JP2003193283A - 電解めっき液及びその調製方法、半導体装置の製造方法ならびに放射性不純物の分析方法 - Google Patents

電解めっき液及びその調製方法、半導体装置の製造方法ならびに放射性不純物の分析方法

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JP2003193283A
JP2003193283A JP2001400425A JP2001400425A JP2003193283A JP 2003193283 A JP2003193283 A JP 2003193283A JP 2001400425 A JP2001400425 A JP 2001400425A JP 2001400425 A JP2001400425 A JP 2001400425A JP 2003193283 A JP2003193283 A JP 2003193283A
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electrolytic plating
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adsorbent
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Hiroyuki Fukuda
裕幸 福田
Takashi Nakanishi
中西  孝
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の製造に使用した時にメモリのソ
フトエラーの発生を引き起こさない電解めっき液を提供
すること。 【解決手段】 放射性不純物として含まれたα線放出核
種、その親核種等が吸着剤によって吸着、除去せしめら
れており、それらの核種の残存濃度が1mBq/ml未
満であるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はめっき液に関し、さ
らに詳しく述べると、特に半導体装置の製造において有
用な、放射性不純物の含有量をソフトエラーの低減に有
効なレベルまで低下させた高純度の電解めっき液に関す
る。本発明はまた、このような高純度の電解めっき液を
調製する方法、及び高純度の電解めっき液を使用した半
導体装置の製造方法にある。さらに、本発明は、電解め
っき液中に含まれる放射性不純物を定量的に分析し、管
理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、電解めっき液は、IC、L
SI等を含めた各種の半導体装置の製造プロセスのなか
で、配線、電極などの形成のために広く使用されてい
る。例えばプリント配線板の製造では、基板に形成され
たスルーホールに銅などの導体金属を電解めっきによっ
て充填してフィルド・ビアを形成したり、基板の表面に
銅などの導体金属を電解めっきによって厚膜で形成した
後、不要の部分をエッチングなどで選択的に除去するこ
とによって配線パターンを形成したりすることが、しば
しば行われている。
【0003】本発明者らは、このたび、半導体装置の製
造に用いられる銅めっき液、ニッケルめっき液等の電解
めっき液中に放射性不純物、特にα線放出核種、その親
核種等が取り込まれている場合、これらの不純物が極微
量でも存在していると、得られる半導体装置の特性に大
きな悪影響が出るということを見出した。
【0004】例えば、シリコン基板上に形成された絶縁
膜の上に銅の配線パターンを形成するような場合に、使
用する電解めっき液中に放射性核種である210Po
(T /2=138.4d)が不純物として含まれる
と、めっき処理中、この210Poがシリコン基板上に
吸着されたり、銅めっき膜中に含まれたりする。そし
て、半導体装置の一連の製造工程が完了した後、先にシ
リコン基板上や銅の配線パターン中に吸着されていた
210Poはα線を放出し、半導体メモリ等の電子デバ
イスのソフトエラー(「メモリーエラー」ともいう)を
引き起こす。下記の第1表は、めっき液中に210Po
が含まれた場合、そのPoがめっき膜中にいかなる量で
残存し得るかを実験的に確認した結果をまとめたもので
ある。
【0005】
【表1】
【0006】なお、上記の実験は、硫酸銅に硫酸を加え
て調製しためっき液に210Poを上記の量で添加した
後に実施した。めっき液の陽極に含リン銅を使用すると
ともに、陰極にステンレス板を使用して通電した。ステ
ンレス板の表面に沈着した銅めっき膜中の210Po量
をα線スペクトロメトリーにより測定した。
【0007】電解めっき液中に放射性不純物が取り込ま
れる理由として、めっき液の製造に使用される原料や製
造環境が大きく関係しているものと考察される。したが
って、通常電解めっき液を購入して使用している半導体
装置の製造業者の側からすれば、電子デバイスにおける
ソフトエラーの回避のためには、入手予定のめっき液が
高純度であることを期待するしかなく、積極的な解決策
が求められている。
【0008】また、電子デバイスにおけるソフトエラー
の発生は、上記した210Poに限られるものではな
く、本発明者らの知見によれば、電解めっき液中に含ま
れるその他の放射性不純物も関与可能である。関与が予
想される不純物は、例えば、Bi(214,210,2
15,212)、Pb(214,210,211,21
2)、Ac(227,228)、Th(234,23
0,231,227,232,228)などである。特
に、Pb、Bi及びPoの関与が重要であり、したがっ
て、かかる放射性不純物の悪影響を排除することが望ま
しい。
【0009】これに関連して、めっき液の放射性不純物
に原因する電子デバイスにおけるソフトエラーの発生に
言及したものではないが、特開平3−207596号公
報には、IC、LSI等の半導体装置で発生するソフト
エラーの原因として、はんだ材(Pb合金)中に微量で
含まれる放射性同位元素、210Pb及び210Poの
存在が指摘されている。この公報の記載によれば、ソフ
トエラーの防止のため、放射性同位元素の含有量を5pp
b 未満にしかつ放射性α粒子のカウント数を0.09C
PH/cm以下にすることが必要である。なお、この公
報の2頁下欄には、210Pb及び210Poは、次の
ような放射線崩壊:210 Pb→(β崩壊)→210Bi→(β崩壊)→
210Po→(α崩壊)→206Pb の結果としてβ線、α線を放射するが、なかんずく
210Poが206Pbに変換する時のα崩壊がソフト
エラー発生の原因となっている、と開示されている。
