JP2003240545A - 測距装置,露出量決定装置および画像合成装置 - Google Patents

測距装置,露出量決定装置および画像合成装置

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JP2003240545A
JP2003240545A JP2002036122A JP2002036122A JP2003240545A JP 2003240545 A JP2003240545 A JP 2003240545A JP 2002036122 A JP2002036122 A JP 2002036122A JP 2002036122 A JP2002036122 A JP 2002036122A JP 2003240545 A JP2003240545 A JP 2003240545A
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subject
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light emission
image pickup
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Application number
JP2002036122A
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English (en)
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Masaya Tamaru
雅也 田丸
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 撮像範囲内に複数の被写体OB1からOB3
がある場合に,それぞれの被写体までの距離を算出す
る。 【構成】 発光装置を発光させないで被写体を撮像し,
非発光画像を得る。発光装置からの光の到達距離を変え
て被写体を撮像し,4駒の発光画像I1からI4を得
る。非発光画像の反射率に近い部分の画像を発光画像I
1からI4の中から見つけられる。見つけられた部分の
画像に相当する被写体までの距離が,対応する発光画像
の到達距離に等しいものとみなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,測距装置,露出量決定装置お
よび画像合成装置に関する。
【0002】
【発明の背景】撮像を行う場合,主被写体までの距離が
分かると主被写体が適正露光となるように露出制御する
ことができる。
【0003】また,自動走行ロボットにおいては,対象
物までの距離はロボットの進行方向を決定するのに用い
られる。
【0004】このように,被写体(対象物)までの距離
を示す情報は有用である。
【0005】また,撮像範囲内に複数の被写体が含まれ
ているときには,適正露光として得たい被写体像が必ず
しも適正露光とならないことがある。
【0006】さらに,撮像範囲内に距離が異なる複数の
被写体が含まれているときには,すべての被写体が適正
露光となることは少ない。
【0007】とくに,ストロボを用いて室内撮影した場
合には,すべての被写体や所望の被写体が適正な露光で
得られるとは限らない。
【0008】
【発明の開示】この発明は,被写体までの距離がわかる
ようにすることを目的とする。
【0009】また,この発明は,所望の被写体が適正露
光となるようにすることを目的とする。
【0010】さらに,この発明は,撮像範囲内に複数の
被写体があった場合でもそれらの複数の被写体が適正露
光となる画像を得ることを目的とする。
【0011】第1の発明による測距装置は,撮像範囲内
の被写体の画像を表す画像データを出力する撮像装置,
発光量の異なる複数回の発光を行うように発光装置を制
御する発光制御手段,上記発光制御手段による制御のも
とに行われる複数回の発光および上記発光装置の発光停
止のそれぞれのタイミングで撮像範囲内の被写体を繰り
返して撮像するように上記撮像装置を制御する撮像制御
手段,ならびに発光停止タイミングにおける撮像により
上記撮像装置から出力された非発光画像データおよび複
数回の発光タイミングにおけるそれぞれの撮像により上
記撮像装置から出力された発光画像データにもとづいて
上記撮像範囲内に存在する被写体までの距離を算出する
算出手段を備えていることを特徴とする。
【0012】上記発光装置は,赤外線発光するものでも
よい。赤外線発光の場合には,赤外線を検出する撮像装
置が用いられる。撮像装置を画像の記録のためにも兼用
する場合には,画像の記録時には,赤外線カット・フィ
ルタを撮像装置の受光面上に配置し,測距時には赤外線
カット・フィルタを撮像装置の受光面上から退避させる
