JP2003270255A - 回転体計測装置 - Google Patents

回転体計測装置

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JP2003270255A
JP2003270255A JP2002072522A JP2002072522A JP2003270255A JP 2003270255 A JP2003270255 A JP 2003270255A JP 2002072522 A JP2002072522 A JP 2002072522A JP 2002072522 A JP2002072522 A JP 2002072522A JP 2003270255 A JP2003270255 A JP 2003270255A
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茂 兼本
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清人 大八木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡素かつ低コストな回転体計測装置を提供す
る。 【解決手段】回転体5の表面に取り付けられた反射手段
6a,6bに照射する光線発生手段2a,2bと、一方
向光線伝送路3a,3bおよび双方向光線伝送路4a,
4bを介して前記照射光線を導入され前記照射光線を前
記反射手段に照射して反射光線を受光する送受信手段7
a,7bと、前記一方向光線伝送路と前記双方向光線伝
送路のあいだに接続されて前記送受信手段によって受光
され前記双方向光線伝送路によって伝送された前記反射
光線を前記照射光線と分離する光線分離手段8a,8b
と、反射光線伝送路9aを介して前記光線分離手段に接
続されて前記反射光線を検知する光検知手段11a,1
1bと、この光検知手段が出力する出力信号を信号処理
して前記対象回転体の回転速度または出力トルクの少な
くともいずれか一方を演算する信号処理手段14とを備
えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転機器や車両な
どに設けられた回転体の回転速度や出力トルクを非接触
で高精度に計測する回転体計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転体の回転速度や出力トルクを計測す
る装置としては、例えば、特開平5−34222号公報
に記載されている装置が知られている。この公報記載の
装置は図14に示すように、被検体の回転軸70に取り
付けられ格子パターンを有する第1および第2の回転体
71A,71Bと、これら第1および第2の回転体71
A,71Bに光を照射する第1および第2の光源装置7
2A,72Bと、これら第1および第2の光源装置72
A,72Bから照射され第1および第2の回転体71
A,71Bによって反射した光の影絵パターンを検知す
る第1および第2の光電変換素子73A,73Bと、こ
れら第1および第2の光電変換素子73A,73Bの出
力からトルクを求める演算手段74で構成される。
【0003】第1および第2の回転体71A,71Bに
よる反射光の影絵パターンは、被検体の回転を影絵的に
拡大して変位する。この変位は、第1および第2の光電
変換素子73A,73Bによって検知される。そして、
演算手段74によって第1および第2の回転体71A,
71Bの回転の基準位置と回転量が検出され、回転量の
差からトルクの算出が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記装置で
は、回転機器および車両などへ適用する場合、第1およ
び第2の回転体71A,71Bの製作・取り付けが困難
であり、また、回転体71A,71B上の格子パターン
は高精度に作製する必要があるため時間と手間がかか
る。これらの結果としてコスト高になるなどの問題があ
る。
【0005】そこで、本発明は、回転機器や車両などの
回転体へ簡単に適用して回転速度あるいは出力トルクを
計測することができる簡素かつ低コストな回転体計測装
置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明の回転体計測装置は、回転速度または
出力トルクの少なくともいずれか一方を計測すべき対象
回転体の表面に取り付けられた反射手段に照射して前記
計測を行うための照射光線を発生する光線発生手段と、
一方向光線伝送路および双方向光線伝送路を介して前記
照射光線を導入され前記照射光線を前記反射手段に照射
して反射光線を受光する送受信手段と、前記一方向光線
伝送路と前記双方向光線伝送路のあいだに接続されて前
記送受信手段によって受光され前記双方向光線伝送路に
よって伝送された前記反射光線を前記照射光線と分離す
る光線分離手段と、反射光線伝送路を介して前記光線分
離手段に接続されて前記反射光線を検知する光検知手段
と、この光検知手段が出力する出力信号を信号処理して
前記対象回転体の回転速度または出力トルクの少なくと
もいずれか一方を演算する信号処理手段とを備えた構成
とする。
【0007】このように構成された請求項1の発明の回
転体計測装置では、反射手段に照射される照射光線は所
定の照射ビーム径に絞られる。そして反射光線は短い立
上り、立下り時間のパルス状となる。
【0008】この反射光線は、照射光線を伝送したと同
じ双方向光線伝送路によって伝送され、光検知手段によ
ってパルス状の出力信号が検知される。信号処理手段で
は、出力信号の立上りまたは立下りにおいてトリガ時間
を抽出し、回転速度または出力トルクを求める。
【0009】その結果、回転速度または出力トルクの計
測精度は反射光線の立上り立下り時間で決定され、照射
光線の照射ビーム径を調整することによって所定の計測
精度に設定することができ、高精度計測が必要とされる
回転機器および車両などへの適用が可能となる。
【0010】そして、送受信手段はビーム倍率を調整す
るだけの構造であり、また双方向光線伝送路が照射光線
とその反射光線の伝送路を兼ねるため数量が少なく、さ
らに反射手段は対象回転体表面の一部に取り付けるだけ
よいため、本発明の回転体計測装置は、簡素かつ低コス
ト、適用が簡単であるという特長を有する。
【0011】なお、対象回転体の回転速度だけを測定す
る場合には反射手段および送受信手段は1個でよいが、
出力トルクも測定するためには対象回転体の軸方向に所
定の距離をおいて複数の反射手段および送受信手段を備
える必要がある。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、光線発生手段は、パルス光線を発生するパルス光線
発生手段である構成とする。この発明によれば、パルス
光線発生手段が発生する照射光線はパルス光であるた
め、連続光に比べて高強度であり、高SN比の出力信号を
得ることができる。その結果、ノイズ対策を軽減するこ
とができ、簡素かつ低コストで適用が簡単な回転体計測
装置とすることが可能となる。
【0013】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、光線発生手段は、照射光線の波長を変えることがで
きる波長可変光線発生手段である構成とする。この発明
によれば、対象回転体の回転軸が変動する場合には、波
長可変光線発生手段を用いて照射光線の波長を変え、波
長によって光学レンズの焦点距離が異なる色収差を利用
することにより、照射光線の照射ビーム径を調整し、所
定の計測精度に設定することができる。その結果、回転
軸が変動する回転機器および車両などへの適用が可能と
なる。
【0014】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、送受信手段は、対象回転体の周面とのあいだの距離
を調整する位置調整手段を備えた構成とする。この発明
によれば、対象回転体の回転軸が変動する場合には、位
置調整手段によって送受信手段の位置調整を行うことに
より、照射光線の照射ビーム径を調整し、所定の計測精
度に設定することができる。その結果、回転軸が変動す
る回転機器および車両などへの適用が可能となる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、送受信手段は、照射光線の照射ビーム径を調整して
反射手段に照射する照射ビーム径調整手段を備えた構成
とする。この発明によれば、対象回転体の回転軸が変動
する場合には、照射ビーム径調整手段を用いて照射光線
のビーム径を光学的に拡大または縮小することにより、
照射光線の照射ビーム径を調整し、所定の計測精度に設
定することができる。その結果、回転軸が変動する回転
機器および車両などへの適用が可能となる。
【0016】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、反射手段および送受信手段は対象回転体の周方向に
複数備えられている構成とする。この発明によれば、対
象回転体の回転軸が振動する場合には、反射手段および
送受信手段を対象回転体の周方向に各々ns個備え、ns
の回転速度の計測値、ns×ns個の出力トルクの計測値を
