JP2003240896A - 放射線画像変換パネル及び放射線画像変換パネルの製造方法 - Google Patents

放射線画像変換パネル及び放射線画像変換パネルの製造方法

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JP2003240896A
JP2003240896A JP2002038181A JP2002038181A JP2003240896A JP 2003240896 A JP2003240896 A JP 2003240896A JP 2002038181 A JP2002038181 A JP 2002038181A JP 2002038181 A JP2002038181 A JP 2002038181A JP 2003240896 A JP2003240896 A JP 2003240896A
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Akihiro Maezawa
明弘 前澤
Noriyuki Mishina
紀之 三科
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Konica Minolta Inc
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  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鮮鋭性が良好で、且つ、膜剥がれ無い放射線
画像変換パネル及び放射線画像変換パネルの製造方法の
提供。 【解決手段】 支持体上に輝尽性蛍光体層を有する放射
線画像変換パネルにおいて、少なくとも一層の該輝尽性
蛍光体層が、気相成長法により50μm〜1mmの膜厚
になるように形成され、且つ、支持体中にAsを0.0
005質量%含有することを特徴とする放射線画像変換
パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像変換パネ
ル及び放射線画像変換パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線画像を得るために銀塩を使
用した、いわゆる放射線写真法が利用されているが、銀
塩を使用しないで放射線像を画像化する方法が開発され
ている。即ち、被写体を透過した放射線を蛍光体に吸収
せしめ、しかる後この蛍光体をある種のエネルギーで励
起してこの蛍光体が蓄積している放射線エネルギーを蛍
光として放射せしめ、この蛍光を検出して画像化する方
法が開示されている。
【0003】具体的な方法としては、支持体上に輝尽性
蛍光体層を設けたパネルを用い、励起エネルギーとして
可視光線及び赤外線の一方又は両方を用いる放射線画像
変換方法が知られている(米国特許第3,859,52
7号参照)。
【0004】より高輝度、高感度の輝尽性蛍光体を用い
た放射線画像変換方法として、例えば特開昭59−75
200号等に記載されているBaFX:Eu2+系(X:
Cl、Br、I)蛍光体を用いた放射線画像変換方法、
同61−72087号等に記載されているようなアルカ
リハライド蛍光体を用いた放射線画像変換方法、同61
−73786号、61−73787号等に記載のよう
に、共賦活剤としてTl+及びCe3+、Sm3+、Eu3+
3+、Ag+、Mg2+、Pb2+、In3+の金属を含有す
るアルカリハライド蛍光体が開発されている。
【0005】更に、近年診断画像の解析においてより高
鮮鋭性の放射線画像変換パネルが要求されている。鮮鋭
性改善の為の手段として、例えば形成される輝尽性蛍光
体の形状そのものをコントロールし感度及び鮮鋭性の改
良を図る試みがされている。
【0006】これらの試みの1つの方法として、例えば
特開昭61−142497号等に記載されている微細な
凹凸パターンを有する支持体上に輝尽性蛍光体を堆積さ
せ形成した微細な擬柱状ブロックからなる輝尽性蛍光体
層を用いる方法がある。
【0007】また、特開昭61−142500号に記載
のように微細なパターンを有する支持体上に、輝尽性蛍
光体を堆積させて得た柱状ブロック間のクラックをショ
ック処理を施して更に発達させた輝尽性蛍光体層を有す
る放射線画像変換パネルを用いる方法、更には、特開昭
62−39737号に記載されている支持体上に形成さ
れた輝尽性蛍光体層にその表面側から亀裂を生じさせ擬
柱状とした放射線画像変換パネルを用いる方法、更に
は、特開昭62−110200号に記載に記載されてい
るように、支持体上に蒸着により空洞を有する輝尽性蛍
光体層を形成した後、加熱処理によって空洞を成長させ
亀裂を設ける方法等も提案されている。
【0008】更に、特開平2−58000号には、気相
成長法(気相堆積法)によって支持体上に、支持体の法
線方向に対し一定の傾きをもった細長い柱状結晶を形成
した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルが記
載されている。
【0009】これらの輝尽性蛍光体層の形状をコントロ
ールする方法は、いずれも輝尽性蛍光体層を柱状とする
ことで、輝尽励起光又は輝尽発光の横方向への拡散を抑
える(クラック(柱状結晶)界面において反射を繰り返
しながら支持体面まで到達する)ことができるため、輝
尽発光による画像の鮮鋭性を著しく増大させることがで
きるという特徴がある。
【0010】しかしながら、これらの気相成長(堆積)
により形成した輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換
パネルにおいても、市場から要求される鮮鋭性の改善は
十分ではなく、更なる改良が求められていた。
【0011】特に、最近、輝尽性蛍光体の励起波長とし
て680nm付近の波長を有する高出力半導体レーザが
装置ユニットが小さくて済む(コンパクト性)ため、市
場でよく使用されているが、高出力半導体レーザを適用
した放射線画像変換パネルでは、前記波長での透過率が
低く、その為、励起光が輝尽性蛍光体層内で散乱しやす
くなるため、特に鮮鋭性の向上に問題点があった。
【0012】更に、高画質化に伴い、高精細化し画素サ
イズの小サイズ化により微細欠陥の低減が重要なものと
なってきた。この微細欠陥は支持体の表面粗さ、凹凸な
どが原因で発生しており、基板硝子の凹凸を低減するこ
とが重要であることがわかった。
【0013】凹凸があると蛍光体を透過した後、レーザ
ーが基板に反射した際に散乱し、欠陥として現れたり、
鮮鋭性を極端に低下させる問題があることがわかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鮮鋭
性が良好で、且つ、膜剥がれが無い放射線画像変換パネ
ル及び該放射線画像変換パネルの製造方法を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の構成により達成された。
【0016】1.支持体上に輝尽性蛍光体層を有する放
射線画像変換パネルにおいて、少なくとも一層の該輝尽
性蛍光体層が、気相成長法により50μm〜1mmの膜
厚になるように形成され、且つ、支持体中にAsを0.
