JP2003196143A - エンティティ装置、情報公開システム、方法、記録媒体及びプログラム - Google Patents

エンティティ装置、情報公開システム、方法、記録媒体及びプログラム

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JP2003196143A
JP2003196143A JP2001394981A JP2001394981A JP2003196143A JP 2003196143 A JP2003196143 A JP 2003196143A JP 2001394981 A JP2001394981 A JP 2001394981A JP 2001394981 A JP2001394981 A JP 2001394981A JP 2003196143 A JP2003196143 A JP 2003196143A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イベントプレースに関する情報をより多く取
得することのできるエンティティを提供する。 【解決手段】 データと、前記データの意味情報とから
なるイベントを送受信するエンティティは、自身が現在
参加しているイベントプレース情報と、過去に参加した
イベントプレースのイベントプレース情報とを、自身と
シェアードリンクを確立したエンティティに送信する。
イベントプレース情報を受信したエンティティは、当該
イベントプレース情報を出力するなどしてエンティティ
所有者提示する。エンティティ所有者は、当該イベント
プレース情報を参照して、自身の参加したいイベントプ
レースを認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イベントプレース
に関する情報をより多く取得することのできるエンティ
ティ装置、情報公開システム、方法、記録媒体及びプロ
グラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国国防総省が1969年に開始した実
験ネットワーク(ARPANET)を礎とするインターネット
は、今では我々の生活に欠かせないものになっている。
世界中のあらゆるコンピュータを相互接続したインター
ネットは、いくつかの技術革新を経て、誰もがいつでも
どこでも、気軽にネットワーク上の情報にアクセスでき
るネットワーク環境を我々に提供するようになった。
【0003】図23に示すように、第1世代におけるイ
ンターネットでは、「ブローカ型配信モデル」に基づい
た情報配信が一般的であった。このビジネスモデルで
は、ブローカとして位置付けられる情報配信者(例え
ば、パソコン通信会社)が、情報提供者の情報を集中管
理し、必要に応じてユーザに対して情報の配信を行っ
た。すなわち、ブローカがユーザと情報提供者を結びつ
ける役割を果たしていた。そのため、ブローカは、膨大
な情報を格納するための格納庫(ハードディスクなどの
ストレージ)、情報を処理するための高性能演算装置
(高性能ワークステーションなど)、そしてユーザとの
通信帯域の十分な確保など、膨大な設備投資が必要であ
った。
【0004】これに対し、インターネットの利便性を飛
躍的に向上させ、利用者の裾野を拡大させた革新技術
が、1992年に発表されたWWW(World Wide Web)であ
る。これがインターネット第2世代への扉を開いた。ユ
ーザはブラウザを介して、世界中のあらゆる情報(コン
テンツ)を利用できる一方で、情報提供者はブローカ
(情報配信者)を介することなく、自らが情報発信する
ことが可能になった。
【0005】WWWでは、個々の情報提供者が情報を超分
散管理し、情報同士をハイパーリンクすることにより、
情報提供者のみで情報の超分散データベースを構築する
ことができる。これにより、情報配信者を必要としない
「情報配信ネットワークの構築」が可能になった。これ
こそが、インターネットが目指した真の姿であり、WWW
が第2世代の革新技術と言われる所以である。ここで
は、WWWのような配信技術によって可能になった新たな
ビジネスモデルを、「ブローカレス型配信モデル」と呼
ぶ。
【0006】ブローカレス型配信モデルに基づく情報配
信、すなわち、情報提供者主導の情報配信が可能になる
一方で、世界中に氾濫する情報の中から、ユーザが望む
情報を簡単に特定することや、情報提供者に取って情報
を配信するに相応しいユーザを特定できることが重要な
課題になった。残念ながら、WWWはこの課題に対するソ
リューションを与えてはくれない。そのため、ポータル
サイト、検索サービス、リコメンデーションサービス、
ディレクトリサービス、トレーダと呼ばれる新たなブロ
ーカが登場した。このビジネスモデルを、「ブローカ型
探索モデル」と呼ぶ。ブローカ型探索モデルでは、情報
(源)の探索、もしくは、情報の配信先の探索まではブ
ローカを介して行うが、発見された相手との情報配信
は、end-to-end (peer-to-peer)で直接的に、すなわ
ち、ブローカレス型配信モデルに基づいて行われる。従
って、1999年1月に発表され話題になったNapsterも、ブ
ローカ型探索モデルに位置付けることができる。
【0007】しかしながら、ブローカ型探索モデルで
は、ブローカが情報のメタデータを一括管理しているた
めに、ユーザや情報提供者の多用なニーズにリアルタイ
ムに応えることが困難であること、すべてをブローカの
運営ポリシーに委ねなければならないこと、ブローカが
運営しているシステム(サーバ)がダウンするとすべて
のサービスが停止してしまうこと、ユーザや情報提供者
のプライバシー保護が困難なことなどから、より自由
で、特定のブローカに支配されない新たなビジネスモデ
ルが求められるようになった。すなわち、これまでのビ
ジネスモデルにおいて一般的に用いられてきたブローカ
(集中管理者)を排除し、エンティティ間(例えば、ユ
ーザと情報提供者との間)で、互いに相応しい相手を直
接探索・発見することが可能なビジネスモデルが求めら
れるようになった。
【0008】このような問題認識から、「ブローカレス
型探索モデル」という新たな概念が考え出された。この
ブローカレス型探索モデルが、2000年3月に発表されたG
nutellaのような、世界中で注目されるようになったP2P
(Peer-to-Peer)に相当する。また、2001年4月に発表さ
れたJXTAもP2P、すなわちブローカレス型探索モデルに
相当する。P2Pは、WWW以来の革新技術であり、第3世代
と呼ばれている。なお、近年、伝送レイヤにP2Pの概念
を適用したブローカレス型伝送モデルや、ポリシーレイ
ヤにP2Pの考え方を適用したブローカレス型ポリシーモ
デルの研究開発が活発化していている。ブローカレス
(配信)モデルのディメンションを図24に示す。
【0009】ブローカレス型ポリシーモデルとして、例
えば、COMNet(Community Network)や、SIONet(Seman
tic Information-Oriented Network、意味情報ネットワ
ーク)などがある。なお、SIONetの詳細については、以
下の論文に記載されている。
【0010】星合隆成、小柳恵一、ビルゲー・スクバタ
ール、久保田稔、柴田弘、酒井隆道:"意味情報ネットワ
ークアーキテクチャ"、電子情報通信学会論文誌B、Vol.
J84-B、No.3、pp.4,11-4,2,4(2000.7受付、 2001-3掲
載).星合隆成、柴田弘、酒井隆道、小柳恵一:"意味情報
ネットワークアーキテクチャ:SIONアーキテクチャ"、NT
T R&D、Vol.50、No.3、pp.157-164(2000.12受付、2001.
3掲載).
【0011】ブローカレス型探索モデル(P2Pモデル)
は、ビジョン・概念・理念であり、これが目指す世界は非
常に単純で明快である。具体的には、以下のような世界
を構築することを目標としている。 ・従来、ブローカ(仲介者、運営者、集中管理部など)
が担っていた役割を、それぞれのエンティティがボラン
ティアとして分担することにより、特定の運営者、管理
者、集中管理部の存在を前提としなくても、様々なネッ
トワークサービスを構築、運営できること。 ・ボランティアとして運営に参加している任意のエンテ
ィティが、障害や退去などの様々な理由により、運営か
ら脱退しても、ネットワークサービス全体に影響を与え
ないように、残されたエンティティが自律的に自己組織
化することによりサービスを継続できること。
【0012】以下では、SIONetがどのような技術で、ブ
ローカレス型探索モデルを実現しているかについて簡単
に説明する。SIONetは、意味情報(メタデータ)に基づ
いて、データと当該データの意味情報とからなるイベン
トを配送するメタネットワークである。図25に示すよ
うに、イベント受信者は、受信したいイベントの条件を
示す意味情報を予めSIONetに登録しておく。イベント送
信者からイベントがSIONetに送信されると、SIONetは、
当該イベントの意味情報と、登録された意味情報とを照
合し、その照合結果に基づいて、当該イベントをイベン
ト受信者に送信する。このように、イベントをSIONetに
送信することを「刺激」といい、登録した意味情報とイ
ベントの意味情報とが合致し、当該意味情報を登録した
イベント受信者に、当該イベントを通知することを「発
火」という。
【0013】これにより、ネットワーク上に超分散する
不特定多数のエンティティの中から、特定のエンティテ
ィを動的に探索・発見することができる。すなわち、SI
ONetは、従来のネットワークで用いていた宛先アドレス
(誰に対して送信する)の代わりに、意味情報(どうい
う人に対して送信する)に基づいてイベントを配送する
ネットワークである。
【0014】また、SIONetは、SIONetの構成要素を含め
たすべてのエンティティが自律分散協調することによ
り、ネットワークが自己組織化される自律分散協調ネッ
トワーク(自律分散コンピュータ)である。SIONetのネ
ットワーク構成要素には、「意味情報スイッチ(SI-S
W)」、「意味情報ルータ(SI-R)」、「意味情報ゲートウ
エイ(SI-GW)」、「イベントプレース」、「セッショ
ン」などがあり、これらが必要に応じて自己組織化する
ことにより、セキュアーでスケーラブルなP2Pネットワ
ークをボトムアップアプローチで構築することができ
る。
【0015】SIONetの基本概念・原理は単純で一元的で
ある。"エンティティによるフィルタの登録とイベント
の送出"という単純操作の繰り返し、すなわち、"エンテ
ィティの「刺激」と「発火」が、SIONetのネットワーク
構成要素間で「連鎖反応」"することにより、すべての
エンティティを自律分散協調させる点にある。この連鎖
反応の振舞いを制御するものが、上述のイベント受信者
がSIONetに登録した意味情報であり、これを「フィル
タ」という。フィルタに登録するフィルタ値により、エ
ンティティの連鎖反応の仕方を動的に制御することがで
きる。SIONetにおけるもう一つの基本概念がイベントプ
レースである。イベントプレースは、シェアードリンク
により相互に接続されたエンティティグループであり、
これにより連鎖反応の範囲を制限することができる。
【0016】具体的には、イベントルーティング、イベ
ント転送モード(ユニキャスト、ブロードキャスト、マ
ルチキャスト、属性付きマルチキャスト、リプライ通
知)、ファイアウォール機構、エンティティのオンライ
ン増減設機構、障害処理機構、統計情報収集機構など
が、これらの考え方に基づいて設計・実装されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、SIONetの
ネットワークを自律分散協調させるためのネットワーク
構成要素を含めたエンティティの概念が提案されてい
る。しかし、その概念を実際に実現できる機能は、現在
提案されているものだけでは、実際にビジネスなどに適
