JP2003246601A - 水素ガス発生用の反応器 - Google Patents

水素ガス発生用の反応器

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JP2003246601A
JP2003246601A JP2002051457A JP2002051457A JP2003246601A JP 2003246601 A JP2003246601 A JP 2003246601A JP 2002051457 A JP2002051457 A JP 2002051457A JP 2002051457 A JP2002051457 A JP 2002051457A JP 2003246601 A JP2003246601 A JP 2003246601A
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hydrogen
hydrogen gas
reactor
generating agent
catalyst layer
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JP2002051457A
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English (en)
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Teiichi Tsubata
禎一 津幡
Kazuaki Mori
数明 森
Seijiro Suda
精二郎 須田
Masanori Nakamura
雅則 中村
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Nippei Toyama Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の燃料として有用な水素ガスを制御
可能な条件下で効率よく発生させることができる水素ガ
ス発生用の反応器を提供する。 【解決手段】 反応器50は、有底筒状に形成された反
応器本体51と、反応器本体51の上部開口を覆うよう
に配設された蓋体52とを備えている。反応器本体51
の内部には供給室57が形成され、供給室57の上端部
に触媒層61が配設されている。反応器本体51の底壁
下面には供給管58が突設され、この供給管58から水
素発生剤が供給室57に下方から上方に向かって供給さ
れ、触媒層61に接触し、水素ガスを発生するようにな
っている。触媒層61の上端よりも若干上方位置には排
出孔64が透設され、反応生成物を含む溶液がオーバー
フローされている。触媒層61で発生した水素ガスは、
蓋体52の天板外面に突設された水素ガス放出管68を
介して反応器50の外部へ放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両で使用され
る車両用燃料電池、一般家庭で使用される家庭用燃料電
池等の小型の燃料電池において、その燃料に使用される
水素ガスを発生させるための水素ガス発生用の反応器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような燃料電池の燃料とし
て使用される水素ガスは、水の電気分解、金属と酸又は
アルカリとの反応、水素化カルシウムと水との反応、メ
タノール又は天然ガスの水蒸気改質、水素吸蔵合金や水
素吸収金属からの放出等の方法により得られる。しか
し、これらの方法では水素ガスを得るために大量のエネ
ルギーを必要としたり、実際に得られる水素量が少なか
ったり、その設備が大掛かりなものになったり等してし
まい、小型化が必要とされる車両用、家庭用の燃料電池
に適用するには不向きであった。そこで、効率よく水素
を発生させる方法として、特開2001−19401号
公報に記載されるような、水素化試薬である水素化アル
ミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム等のような
金属水素錯化合物を用いる方法が提案されている。
【0003】すなわち、触媒の存在下において、金属水
素錯化合物をアルカリ性媒質に溶解して得られる溶液中
で金属水素錯化合物とアルカリ性媒質に含有される水と
を反応させ、水素が発生する原理を用いるものである。
このとき使用される触媒としてはニッケル、コバルト等
の水素発生用触媒としての機能を有する金属又はマグネ
シウム−ニッケル系合金等の水素吸蔵合金、あるいはこ
れらのフッ化処理物が挙げられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記金属水
素錯化合物を用いる方法は、他の方法と比較して有用な
方法であるとはいえ、車両用及び家庭用の燃料電池とし
て実際に使用するには到っていない。例えば、車両用及
び家庭用の燃料電池として使用するとき、車両ならば高
出力時と低出力時、家庭用ならば時間帯によって必要と
する水素量が大きく異なるため、所望時には水素を効率
よく大量に発生させる必要がある。また、溶液中に反応