0005質量%以上含有することを特徴とする放射線画
像変換パネル。
【0017】2.前記少なくとも一層の該輝尽性蛍光体
層が、前記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体を含有
し、該輝尽性蛍光体の励起光として、波長680nmの
光を入射させたとき、輝尽性蛍光体層の反射率が20〜
100%であることを特徴とする前記1に記載の放射線
画像変換パネル。
【0018】3.支持体と輝尽性蛍光体層との間に中間
層を有することを特徴とする前記1又は2に記載の放射
線画像変換パネル。
【0019】4.前記中間層が誘電体化合物を含有する
ことを特徴とする前記3に記載の放射線画像変換パネ
ル。
【0020】5.前記1〜4の何れか1項に記載の放射
線画像変換パネルを、Asが0.0005質量%以上含
有する支持体上に、輝尽性蛍光体層を気相成長法により
膜厚が50μm〜1mmになるように形成させ、且つ、
蒸着時に支持体の加熱温度を250℃以下にして製造す
ることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
【0021】以下に、更に本発明の詳細な説明を述べ
る。本発明者らは前記目的の達成の為に種々検討した結
果、支持体上に輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換
パネルにおいて、少なくとも一層の輝尽性蛍光体層が、
気相成長法により50μm〜1mmの膜厚になるように
形成され、且つ、支持体中にAsを0.0005質量%
以上(上限は1.0質量%)含有させ、好ましくは、該
少なくとも一層の輝尽性蛍光体層が前記一般式(1)で
表される輝尽性蛍光体を含有し、該輝尽性蛍光体の励起
光として、波長680nmの光を入射させたとき、該輝
尽性蛍光体層の反射率を20〜100%にすることによ
り、極めて高鮮鋭性の画像を示し、膜剥がれのない放射
線画像変換パネル及びその製造方法が得られることを見
いだした。
【0022】尚、As量の分析方法を以下に示す。As
量の分析は支持体(硝子)をNa2CO3を用いてアルカ
リ溶融し、純水に溶解する。溶解後HClにて酸性にし
た後、濾過し濾過液をICPにてAs量を測定した。
【0023】次に、本発明の前記一般式(1)で表され
る輝尽性蛍光体について説明する。本発明の前記一般式
(1)で表される輝尽性蛍光体において、MIは、N
a、K、Rb及びCs等の各原子から選ばれる少なくと
も1種のアルカリ金属原子を表し、中でもRb及びCs
の各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金
属原子が好ましく、更に好ましくはCs原子である。
【0024】M2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Z
n、Cd、Cu及びNi等の各原子から選ばれる少なく
とも1種の二価の金属原子を表すが、中でも好ましく用
いられるのは、Be、Mg、Ca、Sr及びBa等の各
原子から選ばれる二価の金属原子である。
【0025】M3はSc、Y、La、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びIn等の各原子
から選ばれる少なくとも1種の三価の金属原子を表す
が、中でも好ましく用いられるのはY、Ce、Sm、E
u、Al、La、Gd、Lu、Ga及びIn等の各原子
から選ばれる三価の金属原子である。
【0026】輝尽性蛍光体の輝尽発光輝度向上の観点か
ら、X、X′及びX″はF、Cl、Br及びIの各原子
から選ばれる少なくとも1種のハロゲンで原子を表す
が、F、Cl及びBrから選ばれる少なくとも1種のハ
ロゲン原子が好ましく、Br及びIの各原子から選ばれ
る少なくとも1種のハロゲン原子が更に好ましい。
【0027】また、一般式(1)において、b値は0≦
b<0.5を表すが、好ましくは、0≦b≦10-2であ
る。
【0028】本発明の一般式(1)で表される輝尽性蛍
光体は、例えば以下に述べる製造方法により製造され
る。
【0029】蛍光体原料としては、 (a)NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、K
Cl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、R
bI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ば
れる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物が用いら
れる。
【0030】(b)MgF2、MgCl2、MgBr2
MgI2、CaF2、CaCl2、CaBr2、CaI2
SrF2、SrCI2、SrBr2、SrI2、BaF2
BaCl2、BaBr2、BaBr2・2H2O、Ba
2、ZnF2、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2、Cd
2、CdCl2、CdBr2、CdI2、CuF2、Cu
Cl2、CuBr2、CuI、NiF2、NiCl2、Ni
