JP2003238455A - ブテンの二量化組成物およびそれを用いるアルコールの製造方法 - Google Patents

ブテンの二量化組成物およびそれを用いるアルコールの製造方法

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JP2003238455A
JP2003238455A JP2003026192A JP2003026192A JP2003238455A JP 2003238455 A JP2003238455 A JP 2003238455A JP 2003026192 A JP2003026192 A JP 2003026192A JP 2003026192 A JP2003026192 A JP 2003026192A JP 2003238455 A JP2003238455 A JP 2003238455A
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octene
octenes
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Keiichi Sato
啓一 佐藤
Yuji Kawaragi
裕二 河原木
Yasuko Tono
泰子 東野
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤用アルコールの原料として優れたブテ
ン類の二量化組成物を提供する。また、該二量化組成物
を用いて可塑剤原料としてすぐれたアルコールを得る。 【解決手段】 ブテンの二量化によって得られる高分子
量生成物であって、オクテンの含有率が70重量%以上
であり、オクテン中のノルマルオクテン、モノメチルヘ
プテン及びジメチルヘキセンの含有量の総和が90重量
%以上であり、オクテン中のジメチルヘキセン以上の高
分岐体の含有量が15重量%以下であり、かつオクテン
の平均分岐度が0.85〜1.15であることを特徴と
するブテンの二量化組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブテン(以下、ブテ
ン類ということがある)の二量化反応で生成するオクテ
ン(以下、オクテン類ということがある)を主体とする
ブテン類の二量化組成物、さらには該二量化組成物を用
いて可塑剤原料として有用なアルコールを製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレン、プロピレン、ブテン等の低級
モノオレフィンを均一二量化反応させる触媒系について
は、これまで盛んに研究が行なわれている。触媒として
は、遷移金属を中心触媒成分とするチーグラー型触媒
が、通常、低級モノオレフィンの二量体選択性の面で優
れており、中でもニッケル化合物と有機アルミニウムハ
ロゲン化物との混合物から得られる触媒を使用した場合
は、二量化活性及び選択性共に良好な結果が得られてい
る。さらに、ブテン類の二量化については、改良された
オクテン収率を与える方法として特公平3−42249
号に、5〜20個の炭素原子を有する高級モノ−または
ジ−カルボン酸のニッケル塩および有機ホスフィンとハ
ロゲン化ニッケルとの配位錯体からなる群から選ばれる
ニッケル化合物と有機アルミニウム化合物および水素か
らなる触媒系が提案されている。
【0003】これらブテン類の二量化反応では、生成す
るオクテン類が種々の骨格異性体、例えば、n−オクテ
ン、3−メチルヘプテン、3,4−ジメチルヘキセン等
の骨格異性体の混合物としてばかりでなく、二量化反応
と競争的に起こる異性化反応により多数の二重結合異性
体の混合物として得られることが一般的に知られてい
る。さらに、上記二量化反応で得られるオクテン類をヒ
ドロホルミル化反応及び水素反応させることにより得ら
れる炭素数9のアルコール(以下、「INA」という)
が塩化ビニル系樹脂の可塑剤の原料として好適に使用さ
れることは既に知られている(米国特許第789777
号、特公昭61−15849号等)。そしてINAは、
これまで可塑剤原料用アルコールとして汎用的に広く使
用されてきた、プロピレンのヒドロホルミル化、二量化
及び水素化によって得られる2−エチルヘキサノールに
比較して、耐熱性や低温柔軟性の点で優れた塩化ビニル
系樹脂の可塑剤用アルコールであることも知られてい
る。
【0004】一方、ブテン類の二量化方法以外にオクテ
ン類を製造する方法としてオレフィン類のオリゴマー化
反応がある。例えば、特開平1−132534号には、
炭素数2〜10個のオレフィンをトリアルキルピリジン
化合物または有機リン化合物で表面処理したゼオライト
触媒を用いてオリゴマー化する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、ブテン
類の二量化により得られるオクテン類は直鎖状ならびに
