JP2003194784A - ポリアミド樹脂成形体の欠陥検査方法及びその検査装置 - Google Patents

ポリアミド樹脂成形体の欠陥検査方法及びその検査装置

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JP2003194784A JP2001397562A JP2001397562A JP2003194784A JP 2003194784 A JP2003194784 A JP 2003194784A JP 2001397562 A JP2001397562 A JP 2001397562A JP 2001397562 A JP2001397562 A JP 2001397562A JP 2003194784 A JP2003194784 A JP 2003194784A
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    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒状の金型に樹脂液を注型し重合成形したポ
リアミド樹脂成形体は、この樹脂部に介在するピンホー
ルやクラック等の内部欠陥の検査で探触子を握って外周
面をなぞって触診する手間と作業バラツキの無い、処理
性能の高い自動探傷出来る安価な自動化工法を提供する
ことにある。 【解決手段】筒状金型で重合成形したポリアミド樹脂成
形体の内部欠陥を超音波探傷器を用いて探査するにあた
り、水没出来る水槽と、水槽に水没出来る載置手段と、
昇降手段と、回転する前記樹脂成形体の外周面上に跨っ
た超音波探触子の近接設置部等を備えた走査手段と、探
傷終了後に前記昇降手段を第2位置に上昇させて前記樹
脂成形体を引き上げマーキングを施こすマーキング手段
とを設けて構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はポリアミド樹脂成
形体に介在するピンホールやクラック等の内部欠陥を非
破壊検査する欠陥検査方法及びその装置に係わり、詳し
くは超音波探傷器を用いて欠陥部を探査してその樹脂成
形体の外周面に欠陥の有無をマークで可視化する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアミド樹脂成形体を検査台上
に設けた受けロール上に横に載置して、ぬれ雑巾で外周
面を濡らしておいて、片手で回しながらもう一方の手に
ポータブルタイプの探傷ヘッドを持って、表面上を接触
させて横移動させながら探傷画面を注視して、異常波を
捉えては赤鉛筆に持ち代えてその異常箇所に線引きする
マークを施していた。この様に、全て人手で検査を行っ
ていた。
【0003】この従来の超音波探傷技術に関するものと
して、例えば特開平10−282068号公報がある。
これによればローラー型探触子を備えた超音波探傷器を
用いて、被覆厚みが10ミリ以下の薄肉からなる樹脂被
覆金属体の欠陥検査をする事を特徴とするもので、被検
査体の形状や材質を異にし、加えて製造形態も使途も異
なるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリアミド樹
脂成形体は、筒状の金型に樹脂液を注型し重合成形した
無垢の樹脂棒或いは金型の中心部に棒状の芯金を置き樹
脂液を注型し重合成形した芯金の入った樹脂棒で形成さ
れており、この樹脂部に介在するピンホールやクラック
等の内部欠陥不良を防止することにある。
【0005】また、前述のように人手で回しながら探触
子で外周面をなぞって触診し、画面上の異常波を捉え
て、赤鉛筆を取ってその位置にマークし、これを繰り返
して全表面を探査するのに相当の手間を要しており且つ
人手故にマーク表記の位置ズレや欠陥の見落とし等の作
業バラツキやポカミス発生の問題があった。
【0006】しかして、このような問題点を改善した信
頼性が高く、処理速度が速くて安価な自動機械化が求め
られるところであった。本発明はこんな人手による非破
壊検査工程から、人手を廃して処理速度が速く処理精度
