JP2007532162A - 合焦可能な眼用の人工水晶体 - Google Patents

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Abstract

人工水晶体がレンズ要素として互いに直接接触する2つまたはそれ以上の形状適応性媒質(12、13)を有する眼用の人工水晶体(10)である。

Description

本発明は、眼用、特にヒトの眼用の人工水晶体に関する。
眼外科医術において、すでに眼の水晶体が人工水晶体によって置換される特殊な適用分野が存在する。いわゆる白内障外科医術の場合は−たとえば白内障によって混濁した−眼水晶体が人工水晶体によって置換される。眼の水晶体は、薄い包被いわゆる水晶体嚢の中にある。眼水晶体を取り除くために水晶体嚢内への薄い切開によって眼水晶体への入口が作られ、かつ眼水晶体が顕微鏡外科装置を用いて最初に小さい個別片に分割され、次に前記個別片が吸引装置によって取り出される。それに続き人工水晶体が挿入される。
しかしながら、従来使用されてきた人工水晶体は、常に一定の変化しない焦点距離を有する。従って、本発明の課題は、焦点距離を変化させることができる眼用の人工水晶体を提供することである。
前記課題は、本発明により、独立請求項1記載の特徴を有する人工水晶体によって解決される。
本発明による人工水晶体は、自然の眼水晶体の代わりに眼の中に挿入できるレンズ移植体である。本発明により、人工水晶体は2つまたはそれ以上の形状適応性媒質を有することを考慮している。「形状適応性」とは、本明細書の意味によれば、媒質が剛性の表面を有さず、前記媒質がその形状を変化できることである。さらに、本発明により両方の形状適応性媒質は互いに直接接触することを考慮している。
本発明は、人工水晶体につき一定数の異なる形状適応性媒質ではなく、形状適応性媒質用の特別の材料または形状適応性媒質の特別の状態に制限している。前記媒質は、各適用事例および所望の光学的特性に応じて人工水晶体用に標定して選択することができる。他を排除しない幾つかの例は、本明細書の以下の経過の中でより詳しく説明する。
人工水晶体のレンズ要素を形成する形状適応性媒質の使用によって調節可能のレンズが作られる。特に、今後は前記レンズの焦点長もしくは焦点距離において、人工水晶体として眼の中に挿入できる可変調節式のレンズを作ることが可能になる。これは、本明細書の以下の経過の中でさらに詳しく説明するように、一連の新方式の有利な適用分野をもたらす。
好ましくは、少なくとも2つの形状適応性媒質が受容器の中にあり、前記受容器はそこで人工水晶体のレンズ体を形成する。受容器は様々な方法で形成できる。他を排除しない幾つかの例は、本明細書の以下の経過の中でより詳しく説明する。
人工水晶体はレンズ要素として形状適応性媒質の使用によって今後遠近調節に好適に形成されることが特に長所となる。「遠近調節」とは、一般的に一定の距離に眼を調節することである。正視眼の場合は静止位置で遠点が無限大にある。遠近調節は、屈折力を増加して近傍にある物体を網膜上に鮮明に模写する眼の能力である。従って、遠近調節は、変化する距離において物体を「鮮明に見る」ための水晶体の屈折力の変化である。これは遠近調節幅とも呼ばれる。前記遠近調節幅は加齢と共に低下する。遠近調節力の低下が老眼の原因である。
本発明による人工水晶体の使用によって、前記人工水晶体でその焦点距離の調節が可能になるので、今後遠近調節力の低下を補償することができる。
人工水晶体は、好ましくは一定の前調節された屈折力を有することができる。それによって一定の前調節された屈折力に合わせた一定の距離範囲で鮮明な視力を可能にすることが達成される。前記のような人工水晶体を付ける各人物に応じて、もしくは前記人物の好みや要求に従って、前調節される屈折力を多種多様にすることができ、その結果、鮮明な視力が可能になる前調節される距離範囲は人物を基準にして多種多様にすることができる。
別の態様において、人工水晶体は屈折力の一定の動的範囲を有することができる。前記動的範囲は、どれだけ多数のジオプトリーだけ人工水晶体の屈折力を変化できるかを表す。本発明は特定の動的範囲に制限されていない。動的範囲は、好ましくは少なくとも1.5ジオプトリー、有利には2.5ジオプトリー、完全に特に有利には少なくとも4ジオプトリーを包括することができる。
人工水晶体の焦点合せが一定の前調節された屈折力だけ動的範囲内で所望されている場合、これを好適な駆動装置によって行うことができ、前記駆動装置は本明細書の以下の経過の中でさらに詳しく説明する。鮮明な視力が一定の前調節された屈折力の外部もしくは人工水晶体の一定の動的範囲の外部に所望されている場合、これは好適な視覚補助具、たとえば眼鏡の−特別の補完によって−可能にすることができる。
人工水晶体は、特に−人工水晶体の所定の動的範囲において−鮮明な視力が好ましいおよび/または可能な限り大きい距離範囲を可能にするような、好ましくは1つの値を有する前調節された屈折力を有する。
以下、初めに好ましい距離範囲の例を説明する。たとえば人工水晶体(2〜3ジオプトリー以下)の小さい動的範囲での画面作業者は、場合により該画面作業者に鮮明な視力が数センチメートルから数メートルまでの範囲で可能にする屈折力の前調節された値を優先するであろう。場合により、前記画面作業者は駆動装置の作動なしに画面との距離で鮮明な視力を可能にする前調節された屈折力を優先するであろう。
動的範囲がより大きくなる場合(たとえば3〜4ジオプトリー以上)、視覚用の屈折力をより大きい距離(無限大)に前調節することができ、これが弛緩した毛様体筋における自然の眼水晶体の自然の状態に相当し、かつ依然として近傍領域における合理的な視力を可能にする。
人工水晶体は、好ましくは該人工水晶体が−駆動装置の作動なしに−無限大への鮮明な視力を可能にするように前調節することができる。
好ましくは、角膜の屈折力が併せて考慮される。前記屈折力に欠陥がある場合は、人工水晶体が一定の補助屈折力を提供することによって、人工水晶体で補償することができる。このような一定の補助屈折力は半径対称性にする必要がない。たとえば、眼の非点収差をY方向と異なるX方向の屈折力によって治療/補償することができる。
鮮明な視力の範囲は、それぞれの適用事例に応じて多種多様に選択できるが、1cmおよび無限大の間のいずれかの範囲内にある。もちろん屈折力は、鮮明な視力が前記距離範囲の下限領域に相当する距離で可能になるような仕方で前調節することもできる。
形状適応性媒質は、好ましくはその少なくとも1つの界面で接触し、互いに変位可能に配置することができる。
