JP2003235881A - 調節リングと人工水晶体キット - Google Patents

調節リングと人工水晶体キット

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水晶体嚢外摘出手術後に水晶体嚢内部に設置
し、チン小帯の弛緩・収縮に対応して視力の調節ができ
る人工水晶体キットを提供する。 【解決手段】 水晶体嚢内部に水晶体嚢と同軸に設置さ
れる眼内レンズと、眼内レンズを水晶体嚢内部で水晶体
嚢と同軸に支持する調節リングとを備え、眼内レンズ
は、光学部と光学部の周縁に設けられた複数の支持部と
からなり、調節リングは、前嚢側リング及び後嚢側リン
グと、前嚢側リングと後嚢側リングとの間に設けられた
ばね部材とからなり、前嚢側リングには、眼内レンズの
支持部を支持する支持溝が設けられ、人工水晶体キット
を水晶体内部に設置したとき、眼内レンズの支持部の先
端部は、水晶体嚢の赤道部近傍に当接され、前嚢側リン
グは、ばね部材によって、前嚢方向に付勢され、前嚢側
リングの前嚢側縁部は前嚢と接し、後嚢側リングは、ば
ね部材によって、後嚢方向に付勢され、後嚢側リングの
後嚢側縁部は後嚢と接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水晶体嚢外摘出手
術後に水晶体嚢内に設置する眼内レンズに関するもの
で、眼の調節力を有する人工水晶体キットに関する。
【0002】
【従来の技術】人が遠距離にあるものを注視している状
態から近距離にあるものを注視しても鮮明に見ることが
できるのは、眼の調節作用によって焦点が遠距離から近
距離へと移動しているからである。眼の調節作用は、次
の動作が行われていると考えられている。
【0003】遠距離にあるものを注視しているときは、
レンズの役割をしている水晶体が扁平化した状態に保た
れている。遠距離から近距離にあるものを注視しようと
すると、水晶体を取り巻くように存在する毛様体輪状筋
が収縮する。毛様体と水晶体は、細い繊維状のチン小帯
によって連結されており、毛様体輪状筋が収縮すると、
チン小帯が弛緩する。チン小帯が弛緩すると、水晶体自
身の弾性によって水晶体が球状化して厚みが増し、屈折
度が増加する。その結果、眼の焦点が近距離に合い、鮮
明にものを見ることができる。
【0004】これに対し、近距離のものを注視している
状態から遠距離のものを注視すると、上記と逆の現象が
起こり、毛様体輪状筋が弛緩してチン小帯が収縮し、球
状化していた水晶体が扁平化する。その結果、眼の焦点
が遠距離に合う。
【0005】ところで、通常透明なはずの水晶体が何等
かの原因で濁り、光が眼底に入る前に散乱され、網膜に
像を結ぶ働きが弱くなり、かすんで見えるようになる現
象が起こる場合がある。この状態を白内障という。白内
障は、老人性、先天性、糖尿病性、外傷性、赤外線によ
る職業病性などがあり、近年患者数が増加している。
【0006】この白内障などの水晶体疾患の治療方法と
しては、水晶体内容を摘出した後、水晶体嚢内に眼内レ
ンズを設置する手術が用いられている。
【0007】ここで、水晶体は、両凸レンズの形状をし
ており、水晶体嚢と呼ばれる弾性を有した透明の薄いカ
プセルに包まれている。水晶体嚢の角膜側を前嚢、水晶
体嚢の硝子体側を後嚢と称し、前嚢と後嚢の境目の外周
部分を赤道部という。チン小帯は、水晶体嚢の周辺部に
付着し、水晶体と毛様体を連結している。
【0008】水晶体嚢内に眼内レンズを設置する手術
は、水晶体嚢の前嚢部の中央を円形に切除し、水晶体内
容を摘出した後、袋状に残った水晶体嚢内に眼内レンズ
を挿入する方法が一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の眼内レ
ンズは、眼内レンズの厚みを増減させることや、前後に
移動させることはできないため調節力を有していない。
従って、固定焦点となり、特定距離のものだけ鮮明に見
えるが、その他の距離のものは鮮明には見えないという
問題点がある。
【0010】更に、固定焦点は日常生活において眼鏡が