一回転毎に得て平均することにより、振動の影響を低減
することができる。その結果、対象回転体の回転軸が振
動する場合であっても、回転速度や出力トルクを所定の
計測精度で求めることが可能となる。
【0017】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、反射手段および送受信手段は対象回転体の軸方向に
複数備えられている構成とする。この発明によれば、対
象回転体の回転軸が振動する場合には、反射手段および
送受信手段を対象回転体の軸方向にna個備え、na個の回
転速度の計測値、na×(n a−1)/2個の出力トルクの計
測値を一回転毎に得て平均することにより、振動の影響
を低減することができる。その結果、対象回転体の回転
軸が振動する場合であっても、回転速度および出力トル
クを所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0018】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、光線分離手段は、一方向光線伝送路から導入された
単一の照射光線を複数に分割して複数の双方向光線伝送
路へ送出するとともに、前記複数の双方向伝送路から導
入された複数の反射光線を合成して単一の反射光線を形
成し反射光線伝送路へ送出する光線分割合成手段である
構成とする。
【0019】この発明によれば、単一の照射光線の分割
と複数の反射光線の合成を光線分割合成手段で行うこと
により、光線の分割と合成を一つの光線分割合成手段で
行うことができる。その結果、簡素かつ低コストな回転
体計測装置とすることができる。
【0020】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、光検知手段は、反射光線の波長を選択する波長選択
手段を備えた構成とする。この発明によれば、反射光線
に外乱光が混入する場合には、波長選択手段により、外
乱光を遮断して反射光線の波長を選択して計測し、反射
光線を高SN比で検知することができる。その結果、対象
回転体が外乱光環境に存在する場合であっても、回転速
度や出力トルクを所定の計測精度で求めることが可能と
なる。
【0021】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、信号処理手段は、光検知手段の出力信号のサンプ
リング周波数を選択するサンプリング周波数選択手段を
備えた構成とする。
【0022】この発明によれば、光検知手段の出力信号
にノイズが重畳する場合には、サンプリング周波数選択
手段により、光検知手段の出力に対するサンプリング周
波数を調整することによってノイズを除去した出力信号
を得ることができる。その結果、光検知手段の出力信号
にノイズが重畳する場合であっても、回転速度や出力ト
ルクを所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0023】請求項11の発明は、請求項1の発明にお
いて、信号処理手段は、光検知手段の出力信号のサンプ
リング時間を調整するサンプリング時間調整手段を備え
た構成とする。
【0024】この発明によれば、光検知手段の出力信号
にノイズが重畳する場合には、サンプリング時間調整手
段により、出力信号のサンプリング時間を調整すること
によってノイズを除去した出力信号を得ることができ
る。その結果、光検知手段の出力信号にノイズが重畳す
る場合であっても、回転速度や出力トルクを所定の計測
精度で求めることが可能となる。
【0025】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、信号処理手段は、光検知手段の出力信号を所定回
数積算して平滑化する平滑化処理手段を備えた構成とす
る。この発明によれば、光検知手段の出力信号に時間的
にランダムなノイズが重畳する場合には、平滑化処理手
段により、出力信号を所定回数で積算して平滑化するこ
とによってノイズを低減した出力信号を得ることができ
る。その結果、光検知手段の出力信号に時間的にランダ
ムなノイズが重畳する場合であっても、回転速度や出力
トルクを所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0026】請求項13の発明は、請求項1の発明にお
いて、信号処理手段は、光検知手段の出力信号に対して
相関法を適用することによって対象回転体の回転速度ま
たは出力トルクの少なくともいずれか一方を演算する構
成とする。
【0027】この発明によれば、光検知手段の出力信号
にノイズが重畳し、信号の立上りまたは立下りからトリ
ガ時間を高精度に抽出することが困難な場合には、出力
信号に相関法を適用することにより、トリガ時間差を高
精度に求めることができる。その結果、光検知手段の出
力信号にノイズが重畳し、信号の立上りまたは立下りか
らトリガ時間を高精度に抽出することが困難な場合であ
っても、回転速度や出力トルクを所定の計測精度で求め
ることが可能となる。
【0028】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、反射手段は、照射光線に対する反射率が対象回
転体の周方向に分布を有する分布型反射手段である構成
とする。
【0029】この発明によれば、光検知手段の出力信号
にノイズが重畳する場合には、分布型反射手段を適用す
ることにより、複数のパルスで構成される出力信号を得
ることができ、相関法を高精度に適用することができ
る。その結果、出力信号にノイズが重畳する場合であっ
ても、回転速度や出力トルクを所定の計測精度で求める
ことが可能となる。
【0030】請求項15の発明は、請求項1の発明にお
いて、信号処理手段は、複数の信号処理値を平均化する
構成とする。この発明によれば、対象回転体の回転軸が
振動する場合には、平均化処理手段により、回転速度や
出力トルクを所定回数で平均することによって振動の影
響を低減することができる。その結果、対象回転体の回
転軸が振動する場合であっても、回転速度や出力トルク
を所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
の回転体計測装置を図1を参照して説明する。すなわ
ち、本実施の形態の回転体計測装置は、第1および第2
の照射光線1a,1bを発生する第1および第2の光線
発生装置2a,2bと、第1および第2の照射光線1
a,1bを伝送する第1および第2の一方向光線伝送路
3a,3bおよび双方向光線伝送路4a,4bと、対象
回転体5の表面に取り付けられ、第1および第2の照射
光線1a,1bを反射する第1および第2の反射板6
a,6bと、第1および第2の照射光線1a,1bを第
1および第2の反射板6a,6bに照射し、第1および
第2の反射板6a,6bによる第1および第2の反射光
線1ar,1brを受光する第1および第2の送受信装
置7a,7bとを備えている。
【0032】さらに本実施の形態の回転体計測装置は、
前記第1および第2の送受信装置7a,7bによって受
光され、第1および第2の双方向光線伝送路4a,4b
によって伝送された第1および第2の反射光線を第1お
よび第2の照射光線と分離する第1および第2の光線分
離装置8a,8bと、第1および第2の光線分離装置8
a,8bによって分離され、第1および第2の反射光線
伝送路9a,9bによって伝送される第1および第2の
反射光線を光学フィルタ10a,10bを通して受けて
検知する第1および第2の光検知装置11a,11b
と、第1および第2の光検知装置11a,11bの出力
信号を電気信号伝送路12を通して受けて信号処理する
信号処理装置14とを備えている。信号処理装置14の
入力端にはサンプリング周波数選択装置13が設けられ
ている。また、送受信装置7a,7bは位置調整装置1
5a,15bを備えている。
【0033】第1および第2の光線発生装置2a,2b
は、固体、気体、液体、半導体等の各種レーザ、指向性
を有するLEDやランプ等、指向性を有する光源で構成さ
れている。
【0034】また、第1および第2の光線伝送路3a,
3b,4a,4b,9a,9bは、ガラスやプラスチッ
ク等の光ファイバで構成される。光ファイバと第1およ
び第2の光線発生装置2a,2bとの光学的結合は非球
面レンズ等の光学素子を用いて行い、第1および第2の
照射光線1a,1bが高効率で光ファイバへ入射するよ
うにする。なお、光ファイバを用いることなく、ミラー
やレンズを用いて第1および第2の照射光線1a,1b
を空間伝送するようにしてもよい。
【0035】対象回転体5に取り付ける第1および第2
の反射板6a,6bはAg,Au,Al,SUS等の金
属材料で構成され、その寸法が次の式(1)、(2)を
満足するように構成される。厚さLt[m]は、対象回転体
5に取り付けることができれば制限はない。 La≫φ (1) Lb≫φ (2)
【0036】ただし、La[m]は第1および第2の反射板
6a,6bの横の長さ(対象回転体5の軸方向の長
さ),Lb[m]は第1および第2の反射板6a,6bの縦
の長さ(対象回転体5の周方向の長さ)であり、φ[m]
は第1および第2の照射光線1a,1bの照射ビーム径
