JP2003260666A - 研削材噴出防止機構を備えたサンドブラスト装置 - Google Patents

研削材噴出防止機構を備えたサンドブラスト装置

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JP2003260666A
JP2003260666A JP2002059994A JP2002059994A JP2003260666A JP 2003260666 A JP2003260666 A JP 2003260666A JP 2002059994 A JP2002059994 A JP 2002059994A JP 2002059994 A JP2002059994 A JP 2002059994A JP 2003260666 A JP2003260666 A JP 2003260666A
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Hide Kurosawa
秀 黒澤
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンドブラスト処理において、加工室外への
切削材の飛散を防止し、研削材に悪影響を与える不純物
を研削材に混入させないサンドブラスト装置を提供す
る。 【解決手段】 支持するシャフト25を介してブラスト
ノズル23を加工室20内に入れ、シャフト25を移動
するためのスリット穴22に沿い、ノズル位置を移動さ
せ、かつ、マスクを介して高圧空気により研削材26を
ノズルから噴射し、被加工物19上の表面物質を選択的
に切削除去するサンドブラスト装置において、スリット
穴22から処理室外への研削材の飛散を防止するため
に、スリット穴22上部の両側にブラシ毛28を設けて
スリット穴22を塞いだものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物に対し、
被加工物の加工面側に設けられたマスクを介して、ガラ
スビ−ズ等の研削材を高圧空気を用いて噴射させて、被
加工物の表面物質を選択的に切削除去するサンドブラス
ト装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、プラズマディスプレイパネル(以
下、PDPと記す)は、その奥行きの薄いこと、軽量であ
ること、鮮明な表示と視野角が広いことにより、種々の
表示装置に利用されつつある。一般に、PDPは、2枚の
対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一対の
電極を設け、その間にネオン、キセノン等を主体とする
ガスを封入した構造になっている。そして、これらの電
極間に電圧を印加し、電極周辺の微小なセル内で放電を
発生させることにより、各セルを発光させて表示を行う
ようにしている。特に情報表示をするためには、規則的
に並んだセルを選択的に放電発光させている。
【0003】ここで、PDPの構成を、図1に示すAC型PDP
の一例をあげて説明しておく。図1はPDP構成斜視図で
あるが、分かり易くするため前面板(ガラス基板1)と
背面板(ガラス基板2)を実際より離した状態で示して
ある。図示のように2枚のガラス基板1、2が互いに平
行に、かつ対向して配設されており、両者は背面板とな
るガラス基板2上に互いに平行に設けられたリブ3によ
り、一定の間隔に保持されるようになっている。前面板
となるガラス基板1の背面側には、透明電極よりなる放
電維持電極4と金属電極よりなるバス電極5とで構成さ
れる複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘
電体層6が形成されており、さらにその上に保護層7
(MgO層)が形成されている。また、背面板となるガラ
ス基板2の前面側には、前記複合電極と直交するように
リブ3の間に位置してアドレス電極8が互いに平行に形
成されており、これを覆って誘電体層9が形成され、さ
らにリブ3の壁面とセル底面を覆うようにして蛍光体1
0が設けられている。リブ3は放電空間を区画するため
のもので、区画された各放電空間をセルないし単位発光
領域と言う。このAC型PDPは面放電型であって、前面板
上の複合電極間に交流電圧を印加し、放電させる構造で
ある。この場合、交流をかけているために電界の向きは
