JP2003254497A - 極低温タンク用防熱構造 - Google Patents

極低温タンク用防熱構造

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JP2003254497A JP2002059388A JP2002059388A JP2003254497A JP 2003254497 A JP2003254497 A JP 2003254497A JP 2002059388 A JP2002059388 A JP 2002059388A JP 2002059388 A JP2002059388 A JP 2002059388A JP 2003254497 A JP2003254497 A JP 2003254497A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダ形タンクの半球面部と円筒状胴部の
境付近に位置するスタッドボルトに大きな曲げモーメン
トが作用するので、この曲げモーメント量を減少もしく
はなくせる(0にできる)極低温タンク用防熱構造を提
供する。 【解決手段】 合成樹脂発泡体からなる二層積層構造の
内外積層部2a・2bの中間位置に補強用ワイヤーネッ
ト3cを介装した極低温タンク用防熱構造において、タ
ンクが円筒状胴部1bの両端に半球面部1aを一体に連
接したシリンダ形タンク1からなり、各半球面部1aに
介装するワイヤーネット3cの線径を、円筒状胴部1b
に介装するワイヤーネット3cの線径に比べてやや太く
することにより剛性を適度に高めている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液化石油ガス(LP
G)、液化天然ガス(LNG)、液化水素(LH2)、
液化窒素(LN2)、液化酸素(LO2)、液化ヘリウム
(LHe)などの極低温物質を貯蔵するための主として
極低温タンクの防熱構造に関するものである。本発明の
対象とする極低温タンクは、主として円筒状胴部の両端
に半球面部を一体に連接したシリンダ形タンクである
が、球形などの曲率を有するものであれば適用可能で、
地上に設置されるものだけでなく、たとえば、船舶に搭
載されるものを含む。
【0002】
【従来の技術】この種の極低温用タンクでは、外気から
のタンク内への熱の侵入を防止するため、その表面を防
熱層で被覆する必要がある。この防熱層は、一般的に、
硬質ポリウレタンやフェノール樹脂などの合成樹脂発泡
体からなる内側防熱層部と外側防熱層部の間に網状補強
材(補強用ワイヤーネット・ワイヤーネットともいう)
を介装し、前記合成樹脂の発泡時の自己接着作用もしく
は接着剤で接着して一体にした構造からなる。なお、網
状補強材は、主に外側防熱層部の低温割れを防止するた
めに介装されている。また、タンク本体はステンレスや
アルミ(アルミ合金を含む)で形成され、タンク本体の
外周面上を被覆する防熱層は、タンク本体の周面に一定
の間隔をあけて植設された多数の支持具(スタッドボル
ト等)によって支持され、とくに球形タンクの場合等で
はタンクの下半分で防熱層が落下するのを阻止してい
る。それらの支持具は、通常、タンクと同質の材料であ
るステンレスやアルミ(アルミ合金を含む)で形成され
ている。
【0003】さらに、上記防熱層は、あらかじめ成型さ
れた硬質ウレタン、フェノール樹脂などの合成樹脂発泡
体からなり、中間に網状補強材が介装され、アルミ(ア
ルミ合金を含む)表面層(アルミホイル表面シート材と
もいう)を有する凸形断面で定形の防熱パネルを、タン
ク本体の表面上に相互に隣接して取り付け、防熱パネル
の突部間の目地に合成樹脂材を少なくとも充填又は発泡
の一方を行なって埋設した構造が一般的である。
【0004】本発明の先行技術にかかる公報に特開平8
−233199号がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の防熱構造を、とくにシリンダ形タンクに実施す
る場合には、次のような点で改良の余地がある。すなわ
ち、球形のタンクでは、図16(a)に示すようにタン
ク51が膨張・収縮する際にその内部中心51oに向か
ってほぼ全体的に均等に半径方向に膨縮するので、支持
具としてのスタッドボルト52に作用する力は軸力だけ
となり、曲げモーメントが発生することはない。
【0006】しかし、円筒状胴部(円筒部)の両端に半
球面部を一体に備えたシリンダ形タンクでは、図16
(b)に示すようにタンク1の中間の円筒部1bと両側
の半球面部1aとで熱収縮する際の中心が異なり、かつ
防熱パネルの厚さ方向には温度勾配が生じているので、
防熱パネル(防熱層)2(図2参照)の表面部とタンク
本体1に接する内面部と両者の中間である防熱層2の中
間部とでは、それぞれ収縮量が異なる。このために、半
球面部1aと円筒状胴部1bのとくに境界線付近に配置
されているスタッドボルト4に最大の曲げモーメントが
作用する。
