JP2003201896A - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

エンジンの燃料供給装置

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JP2003201896A
JP2003201896A JP2001399348A JP2001399348A JP2003201896A JP 2003201896 A JP2003201896 A JP 2003201896A JP 2001399348 A JP2001399348 A JP 2001399348A JP 2001399348 A JP2001399348 A JP 2001399348A JP 2003201896 A JP2003201896 A JP 2003201896A
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pressure
fuel
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engine
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JP2001399348A
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English (en)
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Kunikimi Minamitani
邦公 南谷
Takeshi Goto
剛 後藤
Hiroshi Tokushige
大志 徳重
Hiromi Yoshioka
浩見 吉岡
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃圧センサの検出値にバラツキがある場合に
でも、燃料圧力を正確に制御することが可能なエンジン
の燃料供給装置を提供する。 【解決手段】 ECUは、燃圧センサから入力された検
出値を、所定の変換特性に基づいて燃料圧力値に変換す
る。ECUは、エンジン回転センサで検出されたエンジ
ン回転や、スロットル開度センサで検出されたスロット
ル開度等から把握されるエンジンの運転状態に応じて目
標燃料圧力を設定し、上記燃料圧力が目標燃料圧力とな
るように高圧燃料ポンプからの吐出量をフィードバック
制御する。ECUは、低圧燃料ポンプの作動後でかつ高
圧燃料ポンプの作動前に検出された燃圧センサの検出値
Pに基づいて、上記変換特性にしたがって算出される燃
料圧力値と、上記調圧弁で調圧される所定調圧値Kpr
との偏差に基づいて上記変換特性を較正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの燃料供
給装置に関し、特に燃料噴射弁に供給する燃料の圧力制
御の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用のエンジンの燃料供給
装置には、燃料タンクと、該燃料タンクから燃料噴射弁
に延びる燃料供給管と、該燃料供給管を介して燃料噴射
弁に燃料を供給する燃料ポンプと、上記燃料供給管内の
燃料の圧力を検出する燃圧センサと、この燃圧センサで
検出された燃圧が、回転や負荷状態等のエンジンの運転
状態に応じて要求される目標燃圧となるように、燃料ポ
ンプを制御する燃圧制御装置とが設けられる。
【0003】この燃料供給装置として、例えば、特開2
000−145517号公報に、筒内噴射エンジンにお
いて、筒内に噴射する燃料の圧力に関連する値を検出す
る燃圧センサと、該燃圧センサの検出値を燃圧値に変換
する変換手段と、エンジン運転状態に応じた目標燃圧値
を設定する目標燃圧設定手段と、燃圧値が目標燃圧値と
なるように燃料ポンプをフィードバック制御する制御手
段とが備えられたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃圧セ
ンサの出力には、初期公差等によるばらつきがあるだけ
でなく、経年劣化等でそのばらつきがさらに拡大する。
このことは、この燃圧センサで検出された検出値から変
換された検出燃圧値と、燃料供給管内の実燃圧値とに差
が生じ、この差が経年劣化等でさらに拡大することを意
味する。そして、この検出燃圧値に基づいて実燃圧値を
目標燃圧値とするように制御するフィードバック制御に
おいて、検出燃圧値と実燃圧値との間に上記のようにず
れが生じているから仮に検出燃圧値が目標燃圧値になっ
たとしても、実燃圧が目標燃圧となったわけではないの
である。つまり、燃圧のフィードバック制御が正確に行
われず、例えば燃圧の不足により燃料噴射量が不足して
十分なエンジン出力が出力されなくなったり、逆に燃圧
の過剰により燃料噴射量が過剰となって必要以上のエン
ジン出力が出力されたりし、この結果、いずれにしても
エンジンが適切に制御されなくなってエンジンの運転状
態が不安定となるのである。
【0005】そこで、本発明は、燃圧センサの検出値に
バラツキがある場合にでも、燃料圧力を正確に制御する
ことが可能なエンジンの燃料供給装置を提供することを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
【0007】まず、本願の請求項1に記載の発明は、燃
料タンクから高圧燃料ポンプに延びる第1燃料供給管
