JP2003216718A - 株式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値分析システム - Google Patents

株式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値分析システム

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JP2003216718A
JP2003216718A JP2002008993A JP2002008993A JP2003216718A JP 2003216718 A JP2003216718 A JP 2003216718A JP 2002008993 A JP2002008993 A JP 2002008993A JP 2002008993 A JP2002008993 A JP 2002008993A JP 2003216718 A JP2003216718 A JP 2003216718A
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Shinjiro Ochi
智 慎 二 郎 越
Sairyo Yoshitomi
富 才 了 吉
Yasuhito Hanado
堂 靖 仁 花
Hirokazu Moriyama
山 弘 和 森
Daisuke Urano
野 大 介 浦
Kenichi Tashiro
城 謙 一 田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 株式時価総額の構成を明らかにする企業価値
分析システムの提供を目的とする。 【解決手段】 実態価値算定手段11aと、定量的期待
価値算定手段11bと、イメージ指標算定手段11cと
回帰係数算定手段11dと、株価構成プレミアム算定手
段11eと、仮イメージプレミアム算定手段11fと、
平均イメージプレミアム率算定手段11gと、イメージ
プレミアム算定手段11hと、株式時価総額構成要素分
析手段11iと、クライアント支援手段11jとを備え
た企業価値分析コンピュータ10により株式時価総額の
構成要素を分析することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、企業価値分析シス
テムに関し、詳しくは株式時価総額構成要素を分析評価
する企業価値分析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来「企業価値モデル」「企業価値評価
モデル」は企業の財務データ(実績と予想)と一定の基
準で定めた割引率などにより企業価値を算定し、その株
式時価総額との差額を算出して相対的な割安株・割高株
の指標としたり、経営力や事業評価を示す指標として利
用されてきた。
【0003】従来の企業価値モデル算定では、企業の資
産状況や業績を示す財務情報(時価総額、税引後営業利
益、資本コスト、減価償却費、未払税金の増加推移、設
備投資額、運転資本増加推移など)の公表された定量デ
ータから算定されており、公知の価値分析モデルのいず
れで算定してもほとんど差異のない結果が得られる。し
かし、これら分析モデルで算定した企業価値と株式時価
総額についての差については企業のイメージ、ブラン
ド、経営力、製品市場でのパフォーマンスなどと推定さ
れているが定量的にその構成が明らかにされていないの
が現状であった。
【0004】このため、企業経営者は、事業の実態価値
を向上させる経営目標のみに邁進しても、投資家などの
外部からの評価が得られないギャップを如何に埋めるか
の対応策が不明瞭な問題を抱えていた。このため、投資
家向けの広報活動の目標・手法などの戦略を立てること
が困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
に鑑みてなされたものであり、従来明確にされていなか
った「企業価値評価額と株式時価総額の差」を、企業イ
メージ調査データの分析からイメージプレミアムを定量
化し、株式時価総額の形成要因を明らかにする企業価値
分析システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、企業の投資家に対する広報活動
戦略策定を支援するコンサルタント事業者に設ける企業
価値分析システムであって、クライアント企業のコンピ
ュータと、株価情報を提供する株式取引機関のコンピュ
ータと、企業の財務情報を提供する公開財務情報収集コ
ンピュータと、企業業績予想情報を提供する企業情報収
集機関のコンピュータと、企業イメージ調査情報を提供
する市場調査機関のコンピュータとそれぞれインターネ
ットを含む通信回線を介して交信し、企業価値分析に必
要な情報を収集し企業価値分析を行なう企業価値分析コ