【0007】図11(a)は鉄製ワイヤーネットの線径
が0.62mmで、タンク本体およびスタッドボルトが
それぞれアルミ合金製でタンク本体の容量が2500m
3 、スタッドボルトの外径が6.4mm(断面積:3
2.0mm2、断面係数:25.7mm3)でボルトピッ
チが半球面部225mm/円筒部600mmの場合、常
温(外気温度30℃)でLNGをタンクに充填しタンク
が収縮(熱収縮率は約0.4%)した状態を示す一部断
面図、図11(b)は図11(a)の一部(境界線付
近)を拡大して示す断面図、図7はスタッドボルトの位
置とボルトNoの関係を示す模式図、図9(a)〜
(c)は収縮状態において各位置でスタッドボルトに作
用する軸力(引張荷重)、曲げモーメントおよびせん断
力をそれぞれボルトNoとの関係で示す線図である。こ
れらはいずれも、1/8部分タンク模型に基づきFEM
解析により算出したものである。なお、数値的には表1
のMOD−7(比較例1)の欄に表している。表1は本
発明の実施例(MOD−6・8・9)および比較例(M
OD−1〜3・7)において半球面部1aと円筒状胴部
1bの境界線付近に配置されているスタッドボルトの軸
力(引張荷重)、曲げモーメントおよびせん断力をFE
M解析により算出した表である。
【0008】以上の各図面および表1から明らかなよう
に、円筒状胴部の長手方向の中間位置にあるスタッドボ
ルト(図7に示すNo.0〜9)および半球面部の中心
位置にあるスタッドボルト(ボルトNo.250)から
それらの境界線位置にあるスタッドボルト(ボルトN
o.100〜116)にかけて曲げモーメントおよびせ
ん断力が漸次増大する。この結果、境界線位置にあるス
タッドボルト(ボルトNo.100〜116)の曲げモ
ーメントおよびせん断力は最大となって、ボルトの根元
(とくにタンク本体との溶接部付近)から折損あるいは
破断するおそれがある。
【0009】この発明は上述の点に鑑みなされたもので
あって、シリンダ形タンクをLNG等を貯蔵するために
常圧・極低温下で使用する場合、熱収縮によりタンクが
収縮するが、防熱パネルをタンク本体に固定するためス
タッドボルト等の支持具を用いた構造において、とくに
半球面部と円筒状胴部の境付近に位置するスタッドボル
トに大きな曲げモーメントが作用するので、この曲げモ
ーメント量を減少もしくはなくせる(0にできる)極低
温タンク用防熱構造を提供することを目的としている。
これにより、防熱構造全体の信頼性を向上するととも
に、スタッドボルト等の支持具に作用する荷重を均一化
させて、支持具の本数を減らして施工性と防熱性能を向
上することができる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明の防熱構造は、a)アルミホイル表面シート
材を有し内外二層積層構造の合成樹脂発泡体からなる凸
形断面で定形の防熱パネルを、タンク本体の表面上に相
互に隣接して配列し、前記タンク本体に植設された支持
具により取り付け、前記防熱パネルの突部間の目地に合
成樹脂材を充填又は発泡することによって前記目地間を
埋設し、前記目地の合成樹脂発泡体上およびその周辺の
前記アルミホイル表面シート材上に跨がって、前記アル
ミホイル表面シート材と同一構成のアルミホイル連結シ
ート材を全面的に接着するとともに、前記合成樹脂発泡
体からなる二層積層構造の内外積層部の中間位置に補強
用ワイヤーネットを介装した極低温タンク用防熱構造に
おいて、b)前記タンクが円筒状胴部の両端に半球面部を
一体に連接したシリンダ形タンクからなり、c)前記各半
球面部に介装する前記ワイヤーネットの線径を、前記円
筒状胴部に介装する前記ワイヤーネットの線径に比べて
やや太くするか、又は前記各半球面部に介装する前記ワ
イヤーネットのメッシュサイズを、前記円筒状胴部に介
装する前記ワイヤーネットのメッシュサイズに比べてや
や大きくするかすることにより、前記各半球面部側の剛
性を適度に高めたことを特徴としている。ここで、ワイ
ヤーネットの線径をやや太くすることにより前記各半球
面部側の剛性を適度に高めるとは、2500m3タンク
の場合の一例であるが、半球面部の線径を円筒状胴部の
線径に比べて直径で1.3〜1.4倍程度まで太くする
ことを意味し、直径で略1.5倍若しくはそれ以上太く
することを除くものである。このことは、FEMの解析
結果から確認されるもので、円筒状胴部に介装するワイ
ヤーネットの線径(MOD−1:0.62mm)に比べ
て各半球面部に介装する前記ワイヤーネットの線径が
1.2倍〜1.25倍程度(MOD−6:0.75m
m)までは、線径が増大する(太くする)ほど前記支持
具(スタッドボルト)に作用する最大曲げモーメントが
減少し、それを超えて線径が1.3〜1.4倍程度(M
OD−4/5:0.80mm/0.85mm)までは徐
々に逆向きの最大曲げモーメントが増え始め、線径が
1.5倍程度(MOD−3:0.90mm)まで太くな
ると、最大曲げモーメントの低減効果がなくなり、1.