必需品となるため、手術前では経験しなかった不便なこ
とが多く起きうるという問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る調節リングは、水晶体嚢内部に水晶体
嚢と同軸に設置される前嚢側リング及び後嚢側リング
と、前嚢側リングと後嚢側リングとの間に設けられたば
ね部材とからなり、前嚢側リングには、眼内レンズの支
持部を支持する支持溝が形成されていることを特徴とす
る。
【0012】また、前嚢側リングの後嚢側及び、後嚢側
リングの前嚢側には、ばね部材を固定することができる
嵌込溝が形成されていることを特徴とする。
【0013】また、ばね部材は、略8の字状の弾性部材
であることを特徴とする。
【0014】また、ばね部材は、凸部を一つ又は複数有
し、前嚢側リング及び前記後嚢側リングの嵌込溝には、
前記凸部と嵌合する凹部が形成されていることを特徴と
する。
【0015】また、前嚢側リングとばね部材と後嚢側リ
ングとが一体に形成されていることを特徴とする。
【0016】また、前嚢側リングと後嚢側リングの間に
は、前嚢側リング及び後嚢側リングを水晶体嚢と同軸に
直線運動を確保するガイドが設けられていることを特徴
とする。
【0017】また、前嚢側リングと後嚢側リングには、
前嚢側リングと後嚢側リングを同軸に保持する補助具が
設けられていることを特徴とする。
【0018】本発明に係る人工水晶体キットは、水晶体
嚢内部に水晶体嚢と同軸に設置される眼内レンズと、眼
内レンズを水晶体嚢内部で該水晶体嚢と同軸に支持する
調節リングとを備えた人工水晶体キットであって、眼内
レンズは光学部と光学部の周縁に設けられた複数の支持
部とからなり、前記調節リングは、前嚢側リング及び後
嚢側リングと、前嚢側リングと後嚢側リングとの間に設
けられたばね部材とからなり、前記前嚢側リングには眼
内レンズの支持部を支持する支持溝が設けられ、人工水
晶体キットを水晶体内部に設置したとき、眼内レンズの
支持部の先端部は水晶体嚢の赤道部近傍に当接され、調
節リングの前嚢側リングはばね部材によって前嚢方向に
付勢され、前嚢側リングの前嚢側縁部は前嚢と接し、後
嚢側リングはばね部材によって後嚢方向に付勢され、後
嚢側リングの後嚢側縁部は後嚢と接することを特徴とす
る。
【0019】また、調節リングの支持溝は、眼内レンズ
の支持部の基部近傍を支持していることを特徴とする。
【0020】また、眼内レンズの支持部には、支持部の
基部近傍に溝が形成されていることを特徴とする。
【0021】また、前嚢側リングの後嚢側及び後嚢側リ
ングの前嚢側には、ばね部材を固定することができる嵌
込溝が形成されていることを特徴とする。
【0022】また、ばね部材は、略8の字状の弾性部材
であることを特徴とする。
【0023】また、ばね部材は、凸部を一つ又は複数有
し、前嚢側リング及び前記後嚢側リングの嵌込溝には、
前記凸部と嵌合する凹部が形成されていることを特徴と
する。
【0024】また、前嚢側リングとばね部材と後嚢側リ
ングとが一体に形成されていることを特徴とする。
【0025】また、前嚢側リングと後嚢側リングの間に
は、前嚢側リング及び後嚢側リングを水晶体嚢と同軸に
直線運動を確保するガイドが設けられていることを特徴
とする。
【0026】また、前嚢側リングと後嚢側リングには、
前嚢側リングと後嚢側リングを同軸に保持する補助具が
設けられていることを特徴とする。
【0027】また、眼内レンズの支持部の一部又は全部
に、ファイブロネクチン又はファイブロネクチン様物質
を付着させたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係る人工水晶体キット2
について、図を参照にしながら説明する。図1〜3は、
本発明に係る人工水晶体キット2の一実施の形態を示し
た説明図である。これらの図は説明の便宜上だけのもの
であって、本発明を限定するものではない。
【0029】本発明に係る人工水晶体キット2は、水晶
体嚢34内部に水晶体嚢34と同軸に設置される眼内レ
ンズ24と、眼内レンズ24を水晶体嚢34内部で水晶