と、高圧燃料ポンプから燃料噴射弁に延びる第2燃料供
給管と、第1燃料供給管内の燃料の圧力を所定調圧値に
調圧する調圧弁と、燃料タンク内の燃料を第1燃料供給
管に供給する低圧燃料ポンプと、第2燃料供給管内の燃
料圧力に関する値を検出する燃圧センサと、該燃圧セン
サで検出された検出値を所定の変換特性に基づいて燃料
圧力値に変換する変換手段と、エンジンの運転状態に応
じて目標燃料圧力を設定する目標燃圧設定手段と、燃料
圧力が上記目標燃圧設定手段で設定された目標燃料圧力
となるように上記燃料ポンプをフィードバック制御する
制御手段とが設けられ、低圧燃料ポンプの作動後に高圧
燃料ポンプが作動するように構成されたエンジンの燃料
供給装置であって、低圧燃料ポンプの作動後でかつ高圧
燃料ポンプの作動前に検出された燃圧センサの検出値に
基づいて上記変換手段で算出される燃料圧力値と、上記
調圧弁で調圧される所定調圧値との偏差に基づいて上記
変換特性を較正する較正手段が設けられていることを特
徴とする。
【0008】この発明によれば、燃圧センサで検出され
た検出値を燃料圧力値に変換する変換特性が、低圧燃料
ポンプの作動後でかつ高圧燃料ポンプの作動前に検出さ
れた燃圧センサの検出値に基づいて上記変換手段で変換
された燃料圧力値と、調圧弁で調圧された所定調圧値と
の偏差に基づいて較正される。
【0009】その場合に、較正の基準値としてほぼ一定
値である調圧弁の所定調圧値が用いられるから、変換手
段で変換された燃料圧力値との偏差を正確に把握でき、
この偏差分を較正することにより現在の燃圧センサ状態
に対応した正確な変換特性を得ることができる。
【0010】したがって、検出された正確な燃料圧力値
に基づいて適切に燃料圧力の制御を行なうことができる
ようになって、安定したエンジンの運転状態を確保する
ことができる。
【0011】また、経年劣化等で燃圧センサの検出値が
変化しても、正確な所定調圧値に基づいて変換特性が較
正されるので、燃圧が適切に制御される。
【0012】そして、本願の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の発明において、燃圧センサの検出値に
基づいて変換手段で算出された燃料圧力値が、所定調圧
値に対して所定以上大きいときは、変換特性の較正を禁
止する第1の較正禁止手段が備えられていることを特徴
とする。
【0013】一般に燃圧センサの検出値には初期公差等
の誤差が含まれるから、この検出値に基づいて変換手段
で変換された燃料圧力値にも上記初期公差等に対応する
誤差が含まれる。そこで、上記所定調圧値とこの誤差と
を加算した値以上の燃圧が検出されたとき、すなわち所
定調圧値に対して所定以上大きい燃圧値が検出されたと
きには、燃料供給装置を構成する機器に何らかの異常が
生じていることが考えられるから、変換特性の較正を禁
止するのである。
【0014】また、例えば、低圧燃料ポンプ及び高圧燃
料ポンプがエンジンの始動により作動が開始し、エンジ
ンの停止により作動が停止するものにおいては次のよう
な不具合がある。すなわち、一般に、高圧燃料ポンプに
は高圧化された出力側(つまり第2燃料供給管内)の燃
圧が維持されるように逆止弁が備えられているから、エ
ンジン停止直後には、第2燃料供給管内にエンジン作動
時とほぼ同等の燃圧が残留している。この残留した燃圧
は、逆止弁のバルブ機構の隙間から燃料が徐々に漏出す
ることによって、第1燃料供給管内の燃圧との差が少な
くなる方向に時間の経過と共に低下する。このとき、第
1燃料供給管内の燃圧も同様に徐々に低下するから、あ
る時間が経過すると第2燃料供給管内の燃圧も調圧弁で
調圧される所定調圧値以下に低下する。
【0015】この第1、第2燃料供給管内の燃圧がとも
に調圧弁で調圧される所定調圧値以下に低下した状態
で、例えば、イグニッションスイッチがオンされて低圧
燃料ポンプが作動すると、高圧燃料ポンプが作動して昇
圧作用を開始するまでの間は、第1燃料供給管内の燃圧
が調圧弁で調圧されて所定調圧値にまで上昇すると共
に、第2燃料供給管内の燃圧も高圧燃料ポンプを介して
第1燃料供給管の燃圧に等しくなるまで上昇する。
【0016】しかし、例えばエンジン停止後あまり時間
を置かずに再度イグニッションスイッチをオンにする再
始動時には、第2燃料供給管内の燃圧が低下する時間が
十分になく、調圧弁で調圧される所定調圧値より高い状
態で残留している虞がある。そこで、この状態では所定
調圧値での較正が行えない虞があるから、変換特性の較
正を禁止するのである。
【0017】次に、本願の請求項3に記載の発明は、請
求項1または請求項2に記載の発明において、エンジン
水温を検出するエンジン水温検出手段と、前回のエンジ
ン停止時のエンジン水温を記憶する水温記憶手段とが備
えられており、低圧燃料ポンプ及び高圧燃料ポンプはエ
ンジンの始動に伴い作動が開始し、エンジンの停止に伴
い作動が停止するように構成されており、較正手段は、
前回のエンジン停止時のエンジン水温が第1の所定水温
以上で、かつ今回のエンジン始動時のエンジン水温が第
1の所定水温よりも低い第2の所定水温以下のときに較
正を行なうことを特徴とする。
【0018】一般に、エンジン水温は、エンジン運転停
止後外気温に向けて低下する。つまり、前回のエンジン
運転の停止時に第1の所定水温以上に上昇したエンジン
水温が、今回のエンジン始動時に第2の所定水温以下に
まで低下したということは、前回のエンジン停止時から
