JP2003231279A - 故障したインク射出素子に起因する色誤りを補正する方法 - Google Patents

故障したインク射出素子に起因する色誤りを補正する方法

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JP2003231279A
JP2003231279A JP2003014213A JP2003014213A JP2003231279A JP 2003231279 A JP2003231279 A JP 2003231279A JP 2003014213 A JP2003014213 A JP 2003014213A JP 2003014213 A JP2003014213 A JP 2003014213A JP 2003231279 A JP2003231279 A JP 2003231279A
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding
    • B41J2/2139Compensation for malfunctioning nozzles creating dot place or dot size errors

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  • Quality & Reliability (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体に対して単一パスを使用する印刷シ
ステムにおいて故障したインク射出素子を補正する。 【解決手段】 標準プリントマスクを取得し、故障した
インク射出素子を識別する。故障したインク射出素子に
よって印刷される予定の各ピクセルについてオリジナル
の色測定値を確認し、故障したインク射出素子を使用し
ないでオリジナルの色測定値に値が最も近い置換色測定
値を決定する。置換色測定値に基づいて、付着するイン
ク滴の数および色を調整することによって標準プリント
マスクを変更し、変更されたプリントマスクを作成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、単一パスを使用す
る印刷するシステムにおいて、故障したインク射出素子
を補正(correct)する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】プリンタ、グラフィックスプロッタ、フ
ァクシミリ装置およびコピー機などのサーマルインクジ
ェットハードコピー機器は、広く受入れられてきた。こ
れらハードコピー機器は、W. J. LloydおよびH. T. Tau
bによる、「Ink Jet Devices」の第13章、Output Har
dcopy Devices(R. C. DurbeckおよびS. Sherr編、SanD
iego: Academic Press, 1988)において述べられてい
る。このテクノロジの基本は、Hewlett-Packard Journa
lのいくつかの版[Vol.36, No. 5 (May 1985)、Vol.39,
No.4(August 1998)、Vol.39, No.5(October 1988)、Vo
l.43, No.4(August 1992)、Vol.43, No.6(December 199
2)およびVol.45, No.1(February 1994)]のいくつかの
記事においてさらに開示されており、これらは参照によ
り本明細書に援用される。インクジェットハードコピー
機器は、高品質印刷を提供し、小型かつ可搬であり、用
紙に当たるのがインクのみであるため迅速かつ静粛に印
刷を行う。 【0003】一般的なインクジェットプリントヘッド
(すなわち、シリコン基板であり、基板上に設けられた
構造であり、基板に接続する)は、液体インク(すなわ
ち、溶解した着色剤または溶剤中に分散された顔料)を
使用する。一般的なインクジェットプリントヘッドは、
インク貯蔵器から液体インクを受け取るインク射出チャ
ンバのアレイを組み込んだプリントヘッド基板に取り付
けられた正確に形成されたオリフィスすなわちノズルの
アレイを有する。各チャンバはノズルの反対側に配置さ
れるため、インクはチャンバとノズルとの間に集まり、
チャンバ内には発射抵抗器(firing resistor)が配置
される。インク液滴の射出は一般にマイクロプロセッサ
の制御下にあり、その信号は電気トレースによって抵抗
器素子に伝達される。電気印刷パルスが射出素子に通電
されると、プリントヘッドからインク滴が射出され、適
当に配置されたノズルによってドットマトリクスパター
ンが形成される。 【0004】インク射出素子を含むインクカートリッジ
は、印刷すべき媒体の幅を横切って繰り返し移動する。
媒体を横切るこの移動が指定された数だけ増加する度
に、それぞれの抵抗器は、制御を行うマイクロプロセッ
サのプログラム出力に従ってインクを射出するかまたは
インクの射出をやめる。媒体を横切る移動が完了する度
に、インクカートリッジの列状に配置されたインク射出
素子数とノズル中心間の距離との積とほぼ同じ高さのス
ワス(swath、帯)を印刷することができる。このよう
な移動すなわちスワスが完了する毎に、媒体はスワスま
たはその一部の高さだけ前方に移動され、インクカート
リッジは次のスワスに取りかかる。信号を適切に選択し
タイミングをとることによって、媒体上に望ましい印刷
を得ることができる。 【0005】インクジェット機器により得られる印刷品
質はそのインク射出素子の信頼性によって決まる。マル
チパスプリントモードは、故障したインク射出素子の印
刷品質に対する影響を部分的に軽減することができる
が、これは、故障したインク射出素子の代りとして機能
しているインク射出素子を代用することによる。マルチ
パスプリントモードでは、媒体の各水平印刷位置すなわ
ち行を2つ以上のインク射出素子が横切るためにこのよ
うなことが可能となる。たとえば、2パスプリントモー
ドでは2つのインク射出素子が媒体の各水平印刷位置を
横切り、4パスプリントモードでは4つのインク射出素
子が媒体の各水平印刷位置を横切る。従って、2パスプ
リントモードでは故障したインク射出素子の代りにもう
1つの機能しているインク射出素子を用いることがで