用するには不十分である。
【0018】例えば、現在提案されているSIONetでは、
どこにどのようなイベントプレースがあるか、というよ
うな情報を集中管理する機能がなく、シェアードリンク
を確立したエンティティが公開している情報を参照して
イベントプレースの情報を取得している。エンティティ
所有者の望むイベントプレースを見つけるためには、よ
り多くのイベントプレースに関する情報を取得する必要
がある。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、イベントプレースに関する情報をより多く取得する
ことのできるエンティティ装置、情報公開システム、方
法、記録媒体及びプログラムを提供することを目的とす
る。また、本発明の更なる目的は、サービスエンティテ
ィにより提供されるサービスを各エンティティで共有す
ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するためになされたもので、データと、前記データの
意味情報とからなるイベントを送受信するエンティティ
装置であって、当該エンティティ装置が過去に参加した
イベントプレースであって前記意味情報に基づいて前記
イベントの波及範囲を設定するイベントプレースに関す
る情報であるイベントプレース情報を、他のエンティテ
ィ装置に送信する手段を備えることを特徴とする。
【0020】これにより、現在参加しているイベントプ
レースの情報のみならず、過去に参加したイベントプレ
ースの情報が取得できるため、エンティティ所有者は、
自身の望むイベントプレースを発見する機会が増える。
【0021】また、本発明は、上記発明において、前記
手段は、当該エンティティ装置とコネクションを確立し
た前記他のエンティティ装置に、前記イベントプレース
情報を送信することを特徴とする。
【0022】これにより、例えば、「ゲームA」という
イベントプレースに参加したエンティティが、当該イベ
ントプレースに既に参加しているエンティティから、当
該エンティティが過去に参加した「ゲームB」というイ
ベントプレースのイベントプレース情報を取得する、と
いうように、エンティティ所有者の趣味や嗜好と共通す
る他のエンティティ所有者のエンティティから、当該エ
ンティティの過去に参加したイベントプレースの情報を
取得することが可能となり、エンティティ所有者の望む
イベントプレースを発見する確立を高くする効果が期待
できる。
【0023】また、本発明は、上記発明において、前記
イベントプレース情報とは、当該エンティティ装置が過
去に参加したイベントプレースである過去イベントプレ
ースを説明するための説明情報、前記過去イベントプレ
ースのエントリポイント情報、前記過去イベントプレー
スに参加していたエンティティ装置とコネクションを確
立するためのコネクション確立情報のうち少なくとも1
つを含む情報であることを特徴とする。
【0024】また、本発明は、データと、前記データの
意味情報とからなるイベントをエンティティ装置間で送
受信する情報公開システムであって、エンティティ装置
が、過去に参加したイベントプレースであって前記意味
情報に基づいて前記イベントの波及範囲を設定するイベ
ントプレースに関する情報であるイベントプレース情報
を他のエンティティ装置に送信し、前記他のエンティテ
ィ装置が、前記イベントプレース情報を出力することを
特徴とする。
【0025】また、本発明は、データと、前記データの
意味情報とからなるイベントを送受信するエンティティ
装置による情報公開方法であって、当該エンティティ装
置が過去に参加したイベントプレースであって前記意味
情報に基づいて前記イベントの波及範囲を設定するイベ
ントプレースに関する情報であるイベントプレース情報
を、他のエンティティ装置に送信する過程を有する情報
公開方法である。
【0026】また、本発明は、データと、前記データの
意味情報とからなるイベントを送受信するエンティティ
装置による情報公開プログラムであって、当該エンティ
ティ装置が過去に参加したイベントプレースであって前
記意味情報に基づいて前記イベントの波及範囲を設定す
るイベントプレースに関する情報であるイベントプレー
ス情報を、他のエンティティ装置に送信するステップを
コンピュータに実行させる情報公開プログラムである。
【0027】また、本発明は、データと、前記データの
意味情報とからなるイベントを送受信するエンティティ
装置による情報公開プログラムであって、当該エンティ
ティ装置が過去に参加したイベントプレースであって前
記意味情報に基づいて前記イベントの波及範囲を設定す
るイベントプレースに関する情報であるイベントプレー
ス情報を、他のエンティティ装置に送信するステップを
コンピュータに実行させる情報公開プログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の一
実施形態について説明する。 <SIONetエンティティの定義>ここでは、パーソナルコ
ンピュータ、ワークステーション、情報携帯端末、携帯
電話、ウエアラブルコンピュータなどのあらゆるコンピ
ュータを総称して、ホストと呼ぶ。さらに、SIONetソフ
トウエアを実装したホストを、「SIONetエンティティ」
もしくは単に「エンティティ」と呼ぶ。エンティティ
(エンティティ装置)は、図1に例を示すように、SION
etソフトウエアを実装したホストを、SIONetにおける自
律分散協調の単位として仮想化したものである。SIONet
ソフトウエアは、個々のエンティティが自律分散協調を
行うための仕組みを提供する。このSIONetソフトウエア
により、各ホストが自律分散コンピュータとなることが
可能となる。
【0029】エンティティは、図2に示すように、主に
以下の3つのタイプに分類される。 ・サービスとして振る舞うアプリケーション(サービス
エンティティ:SE、サービスエンティティ部)をエン
ティティ内部に含むもの ・ネットワーク構成要素として振る舞うモジュール(ネ
ットワークエンティティ:NE)をエンティティ内部に
含むもの ・上記SEとNEとの両方をエンティティ内部に含むも
【0030】<エンティティ構造と状態遷移>図3は、
エンティティの状態遷移を示す図である。この図に示す
ように、エンティティの状態として、"Non-Existen
t"、"サスペンド"、"アクティブ"という3つの状態があ
る。"Non-Existent"状態は、ホストにSIONetソフトウエ
アをインストールした時点でのエンティティ状態を表し
ている。SIONetソフトウエアを実行(ラウンチ)するこ
とにより、"Non-Existent"状態から"サスペンド"状態に
遷移する。このとき、エンティティ内に、図4に一例を
示すように、エンティティ制御部、コントロールパネ
ル、ネットワークエンティティファクトリ(NEファク
トリ)、ネットワークエンティティ(NE)、などの内
部モジュールが生成される。以下に、それぞれの役割を
簡単に説明する。
【0031】エンティティ制御部とは、エンティティの
実体であり、他のエンティティやコントロールパネルか
らの様々な要求(後述するセッションの確立要求、シェ
アードリンクの確立要求など)を受け付ける。なお、"
サスペンド"状態のエンティティに対して、他のエンテ
ィティからセッションの確立要求、シェアードリンクの
確立要求などを行うことはできない。
【0032】コントロールパネルは、人などのエンティ
ティの所有者に対して、GUI(Graphical User Interfac
e)を提供する。コントロールパネルにより、例えば、
エンティティの所有者にエンティティ名の入力を促し、
入力されたエンティティ名に基づいて、エンティティ制
御部が当該エンティティにエンティティ名を付与する。
図4の例では、エンティティ名を"エンティティ2"とし
ている。このエンティティ名を、後述する「グローバル
エンティティ名」と特に区別して「ローカルエンティティ
名」と呼ぶことがある。このローカルエンティティ名
は、当該エンティティの所有者等が任意で設定できるも
のとする。
【0033】NE(ネットワークエンティティ)ファク
トリとは、NEを動的に生成する機能を備える。NE
(ネットワークエンティティ)とは、SI-R(Semantic I
nformation Router、意味情報ルータ)、SI-GW(Semant
ic Information Gateway、意味情報ゲートウェイ)、ア
ライブエンティティ、障害処理エンティティ、統計情報
収集エンティティなど、ネットワーク制御のために振る
舞うモジュールの総称である。
【0034】SE(サービスエンティティ)とは、エン
ティティが提供するプラグイン機構を用いて、エンティ
ティ内にSEとして組み込まれたアプリケーションであ
り、SIONet上で動作するP2Pアプリケーションを仮想化
したものである。エンティティが提供するプラグイン機
構を用いて、アプリケーションをSEとしてエンティテ
ィ内に組み込むことができる。また、SEは、SI-SWに
対して、任意数のセッションを確立することができる。
SEはセッションを介してのみ、イベントの送受信が可
能である。SEは、SIONetのネットワーク構築・運営に
関与しない。なお、SEをエンティティ内に組み込むプ
ラグイン機構については後述する。
【0035】図3における"サスペンド"状態のエンティ
ティ(エンティティ2)が、例えば、図5に例を示すよ
うに自らイベントプレースを生成したり、図6に例を示
すように既存のイベントプレースにJoin(参加)などし
て、任意のイベントプレースに属し、エンティティグル
ープのメンバーになったときに、エンティティ(エンテ
ィティ2)は"サスペンド"状態から"アクティブ"状態へ
と遷移する。"アクティブ"状態のエンティティのみが自
身の存在をアドバタイズ(公開、詳細は後述する)し、
他のエンティティからのセッションの確立要求やシェア
ードリンクの確立要求を受け付けることができる。
【0036】ここで、ソフトウェアがホストにインスト
ールされ、NE、NEファクトリ、エンティティ制御
部、コントロールパネルなどを備えるエンティティが生
成された後、当該エンティティが"アクティブ"状態とな
るまでの動作を説明する。エンティティが、当該エンテ
ィティの所有者などからコントロールパネルを介して、
イベントプレースの生成や他のイベントプレースへの参
加の指示を受けたものとする。エンティティのエンティ
ティ制御部は、当該エンティティのNEファクトリにSI
-SW(Semantic Information Switch、意味情報スイッ
チ)の生成を依頼する。NEファクトリがSI-SWを生成
すると、エンティティ制御部は、生成されたSI-SWと、
NEなどの内部モジュールとの間にセッションを確立す
る。これにより、アドバタイズや、他のエンティティか
らのセッションの確立要求、シェアードリンクの確立要
求等を受け付けることが可能となる。
【0037】ここで、図7を参照し、SI-SWとセッショ
ンの役割について説明する。セッションとは、SI-SWと
SE間のコネクションであり、SEは、セッションを介
してのみイベントの送受信を行うことができる。セッシ
ョンには、イベントの送信セッション、受信セッショ
ン、送受信セッションの3タイプがある。SI-SWは、意
味情報に基づいて、イベントをスイッチングするスイッ
チング機構を提供する。SI-SWはセッションを介して、
NEや、プラグイン機構によりエンティティ内に組み込
まれたSEやNEなどの内部エンティティをスター型で
収容する。以下では、SEを例にとり説明するが、NE
など、エンティティに内包された他の内部エンティティ
も同様である。
【0038】ここで、イベントの構成について説明す
る。図8に一例を示すように、イベントは、制御情報
部、意味情報部、データ部から構成される。データ部に
は、送信データが格納される。送信データとして、テキ
ストデータ、バイナリデータ、リファレンス、プロキ
シ、エージェントなど、様々なデータ、プログラムを格