十分な時間が経過したということであり、また第2燃料
供給管内の燃圧が上記調圧弁の調圧値よりも低下するの
に十分な時間が経過したということである。そこで、前
回のエンジン停止時のエンジン水温が第1の所定水温以
上で、かつ今回のエンジン始動時のエンジン水温が第1
の所定水温よりも低い第2の所定水温以下という条件を
満足したときに変換特性の較正を行なうのである。
【0019】これによれば、例えば、エンジンの始動
後、短時間でエンジンを停止させ、その後すぐイグニッ
ションスイッチをオンしてエンジンを始動させた場合、
今回のエンジン水温が所定以下であっても、前回のエン
ジン運転により上昇した燃料圧力が所定調圧値以下に低
下していないということが考えられるが、この発明で
は、前回のエンジン停止時のエンジン水温が第1の所定
水温以上で、かつ今回のエンジン始動時のエンジン水温
が第2の所定水温にまで低下したことを条件として、す
なわち、第2燃料供給管内の燃圧が上記調圧弁の調圧値
よりも低下するのに十分な時間が経過したことを条件と
して変換特性の較正を行なうので、誤較正が防止され
る。
【0020】そして、本願の請求項4に記載の発明は、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明におい
て、低圧燃料ポンプが作動してから高圧燃料ポンプが作
動するまでの所定時間内に、燃圧センサの検出値が増加
しないときは、変換特性の較正を禁止する第2の較正禁
止手段が備えられていることを特徴とする。
【0021】ところで、低圧燃料ポンプが作動してから
所定時間経過しても、燃圧センサの検出値が増加しない
ときは、例えば、調圧弁や低圧燃料ポンプ等の燃料供給
装置の構成機器に異常が生じているか、前回のエンジン
停止時からあまり時間が経っておらず、第2燃料供給管
側の低圧燃料ポンプ作動前燃圧が調圧弁の所定調圧値よ
りも大きいことが考えられる。つまり、これらのとき
は、変換特性を較正するのに適した状態ではないから、
較正を禁止するのである。
【0022】そして、本願の請求項5に記載の発明は、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明におい
て、低圧燃料ポンプは電動式であり、該低圧燃料ポンプ
に電源を供給するバッテリの電圧に応じて所定調圧値を
補正する補正手段が備えられていることを特徴とする。
【0023】この発明によれば、バッテリの電圧に拘ら
ず変換特性を正確に較正することができる。すなわち、
一般に電動の燃料ポンプの供給能力は、駆動電圧の変動
と共に変化するが、低圧燃料ポンプに電源を供給するバ
ッテリの電圧に応じて所定調圧値を補正するから、較正
を正確に行うことがができるのである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0025】図1に示すように、この実施の形態に係る
エンジン1は、ピストン11で画成される燃焼室に設け
られた吸気弁12、排気弁13、点火プラグ14、燃料
噴射弁15と、吸気管16に設けられたエアクリーナ1
7、エアフローメータ18、スロットルバルブ19及び
スロットル開度センサ20と、排気管21に設けられた
酸素センサ22および触媒装置23と、エンジン1本体
に設けられた水温センサ24およびエンジン回転センサ
25とを有し、エンジン制御用コントロールユニット
(ECU)40は、エアフローメータ18で検出される
吸気量、スロットル開度センサ20で検出されるスロッ
トル開度、水温センサ24で検出されるエンジン水温、
エンジン回転センサ25で検出されるエンジン回転数、
酸素センサ22で検出される排ガス中の酸素量等に基い
て、現況に最適な運転状態が実現するように燃料噴射弁
15等を制御する。
【0026】また、このエンジン1の燃料供給系は、燃
料タンク26と、該タンク26内に浸漬された吐出量可
変の低圧燃料ポンプ27と、燃料噴射弁15に供給する
燃料の圧力を上昇させる高圧燃料ポンプ28と、該高圧
燃料ポンプ28と低圧燃料ポンプ27とを接続する低圧
吐出ライン29と、上記高圧燃料ポンプ28で余剰とな
った燃料を燃料タンク26に戻す戻しライン30と、上
記低圧吐出ライン29と戻しライン30とを調圧弁31
を介して接続する調圧ライン32と、高圧燃料ポンプ2
8から燃料噴射弁15に至る高圧吐出ライン33と、高
圧燃料ポンプ28の故障等で高圧吐出ライン33の圧力
が異常に上昇したときにのみ燃料噴射弁15内に設けら
れたリリーフ弁からの燃料を高圧燃料ポンプ28に戻す
安全装置としての戻しライン34と、高圧吐出ライン3
3内の燃料圧力を検出する燃圧センサ35とを有し、リ
ターンレス燃料供給システムに構築されている。すなわ
ち、高圧側の戻しライン34は、前述の故障時以外は、
燃料を燃料タンク26に戻すことがない。また、燃料噴
射弁15からの燃料の噴射や、該噴射弁15及び高圧燃
料ポンプ28のシール部分からの漏れ以外には、燃料圧
力が低下しないようになっている。ここで、上記燃圧セ
ンサ35は、初期公差が約0.28MPa、耐久公差が
約0.7MPa、出力値(検出値)で、初期公差が約±
0.08V、耐久公差が約±0.2Vである。
【0027】上記高圧燃料ポンプ28は、エンジン1の
回転で駆動(作動)する機械式のポンプである。また、
この高圧燃料ポンプ28は、内部にリリーフ弁を有し、
該リリーフ弁が例えば電磁ソレノイド等で開閉制御され
ることによって、高圧吐出ライン33に吐出する燃料の
量を制御し、これにより高圧吐出ライン33内の燃料の