【0010】ところで、ポロニウム210Poは、周知
の通り、そして、例えば化学大辞典8、811〜812
頁、共立出版、昭和37年2月28日発行、において説
明されているように、キュリー夫妻によりピッチブレン
ド中からラジウムとともに発見された半減期138.4
01日(d)の放射性同位体である。210Poの定量
的分析は、それが放出するα放射能を測定して行うのが
普通であり、また、これを他元素から分離するために
は、1)沈殿法、2)電着法、3)揮発法、4)イオン
交換樹脂法、5)溶媒抽出法などが用いられるが、特に
金属板上で電着させてから真空で揮発させる方法が最も
確実とされている。
【0011】従来の技術のなかで、液体中に存在するα
線放出核種の分析方法としては、例えば特開昭55−4
8645号公報において開示されている、原子力関連施
設から環境へ放出される廃水等の液体中に存在するα線
放出核種の分析方法がある。この公報に記載の分析方法
は、四弗化エチレン樹脂等の樹脂材料から構成した電着
セルに底板兼用の陰極電着板を装着した後、その電着セ
ル内に試料液体及び電解質溶液を注入し、この混合液体
中に陽極を浸漬し、そして、電着セルの下部を温度制御
した媒体中に挿入することにより混合液体の温度を制御
しながら、電極間に通電することを含んでいる。試料液
体中のα線放出核種を電着板に電着させた後、電着板を
α線波高分析装置等のα線測定器にかけてその核種の分
析を行うことができる。また、分析の精度を高めたり、
補正を行うため、異なるα線核種の既知量を予め添加し
てから分析を行うことも可能である。しかしながら、こ
の公報に記載の分析方法は、電解めっき液中に含まれる
210Po等の放射性同位元素の不所望な作用について
認識していないことはもちろんのこと、その放射性同位
元素の分析についても論じていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から理解さ
れるように、電解めっき液中に放射性不純物としてα線
放出核種、その親核種等が極微量で含まれているという
事実や、そのようなめっき液を使用して半導体装置を製
造した場合、それらの放射性不純物が半導体装置の特性
に悪影響を及ぼすという事実は、従来の技術では少しも
認識されていなかった。
【0013】本発明の目的は、したがって、ソフトエラ
ーの発生防止に対して信頼性が高く、よって半導体装置
の製造に有利に使用し得る高純度の電解めっき液を提供
することにある。
【0014】本発明のもう1つの目的は、そのような高
純度の電解めっき液の調製に有用な電解めっき液の調製
方法、換言すると、精製方法を提供することにある。
【0015】また、本発明のもう1つの目的は、そのよ
うな高純度の電解めっき液を使用した半導体装置の製造
方法を提供することにある。
【0016】さらに、本発明のもう1つの目的は、電解
めっき液中の放射性不純物を定量的に分析し、かつ高純
度の電解めっき液を管理する方法を提供することにあ
る。
【0017】本発明のこれらの目的やその他の目的は、
以下の詳細な説明から容易に理解することができるであ
ろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記し
た第1の目的は、放射性不純物として含まれたα線放出
核種、その親核種等が吸着剤によって吸着、除去せしめ
られており、それらの核種の残存濃度が1mBq/ml
未満であることを特徴とする電解めっき液によって達成
することができる。
【0019】また、本発明の第2の目的は、電解めっき
液を調製する方法であって、所望の組成のめっき液を調
製した後、そのめっき液中に放射性不純物として含まれ
るα線放出核種、その親核種等を吸着剤で吸着し、前記
核種の残存濃度を1mBq/ml未満に低減せしめる工
程を含むことを特徴とする電解めっき液の調製方法によ
って達成することができる。
【0020】さらに、本発明の第3の目的は、半導体装
置を製造する方法であって、電解めっきによって金属被
膜を形成する工程を含むとともに、その電解めっき工程
において、放射性不純物として含まれたα線放出核種、
その親核種等が吸着剤によって吸着、除去せしめられて
おり、それらの核種の残存濃度が1mBq/ml未満で
ある電解めっき液を使用することを特徴とする、半導体
装置の製造方法によって達成することができる。
【0021】さらにまた、本発明の第4の目的は、電解
めっき液中に放射性不純物として含まれるα線放出核
種、その親核種等を定量的に分析するに当たって、前記
電解めっき液中に含まれる前記放射性不純物を吸着剤で
吸着し、前記電解めっき液から濾別した前記吸着剤から
供試溶液を調製し、前記供試溶液から前記放射性不純物
を分離し、そして得られた分離物を試料として分析に供
する工程を含むことを特徴とする、電解めっき液中の放
射性不純物の分析方法によって達成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態は、
以下に詳細に説明する通りである。
【0023】本発明は、その1つの面において、放射性
不純物として含まれたα線放出核種、その親核種等が吸
着剤によって吸着、除去せしめられており、それらの核
種の残存濃度が1mBq/ml未満であることを特徴と
する電解めっき液にある。
【0024】本発明の実施において用いられる電解めっ
き液は、特に限定されるわけではなく、半導体装置、具
体的には多層配線基板などの製造に一般的に使用されて
いる電解めっき液と同様な組成を有することができる。
また、所望ならば、無電解めっき液に本発明を転用し、
比較可能な満足し得る作用効果を達成できることも、も
ちろん言うまでもない。
【0025】電解めっき液は、めっきされるべき金属の
イオンを含有していて、電気分解反応によって金属イオ
ンを還元し、陰極に接続された導電性金属材料に金属膜
の形で析出させることができる。電解めっき液中に含ま
れるめっきされるべき金属(以下、「めっき金属」とも
いう)は、以下に列挙するものに限定されるわけではな
いけれども、通常、銅、ニッケル、はんだ、ロジウム、
金、錫、鉛などである。これらのめっき金属は、単独で
使用してもよく、2種類以上を組み合わせて又は合金化
して使用してもよい。具体的には、例えば銅めっき液の
場合、大別して酸性浴とアルカリ性浴に分かれるが、酸
性浴には硫酸銅めっき液などがあり、また、アルカリ性
浴にはシアン化銅めっき液やピロリン酸銅めっき液など
ある。例えば、硫酸銅めっき液は、通常、次のような組
成: 硫酸銅 約150〜250g/l 硫酸 約40〜120g/l 塩素イオン(Cl) 約20〜80ppm 光沢剤(有機化合物) 所定量 であり、また、めっき温度は、通常、約25〜35℃で