体嚢34と同軸に支持する調節リング4とからなる。
【0030】図4〜7は、本発明に係る調節リング4の
一実施の形態を示した斜視図である。本発明に係る調節
リング4は、水晶体嚢34内部に水晶体嚢34と同軸に
設置される前嚢側リング6及び後嚢側リング8と、前嚢
側リング6と後嚢側リング8との間に設けられたばね部
材16とからなる。
【0031】前嚢側リング6及び後嚢側リング8は略円
形が好ましいが、必ずしも真円である必要はない。ま
た、前嚢側リング6及び後嚢側リング8の大きさは、外
周の径が7.0mm〜8.0mm、内周の直径が6.0
mm〜7.0mm、高さが1.5mm〜2.5mmのリ
ングが好ましいが、この数値は一般的な大きさの水晶体
嚢に使用する前嚢側リング6及び後嚢側リング8の目安
となる数値であり、本発明の目的を逸脱しない限りはこ
の範囲外であっても良い。
【0032】また、前嚢側リング6の前嚢側縁部は平坦
に形成されていても良いが、外周から内周にかけて隆起
しているように形成されるのが好ましい。また、後嚢側
リング8の後嚢側縁部も平坦に形成されていても良い
が、外周から内周にかけて隆起しているように形成され
てるのが好ましい。
【0033】前嚢側リング6及び後嚢側リング8は、ア
クリルやシリコンなどの軟弾性素材で形成されているの
が好ましい。近年の眼内レンズ24挿入手術は、眼内レ
ンズ24を折り畳むか丸め込んで水晶体嚢34に挿入す
る方法が主流となっている。よって、調節リング4も眼
内レンズ24の挿入方法と同様に折り畳むか丸め込んで
挿入することが求められるため、軟弾性素材で形成され
るのが好ましい。軟弾性素材を使用しない場合は、調節
リング4を折り畳み可能又は丸め込み可能な構造又は形
状にしても良い。
【0034】ここで、本発明に係る前嚢側リング6は、
眼内レンズ24の支持部28を支持する支持溝10が形
成されている。この支持溝10は、前嚢側リング6の前
嚢側から後嚢側に向かって凹む様に形成されているのが
好ましい。支持溝10は、眼内レンズ24の支持部28
に対応した位置に形成されていれば良いが、図示されて
いるように4つの支持溝10が等間隔に形成されている
と更に良い。これにより、水晶体嚢34内部で眼内レン
ズ24と調節リング4を組み合わせる時、調節リング4
を回転させる距離が短くなり、容易に人工水晶体キット
2を設置することができるため、作業効率が良くなる。
支持溝10の大きさ及び形状は、眼内レンズ24の支持
部28に応じて適宜設定すれば良い。
【0035】次に、図15は、本発明に係るばね部材1
6の一実施の形態を示した説明図である。本発明に係る
ばね部材16は、前嚢側リング6と後嚢側リング8の間
に設けられている。
【0036】本発明に係るばね部材16は、調節リング
4を水晶体内部に設置したとき、前嚢側リング6を前嚢
方向に付勢して前嚢側リング6の前嚢側縁部を前嚢36
と接させ、後嚢側リング8を後嚢方向に付勢し、後嚢側
リング8の後嚢側縁部を後嚢38と接させる。よって、
適度な反発力を有しているのが好ましく、水晶体嚢の弾
性力などの種々の条件を考慮してばね部材16の反発力
を適宜設定すれば良い。
【0037】本発明に係るばね部材16は、図15に示
された略8の字状又はO字状の形状が好ましいが、スプ
リング20なども使用することができる。ばね部材16
の材料としては、形状が略8の字状又はO字状である場
合は、ポリプロピレンの様な軟弾性素材が好ましいが、
スプリング20の場合は、種々の金属なども使用可能で
ある。スプリング20を使用した場合は、調節リング4
を図8に示された様な構造にすれば良い。
【0038】ばね部材16の設置方法は、図4に示され
た様に、前嚢側リング6の後嚢側及び後嚢側リング8の
前嚢側に、嵌込溝12を形成してばね部材16を固定す
る方法が好ましい。この方法以外にも、ばね部材16に
連結部材や嵌合部材、係合部材などを設けて前嚢側リン
グ6及び後嚢側リング8の間に設置することも可能であ
る。
【0039】嵌込溝12の形状及び大きさは、ばね部材
16に応じて適宜設定すれば良いが、略8の字状やO字