人工水晶体は、好ましくはレンズ体を形成する受容器を有し、該受容器の中に2つまたはそれ以上の形状適応性媒質を設けている。形状適応性媒質は受容器の中で空間的に固定され、かつ少なくとも1つの界面に接触する。前記固定は好適な固定手段を介して行うことができる。好適な固定手段の他を排除しない幾つかの例は、本明細書の以下の経過の中でより詳しく説明する。その際に、たとえば混合できない形状適応性媒質を使用することができる。
さらに、前記界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段は、形状適応性媒質の間に設けることができる。基本的に本発明は特定の媒質型に制限されていない。重要であるのは単に媒質が形状適応性であることである。
好ましくは人工水晶体の駆動用の駆動装置を設けることができる。前記のような駆動装置の1つによって人工水晶体もしくは界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段を所望の方法で駆動することができる。
人工水晶体もしくは界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段の駆動は、多種多様の方法で行うことができる。たとえば、直接的な駆動は、眼筋、たとえば毛様体筋を介して行うことも考え得る。この場合、眼筋が駆動装置であり、かつ人工水晶体もしくは界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段は眼筋と接続されもしくは接続可能である。
同様に、外部から手動または自動の駆動用の駆動装置が形成されることも考え得る。たとえば、駆動装置がアクチュエータを有し、かつ前記駆動は−特に内部の−アクチュエータを介して行うことができる。この場合、本発明はアクチュエータの特定の型式に制限されていない。たとえば、これはマイクロ駆動装置、マイクロポンプ、マイクロモータ等とすることができる。さらに、駆動は自動合焦システムと結合しても可能である。この場合、駆動装置は1つの自動合焦システムを有することができ、またはこのような自動合焦システムとして形成することができる。前記自動合焦システムは、その際に好適な設定信号を人工水晶体に転送する。自動合焦システム自体は、先行技術からすでに知られており、そのため詳細な説明はここで省くことができる。
上述したように、本発明は受容器の特別の実施形態に制限されていない。たとえば受容器の少なくとも1つの境界は少なくとも部位的に湾曲した輪郭を有することを考慮できる。それによって置換する眼水晶体の輪郭を適合させることができる。受容器の境界は、たとえば容器壁である。
好ましくは、受容器の1つまたは複数の境界は、光の通過を可能にするために、少なくとも部位的に透明に形成することができる。
たとえば、形状適応性媒質の少なくとも1つは、少なくとも部位的に透明に形成することができる。しかしながら、好ましくは全形状適応性媒質が少なくとも部分的に透明に形成されることを考慮している。
好ましくは、少なくとも1つの形状適応性媒質は、少なくとも部位的に受容器の内部で少なくとも1つの密着面に密着することができる。その際に前記密着面は受容器の内部の様々な場所に存在することができ、そのため本発明は特定の配置−もしくは変形態様に制限されていない。以下、そのために他を排除しない幾つかの例を説明する。前記密着面は、たとえば容器外壁の少なくとも1つの部分領域、たとえば容器底部および/または被覆要素および/または少なくとも1つの側壁とすることができる。最後に挙げた変形体の場合、特に形状適応性媒質が容器底部に接触せず、側壁にのみ密着する態様が実現可能である。もちろん前記密着面が受容器内部空間にある中間層の少なくとも1つの部分領域である実施変形体も考え得る。形状適応性媒質が受容器の密着面に密着する箇所で、前記媒質が好ましくは透明の材料から形成されており、その結果、外部から受容器の中に入射する光が容器壁と、受容器の中にある透明の形状適応性媒質とを通して通過することができる。
本発明は、特定の媒質型に制限されていない。たとえば、少なくとも1つの形状適応性媒質は液体であってよい。たとえば、これは水、塩添加物を含む水等であってよい。少なくとも1つの形状適応性媒質は、たとえば油として形成されていてよい。もちろん形状適応性媒質は別法で形成してもよい。重要であるのは単に前記媒質が形状適応性であることである。従って、たとえば少なくとも1つの形状適応性媒質はゲル状に形成されていることも考え得る。
好ましくは、形状適応性媒質の少なくとも1つが、1つまたはそれ以上の液滴の形態で形成されていることを考慮することができる。ここで液滴とは、一般的に少なくとも部位的に球形または長円形の小さい媒質量のことである。
好ましくは、形状適応性媒質は、重力作用を排除するために、同一または近似的に同一の密度を有してよい。
別の態様において、形状適応性媒質は一定の温度範囲で同一または近似的に同一の密度を有することを考慮できる。前記温度範囲は、特にこの種の人工水晶体を付ける人物の体温に調節されている。たとえば前記温度範囲は、30℃および45℃の間、好ましくは35℃および40℃の間、完全に特に有利には36℃および38℃の間におくことができる。
さらに、形状適応性媒質の少なくとも2つを全く異なる光学的特性、たとえば異なる光学的指数を有することができる。その際に、たとえば前記媒質は異なる屈折率を有することを考慮できる。好ましい−他を排除しない−例に従って、形状適応性媒質は低い屈折率(Brechungsindex)を有し、他方、別の形状適応性媒質が高い屈折率を有することを考慮している。
形状適応性媒質が透明の密着面に、たとえば少なくとも部分的に透明の受容器の境界に密着する場合、前記密着面もしくは容器境界の透明の領域は、好ましくは密着する形状適応性媒質と同じかまたは類似の屈折率を有する。それによって屈折する光路や望ましくない反射が回避される。もちろん、それぞれの屈折率が異なっている態様も実現できる。これは、たとえば特別の光学的特性を調節するために利用できる。
形状適応性媒質は、好ましくは界面(群)の変化用の手段を介して、少なくとも1つの界面の湾曲が両方の形状適応性媒質の間で変化されるように、その都度他方の形状適応性媒質の方向へ変位されることを考慮することができる。
本発明は、形状適応性媒質間の界面(群)の変化用の手段のための特定の実施形態に制限されていない。以下、そのために他を排除しない幾つかの例を示す。
たとえば、界面(群)の変化用の手段は環状に細い開口の周囲に配置することができる。その際に前記環状の手段はそれぞれの実施形態に応じて一体型またはしかし分割型に形成することもできる。