ことになる。そして,撮像装置の受光面上に赤外線カッ
ト・フィルタを進退させるためのフィルタ切換機構が設
けられることとなる。
【0013】第1の発明による測距装置に適した制御方
法は,撮像範囲内の被写体の画像を表す画像データを出
力する撮像装置を備えた測距装置において,発光量の異
なる複数回の発光を行うように発光装置を制御し,上記
発光制御のもとに行われる複数回の発光および上記発光
装置の発光停止のそれぞれのタイミングで撮像範囲内の
被写体を繰り返して撮像するように上記撮像装置を制御
し,発光停止タイミングにおける撮像により上記撮像装
置から出力された非発光画像データおよび複数回の発光
タイミングにおけるそれぞれの撮像により上記撮像装置
から出力された発光画像データにもとづいて上記撮像範
囲内に存在する被写体までの距離を算出することを特徴
とする。
【0014】第1の発明によると,発光量の異なる発光
が複数回行われる。これら複数回の発光タイミングおよ
び非発光タイミングで同一シーンの撮像が繰り返され
る。非発光時の撮像により得られた非発光画像データと
複数回の発光時の撮像により得られた発光画像データと
にもとづいて,撮像範囲内に存在する被写体までの距離
が算出される。
【0015】発光光量が異なると,被写体までの距離に
よって,撮像により得られた画像のうち,比較的適正な
露光となる被写体像の部分と比較的適正な露光とはなら
ない被写体像の部分とが生じる。比較的適正な露光とな
る被写体像に対応する被写体までの距離は,その適正な
露光となるときの発光量にもとづいて算出できる。
【0016】被写体までの距離が分かるので,露出制
御,自動走行ロボットの進行方向の決定などに利用でき
る。また,撮像範囲内に複数の被写体がある場合であっ
ても,複数の被写体のそれぞれの距離が分かる。
【0017】上記算出手段が,非発光時における撮像範
囲内の被写体の反射率を上記非発光画像データにもとづ
いて算出する非発光反射率算出手段および発光時におけ
る撮像範囲内の被写体の反射率を上記発光画像データに
もとづいて算出する発光反射率算出手段を備えるように
してもよい。この場合,上記非発光反射率算出手段によ
って算出された反射率と上記発光反射率算出手段によっ
て算出された反射率とにもとづいて,上記撮像範囲内に
存在する被写体までの距離を算出することとなろう。
【0018】反射率を利用しているので,比較的正確に
距離を算出することができる。
【0019】第2の発明による露出量決定装置は,撮像
範囲内の被写体の画像を表す画像データを出力する撮像
装置,上記撮像範囲内の被写体の輝度分布を算出する輝
度分布算出手段,上記撮像範囲内の被写体までの距離ご
とに,上記撮像装置から出力された画像データによって
表される画像内の被写体領域を複数個規定する被写体領
域決定手段,および上記輝度分布算出手段によって算出
された輝度分布であって,上記被写体領域決定手段によ
り決定された複数個の被写体領域のうち,合焦対象の被
写体領域の輝度分布にもとづいて,上記撮像装置の露出
量を決定する露出量決定手段を備えていることを特徴と
する。
【0020】第2の発明による露出量決定装置に適した
制御方法は,撮像範囲内の被写体の画像を表す画像デー
タを出力する撮像装置を備えた露出量決定装置におい
て,上記撮像範囲内の被写体の輝度分布を算出し,上記
撮像範囲内の被写体までの距離ごとに,上記撮像装置か
ら出力された画像データによって表される画像内の被写
体領域を複数個規定し,算出された輝度分布であって,
決定された複数個の被写体領域のうち,合焦対象の被写
体領域の輝度分布にもとづいて,上記撮像装置の露出量
を決定するものである。
【0021】第2の発明によると,撮像範囲内の(複数
の)被写体の輝度分布が算出される。撮像範囲内の被写
体までの距離ごとに,画像内の被写体領域が複数個規定
される。規定された複数個の被写体領域のうち,合焦対
象の被写体領域の輝度分布にもとづいて,撮像装置の露
出量が決定される。
【0022】合焦対象の被写体領域について,適正な露
光量となるように撮像装置の露出量が決定する。合焦対
象の被写体領域が適正な露光量となる画像が得られる。
【0023】上記被写体領域決定手段が,上述した第1
の発明の測距装置を利用するものでもよい。この場合,
同一距離にある被写体の像ごとに被写体領域を規定する
ものとなろう。
【0024】第3の発明による画像合成装置は,撮像範
囲内の被写体の画像を表す画像データを出力する撮像装
置,発光量の異なる複数回の発光を行うように発光装置
を制御する発光制御手段,上記発光制御手段による制御
のもとに得られる複数回の発光および上記発光装置の発
光停止のそれぞれのタイミングで撮像範囲内の被写体を
繰り返して撮像するように上記撮像装置を制御する撮像