ある。また、ニッケルめっき液には、例えば、ワット
浴、塩化物浴、スルファミン酸浴などがある。なお、電
解めっき液の組成やめっき方法については、すでに多く
の技術文献等で説明されているので、ここでの詳細な説
明は省略することにする。
【0026】このような電解めっき液において、そのめ
っき液中に放射性不純物として含まれ、得られる半導体
装置などの特性に悪影響を及ぼすものは、通常、α線放
出核種やその親核種、あるいはその娘核種、孫核種など
である。具体的には、かかる核種は、Pb、Bi及びP
oからなる群から選ばれる少なくとも1種類の放射性同
位元素、なかんずく210Po、210Pb又は210
Biである。しかし、本発明は、210Po、210
b又は210Bi以外の放射性不純物、例えばAc、T
h、U、その他の吸着や除去にも有利に応用することが
できる。
【0027】上述のようなα線放出核種やその他の核種
は、本発明に従うと、それらの核種の残存濃度が1mB
q/ml未満となるまで、吸着剤によって吸着し、除去
せしめられる。ここで吸着剤として用いられるものは、
好ましくは、金属水酸化物、金属硫化物、金属酸化物、
珪素もしくはその化合物、半導体などである。例えば、
好適な金属水酸化物は、水酸化鉄、水酸化ベリリウムな
どである。また、好適な金属硫化物は、例えば、硫化カ
ドミウム、硫化砒素などである。さらに、好適な金属酸
化物は、例えば、酸化ケイ素(シリカゲル)などであ
る。さらにまた、好適な半導体は、例えば、シリコン
(Si)などである。これらの吸着剤は、通常、単独で使
用されるが、所望ならば、2種類以上を混合して使用し
てもよい。
【0028】上記したような吸着剤の使用量は、電解め
っき液の組成や、所望とする吸着効果などに応じて、広
い範囲で変更することができる。吸着剤の使用量は、通
常、電解めっき液の全量を基準にして約0.001〜1
重量%であり、好ましくは、約0.01〜0.1重量%
である。吸着剤の使用量が0.001重量%を下回る
と、放射性不純物の十分な吸着除去効果を得ることがで
きず、反対に1重量%を上回ると、引き続いて行う吸着
剤の濾別処理などが困難になる。
【0029】本発明の電解めっき液では、上述のような
α線放出核種やその他の核種の実質的に全量が除去せし
められている結果、それらの核種の残存濃度は1mBq
/ml未満である。電解めっき液がこのように高度に精
製されているので、例えば半導体装置の製造に使用した
場合、ソフトエラーに対して信頼性の高い半導体装置を
提供することができる。
【0030】本発明は、そのもう1つの面において、上
記したような本発明の電解めっき液を調製する方法にあ
る。本発明の電解めっき液は、いろいろな手法によって
調製することができるけれども、とりわけ、所望の組成
のめっき液を自身で調製したかもしくは別の製造元など
から入手した後、そのめっき液中に放射性不純物として
含まれるα線放出核種やその親核種等を吸着剤で吸着
し、それらの核種の残存濃度を1mBq/ml未満に低
減せしめる工程を含む方法によって調製するのが有利で
ある。
【0031】本発明による電解めっき液の調製方法にお
いて、放射性不純物として含まれるα線放出核種等の吸
着除去工程は、いろいろな方法を使用して実施すること
ができる。例えば、放射性不純物の吸着除去工程は、精
製前のめっき液中に吸着剤としての半導体基体を浸漬し
てその基体の表面に放射性不純物を析出させる方法や、
精製前のめっき液を電解析出法に供し、その電極の表面
に放射性不純物を析出させる方法で有利に実施すること
ができる。
【0032】放射性不純物の吸着除去工程についてさら
に説明すると、例えば、電解めっき液を加熱した後、そ
の加熱めっき液中に吸着剤としての半導体基体、例えば
シリコンなどからなる有形材料を浸漬してその基体上に
放射性不純物を析出させることができる。電解めっき液
を加熱する際、好ましい加熱温度は、通常、約120〜
170℃、さらに好ましくは約140〜160℃であ
る。
【0033】また、別法として、必要に応じて、半導体
基体に代えてその他の吸着剤、例えば珪素又は珪素化合
物、例えば炭化珪素(SiC)等を電解めっき液中に浸
漬してその珪素又は珪素化合物に放射性不純物を吸着さ
せてもよい。ここで、珪素又は珪素化合物は、いろいろ
な形態で使用することができ、例えば、粒子状、粉末
状、ペレット状などである。さらに、電解めっき液の加
熱は、必要に応じて、そのめっき液中に半導体基体など
の吸着剤を浸漬した後に行ってもよい。
【0034】さらに、もう1つの好ましい吸着除去方法
は、電解めっき液を弱酸性を呈するように変化させた
後、その弱酸性めっき液を電解析出法あるいは電着法に
供し、電極上に放射性不純物を析出させる方法である。
ここで、「弱酸性」とは、本願明細書の全体を通じて言
えることであるけれども、電解めっき液の酸性度が、適
当量のアルカリを添加することによって、そのめっき液
の所望とする使用条件に適した程度に緩和されたことを
意味する。適当な弱酸性の範囲は、したがって、pH=7
未満の任意のレベル、好ましくは約2〜5である。ま
た、電解析出法あるいは電着法は、公知の手法に従って
実施することができる。
【0035】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、本発明の電解めっき液を使用した半導体装置の製造
方法にある。本発明の半導体装置の製造方法は、基本的
に、従来より一般的に採用されかつ当業者に周知のプロ
セスをそのまま、あるいは任意に変更して実施すること
ができ、したがって、本発明の実施に用いられる製造プ
ロセスの個々の工程について、ここでの詳細な説明は省
略する。しかし、本発明の製造プロセスでは、それに電
解めっき工程(金属被膜の形成工程)が含まれ、しか
も、少なくとも1つの電解めっき工程において、本発明
による上記した電解めっき液、すなわち、放射性不純物
として含まれたα線放出核種、その親核種等が吸着剤に
よって吸着、除去せしめられており、それらの核種の残
存濃度が1mBq/ml未満である電解めっき液を使用
することが必須である。ただし、先にも触れたように、
電解めっき液を使用した場合と遜色ない作用効果が得ら
れるのであるならば、無電解めっき液の使用にも本発明
を応用することができる。
【0036】図1は、本発明方法に従ってプリント配線
板を製造するプロセスについて、その一部の工程を順を
追って示した断面図である。
【0037】まず、工程(A)に示すように、両面銅張