5倍を超える(MOD−2:1.20mm)と、従来の
球形タンクの場合よりも大きな逆向きの最大曲げモーメ
ントが発生するからである(表1を参照)。なお、上記
したワイヤーネットの線径が1.2倍〜1.25倍程度
というような具体的な数値を含めてワイヤーネット線径
の比率は、シリンダタンクの長さ・タンクの直径の比に
より、変化するものである。また、本発明は半球面部と
円筒部とのワイヤーネットの剛性のバランスを図ること
で解決しているため、ワイヤーネットの線径だけでなく
メッシュサイズを代えることで、つまり半球面部側のメ
ッシュ数を円筒部側よりも大きくすることにより剛性を
高めて剛性のバランスを図ることもできる。なお、線径
の場合について、本明細書ではメッシュサイズを5メッ
シュ/インチに統一したうえで、説明している。
【0011】上記の構成を有する本発明の防熱構造によ
れば、上記構成c)により半球面部のワイヤーネットの剛
性を円筒状胴部のワイヤーネットの剛性に比べて適度に
剛とし、シリンダ形タンクの熱収縮時に半球面部の防熱
パネルを円筒状胴部のそれに比べて適度に剛にしたの
で、両側の半球面部における防熱パネルが一体になって
その中間に位置する円筒状胴部の防熱パネルを両側から
適度に圧縮するため、従来は半球面部と円筒状胴部の境
界に位置する支持具(スタッドボルト)に最大に作用す
る曲げモーメントが大幅に低減される。この結果、従来
の球形タンクに用いたスタッドボルトと強度が同一(つ
まりボルト径が共通)のスタッドボルトをシリンダ形タ
ンクに用いても、ボルトの有する強度の許容範囲に曲げ
モーメントおよびせん断力が抑えられる。なお、シリン
ダ形タンクの半球面部と円筒状胴部の境にある曲げモー
メントは、円筒状胴部の長さが長くなるほど増大するた
め、円筒状胴部の長さが長いシリンダ形タンクほど本発
明による上記の作用効果が顕著に発揮される。一方、半
球面部のワイヤーネットの線径を円筒状胴部のワイヤー
ネットの線径に比べて1.5倍程度(2500m3タン
クの場合の一例)あるいはそれ以上に太くすると、半球
面部のワイヤーネットの剛性が円筒状胴部のそれに比べ
て剛となり過ぎ、半球面部のパネルが円筒状胴部のパネ
ルを圧縮する力が大きくなり過ぎて半球面部と円筒状胴
部の境に位置するスタッドボルトに作用する曲げモーメ
ントが従来のタンクの場合よりも大きくなるおそれがあ
る。
【0012】請求項2に記載のように、d)前記防熱パネ
ルの内側積層部の表面(外周面)を金属製ワイヤーネッ
トで覆うとともに、金属製タンク本体に下端を溶接した
金属製スタッドボルト(前記支持具に該当)によりワッ
シャーを介して前記ワイヤーネットとともに前記内側積
層部を固定した極低温タンク用防熱構造であって、e)前
記各半球面部に介装する前記ワイヤーネットの線径を
0.70〜0.75mm、前記円筒状胴部に介装する前
記ワイヤーネットの線径を0.55〜0.62mmにす
ることができる。なお、本請求項に記載の線径について
の数値は、2500m3タンクの場合の一例であり、シ
リンダタンクの長さ・タンクの直径の比により、変化す
るものである。
【0013】この構成により、請求項2記載の極低温タ
ンク用防熱構造によれば、たとえば容積2500m3
シリンダ形タンクにLNGを充填(貯蔵)した状態にお
いてスタッドボルトの外径が6.4mmでボルトピッチ
が450mm(半球面部)/600mm(円筒状胴部)
の場合に、半球面部と円筒状胴部の境に位置するスタッ
ドボルトに作用する最大曲げモーメントが305kgf
−mm(両線径0.62mm)→−40kgf−mm、
せん断力が4.1kgf(両線径0.62mm)→0.
