JP2003228922A - 情報記録媒体、情報記録媒体に情報を記録する装置及び方法 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録媒体に情報を記録する装置及び方法

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JP2003228922A
JP2003228922A JP2002214000A JP2002214000A JP2003228922A JP 2003228922 A JP2003228922 A JP 2003228922A JP 2002214000 A JP2002214000 A JP 2002214000A JP 2002214000 A JP2002214000 A JP 2002214000A JP 2003228922 A JP2003228922 A JP 2003228922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は外部AV入力信号をMPEG−TS
に符号化する際に、DVD規格準拠のMPEG−PSへ
高速に変換することができる情報記録媒体と、その情報
記録媒体に対して情報を記録する装置、方法を提供す
る。 【解決手段】 第1のストリーム(例えば、MPEGト
ランスポートストリーム)を第2のストリーム(例え
ば、MPEGプログラムストリーム)へ変換可能とする
制限フォーマットで記録されたことを示すフラグ情報を
管理情報(VOBI)に記録する。この管理情報を参照
することにより、情報記録媒体に記録されたデータを解
析することなく、記録データが当該制限フォーマットで
記録されたか否かを容易に認識できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は読み書き可能な情報
記録媒体であって、特に、動画像データおよび静止画デ
ータおよびオーディオデータおよびデータ放送等の種々
のフォーマットのデータを含むマルチメディアデータが
記録される情報記録媒体に関する。さらに、本発明はそ
のような情報記録媒体に対して情報の記録、再生を行な
う装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】650MB程度が上限であった書き換え
型光ディスクの分野で数GBの容量を有する相変化型デ
ィスクDVD−RAMが出現した。ディジタルAVデー
タの符号化規格であるMPEG(MPEG2)の実用化
とあいまってDVD−RAMは、コンピュータ用途だけ
でなくオーディオ・ビデオ(AV)技術分野における記
録・再生メディアとして期待されている。
【0003】昨今、日本においてもデジタル放送が開始
され、MPEGトランスポートストリーム(以下「MP
EG−TS」と称す。)にのせて、複数番組の映像、音
声、データを同時に多重化して送出することが可能とな
り、HDDやDVDを利用したデジタル放送記録装置が
普及しつつある。
【0004】このような次世代型のデジタル放送レコー
ダは、デジタル放送の形態に合わせて、放送のままのM
PEG−TSを変換することなくそのままの形式で記録
することが多く、外部入力のAVデータを自己記録する
場合においても、レコーダ内部でMPEGプログラムス
トリーム(以下「MPEG−PS」と称す。)とMPE
G−TSの両者を扱う必要がないように、MPEG−T
Sで記録すると予想される。
【0005】一方、現在のDVD論理規格(DVD−V
ideo規格、DVD−Audio規格、DVD Vi
deo Recording規格、DVD Strea
mRecording規格等)では、AVストリームの
記録方式に、MPEG−PS形式を用いているため、上
記のデジタル放送対応レコーダのようにMPEG−TS
形式で記録を行ったコンテンツを、例えばDVD−Vi
deo形式に変換する場合には、MPEG−TSからM
PEG−PS形式への変換(TS2PS変換)が必須と
なる。
【0006】しかしながら、MPEG−TSで多重化さ
れたストリームをMPEG−PSへ変換するには、デコ
ーダの複雑なバッファマネージメントを再計算する必要
があり、TS2PS変換に時間がかかったり、エレメン
タリーストリームを再エンコードする等して、画質・音
質に劣化を生じるケースがあり扱いにくいものであっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決すべくなされたものであり、その目的とするところ
は、MPEG−TS形式で記録したコンテンツを、MP
EG−PS形式に変換するときに、簡単にかつ高速に変
換可能なMPEG−TS形式で記録した情報記録媒体
と、そのような情報記録媒体に対してデータの記録、変
換、再生を行なう装置及び方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様にお
いて、映像情報と音声情報とをシステムストリームにエ
ンコードして情報記録媒体に記録する情報記録装置が提
供される。システムストリームには第1タイプのフォー
マット(PS)と第2タイプのフォーマット(TS)とが許
される。情報記録装置は、第2タイプのフォーマット
(TS)に基づき、映像情報と音声情報に所定の符号化を
施しビデオエレメンタリストリームとオーディオエレメ
ンタリストリームとを生成する第1のエンコード手段
と、第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、ビデオ
エレメンタリストリームとオーディオエレメンタリスト
リームとをマルチプレクスしシステムストリームを生成
するシステムエンコードを行なう第2のエンコード手段
と、第1及び第2のエンコード手段を制御する制御手段
とを備える。第2タイプのフォーマット(TS)には、第
2タイプのフォーマット(TS)から第1タイプのフォー
マット(PS)にシステムストリームを変換するための制
限フォーマットが許される。制御手段は第1及び第2の
エンコード手段のそれぞれに対し、制限フォーマットで
エンコードさせる制御を行う。
【0009】上記記録装置において、制限フォーマット
は、第2タイプのフォーマット(TS)のシステムストリ
ームを第1タイプのフォーマット(PS)のシステムスト
リームに変換するに際し、エレメンタリストリームの再
エンコードを必要としなくてもよい。
【0010】また、上記記録装置において、制限フォー
マットは、第2タイプのフォーマット(TS)のシステム
ストリームを第1タイプのフォーマット(PS)のシステ
ムストリームに変換するに際し、システムストリームを
構成する前記ビデオエレメンタリストリームとオーディ
オエレメンタリストリームのマルチプレクスの順序の変
更を必要としなくてもよい。
【0011】また、上記記録装置において、第1タイプ
のフォーマット(PS)及び第2タイプのフォーマット
(TS)のそれぞれに対し、いくつかの種類の符号化方法
が許される。制御手段は、第1タイプと第2タイプとの
両者で許される符号化方法の種類でエレメンタリストリ
ームをエンコードするよう第1のエンコード手段を制御
するようにしてもよい。
【0012】また、上記記録装置において、第2タイプ
のフォーマット(TS)は、データをパケットで分割して
格納し、各パケットに対して相対的な転送タイミングを
示すタイムスタンプ情報が付加されたパケット構造を有
し、第1タイプのフォーマット(PS)は、データをパッ
クで分割して格納し、各パックに対して転送タイミング
を示すタイムスタンプ情報が付加されたパック構造を有
してもよい。このとき、パックのサイズはパケットのサ
イズよりも大きくする。制御手段は、マルチプレクスの
単位として固定数のパケットをグループ化したユニット
として管理し、ユニットとして管理されるパケットのデ
ータ領域のサイズの合計がパックに格納されるデータ領
域のサイズを超えないように第2のエンコード手段を制
御する。
【0013】本発明の第2の態様において、映像情報と
音声情報とをシステムストリームにエンコードして情報
記録媒体に記録する情報記録方法が提供される。システ
ムストリームには、第1タイプのフォーマット(PS)と
第2タイプのフォーマット(TS)とが許される。情報記
録方法は、第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、
映像情報と音声情報とをエンコードし、ビデオエレメン
タリストリームとオーディオエレメンタリストリームと
を生成する第1のエンコードステップと、第2タイプの
フォーマット(TS)に基づき、ビデオエレメンタリスト
リームとオーディオエレメンタリストリームとからシス
テムストリームを生成するシステムエンコードを行なう
第2のエンコードステップと、第1及び第2のエンコー
ドステップを制御する制御ステップとを包含する。第2
タイプのフォーマット(TS)には、第2タイプのフォー
マット(TS)から第1タイプのフォーマット(PS)にシ
ステムストリームを変換するための制限フォーマットが
許される。制御ステップは第1及び第2のエンコードス
テップのそれぞれに対し、制限フォーマットでエンコー
ドさせる制御を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を用いて本発明
に係る情報記録媒体、記録装置及び再生装置の実施形態
であるDVDディスク、DVDレコーダ及びDVDプレ
ーヤについて下記の順序で説明する。
【0015】特に、発明のポイントは「8.発明の概
要」及び「9.詳細な実施形態」で説明する。なお、関
連の度合いは異なるが、全て本発明の実施形態である。
【0016】1.DVDレコーダ装置のシステム概要 2.DVDレコーダ装置の機能概要 3.DVDディスクの概要 4.再生されるAV情報の概要 5.AV情報の管理情報と再生制御の概要 6.再生機能の基本動作 7.記録機能の基本動作 8.発明の概要 9.詳細な実施形態 なお、以下では、説明の便宜上、MPEGトランスポー
トストリーム(MPEG−TS)からMPEGプログラ
ムストリーム(MPEG−PS)への変換を「TS2P
S変換」と称する。また、MPEG−PS形式である、
DVD−Video規格フォーマット、DVD−Vid
eo Recoriding規格フォーマットを総称し
て「DVDフォーマット」と称する。
【0017】(1.DVDレコーダ装置のシステム概
要)図1は、DVDレコーダ装置の外観と関連機器との
インタフェースの一例を説明する図である。
【0018】図1に示すように、DVDレコーダには光
ディスクであるDVDが装填され、ビデオ情報の記録再
生を行う。操作は一般的にはリモコンで行われる。
【0019】DVDレコーダに入力されるビデオ情報に
はアナログ信号とデジタル信号の両者があり、アナログ
信号としてはアナログ放送があり、ディジタル信号とし
てデジタル放送がある。一般的にはアナログ放送は、テ
レビジョン装置に内蔵された受信機により受信、復調さ
れ、NTSC等のアナログビデオ信号としてDVDレコ
ーダに入力され、デジタル放送は、受信機であるSTB
(Set Top Box)でデジタル信号に復調さ
れ、DVDレコーダに入力され記録される。
【0020】一方、ビデオ情報が記録されたDVDディ
スクはDVDレコーダにより再生され外部に出力され
る。出力も入力同様に、アナログ信号とデジタル信号の
両者があり、アナログ信号であれば直接テレビジョン装
置に入力され、デジタル信号であればSTBを経由し、
アナログ信号に変換された後にテレビジョン装置に入力
されテレビジョン装置で映像表示される。
【0021】また、DVDディスクにはDVDレコーダ
以外のDVDカムコーダや、パーソナルコンピュータで
ビデオ情報が記録再生される場合がある。DVDレコー
ダ外でビデオ情報が記録されたDVDディスクであって
も、DVDレコーダに装填されれば、DVDレコーダは
これを再生する。
【0022】なお、上述したアナログ放送やデジタル放
送のビデオ情報には通常、音声情報が付随している。付
随している音声情報も同様にDVDレコーダで記録再生
される。またビデオ情報は一般的には動画であるが、静
止画の場合もある。例えば、DVDカムコーダの写真機
能で静止画が記録される場合がそうなる。
【0023】なお、STBとDVDレコーダの間のデジ
タルI/FはIEEE1394、ATAPI、SCSI
等がありうる。
【0024】なお、DVDレコーダとテレビジョン装置
との間はコンポジットビデオ信号であるNTSCと例示
したが、輝度信号と色差信号を個別に伝送するコンポー
ネント信号でもよい。さらには、AV機器とテレビジョ
ン装置の間の映像伝送I/FはアナログI/Fをデジタ
ルI/F、例えば、DVIに置きかえる研究開発が進め
られており、DVDレコーダとテレビジョン装置がデジ
タルI/Fで接続されることも当然予想される。
【0025】(2.DVDレコーダ装置の機能概要)図
2は、DVDレコーダ装置の機能を示すブロック図であ
る。ドライブ装置は、DVD−RAMディスク100の
データを読み出す光ピックアップ101、ECC(Er
ror Correcting Code)処理部10
2、トラックバッファ103、トラックバッファへ10
3の入出力を切り替えるスイッチ104、エンコーダ部
105及びデコーダ部106を備える。
【0026】図に示すように、DVD−RAMディスク
100には、1セクタ=2KBを最小単位としてデータ
が記録される。 また、32セクタ=1ECCブロック
として、ECCブロックを単位としてECC処理部10
2でエラー訂正処理が施される。
【0027】なお、DVDレコーダ装置はデータの蓄積
媒体として、DVDディスクに加え、半導体メモリカー
ドやハードディスクドライブ装置を備えても良い。図4
は、半導体メモリカードとハードディスクドライブ装置
を備える場合のDVDレコーダのブロック図を示す。
【0028】なお、1セクタは512Bでも良いし、8
KB等でも良い。また、ECCブロックも1セクタ、1
6セクタ、32セクタ等でも良い。記録できる情報容量
の増大に伴い、セクタサイズ及びECCブロックを構成
するセクタ数は増大すると予想される。
【0029】トラックバッファ103は、DVD−RA
Mディスク100にAVデータをより効率良く記録する
ため、AVデータを可変ビットレート(VBR)で記録
するためのバッファである。DVD−RAM100への
読み書きレート(Va)が固定レートであるのに対し
て、AVデータはその内容(ビデオであれば画像)の持
つ複雑さに応じてビットレート(Vb)が変化するた
め、このビットレートの差を吸収するためのバッファで
ある。
【0030】このトラックバッファ103を更に有効利
用すると、ディスク100上にAVデータを離散配置す
ることが可能になる。図3A、図3Bを用いてこれを説
明する。
【0031】図3Aは、ディスク上のアドレス空間を示
す図である。図3Aに示す様にAVデータが[a1、a
2]の連続領域と[a3、a4]の連続領域に分かれて
記録されている場合、a2からa3へシークを行ってい
る間、トラックバッファに蓄積してあるデータをデコー
ダ部106へ供給することでAVデータの連続再生が可
能になる。この時の状態を示したのが図3Bである。
【0032】位置a1で読み出しを開始したAVデータ
は、時刻t1からトラックバッファへ103入力される
とともに、トラックバッファ103からデータの出力が
開始される。これにより、トラックバッファへの入力レ
ート(Va)とトラックバッファからの出力レート(V
b)のレート差(Va−Vb)の分だけトラックバッフ
ァへデータが蓄積されていく。この状態が、検索領域が
a2に達するまで、すなわち、時刻t2に達するまで継
続する。この間にトラックバッファ103に蓄積された
データ量をB(t2)とすると、時間t2から、領域a
3のデータの読み出しを開始する時刻t3までの間、ト
ラックバッファ103に蓄積されているB(t2)を消
費してデコーダ106へ供給しつづけられれば良い。
【0033】言い方を変えれば、シーク前に読み出すデ
ータ量([a1、a2])が一定量以上確保されていれ
ば、シークが発生した場合でも、AVデータの連続供給
が可能である。
【0034】AVデータの連続供給が可能な連続領域の
サイズはECCブロック数(N_ecc)に換算すると
次の式で示される。式において、N_secはECCブ
ロックを構成するセクタ数であり、S_sizeはセク
タサイズ、Tjはシーク性能(最大シーク時間)であ
る。
【0035】 N_ecc = Vb*Tj/((N_sec*8*S_size)*(1-Vb/Va)) また、連続領域の中には欠陥セクタが生じる場合があ
る。この場合も考慮すると連続領域は次の式で示され
る。式において、dN_eccは容認する欠陥セクタの
サイズであり、Tsは連続領域の中で欠陥セクタをスキッ
プするのに要する時間である。このサイズもECCブロ
ック数で表される。
【0036】 N_ecc = dN_ecc+Vb*Tj/((N_sec*8*S_size)*(1-Vb/Va)) なお、ここでは、DVD−RAMからデータを読み出
す、即ち再生の場合の例を説明したが、DVD−RAM
へのデータの書き込み、即ち録画の場合も同様に考える
ことができる。
【0037】上述したように、DVD−RAMでは一定
量以上のデータが連続記録さえされていればディスク上
にAVデータを分散記録しても連続再生/録画が可能で
ある。DVDでは、この連続領域をCDAと称する。
【0038】(3.DVDディスクの概要)図5A、図
5Bは、記録可能な光ディスクであるDVD−RAMデ
ィスクの外観と物理構造を表した図である。なお、DV
D−RAMは一般的にはカートリッジに収納された状態
でDVDレコーダに装填される。記録面を保護するのが
目的である。但し、記録面の保護が別の構成で行われた
り、容認できる場合にはカートリッジに収納せずに、D
VDレコーダに直接装填できるようにしてももちろん良
い。
【0039】DVD−RAMディスクは相変化方式によ
りデータを記録する。ディスク上の記録データはセクタ
単位で管理され、アクセス用のアドレスが付随する。3
2個のセクタは誤り訂正の単位となり、誤り訂正コード
が付与され、ECCブロックと呼称される。
【0040】図5Aは、記録可能な光ディスクであるD
VD−RAMディスクの記録領域を表した図である。同
図のように、DVD−RAMディスクは、最内周にリー
ドイン領域を、最外周にリードアウト領域を、その間に
データ領域を配置している。リードイン領域は、光ピッ
クアップのアクセス時においてサーボを安定させるため
に必要な基準信号や他のメディアとの識別信号などが記
録されている。リードアウト領域もリードイン領域と同
様の基準信号などが記録される。データ領域は、最小の
アクセス単位であるセクタ(2048バイトとする)に
分割されている。 また、DVD−RAMは、記録・再
生時においてZ−CLV(Zone Constant
Linear Velocity)と呼ばれる回転制
御を実現するために、データ領域が複数のゾーン領域に
分割されている。
【0041】図5Aは、DVD−RAMに同心円状に設
けられた複数のゾーン領域を示す図である。同図のよう
に、DVD−RAMは、ゾーン0〜ゾーン23の24個
のゾーン領域に分割されている。DVD−RAMの回転
角速度は、内周側のゾーン程速くなるようにゾーン領域
毎に設定され、光ピックアップが1つのゾーン内でアク
セスする間は一定に保たれる。これにより、DVD−R
AMの記録密度を高めるとともに、記録・再生時におけ
る回転制御を容易にしている。
【0042】図5Bは、図5Aにおいて同心円状に示し
たリードイン領域と、リードアウト領域と、ゾーン領域
0〜23を横方向に配置した説明図である。
【0043】リードイン領域とリードアウト領域は、そ
の内部に欠陥管理領域(DMA:Defect Man
agement Area)を有する。欠陥管理領域と
は、欠陥が生じたセクタの位置を示す位置情報と、その
欠陥セクタを代替するセクタが上記代替領域の何れに存
在するかを示す代替位置情報とが記録されている領域を
いう。
【0044】各ゾーン領域はその内部にユーザ領域を有
すると共に、境界部に代替領域及び未使用領域を有して
いる。ユーザ領域は、ファイルシステムが記録用領域と
して利用することができる領域をいう。代替領域は、欠
陥セクタが存在する場合に代替使用される領域である。
未使用領域は、データ記録に使用されない領域である。
未使用領域は、2トラック分程度設けられる。未使用領
域を設けているのは、ゾーン内では隣接するトラックの
同じ位置にセクタアドレスが記録されているが、Z−C
LVではゾーン境界に隣接するトラックではセクタアド
レスの記録位置が異なるため、それに起因するセクタア
ドレス誤判別を防止するためである。
【0045】このようにゾーン境界にはデータ記録に使
用されないセクタが存在する。そのためデータ記録に使
用されるセクタのみを連続的に示すように、DVD−R
AMは、内周から順に論理セクタ番号(LSN:Log
ical Sector Number)をユーザ領域
の物理セクタに割り当てている。
【0046】図6A、図6Bは、論理セクタにより構成
されるDVD−RAMの論理的なデータ空間を示す。論
理的なデータ空間はボリューム空間と呼称され、ユーザ
データを記録する。
【0047】ボリューム領域は、記録データをファイル
システムで管理する。すなわち、データを格納する1群
のセクタをファイルとして、さらには1群のファイルを
ディレクトリとして管理するボリューム構造情報がボリ
ューム領域の先頭と終端に記録される。本実施の形態の
ファイルシステムはUDFと呼称され、ISO1334
6規格に準拠している。
【0048】なお、上記1群のセクタはボリューム空間
で必ずしも連続的には配置されず、部分的に離散配置さ
れる。このため、ファイルシステムは、ファイルを構成
するセクタ群のうち、ボリューム空間で連続的に配置さ
れる1群のセクタをエクステントとして管理し、ファイ
ルを関連のあるエクステントの集合として管理する。
【0049】図7は、DVD−RAMに記録されるディ
レクトリとファイルの構造を示す。ルートの下に、VI
DEO_RTディレクトリがあり、この下に、再生用の
データである各種オブジェクトのファイルと、これらの
再生順序や各種属性を示す管理情報としてVIDEO
Managerファイルが格納される。
【0050】オブジェクトはMPEG規格に準拠したデ
ータであり、PS_VOB、TS1_VOB、TS2_
VOB、AOB、POB、MNF(Manufactu
rer's Private Data)がある。
【0051】PS_VOB、AOB、POBはMPEG
のプログラムストリーム(PS)であり、TS1_VO
B及びTS2_VOBはトランスポートストリーム(T
S)である。プログラムストリームは、パッケージメデ
ィアにAV情報を格納することを考慮されたデータ構造
を有し、一方、トランスポートストリームは通信メディ
アを考慮したデータ構造を有する。
【0052】PS_VOB、TS1_VOB、TS2_
VOBは、いずれも映像情報と音声情報を共に有し映像
情報が主体となるオブジェクトである。このうち、TS
1_VOBは原則、DVDレコーダによりエンコードが
行われ、内部のピクチャ構造が詳細に管理されているオ
ブジェクトであり、TS2_VOBはDVDレコーダ外
でエンコードされたオブジェクトであり、内部のピクチ
ャ構造等のデータ構造が一部不明なオブジェクトであ
る。
