JP2003234004A - 面発光装置の導光板 - Google Patents

面発光装置の導光板

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JP2003234004A JP2002030091A JP2002030091A JP2003234004A JP 2003234004 A JP2003234004 A JP 2003234004A JP 2002030091 A JP2002030091 A JP 2002030091A JP 2002030091 A JP2002030091 A JP 2002030091A JP 2003234004 A JP2003234004 A JP 2003234004A
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祐記 田村
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栄二 中西
Yoshitaka Kawano
佳孝 川野
Hiroshi Kikuyama
浩史 菊山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光面からの均一な発光が可能でかつ輝線の
発生を抑制できる導光板を提供する。 【解決手段】 互いに対向する出射面と反射面を有し、
一端面又は対向する二端面に設けられたLED光源から
入力される光を、出射面から出射させる面発光装置の導
光板であって、出射面は、端面と略直交する方向に延長
するストライプ状の凹部が複数配列されてなる光拡散パ
ターンが、導光板の一方の側面から他方の側面に向かっ
てほぼ全面に渡って繰り返し形成されてなり、光拡散パ
ターンは、端面と平行な方向の断面形状が異なる複数の
ストライプ状の凹部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LED光源からの
光を発光面全体に広げて出力するための面発光装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶バックライトなどの光源とし
て、点光源であるLEDチップからの光を面状に発光さ
せる面発光装置が用いられている。この面発光装置は、
対向する主面を有する導光板の一端面から1又は2以上
の発光ダイオードからの光を入射してその導光板の一方
の主面全体から光を出射させるように構成される。
【0003】すなわち、図2の斜視図に示すように、第
1の主面と第2の主面とを有し透過性樹脂からなる導光
板21と、その導光板21の端面に対向するように設け
られた発光ダイオード22と、導光板の第2の主面側に
設けられた反射体(図示せず)とを有してなり、発光ダ
イオード22からの光を導光板21の一方の主面全体か
ら光を出射させる。出射面には拡散シート23を設けて
いる。
【0004】以上のように構成された面発光装置では、
発光ダイオード22から出力された光が導光板21を伝
播されるにしたがって減少し、発光ダイオードから離れ
るにしたがって光量が減少するので、反射面である第2
の主面に光拡散ドットパターンを形成し均一な面発光を
得ようとしている。この光拡散ドットパターンは発光ダ
イオードから離れるにしたがって、ドットの密度又は各
ドットの面積を順次増加させる等により、光拡散ドット
が占める面積を順次増加させて発光面内における輝度の
均一化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導光板
の反射面に形成する光拡散ドットのみでは、光の拡散が
不十分であった。そのため、出射面側に光拡散シートを
配置させるなどの方法が用いられたが、そのシートと導
光板との間に空気層が介在するため光が吸収されるなど
して、輝度が低下しやすいという問題があった。
【0006】そこで、本発明は、光源から導光板内に入
力された光を、効率よく均一に外部に放出させて、均一
でかつ発光輝度の高い面発光が可能な面発光装置の導光
板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明に係る面発光装置の導光板は、互いに対向
する出射面と反射面を有し、一端面又は対向する二端面
に設けられたLED光源から入力される光を、出射面か
ら出射させる面発光装置の導光板であって、出射面は、
端面と略直交する方向に延長するストライプ状の凹部が
複数配列されてなる光拡散パターンが、導光板の一方の
側面から他方の側面に向かってほぼ全面に渡って繰り返
し形成されてなり、光拡散パターンは、端面と平行な方
向の断面形状が異なる複数のストライプ状の凹部からな
ることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2に記載の面発光装置の導
光板の光拡散パターンは、断面形状が全て異なるストラ
イプ状の凹部からなることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3に記載の面発光装置の導
光板の光拡散パターンは、少なくとも開口部の幅が異な
るストライプ状の凹部からなることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項4に記載の面発光装置の導
光板の光拡散パターンは、少なくとも凹部深さが異なる
前記ストライプ状の凹部からなることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5に記載の面発光装置の導
光板のストライプ状の凹部は、断面形状は曲面からなる
ことを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6に記載の面発光装置の導
光板は、LED光源は、LED素子と、LED素子から
の発光波長を吸収して異なる波長に変換する蛍光物質を
含有していることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に係る実施の形態の面発光装置について説明する。
【0014】本実施の形態の面発光装置の導光板は、L
ED光源からの光を端面から入力して出射面から出射さ
せる導光板であって、出射面に本発明特有の光拡散パタ
ーンを設けることで外部に出射される光を均一に拡散さ
せるものである。具体的には、互いに対向する出射面と
反射面を有し、一端面又は対向する二端面に設けられた
LED光源から入力される光を、出射面から出射させる
