JP2003190615A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003190615A
JP2003190615A JP2001392864A JP2001392864A JP2003190615A JP 2003190615 A JP2003190615 A JP 2003190615A JP 2001392864 A JP2001392864 A JP 2001392864A JP 2001392864 A JP2001392864 A JP 2001392864A JP 2003190615 A JP2003190615 A JP 2003190615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段が、遊技機外部の遊技用装置か
らの要求にもとづく遊技媒体貸出制御についても管理す
る。 【解決手段】 払出制御基板37に搭載されている払出
制御用CPU371は、カードユニット50から遊技球
の貸出要求を受けると、主基板31に搭載されているC
PU56に払出制御レスポンスによって貸出要求を伝達
する。CPU56は、貸出要求に応じた貸し球数を特定
可能な情報を払出制御コマンドによって払出制御基板3
7の払出制御用CPU371に伝達する。払出制御用C
PU371は、払出制御コマンドに応じて球払出装置9
7を駆動して遊技球の貸出制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が遊技媒体
を用いて所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機
やスロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の遊技媒体が賞球として遊技者に払い出され
るものがある。遊技媒体の払い出しは払出装置によって
行われる。
【0003】また、遊技者は、遊技媒体を借り出し、借
り出した遊技媒体および入賞に応じて払い出された遊技
媒体を用いて遊技を行う。その場合、例えば、遊技者
は、カードユニット等の遊技用装置に対してプリペイド
カード等の有価価値の記録媒体を装着した後、球貸し要
求を入力する。すると、遊技用装置は、遊技機に対して
貸与要求信号を出力する。遊技機は、遊技用装置からの
貸与要求信号に応じて遊技者に遊技用価値としての遊技
媒体を貸し出す。なお、有価価値とは金額に相当するも
のであり、遊技用価値とは1つの遊技媒体の価値(例え
ば4円)や所定数の遊技媒体の価値(例えば25個に対
応する100円)に相当するものである。
【0004】そのような遊技機において、遊技機全体を
制御し、特に遊技の進行を制御する遊技制御手段が搭載
された遊技制御基板と、払出装置を制御する払出制御手
段が搭載された払出制御手段とが別基板に搭載されてい
る。遊技制御手段の制御の内容が多岐にわたっているの
で、遊技制御手段が払出装置の制御を行う余裕がないか
らである。従って、払出制御手段は、遊技制御手段と関
わりなく独自に遊技用装置と通信を行い、通信の結果に
もとづいて払出装置を制御して遊技媒体の貸し出しを行
う。また、賞球払出に際して、遊技制御手段から賞球数
を特定する情報を受信するが、情報を受信した後には、
独自に遊技媒体の払出制御を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すると、遊技制御手段
は、遊技媒体の貸出制御がどのように実行されているの
か把握することができない。従って、遊技機全体を制御
する遊技制御手段が、遊技機の一部の制御について管理
できていない。その結果、遊技媒体の貸出制御において
異常が生じても遊技制御手段は直ちにそのことを認識で
きない等の問題がある。
【0006】そこで、本発明は、遊技制御手段が遊技機
外部の遊技用装置からの要求にもとづく遊技媒体貸出制
御についても管理することができる遊技機を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が遊技媒体を用いて所定の遊技を行うことが可能
な遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段
(例えばCPU56等)と、遊技媒体の払い出しを行う
払出手段(例えば球払出装置97)と、遊技制御手段か
らの信号にもとづいて払出手段の制御を行う払出制御手
段(例えば払出制御用CPU371等)とを備え、払出
制御手段が、記録媒体(例えば磁気カードやICカード
等のプリペイドカード、円盤状,球状,チップ状等の記
録媒体)に記録されている記録情報で特定される有価価
値を使用して遊技者に遊技媒体を貸与するための制御を
行う遊技用装置(例えばカードユニット50)と通信可
能な通信手段(例えば払出制御手段におけるPCユニッ
ト制御処理やBRDY信号,BRQ信号,EXS信号を
送受信する部分)と、通信手段が遊技用装置から遊技媒
体の貸与を要求する要求信号(例えばBRDY信号やB
RQ信号)を受信した場合に要求信号を受信したことを
示す要求発生信号(例えば貸与要求指定や貸与指令指定
を示す払出情報コマンド)を遊技制御手段に送信する要
求発生信号送信手段(例えば払出制御手段における貸与
要求指定や貸与指令指定の払出情報コマンドを送信する
部分:ステップS501,S502,S512,S51
3を実行する部分)とを含むことを特徴とする。
【0008】遊技制御手段が、要求発生信号を払出制御
手段から受信した場合に、貸与する遊技媒体の数を特定
可能な貸与数指令信号(例えば貸し球個数指定の払出制
御コマンド)を払出制御手段に送信する貸与数指令信号
送信手段(例えば遊技制御手段のうちステップS40
8,S409を実行する部分)を含むように構成されて
いてもよい。
【0009】払出制御手段が、払出手段により貸与数指
令信号にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると、貸与の
終了を示す貸与終了信号(例えば貸与終了指定の払出情
報コマンド)を遊技制御手段に送信する貸与終了信号送
信手段(例えば払出制御手段のうちステップS535,
S536を実行する部分)を含むように構成されていて
もよい。
【0010】払出制御手段が、払出手段により貸与数指
令信号にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると、貸与し
た遊技媒体数を特定可能な貸与数信号(例えば貸し出し
た遊技球数がEXTデータとして設定された貸与終了指
定の払出情報コマンド)を遊技制御手段に送信する貸与
数信号送信手段(例えば払出制御手段のうちステップS
535,S536を実行する部分)を含むように構成さ
れていてもよい。
【0011】遊技制御手段が、貸与数信号にもとづいて
貸与した遊技媒体数が不足しているか否かを判定する貸
与不足数判定手段(例えば遊技制御手段のうちステップ
S403を実行する部分)と、貸与した遊技媒体数が不
足していると貸与不足数判定手段が判定した場合に、不
足分の遊技媒体数を特定可能な貸与不足数指令信号を払
出制御手段に送信する貸与不足数指令信号送信手段(例
えば遊技制御手段のうちステップS411,S412を
実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。
【0012】遊技機は遊技領域に設けられた入賞領域
(例えば入賞口29,30,33,39、可変入賞球装
置15および大入賞口)への遊技媒体の入賞にもとづい
て景品としての遊技媒体を払い出すことが可能な遊技機
であって、入賞領域への遊技媒体の入賞を検出する入賞
検出手段(例えば入賞口スイッチ29a,30a,33
a,39a、始動口スイッチ14およびカウントスイッ
チ23)を備え、遊技制御手段が、入賞検出手段からの
検出信号にもとづいて遊技媒体の入賞を検出した場合に
入賞にもとづく景品としての遊技媒体の払出数を特定可
能な景品数指令信号(例えば賞球個数指定の払出制御コ
マンド)を送信する景品数指令信号送信手段(例えば遊
技制御手段のうちステップS194,S195を実行す
る部分)を含み、払出制御手段が、景品数指令信号にも
とづく遊技媒体の払出が終了すると、払出の終了を示す
払出終了信号(例えば賞球終了指定の払出情報コマン
ド)を遊技制御手段に送信する払出終了信号送信手段
(例えば払出制御手段のうちステップS560,S56
1を実行する部分)を含むように構成されていてもよ
い。
【0013】景品としての遊技媒体の払い出しを検出す
る景品遊技媒体検出手段(例えば賞球カウントスイッチ
301A)を備え、景品遊技媒体検出手段からの検出信
号は遊技制御手段に入力され、遊技制御手段が、景品遊
技媒体検出手段の検出信号と払出制御手段からの払出終
了信号とにもとづいて払い出された遊技媒体数が不足し
ているか否かを判定する景品不足数判定手段(例えば遊
技制御手段のうちステップS390,S395を実行す
る部分)と、払い出された遊技媒体数が不足していると
景品不足数判定手段が判定した場合に、不足分の遊技媒
体数を特定可能な景品不足数指令信号(例えば賞球個数
指定の払出制御コマンド)を払出制御手段に送信する景
品不足数指令信号送信手段(例えば遊技制御手段のうち
ステップS396,S194,S195を実行する部
分)とを含むように構成されていてもよい。
【0014】払出制御手段が、払出手段に関わる動作異
常(例えば賞球経路エラー、球貸し経路エラー、賞球カ
ウントスイッチ球詰まりエラー、球貸しカウントスイッ
チ球詰まりエラー等)を検出する異常検出手段(例えば
払出制御手段におけるステップS827、ステップS8
17、ステップS752c、ステップS752m等を実
行する部分)と、異常検出手段が動作異常を検出した場
合に、その旨を示す異常検出信号(例えばエラー指定の
払出情報コマンド)を遊技制御手段に送信する異常通知
手段(例えば払出制御手段におけるS641,S642
を実行する部分)とを含むように構成されていてもよ
い。
【0015】異常通知手段が、異常の種類を特定可能に
異常検出信号(例えばエラーコードが設定されるエラー
指定の払出情報コマンド)を送信するように構成されて
いてもよい。
【0016】遊技制御手段が、異常検出信号を受信した
場合には、遊技を不能動化する(例えば可変表示装置9
や普通図柄表示器10における可変表示を中断させた
り、入賞検出を無効にしたり電動役物を閉鎖する)よう
に構成されていてもよい。
【0017】遊技機は遊技媒体として遊技球が用いら
れ、遊技球を遊技領域に発射する発射装置(駆動モータ
94等)を備えた遊技機であって、払出制御手段が、所
定の条件(例えば下皿満タン、補給球切れ、カードユニ
ット50や主基板31との通信エラー)が成立すると発
射装置からの遊技球の発射を禁止する(例えばステップ
S210やステップS755d)とともに、発射を禁止
していることを示す発射禁止状態信号を遊技制御手段に
送信する(例えばステップS211,S212やステッ
プS755h,S755i)ように構成されていてもよ
い。
【0018】払い出された遊技媒体が貯留される貯留部
(例えば下皿4)に所定量以上の遊技媒体が貯留されて
いるか否かを検出するための貯留状態検出手段(例えば
満タンスイッチ48)と、払出手段に供給される遊技媒
体が所定量以上確保されているか否かを検出するための
遊技媒体切れ検出手段(例えば球切れスイッチ187)
を含み、貯留状態検出手段の検出信号および遊技媒体切
れ検出手段の検出信号は払出制御手段に入力され、払出
制御手段が、貯留状態検出手段の検出信号および遊技媒
体切れ検出手段の検出信号にもとづいて払出手段の動作
を禁止する(例えばステップS207)とともに、払出
手段の動作を禁止していることを示す払出禁止状態信号
(例えば払出禁止状態指定の払出情報コマンド)を遊技
制御手段に送信する(例えばステップS208,S20
9)ように構成されていてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の一
実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一
例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明す
る。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2
は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施
の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発
明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば画
像式の遊技機やスロット機に適用することもできる。
【0020】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0021】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作
ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠
2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0022】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0023】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。なお、始動記憶表示器18
を設けず、可変表示装置9において始動記憶数を表示す
るようにしてもよい。
【0024】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の
可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のラ
ンプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯す
ることによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の
終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そし
て、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄
(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定
回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10
の近傍には、ゲート32に入った入賞球数(普通図柄始
動記憶数)を表示する4つのLEDによる表示部を有す
る普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲー
ト32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器4
1は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示
器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを
1減らす。なお、普通図柄始動記憶表示器41を設け