ンピュータとから構成し、前記企業価値分析コンピュー
タは、企業価値分析用情報を記録したデータベースを管
理するデータベースサーバと、株式時価総額の構成要素
を分析する分析業務処理を行なうアプリケーションサー
バとからなり、前記データベースは、少なくとも、調査
対象企業に関する株価時価情報を記録する株式時価総額
テーブルと、財務情報の分析結果を記録する実態価値金
額テーブルと、業績予想情報の分析結果を記録する定量
的期待価値額テーブルと、企業イメージ調査情報の分析
結果を記録する企業イメージ得点指標テーブルと、株式
時価総額構成要素の分析結果を記録する株式時価総額構
成要素データテーブルとを備え、前記アプリケーション
サーバは、企業毎の財務諸表情報から純資産を時価ベー
スで算定する実態価値算定手段と、企業が開示する予想
営業利益情報から経済付加価値を推計し定量的期待価値
を算定する定量的期待価値算定手段と、企業イメージ調
査情報を分析して指標化した企業イメージ得点指標を算
定するイメージ指標算定手段と、前記実態価値と前記定
量的期待価値で構成する企業価値評価額と前記イメージ
得点指標が株式時価形成に与える影響を分析する構造方
程式の回帰係数をパス解析で求める回帰係数算定手段
と、前記構造方程式により企業イメージにより形成され
株価構成に占めるイメージプレミアム値を企業毎に求め
る株価構成プレミアム算定手段と、前記企業別のイメー
ジプレミアム値の総和を株式市場で企業が占める株式時
価総額の対平均比の割合で前記企業イメージ得点指標に
加重して得た企業イメージ占有率から企業別の仮イメー
ジプレミアム推計額を算定する仮イメージプレミアム算
定手段と、企業別の前記仮イメージプレミアム推計額か
ら平均企業イメージ得点指標の平均企業の仮イメージプ
レミアム推計額とその企業の株式時価総額に対する割合
を求める平均イメージプレミアム率算定手段と、企業別
の前記企業イメージ得点指標と株式時価総額から平均イ
メージプレミアム率を用いてイメージプレミアム推計値
を算定するイメージプレミアム算定手段と、さらに推計
した調査対象企業のイメージプレミアム推計値から定性
的期待価値を算定し、株式時価総額に占める実態価値と
期待価値の構成を分析する株式時価総額構成要素分析手
段と、クライアント支援手段とを備え、株式市場で適正
に評価されるために必要な投資家に対する広報活動の戦
略策定を支援することを特徴とする。
【0007】この発明によれば、企業株価の形成要因を
明確にすることができる。このため、投資家に対する企
業広報活動の目標・内容・手法などの戦略策定を的確に
行なうことができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記企業イメージ得点指標は、多項目の企業イ
メージ調査項目の標準偏差を株式購入意向との相関関係
で置き換えた共分散行列を主成分分析した第一主成分得
点を指標として用いることを特徴とする。
【0009】この発明によれば、株価形成に大きな影響
を与える企業イメージの株式市場における影響力を把握
し、株価総額の形成要因を分析することができる。ま
た、企業イメージ調査のたびに企業の投資家向け広報活
動の成果を評価することができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記実態価値算定手段は、財務諸表の簿価ベー
スの純資産に有価証券評価損益、土地評価損益、年金積
立不足、減損会計損益その他を追加修正して求め、前記
実態価値金額テーブルに企業決算発表毎に記録すること
を特徴とする。
【0011】この発明によれば、企業の実態価値を月
次、四半期、半期、年度決算毎に収集記録することがで
きる。このため、実態価値の変化と、株価構成の変化を
追跡確認することができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記定量的期待価値算定手段は、各企業が公表
する今期利益見込みの算定条件が来期以降も継続する前
提で推定した経済付加価値により算定することを特徴と
する。
【0013】この発明によれば、毎4半期毎に公開され
る最新の利益見込みなどの確実性の高い情報から将来の
定量的期待価値を求める。このため、株価構成に占める
期待価値を最新情報により推計することができる。
【0014】請求項5の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記イメージ指標算定手段は、調査対象企業に
ついて、企業イメージ調査項目の結果の比率データを、
ロジット変換して分布を対称化し、株式時価総額の対数
との関係を線形化した主成分分析を行ない企業イメージ
得点指標を求めることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、株式市場の企業に対し