面発光装置の導光板である。導光板は図1に示すよう
に、出射面は、端面と略直交する方向に延長するストラ
イプ状の凹部11bが複数配列されてなる光拡散パター
ン11aが、一方の側面から他方の側面に向かってほぼ
全面に渡って繰り返し形成されてなり、光拡散パターン
11aは、端面と平行な方向の断面形状が異なる複数の
ストライプ状の凹部11bからなることを特徴とする。
これにより、導光板の出射面から出射される光を拡散す
ることができる。特に、光源からの光が入射される端面
に対して端面と平行な方向への光の拡散を良好なものと
することができる。
【0015】(光拡散パターン11a)本実施の形態に
おいて、導光板の出射面の光拡散パターン11aは、ス
トライプ状の凹部11bが複数配列されたものであり、
図1のように、ストライプ状の凹部を数本単位で一つの
パターンとなるように配列されたものである。このよう
な光拡散パターンが、導光板の一方の側面から他方の側
面に向かってほぼ全面に渡って繰り返し形成されてい
る。メッシュ状などに2方向に分割されたパターンでは
なく、ストライプ状のパターンを用いて一定の方向に繰
り返し形成させていることで、一定の方向にのみ光を屈
折させている。本発明の光拡散パターンは、LED光源
が設けられる端面に対して垂直方向に延長するストライ
プ状の凹部からなっているので、光の拡散方向は端面と
平行な方向である。端面に対して垂直な方向へ光は入射
されるので、その方向への光の拡散は比較的容易である
が、入射される光と垂直な方向への拡散をより効率よく
行うことで、特に光源近傍の輝線の発生を抑制すること
ができる。輝線とは、部分的に輝度が高くなる部位を指
し、光源から放射状に見られるもので、メッシュ状の光
拡散パターンを設けた場合にも見られる現象である。こ
れは、光を拡散させるときに、光を弱めたい方向にも光
を屈折させてしまい、これにより輝線の発生を促してい
る場合があるためである。本発明においては、一定の方
向にのみ拡散機能を有する光拡散パターンとしているの
で、光を弱めたい方向にまで光が拡散しないようにして
いる。
【0016】各光拡散パターンは、隣接する光拡散パタ
ーンと接していてもよく、また、離間していてもよい。
或いは、一部が重なるような形状でもよい。しかし、光
拡散パターンによって光を拡散することを目的とする本
発明においては、各光拡散パターンは隣接するパターン
同士は接して形成させるのが好ましい。各光拡散パター
ンの幅(光が入射される端面方向の長さ)は、導光板の
大きさや光源の数などによって異なるが、少なくとも2
回は繰り返し形成されるような幅が好ましい。ただし、
幅の狭い導光板を用いる場合は光拡散パターンの幅は、
導光板の幅と同一かそれよりも大きくなってもよい。各
光拡散パターン内に形成されるストライプ状の凹部の数
は、少なくとも50以上で、より好ましくは100以上
である。あまり少なすぎると、光拡散効果が少なくな
り、また、あまり多すぎると、高低差が得られず、鏡面
に近い面となるため好ましくない。有効な光拡散効果を
得るためには、上記範囲で形成するのが好ましい。
【0017】本発明では、このように所望の形状を有す
る光拡散パターンが繰り返し形成されることで、光の拡
散をより制御しやすくしている。これは、光拡散パター
ンがある程度の幅を有しており、その幅のなかで均一な
輝度としているためである。
【0018】(ストライプ状の凹部11b)光拡散部を
構成しているストライプ状の凹部11bは、LED光源
が設けられる端面に対して略垂直な方向に延長するよう
に設けられている。凹部は端面から端面に渡るように設
けるのが好ましいが、少なくとも有効発光面内において
凹部が設けられていれば光の拡散に何ら悪影響を及ぼさ
ないので、最端部に凹部が設けられていなくてもよい。
【0019】各ストライプ状の凹部は、隣接する凹部と
接していてもよく、また、離間していてもよい。これ
は、用いる光源や、導光板の大きさ、厚さなどによっ
て、所望の光拡散が得られるように任意に選択すること
ができる。例えば、隣接する凹部が接していることで、
出射面には出射方向に対して垂直な面が少なくなること
になり、光の拡散の度合いが大きいものとすることがで
きる。また、隣接する凹部が離間していると、出射方向
に対して垂直な面が多くなることになるので、光を広げ
るのではなく出射面に垂直な方向に効率よく光を出射さ
せることができる。
【0020】各ストライプ状の凹部は、同一の光拡散部
内において、断面形状が異なるように形成される。ここ
でいう断面形状は、LED光源が設けられる端面と平行
な方向の断面形状である。この断面形状を異なるように
設けることで、光の屈折する方向を変化させることがで
きる。これにより、一つの光拡散部内に、異なる方向に
光を屈折させることができる凹部を複数有することにな
る。
【0021】ストライプ状の凹部の形状は、断面形状が
全て異なるものとすることで、光の拡散を広くすること
ができる。これにより、均一な面発光が得られ易くな
る。異なる断面形状になるようにするには、ストライプ
状の凹部の開口部の幅が異なるものでもよく、また、凹
部の深さが異なるようにするものでもよい。また、その
両方を変えてもよい。より多くにストライプを形成させ
たい場合は、開口部の幅を一定にしておいて、深さを変
えることで凹部の側面の角度を異なるように形成するこ
とができる。また、導光板の厚さが薄く、あまり深く加
工しにくい場合は、深さを一定にしておいて開口部の幅
を変えることで、凹部の側面の角度を異なるものとする
ことができる。
【0022】そのような様々な形状を有するストライプ
状の凹部は、ランダムに配列させてもよく、また、規則
性を有するように配列させてもよい。
【0023】ストライプ状の凹部の断面の形状は断面形
状が曲面からなるような形状とするのが好ましい。端面
に対して垂直な方向に延長する方向の断面は曲面でなく
てもよく、端面に対して平行な方向の断面が曲面からな
る形状であればよい。例えば、断面形状が略半円になる
ような凹部が挙げられ、このような曲面からなる凹部と
することで、光の屈折方向を広くすることができ、より
拡散性の良好な光拡散パターンとすることができる。
【0024】(導光板11)本発明の面発光装置の導光
板は、互いに対向する出射面と反射面とを有するもので
あり、一端面又は対向する二端面にLED光源が配置さ
れている。出射面には、本発明特有の光拡散パターンが
形成されており、LED光源からの光は導光板の端面か
ら入射されてこの出射面から出射される。導光板は、用