細い開口は、好ましくは人工水晶体が用途指定されている眼の、少なくとも最大の瞳孔径に相当することができる。
たとえば、界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段は、電気湿潤(Electrowetting)を基礎として形状適応性媒質の間に形成することを考慮できる。
ところで、電界の発生に関する電気湿潤の原理は、第1の形状適応性媒質および第2の形状適応性媒質が異なる電気伝導率を有することを考慮できる。より低い電気伝導率を有する媒質、たとえば油は、より大きい電気伝導率を有する媒質、たとえば水または添加物を含む水と少なくとも1つの電極との間に配置することができる。その際に、たとえばより低い電気伝導率を有する媒質が基体の一方の表面に配置され、基体の他方の表面に少なくとも1つの電極が配置されることを考慮できる。ところで、電界が少なくとも1つの電極と、より大きい電気伝導率を有する媒質との間に印加される場合、それによって両方の形状適応性媒質の間の界面が変化される。
その際に界面の変化用の手段が電気伝導性媒質に作用する。電圧の印加によって電気伝導性媒質が印加する表面の湿潤性が前記電気伝導性媒質によって変化されるため、それによって間接的に電気伝導性媒質の輪郭も変化させることができる。
前記現象の転換は、たとえば米国特許第5,659,330号明細書から公知である。該明細書の中に、導体液体の個々の液滴が絶縁層上に配置される表示装置が記載されている。この絶縁層の下に電極がある。電界の選択的発生によって導体液体の各液滴の形状を変化させることができ、それによって1つの像のカラーピクセルが発生される。
電気湿潤の原理が一般的にレンズ要素の分野にも適用できるような解決策は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第69804119T2号明細書に記載されている。該明細書の中に記載された発明は、調節可能の集束レンズの分野と、そこで特に調節可能の電気制御式焦点を有する液体レンズの分野である。その際に、そこに記載されたレンズ要素によって、いわゆる「電気湿潤」を利用し焦点を連続的に調節することを可能にするものである。前記公知の解決策に従って、焦点長の可変調節用の光学要素が提供される。焦点長は、一般的に光学要素の面、たとえばレンズ面と焦点の距離である。
前記公知の光学要素は、第1の電気伝導性液体と、第2の絶縁液体の液滴とを含む受容器から構成される。前記両液体は混合不能であり、かつ受容器内に空間的に固定されている。前記両液体は互いに界面で接触する。第2の液体の液滴は、同心的に光学要素の光軸の周囲に配置されており、前記光軸は同様に受容器の底部の透明の領域を通して伸長する。第1の電気伝導性液体は、少なくとも部位的に受容器の内部にある電極に密着する。さらに、容器底部の外側に配置されている少なくとも1つの別の電極を設けている。その際に前記の別の電極は容器内部空間から離間する容器底部の表面に配置されている。
最後に、公知の光学要素は、液体間の界面の変化用の手段を有する。前記手段を介して電極間に電界を発生させることができる。それによって第1の電気伝導性液体で被覆した面の湿潤性が変化され、その結果、その上に第2の絶縁液体の液滴の形状も変化される。前記両液体間の界面の大きさおよび/または形状の変化によって、光学要素の焦点を連続的に調節することができる。
類似の解決策は、たとえば国際特許出願公開第03/071335A2号ならびに国際特許出願公開第03/069380A1号から公知である。
別の態様において、形状適応性媒質の少なくとも1つに作用するための界面(群)の変化用の手段を形成することができ、前記界面(群)の変化用の手段は形状適応性媒質の少なくとも1つに圧力を発生するために形成されており、かつ形状適応性媒質が前記手段を介して少なくとも1つの界面で少なくとも1つの優先方向へその都度他方の形状適応性媒質の方向へ変位、特に圧縮させることができる。この種の手段は構造的に簡単かつエネルギー節約的方法で形成することができ、このような手段はしばしば非常に小さい制御電圧のみを必要とする。この場合、媒質の電気伝導率は重要ではない。
前記手段によって、対応する形状適応性媒質に圧力がかけられ、その結果、前記媒質が界面で少なくとも1つの優先方向にその都度他方の形状適応性媒質の方向へ変位−特に圧縮−できることが達成される。前記優先方向は、好ましくは人工水晶体の光軸とすることができる。人工水晶体の焦点距離の変化と、それに伴う焦点長の変化は、次に外見上他方の形状適応性媒質の方向への一方の形状適応性媒質の押出しによって行われる。
その際に、たとえば界面(群)の変化用の手段が第2の形状適応性媒質へ作用するために形成されており、かつ第2の形状適応性媒質は前記手段を介して少なくとも1つの界面で少なくとも1つの優先方向に第1の形状適応性媒質の方向へ変位、特に圧縮できることを考慮することができる。付加的または択一的に、界面(群)の変化用の手段は第1の形状適応性媒質へ作用するために形成されており、かつ第1の形状適応性媒質は前記手段を介して少なくとも1つの界面で少なくとも1つの優先方向に第2の形状適応性媒質の方向へ変位、特に圧縮できることも考え得る。
別の態様において、2つの形状適応性媒質が2つの界面に接触し、かつ一方の形状適応性媒質が界面群の変化用の手段を介して、一方または両方の界面で少なくとも1つの優先方向にそれぞれ他方の形状適応性媒質の方向へ変位、特に圧縮できることも考慮することができる。このような場合において、たとえば2つの優先方向−各界面に対して1つ−を選択することも可能である。この場合、優先方向は好ましい継続形成に従って反対方向に向けることができる。
その際に、形状適応性媒質は界面(群)の変化用の手段を介して、少なくとも1つの界面の湾曲が両方の形状適応性媒質の間で変化されるように、他方の形状適応性媒質の方向へ変位、特に圧縮されることを考慮することができる。
別の一実施形態に従って、少なくとも1つの形状適応性媒質は、全側面で別の形状適応性媒質によって被覆することができ、界面の変化用の手段は少なくとも1つの形状適応性媒質へ作用するために形成されており、かつ界面(群)の変化用の手段は少なくとも1つの形状適応性媒質へ圧力を発生するために形成されている。
前記解決策の場合、特別の密着面は不要である。むしろ、全側面で被覆された、出発状態で好ましくは球状の外形を有する第1の形状適応性媒質は、別の第2の形状適応性媒質の全側面によって取り囲まれている。第1の形状適応性媒質は、たとえばこの場合も水としてよく、かつ第2の形状適応性媒質は、好ましくは好適な油としてよい。前記両方の形状適応性媒質は、好ましくは同じ密度を有さず、それによって第2の形状適応性媒質は第1の形状適応性媒質の内部でその位置が保持され、かつ沈み込むことができない。すなわちそれによって重力作用を効果的に排除することができる。