種々の分岐鎖状の構造を有し、かつ二重結合位置の異な
った多数の異性体の混合物として得られる。これらの生
成物を例えば前述のヒドロホルミル化反応の原料として
用いた場合、一般的に分岐度が低いほうがヒドロホルミ
ル化の反応活性は高く、分岐度の高いオクテン類は未反
応物として系中に残存する。また、オクテン類のヒドロ
ホルミン化及び水素化反応によって生成するINAを可
塑剤原料として用いる場合、分岐度が低いINAのほう
が塩化ビニル系樹脂の重要な性能である耐寒性や耐揮発
性等の性能がすぐれているという利点がある。
【0006】ところが、ブテン類の二量化反応では反応
基質中に2−ブテンのような内部オレフィンが多量含ま
れているのが一般的であり、こうした内部オレフィンを
多量含む反応基質から経済性良く高収率で、かつ分岐度
の低いオクテン類を得ることは極めて困難である。前述
の特公平3−42249号で提案されたn−ブテン類の
二量化触媒系でも、得られたオクテン混合物は分岐度の
高い3,4−ジメチルヘキセンの生成割合が高いために
工業的利用、特に、上述した可塑剤分野への利用にはあ
まり適切ではない。また、前述の米国特許第78977
7号および特公昭61−15849号等で提案されたI
NAの製法でもこうした点で必ずしも満足しうるもので
はない。
【0007】さらに、特開平1−132534号で提案
されているオレフィン類のオリゴマー化方法でも、生成
物は広範囲な炭素数を有するオレフィン混合物として得
られるために分留工程が複雑であること、また生成物中
のオクテン選択性が必ずしも十分でないこと等を考慮す
ると、オクテン類を経済性良く、かつ選択的に製造する
方法としては必ずしも満足できるものではない。従っ
て、ブテン類の二量化において、オクテン類の収率およ
び分岐度の低いオクテン類の選択性を向上させることの
できる触媒系の開発、および分岐度の低いINAを選択
的にかつ高収率で製造できる方法を開発することが本発
明が解決すべき課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、オクテン
類の製造ならびにINAの製造における上記の課題を解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の二量化触媒を用
いてブテン類を二量化すれば高収率でかつ特定の範囲の
オクテン類を選択的に製造することができ、また、該特
定の範囲のオクテン類を用いてINAを製造すれば、可
塑剤性能が著しく改善されることを見い出して本発明を
完成した。
【0009】即ち、本発明のブテンの二量化組成物は、
ブテンの二量化によって得られる高分子量生成物であっ
て、オクテンの含有率が70重量%以上であり、オクテ
ン中のノルマルオクテン、モノメチルヘプテン及びジメ
チルヘキセンの含有量の総和が90重量%以上であり、
オクテン中のジメチルヘキセン以上の高分岐体の含有量
が15重量%以下であり、かつオクテンの平均分岐度が
0.85〜1.15であることを特徴とする。さらに、
本発明のアルコールの製造方法は、該二量化組成物をヒ
ドロホルミル化反応および水素化反応に供することを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用されるブテン類としては、1−ブテ
ン、2−ブテンそれぞれの単品の他にこれらの混合物、
又はナフサ等の炭化水素油の熱分解によって得られるC
4 留分(BB留分)からブタジエンおよびイソブテンを
分離した後のn−ブテン含有率の高いブテン留分などが
好適に使用出来る。また、重質油等の炭化水素油の接触
分解(FCCなど)によって得られるBB留分は主にブ
テンとブタンとの混合物であり、これからイソブテンを
蒸留分離したこれらブテン類の二量化反応に対しては、
本発明で用いられる特定の触媒系を使用することによっ
て、極めて低分岐度のオクテン類を高活性で製造するこ
とが出来る。ここで分岐度とは炭化水素主鎖から分岐し
たメチル基、エチル基等の基の数を表し、例えば、n−
オクテン、3−メチルヘプテンおよび3,4−ジメチル
ヘキセンの分岐度は夫々0,1および2である。オクテ
ン類の平均分岐度とはオクテン混合物中のオクテン成分
(n−オクテン、3−メチルヘプテン、3,4−ジメチ
ルヘキセン等)の分岐度の平均値である。例えば、3−
メチルヘプテンと3,4−ジメチルヘキセンが等量含ま
れている混合オクテンの場合の平均分岐度は1.5とな
る。
【0011】本発明で用いられる二量化反応触媒は
(i)ニッケル−ハロゲン結合を有しない有機ニッケル
化合物、(ii)トリアリールホスフィンおよび/または
モノアルキル・ジアリールホスフィン、(iii)有機アル
ミニウム化合物および(iv)水素からその場で生成され
る触媒系である。本発明で用いられるニッケル−ハロゲ
ン結合を有しない有機ニッケル化合物としては、例え