途に応じて大きさや形状、厚さ等を選択することができ
るが、光透過性、成形性に優れたものを用いるのが好ま
しく、具体的にはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂等が
あげられる。
【0025】(金型)上記のような形状を有する導光板
の加工は、射出成形や金型成形などの方法によって行う
ことができるが、特に出射面の加工については、金型を
研削加工などによって加工し、それを用いて射出成形を
行うのが好ましい。研削加工はストライプ状の凹部を形
成するのに適しており、砥石を用いて容易に精度良く形
成させることができる。砥石を用いた研削方法は、図3
に示すように、円形の砥石30を回転させ、砥石30に
接するように載置した金型部材を矢印の方向に移動させ
ることで金型部材の表面を削るものである。表面を加工
された金型部材は、所望の大きさに加工して金型として
用いることができる。
【0026】また、砥石を構成する砥粒としては、用い
る金型の材料に適したものや、或いは加工するストライ
プ状の凸部の高さ(導光板のストライプ状の凹部の深さ
に対応)に応じて、レジンタイプ又は電着タイプとを使
い分けることで、より精度良く効率的に加工することが
できる。ここで、レジンタイプとは、図3(b)に示す
ように、ボンドなどの接着部材34の中に砥粒33を含
有させて焼結させて円盤状に成形した砥石30であり、
電着タイプとは、図3(c)に示すように、導電性の金
属からなる円盤を電着用砥石(台金)35を用い、Ni
などの金属製接着部材36を用いて砥粒37を電気的に
接着させたものである。
【0027】砥粒の具体的な材料としては、アルミナ、
ダイヤモンド、CBN(立方晶窒化ホウ素)等が挙げら
れ、それらの粒径は、#30〜#1500が好ましい。
ここで、砥石の粒径は、JIS R 6001に規定さ
れている「研削といし用研磨材の粒度」に基づく種類
(#)で示しており、その数値が小さい程、粒径の大き
な砥粒を含有するものである。これらより大きい粒径の
ものを用いると、単一な平面に研削することが困難であ
り、また、粒径が小さすぎると、金型に凹凸を形成しに
くく、研削加工に要する時間が多くなり手間がかかるの
で好ましくない。また、大きすぎると凹部の深さに対し
て幅が広くなるので好ましくない。
【0028】また、金型の成型方法としては、レーザ光
照射による加工方法を用いてもよい。これは、図4に示
すように金型部材41の表面にレーザ40から発振され
るレーザ光を照射してストライプ状などの所望の形状に
加工するものであり、レーザ光の波長、電流値などによ
って、その深さなどを制御することができる。上記のよ
うな研削加工に比べて、摩耗することがないので、同じ
パターンを数多く形成する場合などに適している。ま
た、このレーザ光照射による加工は、図1に示すような
連続するストライプ状の凹部のみならず、図4に示すよ
うな断続するストライプ状の凹部を形成することができ
る。断続させる場合は、直線状に配置された各ストライ
プの長さや間隔は任意に選択することができ、それらは
隣接するストライプと異なるように形成させるのが好ま
しい。このように、断続するストライプ状凹部とするこ
とで、端面と垂直な方向の断面が異なるパターンになる
ような光拡散パターンとすることができる。砥石による
加工に比べて微細なパターンの調整が容易であり、幅の
狭い導光板などに精密に光拡散パターンを形成するのに
適している。
【0029】また、その他にも、金型の成形方法として
は、電鋳により形成することもできる。この方法は、一
般的によく用いられる方法であって、図5に示すよう
に、ダミーとなる導光板51を用意し、これに所望の加
工を施す。ダミー導光板51を図5(a)のように支持
体52に固定し、図5(b)のように電鋳用金型部材を
充填する。その後、図5(c)のようにダミー導光板を
取り外すことで、金型が形成される。この方法は、ダミ
ー導光板として、目的のものと同様の材料を用いること
ができるため、金型加工する前の段階でストライプ幅等
の調整をすることができる。
【0030】LED光源が配置される端面は単一な平面
でもよく、また、凹凸を有していてもよい。また、反射
面にはシボ加工することで、拡散性を向上させることが
できる。シボは、光の強度に応じてその大きさや形状を
選択することができ、均一配列或いはランダム配列など
の配列で用いることができる。また、導光板にシボ加工
するのではなく、反射面の上に光拡散シートなどを設け
て拡散性を向上させてもよい。
【0031】また、光を拡散するために、導光板の端面
でLED光源と対向する部分、すなわちLED光源が接
合される部分の入射端面を、単一な平面でなく凹凸を設
けてもよい。このようにすることで、入射方向をあらか
じめ設定することができので、任意の方向に光を屈折さ
せて入射することができる。導光板の端面の凹凸は、凸
部、或いは凹部のみでもよく、その形状は三角錐や円
錐、或いは三角柱や円柱、若しくは粗面にするなど、任
意に選択することができる。
【0032】(LED素子)本発明においてLED素子
は、同一面側に正負一対の電極を有し且つ側方端面から
発光の一部を発光することが可能であれば特に限定され
ない。また、蛍光物質を用いる場合は、用いる蛍光物質
を励起可能な波長を発光できる発光層を有する半導体発
光素子を用いることが好ましい。このような半導体発光
素子としてZnSeやGaNなど種々の半導体を挙げる
ことができるが、蛍光物質を効率良く励起できる短波長
を発光することが可能な窒化物半導体(InAl
1− X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)が好適
に挙げられる。半導体の構造としては、MIS接合、P
IN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造
あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。半導体
層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択する
ことができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる
薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造
とすることもできる。
【0033】窒化物半導体を使用した場合、半導体用基
板にはサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO等
の材料が好適に用いられる。結晶性の良い窒化物半導体
を量産性よく形成させるためにはサファイア基板を用い
ることが好ましい。このサファイア基板上にMOCVD
法などを用いて窒化物半導体を形成させることができ
る。サファイア基板上にGaN、AlN、GaAIN等
のバッファ層を形成しその上にpn接合を有する窒化物
半導体を形成させる。
【0034】窒化物半導体を使用したpn接合を有する
発光素子例として、バッファ層上に、n型窒化ガリウム
で形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム
・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジ
ウム・ガリウムで形成した活性層、p型窒化アルミニウ
ム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガ
リウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させた
ダブルへテロ構成などが挙げられる。窒化物半導体は、
不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効
率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させ
る場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、T
e、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒
化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントである
Zn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせ
る。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけ
ではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉に
よる加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが
好ましい。電極形成後、半導体ウエハーからチップ状に
カットさせることで窒化物半導体からなる発光素子を形
成させることができる。
【0035】本発明の面発光装置において、LED光源
として混色光、特に白色系を発光させる場合は、蛍光物
質からの発光波長との補色関係や透光性樹脂の劣化等を
考慮してLED素子の発光波長は400nm以上530
nm以下が好ましく、420nm以上490nm以下が
より好ましい。LED素子と蛍光物質との励起、発光効
率をそれぞれより向上させるためには、450nm以上
475nm以下がさらに好ましい。また、パッケージ上
面より下になる封止部として、比較的紫外線により劣化
しにくい樹脂や無機物であるガラス等を用いた場合、4
00nmより短い紫外線領域或いは可視光の短波長領域
を主発光波長とするLED素子を用いることもできる。
紫外領域の波長を有するLED素子を利用する場合は、
蛍光物質により変換された発光色のみにより色度が決定
されるため、可視光を発光する半導体発光素子を用いた
場合に比較して半導体発光素子の波長などのバラツキを
吸収することができ量産性を向上させることができる。
【0036】LED素子として、400nm付近の短波
長域を主発光ピークとする紫外線が発光可能なLED素
子を用いてもよい。この場合は、LED素子に近接する
封止部は、比較的紫外線に強い樹脂やガラス等と紫外線
を吸収して可視光を発光することが可能な蛍光物質にて
構成することが好ましい。このような短波長の光により
赤、青、及び緑に蛍光可能な蛍光物質、例えば赤色蛍光
体としてYS:Eu、青色蛍光体としてSr
(POCl:Eu、及び緑色蛍光体として(S
rEu)O・Alを耐紫外線樹脂などに含有させ
ることにより、白色光を得ることができる。このように
短波長発光の発光素子を用いる場合、発光素子の基板側
は不透光性とするのが好ましい。上記蛍光物質の他、赤
色蛍光体として3.5MgO・0.5MgF・GeO
:Mn、MgAs11:Mn、Gd:E
u、LaOS:Eu、青色蛍光体としてRe10(P
:Eu、Re10(PO:E
u,Mn(ただしReはSr、Ca、Ba、Mg、Zn
から選択される少なくとも一種、Qはハロゲン元素の
F、Cl、Br、Iから選択される少なくとも1種)、
BaMgAl1627:Eu等を好適に用いること
ができる。これらの蛍光物質を用いることにより高輝度
に発光可能な白色発光LED光源を得ることができる。
【0037】異種の蛍光物質を混合して配置させる場
合、各種の蛍光物質の中心粒径及び形状は類似している
ことが好ましい。これによって各種蛍光物質から発光さ
れる光が良好に混色され色ムラを抑制することができ
る。また、各蛍光物質を混合して用いるのではなく、各
封止部の層を薄くした薄膜層の積層体として用いてもよ
い。各種の蛍光物質による封止部の薄膜層として配置さ
せる場合、それぞれの蛍光物質の紫外光透過率を考慮し
て、赤色蛍光物質層、緑色蛍光物質層、及び青色蛍光物
質層と順に積層させることが好ましい。また、前記薄膜
層において下部層から上部層にかけて各層中の蛍光物質
の粒径が小さくなるように、各種蛍光物質の中心粒径を
青色蛍光物質>緑色蛍光物質>赤色蛍光物質とすると、
最上層まで良好に紫外光を蛍光物質に透過させ可視光に
変換することができ紫外線のもれを防止することができ
る。そのほか、ストライプ状、格子状、またはトライア
ングル状となるように各色変換層を素子上に配置させる
こともできる。このように各層の間に間隔を設けて配置
させると混色性が良好となり好ましい。
【0038】(蛍光物質)本発明で用いられる蛍光物質
の粒径は、中心粒径が6μm〜50μmの範囲が好まし
く、より好ましくは15μm〜30μmであり、このよ
うな粒径を有する蛍光物質は光の吸収率及び変換効率が
高く且つ励起波長の幅が広い。6μmより小さく蛍光物
質は、比較的凝集体を形成しやすく、液状樹脂中におい
て密になって沈降されるため、光の透過効率を減少させ
てしまう他、光の吸収率及び変換効率が悪く励起波長の
幅も狭い。
【0039】ここで本発明において、蛍光物質の粒径と
は、体積基準粒度分布曲線により得られる値であり、体