である。そして、第1の反射板6aは対象回転体5の伝
達軸の駆動側に取り付けられ、第2の反射板6bは伝達
軸の負荷側に取り付けられている。
【0037】第1および第2の送受信装置7a,7b
は、ビーム倍率Fで第1および第2の照射光線1a,1
bを拡大・縮小でき、第1および第2の照射光線1a,
1bの正反射である第1および第2の反射光線1ar,
1brを受光できるように構成する。このような構成は
数多く存在するが、第1の送受信装置7aを例に挙げて
その構成例を図2に示す。ビーム倍率Fは次の式(3)
で設定することができる。 F=fa/fb (3) ただし、fa[m]はレンズ17の焦点距離、fb[m]はレンズ
16の焦点距離である。
【0038】第1および第2の送受信装置7a,7bに
備えられた第1および第2の位置調整装置15a,15
bはステッピングモータ等で構成され、第1および第2
の送受信装置7a,7bの位置を調整して、第1および
第2の反射板6a,6bに照射する第1および第2の照
射光線1a,1bの照射ビーム径を調整することができ
るようになっている。
【0039】第1および第2の光線分離装置8a,8b
は、第1および第2の双方向光線伝送路4a,4bによ
って第1および第2の送受信装置7a,7bから伝送さ
れる第1および第2の反射光線1ar,1brを第1お
よび第2の照射光線1a,1bから分離するように構成
する。このような構成は数多く存在するが、第1の光線
分離装置8aを例に挙げてその構成例を図3に示す。
【0040】すなわち、第1の双方向光線伝送路4aに
よって伝送される第1の反射光線1arは、レンズ1
8、ビームスプリッタ20、ミラー21、レンズ22の
順で進み、反射光線伝送路9aによって第1の光検知装
置11aへ伝送される。一方、第1の一方向光線伝送路
3aによって伝送される第1の照射光線1aは、レンズ
23、ビームスプリッタ20、レンズ18の順で進行
し、第1の双方向光線伝送路4aによって第1の送受信
装置7aへ伝送されるようになっている。
【0041】第1および第2の光検知装置11a,11
bは、フォトダイオード、光電管、光電子増倍管等の各
種の光電変換素子で構成される。そして、第1および第
2の照射光線1a,1bと同一波長の光を選択して受光
できるように第1および第2の光学フィルタ10a,1
0bが取り付けられている。
【0042】信号処理装置14はサンプリング周波数選
択装置13および計算機で構成される。サンプリング周
波数選択装置13はAD変換器で構成され、ハード的手段
またはソフト的手段によって第1および第2の光検知装
置11a,11bの出力を任意のサンプリング周波数で
デジタル電気信号に変換し、計算機へ伝送するようにな
っている。計算機は前記デジタル電気信号に対してソフ
ト的手段によって各種演算を行うようになっている。
【0043】以上のように構成した本発明の第1の実施
の形態の回転体計測装置の作用を次に説明する。計測対
象とする対象回転体5としては、車両、船舶、列車等の
動力部、発電機、電動機、モータ等の機器が挙げられ
る。
【0044】第1の光線発生装置2aから出射された第
1の照射光線1aは、第1の一方向光線伝送路3aに入
射して伝送され、第1の光線分離装置8a、第1の双方
向光線伝送路4aを経て、第1の送受信装置7aへ伝送
される(図1)。なお、第1の光線分離装置8aの内部
では、第1の一方向光線伝送路3aから入射する第1の
照射光線1aは、レンズ23、ビームスプリッタ20、
レンズ18を経て第1の双方向光線伝送路4aに入射す
る(図3)。
【0045】そして、第1の照射光線1aは、第1の送
受信装置7aにより、対象回転体5の表面上において前
記(1),(2)式および次に示す式(4)を満足する
照射ビーム径φ[m]となるように照射される。 φ=F・Φ (4)
【0046】ただし、Fは第1の送受信装置7aによる
第1の照射光線1aのビーム倍率であり、Φ[m]は第1
の双方向光線伝送路4aにおける第1の照射光線1aの
ビーム径である。照射された第1の照射光線1aは、対
象回転体5の第1の反射板6aに照射されて正反射し、
第1の反射光線1arとなる。
【0047】第1の反射光線1arは対象回転体5の一
回転毎に得られ、次の式(5)に示す立上り・立下り時
間tr[s]を有する単一のパルス光線となる。 tr=φ/Vr (5) ただし、Vr[m/s]は対象回転体5の回転速度である。
【0048】第1の反射光線1arは第1の送受信装置
7aへ戻り、第1の双方向光線伝送路4a、第1の光線
分離装置8a、第1の反射光線伝送路9aを経て、第1
の光検知装置11aへ伝送される。なお、第1の光線分
離装置8aの内部では、第1の双方向光線伝送路4aか
ら入射する第1の反射光線1arは、レンズ18、ビー
ムスプリッタ20、ミラー21、レンズ22を経て第1
の反射光線伝送路9aに出射する。
【0049】一方、第2の光線発生装置2bから出射し
た第2の照射光線1bについても同様の作用を受ける。
この結果、第1の光検知装置11aでは図4に示す第1
の出力信号27が得られ、第2の光検知装置11bでは
図4に示す第2の出力信号28が得られる。第1および
第2の出力信号27,28は一回転毎に得られ、信号処
理装置14へ逐次伝送される。
【0050】信号処理装置14では、図4に示すように
第1および第2の出力信号27,28の立上振幅値に閾
値Vth[V]を設定し、第i回転目における第1の出力信号
27のトリガ時間trg1[s]、第2の出力信号28のトリ
ガ時間trg2[s]、第i+1回転目における第1の出力信号2
7のトリガ時間trg1'[s]および第2の出力信号28のト
リガ時間trg2'[s]を抽出する。そして、次の式(6)、
(7)により回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を
求める。
【0051】
【数1】
【0052】
【数2】
【0053】ただし、η[Nm/rad]は対象回転体5の該当
部のねじり剛性であり、trg1[s]は第1の出力信号から
求めたトリガ時間、trg1'[s]は1回転後の第1の出力信
号から求めたトリガ時間、trg2[s]は第2の出力信号か
ら求めたトリガ時間、trg2'[s]は1回転後の第2の出力
信号から求めたトリガ時間である。
【0054】以上に述べた作用の結果、回転速度f[Hz]
および出力トルクTrq[Nm]の計測精度は、式(5)に示
した第1および第2の反射光線の立上り・立下り時間で
決定され、第1および第2の照射光線の照射ビーム径φ
[m]を調整することによって所定の計測精度に設定する
ことができ、高精度計測が必要とされる回転機器および
車両などへの適用が可能となる。
【0055】そして、第1および第2の送受信装置7
a,7bはビーム倍率を調整するだけの構造であり、ま
た第1および第2の双方向光線伝送路4a,4bが照射
光線とその反射光線の伝送路を兼ねるため数量が少な
く、さらに第1および第2の反射板6a,6bは対象回
転体5の表面の一部に取り付けるだけよいため、簡素か
つ低コスト、適用が簡単であるという特長を有する。
【0056】この第1の実施の形態の回転体計測装置に
おいて、対象回転体5の回転中、回転軸の位置が変動し
て第1および第2の照射光線1a,1bの照射ビーム径
φ[m]が大きくなる場合がある。この場合、式(5)に
示した立上り・立下り時間tr[s]が大きくなり、回転速
度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測精度が低下す
る。
【0057】このような状況の場合には、第1の位置調
整装置15aにより第1の送受信装置7aの位置調整を
行って第1の照射光線1aを調整し、所定の照射ビーム
径φ[m]となるようにする。同様に、第2の送受信装置
7bについても第2の位置調整装置15bにより第2の
照射光線1bを調整し、所定の照射ビーム径φ[m]とな
るようにする。
【0058】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転軸が変動する場合であっても、第1および第2の位
置調整装置15a,15bを用いて第1および第2の送
受信装置7a,7bの位置調整を行うことにより、第1
および第2の照射光線の照射ビーム径φ[m]を調整して
所定の計測精度で回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[N
m]を計測することができる。その結果、回転軸が変動す
る回転機器および車両などへの適用が可能となる。
【0059】またこの第1の実施の形態の回転体計測装
置において、対象回転体5が、太陽や照明などの外乱光
環境に直接曝されて第1および第2の反射光線1ar,
1brに外乱光が混入し、第1および第2の出力信号2
7,28にノイズが重畳してSN比が低下する場合があ
る。この場合、式(5)に示した立上り・立下り時間tr
[s]が大きくなり、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq
[Nm]の計測精度が低下する。
【0060】このような状況の場合であっても、第1お
よび第2の光学フィルタ10a,10bが第1および第