生成物が残留したままの状態では金属水素錯化合物と水
との反応効率が低下するため、反応効率を良好に維持す
るには反応後の溶液を迅速に取り除く必要がある。そこ
で、金属水素錯化合物を用いる方法を基とし、車両用及
び家庭用の燃料電池に適用することができる実用的な水
素ガス発生用の反応器を構成する必要があった。
【0005】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、燃料電池の燃料として有用な水素ガスを制
御可能な条件下で効率よく発生させることができる水素
ガス発生用の反応器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の水素ガス発生用の反応器の発明
は、燃料電池の燃料に使用される水素ガスを発生させる
ための水素ガス発生用の反応器であって、筒状に形成さ
れた反応器本体と、該反応器本体の下部に設けられ、下
記の一般式(1)又は(2)で表される金属水素錯化合
物から選ばれる少なくとも1種をアルカリ性水溶液に溶
解して得られる水素発生剤を反応器本体の内部に供給す
る水素発生剤供給部と、前記反応器本体の内部において
水素発生剤供給部よりも上方に配設され、水素発生触媒
能を有する金属、水素吸蔵能を有する合金及びそれらの
フッ化処理物から選ばれる少なくとも1種からなり、水
素発生剤を接触させることにより、金属水素錯化合物と
アルカリ性水溶液に含まれる水とを化学反応させて水素
ガスを発生させるための触媒層と、該触媒層よりも上方
位置となるように反応器本体の上部に設けられ、水素ガ
スを放出して燃料電池へ供給する水素ガス放出部と、前
記触媒層で水素発生剤から水素ガスが発生した後、少な
くとも反応生成物を反応器本体の外部へ排出する排出部
とを備えることを特徴とするものである。
【0007】MIIII4-nn ・・・(1) MII(MIII4-nn2 ・・・(2) (但し、式中のMIはアルカリ金属、MIIはアルカリ土
類金属又は亜鉛、MIIIはホウ素、アルミニウム又はガ
リウムを表し、Rはアルキル基、アルコキシル基又はア
シルオキシ基を表し、nは0〜3の整数を表す。) 請求項2に記載の水素ガス発生用の反応器の発明は、請
求項1に記載の発明において、前記反応器本体には、固
体の反応生成物の析出を回避する条件下となるように、
水素発生剤を反応器本体の内部で熱交換する熱交換部を
設けることを特徴とするものである。
【0008】請求項3に記載の水素ガス発生用の反応器
の発明は、請求項2に記載の発明において、前記熱交換
部は水素発生剤を加熱するための加熱部を備えることを
特徴とするものである。
【0009】請求項4に記載の水素ガス発生用の反応器
の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発
明において、前記反応器本体の内部には水素発生剤供給
部と触媒層との間に位置するように多孔板を配設するこ
とを特徴とするものである。
【0010】請求項5に記載の水素ガス発生用の反応器
の発明は、請求項4に記載の発明において、前記反応器
本体の内部には触媒層と多孔板との間に位置するように
金網よりなるメッシュ層を配設することを特徴とするも
のである。
【0011】請求項6に記載の水素ガス発生用の反応器
の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発
明において、前記反応器本体の内部で触媒層と、水素ガ
ス放出部との間には触媒層で発生した水素ガスを冷却す
るための冷却部を設けることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、この発
明の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0013】図1及び図2に示すように、水素ガス発生
用の反応器50は、有底長四角筒状に形成された反応器
本体51と、反応器本体51に対し、その上部開口を覆
うように配設された蓋体52とを備えている。反応器本
体51の上端及び蓋体52の下端にはそれぞれフランジ
53aが横方向に突設されており、それぞれのフランジ
53aをボルト53で螺着することにより反応器本体5
1及び蓋体52が連結されている。また、反応器本体5
1は高さ方向の中間で下部分割体54と上部分割筒55
に分割可能に構成されるとともに、下部分割体54及び
上部分割筒55は、それぞれの上端及び下端に設けられ
たフランジ53aをボルト53で螺着することにより連
結されている。
【0014】前記下部分割体54の内側には下部分割体
54より一回り小さいサイズで長四角筒状をなすハウジ
ング56が収容されている。ハウジング56の上端外周
縁からは四角環状をなす連結板56aが横方向に延びる
ように突設されている。下部分割体54の内面には四角
環状をなす支持板54aが、その上面で連結板56aの
下面を受けるように突設されている。そして、支持板5
4aの上面に連結板56aを載せた状態で支持板54a
に連結板56aをボルト53で螺着することにより、下
部分割体54に対してハウジング56が着脱可能に固定
される。