【0053】典型的には、TS1_VOBは外部から入
力されるアナログビデオ信号をDVDレコーダがトラン
スポートストリームにエンコードしたオブジェクトであ
り、TS2_VOBは外部から入力されるデジタルビデ
オ信号をエンコードすることなく直接ディスクに記録し
たオブジェクトである。
【0054】AOB、POBはMPEGのプログラムス
トリームであり、AOBは音声情報が主体となるオブジ
ェクトであり、POBは静止画が主体となるオブジェク
トである。
【0055】MNF(Manufacturer's
Private Data)は製造者固有の情報を格納
するためのデータ領域である。
【0056】上述した、映像情報主体、音声情報主体と
は、ビットレートの割り当てが大きいことを意味する。
VOBは映画等のアプリケーションに用いられ、AOB
は音楽アプリケーションに用いられる。
【0057】(4.再生されるAV情報の概要)図8
は、DVDディスクに各種AVオブジェクトとして記録
されるMPEGデータの構造を示す図である。
【0058】図8が示すようにビデオストリーム及びオ
ーディオストリームは、それぞれ分割され多重される。
MPEG規格においては、多重化後のストリームをシス
テムストリームと呼称する。DVDの場合、DVD固有
の情報が設定されたシステムストリームをVOB(Vi
deo Object)と呼称している。分割の単位
は、パック・パケットと称され、約2KByteのデー
タ量を有する。
【0059】ビデオストリームはMPEG規格で符号化
されており、可変ビットレートで圧縮されており、動き
が激しい等の複雑な映像であればビットレートが高くな
っている。MPEG規格では、映像の各ピクチャは、I
ピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャに種類分けして符号
化される。このうち、Iピクチャはフレーム内で完結す
る空間的な圧縮符号化が施されおり、Pピクチャ、Bピ
クチャはフレーム間の相関を利用した時間的な圧縮符号
化が施されている。MPEGでは少なくともIピクチャ
を含む区間をGOP(Group of Pictur
e)として管理する。GOPは早送り再生等の特殊再生
におけるアクセスポイントになる。フレーム内圧縮され
たIピクチャを有するためである。
【0060】一方、音声ストリームの符号化には、DV
Dの場合、MPEGオーディオに加え、AC―3やLP
CMの符号化が用いられる。
【0061】図8が示すように、GOPを構成するビデ
オ情報とそれに付随する音声情報とを含む多重化後のデ
ータ単位はVOBU(Video Object Un
it)と称される。VOBUには、当該動画区間の管理
用の情報をヘッダ情報として含ませる場合がある。
【0062】図8で説明したシステムストリームには、
プログラムストリーム(PS)とトランスポートストリ
ーム(TS)がある。前者はパッケージメディアを考慮
したデータ構造を有し、後者は通信メディアを考慮した
データ構造を有する。
【0063】図9は、プログラムストリームとトランス
ポートストリームのデータ構造の概要を説明する図であ
る。
【0064】プログラムストリームは、伝送及び多重化
の最小単位である固定長のパックからなり、パックはさ
らに、1つ以上のパケットを有する。パックもパケット
もヘッダ部とデータ部を有する。MPEGではデータ部
をペイロードと称する。DVDの場合はパックの固定長
はセクタサイズと整合性をとり2KBになる。パックは
複数のパケットを有することができるが、DVDの映像
や音声を格納するパックは1パケットのみを有するた
め、特別な場合を除いて1パック=1パケットになる。
【0065】一方、トランスポートストリームの伝送及
び多重化の単位は固定長のTSパケットからなる。TS
パケットのサイズは188Bであり、通信用規格である
ATM伝送との整合性をとっている。TSパケットは1
つ以上が集まりPESパケットを構成する。
【0066】PESパケットはプログラムストリームと
トランスポートストリームで共通する概念であり、デー
タ構造は共通である。プログラムストリームのパックに
格納されるパケットはPESパケットを直接構成し、ト
ランスポートストリームのTSパケットは1つ以上が集
まりPESパケットを構成する。
【0067】また、PESパケットは符号化の最小単位
であり、符号化が共通するビデオ情報、オーディオ情報
をそれぞれ格納する。すなわち、一つのPESパケット
内に符号化方式の異なるビデオ情報、オーディオ情報が
混在して格納されることはない。但し、同じ符号化方式
であればピクチャバウンダリやオーディオフレームのバ
ウンダリは保証せずとも良い。図9に示すように複数の
PESパケットで1つのフレームを格納したり、1つの
PESパケットに複数のフレームを格納するケースもあ
りうる。
【0068】図10A〜10Cと図11A〜11Cに、
トランスポートストリームとプログラムストリームの個
別のデータ構造を示す。
【0069】図10A〜10C、図12A〜12Dに示
すように、TSパケットは、TSパケットヘッダと、適
用フィールドと、ペイロード部から構成される。TSパ
ケットヘッダにはPID(Packet Identi
fier)が格納され、これにより、TSパケットが所
属するビデオストリームまたはオーディオストリーム等
の各種ストリームが識別される。
【0070】適用フィールドにはPCR(Progra
m Clock Reference)が格納される。
PCRはストリームをデコードする機器の基準クロック
(STC)の参照値である。機器は典型的にはPCRの
タイミングでシステムストリームをデマルチプレクス
し、ビデオストリーム等の各種ストリームに再構築す
る。
【0071】PESヘッダには、DTS(Decodi
ng Time Stamp)とPTS(Presen
tation Time Stamp)が格納される。
DTSは当該PESパケットに格納されるピクチャ/オ
ーディオフレームのデコードタイミングを示し、PTS
は映像音声出力等のプレゼンテーションタイミングを示
す。
【0072】なお、全てのPESパケットヘッダにPT
S、DTSを有する必要はなく、Iピクチャの先頭デー
タが格納開始されるPESパケットのヘッダにPTS、
DTSがあればデコード及び出力に支障はない。
【0073】TSパケットの構造の詳細は図12A〜図
12Dに示される。
【0074】図12A〜図12Dに示すように、適用フ
ィールドにはPCRに加えて、ランダムアクセス表示フ
ラグが格納され、当該フラグにより、対応するペイロー
ド部にビデオ・オーディオのフレーム先頭であってアク
セスポイントとなりうるデータを格納するか否かを示
す。また、TSパケットのヘッダ部には前述したPID
に加えて、PESパケットの開始を示すユニット開始表
示フラグ、適用フィールドが後続するか否かを示す適用
フィールド制御情報も格納される。ユニット開始表示フ
ラグは新たなPESパケットの開始を示し、PIDはス
トリームの種類及び属性を示す。
【0075】図11A〜図11Cには、プログラムスト
リームを構成するパックの構造を示す。パックは、パッ
クヘッダにSCRを有し、格納するパケットのパケット
ヘッダにstream_idを有している。SCRはト
ランスポートストリームのPCRと、stream_i
dはPIDと実質同じである。またPESパケットのデ
ータ構造はトランスポートストリームと共通なため、P
ESヘッダにPTSとDTSが格納される。
【0076】プログラムストリームとトランスポートス
トリームの大きな違いの1つに、トランスポートストリ
ームではマルチプログラムが許される点がある。すなわ
ち、番組という単位では1つの番組しかプログラムスト
リームは伝送できないが、トランスポートストリームは
複数の番組を同時に伝送することを想定している。この
ため、トランスポートストリームでは、番組毎に番組を
構成するビデオストリームとオーディオストリームがい
ずれかを再生装置が識別することが必要になる。
【0077】図13A〜13C2に、番組を構成するオ
ーディオストリームとビデオストリームの構成情報を伝
送するPATテーブル、PMAPテーブルを示す。これ
らの図に示すように、番組毎に使用されるビデオストリ
ームとオーディオストリームの組み合わせに関する情報
をPMAPテーブルが格納し、番組とPMAPテーブル
の組み合わせに関する情報をPATテーブルが格納す
る。再生装置は、PATテーブル、PMAPテーブルに
より出力が要求された番組を構成するビデオストリーム
とオーディオストリームを検出することができる。
【0078】次に上述してきたプログラムストリームの
パックと、トランスポートストリームのTSパケットの
ディスク上の配置に関して、図14A〜14Cを用いて
説明する。
【0079】図14Aに示すように、32個のセクタは
ECCブロックを構成する。
【0080】プログラムストリームの形式をとるビデオ
オブジェクト(PS_VOB)を構成するパック(PS
Pack)は、図14Bが示すように、セクタバウン
ダリで配置される。パックサイズもセクタサイズも2K
Bだからである。
【0081】一方、トランスポートストリームの形式を
とるビデオオブジェクト(TS1−VOB/TS2−V
OB)は8KBのサイズを有する単位でECCブロック
内に配置される。この8KB単位で18Bのヘッダ領域
を有し、データ領域にはATS情報が付加されたTSパ
ケットが43個配置される。ATS情報(Arriva
l Time Stamp Information)
は、DVDレコーダにより生成し付加される情報であっ
て、当該パケットがDVDレコーダに外部より伝送され
てきたタイミングを示す情報である。
【0082】尚、図14Cに示したように、固定バイト
のATSとMPEG−TSパケットとの組で連続して記
録したMPEG−TSの蓄積フォーマットも有り得る。
【0083】(5.AV情報の管理情報と再生制御の概
要)図15A、15B、16A、16Bは図7が示すと
ころのビデオ管理情報(Video Manager)
と称されるファイルのデータ構造を示す図である。
【0084】ビデオ管理情報は、各種オブジェクトのデ
ィスク上の記録位置等の管理情報を示すオブジェクト情
報と、オブジェクトの再生順序等を示す再生制御情報と
を有する。
【0085】図15A、15Bはディスクに記録される
オブジェクトとして、PS−VOB#1〜PS−VOB
#n、TS1−VOB#1〜TS1−VOB#n、TS
2−VOB#1〜TS2−VOB#nがある場合を示
す。
【0086】図15Aが示すように、これらオブジェク
トの種類に応じて、PS−VOB用の情報テーブルと、
TS1−VOB用の情報テーブルと、TS2−VOB用
の情報テーブルが個別に存在すると共に、各情報テーブ
ルは各オブジェクト毎のVOB情報を有している。
【0087】VOB情報は、それぞれ、対応するオブジ
ェクトの一般情報と、オブジェクトの属性情報と、オブ
ジェクトの再生時刻をディスク上のアドレスに変換する
ためのアクセスマップ、当該アクセスマップの管理情報
を有している。一般情報は、対応するオブジェクトの識
別情報、オブジェクトの記録時刻等を有し、属性情報
は、ビデオストリームのコーディングモードをはじめと
するビデオストリーム情報(V_ATR)と、オーディ
オストリームの本数(AST_Ns)と、オーディオス
トリームのコーディングモードをはじめとするオーディ
オストリーム情報(A_ATR)とから構成される。
【0088】アクセスマップを必要とする理由は2つあ
る。まず1つは、再生経路情報がオブジェクトのディス
ク上での記録位置をセクタアドレス等で直接的に参照す
るのを避け、オブジェクトの再生時刻で間接的に参照で
きるようにするためである。RAM媒体の場合、オブジ
ェクトの記録位置が編集等で変更される場合がおこりう
るが、再生経路情報がセクタアドレス等で直接的にオブ
ジェクトの記録位置を参照している場合、更新すべき再
生経路情報が多くなるためである。一方、再生時刻で間
接的に参照している場合は、再生経路情報の更新は不要
で、アクセスマップの更新のみ行えば良い。
【0089】2つ目の理由は、AVストリームが一般に
時間軸とデータ(ビット列)軸の二つの基準を有してお
り、この二つの基準間には完全な相関性がないためであ
る。
【0090】例えば、ビデオストリームの国際標準規格
であるMPEG−2ビデオの場合、可変ビットレート
(画質の複雑さに応じてビットレートを変える方式)を
用いることが主流になりつつあり、この場合、先頭から
のデータ量と再生時間との間に比例関係がないため、時
間軸を基準にしたランダムアクセスができない。この問
題を解決するため、オブジェクト情報は、時間軸とデー
タ(ビット列)軸との間の変換を行なうためのアクセス
マップを有している。
【0091】図15Aが示すように再生制御情報は、ユ
ーザ定義再生経路情報テーブル、オリジナル再生経路情
報テーブル、タイトルサーチポインタを有する。
【0092】図16Aが示すように、再生経路には、D
VDレコーダがオブジェクト記録時に記録された全ての
オブジェクトを示すように自動生成するオリジナル定義
再生経路情報と、ユーザが自由に再生シーケンスを定義
できるユーザ定義再生経路情報の2種類がある。再生経
路はDVDではPGC情報(Program Chai
n Information)と統一的呼称され、ま
た、ユーザ定義再生経路情報はU−PGC情報、オリジ
ナル再生経路情報はO−PGC情報と呼称される。O−
PGC情報、U−PGC情報はそれぞれ、オブジェクト
の再生区間であるセルを示す情報であるセル情報をテー
ブル形式で列挙する情報である。O−PGC情報で示さ
れるオブジェクトの再生区間はオリジナルセル(O−C
ELL)と呼称され、U−PGC情報で示されるオブジ
ェクトの再生区間はユーザセル(U−CELL)と呼称
される。
【0093】セルは、オブジェクトの再生開始時刻と再
生終了時刻でオブジェクトの再生区間を示し、再生開始
時刻と再生終了時刻は前述したアクセスマップにより、
オブジェクトの実際のディスク上の記録位置情報に変換
される。
【0094】図16Bが示すように、PGC情報により
示されるセル群は、テーブルのエントリー順序に従って
順次再生される一連の再生シーケンスを構成する。
【0095】図17は、オブジェクト、セル、PGC、
アクセスマップの関係を具体的に説明する図である。
【0096】図17に示すように、オリジナルPGC情
報50は少なくとも1つのセル情報60、61、62、
63を含む。 セル情報60…は再生するオブジェクト
を指定し、かつ、そのオブジェクトタイプ、オブジェク
トの再生区間を指定する。PGC情報50におけるセル
情報の記録順序は、各セルが指定するオブジェクトが再
生されるときの再生順序を示す。
【0097】一のセル情報60には、それが指定するオ
ブジェクトの種類を示すタイプ情報(Type)60a
と、オブジェクトの識別情報であるオブジェクトID
(Object ID) 60bと、時間軸上でのオブ
ジェクト内の開始時刻情報(Start_PTM)60
cと、時間軸上でのオブジェクト内の終了時刻情報(E
nd_PTM)60dとが含まれる。
【0098】データ再生時は、PCG情報50内のセル
情報60が順次読み出され、各セルにより指定されるオ
ブジェクトが、セルにより指定される再生区間分再生さ
れることになる。
【0099】アクセスマップ80cは、セル情報が示す
開始時刻情報と終了時刻情報とをオブジェクトのディス
ク上での位置情報に変換する。
【0100】上述したマップ情報であるが、オブジェク
トの記録時にともに生成され記録される。マップを生成
するためには、オブジェクトのデータ内のピクチャ構造
を解析する必要がある。具体的には図9で示すIピクチ
ャの位置の検出と、図10A〜10C、図11A〜11
Cに示す当該Iピクチャの再生時刻であるPTS等のタ
イムスタンプ情報の検出が必要になる。
【0101】ここで、PS−VOBとTS1−VOBと
TS2−VOBのマップ情報を生成する際に生じる問題
について以下説明する。
【0102】PS−VOB、TS−VOB1は、図1で
説明したように主として、受信されたアナログ放送をD
VDレコーダがMPEGストリームにエンコードするこ
とにより生成される。このため、Iピクチャや各種タイ
ムスタンプの情報は自らが生成しており、DVDレコー
ダにとってストリーム内部のデータ構造は明確であり、
マップ情報の生成になんの問題も生じない。
【0103】次に、TS2−VOBであるが、図1で説
明したように主として、受信されたデジタル放送をDV
Dレコーダがエンコードすることなく直接ディスクに記
録する。このため、PS−VOBのようにIピクチャの
位置とタイムスタンプ情報を自ら生成するわけではない
ため、DVDレコーダにとってストリーム内部のデータ
構造は明確ではなく、記録するデジタルストリームから
これら情報を検出することが必要になる。
【0104】このため、DVDレコーダは、レコーダ外
部にてエンコードされたストリームを記録しているTS
2−VOBのマップ情報については下記のようにIピク
チャとタイムスタンプを検出する。
【0105】まず、Iピクチャの検出は、図12A〜1
2Dに示すTSパケットの適用フィールドのランダムア
クセス表示情報を検出することにより行う。また、タイ
ムスタンプの検出については、PESヘッダのPTSを
検出することにより行う。タイムスタンプについては、
PTSの代わりに、適用フィールドのPCRや、TSパ
ケットがDVDレコーダに伝送されてきた到着タイミン
グであるATSで代用することもある。いずれにせよ、
DVDレコーダはMPEGストリームのビデオ層のデー
タ構造を解析することなく、その上位層であるシステム
層の情報により、Iピクチャの位置を検出する。これ
は、マップ情報を生成するためにビデオ層の解析まで行
うのはシステムの負荷が大きいためである。
【0106】また、システム層の検出が不可能な場合も
ありうるが、この場合は、マップ情報が生成できないた
め、有効なマップ情報が無いことを示すことが必要にな
る。DVDレコーダでは図15Bに示すマップ管理情報
によりこれらが示される。
【0107】図15Bに示すようにマップ管理情報は、
マップ有効性情報と自己エンコーディングフラグとを有
する。自己エンコーディングフラグは、DVDレコーダ
自らがエンコードしたオブジェクトであることを示し、
内部のピクチャ構造が明確であり、マップ情報のタイム
スタンプ情報やIピクチャの位置情報等が正確であるこ
とを示している。また、マップ有効性情報は、有効なア
クセスマップがある無いかを示す。
【0108】なお、システム層の検出が不可能な例とし
ては、適用フィールドが設定されていない場合や、そも
そもMPEGトランスポートストリームで無いデジタル
ストリームの場合が考えうる。デジタル放送が世界各国
で各種方式が成立しうるため、DVDレコーダがマップ
を生成できないオブジェクトを記録するケースも当然予
想される。例えば、日本のデジタル放送を想定したDV
Dレコーダを米国で使用し、米国のデジタル放送を記録
した場合、マップを生成できないオブジェクトを記録す
るケースが出てくる。
【0109】但し、DVDレコーダはマップ情報が生成
されないオブジェクトについても、先頭から順次再生す
ることは可能である。この場合、記録されたデジタルス
トリームをデジタルI/Fを介して、当該ストリームに
対応したSTBに出力することでこれを映像再生するこ
とができる。
【0110】(6.再生機能の基本動作)次に、図18
を用いて上記光ディスクを再生するDVDレコーダプレ
ーヤの再生動作について説明する。
【0111】図18に示すように、プレーヤは、光ディ
スク100からデータを読み出す光ピックアップ201
と、読み出したデータのエラー訂正等を行なうECC処
理部202と、エラー訂正後の読み出しデータを一時的
に格納するトラックバッファ203と、動画オブジェク
ト(PS_VOB)等のプログラムストリームを再生す
るPSデコーダ205と、ディジタル放送オブジェクト
(TS2_VOB)等のトランスポートストリームを再
生するTSデコーダ206と、オーディオ・オブジェク
ト(AOB)を再生するオーディオデコーダ207と、
静止画オブジェクト(POB)をデコードする静止画デ
コーダ208と、各デコーダ205、206…へのデー
タ入力を切り換える切換え手段210と、プレーヤの各
部を制御する制御部211とを備える。
【0112】光ディスク100上に記録されているデー
タは、光ピックアップ201から読み出され、ECC処
理部202を通してトラックバッファ203に格納され
る。トラックバッファ203に格納されたデータは、P
Sデコーダ205、TSデコーダ206、オーディオデ
コーダ207、静止画デコーダ208の何れかに入力さ
れデコードおよび出力される。
【0113】このとき、制御部211は読み出すべきデ
ータを図16が示す再生経路情報(PGC)が示す再生
シーケンスに基づき決定する。すなわち、図16の例で
あれば、制御部211は、VOB#1の部分区間(CE
LL#1)を最初に再生し、次いで、VOB#3の部分
区間(CELL#2)を再生し、最後にVOB#2(C
ELL#3)と再生する制御を行う。
【0114】また、制御部211は、図17が示す再生
経路情報(PGC)のセル情報により、再生するセルの
タイプ、対応するオブジェクト、オブジェクトの再生開
始時刻、再生終了時刻を獲得することができる。制御部
211は、セル情報により特定されるオブジェクトの区
間のデータを、適合するデコーダに入力する。
【0115】この際、制御部211は、セル情報のOb
ject IDにより再生対象のオブジェクトを特定す
る。さらに、制御部211は、特定したオブジェクトの
再生区間であるセルの特定を、セル情報のStartP
TMとEndPTMを、対応するVOB情報のアクセス
マップでディスク情報のアドレスに変換することにより
行う。
【0116】また、本実施形態のプレーヤは、さらに、
AVストリームを外部に供給するためのディジタルイン
タフェース204を有している。これにより、AVスト
リームをIEEE1394やIEC958などの通信手
段を介して外部に供給することも可能である。これは、
特に、自らがエンコードしていないTS2−VOBにつ
いては、プレーヤ内部に該当するデコーダが存在しない
ケースもありうるため、デコードすることなく、直接、
ディジタルインタフェース204を通じて外部のSTB
に出力し、そのSTBで再生させることができる。
【0117】外部にデジタルデータを直接出力する際に
は、制御部211は図15Bのマップ管理情報に基づ
き、ランダムアクセス再生が可能かを否か判断する。ア
クセスポイント情報フラグが有効であれば、アクセスマ
ップはIピクチャの位置情報を有する。このため、制御
部211は外部機器から早送り再生等の要求があればこ
れに応じて、Iピクチャを含むデジタルデータをデジタ
ルI/Fを介して外部機器に出力することができる。ま
た、タイムアクセス情報フラグが有効であれば、タイム
アクセスが可能である。このため制御部211は、外部
の機器からのタイムアクセスの要求に応じて、指定され
た再生時刻に相当するピクチャデータを含むデジタルデ
ータをデジタルI/Fを介して外部機器に出力すること
ができる。
【0118】(7.記録機能の基本動作)次に、図19
を用いて上記光ディスクに対して記録、再生を行なう本
発明に係るDVDレコーダの構成および動作について説
明する。
