JP2003240702A - 通気抵抗評価方法及び圧力センサ性能評価方法並びに評価装置 - Google Patents

通気抵抗評価方法及び圧力センサ性能評価方法並びに評価装置

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JP2003240702A
JP2003240702A JP2002037122A JP2002037122A JP2003240702A JP 2003240702 A JP2003240702 A JP 2003240702A JP 2002037122 A JP2002037122 A JP 2002037122A JP 2002037122 A JP2002037122 A JP 2002037122A JP 2003240702 A JP2003240702 A JP 2003240702A
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air pressure
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air
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JP2002037122A
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Hiroki Akano
広樹 赤野
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で効率的に多数の被評価器の通気
抵抗を評価可能な方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 ピストン110にてホルダ331〜33
5に装着された基準フィルタ151、被評価フィルタ1
52〜155に空気圧伝送路121〜125を通して同
時に相等しい圧力変動を与え、これに応じてホルダ33
1〜335に発声する過渡的な圧力変動を測定する構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通気抵抗評価方法お
よび圧力センサ性能評価方法に係り、特に防水フィル
タ、多孔質フィルタ等の空気を通す各種フィルタや各種
空気弁の通気抵抗評価、及び空気圧の変動を検知する各
種圧力センサの圧力対出力電圧特性に関する性能評価、
及び防護マスク用吸収缶の通気孔抵抗評価、防護マスク
装着検知器の通気孔抵抗評価を行う方法に関する。
【0002】ここで、上記防護マスクの装着検知器と
は、防護マスクの覆面部に連結可能な構造を有し、防護
マスク装着者の呼吸に伴う気圧変動を検知して送信する
ことにより、防護マスク装着検知器の装着状態、該防護
マスク装着者の呼吸状態等を遠方の制御装置に監視可能
とするための器具を言い、例えば本出願人によって出願
された特願2001−009246号にて提案のものを
指す。
【0003】
【従来の技術】防水フィルタ、多孔質フィルタ等の空気
を通す各種フィルタの通気抵抗を測定する従来の技術に
ついて以下に述べる。
【0004】フィルタの通気抵抗に関する性能を規定す
る項目として、例えばI.P.ABuBBle Poi
nt、ガレー秒、空気流量一定時の通気抵抗等がある。
【0005】上記I.P.A BuBBle Point
はASTM−F316に則った測定方法で得られるもの
であり、イソプロピルアルコールに浸した被試験器をホ
ルダにセットし、被試験器上部をイソプロピルアルコー
ルで満たした後、下方から空気を送り込み徐々に加圧
し、被試験器を通じ空気が抜け出る最低圧力をI.P.
A BuBBle Pointする。
【0006】上記ガレー秒とは、ASTM−D726に
則った測定方法によって測定されるものであり、被試験
器を有効単位面積あたり空気100[ml]が透過する
のに要する時間のことを示す。
【0007】図1は、上記空気流量一定時における通気
抵抗測定用の装置の一例を示す。この構成では、空気圧
ボンベ1を調整弁2を通して流量計3に接続し、ホルダ
6に固定した被試験器4に対して一定の空気流量を供給
する。その状態でマノメータ5にて被試験器4の前後の
圧力差を測定することで、空気流量一定時の通気抵抗を
測定する。ここでマノメータ5は、測定用ポートAと測
定用ポートBとの間の圧力差を表示するものとする。こ
こでその性能が評価される被試験器4としては、防水フ
ィルタ、多孔質フィルタ等の空気を通す各種フィルタ、
各種空気弁等が挙げられる。
【0008】各種フィルタ、空気弁等の出荷時には、そ
の性能としての通気抵抗が所定の規格値内にあるか否か
を評価する目的で上記の如くの構成にて評価試験を行な
う必要があるのである。また、出荷後も各種フィルタに
ついては埃による目詰まり及び湿気等で通気抵抗が変化
し得る為、所定の通気抵抗を維持しているか否かを評価
することが必要な場合があり、その際には、その都度上
記のような構成にて評価試験を行なうことになる。
【0009】次に、空気圧の変動を検知する各種圧力セ
ンサの圧力対出力電圧特性に関する性能評価を行なう従
来の技術について述べる。図2に圧力センサ性能評価装
置の一例を示す。この構成では、被試験用の圧力センサ
8は空気圧測定用ポートAにかかる圧力と空気圧測定用
ポートBにかかる圧力との差に比例する電圧を出力する
構成とされる。図2の構成では、空気ボンベ1を、調整
弁2を通して圧力調整器7に接続し、圧力調整器7にて
任意の圧力を設定し、被試験圧力センサの空気圧測定用
ポートA又は空気圧測定用ポートBに設定圧力を加え
る。そして電圧計9にて出力電圧を測定することによ
り、空気圧測定用ポートAにかかる圧力と空気圧測定用
ポートBにかかる圧力との差に対して規定通りの出力電
圧が発生しているか否かを検査する。
【0010】この構成により、圧力センサ8の出荷時、
圧力対出力電圧特性が所定の規格値通りであるか否かを
評価する為に上記のような確認試験を行なうことが出来
る。また、出荷後も一般にこのような圧力センサは使用
回数に応じて精度が悪化する為、圧力対出力電圧特性に
関する性能を評価する必要性がある場合があり、その際
には、その都度上記のような評価を行なう必要がある。
【0011】また、一般に圧力センサは周辺の温度変化
により圧力対出力電圧特性が変化する為、そのような変
化特性を得る為に、各温度条件において上記のような測
定試験を行なう必要がる。更にこのような圧力センサ
は、それ自体の姿勢(空気圧測定用孔が上向きか、下向
きか、横向きか等の各種条件)に応じても圧力対出力電
圧特性が変化する為、その変化特性を得る為に、各姿勢
においても上記のような測定を行なう場合がある。
【0012】次に防護マスク用吸収缶の通気抵抗を測定
する従来の技術について述べる。図3は、防護マスク用
吸収缶の通気抵抗測定装置の一例を示す。この構成では
空気ボンベ1を調整弁2を通して流量計3に接続し、吸
収缶10と覆面又は覆面内の呼気弁相当の弁12との間
にマノメータ接続用のアジャスタ11を挿入する。又、
マノメータ5の測定用ポートAをマノメータ接続用のア
ジャスタ11に接続し、同測定用ポートBを大気開放す
る。ここでマノメータ5は測定用ポートAと測定用ポー
トBとの間の圧力差を表示する構成とされている。この
ような構成において、調整弁2を調整することにより被
試験用の吸収缶10に一定の空気流量を加え、マノメー
タ5にて吸収缶10の前後の圧力差を測定する。このと
きのマノメータ5の読値より、吸収缶10の通気抵抗が
規格値通りであるか否かを評価する。このような構成に
て、吸収缶10の出荷時、通気抵抗が規格値通りである
か否かを評価する。
【0013】また、出荷後においても防護マスクの吸収
缶10は埃による目詰まり、湿気等で通気抵抗が変化
し、使用した際に装着者の呼吸が苦しくなる場合が考え
られ、そのような状況の発生を未然に防止する目的で定
期的に上記のような測定を行なう必要がある。
【0014】次に防護マスク装着検知器の通気抵抗を測
定する従来の技術について述べる。ここで防護マスク装
着検知器とは、上記の如く、防護マスクの覆面部に連結
可能な構造を有し、所定の訓練の場において、防護マス
クの吸収缶と置き換えて使用するためのものである。即
ち、そのような訓練の場において、この防護マスク装着
検知器を付けた防護マスク装着者の呼吸に伴う気圧変動
を検知して検知信号を送信することにより、防護マスク
の装着状態、防護マスク装着者の呼吸状態等を遠方の制
御装置に表示するためのものである。
【0015】この防護マスク装着検知器内部には気圧変
動を検知する圧力センサが設けられており、その出力電
圧を測定することによって防護マスクの装着状態を判定
することが可能である。その際、防護マスク装着検知器
の通気抵抗が埃による目詰まり、湿気等で変化していな
いかどうかを試験する為、外部に測定用コネクタを設け
て内部の圧力センサの出力電圧を測定可能な構造となっ
ている。
【0016】図4に上記目的に使用可能な防護マスク装
着検知器の通気抵抗測定装置の一例を示す。この構成で
は空気ボンベ1を調整弁2を通して流量計3に接続し、
調整弁2を調整することによって被試験用の防護マスク
装着検知器13に一定の空気流量を注入する。この状態
で防護マスク装着検知器13の測定用コネクタ13aを
通して、内部の圧力センサの出力電圧を電圧計9にて測
定し、防護マスク装着検知器13の通気抵抗が規格値通
りであるか否かを試験する。
【0017】また、防護マスク装着検知器13の出荷後
も、埃による目詰まり、湿気等で通気抵抗が変化し、使
用した際に使用者の呼吸が苦しくなる恐れがある為、こ
のような状況の発生を未然に防ぐため、定期的に上記の
ような測定を行なう必要がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した防水フィ
ルタ、多孔質フィルタ等の空気を通す各種フィルタ及び
各種空気弁の通気抵抗を測定する従来の技術には以下の
ような問題点が考えられる。
【0019】(1) フィルタ等の通気抵抗を定量的に評価
するには、空気ボンベ1、調整弁2、マノメータ5等の
測定器具が必要であり、試験装置構成が複雑となる。
【0020】(2) 空気ボンベ1は評価の度に充填空気量
が消費される為、評価試験の度に新たにコストを要す
る。
【0021】(3) 又、同時に複数の被試験器を評価する
ことが出来ない為、多数の被試験器を評価するためには
評価試験に相当な時間を要する。
