JP2003211750A - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

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JP2003211750A JP2003008721A JP2003008721A JP2003211750A JP 2003211750 A JP2003211750 A JP 2003211750A JP 2003008721 A JP2003008721 A JP 2003008721A JP 2003008721 A JP2003008721 A JP 2003008721A JP 2003211750 A JP2003211750 A JP 2003211750A
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大祐 稲越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一の印字装置に、硬さ,厚さ,幅の異なる
テープをそれぞれ収納したテープカートリッジを交換し
て装着しても、良好な印字を可能とする。 【解決手段】 テープカートリッジ10に備えられたプ
ラテン12は、テープカートリッジ10に収納されたテ
ープTが硬いほど、厚いほど、幅が広いほど柔らかいプ
ラテンゴム14を装着している。このようにテープTの
性状に対応した硬さのプラテンゴム14を用いるのは、
テープライタ1に装着した際の印字ヘッドとテープTと
の接触状態をテープTの性状に関わらず良好な状態とす
るためである。この結果、テープTは、その性状に関わ
らずプラテン12とテープガイドピン26とで良好に搬
送され、インクリボンRを介して印字ヘッドと同じ接触
状態となり、印字ヘッドにより良好に印字される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テープカートリッ
ジに関し、詳しくは印字ヘッドを備えた印字装置に着脱
可能であり、性状の異なる2種類以上の印字用テープの
うち各々特定種類の印字用テープと、印字装置に装着し
たとき印字ヘッドとの間に該印字用テープを印字可能に
挟持するプラテンとを備えた2種類以上のテープカート
リッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、裏面に接着剤が予め塗布された粘
着性のテープ表面に所望の文字列を印字する印字装置が
知られている。この種の印字装置によれば、テープ表面
に表題やタイトル名を、その場できれいに印字でき、そ
の後簡単に書類ファイルの背表紙やビデオテープの背面
等に貼着できるなどの使い勝手の良さから、業務用ある
いは家庭用を問わず広く利用されている。
【0003】これらの印字装置は、装置の小型化、軽量
化が必要があり、そのための種々なる改良が施されてい
る。その大きな点の1つは、機械的に大きな占有面積を
必要とする印字部の改良であり、印字ヘッドと協動して
テープへの印字を可能とするプラテンをテープカートリ
ッジ側に備える構造を採用したものが知られている。プ
ラテンをテープカートリッジ側に設けるのは、印字ヘッ
ドが印字の実行時にはプラテンとで印字用テープを挟持
しているから、テープカートリッジの交換時に、印字ヘ
ッドを退避するだけで、テープカートリッジを容易に交
換できるようにするためである。
【0004】こうしたテープカートリッジには、材質,
幅,色などが異なる各種のテープとこのテープへの印字
に用いられるインクリボンを各々収納したものが市販さ
れており、使用者は、その使用目的にあった種類のテー
プを収納したテープカートリッジを選んで印字装置に装
着して使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た異なる種類のテープを収納したテープカートリッジ
は、印字装置とテープの種類によっては良好に印字する
ことができないという問題があった。例えば、薄いテー
プを標準仕様とする印字装置に厚いテープを収納したテ
ープカートリッジを装着したり、逆に厚いテープを標準
仕様とする印字装置に薄いテープを収納したテープカー
トリッジを装着すると、印字ヘッドとテープとの接触状
態が異なり、良好に印字することができない場合を生じ
る。この問題を解決するために、印字装置にテープの厚
さに対応して印字ヘッドの位置を調整する機構を設ける
手法も考えられるが、この手法を用いると装置構成が複
雑になるという新たな問題が生じる。また、この手法で
は、テープカートリッジを装着する際、装着したテープ
カートリッジに収納されたテープの厚さに印字装置の調
整機構が対応しているかを確認し、対応していないとき
にはこの調整機構を操作する必要があり、使用上煩わし
さを感じるという問題をも生じる。こうした問題は、テ
ープカートリッジに収納したテープの厚さについて生じ
る他、テープの幅や硬さ、インクリボンの幅等について
も生じる。
【0006】また、テープカートリッジに収納したイン
クリボンとプラテンによっては、インクリボンのインク
によりテープが汚れ、良好に印字することができないと
いう問題もあった。テープカートリッジを印字装置に装
着すると、テープとインクリボンは、印字ヘッドにより
プラテンに押圧される。テープとインクリボンの幅が印
字ヘッドの幅より広く、プラテンが比較的柔らかな材質
で形成されていると、印字ヘッドの押圧によりプラテン
が大きく変形してテープとインクリボンを印字ヘッドの
端部の角に強く押しつける。強い押圧によりテープにイ
ンクを付着させてしまうタイプのインクリボンでは、印
字ヘッドの側部の角への押圧により、テープに非所望の
インクを着けてしまう場合がある。
【0007】本発明のテープカートリッジは、こうした
問題を解決し、テープやインクリボンの種類を問わず良
好に印字することを目的とし、次の構成を採った。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第1のテープカートリッジは、印字ヘッドを備え
た印字装置に着脱可能であり、硬さが異なる2種類以上
の印字用テープのうち、各々特定種類の印字用テープを
収納した2種類以上のテープカートリッジであって、前
記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッドとの間に前
記印字用テープを印字可能に挟持するプラテンを、各々
備え、該プラテンは、その表面のゴムを、前記印字用テ
ープが硬いほど柔らかく形成してなることを要旨とす
る。
【0009】以上のように構成された本発明の第1のテ
ープカートリッジは、その表面のゴムを印字用テープが
硬いほど柔らかく形成してなるプラテンが、印字ヘッド
によりプラテンに押圧される印字用テープの押圧状態
を、印字用テープの硬さに関わらず均一にする。この結
果、印字用テープの硬さに関わらず良好な印字が可能と
なる。
【0010】以上説明した本発明の第1のテープカート
リッジによれば、プラテンの表面のゴムを印字用テープ
が硬いほど柔らかくしたので、印字ヘッドによりプラテ
ンに押圧される印字用テープの押圧状態を印字用テープ
の硬さに関わらず均一にすることができ、印字用テープ
の硬さに関わらず良好に印字することができる。このた
め、硬さの異なる印字用テープに対して使用者自らが煩
雑なテープカートリッジの管理をする必要がなく、ま
た、印字装置を調整する必要がない。
【0011】本発明の第2のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、幅の異な
る2種類以上の印字用テープのうち、各々特定種類の印
字用テープを収納した2種類以上のテープカートリッジ
であって、前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッ
ドとの間に前記印字用テープを印字可能に挟持するプラ
テンを、各々備え、該プラテンは、その表面のゴムを、
前記印字用テープの幅が広いほど柔らかく形成してなる
ことを要旨とする。
【0012】本発明の第2のテープカートリッジは、そ
の表面のゴムを印字用テープの幅が広いほど柔らかく形
成してなるプラテンが、印字ヘッドによりプラテンに押
圧される印字用テープの押圧状態を、印字用テープの幅
に関わらず均一にする。この結果、印字用テープの幅に
関わらず良好な印字が可能となる。
【0013】本発明の第2のテープカートリッジによれ
ば、プラテンの表面のゴムを印字用テープの幅が広いほ
ど柔らかくしたので、印字ヘッドによりプラテンに押圧
される印字用テープの押圧状態を印字用テープの幅に関
わらず均一にすることができ、印字用テープの幅に関わ
らず良好に印字することができる。このため、幅の異な
る印字用テープに対して使用者自らが煩雑なテープカー
トリッジの管理をする必要がなく、また、印字装置を調
整する必要がない。
【0014】本発明の第3のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、厚さの異
なる2種類以上の印字用テープのうち、各々特定種類の
印字用テープを収納した2種類以上のテープカートリッ
ジであって、前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘ
ッドとの間に前記印字用テープを印字可能に挟持するプ
ラテンを、各々備え、該プラテンは、その表面のゴム
を、前記印字用テープが厚いほど柔らかく形成してなる
ことを要旨とする。
【0015】本発明の第3のテープカートリッジは、そ
の表面のゴムを印字用テープが厚いほど柔らかく形成し
てなるプラテンが、印字ヘッドによりプラテンに押圧さ
れる印字用テープの押圧状態を、印字用テープの厚さに
関わらず均一にする。この結果、印字用テープの厚さに
関わらず良好な印字が可能となる。
【0016】本発明の第3のテープカートリッジによれ
ば、プラテンの表面のゴムを印字用テープが厚いほど柔
らかくしたので、印字ヘッドによりプラテンに押圧され
る印字用テープの押圧状態を印字用テープの厚さに関わ
らず均一にすることができ、印字用テープの厚さに関わ
らず良好に印字することができる。このため、厚さの異
なる印字用テープに対して使用者自らが煩雑なテープカ
ートリッジの管理をする必要がなく、また、印字装置を
調整する必要がない。
【0017】本発明の第4のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、硬さ,厚
さおよび幅のいずれかが異なる2種類以上の印字用テー
プのうち各々特定種類の印字用テープと、該印字装置に
装着したとき該印字ヘッドとの間に該印字用テープを印
字可能に挟持するプラテンとを、各々備えた2種類以上
のテープカートリッジであって、前記プラテンは、軸と
該軸の回りに装着されたプラテンゴムとからなり、前記
軸と前記プラテンゴムを、前記印字用テープが硬いほ
ど、または該印字用テープが厚いほど、あるいは該印字
用テープの幅が広いほど該軸の外径を小さくかつ該プラ
テンゴムを厚く形成してなることを要旨とする。
【0018】本発明の第4のテープカートリッジは、印
字用テープが硬いほど、または印字用テープが厚いほ
ど、あるいは該印字用テープの幅が広いほどプラテンの
軸の外径を小さくかつプラテンゴムを厚く形成したこと
により、印字ヘッドによりプラテンに押圧される印字用
テープの押圧状態を、印字用テープの硬さ,厚さ,幅に
関わらず均一にする。この結果、印字用テープの硬さ,
厚さ,幅に関わらず良好な印字が可能となる。
【0019】本発明の第4のテープカートリッジによれ
ば、プラテンを、印字用テープが硬いほど、または印字
用テープが厚いほど、あるいは該印字用テープの幅が広
いほど外径の小さな軸と厚いプラテンゴムとから形成し
たので、印字ヘッドによりプラテンに押圧される印字用
テープの押圧状態を印字用テープの硬さ,厚さ,幅に関
わらず均一にすることができ、印字用テープの硬さ,厚
さ,幅に関わらず良好に印字することができる。このた
め、硬さ,厚さ,幅の異なる印字用テープに対して使用
者自らが煩雑なテープカートリッジの管理をする必要が
なく、また、印字装置を調整する必要がない。
【0020】本発明の第5のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、性状の異
なる2種類以上の印字用テープのうち各々特定種類の印
字用テープを収納した2種類以上のテープカートリッジ
であって、前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッ
ドとの間に前記印字用テープを印字可能に挟持するプラ
テンを、各々備え、前記プラテンは、その表面のゴムの
前記印字用テープとの接触面を、該印字用テープの該プ
ラテンとの接触面の材質および該接触面の粗さに対応し
た粗さに形成してなることを要旨とする。