納することができる。
【0039】意味情報部には、送信データの意味情報
(語彙とその値)、及び、意味情報の語彙概念(イベン
トタイプ)が格納される。ここで、意味情報とは、送信
データの特性を記述したメタデータであり、イベントタ
イプのインスタンスである。また、イベントタイプは意
味情報のテンプレートである。イベントタイプ間には継
承関係を定義できる。図9に、意味情報体系の一例を示
す。この図において、"タイトル;イエスタデイ"、"価
格;$30"、"アーティスト名;ビートルズ"という意
味情報は、"ポピュラー"というイベントタイプに属して
おり、また"音楽"というイベントタイプにも属してい
る。また、"タイトル;きよしこの夜"、"価格;$2
0"、"シチュエーション;クリスマス"という意味情報
は、"BGM"というイベントタイプに属しており、また"音
楽"というイベントタイプにも属している。
【0040】意味情報体系の記述言語としてはXML(Ext
ensible Markup Language)などがある。なお、ネット
ワークエンティティ用に一部のイベントタイプ名(SION
etから始まるすべての名称)が予約済みである。図8に
一例を示すイベントの制御情報部は、SIONetの実行制御
のために用いられる制御フィールドであり、これのみが
SIONetのユーザであるSEに対して開放されていない。
制御情報部には、合致したフィルタの識別子、合致した
フィルタの照合得点、同期型統計情報収集フラグ、イベ
ントプレース内、イベントプレース間におけるTTL
(Time To Live)値、イベントプレース内、イベントプ
レース間におけるホップ数、ホップ属性などの制御情報
が設定される。
【0041】図7に示すようなエンティティの構成にお
いて、SEの機能を説明する。SEは、受信セッション
を介して、イベントの取得条件をSI-SWに登録する。こ
れを「フィルタ」と呼ぶ。フィルタには、取得したいイ
ベントの語彙概念(イベントタイプ)、及び、意味情報
との照合条件(例えば、語彙"Price"が"$20から$40の範
囲"のものを取得対象とする)等を設定する。なお、当
該イベントタイプに定義されているすべての語彙との
「完全一致」、一部の語彙との「部分一致」、「重み付
け一致」など、照合条件をフィルタ単位で選択すること
ができる。
【0042】SEは、一つの受信セッションから、複数
のフィルタを登録することが可能であるが、同一セッシ
ョンを介して登録されたフィルタ間は"or"関係を有す
る。すなわち、一つのイベントに対して、一つの受信セ
ッションは高々1回しか発火しない。取得したいイベン
トのイベントタイプにワイルドカードを指定した場合に
は、すべてのイベントタイプが取得の対象となる。ま
た、意味情報との照合条件に1(論理値が真)が設定さ
れた場合には、無条件に意味情報との照合条件が満足さ
れたことを意味する。
【0043】また、SEは、送信セッションを介して、
SI-SWにイベントの送信を行う。このとき、SI-SWはイベ
ントの意味情報部とフィルタとを照合する。具体的に
は、まず、受信したいイベントタイプであるかどうかを
チェックし、これを満足した場合には、意味情報と照合
条件をチェックする。この照合の結果、意味情報が照合
条件を満足している場合には、合致したフィルタを登録
したエンティティを起動するとともに、当該イベントを
通知する。SIONetでは、イベントの送信を「刺激」、フィ
ルタがイベントに合致することを「反応」、合致したフィ
ルタを登録したエンティティを起動しイベント通知する
ことを「発火」と呼ぶ。
【0044】<エンティティの名称付与方法>図5に示
すように、エンティティ2が"イベントプレースA"と命
名したイベントプレースを生成する場合を説明する。エ
ンティティ2の所有者は、コントロールパネルを介する
などして、エンティティ2にイベントプレース名を入力
する。ここでは、入力等されたイベントプレース名を
「イベントプレースA」とする。すると、エンティティ
制御部は、NEファクトリにSI-SWの生成を依頼し、生
成されたSI-SWと、NEなどの内部モジュールとの間に
セッションを確立する。さらに、エンティティ制御部
は、生成されたSI-SWの名前を「イベントプレース名+ロ
ーカルエンティティ名」、すなわち「イベントプレースA
+エンティティ2」として記憶する。この名前を「グロー
バルエンティティ名」と呼ぶ。このグローバルエンティ
ティ名の作成がイベントプレースの生成に相当する。
【0045】すなわち、SIONetでは、イベントプレース
の生成により、必ずしも何らかの管理実体が生成される
とは限らない。つまり、SIONetでは、イベントプレース
に属しているエンティティのメンバー管理を、後述する
エンティティ間のシェアードリンクにより実現している
ため、メンバー管理を行う集中管理部自体が存在しな
い。そのため、イベントプレースを生成したエンティテ
ィが当該イベントプレースから退去しても、当該イベン
トプレースに残されたエンティティが自律的に自己組織
化することにより、当該イベントプレースの運営が継続
される。すなわち、イベントプレースから最後のエンテ
ィティが退去することが、イベントプレースの消滅に相
当する。
【0046】このグローバルエンティティ名は、シェア
ードリンクやセッションを確立する場合に用いられる。
図5に示すようなエンティティ2が、イベントプレース
Bをさらに生成し、エンティティ1からのシェアードリ
ンクを確立する動作を、図10を参照して説明する。ま
ず、既にイベントプレースAに参加しているエンティテ
ィ2が、イベントプレースBを生成する動作を説明す
る。エンティティ2のエンティティ制御部は、前述と同
様に、NEファクトリに新たなSI-SWを生成させる。エ
ンティティ制御部は、生成された新たなSI-SWにグロー
バルエンティティ名として「イベントプレースB+エンテ
ィティ2」を付与する。これにより、イベントプレース
Bが生成される。この時点で、エンティティ2は、「イ
ベントプレースA+エンティティ2」と「イベントプレー
スB+エンティティ2」という二つのグローバルエンティ
ティ名(SI-SW名)を持つ。
【0047】次に、エンティティ1がイベントプレース
AにJoin(参加)する動作を説明する。上述のようにイ
ベントプレースA及びイベントプレースBに参加したエ
ンティティ2は、"アクティブ"状態となっている。"ア
クティブ"状態のエンティティは、自身の存在を他のエ
ンティティにアドバタイズ(公開)することができる
が、その際にはグローバルエンティティ名が公開され
る。
【0048】エンティティ1がエンティティ2を発見
し、当該エンティティ2に対してJoin要求を行うとき、
エンティティ1は、Join先のエンティティであるエンテ
ィティ2のグローバルエンティティ名が「イベントプレ
ースA+エンティティ2」である旨をエンティティ2に通
知する。
【0049】このように、グローバルエンティティ名に
より、シェアードリンクを確立するSI-SWを一意に特定
することが可能になり、ひいては、イベントプレースA
への参加が可能になる。このように、シェアードリンク
やセッションの確立先であるSI-SWはグローバルエンテ
ィティ名として仮想化されるため、エンティティの所有
者等は、SI-SWを直接意識することはない。
【0050】<SEのプラグイン方法>以下に、図11
に示すエンティティへのSEの組み込みの動作を説明す
る。 (1)エンティティの所有者は、コントロールパネルに
対して、アプリケーションのプラグインを指示する。こ
のとき、プラグインするアプリケーションの実行ファイ
ル名をパラメータとして与える。 (2)コントロールパネルは、プラグインの指示を受け
た旨と、プラグインするアプリケーションの実行ファイ
ル名とをエンティティ制御部に通知する。
【0051】(3)エンティティ制御部は、プラグイン
する実行ファイル名を記憶するとともに、与えられた実
行ファイル名を用いて、アプリケーションを起動し、SI
-SWと起動したアプリケーションとの間にセッションを
確立する。すなわち、SIONetにおけるプラグインとは、
アプリケーションとSI-SWとの間にセッションを確立す
ることに他ならない。SIONetでは、SE、NEなどのす
べての動作実体は、セッションを介して連携する。その
ため、プラグイン/プラグアウト(着脱)を容易に実現
できるとともに、プラグイン/プラグアウトが他の動作
実体に影響を与えない(超疎結合)。この考え方を拡張
することにより、後述するようなエンティティ間でのS
E共有が実現できる。
【0052】<PREFERENCEアーキテクチャ>SIONetは図
12に一例を示すようなリファレンスモデルの考え方を
採用している。図12に示すPREFERENCEアーキテクチャ
は、フィルタに意味情報を登録し、イベントの意味情報
部に配布条件(照合条件)を設定する御用聞き社会(御
用聞き型サイバーソサイアティ)構築に向けたアーキテ
クチャであり、ブローカレス型配信モデル、ブローカレ
ス型探索モデル、ブローカレス型ポリシーモデルに対す
るトータルソリューションを提供する。具体的には、ス
トリームインターフェース、SIONet、COMNetなどから構
成される。
【0053】SIONetはイベントの伝達層であり、上位層
に対してネットワークインタフェースを提供する。ミド
ルウエア層がコミュニティ(コミュニティネットワー
ク:COMNet)であり、SIONetのインテリジェンス層に相
当する。このレイヤにおいて、情報の局所化、認証、セ
キュリティ、情報の権利保証、ポリシー制御などが行わ
れる。そして、最上位層がアプリケーション層となって
いる。このアプリケーション層には、SEが実装され
る。SEとしては、例えば、個人TV局、メッセージ交換
サービスのスマートメッセンジャーなどがある。
【0054】このように、SIONetは、分散コンピューテ
ィング、情報交換、コラボレーション、メッセージ配信
などのあらゆるP2Pサービス(SEがサービスを提供す
る)に対して、共通のP2Pネットワーク基盤を提供する
とともに、プラグイン機構の提供により、アプリケーシ
ョン開発の効率化をサポートする。
【0055】<SIONetにおけるエンティティの役割>SI
ONetは、個々のエンティティが互いに助け合うことによ
り、ボランティア型のネットワークを構築する形態であ
り、それぞれが自律分散協調することにより、ネットワ
ークを自己組織化する。例えば、図6の構成において、
エンティティ1の生成したイベントプレースにエンティ
ティ2が参加し、その後、エンティティ1が当該イベン
トプレースから退去する動作を説明する。
【0056】予め、エンティティ1はイベントプレース
を生成し、当該イベントプレースに参加している。ここ
に、エンティティ2がエンティティ1に対して、イベン
トプレースへのJoin要求を行うと、図13に示すよう
に、エンティティ2にSI-SWが生成され、さらに、エン
ティティ1及びエンティティ2のSI-SW間にシェアード
リンクが確立され、エンティティグループが形成され
る。
【0057】このようにエンティティ1とエンティティ
2のSI-SW間にシェアードリンクが確立され、エンティ
ティ2がイベントプレースに参加した後、イベントプレ
ースの生成者であるエンティティ1がイベントプレース
から退去するものとする。すると、SI-SW間のシェアー
ドリンクが解除され、以降は、エンティティ2のみでイ
ベントプレースの構築・運営が継続される。このよう
に、個々のエンティティが自己組織化するため、あるエ
ンティティが退去、消失等しても他のエンティティが当
該エンティティの機能を果たす。
【0058】SIONetでは、目的に応じてエンティティを
配置・組み合わせることにより、様々な形態のP2Pネット
ワークを構築することができる。また、異なる形態のP2
Pネットワークをシームレスに連携させることもでき