5kgfにそれぞれ減少した(表1のMOD−1・MO
D−6参照)。なお、図9(a)〜(c)は全体のワイ
ヤーネットの線径を0.62mmに統一した従来例(M
OD−7:比較例1)のときにスタッドボルトに作用す
る軸力、曲げモーメント、せん断力を順に示し、一方、
図12(a)〜(c)は各半球面部に介装する前記ワイ
ヤーネットの線径を0.70mm、前記円筒状胴部に介
装する前記ワイヤーネットの線径を0.62mmにした
とき(表1のMOD−9参照)にスタッドボルトに作用
する軸力、曲げモーメント、せん断力を表している。な
お、線径0.55mm、0.62mm、0.70mm、
0.75mmは、いずれも市販品のワイヤーネット線径
である(表1のMOD−6・MOD−8参照)。
【0014】請求項3に記載のように、f)前記支持具と
しての金属製スタッドボルトの上下両端部を除く中間部
を細径にし、可撓性をもたせることができる。
【0015】この構成により、請求項3記載の極低温タ
ンク用防熱構造によると、図15(a)〜(c)にスタ
ッドボルトに作用する軸力、曲げモーメント、せん断力
を表すように、軸力はほとんど変化せず、曲げモーメン
トおよびせん断応力が一層低減される。つまり、ワイヤ
ーネットの線径を円筒状胴部と半球面部とで適度に変更
(円筒状胴部線径<半球面部線径)したことによってス
タッドボルトに作用する曲げモーメントが大幅に減少し
たうえに、スタッドボルト自体に可撓性を具備させたこ
とにより、曲げモーメントがさらに低減され、せん断力
も一層減少した。
【0016】請求項4に記載のように、前記スタッドボ
ルトをスタッドボルト本体と継ぎボルトとから構成し、
アルミ(アルミ合金を含む)製タンク本体にアルミ(ア
ルミ合金を含む)製スタッドボルト本体を溶接により固
定し、このスタッドボルト本体に鋼製又はステンレス製
の継ぎボルトの下端を連結することができる。
【0017】この構成により、請求項4記載の極低温タ
ンク用防熱構造によると、スタッドボルト本体を一定ピ
ッチで溶接により立設したのち、各継ぎボルトにスタッ
ドボルトの下端部をねじ込んで連結できるので、タンク
本体とは異種の金属材料で製作したスタッドボルトを使
用でき、とくに請求項3に記載のようにスタッドボルト
の上下両端部を除く中間部を細径にして可撓性をもたせ
るのに有効である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる極低温タン
ク用防熱構造の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】図1は本実施例の防熱構造を備えた極低温
用シリンダ形タンクの外観をその一部を切り欠いて示す
正面図および右半分を省略した左側面図、図2は同中央
縦断面図、図3はタンク上の防熱層の一部を拡大して示
す平面図、図4(a)は図3のA−A線断面図、図4(b)
は図3のB−B線断面図、図5(a)は図4(a)の一部
拡大断面図、図5(b)は図4(b)の一部拡大断面図、
図5(c)はワッシャー7の平面図、図5(d)の左半
分は同正面図・右半分は同断面図である。図6(a)は
図5(b)の上部をさらに拡大した断面図、図6(b)は
防熱パネルの実施例を示す斜視図である。
【0020】図1に示すように、タンク本体1はシリン
ダ形タンクで、本例ではアルミ合金から形成されてい
る。すなわち、円筒状胴部(以下、円筒部ともいう)1
bを中心にしてその両端に半球面部1a・1aを一体に
備えたシリンダ形の構造からなる。このタンク本体1は
LNG輸送船のホールド内底部に一対の船体側タンク支
持部材33・34を長さ方向に間隔をあけて立設したの
ち、これらのタンク支持部材33・34の上にタンク側
支持部材31・32を載せるように配置されている。な
お、タンク本体1はタンク側支持部材31が船体側タン
ク支持部材33に取り付けられたストッパーにより、タ
ンク本体1の長さ方向に固定されている。他方の支持部
材32では、低温熱収縮によるタンク本体1の長さ方向
の変形を吸収できるように支持部材34に対してスライ
ド可能に載置されている。
【0021】図2〜図4に示すように、タンク本体1の
外周面を被覆する防熱層2は、内側(タンク側)防熱積
層部2aと外側防熱積層部2bとの2層積層構造からな
り、内外両積層部2a・2bの間に網状補強材であるワ
イヤーネット3cを介装し、防熱層を形成する合成樹脂
を発泡成形するときの発泡時自己接着作用あるいは接着
剤にて相互に接着して一体化した構造からなる。防熱層
2は、凸形断面で定形の多数の防熱パネル5(図6
(b))をタンク本体1の外周面上に相互に隣接し、支
持具としてのスタッドボルト4にて固定することにより
構成されている。
【0022】防熱パネル5は、図1・図6(b)に示す
ように定形(本例では円筒状胴部1bが長辺1.2m×
短辺0.9m、半球面部1aが長辺0.9m×短辺0.6