積層板1を用意する。両面銅張積層板1は、絶縁性の樹
脂基板1と、その表裏両面に張り付けられた銅箔3とか
らなっている。次いで、工程(B)に示すように、積層
板1を貫通するようにしてスルーホール4を開口する。
穴あけには、例えば、ボール盤を使用することができ
る。次いで、工程(C)に示すように、積層板1の露出
面全体に無電解銅めっきを行い、薄い無電解銅めっき膜
5を形成する。さらに続けて、無電解銅めっき膜5を陰
極として、工程(D)に示すように、無電解めっき膜5
を覆う電解銅めっき膜6を被覆する。この電解めっき工
程を、本発明の高純度電解めっき液を使用して行う。そ
の後、積層板1の表面に重ねて形成されている銅箔3、
無電解銅めっき膜5及び電解銅めっき膜6の不要部分を
エッチングによって溶解除去する。工程(E)に示すよ
うに、スルーホール4の内壁を被覆し、積層板1の表面
にまで延在した導体パターン7が得られる。
【0038】上記のようにして導体パターンを形成した
後は、常法にしたがって、例えば配線パターンの形成、
半導体チップの搭載などを行い、所望とする構造をもっ
たプリント配線板を作製することができる。もちろん、
図示の場合には1枚の両面銅張積層板を使用している
が、これに代えて多層構造のプリント配線板を使用して
もよい。
【0039】さらに、本発明は、そのもう1つの面にお
いて、電解めっき液中に放射性不純物として含まれるα
線放出核種、その親核種等を定量的に分析し、必要に応
じて管理する方法にある。電解めっき液中の放射性不純
物を定量的に分析し、管理する本発明の分析方法は、下
記の工程:電解めっき液中に含まれる放射性不純物を吸
着剤で吸着し、電解めっき液から吸着剤を濾別して供試
溶液を調製し、供試溶液から放射性不純物を分離し、そ
して得られた分離物を試料として分析に供することを含
むことを特徴とする。
【0040】本発明の分析方法において、供試溶液から
放射性不純物を分離し、さらに分析に供する工程は、供
試溶液が汚染されないような条件下においていろいろな
方法に従って実施することができる。例えば、この分離
及び分析工程は、供試溶液中に半導体基体を浸漬してそ
の基体上に放射性不純物を析出させた後、析出物から放
射されるα線、β線又はγ線の強度を測定する方法、あ
るいは供試溶液を電解析出法に供し、電極上に析出した
放射性不純物から放射されるα線、β線又はγ線の強度
を測定する方法によって、有利に実施することができ
る。α線、β線又はγ線の放射強度を測定する方法とし
ては、例えば、α線スペクトロメトリーを有利に使用す
ることができる。
【0041】さらにまた、本発明によれば、電解めっき
液中に含まれる放射性不純物を定量的に分析するための
分析試料を調製する方法も提供される。分析試料は、そ
の取扱い性、分析装置との適合性などを考慮して、薄膜
円板状とすることが好ましいが、必要に応じてその他の
形態としてもよい。
【0042】かかる分析試料の調製は、いろいろな態様
で具現することができる。1つの好ましい態様は、電解
めっき液を加熱した後、その加熱めっき液中に半導体基
体、例えばシリコンなどからなる有形材料を浸漬してそ
の基体上に放射性不純物を析出させることを含んでい
る。また、この方法の別法として、必要に応じて、半導
体基体に代えて珪素又は珪素化合物、例えば炭化珪素
(SiC)等を電解めっき液中に浸漬してその珪素又は
珪素化合物に放射性不純物を吸着させてもよい。ここ
で、珪素又は珪素化合物は、いろいろな形態で使用する
ことができ、例えば、粒子状、粉末状、ペレット状など
であることができる。さらにまた、電解めっき液の加熱
は、必要に応じて、そのめっき液中に半導体基体を浸漬
した後に行ってもよい。また、もう1つの好ましい方法
は、電解めっき液を弱酸性を呈するように変化させた
後、その弱酸性めっき液の電解析出法あるいは電着法に
より電極上に放射性不純物を析出させる方法である。電
解析出法あるいは電着法は、公知の手法に従って実施す
ることができる。
【0043】上記のように、本発明は、放射性不純物を
実質的に含まない高純度の電解めっき液に加えて、電解
めっき液からの放射性不純物の分離あるいは析出を含む
いろいろな方法を包含している。本発明方法の1方法で
ある放射性不純物の分離あるいは析出は、電解めっき液
を弱酸性とした後、電解析出法あるいは電着法により電
極(陰極)にその不純物を析出させることを包含してい
る。具体的には、電解析出法による放射性不純物の析出
と、それに引き続く不純物の定量分析は、次のようにし
て有利に実施することができる。なお、以下では、放射
性不純物が21 Poである場合について説明する。 1.トレーサの添加 分析試料としての電解めっき液にトレーサを添加する。
例えば、電極上に析出させようとしている放射性不純物
210Poである場合には、210Poの同位体、例
えば209Poを210Po定量分析用のトレーサとし
て取り扱う。具体的には、例えば100mlの電解めっ
き液に100μlのトレーサ209Po(10mBq/
ml)を添加する。 2.吸着剤の添加 Poを電解めっき液から分離し、濃縮するため、吸着剤
を添加し、塩基性とした後にPoのみを選択的に吸着さ
せる。具体的には、上記のようにしてトレーサを添加し
た電解めっき液に100mgのシリカゲル(吸着剤)を
添加し、さらにアンモニア水を少しずつ添加して塩基性
(pH=10〜11)に調整する。約90℃で4時間に
わたって攪拌を継続する。 3.吸着剤の分離 吸着剤にPoを吸着させた後、吸着剤を電解めっき液か
ら分離し、さらに硫酸酸性として、吸着剤からPoを単
離する。具体的には、シリカゲル(吸着剤)を添加した
後の電解めっき液を、それが室温に冷却した後にフィル
ター上で濾過する。濾別したシリカゲルはアンモニア水
で繰り返し洗浄する。所定量の硫酸を添加して、約90
℃で3時間にわたって攪拌を継続する。室温まで冷却し
た後、得られた溶液を濾過し、沈殿を硫酸で洗浄する。
濾液と洗浄液を合した後、硫酸白煙が出るまで加熱し、
その後放置し、冷却する。単離Poを含む試料溶液(硫
酸溶液)が得られる。 4.放射性不純物の析出(電着) 試料溶液を弱酸性とした後、電着用セルに注入し、電着
法により、電極(陰極板)上にPoを析出させる。具体
的には、分析試料にアンモニア水を添加して弱酸性(p
H=約2)にした後、電着セルに注入する。電着セルと
しては、例えば、図2に模式図で示すものを使用するこ
とができる。図示の電着セルは、テフロン(デュポン社
の商標名、ポリテトラフルオロエチレン)樹脂製の本体
11と、白金からなる陽極13及びステンレス鋼板から
なる陰極12を装備する。セル本体11内に電解液(試
