JP2003257913A - 化学的機械研磨装置、化学的機械研磨方法及びドレッシング方法 - Google Patents

化学的機械研磨装置、化学的機械研磨方法及びドレッシング方法

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JP2003257913A
JP2003257913A JP2002050627A JP2002050627A JP2003257913A JP 2003257913 A JP2003257913 A JP 2003257913A JP 2002050627 A JP2002050627 A JP 2002050627A JP 2002050627 A JP2002050627 A JP 2002050627A JP 2003257913 A JP2003257913 A JP 2003257913A
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polishing
pressure
speed
substrate holder
pad
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JP2002050627A
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English (en)
Inventor
Hideaki Yoshida
英朗 吉田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学的機械研磨方法において研磨レートが一
定になるようにする。 【解決手段】 回転可能に設けられた研磨定盤10の上
には研磨パッド11が設けられ、該研磨パッド11の上
方には、回転可能且つ上下動可能に基板ホルダー15が
設けられている。コンピュータ22は、RRmin ≦k×
P×V≦RRma x (但し、RRmin は研磨レートの下限
値であり、RRmax は研磨レートの上限値であり、kは
実験により決まる定数であり、Pは研磨の圧力であり、
Vは研磨の相対速度である。)の式に基づいて、研磨の
圧力と研磨の相対速度との積の範囲を求める。作業者
は、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲内で、基
板ホルダー15を研磨パッド11に接近させる加圧力、
研磨定盤10の回転速度及び基板ホルダー15の回転速
度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
多層配線工程又は素子分離工程等において被処理膜を平
坦化するための、化学的機械研磨装置、化学的機械研磨
方法及びドレッシング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、第1の従来例に係る化学的機械研
磨装置について図10を参照しながら説明する。
【0003】図10に示すように、回転可能に設けられ
た研磨定盤1の上に研磨パッド2が設けられており、該
研磨パッド2の上方には研磨パッド2上に研磨剤(スラ
リー)3を供給する研磨剤供給管4が設けられている。
【0004】また、研磨パッド2の上方には、例えば半
導体ウエハーよりなる被研磨基板5を保持する基板ホル
ダー6が、回転可能であり且つ研磨パッド2に対して接
近及び離反可能、つまり上下動可能に設けられている。
【0005】前述のような構造を有する化学的機械研磨
装置において、研磨定盤1及び基板ホルダー6をそれぞ
れ回転させると共に研磨剤供給管4から研磨パッド2の
上に研磨剤3を供給しながら、基板ホルダー6を下降さ
せる。このようにすると、基板ホルダー6に保持されて
いる被研磨基板5の表面が研磨パッド2及び研磨剤3に
より研磨される。
【0006】研磨の状態は、研磨の相対速度と研磨の圧
力とによって決定される。研磨の相対速度は、被研磨基
板5上の或る一点における、研磨定盤1の回転速度及び
基板ホルダー6の回転速度に基づき決定され、研磨の圧
力は基板ホルダー6に加えられる加圧力及び被研磨基板
5の面積により決定される。
【0007】主要な研磨特性は、研磨レートと、研磨レ
ートの基板面内におけるばらつきであって、研磨レート
はPrestonの式で規定される。Prestonの式とは、研磨レ
ートは、研磨の相対速度(V)と研磨の圧力(P)との
積(P×V)に比例するというものである。
【0008】研磨レートが研磨の相対速度と研磨の圧力
との積(P×V)で表されるのに対して、研磨レートの
基板面内のばらつきは、研磨の圧力に対する研磨の相対
速度の比(V/P)で表される。なぜなら、研磨の圧力
に対する研磨の相対速度の比(V/P)は、研磨の安定
性つまりバランスを表わすからである。
【0009】高い研磨レートを得たい場合に、研磨の相
対速度を増大させる一方、研磨の圧力を低く設定する
と、被研磨基板の保持が不十分になるため、研磨レート
の面内均一性の維持が困難になるのみならず、研磨レー
トの基板面内のばらつきが大きくなってしまうという問
題がある。従って、研磨レートを制御する場合には、研
磨相対速度と研磨の圧力とを同時に制御する必要があ
る。
【0010】以下、第2の従来例に係る化学的機械研磨
装置について図11を参照しながら説明する。
【0011】ところで、ドレッシングとは、被研磨基板
5に対して化学機械研磨を行なう前に、研磨パッド2の
表面を例えばダイヤモンド砥石で毛羽立たせる方法であ
る。ドレッシングを行なうと、研磨剤3に含まれる砥粒
が研磨パッド2の表面に保持され易くなるため、高い研
磨レートと、研磨レートの良好な基板面内のばらつきと
を実現することができる。
【0012】図11に示すように、研磨定盤1の上に設
けられた研磨パッド2の上方には、研磨パッド2上に純
水7を供給する純水供給管8と、表面にダイヤモンドが
散りばめられたドレッサ9とが設けられており、ドレッ
サ9は、基板ホルダー6と同様、回転可能で且つ上下動
可能である。
【0013】ドレッシングを行なう場合には、研磨定盤
1及びドレッサ9をそれぞれ回転させると共に純水供給
管8から研磨パッド2の上に純水7を供給しながら、ド
レッサ9を下降させる。このようにすると、研磨パッド
2の表面が毛羽立つ。尚、ドレッシングは、化学的機械
研磨に比べて、基板ホルダー4がドレッサ9に代わり且
つ研磨剤3が純水7に代わっただけであり、プロセス自
体は研磨と同様に考えることができる。
【0014】すなわち、ドレッシングの状態は、ドレッ
シングの相対速度とドレッシングの圧力とによって決定
される。ドレッシングの相対速度は、ドレッサ9上の或
る一点における、研磨定盤1の回転速度及びドレッサ9
の回転速度に基づき決定され、ドレッシングの圧力はド
レッサ9に加えられる加圧力及びドレッサ9の面積によ
り決定される。
【0015】主要なドレッシング特性は、研磨パッド2
の切削レートと、切削レートの基板面内におけるばらつ
きである。ここで、研磨パッド2の切削レートについて
説明する。研磨パッド2の表面は、多くの場合、発泡ポ
リウレタンよりなるので、ドレッシングによって、発泡
ポリウレタンはダイヤモンドにより切削されることにな
る。この際の単位時間当たりの切削量を、研磨パッド2
の切削レートとする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以下、従来の化学的機
械研磨方法の第1の問題点について説明する。
【0017】被研磨膜の平坦性を向上させるためには、
研磨の相対速度を大きくする一方、研磨の圧力を小さく
すればよい。また、研磨レートの面内均一性を向上させ
るためには、研磨の相対速度を小さくする一方、研磨の
圧力を大きくすればよい。従って、化学的機械研磨工程
の途中において、研磨の相対速度及び研磨の圧力を変化
させる必要が生じる。
【0018】ところが、従来においては、作業者が経験
と勘に基づいて、研磨の相対速度及び研磨の圧力を設定
していたので、化学的機械研磨工程の途中において、研
磨レートが変化してしてしまう。