界面の変化用の手段は、ここで少なくとも1つの形状適応性媒質へ圧力をかける。第1の形状適応性媒質に圧力がかけられる場合、第1の形状適応性媒質から第2の形状適応性媒質へ前記圧力が伝達され、その結果、前記第2の形状適応性媒質が圧力作用箇所で圧縮され、これが界面の大きさおよび/または形状を前記両方の形状適応性媒質の間で変化させる。たとえば、第2の形状適応性媒質は元の球状の出発形態から楕円形の外形に移行することができる。第2の形状適応性媒質へ圧力がかけられる場合、前記第2の形状適応性媒質は第1の形状適応性媒質に抗して拡大され、その結果、この場合も界面の大きさおよび/または形状が前記両方の形状適応性媒質の間で変化されることになる。
たとえば、界面(群)の変化用の手段は、機械的手段として、たとえばピストン装置、スタンプ装置、シリンダ装置等の形態で形成することができる。
別の態様において、界面(群)の変化用の手段は、たとえば少なくとも1つの駆動可能の膜の形態で形成することができる。
前記両方の場合において、たとえば直接的駆動は眼筋、たとえば毛様体筋を介して提供される。界面(群)の変化用の手段が磁気式、電気式または電磁気式を基礎として作動する場合、たとえば手動による駆動は外部から、たとえば磁石が移動されることによって、電磁石が好適な方法で駆動されることによって、等々により行うことができる。
本発明は、その際にもちろん同様に界面の変化用の手段のために特定の駆動方式に制限されていない。たとえば、前記手段は電気式に作動可能に形成することが可能である。このような場合に必要な電圧は低い電圧範囲にある。従って、このような手段は医学的に特に問題がなく、エネルギー節約的かつコスト効率的に使用することができる。もちろん界面の変化用の手段のための別の駆動方式も可能である。つまり、たとえば前記手段は、磁気式および/または電磁気式および/または空気圧式および/または液圧式および/または圧電式等々で作動可能に形成することも考え得る。
有利な一実施形態において、界面の変化用の手段の作動は、たとえば眼の視神経を介して制御することができる。このような場合において、前記手段の作動は、特に機械的作動時に、眼の周囲の筋肉部位を介しても行うことができよう。
受容器内部の形状適応性媒質の空間的固定は、好適な固定手段を用いて行うことができる。これは、光路が規定されて人工水晶体を通って通過するべきであるため、特に重要である。前記空間的固定は、好ましくはそのために好適な固定手段を利用して行われる。しかしながら、その際に本発明は特別の固定手段の型に制限されていない。
好ましくは、固定手段は1つまたはそれ以上の異なる表面被覆(群)の形態で受容器の内部に形成できる。択一的または付加的に、固定手段は少なくとも受容器の領域の幾何学的態様の形態で形成することができる。これは、たとえば突起部、アンダカット部、凹部等々とすることができる。
固定手段は、たとえば受容器の少なくとも1つの内壁もしくは受容器の少なくとも1つの内壁の少なくとも1つの領域に配置かつ/または形成することができる。同様に、固定手段は受容器の内部に、たとえば中間層として利用される密着面の領域等々に配置または形成することも可能である。
以下、好適な固定手段のための幾つかの有利な、他を排除しない実施例を説明する。
たとえば、固定手段は密着面の特別の表面形状の形態および/または特別の表面性状の形態および/または密着面および/または受容器の特別の表面被覆形態で形成することができる。これは、たとえば親水性および/または疎水性の被覆としてよい。前記表面は、その際に該表面が密着する形状適応性媒質をその位置に保持できるように有利に形成されている。特別の表面性状、たとえば特別の表面被覆によって実現することができる。好ましくは、特別の表面性状は湿潤性を基準にして考慮することができる。その際に本発明はもちろん前記例に制限されていない。
たとえば、前記被覆の一部は疎水性材料から、かつ前記被覆の一部は親水性材料から構成し、かつ両方の異種材料は境界線に沿って互いに仕切ることを考慮することができる。静的な、すなわち変化しない前記境界線は、両方の形状適応性媒質の間に1つの境界線も形成し、それらのうち一方を好ましくは水または水溶液、かつ一方をたとえば油としてよい。対応する1つの面の被覆によって、形状適応性媒質の位置が前記面で変化せず、それによって前記媒質が前記領域に固定される場合に達成することができる。両媒質間の界面の変化は、上記のような方法で両方の媒質が直接接触し、かつ被覆面と距離をあけた両方の媒質間の自由界面の領域でのみ可能である。
たとえば、形状適応性媒質の固定は表面材料の好適な選択および/または受容器の内部、たとえば受容器の境界もしくは壁の内部の局所的表面被覆によって行うことも考え得る。同様に形状適応性媒質の空間的固定は、好適な、好ましくは規定された電圧の印加を介して行うことができる。この場合は、第1の形状適応性媒質が電気伝導性媒質として、かつ第2の形状適応性媒質が電気的絶縁媒質として形成される場合に有利である。もちろん空間的固定を受容器の内部の境界および/または中間層(群)の構造上の態様を介して達成し、たとえばその中に前記態様が好適な突起部、縁部、アンダカット部、凹部等々を備えることも考え得る。
固定手段は、一般的に形状適応性媒質の位置が受容器の内部で変化しない状態にとどまり、その結果、人工水晶体を介して特に一定の光路を発生させることができる役割を有する。前記ポジションは、その際に受容器の内壁を基準および/または受容器の内部の密着面を基準にしている。
好ましくは形状適応性媒質が密着する受容器の密着面の中に−たとえば中間層内に−1つの開口を設けており、かつ形状適応性媒質が前記開口の領域に固定されていることを考慮することができる。好ましくは人工水晶体が用途指定されている少なくとも眼の最大瞳孔径に相当する開口は、特に人工水晶体の光軸の周囲に伸長させることができ、その結果、光線は前記開口を通して、かつそれに続き形状適応性媒質を通して入射することができる。特に開口の領域でそのために人工水晶体の対象となる全構成要素が透明に形成されている。
別の態様において形状適応性媒質の少なくとも1つの表面構造の安定化用の手段(安定化手段)を設けることもできる。前記安定化手段は形状適応性媒質の輪郭の望ましくない崩壊を阻止することができる。
安定化手段は、形状適応性媒質の表面構造の結合を保つことができ、その際に人工水晶体の光学品質は本質的に損われることがない。その際に安定化は、好ましくは外部および/または内部の構造の挿入によって行われる。安定化手段は多種多様の形式および方法で形成することができるため、本発明は特定の実施形態に制限されていない。以下、そのために他を排除しない幾つかの例を説明する。