【0022】又、上記空気圧の変動を検知する各種圧力
センサ8の圧力対出力電圧特性に関する性能評価試験を
行なうための従来の技術には以下のような問題点が考え
られる。
【0023】(1) 圧力センサの性能を定量的に評価する
には、空気ボンベ1、調整弁2、圧力調整器7、マノメ
ータ5等の測定器具が必要であり、試験用装置構成が複
雑である。
【0024】(2) 上述の如く空気ボンベは評価試験の度
に充填空気量を消費する為、評価の度に新たにコストを
要する。
【0025】(3) 同時に複数の圧力センサを評価するこ
とが出来ず、一台ずつ試験を行うため、評価試験に時間
を要する。
【0026】(4) 圧力センサの圧力対出力電圧の温度特
性を得るには、各温度条件において上記のような評価試
験を繰り返し行なう必要があり、時間と手間を要する。
【0027】(5) 圧力センサの姿勢による圧力対出力電
圧への影響を検証するには、圧力センサの各姿勢におい
て上記のような評価試験を繰り返し行なう必要があり、
手間と時間を要する。
【0028】又、図3に示す如くの上記防護マスク用吸
収缶10の通気抵抗を測定する従来の技術には以下のよ
うな問題点が考えられる。
【0029】(1) 防護マスク用吸収缶の通気抵抗を定量
的に評価するには、空気ボンベ1、調整弁2、圧力調整
器、マノメータ5等の測定器具、マノメータ接続用のア
ジャスタ11等が必要であり、試験用装置構成が複雑で
ある。
【0030】(2) 吸収缶の通気孔部分に空気の伝送路を
接続する際に、空気の漏れがないように接続する必要が
ある為、通気孔部分に特別な機構を要すると共に、接続
に手間がかかる。
【0031】(3) 空気ボンベは評価の度に充填空気量を
消費する為、評価試験の度にコストを要する。
【0032】(4) 同時に複数の吸収缶を評価することが
出来ず、個別に試験を行う為、評価試験に時間を要す
る。
【0033】図4に示す如くの防護マスク装着検知器の
通気抵抗を測定する従来の技術には以下のような問題点
があった。
【0034】(1) 防護マスク装着検知器の通気抵抗を定
量的に評価するには、空気ボンベ1、調整弁2、圧力調
整器、電圧計9等の測定器具が必要であり、試験用装置
構成が複雑である。
【0035】(2) 防護マスク装着検知器の通気孔部分に
空気の伝送路を接続する際に、空気の漏れがないように
接続する必要がある為、通気孔部分に特別な機構を要す
ると共に、接続に手間を要する。
【0036】(3) 空気ボンベは評価の度にその充填空気
量消費する為、評価の度にコストを要する。
【0037】(4) 同時に複数の防護マスク装着検知器を
評価することが出来ず、個別に試験を行うため、評価試
験に時間を要する。
【0038】本発明は、上記の如くの防水フィルタ、多
孔質フィルタ等の空気を通す各種フィルタ、空気弁等の
通気抵抗を測定する際の評価装置の煩雑さを解消すると
共に、評価に伴うコストの削減、並びに同時に複数の被
試験器を評価試験することを可能にし、評価試験に要す
る時間の短縮を図ることを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】この目的のために本発明
では、複数の被試験器を所定のホルダに装着固定し、そ
れぞれ等しい断面積と長さの空気圧伝送路を通して空気
圧変動を与える装置に接続することにより、同空気圧変
動を与える装置を操作することによって、上記複数の被
試験器に同時に同値の空気圧変動を付与する構成を提供
する。
【0040】又、本発明では、複数の被試験器に同時に
同値の空気圧変動を付与した際の各被試験器付近の過渡
的な空気圧変動を圧力センサにて検出する構成を有し、
所定の基準器付近の過渡的な空気圧変動と、その通気抵
抗を評価しようとする被試験器付近の過渡的な空気圧変
動とを夫々検出して互いに比較することによって被試験
器の通気抵抗を相対的に評価する構成を提供する。
【0041】本発明はさらに、空気圧変動検出用各種圧
力センサの「圧力」対「出力電圧」特性に関する性能評
価を行なう際の評価装置の複雑さを解消すると共に、評
価試験に伴うコストの削減並びに同時に複数の圧力セン
サを評価試験することを可能にして評価時間の短縮を図
るため、複数の被試験圧力センサの空気圧測定用ポート
を、夫々断面積と長さが互いに等しい複数の空気圧伝送
路を通して空気圧変動を与える装置に接続するにより、
同空気圧変動を与える装置を操作することによって、複
数の被試験圧力センサに同時に同値の空気圧変動を付与
する構成を提供する。
【0042】更に本発明は、複数の被試験圧力センサに
同時に同値の空気圧変動を付与した際の基準圧力センサ
の圧力検出電圧と被試験圧力センサの圧力検出電圧とを
比較することによって被試験圧力センサの性能を相対的
に評価試験する構成を提供する。
【0043】更に本発明は、複数の被試験圧力センサに
同時に同値の空気圧変動を付与した際の基準圧力センサ
の圧力検出電圧と恒温槽内に載置する等により周囲温度
を任意に設定した被試験圧力センサの圧力検出電圧とを
比較することにより、被試験圧力センサの温度特性を相
対的に評価試験する構成を提供する。
【0044】更に本発明では、複数の被試験圧力センサ
に同時に同値の空気圧変動を付与した際に所定の基準圧
力センサの圧力検出電圧と、その姿勢を任意に変えた状
態の被試験圧力センサの圧力検出電圧とを比較すること
により、被試験圧力センサの使用時姿勢による性能への
影響を相対的に評価試験する構成を提供する。
【0045】本発明は更に、防護マスク用吸収缶及び防
護マスク装着検知器の通気抵抗を測定する際の評価装置
の構成の複雑さを解消すると共に、評価に伴うコストの
削減並びに同時に複数の防護マスク用吸収缶又は防護マ
スク装着検知器を評価試験可能とすることによって評価
時間の短縮を図ることを目的として、フィルタや空気弁
を装着固定するホルダに防護マスク覆面の吸収缶接続用
のねじ部を設ける。更に、防護マスク用吸収缶と防護マ
スク装着検知器に同時に同値の空気圧変動を付与した際
の各防護マスク用吸収缶と防護マスク装着検知器付近の
過渡的な空気圧変動を圧力センサにて検出し、防護マス
ク用吸収缶付近の過渡的な空気圧変動と防護マスク装着
検知器付近の過渡的な空気圧変動とを比較することによ
り、防護マスク装着検知器の通気抵抗が防護マスク用吸
収缶の通気抵抗と等しいか否かを評価試験する構成を提
供する。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例の構成につ
いて図面と共に説明する。
【0047】図5は、本発明の第1実施例によるフィル
タ通気抵抗評価装置の概略構成を説明するための図であ
る。同フィルタ通気抵抗評価装置100は、基準フィル
タ151及び被試験フィルタ152,153,154,
155を夫々装着可能なホルダ131,132,13
3,134,135、同ホルダに、その空気圧測定用ポ
ート141a、142a,143a,144a,145
aが夫々接続された圧力センサ141、142,14
3,144,145とよりなり、同ホルダ131乃至1
35は、夫々互いに等しい断面積と長さとを有する管状
(金属製、プラスチック製、シリコンチューブ等)の空
気圧伝送路121,122,123,124,125を
介してピストン等よりなる空気圧変動装置110に接続
されている。
【0048】同評価装置100は、5個のホルダ131
乃至135にて4個の被試験フィルタ152乃至155
を同時に評価する構成を有する。なお、ここで一度に評
価を行ないたい被試験フィルタ152乃至155の数
(この場合4個)に応じてホルダの数量は任意に設定可能
である。
【0049】図6に上記第1実施例の評価装置100で
使用する圧力センサ141乃至145の「圧力」対「出
力電圧」特性を示す。ここでは圧力センサの一例とし
て、2つの空気圧測定用ポートA,Bを有し、空気圧測
定用ポートAにかかる圧力と空気圧測定用ポートBにか
かる圧力差に比例する電圧を空気圧検出電圧として出力
するもの使用するものとする。
【0050】図6によれば、(空気圧測定用ポートA)
―(空気圧測定用ポートB)=0[Pa]で出力電圧
2.5[V]、(空気圧測定用ポートA)―(空気圧測
定用ポートB)=P[Pa]で出力電圧5.0[V]、
(空気圧測定用ポートA)―(空気圧測定用ポートB)
=−P[Pa]で出力電圧0.0[V]であり、空気圧
測定用ポートAと空気圧測定用ポートBの間の圧力差、
−P[Pa]乃至P[Pa]に比例した出力電圧が得ら
れる。なお、上記Pの値は使用する圧力センサに応じて
選択可能である為、評価を行ないたい被試験フィルタの
通気抵抗のバラツキに応じて適宜選択することが可能で
ある。
【0051】図5に示す如く、ホルダ131乃至135
は、基準フィルタ151及び被試験フィルタ152乃至
155を夫々装着可能な構造を有する。更に図示の如
く、各ホルダ131乃至135は、夫々内部の空気圧測
定用の空気圧測定用孔131a乃至135aを有する。
【0052】次に図6に示す特性を有する圧力センサ1
41乃至145を使用する際の、各ホルダの空気圧測定
用孔と圧力センサの空気圧測定用ポートとの接続例を以
下に示す。即ち、ホルダ131の空気圧測定用孔131
aに圧力センサ141の空気圧測定用ポートBを接続
し、同圧力センサ141の空気圧測定用ポートAは大気
開放とする。同様にホルダ132の空気圧測定用孔13
2aに圧力センサ142の空気圧測定用ポートBを接続
し、同圧力センサ142の空気圧測定用ポートAは大気
開放とする。同様にホルダ133の空気圧測定用孔13
3aに圧力センサ143の空気圧測定用ポートBを接続
し、同圧力センサ143の空気圧測定用ポートAは大気
開放とする。同様にホルダ134の空気圧測定用孔13
4aに圧力センサ144の空気圧測定用ポートBを接続
し、同圧力センサ144の空気圧測定用ポートAは大気
開放とする。同様にホルダ135の空気圧測定用孔13
5aに圧力センサ145の空気圧測定用ポートBを接続
し、同圧力センサ145の空気圧測定用ポートAは大気
開放とする。
【0053】上記の如くホルダ131に基準フィルタ1
51を装着する。ここで基準フィルタ151は、従来技
術の測定法にてあらかじめ通気抵抗が適正であることを
確認しておくものとする。更に、ホルダ132に被試験
フィルタ152、ホルダ133に被試験フィルタ15
3、ホルダ134に被試験フィルタ154、ホルダ13
5に被試験フィルタ155を夫々装着する。
【0054】ここで各ホルダ131乃至135は夫々フ