制御手段,上記撮像制御手段による制御のもとに上記撮
像装置から出力された複数駒分の画像データによって表
される画像のそれぞれの画像を複数の領域に分割する領
域分割手段,複数駒の画像の対応する領域のうち,所定
のレベルの明るさをもつ領域を決定する領域決定手段,
および上記領域決定手段により決定された領域内の画像
を表す画像データを用いて一駒の画像を生成する画像合
成手段を備えていることを特徴とする。
【0025】第3の発明による画像合成装置に適した制
御方法は,撮像範囲内の被写体の画像を表す画像データ
を出力する撮像装置を備えた画像合成装置において,発
光量の異なる複数回の発光を行うように発光装置を制御
し,発光制御のもとに得られる複数回の発光および発光
停止のそれぞれのタイミングで撮像範囲内の被写体を繰
り返して撮像するように上記撮像装置を制御し,撮像制
御のもとに上記撮像装置から出力された複数駒分の画像
データによって表される画像のそれぞれの画像を複数の
領域に分割し,複数駒の画像の対応する領域のうち,所
定のレベルの明るさをもつ領域を決定し,決定された領
域内の画像を表す画像データを用いて一駒の画像を生成
するものである。
【0026】第3の発明によると,複数駒の画像のそれ
ぞれの画像が複数の領域に分割される。複数駒の対応す
る領域のうち,所定のレベルの明るさをもつ領域が決定
され,決定された領域内の画像データを用いて一駒の画
像が生成される。
【0027】第3の発明によると,生成された一駒の画
像は,すべての領域において適正な明るさをもつものと
なる。すべての領域において適正な明るさをもつ画像,
たとえば,工事現場の証拠として利用する画像を得たい
ときに有効である。
【0028】上記領域決定手段は,所定のレベルの明る
さをもつ領域が複数ある場合には,その領域の近傍の領
域の明るさにもとづいて決定するようにしてもよい。
【0029】
【実施例の説明】図1は,この発明の実施例を示すもの
で,ディジタル・スチル・カメラの電気的構成を示すブ
ロック図である。
【0030】ディジタル・スチル・カメラには,赤外線
発光が可能な発光装置1が設けられている。この発光装
置1からの出射光は,被写体によって反射して受光装置
2によって受光される。受光装置2から受光量に応じた
受光信号が出力される。受光信号は,CPU16を介して
積算回路15に入力する。積算回路15において,入力した
受光信号が積算される。所定の発光光量に対応する積算
値となると,発光停止信号が積算回路15からCPU16に
与えられる。CPU16から発光装置1に発光停止信号が
与えられ,発光が停止する。
【0031】ディジタル・スチル・カメラには,モード
設定スイッチ,二段ストローク・タイプのシャッタ・レ
リーズ・ボタン等を含む操作装置17が含まれている。こ
の操作装置17から出力される操作信号は,CPU16に入
力する。
【0032】レンズ駆動回路3によってズーム・レンズ
7のズーム位置が調整される。また,CCD12の受光面
への入射光量を制限する絞り8が絞り駆動回路4によっ
て制御される。
【0033】赤外線通過フィルタ9または赤外線カット
・フィルタ10とがCCD12前方に位置するようにフィル
タ切換駆動回路5により切り換えられる。後述するよう
に,測距情報を得るために被写体を撮像するときには,
発光装置1が発光させられる。画像データをメモリ・カ
ード25に記録するときには,発光装置1の発光が停止さ
せられる。発光装置1が発光するときには,赤外線通過
フィルタ9がCCD12の受光面上に位置するように,発
光装置1の発光が停止するときには,赤外線カット・フ
ィルタ10がCCD12の受光面上に位置するようにフィル
タ9および10がフィルタ切換駆動回路5により制御され
る。
【0034】入射光は,光学的ロウ・パス・フィルタ11
を介してCCD12の受光面上に入射する。撮像モードに
設定されると,被写体が撮像される。すると,撮像素子
駆動回路6の制御によりCCD12から被写体像を表す映
像信号が出力され,アナログ処理回路13に入力する。ア
ナログ処理回路13により,ガンマ補正,白バランス調整
などの所定のアナログ信号処理が行われる。アナログ処
理回路13から出力された映像信号は,アナログ/ディジ
タル変換回路14においてディジタル画像データに変換さ
れる。
【0035】アナログ/ディジタル変換回路14から出力
された画像データは,メモリ制御回路18の制御によりメ
イン・メモリ19に一時的に記憶される。画像データは,
メイン・メモリ19から読み出され,ディジタル処理回路
20に入力する。ディジタル処理回路20において,輝度デ
ータおよび色差データ生成処理などの所定のディジタル
信号処理が行われる。ディジタル処理回路20から出力さ
れた画像データは,表示制御回路23に与えられる。表示
