JP2003264575A - 送信装置 - Google Patents
送信装置Info
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Abstract
されたオブジェクトが更新されると、その更新を行うた
めのデータであるサブジェクトと、そのサブジェクトを
取得するためのデータであるイベントとが生成され、放
送ネットワーク4を介して送信される。一方、受信端末
5では、イベントが受信され、イベントの選択が行われ
る。さらに、選択されたイベントに基づき、サブジェク
トが取得され、オブジェクトの更新が行われる。この場
合において、イベントには、その取捨選択を行うための
基準として用いることのできるフィルタマスク、および
そのフィルタマスクと同一のフィルタマスクが配置され
たイベントの送信時刻が記述されたイベントリンクが配
置されており、受信端末5では、イベントリンクで示さ
れる送信時刻となるまで、イベントの取捨選択処理が中
断される。
Description
特に、例えば、分散型データベースにおける多数のデー
タベースへのデータの配信を行う場合や、IP(Intern
et Protocol)マルチキャストによりデータを配信する
場合、その他データを不特定多数に配信する場合などに
用いて好適な送信装置に関する。 【0002】 【従来の技術】データの配信手法としては、種々の手法
が提案されているが、例えば、現在のインターネット上
においては、http(Hyper Text Transfer Protocol)の
ようなTCP/IP(Transmission Control Protocol/
Internet Protocol)を基本とするプロトコルが採用さ
れている。TCP/IPでは、データの配信を受ける受
信側から、データの送信側に対して、発呼が行われ、さ
らに、データの送受信を行うごとに、送信側と受信側と
の間で、コネクションが確立されるので、信頼性の高い
データの配信を行うことができる。しかしながら、その
反面、送信側やネットワークの負荷が大きくなり、効率
的なデータ配信を行うことが困難になる場合があった。 【0003】即ち、データの提供を受ける端末が増大
し、データを提供するサーバへのアクセスが集中する
と、サーバやネットワークに多大な負荷がかかり、デー
タを要求しても、そのデータを得るまでに、多大な時間
を要することがあった。 【0004】そこで、データの配信を、例えば、広い地
域に亘って、一斉同報が可能な衛星回線やCATV網な
どを用いて行う方法が提案されている。この場合、端末
の増加によって、サーバやネットワークに対する負荷が
影響を受けることはない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、衛星回線な
どを用いて、データの配信を行う場合、受信側では、所
望のデータが、どのチャンネル(衛星回線であれば、ど
のトランスポンダの、どの周波数帯域か)で、さらに
は、いつ放送されてくるか分からないため、常時、すべ
てのチャンネルを監視している必要があり、受信側の負
担が大になる。 【0006】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、受信側の負担の増加を抑制することがで
きるようにするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の送信装置は、コ
ンテンツの更新を報知するための報知データであって、
その報知データを取捨選択するための基準として用いる
ことのできる選択基準情報、およびその選択基準情報と
同一の選択基準情報が配置される報知データを認識する
ための認識情報を、少なくとも配置したものを構成する
構成手段と、報知データを送信する送信手段とを備える
ことを特徴とする。 【0008】本発明の送信装置においては、コンテンツ
の更新を報知するための報知データであって、その報知
データを取捨選択するための基準として用いることので
きる選択基準情報、およびその選択基準情報と同一の選
択基準情報が配置される報知データを認識するための認
識情報を、少なくとも配置したものが構成され、報知デ
ータが送信される。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用したデータ
配信システム(本明細書中において、システムとは、複
数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が
同一筐体中にあるか否かは問わない)の一実施の形態の
構成例を示している。 【0010】情報提供者A乃至Cは、各種のデータが記
憶されたデータベース1a乃至1cを有している。な
お、データベース1a乃至1cには、例えば、交通情
報、天気情報、株価情報その他のリアルタイムで変化す
るデータや、そのようにリアルタイムでは変化しないも
の、さらには、テキストデータ、画像データ、音声デー
タ、コンピュータプログラムなどのあらゆるもの(ポイ
ントキャストによって提供されるフォーマットのデータ
や、WWW(World Wide Web)で提供されるホームペー
ジを構成するデータなども含む)を記憶させることがで
きるようになされている。ここで、例えば、交通情報
や、天気情報などのひとまとまりの情報(例えば、1の
ファイル)を、以下、適宜、コンテンツ(contents)ま
たはオブジェクト(object)という。 【0011】データベース1a乃至1cに記憶されたオ
ブジェクト(コンテンツ)が更新されると、即ち、デー
タベース1a乃至1cに記憶されたオブジェクトが変更
されたり、また、そこにオブジェクトが新規に登録され
たり、あるいは、そこに記憶されているオブジェクトが
削除されると、その更新を行うための更新オブジェクト
情報が、放送局を構成するサーバ2に送信され、サーバ
2では、その更新オブジェクト情報に基づいて、データ
ベース3が更新される。 【0012】ここで、更新オブジェクト情報としては、
オブジェクトが変更された場合は、例えば、その変更後
のオブジェクトが、新規のオブジェクトが登録された場
合は、例えば、その新規のオブジェクトが、オブジェク
トが削除された場合は、例えば、そのオブジェクトの削
除指令が、それぞれデータベース1a乃至1cからサー
バ2に対して送信される。なお、この場合、更新オブジ
ェクト情報は、オブジェクトが変更されたときには、そ
の変更後のオブジェクトに等しく、また、新規のオブジ
ェクトが登録されたときには、その新規のオブジェクト
に等しい。 【0013】サーバ2は、更新オブジェクト情報に基づ
き、データベース3の登録内容を更新すると、その更新
オブジェクト情報を、例えば、アナログ公衆網や、IS
DN(Integrated Services Digital Network)、イン
ターネット、その他の、少なくとも双方向通信が可能な
ネットワークである通信ネットワーク6や専用線などを
介してミラーサーバ7に送信する。ミラーサーバ7は、
サーバ2からの更新オブジェクト情報を受信し、その更
新オブジェクト情報に基づいて、データベース8を更新
する。従って、データベース3と8との登録内容は、常
時、同一になるようになされている。 【0014】さらに、サーバ2は、データベース3の登
録内容を更新すると、更新オブジェクト情報に、その更
新オブジェクト情報によって更新されるオブジェクトを
識別するための識別子を付加したデータ(以下、適宜、
サブジェクト(subject)という)(更新データ)を生
成する。即ち、データベース3に記憶されたオブジェク
トには、各オブジェクトを識別するための識別子が対応
付けられており、更新オブジェクト情報によって更新さ
れるオブジェクトの識別子が、更新オブジェクト情報に
付加されることで、サブジェクトが生成される。 【0015】また、サーバ2では、サブジェクトを取得
するためのデータも生成される。即ち、サブジェクト
は、後述するように、サーバ2から放送ネットワーク4
を介して送信される場合があり、この場合、サブジェク
トを取得するには、サブジェクトが放送される時刻やチ
ャンネルなどが必要となる。また、サブジェクトは、後
述するように、URL(Uniform Resorce Locator)な
どと対応付けられ、サーバ2やミラーサーバ7で管理さ
れる場合があり、この場合、サブジェクトを取得するに
は、そのURLが必要となる。そこで、サーバ2では、
このような情報が、サブジェクトを取得するためのデー
タとして生成される。 【0016】さらに、サーバ2は、サブジェクトを取得
するためのデータに、そのデータに基づいて取得される
サブジェクトによって更新されるオブジェクトの識別子
を付加したデータ(以下、適宜、イベント(event)と
いう)(報知データ)を生成する。ここで、サブジェク
トの生成は、オブジェクトの更新が生じることにより行
われるから、そのようなサブジェクトを取得するための
イベントは、サブジェクトを取得するためのデータであ
ると同時に、オブジェクトの更新を報知するデータであ
るということができる。 【0017】サーバ2において、サブジェクトと、その
サブジェクトの取得するためのイベントが生成される
と、これらは、所定の送信スケジュールにしたがい、例
えば、衛星回線や、CATV網、地上波、その他の、少
なくとも、多数のユーザに一斉同報が可能な一方向(双
方向でもよい)のネットワークである放送ネットワーク
4を介して、例えば、IRD(Integrated Receiver an
d Decoder)やSTB(Set Top Box)などでなる受信端末
5に対して送信される。 【0018】即ち、サブジェクトが生成され、その取得
のためのイベント(そのサブジェクトと同一の識別子が
付加されたイベント)が生成されると、基本的には、ま
ず最初に、イベントが、放送ネットワーク4を介して送
信される。さらに、このようにして送信されたイベント
の中に、サブジェクトの放送時刻やチャンネルなどが記
述されたものがある場合には、その放送時刻に、そのチ
ャンネルで、サブジェクトが、放送ネットワーク4を介
して送信される。 【0019】ここで、サーバ2においては、例えば、サ
ブジェクトの送信スケジュールがたてられ(放送時刻お
よび放送チャンネルなどが決められ)、その送信スケジ
ュールにしたがって、イベントに、そのサブジェクトの
放送時刻や放送チャンネルなどが記述される。そして、
そのイベントの送信スケジュールがたてられる。 【0020】また、サブジェクトが、例えば、URLに
対応付けられ、サーバ2やミラーサーバ7の管理下にお
かれる場合には、そのURLを含むイベントが生成さ
れ、放送ネットワーク4を介して送信される。即ち、サ
ブジェクトがサーバ2またはミラーサーバ7の管理下に
おかれる場合には、それぞれ、サーバ2またはミラーサ
ーバ7のIPアドレスをドメイン名として有するURL
を含むイベントが生成されて送信される。 【0021】以上のようにして放送ネットワーク4を介
して送信(配信)されてくるイベントは、ユーザの受信
端末5で受信される。受信端末5では、受信したイベン
トのうち、ユーザが所望するオブジェクトについてのも
のが選択され、その選択されたイベントに基づいて、サ
ブジェクトが取得される。 【0022】即ち、例えば、イベントに、サブジェクト
の放送時刻やチャンネルが含まれている場合には、サー
バ2において、上述したように、その放送時刻に、その
チャンネルで、サブジェクトが、放送ネットワーク4を
介して送信されてくるから、受信端末5では、そのよう
にして送信されてくるサブジェクトが受信される。 【0023】また、例えば、イベントに、サブジェクト
に対応付けられたURLが含まれている場合には、受信
端末5は、そのURLのドメイン名に対応するサーバに
対して、通信ネットワーク6を介してアクセスし、サブ
ジェクトを要求して受信する。 【0024】具体的には、イベントに含まれるURLの
ドメイン名に対応するサーバが、例えば、サーバ2であ
れば、サブジェクトは、サーバ2の管理下におかれてい
るから、受信端末5は、通信ネットワーク6を介して、
サーバ2にアクセスし、サブジェクトを取得する。 【0025】また、イベントに含まれるURLのドメイ
ン名に対応するサーバが、例えば、ミラーサーバ7であ
れば、サブジェクトは、ミラーサーバ7の管理下におか
れているから、受信端末5は、通信ネットワーク6を介
して、ミラーサーバ7にアクセスし、サブジェクトを取
得する。 【0026】受信端末5は、以上のようにしてサブジェ
クトを取得した後、そのサブジェクトに基づいて、自身
が記憶しているオブジェクトを更新する。 【0027】なお、サブジェクトは、サーバ2から放送
ネットワーク4を介して送信されるとともに、サーバ2
やミラーサーバ7の管理下にもおかれることがある。さ
らに、図1の実施の形態では、1のミラーサーバ7だけ
を図示してあるが、ミラーサーバ7と同様の処理を行う
ミラーサーバは、通信ネットワーク6上に複数台設ける
ことができ、この場合、サブジェクトは、その複数のミ
ラーサーバの管理下におくこともできる。また、サブジ
ェクトは、サーバ2から放送ネットワーク4を介して、
あるチャンネルの、ある時刻においてだけ送信されるの
ではなく、複数のチャンネルや複数の時刻に送信される
場合もある。 【0028】このように、あるサブジェクトを取得する
方法が複数ある場合には、イベントには、その複数の方
法それぞれについての情報(放送時刻や、放送チャンネ
ル、URLなど)が含められるが、このうちのいずれの
方法によってサブジェクトを取得するかは、受信端末5
において決定される。即ち、例えば、イベントに、放送
ネットワーク4を介してサブジェクトを送信する時刻が
複数含まれている場合には、受信端末5では、例えば、
現在時刻に最も近い時刻に放送されてくるサブジェクト
が受信されることで、サブジェクトが取得される。ま
た、例えば、イベントに、複数のURLが含まれている
場合には、受信端末5から最も近い位置にあるサーバの
ものが選択され、そのサーバに対して、通信ネットワー
ク6を介して、サブジェクトの要求が行われることによ
り、サブジェクトが取得される。さらに、例えば、イベ
ントに、放送ネットワーク4を介してサブジェクトを送
信する時刻と、URLとが含まれている場合において、
例えば、放送ネットワーク4の回線状態が悪いとき(S
/N(Signal/Noise)が低いときなど)には、URLに
基づき、上述したようにして、サブジェクトが取得され
る。また、その他、いずれの方法によってサブジェクト
を取得するかは、受信端末5のユーザの操作などに基づ
いて決定するようにすることもできる。 【0029】以上のようなデータ配信システムによれ
ば、サブジェクトの取得方法が記述されたイベントが、
放送ネットワーク4を介して配信され、受信端末5にお
いて、そのイベントに基づき、サブジェクトが取得さ
れ、オブジェクトの更新が行われるので、受信端末5の
負荷の増大を抑えつつ、効率的なデータ配信を行うこと
ができる。 【0030】即ち、一般に、オブジェクトの更新(特
に、オブジェクトの変更と新規登録)のための更新オブ
ジェクト情報を含むサブジェクトのデータ量は多く、さ
らに、サブジェクトは、オブジェクトの更新に対応して
生成されるため、いつ発生するか分からない。従って、
そのような不定期に発生し、かつデータ量の多いサブジ
ェクトだけを、なるべく早期に、放送ネットワーク4を
介して送信するとすれば、サーバ2は、現時点において
空いているチャンネルを使用して、サブジェクトを送信
する必要がある。しかしながら、この場合、受信端末5
では、いつ、どのチャンネルで送信されてくるか分から
ないサブジェクトを待つ必要があり、負担が大になる。 【0031】これに対して、イベントは、サブジェクト
の取得方法の記述を含むものであるから、一般に、その
データ量は、更新オブジェクト情報を含むサブジェクト
よりも、はるかに少なく、このため、例えば、ある狭帯
域のチャンネルの、さらには、決まった時間において送
信することが可能である。従って、この場合、受信端末
5では、そのチャンネルにおいて(さらには、決まった
時間に送信されてくる)イベントを受信すれば良く、そ
の負荷は、サブジェクトの送信を待つ場合に比較して、
はるかに小さくなる。 【0032】さらに、本実施の形態では、イベントが、
広い地域に亘って一斉同報が可能な放送ネットワーク4
を介して送信されるため、受信端末5の数の増加が、サ
ーバ2や放送ネットワーク4の負荷に影響を与えること
もない。 【0033】そして、本実施の形態では、サブジェクト
は、通信ネットワーク6を介して提供されるだけでな
く、放送ネットワーク4を介しても提供されるので、サ
ブジェクトの取得のために、サーバ2やミラーサーバ7
にアクセスが集中することはほとんどなく、従って、サ
ブジェクトの効率的な配信が可能となる。 【0034】なお、放送ネットワーク4と通信ネットワ
ーク6とは、物理的に別々のネットワークである必要は
ない。即ち、放送ネットワーク4を、例えば、CATV
網で構成する場合においては、そのCATV網は通信ネ
ットワーク6として利用することも可能である。また、
放送ネットワーク4によるデータの配信を、例えば、イ
ンターネットなどを利用したIP(Internet Protoco
l)マルチキャストで行う場合においては、通信ネット
ワーク6は、そのインターネットで構成することも可能
である。 【0035】さらに、サーバ2からの受信端末5へのデ
ータ(イベントおよびサブジェクト)の送信は、例え
ば、スクランブルをかけて行い、これにより、特定のユ
ーザ(受信契約を結んだユーザ)のみ、データの受信が
可能なようにすることも可能である。 【0036】次に、図2は、図1のサーバ2の構成例を
示している。 【0037】通信制御部11は、例えば、モデムや、T
A(Terminal Adapter)などで構成され、通信ネットワ
ーク6を介しての通信を制御するようになされている。
資源割当部12は、放送ネットワーク4を介してのデー
タの送信のための資源割当を行うようになされている。
即ち、資源割当部12は、登録部15からのオブジェク
トの更新の知らせを受け、その更新に伴い、イベントお
よびサブジェクトを、放送ネットワーク4を介して送信
するための資源の割当(例えば、イベントおよびオブジ
ェクトの送信チャンネルや、送信時刻(時間)、データ
レート、送信回数(送信頻度)などの決定)を行うよう
になされている。資源割当部12によるイベントおよび
サブジェクトの送信のための資源の割当結果は、データ
構成部17および伝送部18に供給されるようになされ
ている。 【0038】データ検索部13は、通信ネットワーク6
を介して受信端末5から送信されているサブジェクトの
要求を、通信制御部11から受信し、そのサブジェクト
を構成する更新オブジェクト情報を、データベース3か
ら検索する。そして、データ検索部13は、後述するデ
ータ構成部17と同様にして、サブジェクトを構成し、
通信制御部11に供給するようになされている。複製管
理部14は、ミラーサーバ7(さらには、通信ネットワ
ーク6上の、図示せぬミラーサーバ)を特定するための
情報を管理している。即ち、複製管理部14は、例え
ば、通信ネットワーク4がインターネットである場合に
は、ミラーサーバ7のIPアドレスを記憶している。そ
して、複製管理部14は、登録部15からのオブジェク
トの更新の知らせを受けると、その更新のための更新オ
ブジェクト情報を、データベース3から読み出し、通信
制御部11を制御することで、その更新オブジェクト情
報を、例えば、ミラーサーバ7その他の自身が管理して
いるIPアドレスの、通信ネットワーク6上のサーバに
送信するようになされている。なお、複製管理部14
は、自身が管理している情報を、必要に応じて、データ
構成部17に供給するようにもなされている。 【0039】登録部15は、情報提供者A乃至Cのデー
タベース1a乃至1cから供給される更新オブジェクト
情報を受信し、その更新オブジェクト情報に基づいて、
オブジェクト(データベース3)を更新するようになさ
れている。即ち、情報提供者A乃至Cのデータベース1
a乃至1cからは、更新オブジェクト情報とともに、そ
の更新オブジェクト情報によって更新されるオブジェク
トの識別子も供給されるようになされている。登録部1
5は、この更新オブジェクト情報および識別子を受信
し、その識別子に対応するオブジェクトを、データベー
ス3から検索する。さらに、登録部15は、そのように
して検索したオブジェクトを、更新オブジェクト情報に
基づいて更新し、その後、オブジェクトを更新した旨
を、資源割当部12、複製管理部14、およびデータ構
成部17に出力する。なお、登録部15は、データベー
ス1a乃至1cからの更新オブジェクト情報および識別
子も、データベース3に登録するようになされている。 【0040】データ構成部17は、登録部15からオブ
ジェクトを更新した旨を受信すると、その更新がなされ
たオブジェクトについての更新オブジェクト情報を、デ
ータベース3から読み出し、その更新オブジェクト情報
が配置されたサブジェクトを生成して、伝送部18に出
力するようになされている。さらに、データ構成部17
は、そのサブジェクトを取得するためのイベントも生成
し、伝送部18に出力するようになされている。なお、
データ構成部17において、イベントの生成は、資源割
当部12による資源の割当結果や、複製管理部14から
供給される情報を用いて行われるようになされている。
即ち、データ構成部17は、サブジェクトが送信される
チャンネルや時刻、データレート、さらには、それを管
理するサーバに関する情報その他を、資源割当部12に
よる資源の割当結果や、複製管理部14からの情報から