ば、各種の有機ニッケル塩、具体的には、ギ酸ニッケ
ル、トリフルオロ酢酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、酢
酸ニッケル、オクタン酸ニッケル、ドデカン酸ニッケ
ル、ナフテン酸ニッケル、オレイン酸ニッケル、安息香
酸ニッケルなどのニッケルのカルボン酸塩が挙げられ
る。これらのカルボン酸塩は脱水して用いるのが好適で
あり、また、好ましくは炭素数が1〜18のカルボン酸
塩、より好ましくは炭素数が1〜8のカルボン酸塩、更
に好ましくは炭素数が1〜4のカルボン酸塩が用いられ
る。他の好ましい例としては、ビス(アセチルアセトナ
ート)ニッケル、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセト
ナート)ニッケル、ビス(シクロオクタジエン)ニッケ
ル等の、無機根を含まない錯化合物が挙げられ、特にア
セチルアセトナート錯化合物が好ましい。
【0012】有機ニッケル化合物として、ハロゲンが直
接ニッケルと結合しているニッケル−ホスフィン錯化合
物を用いた場合には、二量化活性が低下するか、所望と
するオクテン類の選択性が低下することがある。具体的
には、有機ニッケル塩が、NiCl2 (PEt32
NiCl2 (PCy32 (ここでEtはエチル基、C
yはシクロヘキシル基を表す)のような、配位ホスフィ
ンがアルキルまたはシクロアルキルホスフィンのものの
場合には、二量化反応性は良好に進行するものの、生成
するオクテン類は分岐度の高い生成物分布を示し、一
方、NiCl2 (PPh3 2 (ここでPhはフェニル
基を表す)のような本発明で用いるアリールホスフィン
が配位したハロゲン化有機ニッケル錯化合物を用いた場
合には、生成するオクテン類は本発明の触媒系の場合と
同様、低分岐度の生成物分布を示すが、二量化活性は低
くなる。
【0013】この場合の低活性の要因としてはニッケル
錯体の溶解性の低さが挙げられ、上記したPPh3 のよ
うなトリアリールホスフィン(ソフトなホスフィン)が
配位したハロゲン化ニッケル錯体はPEt3 やPCy3
のようなトリアルキルホスフィン(ハードなホスフィ
ン)が配位したハロゲン化ニッケル錯体、あるいは本発
明で用いるハロゲンが直接ニッケルに結合していないニ
ッケル化合物とホスフィンとの組合せの形態に比べて、
一般的に、溶媒ならびに反応基質であるブテン類に対す
る溶解性は低く、このために二量化反応に寄与する活性
な触媒成分量が低下するために反応性が低下するものと
推定される。
【0014】また、有機アルミニウム化合物としては、
例えば以下に示す化合物が使用できる。即ち、一般式A
lR3 (ここでRは炭素数1〜5個のアルキル基を表
す)で示されるトリアルキルアルミニウム化合物とし
て、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチ
ルアルミニウム、トリ−i−プロピルアルミニウム、ト
リ−i−ブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミ
ニウム等が挙げられる。あるいは一般式AlR2 X、A
lRX2 、Al23 3 (ここでRは炭素数1〜5個
のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す)で示さ
れるモノハロゲノ・ジアルキルアルミニウム、ジハロゲ
ノ・モノアルキルアルミニウムあるいはセスキハロゲノ
・アルキルアルミニウム化合物として、ジエチルアルミ
ニウムモノクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムセスキクロリド、プロピルアルミニ
ウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド等
が挙げられる。また、前記したトリアルキルアルミニウ
ム化合物やハロゲノアルキルアルミニウム化合物が部分
的に加水分解された有機アルミノキサン化合物等を挙げ
ることが出来る。これら有機アルミニウム化合物の中で
もハロゲン化アルキルアルミニウム化合物が好ましく、
中でもエチルアルミニウムジクロリド等のジハロゲノ・
モノアルキルアルミニウム化合物がより好ましい。
【0015】本発明方法では、ニッケル−ハロゲン結合
を有しない有機ニッケル化合物、有機アルミニウム化合
物および水素並びにトリアリールホスフィンまたはモノ
アルキル・ジアリールホスフィンからその場で生成され
る触媒系を使用することにより、高収率で低分岐度のオ
クテン混合物を得ることができ、これを原料とすること
によりヒドロホルミル化の反応活性が増大し、また、ヒ
ドロホルミル化及び水素化反応を経て得られる混合アル
コール(INA)の低分岐度化を可能にする。
【0016】触媒構成成分に本発明で使用するホスフィ
ン化合物が無い場合や、他のホスフィン化合物、例え
