JP2003252750A - 水溶性の難・低吸収性薬物のバイオアベイラビリティ改善技術 - Google Patents

水溶性の難・低吸収性薬物のバイオアベイラビリティ改善技術

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JP2003252750A
JP2003252750A JP2002050475A JP2002050475A JP2003252750A JP 2003252750 A JP2003252750 A JP 2003252750A JP 2002050475 A JP2002050475 A JP 2002050475A JP 2002050475 A JP2002050475 A JP 2002050475A JP 2003252750 A JP2003252750 A JP 2003252750A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水溶性の難・低吸収性薬物の消化管からの吸収
性を高め、治療に有効な血中薬物濃度を得るための新規
の吸収促進技術。 【構成】水溶性の難・低吸収性薬物にコハク酸d?トコフ
ェリルポリエチレングリコール1000(イーストマンビタ
ミンE TPGS NF)と「C6−18脂肪酸のグリセロールエ
ステルとC6−18脂肪酸のマクロゴールエステルとの
エステル混合物」を配合することにより調製した製剤
が、上記の課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 経口投与後の消化管からの
吸収が悪いかあるいは低い薬物の吸収を改善してバイオ
アベイラビリティを高めるための製剤技術。
【0002】
【従来の技術】 アミノグリコシド系抗生物質・ペニシ
リン系抗生物質・セファロスポリン系抗生物質・セフェ
ム系抗生物質、バンコマイシンなどのペプチド系抗生物
質、アシクロビルなどの抗ウイルス薬、インスリン・カ
ルシトニン・インターフェロン・各種のインタロイキン
類・バソプレッシンとその誘導体・顆粒球増殖因子G-CS
F・エリスロポエチンなどの蛋白ペプチド性薬などを初
めとする各種の水溶性の難・低吸収性薬物の経口投与後
の吸収率を高めるために、プロドラッグ化などの方法が
ある。しかし、プロドラッグは新規の化合物となるため
に、開発に膨大な費用がかかる。また、カプリン酸など
の各種の吸収促進剤の開発も試みられてきているが、組
織傷害性などの安全性に関する詳細なデータを集積しな
ければならない。そこで、安全性に富みかつより強力な
水溶性の難・低吸収性薬物のバイオアベイラビリティを
改善する吸収促進技術が求められている。
【0003】水溶性の難・低吸収性薬物のバイオアベイ
ラビリティを改善するための技術としてカプリン酸など
の各種の吸収促進剤が開発されてきている。しかし、カ
プリン酸などの吸収促進剤には組織傷害性などの副作用
に関する問題が残されている。
【0004】安全性に富む吸収促進剤としてC6−18
脂肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマ
クロゴールエステルとのエステル混合物(商品名Labras
ol)が開発されてきており、インスリン、カルシトニ
ン、ヘパリンなどの経口吸収促進剤としての応用がある
(Watts et al., U. S. Patent 6,200,602,March 13, 2
001)。しかし、医薬品製剤としての実用性を考えると
より強力かつ安全性に富む吸収促進剤の登場が望まれて
いる。
【0005】水溶性の難・低吸収性薬物としては、アミ
ノグリコシド系抗生物質・ペニシリン系抗生物質・セフ
ァロスポリン系抗生物質・セフェム系抗生物質、バンコ
マイシンなどのペプチド系抗生物質、アシクロビルなど
の抗ウイルス薬、インスリン・カルシトニン・インター
フェロン・各種のインタロイキン類・バソプレッシンと
その誘導体・顆粒球増殖因子G-CSF・エリスロポエチン
などの蛋白ペプチド薬が代表的な薬物である。これらの
薬物では、経口投与後の吸収率が低いために、大量の投
与量を用いねばならない。また、現在開発中の薬物の中
にもこれらの薬物と同様、水溶性の難・低吸収性薬物が
数多くあるが、経口投与後の吸収率が低いために、製品