好ましくは、安定化手段は、少なくとも部分的に2つの−隣接する−形状適応性媒質の間の界面(群)の領域に設けることができる。しかしながら、その際に少なくとも時々一定の距離が安定化手段と界面(群)との間にあることも併せて包含されるべきである。その際に前記距離は、形状適応性媒質の表面構造の破壊が発生できないように選択されている。
たとえば、安定化手段は少なくとも1つの−特に弾性的な−箔として、特に孔箔等として形成することができる。この場合、安定化手段は安定化箔である。安定化手段が普通の箔として形成される場合、形状適応性媒質は混合不能である必要はない。別の態様において安定化手段は、メッシュ構造、特に少なくとも1つの−できる限り弾性的な−糸および/または帯等からなる構造をもつ少なくとも1つの要素を有することができる。このような2つまたはそれ以上の要素を設けてもよい。これは、その他の点で箔として形成される安定化手段にも適用する。少なくとも1つの要素の弾性的な態様は、本発明の実施可能性のために強制的に必要ではない任意選択的特徴である。この場合、安定化手段は、たとえば安定化網である。安定化網は、好ましくは形状適応性媒質の表面構造の結合を保持し、かつ光学品質を本質的に損わない糸または帯からなる微細格子網として形成できる。個々の糸は、好ましくは厚すぎなく形成されている。もちろん全輪郭にわたる厚さの変化も可能である。特に、大きい負荷が安定化手段に作用する箇所で、形状適応性媒質間で界面が変化する場合、糸は、たとえばより小さい負荷が発生する箇所よりも厚くすることができる。
本発明は、安定化手段を製造できる特別の材料に制限されていない。たとえば、好適な材料は、ガラス繊維、ナイロン等である。
安定化手段は、好ましくは少なくとも部位的にまたは部分的に透明に形成されていてよい。それによって人工水晶体の光学品質は付加的な安定化手段によって損われない。しかしながら、基本的に安定化手段が光学要素の機能を損わない限り、たとえば前記安定化手段が厚すぎない場合、非透明の安定化手段も考え得る。
以下、レンズ要素として2つの形状適応性媒質を有する人工水晶体用の安定化手段の使用を例を挙げて説明する。もちろん、この例示による説明は、類似の方法で、2つ以上の形状適応性媒質を有する人工水晶体にも転用することができる。
安定化手段は、それぞれの実施形態に応じて、第1および/または第2の形状適応性媒質の中に配置することができる。
たとえば、安定化手段は第2の形状適応性媒質の内部に配置することができる。このような場合、特に安定化手段の特別の表面被覆によって、第2の形状適応性媒質を安定化手段の表面(群)に保持する仕方で前記安定化手段が形成されることを有利に考慮している。たとえば、安定化手段、たとえば安定化網は1つの材料で表面被覆されていてよく、あるいは安定化網が第2の形状適応性媒質の内部に配置されている場合、第2の形状適応性媒質を、たとえば油の形態で表面に「保持」する材料から構成してもよい。従って、安定化手段は、その表面(群)が第2の形状適応性媒質のために湿潤可能に形成/保持される方法で構成されている。
同様に、安定化手段は第1の形状適応性媒質の内部に配置することも可能である。このような場合、安定化手段は、たとえば特に安定化手段の特別の表面被覆によって、第2の形状適応性媒質を安定化手段の表面(群)から押しのける仕方で形成することができる。たとえば、安定化手段、たとえば安定化網は1つの材料で表面被覆されていてよく、あるいは前記安定化網が第2の形状適応性媒質の内部に配置されている場合、第2の形状適応性媒質を、たとえば油の形態で表面から押しのける材料から構成してもよい。同時に、別の形状適応性媒質、すなわち安定化手段がその中にある第1の媒質−たとえば水−は安定化手段から押しのけられるべきではない。
同様に、安定化手段が第1の形状適応性媒質の内部にも、第2の形状適応性媒質の内部にも配置される実施形態が実現可能である。
好ましくは、安定化手段は少なくとも部位的に予応力を有することができる。これは、前成形された輪郭を有する安定化手段を形成できることを意味する。たとえば、前記の前成形された輪郭が、たとえば第2の形状適応性媒質の最大および/または最小の拡張部の領域で、両方の形状適応性媒質間の界面の輪郭に適合されていることを考慮できる。
安定化手段は、好ましくは該安定化手段がその中に有る形状適応性媒質と同一または少なくとも類似の屈折率を有することができる。安定化手段が第2の形状適応性媒質の内部にある場合、該安定化手段の材料は第2の形状適応性媒質、たとえば油等の屈折率を有するべきである。安定化手段が第2の形状適応性媒質の外部にある場合、前記安定化手段は、好ましくは第1の形状適応性媒質、たとえば水の屈折率を有するべきである。
本発明は、以下、実施例を利用して添付図面を引用しより詳しく説明する。
図1に、初めに一般的な形態でヒトの眼100を示している。角膜108の後方に、瞳孔103を有する虹彩101がある。瞳孔103は水晶体102の前にある。角膜103と虹彩101との間に眼房がある。硝子体空間107の後部に網膜105がある。さらに前記網膜から中心血管104が出る。
ヒトの加齢によって、ヒトの眼の遠近調節幅が減少する。遠近調節力の低下が老眼の原因である。「遠近調節」は一般的に一定の距離への眼の調節を意味する。正視眼の場合は静止位置で遠点が無限大にある。遠近調節は屈折力を増加して近傍にある物体を網膜上に鮮明に模写する眼の能力である。
本発明による人工水晶体(移植体レンズ)による水晶体102の交換によって、以下これを幾つかの実施例を利用して図2ないし5との関連性で説明するように、人工水晶体の場合はその焦点距離の調節が可能になるので、今後遠近調節力の低下を補正することができる。
図2に、可変焦点距離を有するレンズとするべきである本発明による人工水晶体10のための第1の実施例を示している。図2に示した作図は、可変焦点距離を有する人工水晶体10の基本的機能原理を具体的に示したものである。この種の人工水晶体10は本態様からの眼100(図1)の中の水晶体102としての使用時に眼の輪郭に適合されることは自明である。
図2に示した人工水晶体10は、まず特に容器底部20と、前記容器底部に対置する容器カバー16とによって制限されている受容器11から構成される。容器底部20と容器カバー16は、受容器11の境界15である。受容器11は人工水晶体10のレンズ体である。
容器底部20と垂直に、光軸25に沿って光線の光路21が人工水晶体10を通して延びる前記光軸が伸長する。