き、4パスプリントモードでは故障したインク射出素子
の代りに他の3つのインク射出素子を用いることができ
る。しかし、マルチパスプリントモードを使用すると、
プリンタのスループットが大幅に低下する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、1パスプリン
トモードで印刷すると、水平行のすべてのピクセルが常
に同じインク射出素子で印刷されるため、故障したイン
ク射出素子を別のインク射出素子で隠すことができな
い。このインク射出素子が故障した場合、複数パスに依
存する従来の誤り隠し技法では、故障したインク射出素
子を隠す方法がない。 【0007】従って、1パスプリントモードにおいて、
故障すなわち動作不能のインク射出素子を補正する方法
が必要とされている。 【0008】 【課題を解決するための手段】記録媒体に対して単一パ
スを使用する印刷システムにおいて故障したインク射出
素子を補正する方法であって、標準プリントマスクを取
得し、故障したインク射出素子を識別し、前記故障した
インク射出素子によって印刷される予定の各ピクセルに
ついてオリジナルの色測定値を確認し、前記故障したイ
ンク射出素子によって印刷される予定の各ピクセルにつ
いて該故障したインク射出素子を使用しないで前記オリ
ジナルの色測定値に値が最も近い置換色測定値を決定
し、前記故障したインク射出素子によって印刷される予
定の各ピクセルの前記置換色測定値に基づいて、付着す
るインク滴の数および色を調整することによって前記標
準プリントマスクを変更し、変更されたプリントマスク
を作成することを含む、インク射出素子の補正方法を提
供する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下では、外部インク源を持つ軸
外(off-axis)プリンタの文脈で本発明を説明するが、
プリントカートリッジと一体化したインク貯蔵器を持つ
インクジェットプリントカートリッジを使用するインク
ジェットプリンタにおいても本発明は有用である。 【0010】図1は、本発明の利用に適したインクジェ
ットプリンタ10の一実施形態のカバーを取り除いた状
態での斜視図である。一般に、プリンタ10は媒体14
を保持するトレイ12を備える。印刷動作が開始される
と、トレイ12Aからのシート状の媒体14は、シート
フィーダを使用してプリンタ10内に送られ、その後U
字方向に方向が変えられトレイ12Bに向かって反対方
向に移動する。キャリッジユニット16は、取り外し可
能に取り付けられたプリントカートリッジ18のセット
を支持し運搬する。キャリッジ16は、キャリッジ16
がキャリッジ機構の配向力の下で移動するのを可能にす
るスライドロッド22上で、下から支持される。媒体は
印刷ゾーン68で停止し、走査キャリッジ16は媒体1
4を横切って走査し、媒体上にインクのスワスを印刷す
る。キャリッジがいずれかの方向に走査している間に印
刷を実行することができる。これを双方向印刷と呼ぶ。
一回の走査または複数回の走査の後、媒体14は従来の
ステッピングモータおよびフィードローラを使用して印
刷ゾーン68内の次の位置に増分的に移動され、キャリ
ッジ16は媒体14を横切って再び走査しインクの次の
スワスを印刷する。媒体上への印刷が完了すると、媒体
はトレイ12B上の位置に前進され、インクを確実に乾
燥させるためにその位置で保持され、その後放出され
る。 【0011】キャリッジ走査機構は従来技術であってよ
く、一般にキャリッジ走査機構は、キャリッジ16が摺
動するスライドロッド22と、プリンタのマイクロプロ
セッサからキャリッジ16およびプリントカートリッジ
18に電気信号を送信するフレキシブル回路(図1に図
示せず)と、キャリッジ16を正確に位置決めするため
にキャリッジ16内の光検出器によって光学的に検出さ
れる符号化ストリップ24とを備える。従来の駆動ベル
トおよびプーリ構成を使用するキャリッジ16に接続さ
れたステッピングモータ(図示せず)を使用して、印刷
ゾーン68の端から端までキャリッジ16が搬送され
る。 【0012】インクジェットプリンタ10の特徴には、
取替え可能なインク供給カートリッジ51、52、53
および54を含む軸外インク供給ステーション50から
プリントカートリッジ18にインクを供給し、最終的に
はプリントヘッド内のインク射出チャンバにインクを供
給するインク配送システムが含まれる。インク供給カー
トリッジは加圧されているかまたは大気圧である。カラ
ープリンタの場合、一般に黒インク、イエローインク、
マゼンタインクおよびシアンインク用の別々のインク供
給カートリッジがある。4つの管56が4つの取替え可
能なインク供給カートリッジ51〜54からプリントカ
ートリッジ18にインクを運ぶ。 【0013】キャリッジ16は、黒プリントカートリッ
ジ18aを組み込んだインクカートリッジ18のセット
と、それぞれシアン、マゼンタおよびイエロー用のカラ
ーインクプリントカートリッジ18b〜18dのセット
とを保持する。各プリントカートリッジは、黒インクプ
リントヘッド79aと、それぞれシアン、マゼンタおよ
びイエロー用のカラーインクプリントヘッド79b〜7
9dのセットを内蔵する。各プリントヘッドは図2に示
すプリントヘッド79と同様であってよい。プリントヘ
ッド79a〜79dはそれぞれ、所与の情報のページに
テキストおよび物体イメージを形成するインク液滴を射
出するための複数のインクジェットノズル82を備え
る。 【0014】動作時、プリンタ10は、フィードトレイ
12Aから機械的に取り出された印刷媒体14上にフル
カラーまたは黒の印刷イメージを印刷することによって
コマンドに応答する。プリンタ10はマルチパスプリン
トモードで動作し、インク液滴の1つまたは複数のスワ
スが印刷媒体14上に射出されるようにして、所望のイ
メージを形成する。各スワスは、印刷媒体に対して定義
されたN×Mアレイの特定のピクセル位置に付着(depo
sit)する個々のドットのパターンで形成される。ピク
セル位置は、マトリックスアレイでグループ化される小
インク滴受け入れ領域として都合良く視覚化される。 【0015】図2を参照すると、接触パッド86を含む
フレキシブル回路80がプリントカートリッジ18に固
定されている。プリントカートリッジ18がプリンタ1
0に取り付けられると、接触パッド86はキャリッジ1
