JP2003215645A - 光信号切換装置 - Google Patents

光信号切換装置

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JP2003215645A JP2002011246A JP2002011246A JP2003215645A JP 2003215645 A JP2003215645 A JP 2003215645A JP 2002011246 A JP2002011246 A JP 2002011246A JP 2002011246 A JP2002011246 A JP 2002011246A JP 2003215645 A JP2003215645 A JP 2003215645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光信号の経路によらず、光量のばらつきの少
ない光信号を出力することができる光信号切換装置を提
供する。 【解決手段】 複数個の入力導波路と、複数個の出力導
波路とを有し、入力導波路と出力導波路との交差部にお
いて入力導波路に入力された各光信号の進路を切り換え
て出力導波路に光信号を出力する光信号切換装置であっ
て、交差部に配置され、光信号の進路を切り換える光ス
イッチ11と、光スイッチの状態を制御するスイッチ状
態制御部と、出力される光信号の強度が揃うように出力
光信号強度を調整する出力強度調節部15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いられ
る光信号切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光伝送システムは、近年のインターネッ
トに代表されるデータ通信における伝送路として広範に
導入されている。この光伝送システムは、伝送路に用い
られる光ファイバと、光デバイスを含む各種デバイスと
で構成されている。光伝送システムでは、1本の光ファ
イバで大容量のデータを伝送するため、伝送路に障害が
発生すると、その影響は甚大なものとなる。このため、
光伝送システムには高度の信頼性が要求され、障害の発
生に伴って予備的に光伝送を行う予備系を有している。
従来は、電気信号により予備系に切り換え、また光伝送
路本体の障害復旧にともない予備系から光伝送路本体へ
の切り換えを行っていた。
【0003】光伝送システムの高信頼性を実現する装置
として光信号経路切り換え装置、すなわち光スイッチが
ある。光スイッチは、従来、予備系への切り換え等の電
気信号で処理していた部分を光信号のままで処理して、
障害復旧時等における切り換えを行う。このような光ス
イッチの導入により、光伝送システムのネットワークが
シンプルになり、光伝送システムに用いられる各種のデ
バイスを小型化し、かつ経済性を高めることができる。
【0004】上記の光伝送システムでは、光信号モニタ
と、光スイッチと、制御部とからなるデバイスを用い、
光信号モニタで検出した光信号入力断をトリガにして光
スイッチの切り換えを行い、自動的な障害復旧動作を行
う。
【0005】図8は、従来の光スイッチを含む光導波路
装置を示す斜視図である。この光スイッチ111は、押
え板103によって押さえられた導波路収納シートであ
るフィルム状ポリマー102の光導波路105に対して
設けられている。図9は、4本の入射光ファイバ121
と4本の出射光ファイバ122とをそれぞれ導波路10
5に接続させた4行4列のマトリックススイッチにおい
て、対角線上の光スイッチを反射状態とし、他の光スイ
ッチを通過状態とした光信号切換装置を示す図である。
これら光スイッチの通過状態と反射状態とは、たとえば
次のような機構により構成される。
【0006】図10に示すように、導波路交差部におい
て駆動機構(プッシュロッド)106を押さない光接続
オン状態(以下、オン状態と記す)では、導波路収納シ
ート102は、切れ込み部で切れ込み端面102aを密
着させている。したがって、導波路105であるコア
も、切れ込み部で密着している。このため、密着した切
れ込み部に到達した光は、そのまま、切れ込み部を通り
抜けてゆく。
【0007】これに対して、プッシュロッド106を押
した光接続オフ状態(以下、オフ状態と記す)では、図
11に示すように、プッシュロッド106が切れ込み端
面102aを片側から押し広げ、分離させ、切れ込み端
面を空気と接触させるようにする。このため、屈折率の
高い導波路を伝搬する光は、切れ込み端面から出射する
ことができず、空隙109の空気層によって全反射して
光の進行方向を略90°変えて伝搬してゆく。