【0021】本発明の第5のテープカートリッジは、プ
ラテンが、その表面のゴムの印字用テープとの接触面
を、印字用テープのプラテンとの接触面の材質および粗
さに対応した粗さに形成したことにより、印字用テープ
の搬送状態を印字用テープのプラテンとの接触面の材質
および粗さに関わらず均一にする。
【0022】本発明の第5のテープカートリッジによれ
ば、プラテンの表面のゴムの印字用テープとの接触面
を、印字用テープのプラテンとの接触面の材質および粗
さに対応した粗さとしたので、印字用テープの搬送状態
を印字用テープのプラテンとの接触面の材質および粗さ
に関わらず均一にすることができ、良好に印字すること
ができる。また、テープカートリッジを印字装置に装着
した状態で長時間放置してもプラテンと印字用テープと
が固着することによる印字用テープの排出不良といった
不都合を回避することができる。
【0023】本発明の第6のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、印字用テ
ープと、該印字用テープへの印字に用いられるインクリ
ボンと、前記印字装置に装着したとき前記印字ヘッドと
の間に前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテン
とを収納したテープカートリッジであって、前記印字ヘ
ッドは、前記印字用テープに印字を行なう印字部と、該
印字部が装着される基板とからなり、前記印字用テープ
および前記インクリボンは、幅が前記基板より広く形成
され、前記プラテンは、その幅を、前記基板の幅より広
く、前記印字ヘッドとで前記印字用テープおよび前記イ
ンクリボンを挟持したとき、その表面のゴムを、該印字
ヘッドの押圧による変形が所定量以下となる硬さに形成
してなることを要旨とする。
【0024】本発明の第6のテープカートリッジは、プ
ラテンが、その幅を印字ヘッドの基板の幅より広くし、
印字ヘッドとで印字用テープおよびインクリボンを挟持
したとき、その表面のゴムを、印字ヘッドの押圧による
変形が所定量以下となる硬さに形成したことにより、印
字用テープがインクリボンと共に基板へ強く押圧される
ことにより生じる印字用テープの汚れを防止する。
【0025】本発明の第6のテープカートリッジによれ
ば、硬いプラテンを用いたので、幅の広い印字用テープ
とインクリボンとを用いても、印字用テープとインクリ
ボンとを基板に強く押圧することがない。したがって、
プラテンが印字用テープをインクリボンと共に印字ヘッ
ドの基板に強く押圧することにより生じる印字用テープ
の汚れを防止することができる。
【0026】本発明の第7のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、印字用テ
ープと、該印字用テープへの印字に用いられるインクリ
ボンと、前記印字装置に装着したとき前記印字ヘッドと
の間に前記印字用テープおよび前記インクリボンを印字
可能に挟持するプラテンとを収納したテープカートリッ
ジであって、前記印字ヘッドは、前記印字用テープに印
字を行なう印字部と、該印字部が装着される基板とから
なり、前記インクリボンは、その幅を、前記印字部の幅
以上で前記基板の幅以下に形成してなることを要旨とす
る。
【0027】本発明の第7のテープカートリッジは、イ
ンクリボンが、その幅を印字ヘッドを構成する印字部の
幅以上で基板の幅以下にしたことにより、印字用テープ
とインクリボンとが印字ヘッドの基板に強く押圧される
ことによって生じる印字用テープの汚れを防止する。
【0028】本発明の第7のテープカートリッジによれ
ば、インクリボンの幅を印字ヘッドを構成する印字部の
幅以上で基板の幅以下にしたので、プラテンが印字用テ
ープをインクリボンと共に印字ヘッドの基板に強く押圧
することにより生じる印字用テープの汚れを防止するこ
とができる。
【0029】本発明の第8のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、印字用テ
ープと、前記印字装置に装着したとき前記印字ヘッドと
の間に前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテン
とを収納したテープカートリッジであって、前記印字ヘ
ッドは、前記印字用テープに印字を行なう印字部と、該
印字部が装着される基板とからなり、前記プラテンは、
その幅を、前記印字部の幅以上で前記基板の幅以下に形
成してなることを要旨とする。
【0030】本発明の第8のテープカートリッジは、プ
ラテンが、その幅を印字ヘッドの印字部の幅以上で印字
ヘッドの基板の幅以下にしたことにより、印字用テープ
とインクリボンとが印字ヘッドの基板に強く押圧される
ことによって生じる印字用テープの汚れを防止する。
【0031】本発明の第8のテープカートリッジによれ
ば、プラテンの幅を印字ヘッドの印字部の幅以上で印字
ヘッドの基板の幅以下にしたので、印字用テープがイン
クリボンと共に印字ヘッドの基板に強く押圧されること
により生じる印字用テープの汚れを防止することができ
る。
【0032】本発明の第9のテープカートリッジは、印
字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能であり、印字用テ
ープと、該印字用テープへの印字に用いられるインクリ
ボンと、前記インクリボンの長手方向に張力を発生させ
る張力発生手段と、前記印字装置に装着したとき前記印
字ヘッドとの間に前記印字用テープを印字可能に挟持す
るプラテンとを備えたテープカートリッジであって、前
記張力発生手段は、前記インクリボンの幅が広いほど大
きな張力を発生させる手段であり、前記インクリボン
は、前記印字装置に装着したとき、前記張力発生手段に
より発生した張力が前記印字ヘッドを前記プラテンから
遠ざける方向に作用する配置に収納され、前記プラテン
は、その外径を、前記インクリボンの幅が広いほど小さ
く形成してなることを要旨とする。
【0033】ここで、本発明の第9のテープカートリッ
ジにおいて、前記プラテンに代えて、前記インクリボン
の幅が広いほど柔らかく形成してなるプラテンを備えた
構成とすることもできる。
【0034】本発明の第9のテープカートリッジは、張
力発生手段が、インクリボンの長手方向にインクリボン
の幅が広いほど大きな張力を発生させる。この張力は、
印字ヘッドをプラテンから遠ざける方向に作用するか
ら、印字ヘッドのプラテンへの押圧力は小さくなる。プ
ラテンは、その外径を、印字ヘッドのプラテンへの押圧
力が小さくほど、即ちインクリボンの幅が広いほど小さ
く形成してなるから、印字ヘッドとプラテンとの位置は
印字用テープの幅に関わらず一定となり、良好な印字が
可能となる。ここで、本発明の第9のテープカートリッ
ジにおいて、インクリボンの幅が広いほど柔らかく形成
してなるプラテンを用いれば、インクリボンの幅に応じ
て印字ヘッドの押圧力が変化しても、プラテンの硬さが
印字ヘッドの押圧力に対応したものとなるので、プラテ
ンと印字ヘッドとの位置は一定となり、良好な印字が可
能となる。
【0035】本発明の第9のテープカートリッジによれ
ば、プラテンをインクリボンの幅が広いほど外径を小さ
くしたので、インクリボンの幅に応じて印字ヘッドの押
圧力が変化しても、プラテンと印字ヘッドとの位置が印
字用テープの幅に関わらず一定となり、良好に印字する
ことができる。
【0036】本発明の第9のテープカートリッジにおい
て、プラテンをインクリボンの幅が広いほど柔らかくす
れば、インクリボンの幅に応じて印字ヘッドの押圧力が
変化しても、プラテンの硬さが印字ヘッドの押圧力に応
じたものとなるので、プラテンと印字ヘッドとの位置は
一定となり、良好に印字することができる。
【0037】また、本発明の第1ないし第9のテープカ
ートリッジにおいて、前記プラテンは、中央部の外径が
両端部の外径より大きな樽形に形成してなる構成とする
こともできる。
【0038】こうした本発明の第1ないし第9のテープ
カートリッジのプラテンを、中央部の外径が両端部の外
径より大きな樽形に形成すれば、印字用テープやインク
リボンの両側部が中央部より速く搬送されることがない
ので、印字用テープやインクリボンがプラテンの一方の
端部側にずれたり、印字用テープやインクリボンがよじ
れることがなく、良好な印字が可能となる。
【0039】本発明の第1ないし第9のテープカートリ
ッジのプラテンを、中央部の外径が両端部の外径より大
きな樽形に形成すれば、印字用テープやインクリボンの
両側部が中央部より速く搬送されることを防止すること
ができる。この結果、印字用テープやインクリボンがプ
ラテンの一方の端部側にずれたり、印字用テープやイン
クリボンがよれることがなく、良好に印字することがで
きる。また、プラテンの中央部の外径と両端部の外径と
を等しく形成する場合に比して、製造の精度を低くして
も中央部の外径が両端部の外径より小さいときに生じる
上記不都合が生じないので、プラテンを容易に製造する
ことができ、歩留りを高くすることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
であるテープカートリッジとこのテープカートリッジを
着脱可能に内蔵しテープに印字を行なうテープライタに
ついて説明する。
【0041】図1はテープライタ1の外観を本体カバー
50Kを開いた状態で示す平面図、図2は本体カバー5
0Kを閉じた状態でのテープライタ1の右側面図、図3
はこのテープライタ1に装着されるテープカートリッジ
10の組立状態を示す平面図である。本実施例では、イ
ンクリボンとこのインクリボンを用いて印字されるテー
プとを同一のカートリッジに収納しているので、インク
リボンカートリッジでもあるこのカートリッジを、以
下、テープカートリッジと呼ぶ。
【0042】テープライタ1は、図示するように、各種
部品を収納する本体ケース50H、61個の入力用キー
を備えた入力部50C、開閉自在な本体カバー50K、
本体カバー50Kの下に視認可能に設けられ文字列やそ
の他の情報を表示する表示部50D、本体カバー50K
を開いた本体左上部に設けられたテープカートリッジ1
0が着脱自在に装着されるカートリッジ装着部50Aお
よび電源スイッチ50Jを備える。本体カバー50Kに
は、図1に二点鎖線で仮想的に示したように、テープカ
ートリッジ10の装着を確認する窓50Lと表示部50
Dを直視可能な窓50Mとが設けられている。なお、両
窓50L,50Mには、透明なプラスチックの板材がは
め込まれている。また、本体カバー50Kの開閉は、図
1には示されていない開閉検出スイッチ55にて監視さ
れる。
【0043】このテープライタ1を使用する場合には、
まず、本体カバー50Kを開き、ヘッド移動レバー63
Cを、図1反時計周りに90度回し、カートリッジ装着
部50Aにテープカートリッジ10を装着する。ヘッド
移動レバー63Cを回した状態では、後述する印字ヘッ
ド60は、ヘッドケース60C内に退避するので、テー
プカートリッジ10をカートリッジ装着部50Aに容易
に装着することができる。その後、ヘッド移動レバー6
3Cを時計回りに回して図示の位置に戻す。この状態で
は、印字ヘッド60は印字可能位置まで移動している
が、ヘッド移動レバー63Cがテープカートリッジ10
を抑える関係となるので、テープカートリッジ10を取
り出そうとして、印字ヘッド60やテープカートリッジ
10を痛めることがない。テープカートリッジ10を装
着した後、本体カバー50Kを閉じる。なお、ヘッド移
動レバー63Cを回した状態、即ち印字ヘッド60がヘ
ッドケース60C内に退避した状態では、ヘッド移動レ
バー63Cが邪魔をして、本体カバー50Kを閉めるこ
とができず、印字動作そのものができない。
【0044】本体カバー50Kを閉めた後、電源スイッ
チ50Jを操作して電源を投入し、入力部50Cから印
字しようとする文字を入力する。入力した文字列を必要
に応じて仮名漢字変換などし、所定のキーを操作して印
刷を指示すると、テープカートリッジ10にて供給され
るテープTに、後述する熱転写方式のプリンタ部50B
により印字が行なわれる。印字されたテープTは、テー
プライタ1の左側面に設けられたテープ排出口10Aか
ら排出される。本実施例で用いたテープTは、印字面が
熱転写によるインクの載りを良好にするために加工され
たものであり、粘着性を備えた裏面には剥離可能な剥離
テープが張り合わされている。従って、印字されたテー
プを、内蔵のカッターにより切断し、裏面の剥離テープ
を剥がせば、文字や記号の印刷されたテープTを好きな
場所に貼付することができる。
【0045】図示してはいないが、テープライタ1の裏
面には電池収納部が設けられており、装置全体の電源と
なる6個の単三電池が装着可能となっている。また、電
源は、図示しないACアダプターを本体右側部に設けら
れたプラグ50へ接続することでも供給することが可能