積基準粒度分布曲線は、レーザ回折・散乱法により蛍光
物質の粒度分布を測定し得られるものである。具体的に
は、気温25℃、湿度70%の環境下において、濃度が
0.05%であるヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に
蛍光物質を分散させ、レーザ回折式粒度分布測定装置
(SALD−2000A)により、粒径範囲0.03μ
m〜700μmにて測定し得られたものである。本発明
において蛍光物質の中心粒径とは、体積基準粒度分布曲
線において積算値が50%のときの粒径値である。この
中心粒径値を有する蛍光物質が頻度高く含有されている
ことが好ましく、頻度値は20%〜50%が好ましい。
このように粒径のバラツキが小さい蛍光物質を用いるこ
とにより、色ムラが抑制され良好なコントラストを有す
るLED光源が得られる。
【0040】本実施の形態で用いられる蛍光物質は、窒
化物系半導体を発光層とする半導体発光素子から発光さ
れた光を励起させて発光できるセリウムで付活されたイ
ットリウム・アルミニウム酸化物系蛍光物質をベースと
したものである。具体的なイットリウム・アルミニウム
酸化物系蛍光物質としては、YAlO:Ce、Y
12:Ce(YAG:Ce)やYAl
Ce、更にはこれらの混合物などが挙げられる。イット
リウム・アルミニウム酸化物系蛍光物質にBa、Sr、
Mg、Ca、Znの少なくとも一種が含有されていても
よい。また、Siを含有させることによって、結晶成長
の反応を抑制し蛍光物質の粒子を揃えることができる。
Ceで付活されたイットリウム・アルミニウム酸化物系
蛍光物質は特に広義に解釈するものとし、イットリウム
の一部あるいは全体を、Lu、Sc、La、Gd及びS
mからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素に置換
され、あるいは、アルミニウムの一部あるいは全体をB
a、Tl、Ga、Inの何れが又は両方で置換され蛍光
作用を有する蛍光体を含む広い意味に使用する。
【0041】更に詳しくは、一般式(YzGd1-z3
512:Ce(但し、0<z≦1)で示されるフォト
ルミネッセンス蛍光体や一般式(Re1-aSma3Re
512:Ce(但し、0≦a<1、0≦b≦1、Re
は、Y、Gd、La、Scから選択される少なくとも一
種、Re’は、Al、Ga、Inから選択される少なく
とも一種である。)で示されるフォトルミネッセンス蛍
光体である。この蛍光物質は、ガーネット構造のため、
熱、光及び水分に強く、励起スペクトルのピークを45
0nm付近にさせることができる。また、発光ピーク
も、580nm付近にあり700nmまですそを引くブ
ロードな発光スペクトルを持つ。
【0042】またフォトルミネッセンス蛍光体は、結晶
中にGd(ガドリニウム)を含有することにより、46
0nm以上の長波長域の励起発光効率を高くすることが
できる。Gdの含有量の増加により、発光ピーク波長が
長波長に移動し全体の発光波長も長波長側にシフトす
る。すなわち、赤みの強い発光色が必要な場合、Gdの
置換量を多くすることで達成できる。一方、Gdが増加
すると共に、青色光によるフォトルミネッセンスの発光
輝度は低下する傾向にある。さらに、所望に応じてCe
に加えTb、Cu、Ag、Au、Fe、Cr、Nd、D
y、Co、Ni、Ti、Euらを含有させることもでき
る。しかも、ガーネット構造を持ったイットリウム・ア
ルミニウム・ガーネット系蛍光体の組成のうち、Alの
一部をGaで置換することで発光波長が短波長側へ、組
成のYの一部をGdで置換することで、発光波長が長波
長側へシフトすることができる。
【0043】Yの一部をGdで置換する場合、Gdへの
置換を1割未満にし、且つCeの含有(置換)を0.0
3から1.0にすることが好ましい。Gdへの置換が2
割未満では緑色成分が大きく赤色成分が少なくなるが、
Ceの含有量を増やすことで赤色成分を補え、輝度を低
下させることなく所望の色調を得ることができる。この
ような組成にすると温度特性が良好となり発光ダイオー
ドの信頼性を向上させることができる。また、赤色成分
を多く有するように調整されたフォトルミネッセンス蛍
光体を使用すると、ピンク等の中間色を発光することが
可能なLED光源を形成することができる。
【0044】このようなフォトルミネッセンス蛍光体
は、Y、Gd、Al、及びCeの原料として酸化物、又
は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを
化学量論比で十分に混合して原料を得る。又は、Y、G
d、Ceの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解
液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物
と、酸化アルミニウムとを混合して混合原料を得る。こ
れにフラックスとしてフッ化バリウムやフッ化アンモニ
ウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中1
350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成して焼
成品を得、つぎに焼成品を水中でボールミルして、洗
浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができ
る。
【0045】本願発明の面発光装置のLED光源におい
て、このようなフォトルミネッセンス蛍光体は、2種類
以上のセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウ
ム・ガーネット系蛍光体や他の蛍光体を混合させてもよ
い。YからGdへの置換量が異なる2種類のイットリウ
ム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を混合すること
により、容易に所望とする色調の光を容易に実現するこ
とができる。
【0046】(拡散剤)本発明において拡散剤は、特に
限定されず、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、酸化珪素、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム等、種々のものを用いることが
できる。拡散剤の粒径値は、中心粒径が1.0μm以上
5μm未満であることが好ましく、より好ましくは1.