周波数に対応して変化する。そして、この放電により生
じる紫外線により蛍光体10を発光させ、前面板を透過
する光を観察者が視認するようになっている。なお、DC
型PDPにあっては、電極は誘電体層で被覆されていない
構造を有する点でAC型と相違するが、その放電効果は同
じである。
【0004】そして、従来、上記PDPに使用する背面板
のリブの形成方法としては、ガラス基板上にリブ形成材
料をリブパタ−ン形状に、スクリ−ン印刷にて複数回繰
り返して重ねて印刷して所要の高さに積み上げ、乾燥さ
せるスクリ−ン印刷法、あるいは、ガラス基板上にリブ
形成材料を全面に塗布した後、塗布面上にサンドブラス
トに耐性を有するレジストを所定形状にパタ−ニング形
成し、該レジストをマスクとしてサンドブラストにより
リブ形成材料を所定形状に形成するサンドブラスト法が
採られていた。しかし、上記のスクリ−ン印刷法におい
ては、リブとしての所定の厚さを得るには、数回から1
0数回程度のペ−スト状のリブ形成材料のスクリ−ン印
刷が必要で手間がかかる上に、印刷精度の管理が必要と
なり、品質的にも満足のいくものを得ることが難しく、
現在では、サンドブラスト法が主流となっている。
【0005】ここで、サンドブラスト法によるリブ形成
方法を図2に示し、さらに説明しておく。図2(a)に
示すように、ガラス基板11の一面上に下引き層(図示
はしていない)を介して電極配線12を形成した後、該
電極配線12を覆うように、誘電体層13を形成する。
次いで、誘電体層13を覆って、加工用素材としてのリ
ブ形成材料14を塗布する(図2(b))。リブ形成材
料は、一般に、少なくともPbO等を主成分とする低融
点ガラス粉末と、アルミナ等のセラミック粉体よりなる
耐火物フィラ−と、セルロ−ス系樹脂等よりなるバイン
ダ−樹脂と、溶剤とを含むペ−スト状の材料である。次
いで、リブ形成材料上にサンドブラスト処理に耐性のあ
る感光性のレジスト層を設け、形成するリブの形状に対
応した所定形状のパタ−ンを有するフォトマスクを用い
て露光し、現像して、所定形状のレジストパタ−ン15
を形成する(図2(c))。そして、レジストパタ−ン
をサンドブラスト処理する際のマスクとして、サンドブ
ラスト処理を行い、マスクから露出しているリブ形成材
料のみを切削除去して、所定の形状にパタ−ン化したリ
ブ形成材料16を得る(図2(d))。次に、レジスト
を除去し、パタ−ン化したリブ形成材料を焼成して、リ
ブ17を誘電体層上に形成する(図2(e))。この
後、蛍光体層18をリブ間に形成し、蛍光体を焼成する
ことによりPDP背面板の製造工程は完了する(図2
(f))。
【0006】上記のサンドブラスト法においては、通
常、サンドブラスト装置が用いられており、例えば、本
出願人により特開2001−88030号公報等が開示
されている。サンドブラストに使用する研削材として
は、アルミナ、SiC、ZrO2、炭酸カルシウム、ガ
ラスビ−ズ等が挙げられるが、PDP用としては、一般
には炭酸カルシウムおよびアルミナの#600〜#12
00(JIS規格)程度のものが使用されている。
【0007】上記のサンドブラスト法においては、通
常、サンドブラスト装置が用いられており、PDP背面
板となるガラス基板へのリブ形成においては、ガラス基
板上に塗布されたリブ形成材料をサンドブラストに耐性
のあるマスクで覆い、研削材を噴出する複数本のブラス
トノズルを被加工物の搬送方向と垂直方向に移動させ、
マスクから露出した部分を選択的に切削してリブを形成
していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のサンドブラスト
法においては、PDP用の大面積の被加工基板に対し
て、ブラストノズルの幅が150mm程度しかなく、か
つ噴射分布を均一にするために、シャフトで支持された
ノズルを繰り返し往復運動させて研削材を噴射する方式
が行われている。しかし、移動機構を被加工物と同じ加
工室内に設置すると、研削材が移動機構に浸入し、レ−
ルやベアリングが摩耗して、振動や速度ムラ等の動作不
良を起こしてしまうという問題があった。研削材は上記
のように、硬度が高い材料を使用することが多いので、
ベアリングや駆動レ−ル等は容易に摩耗してしまう。そ
のために駆動系は加工室の外に設けざるを得ず、通常、
