JP2003194818A - 特異結合分析方法およびこれに用いるデバイス - Google Patents

特異結合分析方法およびこれに用いるデバイス

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特異結合量を制御して分析における感度や濃
度範囲を自由に設定できる特異結合分析装置を提供す
る。 【解決手段】 特異結合分析方法およびこれに用いるデ
バイスにおいて、特異結合量を最適化するために、試料
が検出部を通過する量および速度を毛細管現象を、通過
する部分の寸法、抵抗および親水性などを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料中の分析対象
物の定性または定量分析を行う特異結合分析方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭内および地域医療の充実や、
緊急性の高い臨床検査等の増加に伴い、臨床検査の専門
家でなくとも、迅速、簡便かつ正確に計測が実施できる
特異結合分析方法の開発がとみに望まれるようになって
きた。特異結合分析方法としては、抗原抗体反応を応用
したイムノアッセイ、受容体を用いたレセプターアッセ
イ、相補的核酸配列のハイブリダイゼーションを用いた
核酸プローブアッセイなど多くの方法が知られている、
これらの特異結合分析方法は、その特異性の高さから、
臨床検査をはじめとする広い分野で繁用されている。
【0003】さらに具体的には、イムノアッセイの1種
であるクロマトグラフ分析法が挙げられる。このクロマ
トグラフ分析法においては、例えば、特異結合物質が不
溶化(固定化)された多孔性担体または微粒子充填型単
体からなるマトリクスに液状試料を接触させ、液状試料
がマトリクスに沿って毛細管現象による浸透力によって
流出することを利用し、試料中の分析対象物の存否を分
析する(日本国特許第2504923号、日本国特許第
2667793号、特公平7−78503号、特開平1
0−73592号および特開平8−240591号各公
報)。
【0004】具体的には、裸眼または光学的方法などに
より任意に検知できる標識材によって標識された特異結
合物質と分析対象物とを特異結合反応させる。そして、
分析対象物と特異結合反応した特異結合物質をマトリク
ス上に固定化された結合材に結合させ、マトリクス上に
固定された標識量に応じて、最終的に試料中の分析対象
物の存否を分析するのである。このクロマトグラフ分析
法は、マトリクスにおける担体の表面積が大きいため、
多量の特異結合物質を不溶化することができ、特異結合
反応を引き起こしうる反応分子間の衝突頻度が液相中に
おける反応の場合に比して大きいため、計測感度および
計測時間の面から有利である。
【0005】上記の従来のクロマトグラフ分析法では、
マトリクス材料として、毛細管現象により液体試料を展
開輸送可能な吸水性材料を用いることが必要である。こ
の吸水性材料としては、例えばガラス繊維ろ紙、セルロ
ース膜、ニトロセルロース膜、ナイロン膜などが挙げら
れる。これらは、多孔性で1〜50μm程度の孔径を有
する孔を持つものが用いられる。特に、ニトロセルロー
スは、あらかじめ増感しなくても多量の抗体のような蛋
白質と結合する能力を有するため優れている。さらに、
種々の孔径を有するニトロセルロースを入手することが
できるため、これを用いれば試料の流速を選択すること
も可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなマトリクス材料は繊維状材料からなるが、孔径お
よび表面の親水性を再現性良く制御して生産することが
難しい。この孔径の平均値および分布状況、ならびに繊
維状材料の表面の親水性は、試料の展開移動速度、すな
わち流速に大きく影響する。特異結合反応が発生してい
る時間はこの流速に大きく依存するため、計測値も流速
変化により変動する。
【0007】すなわち、計測値が、マトリクス材料の特
性に非常に敏感に反応するため、計測精度はマトリクス
材料の製造精度に依存する。そして、このマトリクス材
料の製造精度を、定量計測の充分な精度を確保するまで
向上させることは難しい。したがって、マトリクス材料
の選別工程が必要になり、コストがかかるという問題が
あった。また、孔径の範囲やその製造精度に制限がある
ため、試料流速の選択幅も限られている。
【0008】そこで、本発明は、広い範囲において流速
を容易に制御することができ、流速の製造再現性が高い
特異結合分析方法、およびこれに用いる特異結合分析デ
バイスを提供することを目的とする。本発明により、試
料流速の選択幅を拡大することが可能となり、さらに、
製造レベルにおいても、流速を高精度に再現できるた
め、高精度な特異結合分析デバイスを低コストで実現で
