JP2003271728A - 個人の皮膚、頭皮又は毛髪に関する遺伝子情報に基づいて化粧品、整髪料又はケア方法を選定する方法 - Google Patents

個人の皮膚、頭皮又は毛髪に関する遺伝子情報に基づいて化粧品、整髪料又はケア方法を選定する方法

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Masakazu Fukuoka
正和 福岡
Tetsuji Hirao
哲二 平尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 個人の皮膚、頭皮、毛髪の現状又は将来に適
合した化粧品、整髪料、ケア方法の選定のためのカウン
セリング方法の提供。 【解決手段】 本発明は顧客の皮膚等の手入れのために
最適な化粧品等を選定するカウンセリング方法であっ
て、当該顧客の皮膚等の表現型に関連する遺伝子の遺伝
学的検査により得られる遺伝子関連情報を入手し、当該
遺伝子関連情報を、その情報に基づき当該顧客の皮膚等
の状態、特徴を決定し、当該顧客の皮膚等の現状又は将
来に適合した化粧品等を選定することができる情報の格
納されたコンピューターに入力して当該顧客の皮膚に適
合した化粧品等を選定することを含んで成る方法を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個人の皮膚、頭
皮、毛髪の現状又は将来に適合した化粧品、整髪料、ケ
ア方法の選定のためのカウンセリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自分の皮膚、頭皮、毛髪に適合した化粧
品、整髪料を選択、購入し、適切な方法で肌等の手入れ
を行うには、まず自分の肌等の状態や特徴を知ることが
重要である。例えば、肌の特徴としては、例えば乾燥
肌、しわが多い、しみができ易い、皮脂量が多い、毛穴
が大きい等、個人により様々であり、化粧品業界におい
ては各々の特徴に適合した製品ラインの多様化を図って
いる。しかしながら、自分の肌等の状態や特徴を客観的
に判断することは困難であり、その結果自分の肌に全く
適合していない化粧品を選定したり、手入れ方法を間違
えると、肌の状態を改善させることができないどころ
か、時には取り返しのつかない状態にまで悪化させてし
まうこともある。従って、顧客には、自分の肌について
の客観的且つ適切なアドバイスを受けたいというニーズ
がある。
【0003】化粧品業界では顧客のかかるニーズに応え
るべく、店頭等において適切な機器を用いて顧客の肌の
水分、皮脂、メラニン、小じわ等についての肌の特徴を
調べ、顧客の肌に適合した化粧品を選定し、また適切な
手入れ方法をアドバイスするカウンセリングサービスが
行われている。このサービスにより顧客は自分に合った
化粧品等を購入することができ、化粧品業界では化粧品
等の販売の促進を図ることができるという利益を享受で
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、店頭な
どでの肌特性の検査は、顧客がその場で化粧を完全に落
とせないことや、店頭、店内の環境、例えば温度、湿度
などの空調状態がまちまちであり、正確に測定すること
が比較的困難であるため、そのカウンセリングサービス
が顧客の肌に合っていないことも時には起こり得る。ま
た、これまでの肌診断では、現在の肌の状況しか知るこ
とができないため、化粧品の選択は場当たり的となり、
将来の肌を予測したカウンセリングは極めて困難であっ
た。従って、顧客の肌に適合し、かつ将来の肌を予測し
た、より精度の高い化粧品、整髪料、ケア方法の選定に
ついての美容カウンセリングシステムの構築が望まれて
いる。
【0005】現在、ヒトゲノムDNA解析はほぼ終了に
至り、この遺伝子情報を基に各遺伝子の機能、有用性の
解明が行われているに至っている。McKusickの
Mendelian Inheritance in Man (MIM) 第12版(19
98)においては8000種超の遺伝子、遺伝子産物及
び遺伝疾患を含む遺伝子形質が記載され、その1600
超種の遺伝子疾患に関して既に遺伝子の染色体上の局在
が明らかにされている。
【0006】このような近年の分子遺伝学の著しい進歩
による成果は遺伝子診断、遺伝子検査サービス、遺伝子
カウンセリング等の医療サービス分野の発達につなが
り、特に欧米ではこれらのサービスは確実に拡充し、民
間企業レベルで盛んに行なわれている。例えば、米国My
riad社はアンジオテンシノーゲン(AGT)遺伝子の変
異を検出して高血圧患者の心臓血管系発症のリスクを調
べるサービスを提供している(CardiaRisk)。その他に
も、米国Genzyme社による嚢胞性線維症、TaySachs病、
遺伝性大腸癌発症リスク等に関する遺伝子検査サービ