認識し、イベントに含めるようになされている。 【0041】伝送部18は、データ構成部17からのイ
ベントやサブジェクトを、資源割当部12の資源の割当
結果にしたがって、即ち、例えば、所定のチャンネル
で、所定の時刻に、所定のデータレートなどで、放送ネ
ットワーク4を介して送信するようになされている。 【0042】次に、図3は、図1のミラーサーバ7の構
成例を示している。なお、図中、図2のサーバ2におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
ある。即ち、ミラーサーバ7は、資源割当部12、複製
管理部14、データ構成部17、および伝送部18が設
けられていない他は、基本的に、サーバ2と同様に構成
されている。なお、ミラーサーバ7を構成する登録部1
5には、サーバ2を構成する複製管理部14が、通信制
御部11を制御することにより、通信ネットワーク6な
どを介して送信されてくる更新オブジェクト情報が供給
されるようになされている。 【0043】次に、サーバ2では、データベース3にデ
ータを登録(データベースの登録内容を更新)する登録
処理、サブジェクトおよびイベントを生成し、放送ネッ
トワーク4を介して伝送するデータ伝送処理、および受
信端末5から通信ネットワーク6を介してサブジェクト
の要求があった場合に、そのサブジェクトを通信ネット
ワーク6を介して送信する要求データ送信処理などが行
われ、また、ミラーサーバ7では、登録処理および要求
データ送信処理などが行われるようになされている。 【0044】まず、図4のフローチャートを参照して、
サーバ2が行う登録処理について説明する。 【0045】登録処理では、まず最初に、ステップS1
において、情報提供者A乃至Cのデータベース1a乃至
1cのうちのいずれかから更新オブジェクト情報と識別
子が配信されてきたか否かが、登録部15によって判定
され、配信されてきていないと判定された場合、ステッ
プS1に戻る。また、ステップS1において、更新オブ
ジェクト情報および識別子が配信されてきたと判定され
た場合、ステップS2に進み、登録部15は、例えば、
その更新オブジェクト情報に、その識別子を付加し、デ
ータベース3に登録する。 【0046】ここで、データベース1a乃至1cから
は、更新オブジェクト情報と識別子とが、例えば、図5
に示すようなフォーマットで供給されるようになされて
いる。 【0047】識別子は、ここでは、例えば、交通情報
や、天気情報、株価情報、さらには、それらの情報を構
成する構成要素などのオブジェクトの種類ごとにあらか
じめ割り当てられているユニークなID(Identifie
r)、およびオブジェクトの新しさを示すバージョン情
報などからなる。バージョン情報は、例えば、オブジェ
クトが更新されるごとに1ずつインクリメントされる整
数値などが用いられるようになされており、従って、同
一のIDが付加されているオブジェクトについては、そ
のバージョン情報を比較することで、最新のオブジェク
トを認識することができる。 【0048】なお、IDおよびバージョン情報は、ここ
では、例えば、ともに固定長とされている。 【0049】登録部15は、データベース1a乃至1c
から配信されてきた更新オブジェクト情報に、同じくデ
ータベース1a乃至1cから配信されてきた識別子を付
加する(対応付ける)と、さらに、ステップS2におい
て、その識別子を構成するIDと同一のIDを有する識
別子が付加されているオブジェクトを、データベース3
から検索し、更新オブジェクト情報に基づいて更新す
る。そして、登録部15は、その更新したオブジェクト
に付加されている識別子のバージョン情報を、例えば、
1だけインクリメントする。 【0050】その後、登録部15は、ステップS3にお
いて、オブジェクトが更新された旨を、資源割当部1
2、複製管理部14、およびデータ構成部17に出力
し、ステップS1に戻る。 【0051】以上のようにして供給されるオブジェクト
が更新された旨を受信した複製管理部14では、ステッ
プS2でデータベース3に登録された更新オブジェクト
情報およびそれに付加されている識別子が読み出され、
自身が管理しているサーバ、即ち、ここでは、例えば、
ミラーサーバ7に対し、通信ネットワーク6を介して送
信される。また、複製管理部14は、更新オブジェクト
情報および識別子を送信したサーバを特定するための特
定情報、即ち、ここでは、例えば、ミラーサーバ7のI
Pアドレスを、データ構成部17に出力する。 【0052】なお、ミラーサーバ7では、図4のステッ
プS1乃至S3のうちのステップS3を除いた処理が、
登録処理として行われる。即ち、ミラーサーバ7では、
ステップS1において、サーバ2から更新オブジェクト
情報と識別子が配信されてきたか否かが、登録部15に
よって判定され、配信されてきていないと判定された場
合、ステップS1に戻る。また、ステップS1におい
て、更新オブジェクト情報および識別子が配信されてき
たと判定された場合、ステップS2に進み、ミラーサー
バ7の登録部15は、更新オブジェクト情報に、識別子
を付加し、データベース8に登録する。さらに、ミラー
サーバ7の登録部15は、ステップS2において、サー
バ2から受信した識別子を構成するIDと同一のIDを
有する識別子が付加されているオブジェクトを、データ
ベース8から検索し、そのオブジェクトを、サーバ2か
ら受信した更新オブジェクト情報に基づいて更新する。
そして、ミラーサーバ7の登録部15は、その更新した
オブジェクトに付加されている識別子のバージョン情報
を、1だけインクリメントし、ステップS3をスキップ
して、ステップS1に戻る。 【0053】サーバ2において、図4の登録処理が行わ
れることにより、そのステップS3において登録部15
が出力するオブジェクトが更新された旨は、上述したよ
うに、複製管理部14に供給される他、資源割当部12
およびデータ構成部17にも供給される。 【0054】資源割当部12は、オブジェクトが更新さ
れた旨を受信すると、その更新に関するイベントおよび
サブジェクトを、放送ネットワーク4を介して送信する
ための資源の割当を行い、その割当結果を、データ構成
部17および伝送部18に出力する。データ構成部17
は、オブジェクトが更新された旨を受信すると、その更
新がなされたオブジェクトについての更新オブジェクト
情報を、データベース3から読み出し、サブジェクトを
生成して、伝送部18に出力する。さらに、データ構成
部17は、そのサブジェクトを取得するためのイベント
を、資源割当部12の資源割当結果や、複製管理部14
からの情報(例えば、上述したように、ミラーサーバ7
のIPアドレス)を用いて生成し、伝送部18に出力す
る。そして、伝送部18では、データ構成部17からの
イベントやサブジェクトが、資源割当部12の資源の割
当結果にしたがって、放送ネットワーク4を介して送信
される。即ち、資源割当部12、データ構成部17、お
よび伝送部18では、図6に示すようなデータ伝送処理
が行われる。 【0055】即ち、データ伝送処理では、まず最初に、
ステップS11において、資源割当処理が行われる。具
体的には、ステップS11では、資源割当部12におい
て、オブジェクトが更新された旨を受信すると、その更
新に関するイベントおよびオブジェクトを、放送ネット
ワーク4を介して送信するための放送チャンネルや、放
送時刻、データレート、送信回数などを決定する。これ
らの資源割当結果は、データ構成部17および伝送部1
8に供給される。 【0056】そして、ステップS12において、データ
構成部17は、イベントおよびサブジェクトを生成す
る。即ち、データ構成部17は、データベース3から、
オブジェクトの更新に用いられた更新オブジェクト情報
と、それに付加されている識別子とを読み出し、例え
ば、図7(A)に示すようなサブジェクトを構成する。
なお、図7(A)においては(同図(B)においても同
様)、バージョン情報の直後に、判別フラグが配置され
ているが、この判別フラグは、データがサブジェクトま
たはイベントのうちのいずれであるかを表す。 【0057】また、データ構成部17は、サブジェクト
について、そのサブジェクトに付加されている識別子と
同一の識別子を付加した、例えば、図7(B)に示すよ
うなイベントを構成する。即ち、イベントは、サブジェ
クトに付加されている識別子と同一の識別子に、判別フ
ラグ、放送スケジュール情報、およびサーバアクセス情
報を順次配置して構成される。 【0058】放送スケジュール情報は、サブジェクト
が、放送ネットワーク4を介して放送される場合に、そ
れを受信するのに必要な情報で、これには、資源割当部
12からの資源割当結果であるサブジェクトの放送チャ
ンネル、放送時刻(時間)、データレート、送信回数な
どが含まれる。従って、イベントを構成する放送スケジ
ュール情報を参照することで、そのイベントを構成する
識別子のオブジェクトを更新するためのサブジェクトの
放送チャンネルや放送時刻などを認識することができ、
これにより、そのサブジェクトを受信することが可能と
なる。 【0059】サーバアクセス情報は、サブジェクトが、
サーバ2やミラーサーバ7から通信ネットワーク6を介
して送信される場合に、通信ネットワーク6を介して、
そのサブジェクトを要求するのに必要な情報で、これに
は、例えば、サーバ2やミラーサーバ7のIPアドレス
などが含まれる。そして、このIPアドレスなどは、サ
ーバ2やミラーサーバ7を特定するための特定情報とし
て、複製管理部14からデータ構成部17に供給される
ようになされている。 【0060】即ち、サーバ2やミラーサーバ7は、デー
タベース3や8に記憶された更新オブジェクト情報およ
びそれに付加されている識別子とから、図7(A)に示
したサブジェクトを構成し、受信端末5からの要求に対
応して、そのサブジェクトを、通信ネットワーク6を介
して送信するようになされており、このようにして、サ
ブジェクトを取得する場合に、受信端末5において、サ
ーバアクセス情報が参照される。 【0061】ここで、サーバ2やミラーサーバ7におい
ては、更新オブジェクト情報およびそれに付加されてい
る識別子から構成されるサブジェクトに、例えば、その
識別子をIPアドレスに付加して構成されるURLを対
応付けて、サブジェクトの管理が行われるようになされ
ている。この場合、イベントを受信した受信端末5で
は、そのイベントを構成するサーバアクセス情報と識別
子とから、そのイベントと同一の識別子が付加されてい
るサブジェクトのURLを認識することができる。 【0062】なお、サブジェクトは、放送ネットワーク
4を介してのみ提供することが可能であるが、この場合
には、そのサブジェクトについてのイベントには、サー
バアクセス情報は配置されない。逆に、サブジェクト
は、通信ネットワーク6を介してのみ提供することも可
能であるが、この場合には、そのサブジェクトについて
のイベントには、放送スケジュール情報は配置されな
い。 【0063】また、サブジェクトが、放送ネットワーク
4を介して、複数のチャンネルや、複数の時刻に送信さ
れる場合には、そのサブジェクトについてのイベントに
は、その複数のチャンネルや複数の時刻それぞれに対応
する放送スケジュール情報が配置される。同様に、サブ
ジェクトが、通信ネットワーク6を介して、複数のサー
バから提供され得る場合には、そのサブジェクトについ
てのイベントには、その複数のサーバそれぞれに対応す
るサーバアクセス情報が配置される。 【0064】なお、放送スケジュール情報とサーバアク
セス情報の両方が存在する場合や、放送スケジュール情
報またはサーバアクセス情報が複数存在する場合には、
それらのすべてを、1のイベントに含めるのではなく、
それらの1つごとに、イベントを生成しても良い。 【0065】図6に戻り、ステップS12において、以
上のようなイベントおよびサブジェクトが生成される
と、そのイベントやサブジェクトは、データ構成部17
から伝送部18に供給される。伝送部18では、ステッ
プS13において、データ構成部17からのイベントや
サブジェクトが、資源割当部12からの資源割当結果に
したがって、放送ネットワーク4を介して送信される。
即ち、イベントやサブジェクトは、例えば、所定の送信
チャンネルで、所定の送信時刻に、所定のデータレート
で、放送ネットワーク4を介して送信され、ステップS
14に進む。 【0066】ステップS14では、データ構成部17か
らのイベントやサブジェクトの送信を、資源割当部12
からの資源割当結果に含まれる送信回数だけ繰り返し行
ったかどうかが、伝送部18によって判定され、行って
いないと判定された場合、ステップS13に戻り、イベ
ントやサブジェクトの伝送が繰り返される。即ち、放送
ネットワーク4によるデータの送信は、サーバ2から受
信端末5の一方向にのみ行われるため(いわゆるハンド
シェイク等で行われるものではないため)、それらの間
で、データの送受信が正確に行われたかどうかの確認を
行うことができない。そこで、サーバ2では、データの
送信が、資源割当部12による資源の割当結果である送
信回数だけ繰り返されるようになされており、これによ
り、受信端末5において、正確なデータの受信が行われ
る確率を向上させるようになされている。 【0067】一方、ステップS14において、データ構
成部17からのイベントやサブジェクトの送信を、資源
割当部12からの資源割当結果に含まれる送信回数だけ
繰り返し行ったと判定された場合、データ伝送処理を終
了する。 【0068】なお、上述したように、一般に、イベント
はデータ量が少なく、サブジェクトはデータ量が多いか
ら、資源割当部12では、送信回数は、基本的に、イベ
ントについては多くなり、サブジェクトについては少な
くなるように、資源割当が行われる。従って、受信端末
5において、放送ネットワーク4を介して送信されてく
るイベントを取りこぼす確率(受信できない確率)は小
さくなり、さらに、イベントを正常受信することができ
れば、例えば、それに含まれる放送スケジュール情報を
参照することで、サブジェクトが、放送ネットワーク4
を介して送信されてくるチャンネルや時刻などを認識す
ることができ、その結果、送信回数の少ないイベントを
取りこぼす確率も小さくすることができる。また、仮
に、イベントに基づいて、放送チャンネルや放送時刻な
どを認識したサブジェクトの受信に失敗した場合であっ
ても、あるいは、放送時刻より先に、サブジェクトを必
要とする場合などであっても、イベントに、サーバアク
セス情報が含まれていれば、そのサーバアクセス情報に
基づき、通信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラ
ーサーバ7にアクセスすることで、サブジェクトを、早
期、かつ確実に取得することができる。 【0069】次に、図8のフローチャートを参照して、
サーバ2やミラーサーバ7で行われる要求データ送信処
理について説明する。 【0070】この場合、ステップS21において、受信
端末5から通信ネットワーク6を介して、サブジェクト
の要求としての、例えば、URLが送信されてきたかど
うかが、通信制御部11によって判定され、送信されて
きていないと判定された場合、ステップS21に戻る。
また、ステップS21において、URLが送信されてき
たと判定された場合、通信制御部11は、そのURL
を、データ検索部13に転送する。データ検索部13
は、URLを受信すると、ステップS22において、そ
のURLを構成するデータ識別子と同一の識別子が付加
されている更新オブジェクト情報を検索する(サーバ2
では、データベース2から検索し、ミラーサーバ7で
は、データベース8から検索する)。 【0071】即ち、本実施の形態では、上述したよう
に、イベントを受信した受信端末5において、そのイベ
ントを構成するサーバアクセス情報としてのIPアドレ
スと、識別子とから、そのイベントと同一の識別子が付
加されているサブジェクトのURLが認識されるように
なされている。そして、受信端末5は、通信ネットワー
ク6を介して、サブジェクトを要求する場合には、その
URLを送信するようになされている。従って、受信端
末5からのURLには、識別子が含まれており、サーバ
2やミラーサーバ7では、この識別子を、いわば、更新
オブジェクト情報のファイル名として、その検索が行わ
れる。 【0072】ステップS22において、更新オブジェク
ト情報が検索されると、データ検索部13は、その更新
オブジェクトに、それとともに記憶されていた識別子を
付加することにより、サブジェクトを構成し、通信制御
部11に供給する。通信制御部11は、データ検索部1
3からのサブジェクトを受信し、ステップS23におい
て、それを、URLを送信してきた受信端末(ここで
は、受信端末5)に、通信ネットワーク6を介して送信
して、ステップS21に戻る。 【0073】次に、図9は、図1の受信端末5の構成例
を示している。 【0074】受信部21は、サーバ2から放送ネットワ
ーク4を介して送信されてくるデータ、即ち、ここで
は、イベントやサブジェクトを受信し、選択部22に出
力するようになされている。選択部22は、受信部21
からのイベントやサブジェクトの選択を行うようになさ
れている。さらに、選択部22は、選択したイベントを
データベース23に一時記憶させるようにもなされてい
る。また、選択部22は、選択したサブジェクトに含ま
れる識別子と同一の識別子が付加されているオブジェク
トを、データベース23から検索し、そのサブジェクト
に含まれる更新オブジェクト情報に基づいて更新するよ
うにもなされている。 【0075】データベース23は、例えば、大容量のハ
ードディスクや光磁気ディスク、その他の記録媒体で構
成され、オブジェクトを記憶し、また、選択部22から
のイベントを一時記憶するようになされている。 【0076】通信制御部24は、通信ネットワーク6を
介しての通信制御を行うようになされており、これによ
り、要求部25からのサブジェクトの要求を、通信ネッ
トワーク6を介してサーバ2やミラーサーバ7などに送
信したり、また、サーバ2やミラーサーバ7などから通
信ネットワーク6を介して送信されてくるサブジェクト
を受信するようになされている。 【0077】要求部25は、データベース23に記憶さ
れているイベントに含まれる放送スケジュール情報にし
たがって、放送ネットワーク4を介して送信されてくる
サブジェクトを受信するように、受信部21を制御する
ようになされている。また、要求部25は、データベー
ス23に記憶されたイベントに含まれるサーバアクセス
情報にしたがい、通信ネットワーク6を介して、サーバ
2やミラーサーバ7に、サブジェクトを要求し、その要
求に対応して、サーバ2やミラーサーバ7から、通信ネ
ットワーク6を介して送信されてくるサブジェクトを受
信するように、通信制御部24を制御するようにもなさ
れている。さらに、要求部25は、通信制御部24に受
信させたサブジェクトに含まれる識別子に対応するオブ
ジェクトを、データベース23から検索し、そのサブジ
ェクトに含まれる更新オブジェクト情報に基づいて更新
するようにもなされている。なお、要求部25は、以上
のような処理を、例えば、定期的に行う他、読み出し部
26から、オブジェクトの更新の要求があった場合など
にも行うようになされている。 【0078】読み出し部26は、操作部28の操作に対
応して、データベース23に記憶されたオブジェクトを
読み出し、出力部27に供給するようになされている。
出力部27は、例えば、ディスプレイやスピーカなどで
構成され、読み出し部26などからのオブジェクトを表
示し、または音声として出力するようになされている。
操作部28は、読み出し部26に対して、所定の入力を
与える場合などに操作される。 【0079】以上のように構成される受信端末5では、
サーバ2から放送ネットワーク4を介して送信されてく
るデータを受信する受信処理、データベース23に記憶
されたイベントに基づいて、サブジェクトを要求するデ
ータ要求処理、およびデータベース23に登録されたデ
ータを出力する出力処理などが行われるようになされて
いる。 【0080】まず、図10のフローチャートを参照し
て、受信処理について説明する。 【0081】サーバ2から放送ネットワーク4を介して
データが送信されてくると、受信部21では、ステップ
S31において、そのデータ、即ち、イベントまたはサ
ブジェクトが受信され、選択部22に供給される。選択
部22では、ステップS32において、受信部21から
のイベントまたはサブジェクトが選択すべきものである
かどうかが判定される。 【0082】即ち、サーバ2から放送ネットワーク4を
介して送信されてくるすべてのイベントやサブジェクト
を受信するとした場合には、データベース23として、
記憶容量の膨大なものが必要となる。また、ユーザには
好みがあり、各ユーザが、サーバ2のデータベース3に
記憶されたオブジェクトすべてを必要としていることは
ほとんどない。それにもかかわらず、サーバ2のデータ
ベース3の登録内容すべてを、データベース23に反映
するのは好ましくない。 【0083】そこで、選択部22に、例えば、ユーザが
所望するオブジェクトについてのID(上述した識別子
を構成するID)を登録しておくと、選択部22は、そ
のIDと同一のIDを有するイベントおよびオブジェク
トだけを選択するようになされている。従って、ステッ
プS32における判定は、ユーザが登録したIDと、受
信部21から供給されるイベントやサブジェクトの識別
子を構成するIDとを比較することで行われる。 【0084】ステップS32において、受信部21から
のイベントまたはサブジェクトが選択すべきものでない
と判定された場合、即ち、例えば、ユーザが登録したI
Dと、受信部21から供給されたイベントまたはサブジ
ェクトに記述されているIDとが一致しない場合、次の