少なくとも光軸25の周囲の領域に容器底部20と、同様に容器カバー16とが透明の領域を有する。もちろん全容器底部20と全容器カバー16とが1つの透明の材料から形成されることも考え得る。
受容器11の内部に2つの異なる各形状適応性媒質12、13があり、これらは人工水晶体10のレンズ要素である。両方の媒質12、13は互いに混合不能であり、異なる光学的特性(異なる屈折率n1およびn2)を有し、少なくとも類似の密度を提供する。さらに両方の媒質12、13は透明である。本実施例において、形状適応性媒質12、13は液体であってよく、たとえば第1の媒質12は水として、かつ第2の媒質13は油として形成されていてよい。
受容器11の内部に、前記受容器の中に、この場合も開口28を提供する密着面22として形成される中間層がある。容器底部20の透明の領域と同様に、開口28も中間層22の内部に同心的に光軸25の周囲に形成されている。開口28は、たとえば人工水晶体10が用途指定されている眼の最大瞳孔径に相当してよい。
図2に示した例では、第1の媒質12によって湿潤されるような受容器11の内部の表面は点線で表しており、他方、第2の媒質13で湿潤される表面は一点鎖線で表している。
前記両液体12、13は、好適な手段を介して受容器11の中に空間的に固定されており、第2の液体13は少なくとも部位的に密着面として形成される中間層22に受容器11の内部で密着する。その際に第2の液体13は同様に開口28の領域に固定されており、その結果、少なくとも界面14の領域で第1および第2の液体12、13の間に液滴形態を有する液体13が同心的に光軸25の周囲に伸長する。
従って、人工水晶体10に入射する光線21は、初めに容器底部20の透明の領域を通過し、それに続き受容器11の内部の密着面22の中の第2の液体13ならびに開口28を通過し、次いで第1の液体12を通過し、かつそれに続き容器カバー16の透明の領域を通過する。光線21が容器カバー16を通して入射する場合、光路が正確に逆に伸長する。
人工水晶体10の焦点距離の変化は、ここで界面14の大きさおよび/または形状−たとえばその湾曲−が前記両液体12、13の間で変化される仕方で行われる。これは対応して形成される手段23を介して行われる。本実施例において、界面14の変化用の手段23は、中間層22の一部を形成する膜24の形態で形成されている。膜24の横または中に少なくとも1つの小磁石板または小金属板26がある。前記小金属板26に電磁石27を利用して作用させることができる。
小板26が小磁石板として形成される場合、該小磁石板は、それぞれの極性に応じて、電磁石27の作動時に容器底部20の方向へ引き付け、あるいはまた容器カバー16の方向へ跳ね返すことができる。小板26が小金属板として形成される場合、該小金属板は電磁石27の作動時に引き付けられる。
界面14の変化用の手段23によって今後液体13に直接作用することが可能である。これは、第2の液体13が第1の液体12との界面14で少なくとも1つの優先方向−本例では光軸25の方向−で第1の液体12の方向へ圧縮される仕方で行われる。これは、特に簡単かつエネルギー節約的方法で膜24の作動によって行われる。
膜24は出発状態でその水平の出発位置にある。第2の液体13は密着面22上で液滴形状を有し、界面14は液体12および13の間に平らな湾曲を有する。これは実線で示している。
ここで電磁石27が作動され、かつ小板26がたとえば容器底部20の方向へ引き付けられる場合、それにより膜24も容器底部20の方向へ振り出されることになる。それによって第2の液体13が開口28を通して押し出され、それによって界面14の湾曲は、点線で表した本質的に湾曲した形状に変化される。従って、第2の液体13は光軸25の方向に第1の液体12の方向へ圧縮される。
界面の変化用の手段23の駆動は、直接的に、たとえば眼の毛様体筋を介して、あるいはまた手動または自動で外部から行うこともできる。同様に、前記駆動は、それを本明細書の一般の部で上述したような方法で行うことができる。
たとえば振動等による第2の液体13の液滴の破壊を防止するために、安定化手段30を設けている。安定化手段30は、−たとえば弾性的な−安定化箔32、特に孔箔、メッシュ構造を有する安定化網等としてよい。安定化箔32は、好適な固定要素33を介して密着面22に配置されている。
図3ないし5に本発明による人工水晶体10の2つの別の実施例を示している。受容器11および可撓性媒質12、13を有する人工水晶体10の基本構造は、本質的に図2に示した実施形態に相当するため、これに関してはまず図2についての前記説明を参照されたい。ここで同一の構造部材は同一の引用符号を付けている。また図3ないし5記載の実施例の場合も界面(群)14の変化用の手段23が、機械的に作動可能に形成されている形状適応性媒質12、13の間に設けられている。もちろん上述の電気湿潤の原理に従って機能する人工水晶体10の実施形態も実現可能である。
図3および4に示した人工水晶体10は、この場合も人工水晶体10のレンズ体を形成する受容器11の境界15である容器底部20と容器カバー16とを有する受容器11を有する。容器カバー16は、この場合は湾曲した輪郭を有し、これに関して眼水晶体の輪郭に適合されている。
第1の形状適応性媒質12、たとえば水と、第2の形状適応性媒質13、たとえば油は、一緒に界面14に接触する。さらに密着面22は中間層の形態で設けられている。中間層22は開口28を提供する。前記両液体12、13は好適な手段を介して受容器11の中に空間的に固定されており、第2の液体13は少なくとも部位的に密着面が形成される中間層22に受容器11の内部で密着する。その際に第2の液体13は同様に開口28の領域に固定されており、その結果、少なくとも界面14の領域に第1および第2の液体12、13の間に液滴形態を有する液体13が同心的に光軸の周囲に伸長する。これに関しては、さらに図2と関係する態様も参照されたい。開口28は、たとえば人工水晶体で移植される眼の少なくとも瞳孔径に相当する直径を有することができる。従って、開口28はレンズ10の細い開口を制限する。
界面の変化用の手段23は、図2の例と類似に、膜24を使用するが、この場合前記膜は円形に開口の周囲に配置されている(図4)。膜は中間層22の構成要素であってよく、かつ受容器11と接続することができる。これは好適な固定手段17を介して行うことができる。もちろん膜24および受容器11は、ただ1つの構成部材にまとめてもよい。それぞれ膜24の作動方式に応じて、該膜の中にさらに少なくとも1つの小板26を設けることができる。