きる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明は、分析対象物を含んだ試料を点着する試料
点着部と、前記試料点着部と連結された毛細管現象を呈
する空間形成部と、前記空間形成部内において特異結合
反応に由来して得られた信号を検出し得る検出部とを具
備し、前記点着された前記試料が、毛細管現象により前
記空間形成部内の前記検出部に移動して特異結合反応が
発生し、当該特異結合反応に由来した信号を検出するこ
とで前記分析対象物を定性または定量する特異結合分析
デバイスを用い、前記試料が前記検出部を通過する速度
を抑制することにより、同一試料に対する前記信号の強
度が実質的に一定になるように、前記特異結合反応が発
生している時間を制御することを特徴とする特異結合分
析方法を提供する。
【0010】ここで、毛細管現象により分析対象物を含
む液体などの流体試料が、前記空間形成部をあまりに早
く通過し過ぎると、前記空間形成部において分析対象物
が特異結合反応を確実に寄与することなく前記検出部を
通過してしまうことになる。そこで、本発明は、以下に
示す方法により、前記試料が前記検出部を通過する速度
を抑制し、同一試料に対する前記信号の強度が実質的に
一定になるように、前記特異結合反応が発生している時
間を制御することを特徴とするのである。
【0011】具体的には、前記空間形成部の外部雰囲気
に通じる部分の断面積および前記部分から前記試料点着
部までの距離を制御することにより、前記試料が前記検
出部を通過する速度を抑制し、前記特異結合反応が発生
している時間を制御するのが好ましい。また、前記空間
形成部の外部雰囲気に通じる部分に通気性部材を配置す
ることにより、前記試料が前記検出部を通過する速度を
抑制し、前記特異結合反応が発生している時間を制御す
るのが好ましい。なお、通気性部材の長さなどの寸法を
制御することによって前記試料の通過速度を抑制しても
よい。
【0012】さらにまた、前記空間形成部と前記試料と
の接触角(または前記空間形成部の前記試料との接触面
の、前記試料に対する親水性)を制御することにより、
前記試料が前記検出部を通過する速度を抑制し、前記特
異結合反応が発生している時間を制御するのが好まし
い。また、前記空間形成部の前記試料との接触面に親水
処理または撥水処理を施して前記接触面の親水性を制御
することにより、前記試料が前記検出部を通過する速度
を抑制し、前記特異結合反応が発生している時間を制御
するのが好ましい。
【0013】この場合、前記空間形成部への非特異吸着
を防止するブロッキング剤または界面活性剤を用いて前
記親水性処理を施すのが好ましい。また、前記試料点着
部から前記検出部までの距離を制御することにより、前
記試料が前記検出部を通過する速度を抑制し、前記特異
結合反応が発生している時間を制御するのも好ましい。
【0014】さらに、前記特異結合分析方法は、前記分
析対象物と特異的に結合しかつ検出可能な標識材により
標識された第1の特異結合物質と、前記分析対象物を結
合させる工程A、前記分析対象物と特異的に結合しかつ
前記検出部に実質的に固定化された第2の特異結合物質
と、前記分析対象物を結合させる工程B、前記検出部で
発生し前記標識材に由来して得られた信号の強度を計測
する工程C、および前記工程Cにおいて計測された信号
の強度に基づいて、前記試料中の分析対象物を定性また
は定量する工程Dを有するのが好ましい。
【0015】前記工程Cにおいては、前記第1の特異結
合物質と前記第2の特異結合物質とを前記分析対象物を
介して結合させるのが好ましい。また、前記第1の特異
結合物質を、前記試料点着部と前記検出部との間におけ
る前記空間形成部の前記試料との接触面上に保持し、前
記試料が点着され湿潤状態になることによって、前記第
1の特異結合物質を前記接触面で可動化させて前記検出
部へ移動させるのが好ましい。
【0016】前記信号が呈色、蛍光または発光であるの
が好ましい。また、第1の特異結合物質および第2の特
異結合物質の少なくとも一方が抗体であるのが好まし
い。また、前記標識材が金属ゾル、染料ゾル、蛍光物質
を含んだ粒子または着色ラテックス粒子であるのが好ま
しい。
【0017】さらに、本発明は、分析対象物を含んだ液
体を点着する試料点着部と、前記試料点着部と連結され
た毛細管現象を呈する空間形成部と、前記空間形成部内
において特異結合反応に由来して得られた信号を検出し
得る検出部とを具備し、前記点着された前記試料が、毛
細管現象により前記空間形成部内の前記検出部に移動し
て特異結合反応が発生し、当該特異結合反応に由来した
信号を検出することで前記分析対象物を定性または定量
する特異結合分析デバイスであって、さらに前記試料が
前記検出部を通過する速度を抑制する通気抵抗制御手段
を具備することを特徴とする特異結合分析デバイスにも
関する。
【0018】前記通気抵抗制御手段は、前記空間形成部