装置24の表示画面上に,撮像された被写体像が表示され
る。
【0036】シャッタ・レリーズ・ボタンの第一段階の
押し下げがあると,上述のようにしてアナログ/ディジ
タル変換回路14から出力されたディジタル画像データ
は,CPU16に入力し,自動露光制御のためのデータお
よび自動合焦制御のためのデータが生成される。生成さ
れたこれらのデータにもとづいて,被写体像がCCD12
の受光面上に合焦するようにレンズ駆動回路3が制御さ
れる。また,適正露光されるように絞り8の絞り値が絞
り駆動回路4により制御され,CCD12のシャッタ速度
が撮像素子駆動回路6により制御される。
【0037】シャッタ・レリーズ・ボタンの第二段階の
押し下げがあると,上述のようにしてディジタル処理回
路20から出力された画像データは,圧縮/伸張回路21に
入力する。圧縮/伸張回路21において画像データが圧縮
される。圧縮された画像データがメモリ制御回路22の制
御のもとにメモリ・カード25に記録される。
【0038】また,再生モードが設定されると,メモリ
・カード25に記録されている圧縮画像データがメモリ制
御回路22により読み取られ,圧縮/伸張処理回路21に与
えられる。圧縮された画像データが伸張される。伸張さ
れた画像データが表示制御回路23に与えられることによ
り,表示装置24の表示画面上に,メモリ・カード25から
読み取られた画像データによって表される画像が表示さ
れる。
【0039】図2は,プリ撮像の処理手順を示すフロー
チャートである。プリ撮像は,被写体を撮像することに
より被写体までの距離を示す情報を得る処理である。図
3および図4(A)から(D)は,被写体を撮像して得
られた画像の一例である。図3は,発光装置1の発光を
停止して得られた画像(非発光画像)の一例であり,図
4(A)から(D)は,発光装置1により発光した得ら
れた画像(発光画像)の一例である。
【0040】プリ撮像処理は,非発光画像と,異なる発
光量で複数回発光させて得られた同一シーンの複数駒の
発光画像と,を用いて撮像範囲内にある複数の被写体ま
での距離を示す情報を得るものである。また,プリ撮像
処理は,この実施例においては自動露光制御および自動
合焦制御が終了したあとに行われる。もっとも,かなら
ずしもこれらの制御が終了したあとでなくともよい。
【0041】自動合焦制御にもとづいて,撮像範囲内に
ある主被写体までの距離が検出されている。主被写体ま
での距離が3mと検出されたものとする。検出された主
被写体までの距離にもとづいて発光装置1の発光回数お
よび発光装置1からの出射光の到達距離が決定される
(ステップ31)。到達距離は,出射光量に関連するもの
である。到達距離に存在する被写体が適正な明るさとな
るように光量が到達距離によって規定される。主被写体
までの距離が3mであれば,1m,3m,5mおよび7
mの到達距離となるように発光回数が4回と決定され
る。
【0042】発光回数および到達距離が決定されると,
式1にしたがって発光装置1のガイド・ナンバGNが決
定される(ステップ32)。
【0043】GN=到達距離×Fナンバ・・・式1
【0044】Fナンバが4であれば,4回の発光のそれ
ぞれのガイド・ナンバGNは,4(到達距離1mの場
合),12(到達距離3mの場合),20(到達距離5mの
場合)および28(到達距離7mの場合)となる。
【0045】シャッタ速度は,外光の影響を排除できる
ように発光時間に合わせる(たとえば,1/300秒)と
よい。また,外光の影響が排除できないほどに被写体が
明るい場合には,被写体の明るさに応じてガイド・ナン
バGNが大きくなるように補正してもよい。
【0046】CCD12の受光面前方には赤外線カット・
フィルタ10が位置決めされている。発光装置1の発光が
停止した状態で被写体が撮像され,非発光画像I0(図
3参照)を表す画像データが得られる(ステップ33)。
得られた画像データは,メイン・メモリ19に与えられ,
一時的に記憶される。
【0047】この実施例においては,撮像範囲内に被写
体(被写体像)OB1,OB2およびOB3の3人がい
るものとする。また,被写体OB1は,カメラの前方1
mの距離に,被写体OB2は,カメラの前方3mの距離
に,被写体OB3は,カメラの前方5mの距離にいるも
のとする。
【0048】非発光画像が得られると,赤外線カット・
フィルタ10がCCD12の前方から退避させられ,赤外線
通過フィルタがCCD12の前方に進入する(ステップ3
4)。
【0049】発光装置1への充電が行われ(ステップ3
5),充電が終了すると,CCD12への第1回目の露光
が開始され,かつ発光装置1により第1回目の発光が行
われる(ステップ36)。第1回目においてはガイド・ナ
ンバGN=4に対応する光量が発光するように,発光装
置1が制御される。ガイド・ナンバGN=4に対応する