料溶液)4をセットする。陽極3及び陰極2には電源5
を接続する。このような電着セルを使用して、所定の電
着条件下で電着を行うと、試料溶液中に含まれていたP
oがステンレス電極板2の表面に薄膜状で析出する。 5.不純物の定量分析 電極の放射能の測定から、放射性不純物及びトレーサか
ら放出される放射能を求め、そしてトレーサの放射能を
基準として不純物を定量する。具体的には、先の工程で
電着により作製した線源をα線スペクトロメトリーによ
り測定し、電解めっき液中のPo濃度に換算する。例え
ば、線源をα線スペクトロメトリー装置にセットし、真
空引きを行った後に測定を開始する。まず、209Po
のカウント数が100カウント以上になるまで測定を継
続する。100カウント以上になったところで測定を停
止し、電解めっき液中の210Poの濃度を次式から算
出する。
【0044】210 Poの濃度=(b×c)/(a×d) 上式において、aは209Poのカウント数、bは
209Poの添加量、cは 210Poのカウント数、そ
してdは電解めっき液の量(100ml)である。
【0045】上述の方法により、電解めっき液から放射
性不純物を分離するとともに、薄膜状の測定試料を調製
することが可能になり、よって、この方法を用いた場合
には、電解めっき液中の放射性不純物を極微量領域まで
低減するとともに、そのような極微量領域まで定量的に
分析することが可能となる。
【0046】ところで、上述の方法は、電解めっき液中
の放射性不純物の定量的な分析にばかりでなく、すでに
形成されている電解めっき膜中の放射性不純物の定量的
な分析にも有利に応用することができる。以下、この方
法について説明する。 1.めっき膜の剥離とトレーサの添加 下地基板上にすでに形成されている電解めっき膜中の放
射性不純物を定量的に分析するため、めっき膜を硝酸で
溶解して分解させ、さらにトレーサを添加する。例え
ば、電極上に析出させようとしている放射性不純物が
210Poである場合には、210Poの同位体、例え
209Poを210Po定量分析用のトレーサとして
取り扱う。具体的には、例えば基板付きのめっき膜の重
量を測定した後、硝酸中で加熱して、めっき膜を完全に
溶解及び分解させる。めっき膜を取り除いた後の基板の
重量を、水洗及び乾燥後に再び測定する。めっき膜を溶
解して得ためっき膜分解液に100μlのトレーサ
209Po(10mBq/ml)を添加する。 2.吸着剤の添加 Poをめっき膜分解液から分離し、濃縮するため、吸着
剤を添加し、塩基性とした後にPoのみを選択的に吸着
させる。具体的には、上記のようにして調製しためっき
膜分解液に100mgのシリカゲル(吸着剤)を添加
し、さらにアンモニア水を少しずつ添加して塩基性(p
H=10〜11)に調整する。約90℃で3時間にわた
って攪拌を継続する。 3.吸着剤の分離 吸着剤にPoを吸着させた後、吸着剤をめっき膜分解液
から分離し、さらに硫酸酸性として、吸着剤からPoを
単離する。具体的には、シリカゲル(吸着剤)を添加し
た後のめっき膜分解液を、それが室温に冷却した後にフ
ィルター上で濾過する。濾別したシリカゲルはアンモニ
ア水で繰り返し洗浄する。所定量の硫酸を添加して、約
90℃で3時間にわたって攪拌を継続する。室温まで冷
却した後、得られた溶液を濾過し、沈殿を硫酸で洗浄す
る。濾液と洗浄液を合した後、硫酸白煙が出るまで加熱
し、その後放置し、冷却する。単離Poを含む試料溶液
(硫酸溶液)が得られる。 4.放射性不純物の析出(電着) 試料溶液を弱酸性とした後、電着用セルに注入し、電着
法により、電極(陰極板)上にPoを析出させる。具体
的には、先に説明した電着工程と同様に実施することが
できる。 5.不純物の定量分析 電極の放射能の測定から、放射性不純物及びトレーサか
ら放出される放射能を求め、そしてトレーサの放射能を
基準として不純物を定量する。具体的には、具体的に
は、先に説明した定量分析工程と同様に実施することが
できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明をその実施例を参照して説明す
る。なお、本発明は以下に記載する実施例に限定される
ものではないことを理解されたい。例1 ニッケルめっき液からの210Poの分離及び定量分析 放射性不純物210Poを含む下記の組成の電解用ニッ
ケルめっき液を試料溶液として用意した。
【0048】 硫酸ニッケル 300g/l 塩化ニッケル 45g/l 硼酸 30g/l (pH=4.5〜5.5) 100mlのニッケルめっき液に100μlのトレーサ
209Po(10mBq/ml)の塩酸酸性標準溶液を
添加した。ここで使用したトレーサ溶液はオークリッジ
・ナショナル・ラボラトリー社製で、209PoのT
1/2は103yであった。
【0049】次いで、上記のようにしてトレーサを添加
したニッケルめっき液に100mgのシリカゲル(酸化
ケイ素)を添加し、さらにアンモニア水を少しずつ添加
して塩基性(pH=約11)に調整した。攪拌下、めっ
き液を約80℃で6時間にわたって加熱した。
【0050】めっき液を室温まで冷却した後、シリカゲ
ルをフィルターで濾過した。ここで使用したフィルター
は、ミリポア社製のメンブランフィルター(孔径0.4
5μm)であった。シリカゲルを濾別し、回収した濾液
を煮沸して遊離のアンモニアを除去した。放冷後、残留
しているアンモニアを除去するためにさらにアニオン交
換処理を実施した。アニオン交換処理のために使用した
アニオン交換樹脂は、Mromac 50W−Y8であ
った。精製された電解用ニッケルめっき液が得られた。
【0051】引き続いて、得られた精製めっき液中の
210Poの定量分析を次のようにして行った。
【0052】精製めっき液にアンモニア水を添加して弱
酸性(pH=約2)にした後、先に図2を参照して説明
した電着装置の電着セルに注入した。下記の電着条件: 定電流モード: 電流=0.16A/cm、電圧=5〜
10V 温度 : 室温 電着時間 : 3時間 下で電着を行ったところ、めっき液中に含まれていたP
oがステンレス電極板の表面に薄膜状で析出した。
【0053】電着処理の完了後、電着セルからステンレ
ス電極板を取り出し、乾燥した。次いで、電極板の表面
に薄膜状で析出しているポロニウムに関して、209
o(4.877MeV)及び210Po(5.305M
eV)によるそれぞれのα線をα線スペクトロメトリー
により測定した。このα線の測定には、市販のトレーサ
測定装置、NAIG社製のα線測定システムにセイコー
EG&G社製の低バックグラウンド型α線検出器(有感