ば、トリアルキルホスフィンやトリシクロヘキシルホス
フィン等を用いた場合には、得られるオクテン類の分岐
度は満足できるものではなく、これらオクテン類を原料
として製造されるINAの可塑剤性能も必ずしも満足で
きるものではない。可塑剤の性能は、可塑化効率、
揮発減量(耐熱性)、低温柔軟性、ケロシン抽出性
(耐油性)、電気抵抗(絶縁性)などを総合的に評価
する必要があり、単一の性質、例えば、耐熱性のみの問
題ではないが、本発明方法で得られるINAは総合的に
見ても優れた可塑剤性能を与える。
【0017】本発明で使用されるトリアリールホスフィ
ンとしては例えば、一般式PAr3(ここでArは置換
基を有していても良いフェニル基またはナフチル基を表
し、該置換基は炭素数1〜6個のアルキル基、アリール
基、シクロアルキル基等の炭化水素基、アルコキシ基、
又はCl、Br、F等のハロゲン原子を表す)で示され
る化合物が使用できる。具体的には、トリフェニルホス
フィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、ト
リス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(m
−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(p−メトキシ
フェニル)ホスフィン、トリス(o−メトキシフェニ
ル)ホスフィン、トリス(p−ビフェニリル)ホスフィ
ン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホ
スフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリス(p−
イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,
6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3,5
−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリ−1−ナフチル
ホスフィン、p−トリル・ジフェニルホスフィン、m−
トリル・ジフェニルホスフィン、ジ−p−トリル・フェ
ニルホスフィン、o−トリル・ジフェニルホスフィン、
2−ビフェニリル・ジフェニルホスフィン、1−ナフチ
ル・ジフェニルホスフィン、2−ナフチル・ジフェニル
ホスフィン等が挙げられ、この中でもトリフェニルホス
フィン、トリス(p−置換フェニル)ホスフィンが好適
に用いられる。
【0018】また、本発明で使用されるモノアルキル・
ジアリールホスフィンとしては、例えば、一般式PRA
2 (ここでArは置換基を有していても良いフェニル
基またはナフチル基、好ましくはフェニル基を表し、該
置換基は例えば炭素数1〜6個のアルキル基、アリール
基、シクロアルキル基等の炭化水素基、アルコキシ基又
はCl、Br、F等のハロゲン原子、好ましくは炭素数
1〜6個のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8個のア
ルキル基を表わす)で示される化合物が使用できる。具
体的には、n−プロピル・ジフェニルホスフィン、i−
プロピル・ジフェニルホスフィン、n−ブチル・ジフェ
ニルホスフィン、n−オクチル・ジフェニルホスフィ
ン、ジ−p−トリル・n−ブチルホスフィン等が挙げら
れる。
【0019】本発明方法では、第4触媒成分として水素
を用いる。その作用については明らかではないが、反応
系中の不純物除去(例えば、共役ジエン等の反応阻害物
質)、触媒活性種の生成促進、触媒安定性の寄与等種々
推定され、いずれにせよ水素を共存させることで明らか
に二量化反応活性は増大する。その使用量は特に限定さ
れるものではなく触媒活性に好ましい結果をもらたす量
を用いればよく、通常水素分圧として0.01〜50k
g/cm2 、好ましくは0.1〜20kg/cm2 であ
る。
【0020】本発明で実施されるブテン類の二量化反応
では、その触媒系を生成させるために、前記したニッケ
ル−ハロゲン結合を有しない有機ニッケル化合物、トリ
アリールホスフィンおよび/またはモノアルキル・ジア
リールホスフィン化合物、有機アルミニウム化合物およ
び水素の各触媒成分をどのような順序で混合してもよい
が、先ずニッケル−ハロゲン結合を有しない有機ニッケ
ル化合物とトリアリールホスフィンまたはモノアルキル
・ジアリールホスフィン化合物とを混合してから用いる
か、これらの錯体として用いるのが好ましく、またこれ
らNi−P化合物と有機アルミニウム化合物とをブテン
類存在下で同時接触させることが高収率で低分岐度のオ
クテン類を得るために好ましい。
【0021】また本発明方法では反応溶媒の使用は必須