Br2及びNiI2の化合物から選ばれる少なくとも1種
又は2種以上の化合物が用いられる。
【0031】(c)前記一般式(1)において、Eu、
Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、N
d、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、
Ag、Cu及びMg等の各原子から選ばれる金属原子を
有する化合物が用いられる。
【0032】一般式(I)で表される化合物において、
aは0≦a<0.5、好ましくは0≦a<0.01、b
は0≦b<0.5、好ましくは0≦b≦10-2、eは0
<e≦0.2、好ましくは0<e≦0.1である。
【0033】上記の数値範囲の混合組成になるように前
記(a)〜(c)の蛍光体原料を秤量し、乳鉢、ボール
ミル、ミキサーミル等を用いて充分に混合する。
【0034】次に、得られた蛍光体原料混合物を石英ル
ツボ又はアルミナルツボ等の耐熱性容器に充填して電気
炉中で焼成を行う。
【0035】焼成温度は500〜1000℃が適当であ
る。焼成時間は原料混合物の充填量、焼成温度等によっ
て異なるが、一般には0.5〜6時間が適当である。
【0036】焼成雰囲気としては少量の水素ガスを含む
窒素ガス雰囲気、少量の一酸化炭素を含む炭酸ガス雰囲
気等の弱還元性雰囲気、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス
雰囲気等の中性雰囲気或いは少量の酸素ガスを含む弱酸
化性雰囲気が好ましい。
【0037】尚、前記の焼成条件で一度焼成した後、焼
成物を電気炉から取り出して粉砕し、しかる後、焼成物
粉末を再び耐熱性容器に充填して電気炉に入れ、前記と
同じ焼成条件で再焼成を行えば蛍光体の発光輝度を更に
高めることができ好ましい。
【0038】また、焼成物を焼成温度より室温に冷却す
る際、焼成物を電気炉から取り出して空気中で放冷する
ことによっても所望の蛍光体を得ることができるが、焼
成時と同じ、弱還元性雰囲気又は中性雰囲気のままで冷
却してもよい。
【0039】また、焼成物を電気炉内で加熱部より冷却
部へ移動させて、弱還元性雰囲気、中性雰囲気もしくは
弱酸化性雰囲気で急冷することにより、得られた蛍光体
の輝尽による発光輝度をより一層高めることができる。
【0040】また、本発明の輝尽性蛍光体層は気相成長
法によって形成される。輝尽性蛍光体の気相成長法とし
ては蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレ
ーティング法、その他を用いることができる。
【0041】本発明においては、例えば、以下の方法が
挙げられる。第1の方法の蒸着法は、まず、支持体を蒸
着装置内に設置した後、装置内を排気して1.333×
10-4Pa程度の真空度とする。
【0042】次いで、前記輝尽性蛍光体の少なくとも一
つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱
蒸発させて前記支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さ
に成長させる。
【0043】尚、本発明の請求項5の発明は、蒸着時の
加熱温度を250℃以下にして放射線画像変換パネルを
製造することを特徴としており、又、該加熱温度は18
0〜250℃であることが好ましい。
【0044】この結果、結着剤を含有しない輝尽性蛍光
体層が形成されるが、前記蒸着工程では複数回に分けて
輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
【0045】また、前記蒸着工程では複数の抵抗加熱器
あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、支持体
上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性
蛍光体層を形成することも可能である。
【0046】蒸着終了後、必要に応じて前記輝尽性蛍光
体層の支持体側とは反対の側に保護層を設けることによ
り本発明の放射線画像変換パネルが製造される。尚、保
護層上に輝尽性蛍光体層を形成した後、支持体を設ける
手順をとってもよい。
【0047】さらに、前記蒸着法においては、蒸着時、
必要に応じて被蒸着体(支持体、保護層又は中間層)を
冷却あるいは加熱してもよい。
【0048】また、蒸着終了後輝尽性蛍光体層を加熱処
理してもよい。また、前記蒸着法においては必要に応じ
てO2、H2等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行
ってもよい。
【0049】第2の方法としてのスパッタリング法は、
蒸着法と同様、保護層又は中間層を有する支持体をスパ
ッタリング装置内に設置した後、装置内を一旦排気して
1.333×10-4Pa程度の真空度とし、次いでスパ
ッタリング用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスを
スパッタリング装置内に導入して1.333×10-1
a程度のガス圧とする。次に、前記輝尽性蛍光体をター
ゲットとして、スパッタリングすることにより、前記支