ず、可変表示装置9において普通図柄始動記憶数を表示
するようにしてもよい。
【0025】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。各入賞口2
9,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を
許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構
成している。なお、遊技媒体を受け入れて入賞を許容す
る始動入賞口14や、大入賞口も、入賞領域を構成す
る。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示され
る装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかっ
た遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領
域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピ
ーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天
枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ2
8cが設けられている。さらに、遊技領域7における各
構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置され
ている。
【0026】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にする遊技用装置としてのカードユニット50も
示されている。
【0027】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を解放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0028】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口
スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始
できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄
が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始で
きる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0029】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、
開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入
賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板
20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数
(例えば15ラウンド)許容される。
【0030】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0031】遊技球がゲート32に入賞すると、普通図
柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態に
なる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所
定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置1
5が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態で
は、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄に
なる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の
開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞
球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図
柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図
柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態
から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められ
ることは、閉状態から開状態になることも含む概念であ
る。
【0032】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3を参照して説明する。図3は、各種部材が取り
付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0033】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図3に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0034】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0035】球払出装置の側方には、カーブ樋186か
ら遊技機下部の排出口192に至る球抜き通路191が
形成されている。球抜き通路191の上部には球抜きレ
バー193が設けられ、球抜きレバー193が遊技店員
等によって操作されると、誘導レール39から球抜き通
路191への遊技球通路が形成され、貯留タンク38内
に貯留されている遊技球は、排出口192から遊技機外
に排出される。
【0036】図4は、賞球ケース40Aで覆われる球払
出装置97の構成例を示す分解斜視図である。この例で
は、賞球ケース40Aとしての3つのケース140,1
41,142の内部に球払出装置97が形成されてい
る。ケース140,141の上部には、球切れスイッチ
187の下部の球通路と連通する穴170,171が設
けられ、遊技球は、穴170,171から球払出装置9
7に流入する。
【0037】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293a,293bに1個ずつ落下させられ
る。
【0038】球通路293a,293bには遊技球の流
下路を切り替えるための振分部材311が設けられてい
る。振分部材311は振分ソレノイド310によって駆
動され、賞球払出時には、球通路293a,293bに
おける一方の流下路(球通路293a)を遊技球が流下
するように倒れ、球貸し時には球通路293a,293
bにおける他方の流下路(球通路293b)を遊技球が
流下するように倒れる。なお、払出モータ289および
振分ソレノイド310は、払出制御基板37に搭載され
ている払出制御用CPUによって制御される。また、払
出制御用CPUは、主基板31に搭載されている遊技制
御用のCPUからの指令に応じて払出モータ289およ
び振分ソレノイド310を制御する。
【0039】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ(賞球カウントスイッチ)301Aが設けられ、
球貸し時に選択される流下路の下方には球払出装置によ
って払い出された遊技球を検出する球貸しセンサ(球貸
しカウントスイッチ)301Bが設けられている。賞球
カウントスイッチ301Aの検出信号と球貸しカウント
スイッチ301Bの検出信号は払出制御基板37の払出
制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、それ
らの検出信号にもとづいて、実際に払い出された遊技球
の個数を計数する。なお、賞球カウントスイッチ301
Aの検出信号は、主基板31のCPUにも入力される。
球貸しカウントスイッチ301Bに対する電源基板から
の電力供給は、払出制御基板37を介してなされる。な
お、賞球カウントスイッチ301Aに対する電源基板か
らの電力供給は、主基板31を介してなされるが、払出
制御基板37を介してなされるようにしてもよい。ま
た、賞球センサと球貸しセンサは、それぞれ複数設けら
れていてもよい。また、賞球センサは、主基板31用の
ものと払出制御基板37用のものが別個に設けられてい
てもよい。
【0040】なお、ギア291の周辺部には、払出モー
タ位置センサを形成する突起部が形成されている。突起
部は、ギア291の回転すなわち払出モータ289の回
転に伴って発光体(図示せず)からの光を、払出モータ
位置センサの受光部(図示せず)に対して透過させたり
遮蔽したりする。払出制御用CPUは、受光部からの検
出信号によって払出モータ289の位置を認識すること
ができる。
【0041】また、球払出装置は、賞球払出と球貸しと
を共に行うように構成されていてもよいが、賞球払出を
行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設け
られていてもよい。この場合、賞球払出を行う球払出装
置と球貸しを行う球払出装置が払出機構の一部を兼用す
るように構成されていてもよい。さらに、例えばスプロ
ケットの回転方向を変えて賞球払出と球貸しとを分ける
ように構成されていてもよいし、本実施の形態において
例示する球払出装置97以外のどのような構造の球払出
装置を用いても、本発明を適用することができる。
【0042】図5は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアス
イッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッ
チ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイ
ド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大
入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを
基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回
路59とが搭載されている。
【0043】なお、図5には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチ
は、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊
技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球
検出手段)であれば、その名称を問わない。特に、入賞
検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ2
3、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,3
9aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入
賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれ
の遊技球をまとめて検出するものであってもよい。ま
た、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであって
も、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲー
トへ遊技球が進入することが入賞となり、通過ゲートに
設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32
a)が入賞検出手段となる。
【0044】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0045】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0046】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板において
作成されるバックアップ電源によってバックアップされ
ているバックアップRAM(電源バックアップされてい
るRAMすなわち電力供給停止時にも記憶内容保持状態
となりうる変動データ記憶手段)である。すなわち、遊
技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RA
M55の一部または全部の内容は保存される。
【0047】この実施の形態では、遊技機裏面に設置さ
れている電源基板から主基板31に対して、ローアクテ
ィブの電源断信号が入力される。電源断信号は、CPU
56のマスク不能割込(NMI)端子に入力される。電
源基板には、所定の電源電圧を監視する電源監視回路
(電源監視用IC)が搭載され、電源監視回路が監視電
圧の低下を検出すると、遊技機への電力供給が停止する
として電源断信号を出力する。
【0048】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で遊技球が発射されるように制御さ
れる。
【0049】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表
示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可
変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示す
る普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0050】図6は、図柄制御基板80内の回路構成
を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示
装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポ
ート(ポート0,2)570,572および出力バッフ
ァ回路620,62Aとともに示すブロック図である。
出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデ
ータが出力され、出力ポート570からは1ビットのス
トローブ信号(INT信号)が出力される。なお、この
実施の形態では、可変表示装置9はLCDで実現されて
いるが(以下、LCD9と表示することがある。)、可
変表示装置9は、CRTなど他の表示装置によって実現
されていてもよい。
【0051】表示制御用CPU101は、制御データR
OM102に格納されたプログラムに従って動作し、主
基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ
回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力
バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信