ではないが、反応に対して不活性な溶媒、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族
炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂
肪族炭化水素およびクロルベンゼン等のハロゲン化芳香
族炭化水素等を存在させて用いることができる。二量化
反応での液相におけるニッケル成分の濃度は、通常10
-2〜102 mmol/lである。各触媒成分間のモル比
は二量化活性及び生成物分布に対して影響を与えるが、
本発明における触媒中のニッケル化合物に対する有機ア
ルミニウム化合物のモル比は、通常、2〜100の範囲
であり、好ましくは5〜50である。また、上記したト
リアリールホスフィン又はモノアルキル・ジアリールホ
スフィン化合物対有機ニッケル化合物のモル比は0.0
5〜20、好ましくは0.5〜5である。
【0022】触媒中の有機ニッケル化合物に対する有機
アルミニウム化合物のモル比が低すぎると、二量化反応
中に微量存在する酸素や水分等と反応して触媒活性が急
激に低下するし、また必要以上に高い条件で行なっても
二量化活性の大幅な向上はなく、また経済的にも有利で
ない。また、ホスフィン化合物対有機ニッケル化合物の
モル比が低すぎると、二量化活性は低下し、生成オクテ
ンの分岐度が高くなる。逆に、高すぎると有機アルミニ
ウム化合物の存在量にもよるが、二量化活性は低下する
し、また経済的にも有利でない。
【0023】本発明で実施される二量化反応条件として
は、反応温度は通常−10〜100℃、好ましくは0〜
80℃、更に好ましくは10〜80℃であるが、これは
プロセスの生産性や使用する有機ニッケル化合物および
有機アルミニウム化合物の安定性等に依存し適宜設定さ
れる。触媒成分をブテン類の液相中に充分存在させるこ
とが効果的であり、反応圧力は2〜30kg/cm2
度が好ましい。また、本発明の二量化方法では、反応原
料中にメタン、エタン、プロパン、ブタン等のパラフィ
ン系炭化水素や窒素、アルゴン、二酸化炭素等の不活性
ガスを含有していても実施することができる。二量化反
応方式としては連続式でも回分式でも実施することがで
きる。
【0024】本発明の二量化方法では反応条件、特に触
媒濃度、反応温度、反応時間(接触時間)の生成物選択
性に与える影響が大きい。一般的に、反応条件を高める
ことで反応活性は向上するが、三量化以上の反応性も増
大してくるために所望のオクテン類の選択性が低下し、
特にノルマル体及びモノメチル体の含有量の減少が起こ
る。
【0025】本発明で実施される二量化反応によって、
特に可塑剤用INAの原料として優れたオクテン類を選
択的にかつ高収率で得ることが可能である。特に本発明
で生成するオクテン類は、通常、固体リン酸触媒やSi
2 、Al23 等の無機多孔性担体にNiを担持した
触媒等で二量化反応を行った場合に生成する炭素−炭素
結合開裂を伴った骨格異性体を殆ど含有せず、ノルマル
オクテン、モノメチルヘプテンおよびジメチルヘキセン
の含有量の総和は90重量%以上である。しかも2分岐
型のジメチルヘキセン以上の高分岐体の含有量は15重
量%以下であり、かつ前記したオクテン類の平均分岐度
が1.15以下のオクテン類組成物を与える。更に、該
二量化反応で得られる生成物中のオクテン類含有量(選
択率)は70重量%以上である。ここで高分子量生成物
とは、ブテン類のオリゴマー化反応で一般的に生成する
分子量が400以下の化合物を意味する。
【0026】このような低分岐度のオクテン類は、例え
ば、可塑剤用アルコールの前駆体であるアルデヒドの製
造法、即ち、ヒドロホルミル化反応に用いても、従来あ
るオクテン類組成物よりも高転化率まで反応を押し込む
ことが可能であり、経済的観点からも好ましい化合物で
ある。また、該オクテン類をヒドロホルミル化反応及び
水素化反応を経てアルコールまで導いた場合、それから
製造される可塑剤は、従来あるオクテン類組成物由来の
可塑剤に比べて可塑剤性能である耐寒性、脆化性、揮発
性といった性能が改善されるので、産業的にも利用価値
が大きい。
【0027】上記したような好ましい結果をもたらすオ
クテン類を主体とするブテン類の二量化組成物として
は、該二量化反応で得られる高分子量生成物のオクテン
類の含有率が70重量%以上、好ましくは80重量%以
上、更に好ましくは90重量%以上であり、生成オクテ
ン類がその骨格構造においてノルマルオクテン、モノメ
チルヘプテンおよびジメチルヘキセンの総和が90重量
%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは9
9重量%以上の含有量であり、その中のジメチルヘキセ
ン以上の高分岐体の含有量が15重量%以下、好ましく
は10重量%以下、より好ましくは7重量%以下、更に
好ましくは5重量%以下であり、かつ、前述のように定
義される生成オクテン類の平均分岐度が0.85〜1.