の高い検査の機械化を行うポリアミド樹脂成形体の内部
欠陥を自動探傷出来る技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する請求
項1記載のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査方法の発明
では、筒状金型で重合成形したポリアミド樹脂成形体の
内部欠陥を超音波探傷法を用いて欠点の有無を検査する
に当たり、前記ポリアミド樹脂成形体を水没させて定速
回転させながら、水中でその外表面に超音波探触子を近
接させて超音波を入射し、前記樹脂成形体の一端から他
端へ軸線方向に定速送りして全外表面を走査し,前記樹
脂成形体内部に介在する内部欠陥部からの超音波反射波
を検出し、その欠陥箇所の外表面にマーキングを施して
内部の見えない欠陥の有無を可視化することを特徴とし
ている。
【0008】とりわけ、ポリアミド樹脂成形体の内部欠
陥を外部より探査し欠点箇所を検査して、その欠陥箇所
に消えないマーキングを施して一目で判る可視化への対
応がを可能になる。
【0009】請求項2記載のポリアミド樹脂成形体の欠
陥検査方法では、請求項1の構成において、前記マーキ
ングが前記ポリアミド樹脂成形体の外周面に溝を刻んで
その溝部に着色を施したものである。これによれば、樹
脂成形体の外周面に溝を刻んで傷を付けることでマーク
が消えてしまうトラブルが無くなり、更にその溝に着色
を施こすから視認性を高める事が出来た。
【0010】請求項3記載のポリアミド樹脂成形体の欠
陥検査装置は、筒状金型で重合成形したポリアミド樹脂
成形体の内部欠陥を超音波探傷器を用いて探査するにあ
たり、前記ポリアミド樹脂成形体を水没出来る水槽と、
横置きし回転する上記樹脂成形体の下面側に外接して下
から受ける並行な2軸から成る駆動自在な複数の回転ロ
ールと少なくとも一端面に上記樹脂成形体の回転による
軸線方向の横ズレを抑える着座手段を備えて前記水槽に
水没出来る載置手段と、前記ポリアミド樹脂成形体を水
没させる第1位置と、水槽上で出入れの容易な第2位置
とを変更自在とする昇降手段と、回転する前記樹脂成形
体の外周面上に跨った超音波探触子の近接設置部と前記
樹脂成形体の外径に応じて上下自在な高さ変更部と外径
バラツキを吸収する高さ微調整部と前記樹脂成形体の軸
方向に送り自在の横送り部とを備えた走査手段と、探傷
終了後に前記昇降手段を第2位置に上昇させて前記樹脂
成形体を引き上げマーキングを施こすマーキング手段
と、を設けたことを特徴としたものである。
【0011】この検査装置の構成によって、ポリアミド
樹脂成形体の内部欠陥の超音波探傷器を好適に活用でき
て、成形体の径サイズに応じて探触子の設置高さを合わ
せてやれば、バラツキは吸収して探触子を微調整するこ
とも無く自動で機械走査が実現出来た。
【0012】請求項4に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、請求項3の構成において、前記載置
手段が平行な横置き2軸を一体で傾斜させてその2軸間
に前記樹脂成形体を跨がせて載置し軸線の芯出しを行
い、更にその傾斜した軸線の下端側に回転自在な着座部
を備えて長さ方向の位置決めを行うものである。これに
よれば、載置手段上へのポリアミド樹脂成形体の搬入時
に細かな位置決めが不要で、横方向の位置出しは自動的
に出来て、かつセンサで位置だし作動を監視できる。
【0013】請求項5に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、請求項3の構成において、前記マー
キング手段が前記超音波探触子の横送り部と共用化して
設けてある。これによれば、横送り機構が重複せず簡素
化できる。
【0014】請求項6に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、請求項3又は5の構成において、前
記マーキング手段が溝を付けるカッタとその溝の内面に
着色するインクジェットから成っている。これによれば