0μm以上2.5μm未満であり、粒径値を有する拡散
剤を用いるとLED素子及び蛍光物質からの光を良好に
乱反射させ色ムラを抑制することができ好ましい。ま
た、拡散剤が破砕形の場合、透過型電子顕微鏡法により
測定される長辺長は1.0μm以上3.0μm未満が好
ましい。透光性部材100重量部に対して拡散剤の含有
量は、0.5重量部以上5重量部以下が好ましい。これ
により、LED素子及び蛍光物質からの光の取り出し効
率を低下させることなくLED光源の光度及び信頼性を
向上させることができる。また、発光スペクトルの半値
幅を狭めることができ、色純度の高い発光装置が得られ
る。透光性部材の屈折率は1.4以上1.65以下が好
ましく、拡散剤の屈折率は、透光性部材よりも高いこと
が好ましい。これにより拡散剤により良好に光が反射散
乱され優れた混色性を有するLED光源が得られる。
【0047】(フィラー)更に、本発明において、封止
部中に蛍光物質に加えてフィラーを含有させても良い。
具体的な材料は拡散剤と同様であるが、拡散剤と中心粒
径が異なり、本明細書においてフィラーとは中心粒径が
5μm以上100μm以下のものをいう。このような粒
径のフィラーを透光性樹脂中に含有させると、光散乱作
用により発光装置の色度バラツキが改善される他、透光
性樹脂の耐熱衝撃性を高めることができる。また、フィ
ラーは蛍光物質と類似の粒径及び/又は形状を有するこ
とが好ましい。ここで本明細書では、類似の粒径とは、
各粒子のそれぞれの中心粒径の差が20%未満の場合を
いい、類似の形状とは、各粒径の真円との近似程度を表
す円形度(円形度=粒子の投影面積に等しい真円の周囲
長さ/粒子の投影の周囲長さ)の値の差が20%未満の
場合をいう。このようなフィラーを用いることにより、
蛍光物質とフィラーが互いに作用し合い、樹脂中にて蛍
光物質を良好に分散させることができ色ムラが抑制され
る。更に、蛍光物質及びフィラーは、共に中心粒径が1
5μm〜50μm、より好ましくは20μm〜50μm
であると好ましく、このように粒径を調整することによ
り、各粒子間に好ましい間隔を設けて配置させることが
できる。これにより光の取り出し経路が確保され、フィ
ラー混入による光度低下を抑制しつつ指向特性を改善さ
せることができる。また、このような粒径範囲の蛍光物
質及びフィラーを透光性樹脂に含有させ孔版印刷法にて
封止部材を形成すると、封止部材硬化後のダイシング工
程においてダイシングブレードの目詰まりが回復されド
レッサー効果をもたらすことができ量産性が向上され
る。
【0048】(封止部)LED素子を覆う封止部は、L
ED素子を保護するだけでなく、上記蛍光物質、拡散
剤、フィラーなどを含有させて、LED光源の発光特性
を調整する部位として機能しているものである。封止部
に蛍光物質を含有させない場合はLED素子からの単色
光を発光させることができるが、蛍光物質を用いること
でLED素子からの光と蛍光物質からの光との混色光を
有するLED光源とすることができる。混色光とするこ
とで、任意の発光波長を有するLED光源とすることが
でき、特に、バックライトなどに用いられる白色系発光
が得られ易くなる。また、蛍光物質に加えてフィラー及
び拡散剤等を併用することで、均一性に優れた混色光と
することができる。
【0049】また、封止部を2層或いは2層以上の多層
構造とする場合は、蛍光物質及び拡散剤等は、その両方
に含有させることもできるし、どちらか一方にのみ含有
させることもできる。どちらか一方に蛍光物質を含有さ
せる場合は、上部層よりも下部層の方に含有させること
で、LED素子と蛍光物質とを近傍に配置することがで
きるので、より効率良くLED素子からの光を吸収し変
換することができるので好ましい。また、蛍光物質を上
部層にも含有させる場合は、下部層に含有させた蛍光物
質と同じ蛍光物質でもよいし、異なる発光波長の蛍光物
質、或いは異なる組成の蛍光物質でもよい。また、異な
る蛍光物質を用いる場合は、一方の蛍光物質は、LED
素子からの光ではなく、他方の蛍光物質からの発光波長
を吸収して異なる波長に変換する蛍光物質を用いてもよ
い。これにより、LED素子からの光では励起されない
ような蛍光物質でも用いることができるので、より広い
範囲の発光波長の混色光を得ることができる。
【0050】以下、本発明の実施例について説明する。
なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0051】
【実施例】[実施例1] (金型)本実施例において、導光板を成形するための金
型を作成する。金型部材(厚さ30mm、外枠外形65
mm×75mm、外枠内径34mm×30mm)を、研
削機に載置する。研削機として、直径200mm、幅1
0mmの、レジンタイプの砥石(アルミナ製の砥粒(#
45)使用)を用いる。これを回転数2400rpmで
回転させて、上記金型部材の表面を研削する。研削後の
金型部材をエタノールにて洗浄し、外枠から取り出して
34mm×30mmの金型を得る。
【0052】(導光板)上記のようにして得られた金型
を用いて導光板の成形を行う。導光板の材料としてアク
リルを用い、反射面にはシボ加工が施されるように作製
される。導光板の成形は、まず、成形温度を240℃に
設定してアクリルを溶融させながら射出圧力700kg
f/cm、金型温度は70℃で射出成形する。そし
て、45秒間冷却した後、金型から取り出して、本発明
の導光板を得る。得られた導光板は、幅10mmの光拡
散パターンの中に、ストライプ状の凹部(平均幅約50
μm)約200本が、図1に示すような断面図になるよ
う形成されたものである。
【0053】(LED光源)LED光源として表面実装
型のLED素子を形成する。LED素子は、発光層とし
て単色性発光ピークが可視光である475nmのIn
0.2Ga0.8N半導体を有する窒化物半導体素子を