光量の光が発光装置1から出射されると発光が停止さ
れ,CCD12への露光が停止される(ステップ37)。第
1回目の撮像により得られた画像データがメイン・メモ
リ19に記録される(ステップ38)。
【0050】決定された回数だけ,ガイド・ナンバGN
が変えられて発光および撮像が繰り返される(ステップ
39)。すなわち,第2回目の撮像においてはガイド・ナ
ンバGN=12となるように,第3回目の撮像においては
ガイド・ナンバGN=20となるように,第4回目の撮像
においてはガイド・ナンバGN=28となるように発光装
置1が制御される。
【0051】図4(A)は,第1回目の撮像により得ら
れた画像データによって表される発光画像I1の一例で
ある。第1回目の撮像においては,ガイド・ナンバGN
=4であり,カメラの前方1mにいる被写体OB1が適
正な明るさをもち,その他の被写体OB2およびOB3
は発光装置1の光が適正な量だけ届かないので暗くなっ
ている。
【0052】図4(B)は,第2回目の撮像により得ら
れた画像データによって表される発光画像I2の一例で
ある。第2回目の撮像においては,ガイド・ナンバGN
=12であり,カメラの前方3mにいる被写体OB2が適
正な明るさをもつ。被写体OB1は,被写体OB2より
も手前にあるので,明るくなりすぎてしまっている。被
写体OB3は発光装置1の光が適正な量だけ届かないの
で暗くなっている。
【0053】図4(C)は,第3回目の撮像により得ら
れた画像データによって表される発光画像I3の一例で
ある。第3回目の撮像においては,ガイド・ナンバGN
=20であり,カメラの前方5mにいる被写体OB3が適
正な明るさをもつ。被写体OB1およびOB2はいずれ
も被写体OB3よりも手前にあるので,明るくなりすぎ
ている。
【0054】図4(D)は,第4回目の撮像により得ら
れた画像データによって表される発光画像I4の一例で
ある。第4回目の撮像においては,ガイド・ナンバGN
=28であり,カメラの前方7mに被写体があれば,その
被写体が適正な明るさをもつようになる。被写体OB
1,OB2およびOB3はいずれもカメラの前方7mよ
りも手前にあるので,明るくなりすぎている。
【0055】このようにして,1駒の非発光画像I0と
4駒の発光画像I1〜I4とが得られると,得られた画
像を用いて測距処理が行われ(ステップ40),撮像範囲
内にある被写体OB1,OB2およびOB3までの距離
を示す情報が得られる。測距処理について詳しくは後述
する。
【0056】非発光画像I0と発光画像I1〜I4とが
得られると,赤外線通過フィルタ9はCCD12の受光面
前方から退避させられ,赤外線カット・フィルタ10がC
CD12の受光面前方に位置決めされる(ステップ41)。
【0057】図5は,測距処理手順(図2,ステップ40
の処理)を示すフローチャート,図6は,非発光画像で
ある。
【0058】この測距処理は,画素ごとに行われるもの
で,撮像範囲内の被写体のうち画素に対応する被写体部
分までの距離が測定される。もっとも,画素単位でな
く,複数画素からなる領域に対応する被写体部分までの
距離を測定するようにしてもよい。
【0059】まず,対象画素(上述のように距離を測定
する被写体部分に対応する画素を対象画素ということに
する)PiについてのY座標がリセットされる(ステッ
プ51)。画素ごとの測距処理は,1駒分の画像すべてに
ついて行われるからY座標が画像の高さ(=960画素と
する)に等しくなると(ステップ52でYES)1駒分の
測距処理が終了する。
【0060】対象画素のY座標が画像の高さとなってい
なければ(ステップ52でNO),1駒分すべてについて
の測距処理は終了していないから対象画素Piについて
のX座標がリセットされる(ステップ53)。X座標が画
像の幅(=1280画素とする)と等しくなると(ステップ
54でYES)1ライン分についての画素についての測距
処理が終了したことになるからY座標がインクレメント
され(ステップ55),次のラインの画素について測距処
理が行われる。
【0061】対象画素のX座標が画像の幅となっていな
ければ(ステップ54でNO),対象画素によって特定さ
れる被写体部分の反射率が,1駒の非発光画像I0と4
駒の発光画像I1〜I4のそれぞれにもとづいて算出さ
れる(ステップ56)。非発光画像I0から得られる反射
率をR0,ガイド・ナンバGN=4,12,20および28の
発光画像からそれぞれ得られる反射率をR1,R2,R
3およびR4とする。これらの反射率R0,R1,R
2,R3およびR4は,非発光画像データのレベルまた
は発光画像データのレベルと一対一に対応するから,非
発光画像データのレベルおよび発光画像データのレベル
にもとづいて算出することができる。
【0062】図7は,画像データ・レベルと反射率との