面積450mm)を接続したもの、を使用した。次い
で、このα線測定の結果をもとにして、209Poのカ
ウント数と回収率から210Poを定量した。その結
果、ニッケルめっき原液中の210Poの濃度は約10
mBq/mlであり、かつPoの回収率は約70%であ
ることが確認され、あわせて、精製された電解用ニッケ
ルめっき液中の210Poの濃度は約0.4mBq/m
lまで低減されたことも確認された。例2 銅めっき液からの210Poの分離及び定量分析 放射性不純物210Poを含む下記の組成の電解用銅め
っき液を試料溶液として用意した。
【0054】 硫酸銅 300g/l 硫酸 50g/l 硼酸 30g/l 100mlの銅めっき液に100μlのトレーサ209
Po(10mBq/ml)の塩酸酸性標準溶液(前記例
1で使用したものに同じ)と1mlの塩化鉄溶液を添加
した。次いで、アンモニア水を少しずつ添加して塩基性
(pH=約10)に調整した。生じた水酸化鉄の沈殿を
塩酸によって溶解した後、再びアンモニア水を添加して
沈殿生成工程を2度繰り返した。得られた塩酸溶液にメ
チルイソブチルケトン(MIBK)を添加して溶媒抽出
を行い、鉄を分離し、除去した。その後、鉄を除去した
後の水相に硫酸を添加し、硫酸白煙が出るまで加熱し、
濃縮した。得られた硫酸溶液を放置して冷却した。精製
された電解用銅めっき液が得られた。
【0055】引き続いて、得られた精製めっき液中の
210Poの定量分析を次のようにして行った。
【0056】精製めっき液にアンモニア水を添加して弱
酸性(pH=約2)にした後、前記例1に記載のような
手法及び条件で電着処理を行った。めっき液中に含まれ
ていたPoがステンレス電極板の表面に薄膜状で析出し
た。
【0057】次いで、電着セルからステンレス電極板を
取り出し、乾燥した。次いで、電極板の表面に薄膜状で
析出しているポロニウムに関して、209Po(4.8
77MeV)及び210Po(5.305MeV)によ
るそれぞれのα線をα線スペクトロメトリーにより測定
した。このα線の測定には、前記例1に記載のトレーサ
測定装置を使用して、同様な手法で行った。得られたα
線測定の結果をもとにして、209Poのカウント数と
回収率から210Poを定量した。その結果、銅めっき
原液中の210Poの濃度は約150mBq/mlであ
り、かつPoの回収率は約12.7%であることが確認
され、あわせて、精製された電解用銅めっき液中の
210Poの濃度は約0.1mBq/mlまで低減され
たことも確認された。
【0058】さらに続けて、1mlの塩化鉄溶液に代え
て、1mlの塩化ベリリウム溶液を添加する相違点を除
いて、上述の手法を繰り返した。その結果、水酸化鉄を
吸着剤として使用した場合と遜色のない満足し得るPo
分離効果を達成することができた。例3 ニッケルめっき液からの210Poの分離及び定量分析 前記例1で使用したものに同じ100mlのニッケルめ
っき液に30mgのカドミウム及び100μlのトレー
209Po(10mBq/ml)の塩酸酸性標準溶液
(前記例1で使用したものに同じ)を添加し、さらに硫
化砒素ガスを約10ml/分の流量で吹き込んだ。生成
した沈殿を濾過後に王水によって溶解した後、得られた
王水溶液にジチゾン/四塩化炭素を添加して溶媒抽出を
行い、カドミウムを分離し、除去した。その後、カドミ
ウムを除去した後の水相に硫酸を添加し、硫酸白煙が出
るまで加熱し、濃縮した。得られた硫酸溶液を放置して
冷却した。精製された電解用ニッケルめっき液が得られ
た。
【0059】引き続いて、得られた精製めっき液中の
210Poの定量分析を次のようにして行った。
【0060】精製めっき液にアンモニア水を添加して弱
酸性(pH=約2)にした後、前記例1に記載のような
手法及び条件で電着処理を行った。めっき液中に含まれ
ていたPoがステンレス電極板の表面に薄膜状で析出し
た。
【0061】次いで、電着セルからステンレス電極板を
取り出し、乾燥した。次いで、電極板の表面に薄膜状で
析出しているポロニウムに関して、209Po(4.8
77MeV)及び210Po(5.305MeV)によ
るそれぞれのα線をα線スペクトロメトリーにより測定
した。このα線の測定には、前記例1に記載のトレーサ
測定装置を使用して、同様な手法で行った。得られたα
線測定の結果をもとにして、209Poのカウント数と
回収率から210Poを定量した。その結果、ニッケル
めっき原液中の210Poの濃度は約10mBq/ml
であり、かつPoの回収率は約60%であることが確認
され、あわせて、精製された電解用ニッケルめっき液中
210Poの濃度は約0.8mBq/mlまで低減さ
れたことも確認された。
【0062】さらに続けて、30mgのカドミウムに代
えて、30mgの銅を添加する相違点を除いて、上述の
手法を繰り返した。その結果、硫化カドミウムを吸着剤
として使用した場合と遜色のない満足し得るPo分離効
果を達成することができた。例4 銅めっき液からの210Poの分離及び定量分析 前記例2で使用したものに同じ100mlの銅めっき液
に100mgのシリカゲルを添加し、さらにアンモニア
水を少しずつ添加して塩基性(pH=約10)に調整し
た。攪拌下、めっき液を約80℃で6時間にわたって加
熱した。
【0063】めっき液を室温まで冷却した後、シリカゲ
ルのみを前記例1で使用したものに同じフィルターで濾
別し、硫酸に浸した後、再びシリカゲルを濾過した。回
収した濾液を約90℃まで加熱し、濃縮した。得られた
硫酸溶液を放置して冷却した。精製された電解用銅めっ
き液が得られた。
【0064】引き続いて、得られた精製めっき液中の
210Poの定量分析を次のようにして行った。
【0065】精製めっき液にアンモニア水を添加して弱
酸性(pH=約3)にした後、前記例2に記載のような
手法及び条件で電着処理を行った。めっき液中に含まれ
ていたPoがステンレス電極板の表面に薄膜状で析出し
た。
【0066】次いで、電着セルからステンレス電極板を
取り出し、乾燥した。次いで、電極板の表面に薄膜状で
析出しているポロニウムに関して、209Po(4.8
77MeV)及び210Po(5.305MeV)によ
るそれぞれのα線をα線スペクトロメトリーにより測定
した。このα線の測定には、前記例2に記載のトレーサ
測定装置を使用して、同様な手法で行った。得られたα
線測定の結果をもとにして、209Poのカウント数と
回収率から210Poを定量した。その結果、銅めっき
原液中の210Poの濃度は約1.2mBq/mlであ
り、かつPoの回収率は約76.7%であることが確認
され、あわせて、精製された電解用銅めっき液中の