【0119】図19に示すように、DVDレコーダは、
ユーザへの表示およびユーザからの要求を受け付けるユ
ーザインターフェース部222、DVDレコーダ全体の
管理および制御を司るシステム制御部212、VHFお
よびUHFを受信するアナログ放送チューナ213、ア
ナログ信号をディジタル信号に変換しMPEGプログラ
ムストリームにエンコードするエンコーダ214、ディ
ジタル衛星放送を受信するディジタル放送チューナ21
5、ディジタル衛星で送られるMPEGトランスポート
ストリームを解析する解析部216、テレビおよびスピ
ーカなどの表示部217、AVストリームをデコードす
るデコーダ218とを備える。デコーダ218は、図1
8に示した第1及び第2のデコーダ等からなる。さら
に、DVDレコーダは、ディジタルインターフェース部
219と、書きこみデータを一時的に格納するトラック
バッファ220と、DVD−RAM100にデータを書
きこむドライブ221とを備える。ディジタルインター
フェース部219はIEEE1394等の通信手段によ
り外部機器にデータを出力するインタフェースである。
【0120】このように構成されるDVDレコーダにお
いては、ユーザインターフェース部222が最初にユー
ザからの要求を受ける。ユーザインターフェース部22
2はユーザからの要求をシステム制御部212に伝え、
システム制御部212はユーザからの要求を解釈すると
共に各モジュールへの処理要求を行う。
【0121】録画には、入力されるデジタルデータを自
らエンコードするセルフエンコーディングと、エンコー
ド済みのデジタルデータをエンコードすることなくディ
スクに記録するアウトサイドエンコーディングがある。
【0122】(7.1 セルフエンコーディングによる
録画動作)最初にセルフエンコーディングの録画につい
て、アナログ放送をPS−VOBにエンコードして記録
する動作を以下、具体的に説明する。
【0123】システム制御部212はアナログ放送チュ
ーナ213への受信とエンコーダ部214へのエンコー
ドを要求する。
【0124】エンコーダ部214はアナログ放送チュー
ナ213から送られるAVデータをビデオエンコード、
オーディオエンコードおよびシステムエンコードしてト
ラックバッファ220に送出する。
【0125】エンコーダ部214は、エンコード開始直
後に、エンコードしているMPEGプログラムストリー
ムの先頭データが有するタイムスタンプ情報を再生開始
時刻(PS_VOB_V_S_PTM)としてシステム
制御部212に送り、続いてアクセスマップを作成する
ために必要な情報をエンコード処理と平行してシステム
制御部212に送る。この値は、後に生成される図17
に示すセル情報のStart_PTMに設定される。タ
イムスタンプ情報は、一般的にはPTSになるがSCR
で代用しても良い。
【0126】次にシステム制御部212は、ドライブ2
21に対して記録要求を出し、ドライブ221はトラッ
クバッファ220に蓄積されているデータを取り出しD
VD−RAMディスク100に記録する。この際、前述
した連続領域(CDA)をディスク上の記録可能領域か
ら検索し、検索した連続領域にデータを記録していく。
【0127】録画終了はユーザからのストップ要求によ
って指示される。ユーザからの録画停止要求は、ユーザ
インターフェース部222を通してシステム制御部21
2に伝えられ、システム制御部212はアナログ放送チ
ューナ213とエンコーダ部214に対して停止要求を
出す。
【0128】エンコーダ214はシステム制御部212
からのエンコード停止要求を受けエンコード処理を止
め、最後にエンコードを行ったMPEGプログラムスト
リームの終端データが有するタイムスタンプ情報を再生
終了時刻(PS_VOB_V_E_PTM)として、シ
ステム制御部212に送る。この値は、図17に示すセ
ル情報のEnd_PTMに設定される。タイムスタンプ
情報は通常PTSが設定されるが、SCRで代用しても
良い。
【0129】システム制御部212は、エンコード処理
終了後、エンコーダ214から受け取った情報に基づ
き、図15に示すPS−VOB用のVOB情報(PS−
VOBI)と再生制御情報を生成する。
【0130】ここで、生成されるVOB情報はオブジェ
クト種類に適合したアクセスマップとマップ管理情報と
を含む。システム制御部212は、マップ管理情報のマ
ップ有効性情報を有効に設定すると共に、自己エンコー
ディングフラグをONにする。
【0131】また、再生制御情報は、記録されるオブジ
ェクトを再生対象の1つとする図16に示すオリジナル
再生経路(O−PGC情報)が生成される。生成された
O−PGC情報はオリジナル再生経路テーブルに追記さ
れる。オリジナル再生経路(O−PGC情報)はセル情
報を有する。セル情報のタイプ情報には「PS−VO
B」が設定される。
【0132】最後にシステム制御部212は、ドライブ
221に対してトラックバッファ1910に蓄積されて
いるデータの記録終了と、PS−VOB用のVOB情報
(PS_VOBI)および再生制御情報の記録を要求
し、ドライブ221がトラックバッファ220の残りデ
ータと、これらの情報をDVD−RAMディスク100
に記録し、録画処理を終了する。
【0133】なお、アナログ放送をTS1−VOBにエ
ンコードしてももちろん良い。この場合、エンコーダ2
14はアナログ信号をディジタル信号に変換しMPEG
トランスポートストリームにエンコードするエンコーダ
である必要があり、セル情報内のタイプ情報は「TS1
−VOB」に設定される。この場合のStart_PT
MおよびEnd_PTMは、PTSでも良いしPCRを
用いても良い。
【0134】(7.2 アウトサイドエンコーディング
による録画動作)次にアウトサイドエンコーディングに
よる録画について、デジタル放送を録画する動作を通し
て以下、具体的に説明する。この場合、記録されるオブ
ジェクトの種類はTS2−VOBになる。
【0135】ユーザによるディジタル放送録画要求は、
ユーザインターフェース部222を通してシステム制御
部212に伝えられる。システム制御部212はディジ
タル放送チューナ215への受信と解析部216へのデ
ータ解析を要求する。
【0136】ディジタル放送チューナ215から送られ
るMPEGトランスポートストリームは解析部216を
通してトラックバッファ220へ転送される。
【0137】解析部216は、最初にディジタル放送と
して受信されたエンコード済みのMPEGトランスポー
トストリーム(TS2−VOB)のVOB情報(TS2
_VOBI)の生成に必要な情報として、トランスポー
トストリームの先頭データが有するタイムスタンプ情報
を開始時刻情報(TS2_VOB_V_S_PTM)と
して抽出し、システム制御部212に送る。開始時刻情
報は、後に生成される図17に示すセル情報のStar
t_PTMに設定される。このタイムスタンプ情報は、
PCR又はPTSになる。また、オブジェクトがDVD
レコーダに伝送されてくるタイミングであるATSで代
用しても良い。
【0138】解析部216は、さらに、MPEGトラン
スポートストリームのシステム層を解析し、アクセスマ
ップ作成に必要な情報を検出する。Iピクチャのオブジ
ェクト内での位置については、前述したようにTSパケ
ットヘッダ中の適用フィールド(adaptation
field)内のランダムアクセスインジケータ(r
andam_access_indicator)をも
とに検出する。
【0139】次にシステム制御部212は、ドライブ2
21に対して記録要求を出力し、ドライブ221はトラ
ックバッファ220に蓄積されているデータを取り出し
DVD−RAMディスク100に記録する。この時、シ
ステム制御部212はファイルシステムのアロケーショ
ン情報からディスク上のどこに記録するかをあわせてド
ライブ221に指示する。この際、前述した連続領域
(CDA)をディスク上の記録可能領域から検索し、検
索した連続領域にデータを記録していく。
【0140】録画終了はユーザからのストップ要求によ
って指示される。ユーザからの録画停止要求は、ユーザ
インターフェース部222を通してシステム制御部21
2に伝えられ、システム制御部212はディジタルチュ
ーナ215と解析部216に停止要求を出す。
【0141】解析部216はシステム制御部212から
の解析停止要求を受け解析処理を止め、最後に解析を行
ったMPEGトランスポートストリームの終了区間のデ
ータが有するタイムスタンプ情報を表示終了時刻(TS
2_VOB_V_E_PTM)としてシステム制御部2
12に送る。この値は、図17に示すセル情報のEnd
_PTMに設定される。このタイムスタンプ情報は、P
CR又はPTSになる。また、オブジェクトがDVDレ
コーダに伝送されてくるタイミングであるATSで代用
しても良い。
【0142】システム制御部212は、ディジタル放送
の受信処理終了後、解析部216から受け取った情報に
基づき、図15に示すTS2−VOB用のVOB情報
(TS2_VOBI)と再生制御情報を生成する。
【0143】ここで、生成されるVOB情報はオブジェ
クト種類に適合したアクセスマップとマップ管理情報と
を含む。システム制御部212は、Iピクチャのオブジ
ェクト内での位置等を検出でき有効なアクセスマップを
生成した場合にはマップ管理情報のマップ有効性情報を
有効に設定する。また自己エンコーディングフラグはO
FF設定をする。有効なアクセスマップを生成できなか
った場合にはマップ有効性情報を無効に設定する。な
お、有効なアクセスマップを生成できないケースとして
は、対応していないデジタル放送を受信した場合や、適
用フィールドにランダムアクセス情報が無い場合等が考
えられる。また、デジタルI/Fから直接入力された場
合は、MPEGトランスポートストリームでないケース
もありえ、この場合も当然、マップ有効性情報は無効に
設定される。
【0144】また、再生制御情報は、記録されるオブジ
ェクトを再生対象の1つとする図16に示すオリジナル
再生経路(O−PGC情報)が生成される。生成された
O−PGC情報はオリジナル再生経路テーブルに追記さ
れる。オリジナル再生経路(O−PGC情報)はセル情
報を有する。セル情報のタイプ情報には「TS2−VO
B」が設定される。
【0145】最後にシステム制御部212は、ドライブ
221に対してトラックバッファ220に蓄積されてい
るデータの記録終了と、TS2−VOB用のVOB情報
(TS2_VOBI)および再生制御情報の記録を要求
し、ドライブ221がトラックバッファ220の残りデ
ータと、これらの情報をDVD−RAMディスク100
に記録し、録画処理を終了する。
【0146】以上、ユーザからの録画開始および終了要
求をもとに動作を説明したが、例えば、VTRで使用さ
れているタイマー録画の場合では、ユーザの代わりにシ
ステム制御部が自動的に録画開始および終了要求を発行
するだけであって、本質的にDVDレコーダの動作が異
なるものではない。
【0147】(8.発明の概要)本発明の情報記録媒体
は様々なフォーマットのデータを記録するものであっ
て、アナログ放送もしくはデジタル放送のコンテンツ
や、アナログ/デジタルインターフェースを介して入力
される多種多様なデータを記録した情報記録媒体であ
り、本発明の情報記録装置は、その情報記録媒体に対し
てAVデータの記録/再生を行う装置である。
【0148】特に、本発明の情報記録媒体には、外部入
力されたAVデータがMPEG−TS形式で記録され、
各MPEG−TSパケットのデコーダ入力時刻情報を、
各MPEG−TSパケットに付与したストリームが記録
されている。
【0149】さらに、MPEG−TSの制御情報を受け
持つPSI(Program Specific In
formation)パケットの配置とレコーダ固有/
コンテンツ固有等の情報をユーザプライベートストリー
ム(UPパケット)として埋め込み、各パケットのデコ
ーダ入力時刻情報を蓄積に適した形式で付与することを
特徴とする。
【0150】さらに、前記MPEG−TSの多重化の際
に、MPEG−PSへの変換が容易になるように、1パ
ック(2048バイト)以下のデータを1多重化連続単
位としてシステムエンコードし、各多重化連続単位を1
つまたは複数のMPEG−TSパケットに分割しなが
ら、MPEG−TS記録することを特徴とする。
【0151】(9.詳細な実施形態) 第1の実施例.本発明の情報記録/再生装置の記録/再
生時の基本動作に関しては、ほぼ前述の説明の通りであ
るため、以下にアナログ外部入力記録時の基本動作に関
してのみ図20を用いて具体的に説明する。この場合、
記録されるオブジェクトの種類はTS1−VOBにな
る。
【0152】ユーザによる外部入力録画要求は、ユーザ
インターフェース部222を通してシステム制御部21
2に伝えられる。システム制御部212は外部入力部2
23への受信とエンコーダ214へのデータ符号化を要
求する。
【0153】エンコーダ214から送られるMPEGト
ランスポートストリームはトラックバッファ220へ転
送される。
【0154】エンコーダ214は、最初にエンコード済
みのMPEGトランスポートストリーム(TS1−VO
B)のVOB情報(TS1_VOBI)の生成に必要な
情報として、トランスポートストリームの先頭データが
有するタイムスタンプ情報を開始時刻情報(TS1_V
OB_V_S_PTM)として設定し、システム制御部
212に送る。開始時刻情報は、後に生成される図17
に示すセル情報のStart_PTMに設定される。こ
のタイムスタンプ情報は、PCR又はPTSになる。
【0155】エンコーダ214は、さらに、MPEGト
ランスポートストリームを生成しながら、アクセスマッ
プ作成に必要な情報を生成する。
【0156】例えば、Iピクチャの先頭MPEGトラン
スポートパケットには、adaptation fie
ldを格納し、random_access_indi
catorのビットを立て、VOBUのスタートである
ことをシステム制御部212に転送する。
【0157】次にシステム制御部212は、ドライブ2
21に対して記録要求を出力し、ドライブ221はトラ
ックバッファ220に蓄積されているデータを取り出し
DVD−RAMディスク100に記録する。この時、シ
ステム制御部212はファイルシステムのアロケーショ
ン情報からディスク上のどこに記録するかをあわせてド
ライブ221に指示する。この際、前述した連続領域
(CDA)をディスク上の記録可能領域から検索し、検
索した連続領域にデータを記録していく。
【0158】録画終了はユーザからのストップ要求によ
って指示される。ユーザからの録画停止要求は、ユーザ
インターフェース部222を通してシステム制御部21
2に伝えられ、システム制御部212はエンコーダ21
4に停止要求を出す。
【0159】エンコーダ214はシステム制御部212
からの記録停止要求を受け符号化処理を止め、最後に符
号化を行ったMPEGトランスポートストリームの終了
区間のデータが有するタイムスタンプ情報を表示終了時
刻(TS1_VOB_V_E_PTM)としてシステム
制御部212に送る。この値は、図17に示すセル情報
のEnd_PTMに設定される。このタイムスタンプ情
報は、PCR又はPTSになる。
【0160】システム制御部212は、記録処理終了
後、エンコーダ214から受け取った情報に基づき、図
15に示すTS1−VOB用のVOB情報(TS1_V
OBI)と再生制御情報を生成する。
【0161】ここで、生成されるVOB情報はオブジェ
クト種類に適合したアクセスマップとマップ管理情報と
を含む。システム制御部212は、マップ管理情報のマ
ップ有効性情報を有効に設定する。また自己エンコーデ
ィングフラグはON設定をする。
【0162】また、再生制御情報は、記録されるオブジ
ェクトを再生対象の1つとする図16に示すオリジナル
再生経路(O−PGC情報)が生成される。生成された
O−PGC情報はオリジナル再生経路テーブルに追記さ
れる。オリジナル再生経路(O−PGC情報)はセル情
報を有する。セル情報のタイプ情報には「TS1−VO
B」が設定される。
【0163】最後にシステム制御部212は、ドライブ
221に対してトラックバッファ220に蓄積されてい
るデータの記録終了と、TS1−VOB用のVOB情報
(TS1_VOBI)および再生制御情報の記録を要求
し、ドライブ221がトラックバッファ220の残りデ
ータと、これらの情報をDVD−RAMディスク100
に記録し、録画処理を終了する。
【0164】以下、エンコーダ214にて生成されるセ
ルフエンコディングMPEGトランスポートストリーム
の詳細について説明する。
【0165】図21AにセルフエンコーディングMPE
Gトランスポートストリームの構造を示す。同図に示す
ように、セルフエンコーディングのMPEGトランスポ
ートストリームはVOBU単位に区切られ、各VOBU
の先頭にはPATパケットとPMTパケットさらにはス
トリームに固有の情報を埋め込んだユーザプライベート
パケット(以下「UPパケット」と称す。)が続いてい
る。または、少なくともVOBの先頭にはPATパケッ
ト、PMTパケットが配置される。
【0166】図21Bに示したように、それぞれのパケ
ットにはデコーダ入力時刻情報であるATSが付与され
ており、個々のパケットは対応するATSで意図された
時刻にデコーダへ転送される。
【0167】先頭パケットのPATパケットには、セル
フエンコーディングのプログラム情報(PMTパケット
のPID等)が格納され、ATS1の時刻でデコーダに
入力される。
【0168】2番目のパケットのPMTパケットには、
プログラムを構成するエレメンタリーストリームごとの
PID等が格納される。ここでは、ビデオ、オーディ
オ、データ放送(図中の”Data”)、ユーザプライ
ベート(図中の”private”)パケットのPID
を格納した例を示す。
【0169】3番目のパケットのUPパケットには、ス
トリームへの付加情報が格納される。例えば、ストリー
ムのタイトル情報や、記録日時情報や、ストリームの符
号化情報(ビットレート、ビデオ解像度、フレームレー
ト、アスペクト比、符号化方式等)であるストリーム属
性や、外部入力がアナログかデジタルか等の識別する入
力源識別情報や、さらにはデジタルであった場合に入力
AVデータの符号化方式を特定する情報や、コピー許可
/不許可等の著作権保護情報や、VBI(Vertic
al Blanking Interval)信号であ
る、クローズドキャプション(CC)やテレテキストデ
ータ、または表示制御を指定するWSS(Wide−S
creen Signaling)等や、システムエン
コードの条件を示した情報や、各種DVD規格との変換
性(互換性)を示す情報や、該ストリームを記録した製
造業者の固有データ等を用いてユーザ利便性の高いメニ
ュー情報や、各種DVD規格対応のMPEG−PSに変
換する際に有用な様々なデータを格納することが考えら
れる。
【0170】前述のようにMPEGトランスポートスト
リーム内に配置され、付加情報を格納されたパケットの
デコーダ入力時刻について図22A、22Bを用いて詳
細に説明する。
【0171】図22Aはトランスポートストリームシス
テムターゲットデコーダ(T−STD)と呼ばれる基本
的なデコーダの構成を示したブロック図であり、前述で
は触れていなかったPSIパケットを解析し、デコーダ
の制御を行うシステムデコーダ235も加えて示した図
である。
【0172】PSIパケットであるPAT、PMT、C
AT(Conditional Access Tab
le)パケットは、T−STDに入力されると、デマル
チプレクサ232でパケット種別に応じて弁別され、シ
ステムコントロールに関するPSIパケットはトランス
ポートバッファ233に瞬時に転送される。
【0173】続いて、トランスポートバッファ233に
蓄積されたデータは随時システムバッファ234に10
00000ビット/秒(=Rsys)のレートで転送さ
れる。
【0174】PSIデータが有効になるのは、システム
バッファ234に必要なPSIのデータが揃った瞬間で
ある。
【0175】このようにMPEGのT−STDモデルで
は、デコーダの動作モデルを規定し、MPEGトランス
ポートストリームの転送レート等の基準を定めている。
【0176】情報記録装置はT−STDにて正しく復号
が可能と保証されるMPEGトランスポートストリーム
の形式に従いセルフエンコーディングする必要があるた
め、PSIパケットの転送にはいくつかの制限がある。
以下に図22Bを用いて、パケット転送レートを決定す
るATSの決定方法について説明する。
【0177】セルフエンコーディングストリームの再生
時には、まずは先頭のPAT、PMT、UPパケットが
それぞれATS1、ATS2、ATS3が示す時刻にT
−STDに入力される。
【0178】PMTパケットとUPパケットに注目すれ
ば、PMTパケットで指定されたUPパケットのPID
をT−STDが解釈し、有効にするためには、TS_p
rogram_map_section(mバイト)の
最後のバイトがシステムバッファ234に蓄えられてい
る必要がある。
【0179】つまり、PMTが有効になるには、PMT
パケット入力時刻であるATS2から、(m+n+5)
×8/Rsys秒が経過しなければならない。ここで、
nはPMTパケットのadaptation_fiel
dのバイト長である。
【0180】T−STDの基準クロックであるSyst
em Clock Frequency(SCF)は2
7000000Hz(誤差として±810Hzまでの許
容範囲が規定されている)であるため、ATSをSys
tem Clock Frequencyの時刻精度で
表した時刻情報だとすると、ATS3とATS2の間に
は以下の関係が成り立つ必要がある。
【0181】ATS3≧ATS2 + ((m+n+5)*8/Rsys)*SCF さらに、ATS2とATS3の最小間隔はPMTパケッ
ト内にadaptation_fieldがなく(n=
0)、かつPMTパケットには最小のTS_progr
am_map_section(21バイト)が格納さ
れているのみの時であるため、この場合208/Rsy
s×SCFの時間間隔が最小となる。
【0182】同様に、PATパケットの入力時刻ATS
1とPMTパケットの入力時刻ATS2に関しても、P
ATパケット内のProgram associati
onsectionのバイト長をm0とし、PATパケ
ットのadaptation_fieldのバイト長を
n0とすれば、以下の関係を満足する必要がある。
【0183】ATS2≧ATS1 + ((m0+n0+5)*8/Rsys)*SCF さらに、ATS1とATS2の最小間隔はPATパケッ
ト内にadaptation_fieldがなく(n0
=0)、かつPATパケットには最小のProgram
association section(16バイ
ト)が格納されているのみの時であるため、この場合1
68/Rsys×SCFの時間間隔が最小となる。
【0184】System Clock Freque
ncy(SCF)を27MHzとして時間を27MHz
の精度で表現すれば、ATS1とATS2の時間間隔お
よびATS2とATS3の時間間隔の最小値は、それぞ
れ4536と5616となる。
【0185】続いて、図23、図24、図25、図26
を用いて、User Privateパケット(UPパ
ケット)のセルフエンコーディングトランスポートスト
リームへの格納方法について説明する。
【0186】図23では、UPパケットをUser P