イベントまたはサブジェクトが、放送ネットワーク4を
介して送信されてくるのを待って、ステップS31に戻
る。従って、この場合、イベントはデータベース23に
記憶されず、また、サブジェクトに基づくデータベース
23の更新も行われない。 【0085】一方、ステップS32において、受信部2
1からのイベントまたはサブジェクトが選択すべきもの
であると判定された場合、即ち、例えば、ユーザが登録
したIDと、受信部21から供給されたイベントまたは
サブジェクトに記述されているIDとが一致する場合、
ステップS33に進み、選択部22は、そのイベントま
たはサブジェクトが、新規のオブジェクトに関するもの
かどうかを判定する。 【0086】ステップS33において、ステップS32
で選択されたイベントまたはサブジェクトが、新規のオ
ブジェクトに関するものであると判定された場合、即
ち、そのイベントまたはサブジェクトに含まれているI
Dと同一のIDのオブジェクトが、データベース23に
登録されていない場合、ステップS34をスキップし
て、ステップS35に進む。 【0087】また、ステップS33において、ステップ
S32で選択されたイベントまたはサブジェクトが、新
規のオブジェクトに関するものでないと判定された場
合、即ち、そのイベントまたはサブジェクトに含まれて
いるIDと同一のIDのオブジェクトが、データベース
23に登録されている場合、ステップS34に進み、選
択部22において、その既にデータベース23に登録さ
れているオブジェクト(以下、適宜、既登録オブジェク
トという)の識別子に記述されているバージョン情報
が、ステップS32で選択されたイベントまたはサブジ
ェクトの識別子に記述されているバージョン情報と等し
いかどうかが判定される。 【0088】ステップS34において、既登録オブジェ
クトに記述されているバージョン情報が、ステップS3
2で選択されたイベントまたはサブジェクトに記述され
ているバージョン情報と等しい場合、即ち、ここでは、
図6のデータ伝送処理で説明したように、信頼性を向上
させるため、サーバ2からは、同一のサブジェクトが放
送ネットワーク4を介して繰り返し送信されるが、その
ように繰り返し行われる送信のうちの、過去に行われた
送信によるサブジェクトによって、既登録オブジェクト
の更新が、既に行われている場合、ステップS35乃至
S37をスキップし、次に、イベントまたはサブジェク
トが送信されてくるのを待って、ステップS31に戻
る。従って、この場合、イベントは、データベース23
に記憶されず、また、サブジェクトに基づくデータベー
ス23の更新も行われない。 【0089】一方、ステップS34において、既登録オ
ブジェクトに記述されているバージョン情報が、ステッ
プS32で選択されたイベントまたはサブジェクトに記
述されているバージョン情報と等しくないと判定された
場合、即ち、イベントまたはサブジェクトが、新たなバ
ージョンのオブジェクトに関するものである場合、ステ
ップS35に進み、選択部22において、ステップS3
2で選択されたデータが、イベントまたはサブジェクト
のうちのいずれであるかが、判別フラグを参照すること
で判定される。 【0090】ステップS35において、ステップS32
で選択されたデータがサブジェクトであると判定された
場合、ステップS36に進み、選択部22は、そのサブ
ジェクトに基づき、データベース23を更新する。 【0091】即ち、サブジェクトにおいて、更新オブジ
ェクト情報として、新規のオブジェクトが配置されてい
る場合には、サブジェクトに含まれる識別子に、その新
規のオブジェクトが対応付けられ、データベース23に
新規登録される。 【0092】また、サブジェクトにおいて、更新オブジ
ェクト情報として、更新後のオブジェクトが配置されて
いる場合には、サブジェクトに含まれるIDと同一のI
Dを有する識別子が対応付けられたオブジェクトが、デ
ータベース23から検索され、その検索されたオブジェ
クトが、更新後のオブジェクトに変更される。さらに、
そのオブジェクトに対応付けられていたバージョン情報
が、例えば、1だけインクリメントされる。 【0093】さらに、サブジェクトにおいて、更新オブ
ジェクト情報として、オブジェクトの削除指令が配置さ
れている場合には、サブジェクトに含まれるIDと同一
のIDを有する識別子が対応付けられたオブジェクト
が、データベース23から検索され、そのオブジェクト
に対応付けられている識別子とともに削除される。 【0094】なお、上述の図4で説明した登録処理のス
テップS2において行われる、更新オブジェクト情報に
基づくオブジェクトの更新も、これと同様にして行われ
る。 【0095】ステップS36において、以上のようにし
て、データベース23の更新が行われた後は、次に、イ
ベントまたはサブジェクトが送信されてくるのを待っ
て、ステップS31に戻る。 【0096】一方、ステップS35において、ステップ
S32で選択されたデータがイベントであると判定され
た場合、ステップS37に進み、選択部22は、そのイ
ベントを、データベース23に供給して一時記憶させ
る。そして、次に、イベントまたはサブジェクトが送信
されてくるのを待って、ステップS31に戻る。 【0097】なお、ステップS37において、データベ
ース23に記憶されたイベントは、後述するデータ要求
処理(図11)や、データ出力処理(図12)におい
て、要求部25によって、データベース23から読み出
された後に消去されるようになされている。 【0098】次に、図11を参照して、データ要求処理
について説明する。なお、このデータ要求処理は、受信
端末5において、例えば定期的に行われる。但し、デー
タ要求処理は、不定期に行うことも可能である。 【0099】データ要求処理では、まず最初に、ステッ
プS41において、データベース23の登録内容が、要
求部25によって検索され、ステップS42に進み、デ
ータベース23に、イベントが記憶されているかどうか
が判定される。ステップS42において、イベントが記
憶されていないと判定された場合、データ要求処理を終
了する。 【0100】また、ステップS42において、データベ
ース23にイベントが記憶されていると判定された場
合、そのイベントが読み出され(複数のイベントが記憶
されている場合には、そのうちの1つが読み出され)、
ステップS43に進み、要求部25において、そのイベ
ントに基づくサブジェクトの受信を、同報可能な放送ネ
ットワーク4または双方向通信が可能な通信ネットワー
ク6のうちのいずれを介して行うのが有利かが判定され
る。 【0101】ここで、ステップS43の判定は、例え
ば、次のようにして行われる。 【0102】即ち、要求部25では、イベントに含まれ
る放送スケジュール情報を参照することにより、そのイ
ベントに付加されている識別子と同一の識別子のサブジ
ェクトが送信されてくる送信回数(送信頻度)や、送信
時刻が認識される。そして、例えば、送信回数が多い場
合や、送信時刻が、現在時刻に近い場合には、サブジェ
クトの受信時間その他の受信のためのコストが低いと予
想される放送ネットワーク4を介して、サブジェクトの
受信を行うのが有利であると判定される。 【0103】また、例えば、送信回数が少ない場合や、
送信時刻が、現在時刻から離れている場合には、通信ネ
ットワーク6を介して、サブジェクトの受信を行うのが
有利であると判定される。 【0104】なお、その他、例えば、イベントに含まれ
る放送スケジュール情報に、サブジェクトのデータ量が
記述されている場合には(データ量そのものが記述され
ていなくても、データレートと、送信に要する時間とが
記述されていれば、データ量を認識することができ
る)、そのデータ量に基づき、放送ネットワーク4また
は通信ネットワーク6のうちのいずれを介して、サブジ
ェクトの受信を行うのが有利であるのかを判定すること
も可能である。 【0105】さらに、放送ネットワーク4または通信ネ
ットワーク6のうちのいずれを介して、サブジェクトの
受信を行うのが有利であるのかは、ユーザに操作部28
を操作してもらい、その操作に対応して決定することも
可能である。 【0106】また、通信ネットワーク6を介してサブジ
ェクトを受信する場合において、通信ネットワーク6
が、複数の伝送レートに対応しており、受信端末5が、
そのような複数の伝送レートの回線を介しての通信の可
能なものであるときには、サブジェクトのデータ量によ
って、使用する回線を変えるようにすることも可能であ
る。 【0107】ここで、上述したように、イベントには、
放送スケジュール情報またはサーバアクセス情報のうち
のいずれか一方しか含まれていない場合がある。イベン
トに、放送スケジュール情報しか含まれていない場合、
ステップS43では、放送ネットワーク4を介して、サ
ブジェクトの受信を行うのが有利であると判定される。
また、逆に、イベントに、サーバアクセス情報しか含ま
れていない場合は、ステップS43では、通信ネットワ
ーク6を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利で
あると判定される。 【0108】ステップS43において、放送ネットワー
ク4を介して、サブジェクトの受信を行うのが有利であ
ると判定された場合、ステップS44に進み、要求部2
5は、受信部21が動作可能な状態であるかどうか(例
えば、電源が供給されているかどうか(スリープ状態に
ないかどうか))を判定する。ステップS44におい
て、受信部21が動作可能な状態にないと判定された場
合、ステップS45に進み、要求部25は、例えば、イ
ベントの放送スケジュール情報に配置されているサブジ
ェクトの送信時刻の直前まで待って、受信部21を動作
可能な状態にし、ステップS46に進む。 【0109】また、ステップS44において、受信部2
1が動作可能な状態にあると判定された場合、ステップ
S45をスキップして、ステップS46に進み、要求部
21は、受信部21を制御することにより、データベー
ス23から読み出したイベントの放送スケジュール情報
に配置されている送信チャンネルで、同じくその放送ス
ケジュール情報に配置されている送信時刻に、放送ネッ
トワーク4を介して送信されてくるサブジェクト、即
ち、イベントに付加されている識別子と同一の識別子の
サブジェクトを受信させ、選択部22に供給させる。そ
して、ステップS47において、選択部22では、図1
0のステップS36における場合と同様にして、受信部
21からのサブジェクトに基づき、データベース23の
更新が行われ、データ要求処理を終了する。 【0110】ここで、受信端末5において、データの取
りこぼしは、受信部21の電源がオフ状態になっている
ことに起因して生じることが多い。そこで、上述のよう
に、受信部21が動作可能な状態になっているかどうか
を判定し、なっていない場合には、受信部21を動作可
能な状態にすることで、受信部21の電源がオフ状態に
なっていることに起因するサブジェクトの取りこぼしを
防止することができる。 【0111】一方、ステップS43において、通信ネッ
トワーク6を介して、サブジェクトを受信するのが有利
であると判定された場合、ステップS48に進み、要求
部25は、通信制御部24を制御することで、データベ
ース23から読み出したイベントに含まれる識別子と同
一の識別子が付加されているサブジェクトを、通信ネッ
トワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7に要求
させる。 【0112】即ち、要求部25は、データベース23か
ら読み出したイベントに含まれる識別子と、同じくそこ
に含まれるサーバアクセス情報(ここでは、上述したよ
うに、IPアドレス)とから、その識別子と同一の識別
子が付加されているサブジェクトに対応付けられている
URLを構成し、通信制御部24を制御することで、通
信ネットワーク6を介して、サーバ2やミラーサーバ7
に送信させる。 【0113】URLが送信されたサーバ2やミラーサー
バ7では、図8で説明した要求データ送信処理が行わ
れ、これにより、そのURLに対応付けられているサブ
ジェクトが、通信ネットワーク6を介して送信されてく
る。このサブジェクトは、ステップS49において、通
信制御部24によって受信され、要求部25に供給され
る。要求部25は、通信制御部24からサブジェクトを
受信すると、ステップS47に進み、上述したようにし
て、そのサブジェクトに基づき、データベース23の更
新を行い、データ要求処理を終了する。 【0114】以上のように、サブジェクトを、放送ネッ
トワーク4または通信ネットワーク6のうちのいずれを
介して受信する方が有利かどうかを判定し、有利な方を
介して送信されるサブジェクトを受信するようにしたの
で、受信端末5では、効率的に、サブジェクトの受信、
およびオブジェクトの更新を行うことが可能となる。 【0115】なお、サブジェクトを、放送ネットワーク
4を介して受信する場合において、イベントの放送スケ
ジュール情報に、複数の送信時刻が配置されているとき
には、例えば、そのうちの、現在時刻に最も近い送信時
刻(但し、現在時刻よりも前(過去)の時刻を除く)に
送信されてくるサブジェクトが受信される。但し、ユー
ザに操作部28を操作してもらい、送信時刻を選択させ
ることも可能である。 【0116】また、サブジェクトを、通信ネットワーク
6を介して要求、受信する場合において、イベントのサ
ーバアクセス情報に、複数のサーバのIPアドレスが配
置されているときには、例えば、そのうちの、受信端末
5に最も近い位置にあるサーバのIPアドレスを用いて
URLが構成される。但し、ユーザに操作部28を操作
してもらい、サーバを選択させることも可能である。 【0117】次に、図12のフローチャートを参照し
て、データ出力処理について説明する。なお、データ出
力処理も、例えば、図11のデータ要求処理と同様に、
基本的には、定期的に起動されるようになされている。 【0118】データ出力処理では、まず最初に、ステッ
プS51において、操作部28が、データ(本実施の形
態では、オブジェクト)を出力するように操作されたか
否かが、読み出し部26によって判定され、そのように
は操作されていないと判定された場合、データ出力処理
を終了する。 【0119】また、ステップS51において、操作部2
8が、オブジェクトを出力するように操作されたと判定
された場合、ステップS52に進み、出力の要求された
オブジェクトについてのイベント、即ち、そのオブジェ
クトの識別子と同一の識別子が付加されているイベント
が、データベース23に記憶されているかどうかが、読
み出し部26によって判定される。ステップS52にお
いて、出力の要求されたオブジェクトについてのイベン
トが、データベース23に記憶されていないと判定され
た場合、即ち、出力の要求されたオブジェクトとして
は、いまデータベース23に記憶されているものが最新
のものである場合(但し、イベントの取りこぼしがない
ものとする)、ステップS53に進み、読み出し部26
は、出力の要求されたオブジェクトを、データベース2
3から読み出し、出力部27に供給する。出力部27で
は、読み出し部26からのオブジェクトが表示、または
音声で出力され、データ出力処理を終了する。 【0120】また、ステップS52において、出力の要
求されたオブジェクトについてのイベントが、データベ
ース23に記憶されていると判定された場合、即ち、出
力の要求されたオブジェクトは、サーバ2では更新され
ているが、受信端末5では、まだ更新されていない場
合、ステップS54に進み、そのオブジェクトの更新を
行うかどうかが、読み出し部26によって判定される。 【0121】即ち、ステップS54では、読み出し部2
6は、オブジェクトの更新を行うかどうかを問い合わせ
るメッセージを、出力部27に表示させ、ユーザに、操
作部28の操作を促す。そして、ステップS54では、
操作部28の操作に対応して、オブジェクトの更新を行
うかどうかが判定される。 【0122】あるいは、また、ステップS54では、出
力の要求されたオブジェクトについてのイベントの放送
スケジュール情報が参照され、そのオブジェクトを更新
するためのサブジェクトが、放送ネットワーク4を介し
て送信されてくる送信時刻のうち、現在時刻に最も近い
ものが認識される。そして、ステップS54では、その
現在時刻に最も近い送信時刻が、現在時刻から、あらか
じめ受信端末5に設定された所定の時間内であるかどう
かに対応して、オブジェクトの更新を行うかどうかが判
定される(例えば、送信時刻が、現在時刻から所定の時
間内である場合には、オブジェクトの更新を行うと判定
される)。 【0123】ステップS54において、出力の要求され
たオブジェクトの更新を行わないと判定された場合、ス
テップS55に進み、読み出し部26は、出力の要求さ
れたオブジェクト、即ち、更新前のオブジェクトを、デ
ータベース23から読み出し、以下、ステップS53に
おける場合と同様にして、出力部27に出力させて、デ
ータ出力処理を終了する。なお、この場合、出力部27
には、オブジェクトを出力させるとともに、そのオブジ
ェクトが更新前のものである旨のメッセージを表示させ
るようにしても良い。 【0124】一方、ステップS54において、出力の要
求されたオブジェクトの更新を行うと判定された場合、
ステップS56に進み、そのオブジェクトの更新するた
めのデータベース更新処理が行われる。即ち、ステップ
S56では、出力の要求されたオブジェクトについての
イベントを用いて、図11のデータ要求処理のステップ
S43乃至S49における場合と同様の処理が行われ、
これにより、出力の要求されたオブジェクトが更新され
る。そして、ステップS53に進み、その更新後のオブ
ジェクトが、上述したようにして、出力部27から出力
され、データ出力処理を終了する。 【0125】ところで、イベントのサーバアクセス情報
に、複数のサーバのIPアドレスが配置されている場合
において、いずれのサーバに、サブジェクトを要求する
かを、例えば、上述したように、受信端末5からの位置
や、ユーザによる操作部28の操作に対応して決定した
のでは、あるサーバへのアクセスが集中することがあ
る。 【0126】そこで、通信ネットワーク6を介して、受
信端末5に対してサブジェクトを送信するサーバが複数
存在する場合(例えば、図1に示すように、サーバ2以
外に、ミラーサーバ7が存在する場合や、ミラーサーバ
7以外のミラーサーバがさらに存在する場合など)に
は、サーバへのアクセスを分散させるために(1のサー
バにアクセスを集中させないために)、受信端末5また
はそのユーザに、固有のID(以下、適宜、ユーザID
という)を与え、サーバ2には、各サーバのIPアドレ
スを、所定のユーザIDと対応付け、サーバアクセス情
報として、イベントに配置する処理(以下、適宜、負荷
分散処理という)を行わせてから、イベントを送信させ
るようにすることができる。一方、受信端末5には、自
身のユーザIDと対応付けられているIPアドレスのサ
ーバを認識する処理(以下、適宜、アクセスサーバ決定
処理)を行わせてから、そのサーバに、サブジェクトを
要求させるようにすることができる。 【0127】図13は、サーバ2が行う負荷分散処理の
フローチャートを示している。なお、この負荷分散処理
は、受信端末5に対して、通信ネットワーク6を介し
て、サブジェクトを送信するサーバが複数存在する場合
(サーバ2以外に、通信ネットワーク6を介して、サブ
ジェクトを送信することのできるサーバが存在する場
合)に、例えば、図6のデータ伝送処理におけるステッ
プS12の処理の一部として行われる。 【0128】負荷分散処理では、まず最初に、ステップ
S61において、通信ネットワーク6を介して、サブジ
ェクトを送信する1のサーバに割り当てる受信端末の数
(以下、適宜、割当数という)Nが算出される。即ち、
ステップS61では、例えば、受信端末の総数が、サブ
ジェクトを通信ネットワーク6を介して送信するサーバ
の総数で除算され、その除算値(小数点以下は、例え
ば、切り上げ)が、割当数Nとされる。なお、サーバ2
では、受信端末の総数が管理されているものとする。ま
た、サーバ2では、サブジェクトを通信ネットワーク6
を介して送信するサーバの総数は、複製管理部14で管
理されている情報から認識されるようになされている。 【0129】その後、ステップS62において、通信ネ
ットワーク6を介して、サブジェクトを送信する複数の
サーバのうちの1が選択され(この選択されたサーバ
を、以下、適宜、選択サーバという)、ステップS63
に進み、例えば、その選択サーバに近い位置にある受信
端末が、割当数Nだけ検出される。なお、選択サーバお
よび受信端末5の位置は、サーバ2において管理されて
いるものとする。 【0130】そして、ステップS64に進み、選択サー
バのIPアドレスに、ステップS63で検出されたN個
の受信端末それぞれのユーザIDが対応付けられ、その
IPアドレスとN個のユーザIDとの組が、サーバアク
セス情報として、イベントに配置される。その後、ステ
ップS65に進み、通信ネットワーク6を介して、サブ
ジェクトを送信する複数のサーバすべてを、選択サーバ
として、ステップS62乃至S64の処理を行ったかど
うかが判定される。ステップS65において、複数のサ
ーバすべてを、まだ、選択サーバとして処理していない
と判定された場合、ステップS62に戻り、まだ選択サ
ーバとして選択されていないサーバが、新たに選択サー
バとされ、以下、同様の処理を繰り返す。一方、ステッ
プ65において、複数のサーバすべてを選択サーバとし
て処理を行ったと判定された場合、負荷分散処理を終了
する。 【0131】以上のようにして、負荷分散処理では、1
のサーバに、N個(またはN−1個)の受信端末が割り
当てられる。 【0132】なお、上述の場合においては、単純に、受