状のばね部材16の場合、嵌込溝12の端部に収納溝を
形成されていると更に良い。略8の字状やO字状のばね
部材16は、圧力が加わると変形する。そこで、収納溝
を形成することにより、変形したばね部材16を収納溝
内に納めることができ、調節リング4を水晶体嚢34と
同軸に直線運動することを確保することができる。
【0040】また、ばね部材16に凸部18を一つ又は
複数形成し、前嚢側リング6の嵌込溝12及び前記後嚢
側リング8の嵌込溝12に凸部18と嵌合する凹部14
を形成しても良い。この凸部18及び凹部14を設ける
ことで、ばね部材16が前嚢側リング6及び後嚢側リン
グ8に更に固定されるため、ばね部材16の位置ずれ及
び前嚢側リング6及び後嚢側リング8との分離も防止す
るができる。この凸部18及び凹部14の他にも、ばね
部材16の位置ずれ及び前嚢側リング6及び後嚢側リン
グ8との分離が防止できれば、係合部や連結部などどの
ような手段を用いても良い。凸部18及び凹部14の設
置個所や、形状、大きさといった条件は適宜設定すれば
良い。
【0041】また、本発明に係る調節リング4は、前嚢
側リング6とばね部材16と後嚢側リング8が一体に形
成されていても良い。図10は、前嚢側リング6とばね
部材16と後嚢側リング8が一体に形成された調節リン
グ4の一実施の形態を示した説明図である。この時、ば
ね部材16の形状としては、図10に示されたようにO
字状の形状が好ましいが、適宜設定すれば良い。
【0042】また、図8は、ガイド22を設けた調節リ
ング4の一実施の形態を示した説明図である。本発明に
係るガイド22は、前嚢側リング6と後嚢側リング8の
間に設けられ、前嚢側リング6及び後嚢側リング8を水
晶体嚢34と同軸に直線運動を確保することができる。
このガイド22は、前嚢側リング6及び後嚢側リング8
を水晶体嚢34と同軸に直線運動を確保できるのであれ
ば、どの様な構造、形状、手段を用いても良い。
【0043】図16は、本発明に係るガイド22の一実
施の形態を示した説明図である。このガイド22は、雄
型部材22aと雌型部材22bとからなり、雄型部材2
2aを雌型部材22bに挿入して使用する。この雌型部
材22bの内部にスプリング20を設け、ばね部材16
として使用することも可能である。
【0044】また、本発明に係る調節リング4は、前嚢
側リング6及び後嚢側リング8を同軸に保持する補助具
46が設けられていても良い。図17は、補助具46が
設けられた調節リング4の一実施の形態を示した説明図
である。
【0045】図17では、補助具46としてプラスチッ
クシート48が前嚢側リング6及び後嚢側リング8に貼
着されている。このプラスチックシート48は、透明な
軟性プラスチックをシート状に薄く形成したもので、孔
が設けられている。このプラスチックシート48は、ば
ね部材16が設けられている外周部分と内周部分に貼着
されている。この補助具46としては、プラスチックシ
ート48に限定せず、前嚢側リング6及び後嚢側リング
8を同軸に保持することができれば、どのような手段を
用いても良い。
【0046】次に、本発明に係る眼内レンズ24につい
て図を参照にしながら説明する。図12〜14は本発明
に係る眼内レンズの一実施の形態を示した説明図であ
る。本発明に係る眼内レンズ24は、光学部26と、光
学部26の周縁部に設けられた支持部28とからなる。
【0047】眼内レンズ24は、光学部26及び支持部
28ともに、アクリルやシリコンなどの軟弾性素材で形
成されているのが好ましいが、特に限定せず、種々の条
件を考慮して適宜設定すれば良い。また、光学部26及
び支持部28は、必ずしも同一の材料で形成される必要
はない。
【0048】眼内レンズ24の形状は特に限定せず、一
般的に使用されているものも使用することができる。ま
た、光学部26の形状も特に限定せず、屈折率などを考
慮して光学部26の厚みなどを適宜設定すれば良い。
【0049】支持部28の先端部は、図示された様に略
三角形状に幅広に形成され、湾曲しているのが良い。ま