である。
【0046】次に、図3,図4を中心に、テープカート
リッジ10の構造と機能について説明する。なお、図5
はそのA−A断面図である。このテープカートリッジ1
0は、同様の組立構成により、厚さ,幅,材質の異なる
テープTを収納可能となっている。実施例では、収納し
ているテープTの形状および材質の種類として、テープ
厚が100μm,200μmの2種類、テープ幅が6m
m,9mm,12mm,18mm,24mmの5種類、
テープ材質が印字面がポリエステルで裏面の剥離テープ
が紙(以下、「ポリエステル(紙)」のように記載す
る。),ポリエステル(ポリエステル),塩化ビニル
(紙),紙(紙)の4種類の計40種類のテープカート
リッジ10を提供している。また、印字面の材質がポリ
エステルまたは塩化ビニルのテープ(以下、「プラスチ
ックテープ」という。)は、その印字面の色が透明,
白,黄,水色の4種類、印字面の材質が紙のテープ(以
下、「紙テープ」という。)は、透明を除く3種類が提
供されている。さらに、テープカートリッジ10にテー
プTと共に収納されるインクリボンRは、その色が黒,
赤,青,緑の4種類が提供されている。したがって、テ
ープカートリッジ10の種類は、テープの厚さ,幅,色
およびインクリボンRの色により、3種類のプラスチッ
クテープが各160種類(2×5×4×4)、紙テープ
が120種類(2×5×1×3×4)の計600種類
(3×160+120)となる。次表1にテープカート
リッジ10の種類の一覧を示す。
【0047】
【表1】
【0048】印字に際して用いられるプラテン12は中
空円筒状の部材であり、厚さ,幅,材質の異なるそれぞ
れのテープTおよびインクリボンRと印字ヘッド60と
の接触状態を良好なものとして良質な印字を可能とする
ため、その外周面にはテープTの種類に応じたプラテン
ゴム14が装着されている。このプラテンゴム14は、
シリコンゴムにより形成されている。本実施例では、テ
ープ厚に対応してプラテンゴム厚が1.9mm,2.0
mmの2種類、テープ幅に対応してプラテンゴム幅がテ
ープ幅6mm,9mm,12mm用および18mm,2
4mm用として12mm,18mmの2種類、テープT
の硬さ,厚さ,幅に対応してプラテンゴム硬さがプラテ
ンゴム幅12mm用として60度,65度,70度の3
種類とプラテンゴム幅18mm用として40度,45
度,50度,55度,60度の5種類、さらに剥離テー
プの材質に対応してプラテンゴム14の表面の粗さが粗
いもの(300μm)と滑らかなもの(500μm)と
の2種類の計32種類のプラテンゴム14が用いられて
いる。ここで、プラテンゴム硬さを表わす単位として用
いた「度」は、JIS−K6301のゴム硬度計により
用いられるゴムの硬度を表わす単位で、数値が大きくな
るに従って硬くなる。プラテンゴム14の硬さの調整
は、実際の印字テスト結果に基づいて行なう。実際の印
字品位や印字強度が良好な範囲をもとめ、その場合の硬
度を最適硬度とするのである。また、プラテンゴム表面
の粗さは、μmを単位として示す。次表2に、実施例の
各テープカートリッジに装着されるプラテンゴム14の
種類の一覧を示す。
【0049】
【表2】
【0050】図6および図7にテープ幅に応じてプラテ
ンゴム幅を変更したテープカートリッジの一例を示す。
図6は、厚さが100μm,幅が6mmの紙テープを収
納したテープカートリッジ10aを、インクリボンコア
22,リボン巻取コア24およびプラテン12の中心を
通る位置で破断して示す断面図である。図7は、同様
に、厚さが100μm,幅が24mmの紙テープを収納
したテープカートリッジ10bを示す断面図である。な
お、図面を簡略化するため、図7における各部材の符号
の表示は省略した。また、図6,図7において、テープ
ライタ1への取り付け状態を説明するため、テープカー
トリッジ断面図に印字ヘッド60の一部を描いている。
図示するように、プラテンゴム14をテープ幅に応じた
幅とすることによりテープTが良好に搬送される。
【0051】テープ厚に対応してプラテンゴム厚を変え
るのは、プラテン12とテープガイドピン26とで、テ
ープTをその厚さに関わらず確実に搬送すると共に、プ
ラテン12と印字ヘッド60とで押圧して挟持するテー
プTおよびインクリボンRの押圧状態を一定にするため
である。図8は、プラテン12と印字ヘッド60とでテ
ープTおよびインクリボンRを挟持している様子を拡大
して示した拡大説明図である。図中の実線は、テープ厚
が100μmのときのプラテンゴム14AとテープTと
を表わし、破線は、テープ厚が200μmのときのプラ
テンゴム14BとテープTとを表わす。図示するよう
に、テープTの厚さに応じた厚さのプラテンゴム14を
装着したことにより、プラテン12とテープガイドピン
26は、テープTの厚さに応じた間隔となり、テープT
を無理なく確実に搬送する。また、プラテン12と印字
ヘッド60もテープTの厚さに応じた間隔となり、テー
プTおよびインクリボンRを、印字の実行について良好
な押圧状態とする。したがって、テープTの厚さを問わ
ず良好に印字することができる。
【0052】テープTの硬さ,厚さ,幅に対応してプラ
テンゴム14の硬さを変えた一例を次表3に示す。表3
に示したテープTは、テープ硬さの柔らかいものとして
材質がポリエステル(ポリエステル)と紙(紙)の2種
類,厚さが100μmと200μmの2種類,幅が9m
mと18mmと24mmの3種類で計12種類、テープ
硬さの硬いものとして紙(紙)とポリエステル(紙)と
塩化ビニル(紙)の3種類,厚さが紙(紙)の100μ
mとポリエステル(紙)および塩化ビニル(紙)の20
0μmの3種類,幅が9mmと18mmと24mmの3
種類の計9種類である。また、表3に示したプラテンゴ
ム14の硬さの欄には、そのテープTに対して最も良好
に印字することができる値を中央値として示すと共に、
良好な印字が可能な範囲を示した。
【0053】
【表3】
【0054】表3に示すように、テープTに良好に印字
することができるプラテンゴム14は、テープTの硬さ
と厚さが同じときにはテープ幅が広いほど、テープTの
硬さと幅が同じときにはテープ厚が厚いほど、テープT
の厚さと幅が同じときにはテープ硬さが硬いほど柔らか
なものとなっている。テープTの幅が広いほどプラテン
ゴム14を柔らかくするのは、テープライタ1に装着し
た際の印字ヘッド60による押圧力が印字ヘッド60を
プラテン側に押しつけるばねによって定まりテープTの
幅によらず一定なので、テープTの幅を広くすると、印
字ヘッド60による単位面積当たりの押圧力が小さくな
って印字ヘッド60とテープTとの接触状態が良好な状
態からずれてしまい、良好な印字が得られなくなるから
である。従って、プラテンゴム14を柔らかくして印字
ヘッド60とテープTとを良好な接触状態としている。
テープTが厚いほど、あるいは硬いほどプラテンゴム1
4を柔らかくするのも、テープ幅の場合と同様に、印字
ヘッド60とテープTとの接触状態を良好な状態とする
ためである。図9,図10および図11に、テープTの
硬さ,厚さ,幅と良好な印字が可能なプラテンゴム14
の硬さとの関係の一例を表わすそれぞれのグラフを示
す。こうしたテープTの硬さ,厚さ,幅と良好な印字が
可能なプラテンゴム14の硬さとの関係を4元マップと
すれば、任意の性状のテープTに適応する硬さのプラテ
ンゴム14を求めることができる。
【0055】また、実施例では、プラテンゴム14の表
面の粗さを、テープTの剥離テープが紙のときには、滑
らか(500μm)にし、剥離テープがポリエステルの
ときには、粗く(300μm)している。剥離テープが
ポリエステルのときにプラテンゴム14の表面を粗くす
るのは次の理由による。プラテンゴム14はシリコンゴ
ムにより形成されているから、プラテンゴム14の表面
を滑らかにしておくと、テープライタ1にテープカート
リッジ10を長時間装着したときにプラテンゴム14と
剥離テープとが軽く固着する場合が生じる。この固着し
た状態で印字を行なうと、テープTがテープ排出口10
Aから良好に排出されず、テープカートリッジ10内で
詰まってしまう場合が生じる。このため、プラテンゴム
14と剥離テープとが固着しないよう、または固着して
も剥離しやすいようプラテンゴム14の表面を粗くする
のである。したがって、プラテンゴム14の表面の粗さ
は、テープTの剥離テープの材質および剥離テープ表面
の粗さによって定まるものである。
【0056】図12は、外径が9mmで幅が12mmの
プラテンゴム14を軸に沿った面で切断した断面を示す
断面図である。図示するように、プラテンゴム14は、
中央部14bの外径が9.2mmで、両端部14aの外
径が9.0mmの樽形をしている。このように樽形とし
たのは、両端部14aの外径を中央部14bの外径より
大きくすると、テープTまたはインクリボンRが、プラ
テンゴム14の中央部14bを中心として安定して搬送
されず、一方の端部14aによってしまう場合が生じる
からである。したがって、中央部14bの外径が両端部
14aの外径以上であれば、こうした不都合は回避する
ことができる。しかし、中央部14bの外径を両端部1
4aの外径と等しいプラテンゴム14を形成すると、製
造精度を高くしても製品に多少のバラツキが生じること
から、僅かではあるが中央部14bの外径が両端部14
aの外径より小さなプラテンゴム14が生じてしまう。
このプラテンゴム14は、程度の差はあるが上記の不都
合を生じる。実施例でプラテンゴム14を樽形とするの
は、こうした製品のバラツキにより生じる不都合を回避
するためである。実施例では、プラテンゴム14を中央
部14bの外径を両端部14aの外径より0.2mm大
きくしたが、中央部14bの外径を両端部14aの外径
より1%ないし3%大きくする構成が望ましい。中央部
14bの外径を両端部14aの外径より3%を越えて大
きくしないのは、3%を越えて大きくすると、両端部1
4a付近でのテープTの印字ヘッド60への押圧が不足
して印字がかすれる等の印字不良を生じるからである。
なお、幅が18mmのプラテンゴム14も同様な樽形を
している。
【0057】こうしたプラテンゴム14を装着したプラ
テン12の上下両端部外周は、プラテン12の軸径に対
して僅かに小径に形成され、この小径部分をテープカー
トリッジ10の天壁16および底壁18に形成された嵌
合孔16A、18Aに回動可能に遊嵌することで、プラ
テン12は回動自在とされている。なお、この嵌合孔1
6A,18Aは、図3,図4に示すように、略長円形状
をなしている。この様にしてテープカートリッジ10に
立設されるプラテン12は、テープライタ1に設けられ
た後述するプラテン駆動軸に対して着脱自在であり、か
つプラテン駆動軸に係合した状態では同駆動軸から回転
駆動力が伝達可能でなければならない。このため、プラ
テン12の中空部内周面には、図4および図6に示すよ
うに、回転軸方向に6つの係合条12Aが等間隔に形成
されている。
【0058】テープカートリッジ10にはその他に、長
尺状のテープTおよびインクリボンRをコンパクトに巻
取り収納するためにテープコア20、インクリボンコア
22およびリボン巻取コア24が立設されている。ま
た、テープカートリッジ10には、後述する印字ヘッド
が侵入する進入孔32が設けられている。この進入孔3
2の外周には、ガイド壁34が形成されている。
【0059】テープコア20は大径の中空円筒状のリー
ルで、長いテープTを肉薄に巻取収納できるように配慮
される。従って、最外周に位置するテープT(図3中の
符号イ)を引き出す際のテープコア20の回転角速度と
最内周に位置するテープT(図3中の符号ロ)を同速度
で引き出す際のテープコア20の回転角速度とはあまり
相違しない構成となっている。また、巻取収納の際の曲
率が小さく曲げ応力に弱い材質のテープTを用いたとし
ても、無理なく収納することができる。
【0060】図5に示すように、テープコア20には、
その中心に軸孔20Bが形成され、テープカートリッジ
10の底壁18から立設された軸体18Bに回転自由に
嵌め込まれている。テープコア20の軸方向上下端に
は、円形の薄いフィルム20Aが貼付されており、その
テープT側の面は接着剤層となっている。このフィルム
20Aは、テープTに対してフランジ部として働くが、
テープT側の面に接着剤層が設けられていることから、
テープTの小口はこのフィルム20Aに軽く付着する。
従って、プラテン12の回転によりテープTが引き出さ
れ、テープコア20が従動回転しても、テープTがばら
けることはない。
【0061】テープコア20に巻取収納されるテープT
は、テープカートリッジ10の底壁18から立設された
テープガイドピン26を経由してプラテン12へ至り、
テープカートリッジ10のテープ排出口10Aから外部
に引き出されている。テープ排出口10Aの部分は、テ
ープTの搬送方向に沿って、所定の長さにガイド部10