持体上に輝尽性蛍光体層を所望の厚さに成長させる。
【0050】前記スパッタリング工程では蒸着法と同様
に各種の応用処理を用いることができる。
【0051】第3の方法としてCVD法があり、又、第
4の方法としてイオンプレーティング法がある。
【0052】また、前記気相成長における輝尽性蛍光体
層の成長速度は0.05μm/分〜300μm/分であ
ることが好ましい。成長速度が0.05μm/分未満の
場合には本発明の放射線画像変換パネルの生産性が低く
好ましくない。また成長速度が300μm/分を越える
場合には成長速度のコントロールがむずかしく好ましく
ない。
【0053】放射線画像変換パネルを、前記の真空蒸着
法、スパッタリイング法などにより得る場合には、結着
剤が存在しないので輝尽性蛍光体の充填密度を増大で
き、感度、解像力の上で好ましい放射線画像変換パネル
が得られ、好ましい。
【0054】前記輝尽性蛍光体層の膜厚は、放射線画像
変換パネルの使用目的によって、また輝尽性蛍光体の種
類により異なるが、本発明に記載の効果を得る観点から
50μm〜1mmであり、好ましくは50〜300μm
であり、更に好ましくは100〜300μmであり、特
に好ましくは、150〜300μmである。
【0055】上記の気相成長法による輝尽性蛍光体層の
作製にあたり、輝尽性蛍光体層が形成される支持体の温
度は、100℃以上に設定することが好ましく、更に好
ましくは、150℃以上であり、特に好ましくは150
〜400℃である。
【0056】また、高鮮鋭性を示す放射線画像変換パネ
ルを得る観点から、本発明の輝尽性蛍光体層の反射率は
20%以上であるが、好ましくは30%以上であり、よ
り好ましくは40%以上である。尚、上限は100%で
ある。
【0057】本発明においては、支持体がガラス基板等
のような透明支持体の場合は、輝尽性蛍光体層の透過率
を測定し、基板上にアルミニウム等の光を反射するよう
な鏡面処理(例えば、蒸着等)が行われている場合は、
輝尽性蛍光体層の反射率を測定する。
【0058】ここで、透過率又は反射率の測定は、下記
の測定装置を用い、同様の測定条件にて行うことができ
る。
【0059】装置:HITACHI557型、Spec
trophotometer (測定条件) 測定光の波長 :680nm スキャンスピード:120nm/min 繰り返し回数 :10回 レスポンス :自動設定 本発明の放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層は、保
護膜又は誘導体膜層を有する支持体上に前記一般式
(1)で表される輝尽性蛍光体を気相成長させて形成さ
れるが、層形成時に該輝尽性蛍光体が柱状結晶を形成す
ることが好ましい。
【0060】蒸着、スパッタリング等の方法で柱状の輝
尽性蛍光体層を形成するためには、前記一般式(1)で
表される化合物(輝尽性蛍光体)が用いられるが、中で
もCsBr系蛍光体が特に好ましく用いられる。
【0061】次に、本発明の輝尽性蛍光体層の構成の一
例を示す図1、図2を説明する。図1は、上記記載の気
相成長法を用いて、中間層を有する支持体上に形成した
柱状結晶を有する輝尽性蛍光体層の一例を示す概略断面
図である。11は支持体、12は輝尽性蛍光体層、13
は該輝尽性蛍光体層を構成する柱状結晶を示している。
尚、14は柱状結晶間に形成された間隙を示している。
Aは中間層である。Lは中間層Aの膜厚を表し、好まし
くは、600〜1600nmである。
【0062】図2は中間層を有する支持体上に輝尽性蛍
光体層が蒸着により形成される様子を示す図であるが、
輝尽性蛍光体蒸気流16の中間層を有する支持体面の法
線方向(R)に対する入射角度をθ2(図では60°で
入射している)とすると、形成される柱状結晶の中間層
を有する支持体面の法線方向(R)に対する角度はθ1
(図では約30°、経験的には大体半分になる)で表さ
れ、この角度で柱状結晶が形成される。
【0063】この様にして、中間層を有する支持体上に
形成した輝尽性蛍光体層は、結着剤を含有していないの
で、指向性に優れており、輝尽励起光及び輝尽発光の指
向性が高く、輝尽性蛍光体を結着剤中に分散した分散型
の輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネルより層
厚を薄くすることができる。更に輝尽励起光の輝尽性蛍
光体層中での散乱が減少することで像の鮮鋭性が向上す
る。
【0064】また、柱状結晶間の間隙に結着剤等充填物
を充填してもよく、輝尽性蛍光体層の補強となるほか、
高光吸収の物質、高光反射率の物質等を充填してもよ
い、これにより前記補強効果をもたせるほか、輝尽性蛍
光体層に入射した輝尽励起光の横方向への光拡散の低減
に有効である。
【0065】中間層、保護層等の塗布はスピンコータ、
エクストルージョン型コータ、ワイヤバーコータ又はス
ライドホッパ型コータで行うことができる。
【0066】中間層としては、例えば、下記の化合物を
含有する誘電体膜層であることが好ましい。
【0067】誘電体化合物としては、例えば、シランカ
ップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウ
ム系カップリング剤、オルガノシラン、ポリシラザンの
他、炭素を有するSi、Al,Ti,Zr化合物など種
々の化合物が挙げられ、金属ペーストを用いて均一膜を
形成した後、本発明の効果を奏する化合物であれば用い
ることができる。
【0068】高反射率の物質とは、輝尽励起光(500
〜900nm、特に600〜800nm)に対する反射
率の高い物質のことをいい、例えば、アルミニウム、マ
グネシウム、銀、インジウム、その他の金属等、白色顔
料及び緑色〜赤色領域の色材を用いることができる。白
色顔料は輝尽発光も反射することができる。
【0069】白色顔料としては、例えば、TiO2(ア
ナターゼ型、ルチル型)、MgO、PbCO3・Pb
(OH)2、BaSO4、Al23、M(II)FX(但
し、M(II)はBa、Sr及びCaの各原子から選ばれ
るの少なくとも一種の原子であり、XはCl原子又はB
r原子である。)、CaCO3、ZnO、Sb23、S
iO2、ZrO2、リトポン(BaSO4・ZnS)、珪
酸マグネシウム、塩基性珪硫酸塩、塩基性燐酸鉛、珪酸
アルミニウムなどがあげられる。
【0070】これらの白色顔料は隠蔽力が強く、屈折率
が大きいため、光を反射したり、屈折させることにより
輝尽発光を容易に散乱し、得られる放射線画像変換パネ
ルの感度を顕著に向上させることができる。
【0071】また、高光吸収率の物質としては、例え
ば、カーボンブラック、酸化クロム、酸化ニッケル、酸
化鉄など及び青の色材が用いられる。このうちカーボン
ブラックは輝尽発光も吸収する。
【0072】また、色材は、有機又は無機系色材のいず
れでもよい。有機系色材としては、例えば、ザボンファ
ーストブルー3G(ヘキスト製)、エストロールブリル
ブルーN−3RL(住友化学製)、D&CブルーNo.
1(ナショナルアニリン製)、スピリットブルー(保土
谷化学製)、オイルブルーNo.603(オリエント
製)、キトンブルーA(チバガイギー製)、アイゼンカ
チロンブルーGLH(保土ヶ谷化学製)、レイクブルー
AFH(協和産業製)、プリモシアニン6GX(稲畑産
業製)、ブリルアシッドグリーン6BH(保土谷化学
製)、シアンブルーBNRCS(東洋インク製)、ライ
オノイルブルーSL(東洋インク製)等が用いられる。
【0073】また、カラーインデクスNo.2441
1、23160、74180、74200、2280
0、23154、23155、24401、1483
0、15050、15760、15707、1794
1、74220、13425、13361、1342
0、11836、74140、74380、7435
0、74460等の有機系金属錯塩色材もあげられる。
【0074】無機系色材としては群青、例えば、コバル
トブルー、セルリアンブルー、酸化クロム、TiO2
ZnO−Co−NiO系等の無機顔料があげられる。
【0075】本発明の放射線画像変換パネルに用いられ
る支持体としては各種のガラス、例えば、高分子材料、
金属等が用いられるが、例えば、石英、ホウ珪酸ガラ
ス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、或いはセルロー
スアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、
ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカ
ーボネートフィルム等のプラスチックフィルム、アルミ
ニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或い
は該金属酸化物の被覆層を有する金属シートが好まし
い。
【0076】即ち、これら支持体の表面は滑面であって
もよいし、輝尽性蛍光体層との接着性を向上させる目的
で支持体の表面をマット面としてもよい。
【0077】また、本発明においては、支持体と輝尽性
蛍光体層の接着性を向上させるために、必要に応じて支
持体の表面に予め接着層を設けてもよい。
【0078】これら支持体の厚みは用いる支持体の材質
等によって異なるが、一般的には80〜2000μmで
あり、取り扱い上の観点から、更に好ましいのは80〜
1000μmである。
【0079】また、本発明の輝尽性蛍光体層は保護層を
有していても良い。保護層は保護層用塗布液を輝尽性蛍
光体層上に直接塗布して形成してもよいし、あらかじめ
別途形成した保護層を輝尽性蛍光体層上に接着してもよ
い。あるいは別途形成した保護層上に輝尽性蛍光体層を
形成する手段を取ってもよい。
【0080】保護層の材料としては、酢酸セルロース、
ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フ
ッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化
エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデ
ン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニ
トリル共重合体等の通常の保護層用材料が用いられる。
他に透明なガラス基板を保護層としてもちいることもで
きる。
【0081】また、この保護層は蒸着法、スパッタリン