【0008】上記の機構によれば、図8において、導波
路交差部における光接続がオン状態のとき、光入力L
1,L2は、導波路の交差部111の切れ込み端面102
aが密着した部分を連続して通りぬける。一方、導波路
交差部における光接続がオフ状態のとき、入力された光
L1,L2は、いずれも光スイッチの部分で全反射して、
進行方向を略90°変えて所定の方向に出力されてゆ
く。上記のように、1つのプッシュロッド106の押し
引きにより、光の行先を切り換えるのが、従来の光スイ
ッチの特徴である。
【0009】上述のように、図9には、4本の入力信号
用導波路と、4本の出力信号用導波路とを備える4行4
列のマトリックス型光信号切換装置の例が示されてい
る。入力信号用導波路と出力信号用導波路との交差部に
は、光をそのまま直進させるか、または光の進路を90
度変えるか決定する光スイッチが配置されている。図9
においては、十字マークの入った丸印が直進状態を表
し、斜め2本線が入った丸印が進路変更状態を表してい
る。したがって、図9に示す光スイッチの状態は、IN
−1がOUT−4に、IN−2がOUT−3に、IN−
3がOUT−2、そしてIN−4がOUT−1に出力さ
れるように選択した場合を示している。光スイッチの切
換操作は、上記図10〜11に示す押圧部材のピエゾア
クチュエータ等を用いて行なうことができる。
【0010】図9において、たとえばIN−4に入射し
た光信号は(4,1)光スイッチで反射してOUT−1
に出射する。一方、IN−1に入射した光信号は光スイ
ッチ(1,1)と(1,2)と(1,3)とを通過して
(1,4)で反射して、光スイッチ(2,4)と(3,
4)と(4,4)とを通過してOUT−4に出射する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示すマトリックス型光信号切換装置の場合、光信号が通
るルートに応じて光量がばらつくという問題がある。た
とえば、図9の場合、IN−4からOUT−1にいたる
ルートに対して、IN−1からOUT−4にいたるルー
トを比較すると、光路が長く、また通過する光スイッチ
の数も多い。光スイッチでは、切れ込み部が密着して直
進状態にあっても完全に連続な導波路ではないので、た
とえ微量であっても損失が発生することは避けられな
い。このため、導波路の伝送損失や光スイッチでの損失
により、OUT−4から出力する光信号の光量は低いも
のとなる。
【0012】本発明は、光信号の経路によらず、光量の
ばらつきの少ない光信号を出力することができる光信号
切換装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光信号切換装置
は、複数個の入力導波路と、複数個の出力導波路とを有
し、入力導波路と出力導波路との交差部において入力導
波路に入力された各光信号の進路を切り換えて出力導波
路に光信号を出力する光信号切換装置である。この光信
号切換装置は、交差部に配置され、光信号の進路を切り
換える光スイッチと、光スイッチの状態を制御して出力
される光信号を形成するスイッチ状態制御部と、出力さ
れる光信号の強度を調整する出力強度調節部とを備える
(請求項1)。
【0014】この構成により、強度のばらつきの小さい
出力光信号を出射することができる。また、許容される
ばらつき範囲内にばらつきを抑制した上で、最大強度の
出射光信号を容易に出射することができる。
【0015】本発明の光信号切換装置では、出力された
光信号の強度を検出する出力強度検出部と、その出力強
度値に基いて出力強度調節部における出力状態を制御す
る強度調節制御部とを備えることができる(請求項
2)。
【0016】出力光信号の実測強度に基いて出力強度調
節を行うので、確実に出力光信号のばらつきを抑制する
ことができる。
【0017】本発明の光信号切換装置では、出力強度検
出部が、出力導波路に設けら、出力導波路を伝播する光
のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させる分波
器と、その分波器を伝播する光の強度を検出する検出器
とから構成されることができる(請求項3)。
【0018】この構成により、たとえば出射光の光量の
1/10程度を分波することにより、出射光を乱すこと
なく出射光の強度を所定範囲内に確実に揃えることがで
きる。
【0019】本発明の光信号切換装置では、入力導波路
に入力された光信号の出力されるまでのルートを決定す
るルート決定部と、出力導波路に出力される光信号のル
ートを基にして、各ルートにおける光信号の損失を算出
する出力光損失量算出部と、その出力光損失量に基いて
各出力光信号の強度が揃うように出力光損失量が小さい