化が行われずに埋もれてしまっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 本発明者らは、上記
の水溶性の難・低吸収性薬物の臨床的に必要となる経口
吸収を可能とする安全かつより強力な吸収促進剤を見い
だすことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明によれば、上記課題は、以下により
解決できる。すなわち、水溶性の難・低吸収性薬物に対
して、コハク酸d?トコフェリルポリエチレングリコール
1000(イーストマンビタミンE TPGSNF)と「C6−18脂
肪酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマク
ロゴールエステルとのエステル混合物」とともに溶解ま
たは分散させて消化管に投与すると、「C6−18脂肪
酸のグリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロ
ゴールエステルとのエステル混合物」単独使用時よりも
より高度に吸収を高め、水溶性の難・低吸収性薬物経口
投与後のバイオアベイラビリティをさらに改善すること
ができることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
【0010】本発明でいう水溶性の難・低吸収性薬物と
は極性が高く、水に極めて良く溶ける薬物もしくは化合
物で、経口投与を行っても消化管の膜透過性が低いため
に、製剤技術によりバイオアベイラビリティの改善を必
要とする薬物および化合物全般を指している。C6−1
8脂肪酸のグリセロールエステルはC6−18脂肪酸の
モノ、ジおよびトリグリセロールエステルの少なくとも
1種を含むものであれば通常はそれらの混合物の形で使
用する。C6−18脂肪酸は飽和または不飽和の炭素数
6〜18の脂肪酸であればよいが、飽和脂肪酸、特に炭
素数6〜12の飽和脂肪酸、すなわちカプロン酸、カプ
リル酸、カプリン酸およびラウリル酸が好ましい。たと
えばカプリロカプロイルマクロゴールグリセライド(ヨ
ーロッパ薬局方サプリメント2000)あるいはラブラゾー
ル(ガッテフォッセ社商品名)も含まれる。
【0011】C6−18脂肪酸のマクロゴールエステル
におけるマクロゴールとしては、通常分子量100〜8
00、好ましくは200〜600のポリエチレングリコ
ールがあげられ、そのエステルとしてはモノまたはジエ
ステル、またはモノ・ジ混合エステルのいずれであって
もよい。マクロゴールエステルを構成するC6−18脂
肪酸は前述のグリセロールエステルにおけるものと同様
である。グリセロールエステルとマクロゴールエステル
の混合物の重量混合比は、グリセロールエステル対マク
ロゴールエステルが通常1対0.1〜10,好ましくは
1対0.2〜5である。このグリセロールエステルとマ
クロゴールエステルの混合エステルは自己微小乳化型基
剤(Self-microemulsifying agent)として既知の製剤添
加物である。ヨーロッパ薬局方においては、カプリロカ
プロイルマクロゴールグリセリドcaprylocaproyl macro
golglyceridesとして記載され、ガッテフォッセ社(Gatt
efosse s.a.)よりラブラゾールLabrasol(商品名)とし
て市販されているものが便利に使用できる。
【0012】コハク酸d-α-トコフェリルポリエチレン
グリコール1000としてはイーストマンコダック社販売の
ビタミンE誘導体(イーストマンビタミンE TPGS NF)もし
くはそれと類似の化合物群を指す。
【0013】本発明における前記エステルとコハク酸d-
α-トコフェリルポリエチレングリコール1000および水
溶性の難・低吸収性薬物の水溶液の最適の配合比として
は製剤的に許容される範囲であれば良いが、好ましくは
1対0.25〜0.1対0.9である。
【0014】本発明の限定を意図しない以下の実施例に
よりさらに詳しく説明される。
【実施例1】(1)硫酸ゲンタマイシン5mgを蒸留水0.65ml
に溶解した後、ラブラゾール1mlおよびTPGS 0.5mlを加
え混和して澄明な溶液とする。 (2)硫酸ゲンタマイシン5mgを蒸留水0.5mlに溶解した
後、ラブラゾール0.5mlを加え混和して澄明な溶液とす
る。 (3)硫酸ゲンタマイシン5mgを蒸留水0.9mlに溶解した