グ法等により、SiC、SiO2、SiN、Al23
の無機物質を積層して形成してもよい。
【0082】これらの保護層の層厚は0.1〜2000
μmが好ましい。図3は、本発明の放射線画像変換パネ
ルの構成の1例を示す概略図である。
【0083】図3において21は放射線発生装置、22
は被写体、23は輝尽性蛍光体を含有する可視光ないし
赤外光輝尽性蛍光体層を有する放射線画像変換パネル、
24は放射線画像変換パネル23の放射線潜像を輝尽発
光として放出させるための輝尽励起光源、25は放射線
画像変換パネル23より放出された輝尽発光を検出する
光電変換装置、26は光電変換装置25で検出された光
電変換信号を画像として再生する画像再生装置、27は
再生された画像を表示する画像表示装置、28は輝尽励
起光源24からの反射光をカットし、放射線画像変換パ
ネル23より放出された光のみを透過させるためのフィ
ルタである。
【0084】尚、図3は被写体の放射線透過像を得る場
合の例であるが、被写体22自体が放射線を放射する場
合には、前記放射線発生装置21は特に必要ない。
【0085】また、光電変換装置25以降は放射線画像
変換パネル23からの光情報を何らかの形で画像として
再生できるものであればよく、前記に限定されない。
【0086】図3に示されるように、被写体22を放射
線発生装置21と放射線画像変換パネル23の間に配置
し放射線Rを照射すると、放射線Rは被写体22の各部
の放射線透過率の変化に従って透過し、その透過像RI
(即ち、放射線の強弱の像)が放射線画像変換パネル2
3に入射する。
【0087】この入射した透過像RIは放射線画像変換
パネル23の輝尽性蛍光体層に吸収され、これによって
輝尽性蛍光体層中に吸収された放射線量に比例した数の
電子及び/又は正孔が発生し、これが輝尽性蛍光体のト
ラップレベルに蓄積される。
【0088】即ち、放射線透過像のエネルギーを蓄積し
た潜像が形成される。次にこの潜像を光エネルギーで励
起して顕在化する。
【0089】また、可視あるいは赤外領域の光を照射す
る輝尽励起光源24によって輝尽性蛍光体層に照射して
トラップレベルに蓄積された電子及び/又は正孔を追い
出し、蓄積されたエネルギーを輝尽発光として放出させ
る。
【0090】この放出された輝尽発光の強弱は蓄積され
た電子及び/又は正孔の数、すなわち放射線画像変換パ
ネル23の輝尽性蛍光体層に吸収された放射線エネルギ
ーの強弱に比例しており、この光信号を、例えば、光電
子増倍管等の光電変換装置25で電気信号に変換し、画
像再生装置26によって画像として再生し、画像表示装
置27によってこの画像を表示する。
【0091】画像再生装置26は単に電気信号を画像信
号として再生するのみでなく、いわゆる画像処理や画像
の演算、画像の記憶、保存等が出来るものを使用すると
より有効である。
【0092】また、光エネルギーで励起する際、輝尽励
起光の反射光と輝尽性蛍光体層から放出される輝尽発光
とを分離する必要があることと、輝尽性蛍光体層から放
出される発光を受光する光電変換器は一般に600nm
以下の短波長の光エネルギーに対して感度が高くなると
いう理由から、輝尽性蛍光体層から放射される輝尽発光
はできるだけ短波長領域にスペクトル分布を持ったもの
が望ましい。
【0093】本発明の輝尽性蛍光体の発光波長域は30
0〜500nmであり、一方輝尽励起波長域は500〜
900nmであるので前記の条件を同時に満たすが、最
近、診断装置のダウンサイジング化が進み、放射画像変
換パネルの画像読み取りに用いられる励起波長は高出力
で、且つ、コンパクト化が容易な半導体レーザが好ま
れ、そのレーザ光の波長は680nmであることが好ま
しく、本発明の放射線画像変換パネルに組み込まれた輝
尽性蛍光体は、680nmの励起波長を用いた時に、極
めて良好な鮮鋭性を示すものである。
【0094】即ち、本発明の輝尽性蛍光体はいずれも5
00nm以下に主ピークを有する発光を示し、輝尽励起
光の分離が容易でしかも受光器の分光感度とよく一致す
るため、効率よく受光できる結果、受像系の感度を高め
ることができる。
【0095】輝尽励起光源24としては、放射線画像変
換パネル23に使用される輝尽性蛍光体の輝尽励起波長
を含む光源が使用される。特にレーザ光を用いると光学
系が簡単になり、また輝尽励起光強度を大きくすること
ができるために輝尽発光効率をあげることができ、より
好ましい結果が得られる。
【0096】レーザとしては、例えば、He−Neレー
ザ、He−Cdレーザ、Arイオンレーザ、Krイオン
レーザ、N2レーザ、YAGレーザ及びその第2高調
波、ルビーレーザ、半導体レーザ、各種の色素レーザ、
銅蒸気レーザ等の金属蒸気レーザ等がある。通常はHe
−NeレーザやArイオンレーザのような連続発振のレ
ーザが望ましいが、パネル1画素の走査時間とパルスを
同期させればパルス発振のレーザを用いることもでき
る。
【0097】また、フィルタ28を用いずに特開昭59
−22046号に示されるような、発光の遅延を利用し
て分離する方法によるときは、連続発振レーザを用いて
変調するよりもパルス発振のレーザを用いる方が好まし
い。
【0098】上記の各種レーザ光源の中でも、半導体レ