Bが形成されている。テープカートリッジ10をカート
リッジ装着部50Aに装着した状態では、進入孔32に
印字ヘッド60が位置する。この状態で、印字ヘッド6
0とプラテン12とによりテープTは挟持され、プラテ
ン12の回転により、テープTは搬送されるのである。
この際、プラテン12に装着されたプラテンゴム14の
厚さがテープTの厚さに対応しているので、テープT
は、その厚さに関わらずインクリボンRを介して印字ヘ
ッド60と同じ接触状態となる。
【0062】プラテン12の上下の端部が嵌め込まれた
嵌合孔16A,18Aは、既述したように、長円形状を
しているので、テープカートリッジ10単体の状態で
は、プラテン12は、嵌合孔16A,18Aの長軸に沿
って移動可能である。従って、テープカートリッジ10
の外からテープTをテープカートリッジ10内部に押し
込もうとすると、このテープTの動きによりプラテン1
2は、テープTの搬送路に沿って移動する。プラテン1
2が移動するとプラテン12のプラテンゴム14はテー
プガイドピン26の外周に当接し、テープガイドピン2
6との間でテープTを挟持する。この結果、テープTは
それ以上移動不能となり、テープTがテープカートリッ
ジ10の内部に押し込まれることはない。
【0063】インクリボンコア22は、図6,図7に示
すように、小径の中空円筒状部材により構成されるが、
その上下両端部の外周は僅かに小径に形成されている。
この小径とされた下端部分の端面には、図3,図4に示
すように、等間隔に6箇所の溝がその軸方向に形成さ
れ、係合部22Aをなしている。この下端側の小径部分
は、テープカートリッジ10の底壁18に形成された円
形の嵌合孔部18Cに遊嵌されている。また、インクリ
ボンコア22の上端中空部分は、テープカートリッジ1
0の天壁16に突設された円筒状のガイド突部16Cに
遊嵌されている。従って、この状態では、インクリボン
コア22は、インクリボンRの引き出しに連れて従動回
転自在に保持される。なお、テープカートリッジ10の
天壁16を構成する蓋体とインクリボンコア22との間
には、図13に示すように、円環座金23が介装されて
おり、円環座金23の変形によってインクリボンコア2
2を底壁18方向に押圧することにより、インクリボン
コア22の自由な回転を規制している。
【0064】また、図3,図4に示すように、テープカ
ートリッジ10の底壁18であって、インクリボンコア
22と後述するリボン巻取コア24との底部近傍には、
細い略L字状の係合片18Dが形成されている。係合片
18Dは、テープカートリッジ10の底壁18の一部分
(図3中のハッチ部分X)をくり抜くことで、形成され
ている。従ってこの係合片18Dの先端部は、底壁18
を構成している部材の弾性により底壁18に連続してい
る基端部18Eを支点として、底壁18の平面方向に沿
って移動自在となる。この係合片18Dに何等の力が作
用していない状態にあっては、その移動自在の端部は嵌
合孔部18Cの外周内側に位置するため、前述のごとく
嵌合孔部18Cに遊嵌されたインクリボンコア22の端
部に形成された6個の係合部22Aの何れかと係合し、
インクリボンコア22の回転を阻止する。
【0065】インクリボンコア22に巻取収納して供給
されるインクリボンRは、リボンガイドローラ30にガ
イドされて前述したテープTと重合状態となってプラテ
ン12にまで至り、更に印字ヘッドが進入する進入孔3
2の周面に形成されたガイド壁34を介してリボン巻取
コア24に至る。テープカートリッジ10が未使用状態
にあるとき、すなわちインクリボンRの始端のみがリボ
ン巻取コア24に着設されている時のインクリボンRの
引き回し状態を図3中の符号ハに、またインクリボンR
の総てがリボン巻取コア24に巻取られたときの同状態
を符号ニに示している。
【0066】リボン巻取コア24は、図示するごとくイ
ンクリボンコア22と略同型の中空円筒状部材により構
成される。そして、その上下両端部の外周もインクリボ
ンコア22と同様に、僅かに小径に形成されている。そ
の小径とされた下端部端面には、等間隔毎に6個の係合
部24Aが凹設される。一方、このリボン巻取コア24
は、プラテン12同様にテープライタ1に設けられる後
述するリボン巻取コア駆動軸に係合して回転駆動可能と
するため、その中空部内周面には軸方向に6つの係合条
24Bが等間隔に形成されている。この様に構成される
リボン巻取コア24は、上下端に形成された小径部分を
テープカートリッジ10の底壁18および天壁16に形
成された円形の嵌合孔部16G、18Gに遊嵌され回動
自在に立設される。
【0067】また、リボン巻取コア24の不測の回転を
防止するため、テープカートリッジ10の底壁18に
は、前述と同じく嵌合孔部18Gの外周内側にその端部
を位置する細い略L字状の係合片18Hが形成されてい
る。即ち、テープカートリッジ10の底壁18の一部分
(図3中のハッチ部分Y)がくり抜かれて、係合片18
Hとされている。テープカートリッジ10が単体の状態
では、この係合片18Hの端部が、リボン巻取コア24
の端部に形成された6個の係合部24Aの何れかと係合
しており、リボン巻取コア24の回転は阻止されてい
る。なお、係合片18D,18Hの先端が係合部22
A,24Aに対して直角ではなく、斜めに対峙している
ことから、インクリボンコア22およびリボン巻取コア
24は、反時計回り回転することは可能である。
【0068】この様なインクリボンコア22の係合部2
2Aと係合片18Dとの係合およびリボン巻取コア24
の係合部24Aと係合片18Hとの係合は、共に、テー
プカートリッジ10をカートリッジ装着部50Aに装着
することにより解除されるが、その構成は、カートリッ
ジ装着部50Aの構造と合わせて、後述する。
【0069】この様なリボン巻取コア24に巻取られる
インクリボンRは、熱転写型のリボンであり、その幅は
印字される側のテープTの幅に応じて複数種類用意され
る。本実施例では、図6に示したように、テープ幅6,
9,12mm用として12mm幅のインクリボンと、図
示しないがテープ幅18mm用として18mm幅のイン
クリボンと、図7に示したように、テープ幅24mm用
として同幅の24mm幅のインクリボンと、計3種類の
インクリボンRを用意している。
【0070】インクリボンRは、リボン幅がテープカー
トリッジ10の高さと等しいものの場合には(図7参
照)、インクリボンRは天壁16およぴ底壁18にガイ
ドされるので、リボン巻取コア24の外周にはフランジ
部は形成されていないが、リボン幅が狭いテープカート
リッジ10の場合には、インクリボンRを安定してプラ
テン12に供給できるように、リボン巻取コア24の外
周には、巻取収納しているインクリボンRの幅に適合し
たフランジ部24Cが形成され、このフランジ部24C
にてインクリボンRを案内している(図6参照)。
【0071】本実施例では、この3種類の幅の異なるイ
ンクリボンRに対応した硬さのプラテンゴム14を用い
ている。インクリボンRの幅に対応した硬さのプラテン
ゴム14の一例を表4に示す。表4には、インクリボン
Rの幅とプラテンゴム14の硬さとの関係が理解しやす
いよう、テープTの厚さ,幅,材質を一定とした。すな
わち、テープTは、厚さが100μmで幅が18mmの
紙テープ(紙(紙))と、厚さが200μmで幅が18
mmのプラスチックテープ(ポリエステル(紙))とを
用い、このテープTに対してインクリボンRの幅を12
mm,18mm,24mmとしたときに良好な印字が可
能なプラテンゴム14の硬さを中央値と範囲として示し
た。
【0072】
【表4】
【0073】表4に示すように、インクリボンRの幅が
広くなるほどプラテンゴム14を柔らかくなっている。
これは、次の理由による。インクリボンRは、印字ヘッ
ド60により印字が可能な状態を表わした図14に示す
ように、円環座金23により回転を規制されたインクリ
ボンコア22からリボンガイドローラ30にガイドされ
てテープTと共にプラテン12と印字ヘッド60とで挟
持され、さらにヘッドケース60Cの周面に形成された
ガイド壁34を介してリボン巻取コア24に至る。この
インクリボンRで良好な印字を得るためには、一定の張
り、即ち長さ方向に単位幅当たり所定の範囲の張力(例
えば、1.1gf/mmないし1.7gf/mm)を必要とす
る。この張力は、湾曲した薄板状の円環座金23がイン
クリボンコア22と天壁16とに押圧されることにより
インクリボンコア22の回転に対して逆方向に作用する
摩擦力を生じさせるにより得られ、その大きさは、円環
座金23の湾曲の程度や円環座金23の厚さにより調節
がなされる。インクリボンRは、単位幅当たり所定の張
力が必要なので、インクリボンRの幅が広くなれば、張
力は大きくなる。
【0074】印字ヘッド60により印字が可能な状態で
は、印字ヘッド60は、図中破線で示したインクリボン
Rをプラテン12の位置まで押し上げる。この際、印字
ヘッド60は、インクリボンRの張力によるプラテン1
2を押圧する方向と反対方向(図中矢印方向)の力が作
用するので、その力の分だけプラテン12への押圧力が
小さくなる。インクリボンRは、上述したように、単位
幅当たりの張力が所定の範囲になるよう円環座金23が
調節されているから、インクリボンRの幅が広くなるほ
ど印字ヘッド60のプラテン12への押圧力が小さくな
る。したがって、幅の異なるインクリボンRに同じ硬さ
のプラテンゴム14を用いると、インクリボンRの幅が
広くなるほど印字ヘッド60のプラテン12への押圧力
が小さくなるから、インクリボンRの幅が広くなるほど
プラテンゴム14の変形量が小さくなる。この結果、印
字ヘッド60とプラテン12との釣り合いの位置が印字
ヘッド60側へ変化し、プラテン12によるテープTの
単位時間当たりの搬送量が多くなり、良好な印字ができ
なくなる。
【0075】したがって、インクリボンRの幅が広くな
るほど柔らかいプラテンゴム14を用いることにより、
インクリボンRの幅が広くなるほど小さくなる印字ヘッ
ド60のプラテン12への押圧力に対して、プラテンゴ
ム14の変形量をインクリボンRの幅に関わらず一定と
し、印字ヘッド60とプラテン12との釣り合いの位置
を同じ位置とする。この結果、テープTの搬送量が均一
となり、良好な印字が可能となる。
【0076】本実施例のテープカートリッジ10は、上
述のごとく、収納したテープTの厚さ,幅,材質および
インクリボンRの色によりすべての組み合わせを数えれ
ば600種類が存在する。テープTの幅が異なると、印
字できる領域等も異なるから、テープカートリッジ10
の幅の種類を検出する必要が生じる。実施例のテープカ
ートリッジ10では、図3に示したように、カートリッ
ジの底壁18に3つの検出孔18Ka,18Kb,18
Kcを設け、テープカートリッジ10の種類を判別可能
としている。即ち、この検出孔18Ka,18Kb,1
8Kcを、巻取収納しているテープTの幅に応じて、異
なる深さに形成しているのである。従って、この検出孔
18Kの深さを検出するセンサを設ければ、最大7種類
のテープ幅のテープカートリッジ10を判別することが
できる。
【0077】以上詳細に説明したテープカートリッジ1
0は、テープライタ1のカートリッジ装着部50Aに装
着される。以下、テープライタ1の機械的な構成部の各
々について、順次説明する。図15は、カートリッジ装
着部50A近辺の概略構成を示す斜視図であり、印字し
たテープTを切断するカッターボタン96を破線で表し
た斜視図である。また、図16は、ステッピングモータ
80の動力によりプラテン12などを駆動する駆動機構
50Pの要部構成を実線で、ヘッド移動レバー63Cの
回動操作によりヘッド回転軸64を中心として回転する
回転フレーム62を点線で示す斜視図である。
【0078】カートリッジ装着部50Aは、入力部50
Cの後側、かつ表示部50Dの左側、すなわちテープラ
イタ1本体の左後方に配置され、図15に示すように、
前述したテープカートリッジ10の形状に合致した装着
空間として形成されている。この装着空間には、リボン
巻取コア24およびプラテン12の各中空部分に係合す
る軸および印字ヘッド60が立設されている。また、カ
ートリッジ装着部50Aの下部にはベースボード61が
ねじにより取り付けてあり、このベースボード61に
は、図16に示すようにステッピングモータ80の回転
をプラテン12等に伝達する駆動機構50Pおよび図1
5に示すようにテープカッター90などが設けられてい
る。しかし、通常の状態ではこのベースボード61は、
カートリッジ装着部50Aのケースに仕切られており、
本体カバー50Kを開いただけでは、駆動機構50Pな
どを直接視認することはできない。図16は、このケー
スを外し、その駆動機構50Pを描画した説明図であ
る。また、図16には、ヘッド移動レバー63Cの操作
に応じてヘッド本体65を印字位置あるいは退避位置へ