信端末の総数を、サブジェクトを通信ネットワーク6を
介して送信するサーバの総数で除算した除算値を、1の
サーバに割り当てる受信端末の数としたが、複数のサー
バそれぞれに割り当てる受信端末の数は、例えば、さら
に、各サーバの処理能力などを考慮して決めても良い。 【0133】次に、図14のフローチャートを参照し
て、受信端末5が行うアクセスサーバ決定処理について
説明する。なお、このアクセスサーバ決定処理は、受信
端末5において、例えば、図11のデータ要求処理のス
テップS48で送信するURLを構成する前に行われ
る。 【0134】アクセスサーバ決定処理では、ステップS
71において、受信端末5は、イベントのサーバアクセ
ス情報の中から、自身に割り当てられているユーザID
を検索し、ステップS72に進む。ステップS72で
は、自身のユーザIDに対応付けられているIPアドレ
ス、即ち、サブジェクトを要求すべきサーバが認識さ
れ、アクセスサーバ決定処理を終了する。 【0135】そして、受信端末5では、図11で説明し
たように、ステップS48において、ステップS72で
認識されたIPアドレスを用いてURLが構成されて送
信される。 【0136】以上のように、サーバ2または受信端末5
において、負荷分散処理またはアクセスサーバ決定処理
をそれぞれ行うことで、受信端末からのサブジェクトの
要求を、複数のサーバに分散させることができ、効率の
良いサブジェクトの配信が可能となる。 【0137】なお、上述の場合においては、受信端末の
ユーザIDとIPアドレスとを対応付け、受信端末がア
クセスすべきサーバを制限するようにしたが、その他、
例えば、受信端末のユーザIDと、サーバに対して通信
ネットワーク6を介してアクセス可能な時間帯(要求タ
イミング情報)とを対応付け、受信端末がサーバにアク
セスする時間帯を制限するようにすることなどによって
も、サーバに対するアクセスを分散させることが可能で
ある。 【0138】以上、本発明を適用したデータ配信システ
ムについて説明したが、このようなデータ配信システム
は、例えば、分散型データベースにおける多数のデータ
ベースへのデータの配信を行う場合や、IPマルチキャ
ストによりデータを配信する場合、その他、データを不
特定多数に配信する場合に、特に有用である。 【0139】なお、本実施の形態では、イベントは、放
送ネットワーク4を介して送信するようにしたが、その
他、例えば、受信端末5からの要求に応じて、通信ネッ
トワーク6を介して送信するようにしても良い。さら
に、本発明において、放送ネットワーク4および通信ネ
ットワーク6の両方を備えることは必須ではない。即
ち、本発明は、放送ネットワーク4または通信ネットワ
ーク6のいずれか1つだけを備えるシステムにも適用可
能である。 【0140】また、本実施の形態では、サーバアクセス
情報に、サーバ2やミラーサーバ7のIPアドレスを配
置するようにしたが、サーバアクセス情報には、その
他、例えば、サーバ2やミラーサーバ7で管理されてい
るサブジェクトのURLや、サーバ2やミラーサーバ7
へアクセスするための電話番号などを配置することも可
能である。 【0141】また、ミラーサーバ7には、受信端末5と
同様にして、イベントやサブジェクトを受信させて、デ
ータベース8の更新を行わせるようにすることが可能で
ある。 【0142】さらに、本実施の形態では、サブジェクト
に含める更新オブジェクト情報として、更新後のオブジ
ェクトそのものなどを配置するようにしたが、更新オブ
ジェクト情報としては、その他、例えば、更新前のオブ
ジェクトに、更新後のオブジェクトへの変更内容を反映
させるためのデータ(例えば、更新前のオブジェクト
を、更新後のオブジェクトに変更する実行形式のコンピ
ュータプログラムや、更新後のオブジェクトと更新前の
オブジェクトとの差分など)などを配置することも可能
である。 【0143】次に、図7においては、データ構成部17
において生成されるイベントのデータ構造の概要を説明
したが、このデータ構成部17で構成されるイベント
を、例えば、任意のトランスポートプロトコル上で実現
するためのフォーマットについて詳述する。 【0144】なお、ここでは、イベントのフォーマット
を、ANS.1(Abstract SyntaxNotation One)を用
いた抽象構文表現によって表すこととする。 【0145】ここで、ANS.1によって表されたフォ
ーマットは、ASN.1の符号化規則BER(Basic En
coding Rules),CER(Canonical Encoding Rule
s),DER(Distinguished Encoding Rules),PE
R(Packed Encoding Rules)に基づき、一意に符号化
(ビット列(転送構文)に変換)することができる。ま
た、その符号化や、符号化結果の復号を行うための処理
系は、ASN.1準拠の商用/パブリックドメインソフ
トウェアのツールSnacc(Sample Neufeld Asn.1 t
o C Compiler)などを利用することで、容易に構成する
ことができる。 【0146】なお、ANS.1による抽象構文について
は、例えば、「プロトコル構文規定言語ASN.1」、
カットシステム発行などに、符号化規則BER,CE
R,DERについては、例えば、ISO/IEC 8825-1:ASN.1
Encoding Rules:Specification of Basic Encoding Ru
les(BER), Canonical Encoding Rules(CER), and Disti
nguished Encoding Rules(DER)などに、符号化規則PE
Rについては、例えば、ISO/IEC 8825-1:ASN.1 Encodin
g Rules:Specification of Packed Encoding Rules(PE
R)などに、その詳細が開示されている。 【0147】イベントEventMessageは、例えば、次のよ
うに定義される。 【0148】EventMessage::=SEQUENCE{ formatVersion
FormatVersion, filteringMasks FilteringMasks O
PTIONAL, timeToLive UTCTime, objectIdentifier Obj
ectIdentifier, objectVersion INTEGER OPTIONAL,
subjectLinks SubjectLinksOPTIONAL} 【0149】ここで、SEQUENCE{}は、イベント(イベン
トの型)EventMessageが、かっこ{}内で定義されてい
る変数formatVersion,FormatVersion,filteringMasks,t
imeToLive,objectIdentifier,objectVersion,subjectLi
nksの順序列で表現されることを表す。また、かっ
こ{}内の左から2番目に配置されているFormatVersio
n,FilteringMasks,UTCTime,ObjectIdentifier,INTEGER,
SubjectLinksは、その左に配置されている変数の型を表
す。また、かっこ{}内の左から3番目に配置されてい
るOPTIONALは、その行で定義されている変数が、任意的
変数(省略可能な変数)であることを表す。従って、こ
こでは、イベントEventMessageは、少なくとも、フォー
マットバージョンformatVersion、生存時間timeToLiv
e、オブジェクト識別子objectIdentifierを必須のメン
バとして構成される。 【0150】なお、型FormatVersion,FilteringMasks,U
TCTime,ObjectIdentifier,INTEGER,SubjectLinksのう
ち、INTEGERは整数を、UTCTimeは国際標準時刻またはロ
ーカル時刻(例えば、少なくとも、秒の精度を有する)
を、それぞれ表す。他の型の定義については、後述す
る。 【0151】イベントEventMessageにおいて、フォーマ
ットバージョンformatVersionは、そのイベントEventMe
ssageのフォーマットのバージョンを表す。即ち、イベ
ントEventMessageのフォーマットを、将来拡張すること
を考えると、受信端末5において、イベントEventMessa
geを処理するには、そのフォーマットを認識する必要が
ある。フォーマットバージョンformatVersionは、イベ
ントEventMessageのフォーマットを特定するための情報
(フォーマット情報)で、受信端末5では、このフォー
マットバージョンformatVersionによって、受信したイ
ベントEventMessageのフォーマットが認識されて処理さ
れる。 【0152】フォーマットバージョンformatVersionの
型FormatVersionは、例えば、次のように定義される。 【0153】FormatVersion::=SEQUENCE{ majorVersion
INTEGER, minorVersion INTEGER} 【0154】即ち、フォーマットバージョンformatVers
ionは、ここでは、メジャーバージョンmajorVersionお
よびマイナーバージョンminorVersionと呼ばれる2つの
整数(INTEGER)で表される。なお、メジャーバージョ
ンmajorVersionおよびマイナーバージョンminorVersion
の使い分けや、数字の割り当て方などは、データ配信シ
ステムの運用者が任意に定義可能とすることもできる
が、ここでは、例えば、メジャーバージョンmajorVersi
onには、イベントとサブジェクトを区別するための情報
を配置することとする。即ち、例えば、イベントについ
てのメジャーバージョンmajorVersionとしては、所定値
以上を用い、サブジェクトについてのメジャーバージョ
ンmajorVersionとしては、所定値未満を用いることとす
る。この場合、フォーマットバージョンformatVersion
は、イベントEventMessageのフォーマットのバージョン
を表す他、図7で説明した判別フラグとしての役割も果
たす。 【0155】ここで、イベントとサブジェクトを区別す
る情報は、メジャーバージョンmajorVersionに配置する
他、トランスポートレイヤより上位の、例えば、アプリ
ケーションレイヤやプレゼンテーションレイヤなどにお
いて定義することも可能である。 【0156】イベントEventMessageにおけるフィルタマ
スクfilteringMasksは、受信端末5において、そのイベ
ントEventMessageを取捨選択するための基準として用い
ることのできる情報(選択基準情報)で、その型Filter
ingMasksは、例えば、次のように定義される。 【0157】FilteringMasks::=SEQUENCE OF{ filterin
gMaskIdentifier INTEGER, filteringMaskField ANY DE
FINED BY filteringMaskIdentifiler} 【0158】ここで、SEQUENCE OF{}は、フィルタマス
ク(フィルタマスクfilteringMasksの型)FilteringMas
ksが、かっこ{}内で定義されている変数filteringMas
kIdentifierとfilteringMaskFieldとの組み合わせの順
序列で表現されることを表す。従って、フィルタマスク
filteringMasksは、変数filteringMaskIdentifierとfil
teringMaskFieldとの組み合わせを1つだけでなく、複
数配置して構成することができる。また、変数filterin
gMaskFieldの型ANY DEFINED BYは、BYの後に配置されて
いる変数に依存する任意の型(任意型)であることを表
す。従って、変数filteringMaskFieldの型は、その前の
行に配置されている変数filteringMaskIdentifilerに対
応した任意の型を取り得る。 【0159】フィルタマスクfilteringMasksにおけるマ
スク識別子filteringMaskIdentifierは、マスクフィー
ルドfilteringMaskFieldを識別するためのもので、ここ
では、マスクフィールドfilteringMaskFieldごとに、ユ
ニークな整数が用いられるようになされている。 【0160】フィルタマスクfilteringMasksにおけるマ
スクフィールドfilteringMaskFieldは、イベントEventM
essageに対応するオブジェクト(イベントEventMessage
に基づいて取得されるサブジェクトによって更新される
オブジェクト)を取捨選択するための基準として用いる
ことのできる情報で、そこには、例えば、そのオブジェ
クトのカテゴリや、オブジェクトを視聴するにあたって
の年齢制限、オブジェクトの視聴することの契約内容な
どに関する情報が配置される。 【0161】即ち、マスクフィールドfilteringMaskFie
ldには、例えば、オブジェクトが、スポーツに関するも
のであるとか、天気予報に関するものであるとかを表す
情報を配置し、さらに、オブジェクトが、スポーツに関
するものであるという情報が配置される場合には、その
オブジェクトが、スポーツのうちの、野球に関するもの
であるとか、サッカーに関するものであるとかを表す情
報を配置することができる。この場合、受信端末5にお
ける選択部22に、例えば、ユーザの所望するカテゴリ
を設定しておき(カテゴリの設定は、例えば、ユーザに
行わせるようにしても良いし、受信端末5において、ユ
ーザによるオブジェクトの視聴履歴を記憶するようにし
て、その視聴履歴に基づいて行うようにしても良い)、
そのカテゴリを、マスクフィールドfilteringMaskField
と比較させることで、ユーザの所望するカテゴリのオブ
ジェクトに対応するイベントだけを選択させることなど
が可能となり、その結果、ユーザの所望するカテゴリの
オブジェクトだけの提供を受けることが可能となる。な
お、逆に、受信端末5における選択部22に、ユーザが
所望しないカテゴリを設定しておき、そのカテゴリを、
マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させること
で、ユーザの所望しないカテゴリを除くカテゴリのオブ
ジェクトに対応するイベントだけを選択させるようにす
ることも可能である。 【0162】また、マスクフィールドfilteringMaskFie
ldには、例えば、オブジェクトが、何歳以上向けである
といった年齢制限に関する情報を配置することも可能で
ある。この場合、受信端末5における選択部22に、例
えば、年齢を設定しておき、その年齢を、マスクフィー
ルドfilteringMaskFieldと比較させることで、成人向け
のオブジェクトに対応するイベントを選択しないように
することなどが可能となる。 【0163】さらに、マスクフィールドfilteringMaskF
ieldには、オブジェクトが、高額の契約料を支払う契約
内容のユーザ向けとか、低額の契約料を支払う契約内容
のユーザ向けといった契約内容に関する情報を配置する
ことも可能である。この場合、受信端末5における選択
部22に、契約内容を設定しておき、その契約内容を、
マスクフィールドfilteringMaskFieldと比較させること
で、オブジェクトの視聴にあたっての契約内容に応じた
オブジェクトの選択を行うようにすることなどが可能と
なる。 【0164】ここで、フィルタマスクfilteringMasks
は、上述したように、マスク識別子filteringMaskIdent
ifierとマスクフィールドfilteringMaskFieldとの組み
合わせを1以上配置して構成することができるから、そ
こには、例えば、オブジェクトのカテゴリと、オブジェ
クトを視聴するにあたっての年齢制限がそれぞれ配置さ
れた2つのマスクフィールドfilteringMaskFieldを、対
応するマスク識別子filteringMaskIdentifierと組み合
わせて順次記述することが可能である。この場合、選択
部22では、所定のカテゴリに属し、かつ所定の年齢向
けのオブジェクトに対応するイベントのみを選択した
り、また、所定のカテゴリに属するオブジェクトと、所
定の年齢向けのオブジェクトとのうちのいずれかに対応
するオブジェクトを選択するようにすることが可能とな
る。なお、この場合、選択部22では、フィルタマスク
filteringMasksに配置された2つのマスクフィールドfi
lteringMaskFieldそれぞれが、オブジェクトのカテゴリ
に関するものか、またはオブジェクトを視聴するにあた
っての年齢制限に関するものであるかは、それぞれに対
応するマスク識別子filteringMaskIdentifierに基づい
て認識される。 【0165】また、マスク識別子filteringMaskIdentif
ierは、マスクフィールドfilteringMaskFieldに配置さ
れる情報が異なれば、異なる値とされるが、同一の情報
が配置される場合でも、異なる値とされることがある。
即ち、例えば、マスクフィールドfilteringMaskField
に、オブジェクトのカテゴリに関する情報を配置する場
合に、カテゴリ数が増加し、その増加したカテゴリを表
現するために、マスクフィールドfilteringMaskFieldに
割り当てるビット数を増加する必要が生じることがあ
る。具体的には、マスクフィールドfilteringMaskField
が、例えば、当初は8ビットであったのに、16ビット
に増加される場合がある。このような場合には、8ビッ
トのマスクフィールドfilteringMaskFieldと、16ビッ
トのマスクフィールドfilteringMaskFieldとで、異なる
マスク識別子filteringMaskIdentifierが対応付けられ
る。これは、受信端末5において、マスクフィールドfi
lteringMaskFieldに割り当てられているビット数を認識
することができるようにするためである。 【0166】以上のようなフィルタマスクfilteringMas
ksを、イベントEventMessageに配置することで、選択部
22において、イベントEventMessageの取捨選択が可能
となり、その結果、サブジェクトに、フィルタマスクfi
lteringMasksを含ませなくても、サブジェクトの取捨選
択が可能となる。即ち、サブジェクトは、イベントEven
tMessageに基づいて取得されるから、イベントEventMes
sageの取捨選択を行うことで、結果的に、サブジェクト
の取捨選択も行われる。さらに、それにより、サブジェ
クトによって更新されるオブジェクトの取捨選択も行わ
れる。 【0167】次に、イベントEventMessageにおける生存
時間(期限情報)timeToLiveは、イベントEventMessage
の有効期限を表す。即ち、受信端末5においては、放送
ネットワーク4を介して送信されてくるイベントEventM
essageが受信されるが、例えば、受信端末5では、受信
されたイベントEventMessageが、一旦、データベース2
3に記憶されるので、即座に処理されるとは限らない。
このため、イベントEventMessageを対象に、図11のデ
ータ要求処理を行おうとするときには、そのイベントEv
entMessageが、既に、使用不能の状態になっていること
がある。 【0168】即ち、例えば、イベントEventMessageに、
サブジェクトの放送時刻などが配置されている場合にお
いて、図11のデータ要求処理の開始時刻が、その放送
時刻を過ぎていることがある。この場合、図11のデー
タ要求処理を行ったとしても、既にサブジェクトの放送
は終了しているから、受信端末5において、そのサブジ
ェクトを受信することはできない。従って、そのような
使用不能のイベントEventMessageを、データベース23
に記憶させておくのは、記憶容量の無駄であり、好まし
くない。 【0169】また、イベントEventMessageは、受信端末
5に対して、例えば、衛星回線などの放送ネットワーク
4を介して送信する他、上述したように、例えば、イン
ターネットなどの通信ネットワーク6を介して送信する
こともできるが、イベントEventMessageを通信ネットワ
ーク6を介して送信する場合には、回線の混み具合(ト
ラフィック)などに起因して、受信端末5でイベントEv
entMessageを受信するのが、サーバ2による送信がなさ
れてから、相当の時間が経過した後になることがある。
このような場合も、イベントEventMessageが、既に、使
用不能の状態になっていることがある。 【0170】そこで、生存時間timeToLiveには、いわ
ば、イベントEventMessageの鮮度を表す指標として、そ
のイベントEventMessageを廃棄する時刻が配置される。 【0171】この場合、受信端末5では、イベントの受
信時刻や、データベース23に記憶されたイベントを参
照した時刻などが、生存時間timeToLiveに配置された時
刻を経過していた場合、そのイベントは使用不能である
として廃棄される(受信したイベントはデータベース2
3に記憶されず、また、参照されたイベントはデータベ
ース23から削除される)。 【0172】なお、サーバ2では、生存時間timeToLive
は、例えば、次のようにして設定される。即ち、サーバ
2のデータ構成部17では、イベントEventMessageに対
応するオブジェクトの更新間隔(オブジェクトが更新さ