る。これは、以下を実現させることにより達成される。 (1)すべてのエンティティを、"刺激と発火に基づく
連鎖反応"という一元的かつ単純な仕組みで自律分散協
調させること (2)P2Pネットワーク形態の差異をエンティティの配
置・運営問題に帰着させること このように、単一の仕組みで様々な形態のP2Pネットワ
ークを構築できる点がSIONetの特徴の一つである。
【0059】<シェアードリンク>「シェアードリンク
(共有リンク)」は、複数の異なるエンティティ間にお
いて、双方向のイベント共有を行うための概念である。
例えば、図14に示すように、エンティティ2がエンテ
ィティ1に対して、シェアードリンク(SL:Shared Link)
の確立要求を行うことにより、図15に示すように、SI
-SW2とSI-SW1との間にシェアードリンクが確立され、
新たなエンティティグループが形成される。すなわち、
シェアードリンクは、エンティティグループを形成する
ための仕組みであり、また、マルチホップの経路でもあ
る。
【0060】図14において、シェアードリンクの確立
に成功したエンティティ2には、エンティティ1からイ
ベントプレース名(グローバルエンティティ名)、当該
イベントプレースにおけるイベント転送方式(ルーティ
ング方式)、当該イベントプレースのディスクリプショ
ン(説明文)、プラグインされているSE情報等のさま
ざまな情報が送信される。なお、後述するSI-Rによるフ
ィルタ値の設定によって、SI-SW間に様々なイベントル
ーティング方式を動的に設定できる。以降において、シ
ェアードリンクの確立の動作を説明し、さらに、SI-Rの
役割、仕組みを詳述する。
【0061】<シェアードリンクの確立>図14及び図
15を用いて、シェアードリンク確立までの仕組みを説
明する。まず、図14において、エンティティ2がエン
ティティ1に対して、シェアードリンクの確立要求を発
行した場合を考える。 (1)エンティティ2がエンティティ1に対して、シェ
アードリンクの確立要求を発行する。
【0062】(2)図15に示すように、エンティティ
1のエンティティ制御部は、SL1,2(エンティティ2か
らのイベントを受信するためのシェアードリンク)を確
立するために、NEファクトリに、意味情報に基づいて
SI-SW間のイベントルーティング(イベント転送)を行
うSI-R1,2を、エンティティ1内部に動的に生成させ
る。さらに、エンティティ制御部は、エンティティ2が
シェアードリンクの確立要求元であることを記憶する。
厳密には、エンティティ2のエントリポイントとグロー
バルエンティティ名(SI-SW2)とをシェアードリンク
の確立要求元として記憶する。
【0063】(3)SI-R1,2は、エンティティ2に対し
てイベント受信セッションの確立要求を行うことでSI-S
W2に対してイベント受信セッションを確立する。この
とき、SI-SW2に、エンティティ1が受信するイベント
の条件を示すフィルタを登録する。さらに、SI-R
1,2は、自身が属するSI-SW1に対して、イベント送信の
ためのセッションを確立する。このような、SI-Rが確立
する送受信セッションの組み合せをシェアードリンクと
いう。これによりSL1,2が確立され、例えば、SE4がS
I-SW2に対して送出したイベントは、SI-R1,2を介し
て、SI-SW1へも送出される。
【0064】(4)このとき、SI-R1,2がSI-SW2に対し
て登録するフィルタの設定値により、イベントの転送方
式を動的に制御できる。その例を以下に示す。 (a)SI-SW2に対して送出されたイベントを、無条件
にSI-SW1へと転送する。すなわち、すべてのイベント
に対して、SI-R1,2が発火する。これはSI-RがSI-SWに登
録するフィルタとして、「取得する語彙概念にワイルド
カードを、及び意味情報(語彙)との照合条件に真」を
設定することにより可能になる。これを「無条件ルーテ
ィング」と呼ぶ。この設定は、シェアードリンク確立時
に一度だけ行えばよい。この方式では、無駄なイベント
転送と転送先でのイベント照合処理オーバヘッドが発生
する可能性があるが、後述するイベントパス確立(ルー
ティング情報の設定)のためのオーバヘッドが発生しな
いため、フィルタ登録数がイベント送出数よりも十分大
きい場合に有効な方式である。このルーティング方式
は、主に、マルチホップ型ブロードキャスト通信に用い
られる。
【0065】(b)エンティティ1に取って必要なイベ
ントのみをSI-SW2からSI-SW1へ転送する。これによ
り、不要なイベント転送を行わない。すなわち、特定の
イベントに対してのみ、SI-R1,2が発火する。これは、S
I-Rが語彙概念のみ(照合条件は常に真)をフィルタに
設定する「語彙概念によるイベントルーティング」と、
語彙概念と語彙との照合条件をフィルタに設定する「語
彙によるイベントルーティング」に大別される。前者は
主にマルチホップ型属性付きマルチキャスト通信に、後
者は主にマルチホップ型ユニキャスト通信、マルチホッ
プ型マルチキャスト通信に用いられる。これは、障害処
理通知、統計情報通知、アライブ通知、リプライ通知、
アドバタイズメント通知などで用いられている。
【0066】なお、マルチホップ型ブロードキャスト通
信、マルチホップ型属性付きマルチキャスト通信、マル
チホップ型ユニキャスト通信、マルチホップ型マルチキ
ャスト通信のようなマルチホップ通信のほかに、SI-Rの
設定するフィルタ値により、通信先エンティティのエン
トリポイントを用いた直接通信も可能である。また、マ
ルチホップ型ブロードキャスト通信、マルチホップ型属
性付きマルチキャスト通信、マルチホップ型ユニキャス
ト通信、マルチホップ型マルチキャスト通信については
後述する。
【0067】(4)前述(2)から(3)の手順は、シ
ェアードリンクの確立要求元であるエンティティ2にお
いても同様に行われる。すなわち、エンティティ2のエ
ンティティ制御部は、エンティティ1(SI-SW1)をシ
ェアードリンクの確立要求先として記憶するとともに、
SL2,1を確立するために、NEファクトリにSI-R2,1を動的
に生成させる。この生成されたSI-R2,1は、上述と同様
にSI-SW1にフィルタを登録し、シェアードリンクを確
立する。これにより、SI-SW1とSI-SW2の間に、双方向
のシェアードリンクが確立され、エンティティ間でイベ
ントを互いに共有することが可能になる。なお、SI-Rが
フィルタの登録を行わないことにより、片方向のシェア
ードリンクを確立すること、すなわち、SI-Rを発火させ
ないことができる。
【0068】<イベントパスの確立>イベント転送(イ
ベントルーティング)のための経路選択情報(SI-Rがイ
ベント共有のために登録するフィルタの集合)を「イベ
ントパス」と呼ぶ。例えば、図15に示すように、エン
ティティ2とエンティティ3とが各々エンティティ1と
シェアードリンクを確立している構成において、エンテ
ィティ2のSE3がSI-SW2に対してフィルタを登録し
た場合を考える。このとき、エンティティ2のSI-R2,1
はSE3の登録したフィルタを、受信セッションを介し
て、エンティティ1のSI-SW1に登録する。同様に、エ
ンティティ1のSI-R1,3は当該フィルタを、受信セッシ
ョンを介して、エンティティ3のSI-SW3に登録する。
このようにSE3によるフィルタ登録をトリガに、SI-R
の登録したフィルタがシェアードリンクに基づいて、順
次隣接するSI-Rに波及することにより、イベントパスが
確立される。これを「イベントパスの設定、もしくは波
及」と呼ぶ。
【0069】ここで、上述した「語彙概念によるイベン
トルーティング」のためのイベントパスの確立について
説明する。図15において、「語彙概念によるイベント
ルーティング」のためのイベントパスを確立するために
は、エンティティ2のSE3がSI-SW2に対して登録し
たフィルタにおいて、SI-R2,1は、イベントタイプのみ
(照合条件は常に真)をエンティティ1のSI-SW1への
フィルタとして設定する。すなわち、SE3がフィルタ
登録した照合条件を活用しない。つまり、イベントタイ
プのみを活用することにより、例えば、エンティティ1
のSE1がイベント送信したとき、イベントタイプのみ
をSI-SW1において照合し、その結果、SI-R2 ,1が発火す
ると、SI-R2,1は当該イベントをSI-SW2へと送出し、意
味情報との照合をSI-SW2において行う。
【0070】また、上述した「語彙によるイベントルー
ティング」のためのイベントパスの確立について説明す
る。図15において、「語彙によるイベントルーティン
グ」のためのイベントパス確立に際しては、エンティテ
ィ2のSI-R2,1は、SE3が登録したフィルタ値を、そ
のままエンティティ1のSI-SW1へのフィルタ値として
設定する。すなわち、SI-R2,1は、SE3がフィルタ登
録したイベントタイプと意味情報との両者をエンティテ
ィ1のSI-SW1へとフィルタ登録し、SI-SW1において完
全なフィルタリングを行う形態である。
【0071】そのため、語彙によるイベントルーティン
グ方式では、無駄なイベント転送が全く発生しないが、
ルーティングのためのイベントパス設定オーバヘッドが
膨大になるため、フィルタ登録数に比べてイベント送出
数が十分大きい場合に有効な方式である。一方、イベン
トタイプに基づくルーティング方式は、前述の2方式の
折衷案的な位置付けにある。すなわち、フィルタ登録数
とイベント送出数が同程度の場合、もしくは、フィルタ
登録数とイベント送出数の比率を予測できないような利
用形態において有効である。これらの仕組みにより、意
味情報に基づく、イベントのマルチホップ通信が実現さ
れる。なお、イベントプレースの生成時、もしくは、S
Eからのフィルタ登録時に、イベントルーティング方式
を指定できる。
【0072】イベントパスの設定要求はイベントプレー
ス内のすべてのSI-Rに対して波及するが、TTL値によ
り、その波及範囲を制限することができる。図16を用
いて、その動作を簡単に説明する。ここでは説明の便宜
上、語彙概念ルーティングのためのイベントパス確立を
前提とするが、これに限られるわけではない。また、各
エンティティは、同じ語彙概念をアドバタイズ(フィル
タ登録)するものとする。また、TTL値を2として説
明する。
【0073】図16(a)において、エンティティ2の
SI-Rがイベントパスの設定要求を開始する。ここでは、
TTL値が2であるため、エンティティ1、エンティテ
ィ3、そしてエンティティ4に対してのみイベントパス
の設定要求が波及し、その結果、図16(b)に示すよ
うにイベントパスが確立される。
【0074】上述と同様に、エンティティ11のSI-Rが
イベントパスの設定要求を開始すると、エンティティ1
0、及びエンティティ9に対してイベントパスが確立さ
れる。図16に示す構成では、エンティティ2のSI-R及
びエンティティ11のSI-Rがイベントパスの設定要求を
すると、エンティティ5にはイベントパスが設定されな
いため、エンティティ2とエンティティ11の間では、
イベントの共有が行われない。つまり、エンティティ2
から生起したイベントは、エンティティ5〜11に連鎖
反応せず、エンティティ5〜11へはイベントが転送さ
れないことになる。
【0075】しかしながら、図16(b)に示すよう
に、エンティティ5のSI-Rがイベントパスの設定要求を
開始することにより、エンティティ4、エンティティ
5、エンティティ6、エンティティ7、そしてエンティ
ティ9に対してイベントパスが確立される。結果的に、
図16(c)に示すように、エンティティ8を除く、イ
ベントプレース内のすべてのエンティティに対してイベ
ントパスが確立される。
【0076】このように、当該語彙概念が当該イベント
プレースにおいて、使用頻度の高いもの(評判が高い、
流行しているもの)であるならば、最終的に、イベント
プレース内にイベントパスの確立が行き渡ることにな
る。その逆で、あまり流行していない語彙概念は、いず
