JP2003219894A - Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター - Google Patents

Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター

Info

Publication number
JP2003219894A
JP2003219894A JP2002364305A JP2002364305A JP2003219894A JP 2003219894 A JP2003219894 A JP 2003219894A JP 2002364305 A JP2002364305 A JP 2002364305A JP 2002364305 A JP2002364305 A JP 2002364305A JP 2003219894 A JP2003219894 A JP 2003219894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
leu
promoter
ala
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002364305A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Otomo
俊彦 大友
Masayuki Tsuchiya
政幸 土屋
Yasuo Koishihara
保夫 小石原
Masaaki Kosaka
昌明 小阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2002364305A priority Critical patent/JP2003219894A/ja
Publication of JP2003219894A publication Critical patent/JP2003219894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規なプロモーターの提供。 【解決手段】 ヒトHM1.24抗原遺伝子の5’−非
コード領域の塩基配列を有するプロモーター配列DN
A、又は動物細胞においてプロモーター活性を有する該
配列のDNA断片を提供する。さらに該プロモーター活
性を有するDNAに作用可能に連結された有用タンパク
質をコードする核酸を含んでなる発現ベクターにより形
質転換された動物細胞を培養することを特徴とする有用
タンパク質の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HM1.24抗原
タンパク質をコードするゲノミックDNA、並びにHM
1.24抗原タンパク質の遺伝子のプロモーター及びそ
の利用に関する。
【0002】
【従来の技術】マウス抗HM1.24モノクローナル抗
体はヒトミエローマ細胞株KPC−32を免疫原として
作製された(Goto T. ら、Blood 84:1922-1930, 1994
)。本抗体が認識するHM1.24抗原は骨髄腫細胞
表面に高発現する分子量29−33kDa の膜タンパクで
ある。さらに、正常細胞においてはイムノグロブリン産
生B細胞(plasma cell, lymphoplasmacitoide cell )
で発現が確認され、それ以外の細胞、組織においてはほ
とんどその発現は認められていない(Goto T. ら同
上)。しかしながら、HM1.24抗原はその発現分布
および分子量以外には明らかになっていない。
【0003】本発明においては、HM1.24抗原をコ
ードするゲノムDNAをクローニングし、その塩基配列
及びそれから推定されるアミノ酸配列を決定し、さらに
ホモロジー検索の結果、HM1.24抗原は骨髄腫患者
の骨髄ならびにリウマチ関節炎患者の骨髄および滑膜よ
り単離されたストローマ細胞に発現している表面抗原で
あるBST2と同一の分子であることが明らかとなっ
た。BST2はpre−B細胞増殖支持能を有するとさ
れており、リウマチ関節炎の病態に関与している可能性
が推察されているが、それ以外の生理的な機能について
は明らかになっていない(Ishikawa J. ら、Genomics 2
6: 527-534, 1995 )。
【0004】動物由来の有用遺伝子産物を遺伝子工学的
に製造する場合、大腸菌、枯草菌、酵母等の微生物宿主
を用いると遺伝子が発現しなかったり、遺伝子産物であ
る蛋白が正しい立体構造をとらない、翻訳後修飾が正し
くなされない等の理由で活性を持たなかったりすること
がしばしば起こる。その問題の解決のために動物細胞が
宿主として用いられることが多く、この場合プロモータ
ーの選択が発現効率に大きな影響を与える。従来、頻繁
に用いられてきた動物細胞用プロモーターとしては、S
V40プロモーター、サイトメガロウイルスプロモータ
ー、アクチンプロモーター等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき技術の現
状に鑑み、本発明は、HM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムDNAを提供する。本発明はまた、上記
ゲノムDNAを利用しての、動物細胞を用いたHM1.
24抗原タンパク質の製造方法を提供する。動物細胞を
宿主として有用遺伝子産物を大量に生産する場合、従来
用いられてきた動物細胞用プロモーターは転写活性の点
で必ずしも満足のいくものではなく、更に強力なプロモ
ーターの開発が待ち望まれている。従って、本発明の他
の目的は、動物細胞用のプロモーターとして強力なプロ
モーター活性を有するDNA及びその用途を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は配列番号:2に示すアミノ酸配列をコード
する4個のエクソン領域を含むHM1.24抗原タンパ
ク質をコードするゲノムDNAを提供する。前記のゲノ
ムDNAの例として、本発明は配列番号:2に示すアミ
ノ酸配列をコードする4個のエクソンと3個のイントロ
ンを有するゲノムDNAを提供する。本発明はまた、前
記のゲノムDNAのスプライシングバリアントを提供す
る。この具体例としては、エクソン2を欠くスプライシ
ングバリアント、エクソン2及び3を欠くスプライシン
グバリアントなどが挙げられる。
【0007】本発明はまた、前記のゲノミックDNAを
含んで成る発現ベクターにより形質転換された動物細胞
を培養することを特徴とする、HM1.24抗原タンパ
ク質の製造方法を提供する。本発明はさらに、配列番
号:4に示す5′−非コード領域の塩基配列を有するプ
ロモーター配列DNA、又は動物細胞においてプロモー
ター活性を有する該配列のDNA断片を提供する。本発
明はまた、上記のDNA又はその断片と、ストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズし、且つ動物細胞におい
てプロモーター活性を有するDNAを提供する。前記プ
ロモーター活性を有するDNAは好ましくは動物細胞、
特に哺乳動物細胞に由来する。
【0008】本発明はまた、配列番号:4に示す5′−
非コード領域の塩基配列において、1〜複数個の塩基の
欠失、付加及び/又は他の塩基による置換により修飾さ
れており、且つ動物細胞においてプロモーター活性を有
するDNAを提供する。本発明はまた、上記のプロモー
ター活性を有するDNAと有用な遺伝とを作用可能に連
結してなる組換えDNAを提供する。前記有用な遺伝子
として、例えば、有用タンパク質をコードする核酸、ア
ンチセンスDNA、アンチセンスRNA、デコイをコー
ドする核酸、及びリボザイムから成る群から選択される
核酸が挙げられる。
【0009】本発明はまた、上記の組換えDNAを含ん
で成るベクターを提供する。このベクターはプラスミド
ベクター又はウイルスベクターである。本発明はまた、
上記の組換えDNAが導入された動物細胞を提供する。
本発明はまた、上記のベクターにより形質転換された動
物細胞を提供する。本発明はまた、上記の動物細胞を有
する動物を提供する。本発明はまた、前記の組換えDN
Aを導入した動物細胞を培養することを特徴とする、有
用遺伝子の発現方法を提供する。本発明はまた、前記の
プロモーター活性を有するDNAに作用可能に連結され
た有用タンパク質をコードする核酸を含んで成る発現ベ
クターにより形質転換された動物細胞を培養することを
特徴とする、有用蛋白質の製造方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】ヒトHM1.24抗原ゲノムDN
Aおよびプロモーター領域を含むゲノム遺伝子は適当な
プライマーを用い、PCR法により容易に増幅すること
ができる。すなわち、ヒトHM1.24抗原ゲノムDN
Aは配列番号2に示すゲノムDNA配列の5′端にハイ
ブリダイズするセンスプライマーと3′端にハイブリダ
イズするアンチセンスプライマーをデザインし、定法に
従い調製したヒトゲノムDNAを鋳型として用い、Ampl
iTaq(PerkinElner), LA-Taq(宝酒造)等のポリメラー
ゼを用いPCR反応を行うことにより増幅できる。PC
R産物は直接クローニングベクター、例えばpCRII
(Invitrogen)あるいはpGEM−T(Promega )に挿
入することができる。
【0011】また、センスプライマー及びアンチセンス
プライマーに制限酵素認識部位を挿入することにより、
所望のベクターに挿入することができる。また、ヒトH
M1.24抗原のプロモーター領域を含むゲノムDNA
も同様の方法により増幅することができる。すなわち、
配列番号4に示す配列の5′端にハイブリダイズするセ
ンスプライマー及び3′端にハイブリダイズするアンチ
センスプライマーをデザインし、ヒトゲノムDNAを鋳
型にし、PCR法により増幅することにより所望のDN
A断片を得ることができる。
【0012】本発明の、HM1.24抗原タンパク質を
コードするゲノムDNAは図10に示すごとく4個のエ
クソンとそれらを連結する3個のイントロンから成り、
その具体的な塩基配列及びエクソン領域の推定されるア
ミノ酸配列は図11及び12(配列番号:2)に示す通
りである。すなわち、エクソン1は1位のアミノ酸Me
tから95位のアミノ酸Valまでをコードしており、
エクソン2は96位のアミノ酸Metから117位のア
ミノ酸Gluまでをコードしており、エクソン3は11
8位のアミノ酸Gluから138位のアミノ酸Argま
でをコードしており、そしてエクソン4は139位のア
ミノ酸Argから180位のアミノ酸Glnまでをコー
ドしている。
【0013】本発明はまた、HM1.24抗原タンパク
質をコードするゲノムDNAのスプライシングバリアン
トを提供する。スプライシングバリアントは、エクソン
1〜4の内の少なくとも1個、すなわち1〜3個が除去
されたものであり、例えばエクソン2もしくは3、又は
これら両エクソンが除去されたものである。本発明はま
た、エクソンの内部の塩基配列がスプライシングにより
削除された結果、エクソンの各々のアミノ酸に対応する
コドンがずれたDNAの塩基配列を有するHM1.24
抗原タンパク質をコードするゲノムDNAのスプライシ
ングバリアントを提供する。
【0014】このスプライシングバリアントは、異なる
アミノ酸配列のリーディングフレームを有するため、エ
クソン1〜4にコードされるHM1.24抗原タンパク
質とは異なるアミノ酸配列を有する。このようなスプラ
イシングバリアントの一つの例として配列番号:17に
示される塩基配列及びアミノ酸配列を有するスプライシ
ングバリアントが挙げられる。
【0015】本発明のHM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムDNAは、まず、HM1.24抗原タン
パク質をコードするcDNAをクローニングし、次にこ
のcDNAを用いてプライマーオリゴヌクレオチドを設
計し、これを用いてPCR法によりゲノムDNAライブ
ラリーを鋳型として増幅を行うことにより得られる。c
DNAをクローニングするには、HM1.24抗原を発
現している動物細胞、例えばKPMM2細胞を培養し、
培養細胞から常法に従って全RNAを抽出し、次にmR
NAを濃縮する。
【0016】本発明においては、上記mRNAに基い
て、常法によりcDNAを合成し、低融点アガロースゲ
ルを用いて分画し、0.7kbp 以上のサイズを有するc
DNAを発現ベクターpCOS1又はλExCellベ
クターに挿入して直接発現クローニング(dirert expre
sion cloning)すなわちパンニング(panning )による
スクリーニングに用いるライブラリーA、及び免疫スク
リーニング(immunoscreening )用ライブラリーBを作
製した。
【0017】Panning法によるスクリーニングの
ため、ライブラリーAを構成する発現プラスミドをエレ
クトロポレーションによりCOS−7細胞に導入し、こ
れを培養し、付着細胞を剥がした後、抗HM1.24抗
体をコートしたpanningプレートと接触させ、H
M1.24を発現している細胞をプレートに付着せしめ
た。次に、プレートに付着した細胞からプラスミドDN
Aを抽出し、大腸菌内で増殖し、次のpanningに
使用した。このpanning操作を3回反復すること
により、抗HM1.24抗体と反応する抗原を発現する
クローンを選択し、その1つをクローンP3.19と命
名した。
【0018】クローンP3.19は、1,012bpから
成り180個のアミノ酸をコードするオープンリーディ
ングフレームを含むことが、配列決定により明らかとな
った。このクローンP3.19中のcDNAインサート
の塩基配列及び対応するアミノ酸配列を図1及び配列番
号:1に示す。また、アミノ酸配列のみを配列番号:3
に示す。他方、免疫スクリーニングのため、ライブラリ
ーBを構成するファージを大腸菌NM522と共に寒天
プレート上で培養し、発現生成物をニトロセルロースフ
ィルターに移した後、このフィルターを抗HM1.24
抗体溶液と接触せしめ、発現生成物との結合を介してフ
ィルターに結合した抗HM1.24抗体を、標識した抗
マウスイムノグロブリン(Ig)血清により検出した。
【0019】これにより5個の陽性クローンIS−1〜
IS−5を得た。これらのcDNAインサートの塩基配
列を決定し、前記P3.19のcDNAインサートの塩
基配列と比較したところ、図3に示すごとく、クローン
IS−1〜IS−5中のcDNAはいずれもP3.19
のcDNAの一部分であってP3.19の5′−末端側
が欠けていることが明らかになった。次に、P3.19
をCHO細胞に導入して形質転換した後、抗HM1.2
4抗体を用いてフローサイトメトリーを行った結果、図
4に示す通り、HM1.24抗原が発現していることが
確認された。また、図4に示す通り、P3.19がHM
1.24抗原をコードしていることは、免疫沈降にあっ
ても確認された。
【0020】次に、図9のAに示すごとく、cDNA配
列を4個に分割し、各部分を増幅するためのプライマー
対を図9のBに示すごとく設計する。次に、常法に従っ
て作製したゲノムDNAライブラリーを、前記の各対の
プライマーを用いてPCR増幅し、それを継ぎ合わせる
ことにより、全長のゲノムDNAが得られる。その結果
を、図11及び図12、並びに配列番号:2に示す。こ
れらから明らかな通り、HM1.24抗原タンパク質を
コードするゲノムDNAは4個のエクソン及びそれらを
連結する3個のイントロンを有する。これらの関係を模
式的に図10に示す。図10はさらに、ゲノムDNAの
制限酵素地図をも示す。
【0021】本発明はまた、上記のゲノムDNAを挿入
した発現ベクターにより形質転換された動物細胞を培養
することを特徴とするHM1.24抗原タンパク質の製
造方法に関する。この方法において使用する動物細胞と
しては、例えば、本発明のプロモーターの使用に関して
後記する種々の動物の細胞を使用することができ、ヒ
ト、ヒト以外の哺乳類、昆虫等の培養細胞が好ましい。
例えば、ヒトの培養細胞として、HeLa等が用いら
れ、ヒト以外の哺乳類の培養細胞としてCHO、CO
S、ミエローマ、BHK、Vero等が挙げられ、昆虫
の培養細胞としてカイコの培養細胞等が挙げられる。こ
れらの動物細胞に本発明のHM1.24抗原タンパク質
をコードするDNAを導入するためのベクターとして
は、例えばファージベクター、例えばM13等が使用さ
れる。
【0022】HM1.24抗原タンパク質を生産するた
めの動物細胞の培養は、常法に従って行うことができ、
また培養物からのHM1.24抗原タンパク質の単離精
製中常法に従って行うことができる。なお、HM1.2
4抗原タンパク質を特異的に認識するマウス抗HM1.
24モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマHM
1.24は、工業技術院生命工学工業技術研究所(茨城
県つくば市東1丁目1番3号)に、平成7年9月14日
にFERM BP−5233としてブダペスト条約に基
づき国際寄託されている。
【0023】次に、本発明のプロモーター及びその使用
について記載する。本明細書で言う「プロモーター」と
は、転写開始点(+1)から20〜30塩基対上流にあ
って、正確な位置からRNAポリメラーゼに転写を開始
させる機能を担っているTATAボックスまたはTAT
Aボックス類似の領域が含まれるが、必ずしもこれらの
領域の前後に限定されるものではなく、この領域以外
に、発現調整のためにRNAポリメラーゼ以外のタンパ
ク質が会合するために必要な領域を含んでいてもよい。
また本明細書中で「プロモーター領域」と記載する場合
があるが、これは本明細書で言うプロモーターを含む領
域のことを示す。
【0024】本明細書で言う「プロモーター活性」と
は、プロモーターの下流に発現可能な状態で有用遺伝子
を連結し、宿主(動物細胞)に導入した際、宿主内また
は宿主外において有用遺伝子の遺伝子産物を生産する能
力および機能を有することを示す。一般的に、プロモー
ターの下流に、定量が容易に行えるタンパク質をコード
する遺伝子(レポーター遺伝子)を発現可能な状態で連
結させ、宿主に導入し、これらタンパク質の発現量を測
定することでプロモーターの有無や強弱をプロモーター
の活性として表す。このようにプロモーターの下流に発
現可能な状態で有用遺伝子を連結し、宿主に導入した
際、宿主内または宿主外において有用遺伝子の遺伝子産
物の発現が確認された場合、そのプロモーターは導入し
た宿主においてプロモーター活性を有することになる。
【0025】本明細書で言う「動物細胞」としてはヒト
由来の細胞が挙げられるが、本発明のプロモーターがそ
の動物細胞内においてプロモーター活性を有するもので
あれば特に限定されるものではない。例えば、ヒト以外
の哺乳類(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ブ
タ、ウシ、ウマ、イヌ、サル、チンパンジー等)、鳥類
(例えば、ニワトリ、七面鳥、ウズラ、アヒル、カモ
等)、爬虫類(例えば、ヘビ、ワニ、カメ等)、両生類
(例えば、カエル、サンショウウオ、イモリ等)、魚類
(例えば、アジ、サバ、スズキ、タイ、ハタ、ブリ、マ
グロ、サケ、マス、コイ、アユ、ウナギ、ヒラメ、サ
メ、エイ、チョウザメ等)が挙げられる。
【0026】本明細書で言う「有用遺伝子」には、動物
細胞において発現可能なタンパク質をコードする核酸、
動物細胞由来の遺伝子のアンチセンスDNA又はアンチ
センスRNA、動物細胞由来の転写因子の結合タンパク
質をコードする遺伝子あるいは転写因子の結合部位の配
列または類似の配列を持つデコイをコードする核酸、動
物細胞由来のmRNAを切断するリボザイムが挙げられ
る。
【0027】動物細胞において発現可能なタンパク質を
コードする核酸としては動物由来のものが挙げられる
が、本発明においてこれは限定されるものではなく、動
物細胞において発現可能であれば、細菌類、酵母類、放
線菌類、糸状菌類、子嚢菌類、担子菌類等の微生物由来
のもの、あるいは植物、昆虫等の生物由来のものも本明
細書で言う有用遺伝子に含まれる。
【0028】本明細書で言う「デコイをコードする核
酸」とは、動物細胞由来の転写因子の結合タンパク質を
コードする遺伝子あるいは転写因子の結合部位の配列ま
たは類似の配列を持つDNAを示し、これらを「おと
り」として細胞内に導入することで転写因子の作用を抑
制するものを言う。本明細書で言う「リボザイム」と
は、特定のタンパク質のmRNAを切断するものをい
い、これら特定のタンパク質の翻訳を阻害するものを言
う。
【0029】リボザイムは特定のタンパク質をコードす
る遺伝子配列より設計可能であり、例えば、ハンマーヘ
ッド型リボザイムとしては、フェブス レター(FEBS L
etter )、第228巻、第228−230頁(198
8)に記載の方法が用いることができる。また、ハンマ
ーヘッド型リボザイムだけでなく、ヘアピン型リボザイ
ム、デルタ型リボザイムなどのリボザイムの種類に関わ
らず、特定のタンパク質のmRNAを切断するもので、
これら特定のタンパク質の翻訳を阻害するものであれば
本明細書で言うリボザイムに含まれる。
【0030】本発明のプロモーター活性を有するDNA
断片の下流に有用遺伝子を発現可能な状態で連結するこ
とにより、有用遺伝子の発現を増強することができる。
即ち、本発明のプロモーター活性を有するDNAと有用
遺伝子とを発現可能な状態で連結してなる組換えDNA
がベクターを介してまたはベクターを用いずに導入され
た動物細胞において、有用遺伝子が発現する。ベクター
としては、プラスミドベクターまたはウイルスベクター
が好ましく使用される。ベクターを使用しない場合に
は、DNA断片を文献記載の方法で導入できる〔Virolo
gy, 52, 456 (1973), Molecular and Cellular Biolog
y,7, 2745 (1987), Journal of the National Cancer I
nstitute, 41, 351 (1968), EMBO Journal, 1, 841 (19
82) 〕。
【0031】本発明のこのような組換えDNA断片を持
つ動物細胞およびこのような動物細胞を持つ動物も本発
明の範囲に含まれる。本発明により発現を増強すること
ができる有用遺伝子としては、前記のように例えばタン
パク質をコードするDNA、アンチセンスDNA、アン
チセンスRNA、デコイをコードするポリヌクレオチ
ド、デコイとして機能するヌクレオチド配列、リボザイ
ムなどが挙げられる。また、本発明は目的のタンパク質
を生産する方法、本発明のプロモーター活性を有するD
NA断片を使用する有用遺伝子の発現方法を開示してい
る。
【0032】即ち、本発明のプロモーター活性を有する
DNAの下流にタンパク質をコードする核酸を発現可能
に連結し、得られる組換えDNAを含有するベクターで
形質転換された動物細胞を培養し、培養物から該タンパ
ク質を採取するタンパク質の製造方法も本発明の範囲に
含まれる。同様に、本発明のプロモーター活性を有する
DNAの下流に有用遺伝子を発現可能に連結し、得られ
る組換えDNAを動物細胞に導入し、培養することによ
る有用遺伝子の発現方法、あるいは該組換えDNAを含
有するベクターで動物細胞を形質転換し、その動物細胞
を培養することによる動物細胞による有用遺伝子の発現
方法も本発明の範囲に含まれる。
【0033】本発明のプロモーター活性を有するDNA
は、配列番号:4に示す5′−末端非コード領域に示す
塩基配列を有するDNA又は、プロモーター活性を維持
しているその断片である。5′−非コード領域とは配列
番号:4の2040位までの塩基配列を意味する。動物
細胞においてプロモーター活性を発揮するためには、5
塩基以上のサイズが必要であることが知られている。従
って、本発明のプロモーター活性を有するDNAの断片
は少なくとも5塩基以上のサイズを有し、好ましくは3
0塩基以上のサイズを有し、さらに好ましくは2000
塩基以上のサイズを有する。
【0034】本発明はまた、配列番号:4に示す塩基配
列を有するDNAとストリンジェント条件下でハイブリ
ダイズすることができ且つプロモーター活性を有するD
NAを含む。ハイブリダイズするDNAは天然由来であ
り、例えば哺乳類、例えば、ヒト、マウス、ラット、サ
ル等の、例えばゲノムDNAライブラリーである。スト
リンジェント条件下とは、例えば低ストリンジェントな
条件が挙げられる。低ストリンジェントな条件として
は、例えば42℃、5×SSC、0.1%ドデシル硫酸
ナトリウム、50%ホルムアミドにより与えられる洗浄
条件である。より好ましくは、高ストリンジェントな条
件が挙げられる。高ストリンジェントな条件としては、
例えば60℃、0.1×SSC、0.1%ドデシル硫酸
ナトリウムにより与えられる洗浄条件である。
【0035】本発明はまた、配列番号:4に示すプロモ
ーターの塩基配列において、1又は複数個の塩基の欠
失、付加及び/又は他の塩基による置換により修飾され
ており、且つプロモーター活性を維持しているDNA断
片をも含む。修飾の程度は、配列番号:4に示す塩基配
列に対して70%相同性の範囲であり、好ましくは80
%以上、さらに好ましくは90%以上の相同性を有す
る。なお、本発明において「相同性」とは、二つ以上の
相補的ではない塩基配列またはアミノ酸配列により示さ
れる残基の同一性(identity)の程度を示す(GeneClon
ing 2nd edition, T.A.Brown, Chapman and Hall, 1990
)。すなわち、90%の相同性とは、二つ以上の配列
において、100残基のうち90以上の残基が同一であ
ることを意味する。
【0036】次に、本発明のプロモーター活性を有する
DNA、その断片及び修飾体の製造方法について説明す
る。配列番号:4に示す塩基配列を有するDNAは、ア
ダプターに対するプライマーAP1(5′−GTAATACGAC
TCACTATAGGGC−3′)(配列番号:5)と、前記Pann
ing法によりクローニングしたcDNAクローンP
3.19の塩基番号:47〜72に対応するHM1プラ
イマー(配列:5′−ATC CCC GTC TTC CAT GGG CAC TC
T GCA −3′)(配列番号:6)とを用い、ヒトゲノム
DNAライブラリーを鋳型としてPCR増幅し、次にこ
のPCR増幅生成物を鋳型として、AP2プライマー
(配列:ACTATAGGGC ACGCGTGGT)(配列番号:7)とク
ローンP3.19の塩基19〜40に対応するHM2プ
ライマー(配列:5′−ATA GTC ATA CGA AGT AGA TGC
CAT CCA G −3′)(配列番号:8)とによりnested P
CRを行い、クローニングベクターpCRII(Invitroge
n)にサブクローニングする。配列決定の結果、配列番
号:4に示す塩基配列を有するDNAが得られた。