ルートを経由する出力光の強度を減らすように出力強度
調節部の状態を制御する強度調節制御部とを備えること
ができる(請求項4)。
【0020】この構成により、光信号のルートのみから
光信号の損失をかなりの確度をもって予測できるので、
導波路や光スイッチが同様に均質に製造されるかぎる精
度よく出力光信号の強度ばらつきを所定範囲内に抑制す
ることができる。
【0021】本発明の光信号切換装置では、各ルートに
おける光信号の損失は、そのルートにおける光スイッチ
の個数およびそのルートの導波路長さを基にして算出さ
れることができる(請求項5)。
【0022】この構成によれば、損失量を、実際上支障
をきたさない程度に十分に把握できるので、実測装置を
組み込むことなく出力光信号のばらつきを抑制すること
ができる。
【0023】本発明の光信号切換装置では、出力される
光信号の強度を検出する出力強度検出部と、入力される
光信号の強度を検出する入力強度検出部と、出力光信号
の強度と入力光信号の強度との差を算出する強度差算出
部と、その強度差に基づいて出力強度調節部の出力状態
を制御する強度調節制御部とを備えることができる(請
求項6)。
【0024】この構成により、たとえば1つの出力光信
号の強度が常に非常に低い場合、この出力光信号に合わ
せて他の出力光信号まで不必要に強度を減らす必要がな
くなる。
【0025】本発明の光信号切換装置では、入力強度検
出部と出力強度検出部とは、それぞれの導波路に設け
ら、その導波路を伝播する光のうちの所定割合の量の光
を分波させて伝播させる分波器と、その分波器を伝播す
る光の強度を検出する検出器とから構成されることがで
きる(請求項7)。
【0026】この構成により、たとえば入射光および出
射光のそれぞれの光量の1/10程度を分波することに
より、これら光を乱すことなく入射光および出射光の強
度を把握することができる。
【0027】本発明の光信号切換装置では、出力強度調
節部は、入射光に、第1の進路をとらせる第1進路状態
と、第2の進路をとらせる第2進路状態と、その両方の
状態を任意の割合で有する中間状態を連続的にとること
ができる光スイッチを備えることができる(請求項
8)。
【0028】この構成により、制御の精度を高めること
により光スイッチとほとんど同じような機械構造を用い
て、出力強度調節部を構成することができる場合が多く
なる。
【0029】本発明の光信号切換装置では、光スイッチ
を結ぶ不要光導波路が備えられ、その不要光導波路が第
2の進路として用いられることができる(請求項9)。
【0030】この構成により、カットする不要光をこの
不要光導波路に分けることができる。
【0031】本発明の光信号切換装置では、光スイッチ
の間の不要光導波路に光吸収体が配置されることができ
る(請求項10)。
【0032】この構成により、不要光を光吸収体に吸収
させることにより、隣り合う光スイッチに影響を及ぼす
ことがなくなる。
【0033】本発明の光信号切換装置では、光スイッチ
につながる第2の進路が不要光導波路に合流し、その不
要光導波路の端が外部に開放されることができる(請求
項11)。
【0034】この構成によれば、この不要光導波路は隣
り合う光スイッチに悪影響を及ぼすことなく、不要光を
外部に出射することができる。
【0035】本発明の光信号切換装置では、入力導波路
および出力導波路は導波路収納シート内に交差するよう
に配置されており、光スイッチおよび出力強度調節部
は、交差部において導波路収納シートを含めてコーナー
部をよぎるように導波路が切れ込みを入れられた部分
と、その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを備
えることができる(請求項12)。
【0036】この構成によれば、光スイッチと出力強度
調整部とをほとんど同じように製造することができる。
ただし、出力強度調整部は、中間状態をとるので光スイ
ッチよりは精度よく仕上げ、また、制御系も2値選択の
光スイッチよりもより制御精度を高めた仕様にする必要
がある。
【0037】本発明の光信号切換装置では、開閉制御部
は、切れ込み部を押し込む押圧部材と、押圧部材の押し
込み量を制御する押込量制御部とを備えることができる
(請求項13)。
【0038】この構成により、シンプルな構造で光信号
切換装置を製造することが可能になる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態について説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1における光信号切換装置を示す図である。本実施