【0015】下部分割体54に固定された状態のハウジ
ング56の内部には、上方に開口する供給室57が形成
され、該供給室57の上端部には触媒より形成される触
媒層61が配設されている。この触媒層61の材料とし
ては、水素発生触媒能を有する金属又は水素吸蔵合金若
しくはこれらのフッ化処理物が挙げられる。水素発生触
媒能を有する金属としては、例えばニッケル、コバル
ト、ジルコニウム、ロジウム、白金、パラジウム、銀、
金等が挙げられる。水素吸蔵合金としては、例えばMg
2NiとMgとの共晶合金のようなMg2Ni系合金、Z
rNi2系合金、TiNi2系合金等のラベス相系AB2
型合金、TiFe系合金等のAB型合金、LaNi5
合金等のAB5型合金、TiV2系合金等のBCC型合
金、Mg2Ni合金等が挙げられる。これらにフッ化処
理を施す方法としては、金属又は合金をフッ化剤を含有
する溶液中に浸漬する方法が挙げられる。この実施形態
の触媒層61は、フッ化処理を施したニッケルより形成
されている。
【0016】下部分割体54の底壁下面には、供給室5
7と連通する円筒状をなす水素発生剤供給部を構成する
供給管58が突設されている。水素発生剤は、この供給
管58から供給室57に供給されるとともに、供給室5
7を下方より満たしながら供給室上端に配設された触媒
層61に接触されるようになっている。
【0017】供給室57において、触媒層61の下方に
は金網より形成されたメッシュ層63が配設されてい
る。加えて、触媒層61及びメッシュ層63の間、メッ
シュ層63の下面、メッシュ層63から距離をおいて下
方位置の3カ所には多孔板62がそれぞれ配設されてい
る。供給室57に供給された水素発生剤は、触媒層61
に接触するまでの間に3枚の多孔板62及びメッシュ層
63を通過するように構成されている。多孔板62を通
過する際、水素発生剤はその流れが分散される。そし
て、メッシュ層63を通過する際、水素発生剤は流れを
分散された状態から広く拡散されることにより偏流を防
止され、少量ずつが触媒層61に均一かつ確実に接触さ
れることにより、反応効率の向上が図られている。
【0018】前記水素発生剤は、下記の一般式(1)及
び(2)で表される金属水素錯化合物から選ばれる少な
くとも1種をアルカリ性水溶液に溶解して得られる溶液
である。
【0019】MIIII4-nn ・・・(1) MII(MIII4-nn2 ・・・(2) 上記の一般式(1)及び(2)において、MIはアルカ
リ金属を表し、MIIはアルカリ土類金属又は亜鉛を表
し、MIIIはホウ素、アルミニウム又はガリウムを表
す。Rはアルキル基又はアルコキシル基若しくはアシル
オキシ基を表す。nは0〜3の整数を表している。この
実施形態の水素発生剤としては、式(1)で表される金
属水素錯化合物である水素化ホウ素ナトリウム(NaB
4)をアルカリ性水溶液である水酸化ナトリウム水溶
液に溶解したものが用いられている。
【0020】水素発生剤は、通常状態ではアルカリ中で
水素化ホウ素ナトリウムの性状が安定しているため水素
ガスを発生せず、触媒層61に接触すると下記式(3)
に示すような化学反応を起こして水素ガスを発生する。
【0021】 NaBH4+2H2O → NaBO2+4H2 ・・・(3) 下部分割体54の内部には供給室57の周囲を取り囲む
ように、熱交換部に備えられる加熱部としての加熱室5
9が下部分割体54の内面、ハウジング56の外面、支
持板54a及び連結板56aの下面によって区画形成さ
れている。下部分割体54の周壁外面には、加熱室59
と連通する円筒状をなす下部加熱管60a及び上部加熱
管60bが突設されている。
【0022】図2中に矢印で示すように、加熱室59に
は下部加熱管60aから加熱流体が供給されるととも
に、この加熱流体は加熱室59を通過し、上部加熱管6
0bから排出される。加熱流体は加熱室59を通過する
間、ハウジング56の周壁を介して供給室57の水素発
生剤を所定温度となるように加熱している。このため、
上記式(3)の化学反応は固体の反応生成物(NaBO
2)の析出を回避する条件下となる所定温度に維持され
た状態で行われるようになっている。また、水素発生剤
の反応を促進させる場合には、水素発生剤の温度を上昇
させることにより容易に目的を達することができる。こ
の際、水素発生剤の温度は50〜70℃であることが好
ましい。水素発生剤の温度が50℃未満の場合、水素発
生剤から水素ガスが発生した後、固体の反応生成物が析
出してしまい、反応効率が低下する等の不具合を生じる
おそれがある。水素発生剤の温度が70℃より高い場合
には反応を制御し難く、必要以上の水素ガスが発生して
しまったり、水素ガスに水素以外の物質が大量に含まれ
たり等のような不具合を生じるおそれがある。
【0023】下部分割体54の周壁には、ハウジング5
6の上端よりも若干上方に位置するように排出部を構成
する排出孔64が透設されている。供給室57で水素発
生剤が触媒層61に接触して水素ガスが発生した後、反
応生成物であるホウ酸ナトリウム(NaBO2)及び未
反応の水素発生剤を含む溶液は、排出孔64から下部分
割体54の外部へオーバーフローするように構成されて