関係を示すグラフである。
【0063】横軸が画像データ・レベル(非発光画像デ
ータ・レベル,発光画像データ・レベルのいずれでもよ
い。もっとも発光画像と非発光画像とでは用いられる関
係式が異なるものとなろう。),縦軸が反射率である。
画像データ・レベルと反射率との関係は,露出量EVに
依存する。ディジタル・スチル・カメラに設定されてい
る露出量EVに適した関係式f(EV=10),f(EV=9)ま
たはf(EV=8)などが利用される。
【0064】図7を参照することにより,対象画素の画
像データ・レベルから対象画素に対応する被写体部分の
反射率を算出できることが理解されよう。
【0065】図5に戻って,非発光時の被写体部分の反
射率R0と発光時の被写体部分の反射率R1,R2,R
3およびR4との差分絶対値ΔAiが式2にもとづいて
算出される(ステップ57)。
【0066】ΔAi=|R0−Ri|・・・式2 但し,この場合4駒の発光画像を得るからi=1〜4で
ある。
【0067】算出された差分の絶対値ΔAiのうち,最
小の差分絶対値ΔAminが算出される(ステップ58)。
最小の差分絶対値ΔAminを与える反射率Aiにもとづ
いて,その対象画素に対応する被写体部分までの距離を
示す距離情報が算出される(ステップ58)。すなわち,
最小の差分絶対値ΔAminを与える反射率Aiに対応す
る画像データDiが算出される。その画像データDiを
与えている発光画像が決定される。すると決定された発
光画像において用いられているガイド・ナンバGNが検
出される。検出されたガイド・ナンバGNからその対象
画素に対応する被写体部分までの距離が算出される。
【0068】このようにして,1つの対象画素に対応す
る被写体部分までの距離情報が算出されると対象画素の
X座標がインクレメントされ(ステップ60),再びステ
ップ56から59の処理が繰り返される。撮像範囲内にある
被写体までの距離が画素に対応する被写体部分の単位で
分かるようになる。
【0069】図8は,撮像範囲内の被写体の距離情報を
示す画像である。
【0070】距離情報画像は,複数駒の発光画像を表す
画像データのうち,上述したように最小の差分絶対値Δ
Aminを与える反射率Aiに対応する画像データDiに
よって表されるものである。したがって距離情報画像
は,複数駒の発光画像I1〜I4から適正な明るさをも
つ部分を合成して得られる画像ということもできる。
【0071】この実施例においては,領域A1内の画像
は図4(A)に示すガイド・ナンバGN=4の発光画像
I1の被写体像OB1の画像が用いられている。領域A
1内の画像に対応する被写体OB1までの距離は,ガイ
ド・ナンバGN=4に対応する到達距離1mに等しいも
のとなる。領域A2内の画像は,図4(B)に示すガイ
ド・ナンバGN=12の発光画像I2の被写体像OB2の
画像が用いられている。領域A2内の画像に対応する被
写体OB2までの距離は,ガイド・ナンバGN=12に対
応する到達距離3mに等しいものとなる。領域A3内の
画像は,図4(C)に示すガイド・ナンバGN=20の発
光画像I3の被写体像OB3の画像が用いられている。
領域A3内の画像に対応する被写体OB3までの距離
は,ガイド・ナンバGN=20に対応する到達距離5mに
等しいものとなる。
【0072】撮像範囲内に存在する複数の被写体のそれ
ぞれの距離が分かるようになる。
【0073】図9は,他の実施例を示すもので,画像合
成のやり方を示している。
【0074】上述したようにガイド・ナンバGN=4の
発光量による発光により得られた発光画像I1,ガイド
・ナンバGN=12の発光量による発光により得られた発
光画像I2,ガイド・ナンバGN=20の発光量による発
光により得られた発光画像I3,およびガイド・ナンバ
GN=28の発光量による発光により得られた発光画像I
4が得られる。
【0075】これらの発光画像I1からI4のうち,有
効レンジ(たとえば,12ビット・ディジタル・データで
あれば1000から3000までの間のあるディジタル・デー
タ)内にある画像部分が画素単位で抽出される。もっと
も,画素単位でなくともよいのはいうまでもない。発光
画像I1からは被写体像OB1の画像部分i1,発光画
像I2からは被写体像OB2の画像部分i2,発光画像
I3からは被写体像OB3の画像部分i3がそれぞれ抽
出される。抽出された画像部分i1,i2およびi3か
ら一駒の合成画像が生成される。
【0076】非発光画像I0では暗い部分がある場合で
も生成された合成画像は,すべての部分で適正な明るさ
をもつものとなっている。
【0077】図10(A)および(B)は,画素ごとの画
像データのレベルを示している。
【0078】これらの図において,D1,D2,D3お
よびD4は,発光画像I1,I2,I3およびI4から