ィルタ151乃至155、圧力センサ141乃至145
の空気圧測定用ポートB、空気圧伝送路121乃至12
5を介して空気圧変動装置110と夫々気密状態で接続
されおり、その結果各ホルダ内の圧力は一定の空気圧に
保たれている。
【0055】空気圧変動装置110は、コンプレッサ、
吸引機、ピストン、空気ボンベ等により構成可能である
が、第1実施例では一例としてピストンにて構成する例
を示す。
【0056】ホルダ131乃至ホルダ135は夫々互い
に同じ長さ且つ同じ形状の空気圧伝送路121乃至12
5にて空気圧変動装置に接続されている。ここで空気圧
伝送路121乃至125は、夫々空気圧変動装置110
にて空気圧変動が発生された際、圧力センサ141乃至
145の空気圧測定用ポート141a乃至145aによ
って基準フィルタ151及び被試験フィルタ152乃至
155の夫々の通気抵抗による空気圧変動をより正確に
測定可能なように、所定の長さを有する構成とする。即
ち、各ホルダにおいて、空気圧変動装置110と空気圧
測定用孔131a乃至135aとの間の距離を、夫々の
フィルタ151乃至155と空気圧測定用孔131a乃
至135aとの間の距離に比して長い構成とする。
【0057】また、各ホルダ132乃至135内の被試
験フィルタ152乃至155と夫々の空気圧測定用穴1
32a乃至135aとの間の各々の距離は、ホルダ13
1内の基準フィルタ151と空気圧測定用孔131aと
の間の距離と等しい構成とする。同様に、基準フィルタ
151を装着したホルダ131の空気圧測定孔131a
と空気圧変動装置110との間の距離は、各被試験フィ
ルタ152乃至155を装着したホルダ132乃至13
5の空気圧測定用孔132a乃至135aと空気圧変動
装置110との間の各距離と等しい構成とする。その結
果、空気圧変動装置110にて空気圧変動を発生させた
場合に基準フィルタ151及び各被試験フィルタ152
乃至155の夫々の通気抵抗によって発生する空気圧変
動が夫々の圧力センサ141a乃至145aに伝わるま
での距離が(即ち時間が)互いに等しい構成とする。この
距離を互いに等しくするにより、基準フィルタ151及
び被試験フィルタ152乃至155の夫々の通気抵抗の
相違による空気圧変動の相違が同時に夫々の圧力センサ
141乃至145に伝わることになる。
【0058】図7は、図5の試験装置100で検出され
た空気圧検出出力(出力電圧)を使用して被試験用フィル
タ152乃至155の通気抵抗性能を評価するための評
価回路200の構成例を示す。
【0059】本性能評価回路200は加算回路71B、
減算回路71C乃至74C、コンパレータ71E乃至7
12E,LED71F乃至712Fよりなる。各入力7
1A,72A,73A,74A,75Aは、夫々図5に
おける夫々の空気圧センサ141乃至145の空気圧検
出電圧に相当する。本評価回路200では、入力71A
と入力72A、入力71Aと入力73A、入力71Aと
入力74A、入力71Aと入力75Aとを夫々比較し
(減算回路71C乃至74C)、それぞれの差に応じて各
LED71F乃至712Fを点灯する(詳細は後述す
る)。
【0060】即ち、減算回路71Cの出力電圧をコンパ
レータ71E乃至73Eで検出する構成となっており、
各コンパレータのリファレンス電圧71D、リファレン
ス電圧72D、リファレンス電圧73Dには、リファレ
ンス電圧71D>リファレンス電圧72D>リファレン
ス電圧73Dの関係を持たておく。例えば、リファレン
ス電圧71Dは2.5[V]以上に設定し、リファレン
ス電圧72Dは2.4[V]程度に設定し、リファレン
ス電圧73Dは2.4[V]未満に設定しておく(図1
3、(c)参照)。同様に減算回路72Cの出力電圧を
コンパレータ74E乃至76Eで検出する構成とし、減
算回路73Cの出力電圧をコンパレータ77E乃至79
Eで検出し、減算回路74Cの出力電圧をコンパレータ
710E乃至712Eで検出する構成である。
【0061】ここでリファレンス電圧71D、リファレ
ンス電圧74D、リファレンス電圧77D、リファレン
ス電圧710Dは互いに等しい構成とし、リファレンス
電圧72D、リファレンス電圧75D、リファレンス電
圧78D、リファレンス電圧711Dも互いに等しい構
成とし、リファレンス電圧73D、リファレンス電圧7
6D、リファレンス電圧79D、リファレンス電圧71
2Dも互いに等しい構成とする。
【0062】このように構成することにより、評価回路
200では、基準フィルタ151を装着したホルダ13
1内の圧力を基準とした各被試験フィルタ152乃至1
55を夫々装着したホルダ132乃至135内の相対圧
力に応じて、各3個のLED71F乃至73F,74F
乃至76F,77F乃至79F,710F乃至712の
うちの所定個数が点灯することになる。LEDの点灯状
態に応じた評価の例については後述する。
【0063】なお、本評価回路200におけるコンパレ
ータ、LEDの夫々の個数は図示のものに限られず、判
定の分解能(判定段階)に応じてより多数設けることが可
能である。又、本評価回路200ではコンパレータを複
数設ける回路を示したが、コンパレータの代わりにA/
D変換器を用いて、減算回路の出力電圧をA/D変換
し、出力電圧の値に応じて点灯するLEDを制御する評
価回路も実現可能である。また、上記A/D変換器の出
力を、ディスプレイ等を用いて表示することも可能であ
る。
【0064】上記の如く、図5に示す圧力センサ141
の出力電圧を入力71Aに、圧力センサ142の出力電
圧を入力72Aに、圧力センサ143の出力電圧を入力
73Aに、圧力センサ144の出力電圧を入力74A
に、圧力センサ145の出力電圧を入力75Aに接続す
る。このように各入力を接続することで、圧力センサ1
41の出力電圧と圧力センサ142の出力電圧、圧力セ
ンサ141の出力電圧と圧力センサ143の出力電圧、
圧力センサ141の出力電圧と圧力センサ144の出力
電圧、圧力センサ141の出力電圧と圧力センサ145
の出力電圧とをそれぞれ比較することが可能となる。こ
のように各圧力センサの出力電圧を比較することで、被
試験フィルタの通気抵抗が基準フィルタの通気抵抗と等
しいか否か、等しくない場合はどの程度差があるかを判
定することが可能である。
【0065】図8に上記加算回路71Bの回路構成例を
示す。本加算回路71Bにて基準となる圧力センサ14
1の出力電圧をオフセットさせる。一例としてV81=
2.5[V]、R81=R82=R83、R84=R8
5とすることで、入力71Aの出力電圧に2.5[V]
のオフセットを与える。つまり、V71=入力71+
2.5となる。
【0066】図9に上記各減算回路71C乃至74Cの
回路構成例を示す。ここでは減算回路として、インスツ
ルメンテーション・アンプを使用する。本減算回路にて
入力71Aと入力72A、入力71Aと入力73A、入
力71Aと入力74A、入力71Aと入力75Aとを夫
々比較する。即ち、R92=R93、R94=R95、
R96=R97とすることで本減算回路の出力電圧V7
6は以下のようになる。
【0067】V76=(1+2・R92/R91)・R
97/R94・(V71−V72)ここで各抵抗値を設
定することで、任意の増幅度が得られる。
【0068】以下に図5の試験装置100において、空
気圧変動装置110のピストンを引いた際(引き抜き
時)の動作について説明する。
【0069】図5の状態でピストン110を引くと、基
準フィルタ151、被試験フィルタ152乃至155を
通して外部(図中、ホルダ右端)から空気が流入する。
この際、基準フィルタ151に対し、各被試験フィルタ
152乃至155の通気抵抗が各々等しいとした場合、
ホルダ131とホルダ132との間、ホルダ131とホ
ルダ133との間、ホルダ131とホルダ134との間
並びに、ホルダ131とホルダ135との間に過渡的な
空気圧力変動の差異は発生しない。この為、圧力センサ
141の出力電圧と圧力センサ142の出力電圧、圧力
センサ141の出力電圧と圧力センサ143の出力電
圧、圧力センサ141の出力電圧と圧力センサ144の
出力電圧、圧力センサ141の出力電圧と圧力センサ1
45の出力電圧は、夫々互いに等しくなる。
【0070】図10に上記の如くピストンを引いた際の
圧力センサ141と圧力センサ142の出力電圧の変動
(基準フィルタ151と被試験フィルタ152の通気抵
抗が互いに等しい場合)を示す。ピストンを引いた際
に、ホルダ131とホルダ132の間に過渡的な空気圧
力変動の差はない為、圧力センサ141の出力電圧と圧
力センサ142の出力電圧は等しく変動する。
【0071】次に基準フィルタ151に対して被試験フ
ィルタ152の通気抵抗が大きい場合、ピストンを引い
た際に基準フィルタ151を介して外部から流入する空
気量に比べて、被試験フィルタ152を介して外部から
流入する空気量が少なくなるため、ホルダ132内の空
気圧はホルダ131内の空気圧に対し、一瞬低くなる。
この為、圧力センサ141の出力電圧は圧力センサ14
2の出力電圧に対し、一瞬低くなる。図11に、このよ
うに空気圧変動装置110のピストンを引いた際の圧力
センサ141と圧力センサ142の出力電圧の変動(基
準フィルタ151に対して被試験フィルタ152の通気
抵抗が大きい場合)を示す。図示の如く、圧力センサ1
41の出力電圧は圧力センサ142の出力電圧に対し
て、ピストンを始動してから3秒程度の間低く推移す
る。
【0072】他方、基準フィルタ151に対して被試験
フィルタ152の通気抵抗が小さい場合、ピストンを引
いた際に基準フィルタ151を介して外部から流入する
空気量に比して被試験フィルタ152を介して外部から
流入する空気量が多くなる。よって、ホルダ132内の
空気圧はホルダ131内の空気圧に対して一瞬高くな
る。この為、圧力センサ141の出力電圧は圧力センサ
142の出力電圧に対して一瞬高くなる。図12に、こ
のようにピストンを引いた際の圧力センサ141と圧力
センサ142の出力電圧(基準フィルタ151に対して
被試験フィルタ152の通気抵抗が小さい場合)を示
す。図示の如く、圧力センサ141の出力電圧は圧力セ
ンサ142の出力電圧に対して、ピストンを始動してか
ら3秒程度の間高く推移する。
【0073】ここで、上述の如く、被試験フィルタ15
2の通気抵抗の評価結果は、LED71F乃至73Fに
て表示される。上記の如くピストンにて空気圧の変動を
付与する前は、ホルダ131とホルダ132の間に圧力
差はないので、減算回路71Bの出力電圧V76は2.