樹脂成形体の表面に溝がつくから消えることが無い。併
せて溝を着色するから溝内のインクは剥がれ難くい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査方法及びその欠陥検査装置の実施形態につい
て、図1〜図8を参照して説明する。先ず欠陥検査装置
についてその基本構成から詳述する。図1〜3には本発
明に係わる欠陥検査装置の正面、上面、側面図を示して
いる。
【0016】先ずパルス反射法で全没水浸して垂直探傷
を行う超音波探傷器を使って、ポリアミド樹脂成形体F
(以降、単に成形体と呼ぶ)の載置手段4と、水没させ
る水槽3と、水槽に出し入れする昇降手段5と、超音波
探触子6の設置高さ変更調整部や横送り部を備えた走査
手段と、欠陥をマークして可視化するマーキング手段7
とから構成するものである。
【0017】超音波探傷器は、図4にその構成を示す
が、探触子6と超音波探傷器本体101と表示器102
からなり、探触子6は成形体Fの表面に所定の水距離を
もって近接させて、超音波探傷器本体101は送受信機
能を持ったパルサレシーバと欠陥を判定するデータプロ
セッサと探傷波形を監視出来るオッシロスコープから構
成された公知技術である。
【0018】次に本発明に係わる載置手段4は、成形体
Fを横置きして全周走査出来る様に所定速で回転し、横
ズレ無く成形体Fを着座させて水槽に水没出来る様にし
てあり、水槽3は探触子6と成形体Fを前記回転載置手
段4と伴に水没させ超音波探査を有効にし、水中の異物
除去が出来る。昇降手段5は水槽に出し入れする機構で
ある。
【0019】ついで走査手段8は、水槽3に水没させて
載置手段4で回転する成形体Fの外周面上部に、ローラ
ガイドを備えて局面に跨がせてその本体上に超音波探触
子6a、6bを成形体表面に近接させる保持車42とそ
の外径高さに変更設置する高さ変更部9と外周径のバラ
ツキや回転振れの多少を吸収出来る高さ微調整部10と
を備えて水距離分を離して近接させるローラガイドを備
えた近接設置部103を押し付けて他端へ移動させる横
送り部11から構成されて、そのローラガイド部に着装
した超音波探触子6で回転する成形体Fの表面上を軸線
に平行に走査する。
【0020】続いてマーキング手段7は、前記走査手段
8を用いてカッタ81とインクジェット51を機能させ
て、成形体F上を横送りして超音波探傷器本体101に
保持した欠陥データを再生しながら、欠陥位置に対応し
た成形体Fの外周面上に一周したリング状のマークを付
けるものである。
【0021】引き続いて、以下上述した個別要部につい
て、図面を用いて詳述する。先ず本発明の載置手段4に
ついては、図3の側面断面図に示す様に、背板20と一
体となったワーク受台19、2列の回転ローラ軸14、
軸芯着座部12、2軸回転駆動部13とから構成されて
いる。
【0022】先ずワーク受台19は、垂直な壁面として
設けた背板20とこれに直角にして棚状の底面として作
製してある。図2の上面図に示すように、平行な回転2
軸14を軸受ブラケット21a,21b,21cに挿通
して回転可能に軸支し、軸上には部分的に筒状の回転ロ
ール15が嵌挿され、長手の成形体Fの要所要所に外接
して支持している。
【0023】図2中で、平行な回転2軸14の左端部に
は、2軸回転駆動部13が配してあり、タイミングプー
リ22が嵌着されて2軸間にタイミングベルトが張架し
てあり連動回転できる。更にその中の一軸はさらに軸端
が張り出してタイミングプーリ22が更に嵌着してあ
り、水没しない様に上方に配設した駆動モータ23にタ
イミングベルトで連結されている(図1参照)。
【0024】次に図2の上面図のように、前述の平行な
2軸上に載置した成形体Fの右端面の軸心で芯押しする
軸芯着座部12が平行な2軸の中間軸線上に設けてあ
る。その詳細を図6に示す様に、横置きで右方に傾斜し
て載置された成形体Fは下受けされた回転ロール15上
を滑ってその右端面を軸高さを合致させた芯押しロッド
18により制止されて軸方向の位置決めがされる。