得られる画素の画像データ・レベルをそれぞれ示してい
る。画素P1については,画像データD1のレベルは12
0,画像データD2のレベルは900,画像データD3のレ
ベルは2100,画像データD4のレベルは4000である。有
効レンジ(1000〜3000)内にある画像データは,画像デ
ータD3であるから,画素P1については,画像データ
D3が利用される。
【0079】同様にして,画素P2については,画像デ
ータD3およびD4が有効レンジ内にあるものと判定さ
れ,画素P3については,画像データD4が有効レンジ
内にあるものと判定される。そのほかの画素P4からP
9についても有効レンジ内にある画像データが検出され
る。
【0080】有効レンジ内に入る画像データのレベルが
同一画素について2つ以上ある場合,たとえば,画素P
5のように,画像データD2およびD3の2つある場
合,その画素P5の回りに隣接する画素P1からP4お
よびP6からP9ならびに画素P5のうち,有効レンジ
内にあると検出された画像データの数が多いものに対応
する画像データがその画素P5についての画像データと
される。図10(A)および(B)の例であれば,画素P
1から画素P9の中で,有効レンジ内にある画像データ
D1は,画素P7とP8の2個,有効レンジ内にある画
像データD2は,画素P4,P5,P8およびP9の4
個,有効レンジ内にある画像データD3は,画素P1,
P2,P4,P5およびP6の5個,有効レンジ内にあ
る画像データD4は,画素P2およびP3の2個であ
り,画像データD3の数がもっとも多い。したがって,
画素P5の画像データは,D3のものとされる。
【0081】図10(B)は,このようして決定されたそ
れぞれの画像データ・レベルを示している。このように
して図9に示す合成画像が生成される。
【0082】また,有効レンジ内の画像データが無い画
素については有効レンジにもっとも近い画像データを選
択するようにすればよい。もっとも,非発光画像の画像
データを利用するようにしてもよい。
【0083】図11から図13は,さらに他の実施例を示す
ものである。
【0084】図11は,図1に示すディジタル・スチル・
カメラを用いた画像記録処理手順を示すフローチャー
ト,図12および図13は,撮像により得られた画像の一例
である。
【0085】この実施例においては,撮像範囲内に複数
の被写体がある場合に複数の被写体の中の主被写体が適
正な明るさとなるようにするものである。
【0086】シャッタ・レリーズ・ボタンが半押しされ
ると(ステップ71でYES),被写体が撮像され,図12
に示すような被写体像を表す画像データが得られる。得
られた画像データによって表される画像の輝度分布情報
が算出される(ステップ72)。輝度分布情報は,画素ご
とに得られる。画素ごとの輝度evが一駒の被写体像すべ
てについて算出される。したがって,水平方向1280画素
垂直方向960画素の約130万個の輝度分布情報が得られ
る。もっとも,画素ごとでなくとも複数画素からなる領
域ごとに輝度分布情報を得るようにしてもよい。
【0087】つづいて,自動合焦制御が行われ,合焦す
る被写体までの距離が算出される(ステップ73)。
【0088】シャッタ・レリーズ・ボタンが全押しされ
ると(ステップ74でYES),上述たプリ撮像処理(図
2の処理)が行われる。このプリ撮像処理により,図4
(A)から(D)に示すように複数駒の発光画像I1か
らI4が得られる。得られた複数駒の発光画像I1から
I4のうち,自動合焦制御により算出された距離を到達
距離にもつ発光画像が選択される。選択された発光画像
内において適正な明るさをもつ画像部分(画像データが
有効レンジ内にある部分)が撮像範囲内の複数の被写体
像のうち主被写体像と判断される。このようにして判断
された主被写体像が適正な明るさとなるように自動露光
調整が行われる(ステップ76)。たとえば,合焦する被
写体までの距離が3mと算出されると,図4(A)から
(D)に示す発光画像I1からI4のうち到達距離が3
mである図4(B)に示す発光画像I2が選択される。
この発光画像I2内において適正な明るさをもつ被写体
像部分は,被写体像はOB2であるから,図13に示すよ
うにこの被写体像OB2の画像部分に対応する輝度分布
情報ev0を用いて自動露光調整が行われる。
【0089】自動露光調整が終了すると,記録用に被写
体が撮像(本撮像)される(ステップ77)。本撮像によ
り得られた画像データがメモリ・カード25に記録される
(ステップ78)。
【0090】撮像範囲内に複数の被写体が含まれている
場合であっても,合焦する主被写体像が適正な明るさを
もつように露光調整が行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディジタル・スチル・カメラの電気的構成を示