用いる。より具体的には、LEDチップは、洗浄させた
サファイア基板上にTMG(トリメチルガリウム)ガ
ス、TMI(トリメチルインジウム)ガス、窒素ガス及
びドーパントガスをキャリアガスと共に流し、MOCV
D法で窒化物半導体を成膜させることにより形成させる
ことができる。ドーパントガスとしてSiHとCp
Mgを切り替えることによってn型窒化物半導体やp型
窒化物半導体となる層を形成させる。
【0054】LED素子の構造としては、サファイア基
板上に、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN
層、Siドープのn型電極が形成されn型コンタクト層
となるGaN層、アンドープの窒化物半導体であるn型
GaN層、次に発光層を構成するバリア層となるGaN
層、井戸層を構成するInGaN層、バリア層となるG
aN層を1セットとしGaN層に挟まれたInGaN層
を5層積層させた多重量子井戸構造としてある。発光層
上にはMgがドープされたp型クラッド層としてAlG
aN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるG
aN層を順次積層させた構成としてある。(なお、サフ
ァイア基板上には低温でGaN層を形成させバッファ層
とさせてある。また、p型半導体は、成膜後400℃以
上でアニールさせてある。)
【0055】次に、エッチングによりサファイア基板上
の窒化物半導体に同一面側で、pn各コンタクト層表面
を露出させる。各コンタクト層上に、スパッタリング法
を用いて正負各台座電極をそれぞれ形成させた。なお、
p型窒化物半導体上の全面には金属薄膜を透光性電極と
して形成させた後に、透光性電極の一部に台座電極を形
成させてある。出来上がった半導体ウエハーをスクライ
ブラインを引いた後、外力により分割し、半導体積層面
側に正負一対の電極を有し且つ側方端面から発光の一部
を発光することが可能なLED素子を形成する。
【0056】次に、正及び負からなる一対のリード電極
がインサートされて閉じられた金型内に、パッケージ成
形体の下面側にあるゲートから溶融された成形樹脂を流
し込み硬化してパッケージを形成する。パッケージは、
発光素子を収納可能な凹部を有し、凹部底面から正及び
負のリード電極が一方の主面が露出されるように一体成
形されている。尚、このパッケージにおいて、正及び負
のリード電極のアウタリード部は、パッケージの接合面
の両端部でその接合面に沿って内側に折り曲げられてな
り、その内側に折り曲げられた部分ではんだ付けされる
ように構成されている。
【0057】次に、中心粒径3μmの球状プラスチック
粒子上にNi薄膜を無電解メッキ法にて形成した後、最
外層にAu薄膜を置換メッキ法により形成した導電粒子
をシリコーン樹脂に対して導電粒子を5vol%添加
し、パッケージの凹部底面を覆うように膜厚が10μm
以上20μm以下の範囲となるよう塗布する。次に、パ
ッケージ凹部底面から露出された各リード電極上に、L
EDチップの各電極を対向させ上記の塗布液中に前記L
EDチップの電極形成面及び側方端面の一部が埋没する
ように載置し、加熱及び加圧を施し導電層を固化すると
共に各電極を電気的に接続させる。
【0058】次に、蛍光物質は、Y、Gd、Al、及び
Ceのそれぞれの酸化物を化学量論比により混合し混合
原料を得る。これにフラックスを混合して坩堝に詰め、
ボールミル混合機にて2時間混合する。ボールを取り除
いた後、弱還元雰囲気中1400℃〜1600℃にて6
時間焼成し、更に還元雰囲気中1400℃〜1600℃
にて6時間焼成する。焼成品を水中でボールミルして、
洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通して中心粒径が8μm
である(Y0.8Gd0.22.750Al
12:Ce0.250蛍光物質を形成する。
【0059】エポキシ樹脂100重量部に対して、蛍光
物質を150重量部添加したものを、導電層上面及び前
記LEDチップの側方端面に接して、LED素子の最上
面とほぼ同一ラインまでほぼ均一な膜厚にて充填させ、
50℃×2時間、及び150℃×4時間熱処理を施し下
部封止部を形成する。
【0060】次に、シリコーン樹脂100重量部に対し
て中心粒径3μm、凝集度93%、吸油量70ml/1
00gである軽質炭酸カルシウムを3重量部含有させ、
自転公転ミキサーにて5分間攪拌を行う。次に攪拌処理
により生じた熱を冷ますため、30分間放置し樹脂を定
温に戻し安定化させる。こうして得られた混合液を前記
パッケージ凹部内に充填させる。最後に、50℃×2時
間、及び150℃×4時間熱処理を施す。これによりL
ED光源を得ることができる。
【0061】上記のようにして形成されるLED光源
は、LED素子上面から発光される青色光は前方に向か
って出力高く放射され、LED素子の側方端面から発光
される光の一部は隣接する下部封止部中に直接入射し、
側方端面から発光される光の残りの部分は隣接する導電
膜中へと導かれ含有される導電粒子にて反射散乱した
後、上方に積層された色変換層へ入射する。これによ
り、全ての蛍光物質に効率よく励起光を照射することが
可能となり、上部封止部からは蛍光物質から発光される
黄色光が前方に向かって放射される。これら青色光と黄
色光は、前方の光拡散層にて良好に混色され、前方には
白色光が現れる。
【0062】以上のように本例のLED光源では、LE
D素子の四方八方から発光される光をそれぞれ効率よく
利用しているため、光の透過率が高く高出力の光を得る
ことができる。このようにして得られたLED光源は、
光度500mcd、光出力4mWである。また、高温保
管試験(100℃)、高温高湿保管試験(80℃、85
%RH)、低温保管試験(−40℃)において、出力の