の形態では、出力部の直前に中間状態可変スイッチの列
を付加した4行4列の導波路から形成される光信号切換
装置について説明する。付加された出力強度調節部(光
量調節部)である中間状態可変スイッチ15は、直進状
態と進路変更状態とを任意の割合に調整することができ
る。また、付加された中間状態可変スイッチを連結する
導波路17には、光吸収体16が設けられている。各導
波路5,17は導波路収納シートのポリイミドフィルム
2に収納されている。
【0041】入力部21のIN−1〜4を経由した光信
号は、交差部に配置された光スイッチ11を通って各中
間状態可変スイッチ15に到達する。この中間状態可変
スイッチ(出力強度調節部)によって、一部の光は直進
し、残りは反射して90度進路を変更する。この反射し
て進路を変更した光は不要な光であり、光吸収体により
吸収される。この光吸収体は、上記反射した不要な光が
隣の中間状態可変スイッチに入射して、隣の出力ファイ
バに紛れ込む不具合を防止するために設けられている。
【0042】一方、中間状態可変スイッチを直進した光
は、出力ファイバ22に出射されるが、その一部の光
量、たとえば1/10の光量は光分波器23で分波さ
れ、光検出器であるフォトダイオード24へと導かれ、
その光量が検知される。図1では、図面の分かりやすさ
を重視してOUT−4に設けられた分波器と光検出器と
を示したが、OUT−1〜OUT−3についても、各出
力部に分波器と光検出器とが設けられる。光検出器とし
てフォトダイオード(PD:Photo-Diode)などを用いる
ことができる。これらの光検出器における出力値を比較
し、各出力部に配置された中間状態可変スイッチ15に
フィードバックして直進成分を調節することにより、出
力値を揃えることが可能になる。
【0043】次に中間状態可変スイッチの構成について
説明する。図2は、図1の光信号切換装置に用いる光量
調節部である中間状態可変スイッチ15を説明する構成
図である。ポリイミドフィルム2に収納された導波路5
の切れ込み部10の上下にピエゾアクチュエータ6a,
6bが配置されている。切れ込み部の上側に配置したピ
エゾアクチュエータ6bには、印加電圧調整部によって
調整された電圧が印加される。フォトダイオードPDな
どの光検出器で検出された出力値を受け、印加電圧調整
部は印加電圧を調整することができる。ピエゾアクチュ
エータは印加される電圧値に応じて変位量を変化させる
ので、印加電圧に応じて切れ込み部を押す量を変化させ
ることができる。
【0044】図3は、所定の中間状態をとっている中間
状態可変スイッチ1を示す断面図である。図3によれ
ば、切れ込み部10において、コア5の厚さの所定部分
が分離して空隙9を生じ、残り厚さのコアが密着してい
る。切れ込み部10において、密着高さを変化させるこ
とにより、切れ込み部でのコアの密着部と分離部との厚
さが変化して透過量と反射量との配分を変化させること
ができる。
【0045】上記のように構成することにより、光信号
切換装置の導波路中に中間状態可変スイッチを配置する
ことにより、光信号出力値を一定にすることができる。
本実施の形態の場合、光スイッチとほとんど同じ機構の
中間状態可変スイッチにより光量を調整することができ
るので、構成がシンプルになり製作が容易になるという
利点を有する。
【0046】図1における光信号切換装置の入力側と出
力側とを逆にして使用するケースもある。図1を参照し
て、出力ファイバから出た光は、まず中間状態可変スイ
ッチに入る。ここで一部の光は直進するが、残りの光は
反射して図1の左方向に進み、光吸収体で吸収される。
直進した光はそれぞれ光スイッチを通過した後、入力フ
ァイバに至る。入力ファイバにも、光分波器を設けてそ
の一部の出力を光検出器で検出して、中間状態可変スイ
ッチを調整することができる。
【0047】このように、図1における光信号切換装置
の入力側と出力側とを逆にして使用するケースでも、光
信号の出力値をシンプルな機構により揃えることができ
る。
【0048】(実施の形態2)図4は、本発明の実施形
態2における光信号切換装置を示す図である。本実施の
形態では、入力用導波路と出力用導波路との交差点であ
る格子点に配置した各光スイッチ11の状態を決定する
ルート決定部からのルート信号をもとにして光量調整部
(中間状態可変光スイッチ)を制御する。
【0049】ルート決定部では、入力と出力との組み合
わせを決定し、その組み合わせの情報を有するルート信
号を各光スイッチに送る。このルート信号をもとにし
て、各格子点の光スイッチが通過状態をとるかまたは反
射の進路変更状態をとるかが決まり、光スイッチが作動
する。