【0019】このため、研磨の終了時間を予め予測でき
ないという問題がある。また、化学的機械研磨の途中に
おいて、研磨レートが高い値から低い値に変化すると、
被研磨基板に加速度が加わる。被研磨基板に加速度が加
わるということは、被研磨基板に力が加わるということ
と等価であるから、被研磨基板が基板ホルダーから飛び
出してしまうことがある。さらに、化学的機械研磨の途
中において、研磨レートが高い値から低い値に変化する
と、高価である研磨剤の消費量が増大してしまうという
問題もある。
【0020】以下、従来の化学的機械研磨方法の第2の
問題点について説明する。
【0021】化学的機械研磨の開始時に研磨レートを零
から所定値に到達させる間、及び化学的機械研磨の終了
時に研磨レートを所定値から零に到達させる間において
は、被研磨基板は非常に不安定な状態におかれる。
【0022】研磨の相対速度及び研磨の圧力が零から所
定値まで変化する過程においては、研磨の相対速度と研
磨の圧力とのバランスが崩れてしまう。すなわち、研磨
の相対速度が速やかに大きくなる一方で研磨の圧力が速
やかに大きくならないため、異常な研磨が行なわれたり
又は被研磨基板が基板ホルダーから飛び出したりすると
いう問題がある。
【0023】また、研磨の相対速度及び研磨の圧力が所
定値から零まで変化する過程においても、研磨の相対速
度と研磨の圧力とのバランスが崩れてしまう。すなわ
ち、研磨の相対速度が速やかに小さくなる一方で研磨の
圧力が速やかに小さくならないため、被研磨膜にディッ
シングが発生するという問題がある。
【0024】これらの現象が発生する理由は、基板ホル
ダーの回転速度及び研磨定盤の回転速度は、設定値が変
化すると速やかに変化する一方、基板ホルダーを研磨パ
ッドに押圧する加圧力は、設定値が変化してもエアシリ
ンダが速やかに変化しないからである。
【0025】以下、従来のドレッシング方法の問題点に
ついて説明する。
【0026】ドレッシング工程における研磨パッドの切
削レートは、ドレッシングの相対速度とドレッシングの
圧力とで規定されるが、その規定の方法は、ドレッシン
グによる研磨パッドの切削レートを研磨の場合における
研磨レートに対応させると、研磨の場合と同様に考える
ことができる。ドレッシングの不安定領域とは、例えば
ドレッシングの圧力が大きくなり過ぎる一方でドレッシ
ングの相対速度が小さくなり過ぎる領域である。この不
安定領域でドレッシングを行なうと、ドレッサの表面に
設けられているダイヤモンドが研磨パッドの表面に突き
刺さって脱落し、スクラッチが起きることがある。
【0027】本発明は、前記の各問題点を改善し、化学
的機械研磨方法において研磨レートが一定になるように
することを第1の目的とし、化学的機械研磨方法におい
て研磨レートが零から所定値又は所定値から零に到達す
る期間において被研磨基板が安定な状態におかれるよう
にすることを第2の目的とし、ドレッシング方法におい
て切削レートが一定になるようにすることを第3の目的
とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】前記の第1の目的を達成
するため、本発明に係る第1の化学的機械研磨装置は、
回転可能に設けられた研磨定盤と、研磨定盤の上に設け
られた研磨パッドと、研磨パッドの上方に、回転可能で
あり且つ研磨パッドに対して接近及び離反可能に設けら
れ、被研磨基板を保持する基板ホルダーと、RRmin
k×P×V≦RRmax (但し、RRmin は研磨レートの
下限値であり、RRmax は研磨レートの上限値であり、
kは実験により決まる定数であり、Pは研磨の圧力であ
り、Vは研磨の相対速度である。)の式に基づいて、研
磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲を求める手段
と、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲内で作業
者が設定する研磨の圧力に基づいて、基板ホルダーを研
磨パッドに接近させる加圧力を制御する手段と、研磨の
圧力と研磨の相対速度との積の範囲内で作業者が設定す
る研磨の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度及び
基板ホルダーの回転速度を制御する手段とを備えてい
る。
【0029】本発明に係る第1の化学的機械研磨装置に
よると、作業者は、RRmin ≦k×P×V≦RRmax
式に基づいて求められる、研磨の圧力と研磨の相対速度
との積の範囲内で研磨の圧力及び研磨の相対速度を設定
するため、研磨レートは一定になる。このため、研磨の
終了時間を予め予測することができ、研磨の途中におい
て被研磨基板が基板ホルダーから飛び出してしまう事態
を回避できると共に、研磨剤の消費量を抑制することが
できる。
【0030】本発明に係る第1の化学的機械研磨装置
は、WIWNUmax ≧m×(V/P)(但し、WIWN
max は研磨レートの面内ばらつきの最大値であり、m
は実験により決まる定数である。)の式から、研磨の圧
力に対する研磨の相対速度の比率(V/P)の上限を求
める手段をさらに備え、加圧力を制御する手段は、積の
範囲内及び比率の上限以下で作業者が設定する研磨の圧
力に基づいて、基板ホルダーを研磨パッドに接近させる
加圧力を制御し、回転速度を制御する手段は、積の範囲
内及び比率の上限以下で作業者が設定する研磨の相対速
度に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基板ホルダーの
回転速度を制御することが好ましい。
【0031】このようにすると、研磨レートに基板面内
における均一性を確保することができる。
【0032】前記の第2の目的を達成するため、本発明
に係る第2の化学的機械研磨装置は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を
保持する基板ホルダーと、研磨レートが零から所定値に
到達するまでの間、研磨の圧力(P)に対する研磨の相
対速度(V)の比率(V/P)が一定値を保ちながら研
磨レートが増加するように、研磨の圧力及び研磨の相対
速度よりなる研磨条件を設定する手段と、研磨条件を設
定する手段が設定した研磨の圧力に基づいて、基板ホル
ダーを研磨パッドに接近させる加圧力を制御する手段
と、研磨条件を設定する手段が設定した研磨の相対速度
に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基板ホルダーの回
転速度を制御する手段とを備えている。
【0033】本発明に係る第2の化学的機械研磨装置に
よると、研磨の開始時に研磨レートが零から所定値に到
達するまでの間、研磨の圧力(P)に対する研磨の相対
速度(V)の比率(V/P)が一定値を保ちながら研磨
レートが増加するので、つまり研磨の相対速度と研磨の
圧力とのバランスが保たれるので、異常な研磨が行なわ
れる事態及び被研磨基板が基板ホルダーから飛び出す事
態を回避することができる。
【0034】前記の第2の目的を達成するため、本発明
に係る第3の化学的機械研磨装置は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を
保持する基板ホルダーと、研磨レートが所定値から零に
到達するまでの間、研磨の圧力(P)に対する研磨の相
対速度(V)の比率(V/P)が一定値を保ちながら研
磨レートが減少するように、研磨の圧力及び研磨の相対
速度よりなる研磨条件を設定する手段と、研磨条件を設
定する手段が設定した研磨の圧力に基づいて、基板ホル
ダーを研磨パッドに接近させる加圧力を制御する手段
と、研磨条件を設定する手段が設定した研磨の相対速度
に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基板ホルダーの回
転速度を制御する手段とを備えている。
【0035】本発明に係る第3の化学的機械研磨装置に
よると、研磨の終了時に研磨の相対速度及び研磨の圧力