【0025】この制止時に、成形体Fが確かに載置され
て右端に位置決めされたことを検出できるように軸芯着
座部12にはセンサ93が設けてあり、滑ってきた成形
体Fの滑り押し力で押された芯押しロッド18は内蔵す
るスプリング55が負けて回転軸に嵌着したストップピ
ン56により芯押しロッド18の溝端57で制止される
この動きで芯押しロッド18に止着したフランジカラ9
2が非接触のセンサ93を作動させて検出できる。
【0026】次に水槽3については、図1に正面断面、
図2に上面、図3に側面断面を示している。図1に示す
ように水面高さを決定する堰板25で2つに区画してあ
り、その上辺高さ以上に成ると溢れて図中左側の区画底
部にこぼれて、図示しない貯水タンクに給水出口27か
ら戻り配管してある。成形体Fを水没させてオーバフロ
ーしたタンク内の水はこの配管を経て貯水タンクに戻さ
れる。その際にストレーナで濾過して異物を除去してあ
る。他の区画は、成形体Fの水没槽であり槽内の水を底
部の給水入口26から補給し、排水口28を水抜きとし
て設けてある。
【0027】次いで昇降手段5については、図3の側面
断面と図2上面図に示すように、背板20をシリンダ3
3を伸張させて上昇させ、成形体Fが水槽の上方に位置
する第2位置P2とし、シリンダ33を縮小させて背板
20を下降させることで成形体Fを水没させる第1位置
P1と出来る。この昇降作動を摺動支持するリニアレー
ル34が架構2の鉛直面に止着してあり、リニア軸受3
5が背板の背面の鉛直面に止着した取付ブラケット36
の鉛直面上に着装されて、接続ブラケット32の上下力
でスムースに作動できる。
【0028】続いて走査手段8については、超音波探触
子6の保持車42、高さ変更部9、高さ微調整部10、
横送り部11から構成してあり、図5にその詳細正面、
また図4には側面を示している。ここで超音波探触子6
は、成形体Fの表面に外接する2個のガイドローラ41
を備えた保持車42のローラ間に成形体Fの表面から浮
かせて着装してある(図4参照)。
【0029】先ず超音波探触子6の保持車42について
は、図4に側面、図5に正面を示してあり、断面が逆L
形状で下端には2個のガイドローラ41を設けて成形体
Fの外周円と外接して跨る格好で成形体の軸芯に向けて
ある。また、ここでは、超音波探触子6は2台6a,6
bで構成(図5参照)してあり、中心部に芯金が入った
ポリアミド樹脂成形体Fの樹脂層の内部欠陥探傷におい
て、その表面から芯金面までの深さで表面から中間部と
中間部から芯金面との探傷に分割探査する様に使い分け
ている。
【0030】次に探触子の高さ変更部9は、成形体Fの
直径サイズの変更に応じて成形体Fの表面に外接する保
持車42の高さをそのサイズに対応させて合致させる機
構であり、図5に示してある。これは保持車42等が装
着してあるスライド板62を成形体Fから接離出来るよ
うに、ベース板58上に2本のガイドロッド59を設け
て、スライド板62の背面にこのロッド59に挿通され
たガイドブッシングを取付けてスムースに上下動可能に
支持してある。
【0031】更に2本のガイドロッド59の中間にボー
ルスクリュウ65の螺子軸を配して前述のスライド板6
2の背面に設けたスクリュウナットに螺子噛合せして、
螺子軸の上端に装着した回転ハンドル66を正逆転させ
て前述のスライド板62を上下にスライド作動させる。
更に上下させた位置のズレを防ぐ為にシャフトロック用
の割カラ63がスライド板62に設けてあり、ロックハ
ンドル64を回して締め込んでガイドロッド59を掴ん
で固定出来るようにしてある。
【0032】続いて探触子の高さ微調整部10は、上述
の高さ変更後の走査中の上下動のふらつきに対して、そ
れに追従して探触子6の近接高さを確保するように高さ
のバラツキを常時吸収するように構成してあり、図4、
図5に示すように、前述のスライド板62上に着装され
たシリンダ52のロッド端に連結ブラケット49を止着
してその下面46から更に下方に設けた保持車42との
間にコイルスプリング44を介在させて伸縮自在に構成
してある。