する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例
えば汎用ICである74HC540,74HC14を使
用することができる。なお、表示制御用CPU101が
I/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ
回路105A,105Bと表示制御用CPU101との
間に、I/Oポートが設けられる。
【0052】そして、表示制御用CPU101は、受信
した表示制御コマンドに従って、LCD9に表示される
画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンド
に応じた指令をVDP103に与える。VDP103
は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出
す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD9
に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号
および同期信号をLCD9に出力する。
【0053】なお、図6には、VDP103をリセット
するためのリセット回路83、VDP103に動作クロ
ックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高
い画像データを格納するキャラクタROM86も示され
ている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の
高い画像データとは、例えば、LCD9に表示される人
物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる
画像などである。この実施の形態では、特に、球払出装
置97の動作に関連して発生したエラーを報知するため
の文字列も、キャラクタROM86に格納されている。
【0054】高周波信号を遮断するノイズフィルタ10
7として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズ
が使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によっ
て、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとして
も、その影響は除去される。また、主基板31のバッフ
ァ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設
けてもよい。
【0055】図7は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図7に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御
基板37に入力される。また、球切れスイッチ187か
らの検出信号も、中継基板72を介して払出制御基板3
7に入力される。
【0056】払出制御基板37に搭載されている払出制
御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出
信号が球切れ状態を示しているか、または、満タンスイ
ッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、
払出を停止すべき状態であることを指示するコマンドを
主基板31の遊技制御手段に対して送出する。なお、払
出制御手段から遊技制御手段に送信されるコマンドを、
払出情報コマンドと呼ぶことにする。
【0057】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に賞球として払い出された遊技球を検出する。
【0058】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのコマンド
データを出力し、出力ポート(出力ポート0)570は
1ビットのSTB信号を出力する。賞球個数を示す払出
制御コマンドは、I/Oポート372aに入力される。
STB信号は、入力ポート372gに入力されるが、払
出制御用CPU371の割込端子にも入力される。払出
制御用CPU371は、I/Oポート372aを介して
払出制御コマンドのコマンドデータを入力し、払出制御
コマンドのコマンドデータに応じて球払出装置97を駆
動して賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払
出制御用CPU371は、1チップマイクロコンピュー
タであり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0059】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられているが、払出制御基板37において、入力ポー
トの前段にバッファ回路が設けられていてもよい。な
お、バッファ回路620,68Aの出力側にノイズフィ
ルタを設けてもよい。
【0060】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0061】また、払出制御基板37の入力ポート37
2bには、中継基板72を介して、球貸しカウントスイ
ッチ301B、および払出モータ289の回転位置を検
出するための払出モータ位置センサからの検出信号が入
力される。球貸しカウントスイッチ301Bは、球払出
装置97の払出機構部分に設けられ、実際に貸し球とし
て払い出された遊技球を検出する。払出制御基板37か
らの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート37
2cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出
機構部分における払出モータ289に伝えられ、振分ソ
レノイド310への駆動信号は、出力ポート372eお
よび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部
分における振分ソレノイド310に伝えられる。また、
クリアスイッチ921の出力も、入力ポート372bに
入力される。
【0062】また、満タンスイッチ48の検出信号およ
び球切れ検出スイッチ187の検出信号が、入力ポート
372gに入力される。さらに、払出制御コマンドを受
信したことを示すACK信号が出力ポート372eから
出力され、払出情報コマンドの8ビットのコマンドデー
タが出力ポート372fから出力される。また、払出情
報コマンドを送信したことを示すSTBB信号が出力ポ
ート372eから出力される。払出情報コマンドの8ビ
ットのコマンドデータとSTBB信号は、主基板31に
おいてI/Oポート部57における入力ポートに入力さ
れるが、STBB信号はCPU56の割込端子にも入力
される。払出情報コマンドを受信したことを示すACK
B信号は、主基板31の出力ポート0から出力され、払
出制御基板37において入力ポート372gに入力され
る。
【0063】なお、主基板31および払出制御基板37
において、出力ポートおよび入力ポートは、CPUに内
蔵されたものであってもよいし、外付けのものであって
もよい。また、STB信号、ACK信号、STBB信号
およびACKB信号については、出力ポートの外側にお
いて論理反転され、ローアクティブで基板間を伝達され
る。
【0064】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0065】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。このように、残高表示基板74とカードユ
ニット50は、直接接続されることなく、払出制御基板
37を介して接続されている。カードユニット50と払
出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニ
ット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BR
Q信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチン
コ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372bお
よび出力ポート372eを介してやりとりされる。
【0066】なお、カードユニット50と払出制御基板
37の間には、インタフェース基板が介在してもよい。
インタフェース基板が存在する場合には、カードユニッ
ト50と払出制御基板37の間で、接続信号(VL信
号)等の信号はインタフェース基板を介してやりとりさ
れる。そして、残高表示基板74とインタフェース基板
との間で、信号が直接やりとりされることはない。
【0067】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0068】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0069】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。なお、カードユニット50からの
信号は、主基板31に直接入力されることはないが、払
出制御基板37に搭載されている払出制御手段は、カー
ドユニット50からのBRDY信号およびBRQ信号が
オン状態になると、その旨を示す払出情報コマンドを主
基板31に送信する。
【0070】また、電源基板から払出制御基板37に対
して電源断信号が入力される。電源断信号は、払出制御
用CPU371のマスク不能割込(割込禁止にできない
割込、以下、NMIともいう。)端子に入力される。さ
らに、払出制御基板37に存在するRAM(変動データ
記憶手段:CPU内蔵RAMであってもよい。)の少な
くとも一部は、電源基板において作成されるバックアッ
プ電源によって、バックアップされている。すなわち、
遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、R
AMの少なくとも一部の内容は保存される。
【0071】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0072】図8は、主基板31におけるCPU56周
りの一構成例を示すブロック図である。図8に示すよう
に、電源基板の電源監視回路(電源監視手段)からの電
源断信号が、CPU56のマスク不能割込端子(XNM
I端子)に接続されている。従って、CPU56は、マ
スク不能割込処理によって電源断の発生を確認すること
ができる。
【0073】また、システムリセット回路65Aにおけ
るリセットIC651Aは、電源投入時に、外付けのコ
ンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレベル
にし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにする。
すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち上げてCP
U56を動作可能状態にする。また、リセットIC65
1Aは、電源監視回路が監視する電源電圧と等しい電源
電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値
(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値より
も低い値)以下になると出力をローレベルにする。従っ
て、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号に応
じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システムリ
セットされる(すなわち、システムの最初の状態に戻さ
れる)。
【0074】図8に示すように、リセットIC651A
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0075】そして、例えば、電源基板に搭載されてい
る電源監視回路の検出電圧(電源断信号を出力すること
になる電圧)を+22Vとし、リセット信号をローレベ
ルにするための検出電圧を+9Vとする。そのように構
成した場合には、電源監視回路とシステムリセット回路
65Aとが、同一の電源VSLの電圧を監視するので、電
圧監視回路が電源断信号を出力するタイミングとシステ
ムリセット回路65Aがシステムリセット信号を出力す
るタイミングの差を所望の所定期間に確実に設定するこ
とができる。所望の所定期間とは、電源監視回路からの
電源断信号に応じて電力供給停止時処理を開始してから
電力供給停止時処理が確実に完了するまでの期間であ
る。なお、電源監視回路とシステムリセット回路65A
とが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
【0076】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65Aからリセット信号が発
せられるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0077】なお、図8に示す構成では、電源投入時に
CPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロー
レベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上が
りタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除さ
れるCPUを使用する場合には、符号941〜949で
示された回路素子は不要である。その場合、リセットI
C651Aの出力がそのままCPU56のリセット端子
に接続される。
【0078】また、図8に示すように、払出制御基板3
7からのSTBB信号がCPU56の割込端子(CLK
/TRG2端子)に入力されている。よって、CPU5
6は、割込の発生によって払出情報コマンドが送信され
たことを認識できる。CLK/TRG2端子にクロック
信号が入力されると、CPU56に内蔵されているタイ
マカウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウ
ントされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発
生する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TR
G2の初期値を「1」に設定しておけば、STBB信号
の入力に応じて割込が発生することになる。
【0079】図9および図10は、この実施の形態にお
ける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図9に
示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に送出
される制御コマンドのSTB信号およびINT信号の出
力ポートである。また、払出制御基板37に送出される
払出制御コマンドの8ビットのコマンドデータは出力ポ
ート1から出力され、図柄制御基板80に送出される表
示制御コマンドの8ビットのコマンドデータは出力ポー