後、ラブラゾール1mlおよびTPGS 0.25mlを加え混和して
澄明な溶液とする。 (4) 硫酸ゲンタマイシン5mgを蒸留水0.45mlに溶解した
後、ラブラゾール0.5mlおよびTPGS 0.125mlを加え混和
して澄明な溶液とする。
【0015】
【実施例2】(5)塩酸バンコマイシン20mgを蒸留水0.9ml
に溶解した後、ラブラゾール1mlおよびTPGS 0.25mlを加
え混和して澄明な溶液とする。 (6)塩酸バンコマイシン20mgを蒸留水1.1mlに溶解した
後、ラブラゾール1mlおよびTPGS 0.1mlをを加え混和し
て澄明な溶液とする。 (7)塩酸バンコマイシン20mgを蒸留水0.65 mlに溶解した
後、ラブラゾール1mlおよびTPGS 0.5mlをを加え混和し
て澄明な溶液とする。 (8)塩酸バンコマイシン20mgを蒸留水1 mlに溶解した
後、ラブラゾール1mlを加え混和して澄明な溶液とす
る。
【0016】
【実施例3】(9)ブタインスリン2 mgに0.5N HClの 100
μlを加え完全に溶解し、0.5N NaOH の90 μlを加えて
残量のHClをほぼ中和した後、pH7.4リン酸バッファー 3
10 μlを加えてインスリン水溶液を調製する。このイン
スリン水溶液の180 μlをとり、ラブラゾール200μlお
よびTPGS 50μlを加え混和して澄明な溶液とする。 (10)ブタインスリン2 mgに0.5N HClの 100μlを加え完
全に溶解し、0.5N NaOHの90 μlを加えて残量のHClをほ
ぼ中和した後、pH7.4リン酸バッファー 310 μlを加え
てインスリン水溶液を調製する。このインスリン水溶液
の180 μlをとり、ラブラゾール200μlおよびTPGS 35μ
lを加え混和して澄明な溶液とする。 (11)ブタインスリン2 mgに0.5N HClの 100μlを加え完
全に溶解し、0.5N NaOHの90 μlを加えて残量のHClをほ
ぼ中和した後、pH7.4リン酸バッファー 310 μlを加え
てインスリン水溶液を調製する。このインスリン水溶液
の200 μlをとり、ラブラゾール200μlを加え混和して
澄明な溶液とする。このような(1)〜(4) の調製液
につき、試験例1の方法にて試験を行った。(5)〜(8)
の調製液については試験例2の方法にて試験を行っ
た。また、(9)〜(11)の調製液については試験例3
の方法にて試験を行った。
【0017】
【試験例1】体重約350±27gのWistar系雄性ラッ
トにペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、ブラ
ンク血液を採取した後、実施例1で調製したゲンタマイ
シン製剤(1)〜(4)の各々を5mg/kgの投与量でラッ
トの回腸内に注入した。対照としては、硫酸ゲンタマイ
シン5mgを蒸留水の2mlに溶解した水溶液を同様に別のラ
ットに投与する。その後、30分, 1, 2, 3, 4, 5時
間後に頚静脈から採血を行い、血漿中のゲンタマイシン
濃度を高速液体クロマトグラフィーHPLC法にて測定し
た。なお、HPLCのチャート上、ゲンタマイシンのコンポ
ーネント1,2および3の総面積から血漿中ゲンタマイ
シン濃度を求めた。
【0018】試験製剤(1)をラットに投与を行った後
の血漿中ゲンタマイシン濃度(μg/ml)は次のとうりで
あった。4.41(30分後)、4.48(1時間後)、3.66
(2時間後)、3.12(3時間後)、2.16(4時間後)、
1.73(5時間後)。試験製剤(2)をラットに投与を行
った後の血漿中ゲンタマイシン濃度(μg/ml)は次のと
うりであった。3.96(30分後)、5.21(1時間後)、
4.26(2時間後)、2.26(3時間後)、2.35(4時間
後)、2.22(5時間後)。試験製剤(3)をラットに投
与を行った後の血漿中ゲンタマイシン濃度(μg/ml)は
次のとうりであった。4.19(30分後)、5.93 (1時間
後)、7.01(2時間後)、4.18(3時間後)、3.93(4
時間後)、3.40 (5時間後)。試験製剤(4)をラット
に投与を行った後の血漿中ゲンタマイシン濃度(μg/m
l)は次のとうりであった。9.96(30分後)、6.35
(1時間後)、2.82(2時間後)、1.35(3時間後)、1.