多数のイメージ調査項目を用いることで、株価形成に与
える企業イメージ要因の影響力をより正確に把握するこ
とができる。
【0016】請求項6の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記回帰係数算定手段は、調査対象企業の株式
時価総額と前記企業価値評価額と前記企業イメージ得点
指標から株式時価形成に与える影響を分析する構造方程
式の回帰係数をパス解析し、前記企業価値評価額が直接
株式時価総額に与える影響と、企業イメージ得点指標の
多寡により間接的に株式時価総額に与える影響との回帰
係数を求めることを特徴とする。
【0017】この発明によれば、株式市場の企業を分析
対象として、企業価値評価額と企業イメージと株式時価
総額の三者の相関関係を構造方程式で分析し、相関関係
の回帰係数を把握することができる。
【0018】請求項7の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記仮イメージプレミアム算定手段と平均イメ
ージプレミアム率算定手段は、前記企業価値評価額が負
の企業を除いて算定し、平均イメージプレミアム率算定
手段は、企業イメージ得点指標の平均値と、企業イメー
ジ得点指標が平均値の企業の仮イメージプレミアム推計
額の企業株式時価総額に占める比率を算定することを特
徴とする。
【0019】この発明によれば、調査対象企業のなかに
コンセンサス価値が負であって、数理解析不可能な企業
があっても市場のイメージ価値評価動向を把握すること
ができる。また、平均イメージプレミアム率を求めるこ
とで、任意の時点で株価変動に対応した株式時価総額の
構成要素算定を容易に行なうことができる。
【0020】請求項8の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記株式時価総額構成要素分析手段は、調査対
象企業別に、最新の企業業績開示情報により株式時価総
額の構成要素を計算し、株式時価総額構成要素データテ
ーブルに評価時期毎の履歴情報として記録することを特
徴とする。
【0021】この発明によれば、企業の株価の推移とそ
の構成要素の推移を把握することができる。このため、
企業価値評価の推移と投資家向け広報活動などの戦略的
情報開示の効果を確認することができる。
【0022】請求項9の発明は、請求項1記載の発明で
あって、前記クライアント支援手段は、予め契約したク
ライアント企業からの支援要請に応答して、前記企業価
値分析基礎情報データベースを検索して、インターネッ
トを介して当該企業情報とその関連情報をクライアント
企業のコンピュータシステムに提供することを特徴とす
る。
【0023】この発明によれば、コンサルティング契約
先のクライアント企業に対して、日々変動する株価、同
業他社の決算・事業見込みなどの最新情報による株価構
成の変動情報を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して具体的に説明する。
【0025】図1は、本発明の株式時価総額構成要素分
析機能を備えた企業価値分析システム100の構成を示
す模式図である。株式時価総額構成要素分析機能を備え
た企業価値分析システム100は、株式取引機関のコン
ピュータシステム1と、公開財務情報収集コンピュータ
システム2と、企業情報収集コンピュータシステム3
と、市場調査機関のコンピュータシステム4と、クライ
アント企業のコンピュータシステム5と、企業価値分析
コンピュータ10と、各コンピュータシステムを接続す
るインターネットを含む通信回線6とから構成される。
【0026】前記株式取引機関のコンピュータシステム
1と、公開財務情報収集コンピュータシステム2と、企
業情報収集コンピュータシステム3と、市場調査機関の
コンピュータシステム4とは、それぞれ企業別の株価、
株式発行数、公開財務情報、業績見込発表情報、企業イ
メージ調査情報データベースを備え、それぞれの最新情
報を提供する。本実施の形態では、個別の機関のコンピ
ュータとしたが、これらの情報を総合的に収集して企業
データベースを提供する企業財務情報データベース提供
サービス事業者の一つのコンピュータシステムを利用す
ることにしても良い。
【0027】前記企業価値分析コンピュータ10は、企
業の投資家に対する広報活動(IR活動)の戦略策定を
支援するコンサルタント事業者に設けられ、インターネ
ットを含む通信回線6と接続するためのファイアーウォ
ールを含むWebサーバ14と、株式時価総額の構成要
素を分析する分析処理業務を行なうアプリケーションサ
ーバ11と、企業価値分析用のデータベース13を管理
するデータベースサーバ12とから構成する。
【0028】前記データベース13は、少なくとも、調