移動する回転フレーム62およびカム部材63Aを点線
により示している。
【0079】このカートリッジ装着部50Aへのテープ
カートリッジ10の装着あるいは交換は、本体カバー5
0Kを開けて行なわれる。カートリッジ装着部50Aの
手前に設けられるスライドボタン52(図1参照)を右
にスライドさせると本体カバー50Kと本体との係合が
解除され、本体カバー50Kが本体後部のカバーヒンジ
54を支点として回転し、これを開けることができる。
【0080】カートリッジ装着部50Aに装着されるテ
ープカートリッジ10の底壁18には、インクリボンコ
ア22およびリボン巻取コア24の回り止めのためにこ
れに係合する係合片18D,18Hが設けられているこ
とは既述した。係合片18D,18Hは、底壁18の一
部(図3ハッチ部XおよびY)をくり抜くことで形成さ
れており、このハッチ部X,ハッチ部分Yの中ほどの位
置に対応するカートリッジ装着部50Aの部位には、図
15に示すように、くさび形の2つの当接突起70A、
70Bが立設されている。従って、テープカートリッジ
10をカートリッジ装着部50Aに装着すると、この当
接突起70A,70Bがハッチ部分X,ハッチ部分Yに
嵌まり、係合片18D,18Hをインクリボンコア22
およびリボン巻取コア24の端部から遠ざける方向に押
し分ける。これにより、係合片18D,18Hによる係
合は解除され、インクリボンコア22およびリボン巻取
コア24は回転可能な状態となる。
【0081】次に、ステッピングモータ80の回転をプ
ラテン12のプラテン駆動軸72等に伝達する伝達機構
について説明する。図16に示したように、ステッピン
グモータ80の回転軸80Aには、第1のギヤ81が取
り付けられており、更に、クラッチアーム80Bが回転
軸80Aに所定の摩擦を持って嵌合されている。このク
ラッチアーム80Bには、第1のギヤ81と噛合する第
2のギヤ82およびこの第2のギヤ82と同心一体に形
成された第3のギヤ83(図16では、第2のギヤ82
の下方に隠れているため、点線により示している)とが
取り付けられており、第3のギヤ83と噛合する最大径
の第4のギヤ84と共に、ワンウェイクラッチを構成し
ている。即ち、ステッピングモータ80が図示矢印C方
向に回転すると、回転軸80Aとクラッチアーム80B
との摩擦により、クラッチアーム80Bは、第2および
第3のギヤ82,83と共に矢印C方向に回転し、第4
のギヤ84に係合する。この結果、ステッピングモータ
80の回転は第4のギヤ84まで伝達される。ワンウェ
イクラッチの働きについては、後述する。
【0082】第4のギヤ84の回転により、この第4の
ギヤ84と同心一体に形成された第5のギヤ85が同一
方向に回転し、その回転力は第6のギヤ86および第7
のギヤ87に伝達される。第6のギヤ86は、その回転
軸が巻取コア駆動軸74に結合されており、ステッピン
グモータ80の回転によりインクリボンRを巻き取って
ゆく。尚、実際にリボン巻取コア24を駆動するリム7
4Aは、巻取コア駆動軸74に対して所定の摩擦を持っ
て取り付けられており、通常の状態では、ステッピング
モータ80による巻取コア駆動軸74の回転に従って回
転するが、リボン巻取コア24がインクリボンRの終端
に至った等の理由で回転不能となった場合には、巻取コ
ア駆動軸74の回転に対してスリップするものとされて
いる。
【0083】第7のギヤ87の回転は、同心一体に形成
された第8のギヤ88と噛合する第9のギヤ89に伝達
され、プラテン駆動軸72を回転する。プラテン駆動軸
72の下部には、プラテン12の内周面の凹凸と嵌合し
てこれを駆動するリム72Aが設けられている。従っ
て、ステッピングモータ80が回転し、ワンウェイクラ
ッチによりその回転が第4のギヤ84に伝達されると、
最終的には、プラテン駆動軸72と巻取コア駆動軸74
とが回転し、プラテン12の外周に設けられたプラテン
ゴム14と印字ヘッド60のヘッド本体65との間に挟
持されてたテープTを、印字に合わせて搬送すると共
に、このテープTの搬送に同期してインクリボンRを巻
き取ってゆく。
【0084】プラテン駆動軸72および巻取コア駆動軸
74の軸外周には、プラテン12やリボン巻取コア24
の中空内周面に形成されている係合条と係合する突条7
2B,74Bが等間隔に3つ形成されている。このプラ
テン駆動軸72および巻取コア駆動軸74をステッピン
グモータ80により所定回転速度で回転駆動すれば、テ
ープTおよびインクリボンRをテープコア20およびイ
ンクリボンコア22から所定量ずつ引き出して互いに重
合状態とし、プラテンゴム14と印字ヘッド60との間
を通過させる。この時、印字ヘッド60に通電してドッ
ト単位での発熱量を制御すれば、インクリボンRのイン
クをテープTに熱転写し、テープTへ印字することがで
きる。印字の後、テープカートリッジ10からは印字の
完了したテープTのみが排出され、印字に使用されたイ
ンクリボンRはリボン巻取コア24に巻取回収される。
【0085】このように印字と共にテープTが搬送され
ると、テープTは、本体左側面のテープ排出口10Aか
ら送り出されてくる。このテープTは、後述する切断機
構により切断するのが本来であるが、使用者によって
は、テープTを切断前に引き出そうとすることがある。
しかし、このテープTへの印字が可能な状態、すなわち
印字ヘッド60がプラテン12のプラテンゴム14にテ
ープTを押圧している状態にあっては、テープTを無理
に引き出そうとすると、プラテン駆動軸72も回転しよ
うとする。このプラテン駆動軸72は、大きくギヤダウ
ンしていることとステッピングモータ80の保持トルク
がある程度あることから、通常の駆動機構ではこのプラ
テン駆動軸72を回転することはできない。また、当然
巻取コア駆動軸74も回転しない。従って、テープTを
引き出すと、テープTと共にインクリボンRが引き出さ
れてしまう。この状態で切断機構を使用してテープTを
切断するとインクリボンRも切断してしまうから、こう
した事態は起きてはならない。
【0086】本実施例では、記述したクラッチアーム8
0Bと第2ないし第4のギヤ82〜84とにより構成さ
れたワンウェイクラッチにより、この問題を回避してい
る。即ち、テープTを引き出そうとすると、プラテン1
2と共にプラテン駆動軸72が回転する。このプラテン
駆動軸72の回転は、ギヤトレインを介して第4のギヤ
84まで伝達され、これを反時計回りに回転する。この
時、第3のギヤ83を回転しようとするが、ステッピン
グモータ80の回転軸80Aが回転しないため、第4の
ギヤ84の回転力は第3のギヤ83を軸支するクラッチ
アーム80Bを押し退け、第3のギヤ83と第4のギヤ
84との係合を解消する。この結果、第4のギヤ84か
ら第9のギヤ89までは、ステッピングモータ80から
切り放された形となり、テープTの引き出しに伴うプラ
テン駆動軸72の回転により、巻取コア駆動軸74も回
転することになる。従って、テープTの引き出しに伴っ
てインクリボンRも巻き取られることになり、テープT
と共に外部に引き出されてしまうということがない。な
お、ステッピングモータ80が回転すれば、その回転に
よりクラッチアーム80Bは、再び第4のギヤ84側に
移動し、第3のギヤ83と第4のギヤ84とは係合す
る。こうしたクラッチアーム80Bの動きは、ベース6
1に設けられ、クラッチアーム80Bの先端が嵌められ
た開口80Cにより、一応規制されている。
【0087】上記印字動作によりテープカートリッジ1
0から左方へと排出される印字済みのテープTは、図1
5に示されている切断機構を用い、次のよう簡単に切り
取ることができる。カートリッジ装着部50Aの底部よ
り突出されるカッター支持軸には回動自在の略「L」字
状をしたテープカッター90および図示しないばねが嵌
合されており、このばねの弾発力によってテープカッタ
ー90は図示する状態、すなわち図15において実線矢
印Dにて表している反時計方向への回転力が加えられた
状態で維持される。この回転力により、テープカッター
90の図示上右側に位置する右端部90Aは、カッター
ボタン96をその裏面より押し上げている。テープカッ
ター90の右端部90Aは、二股状に形成され、ここに
カッターボタン96の裏面に設けられたピン96Aが挿
入されている。従って、カッターボタン96を下方に押
し込むと、テープカッター90の左端部90Bはこれに
連れて、下方向に移動される。
【0088】また、テープカッター90の左端部90B
には、テープTを切断するための移動刃98が形成され
ており、カートリッジ装着部50Aの側面に取り付けら
れた固定刃91に対して一定の角度で離隔している。従
って、カッターボタン96を押し込むことによりテープ
カッター90がばね力に抗して図示時計方向へ回動し、
その移動刃98と固定刃91とによりテープTを切断す
ることができる。なお、このカッターボタン96の操作
にリンクして図示しないテープ抑えが移動して、移動刃
98と固定刃91によるテープTの切断に先だって、テ
ープTを固定するように作用する。また、このテープ抑
えの移動は、図示しない検出スイッチ99により検出さ
れ、その検出信号を利用することで、テープTの切断中
には印字を行なわないように制御されている。
【0089】次に、テープカートリッジ10のテープT
に印字を行なう印字ヘッド60が、プラテン駆動軸72
に近接した印字位置およびテープカートリッジ10をカ
ートリッジ装着部50Aから着脱するためにプラテン駆
動軸72から離隔した退避位置に移動する機構について
説明する。印字ヘッド60は、図16および後で詳述す
る図17に示すように、ベースボード61から立設され
たヘッド回転軸64に回転自在に軸支された回転フレー
ム62の立設部62Aに対し、放熱板65bを介してヘ
ッド本体65を取り付けて構成される。図16に点線で
示す回転フレーム62は、図示しないばねにより点線の
矢印Eで示す方向へ強く引き付けられており、カム部材
63Aに当接して安定している。回転フレーム62がこ
の状態で安定している時、ヘッド回転軸64を中心とし
て回転する回転フレーム62の立設部62Aは、プラテ
ン駆動軸72に最も接近した状態となり、ここに取り付
けられている印字ヘッド60はテープTに対して印字を
実行することができる。
【0090】カム部材63Aの回転軸63Aaは、図1
5に示すカートリッジ装着部50Aに立設された円筒部
材50Aaを貫通しているレバー回転軸63Bの下端に
接続され、このレバー回転軸63Bの上部にはヘッド移
動レバー63Cが一体に設けられている。従って、ヘッ
ド移動レバー63Cを図15に点線Fで示すように反時
計方向に大きく90度回転すると、図16に示すカム部
材63Aも同様に反時計方向に90度回転する(図16
矢印G参照)。この回転により、カム部材63Aの凹部
63Abと回転フレーム62の凸部62Bとが嵌合し、
安定した状態となる。この時、回転フレーム62の立設
部62Aは最もプラテン駆動軸72から離隔し、ここに
取り付けられている印字ヘッド60は退避位置となって
テープカートリッジ10の着脱が可能となるのである。
【0091】上記のごとく印字位置および退避位置に回
転移動される印字ヘッド60の詳細な分解斜視図を、図
17に示している。この図は、印字ヘッド60を図1
5,図16とは、反対側から描いている。図示するよう
に、印字ヘッド60は、ベースボード61から立設され
たヘッド回転軸64に回転自在に軸支された回転フレー
ム62の立設部62Aに対し、放熱板65bを介してヘ
ッド本体65を取り付けて構成される。複数の発熱体H
Tを配列したヘッド本体65は、発熱量が大きいことか
ら放熱板65bに着設されるのであり、また回転フレー
ム62に取り付けられて回転移動する必要からヘッド本
体65への電気的な配線は可撓性に優れたフレキシブル
ケーブル68が用いられている。
【0092】放熱板65bは、回転フレーム62の立設
部62Aに対して2箇所で保持される。一箇所は、ヘッ
ド回転軸64を利用した保持であり、放熱板65bに穿
設された2つの角孔65baにヘッド回転軸64を貫通
させている。この角孔65baは、テープの走行方向が
短軸となるよう穿設されるもので、短軸の長さはヘッド
回転軸64の直径に略等しく、長軸の長さはヘッド回転
軸64の直径の2倍程に設計されている。もう1つの保
持箇所は、ヘッド回転軸64に直角な方向に突設された
回転フレーム62の回転軸受け62Aaと放熱板65b
の回転軸受け65bbとを貫通して取り付けられるピン
67bによりなされている。これにより放熱板65b
は、テープ走行方向に対してはその角孔65baの短軸
によって正確な位置決めがなされ、またテープTの幅方
向に対してはその角孔65baの長軸およびピン67b
を中心に回転自在とされる。この結果、印字ヘッド60
をプラテン12側に押しだしたとき、ヘッド本体65
は、プラテン12に対向する印字位置に正確に位置し、
かつ、プラテン12との間に挟持されるテープTがその