【0037】プロモーターを有するDNA断片は、例え
ば次のようにして得られる。前記クローニングベクター
pCRIIにサブクローニングされたDNAを、制限酵
素、ScaI、BamHI、PvuII、PstI等によ
り消化する方法、超音波処理による方法、ホスホルアミ
ダイト法で化学合成する方法、ポリメラーゼ連鎖反応法
等を利用して調製する方法等も利用できる。例えば、配
列番号:4のDNA配列から適宜プライマーを調製し、
ポリメラーゼ連鎖反応法により所望のDNA断片を容易
に調製することができる。
【0038】本発明のプロモーターの塩基配列を利用す
るハイブリダイゼーション法により、他の細胞由来の遺
伝子から本発明のプロモーターを得ることもできる。こ
の場合は、例えば以下の方法が適用できる。まず他の細
胞の遺伝子源から得た染色体DNAを常法に従いプラス
ミドやファージベクターに接続して宿主に導入し、ライ
ブラリーを作製する。そのライブラリーをプレート上で
培養し、生育したコロニー又はプラークをニトロセルロ
ースやナイロンの膜に移し取り、変性処理によりDNA
を膜に固定する。この膜をあらかじめ32P等で標識した
プローブ(プローブとしては、配列表の配列番号:4に
記載したDNA断片、またはその一部)を含む溶液中で
保温し、膜上のDNAとプローブとの間でハイブリッド
を形成させる。
【0039】例えばDNAを固定化した膜を、6×SS
C、1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、100μ
g/mlのサケ精子DNA、5×デンハルツを含む溶液中
で65℃で20時間、プローブとハイブリダイゼーショ
ンを行う。ハイブリダイゼーション後、非特異的吸着を
洗い流し、オートラジオグラフィー等によりプローブと
ハイブリッド形成したクローンを同定する。この操作を
ハイブリッド形成したクローンが単一になるまで繰り返
す。こうして得られたクローンの中には、目的のプロモ
ーターをコードするDNAが挿入されている。前記の、
塩基の欠失、付加及び/又は置換により修飾されたプロ
モーターは、例えば、部位特定変異誘発、PCR法等の
周知の方法により作製することができる。
【0040】得られた遺伝子は、例えば次のように塩基
配列を決定し、得られた遺伝子が目的のプロモーターで
あるかを確認する。塩基配列の決定は、ハイブリダイゼ
ーションにより得られたクローンの場合、組換体が大腸
菌であれば試験管等で培養を行い、プラスミドを常法に
従い抽出する。これを制限酵素により切断し挿入断片を
取り出し、M13ファージベクター等にサブクローニン
グし、ジデオキシ法により塩基配列を決定する。
【0041】組換体がファージの場合も基本的に同様の
ステップにより塩基配列を決定することが出来る。これ
ら培養から塩基配列決定までの基本的な操作法について
は、例えば、モレキュラー クローニングア ラボラト
リー マニュアル(Molecular Cloning A Laboratory M
anual )、第2版、T.マニアティス(T.Maniatis)、
第1章、第90〜104頁、コールド スプリング ハ
ーバー ラボラトリー社、1989年発行に記載されて
いるとおりに行うことができる。
【0042】得られた遺伝子が目的のプロモーターであ
るかどうかは、決定された塩基配列を本発明のプロモー
ターと比較してその相同性から推定することができる。
得られた遺伝子がプロモーターの全てを含まないと考え
られる場合には、得られた遺伝子を基にして合成DNA
プライマーを作製し、PCRにより足りない領域を増幅
したり、得られた遺伝子の断片をプローブとして、更に
DNAライブラリーまたはcDNAライブラリーをスク
リーニングすることにより、本発明のプロモーターにハ
イブリダイズするプロモーターの全コード領域の塩基配
列を決定することができる。
【0043】本発明の有用遺伝子の発現方法は、このよ
うにして得られる本発明のプロモーターの下流に有用遺
伝子を発現可能に連結して得られるDNA断片を動物細
胞に導入し、得られた細胞を培養することを特徴とする
ものである。上記のようにして調製された本発明のプロ
モーターを含むDNA断片の下流に目的の有用遺伝子を
発現可能に連結するには、DNAリガーゼやホモポリマ
ー法を利用することができる。
【0044】DNAリガーゼにより連結する場合は、例
えば両者が同一の制限酵素部位を有するときはこの制限
酵素で消化した後、例えばモレキュラー クローニング
アラボラトリー マニュアル、第2版、T.マニアテ
ィス他著、第1章、第62頁、コールド スプリング
ハーバー ラボラトリー社、1989年発行に記載され
た反応緩衝液中で両方のDNA断片を混合し、DNAリ
ガーゼを加えることにより、また両者が同一の制限酵素
部位を有しないときは末端をT4 DNAポリメラーゼ
(宝酒造社製)で平滑末端化した後上記のようにDNA
リガーゼで処理することにより連結する。
【0045】一方、ホモポリマー法を用いる場合は、制
限酵素で直鎖状にしたベクターの3′末端にターミナル
デオキシリボヌクレオチジルトランスフェラーゼとdG
TPによってポリG鎖を付加し、また、インサートDN
Aの3′末端には同様にポリC鎖を付加し、これらのポ
リG鎖とポリC鎖をアニールさせ、例えば塩化カルシウ
ム法により大腸菌に導入する〔プロシーディングス オ
ブ ナショナル アカデミー オブ サイエンシーズ
オブ ザ USA、第75巻、第3727頁(197
8)〕ことにより連結する。
【0046】本発明に使用できる目的の有用遺伝子とし
ては、例えばインターロイキン1〜12遺伝子、インタ
ーフェロンα,β,γ遺伝子、腫瘍壊死因子遺伝子、コ
ロニー刺激因子遺伝子、エリスロポエチン遺伝子、形質
転換増殖因子−β遺伝子、免疫グロブリン遺伝子、組織
プラスミノーゲン活性化因子遺伝子、ウロキナーゼ遺伝
子、西洋ホタルルシフェラーゼ遺伝子等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。例えばスーパー
オキシドジスムターゼ、ツモアー・ネフローシス・ファ
クター、インスリン、カルシトニン、ソマトスタチン、
セクレチン、グロスホルモン、エンドルフィン、ウイル
ス蛋白、アミラーゼ、リパーゼ、アルコールオキシダー
ゼなどの遺伝子が挙げられる。
【0047】上記のようにして得られる本発明のDNA
断片と有用遺伝子が連結したDNA断片は動物細胞用の
適当なベクターに組み込んで遺伝子発現用のプラスミド
を得ることができる。かかるベクターとしては、pTM
〔ヌクレイック アシッズリサーチ(Nucleic AcidsRes
earch)、10巻、6715頁(1982)〕、cos
202〔ジ エンボ ジャーナル(The EMBO Journa
l)、第6巻、第355頁(1987)〕、p9120
3(B)〔サイエンス(Science )、第228巻、第8
10頁(1985)〕、BCMGSNeo〔ジャーナル
オブ エクスペリメンタル メディシン(Journal of
Experimental Medicine)、第172巻、第969頁
(1990)〕等が挙げられる。
【0048】得られた遺伝子発現用のプラスミドは、リ
ン酸カルシウム法〔モレキュラーアンド セルラー バ
イオロジー(Molecular and Cellular Biology)、第7
巻、第2745頁(1987)〕、電気穿孔法〔プロシ
ーディングス オブ ナショナル アカデミー オブ
サイエンシーズ オブ ザ USA、第81巻、第71
61頁(1984)〕、DEAE−デキストラン法〔メ
ソッズ イン ヌクレイック アシッズ リサーチ(Me
thods in Nucleic Acids Research )、第283頁、カ
ラムら編、CRCプレス、1991年発行〕、リポソー
ム法〔バイオテクニークス(BioTechniques )、第6
巻、第682頁(1989)〕等によって適当な宿主細
胞に導入することができる。
【0049】かかる宿主細胞としては、COS細胞、H
eLa細胞、CHO細胞、BHK−21細胞等が挙げら
れる。得られた形質転換細胞を適当な培地で培養するこ
とにより、目的の有用遺伝子産物を効率よく製造するこ
とができる。
【0050】
【実施例】次に、実施例及び参考例により本発明をさら
に具体的に説明する。参考例1HM1.24抗原をコードするcDNAのク
ローニング 1)細胞株 ヒト骨髄腫細胞株RPMI8226,U266は10%
ウシ胎児血清(FBS)を添加したRPMI1640培
地(GIBCO−BRL)にて培養を行い、ヒト骨髄腫
細胞株KPMM2(特開平7−236475)は20%
ウシ胎児血清を添加したRPMI1640培地にて培養
を行った。
【0051】2)cDNAライブラリーの構築 1×108 個のKPMM2細胞よりチオシアン酸グアニ
ン/塩化セシウム法により全RNAを単離し、Fast Tra
ck mRNA IsolationKit(Invitrogen)を用いてmRNA
の精製を行った。10μgのmRNAよりNot I/olig
o-dT18(Time Saver cDNA Synthesis Kit; Pharmacia B
iotech )を用いてcDNAを合成した後、EcoRI adap
terを連結した。0.7kbp 以上のcDNAを1.0%
低融点アガロースゲル(Sigma)を用いて分画し、
NotIにて消化しpCOS1発現ベクター又はλEx
Cellベクター(PharmaciaBiotech )のEcoRI/Not
I site に挿入し、直接発現クローニング(panni
ngによるスクリーニング)に用いるライブラリー(ラ
イブラリーA)及び免疫スクリーニング用のライブラリ
ー(ライブラリーB)をそれぞれ構築した。
【0052】なお、pCOS1発現ベクターは、 HEF-P
Mh-gγ1 (WO92-19759参照)から、EcoRIおよびS
maI消化により含有される遺伝子を削除し、EcoRI-No
tI-BamHI Adaptor(宝酒造)を連結することにより構築
した。
【0053】3)Panning ライブラリーAをエレクトロポレーション法によりCO
S−7細胞に導入した。すなわち、20μgのプラスミ
ドDNA(5×105 個の独立クローンを含む)を0.