rivate streamとして定義した場合のUP
パケット格納方法を示している。この場合、UPパケッ
トに対応するPMTのstream_typeには、0
x80以上でかつ0xFF以下の識別番号が割り振ら
れ、UPパケットには固有のPIDが付与され、UPパ
ケット内部のデータ構造はMPEG規格外となる。ま
た、ここではUPパケット内に、DVD_attrib
ute_section()というセクション構造を持
たせた例を示している。
【0187】また、図24では、UPパケットをpri
vate_section構造を持たせ、固有のPID
を付与する場合の格納方法を示している。privat
e_section内のsection_syntax
_indicatorの値によって、private_
sectionのデータ構造が若干異なるが、UPパケ
ットの固有データはprivate_sectionの
private_data_byteに格納される。こ
の場合、stream_typeには、0x05の識別
番号が割り振られる。
【0188】また、図25では、UPパケットをPMT
と同じPIDのパケットとして格納する方法が示されて
いる。この場合、UPパケットのデータ構造はpriv
ate_section構造に従う。この場合、str
eam_typeは定義されず、UPパケットにはPM
TパケットのPIDが付与される。
【0189】また、図26では、UPパケットを個別に
設けずに、PMTパケットに内包する方法が示されてい
る。この場合も、UPパケットに該当する固有データは
private_section構造となり、TS_p
rogram_map_sectionに続いてpri
vate_sectionが記述される。すなわち、P
MTパケット内に、TS_program_map_s
ectionとprivate_sectionの両方
を格納している。
【0190】ここで、前述の方法によってMPEG−T
Sに格納される固有データの詳細について、説明する。
【0191】図23、図24、図25、図26にて記述
されているように、固有データとしては、DVD Vi
deo Recording規格のRDI Unitの
RDI_GI(Real-time Data Information General I
nformation)と、DCI_CCI(Display Control In
formation and Copy Control Information)を持つ。
【0192】RDI_GIは、該当VOBUの先頭再生
開始時刻(VOBU_S_PMT)と、記録日時情報を
格納し、DCI_CCIは、当該VOBU内のアスペク
ト比情報、サブタイトルモード情報、フィルム・カメラ
モード情報等の表示制御に関わる情報と、コピー世代管
理情報や、APS情報、入力ソース情報等が格納されて
いる。(RDI_GIとDCI_CCIの詳細について
はDVD VideoRecording規格を参
照。) また、V_ATRには、ビデオのビットレート情報、解
像度情報、フレームレート情報(もしくはNTSC/P
AL等のvideo_format情報)、アスペクト
比情報、符号化方式(MPEG2−Videoや、MP
EG1−Video等の識別)の情報が格納される。
【0193】同様に、A_ATRにも、オーディオの本
数に応じて、全部もしくは一部のオーディオのビットレ
ート、符号化方式、チャンネル数、量子化ビット数、ダ
イナミックレンジコントロール等の情報が格納される。
【0194】また、CCには、当該VOBU内のClo
sed Captionデータが格納される。CCデー
タの格納には、PS変換の移植性を高めるために、予め
extension_and_user_data
(1)(GOPレイヤーでユーザーデータを格納する方
法)形式で記述しても良いし、CCデータを別記述方式
で記述しても良い。
【0195】GOPレイヤーのユーザーデータにCCデ
ータを格納する形式で記述するのがMPEG−PS変換
の効率を高めるのは、DVD−VideoやDVD V
ideo Recording規格がそのようにしてい
るからである。
【0196】また、C_SEには、当該VOBU(もし
くはVOB)のTS2PS変換時に問題となるいくつか
の問題点に対する情報が記述されている。
【0197】例えば、CC/WSS/Teletext
データ格納位置情報には、CCデータがUPパケットに
あるのか、各ピクチャーヘッダのユーザーデータとして
記述されているのか、もしくはこのVOBU(VOB)
にCCデータが無いのか等を識別するための情報であ
る。
【0198】WSS格納位置情報については、固有デー
タとしてUPパケットにまとめて格納されているのか、
各ピクチャーヘッダのユーザーデータに記述されている
のか等を示す情報である。
【0199】Teletext格納位置情報について
は、Teletextを格納したTSパケットを設けて
格納されているのか、各ピクチャーヘッダのユーザーデ
ータに記述されているのか等を示す情報である。
【0200】多重化ブロック構造・転送情報について
は、図27A〜27Hに示す多重化ブロック(1つのエ
レメンタリーストリームのみが、他のエレメンタリース
トリームと混在することなく格納されたデータブロッ
ク)を構成するTSパケットが固定数なのか可変数なの
か、また、固定数ならばその固定数を表す情報や、PT
S/DTSが多重化ブロックの先頭TSパケットに付与
されているかを示す情報や、同一多重化ブロック内での
転送レートについての情報等が記述されている。従来の
多重化に条件を課さないMPEG−TSエンコード時に
は、多重化ブロックは1つのTSパケットからのみ構成
される固定長サイズとして記述することも可能である。
【0201】各デコーダバッファ制御用情報について
は、ビデオベリファイングバッファのパラメーターであ
るvbv_delayや、vbv_buffer_si
ze等のビデオバッファの余裕量を示す情報や(この情
報を用いてビデオデータをATSの入力時刻からどれだ
け先読みして良いのか判断することができる)、当該V
OBU内のフレームでバッファ入力時刻が最もそのフレ
ームのデコード時刻に近いフレームの入力完了時刻とデ
コード時刻との時刻差情報(この情報を用いてビデオ・
オーディオデータをATSの入力時刻からどれだけ後読
みして良いのか判断することができる)等を記述する。
【0202】さらに、DVD_Compatibili
ty情報には、該MPEG−TSを各DVD規格に準じ
たMPEG−PSにシステムトランスコードする際に、
どの程度の負荷があるかを示した情報である。
【0203】例えば、多重化ブロックが2KB以下で構
成されていることでレベル1のインジケータ、CC、W
SS、Teletextデータが存在する場合に、C
C、WSSデータがUPパケットに格納され、Tele
textがビデオデータを格納した多重化ブロック内に
Teletextパケットとして格納されていればレベ
ル2のインジケータ、CC、WSS、Teletext
データを各DVD規格で定める領域に格納した際にバッ
ファマネージメントを考慮する必要がなければレベル3
のインジケータ、多重化ブロックの先頭TSパケットの
ATSをSCRに置換する際に、バッファマネージメン
トを考慮する必要がなければレベル4のインジケータ等
と、該MPEG−TSを各DVDのフォーマットに容易
に変換できるか否かの変換性を示す情報である。
【0204】このDVD_Compatibility
情報は、DVD−Video用、DVD−Audio
用、DVD Video Recording用、DV
D Stream Recording用等といった、
DVDフォーマットにそれぞれ対応した変換容易性を示
す情報群である。
【0205】図27A〜27Hに多重化ブロックを利用
したMPEG−TSの構造図と、それをDVD−Vid
eo、DVD Video Recordingフォー
マットに変換した場合のデータ構成図を示した。
【0206】図27Aに示す自己録TSストリームは、
図27Bに示す自己録TSストリームのVOBU(再生
・復号の単位)から構成される。図27Cに示すよう
に、1つのVOBUは複数の多重化ブロック(MPEG
−PSのパックに該当する)から構成される。それぞれ
の多重化ブロックは、図27Dに示すように、固定長デ
ータサイズに分割されてもよく(これにより機器への実
装が簡単になる。)、もしくは、図27Eに示すよう
に、可変長データサイズに分割されてもよい(この場
合、記録媒体の容量を浪費しない)。図27D、27E
の場合は、PSI/SIパケットやUPパケット等の非
エレメンタリーストリームと、エレメンタリストリーム
とをそれぞれ分離して多重化ブロックを構成している
が、図27Fに示すように、多重化ブロックにおいて、
エレメンタリストリームとともに、PSI/SIパケッ
トやUPパケット等の非エレメンタリーストリームが格
納されてもよい。なお、図27Fの場合、多重化ブロッ
ク#1と多重化ブロック#2とが1つの多重化ブロック
となる。
【0207】さらに上記ストリームは、容易に図27G
に示すDVD−Video形式や、図27Hに示すDV
D Video Recording形式に変換される
ことができる。
【0208】この場合、多重化ブロックの並びの通りに
MPEG−PSのパックが形成され、1多重化ブロック
は1パックのデータを格納した単位であることが、TS
2PS変換を簡単に行うために重要である。
【0209】なお、図27A〜27Hにおいて、カプセ
ルヘッダや、ATSは本発明と関連が性が低いため、省
略している。また、図27G、27Hで示した変換後の
MPEG−PSの各パックは格納されるエレメンタリの
バイト長やVOBUアライメントに応じてstuffingやpa
ddingがなされる。
【0210】図28A〜28Gは、図8で示した従来の
ストリームの多重化方法と対応して本発明における多重
化を説明した図である。同図に示すように、最終的なフ
ォーマットは図28GのMPEG−TSに準拠したフォ
ーマットである。ビデオストリーム(図28A)は複数
のGOPからなる(図28A)。各GOPは所定のピク
チャデータからなり、MPEG−PSに変換したときの
1パックのデータ量に相当するデータ量を持つTSパケ
ット群を1つの多重化ブロックとする(図28C参
照)。すなわち、1つの多重化ブロックは図28Dに示
すように1パックのデータ量に相当する複数のTSパケ
ットに分割される。オーディオストリームについても同
様に複数のTSパケットをまとめて1つの多重化ブロッ
クとする。そして、図28Eに示すように、多重化ブロ
ック単位で多重化することによりVOBUを構成する。
このように、本発明では、MPEG−PSの1パックの
データ量に相当するデータ量を有するデータを多重化ブ
ロックとしてまとめて配置する(図28E参照)点が、
図8に示す従来例に対して最大の相違点である。
【0211】また、MPEG−TSの各パケットに付与
するATSについて、図29に示すように、同一多重化
ブロック内においては、一定の増分(ΔATS)だけA
TSを増加させながらATSを付与してもよい。このこ
とは、TS2PSへの変換時に複雑なバッファマネージ
メントを行うことを避け、単純なオフセット又はオフセ
ットなしでATSからSCRに置換するために有効であ
る。このとき、ATSi(i=0,1,2,...)は次式の関係を
満たす。
【0212】ATSi+(多重化ブロック内のパケット
数)×ΔATS≦ATSi+1 多重化ブロックが固定長の場合、1つの多重化ブロック
に含まれるTSパケット数は一定であるため、多重化ブ
ロックの境界を容易に知ることができる。しかし、多重
化ブロックが可変長であるとき、1つの多重化ブロック
に含まれるTSパケット数は不定であるため、多重化ブ
ロックの境界を知ることが困難となる。そこで、この場
合は、多重化ブロックの境界におけるATS値の増分
(ΔATS)を、多重化ブロック内での増分(一定値)
とは異なる所定の値に設定する。つまり、前の多重化ブ
ロック内の最後のパケットのATS値と、その直後の多
重化ブロックの最初のパケットのATS値との差分(Δ
ATS)を、一定値と異なる所定の値に設定する。これ
により、ΔATSを監視することにより、多重化ブロッ
クの境界を知ることができる。MPEG−PSへ変換す
る際のTSパケットとパックとを一対一に対応付けるこ
とができる。このとき、ATSiは次式の関係を満た
す。
【0213】ATSi+(多重化ブロック内パケット
数)×ΔATS<ATSi+1 また、図29に示すように、MPEG−TSにおける多
重化ブロックの先頭のパケットに付与されたATSi
と、変換後のMPEG−PSのパック毎に付与されるS
CRiとが対応する。
【0214】また、図29に示すように、UPパケット
内にClosed CaptionやDSI等の文字情
報を格納してもよい。UPパケット内のDSIは変換後
のNV_PCKのデータ生成に使用され、Closed
Captionはビデオパックに格納される。また、
欧州でのPAL規格にも対応できるように、図30に示
すように多重化ブロックにおいてTeletextデー
タを格納したパケットを、ビデオデータを格納したパケ
ットの間に挿入してもよい。このとき、Teletex
tデータを格納したパケットは、同時に表示されるPT
Sを持つピクチャの直前に配置される。Teletex
tデータは、変換後はビデオパックに格納される。図3
1に上記のようにDSI等を格納するUPパケットのデ
ータ構造を示す。
【0215】また、UPパケットの付加情報に、VOB
U先頭のIピクチャーの最後のバイトを格納したTSパ
ケットを特定する情報(VOBU先頭からの相対番号
等)を記述してもよく、これにより、効率良い特殊再生
が実現できる。同様に、VOBU内のいくつかのI、P
ピクチャや、全ピクチャのピクチャ符号化種別情報と、
そのピクチャのデータ長情報(例えば、最後のバイトを
含んだTSパケットを特定する情報等)と、各ピクチャ
のDTS/PTSを示す情報を記述することで、特殊再
生を支援することも可能である。
【0216】尚、前述の実施例において、PTS/DT
Sを付与されたTSパケットが多重化ブロックの先頭に
なるようにエンコードすれば、TS2PS変換後のパッ
クの先頭にアクセスユニットの先頭が配置されることに
なり、DVD固有のヘッダ処理が簡単になる効果が期待
できる。
【0217】尚、多重化ブロックを形成するTSパケッ
トにはMPEG−PSへの変換を考慮し、パックに格納
されるデータがあふれることの無いように、適宜スタッ
フィングを入れても良いし、多重化ブロック最後のTS
パケットからスタッフィングを必要バイト数挿入しても
良い。
【0218】尚、上記説明においては、DVDに記録す
ることを中心に説明を行ったが、本発明はこれに限る訳
ではなく、自己録TSをHDDや半導体メモリー等の情
報記録媒体に記録した後、同一もしくは別の記録媒体上
にMPEG−PS変換されたストリームを記録するよう
にしても良い。
【0219】尚、上記説明においては、PAT、PM
T、UPパケットを各VOBUの先頭に記録するとした
が、少なくともVOBの先頭に記録するとしても良い
し、少なくとも再生管理単位であるCellの先頭に記
録するとしても良い。
【0220】尚、上記説明においては、PAT、PM
T、UPパケットを記録するとしたが、UPパケットは
無くても良い。
【0221】尚、上記説明においては、PAT、PM
T、UPパケットの配置を先頭に固定配置したが、本発
明はこれに限る訳ではなく、Nullパケットを格納し
たパケット等を間に挿入して記録しても良い。
【0222】尚、上記説明においては、セルフエンコー
ディングのストリームはPATパケットから始まるとし
たが、これに限る訳ではなく、Nullパケットから始
まっても良い。
【0223】尚、Nullパケットをセルフエンコーデ
ィングのストリームに適宜挿入することで、システム転
送レートを固定レートにしても良い。
【0224】尚、図7のように、製造業者固有の情報を
格納するデータ領域を設け、そこにMPEG−TSシス
テムエンコードの条件を記述するようにしても良い。
【0225】尚、上記説明にてUPパケットに記述した
情報の全て若しくは一部を、図15に示したTS1−V
OB情報内に記述しても良い。
【0226】尚、dual monoの音声チャンネル
で記録されたセルフエンコーディングトランスポートス
トリームをDVD−Videoフォーマットに変換する
ときには、DVD−Videoには、dual mon
oの音声が規格上存在しないため、2本の異なる音声ス
トリームとして、左右のモノラル音声をそれぞれ分割し
変換しても良い。
【0227】また、上記説明にてUPパケットに記述さ
れるパラメータの一部もしくは全部を管理情報内に記述
するようにしても良い。これは、1セルフエンコーディ
ングトランスポートストリーム内で変化しないパラメー
タを多数回記録することを避けることで無駄な記録領域
を発生させず、UPパケットの出現ごとにパラメータが
変化したか否かを判定する余分なデコーダ処理を軽減す
る効果が得られる。
【0228】第2の実施例. (エンコーダの構成)以下、本発明の別の実施例につい
て詳細に説明する。最初に、本発明に係る情報記録装置
のエンコーダについて、AV入力を受けてMPEG−T
Sにセルフエンコードを行うエンコード処理に焦点を当
てて説明する。
【0229】図33に、本発明に係る情報記録装置のエ
ンコーダの構成を示す。同図に示したようにエンコーダ
214は、各エレメンタリーエンコーダ230a、23
0b、230cと、システムエンコーダ232とからな
る。エンコーダ214はシステム制御部212からの制
御信号を受け、エレメンタリーエンコーダ230a、2
30b、230c及びシステムエンコーダ232によ
り、エレメンタリーエンコード又はシステムエンコード
に切替えながらエンコード処理を行なう。各エレメンタ
リーエンコーダ230a、230b、230cは、ビデ
オ、オーディオ、VBI(Vertical Blanking Interva
l)のそれぞれの信号を受けとり、エンコードを行う。
【0230】ビデオエンコーダ230aは、システム制
御部212からの制御信号を受け、これに従い、ビデオ
ストリームのビットレート、解像度、アスペクト比等の
属性を決められた範囲内でエンコードする。具体的に
は、ビデオエンコーダ230aは、エンコード開始時に
システム制御部212から、「DVD−Video互換
モード」、「DVD Video Recording
互換モード」または「通常モード」のいずれかの動作モ
ードを指定する制御信号を受信する。制御信号が指定す
るモードが「DVD−Video互換モード」であれ
ば、DVD−Video規格のビデオ属性に準じたビデ
オストリームを、「DVD Video Record
ing互換モード」であれば、DVD Video R
ecording(以下「DVD VR」と称す。)規
格のビデオ属性に準じたビデオストリームを、「通常モ
ード」であれば、ある所定の範疇の属性に準じたビデオ
ストリームを生成する。
【0231】オーディオエンコーダ230bも同様に、
システム制御部212からの制御信号を受け、これに従
い、オーディオストリームのビットレート、量子化ビッ
ト数、チャンネル数等の属性を決められた範囲でエンコ
ードする。ビデオエンコーダ230aと同様に、具体的
にはシステム制御部212から動作モードを示す制御信
号を受信し、制御信号が示すモードが、「DVD−Vi
deo互換モード」であれば、DVD−Video規格
のオーディオ属性に準じたオーディオストリームを、
「DVD Video Recording互換モー
ド」であれば、DVD VR規格のオーディオ属性に準
じたオーディオストリームを、「通常モード」であれ
ば、ある所定の範疇の属性に準じたオーディオストリー
ムを生成する。
【0232】VBIエンコーダ230cも、システム制
御部212から動作モードを指定する制御信号を受け取
り、これに従って、VBIデータをエンコードする。具
体的には、VBIエンコーダ230cは、システム制御
部212からVBIエンコーダへ入力されるエレメンタ
リーストリームエンコード制御信号が、「DVD−Vi
deo互換モード」、「DVD Video Reco
rding互換モード」を指定する時には、夫々の規格
で規定されたVBIデータの格納方法にしたがいVBI
データを追加でエンコードする。追加でエンコードする
とは、元々の通常モードでもVBIデータを格納する方
法が別途決められている可能性があるため、それと重複
してエレメンタリーストリーム内に格納することを意味
してしている。
【0233】以上のようにして、エンコードされたエレ
メンタリーストリームは夫々システムエンコーダ232
によってMPEG−TSシステムストリームへ多重化さ
れる。
【0234】システムエンコーダ232も、各エレメン
タリーストリームエンコーダ230a、230b、23
0cと同様にシステム制御部212からエンコードの制
御信号を受け、これに従ったエンコードを行う。
【0235】システム制御部212からシステムエンコ
ーダ232への制御信号は、通常のMPEG−TSへの
システムエンコード制御信号か、通常のMPEG−TS
に制限を加え、MPEG−PS(特にDVD固有のフォ
ーマット)に容易に変換できるシステムエンコード制御
信号かのどちらかである。
【0236】通常のMPEG−TSへのシステムエンコ
ード制御信号である場合には、システムエンコーダ23
2は、各エレメンタリーストリームエンコーダ230
a、230b、230cから入力されてきたエレメンタ
リーストリームをMPEG−TSシステムストリームの
基準となるデコーダモデル(以下「T−STD」と称
す。)で破綻を起こさないように、バッファマネージメ
ントしながら、システムエンコードを行う。
【0237】さらに、システム制御部212からの制御
信号が、MPEG−PSへ容易に変換できるMPEG−
TSへのシステムエンコードを指定する制御信号である
場合には、上記に加えさらに特殊なシステムエンコード
ルールを守りながらエンコードを行う。
【0238】このようにして生成されたセルフエンコー
ディングMPEG−TSシステムストリームがエンコー
ダ214から出力される。
【0239】上述のように、本発明の情報記録装置は、
エレメンタリーストリームとシステムストリームレベル
で個々にエンコードモードを切り換えることを特徴とし
ている。このエンコードモードの切り換えによって、夫
々のエンコードモードに対しDVDフォーマットへ変換
する際の処理をまとめた表を図34に示す。
【0240】このように、エレメンタリーストリームエ
ンコーダ230a、230b、230c及び、システム
ストリームエンコーダ232にMPEG−PSへの変換
を前提としたエンコードを行わせることで、MPEG−
PSへ容易に変換可能なMPEG−TSが作成される。
【0241】(セルフエンコードされたMPEG−T
S)以下に、本発明の情報記録装置にてセルフエンコー
ドされたMPEG−TSのフォーマットの一実施例を詳
細に説明し、通常のMPEG−TS(以下「SESF」
と称す。)と、MPEG−PSに容易に変換可能なMP
EG−TS(以下「Constrained SES
F」と称す。)との相違を説明する。
【0242】以下の例では、MPEG−TSストリーム
単位で属性情報等を格納するVOBIに、そのストリー
ムの符号化条件を表す情報を格納する。このようにスト
リーム中ではなく、管理情報に符号化条件を表す情報を