2の照射光線だけを選択できるようになっているため、
第1および第2の光検知装置11a,11bでは、外乱
光を除去して高SN比の第1および第2の出力信号27,
28を得ることができる。
【0061】以上に述べた作用の結果、第1および第2
の反射光線1ar,1brに外乱光が混入する場合であ
っても、第1および第2の光学フィルタ10a,10b
により、第1および第2の光検知装置11a,11bで
は、外乱光を除去した高SN比の第1および第2の出力信
号27,28を得ることができ、所定の計測精度で回転
速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を計測することがで
きる。その結果、対象回転体5が外乱光環境に存在する
場合であっても、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[N
m]を所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0062】またこの第1の実施形態の回転体計測装置
において、第1および第2の出力信号27,28に高周
波数ノイズfnhが重畳してSN比が低下する場合がある。
この場合、式(5)に示した立上り・立下り時間tr[s]
が大きくなり、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]
の計測精度が低下する。
【0063】このような状況の場合には、サンプリング
周波数選択装置13において、第1および第2の光検知
装置11a,11bの出力に対して高周波数ノイズfnh
の周波数fnh[Hz]より小さいサンプリング周波数で取り
込むことにより、高周波数ノイズfnhを除去して高SN比
の第1および第2の出力信号27,28を得ることがで
きる。
【0064】以上に述べた作用の結果、第1および第2
の出力信号27,28に高周波数ノイズfnhが重畳する
場合、サンプリング周波数選択装置13により、第1お
よび第2の光検知装置11a,11bの出力に対して高
周波数ノイズfnhの周波数より小さいサンプリング周波
数で取り込むことによって高周波数ノイズfnhを除去し
た高SN比の第1および第2の出力信号27,28を得る
ことができ、所定の計測精度で回転速度f[Hz]および出
力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
【0065】その結果、第1および第2の出力信号2
7,28に高周波数ノイズfnhが重畳する場合であって
も、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所定の計
測精度で求めることが可能となる。
【0066】さらにこの第1の実施の形態の回転体計測
装置において、第1および第2の出力信号27,28に
時間的にランダムなノイズが重畳してSN比が低下する場
合がある。この場合、式(5)に示した立上り・立下り
時間tr[s]が大きくなり、回転速度f[Hz]および出力トル
クTrq[Nm]の計測精度が低下する。
【0067】このような状況の場合、信号処理装置14に
おいて、時間:1/f[s]を波形の取り込み時間単位とし、
第1および第2の光検知装置11a,11bの出力波形
を任意の時刻から各々Ns個取り込む。そして、Ns個の出
力波形を積算して平滑化することにより、時間的にラン
ダムなノイズを除去して高SN比の第1および第2の出力
信号27,28を得ることができる。
【0068】以上に述べた作用の結果、第1および第2
の出力信号27,28に時間的にランダムなノイズが重
畳する場合、信号処理装置14の平滑化処理手段によ
り、時間:1/f[s]を波形の取り込み時間単位として各々
Ns個の出力波形を取り込み、Ns個の出力波形を積算して
平滑化することによって、時間的にランダムなノイズを
除去した高SN比の第1および第2の出力信号27,28
を得ることができ、所定の計測精度で回転速度f[Hz]お
よび出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
【0069】その結果、第1および第2の出力信号2
7,28に時間的にランダムなノイズが重畳する場合で
あっても、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所
定の計測精度で求めることが可能となる。
【0070】次に、本発明の第2の実施の形態の回転体
計測装置を図5を参照して説明する。この実施の形態の
回転体計測装置は、第1および第2のパルス照射光線を
出射する第1および第2のパルス光線発生装置29,3
0と、第1および第2のパルス光線を伝送する第1およ
び第2の一方向光線伝送路3a,3bおよび双方向光線
伝送路4a,4bと、対象回転体5の表面に複数取り付
けられ、第1および第2のパルス照射光線を反射する第
1および第2の反射板群31,32と、照射径を光学的
に調節して第1および第2のパルス照射光線を第1およ
び第2の反射板群31,32に照射し、第1および第2
の反射板群31,32による第1および第2のパルス反
射光線を受光する第1および第2の照射径可変送受信装
置33,34とを備えている。
【0071】さらにこの実施の形態の回転体計測装置
は、前記第1および第2の照射径可変送受信装置33,
34によって受光され、第1および第2の双方向光線伝
送路4a,4bによって伝送された第1および第2のパ
ルス反射光線を第1および第2のパルス照射光線と分離
する第1および第2の光線分離装置8a,8bと、第1
および第2の光線分離装置8a,8bによって分離さ
れ、第1および第2の反射光線伝送路9a,9bによっ
て伝送される第1および第2のパルス反射光線を検知す
る第1および第2の光検知装置11a,11bと、第1
および第2の光検知装置11a,11bの出力信号を電
気信号伝送路12を通して受けて信号処理する信号処理
装置14とを備えている。信号処理装置14は、サンプ
リング周波数選択装置13および計算機で構成されてい
る。
【0072】第1および第2のパルス光線発生装置2
9,30は、パルス発振形式の固体、気体、液体、半導
体等の各種レーザ、パルス点灯のLED、フラッシュラン
プ等、パルス発振形式の指向性を有する光源で構成され
ている。第1および第2の反射板群31,32は、第1
および第2の反射板6a,6bを対象回転体5の周方向
に各々nr個取り付けた構成になっている。
【0073】第1および第2の照射径可変送受信装置3
3,34は、可変ビーム倍率で第1および第2のパルス
照射光線を拡大・縮小でき、第1および第2のパルス照
射光線の正反射である第1および第2のパルス反射光線
を受光できるように構成されている。このような構成は
数多く存在するが、第1の照射径可変送受信装置33を
例に挙げてその構成例を図6に示す。可変ビーム倍率:
Fvは次の式(8)で表すことができ、レンズ17とレン
ズ35の間隔dr[m]をレンズ駆動装置36によって変え
ることによって、第1の照射径可変送受信装置33を移
動させることなく所定の照射ビーム径に設定することが
できる。
【数3】 ただし、fc[m]はレンズ35の焦点距離である。
【0074】以上のように構成した本発明の第2の実施
の形態の回転体計測装置の作用を次に説明する。まず、
第1および第2のパルス光線発生装置29,30におい
て、第1および第2のパルス照射光線の繰り返し周波数
fL[Hz]が、対象回転体5の回転速度f[Hz]に第1および
第2の反射板群31,32における反射板の構成個数nr
を乗じた周波数より十分大きく、さらに第1および第2
のパルス照射光線のパルス時間幅tL[s]が、各反射板の
周方向長さLb[m]を対象回転体5の回転速度Vr[m/s]で除
した値より十分大きい値となるように設定する。
【0075】この場合、第1および第2のパルス照射光
線はパルス光であり高強度であるため、第1および第2
の光検知装置11a,11bでは、図7に示す高SN比の
第1および第2の出力信号群37,38を得ることがで
きる。そして、第1および第2のパルス照射光線は、繰
り返し周波数fL[Hz]、パルス時間幅tL[s]であるため、
一回転毎に漏れなく各々nr個の出力信号群を得ることが
できる。
【0076】第1および第2の出力信号群37,38は
信号処理装置14へ逐次伝送され、図7に示すように第
i回転目における第1および第2の出力信号群37,3
8の第j番目のパルスに対してトリガ時間trg1[s]およ
びtrg2[s]、第i+1回転目における第1および第2の出力
信号群37,38の第j番目のパルスに対してトリガ時
間trg1'[s]およびtrg2'[s]を抽出する。そして、前記の
式(6)、(7)により回転速度f[Hz]および出力トル
クTrq[Nm]を求める。
【0077】以上に述べた作用の結果、第1および第2
のパルス光線発生装置29,30が照射する第1および
第2のパルス照射光線はパルス光であるため、前記第1
の実施の形態における連続光の照射光線1a,1bに比
べて高強度であり、高SN比の第1および第2の出力信号
群37,38を得ることができ、所定の計測精度で回転
速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を計測することがで