の外部雰囲気と通じる部分に配置された通気抵抗である
のが好ましい。また、前記通気抵抗は、通気性部材であ
るのが好ましい。さらに、前記空間形成部の前記試料と
の接触面が親水性を有するのが好ましい。
【0019】前記空間形成部が二枚の平板と前記平板の
間隔を規定するスペーサとで構成され、前記検出部が前
記平板上に設けられ、前記特異結合反応に由来した信号
を前記平板を介して検出するのが好ましい。また、前記
検出部が、表面積の大きいマトリクス担体を前記平板上
に固定化し、特異結合物質を前記マトリクス担体に固定
化することにより設けられているのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施の形態に係る特異結合分析デバイスの構成を
示す概略断面図である。また、図2は、図1に示すZ方
向から見た前記特異結合分析デバイスの概略図である。
このデバイスは、例えば内径(d1)が5mm、長さ
(L)が10mmの空間形成部を構成するガラス製毛細
管1、および内径(d2)が0.5mm、長さ(L)が
3mm、外径が約5mmの通気抵抗制御手段としての役
割を果たすガラス製毛細管2で構成されている。
【0021】図1に示すように、ガラス製毛細管2はガ
ラス製毛細管1の管内に挿入されている。ここで、ガラ
ス製毛細管2の外側面とガラス製毛細管1の内側面は密
着しており、実質的に空気はこの間を透過できない。ガ
ラス製毛細管2とガラス製毛細管1とは、例えば接着剤
で密着して接合されている。ガラス製毛細管1の内部に
は検出部3が設けられており、この検出部3は、結合材
として第2の特異結合物質がガラス製毛細管1の内壁に
固定化されて形成されている。また、この検出部3は、
ガラス製毛細管1の開口部4(ガラス製毛細管2が挿入
されていない側)からの距離(Z1)約2mmの部分に
位置している。なお、Z1は、開口部4の端部から検出
部3の中心までの距離を示している。また、ガラス製毛
細管1の開口部4より、ガラス製毛細管2のガラス製毛
細管1内の開口部までの距離(Z2)は約7mmであ
る。本実施の形態においては、開口部4が試料点着部と
しての役割を果たす。
【0022】図1に示す特異結合分析デバイスを、開口
部4を下に向け、かつ前記デバイスの長さ方向が水平方
向に対して実質的に垂直になるように配置し、開口部4
を試料に接触させる。そうすると、試料が毛細管現象に
よりZ方向へ移動する。すなわち、試料の液面が上昇す
る。このとき、試料の表面張力の鉛直方向成分と、上昇
した試料の液柱に働く重力とが同じになるまで、試料の
液面が移動(上昇)する。図1に示すデバイスを用い、
通常の大気圧および室温の雰囲気で、試料として尿など
の水溶液を用いた場合、移動距離は約6mmであった。
このとき、約30秒間で6mm移動して静止した。
【0023】しかし、ガラス製毛細管2が無い場合は、
移動距離は約6mmであるが、移動速度が著しく増加
し、2〜3秒間で静止した。これは、以下の理由からで
ある。毛細管現象により試料が上に移動するのに伴っ
て、空気は試料に押されるため空気も移動する。ここ
で、ガラス製毛細管1の開口部4の反対側が完全に封止
されていれば、空気が圧縮されるため毛細管1内の圧力
が上昇する。そして、この圧縮された空気の圧力と大気
圧との差、すなわち上昇した圧力分が重力に更に加わる
ため、試料は6mmも上昇せずに静止する。
【0024】ところが、ガラス製毛細管1の開口部4の
反対側が完全には封止されていなければ、試料の移動に
より圧縮された空気は徐々に抜けるため、最終的にはガ
ラス毛細管1内の圧力が大気圧と平衡状態になるため、
試料は6mm上昇して静止する。ただし、静止するまで
の時間は、ガラス製毛細管1の開口部4の反対側が完全
に開放されている場合(ガラス製毛細管2が無い状態)
に比べると増加する。換言すると、試料の移動速度は低
下する。この移動速度の低下度合いは、ガラス製毛細管
1の開口部4の反対側の通気抵抗に依存する。この通気
抵抗はガラス製毛細管2の有無で変化するため、移動速
度もガラス製毛細管2の有無で変化する。具体的には、
ガラス製毛細管2が無い場合は、ある場合に比べると通
気抵抗が低下し、移動速度が増加する。
【0025】これらのことから、ガラス製毛細管1の開
口部4の反対側の通気抵抗を制御することで、試料の移
動速度を抑制できることがわかる。ここで、ガラス製毛
細管2の内径(d2)が小さいほど、換言すると内部空
間(空間形成部)の内断面積が小さいほど通気抵抗が大
きくなり、ガラス製毛細管2の長さが長いほど通気抵抗
が大きくなる。例えば、ガラス製毛細管2の内径(d
2)が1.0mm、長さ(L)が3mmの場合は、7〜
10秒間で6mm上昇して静止した。また、ガラス製毛
細管2の内径(d2)が0.5mm、長さ(L)が2m
mの場合は、20〜25秒間で6mm上昇して静止し
た。