【0033】これは保持車42上面に2本のガイドシャ
フト45を設けて連結ブラケット49の下面46を挿通
してその間のシャフト45にコイルスプリング44を外
挿してそのシャフト先端は固定フランジ48で閉じてあ
り、スプリングが伸張するとこの固定フランジ48の下
面が連結ブラケット49の下面46の挿通部に嵌めてあ
るスプリングガイド座47の上面と接して緊張支持し、
スプリングが圧縮されると前述の固定フランジ48の下
面とスプリングガイド座47の上面との隙間が開いてコ
イルスプリング44の圧縮を吸収できる。これにより常
時、保持車42を上下自在に高さ微調整が出来て上下動
の変動に追従出来る。
【0034】続いて横送り部11は、図5に示す超音波
探触子6とマーキング手段7と高さ変更部9と高さ微調
整部10を着装したベース板58を、一括横送りする機
構であり、図1にその正面、図2にその上面、図3にそ
の側面を図示している。横行スライド用のリニア軸受7
7とリニアレール78と、横行用ベルト72,プーリ7
3と駆動用のパルスモータ74とベース板58に横行用
ベルト72を接続する連結金具70とから構成してあ
る。
【0035】先ず図3に示す様に、ベース板58は背板
20の垂直面の水没しない上方位置に横送り用の水平方
向に2本のリニアレール78を止着してこのレール78
にリニア軸受77をベース板58に止着してありスムー
スに横移動が出来る。
【0036】このベース板58の上端面に連結金具70
を水平方向でに背面側へ延設してこれを横方向に押し引
きさせて駆動する構成である。図2の上面のように、背
板20の背面側の両端部に図2中で左方端部は駆動軸と
し、右方端は従動プーリを設けてこの間に横行ベルト7
2を掛架して、図1正面のようにそのベルトの上列と連
結金具70とを締結してこのベルトを一端から他端まで
回転走行させてこの間で正転逆転させることで横方向の
往復動が出来る。
【0037】この回転駆動は、図3に図示している様に
背板20の背面に取付ブラケット71を止着して駆動プ
ーリ84を軸支し、軸継ぎ手76を経てパルスモータ7
4に直結してあり、これによって、駆動プーリ84が回
転される。
【0038】続いて、マーキング手段7は、探傷結果に
基づいて欠点箇所をエアーブロー38してカッタ81と
インクジェット51を機能させて、成形体F上を横送り
して超音波探傷器本体101に保持した欠陥データを再
生しながら、欠陥位置に対応した成形体Fの外周面上に
リング状のマークを付けるものであり、カッタ81、ホ
ルダカラー82、カッタアーム83、接離シリンダ52
c、エアーブロー38、インクジェット39から構成さ
れて、図5にその正面を、またエアーブロー38、イン
クジェット39は図8に図示してある。後述するが、こ
のこのマーキングでは、成形体Fを第2位置P2に上昇
させて行う様に構成されている。
【0039】水没させて超音波探触子6で探傷し、欠陥
を捉えて不良判定し不良部位を長さ方向と対応させて記
録保持して、ここでは一往復の横送りで探傷後、タンク
上方に上昇させて引き上げ、探触子6に代えてカッタを
機能させて、再度一往復の横送り中に先の欠陥記録を再
生して、対応する不良位置にカッタ81を押し付けて溝
を付けた上で、インクジェット39で溝内面にインクを
吹き付けて着色する。
【0040】先ず図5を用いて、探触子6a、6b及び
カッタ81とエアーブロー38とインクジェット39を
備えたマーキング手段7をベース板58上に装着して横
送りを好適に共用化した機構について説明する。横送り
自在に構成したベース板58上で上下方向に高さが変更
できる高さ変更部9を備えたスライド板62上に、探触
子6a,6bとマーキング手段7が着装してある。
【0041】探触子6a,6bは高さ微調整部10を介
在させて作用位置と待機位置を伸縮によって切り替える
シリンダ52a,52bと一体化し、その上部にあるシ
リンダ52a,52bをスライド板62上に取付けブラ
ケット53a,53bを設けて止着着装してある。
【0042】次にマーキング手段7は、同様に作用位置