図3および4記載の例において、界面の変化用の手段23は可動式のスタンプ19を備えるスタンプ装置18を有する。また、前記スタンプ装置も環状に開口28の周囲に配置されている。たとえば、スタンプ19は磁気式にしてよく、その結果、該スタンプの運動が小板26と共に膜24を移動させる。膜14の変位は図2に記載した方法で液体12、13に影響を及ぼし、その結果、その界面14の輪郭が変化する。それによって人工水晶体10の焦点距離も変化される。もちろん、手段23はピストン装置を使用し、その際にピストンの運動がすでに液体13の押出しを生ぜしめることも考え得る。別の態様において、膜の運動は圧電素子等を介して行ってもよい。
界面の変化用の手段23の駆動は、この場合も直接的に、たとえば眼の毛様体筋を介して、あるいはまた手動または自動で外部から行うこともできる。同様に、前記駆動は、それを本明細書の一般の部で上述したような仕方で行うことができる。
最後に図5に、人工水晶体の外部の現象形態からすでに眼100(図1)の水晶体102に相当する人工水晶体10を示している。レンズ10は、その基本構造ならびにその基本作用方式から図2ないし4に示したレンズに相当する。従って、同じ構成部材は同じ引用符号を付けている。さらに、図について対応する説明を引用し、それを参照されたい。
人工水晶体10はレンズ体11を形成する受容器11を提供し、その中に仕切壁22によって基本的に分離された2つの形状適応性媒質12、13がある。この形状適応性媒質12、13は、この場合も液体であり、媒質12の場合は水であり、かつ媒質13の場合は油である。形状適応性媒質12、13は、異なる屈折率n1およびn2を有する。仕切壁22もしくは中間壁は開口28を有し、それを通して媒質13が媒質12の領域に入り込むことができる。両方の媒質12、13は界面14で接触する。
受容器11の境界15である容器底部20も、容器カバー16も、透明の材料から形成されている。容器カバー16は少なくとも1つの可撓性の領域29を有する。容器底部20は少なくとも1つの可撓性の領域31を有する。可撓性の領域29は圧力補正の実現に利用される。
容器底部の可撓性の領域31の中に界面の変化用の手段23が配置されている。これは、たとえば図3および4に示したような環状の配列としてよく、本発明はもちろん前記の具体的な態様に制限されていない。
界面の変化用の手段23の作動によって、容器底部20の可撓性の領域31が内方へ受容器の中へ圧縮される。それによって、開口28を通してのみ逃すことができる媒質13の押出しを生じる。これは媒質12および13間の界面の輪郭変化と共に人工水晶体10の焦点距離の変化も生ぜしめる。媒質12の領域での対応する圧力補正は、容器カバー16の中の可撓性の領域29を介して行うことができる。
この場合も、界面の変化用の手段23の駆動は、直接的に、たとえば眼の毛様体筋を介して、あるいはまた手動または自動で外部から行ってもよい。同様に前記駆動は、これを本明細書の一般の部に上述したような方法で行うことができる。
本発明によって、眼用の新規形式の人工水晶体が提供される。従来、眼外科医術の枠内で眼の中に挿入される人工水晶体は、常に固定された変化しない焦点距離を有する。本発明によって今後焦点距離を変化できる眼用の人工水晶体が提供される。これは本発明により、人工水晶体がレンズ要素として2つまたはそれ以上の形状適応性媒質を有することによって実現される。前記形状適応性媒質は、好ましくはレンズ体を形成する受容器の中に配置されている。それによって、人工水晶体用の新規の適用分野、たとえば老眼の除去が達成される。もちろん本発明による人工水晶体は、すでに今日存在する適用分野−たとえば白内障外科医術−でも使用することができる。
ヒトの眼の概略図である。 本発明による人工水晶体の第1の実施例である。 本発明による人工水晶体の第2の実施例である。 図3に示した人工水晶体の概略平面図である。 本発明による人工水晶体の第3の実施例である。
符号の説明
10 人工水晶体
11 受容器
12 第1の形状適応性媒質
13 第2の形状適応性媒質
14 媒質間の界面
15 受容器の境界
16 容器カバー
17 固定手段
18 スタンプ装置
19 スタンプ
20 容器底部
21 光線方向
22 密着面(中間層)
23 界面の変化用の手段
24 膜
25 光軸
26 小板
27 電磁石
28 開口
29 容器カバーの可撓性領域
30 安定化手段
31 容器底部の可撓性領域
32 安定化箔
33 固定要素
100 眼
101 虹彩
102 水晶体
103 瞳孔
104 中心血管
105 網膜
106 眼房
107 硝子小体
108 角膜

Claims (34)

  1. 人工水晶体がレンズ要素として互いに直接接触する2つまたはそれ以上の形状適応性媒質(12、13)を有することを特徴とする眼用の人工水晶体(10)。
  2. 少なくとも2つの形状適応性媒質(12、13)がレンズ体を形成する受容器(11)の中に配置されていることを特徴とする請求項1記載の人工水晶体。
  3. 人工水晶体が遠近調節のために好適に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の人工水晶体。
  4. 人工水晶体が一定の前調節された屈折力を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項記載の人工水晶体。
  5. 人工水晶体が屈折力の一定の動的範囲を有し、かつ前記動的範囲が好ましくは少なくとも1.5ジオプトリー、有利には少なくとも2.5ジオプトリー、完全に特に有利には少なくとも4ジオプトリーを包括することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項記載の人工水晶体。
  6. 形状適応性媒質(12、13)が少なくとも1つの界面(14)で接触し、かつ互いに変位可能に配置されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項記載の人工水晶体。
  7. レンズ体を形成する受容器(11)の中に少なくとも2つの形状適応性媒質(12、13)が設けられ、かつ前記媒質(12、13)が受容器(11)内に空間的に固定されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項記載の人工水晶体。
  8. 媒質(12、13)が少なくとも1つの界面(14)で接触し、かつ前記界面(群)(14)の大きさおよび/または形状の変化用の手段(23)が前記媒質(12、13)の間に設けられることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項記載の人工水晶体。