が所定値から零まで変化するまでの間、研磨の圧力
(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/P)
が一定値を保ちながら研磨レートが減少するので、つま
り研磨の相対速度と研磨の圧力とのバランスが保たれる
ので、被研磨膜にディッシングが発生する事態を回避す
ることができる。
【0036】前記の第3の目的を達成するため、本発明
に係る第4の化学的機械研磨装置は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、研磨パッドの
表面をドレッシングするドレッサと、DRRmin ≦k×
P×V≦DRRmax (但し、DRRmin は切削レートの
下限値であり、DRR max は切削レートの上限値であ
り、kは実験により決まる定数であり、Pはドレッシン
グの圧力であり、Vはドレッシングの相対速度であ
る。)の式に基づいて、ドレッシングの圧力とドレッシ
ングの相対速度との積の範囲を求める手段と、ドレッシ
ングの圧力とドレッシングの相対速度との積の範囲内で
作業者が設定するドレッシングの圧力に基づいて、ドレ
ッサを研磨パッドに接近させる加圧力を制御する手段
と、ドレッシングの圧力とドレッシングの相対速度との
積の範囲内で作業者が設定するドレッシングの相対速度
に基づいて、研磨定盤の回転速度及びドレッサの回転速
度を制御する手段とを備えている。
【0037】本発明に係る第4の化学的機械研磨装置に
よると、作業者は、DRRmin ≦k×P×V≦DRR
max の式に基づいて求められる、ドレッシングの圧力と
ドレッシングの相対速度との積の範囲内でドレッシング
の圧力及びドレッシングの相対速度を設定するため、切
削レートは一定になる。このため、ドレッサの表面に設
けられているダイヤモンドが研磨パッドの表面に突き刺
さって脱落してスクラッチが起きる事態を回避すること
ができる。
【0038】前記の第1の目的を達成するため、本発明
に係る第1の化学的機械研磨方法は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を
保持する基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を
用いて行なう化学的機械研磨方法を対象とし、RRmin
≦k×P×V≦RRma x (但し、RRmin は研磨レート
の下限値であり、RRmax は研磨レートの上限値であ
り、kは実験により決まる定数であり、Pは研磨の圧力
であり、Vは研磨の相対速度である。)の式に基づい
て、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲を求める
工程と、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲内で
作業者が設定する研磨の圧力に基づいて、基板ホルダー
を研磨パッドに接近させる加圧力を制御する工程と、研
磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲内で作業者が設
定する研磨の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度
及び基板ホルダーの回転速度を制御する工程とを備えて
いる。
【0039】本発明に係る第1の化学的機械研磨方法に
よると、作業者は、RRmin ≦k×P×V≦RRmax
式に基づいて求められる、研磨の圧力と研磨の相対速度
との積の範囲内で研磨の圧力及び研磨の相対速度を設定
するため、研磨レートは一定になる。このため、研磨の
終了時間を予め予測することができ、研磨の途中におい
て被研磨基板が基板ホルダーから飛び出してしまう事態
を回避できると共に、研磨剤の消費量を抑制することが
できる。
【0040】本発明に係る第1の化学的機械研磨方法
は、WIWNUmax ≧m×(V/P)(但し、WIWN
max は研磨レートの面内ばらつきの最大値であり、m
は実験により決まる定数である。)の式から、研磨の圧
力に対する研磨の相対速度の比率(V/P)の上限を求
める工程をさらに備え、加圧力を制御する工程は、積の
範囲内及び比率の上限以下で作業者が設定する研磨の圧
力に基づいて、基板ホルダーを研磨パッドに接近させる
加圧力を制御する工程を含み、回転速度を制御する工程
は、積の範囲内及び比率の上限以下で作業者が設定する
研磨の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基
板ホルダーの回転速度を制御する工程を含むことが好ま
しい。
【0041】このようにすると、研磨レートに基板面内
における均一性を確保することができる。
【0042】前記の第2の目的を達成するため、本発明
に係る第2の化学的機械研磨方法は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を
保持する基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を
用いて行なう化学的機械研磨方法を対象とし、研磨レー
トが零から所定値に到達するまでの間、研磨の圧力
(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/P)
が一定値を保ちながら研磨レートが増加するように、研
磨の圧力及び研磨の相対速度を設定する工程と、設定さ
れた研磨の圧力に基づいて、基板ホルダーを研磨パッド
に接近させる加圧力を制御する工程と、設定された研磨
の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基板ホ
ルダーの回転速度を制御する工程とを備えている。
【0043】本発明に係る第2の化学的機械研磨方法に
よると、研磨の開始時に研磨レートが零から所定値に到
達するまでの間、研磨の圧力(P)に対する研磨の相対
速度(V)の比率(V/P)が一定値を保ちながら研磨
レートが増加するので、つまり研磨の相対速度と研磨の
圧力とのバランスが保たれるので、異常な研磨が行なわ
れる事態及び被研磨基板が基板ホルダーから飛び出す事
態を回避することができる。
【0044】前記の第2の目的を達成するため、本発明
に係る第3の化学的機械研磨方法は、回転可能に設けら
れた研磨定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッド
と、研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッ
ドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を
保持する基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を
用いて行なう化学的機械研磨方法を対象とし、研磨レー
トが所定値から零に到達するまでの間、研磨の圧力
(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/P)
が一定値を保ちながら研磨レートが減少するように、研
磨の圧力及び研磨の相対速度を設定する工程と、設定さ
れた研磨の圧力に基づいて、基板ホルダーを研磨パッド
に接近させる加圧力を制御する工程と、設定された研磨
の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度及び基板ホ
ルダーの回転速度を制御する工程とを備えている。
【0045】本発明に係る第3の化学的機械研磨方法に
よると、研磨の終了時に研磨の相対速度及び研磨の圧力
が所定値から零まで変化するまでの間、研磨の圧力
(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/P)
が一定値を保ちながら研磨レートが減少するので、つま
り研磨の相対速度と研磨の圧力とのバランスが保たれる
ので、被研磨膜にディッシングが発生する事態を回避す
ることができる。
【0046】前記の第3の目的を達成するため、本発明