5[V]となり、LED72EとLED73Eが点灯し
ている(2個点灯)。
【0074】図13にその際の図7に示すV71、V7
2、V76の推移を示す。ピストンを引いた際に、被試
験フィルタ152の通気抵抗が基準フィルタ151に対
してかなり高い場合、V72は図13、(b)の131
Hの如くとなる。従ってV76は図13、(c)の曲線
134Iのようになる。よってLED72F、LED7
3Fは消灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗が基準
フィルタ151に対してかなり高いことを表示する(全
部消灯)。
【0075】次にピストンを引いた際に、被試験フィル
タ152の通気抵抗が基準フィルタ151に対して幾分
高ければ、V72は図13、(b)の曲線132Hのよ
うになる。従ってV76は図13、(c)の曲線133
Iのようになる。よってLED72Fは消灯し、被試験
フィルタ152の通気抵抗が基準となるフィルタに対し
て幾分高いことを表示する(1個点灯)。
【0076】他方、ピストンを引いた際に、被試験フィ
ルタ152の通気抵抗が基準フィルタ151と等しけれ
ば、V72は図13、(b)の曲線133Hのようにな
り、図13,(a)の曲線131Gと等しくなる。従っ
てV76は図13、(c)の曲線132Iのようにな
り、2.5[V]から変動しない。よってLED72
F、LED73Fは点灯し続け、被試験フィルタ152
の通気抵抗が基準フィルタ151と等しいことを表示す
る(2個点灯)。
【0077】又、ピストンを引いた際に、被試験フィル
タ152の通気抵抗が基準フィルタ151に対して低け
れば、V72は図13、(b)、曲線134Hのようにな
る。従ってV76は図13、(c)の曲線131Iのよ
うになる。よってLED72F、LED73Fに加えて
LED71Fも点灯し、被試験フィルタ152の通気抵
抗が基準となるフィルタ151に対して低いことを表示
する(3個全部点灯)。
【0078】同様に、被試験フィルタ153については
LED74F、LED75F、LED76Fにて、被試
験フィルタ154についてはLED77F、LED78
F、LED79Fにて、被試験フィルタ155について
はLED710F、LED711F、LED712Fに
て、それぞれ通気抵抗を表示する構成である。
【0079】次に図5の試験装置100において、空気
圧変動装置110のピストンを押し込んだ際の動作と被
試験フィルタの通気抵抗判定手順について述べる。
【0080】ピストンを押した際、空気圧変動装置11
0内の圧力は上昇し、その上昇圧力は各空気圧伝送路1
21乃至125を通して夫々のホルダ131乃至135
に等しく伝達されて各ホルダ内の圧力が等しく上昇し、
その結果基準フィルタ151、被試験フィルタ152、
153、154,155を通して空気がホルダ右端から
外部に流出する。この際、基準フィルタ151に対して
被試験フィルタ152乃至155の通気抵抗がそれぞれ
互いに等しければ、ホルダ131とホルダ132、ホル
ダ131とホルダ133、ホルダ131とホルダ13
4、ホルダ131とホルダ135の間に空気圧力変動の
差異は発生しない。この為、圧力センサ141の出力電
圧と圧力センサ142の出力電圧、圧力センサ141の
出力電圧と圧力センサ143の出力電圧、圧力センサ1
41の出力電圧と圧力センサ144の出力電圧、圧力セ
ンサ141の出力電圧と圧力センサ145の出力電圧は
それぞれ互いに等しくなる。
【0081】他方基準フィルタ151に対して例えば被
試験フィルタ152の通気抵抗が大きい場合、ピストン
を押した際に基準フィルタを通して外部に流出する空気
量に比べて、被試験フィルタ152を介して外部に流出
する空気量が少なくなる。よって、ホルダ132内の空
気圧はホルダ131内の空気圧に対して一瞬高くなる。
この為、圧力センサ141の出力電圧は圧力センサ14
2の出力電圧に対して一瞬高く推移する。
【0082】又、基準フィルタ151に対して被試験フ
ィルタ152の通気抵抗が小さかった場合、ピストンを
押した際に基準フィルタ151を通して流出する空気量
に比べて、被試験フィルタ152を通して流出する空気
量が多くなる。よって、ホルダ132内の空気圧はホル
ダ131内の空気圧に対して一瞬低くなる。この為、圧
力センサ141の出力電圧は圧力センサ142の出力電
圧に対して一瞬低く推移する。
【0083】上記のピストンを引いた際同様、被試験フ
ィルタ152の通気抵抗に関する評価は、LED71F
乃至73Fにて表示される。ピストンにて空気圧の変動
を付与する前は、ホルダ131とホルダ132の間に圧
力差はないので、減算回路71Bの出力電圧V76は
2.5[V]となり、LED72FとLED73Fとが
点灯している状態である(2個点灯)。
【0084】図14にこの場合のV71、V72、V7
6の推移を示す。
【0085】ピストンを押した際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタ151に対して高けれ
ば、V72は図14,(b)の曲線144Hのようにな
る。従ってV76は同図、(c)の曲線141Iのよう
になる。よってLED72F、LED73Fに加えてL
ED71Fも点灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗
が基準フィルタ151に対して高いことを表示する(3
個点灯)。
【0086】ピストンを押した際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタ151と等しければ、V
72は図14、(b)、曲線143Hのようになり、同
図,(a)のV71の電圧141Gと等しくなる。従っ
てV76は図14、(c)の曲線142Iのようにな
り、2.5[V]から変動しない。よってLED72
F、LED73Fは点灯し続け、被試験フィルタ152
の通気抵抗が基準フィルタ151と等しいことを表示す
る(2個点灯)。
【0087】ピストンを押した際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタに対して幾分低ければ、
V72は図14、(b)の曲線142Hのようになる。
従ってV76は同図、(c)の曲線143Iのようにな
る。よってLED72Fは消灯し、被試験フィルタ15
2の通気抵抗が基準フィルタ151に対して幾分低いこ
とを表示する(1個点灯)。ピストンを押した際に、被
試験フィルタ152の通気抵抗が基準フィルタに対して
かなり低ければ、V72は図14、(b)の曲線141
Hのようになる。従ってV76は同図、(c)の曲線1
44Iのようになる。よってLED72F、LED73
Fは消灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗が基準フ
ィルタ151に対してかなり低いことを表示する(全部
消灯)。
【0088】同様に、被試験フィルタ153については
LED74F、LED75F、LED76Fにて、被試
験フィルタ154についてはLED77F、LED78
F、LED79Fにて、被試験フィルタ155について
はLED710F、LED711F、LED712Fに
て、それぞれ通気抵抗を表示する構成である。
【0089】このように、空気圧変動装置110のピス
トンを引いた場合と、ピストンを押した場合とで、被試
験フィルタの通気抵抗によるLEDの点灯状況が逆にな
る。他方各ホルダの空気圧測定用孔に圧力センサの空気
圧測定用ポートAを接続し、空気圧測定用ポートBは大
気開放してピストンを引いた場合と、ホルダの空気圧測
定用孔に圧力センサの空気圧測定用ポートBを接続し、
空気圧測定用ポートAは大気中に開放してピストンを押
した場合とでは被試験フィルタの通気抵抗によるLED
の点灯状況は同じになる。
【0090】同様に、ホルダの空気圧測定用孔に圧力セ
ンサの空気圧測定用ポートAを接続し、空気圧測定用ポ
ートBは大気開放してピストンを押した場合と、ホルダ
の空気圧測定用孔に圧力センサの空気圧測定用ポートB
を接続し、空気圧測定用ポートAは大気開放してピスト
ンを引いた場合とでは被試験フィルタの通気抵抗による
LEDの点灯状況は同じになる。
【0091】次に本発明の第2実施例によるフィルタ通
気抵抗評価装置について説明する。
【0092】図15は、本発明の第2実施例によるフィ
ルタ通気抵抗評価装置300の概略構成を説明するため
の図である。
【0093】同図のフィルタ通気抵抗評価装置300
は、前述の図5に示す本発明の第1実施例によるフィル
タ通気抵抗評価装置100と略同様の構成を有し、以下
の点で相違する。この装置300の各ホルダ331,3
32,333,334,335は、上記第1実施例にお
けるホルダ131,132,133,134,135と
夫々略同様であり、但し基準フィルタ151を装着する
ホルダ331のみ、4個の空気圧測定用孔331aを有
する。そして、図示の如く、このうち、第1の空気圧測
定用孔331aは圧力センサ142を介して被試験フィ
ルタ152を装着するホルダ332の空気圧測定用孔3
32aに接続され、第2の空気圧測定用孔331aは圧
力センサ143を介して被試験フィルタ153を装着す
るホルダ333の空気圧測定用孔333aに接続され、
第3の空気圧測定用孔331aは圧力センサ144を介
して被試験フィルタ154を装着するホルダ334の空
気圧測定用孔334aに接続され、第4の空気圧測定用
孔331aは圧力センサ145を介して被試験フィルタ
155を装着するホルダ335の空気圧測定用孔335
aに接続される。そして上記各圧力センサ142乃至1
45は、夫々の評価回路352,353,354,35
5に出力信号(空気圧検出信号)を送信する構成である。
【0094】上記圧力センサ142乃至145は、夫々
上記第1実施例で説明した圧力センサ142乃至145
と夫々同じものを使用するものとし、図示の如く、各々
その空気圧測定用ポートAにホルダ331の空気圧測定
用孔331aが接続され、その空気圧測定用ポートBに
夫々ホルダ332乃至335の空気圧測定用孔332a
乃至335aが接続される構成である。ここで上記各評
価回路352乃至355は、各々図16に示す回路構成
を有する。
【0095】上記第1実施例同様、各空気圧伝送路12
1乃至125は、空気圧変動装置110にて空気圧変動
を与えた際に夫々の圧力センサ142乃至145の空気
