造物を小さな俯角度で
    斜視した斜視図で表示することを特徴とする請求項1記
    載の俯瞰地図作成方法。
  3. 【請求項3】 60階以上の超高層建造物が存在する地
    域において80度〜90度の俯角度で斜視した斜視図で
    表示することを特徴とする請求項1記載の俯瞰地図作成
    方法。
  4. 【請求項4】 30階〜60階の高層建造物が存在する
    地域において70度〜80度の俯角度で斜視した斜視図
    で表示することを特徴とする請求項1記載の俯瞰地図作
    成方法。
  5. 【請求項5】 30階以下の低層建造物が存在する地域
    において60度〜70度の俯角度で斜視した斜視図で表
    示することを特徴とする請求項1記載の俯瞰地図作成方
    法。
  6. 【請求項6】 俯瞰地図を作成するに際し、俯瞰地図内
    に所要の説明用文字を印字する前に、予め俯瞰地図に所
    要の大きさのメッシュの網掛けを行い俯瞰地図の各線を
    網掛けに従って間引き、その後印字することを特徴とす
    る請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の俯瞰
    地図作成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242321A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Topcon Corp 航空写真撮像方法及び航空写真撮像装置
RU2470368C2 (ru) * 2008-07-17 2012-12-20 Самсунг Электроникс Ко., Лтд. Способ обработки изображений
CN112348836A (zh) * 2020-11-06 2021-02-09 二十一世纪空间技术应用股份有限公司 一种自动提取建筑物轮廓的方法及装置

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