210Poの濃度は約0.2mBq/mlまで低減され
たことも確認された。例5 銅めっき液からの210Poの分離及び定量分析 前記例2で使用したものに同じ100mlの銅めっき液
に100mgのケイ素粉末を添加し、さらにアンモニア
水を少しずつ添加して塩基性(pH=約10)に調整し
た。攪拌下、めっき液を約80℃で6時間にわたって加
熱した。
【0067】めっき液を室温まで冷却した後、ケイ素の
みを前記例1で使用したものに同じフィルターで濾別
し、硫酸に浸した後、再びシリカゲルを濾過した。回収
した濾液を約90℃まで加熱し、濃縮した。得られた硫
酸溶液を放置して冷却した。精製された電解用銅めっき
液が得られた。
【0068】引き続いて、得られた精製めっき液中の
210Poの定量分析を次のようにして行った。
【0069】精製めっき液にアンモニア水を添加して弱
酸性(pH=約3)にした後、前記例2に記載のような
手法及び条件で電着処理を行った。めっき液中に含まれ
ていたPoがステンレス電極板の表面に薄膜状で析出し
た。
【0070】次いで、電着セルからステンレス電極板を
取り出し、乾燥した。次いで、電極板の表面に薄膜状で
析出しているポロニウムに関して、209Po(4.8
77MeV)及び210Po(5.305MeV)によ
るそれぞれのα線をα線スペクトロメトリーにより測定
した。このα線の測定には、前記例2に記載のトレーサ
測定装置を使用して、同様な手法で行った。得られたα
線測定の結果をもとにして、209Poのカウント数と
回収率から210Poを定量した。その結果、銅めっき
原液中の210Poの濃度は約1.2mBq/mlであ
り、かつPoの回収率は約76.7%であることが確認
され、あわせて、精製された電解用銅めっき液中の
210Poの濃度は約0.2mBq/mlまで低減され
たことも確認された。
【0071】前記例1〜例5において得られた測定結果
から、これらの例の場合、電解用の銅又はニッケルめっ
き液中に含まれていたポロニウムを高精度で定量分析し
得たばかりでなく、そのポロニウムを高収量でステンレ
ス電極板の表面に析出させ、回収できたこと、換言する
と、商業的に入手可能なめっき液から、放射性不純物で
あるポロニウムを実質的に含有しない高純度のめっき液
を調製できたこと、が明らかである。また、これらの例
で使用しためっき液において、上記した2種類の核種
209Po及び210Poとは別で、ポロニウムと同様
にステンレス電極板の表面に析出してそれらの核種の測
定を妨害するような核種の存在は認められなかった。例6 半導体装置の製造 本例では、前記例2で調製した精製された電解用銅めっ
き液(210Po濃度=約0.1mBq/ml)を半導
体装置の製造において使用した場合に得られる半導体装
置におけるソフトエラー発生についての影響に関して評
価した。この評価試験のため、Satoh et al., " CMOS-S
RAM Soft-Error Simulation System ",Annu. Proc. Rel
iab. Phys., 3nd, pp 339-343 (1994) に記載の手順を
使用した。シミュレーションの条件は、256-kbit CM
OS-SRAM 、駆動電圧=4.0Vであった。
【0072】上記めっき液を使用して、先に図1を参照
して説明したような手法により電解銅めっき膜を形成し
た。電解めっきの条件は、 温度 約25℃ 電流密度 約3A/dm であった。
【0073】銅めっき膜の表面における210Poの濃
度を測定したところ、約1.2mBq/gであった。こ
の数値を上記Satoh et al.のシミュレーションの数値と
比較すると、ソフトエラー率は約0.002fitであ
り、半導体装置の製造に問題を引き起こさない十分に小
さい値であることが判明した。
【0074】最後に、本発明のさらなる理解のため、本
発明の好ましい態様を以下に付記する。 (付記1) 放射性不純物として含まれたα線放出核
種、その親核種等が吸着剤によって吸着、除去せしめら
れており、それらの核種の残存濃度が1mBq/ml未
満であることを特徴とする電解めっき液。 (付記2) 前記放射性不純物が、Pb、Bi及びPo
からなる群から選ばれた少なくとも1種類の放射性同位
元素であることを特徴とする付記1に記載の電解めっき
液。 (付記3) 銅、ニッケル、はんだ、ロジウム及び金か
らなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属のめっき
液であることを特徴とする付記1又は2に記載の電解め
っき液。 (付記4) 電解めっき液を調製する方法であって、所
望の組成のめっき液を調製した後、そのめっき液中に放
射性不純物として含まれるα線放出核種、その親核種等
を吸着剤で吸着し、前記核種の残存濃度を1mBq/m
l未満に低減せしめる工程を含むことを特徴とする電解
めっき液の調製方法。 (付記5) 前記放射性不純物が、Pb、Bi及びPo
からなる群から選ばれた少なくとも1種類の放射性同位
元素であることを特徴とする付記4に記載の電解めっき
液の調製方法。 (付記6) 前記めっき液が、銅、ニッケル、はんだ、
ロジウム及び金からなる群から選ばれた少なくとも1種
類の金属のめっき液であることを特徴とする付記4又は
5に記載の電解めっき液の調製方法。 (付記7) 前記吸着剤が、金属水酸化物、金属硫化
物、金属酸化物、珪素もしくはその化合物、半導体、又
はその混合物であることを特徴とする付記4〜6のいず
れか1項に記載の電解めっき液の調製方法。 (付記8) 前記金属水酸化物が、水酸化鉄又は水酸化
ベリリウムであることを特徴とする付記7に記載の電解
めっき液の調製方法。 (付記9) 前記金属硫化物が、硫化カドミウム又は硫
化砒素であることを特徴とする付記7に記載の電解めっ
き液の調製方法。 (付記10) 前記金属酸化物が、酸化ケイ素であるこ
とを特徴とする付記7に記載の電解めっき液の調製方
法。 (付記11) 半導体装置を製造する方法であって、電
解めっきによって金属被膜を形成する工程を含むととも
に、その電解めっき工程において、放射性不純物として
含まれたα線放出核種、その親核種等が吸着剤によって
吸着、除去せしめられており、それらの核種の残存濃度
が1mBq/ml未満である電解めっき液を使用するこ
とを特徴とする、半導体装置の製造方法。 (付記12) 前記放射性不純物が、Pb、Bi及びP
oからなる群から選ばれた少なくとも1種類の放射性同
位元素であることを特徴とする、付記11に記載の半導
体装置の製造方法。 (付記13) 前記めっき液が、銅、ニッケル、はん
だ、ロジウム及び金からなる群から選ばれた少なくとも