幅方向に傾いている場合にもピン67bを中心とした回
転揺動により、発熱体HTが、テープTを均一にプラテ
ン12に押圧することになる。この際、プラテン12に
装着されたプラテンゴム14の厚さと硬さとがテープT
の硬さ,厚さ,幅に対応しているので、テープTは、そ
の硬さ,厚さ,幅に関わらず略一定の圧力で押圧され
る。
【0093】次に、テープライタ1に組み込まれた入力
部50C,表示部50D,プリンタ部50B等の詳細に
ついて説明するが、全体の理解の便を図って、先に制御
回路部50Fを中心とする各部の電気的な構成につい
て、その概略を説明する。本体カバー50Kの直下に
は、プリント基板に組み立てられた制御回路部50F
が、プリンタ部50B等と共に組み込まれている。全体
の電気的な概略構成を、図18に示す。即ち、このテー
プライタ1の制御回路部50Fには、ROM,RAM,
入出力ポートを一体に組み込んだ1チップマイクロコン
ピュータ(以下、CPUと呼ぶ)110およびマスクR
OM118の他、CPU110と入力部50C,表示部
50D,プリンタ部50B等とのインタフェースを行な
う各種回路が組み込まれている。CPU110は、イン
タフェース回路を介してあるいは直接に入力部50Cや
表示部50D等に接続され、これらを制御する。
【0094】入力部50Cは、図19に示すように、4
8個の文字入力キーおよび13個の機能キーの計61キ
ーが備えられている。文字入力キーはJIS配列に基づ
いた、いわゆるフルキー構成であり、操作するキーの数
の増加を抑えるために公知のシフトキーを備えるなど一
般のワードプロセッサと同様である。機能キーとは、文
字入力や編集、印刷など頻繁に使用される機能をワンタ
ッチで実行可能にするためのもので、テープライタ1の
機能性を高めている。
【0095】これらの各キーは、8×8のマトリックス
に割り当てられている。即ち、CPU110から見る
と、図18に示すように、入力ポートPA1ないし8お
よびPC1ないし8の16ポートは、図示するごとくグ
ループ化され、その各交点に入力部50Cの61種類の
キーが配置されている。キーの詳細を図19に示した。
電源スイッチ50Jは、このマトリックスキーとは独立
に設けられ、CPU110のノンマスカブルインターラ
プトNMIに接続されている。CPU110は、電源ス
イッチ50Jが操作されると、マスクすることができな
い割込を起動し、電源の投入もしくは電源断の各処理を
行なう。
【0096】本体カバー50Kの開閉を検出する開閉検
出スイッチ55からの検出出力はポートPB5に入力さ
れ、CPU110により本体カバー50Kの開閉状態が
割り込みにより監視される。この開閉検出スイッチ55
により、印字ヘッド60の駆動中に本体カバー50Kの
開状態が検出された場合には、主表示部50Daに所定
のエラー表示を行なうと共に、プリンタ部50Bへの電
源供給をオフする。
【0097】CPU110のポートPH,PM,PL
は、ヘッドランク判別部112に接続さている。ヘッド
ランク判別部112とは、製造工程によるばらつきの大
きい印字ヘッド60の抵抗値の測定結果からこれを幾つ
かのランクに分け、その測定結果に応じてヘッドランク
判別部112の3つのジャンパー部112A,112
B,112Cを設定するものである。従ってCPU11
0は、このヘッドランク判別部112の状態を読み取
り、その入力結果に応じて印字ヘッド60の駆動時間、
即ち発熱量を補正し、印字の濃さのバラツキを防止して
いる。
【0098】プリンタ部50Bによる印字は熱転写によ
り行なわれるから、印字の濃さは、サーマルヘッドであ
る印字ヘッド60の通電時間のみならず、外気温,駆動
電圧によっても変動する。これらを検出するのが、温度
検出回路60A,電圧検出回路60Bである。これらの
回路60A,60Bは、印字ヘッド60に一体に組み込
まれており、その出力は、CPU110の2チャンネル
のアナログ−ディジタル変換入力ポートAD1,AD2
に接続されている。CPU110は、このポートAD
1,2の電圧をディジタル信号に変換して読み取ること
により、印字ヘッド60の通電時間を補正している。
【0099】CPU110のポートPB1ないし3に
は、判別スイッチ102が接続されている。判別スイッ
チ102は、図15に図示するように、カートリッジ装
着部50A右下隅に設けられている。この判別スイッチ
102は、テープカートリッジ10に穿設された3つの
検出孔18Kにそれぞれ入り込む3つのカートリッジ判
別スイッチ102A,102B,102Cを一体形成し
たものである。このカートリッジ判別スイッチ102
A,102B,102Cの突出長は、前述したテープカ
ートリッジ10に穿設される検出孔18Kの深さに合わ
せて設計されており、浅い検出孔18Kに入り込んだカ
ートリッジ判別スイッチ102はその検出孔18Kに当
接して押圧され、スイッチがオン状態となる。また、深
く穿設された検出孔18Kに入り込んだカートリッジ判
別スイッチ102は、検出孔18Kにそのまま緩やかに
嵌合し、スイッチはオフ状態となる。従って、この判別
スイッチ102の3つのカートリッジ判別スイッチ10
2A,102B,102Cの状態を検出することで、現
在カートリッジ装着部50Aに装着されているテープカ
ートリッジ10の種類、すなわちテープカートリッジ1
0に収納されているテープTの幅を判別することができ
る。テープTの幅の情報は、印字する文字の大きさの制
御等の他、後述するプリンタ部50Bの制御にも用いら
れている。
【0100】CPU110のポートPB7には、プラグ
50Nの接点からの信号が入力されている。プラグ50
Nは、ACアダプタ113からの直流電源をジャック1
15が差し込まれることにより受け入れるが、この時、
ブレイク接点の働きによりバッテリBTから電源部11
4への電源供給は遮断され、バッテリBTの電力消費は
回避される構成となっている。同時に、プラグ50Nに
設けられたいま一つの接点の信号は、CPU110のポ
ートPB7に入力される。従って、CPU110は、こ
の信号を判別することにより、テープライタ1の主電源
がACアダプタ113によるものかバッテリBTによる
ものかを判断して、異なる制御を行なうことが可能であ
る。本実施例では、ACアダプタ113から電源供給を
受けている場合には、プリンタ部50Bによる印字速度
を最大としており、一方バッテリBTから電源供給を受
けている場合には、プリンタ部50Bによる印字速度を
低下させ、印字ヘッド60に通電する電流のピークを抑
え、バッテリBTの電力消費を低減している。
【0101】CPU110のアドレスバス,データバス
に接続されるマスクROM118は、明朝体で16×1
6、24×24、32×32の3種類の書体の仮名、漢
字、特殊文字のセットを記憶する8メガビットのマスク
ROMである。その24ビットのアドレスバスAD、8
ビットのデータバスDA、チップセレクト信号CS、出
力イネーブル信号OEは、CPU110のポートPD0
ないしPD33に接続されている。これらの信号は、そ
のまま外部入出力コネクタ50Eaにも接続されている
から、外部入出力コネクタ50Eaに装着された拡張部
50Eも、マスクROM118と同様アクセスすること
ができる。
【0102】制御回路部50Fに直接接続可能に設けら
れた拡張部50Eは、外部記憶素子としてオプション供
給されるROMパックあるいはRAMパックの挿入部位
となる。この挿入口にROMパックあるいはRAMパッ
クを挿入することで、制御回路部50Fの外部入出力コ
ネクタ50Eaとの電気的接続が完了し、CPU110
との情報の授受が可能となる。この構成により、各種製
図、地図、化学、数学のための特殊文字や記号あるいは
日本語以外の言語フォント、ゴシック、明朝、活字体等
の文字フォントを記憶するROMパックを拡張部に装着
し、所望の文字列を編集することが可能となる。同様
に、情報の書き込みが自由なRAMパックを拡張部に装
着し、テープライタ本体内部のRAMエリアに記憶可能
な情報量以上の情報を記憶させ、印字文字列のライブラ
リーを作成したり、他のテープライタ1との情報交換に
利用できる。
【0103】マスクROM118もしくは拡張部50E
から読み出された文字のドットデータは、CPU110
と共に表示部制御回路116のLCDコントローラ11
6Aにも入力されている。
【0104】表示部制御回路116を介してCPU11
0により制御される表示部50Dは、対応する部分が透
明である本体カバー50Kの下に配置されており、使用
者は、本体カバー50K越しにこれを視認することにな
る。表示部50Dは、液晶パネル上に2種類の電極パタ
ーンが形成されており、図20に示すように、そのひと
つは、ドットマトリックスパターンであり、もうひとつ
は、このドットマトリクスの領域の周りを囲むように配
置された28個の四角形や円形の電極パターンである。
ドットマトリクスパターンの電極が形成された領域は、
印字イメージを表示する主表示部50Daと呼び、四角
形や円形の電極パターンが形成された領域は、インジケ
ータ部50Dbと呼ぶ。
【0105】主表示部50Daは、高さ16ドット×幅
96ドットの表示が可能な液晶表示パネルとして用いら
れる。本実施例においては、文字入力および編集に際し
ての各文字を幅16×高さ16ドットのキャラクターフ
ォントを使用して主表示部に表示するため、6文字×1
行の表示が可能である。また、各キャラクターの表示に
際しては、編集状態に応じてポジ表示、ネガ表示あるい
は点滅表示などを使い分けることでテープライタ1の処
理状態を視覚的に表示することができる。
【0106】更に、主表示部50Daをドットマトリッ
クス形式とし、その表示内容を自由に制御できることか
ら、図19に示した入力部50Cの「レイアウト」キー
が操作された際には、現在の印字イメージのレイアウト
を表示することも可能である。
【0107】本テープライタ1のプリンタ部50Bは、
機械的な構成要素としては、印字ヘッド60およびステ
ッピングモータ80を備え、電気的な構成要素として
は、これを制御するプリンタコントローラ120,モー
タドライバ122を備える。印字ヘッド60は、64個
の加熱点を1/180インチのピッチで縦1列に配列し
たサーマルヘッドであり、先に説明した外気温を検出す
る温度検出回路60Aおよび供給電圧を検出する電圧検
出回路60Bを内蔵している。ステッピングモータ80
は、4相の駆動信号の位相を適宜制御することで回転角
度を制御する公知の構成である。ステッピングモータ8
0の1ステップのテープ送り量は、テープ厚が100μ
mのときに減速機構であるギヤトレインの構成により1
/360インチに設計されている。また、印字ヘッド6
0の実行する1ドット毎の印字に同期してステッピング
モータ80へは2ステップの回転信号が出力される。こ
の結果、プリンタ部50Bは、テープの幅方向のみなら
ず、その長さ方向にも180ドット/インチの印字を実
行する。なお、テープ厚が200μmのときにはプラテ
ンゴム14の厚さが変わるため、ステッピングモータ8
0の1ステップのテープ送り量が変化するが、その変化
量は、プラテン12の外径が9mmのときで2%の増加
である。したがって、テープ厚に応じてテープ送り量を
制御しなくても実用上問題はない。
【0108】既述した検出スイッチ99は、プリンタコ
ントローラ120とモータドライバ122にCPU11
0から接続されたコモンラインに介装されている。この
検出スイッチ99は、切断機構の使用状態を検出するも
のであることから、印字の実行中に切断機構が使用され
そうになった場合には、この検出スイッチ99が作動
し、直ちにプリンタ部50Bの動作は停止される。この
場合、CPU110からプリンタコントローラ120,
モータドライバ122への信号は送られ続けるので、切
断機構の使用を中止すれば、印字は継続される。
【0109】以上説明した各構成部材の他、テープライ
タ1には、電源部114が組み込まれており、ICおよ
びトランスを使用したRCC方式により、バッテリBT
から、安定したバックアップ用およびロジック回路用の
5V電源を得ている。CPU110には、その電圧制御
のためにポートPB4が当てられる。
【0110】以上のような周辺回路を制御するCPU1
10の内部ROMには、上記した動作を実行するための
各種プログラムが記憶されている。また、その内部RA
Mは、その一部が、内部ROMに記憶された各種プログ
ラムを実行する際に使用するシステム予約領域としてさ
れ、その他は文字編集を行うためのテキストエリアやそ
のテキストの内容を保存するファイルエリアなどのユー
ザー使用領域として解放されている。
【0111】次に、本実施例のテープライタ1が実行す
る処理について簡単に説明する。図21は、テープライ
タ1が実行する処理ルーチンの一部を示すフローチャー
トである。このテープライタ1には、種々の動作モード