れ淘汰されることになり、これにより緩やかな連鎖反応
を実現できる。なお、図16におけるイベントパス上の
数字は、その多重度を示している。
【0077】なお、エンティティは、イベントパスの多
重度をエンティティプロパティの属性として公開するこ
とができる。一方、エンティティプロパティのディスカ
バリにより、イベントパスの多重度が高いエンティティ
を発見することができる。このとき、当該エンティティ
に対して、シェアードリンクの張り替えを行うことによ
り、同好の志(同好のエンティティ)が緩やかに近傍に
集まることができる(同好エンティティの局所化)。エ
ンティティプロパティの詳細については後述する。
【0078】分散オブジェクト技術の観点から、イベン
トパスを以下のように解釈することもできる。世界中に
超分散しているエンティティは、エンティティ間でなん
らかの「相関関係」を有する。相関関係を与えるものと
しては、エンティティ名、グループ名、属性(位置、興
味、評判、流行、サービス)など様々なプロパティがあ
る。エンティティは、相関関係に基づいて、エンティテ
ィ間の結びつきを持ち分散協調する。この、エンティテ
ィの相関関係を与えるものを、エンティティプロパティ
という。
【0079】SIONetでは、この相関関係を語彙概念と語
彙により表現し、シェアードリンクに基づいて、イベン
トパスとして設定する。また、相関関係の強弱が、語彙
概念の汎化・特化、イベントパスの多重度などに相当す
る。すなわち、SIONetでは、イベントパスにより、エン
ティティ間の相関関係を動的に制御・管理している。こ
れこそが、フィルタによる連鎖反応の制御である。その
ため、エンティティは固定的なエンティティ識別子を有
していない。
【0080】例えば、IPアドレスは、位置に基づいたエ
ンティティの固定的な識別子であるが、SIONetでは、こ
れの代わりに、エンティティプロパティを語彙概念・語
彙として記述したものをエンティティ識別子として用い
る。エンティティは、これらをフィルタとしてSI-SWに
登録することにより、エンティティのプロパティ(エン
ティティ識別子)を宣言するとともに、自身のプロパテ
ィをシェアードリンクに基づいてアドバタイズする。こ
れがイベントパスの波及に相当する。これにより、イベ
ントパスが確立される。
【0081】上述したように、SI-Rは、イベント送信と
イベント受信の両者の側面を持つネットワークエンティ
ティであり、一般のサービスエンティティと本質的な違
いはない。SIONetでは、SI-RのようなSIONetの制御に用
いられるエンティティを、サービスエンティティ(S
E)と特に区別して、ネットワークエンティティ(N
E)と呼ぶ。SIONetにおいては、サービスエンティテ
ィ、ネットワークエンティティのすべてのエンティティ
を共通のエンティティとして扱い、さらに、イベント送
出とイベント受信、すなわち刺激と発火の連鎖反応とい
う単純かつ一貫性のある共通ロジックに従って自律動作
させることにより、すべてのエンティティが自律分散協
調可能な超分散・超疎結合アーキテクチャを提供する。
【0082】<シェアードリンクの解除と再確立>イベ
ントプレースに参加しているエンティティが、障害に陥
ったり、イベントプレースから退去する場合など、様々
な理由により当該エンティティがネットワークの運営に
関わることができないケースにおいては、残されたエン
ティティが自己組織化することによりネットワークサー
ビスを継続できることが必要になる。SIONetでは、この
ようなケースにおいては、SI-SW間において確立されて
いるシェアードリンクを解除し、さらにシェアードリン
クの再確立を行う。その動作を図17を参照して説明す
る。
【0083】図17において、シェアードリンク確立要
求の先頭数字(図中やなど)は、それらの要求順序
を示している。つまり、シェアードリンク確立要求の順
序は、まず、エンティティ2からエンティティ1へシェ
アードリンクの確立要求を行う。次にエンティティ3か
らエンティティ2へシェアードリンクの確立要求を行
う。最後に、エンティティ4からエンティティ2へシェ
アードリンクの確立要求を行うものとする。なお、ここ
で、「各エンティティは、同一イベントプレース内にお
いてシェアードリンクの確立要求を高々1回しかできな
いが、無制限に確立要求を受け付けることが可能なリン
クトポロジーに基づいて、シェアードリンクの確立を行
う」リンク確立手法を提案する。これにより、シェアー
ドリンクで結合されたエンティティ間に、ループが発生
しないことが保証される。すなわち、この手法を用いる
ことにより、隣接エンティティ間のリンク再確立のみで
開リンクトポロジーを簡単に実現できる。
【0084】上述した順序で確立要求が成功すると、前
述した手順で各SI-SW間にシェアードリンクが確立され
る。シェアードリンクが確立されると、各エンティティ
のエンティティ制御部は、自身が確立要求を行ったエン
ティティと、自身への確立を受け付けたエンティティを
記憶している。例えば、エンティティ2は、自身が確立
要求を行ったエンティティ1と、自身への確立を受け付
けたエンティティ3、エンティティ4のリストを保持し
ている。この状況において、例えば、エンティティ2の
退去、減設などが行われる場合、自身のSI-SW2に対し
て確立されているシェアードリンクの解除要求を発行
し、シェアードリンクの解除を行う。その後、各エンテ
ィティは新たなシェアードリンクの確立を行う。以下、
その動作を説明する。
【0085】(1)エンティティ2が退去する場合、エ
ンティティ2のエンティティ制御部は、自身のシェアー
ドリンクを解除する旨を、1ホップのエンティティ(エ
ンティティ1、エンティティ3、エンティティ4)に対
して通知する。これは、イベントのTTL値を1にして
イベント送出を行うことにより可能になる。なお、この
とき、自身へのシェアードリンク確立を受け付けたエン
ティティ(エンティティ3、エンティティ4)に対して
は、自身に代わる新たなシェアードリンクの確立要求先
として、自身が確立要求を行ったエンティティ1を教え
る。なお、自身が確立要求を行ったエンティティが存在
しない場合には、自身への確立要求元エンティティ(1
ホップ先のエンティティ)の中から任意のエンティティ
を選択して、これを自身に代わるシェアードリンクの確
立要求先とする。
【0086】(2)エンティティ2のエンティティ制御
部は、自身が確立したシェアードリンク(SL2,1、S
L2,3、SL2,4)を解除するために、その旨をSI-R2,1、SI-
R2,3、SI-R2,4(図示略)に通知する。なお、SI-R2,1
SI-R2,3、SI-R2,4とはエンティティ2のSI-Rであり、上
述したように、エンティティ1、エンティティ3、エン
ティティ4に対し、シェアードリンクSL2,1、SL2,3、SL
2,4を確立したものである。これらのSI-Rは、これをト
リガとしてエンティティ2のSI-SW2へのセッションを
解除する。
【0087】(3)エンティティ1のエンティティ制御
部は、SI-R1,2(図示略)に、シェアードリンクSL1,2
解除を指示する。SI-R1,2は、シェアードリンクSL1,2
解除する。エンティティ1は、エンティティ3、エンテ
ィティ4からの確立要求を待つ。 (4)エンティティ3、エンティティ4は、エンティテ
ィ1と同様に、自身がSI-SW2(エンティティ2のSI-SW
2)に対して確立していたシェアードリンク(SL3,2、SL
4,2)をすべて解除し、エンティティ2からシェアードリ
ンクの確立要求先として教えられた新たなエンティティ
(エンティティ1)に対してシェアードリンクの確立要求
を行い、シェアードリンクを再確立する。すなわち、上
述と同様に、各々のエンティティ制御部は、NEファク
トリに各々SI-R3,1、SI-R4,1を生成させ、当該SI-
R3,1、SI-R4,1にシェアードリンクSL3,1、SL4,1を確立
させる。
【0088】上述したように、シェアードリンクの確立
処理、再確立処理は、隣接するエンティティ間において
のみ行われ、他のエンティティには影響を与えない。す
なわち、全てのエンティティに対するリンクの再構築を
必要としない。
【0089】なお、エンティティの退去や減設などの正
当な手順を踏んだシェアードリンクの解除要求ばかりで
なく、エンティティの障害、電源断、セッション(物理
的な通信路)の障害などに起因して、シェアードリンク
を再確立しなければならないケースがある。しかしなが
ら、このようなケースにおいては、シェアードリンクの
再確立時に必要となる代わりのエンティティを教授でき
ない可能性がある。SIONetでは、このような状況に対応
するために、各エンティティはnホップ(nは任意の自
然数)のイベントを送出することにより、代わりの確立
要求先エンティティの把握を行っている。なお、SIONet
では、TTL値とホップ属性を用いることにより、更に
きめこまかなホップ制御が可能である。ホップ属性の例
として、以下のものがある。
【0090】シェアードリンクの確立要求先エンティ
ティのみをホップ対象とする。 シェアードリンクの確立要求元エンティティのみをホ
ップ対象とする。 すべてのエンティティをホップ対象とする。
【0091】のホップ属性を指定した場合の、イベン
トの流れの例を図18の破線で示している。図18にお
いて、(i/j)は各エンティティにおいて記憶しているシ
ェアードリンクの確立情報である。iはエンティティが
シェアードリンクの確立要求を行った先のエンティティ
を示しており、一方、jはエンティティがシェアードリ
ンクの確立要求を受け付けたエンティティを示してい
る。例えば、エンティティ3の(2/5、6)は、エンティテ
ィ3がエンティティ2に対して確立要求を行い、エンテ
ィティ5及びエンティティ6から確立要求を受け付けて
いることを表している。各エンティティがシェアードリ
ンクの確立情報を保持することにより、例えば、エンテ
ィティ3が他のエンティティに対して、更なるシェアー
ドリンクの確立要求を行った場合、その要求をエラーと
してリジェクトすることができる。これにより、前述し
た開リンクトポロジーの一貫性を保証している。この状
況において、エンティティ6が3ホップで、上述のホ
ップ属性を持つイベントを送出することにより、エンテ
ィティ1とエンティティ2の存在を知ることが可能にな
り、これらがエンティティ3障害時の代替エンティティ
となる。
【0092】なお、上述したホップ属性は、障害時の代
替エンティティの探索ばかりでなく、シェアードリンク
の確立を受け付け可能なエンティティの探索、トップ
(誰にもシェアードリンクの確立を行っていない)エン
ティティの探索などに有効である。SIONetでは、トップ
のエンティティのみが、他のイベントプレースに対し
て、フェデレーション(連携、イベントプレース間のシ
ェアードリンクに相当)を確立することができる。
【0093】<オンライン増減設の目的>SIONetにおけ
るエンティティ増減設の目的は、主に以下の二つに大別
される。 (1)イベントプレースのトータル処理能力向上の観点
から、イベントプレース内のエンティティを増設し、イ
ベントのフィルタリング処理を負荷分散する。その逆の
観点から、エンティティを減設する。これは、主に、ハ
イブリッドP2P、バックボーンP2Pネットワークの運用に
おいて用いられる。 (2)動的に生成されたエンティティに対して、シェア
ードリンクを柔軟に確立することにより、フレキシブル
でグローバルなP2Pネットワークをボトムアップ的に構
築する。これは、主に、ピュアP2Pネットワークの運営
において用いられる。
【0094】なお、ハイブリッド型P2Pネットワークと
は、例えばネットワークプロバイダなどの運営者がホス
ト等にイベントプレースをあらかじめ生成し、個人の端
末等のサービスエンティティがセッションによりイベン
トプレースと接続することにより構成されるネットワー
クである。また、ピュア型P2Pネットワークとは、個人