査対象企業に関する株価時価情報を記録した株式時価総
額テーブル13aと、財務情報の分析結果を記録する実
態価値金額テーブル13bと、業績予想情報の分析結果
を記録する定量的期待価値額テーブル13cと、企業イ
メージ調査情報の分析結果を記録する企業イメージ得点
指標テーブル13dと、株式時価総額構成要素の分析結
果を記録する株式時価総額構成要素データテーブル13
eとを少なくとも備える。
【0029】前記株式時価総額テーブル13aは、企業
別の株価と株式発行数の履歴情報を記録し、実態価値金
額テーブル13bは、企業別の純資産と資産評価差損益
を財務情報公開時期毎の情報とその履歴を記録し、定量
的期待価値額テーブル13cは、利益見込みの公表毎に
更新された情報とその履歴を記録し、企業イメージ得点
指標テーブル13dは、企業イメージ調査の最新情報と
その履歴を記録している。
【0030】前記アプリケーションサーバ11は実態価
値算定手段11aと、定量的期待価値算定手段11b
と、イメージ指標算定手段11cと、回帰係数算定手段
11dと、株価構成プレミアム算定手段11eと、仮イ
メージプレミアム算定手段11fと、平均イメージプレ
ミアム率算定手段11gと、イメージプレミアム算定手
段11hと、株式時価総額構成要素分析手段11iと、
クライアント支援手段11jとを備える。
【0031】前記実態価値算定手段11aは、財務諸表
の簿価ベースの純資産に有価証券評価損益、土地評価損
益、年金積立不足、減損会計損益その他を追加修正して
求め、前記実態価値金額テーブル13bに半期または4
半期の企業決算発表毎に記録する手段である。月次決算
情報がクライアント企業から提供される場合は月次の記
録を行なうことができる。
【0032】前記定量的期待価値算定手段11bは、企
業が開示する予想営業利益情報から経済付加価値を推定
し定量化できる期待価値を算定する手段である。この手
段は、各企業が公表する今期利益見込みの算定条件が来
期以降も継続する前提で推定した経済付加価値により算
定する。前記経済付加価値の算定は公知の手法、例えば
EVA(スターン・スチュアート社の登録商標)を用い
て行なう。
【0033】前記イメージ指標算定手段11cは、調査
対象企業について、企業イメージ調査項目の結果の比率
データを、ロジット変換して分布を対称化し、株式時価
総額の対数との関係を線形化した主成分分析を行ない、
イメージ指標得点を求める手段である。ここで、前記企
業イメージ得点指標は、多項目の企業イメージ調査項目
の標準偏差を株式購入意向との相関関係で置き換えた共
分散行列を主成分分析した第一主成分得点を指標として
用いる。本発明の実施の形態では図3に示す21項目の
調査項目を用いた。
【0034】前記回帰係数算定手段11dは、調査対象
企業の株式時価総額と前記企業価値評価額と前記企業イ
メージ得点指標から株式時価形成に与える影響を分析す
る構造方程式の回帰係数をパス解析し、企業価値評価額
が直接株式時価総額に与える影響と、企業イメージ得点
指標の多寡により間接的に株式時価総額に与える影響と
の回帰係数を求める手段である。
【0035】図2は、前記構造方程式モデルの模式図で
ある。(a)は相関関係を示し、X1はコンセンサス価
値、X2はイメージ得点指標、Yは株式時価総額を示
す。なお、X1,Yは対数変換した値である。前記企業
価値評価額が株式時価形成に与える回帰係数をβ31、
イメージ得点指標が株式時価形成に与える回帰係数をβ
32、企業価値評価額がイメージ評価に与える回帰係数
をβ21で示す。
【0036】図2(b)はその構造方程式を示す。
【0037】前記株価構成プレミアム算定手段11e
は、前記構造方程式の回帰分析により企業イメージによ
り与えられる株価構成の予測値である企業別のイメージ
プレミアム値を求める手段である。
【0038】図2(c)は、前記イメージプレミアム値
Zを算定する算定式を示す。ここでは、時価総額のモデ
ル予測値Yと、コンセンサス価値の単回帰による時価総
額の予測値Ydの差額からイメージプレミアム値の修正
前推計値を求める。
【0039】前記仮イメージプレミアム算定手段11f
は、前記株価構成プレミアム算定手段11eで求めた企
業別のイメージプレミアム値の総和Tzを、株式市場で
企業が占める株式時価総額の対平均比の割合で前記企業
イメージ得点指標に加重して得たイメージシェアMを求
め、分析対象企業全体のイメージシェア総計に占める企
業イメージ占有率Piから企業別の仮イメージプレミア
ム推計額を算定する手段である。
【0040】言い換えると、前記イメージシェアMは、
分析対象企業の平均時価総額と企業の株式時価総額の比
と、前記イメージ得点指標を乗算した得点。企業イメー
ジ占有率Piは、分析対象企業のイメージシェアMの総
計に占める企業のイメージシェアの比、求める仮イメー