【0050】一方、ルート決定部からのルート信号をも
とにして各出力部の光量が求まり、このため、各出力部
間の光量ばらつきが求まる。これは、ルートに応じて光
路長と光スイッチの数とが一義的に決定されるからであ
る。したがって、光量調節決定部では、ルート信号をも
とにして各光量調節部での光量調節部での光量調節量、
すなわち(a)通過させるべき光量および(b)反射さ
せるべき光量を求める。中間状態可変光スイッチを用い
る場合には、(a)通過させるべき光量、が決まれば、
(b)反射させるべき光量、は自ずと決まる。各光量調
節部では、光量調節決定部からの信号を受け取り、その
信号に基いて光量調節を行なう。本実施の形態では、し
たがって、実施の形態1における出力ファイバの先に光
出力値を検出する機構は必要ない。
【0051】図5は、光量調節部の機構を説明する図で
ある。本実施の形態では、各格子点のピエゾアクチュエ
ータに圧力センサを配置している。押圧力決定部では、
光量調節決定部からの信号を受け、ピエゾアクチュエー
タでポリイミドフィルムを押圧する押圧量を計算する。
その押圧量をもとにしてピエゾアクチュエータに適切な
電圧を印加する。ピエゾアクチュエータのポリイミドフ
ィルム押圧にともなって発生する圧力の大きさは、圧力
センサによって検出される。
【0052】ポリイミドフィルムをピエゾアクチュエー
タが下から押して切れ込み部を広げる際の開口度と、ポ
リイミドフィルムの弾性力に起因する復元力とは、比例
関係にある。さらに詳しく説明すると、ピエゾアクチュ
エータの押し込み量である変位量と、切れ込み部の開口
度とは比例関係にあり、上記変位量と上記復元力とは比
例関係にある。このため、上記圧力と上記開口度とは比
例関係にある。
【0053】圧力センサは、ポリイミドフィルムの復元
力によって生じる圧力を測定するので、その圧力値から
開口度、すなわち通過状態と反射状態との割合を知るこ
とができる。圧力値信号は、押圧力決定部にフィードバ
ックされ、押圧力決定部では規定の押圧量に達するよう
に印加電圧を調整する。光量調節部を中間状態可変スイ
ッチで構成した場合、光スイッチの切り込み部での光の
透過と反射の割合を決定するのは、ポリイミドフィルム
への押圧力なので、上記の機構により光量の調節をする
ことができる。
【0054】上記のように、圧力センサを用いてフィー
ドバック制御することにより、各格子点のピエゾアクチ
ュエータにおいて、電圧と押圧力との関係にばらつきが
あっても、光量を正しく調節することができる。
【0055】また、光量調節決定部では、あらかじめ各
光路と光スイッチでの光の損失量を実測した結果を記憶
させておき、その値を用いて光量調節量を決定してもよ
い。この場合、光路や光スイッチの損失値にばらつきが
あっても補正することができ、さらに精度よく出力値を
一定に揃えることができる。
【0056】本実施の形態では、光出力の一部を分波さ
せて検出することなく光出力を一定に揃えることができ
るので、光の損失が発生しないという利点をもつ。
【0057】なお、上記の構成では、圧力センサおよび
押圧力決定部により、光量調節の制御を行なったが、圧
力センサの代わりに変位センサを、また押圧力決定部の
代わりに変位決定部を配置して、光量制御を行なうこと
もできる。この場合、ピエゾアクチュエータの変位を検
出して変位決定部にフィードバックし、規定の変位量に
達するようにピエゾアクチュエータに印加する電圧を調
整する。
【0058】(実施の形態3)図6は、本発明の実施の
形態3の光信号切換装置における光量調節部15の構成
を示す図である。図6では、1つの光量調節部のみを示
しているが、複数の光量調節部を形成する場合について
は、実施の形態1および2に示す光量調節部と変わるこ
とはない。光量調節部15で反射され進路変更する光が
通る導波路17が、光量調節部の右側にも左側にも横方
向に伸びている。この横方向に伸びる導波路は、途中で
縦方向に伸びるように直角に曲がり、端部導波路27に
接続されている。
【0059】上記の構成によれば、光量調節部に入った
光は、これまでと同様に、一部は直進し出力ファイバ2
2へと出射される。一方、反射した光は右方向に導波路
17を伝播し進路を変更し、接続された端部導波路27
を経て外に出てゆく。したがって、光吸収体を用いなく
ても、光量調節部で不要とされ、進路を変更された光
は、端部導波路27を経て外部へ射出される。
【0060】本実施の形態の光信号切換装置の入力側と
出力側とを入れ換えて用いる場合には、光量調節部で直
進する光は下側から上側へと直進し、進路を変更する光
は反射して左方向に進行し、同様に導波路端部から逃げ
てゆく。