8mlの細胞(1×107 細胞/ml in PBS )と混合し、
Gene Pulser (Bio-Rad)を用いて1.5kV、25μFDの
条件にてエレクトロポレーションを行った。室温にて1
0分間清置した後、細胞を10% FBS添加DMEM
(GIBCO−BRL)に懸濁し4枚の100mm培養デ
ィッシュに分け37℃にて72時間培養した。
【0054】培養後細胞をリン酸緩衝液(PBS)で洗
浄し、5mM EDTAを含むPBSを加え細胞を剥が
し、5% FBS、0.02% NaN3 添加PBSに
て1−2×106cells/mlの細胞懸濁液を調整した。続
いて細胞は抗HM1.24抗体をコーティングしたpa
nningプレート(後述)上で2時間清置し、プレー
トを5% FBS、0.02% NaN3 を含む3mlの
PBSで穏やかに3回洗浄した。洗浄後、プレート上に
結合した細胞から、Hirtの溶液(Hitt J., Mol.Bio
l. 26 : 365-369, 1983 )(0.6% SDS、10mM
EDTA)を用いてプラスミドDNAを回収した。回
収したプラスミドDNAは大腸菌内で増幅し、次のpa
nningに使用した。
【0055】Panningプレートの調製は次のよう
にして行った。3mlの抗HM1.24抗体溶液(10μ
g/ml in 50mM Tris−HCl、pH9.5)を6
0mmディッシュ(Falcon)に加え、室温にて2時
間清置し、0.15M NaClにて3回洗浄した後、
3mlの5% FBS、1mM EDTA、0.02%Na
3 添加PBSを加え、室温にて2時間清置しブロッキ
ングを行った。ブロッキング溶液を除去した後pann
ingプレートは使用するまで−20℃で保存した。
【0056】5×105 個のクローンを含むプラスミド
ライブラリー(ライブラリーA)を出発材料としてpa
nningを3回繰り返すことにより、約0.9kbp の
cDNAをインサートとして持つプラスミドDNAが濃
縮された。Dye Terminator Cycle Sequencing Kit (App
lied Biosystems )を用いて373Aもしくは377DNASe
quencer (Applied Biosystems)により塩基配列の決定
を行った結果、クローンP3.19は1,012bpのc
DNAから成り、180アミノ酸をコードするオープン
リーデングフレーム(23−549)を持つことが明ら
かとなった(図1及び図2)(配列番号:1)。このc
DNAより予想されるアミノ酸配列はタイプIIの膜タン
パクに特徴的な構造を示し、2箇所のN型糖鎖結合部位
を有していた。
【0057】4)免疫スクリーニング ライブラリーBは抗HM1.24抗体を用いた免疫スク
リーニングに供した。すなわち、1.5×105 個の独
立クローンを含むファージライブラリーを大腸菌NM5
22(Pharmacia Biotech )と共に寒天上に重層し、4
2℃にて3.5時間培養した。培養後、プレート上に1
0mM IPTGで前処置したニトロセルロースフィルタ
ー(Schleicher & Schuell)を重ね、さらに37℃にて
3時間培養した。Filterは0.05%(v/v)
Tween−20添加TBS(20mM Tris−HC
l、pH7.4、150mM NaCl)で洗浄した後、1
%(w/v)BSA添加TBSを加え、室温にて1時間
インキュベートしてブロッキングを行った。
【0058】ブロッキング後、抗HM1.24抗体溶液
(10μg/mlブロッキング緩衝液)を加え、室温にて
1時間インキュベートし、洗浄後5,000倍希釈した
アルカリホスファターゼ結合抗マウスIg抗血清(pico
Blue Immunoscreening kit;Stratagene)を加え、さら
に室温にて1時間インキュベートした。抗体と反応した
スポットは0.3mg/mlニトロブルーテトラゾリウム、
0.15mg/ml 5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルホスフェートを含む発色溶液(100mMTris−
HCl、pH9.5、100mM NaCl、5mM MgC
2 )にて発色させた。
【0059】免疫スクリーニングにより5個の陽性クロ
ーンが単離され、それら全てがP3.19の部分配列と
一致した(図3)。ホモロジー検索の結果、P3.19
は骨髄または滑膜ストローマ細胞に発現するBST−2
(Ishikawa J. ら、Genomics, 26;527-534, 1995 )の
塩基配列と同一のものであることが明らかとなった。二
通りのスクリーニング法により同一の分子が得られ、P
3.19がコードする膜タンパクはHM1.24抗原分
子であることを強く示唆している。
【0060】なお、前記ヒトHM1.24抗原タンパク
質と同一の配列を有するヒトタンパク質をコードするD
NAをpUCベクターのXbaI切断部位間に挿入した
プラスミドpRS38−pUC19を含有する大腸菌は
Escherichia coli DH5 α(pRS38-pUC19 )と命名さ
れ、平成5(1993)年10月5日に工業技術院生命
工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3
号)に寄託番号FERMBP−4434として、ブダペ
スト条約に基づき国際寄託されている。
【0061】5)FACS解析 さらに、P3.19によってコードされるタンパクが確
かに抗HM1.24抗体と結合するのかを確認するため
に、P3.19を導入したCHO形質転換細胞株を樹立
した。すなわち、P3.19クローンをエレクトロポレ
ーション法によりCHO細胞に導入した後、500μg
/mlのG418(GIBCO−BRL)の存在下で培養
し、HM1.24抗原発現CHO細胞株を得た。
【0062】1×106 個の培養細胞をFACS緩衝液
(PBS(−)/2% FCS/0.1% NaN3
に懸濁し、HM1.24抗体を添加し、氷中で30分間
反応した。FACS緩衝液で洗浄後、GAM−FITC
溶液(25μg/ml in FACS緩衝液;Becton Dicki
nson)で再懸濁し、さらに氷中で30分間反応した。F
ACS緩衝液で2回洗浄した後、600μlのFACS
緩衝液に再懸濁しFACScan(Becton Dickinson)
にて測定した。
【0063】なお、陰性対照抗体としてUPC10を用
いた。FACS解析の結果、P3.19を導入したCH
O細胞は抗HM1.24抗体と強く反応したのに対し、
コントロールの発現ベクターのみを導入したCHO細胞
(CHO/NEO)では有意な結合は認められなかった
(図4)。したがって、P3.19によってコードされ
るタンパク質は抗HM1.24抗体と結合することが確
認された。
【0064】6)免疫沈降 細胞はPBS(−)で2回洗浄した後、細胞溶解緩衝法
(50mM萌酸ナトリウム、150mM NaCl、0.5
%デオキシコール酸ナトリウム、1% Nonidet P-40、
0.1mg/mlフェニルメチルスルホニルフルオリド、プ
ロテアーゼ阻害剤カクテニル〔Boehringer Mannheim
〕)内で超音波破砕を行い、可溶化画分を得た。可溶
化画分は抗HM1.24抗体をコンジュゲートしたSeph
arose 4Bビーズに加えた。遠心後、沈殿物はSDS−P
AGE(12% gel)により分離し、PVDF膜に
転写した。PVDF膜は抗HM1.24抗体、続いてPO
D-anti-mouse IgGと反応させた後、ECLキット(Am
ersham)を用いて検出を行った。
【0065】KPMM2,RPMI8226及びU26
6の各種ミエローマ細胞株はHM1.24抗原を強く発
現し、これらの細胞溶解物を抗HM1.24抗体で免疫
沈降を行うと、分子量が約29〜33kDa のタンパクが
特異的に検出された(図5)。P3.19を導入したC
HO細胞株(CHO/HM)においても同様の実験を行
った結果、CHO/HM細胞においてもミエローマ細胞
株と同様に免疫沈降物が確認され(図5、レーン4)、
発現ベクターpCOS1のみを導入したコントロール細
胞(CHO/NEO)ではそのような免疫沈降物は確認
されなかった(図5、レーン5)。
【0066】P3.19は180アミノ酸からなる推定
分子量19.8kDa のタンパクをコードしており、2カ
所のN型糖鎖結合モチーフが存在している(図1)。従
って、免疫沈降により認められた分子量の異なったもの
の存在は、N型糖鎖の修飾の違いによることが考えられ
た。事実、免疫沈降物が数種のレクチンと結合すること
が確認されている。
【0067】参考例2マウス抗HM1.24モノクローナル
抗体産生ハイブリドーマの調製 Goto, T. et al., Blood (1994) 84, 1992-1930 に記載
の方法にて、マウス抗HM1.24モノクローナル抗体産生ハ
イブリドーマを調製した。ヒト多発性骨髄腫患者骨髄由
来の形質細胞株KPC-32(1x107 個)(Goto, T. et al.,
Jpn. J. Clin. Hematol. (11991) 32, 1400)をBALB/C
マウス(チャールスリバー製)の腹腔内に6 週間おきに
2回注射した。このマウスを屠殺する3 日前にマウスの
抗体産生価をさらに上昇させるために、1.5 x 106 個の
KPC-32をマウスの脾臓内に注射した(Goto, T. et al.,
Tokushima J. Exp. Med. (1990) 37, 89 )。マウスを
屠殺した後に脾臓を摘出し、Groth, de St. & Schreide
ggerの方法(Cancer Research (1981) 41, 3465 )に従
い摘出した脾臓細胞とミエローマ細胞SP2/0 を細胞融合
に付した。
【0068】KPC-32を用いたCell ELISA(Posner, M.
R. et al., J. Immunol. Methods (1982) 48, 23 )に
よりハイブリドーマ培養上清中の抗体のスクリーニング
を行った。5 x 104 個のKPC-32を50 ml のPBSに懸濁
し、96穴プレート(U 底型、Corning, Iwaki製)に分注
し37℃で一晩風乾した。1%ウシ血清アルブミン(BSA )
を含むPBS でブロックした後、ハイブリドーマ培養上清
を加え4℃にて2 時間インキュベートした。次いで、4
℃にて1 時間ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG ヤギ抗
体(Zymed 製)を反応させ、洗浄後室温にて30分間o-フ
ェニレンジアミン基質溶液(Sumitomo Bakelite 製)を
反応させた。
【0069】2N硫酸で反応を停止させ、ELISA reader
(Bio-Rad 製)で492nmにおける吸光度を測定した。ヒ
ト免疫グロブリンに対する抗体を産生するハイブリドー
マを除去するために、陽性ハイブリドーマ培養上清をヒ
ト血清にあらかじめ吸着させ、他の細胞株に対する反応
性をELISA にてスクリーニングした。陽性のハイブリド
ーマを選択し、種々の細胞に対する反応性をフローサイ
トメトリーで調べた。最後に選択されたハイブリドーマ
クローンを二度クローン化し、これをプリスタン処理し
たBALB/Cマウスの腹腔に注射して、腹水を取得した。
【0070】モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム
による沈澱とプロテインA アフィニティクロマトグラフ
ィーキット(Ampure PA 、Amersham製)によりマウス腹
水より精製した。精製抗体は、Quick Tag FITC結合キッ
ト(ベーリンガーマンハイム製)を使用することにより
FITC標識した。その結果、30のハイブリドーマクローン
が産生するモノクローナル抗体がKPC-32およびRPMI 822
6 と反応した。クローニングの後、これらのハイブリド
ーマの培養上清と他の細胞株あるいは末梢血単核球との
反応性を調べた。
【0071】このうち、3 つのクローンが形質細胞に特
異的に反応するモノクローナル抗体であった。これらの
3 つのクローンのうち、最もフローサイトメトリー分析
に有用であり、かつRPMI 8226 に対するCDC活性を有す
るハイブリドーマクローンを選択し、HM1.24と名付け
た。このハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体
のサブクラスを、サブクラス特異的抗マウスウサギ抗体
(Zymed 製)を用いたELISA にて決定した。抗HM1.24抗
体は、IgG2a κのサブクラスを有していた。抗HM1.24抗
体を産生するハイブリドーマHM1.24は、工業技術院生命
工学工業研究所(茨城県つくば市東1 丁目1 番3 号)
に、平成7 年9 月14日にFERM BP-5233としてブタペスト
条約に基づき国際寄託された。
【0072】実施例1HM1.24抗原遺伝子のプロ
モーター領域のクローニング これまでに解析した全てのミエローマ細胞でHM1.2
4抗原が強く発現し、HM1.24抗原の発現は多発性
骨髄腫の生理的な特性に深く関与している可能性が考え
られる。そこでHM1.24抗原発現調節機構の解明は
重要な課題であり、プロモーター領域遺伝子構造を明ら
かにした。
【0073】HM1.24抗原遺伝子のプロモーター領
域はPromoterFinder DNA Walking kit (Clontech)を用
いて単離した。Panning により単離したクローンP3.