15、好ましくは0.85〜1.10、より好ましくは
0.85〜1.00、更に好ましくは0.90〜0.9
5である。
【0028】次に、前述したブテン類の二量化反応で得
られたオクテン類を原料として炭素数9のアルコールを
製造する方法について詳細に説明する。本発明方法で
は、通常、先ず、前記ブテン類の二量化反応で得たオク
テン類を常圧あるいは減圧下で蒸留精製して少量含まれ
ている高沸点成分等を分離し、次いで、蒸留精製して得
られたオクテン留分を一酸化炭素および水素とヒドロホ
ルミル化反応させて炭素数9のアルデヒドを製造する。
上記ヒドロホルミル化反応は常法に従って行われる。ヒ
ドロホルミルの反応条件も特に臨界的なものでなく、従
来公知のロジウム法やコバルト法のいずれも使用出来
る。
【0029】ロジウム法の場合のロジウム源としてはR
h(OAc)3 などの有機塩、Rh(NO33 、Rh
Cl3 などの無機塩あるいはRh(acac)(CO)
2 、[Rh(OAc)(COD)]2 、Rh4 (CO)
12、Rh6 (CO)16、RhH(CO)(Ph3 P)
3 、[Rh(OAc)(CO)2 2 、[RhCl(C
OD)]2 などの錯体などいずれも使用できる。(ここ
でAcはアセチル基、acacはアセチルアセトナー
ト、CODはシクロオクタジエンをそれぞれ表わす。) コバルト法の場合のコバルト源としては、ラウリン酸コ
バルトなどの有機酸塩、Co(NO3 2 などの無機酸
塩のほか、Co2 (CO)8 、CoH(CO) 4 などの
錯体が使用できる。反応応力としては、通常、常圧〜3
00kg/cm 2 G、反応温度としては通常、50℃〜
150℃、H2 /CO比としてはモル比で通常、1〜1
0、触媒濃度としては通常、0.1〜1000ppm
(Rh原子として)の条件が採用される。配位子として
はトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイト
などの有機リン化合物やそのオキシドなどが、上記触媒
に対するモル比で通常1〜1000で適宜用いられる。
【0030】反応溶媒は用いなくても良いが、必要に応
じて反応に不活性な溶媒、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、
ジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、ジエチルフタレート、ジ
オクチルフタレート等のエステル類などが用いられる。
また、ヒドロホルミル化反応により生成したアルデヒド
類、アルコール類を溶媒とすることもできる。またアル
デヒドの重縮合物などの高沸点副生物も用いることがで
きる。反応方式は連続方式および回分方式のいずれでも
行うことが出来る。
【0031】上記ヒドロホルミル化反応では、配位子の
影響はもちろんのこと、使用する中心金属触媒によって
生成するアルデヒドの構造が大きく異なってくる。即
ち、一般的に、ロジウム触媒ではコバルト触媒に比較し
てヒドロホルミル化活性は極めて速いものの、内部異性
化能が強いため分岐鎖状アルデヒドが生成し易い。とこ
ろが、前述した本発明で用いられるオクテン類は低分岐
度であるため、ロジウム法ヒドロホルミル化反応を実施
しても最終的に得られるアルコールは比較的低分岐度の
ものが得られ、かつヒドロホルミル化活性も増大すると
いう利点がある。
【0032】次に、得られたアルデヒドの水素化反応に
より炭素数9のアルコールを製造するが、これは通常の
方法で行なうことができる。即ち、Ni、Cr、Cu等
の通常の水素化触媒を使用し、反応応力は通常、常圧〜
150kg/cm2 G、反応温度は通常、40℃〜30
0℃で行われる。次いで通常の蒸留精製により炭素数9
のアルコール(即ちINA)を得ることができる。上記
のようにして得られたINAは、無水フタル酸、アジピ
ン酸等の酸と通常の方法でエステル化反応させ、次いで
精製することにより可塑剤(例えばフタレート可塑剤)
とすることが出来、得られた可塑剤は優れた性能を有す
る。
【0033】
【実施例】以下に本発明の具体的態様につき、実施例に
基づいて更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を
越えない限り、以下の実施例によって限定されるもので
はない。 実施例1 (1)オクテン類の合成 モレキュラシーブ13Xにより充分脱水したトランス−
2−ブテン1.77kgおよびエチルアルミニウムジク