ジプレミアム推計値は、前記イメージプレミアム値の総
和Tzに前記企業イメージ占有率Piを乗じて求める。
【0041】平均イメージプレミアム率算定手段11g
は、企業イメージ得点指標の平均と、企業別の仮イメー
ジプレミアム推計額から企業イメージ得点指標が平均的
な企業の仮イメージプレミアム推計額がその企業の株式
時価総額に占める割合、いわゆる平均イメージプレミア
ム率を求める手段である。
【0042】前記イメージプレミアム算定手段11h
は、企業別の前記企業イメージ得点指標と、株式時価総
額から平均イメージプレミアム率を用いてイメージプレ
ミアム推計値を算定する手段である。この算定は、対象
企業の企業イメージ得点指標が平均企業イメージ得点指
標の何倍かを計算し、平均イメージプレミアム率を割増
して株式時価総額に占めるイメージプレミアム推計値と
する。
【0043】株式時価総額構成要素分析手段11iは、
推計した調査対象企業のイメージプレミアム推計値から
定性的期待価値を算定し、株式時価総額に占める実態価
値と期待価値の構成を前記株式時価総額構成要素データ
テーブル13eに時系列順に記録する手段である。この
手段により、調査対象企業別に、最新の企業業績開示情
報により株式時価総額の構成要素を計算された株式時価
総額構成要素データが評価時期毎の履歴情報として記録
される。
【0044】前記クライアント支援手段11jは、予め
契約したクライアント企業からの支援要請に応答して、
前記企業価値分析基礎情報データベースを検索して、イ
ンターネットを介して当該企業情報とその関連情報をク
ライアント企業のコンピュータシステムに提供する手段
である。
【0045】図3は、本発明の前記企業イメージ調査項
目を示す図である。
【0046】図4は、本発明の株価構成要素を示す模式
図である。41は株式時価総額、42は金利、為替など
のマクロ要因47や株式市場全体の変動要因で特定の基
準時点との比較に当たり考慮することが必要な構成要素
を除いた補正された株式時価総額である。企業の潜在的
企業価値43は、実態価値44と期待価値で45から構
成される。また、期待価値45は、定量的期待価値45
aと定性的期待価値45bに区分され、コンセンサス価
値48は、実態価値44と定量的期待価値45aの和で
構成される。また、プレミアム49は、株式時価総額4
1とコンセンサス価値48の差額として把握する。
【0047】
【発明の効果】本発明の時価総額構成要素分析機能を備
えた企業価値分析システムによれば以下の効果を呈す
る。
【0048】すなわち、企業の株価を構成する形成要因
を明確にすることができる。このため、投資家に対する
企業広報活動の目標・内容・手法などの戦略策定を的確
に行なうことができる。
【0049】また、請求項2の発明によれば、株価形成
に大きな影響を与える企業イメージの株式市場における
影響を把握し、株価総額の形成要因を分析することがで
きる。また、企業イメージ調査のたびに企業の投資家向
け広報活動の成果を評価することができる。
【0050】請求項3の発明によれば、企業の実態価値
を月次、四半期、半期、年度決算毎に収集記録すること
ができる。このため、実態価値の変化と、株価構成の変
化を追跡確認することができる。
【0051】請求項4の発明によれば、4半期毎に公開
される最新の利益見込みなどの確実性の高い情報から将
来の定量的期待価値を求める。このため、株価構成に占
める期待価値を最新情報で推計することができる。
【0052】請求項5の発明によれば、株式市場の企業
に対し多数のイメージ調査項目を用いることで、株価形
成に与える企業イメージ要因の影響をより正確に把握す
ることができる。
【0053】請求項6の発明によれば、株式市場の企業
を分析対象として、企業価値評価額と企業イメージと株
式時価総額の三者の相関関係を構造方程式で分析し、相
関関係の回帰係数を把握することができる。
【0054】請求項7の発明によれば、調査対象企業の
なかにコンセンサス価値が負であって、数理解析不可能
な企業があっても市場のイメージ価値評価動向を把握す
ることができる。また、平均イメージプレミアム率を求
めることで、任意の時点で株価変動に対応した株式時価
総額の構成要素算定を容易に行なうことができる。
【0055】請求項8の発明によれば、企業の株価の推
移とその構成要素の推移を把握することができる。この
ため、企業価値評価の推移と投資家向け広報活動などの
戦略的情報開示の効果を確認することができる。
【0056】請求項9の発明によれば、コンサルティン
グ契約先のクライアント企業に対して、日々変動する株
価、同業他社の決算・事業見込みなどの最新情報による
株価構成の変動情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の株式時価総額構成要素分析機能を備え