19の5′−端塩基配列より2本のPCRプライマー;
HM1(5′−ATC CCC GTCTTC CAT GGG CAC TCT GCA−
3′)(配列番号:6)及びHM2(5′−ATA GTCATA
CGA AGT AGA TGC CAT CCA G −3′)(配列番号:
8)をデザインした。1回目のPCRではアダプターに
対するプライマーAP1(キット添付)とHM1プライ
マーを用いてキット添付マニュアルに準じて行い、PC
R産物は引き続きAP2プライマー(キット添付)とH
M2プライマーを用いたnested PCRに供した。最終的な
PCR産物は精製した後、pCRIIクローニングベクタ
ー(Invitrogen)にサブクローニングした。
【0074】プロモーター領域遺伝子はPCR法により
簡便に単離した。すなわち、約2.0kb,0.7kb,
0.3kbのPCR産物がそれぞれEcoRV,PvuII
およびDraIライブラリー(PromoterFinder Kit;Cl
ontech)から特異的に増幅された。制限酵素による切断
パターンよりそれぞれ同一のゲノムDNA由来のもので
あることが明らかになった(図6)。次にそれらの塩基
配列を決定した結果、cDNAの5′−端から1959
bp上流までの遺伝子配列が決定された(図7及び図8)
(配列番号:4)。既知の転写因子の結合モチーフ検索
を行った結果、AP−2、Sp1、NF−IL6、NF
−κB、STAT3またはISGF3等の転写調節エレ
メントが存在し、IL−6またはIFN−αといった炎
症性サイトカインの刺激により発現が調節されている可
能性が示唆された。
【0075】また、IL−6は骨髄腫細胞の増殖因子と
して働いていることが知られており、IL−6の下流で
働く転写因子であるNF−IL6およびSTAT3が骨
髄腫細胞におけるHM1.24抗原の発現調節に関与し
ている可能性が強く示唆された(図7及び図8)。転写
開始点はCapSwitch oligonucleotide (CapFnder Kit; C
lontech)を用いて増幅されたPCR産物の塩基配列よ
り推定し、その上流−27位にTATAbox様配列
(TAATAAA)が認められた(図7及び図8)。
【0076】実施例2HM1.24抗原ゲノムDNA
のクローニング HM1.24抗原ゲノムDNAはヒトゲノムDNAライ
ブラリー(PromoterFinder DNA walking kit;Clontec
h)もしくは末梢血より調製したヒトゲノムDNA(Clo
ntech)より図9に示す各PCRプライマーを用いて増
幅した。PCR産物はそれぞれ精製した後pCRIIベク
ターにサブクローニングし、塩基配列の決定を行った。
【0077】HM1.24抗原をコードしているゲノム
DNAは4本の断片に分け、ヒト胎盤より調製したヒト
ゲノムDNAライブラリー(PromoterFinder Kit;Clon
tech)もしくはヒト末梢血より調製したヒトゲノムDN
Aより増幅した(図9)。それらの塩基配列を確認した
後、HM1.24抗原cDNAの塩基配列と比較した結
果、HM1.24抗原遺伝子は4つのエクソンにより構
成され、850bp,183bpおよび307bpの3つのイ
ントロンが存在した(図10)。
【0078】しかしながら、ヒト胎盤組織より調製した
ヒトゲノムDNAライブラリーからはイントロン3が欠
如した3エクソンからなる遺伝子のみ増幅され、エクソ
ン・イントロン構造の異なるゲノム遺伝子の存在が示唆
された。いずれの構造においても、HM1.24抗原の
細胞外領域に存在する2カ所のN型糖鎖結合部位ならび
に3カ所のシステイン残基は全てエクソン1に存在した
(図11及び図12)(配列番号:2)。
【0079】実施例3HM1.24抗原スプライシン
グバリアントの確認 HM1.24抗原にスプライシングバリアントが存在す
るのかを確認するために、前述の方法によりヒト骨髄腫
細胞株KPMM2より調製したcDNAを鋳型として用
い、PCR法によりHM1.24抗原cDNAを増幅し
た。PCRに用いたセンスプライマーBST2−N(配
列番号17;ATG GCA TCT ACT TCG TATGAC )は今回単
離したP3.19(配列番号1)の塩基10〜30に対
応し、アンチセンスプライマーS3(配列番号18;AA
C CGT GTT GCC CCATGA )はP3.19の塩基641〜
658に対応している。
【0080】PCRにより増幅された産物はクローニン
グベクターPcrii (Invitrogen)にサブクローニング
し、得られた独立のクローンからプラスミドDNAを回
収した結果、約650bpと約550bpの2種類の異なる
サイズのインサートが認められた。それぞれ塩基配列を
決定した結果、約650bpのインサートはP3.19と
同一の配列を示したが、約550bpのインサートはP
3.19の塩基294〜422に相当する部分の欠損が
認められた(配列番号19)。欠損が認められた部位は
ヒトHM1.24ゲノムDNAのエクソン2,3に相当
し、スプライシングの違いによるバリアントの存在が示
された。
【0081】実施例4HM1.24遺伝子のポリモル
フィズムの解析 HM1.24遺伝子に見いだされたポリモルフィズムに
関して、多発性骨髄腫との関連を検討した。健常人末梢
血は日本赤十字徳島血液センターより献血材料のバフィ
ーコートの提供を受けた。骨髄腫患者については徳島大
学第一内科及びその関連病院の患者より末梢血または骨
髄液を採取した。血液サンプルはFicoll-Conrey 比重遠
心法にて単核細胞を分離した。骨髄腫細胞株は10%牛
胎児血清を含むRPMI1640培地(GIBCO-BRL, Roc
kville MD U.S.A.)にて5%炭酸ガス恒温槽37℃中で
培養した。末梢血単核細胞または骨髄腫細胞株をDNA
zol試薬(GIBCO−BRL)を用い、proto
colに従って処理し、細胞からゲノムDNAを抽出し
た。
【0082】塩基配列はPCR−direct sequencing 法
により決定した。5′プロモーター領域はプライマー6
S(TCCATAGTCCCCTCGGTGG)(配列番号:22)およびB
ST2B(ATAGTCATACGAAGTAGATGCCATCCAG)(配列番号:
23)を用い、ampliTaq DNApolymerase(Perkin-Elme
r、千葉)によるPCR(94℃1分、55℃1分、7
2℃1分を30サイクル)を行った。またHMコード領
域はプライマーHMP2K(AAAGGTACCAGCTGTCTTTCTGTC
TGTC)(配列番号:24)およびBST2−R4(GTGCTC
TCCCCGCTAACC)(配列番号:25)を用い、LA Taq DNA P
olymerase(宝酒造、大津)によるPCRを行った。反応
液を鋳型として、さらにプライマー8S(GGACGTTTCCTA
TGCTAA)(配列番号:26)及びBST2−R1(AAAGCG
GCCGCTCATCACTGCAGCAGAGCGCTGAG) (配列番号:27)を
用い、Ex Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造)によるP
CRを行った。
【0083】反応液をQIA Quick PCR Purification Kit
(QIAGEN、東京)にて精製し、得られたPCRフラグメ
ントを鋳型とし、5′プロモーター領域では6Sまたは
BST2B,HMコード領域は8S, HMINTIF
(AGGGGAACTCACCAGACC)(配列番号:28)、HMEX2
F(ATGGCCCTAATGGCTTCC)(配列番号:29)、HMEX
3F(CATTAAACCATAAGCTTCAGG) (配列番号:30)、H
MEX2R(CCCTCAAGCTCCTCCACT)(配列番号:31)、
またはBST2−R1をプライマーとしてBigDye Termi
nator Cycle Sequencing Kit (Perkin-Elmer) にて反応
した。塩基配列の決定はABI377 DNA Sequencer (Perkin
-Elmer) により行った。
【0084】HM1.24遺伝子の開始コドン上流20
塩基対付近の8塩基対欠失頻度はPCRにより検出し
た。すなわち、プライマー8S及びBST2−R3(GA
CGGATCCTAAAGCTTACAGCGCTTATC) (配列番号:32)を用
い、ampliTaq DNAポリメラーゼ(Perkin-Elmer)による
PCR(94℃1分、55℃1分、72℃1分を30サ
イクル)を行った。反応液を4%アガロースゲルにて電
気泳動し、エチジウムブロマイド染色により検出した。
【0085】HM1.24遺伝子5′プロモーター領域
のポリモルフィズム 健常人および患者検体についてHM1.24遺伝子5′
プロモーター領域の塩基配列を決定した。結果を図14
〜図18(配列番号:33)に示した。下線を引いた図
14の187、262及び323に塩基置換並びに図1
4の360付近及び図15の555付近に欠失のある検
体が認められ、また366〜558の間が解読不能な検
体が存在した。
【0086】図14〜図18(配列番号:33)に記載
した配列をAタイプ、上記の塩基置換・欠失のある変異
タイプをBタイプとすると、366〜558の間が解読
不能な検体はAとBのヘテロ接合体(AB)であり、A
またはBタイプに解読できた検体はAのホモ接合体(A
A)あるいはBのホモ接合体(BB)であると考えられ
る。上述のポリモルフィズムの他に、骨髄腫細胞株HS
−sultanでは二重下線の部分がタンデムに19bp
挿入していることも明らかにした(Mタイプ)。
【0087】HM1.24遺伝子のポリモルフィズム ゲノム遺伝子領域についてAAタイプの細胞株(U26
6,HS−sultan)およびBBタイプの健常人検
体2例について塩基配列を決定した。この結果、Bタイ
プの配列ではイントロン3の2315付近でcが3塩基
欠失していることが明らかになったが、コード領域には
全く変異は認められなかった。
【0088】A,Bタイプの遺伝子頻度 ポリモルフィズムと疾患感受性について検討した。HM
1.24遺伝子の開始コドン上流20塩基対付近の8塩
基対欠失をPCRにより検出した結果、健常人94例と
骨髄腫患者46例の間にポリモルフィズムの頻度に差は
見いだされなかった(表1)。健常人、骨髄腫患者とも
にAタイプの遺伝子が多く、およそA:B=2:1でこ
れらの遺伝子が分布していることが判明した。細胞株に
ついては11例中9例がAAタイプで、Aタイプに偏り
があった。HM1.24プロモーター領域のポリモルフ
ィズムに骨髄腫疾患感受性との関連は認められなかっ
た。
【0089】
【表1】
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、骨髄腫細胞すべてに高
発現しているHM1.24抗原のゲノム遺伝子を得るこ
とができた。HM1.24抗原をコードするゲノム遺伝
子はHM1.24抗原の解析に有用である。また、HM
1.24抗原は強く発現されていることから、そのプロ
モーター領域は強いプロモーター活性を有していると考
えられ、有用遺伝子の発現に有用である。
【0091】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha <120> Genomic Gene Coding for HM1.24 Antigenic Protein and P romoter Therefor <130> F924 <150> JP 10-060617 JP 10-093883 <151> 1998-02-25 1998-03-24 <160> 33 <210> 1 <211> 1014 <212> DNA <213> Homosapiens <223> cDNA coding for HM1.24 antigenic protein <400> 1 gaattcggca cgagggatct gg atg gca tct act tcg tat gac tat tgc aga 52 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asp Tyr Cys Arg 1 5 10 gtg ccc atg gaa gac ggg gat aag cgc tgt aag ctt ctg ctg ggg ata 100 Val Pro Met Glu Asp Gly Asp Lys Arg Cys Lys Leu Leu Leu Gly Ile 15 20 25 gga att ctg gtg ctc ctg atc atc gtg att ctg ggg gtg ccc ttg att 148 Gly Ile Leu Val Leu Leu Ile Ile Val Ile Leu Gly Val Pro Leu Ile 30 35 40 atc ttc acc atc aag gcc aac agc gag gcc tgc cgg gac ggc ctt cgg 196 Ile Phe Thr Ile Lys Ala Asn Ser Glu Ala Cys Arg Asp Gly Leu Arg 45 50 55 gca gtg atg gag tgt cgc aat gtc acc cat ctc ctg caa caa gag ctg 244 Ala Val Met Glu Cys Arg Asn Val Thr His Leu Leu Gln Gln Glu Leu 60 65 70 acc gag gcc cag aag ggc ttt cag gat gtg gag gcc cag gcc gcc acc 292 Thr Glu Ala Gln Lys Gly Phe Gln Asp Val Glu Ala Gln Ala Ala Thr 75 80 85 90 tgc aac cac act gtg atg gcc cta atg gct tcc ctg gat gca gag aag 340 Cys Asn His Thr Val Met Ala Leu Met Ala Ser Leu Asp Ala Glu Lys 95 100 105 gcc caa gga caa aag aaa gtg gag gag ctt gag gga gag atc act aca 388 Ala Gln Gly Gln Lys Lys Val Glu Glu Leu Glu Gly Glu Ile Thr Thr 110 115 120 tta aac cat aag ctt cag gac gcg tct gca gag gtg gag cga ctg aga 436 Leu Asn His Lys Leu Gln Asp Ala Ser Ala Glu Val Glu Arg Leu Arg 125 130 135 aga gaa aac cag gtc tta agc gtg aga atc gcg gac aag aag tac tac 484 Arg Glu Asn Gln Val Leu Ser Val Arg Ile Ala Asp Lys Lys Tyr Tyr 140 145 150 ccc agc tcc cag gac tcc agc tcc gct gcg gcg ccc cag ctg ctg att 532 Pro Ser Ser Gln Asp Ser Ser Ser Ala Ala Ala Pro Gln Leu Leu Ile 155 160 165 170 gtg ctg ctg ggc ctc agc gct ctg ctg cag tgagatccca ggaagctggc 582 Val Leu Leu Gly Leu Ser Ala Leu Leu Gln 175 180 acatcttgga aggtccgtcc tgctcggctt ttcgcttgaa cattcccttg atctcatcag 642 ttctgagcgg gtcatggggc aacacggtta gcggggagag cacggggtag ccggagaagg 702 gcctctggag caggtctgga ggggccatgg ggcagtcctg ggtgtgggga cacagtcggg 762 ttgacccagg gctgtctccc tccagagcct ccctccggac aatgagtccc ccctcttgtc 822 tcccaccctg agattgggca tggggtgcgg tgtggggggc atgtgctgcc tgttgttatg 882 ggtttttttt gcgggggggg ttgctttttt ctggggtctt tgagctccaa aaaaataaac 942 acttcctttg agggagagca caccttaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaattc 1002 gggcggccgc ca 1014 <210> 2 <211> 2337 <212> DNA <213> Homosapiens <220> <221> exon <222> (51)…(335) <220> <221> intron <222> (336) …(1188) <220> <221> exon <222> (1189)…(1255) <220> <221> intron <222> (1256)…(1436) <220> <221> exon <222> (1437)…(1497) <220> <221> intron <222> (1498)…(1804) <220> <221> exon <222> (1805)…(1931) <223> Nucleic requence of genomic DNA coding for HM.24 antigenic protein <400> 2 ccctccccta actccaggcc agactccttt cagctaaagg ggagatctgg atg gca 56 Met Ala 1 tct act tcg tat gac tat tgc aga gtg ccc atg gaa gac ggg gat aag 104 Ser Thr Ser Tyr Asp Tyr Cyr Arg Val Pro Met Glu Asp Gly Asp Lys 5 10 15 cgc tgt aag ctt ctg ctg ggg ata gga att ctg gtg ctc ctg atc atc 152 Arg Cys Lys Leu Leu Leu Gly Ile Gly Ile Leu Val Leu Leu Ile Ile 20 25 30 gtg att ctg ggg gtg ccc ttg att atc ttc acc atc aag gcc aac agc 200 Val Ile Leu Gly Val Pro Leu Ile Ile Phe Thr Ile Lys Ala Asn Ser 35 40 45 50 gag gcc tgc cgg gac ggc ctt cgg gca gtg