【0061】上記の構成では、不要な光の処理に光吸収
体を用いないので、光吸収体における発熱や光吸収体自
体の劣化がないという利点を有する。
【0062】(実施の形態4)図7は、本発明の実施の
形態4における光信号切換装置を示す図である。本実施
の形態では、出力ファイバだけでなく入力ファイバ側に
も光分波器を設けている。入力ファイバを伝送してくる
光の一部、たとえば1/10を分波し、その分波した光
の光量を光検出器で検出する。出力側の光量の一部も分
波し、その光量を光検出器で検出する。
【0063】次に、入力側の光量の値から出力側の光量
を差し引くことにより、光スイッチでの損失量を計算す
ることができる。図7では、IN−1とOUT−4との
差のみを出すように図示したが、すべての入力側ファイ
バと出力側ファイバについても同様の処理を行い、上記
差分量が各出力部で同じになるように、各光量調節部の
調節を行う。
【0064】上記において、どの入力ファイバの光量か
らどの出力ファイバの光量を差し引くかの組み合わせ
は、ルートの組み合わせによって変えることができる。
【0065】上記のように、差分値を調整することによ
り、たとえば、一つの入力の光量が常に低かった場合
に、他の出力値の光量まで必要以上に小さくすることを
防止することができる。
【0066】上記において、本発明の実施の形態につい
て説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形
態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発
明の実施の形態に限定されない。たとえば、光量調節部
は、切れ込み部が中間状態をとる光スイッチに限定され
ず、熱光学効果を用いた導波路光スイッチの中間状態
や、マッチングオイルを導波路交差部に設けた光スイッ
チの中間状態であってもよい。本発明の範囲は、特許請
求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲
の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含
むものである。
【0067】
【発明の効果】本発明の光信号切換装置を用いることに
より、簡単な構成により、出力光信号の強度のばらつき
を所定範囲内に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における光信号切換装
置を示す図である。
【図2】 図1における出射光調節部の構造を示す断面
図である。
【図3】 図2における出射光調節部を構成する光スイ
ッチの中間状態を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態2における光信号切換装
置を示す図である。
【図5】 図4における出射光調節部の構造を示す断面
図である。
【図6】 本発明の実施の形態3における光信号切換装
置の出射光調節部の構成を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態4における光信号切換装
置を示す図である。
【図8】 従来の光信号切換装置の光スイッチの部分を
示す斜視図である。
【図9】 従来の光信号切換装置を例示する図である。
【図10】 従来の光信号切換装置の光スイッチの通過
状態(オン状態)を示す図である。
【図11】 従来の光信号切換装置の光スイッチの進路
変更状態(オフ状態)を示す図である。
【符号の説明】
2 導波路収納ポリイミドフィルム、3 押え板、5
導波路、6a,6bピエゾアクチュエータ、10 切れ
込み部、10a 通過状態の切れ込み部、10b 進路
変更状態の切れ込み部、11 光スイッチ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の入力導波路と、複数個の出力導
    波路とを有し、前記入力導波路と出力導波路との交差部
    において前記入力導波路に入力された各光信号の進路を
    切り換えて前記出力導波路に光信号を出力する光信号切
    換装置であって、 前記交差部に配置され、前記光信号の進路を切り換える
    光スイッチと、 前記光スイッチの状態を制御して前記出力される光信号
    を形成するスイッチ状態制御部と、 前記出力される光信号の強度を調整する出力強度調節部
    とを備える、光信号切換装置。
  2. 【請求項2】 前記出力された光信号の強度を検出する
    出力強度検出部と、その出力強度値に基いて前記出力強
    度調節部における出力状態を制御する強度調節制御部と
    を備える、請求項1に記載の光信号切換装置。