に係るドレッシング方法は、回転可能に設けられた研磨
定盤と、研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、研磨
パッドの上方に、回転可能であり且つ研磨パッドに対し
て接近及び離反可能に設けられ、研磨パッドの表面をド
レッシングするドレッサとを有する化学的機械研磨装置
を用いて行なうドレッシング方法を対象とし、DRR
min ≦k×P×V≦DRRmax (但し、DRRmin は切
削レートの下限値であり、DRRmax は切削レートの上
限値であり、kは実験により決まる定数であり、Pはド
レッシングの圧力であり、Vはドレッシングの相対速度
である。)の式に基づいて、ドレッシングの圧力とドレ
ッシングの相対速度との積の範囲を求める工程と、積の
範囲内で作業者が設定するドレッシングの圧力に基づい
て、ドレッサを研磨パッドに接近させる加圧力を制御す
る工程と、積の範囲内で作業者が設定するドレッシング
の相対速度に基づいて、研磨定盤の回転速度及びドレッ
サの回転速度を制御する工程とを備えている。
【0047】本発明に係るドレッシング方法によると、
作業者は、DRRmin ≦k×P×V≦DRRmax の式に
基づいて求められる、ドレッシングの圧力とドレッシン
グの相対速度との積の範囲内でドレッシングの圧力及び
ドレッシングの相対速度を設定するため、切削レートは
一定になる。このため、ドレッサの表面に設けられてい
るダイヤモンドが研磨パッドの表面に突き刺さって脱落
してスクラッチが起きる事態を回避することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る化学的機械研磨装置について、
図1〜図3を参照しながら説明する。
【0049】図1は第1の実施形態に係る化学的機械研
磨装置を示しており、回転可能に設けられた研磨定盤1
0の上に研磨パッド11が設けられており、該研磨パッ
ド11の上方には研磨パッド11上に研磨剤(スラリ
ー)12を供給する研磨剤供給管(研磨剤供給手段)1
3が設けられている。
【0050】また、研磨パッド11の上方には、例えば
半導体ウエハーよりなる被研磨基板14を保持する基板
ホルダー15が、回転可能であり且つ研磨パッド11に
対して接近及び離反可能、つまり上下動可能に設けられ
ている。
【0051】基板ホルダー15の回転軸には、基板ホル
ダー15の回転速度を制御する第1のモータ電流制御手
段16と、基板ホルダー15を研磨パッド11に接近さ
せる加圧力(つまり基板ホルダー15を下方に押圧する
押圧力)を制御するエアシリンダ17とが設けられてい
る。
【0052】また、研磨定盤10の回転軸には、研磨定
盤10の回転速度を制御する第2のモータ電流制御手段
18が設けられている。
【0053】コンピュータ22は、第1のモータ電流制
御手段16と、エアシリンダ17と、第2のモータ電流
制御手段18とを制御する。第1のモータ電流制御手段
16に制御される基板ホルダー15の回転速度は第1の
タコメータ19によりモニターされ、第2のモータ電流
制御手段18の回転速度は第2のタコメータ21により
モニターされ、エアシリンダ17の加圧力はロードセル
20によりモニターされる。尚、コンピュータ22が第
1のモータ電流制御手段16、エアシリンダ17及び第
2のモータ電流制御手段18を制御する内容については
後述する。
【0054】以下、コンピュータ22に予め入力してお
く情報について説明する。
【0055】図2は、研磨の相対速度と研磨の圧力との
関係を示しており、図2において実線で示す分数関数a
及び分数関数bは研磨レートが一定になる関係を表わ
し、破線で示す比例関数cは研磨レートの基板面内にお
けるばらつき(以下、単に研磨レートの面内ばらつきと
いう)が一定になる関係を表わしている。
【0056】まず、分数関数について説明する。
【0057】Prestonの式より、研磨レートRR(Remov
al Rate )は次式で表わされる。
【0058】RR=k×P×V…………(1) 式(1) において、kは比例定数であって、被研磨膜、研
磨パッド又は研磨剤の種類によって決まる。Pは研磨の
圧力であり、Vは研磨の相対速度である。
【0059】研磨レートRRを一定として、式(1) を研
磨の相対速度Vについて解くと、 V=RR/(k×P)…………(2) となる。つまり、研
磨レートRRが一定のとき、相対速度Vと圧力Pとは分
数関数の関係で表わされることになる。
【0060】次に、比例関係について説明する。
【0061】研磨レートの面内ばらつきWIWNUは、
相対速度Vと圧力Pとのバランスであるから、次式で表
される。
【0062】 WIWNU=m×(V/P)…………(3) 式(3) において、mは定数である。
【0063】式(3) において、Pが一定で且つVが大で
あるならば、研磨は不安定になり、WIWNUは大とな
る。一方、Vが一定で且つPが大であるならば、研磨は
安定し、WIWNUは小となる。すなわち、Vが一定で
且つPが大であるならば、研磨レートの面内ばらつきは
小となる。
【0064】式(3)をWIWNUを一定として、Vに
ついて解くと、 V=(WIWNU/m)×P…………(4) となる。 つまり、WIWNUが一定のとき、相対速度Vと圧力P
とは比例関係で表わされることになる。
【0065】研磨レートの下限をRRmin とし、研磨レ
ートの上限をRRmax とすると、 RRmin ≦RR≦RRmax …………(5) となる。尚、研
磨レートの下限RRmin及び上限RRmax は、研磨に要
する時間及び化学的研磨装置の処理能力等に基づいて設
定される。
【0066】式(1) 及び式(5) より、 RRmin ≦k×P×V…………(6) RRmax ≧k×P×V…………(7) という2つの不等式が得られる。
【0067】式(6) 及び式(7) をVについて解くと、そ
れぞれ、 V≧RRmin /(k×P)…………(8) V≦RRmax /(k×P)…………(9) となる。
【0068】定数kは、或る相対速度及び或る圧力の下
で得られた研磨レートの値を使って、式(1) から実験的
に容易に求めることができる。
【0069】式(8) は分数関数aに相当し、式(9) は分
数関数bに相当するので、図2における分数関数aと分
数関数bとの間の領域で、研磨の相対速度及び研磨の圧
力を設定すると、所望の研磨レートを確保できることに
なる。また、分数関数aと分数関数bとの間の領域で研
磨の相対速度を大きくすると、被研磨膜の平坦性が向上
することになる。
【0070】次に、研磨レートの面内ばらつきの上限値
WIWNUmax を考えると、 WIWNUmax ≧m×(V/P)…………(10)が成立す
る。
【0071】式(10)をVについて解くと、 V≦(WIWNUmax /m)×P…………(11)という不
等式が得られる。
【0072】式(11)は、比例関数cに相当するので、図
2において、比例関数cよりも下側の領域で研磨する
と、研磨レートの面内均一性を確保できる。
【0073】従って、式(8) 、(9) 及び(11)の不等式で
囲まれる領域、つまり分数関数a及び分数関数bと、比
例関数cとによって囲まれる領域が、被研磨膜の平坦性
の向上と研磨レートの面内均一性との両立を図ることが
できる領域である。
【0074】そして、分数関数a及び分数関数bと、比
例関数cとによって囲まれる領域内において、できるだ
け研磨の相対速度Vが大きくなると共に研磨の圧力Vが
小さくなるポイントを選択すると、被研磨膜の平坦性が
向上する。
【0075】以下、分数関数a、分数関数b及び比例関
数cを決定する具体例として、銅膜に対して行なう化学
的機械研磨について説明する。
【0076】まず、定数kを求める方法について説明す
る。研磨レートの下限RRmin =500nm/minと
し、研磨レートの上限RRmax =700nm/minと
する。研磨の相対速度V=856nm/min、研磨の
圧力P=210g/cm2 のとき、研磨レートRR=5
10nm/minが得られるから、定数kは、k=2.