m(×厚さ;330mm、この厚さは所要防熱性能の大
小に応じて増減され得るものである。))の凸形断面
で、内側防熱積層部2aを構成する下部防熱部材(厚み
210mm)と、外側防熱層部2bを構成する凸状の上
部防熱部材(厚み120mm)との間に、網状補強材3
の一部を構成する平織金網のワイヤーネット3cを一体
に介装した構造からなる。下部防熱部材2aはガラス繊
維、天然繊維、化学繊維などで強化された硬質ウレタン
樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体などから選択される
が、本例ではフェノール樹脂発泡体からなる。また、上
部防熱部材2bは、硬質ウレタン樹脂発泡体、フェノー
ル樹脂発泡体、スチレン樹脂発泡体などから選択される
が、本例ではポリウレタン発泡体からなる。
【0023】防熱パネル5の表面は、アルミホイル(ア
ルミ合金ホイルを含む)表面シート材6により被覆され
ている。この表面シート材6は、図6(a)にその一部
を示すように厚さ25μmのアルミホイル6aを主体と
して、このアルミホイル6aの表面に、厚さ100μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム6b
をラミネーティングあるいはコーティングにより一体に
積層し、アルミホイル6aの裏面(内面)に、厚さ10
0μmほどの不織布6cを一体に積層した構造からな
る。
【0024】図5(b)に示すように、タンク本体1の
外周面には、アルミ合金製スタッドボルト4が一定の間
隔(本例では、半球面部1a:225mmm又は450
mm、円筒状胴部1b:600mm)をあけて溶接によ
り植設されており、スタッドボルト4の先端部は、防熱
パネル5のワイヤーネット3c上に跨がって配置された
網状補強材3の連結用ワイヤーネット部分3bを貫通
し、ワッシャー7を挿通したうえナット8で締め付ける
とともに、後述のピン状突起7aにより連結用ワイヤー
ネット部分3bとワイヤーネット3cとを重ね合わせた
状態で保持している。隣接する防熱パネル5の上部防熱
部材2bの間は目地(空隙)になっており、この目地に
上部防熱部材2bと基本的には同一種類の合成樹脂材を
少なくとも充填又は発泡の一方を行うことにより、本例
では、ポリウレタン発泡体9によって目地を埋めてい
る。また、図5(c)(d)のようにワッシャー7は合
成樹脂製で、多数のピン状突起7aを外周縁部に下向き
に突設している。
【0025】このポリウレタン発泡体9の表面上には、
図6(a)に示すように両側の防熱パネル5のアルミホ
イル表面シート材6の外縁部上から、厚さがたとえば5
00μmの両面接着のブチルラバーシート10を、連続
して(浮かせずに)貼着している。そして、アルミホイ
ル連結シート材11をラバーシート10上に全面的に貼
着又は接着している。このアルミホイル連結シート材1
1は厚さ25μmのアルミホイル(アルミ箔)11aを
主体として、このアルミホイル11aの表面に、厚さ5
0μmほどのポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム11bをラミネーティングあるいはコーティング
により一体に積層した構造からなる。
【0026】以上のようにして防熱層2によりタンク本
体1の外周面が被覆され、本例の防熱構造が構成され
る。これらの構造は公知であるが、本発明では以下の特
徴部分を備えている。すなわち、従来の構造では、ワイ
ヤーネット3cの線径は半球面部1aおよび円筒状胴部
(円筒部ともいう)1bともに同一にしていたが、本発
明では半球面部1aのワイヤーネット3cの線径を、円
筒部1bのワイヤーネット3cの線径に比べてやや太く
することにより適度に剛性を高めている。本例では、鉄
製のワイヤーネット3cの線径に関して、半球面部1a
のワイヤーネット3cの線径を0.70mmとし、円筒
状胴部1bのワイヤーネット3cの線径を0.62mm
にしている。そして、タンク本体1における半球面部1
aの半径が約4500mm、円筒部1bの長さが約14
000mm(同半径が約4500mm)であり、スタッ
ドボルト4はアルミ合金製で、外径が6.4mm、断面
積32.0mm2、断面係数25.7mm3である。また、
スタッドボルト4のピッチは、円筒部1bで600m
m、半球面部1aで225mmにしている(表1のMO
D−9参照)。
【0027】次頁の表1におけるMOD−9は上記した
本発明の実施例1のFEM解析結果を表す数値であり、
図8(a)〜(c)が熱収縮状態で各位置のスタッドボ
ルト4に作用する軸力、曲げモーメントおよびせん断力
をボルトNo(位置)との関係で順に示している。な
お、表1におけるMOD−8は本発明の実施例2を示す
もので、鉄製のワイヤーネット3cの線径について、半
球面部1aのワイヤーネット3cを0.70mmとし、