圧測定用ポートにて基準フィルタ及び被試験フィルタ1
51乃至155の夫々の通気抵抗による空気圧変動を検
出しやすいように、ある程度の長さを有する構成であ
る。つまり、各ホルダにおいて、空気圧変動装置と空気
圧測定用孔間との間の距離は、夫々のフィルタ151乃
至155と空気圧測定用孔との間の距離に対して長くと
るものとする。又、夫々の圧力センサ142乃至145
の空気圧測定用ポートAとそれが接続されたホルダに装
着されたフィルタとの間の距離と、空気圧測定用ポート
Bとそれが接続されたフィルタとの間の距離を等しく構
成するものとする。即ち圧力センサ142を例にとれ
ば、空気圧測定用ポートAと基準フィルタ151との間
の距離と、空気圧測定用ポートBと被試験フィルタ15
2との間の距離は等しい構成とする。
【0096】また、各ホルダの空気測定用孔とそこに接
続された圧力センサの空気圧測定用ポートAとの間の距
離と、相対するホルダの空気測定用孔とそこに接続され
た圧力センサの空気圧測定用ポートBとの間の距離も等
しい構成とする。これらは、空気圧変動装置110にて
空気圧変動を付与した際に、基準フィルタ151及び被
試験フィルタ152乃至155の夫々の通気抵抗による
空気圧変動が、それら(各ペア)が装着されたホルダに接
続された圧力センサに伝わるまでの距離を互いに等しく
する為である。この距離を等しくすることで、基準フィ
ルタ151及び被試験フィルタ152乃至155の夫々
の通気抵抗の相違による空気圧変動が同時に対応する圧
力センサに伝わることになる。
【0097】図16に示す各評価回路352乃至355
は、夫々の圧力センサ142乃至145から送信された
空気圧検出信号(電圧)161Aを入力するコンパレー
タ161B乃至164B,並びにLED161D乃至1
64Dよりなる。ここでは各圧力センサの出力電圧16
1Aをコンパレータ161B乃至164Bにて検出する
ものとし、各コンパレータのリファレンス電圧161C
乃至164Cは以下の関係を有するものとする。
【0098】リファレンス電圧161C>リファレンス
電圧162C>リファレンス電圧163C>リファレン
ス電圧164C図6に示す特性を有する圧力センサを使
用する場合、1例としてこれらリファレンス電圧161
C乃至164Cを以下のように設定する。リファレンス
電圧161Cは4.0[V]程度に設定し、リファレン
ス電圧162Cは3.2[V]程度に設定し、リファレ
ンス電圧163Cは1.7[V]程度に設定し、リファ
レンス電圧164Cは0.9[V]程度に設定する(図
17参照)。
【0099】ここで本評価回路におけるコンパレータと
LEDの夫々の数量は、判定を行う際の分解能(判定の
段階数)に応じてより多数設けることが可能である。
又、本評価回路ではコンパレータを複数設ける回路を示
したが、コンパレータの代わりにA/D変換器を用い
て、圧力センサの出力電圧をA/D変換し、出力電圧の
値に応じて点灯するLEDを制御する回路も実現可能で
ある。また、上記A/D変換器の出力を、ディスプレイ
等を用いて表示することも可能である。
【0100】本評価回路にて圧力センサの出力電圧変動
を検知し、各被試験フィルタの通気抵抗が基準フィルタ
の通気抵抗と等しいか否か、等しくない場合はどの程度
差があるかを判定する。以下に圧力変動装置110のピ
ストンを引いた際の同試験装置300の動作と通気抵抗
判定手順について説明する。
【0101】図17に評価回路352乃至355の各々
における圧力センサの出力電圧161Aの変動を示す。
ピストンを引いた際、基準フィルタ151、被試験フィ
ルタ152乃至155を通して外部から空気が流入す
る。この際、基準フィルタ151に対して被試験フィル
タ152乃至155の通気抵抗がそれぞれ互いに等しけ
れば、ホルダ331とホルダ332、ホルダ331とホ
ルダ333、ホルダ331とホルダ334、ホルダ33
1とホルダ335との間に空気圧力変動の差異は生じな
い。よって、各圧力センサの空気圧測定ポートAと空気
圧測定用ポートBにかかる圧力変動は互いに等しくな
る。その結果、出力電圧161Aは図17の曲線173
のようになり、2.5[V]のまま変化しない。
【0102】基準フィルタ151に対して被試験フィル
タ152の通気抵抗が大きい場合、ピストンを引いた際
に基準フィルタを通して流入する空気量に比べて、被試
験フィルタ152を通して流入する空気量が少なくな
る。よって、ホルダ332内の空気圧はホルダ331内
の空気圧に対して一瞬低くなる。この為、圧力センサ1
42の空気圧測定用ポートAにかかる空気圧が、その空
気圧測定用ポートBにかかる空気圧に対して高くなり、
その差に比例した出力電圧が圧力センサ142より得ら
れる。その結果出力電圧161Aは図17の曲線171
A乃至172Aのようになる。
【0103】他方基準フィルタ151に対して被試験フ
ィルタ152の通気抵抗が小さい場合、ピストンを引い
た際に基準フィルタを通して流入する空気量に比べて、
被試験フィルタ152を通して流入する空気量が多くな
る。よって、ホルダ332内の空気圧はホルダ331内
の空気圧に対して一瞬高くなる。この為、圧力センサ1
42の空気圧測定用ポートAにかかる空気圧が、空気圧
測定用ポートBにかかる空気圧に対して低くなり、その
差に比例した出力電圧が圧力センサ142より得られ
る。その結果出力電圧161Aは図17の曲線174A
乃至175Aのようになる。
【0104】同評価回路352乃至355では、被試験
フィルタ152の通気抵抗を、LED161D乃至LE
D164Dにて表示する。即ち、ピストンにて空気圧変
動を付与する前は、ホルダ331とホルダ332との間
に圧力差はないので、出力電圧161Aは2.5[V]
となり(図17、173A)、各リファレンス電圧163
C,164Cより高いため、対応するLED163D、
LED164Dが点灯している(2個点灯)。
【0105】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタ151に対してかなり高
ければ、出力電圧161Aは図17の曲線171Aのよ
うになり、各リファレンス電圧161C乃至164Cよ
り高いため、LED163D、LED164Dに加えて
LED161D、LED162Dが点灯し、被試験フィ
ルタ152の通気抵抗が基準フィルタに対してかなり高
いことを表示する(LEDが4個全部点灯)。
【0106】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタに対して幾分高ければ、
出力電圧161Aは図17の曲線172Aのようにな
り、その場合LED163D、LED164Dに加えて
LED162Dが点灯し、被試験フィルタ152の通気
抵抗が基準となるフィルタに対して幾分高いことを表示
する(LEDが3個点灯)。
【0107】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタと等しければ、出力電圧
161Aは図17の曲線173Aのようになり、この場
合LED163D、LED164Dが点灯し続け、被試
験フィルタ152の通気抵抗が基準フィルタと等しいこ
とを表示する(2個点灯)。
【0108】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタに対して幾分低ければ、
出力電圧161Aは曲線174Aのようになり、LED
163Dが消灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗が
基準フィルタに対して幾分低いことを表示する(1個点
灯)。
【0109】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタに対してかなり低けれ
ば、出力電圧161Aは曲線175Aのようになり、L
ED164D、LED163Dが消灯し、被試験フィル
タ152の通気抵抗が基準フィルタに対してかなり低い
ことを表示する(全て消灯)。
【0110】他方、図15の装置300において空気圧
変動装置110のピストンを押した際の装置動作は以下
の通りである。
【0111】ピストンを押した際、基準フィルタ、被試
験フィルタ152、被試験器2、被試験器3、被試験器
4を通して空気が外部に流出する。この際、基準フィル
タに対して被試験フィルタ152乃至155の通気抵抗
がそれぞれ互いに等しければ、ホルダ331とホルダ3
32、ホルダ331とホルダ333、ホルダ331とホ
ルダ334、ホルダ331とホルダ335との間に空気
圧力変動の差異は生じない。よって、各圧力センサの空
気圧測定ポートAと空気圧測定用ポートBにかかる圧力
変動は互いに等しくなる。その結果出力電圧161Aは
曲線173Aのようになり、2.5[V]のまま変化し
ない。
【0112】基準フィルタに対して被試験フィルタ15
2の通気抵抗が大きい場合、ピストンを押した際に基準
となるフィルタを通して外部に流出する空気量に比べ
て、被試験フィルタ152を通して流出する空気量が少
なくなる。よって、ホルダ332内の空気圧はホルダ3
31内の空気圧に対して一瞬高くなる。この為、圧力セ
ンサ142の空気圧測定用ポートAにかかる空気圧が、
空気圧測定用ポートBにかかる空気圧に対して低くな
り、その差に比例した出力電圧が圧力センサより得られ
る。その際、出力電圧161Aは図17の曲線174A
乃至175Aのようになる。
【0113】基準フィルタに対して被試験フィルタ15
2の通気抵抗が小さい場合、ピストンを押した際に基準
フィルタを通して流出する空気量に比べて、被試験フィ
ルタ152を通して流出する空気量が多くなる。よっ
て、ホルダ332内の空気圧はホルダ331内の空気圧
に対して一瞬低くなる。この為、圧力センサ142の空
気圧測定用ポートAにかかる空気圧が、空気圧測定用ポ
ートBにかかる空気圧に対して高くなり、その差に比例
した出力電圧が圧力センサより得られる。その結果出力
電圧161Aは図17の曲線171A乃至172Aのよ
うになる。
【0114】これらの出力電圧161Aに応じて、評価
回路352の機能により、上記ピストンを引いた場合同
様、被試験フィルタ152の通気抵抗の評価を、LED
161D乃至164Dにて表示する。即ち、ピストンに
て空気圧の変動を付与する前は、ホルダ331とホルダ
332の間に圧力差はないので、出力電圧161は2.