ト2から出力され、ランプ制御基板35に送出されるラ
ンプ制御コマンドの8ビットのコマンドデータは出力ポ
ート3から出力される。そして、図10に示すように、
音制御基板70に送出される音制御コマンドの8ビット
のコマンドデータは出力ポート4から出力される。
【0080】出力ポート0からは、払出情報コマンド
(払出制御手段から送信されるコマンド)を受信したこ
とを示すACKB信号も出力される。
【0081】なお、この実施の形態では、払出制御コマ
ンドのストローブ信号(コマンドが送信されたことを示
す信号)をSTB信号と呼び、その他の電気部品制御基
板への制御コマンドのストローブ信号をINT信号と呼
ぶ。また、遊技制御手段その他の制御手段を電気部品制
御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電
気部品制御基板ということがある。
【0082】出力ポート5から、情報出力回路64を介
して情報端子板34やターミナル基板160に至る各種
情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力データ
が出力される。そして、出力ポート6から、可変入賞球
装置15を開閉するためのソレノイド16、大入賞口の
開閉板2を開閉するためのソレノイド21、および大入
賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aに対
する駆動信号が出力される。
【0083】図11は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図11に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、
ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウン
トスイッチ23、V入賞スイッチ22の検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜3には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301Aの検出信号、カウ
ントスイッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検
出信号が入力される。なお、各スイッチからの検出信号
は、スイッチ回路58において論理反転されている。
【0084】入力ポート1には、払出制御コマンドを受
信したことを示すACK信号、および払出情報コマンド
が送信されたことを示すSTBB信号も入力される。ま
た、入力ポート2には、払出情報コマンドの8ビットの
コマンドデータが入力される。
【0085】次に、遊技機の動作について説明する。図
12は、主基板31における遊技制御手段(CPU56
およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源
が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルに
なると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理
を開始する。メイン処理において、CPU56は、ま
ず、必要な初期設定を行う。
【0086】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタック領域の先頭アドレスを設定する
(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初
期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内
蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)および
PIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS
5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する
(ステップS6)。
【0087】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0088】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0089】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0090】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0091】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0092】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0093】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである(図11参
照)。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ92
1をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始
する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによ
って、容易に初期化処理を実行させることができる。す
なわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0094】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0095】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。例え
ば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されて
いればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55
H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オ
フ状態)を意味する。
【0096】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0097】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0098】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0099】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。なお、RA
Mの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り
判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデ
ータ)をそのままにしてもよい。例えば、大当り判定用
乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータを
そのままにした場合には、不正な手段によって初期化処
理が実行される状態になったとしても、大当り判定用乱
数を生成するためのカウンタのカウント値が大当り判定
値に一致するタイミングを狙うことは困難である。ま
た、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウ
ンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バ
ッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポ
インタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ
など制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラ
グ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステ
ップS12)。
【0100】また、CPU56は、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音制御基板70、図柄
制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各
サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS1
4)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示さ
れる初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対し
て)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を
指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等が
ある。
【0101】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定を行う(ステップS15)。すなわち、初期
値として2msに相当する値を所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定する。
【0102】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0103】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0104】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
13に示すステップS21〜S34の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0105】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報を発するための
制御を行ったりエラー報知表示のための制御を行ったり
する(エラー処理:ステップS22)。
【0106】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0107】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0108】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0109】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0110】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0111】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。賞球処理
では、賞球カウントスイッチ301Aの検出信号にもと
づいて賞球払出を確認する処理も実行される。
【0112】次いで、CPU56は、球貸し処理を行う
(ステップS33)。球貸し処理では、払出制御基板3
7を介して受信したカードユニット50からの球貸し要
求に応じて(具体的には球貸し要求にもとづいて払出制
御手段から出力された払出情報コマンドに応じて)、払
出制御手段に対して球貸し処理を行うように指令する。
また、払出制御手段からの信号を受信するコマンド受信
処理を行う(ステップS34)。その後、レジスタの内
容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定
する(ステップS36)。
【0113】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0114】図14は、第1の実施の形態(実施の形態
1)の概要を示す概念図である。図14に示すように、
主基板31および払出制御基板37において、RAM
は、電源基板に搭載されているバックアップ電源によっ
て電源バックアップされている。ROMに格納されてい
るプログラムに従って動作する払出制御用CPU371
は、カードユニット50から遊技球の貸出要求を受ける
と、主基板31のCPU56に払出情報コマンドによっ
て貸出要求を伝達する。ROMに格納されているプログ
ラムに従って動作するCPU56は、貸出要求に応じた
貸し球数を特定可能な情報を払出制御コマンドによって
払出制御基板37の払出制御用CPU371に伝達す
る。払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動して遊技球の貸出制御を行
う。なお、出力ポートおよび入力ポートはCPUに内蔵
されたものであってもよいし外付けのものであってもよ
いが、図14では内蔵されたものが例示されている。
【0115】払出制御用CPU371は、球払出装置9
7からの払出を禁止する条件が成立すると払出禁止状態
を示す払出情報コマンドをCPU56に対して送信し、
発射装置の動作を禁止する条件が成立すると発射禁止状
態を示す払出情報コマンドをCPU56に対して送信す
る。球払出装置97において異常が発生したことを検出
した場合には、払出情報コマンドによってエラー発生を
CPU56に伝達する。また、払出制御用CPU371
は、カードユニット50との通信において異常が発生し
たことを検出した場合にも、払出情報コマンドによって
エラー発生をCPU56に伝達する。CPU56は、払
出制御用CPU371からエラー発生等の通知(払出禁
止状態の通知を含む。)を受けると、図柄制御基板80
に対して、表示制御コマンドによってエラー表示等(払
出禁止状態の表示を含む。)を指示する。図柄制御基板
に搭載されている表示制御手段は、エラー表示等の指示
を受けると、エラーが生じたこと等(払出禁止状態が生
じたことを含む。)を可変表示装置9に表示する制御を
行う。なお、カードユニット50と払出制御基板37と
の間の通信は、中継基板150を介してなされるように
構成されていてもよい。
【0116】図15(A)は、主基板31の遊技制御手
段(図15において「メイン」と記す。)から払出制御
基板37の払出制御手段に送信される払出制御コマンド
の送信形態を示すタイミング図である。遊技制御手段
は、払出制御コマンドを送信するときに、図15(A)
に示すように、コマンドデータを出力ポートに設定し、
STB信号をオン(ローレベル)にする。払出制御基板
37における払出制御手段は、STB信号がオン状態に
なったことを検出すると、入力ポートを介してコマンド
データを入力するとともに、受信完了を伝えるためにA
CK信号をオン(ローレベル)にする。なお、オン状態
がローレベルであるのは基板間においてである。
【0117】遊技制御手段は、ACK信号がオン状態に
なったことを確認したら、STB信号をオフにする。払
出制御手段は、STB信号がオフ状態になったことを確
認したら、ACK信号をオフにする。以上のようにし
て、1バイトのコマンドデータの送受信が実現される。
なお、2バイト構成の払出制御コマンドの2バイト目