があり、入力部50Cの内の特定のファンクションキー
等が操作されると、後述する行数等指定モードやレイア
ウト表示モードなどの、各種モードに移行する。モード
の指定がなく、文字に対応したキーが操作された場合に
は、最終的に印字される文字データが入力される。
【0112】この処理ルーチンが起動されると、まず処
理モードの判別がなされ(ステップS200)、特定の
モードが指定されていなければ、文字入力モードと判断
して、印字データの入力を行なう(ステップS21
0)。印字データの入力は、英数字などはキー入力を直
接、仮名漢字については入力部50Cから入力された仮
名を仮名漢字変換した結果を、各々印字データバッファ
に取り込む処理により実現される。
【0113】印字データバッファは、最大125文字な
ので、これを越える数の文字が入力部50Cから入力さ
れた場合には、オーバフロー処理が行なわれる(ステッ
プS220)。これは、入力データが文字列の最後に追
加されている場合には、仮名漢字変換が完了して入力す
べき文字列が確定したとき、125文字を越える部分に
ついては、これをカットする処理であり、入力データが
文字列の途中に挿入されている場合には、挿入がなされ
た場合に125文字を越える文字数の文字を、印字デー
タバッファに記憶されていた文字列の末尾から削除する
処理である。こうしたオーバフロー処理を行なった後、
確定した文字列を表示部50Dに表示する処理を行なう
(ステップS230)。
【0114】そして、この印字データバッファ中の印字
データを利用し、上記の文字表示処理(ステップS23
0)の一部として、図示しないフローチャートにより、
印字データの行数に応じたインジケータ部50Dbの
「行番号」の表示体tを点灯表示し、更にその表示体t
の中でカーソルが位置する行位置に対応するものを点滅
表示し、その後に、主表示部50Daに対して編集行位
置の印字データをドットマトリックスにより表示する。
【0115】この処理により使用者は、現在編集中の印
字データの全行数やカーソルのある行位置をインジケー
タ部50Dbの「行番号」により確認することができ
る。この様な表示処理(ステップS230)を行なった
後は、「NEXT」に抜けて、本処理ルーチンを一旦終
了する。
【0116】次に、印字モードについて説明する。印字
モードが指定されると、まずカートリッジ判別スイッチ
102の検出信号を読み込み(ステップS280)、続
いて、カートリッジ判別スイッチ102の検出結果から
現在装着されているテープTの幅を判断し、その判断結
果と各行文字列の大小関係とから、内部ROMに予め記
憶されるフォントマップを参照して各行のドットパター
ンを展開する処理を行なう(ステップS290)。
【0117】そして、各行の印字に使用する印字フォン
トが決定されると、印字すべき文字列の文字コードに対
応する印字フォントをマスクROM118から順次読み
だし、印字すべきドットパターンに展開する。以上がド
ットパターンの展開処理(ステップS290)である。
ドットパターンの展開が完了すると、次に印字処理を実
行する(ステップS300)。印字処理は、展開したド
ットパターンを縦1列毎に切り出して64ビットのシリ
アルデータを作成し、プリンタ部へ転送することにより
行なわれる。
【0118】本実施例のテープライタ1の取扱い・動作
の基本的な使用モードについて説明した。テープライタ
1には、この他にも種々の使用モードが存在するが、そ
れらの説明は省略する。
【0119】以上説明した実施例のテープカートリッジ
10によれば、収納したテープTの硬さ,厚さ,幅に対
応した幅および硬さのプラテンゴム14を用いることに
より、異なるテープカートリッジに各々硬さ,厚さ,幅
が異なるテープTが収納されていても、テープTの硬さ
や厚さに対して何ら調整機構を持たないテープライタ1
で良好に印字することができるという優れた効果を奏す
る。すなわち、テープTの硬さに対応した硬さのプラテ
ンゴム14を用いるので、テープの硬さに関わらず、プ
ラテン12と印字ヘッド60とでテープTおよびインク
リボンRを印字の実行について良好な押圧状態で挟持す
ることができる。テープTの厚さに対応した厚さおよび
硬さのプラテンゴム14を用いるので、テープの厚さに
関わらず、プラテン12とテープガイドピン26とでテ
ープTを確実に搬送することができると共に、プラテン
12と印字ヘッド60とでテープTおよびインクリボン
Rを印字の実行について良好な押圧状態で挟持すること
ができる。テープTの幅に対応した幅および硬さのプラ
テンゴム14を用いたので、テープTの全面への印字を
可能とすると共に、プラテン12と印字ヘッド60とで
テープTおよびインクリボンRを印字の実行について良
好な押圧状態で挟持することができる。
【0120】したがって、テープライタ1には、テープ
Tの硬さおよび厚さに関する調整機構を設ける必要がな
い。また、使用者は、複数種類のテープに対して煩雑な
テープカートリッジ10の管理をする必要がなく、テー
プライタ1に対して複雑な操作をする必要もない。
【0121】また、テープTの剥離テープの表面粗さに
対応した表面粗さのプラテンゴム14を用いるので、剥
離テープとプラテン12とが良好な接触状態となり、テ
ープTを確実に搬送することができ、テープカートリッ
ジ10をテープライタ1に長時間装着した状態としても
剥離テープにプラテンゴム14が固着することがない。
さらに、プラテンゴム14を樽形としたので、テープT
またはインクリボンRが天壁16または底壁18方向に
ずれることがなく良好な印字が可能となる。
【0122】さらに、インクリボンRの幅に対応した硬
さのプラテンゴム14を用いるので、印字ヘッド60と
プラテン12との釣り合いの位置を一定にすることがで
き、テープTの搬送量を均一にすることができる。
【0123】このようにテープTの硬さ,厚さ,幅,イ
ンクリボンRの幅に対応した幅と硬さのプラテンゴム1
4を用いることにより、テープライタ1の機構を変更す
ることなく収納したテープTの種類を代えることができ
るので、テープTの選択の自由度が広がり、新たなテー
プカートリッジの開発を促進することができる。
【0124】また、実施例では、プラテンゴム14を樽
形にしたので、テープTまたはインクリボンRの搬送を
プラテンゴム14の中央部14bを中心とすることがで
きる。したがって、テープTまたはインクリボンRがプ
ラテンゴム14の一方の端部にずれたり、テープTまた
はインクリボンRの側部がよれたりすることがないの
で、良好に印字することができる。また、プラテンゴム
14を中央部14bの外径と両端部14aの外径とを等
しく形成する場合に比して、製造の精度を低くしても中
央部14bの外径が両端部14aの外径より小さいとき
に生じる不都合が生じないので、プラテンゴム14を容
易に製造することができ、歩留りを高くすることができ
る。
【0125】もとより、テープカートリッジ10に収納
されたテープTの幅を、底壁18に穿設された3つの検
出孔18Ka,18Kb,18Kcの穿設深さの組み合
わせとして持つので、テープライタ1は、検出孔18K
の穿設深さを検出する判別スイッチ102から得られる
3ビットの情報により、装着されているテープカートリ
ッジ10内のテープ幅を自動的に認識することができ
る。
【0126】実施例では、テープライタ1のステッピン
グモータ80の1ステップのテープ送り量を、テープ厚
が100μmのときにテープライタ1の減速機構である
ギヤトレインの構成により1/360インチとなるよう
設計し、テープ厚が200μmのときには2%ずれたも
のとしたが、ギヤトレインの一部をテープカートリッジ
に収納し、このギヤ比を、ステッピングモータ80の1
ステップのテープ送り量が1/360インチとなるよう
テープTの厚さに対応したものとする構成も好適であ
る。この構成の場合、テープカートリッジに厚さが異な
るテープTを各々収納しても、テープ厚に関する調整機
構のないテープライタで送り量のずれを生じずに印字す
ることができる。
【0127】また、実施例では、テープTの硬さ,厚さ
および幅に対応してプラテンゴム14の硬さを変えた
が、プラテン12の軸13の外径とプラテンゴム14の
厚さを変えることによりプラテン全体としての硬さを変
える構成も好適である。以下にこの構成について説明す
る。図22(a)および(b)は、外径の小さな軸13
Cに厚いプラテンゴム14Cを装着したプラテン12C
を軸に垂直な平面で破断した断面図および軸に沿った平
面で破断した断面図、図22(c)および(d)は、外
径の大きな軸13Dに薄いプラテンゴム14Dを装着し
たプラテン12Dを軸に垂直な平面で破断した断面図お
よび軸に沿った平面で破断した断面図である。
【0128】図示するように、プラテン12Cは外径の
小さな軸13Cに厚いプラテンゴム14Cを装着してな
り、プラテン12Dは外径の大きな軸13Dに薄いプラ
テンゴム14Dを装着してなる。両プラテンともプラテ
ンゴムの外径は同じになっている。また、プラテンゴム
14Cとプラテンゴム14Dは、同じ硬さのシリコンゴ
ムにより形成されている。ゴム等の弾性体はフックの法
則(F=kx)に従う。弾性係数kは、弾性体の力が作
用する方向に対して垂直な断面の断面積に比例し、弾性
体の力が作用する方向の長さに反比例するから、印字ヘ
ッド60が同じ押圧力でプラテン12Cおよびプラテン
12Dを押圧すれば、プラテン12Cはプラテン12D
より大きく変形する。すなわち、プラテン全体として
は、プラテン12Cの方がプラテン12Dより柔らかと
なる。したがって、軸13の外径とプラテンゴム14の
厚さとを順次変えれば、同じ硬さのシリコンゴムを用い
て外径が同じで所望の硬さのプラテン12を得ることが
できる。この硬さの異なるプラテン12を前述の硬さの
異なるプラテンゴム14に対応させれば、テープTの硬
さ,厚さ,幅に対応したプラテン12とすることができ
る。
【0129】以上説明した軸13の外径とプラテンゴム
14の厚さとによりプラテン12の硬さを調整する構成
とすれば、同一材料でプラテンゴム14を形成すること
ができるので、ゴム自体の硬さを調整するための微妙な
材料の調整をなくすことができ、形成したプラテンゴム
14間の硬さのバラツキを小さくすことができる。
【0130】実施例では、テープTの硬さ,厚さ,幅に
対応した硬さのプラテンゴム14を用いたが、さらにイ
ンクリボンRの性状に対応した硬さのプラテンゴム14
を用いる構成も好適である。例えば、インクリボンRが
ワックス系のインクを使用し強く押圧されてインクが溶
融しテープTにインクを付けてしまうといったタイプの
場合、良好な印字を行なうためにテープTの硬さ,厚
さ,幅に関わらず硬いプラテンゴム14を用いる構成が
ある。以下この構成について説明する。図23(a)は
テープTの硬さ,厚さ幅に関わらず硬さが90度のプラ
テンゴム14Eを装着したプラテン12Eと印字ヘッド
60とでテープTおよびインクリボンRを挟持した際の
断面を示した説明図であり、図23(b)はテープTの
硬さ,厚さ,幅に対応した硬さが40度のプラテンゴム
14Fを装着したプラテン12Fと印字ヘッド60とを
図22(a)と同一の断面で示した説明図である。
【0131】図23(a)に示すように、プラテンゴム
14Eは、印字ヘッド60の押圧により変形するが、硬
度が90度と硬いので、その変形量が小さい。このた
め、プラテンゴム14Eは、テープTとインクリボンR
と発熱体HTに押しつけるのみで、図23(b)に示す
プラテンゴム14Fのように、テープTおよびインクリ
ボンRをヘッド本体65の図中上端および下端の角ED
に強く押しつけない。したがって、押圧によりテープT
にインクを付着させやすいインクリボンRでも、テープ
Tを汚すことがない。
【0132】こうしたヘッド本体65の端部の角EDに
テープTとインクリボンRが押しつけられることにより
生じるテープTの汚れを防止する手法としては、上記の
硬いプラテンゴム14Eを用いる他、図24に示すよう
にインクリボンRの幅をテープTの幅に関わらず発熱体
HTの幅以上でヘッド本体65の幅以下にする構成、図
25に示すようにプラテンゴム14Hの幅をテープTの
幅に関わらず発熱体HTの幅以上でヘッド本体65の幅
以下とする構成が考えられる。図24に示すように、イ
ンクリボンRの幅をテープTの幅に関わらず発熱体HT
の幅以上でヘッド本体65の幅以下にすれば、テープT
がヘッド本体65の端部の角EDに強く押されても、イ
ンクリボンRの幅がヘッド本体65の幅より狭いので、
インクリボンRがテープTと共にヘッド本体65の端部
の角EDに押されることがなく、テープTを汚すことが
ない。図25に示すように、プラテンゴム14Hの幅を
テープTの幅に関わらず発熱体HTの幅以上でヘッド本
体65の幅以下とすれば、テープTとインクリボンR
は、ヘッド本体65の端部の角EDに押しつけられるこ
とがないので、インクでテープTを汚すことがない。