5[V]となり、LED163D、LED164Dが点
灯し、ピストンを引いた際に、被試験フィルタ152の
通気抵抗が基準フィルタに対してかなり高ければ、出力
電圧161Aは曲線175Aのようになり、よってLE
D164D、LED163Dが消灯し、被試験フィルタ
152の通気抵抗が基準フィルタに対してかなり高いこ
とを表示する(全部消灯)。
【0115】ピストンを引いた際に、被試験フィルタ1
52の通気抵抗が基準フィルタに対して幾分高ければ、
出力電圧161Aは曲線174Aとなり、LED163
Dが消灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗が基準フ
ィルタに対して幾分高いことを表示する(1個点灯)。
【0116】同様に、被試験フィルタ152の通気抵抗
が基準フィルタと等しければ、出力電圧161Aは曲線
173Aとなり、よってLED163D、LED164
Dが点灯し続け、被試験フィルタ152の通気抵抗が基
準フィルタと等しいことを表示する(2個点灯)。又、被
試験フィルタ152の通気抵抗が基準フィルタに対して
幾分低ければ、出力電圧161Aは曲線172Aとな
り、LED163D、LED164Dに加えてLED1
62Dが点灯し、被試験フィルタ152の通気抵抗が基
準フィルタに対して幾分低いことを表示する(3個点
灯)。被試験フィルタ152の通気抵抗が基準フィルタ
に対してかなり低ければ、出力電圧161Aは曲線17
5となりLED163D、LED164Dに加えてLE
D161D、LED162Dが点灯し、被試験フィルタ
152の通気抵抗が基準フィルタに対してかなり低いこ
とを表示する(4個点灯)。
【0117】このように、第2実施例においてもピスト
ンを引いた時と押した時では、ホルダへの空気の出入り
が逆になる為、通気抵抗に伴うLEDの表示も逆にな
る。上述の如く第2実施例では、基準フィルタを装着し
たホルダ内の圧力変動と被試験フィルタを装着したホル
ダ内の圧力変動とを1つの圧力センサにて相対的に検出
し、その出力電圧にて被試験器の通気抵抗を判定してい
る為、ピストンを引いた際と、ピストンを押した際で、
被試験フィルタの通気抵抗に伴うLEDの点灯が逆にな
る。
【0118】このように、通気抵抗の評価を要する被試
験フィルタについて、複数の該被試験フィルタに同時に
同値の空気圧変動を付与した際の各被試験フィルタ付近
の過渡的な空気圧変動を圧力センサにて検知し、基準フ
ィルタ付近の過渡的な空気圧変動と、通気抵抗の評価を
要する被試験フィルタ付近の過渡的な空気圧変動とを比
較することで、該被試験フィルタの通気抵抗を相対的に
評価することが可能となる。
【0119】なお、被試験器具は上記各実施例の如くフ
ィルタに限られず、空気弁等についても同様の構成にて
評価することが可能である。
【0120】次に本発明の第3の実施例の構成について
説明する。
【0121】図18は、本発明の第3実施例による圧力
センサ性能評価装置400の概略構成を説明するための
図である。同図の装置400の構成は図5にて説明した
第1実施例によるフィルタ通気抵抗評価装置100と略
同様である。但し、第3実施例では上記第1実施例にお
ける各フィルタ151乃至155の代わりに、互いに通
気抵抗が全く同一なフィルタ150にて各ホルダ131
乃至135の端部(図中、右端)を塞ぐ構成である。こ
の通気抵抗が同一なフィルタの代わりに、この部分を全
て完全に気密状態で塞いでも良い(通気抵抗無限大状
態)。そして、第1実施例ではフィルタの測定用に使用
していた各圧力センサ141乃至145を、夫々基準圧
力センサ141及び被試験圧力センサ142乃至145
としている。すなわち、第3実施例では第1実施例と同
じ構成で「フィルタ」を互いに同一の通気特性を有する
ものとすることにより、逆に圧力センサの性能、即ち、
図6に示す「二つの測定用ポートA,Bの夫々に加えら
れる圧力差」対「出力電圧」特性を検査する構成とされ
ている。
【0122】各圧力センサ141乃至145は、第1実
施例同様図7に示す評価回路に接続され、同様の動作原
理にて評価を行う。ここで基準センサ141は予め所定
の検査を通過しており、その性能は被試験センサ142
乃至145に対する基準として使用される。
【0123】なお、図6に示す圧力センサ以外に、1つ
の空気圧測定用ポートにて差圧を測定するもの、又は1
つの測定用ポートで絶対圧を測定するもの等があるが、
共に図18に示す本発明の圧力センサ性能評価装置40
0にて評価を行なうことが可能である。空気圧測定用ポ
ートを1つしか有しない圧力センサを評価する際は、そ
のポートを空気圧測定用孔に接続する。その他の構成は
フィルタ通気抵抗評価装置100(第1実施例)と同様で
ある。
【0124】ここで、第3実施例の性能評価装置400
において、各センサの空気圧測定用ポートBを装置40
0に接続して空気圧変動装置110のピストンを引いた
際の動作について説明する。各ホルダの空気測定用孔を
各圧力センサの空気圧測定用ポートBに接続し、空気圧
測定用ポートAを大気開放した状態でピストンを引いた
際の、試験装置の動作と被試験圧力センサの性能判定手
順は以下のごとくである。
【0125】この場合、各ホルダには通気抵抗が同じフ
ィルタを通して空気が流入するため、基準となる圧力セ
ンサ141及び被試験圧力センサ142乃至145の夫
々の空気圧測定用ポートBには同値の圧力が加わる。各
ホルダを通気抵抗が同じフィルタで塞ぐ代わりに完全に
塞いだ場合も同様に基準となる圧力センサ141、被試
験圧力センサ142乃至1451の夫々の空気圧測定用
ポートBには同値の圧力が加わる。
【0126】例えば被試験圧力センサ142の性能は、
図7の評価回路のLED71F乃至73Fにて表示す
る。ピストンにて空気圧の変動を付与する前は、ホルダ
131とホルダ132の間に圧力差はないので、減算回
路71Cの出力電圧V76は2.5[V]となり、LE
D72FとLED73Fが点灯している(2個点灯)。
【0127】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサ141の出力電圧に対して被試験圧力センサ142
の出力電圧の方がかなり高ければ、V72は図13、
(b)の曲線131Hのようになり、V76は同図、
(c)の曲線134Iとなり、リファレンス電圧71D
乃至73Dより低いため、LED72F、LED73F
は消灯し、被試験圧力センサ142の空気圧ポートBに
かかる圧力が減少したことにより空気圧測定用ポートA
>空気圧測定用ポートBとなった際の出力電圧の変動が
かなり鋭いことを表示する(全部消灯)。
【0128】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサ141の出力電圧に対して被試験圧力センサ142
の出力電圧の方が高ければ、V72は132Hとなり、
V76は133Iとなり、LED72Fは消灯し、被試
験圧力センサの空気圧ポートBにかかる圧力が減少した
ことにより空気圧測定用ポートA>空気圧測定用ポート
Bとなった際の出力電圧の変動が幾分鋭いことを表示す
る(1個点灯)。
【0129】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサ141の出力電圧に対して被試験圧力センサ142
の出力電圧が等しければ、V72は133Hのようにな
り、V71の131Gと等しくなり、V76は132I
となり、2.5[V]から変動せず、LED72F、L
ED73Fは点灯し続け、被試験圧力センサ142の空
気圧ポートBにかかる圧力が減少したことにより空気圧
測定用ポートA>空気圧測定用ポートBとなった際の出
力電圧の変動が適正であることを表示する(2個点
灯)。
【0130】他方ピストンを引いた際に、基準となる圧
力センサ141の出力電圧に対して被試験圧力センサ1
42の出力電圧の方が低ければ、V72は134Hとな
り、V76は131Iとなり、LED72F、LED7
3Fに加えてLED71Fも点灯し、被試験圧力センサ
142の空気圧ポートBにかかる圧力が減少したことに
より空気圧測定用ポートA>空気圧測定用ポートBとな
った際の出力電圧の変動が鈍いことを表示する(3個全
部点灯)。
【0131】同様に、被試験圧力センサ143について
はLED74F、LED75F、LED76Fにて、被
試験圧力センサ144についてはLED77F、LED
78F、LED79Fにて、被試験圧力センサ145に
ついてはLED710F、LED711F、LED71
2Fにて、それぞれ被試験圧力センサの性能を表示する
構成である。
【0132】次に、各ホルダの空気測定用孔を各圧力セ
ンサの空気圧測定用ポートBに接続し、空気圧測定用ポ
ートAを大気開放した状態でピストンを押した際の、装
置400の動作と被試験圧力センサの性能判定手順につ
いて以下に述べる。
【0133】この場合、通気抵抗が同じフィルタを通し
て空気が流出する。この際、基準となる圧力センサ14
1、被試験圧力センサ142乃至145の夫々の空気圧
測定用ポートBには同値の圧力が加わる。各ホルダを通
気抵抗が同じフィルタで塞ぐ代わりに、完全に塞いだ場
合も同様に基準となる圧力センサ、被試験圧力センサの
夫々の空気圧測定用ポートBには同値の圧力が加わる。
【0134】上記同様、被試験圧力センサ142の性能
を、LED71F乃至73Fにて表示する。
【0135】ピストンにて空気圧の変動を付与する前
は、ホルダ131とホルダ132の間に圧力差はないの
で、減算回路71Cの出力電圧V76は2.5[V]と
なり、LED72FとLED73Fが点灯している(2
個点灯)。
【0136】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサ1の出力電圧
の方がかなり高ければ、V72は141Hとなり、V7
6は144Iとなり、LED72F、LED73Fは消
灯し、被試験圧力センサ142の空気圧ポートBにかか
る圧力が増加したことにより空気圧測定用ポートA<空
気圧測定用ポートBとなった際の出力電圧の変動がかな
り鈍いことを表示する(全部消灯)。
【0137】同様にピストンを押した際に、基準となる
圧力センサの出力電圧に対して被試験圧力センサ142
の出力電圧の方が幾分高ければ、V72は142Hとな
り、V76は143となり、LED72Fは消灯し、被
試験圧力センサ142の空気圧ポートBにかかる圧力が
増加したことにより空気圧測定用ポートA<空気圧測定
用ポートBとなった際の出力電圧の変動が幾分鈍いこと
を表示する(1個点灯)。
【0138】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサ142の出力
電圧が等しければ、V72は143Hとなり、V71の
141Gと等しくなり、V76は142Iとなり、2.