も、1バイト目と同様に送受信される。
【0118】この実施の形態では、図15(A)に示す
ような形態で払出制御コマンドが送受信されるが、図1
5(A)に示された形態は一例であって、払出制御手段
に向けてコマンドデータが送信され、払出制御手段がコ
マンドデータを受信したことを示す応答としての情報を
遊技制御手段に対して送信するのであれば、すなわち双
方向通信によってコマンドデータを送受信するのであれ
ば、いかなる形態で払出制御コマンドが送受信されても
よい。例えば、ACK信号に代えて受信完了を示すコマ
ンドを遊技制御手段に送信するようにしてもよい。ま
た、この実施の形態では、コマンドデータは2バイト構
成であるが、1バイト構成でも3バイト以上の構成でも
よいし、パラレル送受信(この例では8ビットパラレ
ル)に限らず、シリアル送受信によってもよい。
【0119】図15(B)は、払出制御基板37の払出
制御手段から主基板31の遊技制御手段に送信される払
出情報コマンドの送信形態を示すタイミング図である。
払出制御手段は、払出情報コマンドを送信するときに、
図15(B)に示すように、コマンドデータを出力ポー
トに設定し、STBB信号をオン(ローレベル)にす
る。遊技制御手段は、STBB信号がオン状態になった
ことを検出すると、入力ポートを介してコマンドデータ
を入力するとともに、受信完了を伝えるためにACKB
信号をオン(ローレベル)にする。
【0120】図16は、カードユニット50とパチンコ
遊技機1の払出制御基板37との間で送受信される信号
方式の一例を示すタイミング図である。パチンコ遊技機
1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御
用CPU371は、カードユニット50に貸与準備信号
を出力する(PRDY信号をハイレベルのオン状態にす
る)。また、カードユニット制御用マイクロコンピュー
タは、接続信号を出力する(VL信号をハイレベルのオ
ン状態にする)。払出制御用CPU371は、接続信号
の入力状態により接続状態/未接続状態を判定する。
【0121】カードユニット50においてカードが受け
付けられ、パチンコ遊技機1の球貸しスイッチが操作さ
れ球貸しスイッチから操作されたことを示す球貸しスイ
ッチ信号がカードユニット50に入力されると、カード
ユニット50に搭載されているカードユニット制御用マ
イクロコンピュータは、払出制御基板37に貸与要求信
号を出力する(BRDY信号をハイレベルにする)。こ
の時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニッ
ト制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37に
貸与指令信号を出力する(BRQ信号をハイレベルにす
る)。貸与指令信号は、単位料金(この例では100
円)当たりの遊技球の払出を要求する信号である。貸与
要求信号および貸与指令信号は、遊技用装置からの遊技
媒体の貸与を要求する要求信号する。すなわち、払出制
御手段は、遊技用装置から貸与要求信号もしくは貸与指
令信号(または双方)の受信にもとづいて、主基板31
の遊技制御手段に対して要求信号を受信したことを示す
要求発生信号を送信する。
【0122】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に貸与可能信号を出
力し(EXS信号をハイレベルにし)、カードユニット
50からの貸与確認信号を入力すると(BRQ信号がロ
ーレベルになったことを検出すると)、払出モータ28
9を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。払出
の開始時に、パチンコ遊技機1において、振分ソレノイ
ド310が駆動状態とされる。すなわち、球振分部材3
11を球貸し側に向ける。
【0123】そして、払出が完了すると、払出制御基板
37の払出制御用CPU371は、貸与完了信号を出力
する(EXS信号をローレベルにする)。その後、カー
ドユニット50からの球貸し要求終了信号が出力される
と(BRDY信号がローレベルになると)、賞球払出制
御を実行可能な状態になる。なお、カードユニット制御
用マイクロコンピュータは、球貸しスイッチ等の近傍に
設けられている金額設定スイッチの設定に応じた回数だ
け貸与指令信号を出力したら、球貸し要求終了信号を出
力する(BRDY信号をローレベルにする)。
【0124】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。なお、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0125】ただし、カードユニット50からの信号
は、主基板31に直接入力されることはないが、信号を
受信した旨は払出制御基板37から払出情報コマンドと
して主基板31に伝達される。具体的には、払出制御基
板37に搭載されている払出制御手段は、貸与要求信号
もしくは貸与指令信号(または双方)に応じた払出情報
コマンドを主基板31に搭載されている遊技制御手段に
送信する。
【0126】図17は、払出制御コマンドのコマンド形
態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制
御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMOD
E(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コ
マンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭
ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このよう
に、払出制御コマンドは、複数のデータで構成され、先
頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になってい
る。なお、図17に示されたコマンド形態は一例であっ
て他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイト
や3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよ
い。また、図17では払出制御基板37に送出される払
出制御コマンドを例示するが、他の電気部品制御基板に
送出される制御コマンドも同一構成である。そして、払
出制御手段から主基板31に向けて送出される払出情報
コマンドも同一構成である。
【0127】図18は、払出制御コマンドおよび払出情
報コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施
の形態では、払出制御を実行するために、複数種類の払
出制御コマンドおよび払出情報コマンドが用いられる。
図18に示された例において、FF00(H)(MOD
E=FF(H),EXT=00(H))は、払出が可能
であることを示す払出情報コマンド(払出許可状態指定
レスポンス)である。コマンドFF01(H)は、払出
を停止している状態であることを示す払出情報コマンド
(払出禁止状態指定レスポンス:払出禁止状態信号に相
当)である。また、F0XX(H)は、賞球個数を指定
する払出制御コマンド(景品数指令信号、景品不足数指
令信号に相当)であり、F2XX(H)は、貸し球個数
を指定する払出制御コマンド(貸与数指令信号、貸与不
足数指令信号に相当)である。EXTである「XX」が
払出個数を示す。
【0128】F100(H)は、賞球払出処理が終了し
たことを示す払出情報コマンド(払出終了信号に相当)
である。また、F300(H)は、カードユニット50
から貸与要求信号を受けたことを示す払出情報コマンド
(遊技用装置から要求信号を受信したことを示す要求発
生信号に相当)であり、F400(H)は、カードユニ
ット50から貸与指令信号を受けたことを示す払出情報
コマンド(遊技用装置から要求信号を受信したことを示
す要求発生信号に相当)である。
【0129】また、F5XX(H)は、貸し球払出処理
が終了したことを示す払出情報コマンド(貸与終了信
号、貸与数信号に相当)であり、EXTである「XX」
は、払出制御手段が払い出した遊技球数を示す。なお、
貸し球払出処理が終了したことを示す払出情報コマンド
(貸与終了信号)と、払出制御手段が払い出した遊技球
数を示す払出情報コマンド(貸与数信号)とを別にして
もよい。
【0130】F600(H)は、打球の発射を禁止して
いることを示す発射禁止状態指定の払出情報コマンド
(発射禁止状態信号に相当)であり、F601(H)
は、打球の発射を禁止していないことを示す発射許可状
態指定の払出情報コマンドである。そして、F7XX
(H)は、エラー発生を示す払出情報コマンド(異常発
生信号に相当)であり、EXTである「XX」は、エラ
ーコード(エラーの種類)を示す。また、F800
(H)は、エラー解除を示す払出情報コマンドである。
【0131】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継
続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッ
チオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測す
るために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイ
マは、バックアップRAM領域に形成された1バイトの
カウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合
に2ms毎に+1される。図19に示すように、スイッ
チタイマは検出信号の数N(クリアスイッチ921の検
出信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態で
はN=10である。また、RAM55において、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順
(図11に示された上から下への順)と同じ順序で並ん
でいる。
【0132】図20は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図13に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS101)。次いで、
処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入
賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレス
をポインタにセットする(ステップS103)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS104)。
【0133】図21は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS121)。ま
た、クリアデータ(00)をセットする(ステップS1
22)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレス
が設定されている)が指すスイッチタイマをロードする
とともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビッ
トから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS
124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されて
いる。そして、この場合には、入賞口スイッチ33aの
検出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0134】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0135】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0136】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0137】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0138】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「2」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
サブルーチンをコールする(ステップS108)。
【0139】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S
132の処理が、処理数分すなわち2回繰り返され、そ
の間に、入力ポート1の2ビットに入力されるスイッチ
の検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否か
のチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応する
スイッチタイマの値が1増やされる。
【0140】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0141】図22,図23は、遊技制御処理における
ステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出
の対象となる入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ1
4aが確実にオンしたか否か判定するとともに、オンし
たら賞球個数を示す払出制御コマンドが払出制御基板3
7に送信されるように制御する。
【0142】まず、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS16
9)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS170)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図11に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返
し数として「4」をセットする(ステップS171)。
そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS172)。
【0143】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
CPU56は、入力判定値テーブルの先頭アドレスを設
定する。入力判定値テーブルとは、各スイッチについ
て、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチがオ
ンしたと判定するための判定値が設定されているROM
領域である。例えば、入力判定値テーブルには、上から
順に、すなわちアドレス値が小さい領域から順に、
「2」、「50」、「250」、「30」、「25
0」、「1」の判定値が設定されている。スイッチオン
チェックルーチンでは、入力判定値テーブルの先頭アド