た企業価値分析システムの構成を示す模式図である。
【図2】(a)は、本発明のイメージ得点指標(イメー
ジシェア)を用いた構造方程式モデルを示す模式図、
(b)はその構造方程式、(c)は、イメージシェア効
果価値Z算定式である。
【図3】本発明の企業イメージ調査項目を示す一覧表で
ある。
【図4】本発明の株式時価総額の構成要素を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 株式取引機関のコンピュータシステム 2 公開財務情報収集コンピュータシステム 3 企業情報収集機関のコンピュータシステム 4 市場調査機関のコンピュータシステム 5 クライアント企業のコンピュータシステム 6 インターネットを含む通信回線 10 企業価値分析コンピュータ 11 アプリケーションサーバ 11a 実態価値算定手段 11b 定量的期待価値算定手段 11c イメージ指標算定手段 11d 回帰係数算定手段 11e 株価構成プレミアム算定手段 11f 仮イメージプレミアム算定手段 11g 平均イメージプレミアム率算定手段 11h イメージプレミアム算定手段 11i 株式時価総額構成要素分析手段 11j クライアント支援手段 12 データベースサーバ 13 企業価値分析基礎データベース 13a 株式時価総額テーブル 13b 実態価値金額テーブル 13c 定量的期待価値額テーブル 13d 企業イメージ得点指標テーブル 13e 株式時価総額構成要素データテーブル 41〜49 株式時価構成要素の名称を示す 100 株式時価構成要素分析機能を備えた企業価値
分析システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花 堂 靖 仁 東京都武蔵野市吉祥寺北町3丁目2番31号 (72)発明者 森 山 弘 和 東京都江戸川区本一色1丁目5番6−104 号 (72)発明者 浦 野 大 介 埼玉県さいたま市太田窪2丁目14番9号 (72)発明者 田 城 謙 一 東京都墨田区錦糸1丁目13番5号ドエル松 澤302

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 企業の投資家に対する広報活動戦略策定
    を支援するコンサルタント事業者に設ける企業価値分析
    システムであって、 クライアント企業のコンピュータと、株価情報を提供す
    る株式取引機関のコンピュータと、企業の財務情報を提
    供する公開財務情報収集コンピュータと、企業業績予想
    情報を提供する企業情報収集機関のコンピュータと、企
    業イメージ調査情報を提供する市場調査機関のコンピュ
    ータとそれぞれインターネットを含む通信回線を介して
    交信し、企業価値分析に必要な情報を収集し企業価値分
    析を行なう企業価値分析コンピュータとから構成し、 前記企業価値分析コンピュータは、企業価値分析用情報
    を記録したデータベースを管理するデータベースサーバ
    と、株式時価総額の構成要素を分析する分析業務処理を
    行なうアプリケーションサーバとからなり、 前記データベースは、少なくとも、調査対象企業に関す
    る株価時価情報を記録する株式時価総額テーブルと、財
    務情報の分析結果を記録する実態価値金額テーブルと、
    業績予想情報の分析結果を記録する定量的期待価値額テ
    ーブルと、企業イメージ調査情報の分析結果を記録する
    企業イメージ得点指標テーブルと、株式時価総額構成要
    素の分析結果を記録する株式時価総額構成要素データテ
    ーブルとを備え、 前記アプリケーションサーバは、企業毎の財務諸表情報
    から純資産を時価ベースで算定する実態価値算定手段
    と、企業が開示する予想営業利益情報から経済付加価値
    を推計し定量的期待価値を算定する定量的期待価値算定
    手段と、企業イメージ調査情報を分析して指標化した企
    業イメージ得点指標を算定するイメージ指標算定手段
    と、前記実態価値と前記定量的期待価値で構成する企業
    価値評価額と前記イメージ得点指標が株式時価形成に与
    える影響を分析する構造方程式の回帰係数をパス解析で
    求める回帰係数算定手段と、前記構造方程式により企業
    イメージにより形成され株価構成に占めるイメージプレ
    ミアム値を企業毎に求める株価構成プレミアム算定手段
    と、前記企業別のイメージプレミアム値の総和を株式市
    場で企業が占める株式時価総額の対平均比の割合で前記
    企業イメージ得点指標に加重して得た企業イメージ占有
    率から企業別の仮イメージプレミアム推計額を算定する
    仮イメージプレミアム算定手段と、企業別の前記仮イメ
    ージプレミアム推計額から平均企業イメージ得点指標の