加工室の天井板の外に駆動系を設置している。天井板に
は、ノズルを支持し、かつ研削材の搬送配管を兼ねたシ
ャフトを通すためのスリット穴が必要になる。
【0009】しかしながら、PDPのサンドブラスト加
工に用いられている研削材の大きさは、通常、平均粒径
が10〜15μmと極めて小さいうえに、高圧噴射され
るので、スリット穴を容易に通って加工室から吹き出
し、周囲に飛散し堆積してしまうという問題があった。
しかも、堆積した研削材は再び周囲に飛散し、作業環境
を悪化させ、さらには他の装置、例えばモ−タ−の中に
入り込みモ−タ−ブラシを摩耗させてしまう等の問題を
引き起こすため、研削材がスリット穴を通って加工室か
ら噴出しないようにする必要があった。
【0010】このため、従来のサンドブラスト装置で
は、例えば、ウレタンゴム等のゴム材からなる遮蔽部材
で移動するシャフトをスリットの両側から押し付け、研
削材の飛散を防止する方法がある。しかし、この方法は
必ずしも密閉性が良くなく、また、移動するシャフトと
ゴムからなる遮蔽部材との摩擦により、粘着性のゴムの
粉末が発生し、このゴム粉末が発塵源となって被加工物
上に付着して製品不良を引き起こしたり、研削材と混ざ
ってしまい、研削材の再利用の時に問題となっていた。
あるいは、本出願人が特開平11−320409号公報
に開示しているように、ゴム、フッ素樹脂、耐熱性プラ
スチック等の遮蔽材料をシャフトの移動方向の前後に巻
き取りロ−ルで設けたスリット遮蔽機構がある。しか
し、この方法は、テ−プ状の遮蔽材料が研削材で摩耗し
て切断され、ブラスト加工中に切れたテ−プが被加工物
上に落ちて損傷を与え、不良基板を発生させるという問
題があった。
【0011】そこで本発明は、スリット穴から加工室外
への研削材の飛散を防止し、研削材に不純物を混入させ
ない研削材噴出防止機構を有するサンドブラスト装置
を、新たに提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係わるサンドブラスト装置は、
支持するシャフトを介してブラストノズルを加工室内に
入れ、該シャフトを加工室の天井に設けられた、ブラス
トノズルを固定するシャフトを移動するためのスリット
穴に沿い、繰り返し往復運動させながら、ブラストノズ
ル位置を移動させ、かつ、高圧空気により研削材をブラ
ストノズルから吹き付けて、マスクを介して被加工物上
の表面物質を選択的に切削除去するサンドブラスト装置
において、スリット穴から加工室外への研削材の飛散を
防止するために、スリット穴上部の両側にブラシを設け
てスリット穴を塞いだことを特徴とするものである。
【0013】請求項2の発明に係わるサンドブラスト装
置は、前記ブラシがブラシ毛とブラシ毛支持体より構成
され、少なくともブラシ毛が合成樹脂から形成されたこ
とを特徴とするものである。
【0014】請求項3の発明に係わるサンドブラスト装
置は、前記合成樹脂がポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂もしくはポリオレフィン系樹脂のいずれかである
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項4の発明に係るサンドブラスト装置
は、前記ブラシが帯電防止機能を有することを特徴とす
るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図3は本発明の研削材噴出防
止機構を備えたサンドブラスト装置の一実施例を示す概
略図で、図3(a)はサンドブラスト装置の被加工物1
9の搬送方向に対する側面図であり、図3(b)は、図
3(a)のブラスト装置をA−A線の断面において、搬
送方向の後方から見た図である。図4はブラスト加工室
20の天井21のスリット穴22を上方から見た概略図
である。図5はスリット穴22の断面模式図である。
【0017】本発明のサンドブラスト装置は、図3に示
すように、被加工物19の搬送方向に対して直交する方
向にブラストノズル23が移動する。ブラストノズル2
3は生産効率の点からスリットノズルが好ましい。図3
では、説明上、模式的に1個のブラストノズル23しか
示していないが、実用機では生産性を上げる点から、被
加工物19の搬送方向に沿って、研削材の噴射口となる
スリットの幅方向(長い方向)を揃えて複数列設け、か