ーザは小型で安価であり、しかも変調器が不要であるの
で特に好ましく用いられる。
【0099】フィルタ28としては放射線画像変換パネ
ル23から放射される輝尽発光を透過し、輝尽励起光を
カットするものであるから、これは放射線画像変換パネ
ル23に含有する輝尽性蛍光体の輝尽発光波長と輝尽励
起光源24の波長の組合わせによって決定される。
【0100】例えば、輝尽励起波長が500〜900n
mで輝尽発光波長が300〜500nmにあるような実
用上好ましい組合わせの場合、フィルタとしては例えば
東芝社製C−39、C−40、V−40、V−42、V
−44、コーニング社製7−54、7−59、スペクト
ロフィルム社製BG−1、BG−3、BG−25、BG
−37、BG−38等の紫〜青色ガラスフィルタを用い
ることができる。又、干渉フィルタを用いると、ある程
度、任意の特性のフィルタを選択して使用できる。
【0101】光電変換装置25としては、光電管、光電
子倍増管、フォトダイオード、フォトトランジスタ、太
陽電池、光導電素子等光量の変化を電子信号の変化に変
換し得るものなら何れでもよい。
【0102】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0103】実施例1 《放射線画像変換パネル試料1〜15(但し表1中では
試料1〜15と記載する)の作製》表1に示した条件
で、中間層を有する1mm厚の結晶化ガラス(日本電気
ガラス社製)支持体(As含有)の表面に図4に示した
蒸着装置(但し、θ1=5度、θ2=5度に設定する)
を用いて輝尽性蛍光体(CsBr:Eu)を有する輝尽
性蛍光体層を形成した。
【0104】図4に示した蒸着装置を使用し、アルミニ
ウム製のスリットを用い、支持体とスリットとの距離d
を60cmとして、中間層を有する支持体と平行な方向
に中間層を有する支持体を搬送しながら蒸着を行ない、
輝尽性蛍光体層の厚みが300μmになるように調整し
た。
【0105】尚、表1の支持体中のAs含有量は、結晶
化ガラス支持体を1000℃以上に溶融し、該溶融物に
Asを含有させ質量%で表した。
【0106】尚、蒸着にあたっては、前記支持体を蒸着
器内に設置し、次いで、蛍光体原料(CsBr:Eu)
を蒸着源としてプレス成形し水冷したルツボにいれた。
【0107】その後、蒸着器内を一旦排気し、その後N
2ガスを導入し0.133Paに真空度を調整した後、
支持体の温度(基板温度ともいう)を約350℃に保持
しながら、蒸着した。
【0108】輝尽性蛍光体層の膜厚が300μmとなっ
たところで蒸着を終了させ、次いで、この蛍光体層を温
度400℃で加熱処理した。乾燥空気の雰囲気内で、支
持体及び硼珪酸ガラスからなる保護層周縁部を接着剤で
封入して、蛍光体層が密閉された構造の放射線画像変換
パネル試料1(比較例)を得た。
【0109】放射線画像変換パネル試料1(比較例)の
作製において、表1に記載の条件にした以外は同様にし
て、放射線画像変換パネル試料2、3、12(いずれも
比較例)、放射線画像変換パネル試料4〜11、13〜
15(いずれも本発明)を各々作製した。
【0110】得られた放射線画像変換パネル試料1〜1
5について、下記のような評価を行った。
【0111】《鮮鋭性評価》放射線画像変換パネル試料
の鮮鋭性は、変調伝達関数(MTF)を求めて評価し
た。
【0112】MTFは、放射線画像変換パネル試料にC
TFチャートを貼付した後、放射線画像変換パネル試料
に80kVpのX線を10mR(被写体までの距離:
1.5m)照射した後、100μmφの直径の半導体レ
ーザ(680nm:パネル上でのパワー40mW)を用
いてCTFチャート像を走査読み取りして求めた。表の
値は、2.0lp/mmのMTF値を足し合わせた値
(%)で示す。得られた結果を以下表1に示す。
【0113】《画欠(剥離欠陥)評価》 評価用検査機器:Regius330(コニカ(株)
製) (評価条件) 80kVp、70mAsの条件下でX線管球と放射線画
像変換パネル間距離を2mにしてX線撮影をした。
【0114】(評価方法)前記撮影条件にてX線撮影後
画像情報を読みとりβ画像信号を得る。
【0115】このβ画像信号を2000×2000画素
毎に分割して画素毎の信号値を得る。得られた画像信号
の中で隣り合う信号値差が50step以上差がある画
素を検出した個数を欠陥数とした。信号差が大きい程、
欠陥数が多くなり画像診断に影響をする。結果を表1に
示す。
【0116】《反射率の測定》下記の測定装置、測定条
件で反射率を測定した。結果を表1に示す。
【0117】(装置):HITACHI557型、Sp
ectrophotometer (測定条件) 測定光の波長 :680nm スキャンスピード:120nm/min 繰り返し回数 :10回 レスポンス :自動設定
【0118】
【表1】
【0119】表1から明らかなように、比較の試料と比
して、本発明の試料は、鮮鋭性(MTF特性)が良好
で、且つ、膜剥離が無く優れていることが分かる。
【0120】
【発明の効果】本発明による放射線画像変換パネル及び
放射線画像変換パネルの製造方法は、鮮鋭性に優れ、剥
離欠陥も無く優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間層を有する支持体上に形成した柱状結晶か