いる。また、排出孔64がハウジング56の上端よりも
上方に配設されることにより、オーバーフローする迄の
水素発生剤が触媒層61の上部に一時的に貯留され、触
媒層61は水素発生剤に常時浸漬された状態とされてい
る。
【0024】下部分割体54の周壁上において、排出孔
64よりも外部には四角箱状をなす溶液回収部65が取
付けられている。該溶液回収部65は、その内部が排出
孔64を介して下部分割体54の内部に連通されてお
り、オーバーフローした反応生成物及び未反応の水素発
生剤が溶液回収部65内に貯留されるようになってい
る。また、溶液回収部65の外面には溶液回収部65の
内部と連通する円筒状をなす回収管66が横方向に突設
されており、溶液回収部65内の反応生成物及び未反応
の水素発生剤は、回収管66を介して外部へ流れ出す。
【0025】前記上部分割筒55は、その内部に螺旋状
に延びる冷却管67が配管されることによって冷却部を
構成している。該冷却部においては、冷却管67内を冷
媒が通過することにより、上部分割筒55内を通過する
水素ガスが冷却されるようになっている。そして、冷却
された水素ガスは、例えば水蒸気、この水蒸気に同伴す
るアルカリ等の水素ガス以外の物質が冷却管67の表面
で液化されることにより、水素ガス以外の物質と分離さ
れるようになっている。
【0026】前記蓋体52は有蓋四角筒状をなすととも
に、その上部には対向する各一対の側壁がその上端ほど
接近するように傾斜するテーパ部52aが形成されてい
る。また、蓋体52の天板外面には蓋体52の内部と連
通する円筒状をなす水素ガス放出管68が突設されてい
る。これら蓋体52及び水素ガス放出管68により水素
ガス放出部が構成されている。そして、上部分割筒55
を通過した後の水素ガスは、テーパ部52aの内面に沿
って上昇し、その間に冷却されて水素ガス以外の物質を
ここで凝縮させることによって水素ガス以外の物質と分
離され、水素ガス放出管68を介して外部へ放出され
る。
【0027】また、前に挙げた供給管58、下部加熱管
60a及び上部加熱管60b、回収管66、水素ガス放
出管68等の各管体は、それぞれの端部が円環状をなす
フェルール継手69で反応器50に着脱可能に連結され
ている。このフェルール継手69は、供給管58、下部
加熱管60a及び上部加熱管60b、回収管66、水素
ガス放出管68等の各管体の反応器50の外部から延び
る管体への着脱操作を簡易化するとともに、管体同士の
連結部分からの流体の漏出を防止している。
【0028】次に、水素ガス発生用の反応器50の作用
について説明する。さて、図1及び図2に示す水素ガス
発生用の反応器50により水素ガスを発生させるときに
は、まず図示しないタンクから水素発生剤が供給管58
を介して供給室57に下方から供給される。供給室57
内において、水素発生剤は、加熱室59を通過する加熱
流体で加熱されながら、まず1枚目の多孔板62により
分散され、2枚目の多孔板62によりさらに分散され
る。この後、メッシュ層63で広く拡散されることによ
り偏流を防止された状態で3枚目の多孔板62によって
分散され、触媒層61に達する。
【0029】触媒層61に達した水素発生剤は、3枚の
多孔板62及びメッシュ層63を通過することにより、
全体的に均一な流れで触媒層61の内部を通過するとと
もに、この触媒層61の内部を通過するとき、加熱状態
で反応が進行し、水素ガスを発生させる。そして、触媒
層61を通過した後、反応生成物であるホウ酸ナトリウ
ム(NaBO2)及び未反応の水素発生剤が混合した状
態の溶液は、排出孔64からオーバーフローし、溶液回
収部65内に一旦貯留された後、回収管66を介して反
応器50の外部へ流出し、回収される。
【0030】水素ガスを発生させるとき、その発生量
は、水素発生剤の濃度、供給量及び温度のうち少なくと
も1つを制御することにより調節される。水素発生剤の
濃度を制御して水素ガスの発生量を増加させるときに
は、供給される水素発生剤の濃度が高められることによ
り、単位量当たりの水素発生剤からの水素ガス発生量が
増加される。水素発生剤の供給量を制御して水素ガスの
発生量を増加させるときには、図示しないポンプを調節
し、反応器50への単位時間当たりの水素発生剤の供給
量を減少させることにより、水素発生剤の反応温度が上
昇される。水素発生剤の温度を制御して水素ガスの発生
量を増加させるときには、加熱流体による供給室57内
の水素発生剤の加熱温度を上昇させ、水素発生剤の反応
温度が上昇するように調節される。
【0031】触媒層61で水素発生剤から発生した水素
ガスは、まず冷却部を通過するとき、冷却管67によっ
て冷却されることにより、水素ガス以外の物質が冷却管
67の表面で液化され、水素ガス以外の物質と分離され
る。冷却部を通過した後、水素ガスは、蓋体52におい
てテーパ部52aの内面に沿って上昇しながら、その間
に冷却され、水素ガス以外の物質をここで凝縮させるこ
とによって分離される。そして、冷却部及び蓋体52の
テーパ部52aの2カ所で水素ガス以外の物質と分離さ
れた水素ガスは、その純度を増した状態で水素ガス放出
管68を介して反応器50の外部へ放出される。