格納することにより、ストリームを解析することなくそ
のストリームがDVD−VideoやDVD VRのフ
ォーマットに容易に変換可能なのか否かの判定を素早く
行うことが可能となる。なお、このストリームの符号化
条件を表す情報は後述のTipパケット中に格納されて
も良い。
【0243】このストリームの符号化条件を表す情報
を”encode_condition”という2ビッ
トのフラグで表す。フラグの値の意味は以下の通りであ
る。
【0244】 00b:通常のMPEG−TS (SESF) 01b:DVD VR規格のストリームフォーマットに
容易に変換可能なMPEG−TS (Constra
ined SESF) 10b:リザーブ 11b:DVD Video規格のストリームフォーマ
ットに容易に変換可能なMPEG−TS (Const
rained SESF) ストリーム管理情報内に、00bの値を取る場合には、
元々MPEG−PSへの高速変換を考慮せずにエンコー
ドされている場合と、ユーザーの編集作業によって、個
々のMPEG−PSへの変換が容易なMPEG−PSを
連結して一つのストリームとした場合が考えられる。
【0245】また、ストリーム中にもencode_c
onditionを併せ持つ場合、通常のMPEG−T
Sを示すencode_condition=00bを
ストリーム内に持つ意味は無く、ストリーム中では(後
述のTipパケット内では)、encode_cond
ition=00bはリザーブとして、使用禁止とされ
るとして、encode_conditionの使用方
法がストリーム内/外で異なることもあり得る。
【0246】以上のようにフラグの値を決定すること
で、VOBIのencode_conditionフィ
ールドの値から、そのストリームがDVD−Video
やVRフォーマットに容易に変換できるのか否かを判定
することができる。ここでいう容易に変換できるという
のは後述の変換方法で変換できることを意味している。
【0247】(Constrained SESFのス
トリーム構造)図80にConstrained SE
SFの全体的なストリーム構造を示す。Constra
ined SESFは複数のSESF capsule
(SESFカプセル)200からなる。SESF ca
psule(200)は所定のMultiplexin
g Unit(210)を含み、かつ、先頭にTipパ
ケット(詳細は後述)を有する。各SESF caps
ule(200)の再生時刻情報(PTS)と、Tip
パケットのアドレス情報とはアクセスマップ80cによ
り対応付けられる。後述するように、TS2PS変換で
は、このSESFcapsule毎に変換処理が行なわ
れる。
【0248】図32は1つのSESF capsule
内の各パケットとMPEG−PSのパックとの対応を示
した図である。図32に示すように、Constrai
ned SESF内に、ストリームの固有情報を格納し
たTSパケット(以下「Tipパケット」と称す。)が
挿入される。以下に、Constrained SES
F内に埋め込まれるTipパケットを図35から図41
を用いて説明する。
【0249】<Tipパケット>図35にTipパケッ
トの全体構造を示す。この図にあるようにTipパケッ
トは、そのパケットがTipパケットであると特定する
ためのData_IDと、DVD VRのDCI_CC
Iフィールドに対応し、表示制御やコピー制御情報を含
むdisplay_and_copy_infoと、ス
トリームのエンコード情報を格納したencode_i
nfoと、製造者独自の付加情報を記述できるMake
rsPrivateDataとを格納する。
【0250】図35、36に示したように、Tipパケ
ットには後述のSCR演算に必要なPCR値をアダプテ
ーションフィールド内に記述している。このアダプテー
ションフィールドも固定バイト長であるため、Tipパ
ケット内の各種情報へ固定アドレスでのアクセスが可能
である。
【0251】図37にData_IDの構造を示す。D
ata_IDは、そのパケットがTipパケットである
ことを識別するためのData_Identifier
を備える。Data_Identifierは、アスキ
ーコードで”TIP”を表す「0x544950」の値
を持った3バイトのフィールドである。再生装置のデコ
ーダはこのフィールドの値を判定し、Tipパケットと
特定することもできる。
【0252】図38に、display_and_co
py_infoの構造を示す。このdisplay_a
nd_copy_infoに、DVD VR規格のRD
IUnitのDCI_CCIと同一の構造および情報を
持たせることで、当該Constrained SES
FをDVD VRフォーマットへ変換する際のRDIパ
ックの生成を容易にしている。(なお、DVD VR規
格のDCI_CCIの詳細については「DVD Spe
cifications for Rewritabl
e/Re−recordable Disc Part
3 VIDEO RECORDING」や特許第316
2044号に開示されている。これらの文献において
は、一部フィールド名が異なっているが、各フィールド
の定義はDVD VRフォーマットへの変換時にそのま
まコピーを可能にするため同一である。)
【0253】図39にencode_infoの構造を
示す。video_resolutionフィールドに
は、Tipパケットに続くビデオストリームの解像度情
報が記述される。encode_infoの値を以下に
示す。 0000b:720x480(NTSC)、720x5
76(PAL) 0001b:704x480(NTSC)、704x5
76(PAL) 0010b:352x480(NTSC)、352x5
76(PAL) 0011b:352x240(NTSC)、352x2
88(PAL) 0100b:544x480(NTSC)、544x5
76(PAL) 0101b:480x480(NTSC)、480x5
76(PAL) Others:リザーブ
【0254】DVD VRフォーマットでは1連続記録
中の解像度が、可変であっても良い。しかしながら、こ
の場合、解像度が異なるストリームは別個のVOBとし
て管理され、レコーダによっては再生時のシームレス接
続が保証される。したがって、Constrained
SESF記録中に解像度変化を起こす場合には、DV
D VRフォーマットに変換した場合に、どの地点から
VOBを切り分ける必要があるのかを判定するために、
このフィールドが使用される。
【0255】DVD−Videoフォーマットに変換す
ることを考慮して記録されるConstrained
SESF(encode_condition=11
b)では、解像度変化は1ストリーム内では起こらな
い。
【0256】encode_conditionフィー
ルドは、VOBIに格納された値と(00bである場合
を除き)同一である。ストリームの管理情報だけでな
く、ストリーム中にも埋め込んでencode_con
ditionフィールドを格納する理由は、IEEE1
394に代表されるデジタルインターフェースを介して
ストリームがコピーされるようなことがあっても、受け
手の記録装置がこのTipパケット内のencode_
conditionフィールドを確認することで、容易
にDVDフォーマットへ変換できるか否かの判定を行う
ことを可能とするためである。
【0257】FVFPSTフィールドには、DVD V
R規格のVOBU_S_PTMが記録される。これは、
Constrained SESFをDVD−Vide
o/VRフォーマットへ変換する際に、Tipパケット
に続き符号化されているビデオストリームの解析を行
い、最初に表示されるビデオフィールドの再生時刻を算
出する処理を省くためである。
【0258】FVFPSTフィールドは、前記ビデオフ
ィールドの表示時刻を90KHz精度で表した32ビッ
トのフィールドと、これに表現されない27MHz精度
で表した16ビットのフィールドから成る。
【0259】図40に、PES_infoの構造を示
す。PES_infoは、エレメンタリーストリームの
解析をすることなく、Constrained SES
FをDVD−Videoフォーマットへ変換するために
必須となる情報である。この情報は、DVD−Vide
oのストリームに挿入されるNV_PCKと呼ばれる、
特殊再生を支援するためのパックに格納される情報を生
成するために必要となる。
【0260】PES_infoには、合計136個のビ
デオデータとオーディオデータを格納したPESパケッ
トの情報を格納することが可能である。夫々のPESパ
ケットに対して、4ビットずつのデータが割り当てら
れ、PESパケットの内部を解析せずともNV_PCK
の情報を生成できるようになっている。尚、ビデオまた
は、オーディオデータを格納していないPESパケット
がある場合には、そのPESパケットは無視される。
【0261】Tipパケットから、次のTipパケット
の一つ前のパケットまでのデータ単位であるSESF
Capsuleに対して、PES_existence
_flagは、j番目のPESパケットがこの該当のS
ESF Capsule内に存在するか否かのフラグで
ある。PES_existence_flagの値は以
下のように設定される。 0b:j番目のPESパケットが当該SESF Cap
sule内に存在しない。 1b:j番目のPESパケットが当該SESF Cap
sule内に存在する。
【0262】PES_extension_flag=
0b(PESパケットが存在しない場合)である時に
は、当該PESパケットの残りのフィールドは全て0b
とする。
【0263】PES_payload_identif
ierは、該PESパケットに格納されたデータが、ビ
デオデータなのか、オーディオデータなのかを識別する
ための情報である。PES_payload_iden
tifierの値は以下のように設定される。 0b:ビデオストリーム 1b:オーディオストリーム
【0264】PES_existence_flagと
PES_payload_identifierは対象
となる全てのPESパケットについて記述されるフィー
ルドである。
【0265】さて、上記PES_payload_id
entifierによってビデオかオーディオが格納さ
れていると判明した時点で、PESパケットが格納する
ストリームの種別によって、それ以降のフィールド定義
が異なる。
【0266】そのPESパケットがビデオストリームを
格納していた場合(PES_payload_iden
tifier=0b)は、PES_payload_i
dentifierに続いて、そのPESパケットに格
納されたピクチャの種別を示すpicture_cod
ing_typeが定義される。
【0267】picture_coding_type
の値は以下のように設定される。 00b:01b、10b以外の符号化が施されたピクチ
ャ 01b:フレームエンコードされたIピクチャまたは、
フィールドエンコードされたIピクチャの一対または、
フィールドエンコードされたIピクチャとフィールドエ
ンコードされたPピクチャの一対 10b:フレームエンコードされたPピクチャまたは、
フィールドエンコードされたPピクチャの一対 11b:リザーブ つまり、01bもしくは10bのピクチャはDVD−V
ideo規格で定義される参照ピクチャとなるピクチャ
である。以上が、ビデオを格納したPESパケットに対
する付加情報である。
【0268】一方、PESパケットがオーディオストリ
ームを格納していた場合(PES_payload_i
dentifier=1b)は、PES_payloa
d_identifierに続いて、そのPESパケッ
トに格納されたオーディオストリームが第一音声ストリ
ームなのか、第二音声ストリームなのかを識別するst
ream_identifierと、毎Tipパケット
に記述されたFVFPST(一番最初に表示されるビデ
オフィールドの再生開始時刻)と同時もしくはその直後
に再生が開始されるオーディオフレームを含んでいるか
否かの判定フラグであるsync_presentat
ion_flagとがある。
【0269】stream_identifierの値
は以下のように設定される。 0b:第一音声ストリーム 1b:第二音声ストリーム
【0270】第一音声ストリームか、第二音声ストリー
ムかの識別は、PIDの設定規則や、PMTでのエレメ
ンタリーストリーム宣言の順番等でも決めることができ
る。
【0271】sync_presentation_f
lagの値は、以下のように設定される。 0b:該オーディオPESパケットの中に、FVFPS
Tと同時もしくは直後に再生開始されるオーディオフレ
ームが格納されていない。 1b:該オーディオPESパケットの中に、FVFPS
Tと同時もしくは直後に再生開始されるオーディオフレ
ームが格納されている。
【0272】以上が、オーディオを格納したPESパケ
ットに対する付加情報である。PES_infoは、こ
のように該Tipパケットに続く個々のPESパケット
ごとの情報を抽出し、格納しているフィールドである。
【0273】図41に、MakersPrivateD
ataを示す。図示した通り、MakersPriva
teDataは、本Constrained SESF
を生成した製造者を特定するmaker_IDと、その
製造者が固有付加情報を記述するmaker_priv
ate_dataを設ける。
【0274】図42A〜42Bに、TipパケットのP
IDとストリームの種別を示すstream_type
値の一例を示す。PID、stream_type共に
MPEGや他規格にて予約されている値があるため、そ
れらと干渉せずかつMPEG規格外のプライベートデー
タであることを加味し、上記の値を選択した。
【0275】以上のように、Constrained
SESFに格納されるTipパケットには、各種ストリ
ームの属性情報が抽出され格納されている。上記説明し
たフィールドがDVDフォーマットへ変換する際にどの
ように使用されているかの詳細については、後述する。
【0276】(システムエンコード条件)次に、Con
strained SESFのシステムエンコード条件
について詳細に説明する。尚、以下のシステムエンコー
ド条件は通常のSESFには適用されない。
【0277】<多重化単位(Multiplexing Unit)>C
onstrained SESF内のエレメンタリース
トリームを格納したTSパケットは、DVDフォーマッ
トの2KBのパックに格納されるデータをまとめたユニ
ットである多重化単位(Multiplexing U
nit)から構成される。なお、この多重化単位(Mu
ltiplexing Unit)は第1の実施例の多
重化ブロックに対応する。
【0278】1つのMultiplexing Uni
t内には、1種類のエレメンタリーストリームを格納す
るTSパケットだけが格納されており、他の種類のエレ
メンタリーストリームを格納するTSパケットと混在す
ることはない。また、NULLパケットとの混在は、1
つのMultiplexing Unitを構成する際
に必要となる場合があるので(例えば、ストリームの最
後のパートを格納したMultiplexing Un
it)、禁止しない。これも、Multiplexin
g Unitとパックの関係を明確にするために必要で
ある。
【0279】1つのMultiplexing Uni
tは11個の連続したTSパケットから構成され、各M
ultiplexing Unit内のエレメンタリー
ストリーム(ペイロードデータ)は対応する1つのパッ
クに完全に格納される。これも同様に、パックとの関連
性を制限している。
【0280】PESパケットヘッダを格納したTSパケ
ットは、MultiplexingUnitの先頭に配
置される。これは、DVDフォーマットのパックへ変換
する際に、パックのパケットヘッダ(MPEG−TS上
では「PESパケットヘッダ」と称する。)とCons
trained SESFのPESパケットヘッダとを
関連付け、容易にTSパケットごとの逐次処理にて変換
できるようにしている。
【0281】ビデオストリームを格納したPESパケッ
トが複数のMultiplexing Unitに分割
配置される場合には、PESパケットの最後のバイトを
含むMultiplexing Unitを除き、全て
のMultiplexingUnitは184×11=
2024BのTSパケットペイロードデータを格納す
る。これは、最大の効率でストリームを転送すること
と、TSパケット単位の逐次処理がTS2PS変換時に
容易に実行できるようにするためである。仮に最後以外
のMultiplexing Unitのデータ量を2
024B以下と認めてしまうと、TS2PS変換時にM
ultiplexing Unit最初のTSパケット
を変換する際にMPEG−PSのパック毎のパケットヘ
ッダに格納されるPES_packet_length
の値を容易に決定することができなくなる。
【0282】オーディオストリームを格納したPESパ
ケットは、1つのMultiplexing Unit
内の先頭のTSパケットで始まり、そのMultipl
exing Unit内で終わる。これも、オーディオ
ストリームを格納したPESパケットが複数のMult
iplexing Unitに格納されることを考える
と分り易い。仮に1つのオーディオPESパケットが複
数のMultiplexing Unitに分割配置さ
れるとすると、2つ目以降のMultiplexing
UnitをMPEG−PSのパックに変換する際に、
パケットヘッダを生成するために、PTSを特定し、1
つのパックに格納されるオーディオフレームの個数を決
定する必要があり、このため、オーディオストリームの
内部解析が必要となる。
【0283】以上がMultiplexing Uni
tの定義となる。Constrained SESFを
生成するエンコーダは、上記Multiplexing
Unitの制限の中でシステムエンコードを行う。
【0284】(Constrained SESF内のPESパケットヘ
ッダの制限)次に、Constrained SESF
内のPESパケットヘッダのフィールド値について、い
くつかの制限を説明する。
【0285】図43に示したように、PESパケットヘ
ッダのフィールドには、固定値しか許されないものがあ
る。これは、DVDフォーマットへ変換した際に余計な
処理を発生させないためである。余計な処理とは、DV
Dフォーマットで定義された値と異なる値によって付加
的に発生/消滅するフィールドを処理することを意味し
ている。言い換えれば、TS2PS変換時に、ヘッダに
追加されるフィールドや削除されるフィールドを極力押
さえることが、このPESパケットヘッダの制限の目的
である。
【0286】PES_packet_legnthの値
はMPEG−TSに格納されたビデオストリーム場合、
0が許されることがある。
【0287】PTS_DTS_flagsは、PTS、
DTSが記述されているか否かを示すフラグである。
【0288】オーディオストリームを格納したPESパ
ケットの場合、必ず1つ以上のオーディオフレームがP
ESパケット内で開始され、PTS_DTS_flag
sは10b(DTSがある場合には11b)に設定され
る。
【0289】PES_extension_flagと
PES_header_data_legnthには、
TS2PS変換の際にTSパケット単位の逐次処理を行
うための制限がある。これを図44に示した。
【0290】図44に示した通り、エレメンタリースト
リームの種別、PESパケットの位置とencode_
conditionの値によって、夫々の値が定義され
る。
【0291】ここで、図44にあるVPDとは、PES
パケットのPTSフィールドとDTSフィールドを足し
合わせたバイト長である。即ち、 PTS_DTS_flags=00bならば、VPD=
0 PTS_DTS_flags=10bならば、VPD=
5 PTS_DTS_flags=11bならば、VPD=
10 である。
【0292】前述の通り、DVD−VideoやVRへ
変換する際に、1パックのペイロード長が確定してから
パックを構成するのではなく、TSパケットごとの逐次
処理を容易にするためにこの制限が必要となる。
【0293】以上が、PESパケットヘッダの定義とな
る。Constrained SESFを生成するエン
コーダは、上記制限の中でシステムエンコードを行う。
【0294】(Tipパケットの挿入間隔に対する制
限)次に、Constrained SESF内に挿入
されるTipパケットの挿入間隔に関する制限を説明す
る。
【0295】TipパケットのATS(ATS1)が示
すデコーダ入力時刻と、Tipパケットに続いて最初に
デコーダに入力されるビデオもしくはオーディオストリ
ームを格納したTSパケットのATS(ATS2)が示
すデコーダ入力時刻とは、以下の関係が成り立つ必要が
ある。
【0296】ATS1 + T <= ATS2 T = (PS_pack_size*8*system_clock_frequency) / PSra
te Tは、PSパックの最小転送期間である。この最小転送期
間は、PSパックがシステムデコーダに入力開始されてか
ら完了するまでの最小期間である。すなわち上記の式
は、各TSパケットのATS間隔は、少なくとも変換後のPS
パックがシステムデコーダに入力可能な間隔よりも大き
いことが必要なことを示している。Tの値を求めると次
のようになる。
【0297】PS_pack_sizeはTS2PS変
換で生成されるMPEG−PSでの1パックのバイト長
であり、system_clock_frequenc
yはMPEG−PSデコーダの基準時刻の周波数であ
り、PSrateはTS2PS変換で生成されるMPE
G−PSストリームの多重化レートである。
【0298】DVDフォーマットの場合、それぞれ以下
の値を取るため、ATS1とATS2の関係は次のよう
になる。
【0299】 PS_pack_size=2048 バイト、 system_clock_frequency=27
000000 Hz、 PSrate=10080000 ビット/秒、 ATS1 + 43885.714... <= ATS2 よって、ATS1 + 43886 = ATS2 がATS2の最小値とな
る。典型的には、後述のTS2PS変換にてTipパケ
ットがNV_PCK(DVD−Video変換時)もし
くはRDI_PCK(DVD VR変換時)の2KBの
サイズを持つパックに変換されるが、上記の式を満たさ
ない場合は、続くエレメンタリーストリームの転送時刻
が早まり、DVDのシステム転送レート10.08Mb
psの上限を超えてしまうことになる。
【0300】尚、Tipパケット送出後だけにAVデー
タの非転送時間を設けるだけでなく、Tipパケットを
境界として、その前後に送出されるAVデータの間隔を
上記の時間確保するとしても同様の効果がある。
【0301】一つのSESF capsuleには整数
個のGOPがアライメントされて配置される。これは、
DVDフォーマットのVOBUの概念をConstra
ined SESF上で実現するために、SESF c
apsuleを、DVDフォーマットのVOBUに対応
させるためである。DVDフォーマット(DVD V
R)では、このVOBUは整数個のGOPから構成され
る必要がある。
【0302】一つのSESF capsule内に格納
されるビデオデータの再生時間軸上での時間幅は、0.