ス、米国Athena社によるアルツハイマー病などに関する
遺伝子診断サービス、国内では三菱化学ビーシーエル社
のβ3アドレナリン受容体遺伝子の多型を検査すること
による太りやすさの体質を判定する検査サービス等が挙
げられる。
【0007】皮膚科学においても多くの領域で分子生物
学を用いた研究が行われている。2000年1月現在、疾患
遺伝子の染色体局在が明らかにされている1416の遺伝子
のうち、皮膚に表現型を示す疾患は約180余り知られ
(日皮会誌:110(12), 1932-1936, 2000)、また皮膚疾
患遺伝子のリストはホームページでも公開されており
(URL=http://www.d1dion.ne.jp/~kouros)、各エントリ
ーから遺伝子疾患データーベースOMIMほか、関連するデ
ーターベースにリンクし、各疾患遺伝子に関連する最新
の情報にアクセスすることもできるようになっている。
【0008】このように、現在に至っては、遺伝子検査
等のサービスは民間企業レベルで行なわれ、また皮膚表
現型に関連する遺伝子情報も益々豊富となっており、皮
膚表現型関連遺伝子情報に基づき皮膚の状態を遺伝子レ
ベルで測定することが可能となっている。本発明者は、
このような皮膚表現型関連遺伝子情報に基づき、現状の
みならず、将来を見通した化粧品の選定やケア方法をア
ドバイスするカウセンリングシステムを構築するに至っ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、顧客
の皮膚、頭皮又は毛髪の手入れのために最適な化粧品、
整髪料及び/又はケア方法を選定するカウンセリング方
法であって、当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の表現型に
関連する遺伝子の遺伝学的検査により得られる1又は複
数の遺伝子関連情報を入手し、当該遺伝子関連情報を、
その情報に基づき当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の状
態、特徴を決定し、当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の現
状又は将来に適合した化粧品、整髪料及び/又はケア方
法を選定することができる情報の格納されたコンピュー
ターに入力して当該顧客の皮膚に適合した化粧品、整髪
料及び/又はケア方法を選定する、ことを含んで成る方
法を提供する。
【0010】また、本発明は、顧客の皮膚、頭皮又は毛
髪のために最適な化粧品、整髪料及び/又はケア方法を
選定するコンピュータープログラムの格納された媒体で
あって、顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の表現型に関連する
遺伝子の遺伝学的検査により得られる1又は複数の遺伝
子関連情報に基づき当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の状
態、特徴を決定し、当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の現
状又は将来に適合した化粧品、整髪料及び/又はケア方
法を選定し、出力することができる、コンピュータープ
ログラムの格納された媒体を提供する。
【0011】好ましくは、前記方法及びコンピューター
プログラムの格納された媒体において、前記遺伝子関連
情報は顧客の皮膚、頭皮もしくは毛髪表現型に関連する
構造遺伝子又はその転写調節領域のDNA配列やRNA
配列(全体又はその一部)であり、前記プログラムは、
その入力された配列を解読し、格納されている対応の皮
膚、頭皮又は毛髪表現型関連構造遺伝子又はその転写調
節領域のDNA配列と照合して顧客の変異又は異常遺伝
子の有無を検索し、その変異又は異常の有無に基づき当
該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪表現型の特徴を決定し、皮
膚、頭皮、毛髪の特徴に最も適合した化粧品、整髪料、
ケア方法を選定し、出力するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】個人の肌の特徴又は表現型として
は、例えばきめが細かい、浅い、粗い、深い、毛穴が目
立つ、産毛が多い、皮脂が多い、少ない、メラニンが多
い、少ない、知覚過敏である、かさつきやすい、にきび
ができやすい、悪化しやすい、はりを失いやすい、しわ
が多い、でき易い、日焼けしやすい、しみが多い、でき
易い、くまができやすい、等が挙げられ、頭皮、毛髪の
特徴又は表現型としては禿易い、白髪が多い、白髪にな
りやすい、ふけが多い、皮脂量が多い、毛穴が大きい
等、様々である。このような特徴の要因には外的要因、
例えば気候、風土、ストレス、食生活、睡眠等もある