【0026】この移動速度が、検出部3における分析対
象物と第2の特異結合物質との特異結合反応が発生して
いる時間を規定する。すなわち、試料が検出部3を通過
する移動速度が大きければ、検出部3に固定化されてい
る第2の特異結合物質と、検出部3上を通過中の試料中
の分析対象物との衝突により相互作用する時間が減少す
る。特異結合反応はこの相互作用により発生するため、
特異結合反応が発生している時間も減少して、同一濃度
の試料においても特異結合により結合する分析対象物の
量も減少する。つまり、移動速度が大きくなると特異結
合量が減少するのである。
【0027】これは、図1に示したような毛細管の場合
は、本発明で示すような分析時間おいては、分析対象物
の毛細管の長さ方向(Z方向)への拡散は実質的に無視
できるためである。換言すると、上記のような条件で
は、特異結合量は、実質的に移動速度に依存するからで
ある。ただし、これは検出部3を通過する試料量が一定
の場合であるという前提がある。上記のように、ガラス
製毛細管1の開口部4の反対側の通気抵抗を制御するこ
とで、試料が検出部3を通過する速度を抑制し、特異結
合量を制御することができる。これにより信号強度も制
御することができるため、分析における感度や濃度範囲
を自由に設定できる。
【0028】また、試料が毛細管現象によりZ方向へ移
動する際の毛細管力は、試料と空間形成部であるガラス
製毛細管1の内壁面との接触角に依存する。前記試料
の、上記ガラス製毛細管1の内壁面に対する接触角は0
度である。この接触角が異なると、たとえ空間形成部の
空間的寸法が全く同一でも、毛細管の作用強度も異な
る。そのため、試料の移動量(距離)および移動速度も
異なる。すなわち、接触角は内壁面の親水性(湿潤性
(wettability)または水溶液との濡れ性)により異な
るため、内壁の親水性を制御することで、試料の移動量
および移動速度を抑制することができる。
【0029】親水性は、空間形成部の内壁の材質によっ
ても異なるため、毛細管を構成する材料の選択によって
制御することが可能である。例えば、ポリスチレンなど
を用いて空間形成部を作成すると、ガラスの場合とは接
触角が異なるので、ガラスとは異なる試料の移動量およ
び移動速度を実現することができる。また、試料と接触
する内壁面に界面活性剤をコーティングすることで親水
性を変化させ、元の材質とは異なる接触角を得ることが
でき、試料の移動量および移動速度を抑制できる。
【0030】また、特異結合分析においては、検出部に
特異結合物質を固定化した後、毛細管の検出部以外の内
壁面をブロッキング剤でコーティングしてもよい。これ
により、内壁面への非特異吸着を低減させることが好ま
しい。ブロッキングは蛋白質(例えば牛の血清アルブミ
ンもしくは乳蛋白質など)、ポリビニルアルコールもし
くはエタノールアミン、またはこれらの組み合わせなど
を用いて処理することで達成される。またスキムミルク
を用いることもできる。このブロッキング剤を選択する
ことまたは組合わせることで、接触角を容易に変化させ
ることができ、所望の試料の移動量および移動速度を実
現することができる。この場合、ブロッキング効果と所
望の移動量および移動速度制御とを同時に実現すること
ができ効率的である。
【0031】また、内壁面にプラズマ照射処理を施し、
内壁面の親水性を改変させて、試料の移動量および移動
速度を抑制することもできる。上記のように、ガラス製
毛細管1の内壁面と試料との接触角を制御することで、
試料が検出部3を通過する速度および通過量を制御し、
特異結合量を制御することができる。これにより信号強
度も制御することができるため、分析における感度や濃
度範囲を自由に設定することができる。
【0032】また、開口部4から検出部3への前記距離
Z1を制御することによっても試料の移動量および移動
速度を抑制することができる。毛細管現象により上昇し
ている試料液面には、試料の表面張力の鉛直方向成分と
上昇している試料液柱に働く重力と差が作用している。
したがって、上昇中おいては、上昇する高さが上がるほ
ど空間形成部に含まれる試料の量が大きくなるに伴い、
試料の液面に作用する力が小さくなる。そして、所定の
高さまで移動した時点で移動速度がゼロになる。
【0033】これらから、検出部3の開口部4からの距
離(Z1)を制御することで、試料が検出部3上を通過
する速度を抑制することができる。すなわち、距離Z1
を大きくすれば、通過量および通過速度を小さくするこ
とができ、距離Z1を小さくすれば、通過量および通過
速度を大きくすることができる。上記のように、検出部
3の開口部4との距離Z1を制御することで、試料が検
出部3を通過する速度および通過量を制御し、特異結合
量を制御することができる。これにより信号強度も制御
することができるため、分析における感度や濃度範囲を
自由に設定することができる。