4秒以上、1.0秒以下でなければならない。また、最
後のSESF capsuleに格納されるビデオデー
タの再生時間軸上での時間幅は、encode_con
dition=11b(DVD−Videoモード)時
には0.4秒以上1.2秒以下であり、encode_
condition=01b(DVD VRモード)時
には1.0秒以下でなければならない。これは、SES
F capsuleがVOBUとなり、各DVDフォー
マットに従うために必要である。
【0303】各Tipパケットは、通常、時間−アドレ
ス変換を行うアクセスマップと1対1にポイントされる
ことが望まれる。これは、TS2PS変換を行う際に、
DVDフォーマットで言う所のVOBU単位で変換を即
座に始められるようにすることと、変換時にDVD−V
ideoフォーマットに変換する場合に、Tipパケッ
トをNV_PCKへと変換していく際に、NV_PCK
内に格納される近隣VOBUへのアドレス情報であるD
SI(Data Search Information)をアクセスマップか
ら作成するために必要である。DSIを計算するために
は、アクセスマップが、Tipパケットごとにその再生
時間(FVFPSTに準じたTipパケット直後のAV
再生時刻情報の一部もしくは全部)とTipパケットの
記録アドレスとを格納し、2つの連続するTipパケッ
ト間にMultiplexingUnitが何個格納さ
れているかが判れば良い。これは次の制約によって実現
される。
【0304】尚、全てのTipパケットがアクセスマッ
プからポイントされなくても良い、例えば、Const
rained SESF内で一番最後のTipパケット
に続くAVデータは、再生時間長や次のTipパケット
が無い等、他のTipパケットと異なる状態にあるため
扱いが異なる。このような場合、一番最後のTipパケ
ットをアクセスマップに登録せずとも特に再生や変換に
支障をきたす訳ではない為、機器の実装を鑑み、例外処
理としても良い。
【0305】連続する2つのTipパケット間には、M
ultiplexing Unitに属さないパケット
が合計32個挿入される。これは、TS2PS変換時に
アクセスマップを用いてDVDフォーマットに変換した
場合、VOBUのパック数がいくつになるのかを特定す
るために必要である。(パケット数は32個に限定する
必要はないが、ある所定の個数である必要がある。アク
セスマップのTipパケットのアドレス情報から、Ti
pパケットに続くTSパケット数が特定できるため、M
ultiplexing Unitでないパケットがい
くつあるのかが判れば、DVDフォーマットに変換した
際に、VOBUにいくつのパックが入るのか特定でき
る。これが重要である。) また、32個にする理由は、MPEG−TSのプログラ
ム構成情報を示すPAT、PMTパケットが最低100
msecに一回以上埋め込まれることと、プログラムご
との固有情報を格納したSITパケットが最低1秒に一
回以上埋め込まれることと、デコーダ基準時刻を作り出
すPCR(Program Clock Reference)を格納するPC
Rパケットが最低100msecに一回以上埋め込まれ
ることと、何れのMultiplexing Unit
にも属さないNULLパケットが自由に付加できること
と、Tipパケットの挿入間隔がAVデータ再生時間軸
で1.0秒以下であることから、連続する2つのTip
パケット間には、少なくとも31個のPAT、PMT、
PCR、SITパケットがあれば良い事になる。従って
連続する2つのTipパケット間に、その時間に応じた
PAT、PMT、PCR、SITパケットを挿入し、3
2パケットになるまでNULLパケットを付与すること
で、VOBUのパック数をアクセスマップから特定する
ことができる。
【0306】一例として、0.5秒間隔でTipパケッ
トが挿入され、アクセスマップ特定できる該Tipパケ
ットに続くTSパケットの個数が1210TSパケット
である場合について変換後のパック数を考えてみると、
PAT、PMT、PCRパケットを合計して15パケッ
ト(=5+5+5)、SITパケットがこのTipパケットに
続けて挿入されたとして1パケット、残りの16パケッ
トをNULLパケットとして挿入する。これをDVDフ
ォーマットに変換する場合には、TipパケットがNV
_PCK(DVD−Videoへ変換時)もしくはRD
I_PCK(DVD VRへ変換時)に変換されて1パ
ック、1つのMultiplexingUnit(11
TSパケット)は1パックに夫々変換される。従って、
VOBUのパック数は、 1+Multiplexing Unitの個数 という式で求めることができ、Mulitplexin
g Unitの個数は、 (該Tipパケットに続くTSパケット数−33)/1
1 であるため、この例の場合には、 1+((1210-33)/11) = 1+107 = 108 となり、該VOBUは、トータル108パックであるこ
とが計算できる。このVOBU毎のパック数と再生開始
時刻情報があれば、DVD Videoへ変換する際に
必要となるNV_PCKのDSIパケットを生成するの
がきわめて高速に実現できる。
【0307】以上が、Tipパケット挿入間隔に対する
制限である。Constrained SESFを生成
するエンコーダは、上記制限の中でシステムエンコード
を行う。
【0308】(デコーダ制御に関する制限)次に、Co
nstrained SESFのデコーダ制御(バッフ
ァマネージメント)に関する制限を説明する。
【0309】Constrained SESFは、M
PEG−TSの基準デコーダモデルであるT−STDの
基準を満たすよう作成される必要がある。これは、T−
STD準拠のデコーダを搭載したSTB等でもストリー
ムの種別さえ合えば、Constrained SES
Fのデコードが可能であることを意味している。
【0310】MPEG−TSの基準デコーダモデルであ
るT−STDと、MPEG−PSの基準デコーダモデル
であるP−STDは、ほぼ同じ動作・処理能力を持つ
が、オーディオストリームのデコーダへの入力レートが
異なる。具体的には、T−STDは、図18を用いて説
明すると、オーディオデコーダ前のトランスポートバッ
ファからオーディオバッファへの転送レートがAACを
除いて、2Mbps固定となっている。しかしながら、
P−STDはシステムレートつまりDVDだと10.0
8Mbpsのレートで、各種ストリームをデコーダへ入
力することができる。
【0311】したがって、Constrained S
ESFとDVDフォーマットとのバッファマネージメン
トは共通化できないことになる。
【0312】このように、一般的には、MPEG−TS
とMPEG−PS間でのバッファマネージメントは共通
化できないが、Constrained SESFをD
VDフォーマットへ変換する際に、再度バッファマネー
ジメントを考慮しながらシステムエンコード処理を行う
ことを避け、各TSパケットに付与されたATSを用い
て、変換後のパックのデコーダ入力開始時刻を示すSC
R(System Clock Reference)を算出できれば、極めて
高速にかつ容易に変換が実行できる。ATSを用いたS
CRの導出方法の詳細は後述する。
【0313】また、本発明のConstrained
SESFは、T−STD準拠であると共に、後述する変
換方法によって生成されたMPEG−PSが、P−ST
D準拠であることを保証できるように、予めエンコード
される必要がある。
【0314】つまり、Constrained SES
Fとは、MPEG−PSに変換してもP−STD準拠に
なるようにMPEG−TSにエンコードされたストリー
ムである。
【0315】以上が、Constrained SES
Fのバッファマネージメントに関する制限である。な
お、SESFではこれらのことを気にすることなく、T
−STDに合致するようにエンコードするのみである。
【0316】ここで、T−STD、P−STDの基準モ
デルに準拠しないMPEG−TS、MPEG−PSの例
を説明する。
【0317】最初に図45に、MPEG−PSに変換可
能だが、T−STDモデルを満たさないようにセルフエ
ンコードされたMPEG−TSの例を示す。ストリーム
TS1は、T−STDモデルに準拠するようにシステム
エンコードされたMPEGトランスポートストリームで
ある。ストリームTS2は、T−STDモデルに準拠し
ていないMPEGトランスポートストリームである。す
なわち、ストリームTS2においては、ATS[47]
からATS[57]の値が、MPEG−TSにおいてオ
ーディオデータに対して許容される転送レートを超えて
しまうように設定されており、このため、オーディオの
トランスポートバッファ(図18参照)をオーバーフロ
ーさせてしまいT−STDモデルを満たさないようにな
っている。これに対し、ストリームTS1は、ATS
[47]からATS[57]の値がMPEG−TSにおい
てオーディオデータに対して許容される転送レートを満
たすように設定されている。このストリームからは、後
述のSCR変換式にてP−STD準拠のMPEGプログ
ラムストリームPS1に正しく変換できる。また、スト
リームTS2も、T−STDを満たさないが、後述のS
CR変換式で変換すれば、PS1を生成する。ストリー
ムTS2をT−STD準拠のMPEG−TSにするため
には、ATS[47]からATS[57]で指定されるオ
ーディオパケットの転送時間間隔を広げ、トランスポー
トバッファをオーバーフローさせないようにすることが
必要である。
【0318】次に、図46A、46BにT−STDは満
たすが、MPEG−TSから変換されたMPEG−PS
がP−STDモデルを満たさない場合の例を示す。スト
リームTS3はMPEGトランスポートストリームであ
り、ストリームPS3はMPEGトランスポートストリ
ームTS3から変換されたMPEGプログラムストリー
ムである。図46Bは、各ストリームのデコ−ド時のビ
デオデータ用バッファの状態の変化を示している。PE
S#1のピクチャのデコード時刻はSCR[2]であ
り、PES#2のピクチャのデコード時刻はSCR
[4]とSCR[5]の間にくる。 図46Bに示すよ
うに、トランスポートストリームTS3においては、P
ES#1、PES#2に含まれるピクチャデータのデコ
ードまでに各TSパケットのデータ転送が間に合ってい
る。これに対し、プログラムストリームPS3ではPE
S#1に対してはV_PCK#1の転送が間にあってい
るが、PES#2に対しては、V_PCK#4の転送が
間に合わず、その転送途中でデコードが開始されたため
にバッファアンダーフローを生じる。よって、P−ST
Dモデルが満たされていない。このような状態を回避す
るためには、MPEG−TSにおいてPES#2の転送
が早期に完了するように、V_PCK#2〜V_PCK
#4に変換される各TSパケットのATS(ATS[1
4]、ATS[25]、ATS[36])の値をPES#2
のピクチャのデコード時刻よりも時間的に早くなるよう
にシフトさせればよい。
【0319】<ATS−SCR変換>次に、Const
rained SESFのストリームをプログラムスト
リームに変換するときのPSパケットのSCRの導出方
法について説明する。なお、SCRの計算が必要となる
のは新規にパックを生成するときであるため、Tipパ
ケットと、Multiplexing Unitの先頭
のTSパケットを変換するときのみ必要となる。
【0320】Constrained SESFのスト
リームは、図14Cに示す構造を持っている。TSパケ
ット中には基準時刻情報(PCR)を格納したPCRパ
ケットかつ/またはTipパケットが適宜挿入されてお
り、これを用いてデコーダ基準時刻であるSTC(Syst
em Time Clock)をある時間間隔でリセットすることが
可能である。また、各TSパケットには、各TSパケッ
ト間の相対的な送出時刻情報を格納したATSが前置さ
れている。そのため、PCRを格納したTSパケット以
降に送出されるTSパケットは、PCR値と、TSパケ
ット間の相対的な送出時刻情報であるATSとから得ら
れるタイミングでデコーダに入力される。つまり、PC
Rを格納したTSパケット以降のTSパケットに対して
は、各TSパケットのデコーダ入力時刻(以下「cal
culated_PCR」と称す)を生成できる。ま
た、PCRを格納したTSパケットが無い場合でも、P
CRに相当する情報を管理情報に抽出しておくことも可
能である。
【0321】図47は、Constrained SE
SFからMPEG−PSへ変換した際のcalcula
ted_PCRとSCRの関係を示した図であり、図8
0で示すCapsuleの先頭部である。なお、図にお
いて、各TSパケットにストリーム先頭から昇順で付与
されたATSをATS[k]と表記している。また、M
ultiplexing Unit先頭のTSパケット
に対して、その出現順に計算されたPCR値をcalc
ulated_PCR[i](i=0,1,2,...)と表記し
ている。同様に変換後のパックのSCRも出現順にSC
R[i]と表記している。
【0322】前述の通り、T−STD基準モデルでは、
ビデオストリームの転送については最大転送レート15
Mbps(MP@MLの場合、マルチプレクサバッファ
からビデオバッファの転送レートは15Mbpsを超え
ない)の制限があり、オーディオストリームの入力レー
トについては、ビデオよりも低いレート制限がある。
(トランスポートバッファからオーディオバッファへの
転送レートはAACを除き2Mbpsを超えない)この
ため、オーディオデータを格納したMultiplex
ing Unitは、ビデオデータを格納したMult
iplexingUnitと異なり、低レートで転送さ
れる。従って、ビデオデータの転送レートをDVDフォ
ーマットの最大レートである9.8Mbps近くまで上
げようとすれば、転送レートが低く時間がかかるオーデ
ィオデータの転送時間を確保するために、ビデオデータ
のTSパケットは、DVDの転送レート(10.08M
bps)より高いレートで送出される必要がある。
【0323】図47に示すように、Constrain
ed SESFと、DVDフォーマットとの間で、転送
時間帯が異なっていることがわかる。
【0324】TipパケットもしくはMultiple
xing Unitの先頭のTSパケットのデコーダ到
着時刻(calculated_PCR)と、それらが
変換された後のパックのSCRとの間には、次の関係式
が成り立つ必要がある。
【0325】SCR[0] = calculated_PCR[0] SCR[i] = max( SCR[i-1] + T , calculated_PCR[i] )
(i= 1,2, 3, ...) calculated_PCR[i] = PCR_tip + (ATS[i] - ATS_tip +
WA*BS) T = PS_pack_size*8*system_clock_frequency / PSrate ここで、PCR_tipとATS_tipは夫々、変換するMulti
plexing Unit直前のTipパケットに記述
されたPCR値と、そのTipパケットのATS値であ
る。WAは、i番目のMultiplexing Uni
tの中で先頭のTSパケットに付与されたATS(ATS
[i])とATS_tipとの間のATSで、何回桁あふれが起き
たかを表しており、BSは、ATSの一回の桁あふれの量
を表している。また、max(a, b)はa,bの内で大きい
方の値を選択する関数である。
【0326】また、SCR[i](i=0、1、2、
3...)に関する関係式では、前述の通り、PS_p
ack_sizeはTS2PS変換で生成されるMPE
G−PSのパック1個分のバイト長である。syste
m_clock_frequencyはMPEG−PS
デコーダの基準時刻の周波数であり、PSrateはT
S2PS変換で生成されるMPEG−PSストリームの
多重化レートである。すなわち、 PS_pack_size=2048 バイト、 system_clock_frequency=27
000000 Hz、 PSrate=10080000 ビット/秒である。
【0327】従って、先頭以降のパックの送出について
は、一つ前のパックの送出時刻から転送レートで定めら
れる転送最小時間経過後に送出するか、そのパックを形
成する最初のTSパケットのデコーダ入力時刻にて送出
されるか、の2つのパターンがある。ビデオデータをD
VDフォーマットへ変換した時刻よりも早い時刻に送出
している時には、前者の転送最小時間間隔をあけて送出
される方が選択される。例えば、ビデオデータをDVD
フォーマットへ変換したときよりも早い時間帯に送出し
ている場合は、一つ前のパックの送出時刻から転送レー
トで定められる転送最小時間経過後に送出される前者が
選択される。
【0328】尚、Constrained SESFは
編集が可能であるため、encode_conditi
on=11bで記録した場合でも、ストリームの先頭部
分を編集で消去した場合等は、calculated_
PCR[0]=0とならず、encode_condi
tion=00bへ戻されることも考えられる。
【0329】しかしながら、encode_condi
tion=11bでありながら、calculated
_PCR[0]=0でない場合を容認する場合には、e
ncode_condition=11bの場合のみ、
次の変換式を定義することで、問題を解決することがで
きる。
【0330】SCR[0] = 0 SCR[i] = max( SCR[i-1] + T, calculated_PCR[i] ) -
calculated_PCR[0] (i= 1,2, 3, ...) calculated_PCR[i] = PCR_tip + (ATS[i] - ATS_tip +
WA*BS) T = PS_pack_size*8*system_clock_frequency / PSrate PTS(DVD-Video) = PTS(Constrained SESF) - calculate
d_PCR[0] DTS(DVD-Video) = DTS(Constrained SESF) - calculate
d_PCR[0] つまり、DVD−Video規格に準拠させるために、
SCR[0]=0とし、以降のSCRは前述の変換式の
結果に時間calculated_PCR[0]だけオ
フセットされた値を用い、DVD−Videoストリー
ム中のPTS、DTSも全て、一律に時間calcul
ated_PCR[0]だけオフセットする。
【0331】こうして、ストリームの時刻情報を一律に
オフセットすることで、Constrained SE
SF(encode_condition=11b)の
先頭等を削除した場合でも、encode_condi
tion=11bのまま管理されDVD−Videoフ
ォーマットへ変換ができる。
【0332】DVD−Video規格フォーマットへの
変換においては、PTS/DTS値の変換が発生する
が、TSパケット単位の逐次処理で容易に実現できる。
【0333】TS2PS変換する際には、上式に基づい
てATSからSCRが計算される。TS2PS変換によ
り得られるプログラムストリームは前述のようにP−S
TDモデルを準拠する必要があり、このためSCRの値
はある範囲に制限される。したがって、Constra
ined SESFの各パケットに付与されるATSの
値は上述のATS−SCR関係式を考慮して設定される
必要がある。
【0334】(エレメンタリーストリームに関する制
限)次に、Constrained SESFのエレメ
ンタリーストリームに関する制限を説明する。
【0335】エレメンタリーストリームの再エンコード
は機器にとって非常に負荷の高い処理になるため、ビデ
オデータについては、MPEG2−Videoのみが許
され、オーディオデータについては、AC−3、MPE
G1−Audio、LPCMが許される。
【0336】ここで説明するConstrained
SESFは、LPCMを除外しているが、これは20ビ
ット以上の量子化ビット数を持つLPCMの場合にエレ
メンタリーストリームの再エンコードを行う危険性を避
けるためと、転送レートが上げられないオーディオのデ
ータ量を削減することで、バッファマネージメントを容
易に行うためでもある。しかしながら、16ビットのL
PCMであれば、特に除外する必要はないと思われる。
したがって以下に説明するConstrained S
ESFに許されたストリームは、ビデオに関してMPE
G2−Video、オーディオに関してAC−3、MP
EG1−Audioの2種類のみとして説明する。な
お、Constrained SESFでない通常のS
ESFでは、オーディオデータの符号化がこれに限ら
ず、BSデジタル放送で使用されているAAC(Adv
anced Audio Coding)等の符号化方
式が用いられても良い。
【0337】図48にencode_conditio
n="11b"の場合のエレメンタリーストリーム属性を
まとめて示した。
【0338】同図に示された属性は、DVD−Vide
o又はDVD VRフォーマットに対してエレメンタリ
ーストリームレベルでの互換性を保てるように設定され
ているため、この属性に従ったConstrained
SESF(encode_condition=11
b)は、DVD−Video又はDVD VRフォーマ
ットへ変換する際に、エレメンタリーストリームの再エ
ンコードを必要とせず、高速変換が可能である。
【0339】図49にencode_conditio
n="01b"時のエレメンタリーストリーム属性をまと
めて示した。
【0340】同図に示された属性は、DVD VRとの
エレメンタリーストリームレベルでの互換性を保てるよ
うに設定されているため、この属性に従ったConst
rained SESF(encode_condit
ion=01b)は、DVDVRフォーマットへ変換す
る際に、エレメンタリーストリームの再エンコードを必
要とせず、高速に変換可能である。
【0341】ここで、図48、図49に記述したNot
e1〜4について説明する。 Note1:この属性は、同一VOB内で変化してはい
けない。 Note2:この属性は、Tipパケットに続く最初の
エレメンタリーストリームを格納したTSパケット内で
変化しても良い。言い換えれば、SESF Capsu
leで先頭のビデオもしくはオーディオのTSパケット
でのみ変化できる。 Note3:horizontal_size、ver
tical_sizeとaspect_ratio_i
nformationが同一であるsequence_
header間には、sequence_end_co
deを挿入してはならない。 Note4:この属性は、同一VOB内で変化しても良
い。
【0342】以上が、Constrained SES
Fのエレメンタリーストリームに関する制限である。
【0343】ここで、説明してきたエンコード条件を加
えることでDVDフォーマットへ容易にかつ高速に変換
可能なConstrained SESFの生成が可能
となる。
【0344】(変換後のDVD−Video/DVD
VRフォーマット)次に、Constrained S
ESFが変換されるべきDVD−Video、DVD
VRのフォーマットにおけるフィールド設定について説
明する。
【0345】<DVD−Videoフォーマット>以下
では、簡単にDVD−Video規格のストリームにつ
いて説明する。なお、DVD−Videoのストリーム
フォーマットの詳細については、「DVDSpecif
ications for Read−Only Di
sc Part3 VIDEO SPECIFICAT
IONS」に記述されている。
【0346】図50にDVD−Video規格のフォー
マットのストリーム構造を示す。同図に示すように、各
ストリームは複数のVOBを含み、各VOBは整数個の
VOBUから成る。VOBUは整数個のパックから成
り、NV_PCKを先頭としてビデオパック(V_PC
K)やオーディオパック(A_PCK)がこれに続く。
NV_PCKは、通常のDVDのパックの構造と異なり
2つのパケットを内包した形となっている。それぞれの
パケットはPCI(Presentation Control Informatio
n)パケット、DSI(Data Search Information)パケ
ットと呼ばれ、PCIパケットには、当該VOBUに対
する再生制御情報が格納される。DSIパケットには、
当該VOBUと周辺のVOBUとの位置関係等の特殊再
生に有用な情報が格納されている。以下では、フィール
ドを説明するとともに、その計算方法を合わせて記述し
ていく。
【0347】図51にNV_PCKのPCIデータの構
造を示す。PCIデータは、PCIの全般的な情報を格
納するPCI_GI(PCI General Information)と、
非シームレスのアングル情報であるNSML_AGLI
と、メニューボタンなどにハイライトを当てるための情
報であるHLIと、ISRC(International Standard
Recording Code)を格納するRECIとから構成され
る。
【0348】NSML_AGLIとHLIは、Cons
trained SESFから変換された場合には、無
効を意味するデータが記述される。
【0349】ISRCには、無効を意味するデータを記
述しても良いし、ISRCコードを正しく記述しても良
いが、Constrained SESFからの変換に
関係がないため、ここでの説明は割愛する。従って、C
onstrained SESFからPCIデータを作
成する際に問題となるのは、PCI_GIのみである。
【0350】図52にNV_PCKのPCI_GIの構
造を示す。以下では、Constrained SES
Fから変換する際に計算を要するフィールドについての
みその算出方法を説明する。
【0351】NV_PCK_LBN(VOBSファイル
内でのNV_PCK相対アドレス)は、情報記録装置が
変換中に何番目のパックになるか数えておくことで、生
成可能である。
【0352】VOBU_CAT(アナログコピープロテ
クション状態の情報)は、NV_PCKに対応している
Tipパケットのdisplay_and_copy_
infoから取得可能である。
【0353】VOBU_S_PTM(VOBU内で最初
に表示されるビデオフィールドの再生時刻情報)は、N
V_PCKに対応しているTipパケットのFVFPS
Tから計算可能である。
【0354】VOBU_E_PTM(VOBU内のビデ
オデータが再生完了する時刻情報)は、アクセスマップ
の次のエントリーに記述された再生時刻情報から取得す
るか、VOBUに対応するビデオストリームを解析し
て、ビデオの再生が終了する時刻を算出することで生成
可能である。
【0355】VOBU_SE_E_PTM(VOBU内
のビデオデータでsequence_end_code
によって再生が終了する時刻情報)は、sequenc
e_end_codeがVOBの最後にしか認められて
いないため(図48参照)、ストリーム途中のVOBU
には、sequence_end_codeがなく、
「0x00000000」が埋められる。最後のNV_
PCKについてのみ、VOBU_E_PTMと同値とな
る。
【0356】C_ELTM(該NV_PCKが格納され
るCELLの最初に表示されるビデオフレームの再生時
刻と該VOBU内で最初に表示されるビデオフレームと
の時間差情報。フレーム精度が必要)は、情報記録装置
が変換中に、CELL最初に表示されるビデオフレーム
の再生時刻情報と、該当するTipパケットのFVFP