の送受信端末たるエンティティがシェアードリンクで各
々接続されることにより構成されるネットワークであ
り、このネットワークのうち、イベントを共有する最小
単位がイベントプレースである。バックボーン型P2Pネ
ットワークとは、ネットワーク間の接続形態のことであ
り、例えば、複数の地域のピュア型P2Pネットワークを
ハイブリッド型P2Pネットワークを経由して接続した状
態のネットワークのことをいう。
【0095】<増減設の形態>SIONでは幾つかの増減設
形態を提供しているが、ここでは、図19、図20に例
を示す代表的な形態について述べる。 (1)イベントプレースの合成と分離 図19(a)に示すように、複数のイベントプレースを
合成することができる。ここで合成とは、複数のイベン
トプレースにそれぞれ属するエンティティを、一つのイ
ベントプレース内のメンバーとして集めることを言う。
典型的な例として、異なるサービス運営者間の業務提携
に基づく、サービス統合(情報共有)が考えられる。
【0096】これは、イベントプレースに属する任意の
エンティティ、もしくはイベントプレースに対して合成
要求を行うことにより、合成要求先イベントプレース内
のエンティティに対してシェアードリンクの確立要求が
発行される。その結果、SI-SW間にシェアードリンクが
確立され、両者の合成が実現される。なお、合成の要求
元及び要求先は、それぞれ、エンティティでもイベント
プレースでもどちらであってもかまわない。一方、分割
する場合には、確立されているシェアードリンクを解除
し、それぞれのイベントプレースに分離する。
【0097】(2)イベントプレースへの参加と退去 図19(b)に示すように、イベントプレース内のエン
ティティ、もしくは、イベントプレースに対してJoin
(参加)要求を行うことにより、要求元エンティティに
SI-SWが生成される。そして、要求先エンティティに対
してシェアードリンクの確立要求が発行されることによ
り、SI-SW間にシェアードリンクが確立され、当該イベ
ントプレースに参加することができる。エンティティが
イベントプレースから退去する場合には、上述と同様
に、エンティティ間のシェアードリンクを解除し、さら
に、シェアードリンクの再構築を行い、当該イベントプ
レースから退去する。このとき、退去したエンティティ
の状態は、サスペンド状態へと遷移する。
【0098】なお、イベントプレース側からエンティテ
ィに対してシェアードリンクの確立を要求することによ
り、当該エンティティをイベントプレース内に取り込む
ことも可能である。これを吸収という。その逆を分裂と
いう。
【0099】(3)エンティティ(SI-SW)の増減設 図20(c)に示すように、イベントプレース内のエン
ティティ、もしくは、イベントプレースに対して、エン
ティティの増設要求を行うと、指定されたエンティティ
にSI-SWが新たに生成され、既存のSI-SWとの間にシェア
ードリンクが確立される。一方、イベントプレースにエ
ンティティの減設要求を行うと、指定されたエンティテ
ィに対しシェアードリンクの解除要求が発行され、SI-S
W間のシェアードリンクが解除された後、シェアードリ
ンクの再確立が行われ、当該エンティティが削除され
る。このとき、エンティティの状態は、”Non-Existen
t”に遷移する。
【0100】(4)イベントプレース間のフェデレーシ
ョン 図20(d)に示すように、イベントプレース内のエン
ティティ、もしくは、イベントプレースに対して、フェ
デレーション(連携)要求を行うことにより、イベント
プレース間でイベントを転送するSI-GWが動的に生成さ
れ、セッションを介して両イベントプレースが連携す
る。なお、フェデレーションの要求元及び要求先は、そ
れぞれ、エンティティでもイベントプレースでもどちら
であってもかまわない。
【0101】<エンティティのアドバタイズメント>図
21、図22を参照し、エンティティのアドバタイズメ
ント(公開)について説明する。SIONetにおけるエンテ
ィティのアドバタイズメントには、以下の2つの観点が
ある。 観点1:エントランスのアドバタイズメント 観点2:エンティティプロパティのアドバタイズメント 以下、各々の観点について説明する。 観点1:エントランスのアドバタイズメント ベースイベントプレースは、エンティティに取って、最
適なイベントプレースをいもづる式に探索(ディスカバ
リ)するためのベース(起点)となるイベントプレース
である。つまり、ベースイベントプレースがSIONetへの
エントランス(入り口)となる。そのため、ベースイベ
ントプレースに参加しているエンティティは、SIONetの
エントランスを公開することができる。ここで、エント
ランスの公開とは、シェアードリンクの確立要求先とな
るエンティティのエントリポイントとグローバルエンテ
ィティ名をアドバタイズすることを意味する。この公開
情報は、後述するブロードキャストを用いた探索により
発見される。
【0102】観点2:エンティティプロパティのアドバ
タイズメント シェアードリンクで接続されている任意のエンティティ
グループ(ベースイベントプレースを含むすべてのイベ
ントプレース)において、各エンティティは自身のエン
ティティプロパティをアドバタイズすることができる。
これが前述したイベントパスの波及に相当する。この公
開情報は、後述するディスカバリイベントの送出により
発見される。
【0103】以下に、エンティティの公開、探索から、
エンティティグループ形成までの流れを説明する。な
お、以下では、ベースエンティティ、エンティティ1、
エンティティ2、エンティティ3、エンティティ4、エ
ンティティ5、エンティティ6はベースイベントプレー
スに属しており、エンティティ3、エンティティ11、
エンティティ12、エンティティ13はイベントプレー
スαに属しているものとして説明する。
【0104】図21に示すように、SIONetソフトウエ
アをホストにインストールする。この時点でのエンティ
ティの状態は、前述したように"Non-Existent"である。
説明の便宜上、このエンティティをエンティティYとす
る。 SIONetソフトウエアを実行することにより、エンティ
ティYは"Non-Existent"から"サスペンド"状態に遷移す
る。この状態のエンティティは、SIONetからその存在が
まだ認知されていない。
【0105】"サスペンド"状態のエンティティYは、
SIONetの構成要素としてネットワークに参加するため
に、ベースイベントプレースに属している他のエンティ
ティのエントランス(エントリポイントとグローバルエ
ンティティ名)を探索する。具体的には、ブロードキャ
ストにより、ベースイベントプレースに参加しているエ
ンティティの中から、近傍のエンティティを探索する。
ブロードキャストの方法は、実装に依存する。例えば、
無線ネットワークで実装されている場合には、無線の到
達範囲すべてのエンティティが探索の対象となる。一
方、IPネットワークで実装されている場合には、IP
ブロードキャストもしくはIPマルチキャストを行うこ
とになる。図21では、ブロードキャストによる探索に
より、エンティティ1(エンティティ1のエントリポイ
ントとグローバルエンティティ名)が発見されたことを
表している。なお、ブロードキャストにより、近傍のエ
ンティティを発見できない場合には、Well-Known(周
知)のエンティティを利用することもできる。Well-Kno
wnのエンティティをベースエンティティと呼ぶ。なお、
ベースエンティティは、ベースイベントプレースを含む
すべてのイベントプレース内に存在することができる。
【0106】エンティティYは、発見されたエンティ
ティ1に対して、ベースイベントプレースへのJoin(参
加)要求を行う。すなわち、エンティティYは、エンテ
ィティ1のエントリポイントに対して、エンティティ1
のグローバルエンティティ名をパラメータとしたJoin要
求を行う。エンティティYからのJoin要求を受けたエン
ティティ1は、自身の状態遷移が"アクティブ"であり、
かつ、エントランスやエンティティプロパティが公開モ
ードの場合のみ、当該Join要求を受け付ける。なお、エ
ンティティYは、最大Join数を超えてJoin要求を発行す
ることはできない。この最大Join数は、エンティティY
のコントロールパネルで、エンティティYの所有者が設
定可能である。エンティティ1がエンティティYのJoin
要求を受け付けると、上述と同様の動作により、エンテ
ィティY及びエンティティ1のSI-SW間にシェアードリ
ンクが確立される。これにより、エンティティYは、ベ
ースイベントプレース内のネットワーク構成要素として
自己組織化される。このとき、エンティティYは、"サ
スペンド"状態から"アクティブ"状態へと遷移する。
【0107】ベースイベントプレースにJoinしたエンテ
ィティYは、エントランスの公開が可能になる。また、
エンティティプロパティをアドバタイズすることもでき
る。エンティティプロパティには、グローバルエンティ
ティ名(及びエントリポイント)、ニックネーム、グル
ープ名、アライブ(存在だけの表明であり、シェアード
リンクの確立先情報となるエントリポイントとグローバ
ルエンティティ名は公開しない、エンティティが非公開
モードの場合でも公開の対象)、ディスクリプション
(エンティティの説明文)、属性などがある。属性に
は、プラグインされているSE情報、イベントパス多重
度、イベントプレース情報などがある。なお、エンティ
ティプロパティの記述言語としては、XMLなどがある。
【0108】図21において、例えばエンティティ3の
エンティティ制御部は、エンティティ3が同時に参加し
ているイベントプレースαをエンティティプロパティの
属性として公開することができる。さらに、エンティテ
ィ制御部は、現在Joinしているイベントプレースばかり
でなく、過去にJoinしたイベントプレースのイベントプ
レース情報を公開することもできる。このイベントプレ
ース情報とは、例えば、イベントプレースのディスクリ
プション(イベントプレースの説明文、説明情報)や、
当該イベントプレースに参加する際にシェアードリンク
を確立したエンティティ(意味情報スイッチ)のグロー
バルエンティティ名(イベントプレース名+エンティテ
ィ名、コネクション確立情報)、エントリポイント(エ
ントリポイント情報)などである。この、過去にJoinし
たイベントプレース情報をエンティティが保持できる数
は任意とし、例えば、コントロールパネルによりエンテ
ィティ所有者等が設定できるものとする。この公開され
たイベントプレース情報を取得したエンティティは、当
該イベントプレース情報をコントロールパネル等により
出力することで当該エンティティ所有者に提示する。こ
れにより、エンティティ所有者は、他のイベントプレー
スの存在を認識することが出来る。
【0109】SIONetでは、どこにどのようなイベントプ
レースがあり当該イベントプレースではどのようなサー
ビスを提供しているか、というようなイベントプレース
情報を集中管理する機能がないので、イベントプレース
情報を取得しようとする場合、他のエンティティのエン
ティティプロパティからイベントプレース情報を取得す
る必要がある。現在参加しているイベントプレースのみ
ならず、過去に参加したイベントプレース情報を公開す
ることにより、イベントプレース情報を取得する機会が
増え、自身の求めるサービスを提供するイベントプレー
スに参加できる確立が高くなる。
【0110】エンティティYのエントランスの公開時に
は、これらのエンティティプロパティを、エンティティ
内の意味情報スイッチにフィルタとして登録することに
より、エンティティプロパティがシェアードリンクに基
づいて他のエンティティに波及し、イベントパスが確立
される。基本的には、イベントパスの確立要求がイベン
トプレース内のすべてのエンティティに対して波及する
が、TTL値で、イベントパス確立要求の波及範囲を制
限することができる。なお、グローバルエンティティ名