らなる輝尽性蛍光体層の一例を示す断面図である。
【図2】中間層を有する支持体上に輝尽性蛍光体層を蒸
着法により形成される様子を示す図である。
【図3】本発明の放射線画像変換パネルの構成の一例を
示す概略図である。
【図4】蒸着により中間層を有する支持体上に輝尽性蛍
光体層を作製する方法の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 支持体 12 輝尽性蛍光体層 13 柱状結晶 14 柱状結晶間に形成された間隙 15 支持体ホルダ 21 放射線発生装置 22 被写体 23 放射線画像変換パネル 24 輝尽励起光源 25 光電変換装置 26 画像再生装置 27 画像表示装置 28 フィルタ A 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G083 AA03 BB01 CC03 CC04 CC08 DD01 DD02 DD11 DD12 DD14 EE02 EE07 4H001 CA08 XA00 XA09 XA13 XA17 XA21 XA28 XA29 XA30 XA31 XA35 XA39 XA48 XA49 XA53 XB11 XB21 YA00 YA11 YA12 YA29 YA39 YA47 YA81

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に輝尽性蛍光体層を有する放射
    線画像変換パネルにおいて、少なくとも一層の該輝尽性
    蛍光体層が、気相成長法により50μm〜1mmの膜厚
    になるように形成され、且つ、支持体中にAsを0.0
    005質量%以上含有することを特徴とする放射線画像
    変換パネル。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも一層の該輝尽性蛍光体層
    が、下記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体を含有
    し、該輝尽性蛍光体の励起光として、波長680nmの
    光を入射させたとき、輝尽性蛍光体層の反射率が20〜
    100%であることを特徴とする請求項1に記載の放射
    線画像変換パネル。 一般式(1) M1X・aM2X′2・bM3X″3:eA 〔式中、M1はLi、Na、K、Rb及びCsの各原子
    から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子であ
    り、M2はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、C
    d、Cu及びNiの各原子から選ばれる少なくとも1種
    の二価金属原子であり、M3はSc、Y、La、Ce、
    Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
    o、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInの各
    原子から選ばれる少なくとも1種種の三価金属原子であ
    り、X、X′、X″はF、Cl、Br及びIの各原子か
    ら選ばれる少なくとも1種のハロゲンで原子であり、A
    はEu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、
    Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、T
    l、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少
    なくとも1種の金属原子であり、また、a、b、eはそ
    れぞれ0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<e≦0.
    2の範囲の数値を表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体と輝尽性蛍光体層との間に中間層
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射
    線画像変換パネル。
  4. 【請求項4】 前記中間層が誘電体化合物を含有するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の放射線画像変換パネ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の放射
    線画像変換パネルを、Asが0.0005質量%以上含
    有する支持体上に、輝尽性蛍光体層を気相成長法により
    膜厚が50μm〜1mmになるように形成させ、且つ、
    蒸着時に支持体の加熱温度を250℃以下にして製造す
    ることを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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