STを用いて随時計算することが可能である。
【0357】以上のようにして、NV_PCKのPCI
データは、変換中に、VOBU単位で随時生成していく
ことが可能である。
【0358】図53にNV_PCKのDSIの構造を示
す。図示したように、DSIデータは、DSIの一般情
報を格納するDSI_GI(Data Search Information
General Information)と、VOB間をシームレス再生
するために必要となる記録アドレス、再生情報等を格納
したSML_PBI(Seamless Playback Informatio
n)と、異なるアングル間でシームレス再生するための
配置情報等を格納したSML_AGLI(Angle Inform
ation for seamless)と、そのVOBU近隣のVOBU
の記録アドレス情報等を格納したVOBU_SRI(VO
B Unit Search Information)と、ビデオとオーディオ
/サブピクチャとの同期再生のための情報であるSYN
CI(Synchronous Information)とから構成される。
【0359】SML_AGLIは、Constrain
ed SESFから変換された場合には、無効を意味す
るデータが記述される。
【0360】図54にNV_PCKのDSI_GIの構
造を示す。ConstrainedSESFから変換す
る場合に、計算が必要なフィールドについてだけ、以下
にその算出方法を説明する。
【0361】NV_PCK_SCR(NV_PCKのS
CR値)は、後述する算出方法でConstraine
d SESFのATSからSCRを導出しており、その
SCRから導出される。
【0362】NV_PCK_LBN(VOBSファイル
内でのNV_PCK相対アドレス)は、PCIデータと
同様である。
【0363】VOBU_EA(NV_PCKからVOB
U内の最後のパックまでの相対アドレス)は、アクセス
マップから計算可能である。前述の通り、2つの連続す
るTipパケット間において、Multiplexin
g Unitに属さないパケット個数が既知(固定)で
あるため、アクセスマップから、次のエントリー(次の
Tipパケット)までのTSパケット数が計算でき、そ
のTSパケット内に、Multiplexing Un
itに属さないTSパケットの個数を減算し、その結果
を11で割ることでNV_PCKに続き、何個のパック
が形成されるか計算可能である。最後のTipパケット
から派生されるNV_PCK、もしくは全てのNV_P
CKについては、変換後に生成されたパック数を記述し
ても良い。
【0364】VOBU_1STREF_EA(VOBU
内で、NV_PCKから1番目の参照ピクチャの最後の
パックまでの相対アドレス)と、VOBU_2NDRE
F_EA(VOBU内で、NV_PCKから2番目の参
照ピクチャの最後のパックまでの相対アドレス)と、V
OBU_3RDREF_EA(VOBU内で、NV_P
CKから3番目の参照ピクチャの最後のパックまでの相
対アドレス)とについては、TipパケットのPES_
infoを参照しながら、TS2PS変換を行えば、ビ
デオストリーム層まで解析する必要なく導出することが
可能である。
【0365】PES_infoには、各ビデオのPES
パケットが、どのようなエンコードをされたピクチャか
を示すpicture_coding_typeが記述
されている。picture_coding_type
=01b,10bを持つPESパケットは、DVD−V
ideo規格でいう参照ピクチャを格納している。
【0366】従って、TS2PS変換を行いながら、P
ES_infoを参照し、現在変換しているPESパケ
ットが、参照ピクチャを格納しているのか否かを判断
し、この変換しているPESパケットが終了したパック
が、参照ピクチャの終端のパックとなる。
【0367】このようにして、参照ピクチャーの終端の
パックは、変換中に識別可能であるため、VOBUを生
成しながら、1番目、2番目、3番目の参照ピクチャが
どのパックで完結しているかを求め、VOBU先頭のN
V_PCKのVOBU_1STREF_EAと、VOB
U_2NDREF_EAと、VOBU_3RDREF_
EAとに夫々の終端までの相対アドレスを記述すること
が可能である。
【0368】VOBU_VOB_IDN(該VOBUが
属するVOBのID番号)は、情報記録装置が変換中に
求めることができるはずである。1つのConstra
ined SESFを変換している時には、Const
rained SESF(encode_condit
ion=11b)の定義により、属性の変化等のストリ
ームの条件でVOBが分割される可能性はなく、同一番
号が割り振られる。
【0369】VOBU_C_IDN(VOBUが属する
CELLのID番号)もVOBU_VOB_IDNと同
様に、情報記録装置が変換中に自ら設定する番号であ
り、ストリームとの関連はない。Constraine
d SESFのPGC情報等の管理情報からCELLを
意図的に分割する場合には、分割に応じた番号が付与さ
れるだけである。
【0370】C_ELTM(NV_PCKが格納される
CELLの最初に表示されるビデオフレームの再生時刻
とVOBU内で最初に表示されるビデオフレームとの時
間差情報。フレーム精度が必要)は、PCIデータ内に
記述されたC_ELTMと同一である。
【0371】以上のようにして、NV_PCKのDSI
_GIの各フィールドは、変換中に、VOBU単位で随
時生成していくことが可能である。
【0372】図55にNV_PCKのSML_PBIの
構造を示す。以下では、Constrained SE
SFから変換する場合に計算が必要となるフィールドに
ついてのみその算出方法を説明する。
【0373】VOB_V_S_PTM(NV_PCKが
属するVOBの最初に表示されるビデオフレームの時刻
情報)は、最初のTipパケットのFVFPSTから計
算可能である。
【0374】VOB_V_E_PTM(NV_PCKが
属するVOBのビデオ再生終了時刻情報)は、TS2P
S変換の前に、予めConstrained SESF
の中で、変換に指定された部分で最後のTipパケット
以降のストリームを解析することで、取得可能である。
【0375】以上のようにして、NV_PCKのSML
_PBIの各フィールドは、変換前に、計算しておくこ
とが可能である。
【0376】VOBU_SRIは、前述の通り、アクセ
スマップを利用し、計算することが可能であるため、こ
こでの説明は割愛する。
【0377】また、VOBU_SRIはセルごとに完結
して記述されるため、セルが定義されなければ、計算す
ることはできない。したがって、リアルタイムにDVD
−Videoフォーマットで記録するようなレコーダに
おいては、任意の区間でセルを切ることができず、編集
性、再生性に欠けるが、Constrained SE
SFから変換する際には、上記方法に従って、ユーザー
が指定した区間をセルと定義し変換することが可能なた
め、チャプターをユーザーが意図した通りに作成できる
ことになり、ユーザー指定の地点から再生を開始するプ
レイリストがDVD−Videoフォーマットで実現可
能となる。
【0378】図56にNV_PCKのSYNCIの構造
を示す。以下では、Constrained SESF
から変換する場合に計算が必要なフィールドについてだ
け、その算出方法を説明する。
【0379】A_SYNCA0(プライマリーオーディ
オを格納したパックで、VOBU_S_PTMと同時も
しくは直後に再生されるオーディオフレームが格納され
たパックの相対アドレス)は、Tipパケット内のPE
S_infoを用いて、ストリーム解析することなく、
TS2PS変換中に取得することが可能である。
【0380】PES_infoのstream_ide
ntifierを参照することで、そのPESパケット
がプライマリーオーディオを格納しているか判別でき、
次のsync_presentation_flagに
て、PESパケットの中に含まれるオーディオフレーム
の中に、VOBU_S_PTMと同時もしくはその直後
に再生されるオーディオフレームがあるか否かが識別で
きる。従って、TS2PS変換を行いながら、PESパ
ケットがプライマリーオーディオを含み、かつ、syn
c_presentation_flag=1bである
場合に、NV_PCKからPESパケットが格納された
パックまでのアドレスを記述できる。
【0381】尚、sync_presentation
_flagがVOBU内の1つのオーディオパック内で
1bになる保証はない。オーディオを先に多重化してい
るエンコーダであれば、あるVOBUのVOBU_S_
PTMと同時もしくは直後に再生されるオーディオパッ
クが前のVOBUに格納されることも考えられるし、ま
たその逆も考えられる。
【0382】従って、A_SYNCA0の値の設定にお
いて、変換中のプライマリーオーディオのPESパケッ
ト(そのsync_presentation_fla
gは1b)と、以降生成されるNV_PCKとの順序関
係を正しく理解した上で、その値を設定する必要があ
る。
【0383】尚、この処理をなくすために、予めCon
strained SESFは、SESF capsu
le内に、そのSESF capsule先頭のTip
パケットに記述されたFVFPSTと同時もしくは直後
に再生されるオーディオデータを格納するようにシステ
ムエンコードするようにしておいても良い。
【0384】このように定義することで、VOBU(S
ESF capsule)を超えてVOBU_S_PT
M(FVFPST)と同期したオーディオデータを検出
する処理をなくすことが可能となる。
【0385】A_SYNCA1(セカンダリーオーディ
オを格納したパックで、VOBU_S_PTMと同時も
しくは直後に再生されるオーディオフレームが格納され
たパックの相対アドレス)は、A_SYNCA0と同様
の方法にて設定可能である。
【0386】以上のようにして、NV_PCKのDSI
データは、変換中に、A_SYNCAを除きVOBU単
位で随時生成していくことが可能である。
【0387】図82にNV_PCKの生成方法の一例を
まとめる。
【0388】<DVD Video Recordin
gのフォーマット>DVD Video Record
ing(VR)のストリームフォーマットへの変換時の
フィールド設定について説明する。
【0389】以下、簡単にDVD VRのストリームを
説明する。なお、DVD VRのストリームフォーマッ
トの詳細については、「DVD Specificat
ions for Rewritable/Re−re
cordable Discs Part3 VIDE
O RECORDING」に記述されている。
【0390】図57にDVD VRフォーマットによる
ストリーム構造を示す。ここに示したように、各ストリ
ームは複数個のVOBを含み、各VOBは整数個のVO
BUから成る。VOBUは整数個のパックから成り、R
DI_PCKを先頭としてビデオパック(V_PCK)
やオーディオパック(A_PCK)がこれに続く。RD
I_PCKは、通常のパックと異なり、表示やコピーの
制御情報や、製造者固有情報を格納している。以下で
は、RDI_PCKに含まれる各フィールドを説明する
とともに、その計算方法を合わせて説明する。
【0391】図に示したように、RDI_PCKのペイ
ロードデータ(RDI Unit)は、RDIの全般情
報を格納したRDI_GI(Real-time Data Informati
on General Information)と、表示およびコピー制御の
ための情報を格納したDCI_CCI(Display Contor
l Information and Copy Control Information)と、製
造者固有情報を格納するMNFI(Manufacturer's Inf
ormation)とから構成される。
【0392】RDI_GIはその内部にVOBU_S_
PTMフィールドを含み、このフィールドだけが可変で
あり、その他のフィールドは固定値が埋め込まれる。
【0393】VOBU_S_PTMは、変換前トランス
ポートストリーム中の対応するTipパケットに記述さ
れたFVFPSTと全く同一形式であるため、FVFP
STの値がそのままコピーされることが可能である。
【0394】DCI_CCIは、Tipパケットのdi
splay_and_copy_infoと全く同一形
式であるため、display_and_copy_i
nfoの値がそのままコピーされることが可能である。
【0395】MNFIは、Tipパケットに記述された
maker_IDが当情報記録装置の製造者IDと同一
の場合のみ、固有の製造者IDが割り当てられ、製造者
固有情報が記述(コピー)される。しかし、Tipパケ
ット内のmaker_IDが、他製造業者のIDである
場合や、無効なmaker_ID値である場合には、M
NFIに無効なデータを記述することでRDIパックを
生成しても良い。
【0396】尚、Tipパケット内に記述されたデータ
が一部無効である場合が想定される。この場合、Tip
パケット内の該当データが無効であることを意味するフ
ラグ(無効化フラグ)が格納されているはずであるの
で、その無効化フラグがONである場合には、Tipパ
ケットの該当データを最新のデータに更新してから変更
する必要がある。
【0397】一例として、各TSパケットごとのATS
(4B)の中に最新のCCI情報とTSパケット内のC
CIデータ無効化フラグが存在する場合等が考えられ
る。
【0398】この場合、TS2PS変換する際に、無効
化フラグが立っていないことを確認し、立っていれば、
ATS内のCCIフラグでもってdisplay_an
d_copy_infoのCCI情報を更新したデータ
を用いてRDI_PCKに変換する必要がある。
【0399】以上のように、RDI_PCKは、対応す
るTipパケット(及びそのATS)のみから、逐次作
成できる。
【0400】図58に上記のRDI_PCKの生成フロ
ーチャートを示す。
【0401】RDI_PCK(またはNV_PCK)の
場合、システムヘッダは固定値のフィールドから構成さ
れている。システムヘッダの詳細は図61に示してあ
る。また、RDI_PCKに格納される、パケットヘッ
ダ、プライベートヘッダをそれぞれ図62A、62Bに
示した。図示した通り、これらのヘッダも固定値フィー
ルドから構成されるため、生成が容易である。
【0402】図59にAVデータを格納したTSパケッ
ト(1MultiplexingUnit)からPSの
パックを生成するためのフローチャートを示す。
【0403】同図に示したように、AVデータを格納す
るConstrained SESFのTSパケット
は、1Multiplexing Unitをその処理
単位として、AVデータを格納するMPEG−PSの2
KBのパックへと変換される。以下に、各ステップごと
に処理を追って説明する。
【0404】(ステップS4200) Constra
ined SESFのストリームの変換開始点からTS
パケットを1つだけ読み出す。
【0405】(ステップS4201) 読み出したTS
パケットが、AVデータを格納し、かつ、Multip
lexing Unitの先頭のTSパケットであるか
否かを判定する。AVデータの格納の判定は、PMTに
てAVデータを格納すると宣言されたTSパケットのP
ID値を参照することによって行われる。Multip
lexing Unitの先頭か否かの判定について
は、その前のTSパケットが、Tipパケット、PSI
/SIパケット及びPCRパケットのいずれかである場
合に、その直後に続くAVデータを格納したTSパケッ
トがMultiplexing Unitの先頭である
と判定する。変換開始点はTipパケットであることが
予想されるため、Multiplexing Unit
の先頭か否かは順にTSパケットを読み込むことで判定
可能である(つまりTipパケット直後のAVデータを
格納したTSパケットは必ずMultiplexing
Unitの先頭である。)。判定の結果、Multi
plexing Unitの先頭でないTSパケットの
場合、または、変換がTipパケットからスタートして
おらず、判定ができない場合は、次のTSパケットを読
み込むため、S4200へ処理が戻される。Multi
plexing Unit先頭であることが確認できた
場合は、次の処理へ進む。
【0406】(ステップS4202) Multipl
exing Unit先頭のTSパケットに付与された
ATSを用いて、そのTSパケットが変換されるMPE
G−PSのパックがデコーダに入力される時刻(PC
R)を算出する。この算出方法については前述のとおり
である。PCRが計算されれば、SCRが前述の算出方
法によって計算でき、図60に示したパックヘッダが完
全に決定される。これは、パックヘッダは、SCRを除
いて固定の値しか認められないためである。
【0407】(ステップS4203) パケットヘッ
ダ、プライベートヘッダを作成する。
【0408】パケットヘッダは、Constraine
d SESFのPESパケットヘッダを基に作成され
る。作成されたパケットヘッダは、図63に示されたフ
ィールド値を満たす形式でなければならない。これは、
ヘッダ長を変えるようなフィールドの値は決定しておか
なければConstrained SESFからの変換
が一意に決定されず、バッファマネージメントに影響を
及ぼす危険があるためである。ここに示されていないフ
ィールドは固定値であるため列挙していない。
【0409】Constrained SESFでPE
Sパケットヘッダの個々のフィールド値を詳細に決定し
ているのは、PESパケットヘッダ(MPEG−TS)
からパケットヘッダ(MPEG−PS)への変換で要す
る処理を最小限にするためである。
【0410】PESパケットのサイズが1パックのサイ
ズに比較して大きい場合には、1PESパケットが複数
のパックに変換されることになる。この場合、2つ目以
降のパックのパケットヘッダは、PESパケットから生
成された最初のパケットヘッダのPTS_DTS_fl
agsを「00b」に、PES_extension_
flagを「0b」に設定すること、stuffing
_byte長を調整すること、及び、PES_head
er_data_lengthを補正することが大きな
修正点となる。
【0411】プライベートヘッダは、MPEG規格外の
ストリームを格納する際に必要となるため、NV_PC
KやRDI_PCK、それにAC−3、LPCM等を格
納したパックに必要である。
【0412】図64にAC−3のプライベートヘッダを
示す。図に示すフィールドのうち、Constrain
ed SESFのMultiplexing Unit
の定義によって、TS2PS変換時に計算を要するもの
は、number_of_frame_headers
のみである。このフィールドはそのパックに格納される
AC−3のオーディオフレームの数を指定するため、そ
のフィールドの値は、固定レートのAC−3について
は、1オーディオフレームのバイト長がそのビットレー
トから計算でき、かつその値が固定長となることから、
容易にPES_packet_length等から計算
できる。
【0413】尚、AC−3のプライベートヘッダ(4
B)により、ConstrainedSESFのPES
パケットヘッダのPES_header_data_l
engthが4バイト分余計にスタッフィングされてい
ることに注意すべきである。(図44参照)このよう
に、予め変換後のヘッダ長を見積もってペイロードの位
置をずらしておくことで、TSパケット単位の逐次処理
を容易にしているのである。
【0414】以上のように、最初のパケットヘッダはそ
のPESパケットのヘッダから一部修正し、2つ目以降
のパケットヘッダは、最初のパケットヘッダを一部修正
し、プライベートヘッダはAC−3の時のみ挿入するこ
とで、パケットヘッダおよびプライベートヘッダを生成
することが可能である。
【0415】(ステップS4204) プライベートヘ
ッダが作成されれば、後はTSパケットのペイロード部
分をPSパックのペイロード部分の先頭から順に詰めて
コピーしていくだけである。
【0416】(S4205〜S4207) これをMu
ltiplexing Unit(11個のTSパケッ
ト)が終了するまで単純に繰り返すだけだが、途中でN
ULLパケットが挿入されている可能性があるため、N
ULLパケットのPID(0x1FFF)を確認して、
TSパケットのペイロードデータのコピーを行う。
【0417】尚、この際、Multiplexing
Unit内で最後のTSパケットだけがアダプテーショ
ンフィールドを持つように定義しておくか、1PESパ
ケットの最後のデータを格納するTSパケットだけがア
ダプテーションフィールドを持つように定義しておくの
が好ましい。これにより、MultiplexingU
nitの最後を除くTSパケットには最低でも184B
のペイロードデータが格納されていることになるため、
ペイロードデータの読み出しが容易になる。
【0418】(ステップS4208) 次に、Mult
iplexing Unitのペイロードデータまで、
完全にコピーが終了した時点で、形成されたパックのバ
イト長を計算し、2048Bになっているかどうか確認
する。既に2048Bになっていれば、そのパックの生
成は終了する。まだ2048Bになっていない場合に
は、S4209へ進む。
【0419】(ステップS4209) パックが204
8Bになっていない場合、2048Bになるようにパデ
ィングパケットをペイロードの最後に追加する。
【0420】以上のように、AVデータを格納したMu
ltiplexing Unitからの変換処理を行な
う。上記の処理を、Constrained SESF
の指定された変換部分の処理が終了するまで、Mult
iplexing Unitが検出された場合のみ繰り
返せば良い。
【0421】上記の変換処理について各種パック毎の変
換結果を説明すると以下のようになる。
【0422】<ビデオパック(V_PCK)への変換>
図65A、65BにConstained SESFか
らMPEG−PSへの変換を図示した。図65Aに示し
たように、一つのビデオPESパケットは、通常2KB
よりも大きいため、複数のMultiplexing
Unitに分割され、Constrained SES
Fに多重化されているのが一般的である。
【0423】Constrained SESFの規定
により、一つのビデオPESパケットを構成する最後の
Multiplexing Unitを除き、Mult
iplexing Unitには、最大にビデオPES
パケットのデータが詰め込まれる。従って、最後のMu
ltiplexing Unitを除き、全てのMul
tiplexing Unitは、2024バイト(=
184×11バイト)のデータが格納される。
【0424】このように規定することで、TS2PS変
換時に個々のパックのPES_packet_leng
thや、stuffing_byteといったフィール
ドを予め決めておくことができる。
【0425】一つのビデオPESパケットのデータを格
納した最後のMultiplexing Unitは、
余ったデータ量をアダプテーションフィールドと、NU
LLパケットで埋め合わせ、1つの完全なMultip
lexing Unitを構成する。
【0426】図65A、65Bに図示したように、一つ
のビデオPESパケットを構成するMultiplex
ing Unitは、以下の3つの種類に分別が可能で
ある。
【0427】PESパケットの先頭データを格納した最
初のMultiplexing Unit(図中MU#
1)と、PESパケットの途中部分のデータを格納した
Multiplexing Unit(図中MU#n、
ここで、n=2,3,・N-1)と、PESパケットの最後のデ
ータを格納したMultiplexing Unit
(図中MU#N)である。
【0428】それぞれの種類に応じて、TS2PS変換
されたMPEG−PSストリームの各パックは、同図6
5Bに示す構造になる。
【0429】MU#1から変換されたパックは、パック
生成時に必ず10バイト以上の空きができるため、パデ
ィングパケットが最後に挿入される。
【0430】DVDフォーマットでは、パックに7バイ
ト以下の空きができる時には、スタッフィングバイト
(パケットヘッダの最後のフィールド)を2048バイ
トになるまで追加し、8バイト以上の空きができる時に
は、パディングパケットを挿入する決まりになっている
ためである。
【0431】また、MU#nから変換されたパックは、
スタッフィングを1バイト足してパックを構成する。
【0432】また、MU#Nから変換されたパックは、
通常、パック構成時の空き領域が8バイトよりも大きく
パディングパケットが挿入されることになる。
【0433】<オーディオパック(A_PCK)への変
換>図66A、66BにConstained SES
FからMPEG−PSへの変換を図示した。図66Aに
示したように、(1つ以上のオーディオフレームを格納
する)一つのオーディオPESパケットは、1つのMu
ltiplexing Unitよりも小さなサイズと
なる。
【0434】一つのオーディオPESパケットは、一つ
のMultiplexing Unitに収まるため、
ビデオPESパケットのように複雑な変換は必要ない。
つまり、図66Bに示したように、必ずパディングパケ
ットが挿入されるパックが生成されるはずである。
【0435】また、PES_packet_lengt
hもTS2PS変換で変わることがないため、変換時に
計算するのは、MPEG1−Audioを変換する際に
stream_idを適宜設定したり、AC−3用のプ
ライベートヘッダを生成したりする程度の簡単な処理の
みである。
【0436】また、図に示したように、Constra
ined SESFのシステムエンコードを困難にする
大きな要素であるオーディオデータの転送時間を、最小
にすることで、バッファマネージメントを簡単にするこ
とが可能である。
【0437】オーディオMultiplexing U
nitの転送時間分は、ビデオデータやその他のPSI
/SIパケットが転送できないため、全体の転送レート
が下がってしまう課題(画質低下)と、この転送時間が
長くなればなる程、その分ビデオデータをTS上では前
倒しで転送する必要が出てくる課題(システムエンコー
ドが複雑化)等の問題を引き起こすため、可能な限り短
い時間で転送することが理想である。
【0438】言い換えれば、オーディオMultipl
exing Unitを短い時間で転送するということ
は、オーディオの転送レートを上げるということであ
り、これは、T−STDとP−STDの大きな違いであ
った、オーディオの許容入力レートの差を減少させるこ
とにつながる。従って、2つのデコーダモデルに合致し
なければならないConstrained SESFを
生成することを容易にするという大きな利点がある。
【0439】図67に、Constrained SE
SFで許される各音声のビットレートと、その夫々ごと
にAC−3とMPEG1−Audioを格納する場合
に、1オーディオPESパケットに格納される最大ペイ
ロード長を示した。ここに示すバイト長よりも大きなデ
ータが1オーディオPESパケットに格納されることは
ないため、常にパディングパケットが挿入されることに
なる。
【0440】<TS2PS変換処理>図68から図79
のフローチャートを用いてTS2PS変換処理の詳細を
説明する。
【0441】図68はTS2PS変換のメインの処理を