19(4時間後)、0.59(5時間後)。なお、いずれの製
剤を投与する前のブランク血漿中のゲンタマイシン濃度
はゼロであった。このように、Labrasol製剤(2)投与
群と比べて、Labrasol+TPGS製剤(3)および(4)投
与群ではより高い血中ゲンタマイシン濃度が得られた。
【0019】
【試験例2】体重約363±21gのWistar系雄性ラッ
トにペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、ブラ
ンク血液を採取した後、実施例2で調製したバンコマイ
シン製剤(5)〜(8)を20mg/kgの投与量にて一群3
〜4匹から成るラットの回腸内に注入した。その後、30
分, 1, 2, 3, 4, 5, 6時間後に頚静脈から採血を
行い、血漿中のバンコマイシン濃度をELISA法にて測定
した。
【0020】試験製剤(5)をラットに投与を行った後
の血清中バンコマイシン濃度(μg/ml)は次のとうりで
あった。なお血中濃度は平均値とSDにて表す。6.94±3.
45(30分後)、12.25±3.30(1時間後)、9.73±2.3
2(2時間後)、5.81±2.60(3時間後)、4.23±1.87
(4時間後)、4.00±2.64(5時間後)、4.45±4.50
(6時間後)。試験製剤(6)をラットに投与を行った
後の血清中バンコマイシン濃度(μg/ml)は次のとうり
であった。4.76±2.69(30分後)、5.84±1.72(1時
間後)、3.88±0.99(2時間後)、2.60±1.39(3時間
後)、2.73±1.47(4時間後)、1.46±1.07(5時間
後)、1.46±1.07(6時間後)。試験製剤(7)をラッ
トに投与を行った後の血清中バンコマイシン濃度(μg/
ml)は次のとうりであった。3.51±2.51(30分後)、
4.76±3.67(1時間後)、3.25±1.19(2時間後)、2.
51±1.44(3時間後)、1.13±0.56(4時間後)、1.13
±0.56(5時間後)、1.13±0.56(6時間後)。試験製
剤(8)をラットに投与を行った後の血清中バンコマイ
シン濃度(μg/ml)は次のとうりであった。3.47±2.57
(30分後)、4.84±0.57(1時間後)、4.18±0.90
(2時間後)、2.49±0.85(3時間後)、1.19±0.43
(4時間後)、1.32±1.03(5時間後)、1.09±1.65
(6時間後)。このように、Labrasol製剤(8)投与群
と比べて、Labrasol+TPGS製剤(5)投与群ではより高
い血中バンコマイシン濃度が得られた。
【0021】
【試験例3】体重約375±36gのWistar系雄性ラッ
トにペントバルビタール麻酔下、開腹手術を施し、ブラ
ンク血液を採取した後、実施例3で調製した製剤の
(9)〜(11)をインスリンの投与量として 5.0 IU/
kgにて一群3〜4匹から成るラットの回腸内に注入す
る。その後、30分, 1, 2, 3, 4, 5時間後に頚静脈
から採血を行い、血糖値をグルコースアッセイキットを
用いて測定した。
【0022】試験製剤(9)をラットに投与を行った後
の血糖値の投与前値に対する低下率(%)は次のとうり
であった。なお血中濃度は平均値とSDにて表す。60±5
(30分後)、59±6(1時間後)、60±7(2時間
後)、61±6(3時間後)、77±4(4時間後)、90±5
(5時間後)。試験製剤(10)をラットに投与を行っ
た後の血糖値の投与前値に対する低下率(%)は次のと
うりであった。37±5(30分後)、35±6(1時間
後)、43±7(2時間後)、55±6(3時間後)、62±6
(4時間後)、86±6(5時間後)。試験製剤(11)
をラットに投与を行った後の血糖値の投与前値に対する
低下率(%)は次のとうりであった。62±3(30分
後)、63±4(1時間後)、65±3(2時間後)、66±4
(3時間後)、79±5(4時間後)、91±7(5時間
後)。このように、Labrasol製剤(11)投与群と比べ
て、Labrasol+TPGS製剤(10)投与群ではより強い血
糖降下率が得られた。
【0023】
【発明の効果】水溶性の難・低吸収性薬物に対してコハ