が、遺伝的要素がかなり強いと考えられている。例え
ば、乾燥肌の親から生まれた子はやはり乾燥肌であると
か、しわの多い親から生まれた子は将来しわができ易い
等である。また、人種によっても肌の特徴は様々であ
る。例えば、白色人種は日焼けすると赤くはれあがりや
すいのに対し、有色人種ではそうではない、等である。
肌の特徴、表現型に関与する生体物質は、ケラチン、コ
ラーゲン、ラミニン、アクチン、ミオシン等のタンパク
質、それらを分解する酵素、例えば、コラゲナーゼ、更
には各種ホルモン等、様々であり、それらの発現は全て
遺伝子レベルで調節されている。そして、かかる肌の表
現型に関わる遺伝子に何らかの異常、変異が生じたと
き、皮膚疾患が生じ、その結果所望されないしわ、しみ
等が発現してしまうものと考えられている。
【0013】現在皮膚疾患の原因遺伝子には様々なもの
が解明されており、その一部を下記の表に掲載する。
【0014】 表1 遺伝子座位 遺伝子名 遺伝子産物 DNA修復障害 2q21 ERCC3 Rad25, 色素性乾皮症B群 DNAヘリカーゼ 裂毛症 3p25 XPC 色素性乾皮症 色素性乾皮症C群 補体群C(XPCC) 5 CKN1 コケーン症候群 コケーン症候群−1 wd-反復タンパク質 8p12-p11.2 WRN WRNヘリカーゼ ヴェルナー症候群 9q22.3 XPA 色素性乾皮症、 色素性乾皮症A群 補体群A(XPAC) 10q11 ERCC6 Rad26(酵母) 切断修復交差補完げっ ホモログ し動物修復欠乏症、 補体群6コケーン症候 群2型(遅延発症型) 11p12-p11 DDB2 損傷特異的DNA 色素性乾皮症E群 結合性タンパク質2 DDB陰性サブタイプ 11p12-q13 DDB1 損傷特異的DNA 色素性乾皮症E群 結合性タンパク質1 サブタイプ2 13q33 ERCC5 Rad2(酵母) 色素性乾皮症G群 ホモログ(XMG) コケーン症候群 15q26.1 BLM BLM、 ブルーム症候群 RecQヘリカーゼと相同 16p13.3-p13.13 ERCC4 エンドヌクレアーゼ 色素性乾皮症F群 サブユニット(XPF)
【0015】原因遺伝子の十分に解明されている皮膚疾
患の例としては色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:
XP)が挙げられる。これは常染色体劣性遺伝性の光線過
敏症皮膚疾患であり、皮膚が乾燥し、日光照射後の急性
の激しい日光皮膚炎に引き続き多数の色素斑、脱色素斑
を生じる。その原因遺伝子にはA群(XPA)、B群(XPB)、
C群(XPC)、D群(XPD)、G群(XPG)遺伝子があり、例え
ばA群遺伝子はヒト染色体9番目の長腕に位置する(9
q)。日本人A群患者では、XPA遺伝子のイントロン3
のスプライシングの異常、エキソン6のナンセンス突然
変異、エキソン3のナンセンス突然変異の3つ変異が報
告され、それぞれAlwNI, HphI, MseIを用いた制限酵素
断片長多形(RFLP)で検出することができることが
知られている(錦織千代子、他:色素性乾皮症研究の現
況。−遺伝子研究とその臨床応用を中心として−。臨床
皮膚、48:1994)。
【0016】現在、このような疾患遺伝子はRFLPマ
ーカー、STR(マイクロサテライトマーカー)、1塩
基多形マーカーSNPs等の連鎖解析を利用して解明で
きるに至っており、解明された疾患遺伝子の数は激増し
ている。SNPsとはヒトゲノム30億塩基対の全域に
わたって、平均500〜1000塩基に1つ存在するマーカー
で、その総数は300万個以上にもなる超高密度マーカー
である。SNPsは超高密度マーカーであることから、
従来のDNAマーカーよりも高精度な遺伝子解析が可能
となり、疾患遺伝子の探索、疾患感受性の判定を一層簡
単、且つ高精度にする。SNPsなどのマーカーの解析
には、PCR、LCR、NASBA、シーケーシング
や、DNAマクロ及びマイクロアレイ技術といった慣用
の技術が利用されている。
【0017】関連遺伝子の遺伝学的検査 サンプルの調製 遺伝学的検査は、顧客のDNAサンプルを用いて行う。
サンプルは任意の生物学的サンプルでよく、組織サンプ
ルとしては、唾液、涙液、尿、糞便、汗、口腔粘膜、皮
膚、頭髪および全血等が挙げられるが、非侵襲的であ
り、また十分な料のDNAを簡単に獲得できることを理
由にうがい液又は口腔粘膜スメアが特に好ましい。
【0018】遺伝子の特定の変異を検査する方法として
は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)で増幅したDNA
を制限酵素により消化し、その消化産物の大きさをゲル
電気泳動で調べる;PCRで増幅したDNAを対立遺伝
子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)にドットブロッ