と待機位置を伸縮によって切り替えるシリンダ52cを
スライド板62上に取付けブラケット53cを介して着
装し、そのシリンダロッド下方にカッタアーム83を設
けて、図8に示す様にシリンダ52cの伸張とその力に
よって丸刃状のカッタ81を回転する成形体F上に所定
タイマ時間で押し付けて溝をつける。
【0043】丸刃のカッタ81は両面からホルダカラー
82で挟み込んで支持しカッタ軸がカッタアーム83に
回転軸支されている。シリンダ52cの伸縮で刃先が、
回転中の成形体Fの表面に押し付けられてその外周を一
周させてリング状の傷を刻んで、マーキングする。
【0044】同時に、カッタアーム83に着装したエア
ーブローガン38、インクジェットガン39を機能させ
て溝近辺に残留する水を吹き払い、耐水性のインクを溝
上に塗布して着色する。これらの動作順はカッタアーム
83の下降開始から所定時間で溝付けとエアーブロー
し、その時間後インクジェットガン39で所定時間の黒
色インク塗布を行いリング状のマークを行っている。
【0045】次に、上述のポリアミド樹脂成形体の内部
欠陥を外部より探査する超音波検査装置を用いて検査処
理する超音波検査方法について、図7の作動ブロック図
を用いて説明する。1)先ずSTARTでは、載置手段
4は水槽3上方のP2位置、超音波探触子6a、6bと
マーキング手段7はシリンダが52cが収縮して上方位
置となり左端待機位置にあり、水槽3には水が満たして
循環させている。
【0046】2)ここで(成形体の載置)S1を行う。
先ず載置しようとする成形体Fの外径に基づいて、軸芯
着座部12をゲージの所定目印にセットする。続いて棒
状の成形体Fを横にして欠陥検査装置1の載置手段4の
2軸の回転ロール15上に跨がせて、概ね成形体Fの右
端面が軸芯着座部12の芯押しロッド18に接する様に
載置する(図1のP1位置をタンク上方のP2位置とし
て参照)。
【0047】3)以下、(受け台下降)S2の起動とと
もに(マーキング)S9の完了まで自動で工程を進めて
いる。受け台19の下降に伴って成形体Fを載せて載置
手段4が水没してP1位置に成る。この水没に伴い、排
水されて堰板25を溢れた水が給水出口27から水槽下
に設けた図示しない貯水タンクに回収され、ゴミを濾過
して給水出口26から水槽3に給水循環してある。
【0048】4)続いて、(成形体回転)S3が始まり
水没して傾斜した成形体Fは、その自重で横滑りを始め
る。丁度その横滑りを軸芯着座部12の先端である芯押
しロッド18が受ける。押された芯押しロッド18は内
臓したスプリング55が押されて突き当たり状態でセン
サー93が検知し、(着座センサ:ON/OFF?)S
4はONの場合に次工程に歩進しONに成らないと(成
形体回転)S3を継続する。
【0049】5)次いで(探触子横行・探傷)S5の工
程に入る。着座センサ93が成形体Fの位置決めを確認
して、探傷準備が整ったので、探傷を実行する。先ず探
触子6aは待機位置から成形体Fの左端位置に横送りさ
れ停止する。まず超音波探触子6aが水没して回転中
の、成形体F上に下降して2個のガイドローラ41を表
面に跨がせて保持車42を定置してその保持車42に着
装してある超音波探触子6aが予め求められた近接位置
にセットされる。
【0050】続いて探傷準備が整ったので、予め求めら
れた所定の速度で、他端の所定位置まで横移動し全外表
面を走査して停止する。この間、横方向位置に対応させ
て欠陥位置が保持されている。次いで、戻り工程では超
音波探触子6aをシリンダ52aで縮めて代わって超音
波探触子6bをシリンダ52bを伸張し超音波探触子6
bを近接セットする。探触子6a,6bの横方向位置が
異なるから横位置を再設定して横方向に探傷しながら引
き返して、元の位置に戻り、超音波探触子6bを上昇さ
せる。この時、(探傷:完了/未了?)S6では、走査
距離とこの間の制御異常の有無により完了未了の判定を
して、完了時は次に歩進する。
【0051】6)ついで(成形体上昇)S7に入る。こ
こでは(受け台下降)S2の逆動作を行うもので、下降