低下はほとんどみられず、高い信頼性を有するといえ
る。またCIE色度座標におけるx軸方向の色度の3σ
は0.006であり、色バラツキが非常に少ないLED
光源が得られる。
【0063】(実装)上記のようにして得られる導光板
を外枠に載置する。次に、この導光板の端面に対向させ
るようにLED光源を配置することで、面発光装置が得
られる。
【0064】[実施例2]金型部材の加工をレーザ光照
射による方法とし、光拡散パターンの幅が約8mmとす
る以外は実施例1と同様に行う。用いるレーザは、YA
Gレーザであり、発振波長は355nm、電力0.1W
の使用条件で加工を行って得られる金型を用いて、導光
板を形成し、本発明の面発光装置を得る。
【0065】[実施例3]金型の加工を電鋳を用いて行
い、光拡散パターンの幅が約5mmとする以外は実施例
1と同様にして導光板を形成し、本発明の面発光装置を
得る。
【0066】[比較例]出射面に加工を施していない以
外は実施例と同様に行い導光板を得る。得られた導光板
を用い、実施例と同様に光源を配置し、外枠に実装して
面発光装置を得る。比較例では、出射面の上に拡散シー
ト((株)きもと製ライトアップ100SXE)を設け
た。これにより、光を拡散させることができる。
【0067】(発光輝度)実施例および比較例で得られ
た面発光装置の輝度の均一性を比較を行う。輝度の均一
性の比較は、面発光装置の最大輝度に対する最小輝度の
比で比較し、100%に近い程、輝度の最大値と最小値
の差が小さい、すなわち、輝度ムラが少ないことを示
す。同一の光源を用いての輝度の均一性は、比較例70
%に対して、実施例1は90%、実施例2は約89%で
あり、実施例3は、約90%である。比較例では輝線が
見られたが実施例ではほとんど観察されず均一な面発光
が得られた。また、面発光輝度についても、実施例1乃
至実施例3で得られた面発光装置は比較例れ得られた面
発光装置より約12%高い輝度が得られた。
【0068】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る面発光装置は、導光板の出射面に本発明特有の光拡
散パターンを形成することで、均一な面発光を得ること
ができる。また光拡散シートなどを用いず導光板自体を
加工しているので、光の損失を少なくすることができ、
輝度の高い面発光装置とすることができる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る面発光装置の導光板を示す斜視
図である。
【図2】 平坦な発光面を有する導光板を備えた面発光
装置を示す斜視図である。
【図3】(a)本発明に係る導光板の金型の製造方法を
示す模式図である。 (b)図3(a)のレジンタイプ砥石の断面図である。 (c)図3(a)の電着タイプ砥石の断面図である。
【図4】 本発明に係る導光板の金型の製造方法を示す
模式図である。
【図5】 本発明に係る導光板の金型の製造方法を示す
模式図である。
【符号の説明】
11、21・・・導光板 11a・・・光拡散パターン 11b・・・ストライプ状の凹部 22・・・LED光源 23・・・拡散シート 30・・・砥石 31、41・・・金型部材 32・・・接着剤 33、37・・・砥粒 35・・・電着用砥石 36・・・電着用接着部材 40・・・レーザ 51・・・ダミー導光板 52・・・支持体 53・・・電鋳用金型部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 101:02 F21Y 101:02 (72)発明者 川野 佳孝 徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化 学工業株式会社内 (72)発明者 菊山 浩史 徳島県阿南市上中町岡491番地100 日亜化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06 2H091 FA23Z FA31Z FA45Z FD04 LA18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する出射面と反射面を有し、
    一端面又は対向する二端面に設けられたLED光源から
    入力される光を、前記出射面から出射させる面発光装置
    の導光板であって、 前記出射面は、前記端面と略直交する方向に延長するス
    トライプ状の凹部が複数配列されてなる光拡散パターン
    が、前記導光板の一方の側面から他方の側面に向かって
    ほぼ全面に渡って繰り返し形成されてなり、 前記光拡散パターンは、前記端面と平行な方向の断面形
    状が異なる複数のストライプ状の凹部からなることを特
    徴とする面発光装置の導光板。
  2. 【請求項2】 前記光拡散パターンは、断面形状が全て
    異なる前記ストライプ状の凹部からなる請求項1記載の
    面発光装置の導光板。
  3. 【請求項3】 前記光拡散パターンは、少なくとも開口
    部の幅が異なる前記ストライプ状の凹部からなる請求項
    1又は請求項2記載の面発光装置の導光板。
  4. 【請求項4】 前記光拡散パターンは、少なくとも凹部
    深さが異なる前記ストライプ状の凹部からなる請求項1
    乃至請求項3記載の面発光装置の導光板。
  5. 【請求項5】 前記ストライプ状の凹部は、前記断面形
    状は曲面からなる請求項1乃至請求項4記載の面発光装
    置の導光板。
  6. 【請求項6】 前記LED光源は、LED素子と、該L
    ED素子からの発光波長を吸収して異なる波長に変換す
    る蛍光物質を含有している請求項1乃至請求項5載の面
    発光装置の導光板。
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