トする;PCRで増幅したDNAをDNAチップにハイ
ブリダイゼーションする;対立遺伝子特異的プライマー
を利用するPCR(ARMSテスト);オリゴヌクレオ
チド連結アッセイ(OLA);転座の切断点の両側を挟
むプライマーを使うPCR;拡大した反復配列を調べ
る;等といった様々な方法が挙げられる。
【0019】また、変異を有する遺伝子を検査する手段
としては、1本鎖コンホメーション多形(SSCP)解
析;cDNAプローブへのハイブリダイゼーション;直
接塩基配列決定;ヘテロ2本鎖ゲル移動度測定;変性H
PLC;変性勾配ゲル電気泳動(DGGE);ジデオキ
シフィンガープリント;誤対合切断;タンパク質短縮試
験;DNAチップの使用;等といった様々な方法が挙げ
られる。
【0020】このような遺伝子検査の結果に基づき、顧
客の皮膚、頭皮、毛髪の状態、特徴を決定することがで
きる。そのために、かかる顧客の関連遺伝子情報を、そ
の情報に基づき皮膚、頭皮又は毛髪の状態又は予想され
る将来の状態を的確に決定するように各種情報・データ
ーが格納されたコンピューターに入力する。このコンピ
ューターは、入力された皮膚、頭皮、毛髪の特徴に最も
適合した化粧品、整髪料、ケア方法を、化粧品業界、医
療業界、医薬品業界等における技術常識に基づき選定す
るプログラムを有する。例えば、色素性乾皮症である又
はそのリスクが高いと診断された場合、サンスクリーン
の使用を選定し、また日光を避けるといったケア方法を
アドバイスするようなプログラムを有する。また、しみ
ができ易い体質であることが判明した場合は、美白剤、
例えばアスコルビン酸含有美白剤の使用と紫外線対策が
推奨される。従って、このコンピューターには、皮膚、
頭皮、毛髪表現型の対策として使用される化粧品、整髪
料、ケア方法に関する現状及び将来入手できるあらゆる
データーが豊富に格納されていることが好ましい。
【0021】入力する顧客の情報が皮膚、頭皮又は毛髪
表現型に関連する構造遺伝子そのものや、その転写調節
領域のDNA配列やRNA配列(全体又はその一部)で
ある場合、当該コンピューターは、その入力された配列
を解読し、格納されている対応の皮膚、頭皮又は毛髪表
現型関連構造遺伝子又はその転写調節領域のDNA配列
と照合して顧客の変異又は異常遺伝子の有無を検索し、
その変異又は異常の有無に基づき当該顧客の皮膚、頭皮
又は毛髪表現型の特徴を決定し、皮膚、頭皮、毛髪の特
徴に最も適合した化粧品、整髪料、ケア方法を選定する
プログラムを有するものであることが好ましい。
【0022】本発明の実施形態の一例を説明する。ま
ず、遺伝学的検査による遺伝子情報を本発明に係るカウ
ンセリン方法のカウンセラーが受理する。遺伝学的検査
は適当な病院、保健所等の医療機関や民間企業で行うこ
とができる。当該カウンセラーはかかる遺伝子情報を本
発明に係るコンピューターに入力する。このような遺伝
子情報は、遺伝子情報に基づき特定された肌等の表現型
に関する具体的な診断結果(例えば、「乾燥肌である」
といった具体的な情報)、所定の遺伝子に異常や変異が
あるといった情報(例えば、「XPA遺伝子に変異あり」
といった情報)、皮膚、頭皮又は毛髪表現型に関連する
構造遺伝子やその転写調節領域のDNA配列やRNA配
列(mRNA等)自体等、コンピューターの読み取り能力、
検索能力に応じて様々であってよい。
【0023】かかる遺伝子情報が具体的な診断結果や所
定の遺伝子における異常の有無に関連するとき、当該コ
ンピューターは、その情報を入力すると、その入力情報
に基づき最適な化粧品等の検索を実行するようなプログ
ラムを有することが好ましい。最適な化粧品等の検索
は、当該コンピューターに、皮膚、頭皮、頭髪の様々な
表現型等に応じてどのような化粧品、頭髪料、ケア方法
を選定すればよいかの化粧品業界、医療業界、医薬品業
界等における技術常識及び経験則に基づく情報・データ
ーが格納されているデーターベースに基づき実行され
る。例えば、遺伝子情報がXPA遺伝子に関連し、「X
PA遺伝子に異常あり、色素性乾皮症の発症のおそれあ
り」といったものである場合、当該コンピューターにそ
の情報を入力する。すると、当該コンピューターは、色
素性乾皮症に関するデーターベースに基づきその発症を
予防する化粧品及び肌手入れ方法の検索を実行し、最適
な化粧品及び肌手入れ方法のリストを検索結果として出
力する。
【0024】入力する顧客の情報が皮膚、頭皮又は毛髪
表現型に関連する構造遺伝子そのものや、その転写調節
領域のDNA配列やRNA配列である場合、当該コンピ
ューターは、その入力された配列を解読し、格納されて
いる対応の皮膚、頭皮又は毛髪表現型関連構造遺伝子又
はその転写調節領域のDNA配列等と照合して顧客の変
異又は異常遺伝子の有無を検索し、その変異又は異常の