圧力が例えば0.4MPa〜13MPaの間で昇圧制御
される。なお、この吐出された燃料以外の燃料は、高圧
燃料ポンプ28内で還流してその入口に戻される。
【0028】また、高圧燃料ポンプ28は内部に逆止弁
を有し、この逆止弁は、高圧吐出ライン33側から低圧
吐出ライン29や戻しライン30側に燃料が逆流するの
を阻止し、高圧燃料ポンプ28の作動時に、昇圧された
高圧吐出ライン34側の燃圧を低圧吐出ライン29側の
燃圧よりも高く保つ役割を有する。また、この逆止弁
は、高圧燃料ポンプ28の非作動時において、高圧吐出
ライン34側の燃圧より低圧吐出ライン29側の燃圧が
高いときには、低圧吐出ライン29から高圧吐出ライン
34に燃料を流入させ、高圧吐出ライン34側の燃圧よ
り低圧吐出ライン29側の燃圧が低いときには、高圧吐
出ライン34から低圧吐出ライン29に弁の隙間からの
漏れ等を除き基本的には燃料を流入させない役割を有す
る。しかし、エンジンの停止時には、例えば数時間くら
いの長時間が経過すると、上記徴少な漏れによっても、
高圧吐出ライン33内の燃圧が上記所定調圧値Kpr以
下に低下する。
【0029】調圧弁31は、公知のプレッシャレギュレ
ータであり、大気圧に対して燃料圧力を0.3MPa高
い圧力に保つように弁を開閉する。すなわち、この調圧
弁31は、低圧吐出ライン29側の燃料圧力Pが0.4
MPaより大きくなると調圧弁31を開いて低圧吐出ラ
イン29側の燃料を戻しライン30側に排出し、また、
低圧吐出ライン29側の燃料圧力Pが0.4MPaより
小さくなると調圧弁31を閉じて低圧吐出ライン29側
の戻しライン30側への燃料の排出を中止し、これによ
り、低圧吐出ライン29側の燃圧Pを所定値Kpr
(0.4MPa)に保つ。
【0030】また、この調圧弁31の検出値の初期公差
は±0.005MPa程度、耐久公差は±0.012M
Pa程度であり、大気圧は約0.1MPaで変動はその
5%程度であるから、この調圧弁31は、結果的に燃料
圧力をほぼ0.4MPa一定に保つものとなる。そこ
で、燃圧センサ35の初期公差と比較して十分に精度の
高い上記調圧値を、燃圧センサ35を較正するときの基
準値とし、これを所定調圧値Kpr(0.4MPa)と
するのである。
【0031】ECU40は、イグニッションスイッチ4
1のオンによって起動し、起動とほぼ同時に電動式の低
圧燃料ポンプ27を作動させる(図5のフローチャート
参照)。そして、この低圧燃料ポンプ27は、低圧吐出
ライン29に燃料を充填し、このとき調圧弁31によっ
て低圧吐出ライン29の燃圧が所定調圧値Kprに調圧
される。高圧燃料ポンプ28は、前述のようにエンジン
1(の回転)に同期して作動し、低圧燃料ポンプ27の
ようにはイグニッションスイッチ41のオンと同時に作
動しない。
【0032】また、ECU40は、燃圧センサ35から
入力された検出値を、図2に示す所定の変換特性に基づ
いて燃料圧力値Pに変換する。そして、ECU40は、
エンジン回転センサ25で検出されたエンジン回転や、
スロットル開度センサ20で検出されたスロットル開度
等から把握されるエンジンの運転状態に応じて目標燃料
圧力を設定し、上記燃料圧力Pが目標燃料圧力となるよ
うに高圧燃料ポンプ28からの吐出量をフィードバック
制御する。
【0033】また、ECU40は、低圧燃料ポンプ27
の作動後(イグニッションスイッチ41のオン後)でか
つ高圧燃料ポンプ28の作動前(エンジン1のクランキ
ング前)に検出された燃圧センサ35の検出値に基づ
き、上記変換特性にしたがって算出される燃料圧力値P
と、上記調圧弁31で調圧される所定調圧値Kprとの
偏差Pbに基づいて上記変換特性を較正する。
【0034】その場合に、較正の基準値としてほぼ一定
値である調圧弁31の所定調圧値Kprが用いられるか
ら、較正前の変換特性にしたがって算出された燃料圧力
値Pとの偏差を正確に把握でき、この偏差分を較正する
ことにより現在の燃圧センサ35の状態に対応した正確
な変換特性を得ることができる。
【0035】したがって、検出された正確な燃料圧力値
Pに基づいて適切に燃料圧力の制御を行なうことができ
るようになって、安定したエンジンの運転状態を確保す
ることができる。
【0036】また、経年劣化等で燃圧センサ35の検出
値が変化しても、正確な所定調圧値Kprに基づいて変
換特性が較正されるので、燃圧Pが適切に制御される。
【0037】ところで、燃圧センサ35の検出値には初
期公差等の誤差が含まれるから、この検出値に基づいて
変換された燃料圧力値Pにも上記初期公差等に対応する
誤差が含まれる。そこで、上記所定調圧値Kprとこの
誤差とを加算した値以上の燃圧Pが検出されたとき、す
なわち所定調圧値Kprに対して所定以上大きい燃圧値
Pが検出されたときには、構成機器に何らかの異常が生
じていることが考えられるから、変換特性の較正を禁止
する。
【0038】また、例えば、低圧燃料ポンプ27及び高
圧燃料ポンプ28がエンジンの始動により作動が開始
し、エンジンの停止により作動が停止するものにおいて
は次のような不具合がある。すなわち、一般に、高圧燃
料ポンプ28には高圧化された出力側(つまり第2吐出
ライン33内)の燃圧Pが維持されるように逆止弁が備
えられているから、エンジン停止直後には、高圧吐出ラ
イン33内にエンジン作動時とほぼ同等の燃圧Pが残留
している。この残留した燃圧Pは、逆止弁のバルブ機構
の隙間から燃料が徐々に漏出することによって、低圧吐