【0032】反応器50からの水素ガスの延べ供給量の
低減が計測されたときには触媒層61の交換が行われ
る。触媒層61を交換するとき、まず水素ガス放出管6
8が脱着され、次いで、下部分割体54から上部分割筒
55及び蓋体52が取り外される。続いて、ボルト53
を螺退した後、下部分割体54に対し、ハウジング56
全体が上方へ引き抜かれる。その後、新たな触媒層61
を有する別のハウジング56が下部分割体54内に収容
され、固定された後、上部分割筒55及び蓋体52が組
み付けられて触媒層61の交換作業が完了する。なお、
下部分割体54から取り出された交換前のハウジング5
6は、触媒層61の再生作業が施されて再利用される
か、あるいは使用済みの触媒層61のみが廃棄され、新
たな触媒層61が収納された後に再利用される。
【0033】前記第1の実施形態によって発揮される効
果について、以下に記載する。 ・ 第1の実施形態の反応器50によれば、水素発生剤
は反応器本体51内に設けられた供給室57内に下方か
ら供給され、その供給量と同量が上方の排出孔64から
オーバーフローされる、所謂ピストンフローで供給され
る。そして、ピストンフローで供給される間、供給室5
7内の触媒層61を通過するとき、水素ガスを発生させ
る。このため、水素ガスを発生するまでの反応は、全体
的に均一に進行し、反応効率の向上を図ることができる
とともに、水素ガスを発生した後、反応生成物及び未反
応の水素発生剤を反応器50の外部に迅速に排出するこ
とができる。
【0034】さらに、供給室57内に供給される水素発
生剤の濃度、供給量及び温度のうち少なくとも1つを制
御することにより、所望に応じて水素ガス発生量を簡便
に増減させることができる。また、反応生成物及び未反
応の水素発生剤を排出孔64からオーバーフローさせる
ことにより、水素発生剤を連続して供給することがで
き、反応効率を良好に維持することができる。従って、
制御可能な条件下で効率よく水素を発生させることがで
きる。
【0035】・ 反応器本体51内には水素発生剤が貯
留される供給室57を内側に取り囲むように加熱室59
が設けられており、この加熱室59を加熱流体が通過す
ることにより、供給室57の全周面から水素発生剤が加
熱されるようになっている。このため、水素発生剤の反
応を促進させることができるとともに、反応温度の調節
を容易かつ効果的に行うことができる。
【0036】・ 反応器本体51内に設けられた供給室
57には、多孔板62が設けられている。この多孔板6
2により、供給室57に供給された水素発生剤の流れを
少量ずつに分散することができ、水素発生剤を触媒層6
1に確実に接触させて、反応効率を向上させることがで
きる。さらに、多孔板62を複数枚設けることにより、
例えば高濃度の水素発生剤を供給する場合、粘性の高い
水素発生剤の流れをより効率よく少量ずつに分散するこ
とができ、触媒層61に確実に接触させて、反応効率を
向上させることができる。
【0037】・ さらに、触媒層61と多孔板62の間
には金網よりなるメッシュ層63が設けられている。水
素発生剤はメッシュ層63の網目を通り抜けるとき、細
かな粒子となるように広い範囲に渡って拡散されるた
め、触媒層61に水素発生剤を少量ずつ広範囲に渡って
接触させることができ、反応効率を効果的に向上させる
ことができる。
【0038】(第2の実施形態)以下、この発明の第2
の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この第2
の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を中
心に説明する。
【0039】図3に示すように、第2の実施形態の反応
器50を構成する有底筒状に形成された反応器本体51
の内部には触媒が装填されることにより触媒層61が形
成されている。反応器本体51の内底面の中心には有蓋
筒状をなすハウジング56が固定されている。このハウ
ジング56は、2枚の多孔板62よりなる周壁を備え、
その内側に供給室57が設けられるとともに、外面に金
網よりなるメッシュ層63を有している。ハウジング5
6の下部には供給管58が接続されており、ここから供
給室57に水素発生剤が供給される。
【0040】図中に矢印で示すように、水素発生剤は、
多孔板62及びメッシュ層63を通過し、それぞれで分
散及び拡散されながら横方向へ吐出され、触媒層61中
で金属水素錯化合物と水が反応することにより水素ガス
を発生させるようになっている。触媒層61中の反応生
成物及び未反応の水素発生剤は、所定時間後、反応器本
体51の底部に設けられた排水部としての一対のバルブ
70を開放することにより、反応器本体51の外部に排
水される。また、ハウジング56の底部には加熱ヒータ
ー20が接続されるとともに、供給室57には熱電対2
0aが配設されており、この熱電対20aで加熱ヒータ
ー20による加熱温度を調節することにより、反応温度
が制御される。
【0041】さて、上記の反応器50によれば、まず所
定量だけ水素発生剤を供給し、水素発生剤からほとんど
水素ガスが発生しなくなるまで反応させた後、バルブ7