円筒部1bのワイヤーネット3cを0.55mmにした
場合を表している。さらに、表1におけるMOD−7は
従来例(比較例1)で鉄製のワイヤーネット3cの線径
を半球面部1aおよび円筒部1bで共通の0.62mm
にした場合をそれぞれ表している。なお、図9(a)〜
(c)が表1におけるMOD−7(比較例1)の場合に
おける熱収縮状態での各位置のスタッドボルト4に作用
する軸力、曲げモーメントおよびせん断力をボルトNo
(位置)との関係で順に示している。
【0028】
【表1】
【0029】また、図10(a)(b)はMOD−9
(実施例1)における防熱パネルの常態から熱収縮した
変形状態を示す部分断面図とその一部拡大断面図であ
り、図11(a)(b)はMOD−7(比較例1)にお
ける防熱パネルの常態から熱収縮した変形状態を示す部
分断面図とその一部拡大断面図である。
【0030】ところで、表1におけるMOD−1〜MO
D−6はボルトピッチを半球面部1aで225mmから
450mmに拡大した場合のFEM解析結果を示すもの
で、MOD−6は本発明の実施例3、MOD−1は従来
例(比較例2)である。一方、MOD−2とMOD−3
は、それぞれ比較例3・4を示すものである。MOD−
6(実施例3)では鉄製のワイヤーネット3cの線径に
ついて半球面部1aの線径(0.75mm)を円筒部1
bの線径(0.62mm)の略1.2倍に太くしたの
で、境界部のスタッドボルト4に作用する最大曲げモー
メントが305kgf−mm(両線径0.62mm)→
−40kgf−mm、せん断力が4.1kgf(両線径
0.62mm)→0.5kgfにそれぞれ減少した(M
OD−1・MOD−6)。これに対し、半球面部1aの
線径を1.20mm(MOD−2)および0.90mm
(MOD−3)にそれぞれ増大して、円筒部1bの線径
(0.62mm)の略2倍あるいは略1.5倍まで太く
した比較例3/比較例4では、境界部のスタッドボルト
4に作用する最大曲げモーメントが−740kgf−m
m/−300kgf−mm、せん断力が9.0kgf/
3.9kgfになった。つまり、半球面部1aの線径を
2倍(比較例3:MOD−2)まで太くすると、比較例
2(MOD−1)に比べても最大曲げモーメントおよび
せん断力がそれぞれ2倍以上になって改悪となり、また
半球面部1aの線径を略1.5倍(比較例4:MOD−
3)まで太くすると、比較例2(MOD−1)に比べて
最大曲げモーメントおよびせん断力ともにほとんど変わ
らず、改善されなかった。
【0031】なお、図12(a)〜(c)が表1におけ
るMOD−6(実施例3)の場合の各位置のスタッドボ
ルト4に作用する軸力、曲げモーメントおよびせん断力
をボルトNo(位置)との関係で順に示し、図13
(a)〜(c)が表1におけるMOD−3(比較例4)
の場合の各位置のスタッドボルト4に作用する軸力、曲
げモーメントおよびせん断力を順に示す。
【0032】次に、図14は本発明のさらに改良した実
施例4(表1のMOD−10)に使用するスタッドボル
ト14を示すもので、本例では、同図に示すように、上
記したスタッドボルト4に代えて上下両端部を除き中間
部分を細くしたスタッドボルト14を使用している。こ
のスタッドボルト14はタンク本体1と同質のアルミ合
金製スタッドボルト本体(AL)15とステンレス製継ぎ
ボルト(EXT.B)16とから構成され、ボルト本体15
は雌ネジ孔部15aとタンク本体1に溶接される根元部
15bから一体に形成されている。継ぎボルト16は上
下両端部が外径6.0mmの雄ネジ部16aからなり、
中間部分が外径4.0mmの細径部16bからなる。
【0033】本例の防熱構造(表1のMOD−10)
は、鉄製のワイヤーネット3cの線径について、半球面
部1aのワイヤーネット3cを0.70mmとし、円筒
状胴部1bのワイヤーネット3cの線径を0.62mm
にしている。タンク本体1における半球面部1aの半径
が約4500mm、円筒状胴部1bの長さが約1400
0mmなど、スタッドボルト14以外はMOD−9(実
施例1)と構成部材およびボルトピッチなどがそれぞれ
共通する。そして、図15(a)〜(c)に各位置のス
タッドボルト14の継ぎボルト16に作用する軸力、曲
げモーメントおよびせん断力をボルトNo(位置)との
関係で順に示すように、スタッドボルト14に作用する
軸力はMOD−7の場合とほとんど変化がないが、曲げ
モーメントおよびせん断力については、MOD−9(実
施例1)に比べてもさらに低減されており、可撓性スタ
ッドボルト14による曲げモーメント低減効果が十分に
伺える。なお、表1のMOD−10およびMOD−11
の右欄は、継ぎボルト16の中間部分の外径4.0mm
および同4.5mmの場合に継ぎボルト16に作用する
軸力や曲げモーメント、せん断力などを示している。ま
た、表1のMOD−10およびMOD−11の左欄は、