  9. 人工水晶体(10)の駆動用の駆動装置が設けられることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項記載の人工水晶体。
  10. 形状適応性媒質(12、13)が混合できないことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項記載の人工水晶体。
  11. 受容器(11)の少なくとも1つの境界が少なくとも部位的に湾曲した輪郭を有することを特徴とする請求項2ないし10のいずれか一項記載の人工水晶体。
  12. 受容器(11)の1つまたは複数の境界群が少なくとも部位的に透明に形成されることを特徴とする請求項2ないし11のいずれか一項記載の人工水晶体。
  13. 受容器(11)の1つまたは複数の境界群(15)が少なくとも部位的に可撓性材料から形成されることを特徴とする請求項2ないし12のいずれか一項記載の人工水晶体。
  14. 形状適応性媒質(12、13)の少なくとも1つが少なくとも部位的に透明に形成されることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一項記載の人工水晶体。
  15. 少なくとも1つの形状適応性媒質(12、13)が少なくとも部位的に受容器(11)の内部の少なくとも1つの密着面(22)に密着することを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか一項記載の人工水晶体。
  16. 形状適応性媒質(12、13)が液体としてまたはゲル状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一項記載の人工水晶体。
  17. 形状適応性媒質(12、13)の少なくとも1つが、1つまたはそれ以上の液滴の形態に形成されることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか一項記載の人工水晶体。
  18. 形状適応性媒質(12、13)が同一または近似的に同一の密度を有することを特徴とする請求項1ないし17のいずれか一項記載の人工水晶体。
  19. 形状適応性媒質(12、13)が一定の温度範囲で同一または近似的に同一の密度を有し、かつ前記温度範囲が好ましくは30℃および45℃の間、有利には35℃および40℃の間、完全に特に有利には36℃および38℃の間にあることを特徴とする、請求項18記載の人工水晶体。
  20. 形状適応性媒質(12、13)の少なくとも2つが異なる光学的特性、特に異なる屈折率を有することを特徴とする請求項1ないし19のいずれか一項記載の人工水晶体。
  21. 形状適応性媒質(13)が界面(群)(14)の変化用の手段(23)を介して、少なくとも1つの界面(14)の湾曲が両方の形状適応性媒質(12、13)の間で変化されるように、その都度他方の形状適応性媒質(12)の方向へ変位されまたは変位可能であることを特徴とする請求項7ないし20のいずれか一項記載の人工水晶体。
  22. 界面(群)の変化用の手段(23)が環状に細い開口(28)の周囲に配置されることを特徴とする請求項7ないし21のいずれか一項記載の人工水晶体。
  23. 細い開口(28)が、人工水晶体(10)が用途指定されている眼の少なくとも最大の瞳孔径に相当することを特徴とする請求項22記載の人工水晶体。
  24. 界面(群)の大きさおよび/または形状の変化用の手段(23)が形状適応性媒質(12、13)の間に電気湿潤(Electrowetting)を基礎として形成されていることを特徴とする請求項7ないし23のいずれか一項記載の人工水晶体。
  25. 第1の形状適応性媒質(12)および第2の形状適応性媒質(13)が異なる電気伝導率を有し、より低い電気伝導率を有する形状適応性媒質(12)がより大きい電気伝導率を有する形状適応性媒質(13)と少なくとも1つの電極との間に配置され、かつ少なくとも1つの電極とより大きい電気伝導率を有する形状適応性媒質(13)との間の電界の印加により両方の形状適応性媒質(12、13)の間の界面が変化されまたは変化可能であることを特徴とする、請求項24記載の人工水晶体。
  26. 界面(群)の変化用の手段(23)が形状適応性媒質(13)の少なくとも1つに作用するために形成されており、前記界面(群)の変化用の手段(23)が形状適応性媒質(13)の少なくとも1つに圧力を発生するために形成されており、かつ形状適応性媒質(13)が前記手段(23)を介して少なくとも1つの優先方向の少なくとも1つの界面(14)でその都度他方の形状適応性媒質(12)の方向へ変位、特に圧縮させることができることを特徴とする請求項7ないし23のいずれか一項記載の人工水晶体。
  27. 少なくとも1つの形状適応性媒質が全側面で別の形状適応性媒質によって被覆され、界面(群)の変化用の手段(23)が形状適応性媒質の少なくとも1つに作用するために形成されており、かつ界面(群)の変化用の手段(23)が形状適応性媒質の少なくとも1つに圧力を発生するために形成されていることを特徴とする請求項7ないし23のいずれか一項記載の人工水晶体。
  28. 界面(群)の変化用の手段(23)が機械的手段として形成されることを特徴とする請求項26または27記載の人工水晶体。
  29. 機械的手段(23)がピストン装置、スタンプ装置またはシリンダ装置として形成されることを特徴とする請求項28記載の人工水晶体。
  30. 界面(群)の変化用の手段(23)が少なくとも1つの駆動可能の膜(24)の形態に形成されることを特徴とする、請求項26ないし29のいずれか一項記載の人工水晶体。
  31. 受容器(11)の内部の形状適応性媒質(12、13)の空間的固定が固定手段を介して行われることを特徴とする請求項2ないし30のいずれか一項記載の人工水晶体。
  32. 固定手段が1つまたはそれ以上の異なる表面被覆群の形態で受容器(11)の内部におよび/または少なくとも受容器(11)の領域の幾何学的態様の形態で形成されていることを特徴とする請求項31記載の人工水晶体。
  33. 形状適応性媒質(12、13)の少なくとも1つの表面構造の安定化用の手段(安定化手段)を設けたことを特徴とする請求項1ないし32のいずれか一項記載の人工水晶体。
  34. 安定化手段が少なくとも界面(群)(14)の領域に2つの形状適応性媒質(12、13)の間に設けられていることを特徴とする請求項33記載の人工水晶体。
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