0から反応生成物及び未反応の水素発生剤を含む溶液を
抜き出す。この操作を繰り返すことにより、バッチ式の
処理で水素ガスが得られる。
【0042】従って、第2の実施形態の反応器50によ
れば、水素発生剤を触媒層61に十分に長い時間接触さ
せることができ、金属水素錯化合物と水との反応を十分
に進行させることができる。このため、未反応の水素発
生剤がほとんど無く、反応率を向上させることができ
る。
【0043】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。・ 金属水素錯化合物
は、水素化ホウ素ナトリウムに限らず、次に示すような
ものを使用してもよい。一般式(1)で表される金属水
素錯化合物としては、水素化アルミニウムリチウム(L
iAlH4)、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム
(NaBH(OCH33)、トリアセトキシ水素化ホウ
素ナトリウム(NaBH(OCOCH33)、水素化ト
リエチルホウ素リチウム(LiBH(C253)が挙
げられる。他に水素化トリ−s−ブチルホウ素リチウム
(LiBH(s−C493)、水素化トリブチルホウ
素リチウム(LiBH(n−C493)、水素化トリ
−s−ブチルホウ素カリウム(KBH(s−C
493)、トリメトキシ水素化アルミニウムリチウム
(LiAlH(OCH33)が挙げられる。その他にも
モノエトキシ水素化アルミニウムリチウム(LiAlH
3(OC2 5))、トリ−tert−ブトキシ水素化ア
ルミニウムリチウム(LiAlH(t−OC
493)、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミニウムナトリウム等が挙げられる。
【0044】一般式(2)で表される金属水素錯化合物
としては、例えば水素化ホウ素亜鉛(Zn(B
42)、水素化ホウ素カルシウム(Ca(B
42)、テトラメトキシ水素化ホウ素亜鉛(Zn(B
2(OCH322)、ヘキサエトキシ水素化ホウ素カ
ルシウム(Ca(BH(OC2532)等が挙げられ
る。
【0045】このように、水素化ホウ素ナトリウム以外
の金属水素錯化合物を用いても水素ガスを発生させるこ
とができる。また、一般式(1)及び(2)でnが1〜
3のもの、つまり例示したうち、水素原子の一部がアル
キル基、アルコキシル基又はアシルオキシ基で置換され
たものは、置換されていないものと比較して反応性が低
く、水素の発生量を減少させることができる。加えて、
一般式(1)及び(2)で表される金属水素錯化合物
は、それぞれを単独で用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0046】・ 金属水素錯化合物を溶解するアルカリ
性水溶液は、水酸化ナトリウム溶液に限らず、水又は水
とアルコール類、ジメチルホルムアミド、エチレングリ
コール等のような親水性の溶剤との混合溶液を溶媒と
し、この溶媒にアルカリ性物質を溶解したものを用いて
もよい。このアルカリ性物質としては、例えば水酸化リ
チウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の第四アルキ
ルアンモニウム化合物等が挙げられる。
【0047】・ 各実施形態において、多孔板62を1
枚のみ設けてもよい。また、多孔板62を1枚のみとす
る場合、水素発生剤の供給部近傍に設けることが好まし
い。・ 第1の実施形態において、供給管58を横方向
に延びるように設け、反応器本体51の下部の側方から
水素発生剤を供給してもよい。
【0048】・ 第1の実施形態において、供給室57
を触媒層61で隙間なく満たし、供給室57に供給され
た水素発生剤が触媒層61に供給時から常時触媒層61
に接触するように構成してもよい。
【0049】・ 各実施形態において、触媒層61を反
応器本体51内で上下動させるための触媒移動機構を設
け、同触媒移動機構によって触媒層61を反応器本体5
1内で上下動可能に構成してもよい。このように触媒層
61を反応器本体51内で上下動可能に構成した場合、
水素発生剤に対する触媒層61の浸漬量を調節すること
が可能であり、この浸漬量の調節により水素発生流量を
短時間で変化させることができる。
【0050】・ 各実施形態では熱交換部は加熱部のみ
を備えているが、これに限らず温度が過剰に上昇した水
素発生剤を所定温度とするためにこれを冷却する冷却部
を備えてもよい。前に挙げた水素発生剤から水素が発生
する化学反応は発熱反応であるため、反応中はその温度
が上昇し続け、反応を制御しにくくなる。このような場
合、冷却部で水素発生剤を冷却し、水素の温度上昇を抑
えることにより、反応を制御可能に維持することができ
る。また、水素を必要としないとき、この冷却部によっ
て水素発生剤を冷却し、水素の発生量を抑えることも可
能である。冷却部は、例えば加熱室59とは別に反応器
本体51内に冷却室を設け、この冷却室内に冷媒を流す
ことによって構成してもよい。あるいは、加熱室59を
加熱・冷却室とし、その内部に水、湯、エアー等の所定
温度に維持された加熱・冷却媒体を流し、これに水素発