ク酸d?トコフェリルポリエチレングリコール1000(イー
ストマンビタミンE TPGS NF)と「C6−18脂肪酸のグ
リセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴール
エステルとのエステル混合物」を吸収促進剤として配合
することにより、水溶性の難・低吸収性薬物の経口投与
後のバイオアベイラビリティを大幅に改善する方法を確
立した。吸収促進をかけられる薬物としては、アミノグ
リコシド系抗生物質・ペニシリン系抗生物質・セファロ
スポリン系抗生物質・セフェム系抗生物質、バンコマイ
シンなどのペプチド系抗生物質、アシクロビルなどの抗
ウイルス薬、インスリン・カルシトニン・インターフェ
ロン・各種のインタロイキン類・バソプレッシンとその
誘導体・顆粒球増殖因子G-CSF・エリスなどを初めとす
る各種の水溶性の難・低吸収性薬物が該当する。
【主たる用途】in vitroの薬理実験においては極めて
強力な活性を有する化合物であるものの、in vivoにお
いては経口投与後の消化管からの吸収率が低いために弱
い薬効しか示すことのできない既存および新規の化合物
ならびに薬物のバイオアベイラビリティを改善した製剤
を開発することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性の難・低吸収性薬物に対して、コハ
    ク酸d-α-トコフェリルポリエチレングリコール1000(イ
    ーストマンビタミンE TPGS NF)と「C6−18脂肪酸の
    グリセロールエステルとC6−18脂肪酸のマクロゴー
    ルエステルとのエステル混合物」を添加することによ
    り、経口投与後における消化管からの水溶性の難・低吸
    収性薬物の吸収を高め、循環血液中への水溶性の難・低
    吸収性薬物の移行量を大幅に上昇させ、バイオアベイラ
    ビリティを高め得る製剤。
  2. 【請求項2】C6−18脂肪酸が飽和脂肪酸である請求
    項1記載の消化管吸収性を高めた製剤。
  3. 【請求項3】C6−18脂肪酸のグリセロールエステル
    が例えばLabrasolである請求項1記載の消化管吸収性を
    高めた製剤。
  4. 【請求項4】水溶性の難・低吸収性薬物の代表的なもの
    としては、アミノグリコシド系抗生物質・ペニシリン系
    抗生物質・セファロスポリン系抗生物質・セフェム系抗
    生物質、バンコマイシンなどのペプチド系抗生物質、ア
    シクロビルなどの抗ウイルス薬、インスリン・カルシト
    ニン・インターフェロン・各種のインタロイキン類・バ
    ソプレッシンとその誘導体・顆粒球増殖因子G-CSF・エ
    リスロポエチンなどの蛋白ペプチド性薬がある。本発明
    が適用可能な薬物はこれらの既存の薬物にとどまらず、
    他の水溶性の難・低吸収性薬物あるいは今後開発されて
    くる当該薬物ならびに薬物候補化合物をも包含する。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008514607A (ja) * 2004-09-24 2008-05-08 ベーリンガー インゲルハイム ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 新規な種類の界面活性剤様物質
WO2011050457A1 (en) * 2009-10-26 2011-05-05 The University Of British Columbia Stabilized formulation for oral administration of therapeutic agents and related methods
US8592382B2 (en) 2007-05-25 2013-11-26 The University Of British Columbia Formulations for the oral administration of therapeutic agents and related methods

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