た、先端部付近に空洞が形成されていると更に良い。こ
の形状にすることにより、支持部28の先端部が水晶体
嚢34の形状に応じて変形でき、様々な大きさ及び形状
の水晶体嚢34にも使用することができる。また、支持
部28の先端部と水晶体嚢34の赤道部40の接触面積
を大きくすることができるため、水晶体嚢34の変形を
感知しやすくなる。
【0050】また、支持部28の基部近傍には溝30が
形成されている。この溝30は、屈曲を誘発することが
できる。従って、支持部28の先端部同士の距離が短く
なると、溝30によって屈曲が誘発され、光学部26が
移動する。この溝30は、図10に示された様な略三角
形の形状だけに限らず、ヒンジなどでも良く、屈曲を誘
発しやすい手段を用いるのが好ましい。
【0051】また、支持部28は、支持部28内部に芯
材32が設けられているのが好ましい。この芯材32を
設けることにより、支持部28の屈曲を防止することが
でき、基部近傍に設けられた溝30が屈曲を誘発しやす
くなる。芯材32としては、硬質プラスチック、金属な
どを使用することができ、容易に屈曲しない材料が好ま
しい。
【0052】また、支持部28の一部又は全部にファイ
ブロネクチン又はファイブロネクチン様物質を付着させ
ても良い。特に、支持部28の先端部に付着させるのが
好ましい。ファイブロネクチン様物質とは、ファイブロ
ネクチンを含んだ物質、ファイブロネクチン関連の物
質、ファイブロネクチンと同様の効果を得ることができ
る物質を指す。ファイブロネクチン又はファイブロネク
チン様物質を付着させることにより、水晶体嚢34との
生物学的結合を誘導することができる。よって、支持部
28の先端部にファイブロネクチン又はファイブロネク
チン様物質を付着させれば、支持部28の先端部の位置
を固定することができる。
【0053】また、本発明に係る前嚢側リング6及び後
嚢側リング8には、必要に応じて、眼房水が循環できる
ための、溝又は孔が形成されていても良い。
【0054】ここで、後発白内障について説明する。白
内障手術などの水晶体摘出手術後、水晶体嚢34に沿っ
た混濁が高頻度で発生し、混濁が瞳孔領(水晶体嚢34
の中心付近)にまで及んだ場合、視力の低下をきたす。
この症状を後発白内障と呼ぶ。この後発白内障による視
力の低下は、医学的に重要な問題であり、確実な予防法
がないのが現状である。
【0055】後発白内障は主に線維性混濁とエルシュニ
ッヒ真珠の二つに分類される。
【0056】このうち線維性混濁はコラーゲンなどの細
胞外基質による白色の混濁である。すなわち、手術後、
一部の水晶体上皮細胞は筋線維芽細胞様細胞に形質転換
し、この筋線維芽細胞様細胞がコラーゲンをはじめとす
る細胞外基質を大量に産生するために水晶体嚢34に線
維性混濁が発生する。
【0057】水晶体上皮細胞は、手術前の正常状態では
前嚢のみに存在する。白内障手術では水晶体前嚢の中心
を円形に切除する(前嚢切開)。この前嚢切断端は、水
晶体上皮細胞が筋線維芽細胞様細胞に形質転換する主た
る場である。この形質転換に基づいて産生された細胞外
基質を介して前嚢切断端は後嚢に癒着する。前後嚢癒着
部は細胞外基質による線維性混濁を呈するが、線維性混
濁が過剰に形成され、瞳孔領まで達すると視力の低下を
きたす。
【0058】また、前嚢切断端が全周にわたって後嚢に
癒着することにより、それより周辺部では前後嚢に囲ま
れた閉鎖空間が形成され、その中に水晶体が徐々に再生
される。この水晶体は主に再生した水晶体線維細胞より
成る。この閉鎖空間が水晶体線維細胞で充満すると、水
晶体線維細胞は前嚢切断端の癒着部を通過し、後嚢上の
解放空間(眼房)に達し、ここで眼房水に接触し、その
影響を受けてエルシュニッヒ真珠と呼ばれるものに膨化
変性し、これが眼内への入射光を散乱させて視力の低下
をきたす。
【0059】従って、本発明に係る調節リング4は、前
嚢切開窓44の前嚢切断端を後嚢から離れた位置に保持
することができ、前嚢の後嚢への癒着が防止され、線維
性混濁が前嚢切断端付近に限局され、後嚢中央にまで進
展しないので、後発白内障のうち線維性混濁を原因とす