きる。その結果、ノイズ対策を軽減することができ、簡
素かつ低コスト、適用が簡単な回転体診断装置とするこ
とができる。
【0078】この第2の実施の形態の回転体計測装置に
おいて、対象回転体5の回転中、回転軸の位置が変動し
て第1および第2のパルス照射光線の照射ビーム径φ
[m]が大きくなる場合がある。この場合、式(5)に示
した立上り・立下り時間tr[s]が大きくなり、回転速度f
[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測精度が低下する。
【0079】このような状況の場合には、第1の照射径
可変送受信装置33のレンズ駆動装置36によってレン
ズ35を移動させて照射ビーム径を光学的に縮小し、第
1のパルス照射光線の所定の照射ビーム径φ[m]となる
ようにする。同様に、第2の照射径可変送受信装置34
についても、第2のパルス照射光線の所定の照射ビーム
径φ[m]となるようにする。
【0080】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転軸が変動する場合であっても、第1および第2の照
射径可変送受信装置33,34を用いて第1および第2
のパルス照射光線のビーム径を光学的に拡大または縮小
することにより、第1および第2のパルス照射光線の照
射ビーム径φ[m]を調整し、所定の計測精度で回転速度f
[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を計測することができ
る。その結果、回転軸が変動する回転機器および車両な
どへの適用が可能となる。
【0081】またこの第2の実施の形態の回転体計測装
置において、第1および第2の出力信号群37,38に
高周波数ノイズfnhが重畳し、SN比が低下する場合があ
る。この場合、式(5)に示した立上り・立下り時間tr
[s]が大きくなり、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq
[Nm]の計測精度が低下する。
【0082】このような状況の場合には、信号処理装置
14において、デジタル電気信号に変換後の第1および
第2の出力信号群37,38に対し、高周波数ノイズf
nhの周波数の逆数より大きなサンプリング時間Δtで出
力信号群を抽出して第1および第2の出力信号群37,
38とすることにより、高周波数ノイズfnhを除去して
高SN比の第1および第2の出力信号群37,38を得る
ことができる。
【0083】以上に述べた作用の結果、第1および第2
の出力信号群37,38に高周波数ノイズfnhが重畳す
る場合、信号処理装置14におけるサンプリング時間調
整手段により、デジタル電気信号に変換後の第1および
第2の出力信号群37,38に対して高周波数ノイズf
nhの周波数の逆数より大きなサンプリング時間Δtで出
力信号群を抽出することによって高周波数ノイズfnh
除去した高SN比の第1および第2の出力信号群37,3
8を得ることができ、所定の計測精度で回転速度f[Hz]
および出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
【0084】その結果、第1および第2の出力信号群3
7,38に高周波数ノイズfnhが重畳する場合であって
も、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所定の計
測精度で求めることが可能となる。
【0085】またこの第2の実施の形態の回転体計測装
置において、対象回転体5の回転中、回転軸が振動して
第1および第2のパルス照射光線の照射ビーム径φ[m]
の大きさが変動する場合がある。この場合、式(5)に
示した立上り・立下り時間tr[s]の値も変動し、回転速
度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測精度が低下す
る。
【0086】このような状況の場合には、信号処理装置
14において、各回転毎に得られる回転速度f[Hz]およ
び出力トルクTrq[Nm]の計測値をN回転の間で平均し、
回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]とする。この
際、回転軸の振動の影響を十分低減できるように、N回
転にかかる時間:N/f[s]は、回転軸の振動周期に比べ十
分長くなるように設定する。
【0087】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転中、回転軸が振動する場合であっても、信号処理装
置14における平均化処理手段により、各回転毎に得ら
れる回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測値を
N回転の間で平均することによって回転軸の振動の影響
を低減することができ、所定の計測精度で回転速度f[H
z]および出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
その結果、回転軸が振動する場合であっても、回転速度
f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所定の計測精度で求め
ることが可能となる。
【0088】さらにまた、この第2の実施の形態の回転
体計測装置においては、第1および第2の反射板群3
1,32は、前記第1の実施の形態における第1および
第2の反射板6a,6bを各々nr個取り付けた構成にな
っているため、信号処理装置14では、図7に示すよう
にnr個のパルスで構成される第1および第2の出力信号
群37,38を一回転毎に得ることができる。そして、
nr個の各パルスにおいて回転速度f[Hz]および出力トル
クTrq[Nm]の計測値を得ることができるため、2nr個の
回転速度f[Hz]と、nr×nr個の出力トルクTrq[Nm]を一回
転毎に得ることができる。
【0089】そこで、対象回転体5の回転中、回転軸が
振動して回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測
精度が低下する場合には、2nr個の回転速度f[Hz]の計
測値およびnr×nr個の出力トルクTrq[Nm]の計測値を平
均して、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]とす
る。
【0090】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転中、回転軸が振動する場合であっても、第1および
第2の反射板群31,32を対象回転体5の周方向に各
々nr個備え、2nr個の回転速度f[Hz]の計測値および、n
r×nr個の出力トルクTrq[Nm]の計測値を一回転毎に得て
平均することにより振動の影響を低減することができ、
所定の計測精度で回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[N
m]を計測することができる。
【0091】その結果、対象回転体5の回転軸が振動す
る場合であっても、第1および第2の反射板群31,3
2を対象回転体5の周方向に各々nr個備えて多くの計測
値で平均することより、回転速度f[Hz]および出力トル
クTrq[Nm]を所定の計測精度で求めることが可能とな
る。
【0092】次に、本発明の第3の実施の形態の回転体
計測装置を図8を参照して説明する。本実施の形態の回
転体計測装置は、第1から第4の照射光線の波長を選択
することができる第1から第4の波長可変光線発生装置
39,40,41,42と、第1から第4の照射光線を
伝送する第1から第4の一方向光線伝送路3a,3b,
3c,3dおよび双方向光線伝送路4a,4b,4c,
4dと、対象回転体5の表面に取り付けられ、第1から
第4の照射光線に対する反射率が対象回転体5の周方向
に分布を有する第1から第3の分布型反射板45,4
6,47と、第1から第4の照射光線を第1から第3の
分布型反射板45,46,47に照射し、第1から第3
の分布型反射板45,46,47による第1から第4の
反射光線を受光する第1から第4の送受信装置7a,7
b,7c,7dとを備えている。
【0093】さらに本実施の形態の回転体計測装置は、
前記第1から第4の送受信装置7a,7b,7c,7d
によって受光され、第1から第4の双方向光線伝送路4
a,4b,4c,4dによって伝送された第1から第4
の反射光線を第1から第4の照射光線と分離する第1か
ら第4の光線分離装置8a,8b,8c,8dと、第1
から第4の光線分離装置8a,8b,8c,8dによっ
て分離され、第1から第4の反射光線伝送路9a,9
b,9c,9dによって伝送される第1から第4の反射
光線を検知する第1から第4の光検知装置11a,11
b,11c,11dと、第1から第4の光検知装置11
a,11b,11c,11dの出力信号を信号処理する
信号処理装置14とを備えている。
【0094】第1から第4の波長可変光線発生装置3
9,40,41,42は、固体、気体、液体、半導体等
の波長可変レーザ、各種の波長選択素子或いは波長変換
素子等を取り付けて発振波長を適宜に変えることができ