6上のプリンタ電極(図示せず)に位置合わせされて電
気的に接触し、外部で生成された通電信号をプリントヘ
ッドアセンブリ79に送る。フレキシブル回路80は、
フレキシブル回路80を貫通してレーザ除去された2行
のノズル82からなるノズルアレイを有する。フレキシ
ブル回路80の背面にはシリコン基板(図示せず)が取
り付けられている。基板は個別に通電されるインク射出
素子を内部に持つ複数の射出チャンバを備える。各射出
チャンバは一般に単一のオリフィスすなわちノズル82
の後方に配置されている。インク射出素子は熱抵抗器で
あっても圧電素子であってもよい。基板および射出素子
の説明として、米国特許第6,193,347号「Hybr
idMulti-drop/Multi-pass Printing System」を参照さ
れたい。基板は、インク射出チャンバの形状を画定する
バリア層とそこに形成されたインクチャネルとを備え
る。インクチャネルは、インク射出チャンバおよびイン
ク貯蔵器と流体的に接続されている。フレキシブル回路
80の背面には導電トレースが形成されている。これら
導電トレースは、フレキシブル回路80の前面の接触パ
ッド86が終端となる。導電トレースの他端は基板の電
極に固着される。 【0016】プリントヘッド設計およびインクジェット
プリントヘッドの電子制御に関するさらなる詳細は、1
999年1月30日付けで出願された「Ink Ejection E
lement Firing Order to Minimize Horizontal Banding
and the Jaggedness of Vertical Lines」と題する米
国特許出願第09/240,177号と、1998年1
月30日付けで出願された「Hybrid Multi-Drop/Multi-
Pass Printing System」と題する米国特許出願第09/
016,478号と、1997年10月31日付けで出
願された「Ink Delivery System for High Speed Print
ing」と題する米国特許出願第08/962,031号
と、1996年2月28日付けで出願された「Reliable
High Performance Drop Generator For An Inkjet Pri
nthead」と題する米国特許出願第08/608,376
号と、1998年4月30日付けで出願された「Energy
Control Method for an Inkjet Print Cartridge」と
題する米国特許出願第09/071,138号と、19
97年10月28日付けで出願された「Thermal Ink Je
t Print Head and Printer Energy Control Apparatus
and Method」と題する米国特許出願第08/958,9
51号と、「InkjetPrinthead Architecture for High
Speed and High Resolution Printing」と題する米国特
許第5,648,805号において述べられている。 【0017】図3を参照すると、プリントヘッド79の
好ましい実施形態はノズルの2つの垂直な列70a〜7
0bを有し、これらは、プリントヘッド79がプリンタ
10に取り付けられたとき、走査方向すなわち横方向9
0に対して直角となる。列内で隣接するノズル間の列垂
直間隔74は、最近のプリントヘッドでは一般に1/3
00インチ(約0.0085cm)である。しかしなが
ら、1つではなく2つの列を使用してそれらのノズルを
単一の列として論理的に取り扱うことによって、論理ノ
ズル間の有効な垂直間隔72は1/600インチ(約
0.0042cm)まで低減され、これによって媒体前
進方向92の方向の印刷解像度が向上する。例として、
プリントコントローラ32は、列70aからインクを付
着させることによって印刷媒体18上に1/600イン
チピクセル位置の垂直列を印刷し、その後列70bから
インクを付着させる前にプリントヘッド79を走査方向
90に列間距離76だけ移動させる。 【0018】理解しやすいように、ノズル82には慣例
的にプリントヘッドアセンブリの底部から見たときのプ
リントヘッドアセンブリ79として右上73から始まり
左下75で終わる番号が割り当てられる。これによっ
て、奇数番号のノズルは一方の列70bに配列され、偶
数番号のノズルは他方の列70aに配列される。当然な
がら他の番号付け規則に従ってもよいが、この番号付け
方式に関連するノズル82およびインク射出素子の発射
順序の説明には利点がある。かかる利点の1つは、行番
号と同じノズル番号を有するノズルによって行番号が印
刷される点である。 【0019】実例として、プリントコントローラ32
は、ノズルアレイの一方の列70aまたは70bからイ
ンクを付着させることにより印刷媒体14に1/600
インチピクセル位置の垂直列を印刷し、その後他方の列
からインクを付着させる前に走査方向90に列間距離7
6だけプリントヘッド79を移動させる。 【0020】ここで、図1および図4を参照してプリン
タ10をより詳細に考察すると、プリンタ10は、一般
にインタフェースユニット30を介してコンピュータシ
ステム20に連結されたコントローラ32を備える。イ
ンタフェースユニット30は、印刷する目的のためにデ
ータおよびコマンド信号をコントローラ32に送信する
のを容易にする。また、インタフェースユニット30に
より、印刷媒体14に印刷すべき印刷イメージ情報をダ
ウンロードする目的で、プリンタ10を入力装置28に
電気的に連結することができる。入力装置28は、プリ
ンタ10に直接接続可能ないかなる種類の周辺機器であ
っても良い。 【0021】データを格納するために、プリンタ10は
メモリユニット34をさらに備える。メモリユニット3
4は、プリンタ動作を容易にする複数の記憶領域に分割
される。記憶領域は、データ記憶領域44と、ドライバ
ルーチン46用の記憶領域と、プリンタ10の種々の機
械的機構の機械的制御実装を容易にするアルゴリズムを
保持する制御記憶領域48とを備える。 【0022】データ記憶領域44は、媒体14上に所望
の物体イメージまたはテキストイメージを形成するため
に印刷すべき個々のピクセル値を規定するデータプロフ
ァイル・ファイルを受け取る。記憶領域46はプリンタ