atg gag tgt cgc aat gtc 248 Glu Ala Cys Arg Asp Gly Leu Arg Ala Val Met Glu Cys Arg Asn Val 55 60 65 acc cat ctc ctg caa caa gag ctg acc gag gcc cag aag ggc ttt cag 296 Thr His Leu Leu Gln Gln Glu Leu Thr Glu Ala Gln Lys Gly Phe Gln 70 75 80 gat gtg gag gcc cag gcc gcc acc tgc aac cac act gtg gtaagctcct 345 Asp Val Glu Ala Gln Ala Ala Thr Cys Asn His Thr Val 85 90 95 caactccttt ggatggccta gtactaggcg gtgggaggga caagaatctc tccccagaaa 405 tctgacccag ggtgggtctc cagggagatg caggggaggt cctgaaactg ctcctgggcc 465 cccacatcaa gggacctagg ttcccctacc agggtttgtg ggcccctaac ccagtccagg 525 gcactggtgt aggggcaggg tgttaaaact ctccagatcc cccaaatcgg ggacctcagt 585 atccccctgg gacttaggtg aatttataaa ttctttccag ggcactggtg tcgggggcct 645 tgaaactcct cgtgggcacc agtcctgggg gagtgaaaat ccctattcag ggttgaaggg 705 ggacctcacc agaccctgaa aaagggggct tttgaaattt tcacttcatc cctaagaaac 765 tgaaatattc acctgggtcc tgatatgggg gatcttgaaa ctctcgctgg gcatgtcact 825 tgggcgggga aatcccactg cattctggat ttggtagggc cctctaactt ttcttgggcc 885 attgctcagg caatctggaa atgtccacta aactttggtt atcgatagcc tccaagtttc 945 cacgtggggt ggcctcaaaa ctcccatttt gaggacccac atgcttatgg gtggccctgg 1005 gagagtgtgt ggttgtggct gttctttaag gttggagacc atggtgcaga gagggttgga 1065 agaaaacctg aaaggggttt gcatttaagc ccctctgtcc ccaggaccta gggaggaggc 1125 ccaggtccca ggggcagcag ccaaactccc caggccaaaa ccccagattc taactcttct 1185 tag atg gcc cta atg gct tcc ctg gat gca gag aag gcc caa gga caa 1233 Met Ala Leu Met Ala Ser Leu Asp Ala Glu Lys Ala Gln Gly Gln 100 105 110 aag aaa gtg gag gag ctt gag g gtgagaaagg gagaagggag agggccgggg 1285 Lys Lys Val Glu Glu Leu Glu G 115 aggggtgagt caggtatgga agagggggtg ggggcaggga gaccagggct ggaggttggg 1345 gtaaggggga ggttctgtcc cagagtggag cagggcccca gcatggccac atgctgaccc 1405 gccccctgtt tctgtcctcc caccctacca g ga gag atc act aca tta aac cat 1459 ly Glu Ile Thr Thr Leu Asn His 120 125 aag ctt cag gac gcg tct gca gag gtg gag cga ctg ag gtcagagata 1507 Lys Leu Gln Asp Ala Ser Ala Glu Val Glu Arg Leu Ar 130 135 gccttccccc gctaccctcc acctgccaca ttcctctcac ccccacatcc ctagcccaag 1567 acccaggatc tcctttgctc ccaaaatccc cattgcccca agggataaag tttgagtccc 1627 acaaaaggat aacttagccc ctagggtcac agagccatgg gtggccgctg tccattccct 1687 ccccggtgac ttggattggg gcggtgcggg gggaactccc gggggcggtg ggcttacagg 1747 gagggcggca ggagccagga cgagcagatg cctgatttgc ccccatctgt accgcag a 1805 g aga gaa aac cag gtc tta agc gtg aga atc gcg gac aag aag tac tac 1853 Arg Glu Asn Gln Val Leu Ser Val Arg Ile Ala Asp Lys Lys Tyr Tyr 140 145 150 ccc agc tcc cag gac tcc agc tcc gct gcg gcg ccc cag ctg ctg att 1901 Pro Ser Ser Gln Asp Ser Ser Ser Ala Ala Ala Pro Gln Leu Leu Ile 155 160 165 170 gtg ctg ctg ggc ctc agc gct ctg ctg cag tgagatccca ggaagctggc 1951 Val Leu Leu Gly Leu Ser Ala Leu Leu Gln 175 180 acatcttgga aggtccgtcc tgctcggctt ttcgcttgaa cattcccttg atctcatcag 2011 ttctgagcgg gtcatggggc aacacggtta gcggggagag cacggggtag ccggagaagg 2071 gcctctggag caggtctgga ggggccatgg ggcagtcctg ggtgtgggga cacagtcggg 2131 ttgacccagg gctgtctccc tccagagcct ccctccggac aatgagtccc ccctcttgtc 2191 tcccaccctg agattgggca tggggtgcgg tgtggggggc atgtgctgcc tgttgttatg 2251 ggtttttttt gcgggggggg ttgctttttt ctggggtctt tgagctccaa aaaaataaac 2311 acttcctttg agggagagca cacctt 2337 <210> 3 <211> 180 <212> PRT <213> Homosapiens <223> Amino acid requence of HM1.24 antigenic protein <400> 3 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asp Tyr Cys Arg Val Pro Met Glu Asp Gly 1 5 10 15 Asp Lys Arg Cys Lys Leu Leu Leu Gly Ile Gly Ile Leu Val Leu Leu 20 25 30 Ile Ile Val Ile Leu Gly Val Pro Leu Ile Ile Phe Thr Ile Lys Ala 35 40 45 Asn Ser Glu Ala Cys Arg Asp Gly Leu Arg Ala Val Met Glu Cys Arg 50 55 60 Asn Val Thr His Leu Leu Gln Gln Glu Leu Thr Glu Ala Gln Lys Gly 65 70 75 80 Phe Gln Asp Val Glu Ala Gln Ala Ala Thr Cys Asn His Thr Val Met 85 90 95 Ala Leu Met Ala Ser Leu Asp Ala Glu Lys Ala Gln Gly Gln Lys Lys 100 105 110 Val Glu Glu Leu Glu Gly Glu Ile Thr Thr Leu Asn His Lys Leu Gln 115 120 125 Asp Ala Ser Ala Glu Val Glu Arg Leu Arg Arg Glu Asn Gln Val Leu 130 135 140 Ser Val Arg Ile Ala Asp Lys Lys Tyr Tyr Pro Ser Ser Gln Asp Ser 145 150 155 160 Ser Ser Ala Ala Ala Pro Gln Leu Leu Ile Val Leu Leu Gly Leu Ser 165 170 175 Ala Leu Leu Gln 180 <210> 4 <211> 2061 <212> DNA <213> Homosapiens <220> <221> promoter <222> (1) …(2040) <220> <221> CDS <222> (2041)…(2061) <223> DNA fragnt cotus aivy promoter regien of HM1.24 antigenic protein ghe <400> 4 actaaaagtc tctgatatgc agaaataatg gcataagctg tctttctgtc tgtcccctct 60 ctctctctct gcctcggctg ccaggcaggg aagggccccc tgtccagtgg acacgtgacc 120 cacatgacct tacctatcat tggagatgac tcacactctt taccctgccc cttttgcttt 180 gtatccaata aataacagca cagccagaca ttcggggcca ctaccagtct ccgcgcattg 240 ctggtagtgg tcccccgggc ccagctgtct tttcttttat ctcttcgtct tgtgtcttta 300 tttctacact ctctcgtcgc cgcacacagg gagagaccca ctgaccctgt ggggctggtc 360 cctacagtaa ttttaaaggg aagagcaaca aactttcggt ttgcagggct gggactgttt 420 acagctgcaa aatttagaga ggacatcaat ctattattat ccacatttta cagctgggga 480 aatcaatgct aagagaggaa attcatttgc ccagaggtgc accaccctgg cctccaatgt 540 gcaattcatg caattgtgat ttccgacctg gtcccaaact aaccctaaag ttagcaggcc 600 agaacagtgc tgctcaaata agtcagctta gtcaaataag tcaggcaaag gtcgtgtctt 660 tgcacctgga gtcctggcca ggctggtagg tccctcctcc tgggacaagt tcaccctcag 720 aattttcagc aagatcatct cccacagctt gttaattggt tcttggttct aagtgatttt 780 tttgtttatt ggtttaagag atgggatccc actctatcac ccaggcttga gtgccgtggc 840 acaatcatag ctcgctgcag cctcaaactc ctgggctcga gtgatcctcc tgcctcagcc 900 tcccagcctc agcctgggac cacaggcatg taccaccatg cctggctcta agtggcttta 960 atggggtcct tctgagggat gttggagtca gggcctgggg ggagttcccc aggccttctg 1020 ggaggcctgg gctctggact tgacctcgcc tactgtctgg ccctgctgaa aagaaaaaaa 1080 aacatggaaa tggcagacct aacagaatct gggctgtggt caggatgtgg ctgaagaagc 1140 cacaagaaaa acatgcagtc ccctttcagc ggtcatgccc agcagttggg tgccgataat 1200 gggcctgatt tcctgtagga agccctggct ctcttggcca catggacagt gtctgaggct 1260 ggccctgtta ttcccctttg cagatgaaga aacaggctca gagagtttac ctggtatcct 1320 ggagtcccag gagcactttt tctggaagta ggagcttgtt tcctgcaggt gccaagacag 1380 agaccgacat tgtttgttgg ctgggtcggt ctcccagttt tcagctggct ccagtctcac 1440 ctgttgctca cacaccctcc atgtctccca tagtcccctc ggtggggaca gaggcactgg 1500 atgaagccct gctcgtcacc acagagacac ctgaacacaa aaaccagtcc ctggggtcag 1560 acccaggccc cgcccccaga cccaggccct gccctcactc caccacgcaa ctgtgcaacc 1620 tcagtttccc caggtggaga ccggaccaac aatgatggcc tctgcctctt caggtcatag 1680 tacagatgaa tacaggctgg cacggcctag gcactcagta acacacggca gaggcacagg 1740 gacttaagat ggagtgtccc aggcagccac agttggctgg cacccagttg ggaagggccc 1800 aagggctttt aaagcagggt gaaaaaaaaa gcccacctcc tttctgggaa actgaaactg 1860 aaaacctaat taatcctctg cctgtaggtg cctcatgcaa gagctgctgg tcagagcact 1920 tcctggaact tgctattggt caggacgttt cctatgctaa taaaggggtg gcccgtagaa 1980 gattccagca ccctccccta actccaggcc agactccttt cagctaaagg ggagatctgg 2040 atg gca tct act tcg tat gac 2061 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asp 5 <210> 5 <211) 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 5 gtaatacgac tcactatagg gc 22 <210> 6 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <223> Primer <400> 6 atccccgtct tccatgggca ctctgca 27 <210> 7 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 7 actatagggc acgcgtggt 19 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 8 atagtcatac gaagtagatg ccatccag 28 <210> 9 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 9 actatagggc acgcgtggt 19 <210> 10 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <223> Primer <400> 10 cctcgctgtt ggccttgatg gtgaa 25 <210> 11 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 11 gccaacagcg aggcctgc 18 <210> 12 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 12 gcatccaggg aagccatt 18 <210> 13 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 13 actccccagg ccaaaacc 18 <210> 14 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 14 cgcgtcctga agcttatggt tt 22 <210> 15 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 15 gcgtctgcag cggtggag 18 <210> 16 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 16 cgaaaagccg agcaggac 18 <210> 17 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 17 atggcatcta cttcgtatga c 21 <210> 18 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 18 aaccgtgttg ccccatga 18 <210> 19 <211> 471 <212> DNA <213> Homosapience <223> cDNA coding for a splicing variant of human HM1.24 antiguenic protein <400> 19 atg gca tct act tcg tat gac tat tgc aga gtg ccc