【0034】ここで、図5に、本発明の他の実施の形態
に係る特異結合分析デバイスの構成を示す分解斜視図を
示す。図5に示すように、この特異結合分析デバイス
は、ガラスまたは樹脂からなる基板16、ガラス、樹脂
または金属などからなる厚み(x方向)約250μmの
スペーサ17および18、ガラス繊維濾紙GA200
(東洋株式会社製)からなる厚み(x方向)約250μ
mの通気性部材19、ならびに、ガラスまたは樹脂から
なる透明性基板20を具備する。また、基板16上に
は、第2の特異結合物質であるhCGとのサンドイッチ
反応に参加し得る抗hCGモノクローナル抗体を固定化
して、検出部21が形成される。
【0035】図6に示すように、透明性基板20を、ス
ペーサ17および18を挟んで、基板16と重ねる。こ
れによって、基板16、スペーサ17および18、なら
びに透明性基板20で空間形成部を構成する。そして、
同時にこの空間形成部へ被検試料を導入することができ
る試料点着部22を構成される。
【0036】なお、図5および6に示す特異結合分析デ
バイスにおいては、通気抵抗を、スペーサ17および1
8の厚さ(x方向)、通気性部材19におけるガラス繊
維濾紙の密度、通気性部材19とスペーサ17および1
8との間隙(y方向)、または前記間隙の長さ(z方
向)などによって制御することができる。以下に、実施
例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明は
これらのみに限定されるものではない。
【0037】
【実施例】《実施例1および比較例1》本実施例では、
上述した図1に示す本発明に係る特異結合分析デバイス
を用い、分析対象物として尿中のヒト絨毛性性線刺激ホ
ルモン(hCG)を分析した。第1の特異結合物質およ
び第2の特異結合物質としては、hCGとのサンドイッ
チ反応に参加し得る抗hCGモノクローナル抗体を用
い、標識材としては金コロイドを用いた。ここで、金コ
ロイドのような着色粒子を用いる場合、着色粒子が微細
なため、標識を小さな区域または容積の中に集中させる
ことが可能であり、検出部3において第1の特異結合物
質の標識材である金コロイドが寄与する反応に由来する
信号を用いてhCGの定性または定量を正確に行うこと
ができた。また、ガラス製毛細管1の内壁はスキムミル
クの水分散液を通すことによってブロッキングした。
【0038】まず、尿と金コロイドで標識された抗hC
Gモノクローナル抗体との混合溶液を調製し、この混合
溶液を試料とした。この状態の試料中では、分析対象物
であるhCGとが金コロイドで標識された抗hCGモノ
クローナル抗体と結合していた。この試料を試料点着部
である開口部4に点着したところ、試料は毛細管現象に
より上昇し、試料の上面が約30秒間で約5mm移動し
て静止した。
【0039】このとき、検出部3を通過している試料中
の分析対象物は、第2の特異結合物質と特異結合した。
これにより、分析対象物は、第2の特異結合物質を介し
て検出部3に固定された。すなわち、金コロイドで標識
された第1の特異結合物質である抗hCGモノクローナ
ル抗体は、分析対象物hCGを介して検出部3に固定化
された第2の特異結合物質である抗hCGモノクローナ
ル抗体と結合した。これにより検出部3において、分析
対象物hCGの濃度に応じて発色した。
【0040】hCG濃度が実質的にゼロである精度管理
用のコントロール尿に、hCGを添加して種々の濃度の
試料を調製し、上述のような原理に基づいて検出部3に
おける金コロイドによる発色度合いを確認した。各試料
のhCG濃度は、それぞれ0(IU/L)、30(IU
/L)、100(IU/L)、300(IU/L)、1
000(IU/L)、3000(IU/L)および10
000(IU/L)であった。その結果、300(IU
/L)以上のhCG濃度を有する試料を用いると発色を
確認することができた。
【0041】つぎに、ガラス製毛細管2を挿入しなかっ
た場合についても、同様に実験を行った。この場合は、
試料が毛細管現象によって上昇し、試料の上面が約2〜
3秒間で約5mm移動して静止した。そして、1000
0(IU/L)のhCGの濃度を有する試料を用いた場
合のみ発色を確認できた。
【0042】以上、説明したように、本実施の形態によ
る特異結合分析デバイスによると、ガラス製毛細管1の
開口部4の反対側の通気抵抗を制御することで、試料が
検出部3を通過する速度を抑制することができ、特異結
合量を制御することができた。また、これにより信号強
度も制御できたため、分析における感度や濃度範囲を自
由に設定することができた。
【0043】なお、本実施例では、点着前に金コロイド
で標識された第1の特異結合物質と尿とを混合していた
が、当該第1の特異結合物質を、試料点着部である開口
部4と検出部3との間に乾燥状態で保持させてもよい。
これにより、尿をそのまま開口部4に点着して分析する