つ、さらに各列にスリットの幅方向を揃えて複数個づつ
配置することが多い。したがって、複数列のそれぞれの
ブラストノズル23に対応して、各ブラストノズル23
が移動する範囲で、少なくとも複数列のスリット穴22
が加工室20の天井21に設けられている。被加工物1
9は搬送ロ−ル24にて搬送され、所定の速度で一方向
に移動しながら加工されるものである。ブラストノズル
23はシャフト25により支持されており、高圧エア−
と混合された研削材26はシャフト25内を通り、ブラ
ストノズル23の先端から被加工物19上に高圧で噴射
される。高圧で噴射された研削材26は被加工物19に
当たった後、研削された被加工物の表面物質と共にかな
りの速度で周囲に飛散する。研削材26の飛散によるト
ラブルを防止するために、ブラスト加工室20は天井板
21で仕切り、シャフト25の駆動系等は加工室外に設
置している。シャフト25は、駆動レ−ル30上を駆動
車輪31により往復運動する。
【0018】加工室天井21にはシャフト25が移動す
る範囲でスリット穴22を設け、スリット穴22の上部
の両側にブラシ固定台27を設ける。ブラシはブラシ毛
28とブラシ毛支持体29からなり、ブラシ毛支持体2
9はスリット穴の長さに対応した直方体形状が望まし
く、その一表面に多数のブラシ毛が起立状に蜜植されて
いる。ブラシ毛28は研削材が加工室外に飛散しないよ
うに、隙間なく十分な密度で設ける必要がある。ブラシ
毛支持体29は簡単に着脱できるようにネジ等の方法で
ブラシ固定台27に固定する。ブラシ毛28をスリット
穴22上に両側からかぶるように設置し、シャフトが通
らない時には、ブラシ毛28によりスリット穴22は密
閉される。シャフト25がある位置では、ブラシ毛28
の毛はたわみ、円滑にシャフト25を移動させ、シャフ
ト25の移動の抵抗にならない。また、シャフト25と
ブラシ毛28がこすれて摩耗粉が発生することがある
が、摩耗粉となっても粘着性を生じないブラシ毛28で
あれば、研削材26を噴射した時に飛ばされてしまい、
異物として被加工物19上に残留し、研削ムラを生じさ
せることはない。
【0019】ブラシ毛28に用いる材料としては、シャ
フト25を円滑に通す柔軟性、シャフト25が通った
後、元の位置に再び戻る弾性(いわゆる「腰」の強
さ)、耐摩耗性、ブラシ毛を安定して製造できる成形
性、例え摩耗粉を生じても、被加工物上に付着するよう
な粘着性を生じないこと等の特性を有していれば特に限
定されない。例えば、ステンレス線ブラシ毛等の金属製
ブラシ毛も使用できる。しかし、コスト面、作業性等を
考慮すると、合成樹脂製のブラシ毛の方が好ましく、合
成樹脂の中でも、ナイロン6やナイロン66等のポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリ
プロピレン等のポリオレフィン系樹脂がより好ましい樹
脂として挙げられる。
【0020】また、シャフト25とブラシ毛28との摩
擦による静電気帯電を防止するために、ブラシ毛に帯電
防止機能を持たせることも好ましい形態である。合成樹
脂製のブラシ毛に帯電防止機能を付与するためには、帯
電防止剤をブラシ毛にスプレ−する方法や帯電防止剤中
に浸漬して表面処理する方法と、ブラシ毛を形成する合
成樹脂中に帯電防止剤を添加する方法が用いられる。ブ
ラシ毛に用いる帯電防止剤としては、カ−ボンブラッ
ク、界面活性剤が挙げられ、これらの中から選ばれた1
種以上が用いられる。界面活性剤としては、アニオン系
では、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ポリスチレンスルホン酸アンモニウム等のスルホン
酸塩が挙げられ、カチオン系では、ポリビニルベンジル
トリメチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルメチ
ルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、
非イオン系では、ポリエチレングリコ−ルまたはその誘
導体、ポリオキシエチレンジアミン等が挙げられる。あ
らかじめ帯電防止剤を樹脂に添加する場合、樹脂に対す
る添加量の割合としては、帯電防止効果の付与と樹脂の
機械物性維持の点から、カ−ボンブラックを用いる場合
は数%〜10数%程度、界面活性剤を用いる場合は0.