はマルチホップ型ユニキャスト通信時の識別子として、
グループ名はマルチホップ型マルチキャスト通信時の識
別子として、属性はマルチホップ型属性付きマルチキャ
スト通信時の識別子として用いられる。例えば、マルチ
ホップ型ユニキャスト通信の代表例として、イベント受
信エンティティからイベント送信元エンティティへのリ
プライ通知がある。
【0111】すなわち、グローバルエンティティ名はマ
ルチホップ型ユニキャスト通信とは、グローバルエンテ
ィティ名で特定されるエンティティのSI-SWからnホッ
プのイベントを送信する通信方式である。また、マルチ
ホップ型マルチキャスト通信とは、グループ名で特定さ
れるグループに属するエンティティのSI-SWにnホップ
のイベントを送信する通信方式である。また、マルチホ
ップ型属性付きマルチキャスト通信とは、自身と同様の
属性のエンティティのSI-SWにnホップのイベントを送
信する通信方式である。また、マルチホップ型ブロード
キャスト通信とは、任意のエンティティのSI-SWにnホ
ップのイベントを送信する通信方式である。
【0112】図22において、ベースイベントプレー
スに参加したエンティティYは、「自身が参加したいイ
ベントプレース」を探索するためのディスカバリイベン
トを送出することにより、「自身のニーズに合致するエ
ンティティプロパティ」を公開しているエンティティを
探索する。このディスカバリイベントは、SIONetの制御
のために用いられるイベントであり、SEが送出するイ
ベントと同等のものである。ディスカバリイベントと
は、NEを発火させるためのイベントであり、イベント
の意味情報部には、エンティティプロパティとの照合条
件が設定される。すなわち、SIONetにおける新たな機能
追加とは、新たな語彙概念と語彙を規定することを意味
する(仕組みの追加ではなく、連鎖反応条件の追加)。
これにより、単一な仕組み(連鎖反応)だけで、様々な
機能追加を可能にしている。
【0113】ここでは、探索の結果、エンティティ3が
発見されたものとする。上述したように、エンティティ
3は、ベースイベントプレースと同時にイベントプレー
スαに参加している。エンティティ3を発見したことに
より、エンティティYはイベントプレースαの存在を知
ることができる。 エンティティYは、エンティティ3に対してイベント
プレースαへのJoin要求を発行し、イベントプレースα
に参加する。なお、エンティティ3は、前述したよう
に、自身の状態遷移が"アクティブ"であり、かつ、公開
モードのときに、Join要求(シェアードリンクの確立要
求)を受け付ける。
【0114】さらに、エンティティYは、イベントプ
レースαにおいて、同様の探索のためのイベントを送出
することができる。これにより、自身のニーズに合致す
る新たなエンティティを発見することができる。例え
ば、ここでは、エンティティ12が発見されたものとす
る。すなわち、エンティティYは、ベースイベントプレ
ースにおいて発見することができなかったエンティティ
12を、エンティティ3を介して発見できるということ
を意味している。このような操作を繰り返すことによ
り、自身のニーズに合致したイベントプレースに、次第
にたどり着くことが可能になる。
【0115】ここで示したアドバタイズメント方式は以
下の効果がある。 (1)エンティティの公開情報を管理するブローカ(管
理部)が存在しないため、耐障害性に強い自己組織化ネ
ットワークを低コストで構築することができる。また、
膨大な数の公開情報(エントリポイントやエンティティ
プロパティ)をブローカで管理することは現実的でな
い。 (2)エンティティに取って相応しいイベントプレース
を、芋づる式に絞り込むことができるので、効率的に所
望のイベントプレースを探索することができる。例え
ば、連鎖反応の波及範囲(ディスカバリイベントのホッ
プ数、及び、エンティティプロパティのためのイベント
パス設定要求の波及範囲)がTTL値で制限されたとし
ても、上述のように、エンティティ3経由でエンティテ
ィ12を発見し、その結果、エンティティ12が同時に
属している別のイベントプレースを発見することができ
る。なお、連鎖反応の波及範囲を制限することにより、
ネットワークトラフィック(イベントの転送回数、イベ
ントパス設定要求の転送回数)を軽減することができ
る。
【0116】なお、自身は情報を提供することなく(例
えば、エンティティプロパティを公開することなく)、
他のエンティティからの情報提供を受けるだけのエンテ
ィティは、ペナルティーとして、強制的にシェアードリ
ンクが解除され、一定条件を満足しない限り、再度イベ
ントプレースに参加できないようにすることもできる。
【0117】<SEの共有方法(自動配信)>以下に、
ゲームイベントプレースにおけるSE(ゲームアプリケ
ーションプログラム)の共有を例に、SEの共有方法の
仕組みを示す。 (1)ゲームイベントプレースの運営者であるエンティ
ティ2の所有者はエンティティ2のコントロールパネル
を介してイベントプレース名を付与する。なお、ここで
付与されたイベントプレース名は「ゲーム」であるもの
として説明する。
【0118】(2)エンティティ2のエンティティ制御
部は、上述と同様に、NEファクトリにより生成された
SI-SWに対してグローバルエンティティ名「ゲーム+エ
ンティティ2」を付与する。これにより、イベントプレ
ースが生成される。このとき、ゲームイベントプレース
の生成者であるエンティティ2は、イベントプレース生
成時に当該イベントプレースに自動的に参加する。 (3)エンティティ2の所有者は、当該エンティティ2
のコントロールパネルに対して、ゲームアプリケーショ
ンプログラム(SE)のプラグインを指示する。このと
き、プラグインするアプリケーションの実行ファイル
名、及び、SE共有の有無をパラメータとして与える。
【0119】(4)エンティティ2のコントロールパネ
ルはこの旨をエンティティ制御部に通知する。 (5)エンティティ2のエンティティ制御部は、プラグ
インする実行ファイル名を記憶するとともに、与えられ
た実行ファイル名を用いてアプリケーション(SE)を
起動し、上述と同様に、SI-SWとアプリケーション間に
セッションを確立する。すなわち、SIONetにおけるプラ
グインとは、アプリケーションとSI-SWとの間にセッシ
ョンを確立することを意味する。
【0120】(6)エンティティ2のエンティティ制御
部は、エンティティ2のエンティティプロパティをアド
バタイズ(公開)する。エンティティ2のエンティティ
プロパティの公開形態としては、例えば、以下のものが
ある。 ・エンティティ2がベースイベントプレースに参加し、
ベースイベントプレース内で、エンティティ2のエンテ
ィティプロパティを公開する。 ・エンティティ2が、芋づる式探索を行うことにより、
ゲームイベントプレースと関係の深いイベントプレース
を発見、参加し、当該イベントプレース内で、エンティ
ティ2のエンティティプロパティを公開する。 ・エンティティ2をベースエンティティとする。すなわ
ち、エンティティ2のエンティティプロパティ(エント
リポイントとグローバルエンティティ名)を周知する。
【0121】(7)エンティティ2の存在を知ったエン
ティティ1が、エンティティ2に対して、ゲームイベン
トプレースへの参加を要求する。 (8)この要求が承認された場合、エンティティ1は、
エンティティ2に対して、シェアードリンクの確立を要
求する。そして、上述と同様に、エンティティ1とエン
ティティ2の間にシェアードリンクが確立する。 (9)シェアードリンクが確立された場合、シェアード
リンクの確立要求先(エンティティ2)は確立要求元
(エンティティ1)に対して、当該イベントプレース内
でイベントの送受信に必要な情報を返却する。具体的に
は、例えば、イベントプレース名(グローバルエンティ
ティ名)、参加したイベントプレースがベースイベント
プレースであるか否か、当該イベントプレースにおける
イベント転送方式(ルーティング方式)、イベントプレ
ースのディスクリプション、プラグインされているSE
情報(SE共有が有りの場合)等である。
【0122】SE共有を共有する場合にシェアードリン
ク確立要求元に返却するSE情報とは、具体的には、例
えば、上述したプラグインするアプリケーションの実行
ファイル名や当該アプリケーションのファイル等であ
る。 (10)当該ファイルを受けたエンティティ1のエンテ
ィティ制御部は、上述と同様に、与えられた実行ファイ
ル名を用いてアプリケーションを起動し、エンティティ
1内のSI-SWとアプリケーションとの間にセッションを
確立する。これにより、エンティティ1内部に、ゲーム
アプリケーションプログラムをSEとしてプラグインす
る。
【0123】すなわち、イベントプレースへの参加と
は、シェアードリンクにより結合されたエンティティグ
ループを形成し、プラグイン済みのアプリケーションプ
ログラムを参加者が共有することを意味する。これによ
り、イベントプレースに参加するだけで、当該イベント
プレース内のメンバーであるエンティティが、プラグイ
ンされているアプリケーションを、自動的に利用するこ
とが可能になる。なお、エンティティ1がゲームイベン
トプレースから退去するとき、プラグインされたゲーム
アプリケーションプログラムは、プラグアウトされる。
なおその際、エンティティ1は、受信した当該ファイル
を保有しつづけることもできるし、プラグアウト時に、
当該ファイルが削除されることもある。
【0124】上述した動作は、ピュア型のP2Pネットワ
ーク環境でのアプリケーション共有である。そのため、
アプリケーションプログラムの配信は、シェアードリン
ク確立先エンティティと確立元エンティティの2者間で
のみ行われるため、シェアードリンクにより既に結合さ
れている他のエンティティに対して影響を与えない。す
なわち、ファイル転送のため処理は2者間に局所化され
るため、スケーラブルなSE共有を達成することができ
る。
【0125】<ビジネスモデル>ここで、上述したSION
etを、サービスとして提供する実施例を説明する。 (1)クライアントサーバモデル 予め決められたエンティティのみでイベントプレースを
運営する形態である。すなわち、予め決められたエンテ
ィティのみが当該イベントプレースに参加(Join)するこ
とが可能であり、参加を許されたエンティティは、エン
ティティ間のシェアードリンクを確立することにより、
エンティティグループを構成する。一方、それ以外のエ
ンティティは当該エンティティグループに対してセッシ
ョンを確立し、当該セッションを介したイベントの送受
信を行う。すなわち、イベントプレース(予め定められ
たエンティティのグループ)がサーバであり、その以外
のエンティティがクライアントに相当する。このビジネ
スモデルでは、エンティティグループのメンバーである
各エンティティは、自律分散コンピュータとして振舞
い、任意のエンティティが障害に陥った際には、残され
たエンティティが自己組織化しイベントプレースの運営
を継続する。また、サーバの処理能力向上を図りたい場
合には、新たなエンティティを当該イベントプレースに
参加させれば良い。そのため、従来のサーバ実現方式と
比べて、耐故障性に強く、安価で、スケーラブルなサー
バを実現することができる。
【0126】(2)ハイブリッドモデル 例えば、ゲームイベントプレースの運営者となるエンテ
ィティは、ゲームイベントプレースを生成し、当該イベ
ントプレース内でのベースエンティティとなる。一方、
ゲームイベントプレースのユーザとして位置付けられる
エンティティは、当該イベントプレースに参加すること
により、当該イベントプレースでのサービスを享受す
る。従来のクライアントサーバモデルでは、ユーザ数の
増加に比例して新たな設備投資(CPUパワー、ストレー
ジ、通信帯域など)が必要とされたが、本ビジネスモデ
ルは、ユーザがイベントプレースに参加することによ
り、ユーザ自身のエンティティをサービス運営のために