ことができる。この場合、液体試料である尿により、乾
燥状態で保持された第1の特異結合物質が湿潤状態にな
って自由に移動することができ、分析対象物と第1の特
異結合物質とが結合した状態で、検出部3に移動し、同
様に濃度に応じた発色をさせることができる。
【0044】《実施例2》つぎに、図3に示す本発明に
係る特異結合分析デバイスを用い、分析対象物として尿
中のヒト絨毛性性線刺激ホルモン(hCG)を分析し
た。図3において、ガラス製毛細管1、検出部3および
試料点着部である開口部4は、図1のものと同じとし
た。ただし、ガラス製毛細管1の開口部4と反対側に、
繊維状の通気性部材5を挿入し、ガラス製毛細管1の開
口部4の反対側における通気抵抗を制御した。本実施例
においては、ガラス繊維濾紙GA200(東洋株式会社
製)を直径0.5mm、長さ3mmの寸法に加工して通
気性部材5を得た。また、ガラス製毛細管1の内壁はス
キムミルクでブロッキングした。なお、図4は、図3に
示すZ方向から見た前記特異結合分析デバイスの概略図
である。
【0045】本実施例においても、実施例1と同様に尿
と金コロイドで標識された抗hCGモノクローナル抗体
との混合溶液を調製し、この混合溶液を試料として開口
部4に点着した。試料は毛細管現象により約120秒間
で5mm移動して静止した。また、実施例1と同様にし
て、hCG濃度が実質的にゼロである精度管理用のコン
トロール尿にhCGを添加して種々の濃度の試料を調製
し、検出部3における金コロイドによる発色度合いを確
認した。各試料のhCG濃度は、それぞれ0(IU/
L)、30(IU/L)、100(IU/L)、300
(IU/L)、1000(IU/L)、3000(IU
/L)および10000(IU/L)とした。その結
果、100(IU/L)以上のhCG濃度を有する試料
を用いた場合は発色を確認することができた。
【0046】また、通気性部材5の長さを変化させるこ
とにより、試料がガラス製毛細管1の内部を上昇して静
止するまでの時間、すなわち移動速度を変化させること
ができ、各濃度に対する発色度合いを調整することがで
きた。以上、説明したように、本実施例に係る特異結合
分析デバイスによれば、ガラス製毛細管1の開口部4の
反対側の通気抵抗を通気性部材で制御することで、試料
が検出部3を通過する速度を抑制することができ、特異
結合量を制御することができた。これにより、信号強度
も制御できるため、分析における感度や濃度範囲を自由
に設定することができた。
【0047】《実施例3》本実施例においては、実施例
2のブロッキング剤を牛血清アルブミンに換えた。実施
例2と全く同様な実験を行ったところ、試料は毛細管現
象により、約120秒間で4mm移動して静止した。そ
して、300(IU/L)以上のhCG濃度を有する試
料を用いた場合は発色を確認することができた。また、
各種界面活性剤で、ガラス製毛細管1の内壁を処理した
ところ、移動量および移動速度を変化させることがで
き、濃度に対する発色度合いを制御することができた。
【0048】以上、説明したように、本実施例に係る特
異結合分析デバイスによると、ガラス製毛細管1の内壁
の親水性を制御することで、試料が検出部3を通過する
速度を抑制することができ、特異結合量を制御すること
ができた。これにより信号強度も制御できるため、分析
における感度や濃度範囲を自由に設定することができ
た。
【0049】《実施例4》本実施例においては、Z1の
寸法を3mmにした他は、実施例2と同様の特異結合分
析デバイスを用い、同様の操作を行った。試料は毛細管
現象により、実施例2と同様に約120秒間で5mm移
動して静止した。しかし、検出部3を通過する試料量お
よび通過速度が異なるため、濃度に対して実施例2とは
異なる発色特性を示した。
【0050】以上、説明したように、本実施例に係る特
異結合分析デバイスによると、検出部3の開口部4との
距離Z1を制御することで、試料が検出部3を通過する
速度および通過量を制御することができ、特異結合量を
制御することができた。これにより信号強度も制御でき
るため、分析における感度や濃度範囲を自由に設定する
ことができた。
【0051】《実施例5》本実施例においては、図5お
よび6に示す本発明に係る特異結合分析デバイスを用
い、分析対象物として尿中のヒト絨毛性性線刺激ホルモ
ン(hCG)を分析した。第1の特異結合物質および第
2の特異結合物質としては、hCGとのサンドイッチ反
応に参加し得る抗hCGモノクローナル抗体を用い、標
識材としては金コロイドを用いた。また、検出部21を
作成した後、基板16、透明性基板20の内壁を、スキ
ムミルクの水分散液を塗布乾燥すことによってブロッキ
ングした。
【0052】まず、尿と金コロイドで標識された抗hC
Gモノクローナル抗体との混合溶液を調製し、この混合
溶液を試料とした。この状態の試料中では、分析対象物