5[V]から変動しない。よってLED72F、LED
73Fは点灯し続け、被試験圧力センサ142の空気圧
ポートBにかかる圧力が増加したことにより空気圧測定
用ポートA<空気圧測定用ポートBとなった際の出力電
圧の変動が適正であることを表示する(2個点灯)。
【0139】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサ142の出力
電圧の方が低ければ、V72は144Hとなり、V76
は141Iとなり、よってLED72F、LED73F
に加えてLED71Fも点灯し、被試験圧力センサ14
2の空気圧ポートBにかかる圧力が増加したことにより
空気圧測定用ポートA<空気圧測定用ポートBとなった
際の出力電圧の変動が鋭いことを表示する(3個全部点
灯)。
【0140】同様に、被試験圧力センサ143について
はLED74F、LED75F、LED76Fにて、被
試験圧力センサ144についてはLED77F、LED
78F、LED79Fにて、被試験圧力センサ145に
ついてはLED710F、LED711F、LED71
2Fにて、それぞれ被試験圧力センサの性能を表示する
構成である。
【0141】次に、第3実施例の構成400にて、各ホ
ルダの空気測定用孔を各圧力センサの空気圧測定用ポー
トAに接続し、空気圧測定用ポートBを大気開放した状
態でピストンを引いた際の動作と被試験圧力センサの性
能判定手順について以下に述べる。
【0142】この場合も通気抵抗が同じフィルタを通し
て空気が流入するため、基準となる圧力センサ、被試験
圧力センサの夫々の空気圧測定用ポートBには同値の圧
力が加わる。各ホルダを通気抵抗が同じフィルタで塞ぐ
代わりに完全に塞いだ場合も同様に基準となる圧力セン
サ、被試験圧力センサの夫々の空気圧測定用ポートBに
は同値の圧力が加わる。
【0143】上記同様被試験圧力センサ142の性能
を、LED71F乃至73Fにて表示する。
【0144】ピストンにて空気圧の変動を付与する前
は、ホルダ131とホルダ132の間に圧力差はないの
で、減算回路71Cの出力電圧V76は2.5[V]と
なり、LED72FとLED73Fが点灯している(2
個点灯)。
【0145】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方がかなり高ければ、V72は141Hとなり、V76
は144Iとなり、LED72F、LED73Fは消灯
し、被試験圧力センサ1の空気圧ポートAにかかる圧力
が減少したことにより空気圧測定用ポートA<空気圧測
定用ポートBとなった際の出力電圧の変動がかなり鈍い
ことを表示する(全部消灯)。
【0146】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方が高ければ、V72は142Hとなり、V76は14
3Iとなり、よってLED72Fは消灯し、被試験圧力
センサの空気圧ポートAにかかる圧力が減少したことに
より空気圧測定用ポートA<空気圧測定用ポートBとな
った際の出力電圧の変動が鈍いことを表示する(1個点
灯)。
【0147】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧が
等しければ、V72は143Hとなり、V71の141
Gと等しく、V76はV76は142Iとなり、2.5
[V]から変動しない。よってLED72F、LED7
3Fは点灯し続け、被試験圧力センサの空気圧ポートA
にかかる圧力が減少したことにより空気圧測定用ポート
A<空気圧測定用ポートBとなった際の出力電圧の変動
が適正であることを表示する(2個点灯)。
【0148】ピストンを引いた際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方が低ければ、V72は144Hとなり、V76は14
1Iとなり、LED72F、LED73Fに加えてLE
D71Fも点灯し、被試験圧力センサの空気圧ポートA
にかかる圧力が減少したことにより空気圧測定用ポート
A<空気圧測定用ポートBとなった際の出力電圧の変動
が鋭いことを表示する(3個点灯)。
【0149】同様に、被試験圧力センサ143について
はLED74F、LED75F、LED76Fにて、被
試験圧力センサ144についてはLED77F、LED
78F、LED79Fにて、被試験圧力センサ145に
ついてはLED710F、LED711F、LED71
2Fにて、それぞれ被試験圧力センサの性能を表示す
る。
【0150】第3実施例の構成400においても、セン
サの空気圧測定用ポートAを接続してピストンを引いた
際のLEDの点灯状況と圧力センサの性能との関係は、
センサの空気圧測定用ポートBを接続してピストンを押
した際LEDの点灯状況と圧力センサの性能との関係と
同様となる。以下に各ホルダの空気測定用孔を各圧力セ
ンサの空気圧測定用ポートAに接続し、空気圧測定用ポ
ートBを大気開放した状態でピストンを押した際の動作
と被試験圧力センサの性能判定手順について述べる。
【0151】通気抵抗が同じフィルタを通して空気が流
出する。この際、基準となる圧力センサ、被試験圧力セ
ンサの夫々の空気圧測定用ポートAには同値の圧力が加
わる。各ホルダを通気抵抗が同じフィルタで塞ぐ代わり
に、完全に塞いだ場合も同様に基準となる圧力センサ、
被試験圧力センサの夫々の空気圧測定用ポートAには同
値の圧力が加わる。被試験圧力センサ142の性能は、
LED71F乃至73Fにて表示する。
【0152】ピストンにて空気圧の変動を付与する前
は、ホルダ131とホルダ132の間に圧力差はないの
で、減算回路71Cの出力電圧V76は2.5[V]と
なり、LED72FとLED73Fが点灯している(2
個点灯、図13参照)。
【0153】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方がかなり高ければ、V72は131Hとなり、V76
は134Iとなり、LED72F、LED73Fは消灯
し、被試験圧力センサの空気圧ポートAにかかる圧力が
増加したことにより空気圧測定用ポートA>空気圧測定
用ポートBとなった際の出力電圧の変動がかなり鋭いこ
とを表示する(全部消灯)。
【0154】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方が高ければ、V72は132Hとなり、V76は13
3Iとなり、LED72Fは消灯し、被試験圧力センサ
の空気圧ポートAにかかる圧力が増加したことにより、
空気圧測定用ポートA>空気圧測定用ポートBとなった
際の出力電圧の変動が鋭いことを表示する(1個点
灯)。
【0155】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧が
等しければ、V72は133Hとなり、V71の131
Gと等しく、V76は132Iとなり、2.5[V]か
ら変動しない。よってLED72F、LED73Fは点
灯し続け、被試験圧力センサの空気圧ポートAにかかる
圧力が増加したことにより空気圧測定用ポートA>空気
圧測定用ポートBとなった際の出力電圧の変動が適正で
あることを表示する(2個点灯)。
【0156】ピストンを押した際に、基準となる圧力セ
ンサの出力電圧に対して被試験圧力センサの出力電圧の
方が低ければ、V72は134Hとなり、V76は13
1Iとなり、よってLED72F、LED73Fに加え
てLED71Fも点灯し、被試験圧力センサの空気圧ポ
ートAにかかる圧力が増加したことにより空気圧測定用
ポートA>空気圧測定用ポートBとなった際の出力電圧
の変動が鈍いことを表示する(3個全部点灯)。
【0157】同様に、被試験圧力センサ143について
はLED74F、LED75F、LED76Fにて、被
試験圧力センサ144についてはLED77F、LED
78F、LED79Fにて、被試験圧力センサ145に
ついてはLED710F、LED711F、LED71
2Fにて、それぞれ被試験圧力センサの性能を表示す
る。
【0158】このように空気圧測定用ポートAを接続し
てピストンを押した際のLEDの点灯と圧力センサの性
能との関係は、空気圧測定用ポートBを接続してピスト
ンを引いた際のLEDの点灯と圧力センサの性能の関係
と同様である。即ち、各ホルダの空気圧測定用孔に圧力
センサのポートを夫々接続し、ピストンを操作すること
で、各被試験圧力センサの圧力対出力電圧特性が、基準
となる圧力センサの圧力対出力電圧特性と等しいか否
か、等しくない場合はどの程度差があるかの判定をする
ことができる。
【0159】また、このように空気圧測定用ポートAに
対する圧力変動対出力電圧特性と、空気圧測定用ポート
Bに対する圧力変動対出力電圧特性とを個別に評価する
ことができる為、センサが不良の場合、空気圧測定用ポ
ートAと空気圧測定用ポートBのどちらが不良であるか
を特定することが可能である。
【0160】図19に本発明の第4実施例による圧力セ
ンサ温度特性評価装置500の概略構成を説明するため
の図である。この装置500では、上述の第3実施例の
装置400(図18)に加え、各圧力センサ141乃至1
45(基準及び被試験用)を夫々恒温槽501乃至50
5に収容した構成とされる。各恒温槽501乃至505
は、その設定温度を、恒温槽501を「常温」に設定
し、恒温槽502乃至恒温槽505では、各圧力センサ
142乃至145を評価するための条件としての所定の
温度に設定するものとする。
【0161】この第4実施例の装置500において、空
気圧変動装置110のピストンを引いた際、及びピスト
ンを押した際の、装置の動作と圧力センサの温度特性評
価手順については夫々上述の第3実施例で述べた圧力セ
ンサの圧力対出力電圧特性の評価手順と同様である。し
たがって、LEDの点灯を確認することで、常温におけ
る圧力センサ出力電圧に対して各温度に設定した恒温槽
内の圧力センサ出力電圧がどの程度ずれているかを評価
試験することができる。
【0162】図20は本発明の第5実施例の圧力センサ
の姿勢による性能への影響評価装置600の概略構成を
示すための図である。この装置600は、図18と共に
説明した第3実施例の圧力センサ性能評価装置400に
おいて、各圧力センサの姿勢を任意に変えたものであ
る。例として、圧力センサ141の姿勢を空気圧測定用
ポートが上向きの状態とし、圧力センサ142の姿勢を
空気圧測定用ポートが左横向きの状態とし、圧力センサ
143の姿勢を空気圧測定用ポートが下向きの状態と
し、圧力センサ144の姿勢を空気圧測定用ポートが右
横向きの状態とし、圧力センサ145の姿勢を空気圧測
定用ポートが斜め左上向きの状態にする。
【0163】このような構成にて、空気圧変動装置11
0のピストンを引いた際、及びピストンを押した際の、
系の動作と圧力センサの姿勢の影響による圧力対出力電
圧特性評価手順は、上述の第3実施例、第4実施例で述
べた圧力センサの圧力対出力電圧特性の評価手順と同様
である。したがって、LEDの点灯を確認することで、
空気圧測定用ポートが上向きの状態の圧力センサ出力電
圧に対してそれ以外の各姿勢における圧力センサの出力