レスとオフセット値とで決まるアドレスに設定されてい
る判定値と、スイッチタイマの先頭アドレスとオフセッ
ト値とで決まるスイッチタイマの値とが比較され、一致
した場合には、例えばスイッチオンフラグがセットされ
る。
【0144】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS1
73)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、ス
イッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ
(ステップS178)、最初に設定された繰り返し数分
だけ実行されるので(ステップS176,S177)、
結局、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a
について、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン
判定値「2」と比較されることになる。
【0145】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS174)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値(未払出数データ)に10を加算す
る(ステップS175)。なお、リングバッファにデー
タを書き込んだときには、書込ポインタをインクリメン
トし、リングバッファの最後の領域にデータを書き込ま
れたときには、書込ポインタを、リングバッファの最初
の領域を指すように更新する。
【0146】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。なお、この実施
の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ時点
で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理が行
われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制御コ
マンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納バッ
ファの格納値に対する、出力する払出制御コマンドに対
応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0147】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS17
9)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS180)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図11に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」は始動口スイッチ14aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
181)。
【0148】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS182)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「6」をリングバッファに設定する(ステップ
S183)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6
を加算する(ステップS184)。
【0149】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS18
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「6」を設定する(ステップS186)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図11に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「6」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
187)。
【0150】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS188)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「15」をリングバッファに設定する(ステッ
プS189)。また、総賞球数格納バッファの格納値に
15を加算する(ステップS190)。
【0151】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS191)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS192)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS193)、賞球個数に関するコマンド送信バッ
ファをセットし(ステップS194)、コマンド送信処
理をコールする(ステップS195)。ステップS19
4では、賞球個数に応じた払出制御コマンド(F0XX
(H):XX=賞球個数)がコマンド送信バッファに設
定される。コマンド送信処理の動作については後で詳し
く説明する。
【0152】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
196,S197)。
【0153】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS198)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS199)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送出される。
【0154】なお、この実施の形態では、遊技媒体の払
出状況とは無関係に、ステップS169〜S195の処
理が実行される。すなわち、遊技制御手段は、前回まで
に指定した賞球個数の払い出しが完了しているか否かに
関わらず、新たな賞球個数を指示するための払出制御コ
マンドを送信することができる。よって、遊技制御手段
の払い出しに関する処理負担を軽減させることができる
とともに、賞球の払出処理を迅速に行うことができる。
【0155】図24は、図15に示す形態で払出制御コ
マンドを送信する場合の遊技制御手段が実行するコマン
ド送信処理を示すフローチャートである。コマンド送信
処理において、遊技制御手段におけるCPU56は、出
力先として指定されている出力ポート(払出制御コマン
ドのコマンドデータを出力する出力ポート)に、出力デ
ータ(コマンド送信バッファの内容)を設定する(ステ
ップS651)。そして、STB信号をオンする(ステ
ップS652)。
【0156】次いで、ACK信号がオン状態になるのを
監視するための監視回数カウンタにMをセットする(ス
テップS653)。Mの値は、払出制御手段がSTB信
号に応答してACK信号をオンするまでの処理時間に余
裕を持たせた値に相当する。そして、監視回数カウンタ
の値をデクリメントしつつACK信号の状態を確認する
(ステップS654,S655)。
【0157】ACK信号がオン状態になる前に監視回数
カウンタの値が0になったら(ステップS656)、戻
りコードとして「異常」を示す値をセットして(ステッ
プS657)、処理を終了する。なお、戻りコードと
は、コマンド送信ルーチンを呼び出す側で異常監視を行
っている場合の異常/正常を示すデータとして用いられ
る。
【0158】監視回数カウンタの値が0になる前にAC
K信号がオン状態になったら、STB信号をオフする
(ステップS661)。そして、ACK信号がオフ状態
になるのを監視するための監視回数カウンタにM(ステ
ップS653で用いられる値と異なっていてもよい)を
セットする(ステップS662)。次いで、監視回数カ
ウンタの値をデクリメントしつつACK信号の状態を確
認する(ステップS634,S664)。ACK信号が
オフ状態になる前に監視回数カウンタの値が0になった
ら(ステップS665)、戻りコードとして「異常」を
示す値をセットして(ステップS666)、処理を終了
する。監視回数カウンタの値が0になる前にACK信号
がオフ状態になったら、戻りコードとして「正常」を示
す値をセットして(ステップS667)、処理を終了す
る。
【0159】以上のようなコマンド送信ルーチンによっ
て、図15に示された1バイト分のコマンドデータの送
受信が完了する。遊技制御手段から出力されるSTB信
号は、払出制御基板37において、払出制御用CPU3
71の割込端子に入力される。そして、払出制御手段
は、割込処理によってSTB信号が入力されたことを認
識する。
【0160】図25は、図23に示されたステップS1
99の賞球個数減算処理の一例を示すフローチャートで
ある。賞球個数減算処理において、CPU56は、ま
ず、総賞球数格納バッファの格納値をロードする(ステ
ップS381)。そして、格納値が0であるか否か確認
する(ステップS382)。0であれば処理を終了す
る。
【0161】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS383)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS384)。一致したら(ステップS38
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS386)。
【0162】次に、賞球払出終了を示す払出情報コマン
ドを受信しているか否か確認する(ステップS39
0)。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段
は、遊技制御手段から指示された個数の賞球払出が終了
すると、賞球払出終了を示す払出情報コマンドを送信す
る。賞球払出終了を示す払出情報コマンドを受信してい
る場合には、総賞球数格納バッファの格納値が0になっ
ているか否か確認する(ステップS391)。総賞球数
格納バッファの格納値が0になっていたら、賞球払出中
フラグをクリアする(ステップS392)。なお、この
とき、賞球残数がないことを報知するために、賞球ラン
プ51の消灯を示すランプ制御コマンドの送出処理を実
行する。
【0163】ステップS391において、総賞球数格納
バッファの格納値が0になっていない場合には、総賞球
数格納バッファの格納値が正であるか否か確認する(ス
テップS395)。総賞球数格納バッファの格納値は、
払い出された遊技球が賞球カウントスイッチ301Aに
よって検出される毎に−1されるので、払出制御手段が
賞球払出終了を示す払出情報コマンドを送信してきたに
もかかわらず総賞球数格納バッファの格納値が0でない
正数であるということは、賞球払出不足が発生している
ことになる。そこで、CPU56は、払出不足数(総賞
球数格納バッファの格納値に相当)をリングバッファに
格納する(ステップS396)。なお、リングバッファ
に格納された不足数は、ステップS195の処理によっ
て払出制御コマンドとして払出制御基板37に送信され
る。このように、遊技制御手段は、払い出された遊技球
数が不足していることを賞球カウントスイッチ301A
の検出信号にもとづいて検出した場合に、不足分の遊技
球数を特定可能な景品不足数指令信号(この例ではEX
Tデータに不足数が設定された賞球個数指定の払出制御
コマンド)を送信する。また、遊技制御手段は、払出制
御手段から払出終了信号(この例では賞球払出終了を示
す払出情報コマンド)を受信したにもかかわらず遊技球
数の計数値が景品数指令信号(この例では入賞発生時送
信された賞球個数指定の払出制御コマンド)で特定され
る遊技球数(この例では送信済の賞球個数指定の払出制
御コマンドのEXTデータに設定されていた賞球数に相
当)に対して不足している場合には不足分の遊技媒体数
を特定可能な景品不足数指令信号を送信する。
【0164】なお、遊技制御手段は、賞球払出過多を検
出した場合には、異常が生じたと判定して、エラー報知
を行うようにしてもよい。賞球払出過多は、払出制御手
段が賞球払出終了を示す払出情報コマンドを送信してき
たときに、総賞球数格納バッファの格納値が負の値であ
ったことによって確認できる。
【0165】また、遊技制御手段は、払出制御手段が賞
球払出終了を示す払出情報コマンドを所定期間内に送信
しなかった場合にエラーと判定してエラー報知を行うよ
うにしてもよい。例えば、遊技制御手段は、賞球個数指
定の払出制御コマンドを送信する毎に監視用タイマをス
タートさせ(既にスタートしている場合にはリスター
ト)、賞球払出終了を示す払出情報コマンドを受信する
前に監視用タイマがタイムアウトしたらエラーと判定す
る。所定期間は、払出制御手段が賞球個数指定の払出制
御コマンドに応じた払出制御を完了させるのに十分な時
間以上に設定される。
【0166】図26は、図13に示された遊技制御処理
における球貸し処理(ステップS33)の一例を示すフ
ローチャートである。球貸し処理において、CPU56
は、球貸し中フラグがオンしているか否か確認する(ス
テップS401)。オンしていない場合には、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオンしたか否か確認す
る(ステップS405)。BRDY信号がオンしたか否
かは、払出制御手段から貸与要求指定の払出情報コマン
ドを受信したか否かによって確認できる(図18参
照)。BRDY信号がオンした場合には、球貸しの一単
位を設定する(ステップS406)。
【0167】例えば、一単位が100円であって一単位
の球貸し個数が固定値(例えば25)であればステップ
S406の処理を行わなくてもよいが、ディップスイッ
チ等で一単位の球貸し個数を設定可能に構成されている
ような場合には、ステップS406において、ディップ
スイッチ等の設定値を読み取ってRAMに設定する処理
を行う。遊技制御手段がこのような設定を行うように構
成されていれば、一単位の球貸し個数の変更に容易に対
応できる。
【0168】すなわち、一単位の球貸し個数が例えば2
5個(4円/1個)から20個(5円/1個)に変更に
なっても、遊技制御手段に設定値を出力するディップス
イッチ等の設定値を25個に対応した値から20個に対
応した値に変更するだけでよく、払出制御手段を変更す
る必要はない。また、一般に、遊技機の機種変更に際し
て、遊技枠(払出制御基板37が設置されている)を残
して遊技盤6(遊技制御手段が搭載される主基板31が
設置されている)が交換されるので、一単位の球貸し個
数の変更を機種変更時に実行することもできる。また、
球貸しの一単位が20個の場合、払出制御手段が球貸し
の一単位として固定的に25個の遊技球を払い出すよう
な仕様になっているときには、遊技制御手段は払出制御
手段からの貸与数信号によって実際に払い出された個数
が25個であることを認識でき、払出制御手段が異なる
仕様にものであることを、遊技制御手段は容易に認識で
きる。
【0169】そして、カードユニット50からのBRQ
信号がオンしたか否か確認する(ステップS407)。
BRQ信号がオンしたか否かは、払出制御手段から貸与