【0133】また、図26に示すように印字ヘッド16
0のヘッド本体165の両端部のプラテン側表面にプラ
テン側表面が滑らかなカーブとなる部材165aを設け
る構成や、図27に示すように印字ヘッド260のヘッ
ド本体265の両端部を滑らかなカーブとなるよう角E
Dを加工する構成も考えられる。図26に示す部材16
5aを設ける構成では、部材165aの材質は如何なる
材質でもよく、例えば、発熱体HTの表面を形成するガ
ラス質のグレースでもよい。このガラス質のグレースに
より部材165aを形成する場合、部材165aと発熱
体HTとを一体として形成しても良く、別体として形成
してもよい。このように部材165aを用いる構成や、
図27に示すヘッド本体265の両端部の角EDを滑ら
かなカーブとなるよう加工する構成とすれば、テープT
とインクリボンRとが押圧されても単位面積当たりの押
圧荷重が小さくなるので、インクリボンRのインクがテ
ープTに付くほどの押圧荷重が得られず、テープTは汚
れない。
【0134】実施例では、インクリボンRの幅が広くな
るほど柔らかなプラテンゴム14を用いたが、プラテン
ゴム14と印字ヘッド60との釣り合いの位置が一定と
なればよいので、インクリボンRの幅が広くなるほど外
径を小さく形成してなるプラテン12を用いる構成も好
適である。具体的には、インクリボンRの幅が広くなる
ほど薄いプラテンゴム14をプラテン12に装着すれば
よい。この際のプラテンゴム14の硬さはインクリボン
Rの幅に関わらず同一である。この構成とすれば、同一
材料でプラテンゴム14を形成することができるので、
ゴム自体の硬さを調整するための微妙な材料の調整をな
くすことができ、形成したプラテンゴム14間の硬さの
バラツキを小さくすことができる。
【0135】また、インクリボンRの幅に対応した硬さ
および厚さのプラテンゴム14を用いる構成も好適であ
る。即ち、実施例のインクリボンRの幅が広くなるほど
柔らかなプラテンゴム14を用いる構成と、インクリボ
ンRの幅が広くなるほど外径を小さく形成してなるプラ
テン12を用いる構成とを同時に適用した構成である。
インクリボンRの幅に上述の構成の一方のみで対応する
必要はなく、双方を併せて適用してもインクリボンRの
幅に対応できるからである。
【0136】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。例えば、実施例
では、テープカートリッジに裏面に粘着層が設けられた
テープTを収納したが、粘着層を後から貼り付けるタイ
プのテープ、印字面を保護する透明なシートを貼り合わ
せたラミネートタイプ、転写可能なインクを用いて印字
される転写タイプ等の種々のタイプのテープを収納する
構成も好適である。また、実施例では、テープカートリ
ッジにインクリボン収納したが、インクリボンを収納し
ない構成としてもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるテープライタ1の平面図
である。
【図2】同じくテープライタ1の右の側面図である。
【図3】実施例におけるテープカートリッジ10の組立
構成を示す平面図である。
【図4】同じくその底面図である。
【図5】テープカートリッジ10における図3、A−A
矢視端面図である。
【図6】テープカートリッジ10aを、インクリボンコ
ア22,リボン巻取コア24およびプラテン12の中心
を通る位置で破断して示す断面図である。
【図7】同じく、テープカートリッジ10bを示す断面
図である。
【図8】プラテン12と印字ヘッド60とでテープTお
よびインクリボンRを挟持する部分についての拡大説明
図である。
【図9】テープTの硬さとプラテンゴム14の硬さとの
関係を示すグラフである。
【図10】テープTの厚さとプラテンゴム14の硬さと
の関係を示すグラフである。
【図11】テープTの幅とプラテンゴム14の硬さとの
関係を示すグラフである。
【図12】プラテンゴム14の拡大断面図である。
【図13】インクリボンコア22の自由な回転を規制す
る構成を示す斜視図である。
【図14】印字ヘッド60で印字可能な状態のテープT
およびインクリボンRの様子を示す説明図である。
【図15】カートリッジ装着部50Aの構成を示す斜視
図である。
【図16】ギヤトレインの構成と、印字ヘッド60を退
避位置および印字位置の間で移動する機構とを説明する
斜視図である。
【図17】印字ヘッド60の分解組立斜視図である。
【図18】CPU110を中心とした構成を示すブロッ
ク図である。
【図19】入力部50Cのキー配列の説明図である。
【図20】表示部50Dの構成を説明する説明図であ
る。
【図21】テープライタ1が行なう処理の概要を示すフ
ローチャートである。
【図22】軸13の外径とプラテンゴム14の厚さによ
りプラテン12の硬さを調整する様子を説明する説明図
である。
【図23】硬度が90度および40度のプラテンゴム1
4E,14Fと印字ヘッド60とでテープTおよびイン
クリボンRを挟持した際の断面を示す断面図である。
【図24】幅を発熱体HTの幅以上でヘッド本体65の
幅以下にしたインクリボンRとテープTとをプラテン1
2Gと印字ヘッド60とで挟持した際の断面図である。
【図25】幅を発熱体HTの幅以上でヘッド本体65の
幅以下にしたプラテン12Hと印字ヘッド60とでイン
クリボンRとテープTを挟持した際の断面図である。
【図26】ヘッド本体165の両端部に部材165aを
設けた印字ヘッド160とプラテン12とでインクリボ
ンRとテープTを挟持した際の断面図である。
【図27】ヘッド本体165の両端部の角EDを加工し
た印字ヘッド160とプラテン12とでインクリボンR
とテープTを挟持した際の断面図である。
【符号の説明】
1…テープライタ 10,10a,10b…テープカートリッジ 10A…テープ排出口 10B…ガイド部 12,12C〜12H…プラテン 12A…係合条 13,13C〜13H…軸 14,14A〜14H…プラテンゴム 14a…両端部 14b…中央部 16…天壁 16A,18A…嵌合孔 16C…ガイド突部 16G…嵌合孔部 18…底壁 18B…軸体 18C…嵌合孔部 18D,18H…係合片 18E…基端部 18G…嵌合孔部 18K…検出孔 18Ka,18Kb,18Kc…検出孔 20…テープコア 20A…フィルム 20B…軸孔 22…インクリボンコア 22A,24A…係合部 23…円環座金 24…リボン巻取コア 24B…係合条 24C…フランジ部 26…テープガイドピン 30…リボンガイドローラ 32…進入孔 34…ガイド壁 50A…カートリッジ装着部 50Aa…円筒部材 50B…プリンタ部 50C…入力部 50D…表示部 50Da…主表示部 50Db…インジケータ部 50E…拡張部 50Ea…外部入出力コネクタ 50F…制御回路部 50H…本体ケース 50J…電源スイッチ 50K…本体カバー 50L,50M…窓 50N…プラグ 50P…駆動機構 52…スライドボタン 54…カバーヒンジ 55…開閉検出スイッチ 60…印字ヘッド 60A…温度検出回路 60B…電圧検出回路 60C…ヘッドケース 61…ベースボード 62…回転フレーム 62A…立設部 62B…凸部 63A…カム部材 63Aa…回転軸 63Ab…凹部 63B…レバー回転軸 63C…ヘッド移動レバー 64…ヘッド回転軸 65…ヘッド本体 65b…放熱板 65ba…角孔 67b…ピン 68…フレキシブルケーブル 70A,70B…当接突起 72…プラテン駆動軸 72A…リム 72B,74B…突条 74…巻取コア駆動軸 74A…リム 80…ステッピングモータ 80A…回転軸 80B…クラッチアーム 80C…開口 81〜89…第1のギヤ〜第9のギヤ 90…テープカッター 90A…右端部 90B…左端部 91…固定刃 96…カッターボタン 96A…ピン 98…移動刃 99…検出スイッチ 102…カートリッジ判別スイッチ 102A,102B,102C…カートリッジ判別スイ
ッチ 110…CPU 112…ヘッドランク判別部 112A,112B,112C…ジャンパー部 113…ACアダプタ 114…電源部 115…ジャック 116…表示部制御回路 116A…LCDコントローラ 118…マスクROM 120…プリンタコントローラ 122…モータドライバ 160…印字ヘッド 165…ヘッド本体 165a…部材 260…印字ヘッド 265…ヘッド本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲越 大祐 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 袖山 秀雄 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C058 AB17 AC06 AC15 AE04 AF06 AF31 DA10 DB24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能
    であり、硬さが異なる2種類以上の印字用テープのう
    ち、各々特定種類の印字用テープを収納した2種類以上
    のテープカートリッジであって、 前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッドとの間に
    前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテンを、各
    々備え、 該プラテンは、その表面のゴムを、前記印字用テープが
    硬いほど柔らかく形成してなるテープカートリッジ。
  2. 【請求項2】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能
    であり、幅の異なる2種類以上の印字用テープのうち、
    各々特定種類の印字用テープを収納した2種類以上のテ
    ープカートリッジであって、 前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッドとの間に
    前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテンを、各
    々備え、 該プラテンは、その表面のゴムを、前記印字用テープの
    幅が広いほど柔らかく形成してなるテープカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能
    であり、厚さの異なる2種類以上の印字用テープのう
    ち、各々特定種類の印字用テープを収納した2種類以上
    のテープカートリッジであって、 前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッドとの間に
    前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテンを、各
    々備え、 該プラテンは、その表面のゴムを、前記印字用テープが
    厚いほど柔らかく形成してなるテープカートリッジ。
  4. 【請求項4】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能
    であり、硬さ,厚さおよび幅のいずれかが異なる2種類
    以上の印字用テープのうち各々特定種類の印字用テープ
    と、該印字装置に装着したとき該印字ヘッドとの間に該
    印字用テープを印字可能に挟持するプラテンとを、各々
    備えた2種類以上のテープカートリッジであって、 前記プラテンは、 軸と該軸の回りに装着されたプラテンゴムとからなり、 前記軸と前記プラテンゴムを、前記印字用テープが硬い
    ほど、または該印字用テープが厚いほど、あるいは該印
    字用テープの幅が広いほど該軸の外径を小さくかつ該プ
    ラテンゴムを厚く形成してなるテープカートリッジ。
  5. 【請求項5】 印字ヘッドを備えた印字装置に着脱可能
    であり、性状の異なる2種類以上の印字用テープのうち
    各々特定種類の印字用テープを収納した2種類以上のテ
    ープカートリッジであって、 前記印字装置に装着したとき、前記印字ヘッドとの間に
    前記印字用テープを印字可能に挟持するプラテンを、各
    々備え、 前記プラテンは、その表面のゴムの前記印字用テープと
    の接触面を、該印字用テープの該プラテンとの接触面の
    材質および粗さに対応した粗さに形成してなるテープカ
    ートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記プラテンは、中央部の外径が両端部
    の外径より大きな樽形に形成してなる請求項1ないし5
    のいずれかに記載のテープカートリッジ。
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