ドライバルーチンを含む。制御記憶領域48は、1)媒
体を給紙またはフィードトレイ12Aから排紙トレイ1
2Bまでプリンタ内を移動させる給紙スタック機構と、
2)ガイドロッド22上を印刷媒体を横切ってプリント
ヘッドキャリッジユニット16を移動させるキャリッジ
機構と、を制御するルーチンを含む。動作時、高速イン
クジェットプリンタ10は、フィードトレイ12Aから
機械的に取り出された印刷媒体上にフルカラーまたは黒
の印刷イメージを印刷することによってコマンドに応答
する。 【0023】各パスにおいて使用される特定の部分的イ
ンクパターンと、これらの異なるパターンが合わさって
単一の完全にインク付けされたイメージになる方法は、
「プリントモード」として知られている。プリントモー
ドにより、速度とイメージ品質間でのトレードオフが可
能となる。たとえば、プリンタのドラフトモードは、可
能な限り迅速に読取可能なテキストをユーザに提供す
る。ベストモードとしても知られるプレゼンテーション
モードは、低速であるが最高のイメージ品質を提供す
る。ノーマルモードは、ドラフトモードとプレゼンテー
ションモードとの妥協である。プリントモードによっ
て、ユーザはこれらのトレードオフを選択することがで
きる。またプリントモードによって、プリンタは、1)
ドット位置毎に媒体上に配置されるインクの量、2)イ
ンクが配置される速度、3)イメージを完成させるため
に必要なパス数を含む、印刷中にイメージ品質に影響を
与えるいくつかの要因を制御することが可能となる。異
なるプリントモードを提供して複数のスワスへのインク
滴の配置を可能にすることで、ノズル欠陥を隠すことに
役立てることができる。媒体の種類に応じても異なるプ
リントモードが使用される。 【0024】普通紙でスループットを向上させるために
1パスモード動作が使用される。1パスモードでは、所
与のドット行に発射すべきすべてのドットがプリントヘ
ッドの1スワスで媒体上に配置され、その後印刷媒体が
次のスワスの位置に前進する。2パスプリントモード
は、スワス当りの所与の利用可能なドット行に対して利
用可能なドットの半分がプリントヘッドの各パスで印刷
され、これによって所与の行の印刷を完了するために2
パスが必要となるプリントパターンである。同様に、4
パスモードは、所与の行のドットの1/4がプリントヘ
ッドの各パスで印刷されるプリントパターンである。あ
る特定数パスのプリントモードにおいて、印刷すべきす
べてのインク滴のうち、パス数の逆数にほぼ等しい分を
各パスで印刷しなければならない。 【0025】プリントモードには、通常、繰り返される
シーケンスで使用される1つの「プリントマスク(prin
tmask)」またはいくつかのプリントマスクと、「完全
濃度(full density)」に達するために必要なパス数
と、完全濃度が何を意味するかを定義するピクセル毎の
液滴の数とが含まれる。各ノズルセクションの印刷時に
使用されるパターンは「プリントマスク」として知られ
る。プリントマスクは、所与のパスでどのインク滴を印
刷するか、言い換えれば、各ピクセルを印刷するのにど
のパスを使用するかを正確に決定するバイナリパターン
である。加えて、プリントマスクは、各ピクセル位置を
印刷するためにどのノズルを使用するかを決定する。こ
のように、プリントマスクは、各ピクセル位置すなわち
媒体上の各行番号および列番号を印刷するために使用す
るパスとノズルの両方を定義する。プリントマスクを用
いてパス間で使用ノズルを「混合する(mix up)」こと
で、望ましくない目に見えるプリントアーティファクト
を低減することができる。 【0026】プリンタ10は、マルチパスプリントモー
ドで動作することで、インク滴の1つまたは複数のスワ
スを印刷媒体上に射出するようにして所望のイメージを
形成する。各スワスは、印刷媒体に対して定義されたN
×Mアレイの特定のピクセル位置に付着する個々のドッ
トのパターンで形成される。ピクセル位置は、マトリッ
クスアレイにグループ化される小インク液滴受け入れ領
域として都合よく視覚化される。 【0027】プリントコントローラ32は、キャリッジ
16および媒体14の移動を制御し、ノズル82を作動
させてインク滴を付着させる。走査方向90に沿ったキ
ャリッジ16の相対移動を媒体前進方向92に沿った印
刷媒体14の相対移動と組み合わせることによって、各
プリントヘッド79は、印刷媒体14上の各ピクセル位
置に1つまたは複数のインク滴を付着させることができ
る。プリントヘッド79からのインク滴の付着を管理す
るために、プリントコントローラ32によってプリント
マスクが使用される。一般に、プリンタ10によってサ
ポートされる色の別個の輝度レベル(たとえば、明から
暗まで)の各々に対し別々のプリントマスクが存在す
る。個々のプリントパス中の行における各ピクセル位置
に対して、プリントマスクはマスクパターンを有する
が、マスクパターンは、(a)そのピクセル位置上で、
行に隣接して配置されたノズルの印刷を可能にするかま
たはそのノズルの印刷を不可能にするように作用すると
ともに、(b)使用可能なノズルから付着する液滴の数
を定義する。対応する使用可能ノズルによって実際にピ
クセルが印刷されるか否かは、印刷すべきイメージデー
タがそのピクセル位置にそのインク色のピクセルを必要
とするか否かによって決まる。プリントマスクは一般に
プリンタ10内のファームウェアによって実現される
が、代替的にプリンタ外部のコンピューティングプロセ
ッサ(図示せず)のソフトウェアドライバで実現するこ
とも可能である。 【0028】本明細書で使用する「プリントパス」とい
う語は、ノズル配列が媒体14に対して走査方向90に
移動するときプリントヘッドが印刷のために使用可能と
されるパスを言う。したがって、双方向プリンタでは走
査方向90に沿った各前方および後方パスをプリントパ
スとすることができ、一方向プリンタでは移動方向のう
ちの一方のみでプリントパスを発生させることができ
る。マルチパスプリンタ10における印刷媒体14に対
するキャリッジ16の所与のパスでは、プリントマスク
によって使用可能とされた所定のピクセル位置のみを印
刷することができ、プリンタ10は、イメージデータが
要求する場合は対応するピクセル位置に対してプリント
マスクによって指定された数の液滴を付着させる。プリ
ントマスクパターンは、スワス内の他のピクセル位置へ