る視機能低下を予防することができる。
【0060】また、前嚢側リング6及び後嚢側リング8
に眼房水が循環できるための溝又は孔を形成すれば、前
嚢切断端における前後嚢の癒着が防止され、水晶体嚢3
4内に閉鎖空間が形成されず、溝又は孔を通して眼房水
が循環するので、水晶体線維細胞が再生されず、後発白
内障のうちエルシュニッヒ真珠による視機能低下の発生
を予防することもできる。
【0061】次に、本発明に係る人工水晶体キット2の
水晶体嚢34内部に設置したときの作用を図を参照にし
ながら説明する。図18及び図19は、本発明に係る人
工水晶体キット2を使用した状態を示す説明図であり、
図18は、チン小帯が収縮した状態、図19は、チン小
帯が弛緩した状態を示した図である。
【0062】まず、水晶体嚢34の前嚢36に前嚢切開
窓44を形成し、水晶体嚢34内容を取り除いた後、調
節リング4を水晶体嚢34内部に挿入する。次に、眼内
レンズ24を水晶体嚢34内部に挿入し、眼内レンズ2
4を回転させて、眼内レンズ24の支持部28と調節リ
ング4の支持溝10を嵌合させる。
【0063】人工水晶体キット2は、ばね部材16によ
って前嚢側リング6が前嚢方向に付勢されて前嚢側リン
グ6の前嚢側縁部は前嚢36と接し、後嚢側リング8が
後嚢方向に付勢されて後嚢側リング8の後嚢側縁部は後
嚢38と接する。眼内レンズ24の支持部28の先端部
は、水晶体嚢34の赤道部40近傍に当接される。
【0064】この状態で、チン小帯42が収縮すると、
水晶体嚢34が赤道部40で牽引され、赤道部40近傍
に当接されている眼内レンズ24の支持部28も牽引さ
れる。同時に前嚢36が後嚢側に、後嚢38が前嚢側に
移動して前嚢36と後嚢38の距離が収縮し、前嚢側リ
ング6と後嚢側リング8の距離が縮まる。前嚢側リング
6に支持されていた光学部26も移動して、前嚢側から
支持部28と水平の位置に近づく。
【0065】また、チン小帯42が弛緩すると、赤道部
40で牽引されていた水晶体嚢34が元の形状に戻ろう
として、水晶体嚢34の赤道部40の直径が減少する。
これにより、赤道部40近傍に当接されていた支持部2
8は、中心側に向かって圧力がかかり、支持部28の基
部近傍に設けられた溝30が屈曲を誘発し、光学部26
が前嚢側に押し出される。同時に、ばね部材16が反発
して前嚢側リング6を前嚢側に付勢し、後嚢側リング8
を後嚢側に付勢する。従って、眼内レンズ24が赤道部
40と水平の位置から前嚢側へと移動する。
【0066】以上のように、本発明に係る人工水晶体キ
ット2は、チン小帯42の弛緩及び収縮に伴う水晶体嚢
34の形状の変化に対応して眼内レンズ24の位置を移
動させることができるため、屈折度を変化させることが
でき、眼の調節が可能となる。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る人工水晶体キットは、調節
リングと眼内レンズとを備え、調節リングは、前嚢側リ
ングと後嚢側リングと両リングの間に設けられたばね部
材とからなり、眼内レンズは光学部と支持部とからなる
ため、水晶体嚢の形状の変化に伴って光学部の位置を変
化して屈折度を変化させることができ、水晶体嚢外摘出
手術後であっても、眼の調節力が可能となる。
【0068】更に、チン小帯の弛緩・収縮に伴って変化
する水晶体嚢に対応して、眼内レンズの位置を移動して
眼の調節ができるため、自然な眼の調節が可能となる。
【0069】更に、調節リングは前嚢側リング及び後嚢
側リングを水晶体嚢と同軸に直線運動を確保するガイド
が設けられているため、常に眼内レンズを水晶体嚢と同
軸に直線運動を確保することができ、良好に眼の調節が
できると共に、焦点がずれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る人工水晶体キットの一実施の形態
を示した斜視図である。
【図2】本発明に係る人工水晶体キットの一実施の形態
を示した正面図である。
【図3】本発明に係る人工水晶体キットの一実施の形態
を示した平面図である。