いずれも外径が6.0mmのアルミ合金製スタッドボル
ト本体15に作用する軸力や曲げモーメント、せん断力
などを表している。表1のMOD−10およびMOD−
11から確認されるように、継ぎボルト16の応力値が
スタッドボルト本体15の応力値に比べて高くなるよう
に設計しているのは、スタッドボルト14に曲げモーメ
ント等が作用したときに、タンク本体1に溶接されてい
るボルト本体15が破損せず、破損する場合には継ぎボ
ルト16を破損させ、スタッドボルト本体15の破損に
よるタンク本体1の表面への影響をなくすためである。
【0034】上記に本発明の防熱構造について複数の実
施例を説明したが、下記のように実施することも可能で
ある。すなわち、ワイヤーネット3cの線径は市販品を
用いた関係で,0.55mm、0.62mm、0.70
mm、0.75mmを主に使用したが、これらに限定す
るものではなく、許容される範囲で各種寸法のワイヤー
ネットを使用できる。また、スタッドボルト4・14に
ついても、許容される範囲で各種寸法のものを適用でき
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明の極低温タンク用防熱構造には、次のような優
れた効果がある。
【0036】(1) 防熱パネルをタンク本体に固定するた
めスタッドボルト等の支持具を用いた構造において、と
くに半球面部と円筒状胴部の境付近に位置するスタッド
ボルトに作用する曲げモーメント量を大幅に減少させ、
従来の球形タンクに用いたスタッドボルトと強度が同一
(つまりボルト径が共通)のスタッドボルトをシリンダ
形タンクに用いても、ボルトの有する強度の許容範囲に
曲げモーメントおよびせん断力が抑えられる。この結
果、防熱構造全体の信頼性を向上するとともに、スタッ
ドボルト等の支持具に作用する荷重を均一化させて、支
持具の本数を減らして施工性と防熱性能を向上できる。
【0037】(2) 請求項2記載の極低温タンク用防熱構
造では、市販品のワイヤーネットを用いて、半球面部と
円筒状胴部の境界付近に位置する最大の曲げモーメント
が作用するスタッドボルトの曲げモーメントを大幅に減
少させられる。
【0038】(3) 請求項3記載の極低温タンク用防熱構
造では、ワイヤーネットの線径を円筒状胴部と半球面部
とで適度に差をもたせた(円筒状胴部線径<半球面部線
径)ことによってスタッドボルトに作用する曲げモーメ
ントが大幅に減少するうえ、スタッドボルト自体に可撓
性を具備させたことにより、曲げモーメントがさらに低
減され、せん断力も一層減少する。
【0039】(4) 請求項4記載の極低温タンク用防熱構
造では、スタッドボルト本体を一定ピッチで溶接により
立設したのち、各継ぎボルトにスタッドボルトの下端部
をねじ込んで連結できるので、タンク本体とは異種の金
属材料で製作したスタッドボルトを使用でき、とくに請
求項3に記載のようにスタッドボルトの上下両端部を除
く中間部を細径にして可撓性をもたせるのに有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる防熱構造を備えた極低
温用シリンダ形タンクの外観をその一部を切り欠いて示
す正面図および右半分を省略した左側面図である。
【図2】図1のタンクの概要を示す中央縦断面図であ
る。
【図3】図1のタンク上の防熱層の一部を拡大して示す
平面図である。
【図4】図4(a)は図3のA−A線断面図、図4(b)は
図3のB−B線断面図である。
【図5】図5(a)は図3(a)の一部拡大断面図、図5
(b)は図3(b)の一部拡大断面図、図5(c)はワッ
シャー7の平面図、図5(d)の左半分は同正面図・右
半分は同断面図である。
【図6】図6(a)は図5(b)の上部をさらに拡大した
断面図、図6(b)は防熱パネルの実施例を示す斜視図
である。
【図7】シリンダ形タンクにおけるスタッドボルトの位
置とボルトNoの関係を部分的(1/8)に展開して示
す模式図である。
【図8】図8(a)〜(c)は表1におけるMOD−9
(本発明の実施例1)の熱収縮状態におけるタンク各位
置のスタッドボルト4に作用する軸力、曲げモーメント
およびせん断力をボルトNo(位置)との関係で順に示
す線図である。
【図9】図9(a)〜(c)は表1におけるMOD−7
(比較例1)の熱収縮状態においてタンク各位置でスタ
ッドボルトに作用する軸力(引張荷重)、曲げモーメン
トおよびせん断力をそれぞれボルトNoとの関係で示す
線図である。
【図10】図10(a)(b)はMOD−9(実施例
1)における防熱パネルの常態から熱収縮した変形状態
を示す部分断面図とその一部拡大断面図である。
【図11】図11(a)(b)はMOD−7(比較例
1)における防熱パネルの常態から熱収縮した変形状態
を示す部分断面図とその一部拡大断面図である。
【図12】図12(a)〜(c)は表1におけるMOD