の液滴と同様に、ある特定のピクセル位置への追加の液
滴が他のプリントパス中に満たされるようにする。 【0029】図4および図5を参照すると、制御アルゴ
リズム100はメモリユニット34に格納され、コント
ローラ32により印刷すべきイメージ情報に適用され
る。アルゴリズム100を介してイメージデータの任意
の所与の領域に適用されるプリントマスクの数は、マル
チパスプリントモードで使用されるパス数によって決ま
る。たとえば、2パスプリントモードでは2つのプリン
トマスクが必要である。4パスプリントモードでは4つ
のプリントマスクが必要である。すべてのカラープレー
ンに同じプリントマスクを使用しても良く、または各カ
ラープレーンに対して異なって生成されたプリントマス
クを使用しても良いことは理解されよう。イメージを印
刷するためのパス数Zは、約2パスと約16パスの間の
数である。Zに対するより好ましい値は約3と約8との
間であり、最も好ましい値は約4である。 【0030】制御アルゴリズムプログラム100は、コ
ントローラ32に電源が投入されると開始コマンド10
2で開始する。プログラムは判断ステップ104に進
み、コンピュータシステム20からの印刷コマンドを待
つ。印刷コマンドが受信されない場合、コントローラ3
2は印刷コマンドが受信されるまで判断ステップ104
でループする。 【0031】現在のプリントモードにおけるパス数を決
定した後、プログラムはコマンドステップ108に進
み、コントローラ32は印刷すべき情報をメモリユニッ
トのデータ領域44に格納する。 【0032】再び制御プログラム100を考察すると、
ステップ112の実行後、プログラムはコマンドステッ
プ114に進み、スワスを構築する。次いで、プログラ
ムはコマンドステップ116に進み、イメージ情報のス
ワスを印刷する。 【0033】イメージ情報のスワスの印刷後、プログラ
ムはコマンドステップ118に進み、印刷動作の次のパ
ス中に印刷すべきイメージ情報の部分の印刷を予測して
イメージデータをシフトする。 【0034】プログラムはコマンドステップ120に進
み、イメージ情報の次の部分の印刷に備えて印刷媒体1
4を増分的に前進させる。 【0035】プログラムは判断ステップ122に進み、
さらにイメージ情報を印刷すべきか否かを判断する。イ
メージ情報をさらに印刷すべき場合、プログラムはコマ
ンドステップ112に進み、上述のように処理を行う。
イメージ情報をさらに印刷しない場合、プログラムは判
断ステップ104に進み、次の印刷コマンドを受信する
のを待つ。 【0036】当業者には、プログラムがコマンドステッ
プ112を実行する度に異なるプリントマスクが適用さ
れることが理解されよう。各パスで異なるプリントマス
クが適用されるが、当業者には、印刷する各スワスにお
いて同じ番号が付されたパスには同じプリントマスクが
適用されることが理解されよう。このため、たとえば4
パスプリントモードでは、番号1のプリントマスクは各
4パスシーケンスの第1のパスに適用され、番号4のプ
リントマスクは、各4パスシーケンスの最後のパスに適
用される。このように、同一のプリントマスクがスワス
ベースで一様に印刷するイメージ情報に適用される。印
刷すべき所望のイメージの形成に適用されるプリントマ
スクの総数は、イメージを形成するパスの総数によって
決定される。したがって、適用されるプリントマスクの
数の範囲はいかなる定数にも限定されない。 【0037】インクジェット機器により得られる印刷品
質は、そのインク射出素子の信頼性によって決まる。マ
ルチパスプリントモードは、故障したインク射出素子に
よる印刷品質に対する影響を部分的に軽減することがで
きる。1パスプリントモードで印刷する場合、行のすべ
てのピクセルが常に同じインク射出素子で印刷されるた
め、故障したインク射出素子を異なるインク射出素子で
隠す能力を持つことができない。このインク射出素子が
故障した場合、複数パスに依存する従来の誤り隠し技法
では、故障したインク射出素子に起因する印刷品質の欠
陥を隠す方法がない。故障したインク射出素子は、発射
しない、誤った方向への発射、液滴容量が小さいまたは
他の何らかの問題がありながら発射しているインク射出
素子である可能性がある。 【0038】光学検出システムは、故障したインク射出
素子の存在を検出することができる。インクジェットプ
リンタでは、プリントヘッドのインク射出素子の動作を
テストすることを含む種々の目的のために、光学液滴検
出回路を利用することができる。光学液滴検出回路は、
一般にLEDなどの光源によって供給される光を検出す
るフォトダイオードなどの光センサを備える。光センサ
と光源との間の光路に液滴が存在する場合、光センサに
よって検知される光の量がインク滴の存在によって低減
されるため、光センサの出力が変化する。光センサの出
力は一般に増幅され分析されて、インク滴が光源と光セ
ンサとの間の光路を通過したか否かを決定する。代替的
に、光学検出システムは媒体上の液滴の存在を判断する
ことができる。また、液滴射出の音響的検出方法を使用
して故障したインク射出素子を識別することもできる。 【0039】上述したように、インクジェットプリント
システムは、印刷媒体に対して定義されたアレイの特定
の位置に非常に小さいインクの液滴を個々のドットのパ
ターンで印刷媒体上に射出することによってイメージを
形成する。この位置は、ドット位置、ドットポジション
またはピクセルと呼ばれることがある。位置は、直線ア
レイ状の小さいドットとして都合よく視覚化される。イ
ンクジェットプリントシステムは、一般に、各々がイン
ク射出ノズルを有する1つまたは複数のプリントカート
リッジを支持する可動キャリッジを備える。キャリッジ
は印刷媒体の表面を横切り、ノズルはマイクロコンピュ
ータまたは他のコントローラのコマンドにしたがった適
当な時刻にインクの液滴を射出するように制御される。
インク液滴の塗布のタイミングは、印刷されているイメ
ージのピクセルのパターンに対応するようにされる。か
かる移動すなわちスワスが完了する毎に、媒体は前方に
移動し、インクカートリッジは次のスワスに取りかか
る。このように、印刷動作はインク液滴によるドット位
置のパターンの充填と見ることができる。 【0040】カラーインクジェットプリントシステム
は、一般にプリンタキャリッジに搭載される通常2〜4