出ライン29内の燃圧との差が少なくなる方向に時間の
経過と共に低下する。このとき、低圧吐出ライン29内
の燃圧も同様に徐々に低下するから、ある時間が経過す
ると高圧吐出ライン33内の燃圧も調圧弁31の所定調
圧値Kpr以下に低下する。
【0039】この低圧及び高圧の吐出ライン29,33
内の燃圧がともに調圧弁31の所定調圧値Kpr以下に
低下した状態で、例えば、イグニッションスイッチ41
がオンされて低圧燃料ポンプ27が作動すると、次にエ
ンジン1の回転により高圧燃料ポンプ28が作動して昇
圧作用を開始するまでの間は、低圧吐出ライン29内の
燃圧が調圧弁31の所定調圧値Kprにまで上昇すると
共に、高圧吐出ライン33内の燃圧Pも高圧燃料ポンプ
28を介して低圧吐出ライン29内の燃圧に等しくなる
まで上昇する。
【0040】しかし、例えばエンジン停止後あまり時間
を置かずに再度イグニッションスイッチ41をオンにす
る再始動時には、高圧吐出ライン33内の燃圧が低下す
る時間が十分になく、調圧弁31の所定調圧値Kprよ
り高い状態で残留している虞がある。そこで、この状態
では所定調圧値での較正が行えない虞があるからから、
変換特性の較正を禁止する。
【0041】以後、本制御について、図3〜図5のフロ
ーチャートを用いてさらに詳しく説明する。
【0042】まず、図3のフローチャートを用いて、前
回のエンジン作動時の処理について説明する。
【0043】まず、ステップS1及びステップS2でエ
ンジン水温Tw及び実燃圧Pを検出する。次いで、ステ
ップS3及びステップS4でこれらの検出された値を、
前回エンジン停止時燃圧Pm及び前回エンジン停止時水
温Twmとしてバックアップメモリに記憶する。なお、
この処理は、イグニッションスイッチ41がオンされて
いる間、例えば100ms毎に繰り返し処理される。つ
まり、イグニッションスイッチ41がオフされると、そ
の直前100ms以内のデータが保存されることとな
る。なお、このデータは、バッテリからECU40への
電源供給が停止したときにはクリアされる。
【0044】次に、図4のフローチャートを用いて、今
回のエンジン始動時の処理について説明する。なお、こ
の処理は、イグニッションスイッチ41がONされたと
きに1回だけ行なわれる。
【0045】まず、ステップS11及びステップS12
で、低圧燃料ポンプ27及び高圧燃料ポンプの両方がま
だ作動していないときのエンジン水温Tw及び燃圧Pを
検出する。次いで、ステップS13で、前回のエンジン
運転時に記憶されたエンジン停止時水温Twm及びエン
ジン停止時燃圧Pmを読み出し、ステップS14〜ステ
ップS17で、エンジン状態が変換特性を較正するのに
ふさわしい状態であるか否かを判定する。
【0046】すなわち、ステップS14では、現在の上
記燃圧Pが所定値Kp1より小さいか否かを判定する。
すなわち、上記状態において検出される燃圧Pは、最大
でも調圧弁31の所定調圧値Kprに燃圧センサ35の
誤差を加算した値内にあるはずであるが、この値を逸脱
した数値が検出されたときには、高圧吐出ライン33内
にまだ所定調圧値Kprよりも高い前回エンジン作動時
の燃圧Pが残留していて、調圧値を基準にした較正がで
きないから、較正を禁止するのである。
【0047】これは、例えば、燃料供給系を構成する機
器に何らかの異常等が生じていたり、暖気始動運転後あ
まり時間を置かずにイグニッションスイッチ41をオン
にしたときに、高圧吐出ライン33内の燃圧Pが低下す
る時間が十分になく、調圧弁31の所定調圧値Kprよ
り高い状態で残留しているときに対応する。ここで、こ
の所定値Kp1は例えば0.7MPaに設定される。
【0048】次に、ステップS15では、現在のエンジ
ン水温Twが所定値Kt1以下か否かを判定する。すな
わち、前回のエンジン停止時から十分な時間が経過して
いれば、現在のエンジン水温Twは外気温程度に十分に
低下しているはずであるが、この所定値Kt1以下にま
で低下していないときは、前回のエンジン停止時から十
分な時間が経過していないことにより、高圧吐出ライン
33内にまだ所定調圧値Kprよりも高い前回エンジン
作動時の燃圧Pが残留している虞があるから、較正を禁
止するのである。なお、外気温が低いときは、この所定
値Kt1にまですぐに低下するので、このKt1を外気
温に応じて変更してもよい。また、外気温が極端に低い
ときには、較正を禁止するようにしてもよい。ここで、
この所定値Kt1は例えば30℃に設定される。
【0049】次に、ステップS16では、前回エンジン
停止時燃圧Pmが所定値Kp2より小さいか否かを判定
する。すなわち、前回エンジン停止時燃圧Pmが極端に
高くなっていた場合、まだ、実燃圧Pが十分に低下して
いないと考えられるので、較正を禁止するのである。こ
こで、この所定値Kp2は例えば5MPaに設定され
る。
【0050】次に、ステップS17では、前回エンジン
停止時水温Twmが所定値Kt2より大きいか否かを判
定する。ところで、このステップS17へは、ステップ
S15で現在エンジン水温Twが所定値Kt1より小さ
いという条件を満足した上で進んできているので、この
ステップS17の判定は、エンジン水温が低下するだけ
の十分な時間が経過したか否か、すなわち、前回エンジ
ン停止時から燃圧Pが所定調圧値Kpr以下に低下する
時間が経過したか否かを判定しているのである。そし
て、前回エンジン停止時水温Twmが所定値Kt2より
大きくないときは、燃圧Pが十分に低下していない虞が