−6(実施例3)の熱収縮状態においてタンク各位置の
スタッドボルト4に作用する軸力、曲げモーメントおよ
びせん断力をボルトNo(位置)との関係で順に示す線
図である。
【図13】図13(a)〜(c)は表1におけるMOD
−3(比較例4)の熱収縮状態におけるタンク各位置の
スタッドボルト4に作用する軸力、曲げモーメントおよ
びせん断力を順に示す線図である。
【図14】本発明のさらに改良した実施例4(MOD−
10)に使用するスタッドボルト14を示す、結合前の
正面図である。
【図15】図15(a)〜(c)は表1におけるMOD
−10(実施例4)の熱収縮状態におけるタンク各位置
のスタッドボルト14に作用する軸力、曲げモーメント
およびせん断力をボルトNo(位置)との関係で順に示
す線図である。
【図16】図16(a)は球形タンクの常態と熱収縮時
とを示す断面図、図16(b)はシリンダ形タンクの常
態と熱収縮時とを示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ形タンク本体 1a半球面部 1b円筒状胴部(円筒部) 2 防熱層 2a内側防熱積層部 2b外側防熱積層部 3 網状補強材 3cワイヤーネット 4・14 スタッドボルト(支持具) 5 防熱パネル 6 アルミホイル表面シート材 7 ワッシャー 8 ナット 9 ポリウレタン発泡体 10 ブチルラバーシート 11 アルミホイル連結シート材 15 スタッドボルト本体 16 継ぎボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志道 敏雄 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 Fターム(参考) 3E070 AA03 AB32 DA01 NA02 QA04 3E073 AA01 AA03 AB02 AB06 BA11 CC02 CD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミホイル表面シート材を有し内外二
    層積層構造の合成樹脂発泡体からなる凸形断面で定形の
    防熱パネルを、タンク本体の表面上に相互に隣接して配
    列し、前記タンク本体に植設された支持具により取り付
    け、前記防熱パネルの突部間の目地に合成樹脂材を充填
    又は発泡することによって前記目地間を埋設し、前記目
    地の合成樹脂発泡体上およびその周辺の前記アルミホイ
    ル表面シート材上に跨がって、前記アルミホイル表面シ
    ート材と同一構成のアルミホイル連結シート材を全面的
    に接着するとともに、前記二層積層構造の内外積層部の
    中間位置に補強用ワイヤーネットを介装した極低温タン
    ク用防熱構造において、 前記タンクが円筒状胴部の両端に半球面部を一体に連接
    したシリンダ形タンクからなっており、 前記各半球面部に介装する前記ワイヤーネットの線径
    を、前記円筒状胴部に介装する前記ワイヤーネットの線
    径に比べてやや太くするか、 又は前記各半球面部に介装する前記ワイヤーネットのメ
    ッシュサイズを、前記円筒状胴部に介装する前記ワイヤ
    ーネットのメッシュサイズに比べてやや大きくするかす
    ることにより、前記各半球面部側の剛性を適度に高めた
    ことを特徴とする極低温タンク用防熱構造。
  2. 【請求項2】 前記防熱パネルの内側積層部の表面を金
    属製ワイヤーネットで覆うとともに、金属製タンク本体
    に下端を溶接した金属製スタッドボルト(前記支持具に
    該当)によりワッシャーを介して前記ワイヤーネットと
    ともに前記内側積層部を固定した極低温タンク用防熱構
    造であって、 前記各半球面部に介装する前記ワイヤーネットの線径を
    0.70〜0.75mm、前記円筒状胴部に介装する前
    記ワイヤーネットの線径を0.55〜0.62mmにし
    たことを特徴とする請求項1記載の極低温タンク用防熱
    構造。
  3. 【請求項3】 前記支持具としての金属製スタッドボル
    トの上下両端部を除く中間部を細径にし、可撓性をもた
    せたことを特徴とする請求項1又は2記載の極低温タン
    ク用防熱構造。
  4. 【請求項4】 前記スタッドボルトをスタッドボルト本
    体と継ぎボルトとから構成し、アルミ(アルミ合金を含
    む)製タンク本体にアルミ(アルミ合金を含む)製スタ
    ッドボルト本体を溶接により固定し、このスタッドボル
    ト本体に鋼製又はステンレス製の継ぎボルトの下端を連
    結することを特徴とする請求項3記載の極低温タンク用
    防熱構造。
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