指令指定の払出情報コマンドを受信したか否かによって
確認できる(図18参照)。BRQ信号がオンした場合
には、球貸しの一単位に応じた値が設定された貸し球個
数指定の払出制御コマンド(コマンドF1XX(H))
をコマンド送信バッファに設定し(ステップS40
8)、コマンド送信処理をコールする(ステップS40
9)。従って、払出制御基板37に対して、球貸しの一
単位に応じた値が設定された貸し球個数指定の払出制御
コマンドが送信される。
【0170】球貸し中フラグがオンしている場合には
(ステップS401)、貸与終了指定の払出情報コマン
ドを受信しているか否か確認する(ステップS40
2)。払出制御基板37に搭載されている払出制御手段
は、遊技制御手段から指示された個数の球貸しが終了す
ると、貸与終了指定の払出情報コマンドを送信する。貸
与終了指定の払出情報コマンドを受信している場合に
は、貸与終了指定の払出情報コマンドに含まれている払
出個数(払出制御手段が払い出した貸し球払出数)が不
足しているか否か確認する(ステップS403)。不足
しているか否かは、払出情報コマンドにもとづく貸し球
払出数がステップS406で設定した値(球貸しの一単
位の数)よりも少ないか否かを判定することによって確
認できる。貸し球払出数不足していない場合には、球貸
し中フラグをクリアする(ステップS404)。
【0171】貸し球払出数が不足している場合には、払
出不足数(貸し球払出数−ステップS406で設定した
値に相当)を示す払出制御コマンドをコマンド送信バッ
ファに格納する(ステップS411)。そして、コマン
ド送信処理をコールする(ステップS412)。従っ
て、払出制御基板37に対して、払出不足数が設定され
た貸し球個数指定の払出制御コマンドが送信される。
【0172】なお、遊技制御手段は、払出制御手段が貸
し球払出終了を示す払出情報コマンドを所定期間内に送
信しなかった場合にエラーと判定してエラー報知を行う
ようにしてもよい。例えば、遊技制御手段は、貸し個数
指定の払出制御コマンドを送信するときに監視用タイマ
をスタートさせ、貸し球払出終了を示す払出情報コマン
ドを受信する前に監視用タイマがタイムアウトしたらエ
ラーと判定する。
【0173】次に、遊技制御手段の払出情報コマンドの
受信について説明する。図27は、払出制御基板37か
らのSTBB信号にもとづいて発生する割込によって起
動されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートで
ある。コマンド受信割込処理において、CPU56は、
コマンド受信フラグをセットする(ステップS45
2)。
【0174】図28は、図13に示されたメイン処理に
おけるコマンド受信処理(ステップS34)を示すフロ
ーチャートである。コマンド受信処理において、CPU
56は、コマンド受信フラグがセットされているか否か
確認する(ステップS471)。セットされていなけれ
ば処理を終了する。コマンド受信フラグがセットされて
いる場合には、コマンド受信フラグをリセットし(ステ
ップS471)、入力ポートを介してSTB信号が確か
にオン状態であるか否か確認する(ステップS47
3)。STB信号がオン状態でなければ処理を終了す
る。
【0175】STB信号がオン状態であれば、入力ポー
トを介して払出情報コマンド(具体的には2バイトのコ
マンドデータのうちの1バイト)を入力し、RAMに形
成されているコマンド受信バッファに格納する(ステッ
プS474)。そして、ACK信号をオン状態にする
(ステップS475)。次いで、STB信号がオフ状態
になったら(ステップS476)、ACK信号をオフ状
態にする(ステップS477)。
【0176】以上のような処理によって、図15(B)
に示された制御コマンド送受信形態が実現され、受信し
た払出情報コマンドがコマンド受信バッファに格納され
る。なお、この実施の形態では、払出情報コマンドは2
バイト構成であるから、実際には、2回STB信号にも
とづく割込が発生して、ステップS472〜S477の
処理が2回実行されると、1つの払出情報コマンドがコ
マンド受信バッファに格納されたことになる。また、こ
の実施の形態では、コマンド受信割込処理ではコマンド
受信フラグのセットのみがなされ、受信処理は割込処理
外のコマンド受信処理で行われたが、コマンド受信割込
において、コマンド受信処理も行うように構成してもよ
い。
【0177】図29は、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンドおよび音制御コマンドの送出形態を示すタイミ
ング図である。表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音制御コマンドは、8ビットの制御信号CD0〜
CD7(コマンドデータ)とINT信号(取込信号)と
で構成される。図柄制御基板80、ランプ制御基板35
および音制御基板70に搭載されている表示制御手段、
ランプ制御手段および音制御手段は、INT信号が立ち
上がったことを検知して、割込処理によって1バイトの
データの取り込み処理を開始する。なお、この実施の形
態では、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび
音制御コマンドのコマンドデータは単方向通信によって
送信されるが(表示制御手段、ランプ制御手段および音
制御手段から遊技制御手段に向かう信号はない)、払出
制御コマンドと同様に、双方向通信によって送信される
ようにしてもよい。
【0178】図30は、図柄制御基板80に送出される
表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図
30に示す例において、コマンド8000(H)〜80
26(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9
における特別図柄の変動パターンを指定する表示制御コ
マンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド
(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねてい
る。
【0179】コマンド88XX(H)(X=4ビットの
任意の値)は、普通図柄表示器10で可変表示される普
通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンドであ
る。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を
指定する表示制御コマンドである。コマンド8AXX
(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の可変
表示の停止を指示する表示制御コマンドである。
【0180】コマンド91XX(H)、92XX(H)
および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄
を指定する表示制御コマンドである。「XX」には図柄
番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、
特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド
である。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始か
ら大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマン
ドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX
(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらな
い可変表示装置9の表示状態に関する表示制御コマンド
である。図柄制御基板80の表示制御手段は、主基板3
1の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信
すると図30に示された内容に応じて可変表示装置9お
よび普通図柄表示器10の表示状態を変更する制御を行
う。
【0181】コマンドC000(H)〜EXXX(H)
のうち、E5XX(H)は、球払出制御に関してエラー
が生じた場合に、可変表示装置9においてエラー報知表
示を行わせるための表示制御コマンドである。E5XX
(H)のうちのEXTデータのXX(H)にはエラーコ
ード(エラーの種類)が設定される。また、E601
(H)は、球払出制御に関するエラーが解除されたとき
に送信されるエラー表示消去指定の表示制御コマンドで
ある。
【0182】図31は、図13に示されたメイン処理に
おけるエラー処理(ステップS22)の球払出制御に関
するエラーに関わる処理を示すフローチャートである。
図31に示すように、CPU56は、払出制御基板37
からエラー指定の払出情報コマンド(図18参照)を受
信すると(ステップS421)、表示制御コマンド用の
コマンド送信バッファにエラー表示指定の表示制御コマ
ンド(E5XX(H))をセットしてコマンドセット処
理のサブルーチンをコールする(ステップS422,S
423)。コマンドセット処理は、コマンド送信バッフ
ァ内のデータを出力ポートに出力するとともに、INT
信号を出力する処理である。従って、ステップS42
2,S423の処理によって、エラー表示指定の表示制
御コマンドが図柄制御基板80に搭載されている表示制
御手段に送信される。
【0183】なお、表示制御コマンド(E5XX
(H))におけるEXTデータ(XX(H))の値は、
払出情報コマンドにおいて設定されていた値と同じでよ
い。図柄制御基板80に搭載されている表示制御手段
は、エラー表示指定の表示制御コマンドを受信すると、
EXTデータ(XX(H))の値に応じた内容のエラー
表示(払出禁止状態の表示を含む。)を可変表示装置9
に表示させる。
【0184】また、払出制御基板37からエラー解除指
定の払出情報コマンド(図18参照)を受信すると(ス
テップS424)、表示制御コマンド用のコマンド送信
バッファにエラー表示消去指定の表示制御コマンド(E
601(H))をセットしてコマンドセット処理のサブ
ルーチンをコールする(ステップS425,S42
6)。ステップS425,S426の処理によって、エ
ラー表示消去指定の表示制御コマンドが表示制御手段に
送信される。
【0185】表示制御手段は、エラー表示消去指定の表
示制御コマンドを受信すると、可変表示装置9に表示さ
れているエラー表示を消去する。
【0186】次に、払出制御手段の動作について説明す
る。図32は、払出制御用CPU371周りの一構成例
を示すブロック図である。図32に示すように、電源基
板からの電源断信号が、バッファ回路980を介して払
出制御用CPU371のマスク不能割込端子(XNMI
端子)に接続されている。従って、払出制御用CPU3
71は、マスク不能割込処理によって電源断の発生を確
認することができる。
【0187】この実施の形態では、システムリセット回
路65BにおけるリセットIC651Bは、電源投入時
に、外付けのコンデンサに容量で決まる所定時間だけ出
力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイ
レベルにする。また、リセットIC651Bは、VSLの
電源電圧を監視して電圧値が所定値(例えば+9V)以
下になると出力をローレベルにする。従って、遊技機へ
の電力供給停止時には、リセットIC651Bからの信
号がローレベルになることによって払出制御用CPU3
71がシステムリセットされる。
【0188】リセットIC651Bが電力供給停止を検
知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、払出
制御用CPU371が暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、リセットIC651Bが、払出制御用CP
U371が必要とする電圧(この例では+5V)よりも
高い電圧を監視するように構成されているので、払出制
御用CPU371が必要とする電圧に対して監視範囲を
広げることができる。従って、より精密な監視を行うこ
とができる。
【0189】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、停電等の遊技機に対する電力供給停止が発生して
も内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65Bからリセット信号が発
せられるので、払出制御用CPU371は、通常の動作
状態に復帰する。そのとき、必要なデータがバックアッ
プされているので、停電等からの復旧時には停電発生時
の払出制御状態に復旧させることができる。
【0190】なお、図32に示された構成では、システ
ムリセット回路65Bは、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図8に示された主基板31の
場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発生
するような回路構成を用いてもよい。また、払出制御基
板37以外の電気部品制御基板において、リセット信号
を発生する回路は、図32に示されたように構成され
る。
【0191】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのSTB信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、STB信号の入
力に応じて割込が発生することになる。払出制御用CP
U371は、STB信号の入力に応じて発生する割込に
よって、払出制御コマンド受信処理を開始する。
【0192】図33は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図33に示すよう
に、出力ポートCは、払出モータ289に出力される駆
動信号等の出力ポートである。また、出力ポートDは、
7セグメントLEDであるエラー表示LED374に出
力される表示制御信号の出力ポートである。そして、出
力ポートEは、振分ソレノイド310に出力される駆動
信号、およびカードユニット50に対するEXS信号と
PRDY信号とを出力するための出力ポートである。
【0193】また、主基板31へのSTB信号とACK
B信号が出力ポートEから出力される。そして、出力ポ
ートFから、払出情報コマンドのコマンドデータが出力
される。
【0194】図34は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図34に示
すように、入力ポートAは、主基板31から送出された
払出制御コマンドの8ビットの払出制御信号を取り込む
ための入力ポートである。また、入力ポートBのビット
0〜1には、それぞれ、賞球カウントスイッチ301A
および球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号が入
力される。ビット2〜5には、カードユニット50から
のBRDY信号、BRQ信号、VL信号およびクリアス
イッチ921の検出信号が入力される。
【0195】また、満タンスイッチ48および球切れス
イッチ187からの検出信号が入力ポートGのビット