るようになっている各種のレーザ、LED、ランプで構成
されている。また、発振波長が異なる複数個のレーザ、
LED、ランプで構成することもできる。
【0095】第1から第3の分布型反射板45,46,
47は、前記第1の実施の形態における第1および第2
の反射板6a,6bと材質および寸法が同一であるが、
その表面が加工され、反射率が高い領域と低い領域が規
則的或いは不規則的に周方向に分布する構造になってい
る。表面の加工は、例えば、超音波やレーザ光を用いて
行うことができる。
【0096】第1から第3の分布型反射板45,46,
47の例を図9に示す。図9では、高反射領域48と低
反射領域49が規則的に分布する規則分布領域50と不
規則的に分布する二種類の不規則分布領域51,52
が、対象回転体5の軸方向に並ぶ構造になっている。な
お、軸方向の分布は、回転軸の軸方向の移動を検知する
ために設けたものであり、必ずしも必要ではない。
【0097】第1から第4の送受信装置7a,7b,7
c,7dに関し、本実施の形態では、図8に示すように
第1および第2および第3の送受信装置7a,7b,7
cが対象回転体5の軸方向に取り付けられ、第4の送受
信装置7dが周方向に取り付けられている。なお、周方
向の取付個数ns個、軸方向の取付個数na個については、
特に制限はない。
【0098】信号処理装置14では、図10に示す第1
から第4の出力信号56,57,58,59が得られ信
号処理が行われる。回転速度f[Hz]は、第1から第4の
出力信号56,57,58,59のいづれの信号からで
も求めることができる。一方、出力トルクTrq[Nm]は、
軸方向に関して同一位置にある第3と第4の出力信号5
8,59の組み合わせを除き、任意の信号の組み合わせ
から求めることができる。
【0099】以上のように構成した第3の実施の形態の
回転体計測装置において、対象回転体5の回転中、回転
軸の位置が変動して第1から第4の照射光線の照射ビー
ム径φ[m]が大きくなる場合がある。この場合、式
(5)に示した立上り・立下り時間tr[s]が大きくな
り、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測精度
が低下する。
【0100】このような状況の場合には、第1から第4
の波長可変光線照射装置39,40,41,42によっ
て第1から第4の照射光線の波長を変え、第1から第4
の送受信装置7a,7b,7c,7dから照射される第
1から第4の照射光線の焦点距離を色収差を利用して調
整することにより照射ビーム径を光学的に縮小し、所定
の照射ビーム径φ[m]となるようにする。ここで、対象
回転体5の回転軸が第1から第4の送受信装置7a,7
b,7c,7dに近づいた場合には、青色側の短波長の
照射波長とし、逆に遠ざかった場合は、赤色側の長波長
の照射波長とする。
【0101】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転軸が変動する場合であっても、第1から第4の波長
可変光線照射装置39,40,41,42を用いて第1
から第4の照射光線の波長を変え、波長によって光学レ
ンズの焦点距離が異なる色収差を利用することにより照
射ビーム径を光学的に拡大または縮小することにより、
第1から第4の照射光線の所定の照射ビーム径φ[m]を
調整し、所定の計測精度で回転速度f[Hz]および出力ト
ルクTrq[Nm]を計測することができる。その結果、回転
軸が変動する回転機器および車両などへの適用が可能と
なる。
【0102】この第3の実施の形態の回転体計測装置に
おいて、第1から第4の出力信号56,57,58,5
9に高周波或いは低周波のノイズが重畳し、信号の立上
りまたは立下りからトリガ時間を抽出することが困難に
なる場合がある。この場合、式(5)に示した立上り・
立下り時間tr[s]が大きくなり、回転速度f[Hz]および出
力トルクTrq[Nm]の計測精度が低下する。
【0103】このような状況の場合には、信号処理装置
14において、第1および第2の出力信号56,57に
対し相関法を適用する。最初に回転速度f[Hz]を求め
る。次に、時間変数τ[s]を用いて次の式(9)に示す
相関関数Cr(τ)を計算する。
【数4】
【0104】ただし、tは時間変数、Sm(t)は第1から第
4の出力信号56,57,58,59のいずれか、2δ
は相関演算する時間領域、Ciはi回転目のSm(t)が検知さ
れた時刻である。
【0105】そして、i回転目とi+1回転目の出力信号は
同一形状であるため、相関関数Cr(τ)が最大となる場合
の時間変数値τmax[s]が、式(6)に示した(trg1 −t
rg1’)、(trg2 −trg2’)となる。なお、時間変数値
τmax[s]は、対象回転体5の回転周期に等しい。回転速
度f[Hz]は、時間変数値τmax[s]の逆数として求めるこ
とができる。
【0106】次に、出力トルクTrq[Nm]を求める。時間
変数τ[s]を用いて次の式(10)に示す相関関数C
d(τ)を計算する。
【0107】
【数5】 ここで、Sn(t)はSm(t)と組み合わせる第1から第4の出
力信号56,57,58,59のいずれかである。ただ
し、第3と第4の出力信号の組み合わせは除く。
【0108】そして、第1から第3の分布型反射板4
5,46,47は同一形状であるため、相関関数Cd(τ)
が最大となる場合の時間変数値τmax[s]が、式(7)に
示される|trg1 −trg2|となる。従って、出力トルクTrq
[Nm]を式(7)から求めることができる。
【0109】以上に述べた作用の結果、第1から第4の
出力信号56,57,58,59に高周波或いは低周波
のノイズが重畳し、信号の立上りまたは立下りからトリ
ガ時間を高精度に抽出することが困難な場合であって
も、式(9)、(10)に示した相関法を第1から第4
の出力信号56,57,58,59に適用することによ
り、式(6)に示される(trg1 −trg1’)、(trg2
trg2’)、式(7)に示される|trg1 −trg2|を高精度
に求めることができ、所定の計測精度で回転速度f[Hz]
および出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
【0110】その結果、第1から第4の出力信号56,
57,58,59に高周波或いは低周波のノイズが重畳
し、信号の立上りまたは立下りからトリガ時間を高精度
に抽出することが困難な場合であっても、回転速度f[H
z]および出力トルクTrq[Nm]を所定の計測精度で求める
ことが可能となる。
【0111】またこの第3の実施の形態の回転体計測装
置においては、第1から第4の出力信号56,57,5
8,59にパルス形状のノイズが重畳し、信号の立上り
または立下りからトリガ時間の抽出が困難になる場合が
ある。この場合、式(5)に示した立上り・立下り時間
tr[s]の抽出を誤り、回転速度f[Hz]および出力トルクTr
q[Nm]の計測精度が低下する。
【0112】このような状況の場合には、第1から第3
の分布型反射板45,46,47を適用し、図10に示
される複数パルスで構成される第1から第4の出力信号
56,57,58,59とする。このような複数パルス
の信号に対し、式(9)、(10)を計算して相関関数
Cr(τ)、Cd(τ)の最大値を求めることにより、時間変数
値τmax[s]を誤りが少なく高精度に求めることができ
る。
【0113】以上に述べた作用の結果、第1から第4の
出力信号56,57,58,59にパルス形状のノイズ
が重畳し、信号の立上りまたは立下りからトリガ時間の
抽出が困難な場合であっても、第1から第3の分布型反
射板45,46,47を適用することにより、複数パル
スで構成される第1から第4の出力信号56,57,5
8,59として相関関数Cr(τ)、Cd(τ)の最大値を求め
ることにより、時間変数値τmax[s]を誤りが少なく高精
度に求めることができ、所定の計測精度で回転速度f[H
z]および出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。
【0114】その結果、第1から第4の出力信号56,
57,58,59にパルス形状のノイズが重畳し、信号
の立上りまたは立下りからトリガ時間の抽出が困難な場
合であっても、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]
を所定の計測精度で求めることが可能となる。
【0115】この第3の実施の形態の回転体計測装置に
おいて、対象回転体5の周方向に取り付けた第3および
第4の送受信装置7c,7dと第1の送受信装置7aの
作用および効果は次のとおりである。
【0116】すなわち、信号処理装置14では、回転速
度f[Hz]は、第3および第4の送受信装置7c,7dの
出力である第3および第4の出力信号58,59のそれ
ぞれから得ることができる。一方、出力トルクTrq[Nm]
は、第1および第3の送受信装置7a,7cの出力であ
る第1および第3の出力信号56,58、あるいは第1
および第4の送受信装置7a,7dの出力である第1お
よび第4の出力信号56,59から得ることができる。