れてから、次に更新されるまでの時間)の平均値などが
求められ、その平均値の整数倍によって表される時間
を、イベントEventMessageの作成時刻に加算して得られ
る時刻が、生存時間timeToLiveに配置される。なお、生
存時間timeToLiveの設定方法は、これに限定されるもの
ではない。 【0173】次に、イベントEventMessageにおけるオブ
ジェクト識別子objectIdentifierは、そのイベントEven
tMessageが更新を報知するオブジェクトが存在する位置
に関する情報(位置情報)で、受信端末5では、このオ
ブジェクト識別子objectIdentifierに基づいて、更新さ
れたオブジェクトが特定、認識される。サーバ2におい
て、データベース3のオブジェクトが更新された場合、
そのオブジェクトの更新に対応して、イベントEventMes
sageが作成されるから、その更新されたオブジェクトを
特定するオブジェクト識別子objectIdentifierによれ
ば、その更新を報知するイベントEventMessageを特定す
ることができ、従って、オブジェクト識別子objectIden
tifierは、図7に示したIDに相当する。 【0174】オブジェクト識別子objectIdentifierの型
ObjectIdentifierは、例えば、次のように定義される。 【0175】ObjectIdentifier::=SEQUENCE{ avairable
Time AvairableTime OPTIONAL, locator Locator} 【0176】取得可能時間avairableTimeは、更新が報
知されたオブジェクトが存在する時間的な位置、即ち、
例えば、その更新後のオブジェクトが、データベース3
に登録された時間や、データベース3に登録されている
時間(オブジェクトが更新されてから、次に更新される
までの時間)などの、オブジェクトが有効に存在する時
間を表す。取得可能時間avairableTimeは、OPTIONALで
あるから、記述しても、またしなくても良く、その型Av
airableTimeは、例えば、次のように定義される。 【0177】AvairableTime::=SEQUENCE{ startTime UT
CTime, endTime UTCTime OPTIONAL} 【0178】開始時刻startTimeは、ここでは、例え
ば、更新後のオブジェクトがデータベース3に登録され
た時刻を表す。また、終了時刻endTimeは、ここでは、
例えば、更新後のオブジェクトが、次に更新される時刻
を表す。なお、取得可能時間avairableTimeを記述する
場合、開始時刻startTimeの記述は必須であるが、終了
時刻endTimeの記述は任意(OPTIONAL)である。 【0179】オブジェクト識別子objectIdentifierにお
けるロケータlocatorは、更新が報知されたオブジェク
トが存在する地理的または論理的な位置を表す。ここ
で、オブジェクトの地理的な位置とは、例えば、オブジ
ェクトを管理するサーバ2のインターネットアドレスな
どのネットワーク上の位置を特定するための情報を意味
する。また、論理的な位置とは、オブジェクトが、ある
テーブルやデータ構造などの一部を構成している場合に
おける、そのテーブルやデータ構造中のオブジェクトの
位置を意味する。具体的には、例えば、オブジェクト
が、EPG(Electric Program Guide)の、あるチャン
ネルにおける、ある時間帯のテレビジョン放送番組を紹
介する欄を構成している場合には、EPG上の、その欄
の位置が、そのオブジェクトの論理的な位置となる。 【0180】ロケータlocatorの型Locatorは、例えば、
次のように定義される。 【0181】Locator::=CHOICE{ netLocator NETLocat
or dvbSpecificLocator DVBSpecificLocator} 【0182】ここで、CHOICE{}は、かっこ{}内で定義
されている変数netLocatorとdvbSpecificLocatorのうち
のいずれかが選択されること(従って、Locatorが選択
型であること)を意味する。 【0183】ネットロケータnetLocatorは、インターネ
ットプロトコルによりアクセス可能なドメインのリソー
スを特定するもので、その型NETLocatorは、例えば、以
下のように定義される。 【0184】NETLocator::=SEQUENCE{ nsapSpecificLoc
ator NSAPSpecificLocator OPTIONAL, universalRes
ourceIdentifier EXTERNAL} 【0185】ここで、EXTERNALは、ASN.1モジュー
ルのスコープ外で定義されるデータ型(外部型)である
ことを意味し、その定義は、ASN.1の構文にしたが
った定義でなくても良い。 【0186】NSAPロケータnsapSpecificLocator
は、NSAP(Networks Service Access Point)を特
定するのに用いられるもので、その型NSAPSpecificLoca
torは、例えば、次のように定義される。 【0187】NSAPSpecificLocator::=SEQUENCE{ nsapAd
dress EXTERNAL, additionalInfo ANYOPTIONAL} 【0188】NSAPアドレスnsapAddressは、外部型
(EXTERNAL)であり、そのシンタクスとしては、例え
ば、E.164NSAPformatや、AESA(ATM(Asynchronous
Transfer Mode) End System Address)のNSAPencodeE.1
64formatなどを採用することができる。なお、E.164NSA
Pformatについては、例えば、ISO/IEC8348:Network Ser
vice Definitionに、AESAのNSAPencodeE.164formatにつ
いては、例えば、ATM User-Network Interface(UNI) Sp
ecification 3.0/3.1に、それぞれ、その定義が記載さ
れている。 【0189】付加情報additionalInfoは、NSAPアド
レスnsapAddressにアクセスする際に必要となる、例え
ば、PPP(Point to Point Protocol)を選択するこ
とを示すプロトコル識別情報や、認証プロトコルに必要
な情報、モデム設定コマンドシーケンス(ヘイズATコマ
ンド)などの付加情報であり、その型は任意(任意型)
(ANY)とされている。なお、付加情報additionalInfo
の記述は任意である。 【0190】ネットロケータnetLocatorにおけるリソー
ス識別子universalResourceIdentifierは、いわゆるU
RI(Universal Resource Identifier)を意味する。
URIによれば、WWWにおいて提供されるリソースを
一意に識別することができ、それは、ユーザがインター
ネットに直接接続することができる場合(受信端末5
が、インターネットに直接接続される場合)に利用され
る。ここで、リソース識別子universalResourceIdentif
ierのシンタクスとしては、例えば、RFC1630:Universal
Resource Identifiers in WWW: A Unifying Syntax fo
r the Expression of Names and Addresses of Objects
on the Network as used in the World-Wide Webに定
義されているものを利用することができる。 【0191】なお、ネットロケータnetLocatorとして、
URIと、NSAPロケータnsapSpecificLocatorとの
両方を利用可能としたのは、例えば、X.25や公衆網を利
用したダイヤルアップ接続(ATM接続も含む)によっ
てアクセス可能な、孤立したインターネットのドメイン
におけるオブジェクトにアクセスすることができるよう
にするためである。 【0192】ロケータlocatorにおけるDVBロケータd
vbSpecificLocatorは、DVB(Digital Video Broadca
sting)互換のディジタル放送によるストリーム上のリ
ソースを特定するもので、その型DVBSpecificLocator
は、例えば、次のように定義される。 【0193】DVBSpecificLocator::=CHOICE{ dvbPrimit
iveLocator DVBPrimitiveLocator, dvbDataCarouselLo
cator DVBDataCarouselLocator, dvbObjectCarouselLo
catorDVBObjectCarouselLocator} 【0194】プリミティブロケータdvbPrimitiveLocato
rは、DVBにおいて定義されているデータ構造/スト
リームを特定するもので、これにより、例えば、DVB
−SIに規定されているディジタル放送によるEPG上
の任意のテーブルを指定することができる。従って、イ
ベントEventMessageは、例えば、DVB−SIに規定さ
れているフォーマットにより放送されるEPGテーブル
の内容の更新にも利用することができる。なお、DVB
−SIについては、例えば、ETC300 468:Digital broad
casting systems for television, sound and data ser
vices;Specification for Service Information(SI) in
Digital Video Broadcasting(DVB) systemsに、その詳
細が記載されている。 【0195】プリミティブロケータdvbPrimitiveLocato
rの型DVBPrimitiveLocatorは、例えば、次のように定義
される。 【0196】DVBPrimitiveLocator::=SEQUENCE{ networ
kID [0] INTEGER OPTIONAL, transportStreamID [1]
INTEGER OPTIONAL, packetID [2] INTEGER OPTIONA
L, serviceID [3] INTEGER OPTIONAL, tableID [4]
INTEGER OPTIONAL, tableIDExtention [5] INTEGER
OPTIONAL, sectionNumber [6] INTEGER OPTIONAL, ev
entID [7] INTEGER OPTIONAL, componentTag [8] I
NTEGER OPTIONAL} 【0197】ここで、かっこ[]とその中に配置されて
いる数字は、構造型を構成する同一の型の複数の変数そ
れぞれを識別するためのタグである。 【0198】なお、NetworkID, TransportID, packetI
D, serviceID, tableID, tableIDExtention, sectionNu
mber, eventID, componentTagについては、例えば、ISO
/IEC13818-1:Infomation technology-Generic coding o
f moving pictures and associated audio information
-Part1:Systems-International Standard(IS)、およびE
TC300 468:Digital broadcasting systems for televis
ion, sound and data services;Specification for Ser
vice Information(SI) in Digital Video Broadcasting
(DVB) systemsに、その詳細が記載されているので、こ
こでは、説明を省略する。 【0199】DVBロケータDVBSpecificLocatorにおけ
るデータカルーセルロケータdvbDataCarouselLocator
は、データカルーセル(Data Carousel)と呼ばれるデ
ータ構造を特定するもので、その型DVBDataCarouselLoc
atorは、例えば、次のように定義される。 【0200】DVBDataCarouselLocator::=SEQUENCE{ dvb
PrimitiveLocator DVBPrimitiveLocator, groupID
[0] INTEGER OPTIONAL, moduleID [1] INTEGER OPTI
ONAL} 【0201】また、DVBロケータDVBSpecificLocator
におけるオブジェクトカルーセルロケータdvbObjectCar
ouselLocatorは、オブジェクトカルーセル(Object Car
ousel)と呼ばれるデータ構造を特定するもので、その
型DVBObjectCarouselLocatorは、例えば、次のように定
義される。 【0202】DVBObjectCarouselLocator::=SEQUENCE{ d
vbPrimitiveLocator DVBPrimitiveLocator, carouselID
[0] INTEGER OPTIONAL, moduleID [1] INTEGER OP
TIONAL, objectKey [2] INTEGER OPTIONAL} 【0203】なお、データカルーセル、オブジェクトカ
ルーセル、groupID, moduleID, carouselID, objectKey
については、例えば、Digital Video Broadcasting:DVB
Specification for Data Broadcasting-Final Draft 1
2/02/97、およびImplementation Guidelines for Datab
roadcasting(SI-DAT382 Rev.3)に、その詳細が記載され
ているので、ここでは、説明を省略する。 【0204】次に、イベントEventMessageにおけるオブ
ジェクトバージョンobjectVersionは、そのイベントEve
ntMessageに基づいて取得されるサブジェクトによって
更新されるオブジェクトの、その更新後のバージョンを
表し、図7におけるバージョン情報に相当する。オブジ
ェクトバージョンobjectVersionとしては、例えば、オ
ブジェクトが更新される度にインクリメントされる整数
値や、更新後のオブジェクトのハッシュ値などを用いる
ことができる。 【0205】イベントEventMessageにおけるサブジェク
トリンクsubjectLinksは、そのイベントEventMessageに
基づいて取得されるサブジェクト(オブジェクト識別子
objectIdentifierによって特定されるオブジェクトを更
新するためのサブジェクト)を特定するためのもので、
その型SubjectLinksは、例えば、次のように定義され
る。 【0206】SubjectLinks::=SEQUENCE OF{ subjectIde
ntifier ObjectIdentifier, subjectVersion INTEGER
OPTIONAL, qosSpecification QOSSpecification OPTI
ONAL,clientIdentifer ClientIdentifier OPTIONAL} 【0207】サブジェクト識別子subjectIdentifier
は、上述のオブジェクト識別子objectIdentifierと同一
の型ObjectIdentifierを有し、そこには、サブジェクト
が存在する位置に関する情報(位置情報)が配置され
る。従って、受信端末5では、このサブジェクト識別子
subjectIdentifierに基づいて、オブジェクトを更新す
るためのサブジェクトが取得される。 【0208】なお、サブジェクト識別子subjectIdentif
ierは、ObjectIdentifier型であるから、取得可能時間a
vairableTimeを有する場合があるが、これは、図7で説
明した放送スケジュール情報の中の放送時刻に相当す
る。また、サブジェクト識別子subjectIdentifierは、
ロケータlocatorを有するが、これは、図7で説明した
サーバアクセス情報(サーバ2などのIPアドレス)
(サブジェクトの地理的位置)や、放送スケジュール情
報の中の放送チャンネル(サブジェクトの論理的位置)
に相当する。 【0209】サブジェクトバージョンsubjectVersion
は、整数型(INTEGER)で、サブジェクトのバージョン
を表す。即ち、例えば、サブジェクトに、いわゆるバグ
があり、その修復がされたサブジェクトが新たに作成さ
れる場合がある。また、サブジェクトの内容は同一のま
まで、そのシンタクスが変更される場合がある。そのよ
うな場合において、バグの修正前のサブジェクトと修正
後のサブジェクトとを区別したり、シンタクスの変更前
のサブジェクトと変更後のサブジェクトとを区別するた
めなどに、サブジェクトバージョンsubjectVersionは用
いられる。 【0210】サービス仕様qosSpecificationには、サブ
ジェクトを、サブジェクト識別子subjectIdentifierに
基づいて取得するかどうかを決めるための基準として用
いることのできる情報(取得決定基準情報)が配置され
る。即ち、サブジェクトリンクSubjectLinksは、SEQUEN
CE OF{}で定義されているから、かっこ{}内で定義さ
れている変数の組み合わせが、1以上配置されて構成さ
れる。具体的には、例えば、サブジェクトが、放送ネッ
トワーク4を介して放送されるとともに、サーバ2にお
いて、受信端末5からの要求に応じて、通信ネットワー
ク6を介して送信される場合には、放送ネットワーク4
を介して放送されるサブジェクトと、通信ネットワーク
6を介して送信されるサブジェクトとのそれぞれについ
て、サブジェクトリンクSubjectLinksを規定するsubjec
tIdentifier, subjectVersion, qosSpecification, cli
entIdentifierが記述される。このような場合におい
て、サービス仕様qosSpecificationは、サブジェクト
を、放送ネットワーク4または通信ネットワーク6のう
ちのいずれを利用して受信するのかを決定するために参
照される。 【0211】サービス仕様qosSpecificationの型QOSSpe
cificationは、例えば、次のように定義される。 【0212】QOSSpecification::=SEQUENCE OF{ qosSpe
cType INTEGER, qosSpecValue INTEGER} 【0213】QOSタイプqosSpecTypeには、サブジェ
クトを、サブジェクト識別子subjectIdentifierに基づ
いて取得するかどうかを決めるための基準として用いる
情報の種別を表す整数値が配置される。即ち、QOSタ
イプqosSpecTypeは、それと組になっているQOS値qos
SpecValueが、どのような情報の値であるのかを表す。 【0214】QOS値qosSpecValueには、サブジェクト
識別子subjectIdentifierに基づいて、サブジェクトを
取得するかどうかを決めるための基準として用いる情報
としての、例えば、サーバ2側にかかっている負荷の状
況や、サブジェクトのデータ量、通信ネットワーク6の
混み具合などに対応する整数値が配置される。 【0215】例えば、QOS値qosSpecValueが、サーバ
2側にかかっている負荷が大きいことを表している場合
には、サブジェクトを、通信ネットワーク6を介して要
求したのでは、サブジェクトが送信されてくるのに時間
を要すると予想されるから、放送ネットワーク4を介し
て放送されてくるのを待って受信した方が良いとの判断
の基準にすることができる。また、例えば、QOS値qo
sSpecValueが、サブジェクトのデータ量が多いことを表
している場合には、サブジェクトを、通信ネットワーク
6を介して要求したのでは、データ量の多いサブジェク
トを受信するのに通信コストが多くかかると予想される
から、放送ネットワーク4を介して放送されてくるのを
待って受信した方が良いとの判断の基準にすることがで
きる。さらに、例えば、QOS値qosSpecValueが、通信
ネットワーク6のトラフィック量が少ないことを表して
いる場合には、サブジェクトを、即座に、かつ短い時間
で取得することができると予想されるから、通信ネット
ワーク6を介して受信した方が良いとの判断の基準にす
ることができる。 【0216】ここで、以上のようなことから、QOS値
qosSpecValueは、サブジェクトの提供サービスの質を表
しているということもできる。 【0217】サブジェクトリンクsubjectLinksにおける
クライアント識別子clientIdentifierには、サブジェク
トの取得が許可されているユーザに関する情報(ユーザ
情報)が配置され、その型ClientIdentfierは、例え
ば、次のように定義される。 【0218】ClientIdentifier::=CHOICE{ clientGroup
Identifier INTEGER, clientIdentifiers SET OF INTEG
ER} 【0219】グループ識別子clientGroupIdentifierに
は、ある複数の受信端末のグループを特定する整数値が
配置される。グループ識別子clientGroupIdentifierに