    平均企業の仮イメージプレミアム推計額とその企業の株
    式時価総額に対する割合を求める平均イメージプレミア
    ム率算定手段と、企業別の前記企業イメージ得点指標と
    株式時価総額から平均イメージプレミアム率を用いてイ
    メージプレミアム推計値を算定するイメージプレミアム
    算定手段と、さらに推計した調査対象企業のイメージプ
    レミアム推計値から定性的期待価値を算定し、株式時価
    総額に占める実態価値と期待価値の構成を分析する株式
    時価総額構成要素分析手段と、クライアント支援手段と
    を備え、株式市場で適正に評価されるために必要な投資
    家に対する広報活動の戦略策定を支援することを特徴と
    する株式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値分
    析システム。
  2. 【請求項2】 前記企業イメージ得点指標は、多項目の
    企業イメージ調査項目の標準偏差を株式購入意向との相
    関関係で置き換えた共分散行列を主成分分析した第一主
    成分得点を指標として用いることを特徴とする請求項1
    記載の株式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値
    分析システム。
  3. 【請求項3】 前記実態価値算定手段は、財務諸表の簿
    価ベースの純資産に有価証券評価損益、土地評価損益、
    年金積立不足、減損会計損益その他を追加修正して求
    め、前記実態価値金額テーブルに企業決算発表毎に記録
    することを特徴とする請求項1記載の株式時価総額構成
    要素分析機能を備えた企業価値分析システム。
  4. 【請求項4】 前記定量的期待価値算定手段は、各企業
    が公表する今期利益見込みの算定条件が来期以降も継続
    する前提で推定した経済付加価値により算定することを
    特徴とする請求項1記載の株式時価総額構成要素分析機
    能を備えた企業価値分析システム。
  5. 【請求項5】 前記イメージ指標算定手段は、調査対象
    企業について、企業イメージ調査項目の結果の比率デー
    タを、ロジット変換して分布を対称化し、株式時価総額
    の対数との関係を線形化した主成分分析を行ない、企業
    イメージ得点指標を求めることを特徴とする請求項1記
    載の株式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値分
    析システム。
  6. 【請求項6】 前記回帰係数算定手段は、調査対象企業
    の株式時価総額と前記企業価値評価額と前記企業イメー
    ジ得点指標から株式時価形成に与える影響を分析する構
    造方程式の回帰係数をパス解析し、前記企業価値評価額
    が直接株式時価総額に与える影響と、企業イメージ得点
    指標の多寡により間接的に株式時価総額に与える影響と
    の回帰係数を求めることを特徴とする請求項1記載の株
    式時価総額構成要素分析機能を備えた企業価値分析シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記仮イメージプレミアム算定手段と平
    均イメージプレミアム率算定手段は、前記企業価値評価
    額が負の企業を除いて算定し、平均イメージプレミアム
    率算定手段は、企業イメージ得点指標の平均値と、企業
    イメージ得点指標が平均値の企業の仮イメージプレミア
    ム推計額の企業株式時価総額に占める比率を算定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の株式時価総額構成要素分
    析機能を備えた企業価値分析システム。
  8. 【請求項8】 前記株式時価総額構成要素分析手段は、
    調査対象企業別に、最新の企業業績開示情報により株式
    時価総額の構成要素を計算し、株式時価総額構成要素デ
    ータテーブルに評価時期毎の履歴情報として記録するこ
    とを特徴とする請求項1記載の株式時価総額構成要素分
    析機能を備えた企業価値分析システム。
  9. 【請求項9】 前記クライアント支援手段は、予め契約
    したクライアント企業からの支援要請に応答して、前記
    企業価値分析基礎情報データベースを検索して、インタ
    ーネットを介して当該企業情報とその関連情報をクライ
    アント企業のコンピュータシステムに提供することを特
    徴とする請求項1記載の株式時価総額構成要素分析機能
    を備えた企業価値分析システム。
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