【0117】従って、一般的には、一方の送受信装置を
周方向にns個備えた場合、ns個の回転速度f[Hz]および
出力トルクTrq[Nm]の計測値を一回転毎に得ることがで
きる。他方の送受信装置もns個備えた場合は、2ns個の
回転速度f[Hz]の計測値およびn s×ns個の出力トルクTrq
[Nm]の計測値を一回転毎に得ることができる。
【0118】そこで、対象回転体5の回転中、回転軸が
振動して回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測
精度が低下する場合には、2ns個の回転速度f[Hz]、ns
×ns個の出力トルクTrq[Nm]を平均して、回転速度f[Hz]
および出力トルクTrq[Nm]とする。
【0119】このようにして、対象回転体5の回転中、
回転軸が振動する場合であっても、送受信装置を対象回
転体5の周方向に各々ns個備え、2ns個の回転速度f[H
z]の計測値およびns×ns個の出力トルクTrq[Nm]の計測
値を一回転毎に得て平均することにより振動の影響を低
減することができ、所定の計測精度で回転速度f[Hz]お
よび出力トルクTrq[Nm]を計測することができる。その
結果、対象回転体5の回転軸が振動する場合であって
も、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所定の計
測精度で求めることが可能となる。
【0120】さらにこの第3の実施の形態の回転体計測
装置において、対象回転体5の軸方向に取り付けた第2
および第3の送受信装置7b,7cと第1の送受信装置
7aの作用および効果は次のとおりである。
【0121】すなわち、信号処理装置14では、回転速
度f[Hz]は、第1および第2および第3の送受信装置7
a,7b,7cの出力である第1および第2および第3
の出力信号56,57,58のそれぞれから得ることが
できる。一方、出力トルクTrq[Nm]は、第1および第2
の送受信装置7a,7bの出力である第1および第2の
出力信号56,57および第1および、第3の送受信装
置7a,7cの出力である第1および第3の出力信号5
6,58および、第2および第3の送受信装置7b,7
cの出力である第2および第3の出力信号57,58か
らそれぞれ得ることができる。従って、一般的には、送
受信装置を軸方向にna個備えた場合、na個の回転速度f
[Hz]の計測値および、na×(na−1)/2個の出力トルクTrq
[Nm]の計測値を一回転毎に得ることができる。
【0122】そこで、対象回転体5の回転中、回転軸が
振動して回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]の計測
精度が低下する場合には、na個の回転速度f[Hz]の計測
値、na×(na−1)/2個の出力トルクTrq[Nm]の計測値を平
均し、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]とする。
【0123】以上に述べた作用の結果、対象回転体5の
回転中、回転軸が振動する場合であっても、送受信装置
を対象回転体5の軸方向にna個備え、na個の回転速度f
[Hz]の計測値およびna×(na−1)/2個の出力トルクTrq[N
m]の計測値を一回転毎に得て平均することにより振動の
影響を低減することができ、所定の計測精度で回転速度
f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を計測することができ
る。その結果、対象回転体5の回転軸が振動する場合で
あっても、回転速度f[Hz]および出力トルクTrq[Nm]を所
定の計測精度で求めることが可能となる。
【0124】次に、本発明の第4の実施の形態の回転体
計測装置を図11を参照して説明する。本実施の形態の
回転体計測装置は、照射光線を発生する光線発生装置2
と、発生された照射光線を伝送する一方向光線伝送路3
と、伝送された照射光線を第1および第2の照射光線に
分割し、さらに第1および第2の反射光線を一つに合成
する光線分割合成装置60と、第1および第2の照射光
線を伝送するとともに第1および第2の反射光線を伝送
する第1および第2の双方向光線伝送路4a,4bと、
対象回転体5の表面に取り付けられ、第1および第2の
照射光線を反射する第1および第2の反射板6a,6b
とを備えている。
【0125】さらに本実施の形態の回転体計測装置は、
前記第1および第2の照射光線を第1および第2の反射
板6a,6bに照射し、第1および第2の反射板6a,
6bによる第1および第2の反射光線を受光する第1お
よび第2の送受信装置7a,7bと、第1および第2の
送受信装置7a,7bによって受光されて第1および第
2の双方向光線伝送路4a,4bによって伝送され、光
線分割合成装置60によって合成された後、反射光線伝
送路9によって伝送される反射光線を検知する光検知装
置11と、光検知装置11の出力信号を信号処理する信
号処理装置14とを備えている。
【0126】光線分割合成装置60は、一方向光線伝送
路3によって伝送される照射光線を第1および第2の照
射光線に分割するともに、第1および第2の反射光線を
一つに合成し、反射光線伝送路9へ送出するように構成
されている。このような構成は数多く存在するが、その
一例を図12に示す。
【0127】すなわち、光線伝送路3,4a,4b,9
のいずれか一つによって入射される光線が、レンズ61
a,61b,61c,61dを介してビームスプリッタ
62で反射成分と透過成分に二分割され、対向する光線
伝送路3,4a,4b,9のいずれか一つおよびビーム
スプリッタ62の向きで決まる光線伝送路3,4a,4
b,9のいずれか一つの2つに出射されるようになって
いる。
【0128】また、第1および第2の反射板6a,6b
は、対象回転体5の周方向に対し、第1および第2の反
射板6a,6bの周方向長さLb[mm]より長い間隔を離し
て取り付けられている。
【0129】以上のように構成した第4の実施の形態の
回転体計測装置において、光線発生装置2から出射した
照射光線は、一方向光線伝送路3によって光線分割合成
装置60へ伝送される。そして、光線分割合成装置60
において照射光線は、レンズ61bを経て約半分がビー
ムスプリッタ62で反射し、レンズ61aを経て第1の
双方向光線伝送路4aへ出射され、第1の照射光線とな
る。一方、ビームスプリッタ62を透過する他の約半分
の照射光線は、レンズ61dを経て第2の双方向光線伝
送路4bへ出射され、第2の照射光線となる。
【0130】以上に述べた作用の結果、光線発生装置2
が発生する照射光線を光線分割合成装置60で分割して
第1および第2の照射光線とすることにより、1個の光
線発生装置で2つの照射光線を得ることができる。その
結果、簡素かつ低コストな回転体計測装置とすることが
できる。
【0131】なお、この第4の実施の形態の回転体計測
装置において、第1および第2の送受信装置7a,7b
によって受光され、第1および第2の双方向光線伝送路
4a,4bによって伝送される第1および第2の反射光
線は、光線分割合成装置60へ各々伝送される。
【0132】第1の双方向光線伝送路4aから入力され
る第1の反射光線は、レンズ61aを経てビームスプリ
ッタ62を透過し、レンズ61cを経て反射光線伝送路
9へ出力される。なお、ビームスプリッタ62で反射す
る部分は用いない。
【0133】他方、第2の双方向光線伝送路4bから入
力される第2の反射光線は、レンズ61dを経てビーム
スプリッタ62で反射し、レンズ61cを経て反射光線
伝送路9へ出力される。なお、ビームスプリッタ62で
透過する部分は用いない。そして、第1および第2の反
射光線は、反射光線伝送路9によって光検知装置11へ
伝送される。
【0134】光検知装置11では、図13に示す出力信
号63が得られる。そして、回転速度f[Hz]は、i回転時
とi+1回転時の第1の反射板6aによる波形64または
第2の反射板6bによる波形65から求めることがで
き、出力トルクTrq[Nm]は、第1の反射板6aによる波
形64および第2の反射板6bによる波形65から求め
ることができる。
【0135】このようにして、第1および第2の反射光
線を光線分割合成装置60で合成して光検知装置11で
検知することにより、1台の光検知装置11だけで第1
の反射板6aによる波形64および第2の反射板6bに
よる波形65を得ることができる。その結果、簡素かつ
低コストな回転体計測装置とすることができる。
【0136】さらになお、この第4の実施の形態の回転
体計測装置において、光線分割合成装置60は、1つの
一方向光線伝送路3から入力される照射光線を第1およ
び第2の照射光線に分割し、第1の照射光線を第1の双
方向光線伝送路4aに出力し、第2の照射光線を第2の
双方向光線伝送路4bへ出力する。他方、第1および第
2の双方向光線伝送路4a,4bによって伝送される第
1および第2の反射光線を共に1つの反射光線伝送装置
9へ出力する。
【0137】このようにして、第1および第2の照射光
線への分割に加え、第1および第2の反射光線の合成を
光線分割合成装置60だけで行うことができる。その結
果、簡素かつ低コストな回転体計測装置とすることがで
きる。