あるので較正を禁止し、誤較正を防止する。ここで、こ
の所定値Kt2は例えば80℃に設定される。
【0051】なお、ステップS15及びステップS17
では、現在のエンジン水温Tw及び前回エンジン停止時
水温Twmがそれぞれ所定値Kt1,Kt2に対して大
きいか否かで判定したが、これに代えて、前回エンジン
停止時水温Twmと現在のエンジン水温Twとの差分
(Twm−Tw)が所定値より大きいか否か、すなわち
前回エンジン停止時水温Twmと今回のイグニッション
スイッチオン時のエンジン水温Twとの差が十分大きい
か否かにより判定し、この判定で差分(Twm−Tw)
が所定値より大きいと判断されたとき、すなわち、エン
ジン水温が低下するだけの時間が十分に経過したと判定
されたときに、較正を行うこととしてもよい。
【0052】次に、図5に示すように、ステップS18
では、低圧燃料ポンプ27を作動させて、低圧吐出ライ
ン34内に燃料を供給し、調圧弁31で低圧吐出ライン
29内の燃料を所定調圧値Kprに調圧する。このと
き、高圧吐出ライン33側の燃圧Pが低圧吐出ライン2
9側の上記所定調圧値Kprよりも低いときには、高圧
燃料ポンプ28を介して高圧吐出ライン33内にも燃料
が供給され、高圧吐出ライン33内の燃圧Pが上記所定
調圧値Kprにまで高められる。なお、この低圧燃料ポ
ンプ27の作動時間は、高圧吐出ライン33内に燃料が
十分供給されて燃圧Pが上記所定調圧値Kprに到達す
るのに十分余裕を持った時間、例えば約3秒に設定され
る。次いで、ステップS19では、ステップS18で低
圧燃料ポンプ27を作動させた後の燃圧Pが落ち着くま
で、1〜2秒待機する。なお、燃圧Pの変動が少ない場
合は、低圧燃料ポンプ27を停止させなくてもよい。
【0053】次に、ステップS20〜S25では、ステ
ップS18で低圧燃料ポンプ27を作動させて高圧吐出
ライン33内に燃料を供給して、高圧吐出ライン33内
が上記所定調圧値Kprになったと想定される状態での
燃圧Piを検出し、この燃圧Piが変換特性を較正する
のに適切な値であるかどうかを判定する。ここで、この
燃圧Piの検出と判定は、繰り返しN回行ない、1回で
も条件に合致しないときは、変換特性の較正を禁止し
て、較正の正確性を期すようにしている。このN回とし
ては、例えば5回に設定される。
【0054】すなわち、ステップS20では、エンジン
回転が0か否か、すなわち、エンジン回転に同期して作
動する高圧燃料ポンプ28が作動しているか否かを判定
し、エンジン回転が0でない場合は、高圧燃料ポンプ2
8が作動して、高圧吐出ライン33内の燃圧Pが調圧弁
31による所定調圧値Kprよりも高くなっているの
で、変換特性の較正を禁止する。なお、このエンジン回
転の検出には、クランク角センサを用いてもよい。
【0055】次に、ステップS21では、燃圧Piを検
出し、この燃圧を、検出1回目はP1,検出2回目はP
2,…,検出N回目はPNとして記憶する。なお、この
データは、イグニッションスイッチ41のオフ時に消失
する。
【0056】次に、ステップS22では、この燃圧Pi
がステップS12で検出された燃圧Pより大きいか否
か、すなわち、低圧燃料ポンプ27を作動させた後の燃
圧Piが低圧燃料ポンプ27を作動させる前の燃圧Pよ
りも上昇しているか否かを判定する。つまり、低圧燃料
ポンプ27の作動前に、高圧吐出ライン33側の燃圧P
が調圧弁31による所定調圧値Kprよりも低下してい
たときには、低圧燃料ポンプ27を作動させると、高圧
燃料ポンプ28が作動するまでの間に、高圧吐出ライン
33側の燃圧Piはポンプ27作動前の燃圧Pよりも増
加するはずである。にもかかわらず、燃圧Piの方がポ
ンプ27作動前の燃圧Pよりも高くならないときは、調
圧弁31や低圧燃料ポンプ27等に異常が生じている
か、前回のエンジン停止時からあまり時間が経っておら
ず、高圧吐出ライン33側のポンプ27作動前の燃圧P
が、調圧弁31の所定調圧値Kprよりも大きいことが
考えられる。つまり、これらのときは、変換特性を較正
するのに適した状態ではないから、較正を禁止するので
ある。
【0057】次に、ステップS23では、低圧燃料ポン
プ27作動後の燃圧Piが、所定値KpmnとKpmx
との間にあるかを判定する。ここで、これらの値は、例
えば、所定調圧値Kprの0.4MPaの大小側に、
0.4MPaずつの範囲となるようにKpmnが0MP
a、Kpmxが0.8MPaというように設定される。
すなわち、このステップS23では、燃圧Piが想定範
囲内の通常値であるかどうかを判定し、この範囲内にな
いときは異常であるから、変換特性の較正を禁止する。
【0058】次に、ステップS24では、検出されたP
iの最大値Pimax及び最小値Piminを抽出し
て、最大値Pimaxから最小値Piminを減算した
値が、所定値Kpdより小さいか否か、すなわち、複数
検出された燃圧Piのばらつきが小さいか否かを判定
し、減算した値が所定値Kpdより大きくばらつきが大
きいと判定されたときは、調圧弁31の調圧が安定して
いない等の異常が考えられるから、変換特性の較正を禁
止する。なお、この所定値Kpdは、例えば0.1MP
aに設定される。
【0059】次に、ステップS25では、ステップS2
0〜ステップS24の処理がN回完了したか否かを判定
し、完了していないときは、N回完了するまでステップ
S20〜ステップS24の処理を繰り返す。なお、言う
までもないが、ステップS20、S22〜S24の判定