【図4】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示し
た斜視図である。
【図5】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示し
た正面図である。
【図6】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示し
た平面図である。
【図7】本発明に係る前嚢側リングの一実施の形態の裏
面を示した斜視図である。
【図8】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示し
た斜視図である。
【図9】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示し
た斜視図である。
【図10】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示
した斜視図である。
【図11】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示
した正面図である。
【図12】本発明に係る眼内レンズの一実施の形態を示
した斜視図である。
【図13】本発明に係る眼内レンズの一実施の形態を示
した正面図である。
【図14】本発明に係る眼内レンズの一実施の形態を示
した平面図である。
【図15】本発明に係るばね部材の一実施の形態を示し
た斜視図である。
【図16】本発明に係るガイドの一実施の形態を示した
斜視図である。
【図17】本発明に係る調節リングの一実施の形態を示
した斜視図である。
【図18】本発明に係る人工水晶体キットの使用状態を
示した説明図である。
【図19】本発明に係る人工水晶体キットの使用状態を
示した説明図である。
【符号の説明】
2 人工水晶体キット 4 調節リング 6 前嚢側リング 8 後嚢側リング 10 支持溝 12 嵌込溝 14 凹部 16 ばね部材 18 凸部 20 スプリング 22 ガイド 22a 雄型部材 22b 雌型部材 24 眼内レンズ 26 光学部 28 支持部 30 溝 32 芯材 34 水晶体嚢 36 前嚢 38 後嚢 40 赤道部 42 チン小帯 44 前嚢切開窓 46 補助具 48 プラスチックシート

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶体嚢内部に該水晶体嚢と同軸に設置
    される前嚢側リング及び後嚢側リングと、該前嚢側リン
    グと該後嚢側リングとの間に設けられたばね部材とから
    なり、前記前嚢側リングには、眼内レンズの支持部を支
    持する支持溝が形成されていることを特徴とする調節リ
    ング。
  2. 【請求項2】 前記前嚢側リングの後嚢側及び、前記後
    嚢側リングの前嚢側には、前記ばね部材を固定すること
    ができる嵌込溝が形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の調節リング。
  3. 【請求項3】 前記ばね部材は、略8の字状の弾性部材
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の調節リ
    ング。
  4. 【請求項4】 前記ばね部材は、凸部を一つ又は複数有
    し、前記前嚢側リング及び前記後嚢側リングの嵌込溝に
    は、前記凸部と嵌合する凹部が形成されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の調節リング。
  5. 【請求項5】 前記前嚢側リングと前記ばね部材と前記
    後嚢側リングとが一体に形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の調節リング。
  6. 【請求項6】 前記前嚢側リングと前記後嚢側リングの
    間には、前記前嚢側リング及び前記後嚢側リングを前記