している受け台19の上昇によってP2位置に戻る。上
述の欠陥検査結果、(欠陥:有無?)S8において有の
場合は、次(マーキング)S9へ進む、また無の場合は
(成形体搬出)S10に進む。但し欠陥検査で、欠陥箇
所数が予め設定した数量より多い場合には、マーキング
をスキップして取り除く処置がしてある。
【0052】7)続いて(マーキング)S9である。こ
こでは、前述の超音波探触子6a、6bに代えてカッタ
81を機能させて、前述の超音波探触子6a、6bが欠
陥を検出した位置の外周にマーキングをするもので。横
方向では、超音波探触子6a,6bとカッタ81とで取
付横位置が異なるから、その差分をデータ中で補正して
探触子6とカッタを同位置としてある。軸方向の欠陥位
置に停止し、マーキング用のカッタ81を押し付けタイ
マ時間の間、押し付けて溝付けてマーキングする。
【0053】8)次いで(成形体の搬出)S10では、
超音波探触子6a、6bとマーキング手段7は何れもシ
リンダ52が収縮して上方位置に収納状態にあって、先
ずこれらを左端の待機位置に戻す。これにより上方が開
放され載置手段4上で多少傾斜して横になった丸棒を、
素手又は軽便な吊り具で取り出しできるものである。
【0054】尚、本発明のポリアミド樹脂成形体の方法
及びその欠陥検査装置では、図1〜図8に示すものに限
定されず、例えば次の様な形態に変更実施して良い。 1)超音波探触子の近接設置部に係わり、前記樹脂成形
体の外径に応じて上下自在な高さ変更部について、人手
による変更機構を例示しているが多種少量への対応時
は、成形体の外径を指図データで与えて自動的に高さが
変更できる機構を用いる事が出来る。
【0055】
【発明の効果】請求項1に記載のポリアミド樹脂成形体
の欠陥検査方法では、成形体の断面内部にある欠陥の存
在を、破壊することなく欠陥箇所に施したマーキングに
よって可視化した事で、欠陥不良の流出を防止できる。
【0056】請求項2に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査方法では、マーキングが消えることなく、また
見えやすく着色してあるから、人手による欠陥の見落と
しが防止できて、欠陥の流出が防げた。
【0057】請求項3に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、人手によらず自動で機械走査が出来
るから、人に頼る検査に比して、検査バラツキや探査の
信頼性が格段に向上し、マーキングも確実に早く実施で
きるようになった。
【0058】請求項4に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、ポリアミド樹脂成形体の搬入に位置
決めに厄介な手間も要らず、センサで監視できるから、
横方向の走査で位置精度が向上しマーキング精度が遥か
に良くなった。
【0059】請求項5に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、横送り機構が重複せず簡素化できる
から、装置のコンパクト化と安価に作製が出来た。
【0060】請求項6に記載のポリアミド樹脂成形体の
欠陥検査装置では、樹脂成形体表面のリング状のマーキ
ングが剥がれ難く且つ着色してあるから欠陥の有無また
場所が一目瞭然になり欠陥の見落とし流失が無い。
【0061】以上の様に本願の請求項1〜6記載のポリ
アミド樹脂成形体の欠陥検査方法及びその検査装置に係
わる発明ではその機能を発揮する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査装置
の正面図である。
【図2】図1の上面図である。
【図3】図1の側面図であり、図2の一部分をA―A方
向から見た矢視断面図である。
【図4】探傷中の探触子の近接設置を説明する状態図で
ある。
【図5】マーキング手段と超音波探触子をスライド板上
に集約した説明図である。
【図6】軸芯着座部の詳細図であり、図1の一部分のB
部矢視詳細図である。