つの複数のプリントカートリッジを使用して、フルスペ
クトルの色を生成する。4つのカートリッジを有するプ
リンタでは、各プリントカートリッジは異なるカラーイ
ンクを収納することができ、通常使用される基本色は、
シアン、マゼンタ、イエローおよび黒である。2つのカ
ートリッジを有するプリンタでは、一方のカートリッジ
は黒インクを収納し、他方のカートリッジは基本色のシ
アン、マゼンタおよびイエローインクを収納する3コン
パートメントカートリッジであっても良く、または代替
的に、2つの2コンパートメントカートリッジを使用し
て4色インクを収納しても良い。さらに、3コンパート
メントカートリッジを2つ使用して、6の基本色、たと
えば、黒、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン
およびライトマゼンタを収納することもできる。さら
に、使用すべき異なる基本色インクの数に応じて他の組
合せを使用することができる。 【0041】基本色は、所望の色の液滴をドット位置に
付着させることにより媒体上に形成され、同じかまたは
隣接するドット位置に異なる基本色インクの複数の液滴
を付着させることにより二次色または陰影(shaded)色
が形成され、2つ以上の基本色をオーバプリントするこ
とにより確立された光原則にしたがって二次色が得られ
る。異なるプリントカートリッジによって提供される色
のうちの2つ以上の色の混合を必要とする色を有する単
一ドットを用紙上に形成するために、1つのカートリッ
ジの選択されたノズルから射出されるドットが別のカー
トリッジの対応するノズルから射出されるドットと位置
が合うように、各カートリッジのノズルを正確に位置合
せしなければならない。 【0042】色空間は、空間の各点が色を表す三次元量
である。色空間は色の三属性、すなわち色相(hue)、
彩度(chroma)および明度(lightness)の関係を表す
図によって示される。色相は、実際の色の外観すなわち
色覚の属性であり、それによって物体が赤、黄、緑、
紫、橙、青緑などであると判断される。このように、色
相は色にその基本名を与える特性である。 【0043】第2の特性である彩度は、色相として分類
することができない色、すなわち黒、灰色および白があ
るという事実に由来する。色における灰色の存在は、彩
度の測定であり、色の強度または飽和度として表すこと
ができる。灰色が多いほど強度が低く、その逆も同じで
ある。彩度は、色が所与のレベルの明度で灰色から異な
る程度を表す。 【0044】第3の特性である明度は、色の明るさまた
は暗さを表す。これは白の物体を灰色の物体から区別し
明色を暗色から区別する知覚である。このため、明るい
青または暗い緑が存在し、共にそれらを彩度に関して強
くする(灰色を少なくする)ことができる。 【0045】プロセスベース色(process based colo
r)は、色を作成するために使用されるプロセスの観点
から色を表す。RGBは、原色として赤、緑および青を
使用する色空間である。これら三色は「加法」原色であ
る。イメージを形成するために投射光を使用する機器
(たとえば、テレビ受像機またはコンピュータモニタ)
では、赤、緑および青を使用して色の完全なスペクトル
を再現することができる。三色の加法原色すべてを合わ
せると白になる。量の異なる三原色を結合することによ
り、他のいかなる色も形成することができる。 【0046】CMYは、シアン、マゼンタおよびイエロ
ーを原色として使用する色空間である。これら三色は、
用紙に印刷された時に反映する色がある一方で減ずる色
もあるため、「減法」原色である。理論的には、三色の
減法原色すべてを合わせることで黒が得られる。しかし
ながら、十分な黒を得ることが困難な場合があるため、
多くの減法色ベースのシステムでは「真の」黒色、Kを
追加し、したがってカラーセットCMYKとなる。CM
YKカラーセットは「プロセスカラー」と呼ばれること
もある。 【0047】測定ベース(measurement based)表色系
では、色を測色計(colorimeter)かまたは分光光度計
(spectrophotometer)を用いて測定する。色を測定す
るためには、3つの構成要素、すなわち光源、色見本お
よび観察者が必要である。CIE(International Comm
ission on Illumination(国際照明委員会))測色的色
空間(Colorimetric Color Space)は、色測定値とその
人間の色覚に対する関係とに基づく色空間である。一般
的なCIE座標系は、CIE L、CIE
h°、CIE XYZ、CIE L
および△Ea,b または△Eu,v などのCIE色
差式である。L均等色空間は、1976年に
CIEによって標準化され、色の知覚属性と適切に相関
される変数を用いて色データを表す。ここで、 L=明度(0〜100) a=赤み〜緑み(制限無し) b=黄み〜青み(制限無し) である。色測定およびその人間の色覚に対する関係に関
するさらなる詳細については、Hunt, R.W.G.によるThe
Reproduction of Colour, Fifth Edition, Foundation
Press, 1995と、Hunt, R.W.G.によるMeasuring Colour,
Third Edition,Foundation Press, 1998と、Billmeye
r, Fred W., Jr.およびMax SaltzmannによるPrinciples
of Color Technology, John Wiley & Sons, 1981を参
照されたい。 【0048】受け取った色値を再現するために、カラー
インクジェットプリンタは、インクジェットプリンタが
認識する色コマンドに色値を変換またはマッピングしな
ければならない。色管理システムは、1つの製品(プリ
ンタ、スキャナ、モニタ、フィルムレコーダなど)によ
って生成される色が他の製品によって生成される色と一
致することを確実にする。たとえば、RGB色空間の場
合、RGB色空間とL b色空間との間に1対1の
マッピングが存在する。また、Lb色空間から印
刷システムのCYMK色空間への1対1マッピングも存
在する。 【0049】色管理システムは、印刷された色がディス
プレイ装置上に表示される色と同じに見えることを確実
にするように、所定の較正関数または検索テーブルにし