生剤を接触させ、加熱・冷却媒体と水素発生剤との間で
熱交換を行うことによって加熱及び冷却の両機能を備え
る熱交換部を構成してもよい。
【0051】・ 各実施形態において、反応器本体51
の上部にはテーパ部52aが設けられ、同テーパ部52
aの内面に水素ガスを衝突させることにより、水素以外
の物質が取り除かれるように構成されている。しかし、
水素以外の物質を取り除くように構成する場合、この形
態に限定されるものではなく、その他の構成で水素以外
の物質を取り除くように構成してもよい。例えば、図4
に示すような反応器本体51を構成することにより、水
素以外の物質を取り除くように構成してもよい。すなわ
ち、図4に示す反応器本体51は、その上部に上方に向
かうに従って幅広となるテーパ部52bが設けられると
ともに、同テーパ部52b内には陣笠状をなす複数の障
壁部71が収容されている。当該テーパ部52bを上方
に向かうに従って幅広となる形状とすることにより、水
素ガスはここで流速(線速度)を低下させる。そして、
線速度が低下した状態で水素ガスは複数の障壁部71に
衝突し、同障壁部71上に水素以外の物質を析出させる
ことによって水素以外の物質を取り除かれるように構成
されている。なお、障壁部71は、それぞれを一枚又は
複数枚の板材で形成してもよいし、また図4に示すもの
以外に、例えば中央部を閉塞したもの等のような他の形
態のものでもよい。
【0052】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記排水部は、水素発生剤供給部とガス供給部の間
に位置するように反応器本体の中間部に設けられ、該排
水部から触媒層に接触した水素発生剤を反応器本体の外
部へオーバーフローさせることを特徴とする請求項1か
ら請求項6のいずれかに記載の水素ガス発生用の反応
器。このように構成した場合、水素発生剤を反応器本体
内に連続して供給することができるとともに、触媒層を
水素発生剤に常時浸漬させることができる。
【0053】・ 前記ガス供給部を反応器本体の上部開
口を覆う有蓋筒状をなす蓋体と、蓋体の天板外面に突設
されたガス供給管とから構成するとともに、前記蓋体の
上部に上端ほど幅狭となるテーパ部を形成することを特
徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の水素
ガス発生用の反応器。このように構成した場合、テーパ
部の内面に水素ガスが衝突することにより、水素ガス以
外の物質を析出させ、分離させることができる。
【0054】・ 前記反応器本体の内部に筒状をなすハ
ウジングを着脱可能に収容固定し、該ハウジング内に触
媒層を配設するとともに、脱着時にはハウジングを反応
器本体の上方へ抜き出し可能に構成することを特徴とす
る請求項1から請求項6のいずれかに記載の水素ガス発
生用の反応器。このように構成した場合、メンテナンス
時等において、触媒層の交換を容易かつ迅速に行うこと
ができる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明に
よれば、燃料電池の燃料として有用な水素ガスを制御可
能な条件下で効率よく発生させることができる。
【0056】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、水素発生剤をその反応が
制御可能な条件下に良好に維持することができる。請求
項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効
果に加えて、加熱することにより水素発生剤の反応を促
進することができる。
【0057】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
水素発生剤を分散させて触媒層に接触させることができ
る。請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の
発明の効果に加えて、水素発生剤が拡散され、偏流を防
止された状態で触媒層に接触させることができる。
【0058】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
冷却部で水素ガスを冷却することにより水素以外の物質
である水蒸気及びこれに含まれるアルカリを液化させる
ことができ、水素ガスから効率よく分離することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の水素ガス発生用の反応器を
示す正断面図。
【図2】 第1の実施形態の水素ガス発生用の反応器を
示す側断面図。
【図3】 第2の実施形態の水素ガス発生用の反応器を
示す断面図。
【図4】 別形態の反応器を示す概念図。
【符号の説明】
20…加熱部としての加熱ヒーター、51…反応器本
体、52…水素ガス放出部を構成する蓋体、52a…水
素ガス放出部を構成するテーパ部、59…加熱部を構成
する加熱室、60a…加熱部を構成する下部加熱管、6
0b…加熱部を構成する上部加熱管、61…触媒層、6
2…多孔板、63…メッシュ層、64…排出部を構成す