atg gaa gac ggg 48 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asn Tyr Cys Arg Val Pro Met Glu Asp Gly 1 5 10 15 gat aag cgc tgt aag ctt ctg ctg ggg ata gga att ctg gtg ctc ctg 96 Asp Lys Arg Cys Lys Leu Leu Leu Gly Ile Gly Ile Leu Val Leu Leu 20 25 30 atc atc gtg att ctg ggg gtg ccc ttg att atc ttc acc atc aag gcc 144 Ile Ile Val Ile Leu Gly Val Pro Leu Ile Ile Phe Thr Ile Lys Ala 35 40 45 aac agc gag gcc tgc cgg gac ggc ctt cgg gca gtg atg gag tgt cgc 192 Asn Ser Glu Ala Cys Arg Asp Gly Leu Arg Ala Val Met Glu Cys Arg 50 55 60 aat gtc acc cat ctc ctg caa caa gag ctg acc gag gcc cag aag ggc 240 Asn Val Thr His Leu Leu Gln Gln Glu Leu Thr Glu Ala Gln Lys Gly 65 70 75 80 ttt cag gat gtg gag gcc cag gcc gcc acg tgc aac cac act gtg aag 288 Phe Gln Asp Val Glu Ala Gln Ala Ala Thr Cys Asn His Thr Val Lys 85 90 95 aga aaa cca ggt ctt aag cgt gag aat cgc gga caa gaa gta cta ccc 336 Arg Lys Pro Gly Leu Lys Arg Glu Asn Arg Gly Gln Glu Val Leu Pro 100 105 110 cag ctc cca gga ctc cag ctc cgc tgc ggc gcc cca gct gct gat tgt 384 Gln Leu Pro Gly Leu Gln Leu Arg Cys Gly Ala Pro Ala Ala Asp Cys 115 120 125 gct gct ggg cct cag cgc tct gct gca gtg aga tcc cag gaa gct ggc 432 Ala Ala Gly Pro Gln Arg Ser Ala Ala Val Arg Ser Gln Glu Ala Gly 130 135 140 aca tct tgg aag gtc cgt cct gct cgg ctt ttc gct tga 471 Thr Ser Trp Lys Val Arg Pro Ala Arg Leu Phe Ala 145 150 155 <210> 20 <211> 156 <212> PRT <213> Homosapiens <223> Amino acid requence of a splicing variant of human HM.24 antigenic protein <400> 20 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asn Tyr Cys Arg Val Pro Met Glu Asp Gly 1 5 10 15 Asp Lys Arg Cys Lys Leu Leu Leu Gly Ile Gly Ile Leu Val Leu Leu 20 25 30 Ile Ile Val Ile Leu Gly Val Pro Leu Ile Ile Phe Thr Ile Lys Ala 35 40 45 Asn Ser Glu Ala Cys Arg Asp Gly Leu Arg Ala Val Met Glu Cys Arg 50 55 60 Asn Val Thr His Leu Leu Gln Gln Glu Leu Thr Glu Ala Gln Lys Gly 65 70 75 80 Phe Gln Asp Val Glu Ala Gln Ala Ala Thr Cys Asn His Thr Val Lys 85 90 95 Arg Lys Pro Gly Leu Lys Arg Glu Asn Arg Gly Gln Glu Val Leu Pro 100 105 110 Gln Leu Pro Gly Leu Gln Leu Arg Cys Gly Ala Pro Ala Ala Asp Cys 115 120 125 Ala Ala Gly Pro Gln Arg Ser Ala Ala Val Arg Ser Gln Glu Ala Gly 130 135 140 Thr Ser Trp Lys Val Arg Pro Ala Arg Leu Phe Ala 145 150 155 <210> 21 <211> 7 <212> PRT <213> Homosapiens <223> N-terminal partial amino acid requence of HM1.24 antigenic protein <400> 21 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asp 1 5 <210> 22 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 22 tccatagtcc cctcggtgg 19 <210> 23 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <223> Primer <400> 23 atagtcatac gaagtagatg ccatccag 28 <210> 24 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 24 aaaggtacca gctgtctttc tgtctgtc 28 <210> 25 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 25 gtgctctccc cgctaacc 18 <210> 26 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 26 ggacgtttcc tatgctaa 18 <210> 27 <211> 35 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 27 aaagcggccg ctcatcactg cagcagagcg ctgag 35 <210> 28 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <223> Primer <400> 28 aggggaactc accagacc 18 <210> 29 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 29 atggccctaa tggcttcc 18 <210> 30 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 30 cattaaacca taagcttcag g 21 <210> 31 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <223> Primer <400> 31 ccctcaagct cctccact 18 <210> 32 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer <400> 32 gacggatcct aaagcttaca gcgcttatc 29 <210> 33 <211> 2456 <212> DNA <213> Homosapiens <220> <221> exon <222> (576) …(860) <220> <221> intron <222> (861) …(1713) <220> <221> exon <222> (1714)…(1781) <220> <221> intron <222> (1782)…(1961) <220> <221> exon <222> (1962)…(2022) <220> <221> intron <222> (2023)…(2329) <220> <221> exon <222> (2330)…(2456) <223> Nucleic requence of genomic DNA coding for HM.24 antigenic protein <400> 33 tcccatagtc ccctcggtgg ggacagaggc actggatgaa gccctgctcg tcaccacaga 60 gacacctgaa cacaaaaacc agtccctggg gtcagaccca ggccccgccc ccagacccag 120 gccctgccct cactccacca cgcaactgtg caacctcagt ttccccaggt ggagaccgga 180 ccaacaatga tggcctctgc ctcttcaggt catagtacag atgaatacag gctggcacgg 240 cctaggcact cagtaacaca cggcagaggc acagggactt aagatggagt gtcccaggca 300 gccacagttg gctggcaccc agttgggaag ggcccaaggg cttttaaagc agggtgaaaa 360 aaaaagccca cctcctttct gggaaactga aactgaaaac ctaattaatc ctctgcctgt 420 aggtgcctca tgcaagagct gctggtcaga gcacttcctg gaacttgcta ttggtcagga 480 cgtttcctat gctaataaag gggtggcccg tagaagattc cagcaccctc ccctaactcc 540 aggccagact cctttcagct aaaggggaga tctgg atg gca tct act tcg tat gac 596 Met Ala Ser Thr Ser Tyr Asp 1 5 tat tgc aga gtg ccc atg gaa gac ggg gat aag cgc tgt aag ctt ctg 644 Tyr Cys Arg Val Pro Met Glu Asp Gly Asp Lys Arg Cys Lys Leu Leu 10 15 20 ctg ggg ata gga att ctg gtg ctc ctg atc atc gtg att ctg ggg gtg 692 Leu Gly Ile Gly Ile Leu Val Leu Leu Ile Ile Val Ile Leu Gly Val 25 30 35 ccc ttg att atc ttc acc atc aag gcc aac agc gag gcc tgc cgg gac 740 Pro Leu Ile Ile Phe Thr Ile Lys Ala Asn Ser Glu Ala Cys Arg Asp 40 45 50 55 ggc ctt cgg gca gtg atg gag tgt cgc aat gtc acc cat ctc ctg caa 788 Gly Leu Arg Ala Val Met Glu Cys Arg Asn Val Thr His Leu Leu Gln 60 65 70 caa gag ctg acc gag gcc cag aag ggc ttt cag gat gtg gag gcc cag 836 Gln Glu Leu Thr Glu Ala Gln Lys Gly Phe Gln Asp Val Glu Ala Gln 75 80 85 gcc gcc acc tgc aac cac act gtg gtaagctcct caactccttt ggatggccta 890 Ala Ala Thr Cys Asn Hrs Thr Val 90 95 gtactaggcg gtgggaggga caagaatctc tccccagaaa tctgacccag ggtgggtctc 950 cagggagatg caggggaggt cctgaaactg ctcctgggcc cccacatcaa gggacctagg 1010 ttcccctacc agggtttgtg ggcccctaac ccagtccagg gcactggtgt aggggcaggg 1070 tgttaaaact ctccagatcc cccaaatcgg ggacctcagt atccccctgg gacttaggtg 1130 aatttataaa ttctttccag ggcactggtg tcgggggcct tgaaactcct cgtgggcacc 1190 agtcctgggg gagtagaaat ccctattcag ggttgaaggg ggacctcacc agaccctgaa 1250 aaagggggct tttgaaattt tcacttcatc cctaagaaac tgaaatattc acctgggtcc 1310 tgatatgggg gatcttgaaa ctctcgctgg gcatgtcact tgggcgggga aatcccactg 1370 cattctggat ttggtagggc cctctaactt ttcttgggcc attgctcagg caatctggaa 1430 atgtccacta aactttggtt atcgatagcc tccaagtttc cacgtggggt ggcctcaaaa 1490 ctcccatttt gaggacccac atgcttatgg gtggccctgg gagagtgtgt ggttgtggct 1550 gttctttaag gttggagacc atggtgcaga gagggttgga agaaaacctg aaaggggttt 1610 gcatttaagc ccctctgtcc ccaggaccta gggaggaggc ccaggtccca ggggcagcag 1670 ccaaactccc caggccaaaa ccccagattc taactcttct tag atg gcc cta atg 1725 Met Ala Leu Met gct tcc ctg gat gca gag aag gcc caa gga caa aag aaa gtg gag gag 1773 Ala Ser Leu Asp Ala Glu Lys Ala Gln Gly Gln Lys Lys Val Glu Glu 100 105 110 115 ctt gag gg tgagaaaggg agaagggaga gggccgggga ggggtgagtc aggtatggaa 1831 Leu Glu Gl gagggggtgg gggcagggag accagggctg gaggttgggg taagggggag gttctgtccc 1891 agagtggagc agggccccag catggccaca tgctgacccg ccccctgttt ctgtcctccc 1951 accctaccag g a gag atc act aca tta aac cat aag ctt cag gac gcg 1999 y Glu Ile Thr Thr Leu Asn His Lys Leu Gln Asp Ala 120 125 130 tct gca gag gtg gag cga ctg ag gtcagagata gccttccccc gctaccctcc 2052 Ser Ala Glu Val Glu Arg Leu Ar 135 acctgccaca ttcctctcac ccccacatcc ctagcccaag acccaggatc tcctttgctc 2112 ccaaaatccc cattgcccca agggataaag tttgagtccc acaaaaggat aacttagccc 2172 ctagggtcac agagccatgg gtggccgctg tccattccct ccccggtgac ttggattggg 2232 gcggtgcggg gggaactccc gggggcggtg ggcttacagg gagggcggca ggagccagga 2292 cgagcagatg cctgatttgc ccccatctgt accgcag a aga gaa aac cag gtc 2345 g Arg Glu Asn Gln Val 140 tta agc gtg aga atc gcg gac aag aag tac tac ccc agc tcc cag gac 2393 Leu Ser Val Arg Ile Ala Asp Lys Lys Tyr Tyr Pro Ser Ser Gln Asp 145 150 155 tcc agc tcc gct gcg gcg ccc cag ctg ctg att gtg ctg ctg ggc ctc 2441 Ser Ser Ser Aln Ara Ala Pro Gln Leu Leu Ile Val Leu Leu Gly Leu 160 165 170 175 agc gct ctg ctg cag 2456 Ser Ala Leu Leu Gln 180
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、HM1.24抗原タンパク質をコード
するcDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示
す図である。下線部はN型糖鎖結合モチーフを示す。
【図2】図2は、HM1.24抗原タンパク質をコード
するcDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示
す図である。
【図3】図3は、Panning法を用いて単離したク
ローンP3.19及び免疫スクリーニング法により単離
された5つのクローン(IS1〜IS5)の模式図であ
る。
【図4】図4は、抗HM1.24抗体(A;CHO/N
EO,B;CHO/HM)を用いたフローサイトメトリ
ー解析の結果を示す図である。抗HM1.24抗体のヒ
ストグラムは実線で、アイソタイプの一致したコントロ
ール抗体(UPC10)のヒストグラムは波線で示す。
なお、横軸は蛍光強を、縦軸は細胞数を示す。
【図5】図5は、各種細胞株およびHM1.24発現C
HO細胞におけるHM1.24抗原の発現を抗HM1.