よれば、それによって特定される複数の受信端末だけ
に、サブジェクトを取得させることが可能となる。 【0220】クライアント識別子clientIdentifiersに
は、1以上の受信端末のユーザID(図13および図1
4で説明したユーザID)が配置される。クライアント
識別子clientIdentifiersによれば、それによって特定
される1以上の受信端末だけに、サブジェクトを取得さ
せることが可能となる。なお、クライアント識別子clie
ntIdentifiersの型であるSET OF INTEGERは、整数型の
集合(集合型)を表す。 【0221】以上のように、クライアント識別子client
Identifierによれば、サブジェクトを取得させる受信端
末を制限することができるので、例えば、1のサーバ
に、サブジェクトの要求が集中することなどを防止する
ことができる。 【0222】以上、イベントを、任意のトランスポート
プロトコル上で実現するためのフォーマットを、AN
S.1を用いた抽象構文表現によって表したが、このよ
うなフォーマットのイベントの符号化を、例えば、AS
N.1準拠の商用/パブリックドメインソフトウェアの
ツールSnaccを利用して行う場合には、例えば、以
下のようなファイルを、その入力として与えてやればよ
い。 【0223】EventMessage DEFINITIONS::=BEGINEventM
essage::=SEQUENCE{ formatVersionFormatVersion, fil
teringMasks FilteringMasks OPTIONAL, timeToLive
UTCTime, objectIdentifier ObjectIdentifier, objec
tVersion INTEGER OPTIONAL, subjectLinks Subjec
tLinks OPTIONAL}FormatVersion::=SEQUENCE{ majorVe
rsion INTEGER, minorVersion INTEGER}FilteringMask
s::=SEQUENCE OF{ filteringMaskIdentifier INTEGER,
filteringMaskField ANY DEFINED BY filteringMaskIde
ntifiler}ObjectIdentifier::=SEQUENCE{ avairableTim
e AvairableTimeOPTIONAL, locator Locator}Avairabl
eTime::=SEQUENCE{ startTime UTCTime,endTime UTCTi
me OPTIONAL}Locator::=CHOICE{ netLocator NETLoca
tor dvbSpecificLocator DVBSpecificLocator}NETLocat
or::=SEQUENCE{ nsapSpecificLocator NSAPSpecificLo
cator OPTIONAL, universalResourceIdentifier EXTE
RNAL}NSAPSpecificLocator::=SEQUENCE{ nsapAddress E
XTERNAL, additionalInfoANY OPTIONAL}DVBSpecificLo
cator::=CHOICE{ dvbPrimitiveLocator DVBPrimitiveL
ocator, dvbDataCarouselLocator DVBDataCarouselLoc
ator, dvbObjectCarouselLocator DVBObjectCarouselLo
cator}DVBPrimitiveLocator::=SEQUENCE{networkID
[0] INTEGER OPTIONAL, transportStreamID [1] INTEG
ER OPTIONAL, packetID [2] INTEGER OPTIONAL, ser
viceID [3] INTEGER OPTIONAL, tableID [4] INTEG
ER OPTIONAL, tableIDExtention [5] INTEGER OPTION
AL, sectionNumber [6] INTEGER OPTIONAL, eventID
[7] INTEGER OPTIONAL, componentTag [8] INTEGER
OPTIONAL}DVBDataCarouselLocator::=SEQUENCE{ dvbP
rimitiveLocator DVBPrimitiveLocator, groupID [0]
INTEGER OPTIONAL, moduleID [1] INTEGER OPTIONA
L}DVBObjectCarouselLocator::=SEQUENCE{ dvbPrimitiv
eLocator DVBPrimitiveLocator, carouselID [0] INTE
GER OPTIONAL,moduleID [1] INTEGER OPTIONAL, obj
ectKey [2] INTEGER OPTIONAL}SubjectLinks::=SEQUE
NCE OF{ subjectIdentifier ObjectIdentifier, subjec
tVersionINTEGER OPTIONAL, qosSpecification QOSSp
ecification OPTIONAL, clientIdentifer ClientIdent
ifier OPTIONAL}QOSSpecification::=SEQUENCE OF{ qos
SpecType INTEGER, qosSpecValue INTEGER}ClientIdent
ifier::=CHOICE{ clientGroupIdentifier INTEGER, cli
entIdentifiers SET OF INTEGER}END 【0224】次に、上述の場合においては、受信端末5
が、サーバ2が送信するイベントを受信し、そのイベン
トに配置されたフィルタマスクfilteringMasksに基づい
て、その取捨選択、即ち、いわばイベントのフィルタリ
ングを行い、選択されたイベントに基づいて、オブジェ
クトの更新を行うようになされている。 【0225】ここで、フィルタマスクfilteringMasks
は、上述したように、マスク識別子filteringMaskIdent
ifierと、マスクフィールドfilteringMaskFieldとから
構成されるが、マスクフィールドfilteringMaskFieldと
しては、例えば、本件発明者が先に提案した特願平10
−130392号(以下、適宜、文献1という)に記載
されているようなフィーマットのものを用いることがで
きる。 【0226】即ち、文献1では、あるメタデータから抽
出した情報の一部または全部をフィルタリングに適した
フォーマットに変換して、マスクフィールドfilteringM
askFieldとして用いる例が示されている。 【0227】この例を応用した場合、サーバ2では、更
新されるオブジェクト(イベントの中のオブジェクト識
別子objectIdentifierで特定されるオブジェクト)のメ
タ情報を、文献1で例示されているメタデータシンタク
ス(PICSや、RDF/XMLなど)で記述し、それ
を、やはり文献1で例示されている方法で抽出、変換し
て、マスクフィールドfilteringMaskFieldに配置する値
を生成する。なお、このマスクフィールドfilteringMas
kFieldを解釈するためのスキーマは、文献1で例示され
ているフォーマットで記述され、そのマスクフィールド
filteringMaskFieldが送信される前に、あるいは同時
に、受信端末5に送信しておく(または、受信端末5
が、httpなどの所定のプロトコルによって、マスクフィ
ールドfilteringMaskFieldを解釈するためのスキーマを
取得しておく)。一方、受信端末5では、そのスキーマ
を参照し、マスクフィールドfilteringMaskFieldを解釈
して、イベントのフィルタリングを行う。 【0228】具体的には、サーバ2において、例えば、
図15に示すようなディレクトリ構造で、オブジェクト
が管理されている場合を考えると、イベントのフィルタ
リングは、次のようにして行われる。なお、図15にお
いては、ディレクトリ(ディレクトリノード)を○印
で、オブジェクトとしてのディレクトリエントリを●印
で、それぞれ示してある。また、図15においては、ル
ートディレクトリ(root)は、2つの下位ディレクトリ
aおよびbを有し、ディレクトリaは、3つの下位ディ
レクトリaa,ab,acを有している。そして、ディ
レクトリaa,ab,acそれぞれは、幾つかのオブジ
ェクトを有している。また、ディレクトリbは、2つの
下位ディレクトリbaおよびbbを有しており、ディレ
クトリba,bbそれぞれは、幾つかのオブジェクトを
有している。ここで、図15における各ディレクトリ
は、その下位階層にあるオブジェクトの、例えばカテゴ
リに相当する。 【0229】図15のディレクトリ構造において、ルー
トディレクトリが有する2つのディレクトリaまたはb
それぞれには、例えば、ビット0または1が割り当てら
れている。また、ディレクトリaが有する3つのディレ
クトリaa,ab,acそれぞれには、例えば、ビット
00,01,10が割り当てられている。さらに、ディ
レクトリbが有する2つのディレクトリbaまたはbb
それぞれには、例えば、ビット0または1が割り当てら
れている。 【0230】このような場合に、各ディレクトリを、ル
ートディレクトリから下位階層への最短のパスを考えた
ときに通るディレクトリに割り当てられたビット(また
はビット列)を、上位ビットから順次配置した、例え
ば、1バイト(8ビット)のビット列で表すこととす
る。 【0231】この場合、ルートディレクトリの下位階層
のディレクトリaは、「0*******」で、ディレクトリa
の下位階層のディレクトリaa(以下、適宜、a.aa
と記述する)は、「000*****」で、ディレクトリaの下
位階層のディレクトリab(以下、適宜、a.abと記
述する)は、「001*****」で、ディレクトリaの下位階
層のディレクトリac(以下、適宜、a.acと記述す
る)は、「010*****」で、それぞれ表される。また、ル
ートディレクトリの下位階層のディレクトリbは、「1*
******」で、ディレクトリbの下位階層のディレクトリ
ba(以下、適宜、b.baと記述する)は、「10****
**」で、ディレクトリbの下位階層のディレクトリbb
(以下、適宜、b.bbと記述する)は、「11******」
で、それぞれ表される。なお、*印は、ドントケア(do
n't care)を表す。 【0232】そして、フィルタマスクfilteringMasks
(のマスクフィールドfilteringMaskField)には、それ
が配置されているイベントが更新を報知するオブジェク
トが属しているディレクトリを表す、上述のようなビッ
ト列を配置する。従って、ここでは、フィルタマスクfi
lteringMasksは、1バイトのワードとなる。 【0233】一方、受信端末5では、フィルタマスクfi
lteringMasksによってイベントをフィルタリングするた
めのマスク値が設定される。即ち、受信端末5におい
て、例えば、ディレクトリb.bbが有するオブジェク
トに対するアクセス頻度が高い場合には(従って、ユー
ザは、そのオブジェクトに高い関心を持っている)、そ
のディレクトリb.bb以外をマスクするためのマスク
値「11xxxxxx」が設定される。 【0234】この場合、受信端末5では、マスク値のう
ちのxの部分は無視され、1または0となっている部分
(以下、適宜、有効ビットという)が一致するフィルタ
マスクfilteringMasksを有するイベントだけが選択され
る。従って、マスク値が、上述のように「11xxxxxx」で
ある場合には、上位2ビットがいずれも1のフィルタマ
スクfilteringMasksが配置されたイベントだけ、即ち、
ここでは、ディレクトリb.bbを表すビット列がフィ
ルタマスクfilteringMasksに配置されているイベントだ
けが選択される。その結果、アクセス頻度の高い、ディ
レクトリb.bbが有するオブジェクトだけが更新され
る。 【0235】また、受信端末5において、例えば、ディ
レクトリa.abが有するオブジェクトに対するアクセ
ス頻度が高い場合には、そのディレクトリa.ab以外
をマスクするためのマスク値「001xxxxx」が設定され
る。 【0236】この場合、受信端末5では、上位3ビット
それぞれが0,0,1となっているフィルタマスクfilt
eringMasksが配置されたイベントだけ、即ち、ここで
は、ディレクトリa.abを表すビット列がフィルタマ
スクfilteringMasksに配置されているイベントだけが選
択される。その結果、アクセス頻度の高い、ディレクト
リa.abが有するオブジェクトだけが更新される。 【0237】また、例えば、受信端末5において、ディ
レクトリa.aaが有するオブジェクト、ディレクトリ
a.abが有するオブジェクト、およびディレクトリ
a.acが有するオブジェクト、即ち、ディレクトリa
を共通のディレクトリとして有するオブジェクトに対す
るアクセス頻度が高い場合には、そのディレクトリa以
外をマスクするためのマスク値「0xxxxxxx」が設定され
る。 【0238】この場合、受信端末5では、最上位ビット
が0となっているフィルタマスクfilteringMasksが配置
されたイベントだけ、即ち、ここでは、ディレクトリ
a,a.aa,a.ab,a.acのうちのいずれかを
表すビット列がフィルタマスクfilteringMasksに配置さ
れているイベントだけが選択される。その結果、やは
り、アクセス頻度の高い部分だけが更新される。 【0239】ところで、上述した場合では、受信端末5
において、イベントのフィルタリングは、イベントを受
信するごとに行われるようになされている。 【0240】しかしながら、受信端末5において受信し
たイベントすべてを対象にフィルタリングを行うという
ことは、いわば、サーバ2から送信されてくるイベント
すべてを、常時監視していなければならず、このよう
に、イベントを常時監視することは、受信端末5に多大
な負荷をかけることになり、受信端末5のリソースの効
率的な活用の観点から望ましいとはいえない。即ち、受
信端末5において、例えば、図9に示した各ブロックに
相当する処理を行うプロセッサ(図示せず)の処理能力
や、データの記憶容量、電源がバッテリから供給される
場合のバッテリの容量などのリソースの制約がある場合
(例えば、特に、受信端末5が移動体通信が可能な携帯
型の端末である場合)には、イベントを常時監視するこ
とは、受信端末5にとって大きな負担となる。 【0241】そこで、サーバ2を有する放送局には、送
信しようとしているイベントに、そこに配置されたフィ
ルタマスクfilteringMasksと同一のフィルタマスクfilt
eringMasksが配置された他の1以上のイベントを認識す
るための認識情報を配置させるようにすることができ
る。 【0242】この場合、受信端末5では、あるイベント
を受信すると、そこに配置された認識情報から、そのイ
ベントと同一のフィルタマスクfilteringMasksが配置さ
れたイベントを認識することが可能となる。 【0243】即ち、認識情報として、例えば、その認識
情報が配置されたイベントの次に、そのイベントと同一
のフィルタマスクfilteringMasksが配置されたイベント
の送信が開始される送信開始時刻を含む情報を採用す
る。この場合、受信端末5では、あるイベントを受信す
ると、そこに配置された認識情報から、そのイベントと
同一のフィルタマスクfilteringMasksが配置されたイベ
ントが送信されてくる送信開始時刻を認識することが可
能となり、従って、あるイベントを受信し、フィルタリ
ングによって、そのイベントを選択した場合には、認識
情報から得られる送信開始時刻となるまで、イベントの
フィルタリングを中断することが可能となる。その結
果、受信端末5において、イベントを常時監視する必要
がなくなり、受信端末5における処理の負荷を軽減する
ことができる。 【0244】具体的には、放送局では、例えば、ディレ
クトリb.bbに属するオブジェクトの変更を報知する
イベントには、フィルタマスクfilteringMasks「11****
**」が配置される。さらに、そのイベントには、その次
に、同一のフィルタマスクfilteringMasks「11******」
が配置されて送信されるイベントの認識情報も配置さ
れ、送信される。 【0245】この場合、受信端末5において、例えば、
ディレクトリb.bb以外をマスクするためのマスク値
「11xxxxxx」が設定されている場合には、上位2ビット
がいずれも1のフィルタマスクfilteringMasksが配置さ
れたイベント、即ち、ここでは、ディレクトリb.bb
を表すビット列がフィルタマスクfilteringMasksに配置
されているイベントが受信され、選択される。この選択
されたイベントには、上述したように、その次に、フィ
ルタマスクfilteringMasks「11******」が配置されて送
信されるイベントの認識情報が配置されており、受信端
末5は、この認識情報から、フィルタマスクfilteringM
asks「11******」が配置されたイベントの送信が、次に
開始される時刻を認識し、その時刻まで、イベントのフ
ィルタリングを中断する(イベントの取捨選択するため
の処理を行わない)ようにすることができる。 【0246】あるいは、放送局では、例えば、ディレク
トリaに属するオブジェクトの変更を報知するイベント
には、フィルタマスクfilteringMasks「0*******」が配
置される。即ち、図15では、ディレクトリaに属する
オブジェクトは、その下位ディレクトリaa,ab,a
cに属するオブジェクトであるから、そのオブジェクト
の変更を報知するイベントには、ディレクトリaに対応
するビット0を最上位ビットとし、それに続けて、ディ
レクトリaa,ab,acに対応するビット00,0
1,10を付加した3つの「000*****」、「001****
*」、「010*****」のうちのいずれかがフィルタマスクf
ilteringMasksとして配置され、さらに、その3つのい
ずれかがフィルタマスクfilteringMasksとして配置され
たイベントには、その次に、同一のフィルタマスクfilt
eringMasksが配置されて送信されるイベントの認識情報
も配置され、送信される。 【0247】なお、この場合の「同一」のフィルタマス
クfilteringMasksには、フィルタマスクfilteringMasks
が完全に一致する場合の他、フィルタマスクfilteringM
asksの上位1ビット以上だけが一致する場合も含ませる
ことができる。即ち、「000*****」、「001*****」、
「010*****」のうちのいずれかがフィルタマスクfilter
ingMasksとして配置されたイベントには、その次に、そ
の3つのうちのいずれかがフィルタマスクfilteringMas
ksとして配置されて送信されるイベントの認識情報を配
置して送信するようにすることができる。 【0248】この場合、受信端末5において、例えば、
ディレクトリa以外をマスクするためのマスク値「0xxx
xxxx」が設定されている場合には、最上位ビットが1の
フィルタマスクfilteringMasksが配置されたイベント、
即ち、ここでは、ディレクトリa,a.aa,a.a
b,a.acのうちのいずれかを表すビット列がフィル
タマスクfilteringMasksに配置されているイベントが受
信され、選択される。この選択されたイベントには、上
述したように、その次に、「000*****」、「001****
*」、「010*****」のうちのいずれかがフィルタマスクf
ilteringMasksとして配置されて送信されるイベントの
認識情報が配置されており、受信端末5は、この認識情
報から、その3つのうちのいずれかがフィルタマスクfi
lteringMasksとして配置されたイベントの送信が、次に
開始される時刻を認識し、その時刻まで、イベントのフ
ィルタリングを中断する(イベントの取捨選択するため
の処理を行わない)ようにすることができる。 【0249】以上のようにすることで、受信端末5で
は、必要なタイミングにおいて、イベントを監視するだ
けで済むようになり、処理負担の抑制を図ることができ
る。 【0250】次に、図16は、以上のようにして受信端
末5の処理負担の軽減を図る場合の、図1の放送局の構
成例を示している。なお、図16においては、イベント
に関する処理に関係する部分だけを図示してあり、その
他の、例えば、サブジェクトの処理に関する部分等は、
図2のサーバ2における場合と同様であるため、その図
示は省略してある。 【0251】送信側マスタデータベース31は、図1の
データベース3に相当し、各種のオブジェクトを記憶し
ている。更新検出装置32は、送信側マスタデータベー
ス31におけるオブジェクトの更新を検出し、オブジェ
クトの更新があった旨を、イベントメッセージ/フィル
タリングマスク(eventMessage/filteringMask)生成装
置(以下、適宜、生成装置という)33に知らせるよう
になされている。生成装置33(構成手段)は、更新検
出装置32からオブジェクトの更新があった旨を受信す
ると、送信側マスタデータベース31を参照すること