5%〜数%程度が好ましい。
【0021】ブラシの形態としては、樹脂製のブラシ毛
支持体に多数の穴を設け、ブラシ毛を一方向に揃えて植
毛したようなものでもよいし、あるいは、ブラシ毛とブ
ラシ毛支持体を同一樹脂で一体成形したブラシでもよ
い。また、ブラシ毛はナイロン6で、ブラシ支持体はA
BS樹脂のように、ブラシ毛とブラシ支持体の材料が異
なっていても使用できる。さらに、ブラシ毛支持体の形
態として、コの字状あるいは2枚の板状の支持体間にブ
ラシ毛を挟んで固定する方法も可能である。ブラシ毛支
持体の材料としては、樹脂、金属等が使用可能であり、
特に限定されないが、帯電防止機能を有するブラシ毛を
使用する場合には、ブラシをア−スに接地する必要があ
るので、金属製のブラシ毛支持体を用いて接地すればよ
い。
【0022】
【実施例】以下、PDP背面板のリブ形成をサンドブラ
スト法により形成した例について、本発明を詳細に説明
する。
【0023】電極および誘電体層を形成した大きさ10
00mm×600mm、厚さ2.8mmのガラス基板上
に、ブレ−ドコ−タ−によりリブ形成材料を塗布し、乾
燥して膜厚160μmのリブ形成材料層を設け、次にリ
ブ形成材料層上にドライフィルム(東京応化工業(株)
製「BF−605」)をラミネ−トした。そして、ライ
ン状のパタ−ンを有するフォトマスクを用いて照射量4
00mJ/cm2で露光し、炭酸ナトリウム0.2重量
%水溶液により現像して、ライン幅100μm、スペ−
ス幅100μm(ピッチ200μm)のレジストパタ−
ンを形成した。
【0024】次いで、乾燥工程を経てから、図3に示す
サンドブラスト装置でサンドブラスト加工を行った。図
3のように、このサンドブラスト装置では、被加工物を
矢印方向に搬送しながらサンドブラスト加工を行うよう
になっており、装置的には複数の搬送ロ−ルからなる基
板搬送手段と、研削材を噴射するためのブラストノズル
を有する研削材噴射手段とを備えている。
【0025】図3では、ブラストノズルは模式的に1個
のみしか例示していないが、本実施例では、スリット幅
150mmのスリット型ブラストノズルを4列に、各列
2本の計8本で加工した。これらのブラストノズルはシ
ャフトを介して駆動系に接続されており、被加工物の進
行方向と直交する方向、すなわちライン状に形成された
レジストパタ−ンの長さ方向に往復運動するようになっ
ている。そして、各ブラストノズルが往復運動しながら
被加工物が移動することでサンドブラスト加工が行われ
る。シャフトが通るスリット穴は加工室天井に4列分の
4箇所設けてあり、スリット穴の大きさは長さ1300
mm、幅40mmである。ブラシ毛は、直径0.1m
m、長さ50mmのナイロン樹脂製のブラシ毛を、厚さ
5mmでブラシ毛密度約100〜130本/mm2程度
に設け、長さ1400mmのコの字状のナイロン製ブラ
シ毛支持体に接着剤を用いて固定し、ブラシとした。こ
のブラシをスリット穴の両側に設置し、スリット穴を密
閉した。両側に設けられたブラシ毛の先端は相互に若干
重なっており、ブラシ毛の略半分とブラシ毛支持体およ
びブラシ固定台はスリット穴よりも内側にある。本実施
例では、研削材としてアルミナ(フジミインコ−ポレ−
テッド製「FO#800」)を用い、ブラストノズルの
研削材の噴射量は200g/分、高圧エア−流量は1m
3 /分、圧力1kg/cm2 でブラスト加工を行った。
【0026】その結果、サンドブラスト加工時に飛散し
た研削材をほとんどスリット穴から加工室外に漏らさず
にリブ形成を行うことができ、加工ムラのない、リブ幅
100μm、リブピッチ200μm、リブ高さ160μ
mのパタ−ン化したリブ形成材料を得た。従来は、スリ
ット穴から加工室外に飛散した研削材が、たった1日で
数cmの厚さに堆積してしまうこともあったが、本発明
によるスリット穴にブラシを設けたサンドブラスト装置
を用いることにより、1日運転しても研削材は僅かに埃