84×10-3になる。
【0077】次に、定数mを求める方法について図3を
参照しながら説明する。
【0078】図3は、銅膜に対して行なう化学的機械研
磨において、研磨の圧力Pが175g/cm2 で一定の
とき、研磨の相対速度Vに対する、研磨レート及び研磨
レートの面内ばらつきの関係を示している。尚、図3に
おいて、○印は研磨レートを示し、△は研磨レートの面
内ばらつきを示している。
【0079】図3に示すように、研磨の相対速度Vの増
加に伴って、式(1) に示すように、研磨レートも増加し
ていくが、研磨の相対速度Vが1500nm/minを
超えると、研磨レートの増加が飽和する。そして、さら
に研磨の相対速度Vが増加すると、これまで維持されて
きた研磨レートの面内ばらつき、つまり10%以下の研
磨レートの面内ばらつきが大きく劣化することが分か
る。研磨レートの面内ばらつきの上限値WIWNUmax
=10%(=0.1)とすると、図3より、定数mは、
m=1.1×10-2と考えてよい。
【0080】ところで、図2は、前述の方法により求め
られた各定数(k、m、RRmin 、RRmax 、WIWN
max )を考慮して描かれた、研磨の圧力Pと研磨の相
対速度Vとの関係を示す特性図である。前述のように、
分数関数a及び分数関数bと、比例関数cとによって囲
まれる領域が、被研磨膜の平坦性の向上と研磨レートの
面内均一性との両立を図ることができる具体的な領域で
ある。
【0081】以下、第1の実施形態に係る化学的機械研
磨装置を用いて行なう化学的機械研磨法について説明す
る。
【0082】まず、前述の方法により求められる、定数
k、定数m、研磨レートの下限値RRmin 、研磨レート
の上限値RRmax 及び研磨レートの面内ばらつきの上限
値WIWNUmax 等からなる各情報をコンピュータ22
に入力すると、コンピュータ22は、入力された各情報
に基づき演算を行なって、分数関数a、分数関数b及び
比例関数cを作成する。
【0083】次に、分数関数a、分数関数b及び比例関
数cにより囲まれる領域内において、平坦性の向上と研
磨レートの面内均一性の観点から、作業者が好ましいと
判断する研磨の相対速度V及び研磨の圧力Pをコンピュ
ータ22に入力する。
【0084】このような準備作業が終了すると、コンピ
ュータ22は、研磨の相対速度Vに基づいて、研磨定盤
10の回転速度及び基板ホルダー15の回転速度を算出
し、算出した各回転速度を第1のモータ電流制御手段1
6及び第2のモータ電流制御手段18にそれぞれ出力す
ると共に、研磨の圧力Pに基づいて基板ホルダー15に
加える加圧力を算出し、算出した加圧力をエアシリンダ
17に出力する。
【0085】その後、研磨剤供給管13から研磨パッド
11の上に研磨剤12を供給しながら、研磨定盤10及
び基板ホルダー15をそれぞれ所定の回転速度で回転さ
せると共に、基板ホルダー15を所定の加圧力で下降さ
せて、基板ホルダー15に保持されている被研磨基板1
4の表面を研磨パッド11及び研磨剤12により研磨す
る。
【0086】第1の実施形態によると、分数関数aと分
数関数bとの間の領域で、研磨の相対速度V及び研磨の
圧力Pを設定するため、被研磨基板14に対して所定の
研磨レートで化学的機械研磨を行なうことができる。
【0087】また、比例関数cよりも下側の領域で研磨
するため、研磨レートの面内均一性を確保することがで
きる。
【0088】また、分数関数a、分数関数b及び比例関
数cにより囲まれる領域内において、研磨の相対速度V
を大きくすると共に研磨の圧力Pを小さくすると、所定
の研磨レートを確保しながら、被研磨膜の平坦性の向上
と研磨レートの面内均一性との両立を図ることができ
る。
【0089】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る化学的機械研磨方法について、図4及び
図5を参照しながら説明する。
【0090】第1の実施形態においては、研磨レートを
所定範囲内の或る一点、例えば図4において設定値Aで
示す条件で研磨を行なうのであるが、図4において符号
dで示すような、研磨の開始時つまり研磨レートが0で
ある状態から、研磨レートが設定値Aに到達するまでの
間、及び、研磨の終了時つまり研磨の相対速度及び圧力
が設定値Aから0に移行するまでの間においては、被研
磨基板14は非常に不安定な状態におかれている。
【0091】研磨の相対速度及び研磨の圧力が0から設
定値Aまで変化する過程においては、研磨の相対速度と
研磨の圧力とのバランスが崩れてしまって、つまり研磨
の相対速度が速やかに大きくなる一方で研磨の圧力が速
やかに大きくならないため、異常な研磨が行なわれたり
又は被研磨基板14が基板ホルダー15から飛び出した
りするという問題がある。また、研磨の相対速度及び研
磨の圧力が設定値Aから0まで変化する過程において
は、研磨の相対速度と研磨の圧力とのバランスが崩れて
しまって、つまり研磨の相対速度が速やかに小さくなる
一方で研磨の圧力が速やかに小さくならないため、被研
磨膜にディッシングが発生するという問題がある。
【0092】その理由は、基板ホルダー15の回転速度
及び研磨定盤10の回転速度は、第1のモータ電流制御
手段16及び第2のモータ電流制御手段18がコンピュ
ータ22から制御信号を受けると速やかに変化する一
方、基板ホルダー15が被研磨基板14を研磨パッド1
1に押圧する加圧力は、エアシリンダ17がコンピュー
タ22から制御信号を受けても速やかに変化しない。こ
のため、研磨の相対速度と研磨の圧力とのバランスが崩
れてしまうので、正常な研磨が行なわれないのである。
【0093】そこで、第2の実施形態においては、長い
応答時間を必要とする研磨の圧力の変化に対応させて、
研磨の相対速度を変化させるものである。以下、この方
法について、図5を参照しながら具体的に説明する。
【0094】まず、化学的機械研磨工程の開始時におい
て研磨レートが零から所定値に増加するまでの期間、つ
まり研磨の相対速度及び研磨の圧力が零から設定値Aに
移行するまでの期間について説明する。
【0095】t1 は時間の変化量であって、応答速度が
遅い加圧力の変化に基づき定められる最小の時間つまり
最短時間であり、R1 は時間の変化量t1 の間に変化さ
せることができる研磨レートの最大値、つまり研磨レー
トの最大変化量である。従って、研磨の相対速度及び圧
力が0である状態から設定値Aに移行するまでの間にお
いては、時間t1 毎に研磨レートはR1 だけ増加する。
具体的には、エアシリンダ17の加圧力を段階的に増加
させると共に、研磨の圧力Pに対する研磨の相対速度V
の比率(V/P)が一定になるように、研磨定盤10の
回転速度及び基盤ホルダー15の回転速度を制御する。
このようにすると、研磨の圧力Pに対する研磨の相対速
度Vの比率(V/P)は一定になる。
【0096】次に、化学的機械研磨の終了時において研
磨レートが所定値から零に減少するまでの期間、つまり
研磨の相対速度及び研磨の圧力が設定値Aから零に移行
するまでの期間について説明する。
【0097】t2 は時間の変化量であって、応答速度が
遅い加圧力の変化に基づき定められる最小の時間つまり
最短時間であり、R2 は時間の変化量t2 の間に変化さ
せることができる研磨レートの最大値、つまり研磨レー
トの最大変化量である。従って、研磨の相対速度及び圧
力が設定値Aから0に移行するまでの間においては、時
間t2 毎に研磨レートはR2 だけ減少する。具体的に
は、エアシリンダ17の加圧力を段階的に低減させると
共に、研磨の圧力Pに対する研磨の相対速度Vの比率
(V/P)が一定になるように、研磨定盤10の回転速
度及び基盤ホルダー15の回転速度を制御する。このよ
うにすると、研磨の圧力Pに対する研磨の相対速度Vの
比率(V/P)は一定になる。
【0098】第2の実施形態においては、研磨レートが
0から設定値Aに到達するまでの期間及び研磨レートが
設定値Aから0に到達するまでの期間において、研磨の
圧力Pに対する研磨の相対速度Vの比率(V/P)が一
定になるので、研磨の相対速度と研磨の圧力とのバラン
スが崩れて、異常な研磨が行なわれたり又は被研磨基板
14が基板ホルダー15から飛び出したりするという事
態を回避することができる。
【0099】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る化学的機械研磨方法について、図6(a)
〜(d) 及び図7を参照しながら説明する。
【0100】まず、図6(a) に示すように、基板上に堆
積された絶縁膜100に配線溝101を形成した後、バ
リア層となる窒化タンタル膜102及び埋め込み配線と