    水晶体嚢と同軸に直線運動を確保するガイドが設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の調節リング。
  7. 【請求項7】 前記前嚢側リングと前記後嚢側リングに
    は、前記前嚢側リングと前記後嚢側リングを同軸に保持
    する補助具が設けられていることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の調節リング。
  8. 【請求項8】 水晶体嚢内部に該水晶体嚢と同軸に設置
    される眼内レンズと、該眼内レンズを該水晶体嚢内部で
    該水晶体嚢と同軸に支持する調節リングとを備えた人工
    水晶体キットであって、前記眼内レンズは、光学部と該
    光学部の周縁に設けられた複数の支持部とからなり、前
    記調節リングは、前嚢側リング及び後嚢側リングと、該
    前嚢側リングと該後嚢側リングとの間に設けられたばね
    部材とからなり、前記前嚢側リングには、前記眼内レン
    ズの支持部を支持する支持溝が設けられ、前記人工水晶
    体キットを水晶体内部に設置したとき、前記眼内レンズ
    の前記支持部の先端部は、前記水晶体嚢の赤道部近傍に
    当接され、前記調節リングの前記前嚢側リングは前記ば
    ね部材によって前嚢方向に付勢され、前記前嚢側リング
    の前嚢側縁部は前嚢と接し、前記後嚢側リングは前記ば
    ね部材によって後嚢方向に付勢され、前記後嚢側リング
    の後嚢側縁部は後嚢と接することを特徴とする人工水晶
    体キット。
  9. 【請求項9】 前記調節リングの前記支持溝は、前記眼
    内レンズの前記支持部の基部近傍を支持していることを
    特徴とする請求項8に記載の人工水晶体キット。
  10. 【請求項10】 前記眼内レンズの前記支持部には、前
    記支持部の基部近傍に溝が形成されていることを特徴と
    する請求項8又は9に記載の人工水晶体キット。
  11. 【請求項11】 前記前嚢側リングの後嚢側及び前記後
    嚢側リングの前嚢側には、前記ばね部材を固定すること
    ができる嵌込溝が形成されていることを特徴とする請求
    項8〜10のいずれかに記載の人工水晶体キット。
  12. 【請求項12】 前記ばね部材は、略8の字状の弾性部
    材であることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに
    記載の人工水晶体キット。
  13. 【請求項13】 前記ばね部材は、凸部を一つ又は複数
    有し、前記前嚢側リング及び前記後嚢側リングの嵌込溝
    には、前記凸部と嵌合する凹部が形成されていることを
    特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の人工水晶
    体キット。
  14. 【請求項14】 前記前嚢側リングと前記ばね部材と前
    記後嚢側リングとが一体に形成されていることを特徴と
    する請求項8〜10のいずれかに記載の人工水晶体キッ
    ト。
  15. 【請求項15】 前記前嚢側リングと前記後嚢側リング
    の間には、前記前嚢側リング及び前記後嚢側リングを前
    記水晶体嚢と同軸に直線運動を確保するガイドが設けら
    れていることを特徴とする請求項8〜14のいずれかに
    記載の人工水晶体キット。
  16. 【請求項16】 前記前嚢側リングと前記後嚢側リング
    には、前記前嚢側リングと前記後嚢側リングを同軸に保
    持する補助具が設けられていることを特徴とする請求項
    8〜15のいずれかに記載の人工水晶体キット。
  17. 【請求項17】 前記眼内レンズの支持部の一部又は全
    部に、ファイブロネクチン又はファイブロネクチン様物
    質を付着させたことを特徴とする請求項8〜16のいず
    れかに記載の人工水晶体キット。
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