で、その更新を報知するためのイベントeventMessageを
構成(生成)し、イベントメッセージ(eventMessage)
データベース(以下、適宜、単に、データベースとい
う)34に供給するようになされている。データベース
34は、生成装置33からのイベントeventMessageを一
時記憶するようになされている。 【0252】イベントメッセージ(eventMessage)スケ
ジューリング装置(以下、適宜、スケジューリング装置
という)35は、データベース34に記憶されたイベン
トeventMessageの送信スケジュールを設定するようにな
されている。この送信スケジュールは、イベントリンク
(eventLink)設定装置(以下、適宜、設定装置とい
う)36、およびイベントメッセージ(eventMessage)
放送装置(以下、適宜、放送装置という)37に供給さ
れるようになされている。 【0253】設定装置36(構成手段)は、スケジュー
リング装置35からの送信スケジュールに基づいて、上
述の認識情報に相当するイベントリンクeventLinkを生
成し、データベース34に記憶されたイベントeventMes
sageの中に配置(設定)するようになされている。 【0254】放送装置37(送信手段)は、スケジュー
リング装置35からの送信スケジュールにしたがい、デ
ータベース34に記憶されたイベントeventMessageを読
み出し、放送ネットワーク4を介して送信するようにな
されている。 【0255】以上のように構成される放送局では、スケ
ジューリング装置35において送信スケジュールを設定
した後、設定装置36において、データベース34に記
憶されたイベントeventMessageに配置されたフィルタマ
スクfilteringMaskが解析される。さらに、フィルタマ
スクfilteringMaskのフォーマットが同一のスキーマに
基づいている場合には、設定装置36において、同一の
フィルタマスクfilteringMaskが配置されたイベントの
中に、イベントリンクeventLinkメンバが追加され、そ
のイベントリンクeventLink構造に、次に、同一のフィ
ルタマスクfilteringMaskが配置されたイベントが送信
される送信開始時刻avairableTimeが埋め込まれる。 【0256】即ち、ここでは、イベントEventMessage
は、例えば、上述の定義にイベントリンクeventLinkを
追加して、次のように定義される。 【0257】EventMessage::=SEQUENCE{ formatVersion
FormatVersion, filteringMasksFilteringMasks O
PTIONAL, timeToLive UTCTime, objectIdentifier
ObjectIdentifier, objectVersion INTEGER OPTI
ONAL, subjectLinks SubjectLinks OPTIONAL eve
ntLinks EventLinks OPTIONAL} 【0258】イベントEventMessageに、新たに追加され
たeventLinksは、それが配置されるイベントeventMessa
geに配置されたフィルタマスクfilteringMasksと同一の
フィルタマスクfilteringMasksが配置されるイベントev
entMessageの、いわば所在を認識するための認識情報
で、その型EventLinksは、例えば、次のように定義され
る。 【0259】EventLinks::=SET OF EventLink;EventLin
k::=SEQUENCE{ filteringMasks FilteringMasks, even
tIdentifier ObjectIdentifier} 【0260】イベントリンクeventLinksのフィルタマス
クfilteringMasksには、イベントeventMessageのフィル
タマスクfilteringMasksと同一の値が配置される。ま
た、eventIdentifierは、上述した型ObjectIdentifier
を有し、そこには、イベントリンクeventLinksのフィル
タマスクfilteringMasksと同一の値が(イベントの)フ
ィルタマスクfilteringMasksに配置されたイベントeven
tMessageが存在する位置に関する情報(位置情報)が配
置される。 【0261】なお、上述したように、型ObjectIdentifi
erは、avairableTimeをメンバとして有し、さらに、ava
irableTimeは、startTimeおよびendTimeを有する。本実
施の形態では、例えば、イベントリンクeventLinksのフ
ィルタマスクfilteringMasksと同一の値が(イベント
の)フィルタマスクfilteringMasksに配置されたイベン
トeventMessageの送信開始時刻または送信終了時刻が、
それぞれstartTimeまたはendTimeに設定されるようにな
されている。 【0262】次に、図17のフローチャートを参照し
て、図16の放送局の処理について説明する。 【0263】まず、更新検出装置32では、ステップS
81において、送信側マスタデータベース31における
オブジェクトに更新があったかどうかが判定され、なか
ったと判定された場合、ステップS81に戻る。また、
ステップS81において、オブジェクトの更新があった
と判定された場合、即ち、更新検出装置32において、
送信側マスタデータベース31におけるオブジェクトの
更新が検出された場合、その旨が、生成装置33に供給
される。 【0264】生成装置33は、更新検出装置32から、
オブジェクトが更新された旨を受信すると、ステップS
82に進み、送信側マスタデータベース31を参照する
ことで、その更新を報知するためのイベントeventMessa
geを構成する。即ち、生成装置33は、例えば、format
Versionや、filteringMasks,timeToLiveなどのメンバ
を配置して、イベントeventMessageを構成する。なお、
生成装置33は、その時点で値の分かっているメンバ
(変数)だけを配置することで、イベントeventMessage
を構成する。即ち、イベントeventMessageを構成するメ
ンバのうち、例えば、設定装置36で設定されるイベン
トリンクeventLinks等は、ここでは、イベントeventMes
sageに配置されない。 【0265】生成装置33で得られたイベントeventMes
sageは、データベース34に供給されて記憶される。そ
の後、スケジューリング装置35は、ステップS83に
おいて、データベース34に記憶されたイベントeventM
essageの送信スケジュールを設定し、その送信スケジュ
ールを、設定装置36および放送装置37に供給する。 【0266】設定装置36は、データベース34に記憶
されたイベントeventMessageの送信スケジュールを受信
すると、ステップS84において、その送信スケジュー
ルに基づき、データベース34に記憶されたイベントev
entMessageの中で、ある一定時間内に送信されるイベン
トeventMessageを認識する。さらに、設定装置36は、
その認識したイベントeventMessageに配置されたフィル
タマスクfilteringMasksを抽出し、ステップS85に進
む。 【0267】ステップS85では、設定装置36は、ス
テップS84で抽出したフィルタマスクfilteringMasks
の値を判定することで、それらの中から、値が同一(上
述した意味の「同一」)のものどうしのフィルタマスク
filteringMasksが配置されたイベント(以下、適宜、同
一カテゴリイベントという)eventMessageを検出する。
そして、設定装置36は、同一カテゴリイベントeventM
essageについて、イベントリンクeventLinksを生成し、
その同一カテゴリイベントeventMessageに配置する。以
上のようにして、データベース34には、イベントリン
クeventLinksが配置されたイベントeventMessageが記憶
される。 【0268】その後、ステップS86に進み、放送装置
37は、スケジューリング装置35からの送信スケジュ
ールにしたがい、データベース34に記憶されたイベン
トeventMessageを読み出し、放送ネットワーク4を介し
て送信し、ステップS81に戻る。 【0269】以上の処理により、放送局では、例えば、
次のようなイベントeventMessageが構成されて送信され
る。 【0270】即ち、いま、送信側マスターデータベース
31において、例えば、図15に示したようなディレク
トリ構造でオブジェクトが記憶されており、ディレクト
リa.abに属するある1のオブジェクトdata1と、他
の1のオブジェクトdata3が更新され、さらに、ディレ
クトリb.bbに属するある1のオブジェクトdata2
と、他の1のオブジェクトdata4が更新されたとする。 【0271】この場合、生成装置33において、オブジ
ェクトdata1乃至data4それぞれの更新を報知するための
イベントeventMessage1,eventMessage2,eventMessa
ge3,eventMessage4が構成される。 【0272】さらに、スケジューリング装置35では、
例えば、その4つのイベントeventMessage1乃至eventM
essage4を送信する送信スケジュール(例えば、送信開
始時刻、送信終了時刻、送信レート(転送レート)、さ
らには、送信を繰り返し行う場合には、その周期や回数
など)が設定される。 【0273】そして、その後、設定装置36において、
必要なイベントリンクeventLinksが生成され、イベント
eventMessage1,eventMessage2,eventMessage3,eve
ntMessage4に、必要に応じて配置される。 【0274】ここで、いま、スケジューリング装置35
において、図18に示すように、イベントeventMessage
1については、例えば、12時34分乃至12時35分
と、18時34分乃至18時35分が、eventMessage2
については、例えば、13時42分乃至13時43分
が、eventMessage3については、例えば、15時27分
乃至15時28分が、eventMessage4については、16
時42分乃至16時43分が、それぞれ送信時刻(送信
時間)として設定されたとする。 【0275】この場合、12時34分から送信が開始さ
れ、12時35分で送信が終了するイベントeventMessa
ge1としては、例えば、次のようなものが構成される。 【0276】eventMessage1{ formatVersion(?), filt
eringMasks(ディレクトリa.abを表すビット列「001
*****」), timeToLive(?), objectIdentifier(data1の
識別子), objectVersion(?), subjectLinks(?), eventL
inks eventLinks{ filteringMasks(ディレクトリ
a.abを表すビット列「001*****」), eventIdenti
fier{ avairableTime{ startTime(15時27
分),endTime(15時28分)}, locator{ dvbSpe
cificLocator(?) } } } }} 【0277】なお、上述のイベントeventMessage1(後
述するeventMessage2,eventMessage3,eventMessage4
についても同様)におけるメンバの後に配置したカッコ
()内の記述は、そのメンバに設定された値を示してい
る。また、カッコ()内の記述が?になっているのは、
設定装置36の処理に関係のないメンバを表している。 【0278】12時34分乃至12時35分の間に送信
されるイベントeventMessage1に配置されたフィルタマ
スクfilteringMasksと同一のフィルタマスクfilteringM
asksが配置されたイベントのうち、イベントeventMessa
ge1の送信後に最も早く(次に)送信されるのは、ここ
では、15時27分乃至15時28分の間に送信される
イベントeventMessage3であり(図18)、このため、
イベントeventMessage1のイベントリンクeventLinksを
構成するavairableTimeのstartTimeまたはendTimeに
は、そのイベントeventMessage3の送信開始時刻である
15時27分、または送信終了時刻である15時28分
が、それぞれ配置される。 【0279】次に、13時42分から送信が開始され、
13時43分で送信が終了するイベントeventMessage2
としては、例えば、次のようなものが構成される。 【0280】eventMessage2{ formatVersion(?), filte
ringMasks(ディレクトリb.bbを表すビット列「11**
****」), timeToLive(?), objectIdentifier(data2の識
別子),objectVersion(?), subjectLinks(?), eventLink
s eventLinks{ filteringMasks(ディレクトリb.b
bを表すビット列「11******」), eventIdentifier{a
vairableTime{ startTime(16時42分),endTime
(16時43分)}, locator{ dvbSpecificLocato
r(?) } } } }} 【0281】13時42分乃至13時43分の間に送信
されるイベントeventMessage2に配置されたフィルタマ
スクfilteringMasksと同一のフィルタマスクfilteringM
asksが配置されたイベントのうち、イベントeventMessa
ge2の送信後に最も早く送信されるのは、ここでは、1
6時42分乃至16時43分に送信されるイベントeven
tMessage4であり(図18)、このため、イベントevent
Message2のイベントリンクeventLinksを構成するavaira
bleTimeのstartTimeまたはendTimeには、そのイベントe
ventMessage4の送信開始時刻である16時42分、また
は送信終了時刻である16時43分が、それぞれ配置さ
れる。 【0282】次に、15時27分から送信が開始され、
15時28分で送信が終了するイベントeventMessage3
としては、例えば、次のようなものが構成される。 【0283】eventMessage3{ formatVersion(?), filte
ringMasks(ディレクトリa.abを表すビット列「001*
****」), timeToLive(?), objectIdentifier(data3の識
別子),objectVersion(?), subjectLinks(?), eventLink
s eventLinks{ filteringMasks(ディレクトリa.a
bを表すビット列「001*****」), eventIdentifier{a
vairableTime{ startTime(18時34分),endTime
(18時35分)}, locator{ dvbSpecificLocato
r(?) } } } }} 【0284】15時27分乃至15時28分の間に送信
されるイベントeventMessage3に配置されたフィルタマ
スクfilteringMasksと同一のフィルタマスクfilteringM
asksが配置されたイベントのうち、イベントeventMessa
ge3の送信後に最も早く送信されるのは、ここでは、1
8時34分乃至18時35分に送信されるイベントeven
tMessage1であり(図18)、このため、イベントevent
Message3のイベントリンクeventLinksを構成するavaira
bleTimeのstartTimeまたはendTimeには、そのイベントe
ventMessage1の送信開始時刻である18時34分、また
は送信終了時刻である18時35分が、それぞれ配置さ
れる。 【0285】次に、16時42分から送信が開始され、
16時43分で送信が終了するイベントeventMessage4
としては、例えば、次のようなものが構成される。 【0286】eventMessage4{ formatVersion(?), filte
ringMasks(ディレクトリb.bbを表すビット列「11**
****」), timeToLive(?), objectIdentifier(data4の識
別子),objectVersion(?), subjectLinks(?)} 【0287】16時42分乃至16時43分の間に送信
されるイベントeventMessage4に配置されたフィルタマ
スクfilteringMasksと同一のフィルタマスクfilteringM
asksが配置されたイベントのうち、イベントeventMessa
ge4の送信後に送信されるものは、ここでは存在しない
ため、イベントeventMessage4には、イベントリンクeve
ntLinksは配置されない。 【0288】以上のように、あるイベントeventMessage
に配置されたフィルタマスクfilteringMasksと同一のフ
ィルタマスクfilteringMasksが配置された同一カテゴリ
イベントの送信が行われる予定がある場合があるには、
あるイベントeventMessageには、そのイベントeventMes
sageの次に送信される同一カテゴリイベントの送信時刻
が設定されたイベントリンクeventLinksが配置される。
なお、図18における点線の矢印は、イベントリンクev
entLinksによって送信時刻が表されているイベントを指
している。 【0289】次に、図19は、上述したようなイベント
リンクeventLinksを導入したイベントeventMessageが送
信されてくる場合の、図1の受信端末5の構成例を示し
ている。 【0290】ブロードキャスト受信装置41(受信手
段)は、放送ネットワーク4を介して送信されてくるイ
ベントやサブジェクトなどを受信するようになされてお
り、イベントは、フィルタリング処理装置42に、サブ
ジェクトは、更新情報取得装置47に、それぞれ供給さ
れるようになされている。 【0291】フィルタリング処理装置42(選択手段)
は、フィルタリングマスク(filteringMask)設定装置
(以下、適宜、設定装置という)43に設定されている
マスク値に基づいて、ブロードキャスト受信装置41か
ら供給されるイベントを取捨選択する選択処理を行うよ
うになされている。なお、フィルタリング処理装置42
は、タイマ装置46の出力に基づいて、自身が行う選択
処理の制御も行うようになされている。 【0292】フィルタリング処理装置42で選択された
イベントは、イベントメッセージ(eventMessage)デー
タベース(以下、適宜、データベースという)44に供
給されるようになされており、データベース44は、フ
ィルタリング処理装置42からのイベントを、一時記憶
するようになされている。 【0293】タイマ設定装置45は、データベース44
に記憶されたイベントeventMessageに配置されたイベン
トリンクeventLinksを参照し、タイマ装置46に計時さ
せるタイマ時間を設定するようになされている。タイマ
装置46は、タイマ設定装置45によって設定されたタ
イマ時間を計時し、その計時結果を、フィルタリング装
置42に供給するようになされている。 【0294】更新情報取得装置47(処理手段)は、デ
ータベース44に記憶されたイベントを読み出し、その
イベントによって更新が報知されたオブジェクトを更新
するためのサブジェクトを取得するようになされてい
る。即ち、更新情報取得装置47には、上述したよう
に、ブロードキャスト受信装置41からサブジェクトが
供給されるようになされており、更新情報取得装置47
は、データベース44から読み出したイベントに対応す
るサブジェクトを、ブロードキャスト受信装置41から
のサブジェクトの中から選択する。また、更新情報取得
装置47は、双方向通信型データ取得装置48を制御
し、データベース44から読み出したイベントに対応す
るサブジェクトを、通信ネットワーク6を介して要求、
受信させることで取得する。そして、更新情報取得装置
47は、取得したサブジェクトに基づいて、受信側ロー
カルデータベース49におけるオブジェクトを更新する
ようになされている。 【0295】受信側ローカルデータベース49は、図9
のデータベース23に相当し、オブジェクトを記憶する
ようになされている。 【0296】次に、図20および図21のフローチャー
トを参照して、図19の受信端末5の処理について説明
する。 【0297】図20のフローチャートに示すように、受
信装置5では、まず最初に、ステップS91において、
ユーザの嗜好等に基づいて、マスク値FMが設定され
る。即ち、設定装置43は、例えば、ユーザが、受信側
ローカルデータベース49にアクセスしたアクセス履歴
(視聴履歴)を管理しており、そのアクセス履歴に基づ
いて、ユーザが興味を持っているカテゴリを認識し、そ
の認識結果に基づいて、マスク値FMを設定する。設定
装置43において設定されたマスク値FMは、フィルタ
リング処理装置42に供給される。 【0298】ここで、放送局において、例えば、図15
に示したようなディレクトリ構造でオブジェクトが管理
されている場合に、設定装置43において、ユーザが興
味を持っているカテゴリが、例えば、ディレクトリa.