ロリド(25.45mmol)のn−ヘプタン溶液を内
容積5LのSUS製誘導撹拌型オートクレーブに窒素雰
囲気下に仕込んだ。次にオートクレーブを撹拌させた状
態で、予めオートクレーブに接続してある触媒容器に仕
込んであった酢酸ニッケル(2.05mmol)のキシ
レン溶液及びトリフェニルホスフィン(6.15mmo
l)のキシレン溶液を水素加圧下でオートクレーブに圧
入することで反応を開始させ、45℃、全圧7.5kg
/cm2 Gで3時間反応させた。反応後、10%硫酸水
溶液で処理して触媒を不活性化した後、有機相を分離し
た。この有機相の一部を5%Pd/C触媒を用いて水添
処理した後、ガスクロマトグラフィーでオクテン類の骨
格構造を分析した結果を以下に示す。
【0034】n−オクテン17%、3−メチルヘプテン
79%、3,4−ジメチルヘキセン4% 平均分岐度=0.87 また、生成した混合オクテンの選択率は87.0重量%
であった。上記操作を2回実施した。 (2)蒸留によるオクテン留分の収得 上記(1)で得られた二量化反応液を、内径30mm×
5段のオールダーショウ型蒸留器にて常圧で精留し、軽
沸溶媒、高沸生成物及び触媒成分を分離することで塔頂
温度〜127℃までのオクテン留分を収得した。 (3)INAの合成 内容積1LのSUS製誘導撹拌型オートクレーブに窒素
雰囲気下で、上記(2)で得たオクテン留分600ml
及びRh(acac)(CO)2 150mg、下記構造
のホスファイト化合物4.65gを加え、H2 /CO=
1のオキソガスで全圧50kg/cm2 Gに保持し、1
30℃で反応させた。5時間後にガスの吸収が無くなっ
たので、反応器を室温まで冷却し、オキソガスを放出し
た後、反応液を全量収得した。次いで圧力10mmHg
の減圧単蒸留によりアルデヒドおよびアルコールを収得
した。
【0035】
【化1】 (ただし、式中、+…第3級ブチル基)
【0036】次に、内容積1LのSUS製誘導型オート
クレーブに窒素雰囲気下で、上記単蒸留の収得液600
ml及びニッケル−クロム担持固体触媒60gを仕込
み、水素ガスで全圧100kg/cm2 Gに保持し、反
応温度150℃で反応させた。4時間後、ガス吸収が止
まったのでオートクレーブを冷却し、水素ガスを放出し
た後反応液を全量取り出し、固体触媒を濾過して取り除
いた後、内径30mm×5段のオールダーショウ型蒸留
器で精留した。水素化反応および精留を通してのINA
の収率は95%であった。 (4)可塑剤の合成と評価 上記(3)で得たINAと無水フタル酸とを常法により
エステル化し可塑剤とした。次いで、可塑剤/塩化ビニ
ル樹脂=67/100(重量比)で混合し、常法により
軟質塩化ビニル樹脂とし、種々の試験を行なった。結果
を表−1に示す。
【0037】実施例2 実施例1のオクテン類の合成で、二量化反応触媒のホス
フィン化合物としてトリフェニルホスフィンの代わりに
トリ−m−トリルホスフィンを同量用いた以外は、実施
例1と同様の方法で可塑剤の合成及び評価まで実施し
た。結果を表−1に示す。
【0038】なお、上記二量化反応で得たオクテン類の
骨格構造を分析した結果を以下に示す。 n−オクテン12.3%、3−メチルヘプテン81.4
%、3,4−ジメチルヘキセン6.3% 平均分岐度=0.94 混合オクテン選択率=87.5重量%
【0039】実施例3 実施例1のオクテン類の合成で、二量化反応触媒のホス
フィン化合物としてトリフェニルホスフィンの代わりに
o−トリル・ジフェニルホスフィンを同量用い、反応時
間を2時間とした以外は、実施例1と同様の方法で可塑
剤の合成及び評価まで実施した。結果を表−1に示す。
なお、上記二量化反応で得たオクテン類の骨格構造を分
析した結果を以下に示す。 n−オクテン16.0%、3−メチルヘプテン79.0
%、3,4−ジメチルヘキセン5.0% 平均分岐度=0.89 混合オクテン選択率=89.3重量%
【0040】実施例4 実施例1のオクテン類の合成で、二量化反応触媒のホス
フィン化合物としてトリフェニルホスフィンの代わりに
n−ブチル・ジフェニルホスフィンを同量用いた以外
は、実施例1と同様の方法で可塑剤の合成及び評価まで
実施した。結果を表−1に示す。
【0041】なお、上記二量化反応で得たオクテン類の
骨格構造を分析した結果を以下に示す。 n−オクテン9.4%、3−メチルヘプテン80.9
%、3,4−ジメチルヘキセン9.7% 平均分岐度=1.00 混合オクテン選択率=83.0重量%