る排出孔、65…排出部を構成する溶液回収部、66…
排出部を構成する回収管、68…水素ガス放出部として
の水素ガス放出管、70…排出部としてのバルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津幡 禎一 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 森 数明 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内 (72)発明者 須田 精二郎 神奈川県藤沢市辻堂太平台2丁目1番48号 (72)発明者 中村 雅則 茨城県つくば市和台32番地 積水化学工業 株式会社内 Fターム(参考) 5H027 AA02 BA14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池の燃料に使用される水素ガスを
    発生させるための水素ガス発生用の反応器であって、 筒状に形成された反応器本体と、 該反応器本体の下部に設けられ、下記の一般式(1)又
    は(2)で表される金属水素錯化合物から選ばれる少な
    くとも1種をアルカリ性水溶液に溶解して得られる水素
    発生剤を反応器本体の内部に供給する水素発生剤供給部
    と、 前記反応器本体の内部において水素発生剤供給部よりも
    上方に配設され、水素発生触媒能を有する金属、水素吸
    蔵能を有する合金及びそれらのフッ化処理物から選ばれ
    る少なくとも1種からなり、水素発生剤を接触させるこ
    とにより、金属水素錯化合物とアルカリ性水溶液に含ま
    れる水とを化学反応させて水素ガスを発生させるための
    触媒層と、 該触媒層よりも上方位置となるように反応器本体の上部
    に設けられ、水素ガスを放出して燃料電池へ供給する水
    素ガス放出部と、 前記触媒層で水素発生剤から水素ガスが発生した後、少
    なくとも反応生成物を反応器本体の外部へ排出する排出
    部とを備えることを特徴とする水素ガス発生用の反応
    器。 MIIII4-nn ・・・(1) MII(MIII4-nn2 ・・・(2) (但し、式中のMIはアルカリ金属、MIIはアルカリ土
    類金属又は亜鉛、MIIIはホウ素、アルミニウム又はガ
    リウムを表し、Rはアルキル基、アルコキシル基又はア
    シルオキシ基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 前記反応器本体には、固体の反応生成物
    の析出を回避する条件下となるように、水素発生剤を反
    応器本体の内部で熱交換する熱交換部を設けることを特
    徴とする請求項1に記載の水素ガス発生用の反応器。
  3. 【請求項3】 前記熱交換部は水素発生剤を加熱するた
    めの加熱部を備えることを特徴とする請求項2に記載の
    水素ガス発生用の反応器。
  4. 【請求項4】 前記反応器本体の内部には水素発生剤供
    給部と触媒層との間に位置するように多孔板を配設する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記
    載の水素ガス発生用の反応器。
  5. 【請求項5】 前記反応器本体の内部には触媒層と多孔
    板との間に位置するように金網よりなるメッシュ層を配
    設することを特徴とする請求項4に記載の水素ガス発生
    用の反応器。
  6. 【請求項6】 前記反応器本体の内部で触媒層と、水素
    ガス放出部との間には触媒層で発生した水素ガスを冷却
    するための冷却部を設けることを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の水素ガス発生用の反応
    器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100910078B1 (ko) * 2004-12-30 2009-07-30 비와이디 컴퍼니 리미티드 연료전지
JP2010235443A (ja) * 2009-03-13 2010-10-21 Ind Technol Res Inst 固体水素燃料並びにその製造方法及びその使用方法
KR20180010604A (ko) * 2016-07-21 2018-01-31 대우조선해양 주식회사 금속 연료를 이용하는 수소 발생 실험을 위한 반응기

Cited By (4)

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KR20180010604A (ko) * 2016-07-21 2018-01-31 대우조선해양 주식회사 금속 연료를 이용하는 수소 발생 실험을 위한 반응기
KR102614405B1 (ko) * 2016-07-21 2023-12-14 한화오션 주식회사 금속 연료를 이용하는 수소 발생 실험을 위한 반응기

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