提供するため、イベントプレース運営者は新たな設備投
資を必要としない。そのため、安価で、スケーラブルな
P2Pサ-ビス環境を構築できる。なお、ベースエンティテ
ィにおいて、当該イベントプレースに参加するユーザ
(エンティティ)の認証、課金が可能である。また、ベ
ースエンティティは、ディスカバリイベントを送出する
ことにより、エンティティグループの中から、シェアー
ドリンクの確立が可能なエンティティ(代替エンティテ
ィ)を発見し、発見されたエンティティを参加希望のエ
ンティティに対し通知し、両者の間でシェアードリンク
を確立させることも可能である。
【0127】(3)ピュアモデル すべてのエンティティが自由にイベントプレースに対し
て参加(退去)することが可能なビジネスモデルであ
る。上述したように、SIONetでは、運営・配置問題に帰
着することにより、様々なビジネスモデルを共通の仕組
みで実現できる。そのため、開発工数、規模、デバッグ
効率、維持管理の容易性等に大きな効果を与える。
【0128】なお、上述したように、"サスペンド"状態
のエンティティは、エントランスやエンティティプロパ
ティを公開することはできない。"サスペンド"状態のエ
ンティティは、任意のイベントプレースにJoinすること
により"アクティブ"状態に遷移する。"アクティブ"状態
のエンティティのみが、エントランスやエンティティプ
ロパティを公開することが可能である。また、ベースイ
ベントプレースにJoinしているエンティティのみがエン
トランスの公開が可能である。「コントロールパネルに
より、公開が指示されている」かつ「当該エンティティ
に対するセッション(シェアードリンク)の確立数がデ
フォルト値を超えていない」を満足するとき、エンティ
ティはエントランスやエンティティプロパティを実際に
公開できる。例えば、エンティティの所有者がコントロ
ールパネルを用いて公開を指示しても、デフォルト値を
超えてシェアードリンクが確立している場合には、自動
的に非公開モードとなる。なお、デフォルト値は、コン
トロールパネルで設定可能であり、例えば、エンティテ
ィの所有者が、当該エンティティの能力等により設定す
ることができる。
【0129】なお、ネットワークエンティティ、ネット
ワークエンティティファクトリ、エンティティ制御部、
コントロールパネル、サービスエンティティ、意味情報
スイッチ、意味情報ルータ、意味情報ゲートウエイは専
用のハードウェアにより実現されるものであってもよ
く、また、メモリ及びCPU(中央演算装置)により構
成され、その機能を実現するためのプログラムをメモリ
にロードして実行することによりその機能を実現させる
ものであってもよい。
【0130】また、ネットワークエンティティ、ネット
ワークエンティティファクトリ、エンティティ制御部、
コントロールパネル、サービスエンティティ、意味情報
スイッチ、意味情報ルータ、意味情報ゲートウエイの機
能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り
可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された
プログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行
することにより実現させてもよい。なお、ここでいう
「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハ
ードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシ
ステム」は、WWWシステムを利用している場合であれ
ば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含む
ものとする。
【0131】また、「コンピュータ読み取り可能な記録
媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、
ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシス
テムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを
いう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の
通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線の
ように、短時間の間、動的にプログラムを保持するも
の、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュー
タシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プロ
グラムを保持しているものも含むものとする。また上記
プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのも
のであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータ
システムにすでに記録されているプログラムとの組み合
わせで実現できるものであっても良い。以上、この発明
の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な
構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるエン
ティティ装置、情報公開システム、方法、記録媒体及び
プログラムによれば、シェアードリンクを確立したエン
ティティの、当該エンティティが過去に参加したイベン
トプレースの情報を取得することができるので、イベン
トプレースの情報を取得する機会が増え、エンティティ
所有者が参加を希望するイベントプレースを発見する機
会を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態において、エンティティ
を説明する図である。
【図2】 同実施形態において、エンティティの分類を
説明する図である。
【図3】 同実施形態において、エンティティの状態遷
移を説明する図である。
【図4】 同実施形態において、エンティティの内部構
成を説明する図である。
【図5】 同実施形態において、イベントプレースの生
成を説明する図である。
【図6】 同実施形態において、エンティティがイベン
トプレースへ参加する動作を説明する図である。
【図7】 同実施形態において、意味情報スイッチとセ
ッションを説明する図である。
【図8】 同実施形態において、イベントの構成を説明
する図である。
【図9】 同実施形態において、意味情報体系を説明す
る図である。
【図10】 同実施形態において、グローバルエンティ
ティ名を説明する図である。
【図11】 同実施形態において、サービスエンティテ
ィのプラグインを説明する図である。
【図12】 同実施形態において、リファレンスモデル
を説明する図である。
【図13】 同実施形態において、シェアードリンクを
説明する図である。
【図14】 同実施形態において、シェアードリンクを
説明する図である。
【図15】 同実施形態において、シェアードリンクを
説明する図である。
【図16】 同実施形態において、イベントパスを説明
する図である。
【図17】 同実施形態において、シェアードリンクの
再確立を説明する図である。
【図18】 同実施形態において、ホップ属性を説明す
る図である。
【図19】 同実施形態において、イベントプレース及
びエンティティの像減設を説明する図である。
【図20】 同実施形態において、イベントプレース及
びエンティティの像減設を説明する図である。
【図21】 同実施形態において、エンティティのアド
バタイズメントを説明する図である。
【図22】 同実施形態において、エンティティのアド
バタイズメントを説明する図である。
【図23】 通信ネットワークのビジネスモデルの変遷
を示す図である。
【図24】 P2Pモデルのディメンションを示す図であ
る。
【図25】 SIONetの概念を説明する図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データと、前記データの意味情報とから
    なるイベントを送受信するエンティティ装置であって、 当該エンティティ装置が過去に参加したイベントプレー
    スであって前記意味情報に基づいて前記イベントの波及
    範囲を設定するイベントプレースに関する情報であるイ
    ベントプレース情報を、他のエンティティ装置に送信す
    る手段を備えることを特徴とするエンティティ装置。
  2. 【請求項2】 前記手段は、当該エンティティ装置とコ
    ネクションを確立した前記他のエンティティ装置に、前
    記イベントプレース情報を送信することを特徴とする請
    求項1に記載のエンティティ装置。
  3. 【請求項3】 前記イベントプレース情報とは、当該エ
    ンティティ装置が過去に参加したイベントプレースであ
    る過去イベントプレースを説明するための説明情報、前
    記過去イベントプレースのエントリポイント情報、前記
    過去イベントプレースに参加していたエンティティ装置
    とコネクションを確立するためのコネクション確立情報
    のうち少なくとも1つを含む情報であることを特徴とす
    る請求項2に記載のエンティティ装置。
  4. 【請求項4】 データと、前記データの意味情報とから
    なるイベントをエンティティ装置間で送受信する情報公
    開システムであって、 エンティティ装置が、 過去に参加したイベントプレースであって前記意味情報
    に基づいて前記イベントの波及範囲を設定するイベント
    プレースに関する情報であるイベントプレース情報を他
    のエンティティ装置に送信し、 前記他のエンティティ装置が、 前記イベントプレース情報を出力することを特徴とする
    情報公開システム。
  5. 【請求項5】 データと、前記データの意味情報とから
    なるイベントを送受信するエンティティ装置による情報
    公開方法であって、 当該エンティティ装置が過去に参加したイベントプレー
    スであって前記意味情報に基づいて前記イベントの波及
    範囲を設定するイベントプレースに関する情報であるイ
    ベントプレース情報を、他のエンティティ装置に送信す
    る過程を有する情報公開方法。
  6. 【請求項6】 データと、前記データの意味情報とから
    なるイベントを送受信するエンティティ装置による情報
    公開プログラムであって、 当該エンティティ装置が過去に参加したイベントプレー
    スであって前記意味情報に基づいて前記イベントの波及
    範囲を設定するイベントプレースに関する情報であるイ
    ベントプレース情報を、他のエンティティ装置に送信す
    るステップをコンピュータに実行させる情報公開プログ
    ラム。
  7. 【請求項7】 データと、前記データの意味情報とから
    なるイベントを送受信するエンティティ装置による情報
    公開プログラムであって、 当該エンティティ装置が過去に参加したイベントプレー
    スであって前記意味情報に基づいて前記イベントの波及
    範囲を設定するイベントプレースに関する情報であるイ
    ベントプレース情報を、他のエンティティ装置に送信す
    るステップをコンピュータに実行させる情報公開プログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2009151773A (ja) * 2008-12-10 2009-07-09 Sony Corp 情報端末装置、情報端末装置の処理方法およびプログラム

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