【図7】本発明のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査方法
の1サイクル工程流れ図である。
【図8】本発明に係わるマーキング状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
F ポリアミド樹脂成形体 P1 第1位置 P2 第2位置 1 ポリアミド樹脂成形体の欠陥検査装置 4 載置手段 5 昇降手段 7 マーキング手段 8 走査手段 9 高さ変更部 10 高さ微調整部 11 横送り部 15 回転ロール 17 回転軸 20 背板 25 堰板 38 エアーブローガン 39 インクジェットガン 42 保持車 58 ベース板 62 スライド板 81 カッタ 93 センサ 101 超音波探傷器本体 103 近接設置部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状金型で重合成形したポリアミド樹脂
    成形体の内部欠陥を超音波探傷法を用いて欠点の有無を
    検査するに当たり、 前記ポリアミド樹脂成形体を水没させて定速回転させな
    がら、水中でその外表面に超音波探触子を近接させて超
    音波を入射し、前記樹脂成形体の一端から他端へ軸線方
    向に定速送りして全外表面を走査し,前記樹脂成形体内
    部に介在する内部欠陥部からの超音波反射波を検出し、
    その欠陥箇所の外表面にマーキングを施して内部の見え
    ない欠陥の有無を可視化することを特徴とするポリアミ
    ド樹脂成形体の欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】 前記マーキングが、前記ポリアミド樹脂
    成形体の外周面に溝を刻んでその溝部に着色を施した請
    求項1に記載のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 筒状金型で重合成形したポリアミド樹脂
    成形体の内部欠陥を超音波探傷器を用いて探査するにあ
    たり、 前記ポリアミド樹脂成形体を水没出来る水槽と、横置き
    し回転する上記樹脂成形体の下面側に外接して下から受
    ける並行な2軸から成る駆動自在な複数の回転ロールと
    少なくとも一端面に上記樹脂成形体の回転による軸線方
    向の横ズレを抑える着座手段を備えて前記水槽に水没出
    来る載置手段と、前記ポリアミド樹脂成形体を水没させ
    る第1位置と、水槽上で出入れの容易な第2位置とを変
    更自在とする昇降手段と、回転する前記樹脂成形体の外
    周面上に跨った超音波探触子の近接設置部と前記樹脂成
    形体の外径に応じて上下自在な高さ変更部と外径バラツ
    キを吸収する高さ微調整部と前記樹脂成形体の軸方向に
    送り自在の横送り部とを備えた走査手段と、探傷終了後
    に前記昇降手段を第2位置に上昇させて前記樹脂成形体
    を引き上げマーキングを施こすマーキング手段とを設け
    たことを特徴としたポリアミド樹脂成形体の欠陥検査装
    置。
  4. 【請求項4】 前記載置手段が、平行な横置き2軸を一
    体で傾斜させてその2軸間に前記樹脂成形体を跨がせて
    載置し軸線の芯出しを行い、更にその傾斜した軸線の下
    端側に回転自在な着座部を備えて長さ方向の位置決めを
    行う請求項3に記載のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査
    装置。
  5. 【請求項5】 前記マーキング手段が、前記超音波探触
    子の横送り部と共用化して設けてある請求項3に記載の
    ポリアミド樹脂成形体の欠陥検査装置
  6. 【請求項6】 前記マーキング手段が、溝を付けるカッ
    タとその溝の内面に着色するインクジェットから成る請
    求項3又は5に記載のポリアミド樹脂成形体の欠陥検査
    装置
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