【0138】以上、本発明の4つの実施の形態の回転体
計測装置を説明したが、これら4つの実施の形態におけ
る構成要素を適宜入れ替えた実施の形態も可能である。
【0139】
【発明の効果】本発明によれば、回転機器や車両などの
回転体へ簡単に適用して回転速度あるいは出力トルクを
計測することができる簡素かつ低コストな回転体計測装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回転体計測装置の
構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の回転体計測装置に
おける送受信装置の構成を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の回転体計測装置に
おける光線分離装置の構成を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の回転体計測装置に
おける出力信号を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の回転体計測装置の
構成を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の回転体計測装置に
おける照射径可変送受信装置の構成を示す図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の回転体計測装置に
おける出力信号を示す図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の回転体計測装置の
構成を示す図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の回転体計測装置に
おける分布型反射板を示す図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の回転体計測装置
における出力信号を示す図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の回転体計測装置
の構成を示す図。
【図12】本発明の第4の実施の形態の回転体計測装置
における光線分割合成装置の構成を示す図。
【図13】本発明の第4の実施の形態の回転体計測装置
における出力信号を示す図。
【図14】従来の回転体計測装置を示す図。
【符号の説明】
1a,1b…照射光線、1ar,1br…反射光線、
2,2a,2b…光線発生装置、3,3a,3b,3
c,3d…一方向光線伝送路、4a,4b,4c,4d
…双方向光線伝送路、5…対象回転体、6a,6b…反
射板、7a,7b,7c,7d…送受信装置、8a,8
b,8c,8d…光線分離装置、9,9a,9b,9
c,9d…反射光線伝送路、10a,10b…光学フィ
ルタ、11,11a,11b,11c,11d…光検知
装置、12…電気信号伝送路、13…サンプリング周波
数選択装置、14…信号処理装置、15a,15b…位
置調整装置、16,17,18…レンズ、20…ビーム
スプリッタ、21…ミラー、22,23…レンズ、2
7,28…出力信号、29,30…パルス光線発生装
置、31,32…反射板群、33,34…照射径可変送
受信装置、35…レンズ、36…レンズ駆動装置、3
7,38…出力信号群、39,40,41,42…波長
可変光線発生装置、45,46,47…分布反射板、4
8…高反射領域、49…低反射領域、50…規則分布領
域、51,52…不規則分布領域、56,57,58,
59…第1〜第4の出力信号、60…光線分割合成装
置、61,61a,61b,61c,61d…レンズ、
62…ビームスプリッタ、63…出力信号、64…第1
の反射板による波形、65…第2の反射板による波形、
70…回転軸、71A,71B…回転体、72A,72
B…光源装置、73A,73B…光電変換素子、74…
演算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼本 茂 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 大八木 清人 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 小湊 宏 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝アイティー・コントロールシステム株式 会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転速度または出力トルクの少なくとも
    いずれか一方を計測すべき対象回転体の表面に取り付け
    られた反射手段に照射して前記計測を行うための照射光
    線を発生する光線発生手段と、一方向光線伝送路および
    双方向光線伝送路を介して前記照射光線を導入され前記
    照射光線を前記反射手段に照射して反射光線を受光する
    送受信手段と、前記一方向光線伝送路と前記双方向光線
    伝送路のあいだに接続されて前記送受信手段によって受
    光され前記双方向光線伝送路によって伝送された前記反
    射光線を前記照射光線と分離する光線分離手段と、反射
    光線伝送路を介して前記光線分離手段に接続されて前記
    反射光線を検知する光検知手段と、この光検知手段が出
    力する出力信号を信号処理して前記対象回転体の回転速
    度または出力トルクの少なくともいずれか一方を演算す
    る信号処理手段とを備えたことを特徴とする回転体計測
    装置。
  2. 【請求項2】 光線発生手段は、パルス光線を発生する
    パルス光線発生手段であることを特徴とする請求項1記
    載の回転体計測装置。
  3. 【請求項3】 光線発生手段は、照射光線の波長を変え
    ることができる波長可変光線発生手段であることを特徴
    とする請求項1記載の回転体計測装置。
  4. 【請求項4】 送受信手段は、対象回転体の周面とのあ
    いだの距離を調整する位置調整手段を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の回転体計測装置。
  5. 【請求項5】 送受信手段は、照射光線の照射ビーム径
    を調整して反射手段に照射する照射ビーム径調整手段を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の回転体計測装
    置。
  6. 【請求項6】 反射手段および送受信手段は対象回転体
    の周方向に複数備えられていることを特徴とする請求項
    1記載の回転体計測装置。
  7. 【請求項7】 反射手段および送受信手段は対象回転体
    の軸方向に複数備えられていることを特徴とする請求項
    1記載の回転体計測装置。
  8. 【請求項8】 光線分離手段は、一方向光線伝送路から
    導入された単一の照射光線を複数に分割して複数の双方
    向光線伝送路へ送出するとともに、前記複数の双方向伝
    送路から導入された複数の反射光線を合成して単一の反
    射光線を形成し反射光線伝送路へ送出する光線分割合成
    手段であることを特徴とする請求項1記載の回転体計測
    装置。
  9. 【請求項9】 光検知手段は、反射光線の波長を選択す
    る波長選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の回転体計測装置。
  10. 【請求項10】 信号処理手段は、光検知手段の出力信
    号のサンプリング周波数を選択するサンプリング周波数
    選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の回転
    体計測装置。
  11. 【請求項11】 信号処理手段は、光検知手段の出力信
    号のサンプリング時間を調整するサンプリング時間調整
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の回転体計
    測装置。
  12. 【請求項12】 信号処理手段は、光検知手段の出力信
    号を所定回数積算して平滑化する平滑化処理手段を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の回転体計測装置。
  13. 【請求項13】 信号処理手段は、光検知手段の出力信
    号に対して相関法を適用することによって対象回転体の
    回転速度または出力トルクの少なくともいずれか一方を
    演算することを特徴とする請求項1記載の回転体計測装
    置。
  14. 【請求項14】 反射手段は、照射光線に対する反射率
    が対象回転体の周方向に分布を有する分布型反射手段で
    あることを特徴とする請求項13記載の回転体計測装
    置。
  15. 【請求項15】 信号処理手段は、複数の信号処理値を
    平均化することを特徴とする請求項1記載の回転体計測
    装置。
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