を被った程度の量しか加工室外に漏れなくなった。
【0027】続いて、レジストパタ−ンを剥膜し、焼成
工程を経て、焼成されたリブを誘電体層上に密着形成し
た。この後、蛍光体層をリブ間にスクリ−ン印刷法で形
成し、焼成することにより、PDP背面板を得て、別途
作製した前面板と組み合わせて、PDPを作製した。
【0028】
【発明の効果】本発明のサンドブラスト装置は、スリッ
ト穴からブラスト加工室外への研削材の飛散を防止する
ために、スリット穴を塞ぐスリット遮蔽機構を備え、加
工室外への研削材の飛散防止による作業環境の改善と、
機械装置関係の摩耗事故防止、さらにノズルから噴射し
た研磨材に不純物を混入させることがない装置の提供を
可能とした。PDP背面板のリブをサンドブラスト法で
形成する際、サンドブラスト装置に本発明を適用した場
合には、生産上、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PDP基板を説明するための図
【図2】 サンドブラスト法によるリブ形成方法
【図3】 本発明のサンドブラスト装置
【図4】 ブラスト加工室天井のスリット穴概略図
【図5】 スリット穴の断面模式図
【符号の説明】
1、2、11 ガラス基板 3、17 リブ 4 放電維持電極 5、12 バス電極 6、13 誘電体層 7 保護層(MgO層) 8 アドレス電極 9 誘電体層 10、18 蛍光体層 14 リブ形成材料 15 レジストパタ−ン 16 パタ−ン化したリブ形成材料 19 被加工物 20 加工室 21 加工室天井 22 スリット穴 23 ブラストノズル 24 搬送ロ−ル 25 シャフト 26 研削材 27 ブラシ固定台 28 ブラシ毛 29 ブラシ毛支持体 30 駆動レ−ル 31 駆動車輪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持するシャフトを介してブラストノズ
    ルを加工室内に入れ、該シャフトを処理室の天井に設け
    られた、ブラストノズルを固定するシャフトを移動する
    ためのスリット穴に沿い、繰り返し往復運動させなが
    ら、ブラストノズル位置を移動させ、かつ、高圧空気に
    より研削材をブラストノズルから噴射し、マスクを介し
    て被加工物上の表面物質を選択的に切削除去するサンド
    ブラスト装置において、スリット穴から処理室外への研
    削材の飛散を防止するために、スリット穴上部の両側に
    ブラシを設けてスリット穴を塞いだことを特徴とするサ
    ンドブラスト装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラシがブラシ毛とブラシ毛支持体
    から構成され、少なくともブラシ毛が合成樹脂から形成
    されたことを特徴とする請求項1に記載のサンドブラス
    ト装置。
  3. 【請求項3】 前記合成樹脂がポリエステル系樹脂、ポ
    リアミド系樹脂もしくはポリオレフィン系樹脂のいずれ
    かであることを特徴とする請求項2に記載のサンドブラ
    スト装置。
  4. 【請求項4】 前記ブラシが帯電防止機能を有すること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のサ
    ンドブラスト装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101138148B1 (ko) 2009-11-03 2012-04-23 한국브라스트 주식회사 에어 샌드 브라스트머신의 연마재 투사 자동 모션장치
CN113199404A (zh) * 2020-01-30 2021-08-03 新东工业株式会社 喷砂加工装置以及喷砂加工方法

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