abに対応するカテゴリであると認識されたときには、
マスク値として、「001xxxxx」が設定される。また、ユ
ーザが興味を持っているカテゴリが、例えば、ディレク
トリb.bbまたはaに対応するカテゴリであると認識
されたときには、マスク値FMとして、「11xxxxxx」ま
たは「0xxxxxxx」が、それぞれ設定される。 【0299】その後、ブロードキャスト受信装置41で
イベントが受信されると、そのイベントは、フィルタリ
ング処理装置42に供給される。フィルタリング処理装
置42では、ステップS42において、ブロードキャス
ト受信装置41からのイベントが、設定装置43からの
マスク値FMに基づいて取捨選択され、データベース4
4に供給されて記憶される。即ち、フィルタリング処理
装置42は、ブロードキャスト受信装置41からのイベ
ントに配置されているフィルタマスクfilteringMasks
と、設定装置43からのマスク値FMとを、有効ビット
について比較し、それらが一致する場合には、ブロード
キャスト受信装置41からのイベントを、データベース
44に供給して記憶させ、一致しない場合には破棄す
る。 【0300】ここで、上述したような送信スケジュール
で、イベントeventMessage1,eventMessage2,eventMes
sage3,eventMessage4が送信されてくる場合において、
マスク値として、例えば、上述したように「001xxxx
x」、「11xxxxxx」、または「0xxxxxxx」が設定されて
いるときには、フィルタリング処理装置42では、最初
に、12時34分に送信が開始されたeventMessage1、
13時42分に送信が開始されたeventMessage2、また
は12時34分に送信が開始されたeventMessage1が、
それぞれ選択されることになる。 【0301】そして、ステップS93に進み、タイマ設
定装置45は、データベース44に記憶されたイベント
を読み出し、そのイベントに、イベントリンクeventLin
ksが配置されているかどうかを判定する。ステップS9
3において、イベントに、イベントリンクeventLinksが
配置されていると判定された場合、ステップS94に進
み、タイマ設定装置45は、現在時刻から、そのイベン
トリンクeventLinksのavairableTimeの中のstartTimeま
での時間をタイマ時間として設定する。そして、タイマ
設定装置45は、そのタイマ時間を、タイマ装置46に
供給し、ステップS95に進む。なお、タイマ装置46
は、タイマ設定装置45からタイマ時間を受信すると、
その計時を開始する。 【0302】一方、ステップS93において、イベント
に、イベントリンクeventLinksが配置されていないと判
定された場合、ステップS94をスキップして、ステッ
プS95に進み、タイマ装置46に、計時すべきタイマ
時間が設定されている(従って、タイマ装置46におい
て、そのタイマ時間の計時が行われている)かどうかが
判定され、設定されていないと判定された場合、即ち、
タイマ装置46がタイマ時間の計時を行っていない場
合、ステップS96に進み、タイマ設定装置45は、所
定の短い時間をタイマ時間として設定し、タイマ装置4
6に供給して、ステップS97に進む。 【0303】また、ステップS95において、タイマ装
置46に、計時すべきタイマ時間が設定されている(従
って、タイマ装置46において、そのタイマ時間の計時
が行われている)と判定された場合、即ち、タイマ装置
46がタイマ時間の計時を行っている場合、ステップS
96をスキップして、ステップS97に進み、タイマ装
置46が、そのタイマ時間の計時を終了するまで、待ち
時間がおかれる。そして、タイマ装置46におけるタイ
マ時間の計時が終了すると、ステップS92に戻り、以
下、同様の処理が繰り返される。 【0304】即ち、タイマ装置46は、タイマ時間の計
時を開始するとき、フィルタリング処理装置42に対し
て、計時を開始する旨の計時開始メッセージを送信し、
フィルタリング処理装置42は、この計時開始メッセー
ジを受信すると、処理を中断する。そして、タイマ装置
46は、タイマ時間の計時を終了すると、フィルタリン
グ処理装置42に対して、計時を終了した旨の計時終了
メッセージを送信し、フィルタリング処理装置42は、
この計時終了メッセージを受信すると、処理を再開す
る。従って、フィルタリング処理装置42は、タイマ装
置46において、タイマ時間の計時が行われている最中
は、処理を中断しており、その結果、その間、ブロード
キャスト受信装置41から出力されるイベントは、フィ
ルタリング処理装置42において取捨選択の対象とされ
ず、単に破棄される。 【0305】以上のような処理が行われることにより、
例えば、フィルタリング処理装置42において、最初
に、図18に示した12時34分に送信が開始されたイ
ベントeventMessage1が選択された場合には、その後、
そのイベントeventMessage1に配置されたイベントリン
クeventLinksのavairableTimeの中のstartTimeに設定さ
れた15時27分まで、即ち、イベントeventMessage1
が更新を報知するオブジェクトと同一カテゴリの他のオ
ブジェクトの更新を報知するイベントeventMessage3の
送信が開始される15時27分まで、フィルタリング処
理装置42は、動作を停止する(例えば、いわゆるスリ
ープ状態になる)。そして、15時27分にあると、フ
ィルタリング処理装置42は、再び、動作状態となる。 【0306】また、例えば、フィルタリング処理装置4
2において、最初に、図18に示した13時42分に送
信が開始されたイベントeventMessage2が選択された場
合には、その後、そのイベントeventMessage2に配置さ
れたイベントリンクeventLinksのavairableTimeの中のs
tartTimeに設定された16時42分まで、即ち、イベン
トeventMessage2が更新を報知するオブジェクトと同一
カテゴリの他のオブジェクトの更新を報知するイベント
eventMessage4の送信が開始される16時42分まで、
フィルタリング処理装置42は、動作を停止する。そし
て、16時42分にあると、フィルタリング処理装置4
2は、再び、動作状態となる。 【0307】従って、フィルタリング処理装置42で
は、イベントを常時監視せずに済み、その結果、その処
理負担を軽減することができる。 【0308】次に、図19の受信端末5では、データベ
ース44にイベントが記憶されると、図21のフローチ
ャートにしたがった処理が必要に応じて行われる。 【0309】即ち、更新情報取得装置47は、ステップ
S101において、データベース44に記憶されたイベ
ントを読み出し、そのイベントによって更新が報知され
たオブジェクトを更新するためのサブジェクトを取得す
る。即ち、更新情報取得装置47は、データベース44
から読み出したイベントに対応するサブジェクトを、ブ
ロードキャスト受信装置41が受信したサブジェクトの
中から選択する。あるいは、更新情報取得装置47は、
双方向通信型データ取得装置48を制御し、データベー
ス44から読み出したイベントに対応するサブジェクト
を、要求、受信させることで取得する。そして、更新情
報取得装置47は、ステップS102において、取得し
たサブジェクトに基づいて、受信側ローカルデータベー
ス49におけるオブジェクトを更新し、処理を終了す
る。なお、図21のフローチャートにしたがった処理
は、データベース44に、まだ処理の対象とされていな
いイベントが記憶されている場合には、そのイベント
を、新たに処理の対象として、再度行われる。 【0310】ここで、イベントリンクeventLinksを導入
したイベントeventMessageの符号化を、ASN.1準拠
の商用/パブリックドメインソフトウェアのツールSn
accを利用して行う場合には、例えば、以下のような
ファイルを、その入力として与えてやればよい。なお、
以下においては、上述の、イベントリンクeventLinksを
導入する前のイベントeventMessageに対して、新たに追
加された部分には、その行末に*印を付してある。 【0311】EventMessage DEFINITIONS::=BEGINEventM
essage::=SEQUENCE{ formatVersionFormatVersion, fil
teringMasks FilteringMasks OPTIONAL, timeToLive
UTCTime, objectIdentifier ObjectIdentifier, objec
tVersion INTEGER OPTIONAL, subjectLinks Subjec
tLinks OPTIONAL, eventLinks EventLinks OPTIONAL
*}FormatVersion::=SEQUENCE{ majorVersion INTEGER,
minorVersion INTEGER}FilteringMasks::=SEQUENCE OF
{ filteringMaskIdentifier INTEGER, filteringMaskFi
eld ANY DEFINED BY filteringMaskIdentifiler}Object
Identifier::=SEQUENCE{ avairableTime AvairableTime
OPTIONAL, locator Locator}AvairableTime::=SEQUEN
CE{ startTime UTCTime, endTime UTCTime OPTIONAL}
Locator::=CHOICE{ netLocator NETLocator dvbSpecif
icLocator DVBSpecificLocator}NETLocator::=SEQUENCE
{ nsapSpecificLocator NSAPSpecificLocator OPTIO
NAL, universalResourceIdentifier EXTERNAL}NSAPSpec
ificLocator::=SEQUENCE{nsapAddress EXTERNAL, addit
ionalInfo ANY OPTIONAL}DVBSpecificLocator::=CHOIC
E{ dvbPrimitiveLocator DVBPrimitiveLocator, dvbDa
taCarouselLocatorDVBDataCarouselLocator, dvbObject
CarouselLocator DVBObjectCarouselLocator}DVBPrimit
iveLocator::=SEQUENCE{ networkID [0] INTEGER OPT
IONAL, transportStreamID [1] INTEGER OPTIONAL, pa
cketID [2] INTEGER OPTIONAL,serviceID [3] INTEG
ER OPTIONAL, tableID [4] INTEGER OPTIONAL, tab
leIDExtention [5] INTEGER OPTIONAL, sectionNumber
[6] INTEGER OPTIONAL,eventID [7] INTEGER OPT
IONAL, componentTag [8] INTEGER OPTIONAL}DVBData
CarouselLocator::=SEQUENCE{ dvbPrimitiveLocator DV
BPrimitiveLocator, groupID [0] INTEGER OPTIONA
L, moduleID [1] INTEGER OPTIONAL}DVBObjectCarous
elLocator::=SEQUENCE{ dvbPrimitiveLocator DVBPrimi
tiveLocator,carouselID [0] INTEGER OPTIONAL, mod
uleID [1] INTEGER OPTIONAL, objectKey [2] INTEG
ER OPTIONAL}SubjectLinks::=SEQUENCE OF{ subjectId
entifier ObjectIdentifier, subjectVersion INTEGER
OPTIONAL, qosSpecification QOSSpecification OPT
IONAL, clientIdentifer ClientIdentifier OPTIONAL}
QOSSpecification::=SEQUENCE OF{ qosSpecType INTEGE
R, qosSpecValue INTEGER}ClientIdentifier::=CHOICE
{ clientGroupIdentifier INTEGER, clientIdentifiers
SET OF INTEGER}EventLinks::=SET OF EventLink;
*EventLink::=SEQUENCE{
* filteringMasks FilteringMasks, *eventIdentif
ier ObjectIdentifier *} *END 【0312】なお、本実施の形態では、イベントのイベ
ントリンクeventLinksに、そのイベントの次に送信され
る同一カテゴリイベントだけの送信時刻を配置するよう
にしたが、イベントリンクeventLinksには、例えば、さ
らに、その次に送信される同一カテゴリイベントの送信
時刻も配置する、即ち、複数の同一カテゴリイベントの
送信時刻を配置するようにすることなども可能である。 【0313】 【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、受信側に
おいて、報知データを取捨選択する処理負担を軽減する
ことが可能となる。
の形態の構成例を示す図である。 【図2】図1のサーバ2の構成例を示すブロック図であ
る。 【図3】図1のミラーサーバ7の構成例を示すブロック
図である。 【図4】サーバ2が行う登録処理を説明するためのフロ
ーチャートである。 【図5】図1のデータベース1a乃至1cから供給され
るデータのフォーマットを示す図である。 【図6】サーバ2が行うデータ伝送処理を説明するため
のフローチャートである。 【図7】サブジェクトおよびイベントのフォーマットを
示す図である。 【図8】サーバ2が行う要求データ送信処理を説明する
ためのフローチャートである。 【図9】図1の受信端末5の構成例を示すブロック図で
ある。 【図10】受信端末5が行う受信処理を説明するための
フローチャートである。 【図11】受信端末5が行うデータ要求処理を説明する
ためのフローチャートである。 【図12】受信端末5が行うデータ出力処理を説明する
ためのフローチャートである。 【図13】サーバ2が行う負荷分散処理を説明するため
のフローチャートである。 【図14】受信端末5が行うアクセスサーバ決定処理を
説明するためのフローチャートである。 【図15】ディレクトリに対するビットアサインを示す
図である。 【図16】図1の放送局の構成例を示すブロック図であ
る。 【図17】図16の放送局の処理を説明するためのフロ
ーチャートである。 【図18】イベントの送信スケジュールを示す図であ
る。 【図19】図1の受信端末5の他の構成例を示すブロッ
ク図である。 【図20】図19の受信端末5の処理を説明するための
フローチャートである。 【図21】図19の受信端末5の処理を説明するための
フローチャートである。 【符号の説明】 1a乃至1c データベース, 2 サーバ, 3 デ
ータベース, 4 放送ネットワーク, 5 受信端
末, 6 通信ネットワーク, 7 ミラーサーバ,
8 データベース, 11 通信制御部, 12 資源
割当部, 13データ検索部, 14 複製管理部,
15 登録部, 17 データ構成部,18 伝送部,
21 受信部, 22 選択部, 23 データベー
ス,24 通信制御部, 25 要求部, 26 読み
出し部, 27 出力部,28 操作部, 31 送信
側マスタデータベース, 32 更新検出装置,33
イベントメッセージ/フィルタリングマスク生成装置
(構成手段), 34 イベントメッセージデータベー
ス, 35 イベントメッセージスケジューリング装
置, 36 イベントリンク設定装置(構成手段),
37 イベントメッセージ放送装置(送信手段), 4
1 ブロードキャスト受信装置(受信手段), 42
フィルタリング処理装置(選択手段), 43 フィル
タリングマスク設定装置, 44 イベントメッセージ
データベース, 45 タイマ設定装置, 46 タイ
マ装置, 47 更新情報取得装置(処理手段), 4
8双方向通信型データ取得装置, 49 受信側ローカ
ルデータベース
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 コンテンツの提供のためのデータの送信
を行う送信装置において、 前記コンテンツの更新を報知するための報知データであ
って、その報知データを取捨選択するための基準として
用いることのできる選択基準情報、およびその選択基準
情報と同一の選択基準情報が配置される前記報知データ
を認識するための認識情報を、少なくとも配置したもの
を構成する構成手段と、 前記報知データを送信する送信手段とを備えることを特
徴とする送信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002357092A JP2003264575A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 送信装置 |
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---|---|---|---|
JP2002357092A JP2003264575A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 送信装置 |
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---|---|---|---|
JP27735298A Division JP3474459B2 (ja) | 1998-09-30 | 1998-09-30 | 送信装置および送信方法、受信装置および受信方法、並びに送受信装置および送受信方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002357092A Pending JP2003264575A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 送信装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2003264575A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006109359A1 (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-19 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 放送コンテンツの更新方式および更新プログラム |
JP2011065245A (ja) * | 2009-09-15 | 2011-03-31 | Yahoo Japan Corp | イベント通知機能提供システム |
-
2002
- 2002-12-09 JP JP2002357092A patent/JP2003264575A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006109359A1 (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-19 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 放送コンテンツの更新方式および更新プログラム |
JP2011065245A (ja) * | 2009-09-15 | 2011-03-31 | Yahoo Japan Corp | イベント通知機能提供システム |
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