で、否定されたときは、上記ステップS20〜ステップ
S24の処理がN回繰り返されることはない。
【0060】次に、ステップS26では、N回サンプル
したPiの平均値Paveを算出する。次いで、ステッ
プS27では、平均値Paveから調圧弁31の所定調
圧値Kprを減算して偏差Pbを算出する。この偏差P
bはバックアップメモリに記憶され、次回較正が行なわ
れるまで保持される。
【0061】次に、ステップS28では、上記偏差Pb
が、所定値KpbmnとKpbmxとの間にあるかを判
定する。ここで、これらの値は、例えば、所定調圧値K
prの0.4MPaの大小両側に、0.4MPaずつの
範囲となるように、Kpbmnが0MPa、Kpbmx
が0.8MPaに設定される。すなわち、このステップ
S28では、燃圧偏差Pbが想定範囲内の通常値である
かどうかを判定し、この範囲内にないときは異常である
から、変換特性の較正を禁止する。
【0062】なお、ステップS22〜ステップS25で
異常判定が十分なされているので、このステップS28
の判定を省略してもよい。
【0063】また、前回算出された偏差Pbとの変化が
大きいときには、データの信頼性が少ないから較正を禁
止する判定を追加してもよい。
【0064】次に、ステップS29では、ステップS2
8で算出された偏差Pbを、数1に示す変換特性式に反
映して、変換特性を変更する。ここで、A,Bは予め設
定された燃圧変換定数であり、Eは燃圧センサ検出値で
ある。なお、この変換特性式は、燃圧値Pに比例した検
出値Eが出力される燃圧センサのときの一例を示し、燃
圧値Pに検出値Eが比例しないときは、今回検出された
Eを通るように、変換特性式を較正すればよい。
【0065】
【数1】
【0066】この変換特性を図で示したものが図2であ
り、所定調圧値Kprに対応して前回較正された変換特
性を符号アで、今回の較正後の変換特性を符号イで示
す。すなわち、前回は所定調圧値Kprに対応する検出
値がE1であったが、今回はそれがE2になったので、
前回較正された変換特性をこの検出値E2を通る変換特
性にシフトさせている。
【0067】ところで、低圧燃料ポンプ27がバッテリ
から供給される電源で作動するものである場合、一般に
バッテリ電圧により低圧燃料ポンプ27の供給能力が変
化して、燃料の吐出量が変化する。例えば、バッテリ電
圧が低下すると、燃料ポンプ27からの燃料の吐出量が
減少して低圧吐出ライン34内の燃圧が調圧弁31の所
定調圧値Kprまで上昇しないから、この調圧状態で較
正を行うと較正結果が正確でなくなる。
【0068】そこで、図6に示すように、予めバッテリ
電圧に対応する調圧値の変化特性を取得しておき、例え
ばバッテリ電圧がEb2のときは所定調圧値をKpr′
に補正し、バッテリ電圧がEb3のときは所定調圧値を
Kpr″に補正するのである。そして、図2に示すよう
に、較正時にこの調圧値Kpr′に対する燃圧センサ3
5の検出値が例えばE2′と検出されれば、前回の変換
特性での調圧値Kpr′に対応する値E1′を通る変換
特性アから、E2′を通る変換特性ウにシフトさせるの
である。これにより、バッテリ電圧が変化した場合で
も、正確な較正結果を得ることができる。なお、図6に
示すように、バッテリ電圧がEb1以上あれば、調圧弁
31により調圧値が所定調圧値Kprに保たれる。ま
た、ポンプ吐出量を電圧から推定し、吐出量と調圧値と
の関係から燃圧値を推定することも可能である。
【0069】なお、上記実施の形態においては、低圧燃
料ポンプ27は電動であり、とくにイグニッションスイ
ッチ41のオンとほぼ同時に作動するように構成した
が、イグニッションスイッチ41のオンと同時でなく所
定時間遅れて作動してもよい。また、イグニッションス
イッチ41のオンでなくても、例えばアクセサリのオン
で作動してもよい。あるいは、電動式でなく、エンジン
回転で駆動される機械式としてもよい。
【0070】一方、高圧燃料ポンプ28は機械式とした
が、電動式のものでもよい。その場合、いずれにしても
低圧燃料ポンプ27の作動後に高圧燃料ポンプ28が作
動しさえすればよい。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、イグニ
ッションスイッチオン後でかつエンジン作動前に検出さ
れた燃圧センサの検出値に基づいて、燃圧センサで検出
された検出値を燃料圧力値に変換する変換特性を、この
変換特性を用いて算出される燃料圧力値と、上記調圧弁
で調圧される所定調圧値との偏差に基づいて較正する較
正手段を設けたことで、燃圧センサの検出値にバラツキ
が生じても、燃料圧力を正確に制御することが可能なエ
ンジンの燃料供給装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るエンジンの制御シ
ステム図である。
【図2】 変換特性の較正を示す図である。
【図3】 同燃圧センサの変換特性を較正するときのフ
ローチャート(前回エンジン運転時)の一具体例であ
る。
【図4】 同フローチャート(今回始動時)の一具体例
の前半部である。
【図5】 同後半部である。
【図6】 バッテリ電圧から調圧値を推定するときに用
いる図である。
【符号の説明】
1 エンジン 15 燃料噴射弁 20 スロットルバルブ開度センサ(エンジン
負荷関連値検出手段) 25 エンジン回転センサ(エンジン回転関連