24抗体を用いた免疫沈降・ウエスタンブロッティング
法により検出した結果を示す図面代用写真である。抗H
M1.24抗体結合セファロース4B(レーン1〜6)
または非結合セファロース4B(レーン7及び8)を用
いて免疫沈降を行った後、抗HM1.24抗体を用いて
ウエスタン・ブロッティングを行い、HM1.24抗原
の検出を行った(右側に表示)。(* ;抗HM1.24
抗体H鎖)
【図6】図6は、HM1.24抗原タンパク質遺伝子の
プロモーター領域を含む5′−非翻訳領域の制限酵素地
図を示す図である。
【図7】図7は、HM1.24抗原タンパク質遺伝子の
プロモーター領域を含む5′−非翻訳領域の塩基配列を
示す図である。各種転写因子結合モチーフを下線で示
す。
【図8】図8は、HM1.24抗原タンパク質遺伝子の
プロモーター領域を含む5′−非翻訳領域の塩基配列を
示す図である。各種転写因子結合モチーフを下線で示
し、TATA様配列を囲み線で示し、転写開始点を矢印
で示し、そしてタンパク質のN−末端の7個のアミノ酸
をコードする領域をアミノ酸の1文字標記により示す。
【図9】図9のAは、HM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムに対応するプライマーの位置を示し、B
は各プライマーの塩基配列を示す。
【図10】図10は、HM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムDNAの制限酵素地図、及び対応するエ
クソン及びイントロンの位置を示す図である。
【図11】図11は、HM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸
配列(上流側)を示す図である。矢印は転写開始点を示
し、そして下線はN型糖鎖結合モチーフを示す。
【図12】図12は、HM1.24抗原タンパク質をコ
ードするゲノムDNA塩基配列及び対応するアミノ酸配
列(下流側)を示す図である。2重下線はpolyA付
加シグナルを示す。
【図13】図13は、ヒトHM1.24抗原タンパク質
のスプライシングバリアントの塩基配列及び対応するア
ミノ酸配列を示す図である。下線部はヒトHM1.24
抗原タンパク質とアミノ酸配列が異なる部分を示す。
【図14】図14は、HM1.24抗原タンパク質のゲ
ノムDNAの塩基配列を示す図である。178位のa→
g、262位のg→a、323位のt→c、360位付
近の9個のaの内の1個の欠失を有するゲノムも存在し
た。*は転写開始部位を示す。また、93位〜111位
の19bpがタンデムに反復するゲノムも存在した。→は
センスプライマーの位置を示す。
【図15】図15は、HM1.24抗原タンパク質のゲ
ノムDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示
す。551位〜558位の8塩基対が欠失したゲノムも
存在した。←はアンチセンスプライマーの位置を示す。
【図16】図16は、HM1.24抗原タンパク質のゲ
ノムDNA(イントロン部位)の塩基配列を示す図であ
る。→はセンスプライマーの位置を示す。
【図17】図17は、HM1.24抗原タンパク質のゲ
ノムDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示
す。→はセンスプライマーを示し、←はアンチセンスプ
ライマーを示す。
【図18】図18は、HM1.24抗原タンパク質のゲ
ノムDNAの塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示
す。2315位付近の5個のcの内3個が欠失したゲノ
ムも存在した。←はアンチセンスプライマーの位置を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 小石原 保夫 静岡県御殿場市駒門1丁目135番地 中外 製薬株式会社内 (72)発明者 小阪 昌明 徳島県徳島市八万町千鳥11−10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:4に示す5′−非コード領域
    の塩基配列を有するプロモーター配列DNA、又は動物
    細胞においてプロモーター活性を有する該配列のDNA
    断片。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のDNA又はその断片
    と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、且
    つ動物細胞においてプロモーター活性を有するDNA。
  3. 【請求項3】 前記プロモーター活性を有するDNAが
    動物細胞由来である、請求項2に記載のプロモーター活
    性を有するDNA。
  4. 【請求項4】 前記動物細胞が哺乳動物細胞である、請
    求項3に記載のプロモーター活性を有するDNA。
  5. 【請求項5】 配列番号:4に示す5′−非コード領域
    の塩基配列において、1〜複数個の塩基の欠失、付加及
    び/又は他の塩基による置換により修飾されており、且
    つ動物細胞においてプロモーター活性を有するDNA。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプ
    ロモーター活性を有するDNAと有用な遺伝子とを作用
    可能に連結してなる組換えDNA。
  7. 【請求項7】 前記有用な遺伝子が、有用タンパク質を
    コードする核酸、アンチセンスDNA、アンチセンスR
    NA、デコイをコードする核酸、及びリボザイムから成
    る群から選択される核酸である、請求項6に記載の組換
    えDNA。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の組換えDNAを
    含んで成るベクター。
  9. 【請求項9】 ベクターがプラスミドベクター又はウイ
    ルスベクターである、請求項8に記載のベクター。
  10. 【請求項10】 請求項6又は7に記載の組換えDNA
    が導入された動物細胞。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9に記載のベクターによ
    り形質転換された動物細胞。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の動物細胞
    を有する動物。
  13. 【請求項13】 請求項6又は7に記載の組換えDNA
    を導入した動物細胞を培養することを特徴とする、有用
    遺伝子の発現方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    DNAに作用可能に連結された有用タンパク質をコード
    する核酸を含んで成る発現ベクターにより形質転換され
    た動物細胞を培養することを特徴とする、有用蛋白質の
    製造方法。
JP2002364305A 1998-02-25 2002-12-16 Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター Pending JP2003219894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002364305A JP2003219894A (ja) 1998-02-25 2002-12-16 Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-60617 1998-02-25
JP6061798 1998-02-25
JP10-93883 1998-03-24
JP9388398 1998-03-24
JP2002364305A JP2003219894A (ja) 1998-02-25 2002-12-16 Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000533543 Division

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003219894A true JP2003219894A (ja) 2003-08-05

Family

ID=27761123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002364305A Pending JP2003219894A (ja) 1998-02-25 2002-12-16 Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003219894A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009536952A (ja) * 2006-06-20 2009-10-22 イス アブジス カンパニー リミテッド Bst2阻害剤
US8329186B2 (en) 2004-12-20 2012-12-11 Isu Abxis Co., Ltd Treatment of inflammation using BST2 inhibitor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8329186B2 (en) 2004-12-20 2012-12-11 Isu Abxis Co., Ltd Treatment of inflammation using BST2 inhibitor
JP2009536952A (ja) * 2006-06-20 2009-10-22 イス アブジス カンパニー リミテッド Bst2阻害剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3981416B2 (ja) Pca3タンパク質、pca3遺伝子、及びこれらの用途
Christy et al. An Id-related helix-loop-helix protein encoded by a growth factor-inducible gene.
JP4368522B2 (ja) 哺乳動物におけるダブルマスル化を引き起こすミオスタチン遺伝子の変異
JP2009261396A (ja) 低酸素調節性遺伝子
JP2002539773A (ja) 分泌タンパク質およびそれらをコードする核酸
WO1996024603A9 (en) InK4c-p18 AND InK4D-p19, INHIBITORS OF CYCLIN-DEPEDENT KINASES CDK4 AND CDK6, AND USES THEREOF
JPH10513359A (ja) サイクリン依存性キナーゼCDK4およびCDK6のインヒビター、InK4c−p18およびInK4d−p19、ならびにそれらの使用
US5965427A (en) Human RAD50 gene and methods of use thereof
WO2000012525A1 (en) Sequences characteristic of hypoxia-regulated gene transcription
EP1225224A1 (en) Shear stress-response dna
JP2004533811A (ja) 2型サイトカインレセプターおよび2型サイトカインレセプターをコードする核酸
WO1998008860A1 (en) Novel polynucleotide sequences encoding proteins involved in myogenesis
US6613546B1 (en) Gene encoding HM1.24 antigen protein and promoter thereof
JP2003219894A (ja) Hm1.24抗原タンパク質をコードするゲノム遺伝子及びそのプロモーター
US6586581B1 (en) Prolactin regulatory element binding protein and uses thereof
WO1999002724A2 (en) Methods for identifying genes expressed in selected lineages, and a novel genes identified using the methods
US7973156B2 (en) Hypoxia-regulated genes
WO2001038529A1 (fr) Nouveau polypeptide, nouvel adn, nouvel anticorps et nouvel animal transgenique
US6982317B2 (en) C21 polypeptide that modulates the stability of transcriptional regulatory complexes regulating nuclear hormone receptor activity
WO2000066734A1 (en) Methods of treating hypertension
JP3420032B2 (ja) 発ガン抑制遺伝子
US20030106076A1 (en) Methods for identifying genes expressed in selected lineages, and a novel genes identified using the methods
US20030082184A1 (en) Uses of mammalian cytokine; related reagents
WO2004048568A1 (ja) mKank遺伝子の癌治療及び癌検出並びに創薬への利用
Lin Identification and characterization of genes involved in hematopoiesis using Cmyb mutant mice as a model system