示したフローチャートである。本処理はユーザによりT
S2PS変換のリクエストがあったときに開始される。
まず、変換を開始する先頭のSESF Capsule
をシークする(S11)。そして、処理すべきSESF
Capsuleが有るか否かを判断し(S12)、な
ければ処理を終了し、SESF Capsuleがあれ
ば、初期化処理(S13)及びカプセル単位処理(S1
4)を行なう。
【0442】図69のフローチャートを用いて初期化処
理(S13)について説明する。ここでは、その後の処
理に使用される変数等の設定、初期化を行なう。まず、
Tipパケットが読み込まれたか否かを判断し(S2
1)、未だTipパケットが読み込まれていなければ、
Tipパケットを読み込む(S22)。変数ATSTip
にTipパケットのATS値を代入する(S23)。変
数PCRTipにTipパケットのPCR値を代入する
(S24)。処理中のMultiplexingUni
tの番号を指定する変数MU_numを0に設定する(S
25)。ATSの桁あふれの回数を示す変数WAを0に
設定する(S26)。
【0443】図70のフローチャートを用いてカプセル
単位処理(S14)について説明する。一つのTSパケ
ットを読み込む(S31)。読み込んだTSパレットが
Tipパケットであるか否かを判断する(S32)。T
ipパケットであれば処理を終了する。Tipパケット
でなければ、読み込んだTSパケットがオーディオパケ
ットまたはビデオパケットを含むか否かを判断する(S
33)。読み込んだTSパケットがオーディオパケット
またはビデオパケットを含まない場合、ステップS31
に戻り、読み込んだTSパケットがオーディオパケット
またはビデオパケットになるまで順次TSパケットを読
む(S31〜S33)。読み込んだTSパケットがオー
ディオパケットまたはビデオパケットであれば、その後
に続く10個のTSパケットを読み込む(S34)。M
U_numをインクリメントする(S35)。Multi
plexing Unit先頭のTSパケットのATS
値を、変数ATS[MU_num]に格納する(S36)。M
ultiplexingUnitに格納されたPESパ
ケットのペイロードデータのバイト長をpayload_lenと
する(S37)。そして、パック単位処理を行なう(S
38)。
【0444】パック単位処理は図71のフローチャート
に示すように、SCR演算処理(S41)、パックヘッ
ダ処理(S42)、パケットヘッダ処理(S43)、ペ
イロード処理(S44)及びパディングパケット処理
(S45)からなる。以下に各処理を詳細に説明する。
【0445】図72を用いてSCR演算処理を説明す
る。
【0446】ここでは、パックのSCR値を求めてい
る。まず、変数MU_numの値を参照し、Cupsule
において第1番目のMultiplexing Uni
tか否かを判断し、第1番目であれば、変数ATS[0]
に変数ATSTipの値を、変数SCR[0]に変数PCRT
ipの値を代入する(S51〜S53)。
【0447】そして、ATS[MU_num]と、ATS[M
U_num−1]とを比較する(S55)。ATS「i」に
は、Multiplexing Unit先頭のパケッ
トのATS値が格納され、このATS値は、あるパケッ
トを基準とした相対的な転送タイミングを示す値であ
る。したがって、通常は、後のパケットのATS値は前
のパケットのATS値よりも大きな値をとる。しかし、
ATS値は一般に30ビットで表される有限な値である
ため、桁あふれを起こす場合があり、このときは、後の
パケットのATS値は前のパケットのATS値よりも小
さくなる。ステップS54では、このATS値の逆転を
見ており、これにより、桁あふれが発生したか否かを判
断している。ATS[MU_num]がATS[MU_num−
1]以下であれば、すなわち、桁あふれが発生していれ
ば、変数WAをインクリメントする(S55)。
【0448】そして、SCR[MU_num]に、SCR[M
U_num−1]+Tか、(PCRTIP+ATS[MU_num]
−ATSTip+WA×BS)のいずれか大きい方を代入
する(S56)。
【0449】図73を用いてパックヘッダ処理を説明す
る。ここでは、図60に示すデータ構造を有するパック
ヘッダデータを編集する。SCR_extensionにSCR
を300で除算したときの余りの値を代入する(S6
1)。SCR_baseにSCRを300で除算したときの
商の値を代入する(S62)。program_mux_rateに「0
x6270」を代入する(S63)。pack_stuffing_le
ngthに「000b」を代入する(S64)。その他のフ
ィールドを編集し、パックヘッダデータを完成させる
(S65)。
【0450】図74を用いてパケットヘッダ処理を説明
する。まず、ストリームIDを設定するストリームID
処理を行なう(S71)。その後、Multiplex
ing Unit先頭のTSパケットがPESパケット
ヘッダを含むか否かを判定する(S72)。Multi
plexing Unit先頭のTSパケットがPES
パケットヘッダを含む場合、PESパケット先頭処理を
行ない(S73)、そうでない場合は、PESパケット
非先頭処理を行なう(S74)。尚、Multiple
xing Unit先頭のTSパケットがPESパケッ
トヘッダを含むか否かは、TSパケットのヘッダのpa
yload_unit_start_indicato
rを参照したり、直接、PESパケットヘッダのスター
トコードが格納されているかを参照することで判定す
る。
【0451】図75を用いてストリームID処理を説明
する。ここでは、stream_idフィールドの値を
設定する。処理中のストリームの種類が”MPEG2−
video”であれば、stream_idに”0xE
0”を設定する(S81、S82)。処理中のストリー
ムの種類が”AC3−audio”であれば、stre
am_idに”0xBD”を設定する(S83、S8
4)。処理中のストリームの種類が”MPEG1−au
dio”で且つ”Primary audio”場合
は、stream_idに”0xC0”を設定する(S
85、S86、S87)。処理中のストリームの種類
が”MPEG1−audio”で且つ”Seconda
ry audio”場合は、stream_idに”0
xC1”を設定する(S85、S88、S89)。
【0452】図76を用いてPESパケット先頭処理を
説明する。図81はMPEG規格におけるPESパケッ
トの構造を詳細に示した図である。本処理では図81の
構造にしたがい各フィールドを編集する。
【0453】まず、ストリームの種類が”MPEG2−
video”か否かを判定し(S91)、”MPEG2
−video”であれば、PES_packet_le
ngthに次式で計算した値を設定する(S92)。
【0454】PES_packet_length=
(3+PES_header_data_lengt
h)+payload_len
【0455】次に、変換前のTSパケットの各フィール
ドにおいて”10”からPES_header_dat
a_lengthまでの3バイト(図81参照)を、変
換後のMPEG−PSパックのパケットヘッダの対応す
るフィールドにそのままコピーする(S93)。変換前
のTSパケットにおいてPTS_DTS_flagsを
参照し、PTSの有無を判断する(S94)。PTSが
あるときは、変換後のPSパックのパケットヘッダの対
応するフィールドにそのままコピーする(S95)。同
様に、PTS_DTS_flagsを参照し、DTSの
有無を判断する(S96)。DTSがあるときは、変換
後のPSパケットの対応するフィールドにそのままコピ
ーする(S97)。PES_extension_fl
agが”1”か否かを判断し(S98)、PES_ex
tension_flagが”1”のときは、さらに、
次の処理を行なう。
【0456】ストリームの種類を判定し、その種類に応
じてPES_private_data_flagから
P−STD_buffer_flagまでの3バイトを
所定値で上書きする。すなわち、ストリームの種類が”
MPEG2−video”のときは(S99)、PES
_private_data_flagからP−STD
_buffer_flagまでの3バイトを”0x1E
60E8”で上書きする(S100)。ストリームの種
類が”AC3−audio”のときは(S101)、”
0x1E603A”で上書きする(S102)。ストリ
ームの種類が”MPEG1−audio”のときは(S
103)、”0x1E4020”で上書きする(S10
4)。
【0457】図77を用いてPESパケット非先頭処理
を説明する。次に、PESパケットの”10”からPE
S_extension_flagまでの2バイトを”
0x8000”に設定する(S111)。次に、pay
load_lenが2018より小さいか否かを判定す
る(S112)。payload_lenは、1つのM
ultiplexing Unit内のPESパケット
データ長であるため、その最大値は184×11=20
24バイトである。payload_lenが2018
より小さいとき、PES_header_data_l
engthを0に設定する(S113)。payloa
d_lenが2018以上のとき、PES_heade
r_data_lengthを(2025−paylo
ad_len)に設定し(S114)、PES_hea
der_data_lengthのバイト長だけスタッ
フィングする(S115)。PES_packet_l
engthに次式で計算した値を設定する(S11
6)。 PES_packet_length=(3+PES_
header_data_length)+paylo
ad_len
【0458】図78を用いてペイロード処理を説明す
る。変数iに1を設定する(S121)。i番目のTS
パケットに格納されたPESパケットのペイロードデー
タを読み込む(S122)。i番目のTSパケットに格
納されたPESパケットのペイロードデータをパックの
ペイロードに追加する(S123)。変数iをインクリ
メントする(S124)。上記処理を変数iが12を超
えない範囲で繰り返す(S125)。すなわち、1つの
Multiplexing Unitに含まれる全ての
TSパケットについて上記の処理が行なわれるまで、処
理が繰り返される(S122〜S125)。
【0459】図79を用いてパディングパケット処理を
説明する。PES_packet_lengthが20
28か否かを判定する(S131)。PES_pack
et_lengthが2028でなければ、パディング
パケットのPES_packet_lengthに
{(2028−PES_packet_length)
−6}を設定する(S132)。ペイロードに続けてパ
ディングパケットを追加する(S133)。
【0460】尚、上記説明において、ビデオのMult
iplexing UnitはビデオのPESパケット
ヘッダを格納したTSパケットをその先頭に配置すると
して説明したが、MPEG−PSのパックごとの逐次処
理が許容できる場合には、この制限を無くしても良い。
その結果、各ピクチャごとの最後のデータを格納するM
ultiplexing Unitでも、次のピクチャ
のデータを格納し、その分、ビデオのビットレートを上
げることが可能となる。
【0461】尚、上記説明において、ビデオのPESパ
ケットの長さを示すPES_packet_lengt
hが0であるために、パックへ変換した後のパケットヘ
ッダ内PES_packet_lengthの算出がパ
ックにデータが確定した後でなければ確定しない問題が
あったが、SESF capsule内のビデオPES
パケットごとのPES_packet_lengthを
Tipパケットに記述するようにしても良い。その結
果、PES_packet_lengthをTSパケッ
ト単位の逐次処理にて決定することが可能となり、変換
がさらに高速に行えるようになる。
【0462】尚、上記説明において、パックヘッダ(S
CR)をTS2PS変換時に生成するように説明した
が、MPEG−TSに格納されるPESパケットヘッダ
にパックヘッダを予め格納しておいても良い。例えば、
PESパケットヘッダのpack_header_fi
eld_flag=1bとして、PESパケットヘッダ
内にTS2PS変換後のパックヘッダを格納しておき、
該パックヘッダと同一のパックに格納されるデータは該
TSパケットから所定の規則(例えば所定個数)までの
TSパケットに格納されたデータがパックに格納される
としても良い。
【0463】以上に示した情報記録装置/方法では、外
部入力されたAVデータをMPEGトランスポートスト
リーム形式にセルフエンコーディングする際に、デコー
ダ互換を保ちながら効率良く符号化/復号化処理を行う
ことが可能である。
【0464】また、情報記録媒体に記録されるストリー
ムには、ユーザプライベート情報を格納することができ
るため、MPEGトランスポートストリーム形式の記録
コンテンツの付加価値を高めることが可能である。
【0465】さらに、情報記録媒体に記録されるMPE
G−TSは、MPEG−PSへの親和性が高くなるよう
に2KB以下のブロック単位で多重化処理がなされるた
め、MPEG−TSをMPEG−PSに変換すること
が、バッファマネージメントを考慮することなく極めて
容易に実現することができる。
【0466】
【発明の効果】本発明によれば、第1のストリーム(例
えば、MPEGトランスポートストリーム)を第2のス
トリーム(例えば、MPEGプログラムストリーム)へ
変換可能とする制限フォーマットで記録されたことを示
すフラグ情報を管理情報に記録するため、情報記録媒体
に記録されたデータを解析することなく、記録データが
当該フォーマットで記録されたか否かを容易に認識で
き、当該認識処理の効率化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DVDレコーダ装置の外観と関連機器とのイ
ンタフェースの一例を説明した図
【図2】 DVDレコーダのドライブ装置のブロック図
【図3】 ディスク上の連続領域及びトラックバッファ
内データ蓄積量を説明した図
【図4】半導体メモリカードとハードディスクドライブ
装置を備える場合のDVDレコーダのブロック図
【図5】 ディスクの外観と物理構造を説明した図
【図6】 ディスクの論理的なデータ空間を説明した図
【図7】 ディスクのディレクトリとファイル構造を説
明した図
【図8】 ビデオオブジェクトの構成を示す図
【図9】 MPEGシステムストリームを説明した図
【図10】 MPEG−TSストリームを説明した図
【図11】 MPEG−PSストリームを説明した図
【図12】 TSパケットを説明した図
【図13】 PATテーブルを説明した図
【図14】 ビデオオブジェクトのディスク上への配置
を説明した図
【図15】 ビデオ管理情報のデータ構造を説明した図
【図16】 ビデオ管理情報のデータ構造を説明した図
【図17】 ビデオ管理情報のPGC情報とオブジェク
ト情報とオブジェクトとの関係を説明した図
【図18】 再生装置の機能の構成を示すブロック図
【図19】 記録装置の機能の構成を示すブロック図
【図20】 本発明の情報記録/再生装置の構成を示す
ブロック図
【図21】 自己記録ストリームの構成を説明する図
【図22】 パケット転送時間間隔を説明する図
【図23】 User Privateパケットの格納
方法を説明する図
【図24】 User Privateパケットの格納
方法を説明する図
【図25】 User Privateパケットの格納
方法を説明する図
【図26】 User Privateパケットの格納
方法を説明する図
【図27】 MPEG−TSからMPEG−PSへの変
換を説明する図
【図28】 MPEG−PSへの変換が容易なMPEG
−TSの符号化方法を説明する図
【図29】 DVD−Videoフォーマットへの変換
を説明する図(NTSC)
【図30】 DVD−Videoフォーマットへの変換
を説明する図(PAL)
【図31】 User Privateパケットの内部
データ構造を説明する図
【図32】 MPEG−PSへ容易に変換可能にエンコ
ードされたMPEG−TSと、変換後のMPEG−PS
との対応関係を説明した図
【図33】 本発明の情報記録装置のエンコーダを示す
ブロック図
【図34】 システムエンコード方法の違いによる、セ
ルフエンコーディングMPEG−TSからDVDフォー
マットへ変換する際の処理の違いを説明した図
【図35】 Tipパケットのデータ構造を説明した図
【図36】 adaptation_fieldのデー
タ構造を説明した図
【図37】 Data_IDのデータ構造を説明した図
【図38】 display_and_copy_in
foのデータ構造を説明した図
【図39】 encode_infoのデータ構造を説
明した図
【図40】 PES_infoの構造を示した図
【図41】 MakersPrivateDataのデ
ータ構造を説明した図
【図42】 TipパケットのPID(a)、stre
am_type(b)を説明した図
【図43】 Constrained SESFストリ
ーム内でのPESパケットヘッダのフィールド値を説明
した図
【図44】 Constrained SESFストリ
ーム内でのPES_extension_flagとP
ES_header_data_lengthを説明し
た図
【図45】 T−STDモデルを満たさないようにセル
フエンコードされたMPEG−TSの例を示した図
【図46】 MPEG−TSから変換されたMPEG−
PSがP−STDモデルを満たさない場合の例を示した
【図47】 SCRの計算を説明した図
【図48】 encode_condition="1
1b"の場合のConstrained SESFのエ
レメンタリーストリーム属性を説明した図
【図49】 encode_condition="0
1b"の場合のConstrained SESFのエ
レメンタリーストリーム属性を説明した図
【図50】 DVD−Video規格のフォーマットの
ストリーム構造を示した図
【図51】 NV_PCKのPCIデータの構造を示し
た図
【図52】 NV_PCKのPCI_GIデータの構造
を示した図
【図53】 NV_PCKのDSIデータの構造を示し
た図
【図54】 NV_PCKのDSI_GIデータの構造
を示した図
【図55】 NV_PCKのSML_PBIデータの構
造を示した図
【図56】 NV_PCKのSYNCIデータの構造を
示した図
【図57】 DVD−Video Recording
規格のフォーマットのストリーム構造を示した図
【図58】 TSパケット(RD_PCK)の変換処理
のフローチャート
【図59】 TSパケット(V_PCK、A_PCK)
の変換処理のフローチャート
【図60】 MPEG2−PSのパックのパックヘッダ
のデータ構造の一部を説明した図
【図61】 DVDフォーマットのシステムヘッダの構
造図
【図62】 RDI_PCKに格納される、パケットヘ
ッダ(a)、プライベートヘッダ(b)の構造図
【図63】 MPEG2−PSのパケットのパケットヘ
ッダのデータ構造の一部を説明した図
【図64】 DVDフォーマットのAC−3規格のプラ
イベートヘッダの構造図
【図65】 Constained SESFからMP
EG−PSへの変換を説明した図(ビデオパック)
【図66】 Constained SESFからMP
EG−PSへの変換を説明した図(オーディオパック)
【図67】 Constrained SESFで許さ
れる各音声のビットレートと、AC−3とMPEG1−
Audioを格納する場合の1オーディオPESパケッ
トに格納される最大ペイロード長との対応を示した図
【図68】 TS2PS変換処理全体のフローチャート
【図69】 TS2PS変換処理の初期化処理のフロー
チャート
【図70】 TS2PS変換処理のカプセル単位処理の
フローチャート
【図71】 パック単位処理のフローチャート
【図72】 SCR演算処理のフローチャート
【図73】 パックヘッダ処理のフローチャート
【図74】 パケットヘッダ処理のフローチャート
【図75】 ストリームID処理のフローチャート
【図76】 PESパケット先頭処理のフローチャート
【図77】 PESパケット非先頭処理のフローチャー
【図78】 ペイロード処理のフローチャート
【図79】 パディングパケット処理のフローチャート
【図80】 Constrained SESFのスト
リームフォーマットを示した図
【図81】 MPEG規格によるPESパケットのデー
タ構造図
【図82】 NV_PCKデータの生成方法を説明した
【符号の説明】
100 DVDディスク 101、201 光ピックアップ 102、202 ECC処理部 103、203、220 トラックバッファ 104、210 スイッチ 105、214 エンコーダ 106、205、206、218 デコーダ 207 オーディオデコーダ 208 静止画デコーダ 211 制御部 212 システム制御部 213 アナログ放送チューナ 215 デジタル放送チューナ 216 解析部 217 表示部 219 デジタルI/F部 221 ドライブ 222 ユーザI/F部 223 外部入力部 230 User Privateパケット 231 トランスポートストリームシステムターゲット
デコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川▲さき▼ 弘二郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C052 AA04 AB02 AB05 AB09 CC01 CC11 DD10 5C053 FA25 GA11 GA14 GB06 GB38 JA21 KA24 LA06 LA07 5D044 AB05 AB07 BC04 CC04 DE14 GK07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像情報と音声情報とをシステムストリ
    ームにエンコードして情報記録媒体に記録する情報記録
    装置であって、 前記システムストリームには第1タイプのフォーマット
    (PS)と第2タイプのフォーマット(TS)とが許され、 前記情報記録装置は、 前記第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、前記映
    像情報と前記音声情報に所定の符号化を施しビデオエレ
    メンタリストリームとオーディオエレメンタリストリー
    ムとを生成する第1のエンコード手段と、 前記第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、前記ビ
    デオエレメンタリストリームと前記オーディオエレメン
    タリストリームとをマルチプレクスし前記システムスト
    リームを生成するシステムエンコードを行なう第2のエ
    ンコード手段と、 前記第1及び第2のエンコード手段を制御する制御手段
    とを備え、 前記第2タイプのフォーマット(TS)には、第2タイプ
    のフォーマット(TS)から前記第1タイプのフォーマッ
    ト(PS)にシステムストリームを変換するための制限フ
    ォーマットが許され、 前記制御手段は前記第1及び第2のエンコード手段のそ
    れぞれに対し、前記制限フォーマットでエンコードさせ
    る制御を行う、ことを特徴とする情報記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制限フォーマットは、前記第2タイ
    プのフォーマット(TS)のシステムストリームを前記第
    1タイプのフォーマット(PS)のシステムストリームに
    変換するに際し、エレメンタリストリームの再エンコー
    ドを必要としない、ことを特徴とする請求項1記載の情
    報記録装置。
  3. 【請求項3】 前記制限フォーマットは、前記第2タイ
    プのフォーマット(TS)のシステムストリームを前記第
    1タイプのフォーマット(PS)のシステムストリームに
    変換するに際し、システムストリームを構成する前記ビ
    デオエレメンタリストリームと前記オーディオエレメン
    タリストリームのマルチプレクスの順序の変更を必要と
    しない、ことを特徴とする請求項1記載の情報記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1タイプのフォーマット(PS)及
    び前記第2タイプのフォーマット(TS)のそれぞれに対
    し、いくつかの種類の符号化方法が許され、 前記制御手段は、前記第1タイプと前記第2タイプとの
    両者で許される符号化方法の種類で前記エレメンタリス
    トリームをエンコードするよう前記第1のエンコード手
    段を制御する、ことを特徴とする請求項2記載の情報記
    録装置。
  5. 【請求項5】 前記第2タイプのフォーマット(TS)
    は、データをパケットで分割して格納し、各パケットに
    対して相対的な転送タイミングを示すタイムスタンプ情
    報が付加されたパケット構造を有し、前記第1タイプの
    フォーマット(PS)は、データをパックで分割して格納
    し、各パックに対して転送タイミングを示すタイムスタ
    ンプ情報が付加されたパック構造を有し、 前記パックのサイズは前記パケットのサイズよりも大き
    く、 前記制御手段は、マルチプレクスの単位として固定数の
    前記パケットをグループ化したユニットとして管理し、
    ユニットとして管理されるパケットのデータ領域のサイ
    ズの合計が前記パックに格納されるデータ領域のサイズ
    を超えないように前記第2のエンコード手段を制御す
    る、ことを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。
  6. 【請求項6】 映像情報と音声情報とをシステムストリ
    ームにエンコードして情報記録媒体に記録する情報記録
    方法であって、 前記システムストリームには第1タイプのフォーマット
    (PS)と第2タイプのフォーマット(TS)とが許され、 前記情報記録方法は、 前記第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、前記映
    像情報と前記音声情報とをエンコードし、ビデオエレメ
    ンタリストリームとオーディオエレメンタリストリーム
    とを生成する第1のエンコードステップと、 前記第2タイプのフォーマット(TS)に基づき、前記ビ
    デオエレメンタリストリームと前記オーディオエレメン
    タリストリームとから前記システムストリームを生成す
    るシステムエンコードを行なう第2のエンコードステッ
    プと、 前記第1及び第2のエンコードステップを制御する制御
    ステップとを包含し、 前記第2タイプのフォーマット(TS)には、前記第2タ
    イプのフォーマット(TS)から前記第1タイプのフォー
    マット(PS)にシステムストリームを変換するための制
    限フォーマットが許され、 前記制御ステップは前記第1及び第2のエンコードステ
    ップのそれぞれに対し、前記制限フォーマットでエンコ
    ードさせる制御を行う、ことを特徴とする情報記録方
    法。
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