たがって色値を調整またはマッピングする。同時に、
赤、緑および青値はシアン、イエローおよびマゼンタ値
に変換される。ピクセル位置に塗布すべき黒(K)ドッ
トに対しては追加の値が供給される。 【0050】十分な色強度を得るためには、液滴サイズ
に応じた特定の数の液滴をピクセルに付着させることが
必要である。また、ピクセル毎に付着させる液滴の数
は、使用中のプリントモードと印刷が行われている媒体
の種類とによって決まる。1パスプリントモードで印刷
する場合、水平行のすべてのピクセル(すなわち、図3
に示したのと同じノズル番号)が常に同じインク射出素
子で印刷されるため、所与の色のプリントカートリッジ
の故障したインク射出素子をそのプリントカートリッジ
の異なるインク射出要素で隠す能力を持つことができな
い。しかしながら、他の色のインクを収納するプリント
カートリッジの適切に機能するインク射出素子(すなわ
ち、同じノズル番号)でこの行を印刷することはまだ可
能である。 【0051】本発明によれば、故障していない他のプリ
ントカートリッジからの同じ水平行またはピクセルに対
応するインク射出素子によって付着する他の色のインク
滴の数および分布を調整することによって、1色のイン
クを収納するプリントカートリッジの故障したインク射
出素子によって起こる印刷品質欠陥を隠すことが可能と
なる。故障したインク射出素子を有する水平行に対し、
シアン、マゼンタ、イエローおよび黒インクからなるピ
クセル組合せを、CIE Lなどの測定ベー
スの色空間のうちの1つを使用してLが最も近接し故
障したインク射出素子を持つプリントカートリッジから
のインク滴を含まない色の組合せに一致させる。印刷媒
体に付着するシアン、マゼンタ、イエローおよび黒イン
クの種々の組合せから生じる色に対し、測色計または分
光光度計を用いてL値が測定される。測定は、媒体の
各種類、すなわち普通紙、特殊インクジェットコート媒
体、透明シート、写真品質光沢紙およびマット紙などに
対して行われる。そして、これらL値がインクの液滴
のすべての組合せについてプリンタに格納される。L
値は、プリンタドライバ、プリンタのマイクロプロセッ
サ制御システム、プリンタのメモリの検索テーブルまた
は他の任意の利用可能なソースに格納することができ
る。格納の特に都合のよい方法の1つは、媒体の各種類
用のL値の検索テーブルである。 【0052】例1:ピクセルが、普通紙上で1滴の黒イ
ンクと、2滴のシアンインクと、0滴のマゼンタインク
と、2滴のイエローインクとからなる場合、インク滴の
その組合せに対して特定のL平均値が存在する。シア
ンインク射出素子が故障した場合、そのピクセルにはシ
アンインクを付着させることができない。検索テーブル
のLの測定値を使用することにより、普通紙に対する
値に最も近くシアンを使わないインク液滴の組合せ
は、1滴の黒インクと0滴のマゼンタインクと1滴のイ
エローインクとなる。 【0053】例2:ピクセルが、普通紙上で2滴の黒イ
ンクと、0滴のシアンインクと、2滴のマゼンタインク
と、2滴のイエローインクとからなる場合、インク滴の
その組合せに対して特定のL平均値が存在する。黒イ
ンク射出素子が故障した場合、そのピクセルには黒イン
クを付着させることができない。検索テーブルのL
測定値を使用することにより、普通紙に対するL値に
最も近く黒を使わないインク液滴の組合せは、1滴のシ
アンインクと、2滴のマゼンタインクと、2滴のイエロ
ーインクとなる。 【0054】例3:ピクセルがマゼンタ一色で印刷すべ
きであり、マゼンタ射出素子が故障した場合、そのピク
セルにはマゼンタインクを付着させることができない。
検索テーブルのLの測定値を使用することにより、普
通紙に対するL値に最も近くマゼンタを使わないイン
クの液滴の組合せは、2滴の黒インクと2滴のイエロー
インクとなる。 【0055】上記例はL測色系に関して説明
したが、本発明はL測色系に限定されず、ま
た、CIE Lh°、CIE XYZ、CIE
を含む他のいかなる測色系にも限定されな
い。特に有利な点は、△E ,b または△Eu,v
などのCIE色差式を使用して最良の色一致オプション
を選択することで、△Lを最小化するのではなく△E
を最小化することによってインクの置換組合せを選択
することである。 【0056】図6を参照すると、ステップ140におい
て、プリンタドライバ、プリンタのマイクロプロセッサ
制御システム、プリンタメモリの検索テーブルまたは他
の任意の利用可能なソースのいずれかから、使用中の媒
体の種類と、使用中のプリントモードの標準プリントマ
スクとを取得する。ステップ142において、どの射出
素子が故障しているかを識別する。ステップ144にお
いて、故障したインク射出素子の各々に対し、故障した
インク射出素子によって印刷される予定の各ピクセルに
ついて、オリジナルの色測定値を確認する。ステップ1
46において、故障したインク射出素子によって印刷さ
れる予定である各ピクセルについて、オリジナルの色測
定値に値が最も近く、故障したインク射出素子を使用し
ない置換色測定値を決定する。ステップ148におい
て、故障したインク射出素子によって印刷される予定で
ある各ピクセルの最も近い色測定値に基づいて、付着す
るインク滴の数および色を調整することによってプリン
トマスクを変更する。本発明の上記ステップは、一度に
プリントマスク全体に対して実行しても、各パスに対し
て個別に実行してもよい。使用する色測定値は、△
、Lまたは上述したような他の任意の測色系とす
ることができる。 【0057】このように、本発明により、故障したイン
ク射出素子がある場合であっても、プリンタは、印刷品
質が高いままでスループットを維持するように、単一パ
スプリントモードで印刷し続けることができる。 【0058】本発明は、印刷動作を選択的に変更するこ
とによって故障したインク射出素子を補償する特定の補
正方式を発展させることで、故障したインク射出素子の
問題を解決する。これは、故障したインク射出素子に起
因する欠陥を低減することによって、テキスト、線およ
びグラフィックの品質を向上させる。本発明の利点は、
1パスプリントモードにおいてイメージおよびテキスト
の品質を大幅に向上させることができる点にある。以
上、特定のおよび代替の実施形態に関して説明したが、
本発明をそれらに限定するものではない。 【0059】本発明には例として以下の実施形態が含ま