1種類の金属のめっき液であることを特徴とする、付記
11又は12に記載の半導体装置の製造方法。 (付記14) 前記吸着剤が、金属水酸化物、金属硫化
物、金属酸化物、珪素もしくはその化合物、半導体、又
はその混合物であることを特徴とする、付記11〜13
のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。 (付記15) 前記金属水酸化物が、水酸化鉄又は水酸
化ベリリウムであることを特徴とする付記14に記載の
半導体装置の製造方法。 (付記16) 前記金属硫化物が、硫化カドミウム又は
硫化砒素であることを特徴とする付記14に記載の半導
体装置の製造方法。 (付記17) 前記金属酸化物が、酸化ケイ素であるこ
とを特徴とする付記14に記載の半導体装置の製造方
法。 (付記18) 電解めっき液中に放射性不純物として含
まれるα線放出核種、その親核種等を定量的に分析する
に当たって、前記電解めっき液中に含まれる前記放射性
不純物を吸着剤で吸着し、前記電解めっき液から濾別し
た前記吸着剤から供試溶液を調製し、前記供試溶液から
前記放射性不純物を分離し、そして得られた分離物を試
料として分析に供する工程を含むことを特徴とする、電
解めっき液中の放射性不純物の分析方法。 (付記19) 前記供試溶液中に半導体基体を浸漬して
前記基体上に前記放射性不純物を析出させ、そして該析
出物から放射されるα線、β線又はγ線の強度を測定す
ることを特徴とする、付記18に記載の放射性不純物の
分析方法。 (付記20) 前記供試溶液を電解析出法に供し、電極
上に析出した前記放射性不純物から放射されるα線、β
線又はγ線の強度を測定することを特徴とする、付記1
8に記載の放射性不純物の分析方法。 (付記21) 前記放射性不純物が、Pb、Bi及びP
oからなる群から選ばれた少なくとも1種類の放射性同
位元素であることを特徴とする、付記18〜20のいず
れか1項に記載の放射性不純物の分析方法。 (付記22) 前記電解めっき液が、銅、ニッケル、は
んだ、ロジウム及び金からなる群から選ばれた少なくと
も1種類の金属のめっき液であることを特徴とする、付
記18〜21のいずれか1項に記載の放射性不純物の分
析方法。 (付記23) 前記吸着剤が、金属水酸化物、金属硫化
物、金属酸化物、珪素もしくはその化合物、半導体、又
はその混合物であることを特徴とする、付記18〜22
のいずれか1項に記載の放射性不純物の分析方法。 (付記24) 前記金属水酸化物が、水酸化鉄又は水酸
化ベリリウムであることを特徴とする付記23に記載の
放射性不純物の分析方法。 (付記25) 前記金属硫化物が、硫化カドミウム又は
硫化砒素であることを特徴とする付記23に記載の放射
性不純物の分析方法。 (付記26) 前記金属酸化物が、酸化ケイ素であるこ
とを特徴とする付記23に記載の放射性不純物の分析方
法。 (付記27) 得られた分析結果を電解めっき液の管理
に使用することを特徴とする、付記18〜26のいずれ
か1項に記載の放射性不純物の分析方法。
【0075】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ソフトエラーの発生防止に対して信頼性が高く、よ
って半導体装置の製造に有利に使用し得る高純度の電解
めっき液を提供することができる。
【0076】また、本発明によれば、本発明の高純度の
電解めっき液の調製に有用な電解めっき液の調製方法、
換言すると、精製方法を提供することができる。
【0077】さらに、本発明によれば、ソフトエラー等
の欠陥を示さず、高性能な半導体装置の製造方法を提供
することができる。
【0078】さらにまた、本発明によれば、電解めっき
液中の放射性不純物を定量的に分析し、かつ高純度の電
解めっき液を管理する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に従ってプリント配線板を製造する
際の一部の工程を順を追って示した断面図である。
【図2】本発明の実施において用いられる電着セルの構
成を示した模式図である。
【符号の説明】
1…両面銅張積層板 2…絶縁性基板 3…銅箔 4…スルーホール 5…無電解銅めっき膜 6…電解銅めっき膜 7…導体パターン 11…電着セル 12…電極板(陰極) 13…陽極 14…電解液 15…電源
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Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性不純物として含まれたα線放出核
    種、その親核種等が吸着剤によって吸着、除去せしめら
    れており、それらの核種の残存濃度が1mBq/ml未
    満であることを特徴とする電解めっき液。
  2. 【請求項2】 前記放射性不純物が、Pb、Bi及びP
    oからなる群から選ばれた少なくとも1種類の放射性同
    位元素であることを特徴とする請求項1に記載の電解め
    っき液。
  3. 【請求項3】 電解めっき液を調製する方法であって、 所望の組成のめっき液を調製した後、そのめっき液中に
    放射性不純物として含まれるα線放出核種、その親核種
    等を吸着剤で吸着し、前記核種の残存濃度を1mBq/
    ml未満に低減せしめる工程を含むことを特徴とする電
    解めっき液の調製方法。
  4. 【請求項4】 半導体装置を製造する方法であって、 電解めっきによって金属被膜を形成する工程を含むとと
    もに、その電解めっき工程において、放射性不純物とし
    て含まれたα線放出核種、その親核種等が吸着剤によっ
    て吸着、除去せしめられており、それらの核種の残存濃
    度が1mBq/ml未満である電解めっき液を使用する
    ことを特徴とする、半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 電解めっき液中に放射性不純物として含
    まれるα線放出核種、その親核種等を定量的に分析する
    に当たって、 前記電解めっき液中に含まれる前記放射性不純物を吸着
    剤で吸着し、 前記電解めっき液から濾別した前記吸着剤から供試溶液
    を調製し、 前記供試溶液から前記放射性不純物を分離し、そして得
    られた分離物を試料として分析に供する工程を含むこと
    を特徴とする、電解めっき液中の放射性不純物の分析方
    法。
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