なる銅膜103を順次堆積する。このようにすると、配
線溝101に起因して銅膜103には凹凸が形成され
る。
【0101】次に、図6(b) に示すように、銅膜103
に対して、高い研磨の相対速度及び低い研磨の圧力の条
件で第1段階のCMPを行なって、銅膜103を平坦化
する。この第1段階のCMPは、窒化タンタル膜102
が部分的に露出する段階で終了する。この場合の研磨の
相対速度及び研磨の圧力としては、分数関数a、分数関
数b及び比例関数cで囲まれた領域内における高速且つ
低圧の条件、例えば図7における点Bの条件でCMPを
行なう。また、点Bに到達するまでは、第2の実施形態
で説明した条件で行なうことが好ましい。
【0102】このように、低い研磨の圧力の条件でCM
Pを行なうと、研磨パッド11の弾性変形量が小さいた
め、研磨パッド11の弾性変形が銅膜103の凹凸に追
随し難いので、高い平坦性が得られる。
【0103】また、点Bに到達するまでは、第2の実施
形態で説明した条件で行なうと、安定した条件でCMP
を行なうことができる。
【0104】次に、図6(c) に示すように、銅膜103
に対して、低い研磨の相対速度及び高い研磨の圧力の条
件で第2段階のCMPを行なって、平坦化された銅膜1
03における配線溝101から外部に露出している部分
を除去する。この場合の研磨の相対速度及び研磨の圧力
としては、分数関数a、分数関数b及び比例関数cで囲
まれた領域内における低速且つ高圧の条件、例えば図7
における点Cの条件でCMPを行なう。また、点Bから
点Cに移行する際には、分数関数a、分数関数b及び比
例関数cで囲まれた領域内において、研磨の相対速度及
び研磨の圧力を設定する。
【0105】このように、高い研磨の相対速度の条件で
CMPを行なうと、研磨レートの均一性が得られる。
【0106】また、点Bから点Cに移行する際に、分数
関数a、分数関数b及び比例関数cで囲まれた領域内に
おいて、研磨の相対速度及び研磨の圧力を変化させる
と、研磨レートを一定に保つことができるので、研磨終
了の時間を予測し易くなる。
【0107】次に、図6(d) に示すように、窒化タンタ
ル膜102における配線溝101から外部に露出してい
る部分を除去すると、バリア層102A及び埋め込み配
線103Aが得られる。
【0108】第3の実施形態によると、研磨レートを一
定にして安定した研磨を行ないつつ、高い平坦性及び研
磨レートの高い均一性を得ることができる。
【0109】尚、第3の実施形態においては、銅膜より
なる埋め込み配線103Aを形成する場合について説明
したが、第3の実施形態はSTI(Shallow Trench Iso
lation)を形成する場合にも適用することができる。
【0110】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態に係る、化学的機械研磨におけるドレッシング
方法について、図8及び図9を参照しながら説明する。
【0111】図8は、第4の実施形態に係る化学的機械
研磨装置を示しており、回転可能に設けられた研磨定盤
10の上に研磨パッド11が設けられており、該研磨パ
ッド11の上方には研磨パッド11上に純水32を供給
する純水供給管(純水供給手段)33が設けられてい
る。
【0112】また、研磨パッド11の上方には、表面に
ダイヤモンドが散りばめられたドレッサ35が、回転可
能であり且つ研磨パッド11に対して接近及び離反可
能、つまり上下動可能に設けられている。
【0113】ドレッサ35の回転軸には、ドレッサ35
の回転速度を制御する第1のモータ電流制御手段36
と、ドレッサ35を研磨パッド11に接近させる加圧力
(つまりドレッサ35を下方に押圧する押圧力)を制御
するエアシリンダ37とが設けられている。
【0114】また、研磨定盤10の回転軸には、研磨定
盤10の回転速度を制御する第2のモータ電流制御手段
18が設けられている。
【0115】コンピュータ42は、第1のモータ電流制
御手段36と、エアシリンダ37と、第2のモータ電流
制御手段18とを制御する。第1のモータ電流制御手段
36に制御されるドレッサ35の回転速度は第1のタコ
メータ39によりモニターされ、第2のモータ電流制御
手段18の回転速度は第2のタコメータ21によりモニ
ターされ、エアシリンダ37の加圧力はロードセル40
によりモニターされる。尚、コンピュータ42が第1の
モータ電流制御手段36、ロードセル37及び第2のモ
ータ電流制御手段18を制御する内容については後述す
る。
【0116】以下、コンピュータ42に予め入力してお
く情報について説明する。尚、ドレッシング方法におけ
るドレッシングの相対速度は研磨の相対速度と対応し、
ドレッシングの切削レートは研磨の研磨レートと対応す
る。
【0117】まず、分数関数について説明する。
【0118】切削レートDRR(Dressing Removal Rat
e )は次式で表わされる。
【0119】DRR=Dk×P×V…………(12) 式(12)において、Dkは比例定数であって、ドレッサ又
は研磨パッドの種類によって決まる。Pはドレッシング
の圧力であり、Vはドレッシングの相対速度である。
【0120】次に、比例関係について説明する。
【0121】切削レートの研磨パッド面内におけるばら
つき(以下、単に切削レートの面内ばらつきという)D
WIWNUは、相対速度Vと圧力Pとのバランスである
から、次式で表わされる。
【0122】 DWIWNU=Dm×(V/P)…………(13) 式(13)において、Dmは定数である。
【0123】切削レートDRRの下限をDRRmin
し、切削レートDRRの上限をDRR max とすると、 DRRmin ≦DRR≦DRRmax …………(14)となる。
尚、切削レートDRRの下限をDRRmin 及び上限は、
切削に要する時間及びドレッサの処理能力等に基づいて
設定される。
【0124】式(12)及び式(14)より、 DRRmin ≦Dk×P×V…………(15) DRRmax ≧Dk×P×V…………(16) という2つの不等式が得られる。
【0125】式(15)及び式(16)をVについて解くと、そ
れぞれ、 V≧DRRmin /(Dk×P)…………(17) V≦DRRmax /(Dk×P)…………(18) となる。
【0126】定数Dkは、或る相対速度及び或る圧力の
下で得られた切削レートの値を使って、式(12)から実験
的に容易に求めることができる。
【0127】式(17)は図9における分数関数eに相当
し、式(18)は図9における分数関数fに相当するので、
分数関数eと分数関数fとの間の領域で、ドレッシング
の相対速度及びドレッシングの圧力を設定すると、所望
の切削レートを確保できることになる。すなわち、式(1
7)及び式(18)の不等式の間の領域は、研磨パッドの切削
レートを満足する領域である。
【0128】以下、第4の実施形態に係るドレッシング
方法について具体的に説明する。
【0129】まず、前述の方法により求められる、定数
Dk、定数Dm、切削レートの下限値DRRmin 、切削
レート上限値DRRmax 等からなる各情報をコンピュー
タ42に入力すると、コンピュータ42は、入力された
各情報に基づき演算を行なって、分数関数a及び分数関
数bを求める。
【0130】このような準備作業が終了すると、コンピ
ュータ42は、ドレッシングの相対速度Vに基づいて、
研磨定盤10の回転速度及びドレッサ35の回転速度を
算出し、算出した各回転速度を第1のモータ電流制御手
段36及び第2のモータ電流制御手段18にそれぞれ出
力すると共に、ドレッシングの圧力Pに基づいてドレッ
サ15に加える加圧力を算出し、算出した加圧力をエア
シリンダ37に出力する。
【0131】その後、純水供給管33から研磨パッド1
1の上に純水12を供給しながら、研磨定盤10及びド
レッサ35をそれぞれ所定の回転速度で回転させると共
に、ドレッサ35を所定の加圧力で下降させて、研磨パ
ッド11の表面をドレッサ35によりドレッシングす
る。
【0132】この場合、ドレッシング工程の後に行なわ
れる研磨工程で研磨の対象となる被研磨膜の種類に最適
な研磨パッド11の表面状態が得られるような、ドレッ
シングの相対速度及び圧力を、分数関数eと分数関数f
との間の領域で設定する。例えば、低速で且つ高圧でド
レッシングを行なうと、研磨パッド11の表面を十分に
毛羽立たせることができると共に、高速で且つ低圧でド
レッシングを行なうと、研磨パッド11の表面の毛羽立
ち状態を抑制することができる。
【0133】第4の実施形態によると、式(17)で表わさ
れる分数関数eと式(18)で表わされる分数関数fとの間
の領域で、ドレッシングの相対速度V及びドレッシング