値検出手段) 27 低圧燃料ポンプ(低圧燃料ポンプ) 28 高圧燃料ポンプ(高圧燃料ポンプ) 29 低圧吐出ライン(第1燃料供給管) 30 戻しライン 31 調圧弁 32 調圧ライン 33 高圧吐出ライン(第2燃料供給管) 34 戻しライン 35 燃圧センサ(燃圧検出手段) 40 ECU(目標燃圧設定手段、制御手段、
変換手段、較正手段、第1の較正禁止手段、第2の較正
禁止手段、補正手段) 41 イグニッションスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳重 大志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 吉岡 浩見 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA14 CA05 DA04 DA11 DA12 DA22 EA08 FA10 FA13 FA33 3G301 HA01 JA08 JA15 KA21 LB06 LB07 LC06 LC10 NB04 NB05 NB20 NC02 PA12Z PB08B PB08Z PE01Z PF03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクから高圧燃料ポンプに延びる
    第1燃料供給管と、高圧燃料ポンプから燃料噴射弁に延
    びる第2燃料供給管と、第1燃料供給管内の燃料の圧力
    を所定調圧値に調圧する調圧弁と、燃料タンク内の燃料
    を第1燃料供給管に供給する低圧燃料ポンプと、第2燃
    料供給管内の燃料圧力に関する値を検出する燃圧センサ
    と、該燃圧センサで検出された検出値を所定の変換特性
    に基づいて燃料圧力値に変換する変換手段と、エンジン
    の運転状態に応じて目標燃料圧力を設定する目標燃圧設
    定手段と、燃料圧力が上記目標燃圧設定手段で設定され
    た目標燃料圧力となるように上記燃料ポンプをフィード
    バック制御する制御手段とが設けられ、低圧燃料ポンプ
    の作動後に高圧燃料ポンプが作動するように構成された
    エンジンの燃料供給装置であって、低圧燃料ポンプの作
    動後でかつ高圧燃料ポンプの作動前に検出された燃圧セ
    ンサの検出値に基づいて上記変換手段で算出される燃料
    圧力値と、上記調圧弁で調圧される所定調圧値との偏差
    に基づいて上記変換特性を較正する較正手段が設けられ
    ていることを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 燃圧センサの検出値に基づいて変換手段
    で算出された燃料圧力値が、所定調圧値に対して所定以
    上大きいときは、変換特性の較正を禁止する第1の較正
    禁止手段が備えられていることを特徴とする請求項1に
    記載のエンジンの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 エンジン水温を検出するエンジン水温検
    出手段と、前回のエンジン停止時のエンジン水温を記憶
    する水温記憶手段とが備えられており、低圧燃料ポンプ
    及び高圧燃料ポンプはエンジンの始動に伴い作動が開始
    し、エンジンの停止に伴い作動が停止するように構成さ
    れており、較正手段は、前回のエンジン停止時のエンジ
    ン水温が第1の所定水温以上で、かつ今回のエンジン始
    動時のエンジン水温が第1の所定水温よりも低い第2の
    所定水温以下のときに較正を行なうことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のエンジンの燃料供給装
    置。
  4. 【請求項4】 低圧燃料ポンプが作動してから高圧燃料
    ポンプが作動するまでの所定時間内に、燃圧センサの検
    出値が増加しないときは、変換特性の較正を禁止する第
    2の較正禁止手段が備えられていることを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれかに記載のエンジンの燃料
    供給装置。
  5. 【請求項5】 低圧燃料ポンプは電動式であり、該低圧
    燃料ポンプに電源を供給するバッテリの電圧に応じて所
    定調圧値を補正する補正手段が備えられていることを特
    徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエン
    ジンの燃料供給装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7013720B2 (en) 2002-05-14 2006-03-21 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Fuel pressure sensing apparatus for internal combustion engine control unit
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KR102212567B1 (ko) * 2019-11-01 2021-02-08 현대자동차주식회사 연료소모최소화 방식 가변 저압연료펌프 제어 방법 및 연료 공급 시스템

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