  3. 【請求項3】 前記出力強度検出部が、前記出力導波路
    に設けら、前記出力導波路を伝播する光のうちの所定割
    合の量の光を分波させて伝播させる分波器と、その分波
    器を伝播する前記光の強度を検出する検出器とから構成
    される、請求項2に記載の光信号切換装置。
  4. 【請求項4】 前記入力導波路に入力された光信号の出
    力されるまでのルートを決定するルート決定部と、前記
    出力導波路に出力される光信号のルートを基にして、各
    ルートにおける光信号の損失を算出する出力光損失量算
    出部と、その出力光損失量に基いて各出力光信号の強度
    が揃うように出力光損失量が小さいルートを経由する出
    力光の強度を減らすように出力強度調節部の状態を制御
    する強度調節制御部とを備える、請求項1に記載の光信
    号切換装置。
  5. 【請求項5】 前記各ルートにおける光信号の損失は、
    そのルートにおける前記光スイッチの個数およびそのル
    ートの導波路長さを基にして算出される、請求項4に記
    載の光信号切換装置。
  6. 【請求項6】 前記出力される光信号の強度を検出する
    出力強度検出部と、前記入力される光信号の強度を検出
    する入力強度検出部と、前記出力光信号の強度と前記入
    力光信号の強度との差を算出する強度差算出部と、その
    強度差に基づいて前記出力強度調節部の出力状態を制御
    する強度調節制御部とを備える、請求項1に記載の光信
    号切換装置。
  7. 【請求項7】 前記入力強度検出部と前記出力強度検出
    部とは、それぞれの導波路に設けら、その導波路を伝播
    する光のうちの所定割合の量の光を分波させて伝播させ
    る分波器と、その分波器を伝播する前記光の強度を検出
    する検出器とから構成される、請求項6に記載の光信号
    切換装置。
  8. 【請求項8】 前記出力強度調節部は、入射光に、第1
    の進路をとらせる第1進路状態と、第2の進路をとらせ
    る第2進路状態と、その両方の状態を任意の割合で有す
    る中間状態を連続的にとることができる光スイッチを備
    える、請求項1〜7のいずれかに記載の光信号切換装
    置。
  9. 【請求項9】 前記光スイッチを結ぶ不要光導波路が備
    えられ、その不要光導波路が前記第2の進路として用い
    られる、請求項8に記載の光信号切換装置。
  10. 【請求項10】 前記光スイッチの間の前記不要光導波
    路に光吸収体が配置されている、請求項8または9に記
    載の光信号切換装置。
  11. 【請求項11】 前記光スイッチにつながる前記第2の
    進路が不要光導波路に合流し、その不要光導波路の端が
    外部に開放されている、請求項8に記載の光信号切換装
    置。
  12. 【請求項12】 前記入力導波路および出力導波路は導
    波路収納シート内に交差するように配置されており、前
    記光スイッチおよび前記出力強度調節部は、前記交差部
    において前記導波路収納シートを含めてコーナー部をよ
    ぎるように前記導波路が切れ込みを入れられた部分と、
    その切れ込み部の開閉を制御する開閉制御部とを備え
    る、請求項1〜11のいずれかに記載の光信号切換装
    置。
  13. 【請求項13】 前記開閉制御部は、前記切れ込み部を
    押し込む押圧部材と、前記押圧部材の押し込み量を制御
    する押込量制御部とを備える、請求項12に記載の光信
    号切換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008072201A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Mitsubishi Electric Corp 光クロスコネクト装置、光クロスコネクト方法、およびプログラム
US8331744B2 (en) 2006-11-30 2012-12-11 Fujitsu Limited Optical switch
US20140133800A1 (en) * 2011-06-14 2014-05-15 Nec Corporation Optical switch control method, optical switch control device, and optical transmission system

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