の圧力Pを設定するため、研磨パッド11に対して、所
定の切削レートで最適なドレッシングを行なうことがで
きる。
【0134】
【発明の効果】本発明に係る第1の化学的機械研磨装置
又は第1の化学的機械研磨方方法によると、研磨の終了
時間を予め予測することができ、研磨の途中において被
研磨基板が基板ホルダーから飛び出してしまう事態を回
避できると共に、研磨剤の消費量を抑制することができ
る。
【0135】本発明に係る第2の化学的機械研磨装置又
は第2の化学的機械研磨方法によると、異常な研磨が行
なわれる事態及び被研磨基板が基板ホルダーから飛び出
す事態を回避することができる。
【0136】本発明に係る第3の化学的機械研磨装置又
は第3の化学的機械研磨方法によると、被研磨膜にディ
ッシングが発生する事態を回避することができる。
【0137】本発明に係る第4の化学的機械研磨装置又
はドレッシング方法によると、ドレッサの表面に設けら
れているダイヤモンドが研磨パッドの表面に突き刺さっ
て脱落してスクラッチが起きる事態を回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る化学的機械研磨装置の全
体構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施形態に係る化学的機械研磨方法にお
いて設定される研磨の相対速度及び研磨の圧力の範囲を
説明する図である。
【図3】第1の実施形態に係る化学的機械研磨方法にお
いて設定される研磨レートの範囲を説明する図である。
【図4】第2の実施形態に係る化学的機械研磨方法にお
いて設定される研磨レートの増加量を説明する図であ
る。
【図5】第2の実施形態に係る化学的機械研磨方法にお
いて設定される研磨レートの増加量及び減少量を説明す
る図である。
【図6】(a) 〜(d) は第3の実施形態に係る化学的機械
研磨方法を用いて埋め込み配線を形成する方法を示す工
程図である。
【図7】第3の実施形態に係る化学的機械研磨方法を用
いて埋め込み配線を形成する方法において適用される研
磨条件を説明する図である。
【図8】第4の実施形態に係る化学的機械研磨装置の全
体構成を示す概略図である。
【図9】第4の実施形態に係る化学的機械研磨方法にお
いて設定されるドレッシングの相対速度及びドレッシン
グの圧力の範囲を説明する図である。
【図10】第1の従来例に係る化学的機械研磨装置の概
略図である。
【図11】第2の従来例に係る化学的機械研磨装置の概
略図である。
【符号の説明】
10 研磨定盤 11 研磨パッド 12 研磨剤 13 研磨剤供給管 14 被研磨基板 15 基板ホルダー 16 第1のモータ電流制御手段 17 エアシリンダ 18 第2のモータ電流制御手段 19 第1のタコメータ 20 ロードセル 21 第2のタコメータ 22 コンピュータ 32 純水 33 純水供給管 35 ドレッサ 36 第1のモータ電流制御手段 37 エアシリンダ 18 第2のモータ電流制御手段 39 第1のタコメータ 40 ロードセル 42 コンピュータ 100 絶縁膜 101 配線溝 102 窒化タンタル膜 102A バリア層 103 銅膜 103A 埋め込み配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24B 53/02 B24B 53/02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能に設けられた研磨定盤と、 前記研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、 前記研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨
    パッドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基
    板を保持する基板ホルダーと、 RRmin ≦k×P×V≦RRmax (但し、RRmin は研
    磨レートの下限値であり、RRmax は研磨レートの上限
    値であり、kは実験により決まる定数であり、Pは研磨
    の圧力であり、Vは研磨の相対速度である。)の式に基
    づいて、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲を求
    める手段と、 前記積の範囲内で作業者が設定する研磨の圧力に基づい
    て、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させる加
    圧力を制御する手段と、 前記積の範囲内で作業者が設定する研磨の相対速度に基
    づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホルダー
    の回転速度を制御する手段とを備えていることを特徴と
    する化学的機械研磨装置。
  2. 【請求項2】 WIWNUmax ≧m×(V/P)(但
    し、WIWNUmax は研磨レートの面内ばらつきの最大
    値であり、mは実験により決まる定数である。)の式か
    ら、研磨の圧力に対する研磨の相対速度の比率(V/
    P)の上限を求める手段をさらに備え、 前記加圧力を制御する手段は、前記積の範囲内及び前記
    比率の上限以下で作業者が設定する研磨の圧力に基づい
    て、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させる加
    圧力を制御し、 前記回転速度を制御する手段は、前記積の範囲内及び前
    記比率の上限以下で作業者が設定する研磨の相対速度に
    基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホルダ
    ーの回転速度を制御することを特徴とする請求項1に記
    載の化学的機械研磨装置。
  3. 【請求項3】 回転可能に設けられた研磨定盤と、 前記研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、 前記研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨
    パッドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基
    板を保持する基板ホルダーと、 研磨レートが零から所定値に到達するまでの間、研磨の
    圧力(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/
    P)が一定値を保ちながら研磨レートが増加するよう
    に、研磨の圧力及び研磨の相対速度よりなる研磨条件を
    設定する手段と、 前記研磨条件を設定する手段が設定した研磨の圧力に基
    づいて、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させ
    る加圧力を制御する手段と、 前記研磨条件を設定する手段が設定した研磨の相対速度
    に基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホル
    ダーの回転速度を制御する手段とを備えていることを特
    徴とする化学的機械研磨装置。
  4. 【請求項4】 回転可能に設けられた研磨定盤と、 前記研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、 前記研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨
    パッドに対して接近及び離反可能に設けられ、被研磨基
    板を保持する基板ホルダーと、 研磨レートが所定値から零に到達するまでの間、研磨の
    圧力(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/
    P)が一定値を保ちながら研磨レートが減少するよう
    に、研磨の圧力及び研磨の相対速度よりなる研磨条件を
    設定する手段と、 前記研磨条件を設定する手段が設定した研磨の圧力に基
    づいて、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させ
    る加圧力を制御する手段と、 前記研磨条件を設定する手段が設定した研磨の相対速度
    に基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホル
    ダーの回転速度を制御する手段とを備えていることを特
    徴とする化学的機械研磨装置。
  5. 【請求項5】 回転可能に設けられた研磨定盤と、 前記研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、 前記研磨パッドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨
    パッドに対して接近及び離反可能に設けられ、前記研磨
    パッドの表面をドレッシングするドレッサと、 DRRmin ≦k×P×V≦DRRmax (但し、DRR
    min は切削レートの下限値であり、DRRmax は切削レ
    ートの上限値であり、kは実験により決まる定数であ
    り、Pはドレッシングの圧力であり、Vはドレッシング
    の相対速度である。)の式に基づいて、ドレッシングの
    圧力とドレッシングの相対速度との積の範囲を求める手
    段と、 前記積の範囲内で作業者が設定するドレッシングの圧力
    に基づいて、前記ドレッサを前記研磨パッドに接近させ
    る加圧力を制御する手段と、 前記積の範囲内で作業者が設定するドレッシングの相対
    速度に基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記ドレ
    ッサの回転速度を制御する手段とを備えていることを特
    徴とする化学的機械研磨装置。
  6. 【請求項6】 回転可能に設けられた研磨定盤と、前記
    研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、前記研磨パッ
    ドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨パッドに対し
    て接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を保持する
    基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を用いて行
    なう化学的機械研磨方法であって、 RRmin ≦k×P×V≦RRmax (但し、RRmin は研
    磨レートの下限値であり、RRmax は研磨レートの上限
    値であり、kは実験により決まる定数であり、Pは研磨
    の圧力であり、Vは研磨の相対速度である。)の式に基
    づいて、研磨の圧力と研磨の相対速度との積の範囲を求
    める工程と、 前記積の範囲内で作業者が設定する研磨の圧力に基づい
    て、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させる加
    圧力を制御する工程と、 前記積の範囲内で作業者が設定する研磨の相対速度に基
    づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホルダー
    の回転速度を制御する工程とを備えていることを特徴と
    する化学的機械研磨方法。
  7. 【請求項7】 WIWNUmax ≧m×(V/P)(但
    し、WIWNUmax は研磨レートの面内ばらつきの最大
    値であり、mは実験により決まる定数である。)の式か
    ら、研磨の圧力に対する研磨の相対速度の比率(V/
    P)の上限を求める工程をさらに備え、 前記加圧力を制御する工程は、前記積の範囲内及び前記
    比率の上限以下で作業者が設定する研磨の圧力に基づい
    て、前記基板ホルダーを前記研磨パッドに接近させる加
    圧力を制御する工程を含み、 前記回転速度を制御する工程は、前記積の範囲内及び前
    記比率の上限以下で作業者が設定する研磨の相対速度に
    基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記基板ホルダ
    ーの回転速度を制御する工程を含むことを特徴とする請
    求項6に記載の化学的機械研磨方法。
  8. 【請求項8】 回転可能に設けられた研磨定盤と、前記
    研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、前記研磨パッ
    ドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨パッドに対し
    て接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を保持する
    基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を用いて行
    なう化学的機械研磨方法であって、 研磨レートが零から所定値に到達するまでの間、研磨の
    圧力(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/
    P)が一定値を保ちながら研磨レートが増加するよう
    に、研磨の圧力及び研磨の相対速度を設定する工程と、 設定された研磨の圧力に基づいて、前記基板ホルダーを
    前記研磨パッドに接近させる加圧力を制御する工程と、 設定された研磨の相対速度に基づいて、前記研磨定盤の
    回転速度及び前記基板ホルダーの回転速度を制御する工
    程とを備えていることを特徴とする化学的機械研磨方
    法。
  9. 【請求項9】 回転可能に設けられた研磨定盤と、前記
    研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、前記研磨パッ
    ドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨パッドに対し
    て接近及び離反可能に設けられ、被研磨基板を保持する
    基板ホルダーとを有する化学的機械研磨装置を用いて行
    なう化学的機械研磨方法であって、 研磨レートが所定値から零に到達するまでの間、研磨の
    圧力(P)に対する研磨の相対速度(V)の比率(V/
    P)が一定値を保ちながら研磨レートが減少するよう
    に、研磨の圧力及び研磨の相対速度を設定する工程と、 設定された研磨の圧力に基づいて、前記基板ホルダーを
    前記研磨パッドに接近させる加圧力を制御する工程と、 設定された研磨の相対速度に基づいて、前記研磨定盤の
    回転速度及び前記基板ホルダーの回転速度を制御する工
    程とを備えていることを特徴とする化学的機械研磨方
    法。
  10. 【請求項10】 回転可能に設けられた研磨定盤と、前
    記研磨定盤の上に設けられた研磨パッドと、前記研磨パ
    ッドの上方に、回転可能であり且つ前記研磨パッドに対
    して接近及び離反可能に設けられ、前記研磨パッドの表
    面をドレッシングするドレッサとを有する化学的機械研
    磨装置を用いて行なうドレッシング方法であって、DR
    min ≦k×P×V≦DRRmax (但し、DRRmin
    切削レートの下限値であり、DRRmax は切削レートの
    上限値であり、kは実験により決まる定数であり、Pは
    ドレッシングの圧力であり、Vはドレッシングの相対速
    度である。)の式に基づいて、ドレッシングの圧力とド
    レッシングの相対速度との積の範囲を求める工程と、 前記積の範囲内で作業者が設定するドレッシングの圧力
    に基づいて、前記ドレッサを前記研磨パッドに接近させ
    る加圧力を制御する工程と、 前記積の範囲内で作業者が設定するドレッシングの相対
    速度に基づいて、前記研磨定盤の回転速度及び前記ドレ
    ッサの回転速度を制御する工程とを備えていることを特
    徴とする化学的機械研磨方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100653725B1 (ko) 2004-10-01 2006-12-04 주식회사 신안에스엔피 오엘이디용 아이티오 박막 연마장치
CN100436051C (zh) * 2005-09-30 2008-11-26 长春理工大学 高速研磨机变速控制方法

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KR100653725B1 (ko) 2004-10-01 2006-12-04 주식회사 신안에스엔피 오엘이디용 아이티오 박막 연마장치
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