有無に基づき当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪表現型の特
徴を決定し、皮膚、頭皮、毛髪の特徴に最も適合した化
粧品、整髪料、ケア方法を選定するプログラムを有する
ものであってよい。
【0025】例えば、入力されたDNA配列情報がXP
A遺伝子に関連し、そのDNA配列情報を格納されてい
る対応の正常遺伝子のDNA配列と照合した場合に変異
又は異常遺伝子が発見され、「XPA遺伝子に異常あ
り、色素性乾皮症の発症のおそれあり」と診断されたな
ら、当該コンピューターは、色素性乾皮症に関するデー
ターベースに基づきその発症を予防する化粧品及び肌手
入れ方法の検索を実行し、最適な化粧品及び肌手入れ方
法のリストを検索結果として出力する。
【0026】選出される最適な化粧品、ケア方法は1又
は複数であってよい。例えば、肌の特徴が乾燥肌である
場合、乾燥肌の改善に適した多数の化粧品が列挙された
リストが得られるようなプログラムを有してよい。遺伝
子情報が複数であるとき、個々の情報を総合的に勘案し
て、最適な化粧品等が選出されるようなプログラムを有
していてよい。例えば、肌の特徴が乾燥肌であるといっ
た情報と、しわができやすいといった情報のニ種類が入
力され場合、当該コンピューターは、乾燥肌対策用の化
粧品等のリストとしわ対策用の化粧品等のリストのそれ
ぞれを別個に選出し、また乾燥肌としわの両者に有効な
化粧品等が存在する場合においてはそのような化粧品等
のリストを選出するようプログラムを有してもよい。
【0027】当該カウンセラーはその検索結果に基づ
き、顧客に最適なアドバイスをすることができるように
なる。そのアドバイス内容は、例えば上述のごとき遺伝
子情報やそれに基づく診断結果が「XPA遺伝子に異常
あり、色素性乾皮症の発症のおそれあり」といったもの
である場合、例えば「サンスクリーン剤を使用すること
及び紫外線予防をするように」等といったものであり得
る。かかるアドバイスを受けることで、顧客は、自分の
顧客の皮膚、頭皮、頭髪に適合し、かつ将来を予測し
た、より精度の高い化粧品、整髪料、ケア方法の選定が
可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明により、個人の皮膚、頭皮、毛髪
の現状又は将来に適合した化粧品、整髪料、ケア方法の
選定のためのカウンセリングが可能となり、顧客は自分
に合った化粧品等を購入することができ、化粧品業界で
は化粧品の販売の促進を図るこができるという利益を享
受できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B063 QA13 QA17 QQ01 QQ42 QQ43 QQ48 QQ52 QS10 5B075 ND20 PP10 PP30 UU19 UU40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の手入れのた
    めに最適な化粧品、整髪料及び/又はケア方法を選定す
    るカウンセリング方法であって、 当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の表現型に関連する遺伝
    子の遺伝学的検査により得られる1又は複数の遺伝子関
    連情報を入手し、 当該遺伝子関連情報を、その情報に基づき当該顧客の皮
    膚、頭皮又は毛髪の状態、特徴を決定し、当該顧客の皮
    膚、頭皮又は毛髪の現状又は将来に適合した化粧品、整
    髪料及び/又はケア方法を選定することができる情報の
    格納されたコンピューターに入力して当該顧客の皮膚に
    適合した化粧品、整髪料及び/又はケア方法を選定す
    る、 ことを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 顧客の皮膚、頭皮又は毛髪のために最適
    な化粧品、整髪料及び/又はケア方法を選定するコンピ
    ュータープログラムの格納された媒体であって、 顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の表現型に関連する遺伝子の
    遺伝学的検査により得られる1又は複数の遺伝子関連情
    報に基づき当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の状態、特徴
    を決定し、当該顧客の皮膚、頭皮又は毛髪の現状又は将
    来に適合した化粧品、整髪料及び/又はケア方法を選定
    し、出力することができる、 コンピュータープログラムの格納された媒体。
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