電圧がどの程度ずれているかを評価試験することができ
る。
【0164】図21は、本発明の第6実施例による防護
マスク用吸収缶通気抵抗評価装置700の概略構成を示
す。
【0165】第6実施例による防護マスク用吸収缶通気
抵抗評価装置700は、図5に示す第1実施例のフィル
タ通気抵抗評価装置100における基準フィルタ151
を基準となる防護マスク用吸収缶701に置き換え、被
試験フィルタ152乃至155を夫々被試験防護マスク
用吸収缶702乃至705に夫々置き換えたものであ
る。又、ホルダ131乃至135では、基準となる吸収
缶701及び被試験吸収缶702乃至705を夫々気密
状態で装着可能とする為に、防護マスク覆面部の吸収缶
接続用のねじ部と同様のねじ部を設ける。
【0166】このような構成の防護マスク用吸収缶通気
抵抗評価装置700において、空気圧変動装置110の
ピストンを引いた際、及びピストンを押した際の、動作
と吸収缶の通気抵抗判定手順は、第1実施例に関するも
のと同様である。図22は、本発明の第7実施例による
防護マスク用吸収缶通気抵抗評価装置800の概略構成
を示す。同防護マスク用吸収缶通気抵抗評価装置800
では、図15に示す第2実施例のフィルタ通気抵抗評価
装置300における基準フィルタ151を基準となる吸
収缶701に置き換え、被試験フィルタ152乃至15
5を夫々被試験吸収缶702乃至705に置き換えたも
のである。又、ホルダ331乃至335では、基準とな
る吸収缶701及び被試験吸収缶702乃至705を夫
々気密状態で装着可能とする為に、防護マスク覆面部の
吸収缶接続用のねじ部と同様のねじ部を設ける。
【0167】このような構成の防護マスク用吸収缶通気
抵抗評価装置800において、空気圧変動装置110の
ピストンを引いた際、及びピストンを押した際の、動作
と吸収缶の通気抵抗判定手順は、第2実施例に関するも
のと同様である。
【0168】第6実施例、第7実施例の評価装置70
0,800共に、吸収缶の代わりに上述の防護マスク装
着検知器を装着固定することで、防護マスク装着検知器
の通気抵抗についても判定可能である。また、ホルダ1
31,331に吸収缶、ホルダ132乃至135、33
2乃至335に防護マスク装着検知器を装着固定するこ
とで、防護マスク装着検知器の通気抵抗が吸収缶の通気
抵抗と等しいか否か、等しくない場合は、どの程度差が
あるかの判定を行うことが可能である。
【0169】以上に述べたように、本発明は防水フィル
タ、多孔質フィルタ等の空気を通す各種フィルタ、空気
弁の通気抵抗評価、及び空気圧の変動を検知する各種圧
力センサの圧力対出力電圧特性に関する性能評価、及び
防護マスク用吸収缶の通気孔抵抗評価、防護マスク装着
検知器の通気孔抵抗評価をそれぞれ簡易な試験装置にて
短時間で行なうことを可能とする。
【0170】又、防水フィルタ、多孔質フィルタ等の空
気を通す各種フィルタ及び各種空気弁の通気抵抗を測定
する際の評価装置構成の複雑さを解消すると共に、評価
に伴うコストの削減及び同時に複数の被試験フィルタを
評価することによる評価時間の短縮を可能とする。
【0171】更に、フィルタ及び空気弁等に対して空気
が流入する際の通気抵抗と、フィルタ及び空気弁から空
気が流出する際の通気抵抗を同一の測定装置で別々に測
定することを可能とする。
【0172】また、空気圧の変動を検知する各種圧力セ
ンサの圧力対出力電圧特性に関する性能評価を行なう際
の評価装置構成の煩雑さを解消すると共に、評価に伴う
コストの削減及び同時に複数の圧力センサを評価するこ
とによる評価時間の短縮を可能とする。
【0173】また、空気圧測定用ポートAに対する圧力
変動対出力電圧特性と、空気圧測定用ポートBに対する
圧力変動対出力電圧特性を別々に評価することができる
為、空気圧測定用ポートAと空気圧測定用ポートBのど
ちらが不良であるかを特定することを可能とする。
【0174】また、基準となる圧力センサの出力電圧
と、恒温槽内に入れる等して周辺温度を任意に設定した
圧力センサの出力電圧を比較することで、圧力センサの
温度特性を簡易な試験装置にて評価することを可能とす
る。
【0175】同様に、基準となる圧力センサの出力電圧
と、姿勢を変えた圧力センサの出力電圧を比較すること
で、圧力センサの姿勢による性能への影響を簡易な試験
装置にて評価することを可能とする。フィルタを固定す
るホルダに防護マスク覆面の吸収缶接続用のねじ部を設
けることで、フィルタや空気弁のみでなく、防護マスク
用吸収缶の通気抵抗を測定する際の評価装置構成の煩雑
さを解消すると共に、評価に伴うコストの削減及び同時
に複数の防護マスク用吸収缶を評価することによる評価
時間の短縮を可能とする。
【0176】更に吸収缶と同様に、防護マスク装着検知
器の通気抵抗を評価する際の評価装置構成の煩雑さを解
消すると共に、評価に伴うコストの削減及び同時に複数
の防護マスク装着検知器を評価することによる評価時間
の短縮を可能とする。
【0177】また、防護マスク装着検知器の通気抵抗が
防護マスク用吸収缶の通気抵抗と等しいかを評価するこ
とを可能とする。
【0178】
【発明の効果】このように、本発明によれば、比較的簡
易な構成にて短時間に複数のフィルタ、防護マスク用吸
収缶、防護マスク装着検知器等の通気抵抗性能の評価を
可能にするため、これら製品出荷時の工程短縮、保守点
検作業の簡素化、夫々に要する装置構成の簡素化等が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の空気流量一定時の通気抵抗測定装置の一
例を示す図である。
【図2】従来の圧力センサ性能評価装置の一例を示す図
である。
【図3】従来の防護マスク用吸収缶の通気抵抗測定装置
の一例を示す図である。
【図4】従来の防護マスク装着検知器の通気抵抗測定装
置の一例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例によるフィルタ通気抵抗評
価装置の概略構成を示す図である。
【図6】図5の構成で使用する各圧力センサの圧力対出
力電圧特性を示す図である。
【図7】図5の構成によるフィルタの通気抵抗の評価に
使用する評価回路の回路構成を示す図である。
【図8】図7に示す加算回路の詳細回路構成の一例を示
す図である。
【図9】図7に示す減算回路の詳細回路構成の一例を示
す図である。
【図10】図5に示す空気圧変動装置のピストンを引い
た際の圧力センサの出力電圧の変動(その1)を示す図
である。
【図11】図5に示す空気圧変動装置のピストンを引い
た際の圧力センサの出力電圧の変動(その2)を示す図
である。
【図12】図5に示す空気圧変動装置のピストンを引い
た際の圧力センサの出力電圧の変動(その3)を示す図
である。
【図13】図7に示す回路の動作を説明するための図
(その1)である図である。
【図14】図7に示す回路の動作を説明するための図
(その2)である図である。
【図15】本発明の第2実施例によるフィルタ通気抵抗
評価装置の概略構成を示す図である。
【図16】図15に示す各評価回路の回路構成を示す図
である。
【図17】図16に示す評価回路の動作を説明するため
の図である。
【図18】本発明の第3実施例による圧力センサ性能評
価装置の概略構成を示す図である。
【図19】本発明の第4実施例による圧力センサ温度特
性評価装置の概略構成を示す図である。
【図20】本発明の第5実施例による圧力センサ姿勢変
化時性能評価装置の概略構成を示す図である。
【図21】本発明の第6実施例による防護マスク通気抵
抗評価装置の概略構成を示す図である。
【図22】本発明の第7実施例による防護マスク通気抵
抗評価装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
100,300 フィルタ通気特性評価装置 110 空気圧変動装置 121〜125 空気圧伝送路 131〜135 ホルダ 141〜145 圧力センサ 151〜155 フィルタ 400 圧力センサ性能評価装置 500 圧力センサ温度特性評価装置 600 圧力センサ姿勢変化時特性評価装置 700、800 防護マスク通気性能評価装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準となる通気抵抗を有する基準器と、通
    気抵抗に関する評価を行う複数の被評価器とに、略同時
    に略等しい圧力変動を夫々与える段階と、 上記段階の結果基準器及び複数の被評価器の各々の近傍
    に発生する過渡的な圧力変動を検出する段階とよりなる
    通気抵抗評価方法。
  2. 【請求項2】前記基準器と複数の被評価器との組み合わ
    せとして、基準防護マスク用吸収缶と複数の被評価防護
    マスク用吸収缶との組み合わせ、又は基準防護マスク用
    吸収缶と複数の被評価防護マスク装着検知器との組み合
    わせを用いることを特徴とする請求項1に記載の通気抵
    抗評価方法。
  3. 【請求項3】基準となる圧力対検出信号特性を有する基
    準圧力センサと、圧力対検出信号特性に関する評価を行
    う複数の被評価圧力センサとに、略同時に略等しい圧力
    変動を夫々与える段階と、 上記段階の結果基準圧力センサ及び複数の被評価圧力セ
    ンサの各々の圧力検出信号出力を検出する段階とよりな
    る圧力センサ性能評価方法。
  4. 【請求項4】第1の空気圧伝送路と、第2、第3の空気圧
    伝送路とを有し、これらの各空気圧伝送路を介して基準
    となる通気抵抗を有する基準器、第2、第3の被評価器の
    夫々に略等しい圧力を加えて、該第2、第3の被評価器の
    評価をする評価装置であって、 上記第1の空気圧伝送路と第2の空気圧伝送路とに接続さ
    れ、これらの差圧を検出する第1の差圧センサと、 上記第1の空気圧伝送路と第3の空気圧伝送路とに接続
    され、これらの差圧を検出する第2の差圧センサとを備
    え、 上記第1のセンサ及び第2のセンサの検出値を用いて被評
    価器の評価を行うことを特徴とする評価装置。
  5. 【請求項5】前記第1の空気圧伝送路、並びに前記第2、
    第3の空気圧伝送路は、ピストンにより加圧される気体
    を収納する共通の容器に接続されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の評価装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8281641B1 (en) * 2009-08-03 2012-10-09 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Testing system for self-contained breathing apparatus regulator
CN103364138A (zh) * 2011-12-23 2013-10-23 合肥工业大学 一种对差压传感器进行压力波动标定的方法

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