であるhCGとが金コロイドで標識された抗hCGモノ
クローナル抗体と結合していた。この試料を、前記特異
結合分析デバイスの長さ方向(Z方向)が水平方向に対
して実質的に垂直になるように配置し、試料点着部22
である開口部に点着した。点着後、試料は毛細管現象に
より上昇し検出部21を通過した。そして、約2分経過
後には、液面の最上部が通気性部材19に到達すること
なく、停止した。
【0053】検出部21において、点着された試料中の
分析対象物は、第2の特異結合物質と特異結合した。こ
れにより、分析対象物は、第2の特異結合物質を介して
検出部3に固定された。すなわち、金コロイドで標識さ
れた第1の特異結合物質である抗hCGモノクローナル
抗体は、分析対象物hCGを介して検出部21に固定化
された第2の特異結合物質である抗hCGモノクローナ
ル抗体と結合した。これにより検出部21は、発色し
た。分析対象物hCGの濃度を変化させると、濃度に応
じて、発色した。また、通気性部材19の密度を変化さ
せると、発色特性を制御できることが確認できた。
【0054】以上、説明したように、本実施の形態によ
る特異結合分析デバイスによると、空間形成部における
試料点着部22の反対側の通気抵抗を制御することで、
試料が検出部21を通過する速度を抑制することがで
き、発色特性を制御することができた。特に、本実施例
においては、平板を重ね合わせて検出部21を作成する
ことができるので、特異結合分析デバイスの製造が容易
であった。
【0055】《実施例6》本実施例においては、検出部
21を平板16上に直接設置するのではなく、まずガラ
ス繊維などを平板16上に固定し、さらに第2の特異結
合物質であるhCGとのサンドイッチ反応に参加し得る
抗hCGモノクローナル抗体を前記ガラス繊維に固定化
することによって、検出部21を形成した他は、実施例
5と同様の操作を行った。本実施例によれば、実施例5
よりも、多量の第2の特異結合物質であるhCGとのサ
ンドイッチ反応に参加し得る抗hCGモノクローナル抗
体を検出部21に固定化することができ、発色度合いを
大きくすることができた。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の特異結合分析方
法およびこれに用いるデバイスによれば、試料が検出部
を通過する量および速度を抑制することができ、特異結
合量を制御して分析における感度や濃度範囲を自由に設
定することができる。すなわち、本発明は実用上極めて
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る特異結合分析デバ
イスの構成を示す概略断面図である。
【図2】図1に示す特異結合分析デバイスをZ方向から
見た図である。
【図3】本発明の別の実施の形態に係る特異結合分析デ
バイスの構成を示す概略断面図である。
【図4】図3に示す特異結合分析デバイスをZ方向から
見た図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る特異結合分析デ
バイスの構成を示す分解斜視図である。
【図6】図5に示す特異結合分析デバイスの組立後の一
部透過斜視図である。
【符号の説明】
1 ガラス製毛細管1 2 ガラス製毛細管2 3 検出部 4 開口部 5 通気性部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析対象物を含んだ試料を点着する試料
    点着部と、前記試料点着部と連結された毛細管現象を呈
    する空間形成部と、前記空間形成部内において特異結合
    反応に由来して得られた信号を検出し得る検出部とを具
    備し、前記点着された前記試料が、毛細管現象により前
    記空間形成部内の前記検出部に移動して特異結合反応が
    発生し、当該特異結合反応に由来した信号を検出するこ
    とで前記分析対象物を定性または定量する特異結合分析
    デバイスを用い、 さらに前記試料が前記検出部を通過する速度を抑制する
    ことにより、同一試料に対する前記信号の強度が実質的
    に一定になるように、前記特異結合反応が発生している
    時間を制御することを特徴とする特異結合分析方法。
  2. 【請求項2】 前記空間形成部の外部雰囲気に通じる部
    分の断面積および距離を制御することにより、前記試料
    が前記検出部を通過する速度を抑制し、前記特異結合反
    応が発生している時間を制御することを特徴とする請求
    項1記載の特異結合分析方法。
  3. 【請求項3】 前記空間形成部の外部雰囲気に通じる部
    分に通気性部材を配置することにより、前記試料が前記
    検出部を通過する速度を抑制し、前記特異結合反応が発
    生している時間を制御することを特徴とする請求項1記
    載の特異結合分析方法。