れる。 【0060】1.記録媒体(14)に対して単一パスを
使用する印刷システム(10)において故障したインク
射出素子(82)を補正する方法であって、標準プリン
トマスクを取得し(140)、故障したインク射出素子
(82)を識別し(142)、前記故障したインク射出
素子(142)によって印刷される予定の各ピクセルに
ついてオリジナルの色測定値を確認し(144)、前記
故障したインク射出素子(142)によって印刷される
予定の各ピクセルについて該故障したインク射出素子
(142)を使用しないで前記オリジナルの色測定値に
値が最も近い置換色測定値を決定し(146)、前記故
障したインク射出素子(142)によって印刷される予
定の各ピクセルの前記置換色測定値に基づいて、付着す
るインク滴の数および色を調整することによって前記標
準プリントマスク(140)を変更し、変更されたプリ
ントマスクを作成すること(148)を含む、インク射
出素子の補正方法。 【0061】2.前記色測定値がLに基づく、上記1
に記載のインク射出素子の補正方法。 【0062】3.前記色測定値が△Eに基づく、上記
1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0063】4.前記取得するステップが、特定のピク
セル位置を印刷するために使用される前記インク射出素
子(82)を指定するデータを取得することを含む、上
記1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0064】5.前記識別するステップが、液滴射出の
音響的検出を使用して故障したインク射出素子を識別す
ること(142)を含む、上記1に記載のインク射出素
子の補正方法。 【0065】6.前記識別するステップが、液滴射出の
光学的検出を使用して故障したインク射出素子を識別す
ること(142)を含む、上記1に記載のインク射出素
子の補正方法。 【0066】7.前記各ピクセルに対するオリジナルの
色測定値の確認が(144)、カラーマップから決定さ
れる、上記1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0067】8.前記各ピクセルに対するオリジナル色
測定値の確認が(144)、検索テーブルを使用して決
定される、上記1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0068】9.前記決定するステップ(146)がカ
ラーマップから置換色測定値を決定することを含む、上
記1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0069】10.前記決定するステップ(146)が
検索テーブルを使用して置換色測定値を決定することを
含む、上記1に記載のインク射出素子の補正方法。 【0070】11.前記変更されたプリントマスクにし
たがって前記記録媒体(14)に対して単一パスでイン
ク滴を射出することをさらに含む、上記1に記載のイン
ク射出素子の補正方法。 【0071】本発明によって提供される方法は、本技術
分野において重要な進歩を表すことが認められよう。本
発明の特定の実施形態について説明し例示したが、本発
明はそれらに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を組込んだインクジェットプリンタの一
実施形態の斜視図である。 【図2】単一プリントカートリッジの底部斜視図であ
る。 【図3】図2のプリントヘッドのノズル配列の概略図で
ある。 【図4】図1のインクジェットプリンタのハードウェア
要素のブロック図である。 【図5】プリントマスクを適用する際にプリンタコント
ローラにより実行される一般的なステップを示すフロー
チャートである。 【図6】本発明の方法を示すフローチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェニファー・コーンジーベル アメリカ合衆国92128カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、リオス・ロード 12667 (72)発明者 トッド・エス・ヘイルズ アメリカ合衆国98683−9407ワシントン州 ヴァンクーバー、サウスイースト・エバー グリーン・ハイウェイ 16816 (72)発明者 スティーブン・エル・ウェッブ アメリカ合衆国92562カリフォルニア州ム リエタ、ゴールデン・フェザント・レーン 24103 (72)発明者 ジェフリー・ディ・ラットランド アメリカ合衆国92131カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、カミニート・コロラド 10856 Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EB08 EB40 EC69 EC71 EC73 EE03 FA10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 記録媒体に対して単一パスを使用する印
    刷システムにおいて故障したインク射出素子を補正する
    方法であって、 標準プリントマスクを取得し、 故障したインク射出素子を識別し、 前記故障したインク射出素子によって印刷される予定の
    各ピクセルについてオリジナルの色測定値を確認し、 前記故障したインク射出素子によって印刷される予定の
    各ピクセルについて該故障したインク射出素子を使用し
    ないで前記オリジナルの色測定値に値が最も近い置換色
    測定値を決定し、 前記故障したインク射出素子によって印刷される予定の
    各ピクセルの前記置換色測定値に基づいて、付着するイ
    ンク滴の数および色を調整することによって前記標準プ
    リントマスクを変更し、変更されたプリントマスクを作
    成することを含む、インク射出素子の補正方法。
JP2003014213A 2002-01-30 2003-01-23 故障したインク射出素子に起因する色誤りを補正する方法 Withdrawn JP2003231279A (ja)

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