【0042】比較例1 実施例1のオクテン類の合成で、二量化反応触媒として
ホスフィン化合物を使用せず、酢酸ニッケル−エチルア
ルミニウムジクロリド−水素触媒系で45℃で5時間実
施した以外は、実施例1と同様の方法で可塑剤の合成及
び評価まで実施した。結果を表−1に示す。なお、上記
二量化反応で得たオクテン類の骨格構造を分析した結果
を以下に示す。 n−オクテン9.0%、3−メチルヘプテン60.7
%、3,4−ジメチルヘキセン30.2% 平均分岐度=1.21 混合オクテン選択率=96.2重量%
【0043】比較例2 実施例1のオクテン類の合成で、二量化反応触媒のホス
フィン化合物としてトリフェニルホスフィンの代わりに
トリエチルホスフィンを同量用いた以外は、実施例1と
同様の方法で可塑剤の合成及び評価まで実施した。結果
を表−1に示す。なお、上記二量化反応で得たオクテン
類の骨格構造を分析した結果を以下に示す。 n−オクテン4.9%、3−メチルヘプテン72.1
%、3,4−ジメチルヘキセン23.1% 平均分岐度=1.18 混合オクテン選択率=93.4重量%
【0044】比較例3 エチルアルミニウムジクロリドで処理したNi/γ−A
23 固体触媒下でトランス−2−ブテンを二量化し
て得たオクテン留分を用いて、実施例1と同様の方法で
可塑剤の合成及び評価まで実施した。結果を表−1に示
す。なお、上記二量化反応で得たオクテン類の骨格構造
を分析した結果を以下に示す。
【0045】ノルマル体15%、モノメチル体63%、
ジメチル体20%、トリメチル体2% 平均分岐度=1.09 混合オクテン選択率=83.0重量%
【0046】実施例5 内容積1LのSUS製誘導撹拌型オートクレーブに窒素
雰囲気下で、前記実施例1で得たオクテン類600ml
及びCo2 (CO)8 3.48gを加え、H2/COモ
ル比1のオキソガスで全圧100kg/cm2 Gに保持
し、130℃で反応させた。8時間後、ガス吸収が止ま
ったので反応器を冷却し、3%NaOH水溶液を圧入し
てコバルト触媒を失活させた後、更に冷却し、オキソガ
スを放出した後、反応液を全量取り出し、液々分離して
有機相を収得した。次いで、実施例1と同様の手法で、
減圧単蒸留でアルデヒド及びアルコールを収得した後、
水素化反応、蒸留精製を経てINAを収得した。このI
NAを用いて無水フタル酸とエステル化し、可塑剤を合
成し、性能評価を行った。結果を表−1に示す。
【0047】比較例4及び5 比較例1及び比較例2で得たオクテン類を用いて、実施
例1に示した方法で可塑剤の合成及び評価まで行なっ
た。結果を表−1に示す。 比較例6 比較例3で得たオクテン類を用いて、実施例1に示した
方法で可塑剤の合成及び評価まで行なった。結果を表−
1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の二量化組成物を用いて製造され
るアルコールは、可塑剤原料として総合的に優れた性能
を示すものであり、工業的利用価値が大きい。
フロントページの続き (72)発明者 東野 泰子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AC21 AC41 BA09 BA20 BA21 BA24 BA32 BA40 BA44 BA45 BA48 BA61 BC10 BC11 BC31 BC32 BE20 BE40 FE11 4H039 CA19 CA60 CB20 CL11 CL45

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブテンの二量化によって得られる高分子
    量生成物であって、オクテンの含有率が70重量%以上
    であり、オクテン中のノルマルオクテン、モノメチルヘ
    プテン及びジメチルヘキセンの含有量の総和が90重量
    %以上であり、オクテン中のジメチルヘキセン以上の高
    分岐体の含有量が15重量%以下であり、かつオクテン
    の平均分岐度が0.85〜1.15であることを特徴と
    するブテンの二量化組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の二量化組成物をヒドロ
    ホルミル化反応および水素化反応に供することを特徴と
    するアルコールの製造方法。
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