  4. 【請求項4】 前記空間形成部と前記試料との接触角を
    制御することにより、前記試料が前記検出部を通過する
    速度を抑制し、前記特異結合反応が発生している時間を
    制御することを特徴とする請求項1記載の特異結合分析
    方法。
  5. 【請求項5】 前記空間形成部の前記試料との接触面に
    親水処理または撥水処理を施して前記接触面の親水性を
    制御することにより、前記試料が前記検出部を通過する
    速度を抑制し、前記特異結合反応が発生している時間を
    制御することを特徴とする請求項4記載の特異結合分析
    方法。
  6. 【請求項6】 前記試料点着部から前記検出部までの距
    離を制御することにより、前記試料が前記検出部を通過
    する速度を抑制し、前記特異結合反応が発生している時
    間を制御することを特徴とする請求項1記載の特異結合
    分析方法。
  7. 【請求項7】 前記分析対象物と特異的に結合しかつ検
    出可能な標識材により標識された第1の特異結合物質
    と、前記分析対象物を結合させる工程A、前記分析対象
    物と特異的に結合しかつ前記検出部に実質的に固定化さ
    れた第2の特異結合物質と、前記分析対象物を結合させ
    る工程B、前記検出部で発生し前記標識材に由来して得
    られた信号の強度を計測する工程C、および前記工程C
    において計測された信号の強度に基づいて、前記試料中
    の分析対象物を定性または定量する工程Dを有すること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の特異結合
    分析方法。
  8. 【請求項8】 前記工程Cにおいて、前記第1の特異結
    合物質と前記第2の特異結合物質とを前記分析対象物を
    介して結合させることを特徴とする請求項7記載の特異
    結合分析方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の特異結合物質を、前記試料点
    着部と前記検出部との間における前記空間形成部の前記
    試料との接触面上に保持し、前記試料が点着され湿潤状
    態になることによって、前記第1の特異結合物質を前記
    接触面で可動化させて前記検出部へ移動させることを特
    徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の特異結合分析
    方法。
  10. 【請求項10】 分析対象物を含んだ試料を点着する試
    料点着部と、前記試料点着部と連結された毛細管現象を
    呈する空間形成部と、前記空間形成部内において特異結
    合反応に由来して得られた信号を検出し得る検出部とを
    具備し、前記点着された前記試料が、毛細管現象により
    前記空間形成部内の前記検出部に移動して特異結合反応
    が発生し、当該特異結合反応に由来した信号を検出する
    ことで前記分析対象物を定性または定量する特異結合分
    析デバイスであって、 さらに前記試料が前記検出部を通過する速度を抑制する
    通気抵抗制御手段を具備することを特徴とする特異結合
    分析デバイス。
  11. 【請求項11】 前記通気抵抗制御手段が、前記空間形
    成部の外部雰囲気と通じる部分に配置された通気抵抗で
    あることを特徴とする請求項10記載の特異結合分析デ
    バイス。
  12. 【請求項12】 前記通気抵抗が、通気性部材であるこ
    とを特徴とする請求項11記載の特異結合分析デバイ
    ス。
  13. 【請求項13】 前記空間形成部が二枚の平板と前記平
    板の間隔を規定するスペーサとで構成され、前記検出部
    が前記平板上に設けられ、前記特異結合反応に由来した
    信号を前記平板を介して検出することを特徴とする請求
    項10記載の特異結合分析デバイス。
  14. 【請求項14】 前記検出部が、表面積の大きいマトリ
    クス担体を前記平板上に固定化し、特異結合物質を前記
    マトリクス担体に固定化することにより設けられている
    ことを特徴とする請求項13記載の特異結合分析デバイ
    ス。
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WO2010082273A1 (ja) * 2009-01-15 2010-07-22 株式会社日立製作所 中空ニードル及びその製造方法
JP2014041061A (ja) * 2012-08-22 2014-03-06 Morinaga & Co Ltd イムノクロマトグラフィー用デバイス

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