すブロック図である。
【図2】プリ撮像処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】非発光画像の一例である。
【図4】(A)から(D)は,発光画像の一例である。
【図5】測距処理手順を示すフローチャートである。
【図6】撮像により得られた画像の一例である。
【図7】画像データ・レベルと反射率との関係を示して
いる。
【図8】距離情報画像の一例である。
【図9】合成画像を生成するやり方を示している。
【図10】(A)および(B)は,画素ごとの画像デー
タ・レベルを示している。
【図11】画像記録処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図12】撮像により得られた画像の一例である。
【図13】撮像により得られた画像の一例である。
【符号の説明】
1 発光装置 12 撮像素子 16 CPU I0 非発光画像 I1〜I4 発光画像 OB1〜OB3 被写体(被写体像)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/60 180 H04N 5/235 5C022 H04N 5/232 101:00 5L096 5/235 G02B 7/11 N // H04N 101:00 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2F112 AD03 BA03 CA02 CA04 EA05 EA07 FA45 GA01 2H002 DB25 DB28 DB30 HA04 JA07 2H011 AA03 BA51 BB04 DA07 DA08 2H051 AA00 BB31 DA03 DA19 DA22 EB01 EB02 EB07 5B057 AA20 CA08 CA12 CB08 CB12 CH01 CH11 CH14 DA16 DB02 DB09 DC23 5C022 AA13 AA15 AB15 AB17 AC42 5L096 CA02 FA66 HA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像範囲内の被写体の画像を表す画像デ
    ータを出力する撮像装置,発光量の異なる複数回の発光
    を行うように発光装置を制御する発光制御手段,上記発
    光制御手段による制御のもとに行われる複数回の発光お
    よび上記発光装置の発光停止のそれぞれのタイミングで
    撮像範囲内の被写体を繰り返して撮像するように上記撮
    像装置を制御する撮像制御手段,ならびに発光停止タイ
    ミングにおける撮像により上記撮像装置から出力された
    非発光画像データおよび複数回の発光タイミングにおけ
    るそれぞれの撮像により上記撮像装置から出力された発
    光画像データにもとづいて上記撮像範囲内に存在する被
    写体までの距離を算出する算出手段,を備えた測距装
    置。
  2. 【請求項2】 撮像範囲内の被写体の画像を表す画像デ
    ータを出力する撮像装置,上記撮像範囲内の被写体の輝
    度分布を算出する輝度分布算出手段,上記撮像範囲内の
    被写体までの距離ごとに,上記撮像装置から出力された
    画像データによって表される画像内の被写体領域を複数
    個規定する被写体領域決定手段,および上記輝度分布算
    出手段によって算出された輝度分布であって,上記被写
    体領域決定手段により決定された複数個の被写体領域の
    うち,合焦対象の被写体領域の輝度分布にもとづいて,
    上記撮像装置の露出量を決定する露出量決定手段,を備
    えた露出量決定装置。
  3. 【請求項3】 撮像範囲内の被写体の画像を表す画像デ
    ータを出力する撮像装置,発光量の異なる複数回の発光
    を行うように発光装置を制御する発光制御手段,上記発
    光制御手段による制御のもとに得られる複数回の発光お
    よび上記発光装置の発光停止のそれぞれのタイミングで
    撮像範囲内の被写体を繰り返して撮像するように上記撮
    像装置を制御する撮像制御手段,上記撮像制御手段によ
    る制御のもとに上記撮像装置から出力された複数駒分の
    画像データによって表される画像のそれぞれの画像を複
    数の領域に分割する領域分割手段,複数駒の画像の対応
    する領域のうち,所定のレベルの明るさをもつ領域を決
    定する領域決定手段,および上記領域決定手段により決
    定された領域内の画像を表す画像データを用いて一駒の
    画像を生成する画像合成手段,を備えた画像合成装置。
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