0,1に入力され、主基板31からのSTB信号とAC
KB信号がビット2,3に入力される。
【0196】図35は、払出制御手段(払出制御用CP
U371およびROM,RAM等の周辺回路)のメイン
処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払
出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタック領域の先頭アドレスを設定する
(ステップS703)。また、払出制御用CPU371
は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS
704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS7
05)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS706)。
【0197】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0198】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するもの
である。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベ
クタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。
タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0199】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0200】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭アドレスに相当するものである。
具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとで
コマンド受信割込処理の先頭アドレスが特定される。
【0201】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0202】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。さらに、
CLK/TRG2端子に入力される信号の立ち上がりま
たは立ち下がりで特定レジスタとしてのタイマカウンタ
レジスタCLK/TRG2のカウント値が−1されるの
であるが、所定の特定レジスタの設定によって、立ち上
がり/立ち下がりの選択を行うことができる。この実施
の形態では、CLK/TRG2端子に入力される信号の
立ち上がりで、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2のカウント値が−1されるような設定が行われる。
【0203】また、CTCのチャネル3(CH3)のカ
ウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック
(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値
が「0」になったら発生する割込であり、後述する2m
sタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU3
71の動作クロックを分周したクロックがCTCに与え
られ、クロックの入力によってレジスタの値が減算さ
れ、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。
例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/
256周期で減算される。分周したクロックにもとづい
て減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくなら
ない。ステップS705において、CH3のレジスタに
は、初期値として2msに相当する値が設定される。
【0204】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0205】次いで、払出制御用CPU371は、入力
ポートB(図34参照)を介して入力されるクリアスイ
ッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステ
ップS707)。その確認においてオンを検出した場合
には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を
実行する(ステップS711〜ステップS714)。ク
リアスイッチ921がオンである場合(押下されている
場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力さ
れている。なお、入力ポート372では、クリアスイッ
チ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、
遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしなが
ら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイ
ッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処
理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア
等を行うことができる。
【0206】なお、払出制御用CPU371も、主基板
31のCPU56と同様に、スイッチの検出信号のオン
判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2
ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理におけ
る検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとス
イッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921の
オン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判
定される。
【0207】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、払出制御用CPU371は、払出制御用のバ
ックアップRAM領域にバックアップデータが存在して
いるか否かの確認を行う(ステップS708)。例え
ば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機へ
の電力供給停止時にセットされるバックアップフラグが
セット状態になっているか否かによって、バックアップ
データが存在しているか否か確認する。バックアップフ
ラグがセット状態になっている場合には、バックアップ
データありと判断する。
【0208】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止
時の状態に戻すことができないので、不足の停電等から
の復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を
実行する。
【0209】チェック結果が正常であれば(ステップS
709)、払出制御用CPU371は、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う
(ステップS710)。そして、バックアップRAM領
域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指す
アドレスに復帰する。
【0210】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS714)。
【0211】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図36に示すように、タイマ割込があったことを示すタ
イマ割込フラグがセットされる(ステップS792)。
そして、メイン処理において、払出制御用CPU371
は、タイマ割込フラグがセットされたことを検出したら
(ステップS715)、タイマ割込フラグをリセットす
るとともに(ステップS751)、払出制御処理(ステ
ップS751〜S761)を実行する。
【0212】なお、タイマ割込では、図36に示すよう
に、最初に割込許可状態に設定される(ステップS79
1)。よって、タイマ割込処理中では割込許可状態にな
り、INT信号の入力にもとづく払出制御コマンド受信
処理を優先して実行することができる。
【0213】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、入力ポート372bに入力される賞球
カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ3
01B等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイ
ッチ処理:ステップS752)。
【0214】次に、払出制御用CPU371は、満タン
スイッチ48や球切れスイッチ187がオンしていたら
払出禁止状態に設定し、満タンスイッチ48および球切
れスイッチ187がオフしていたら払出禁止状態の解除
を行う(払出禁止状態設定処理:ステップS753)。
また、受信した払出制御コマンドを解析し、解析結果に
応じた処理を実行する(コマンド解析実行処理:ステッ
プS754)。さらに、プリペイドカードユニット制御
処理を行う(ステップS755)。
【0215】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0216】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0217】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0218】次いで、エラー検出処理を行い、その結果
に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部
に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う
(出力処理:ステップS760)。次いで、主基板31
からの払出制御コマンドを受信するコマンド受信処理を
行う(ステップS761)。そして、ステップS715
に戻る。
【0219】図37は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、主基板31の側から指示された球貸し個数を記憶す
るものである。なお、バックアップRAM領域には、上
記の遊技球の個数に関する情報を記憶する領域に限られ
ず、例えば、払出停止フラグ、賞球経路エラーフラグな
どのエラー状態を示すフラグ、バックアップフラグなど
の各種のフラグを記憶する領域や、受信コマンドバッフ
ァなどの各種のバッファなどを記憶する領域なども形成
されている。また、払出制御処理において用いられるデ
ータが格納されるRAM領域は全て電源バックアップさ
れるようにしてもよい。
【0220】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数指定の払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、遊技制御手段から貸し球個数指定の払出制御コマ
ンドを受信すると、指示された個数だけ貸し球個数記憶
に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU371
は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ301
Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値を1
減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントスイッ
チ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球個数
記憶の値を1減らす。
【0221】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電力供給停止が生じても、所定期間内に電力供給が復
旧すれば、バックアップRAM領域の記憶内容にもとづ
いて賞球処理および球貸し処理を再開することができ
る。すなわち、遊技機への電力供給が停止しても、電力
供給が再開すれば、電力供給停止時の未払出の賞球個数
と貸し球個数とにもとづいて払い出しが行われ、遊技者
に与えられる不利益を低減することができる。
【0222】図33は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、受信
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。受信
バッファはバックアップRAMに形成されているので、
変動データ記憶手段は、遊技制御手段から受信したコマ
ンドを特定可能なデータを記憶可能に構成されているこ
とになる。
【0223】なお、主基板31からの払出制御コマンド
の受信方法は、遊技制御手段が払出情報コマンドを受信
した方法と同じでよい。従って、例えば、STB信号に
もとづく起動される割込処理においてコマンド受信フラ
グをセットし、図28に示されたコマンド受信処理と同
様の処理であるステップS761のコマンド受信処理を
実行することによって、払出制御コマンドを受信バッフ
ァに格納することができる。
【0224】図39は、ステップS752のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS752a)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチオンカ
ウンタを+1する(ステップS752b)。賞球カウン
トスイッチオンカウンタは、賞球カウントスイッチ30
1Aのオン状態を検出した回数を計数するためのカウン
タである。
【0225】そして、賞球カウントスイッチオンカウン
タの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS752c)、賞球球詰まりフラグをセット
する(ステップS752d)。つまり、賞球カウントス
イッチ301Aのオン状態が長期間継続した場合に賞球
球詰まりフラグがセットされる。
【0226】また、賞球カウントスイッチオンカウンタ
の値が2になったときには(ステップS752e)、確
実に賞球カウントスイッチ301Aがオンした判断し、
賞球カウントスイッチオンフラグをセットする(ステッ
プS752f)。
【0227】ステップS752aにおいて賞球カウント
スイッチ301Aがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチ
オンフラグをリセットするとともに(ステップS752
h)、賞球カウントスイッチオンカウンタをクリアする
(ステップS752i)。そして、球貸しカウントスイ
ッチ301Bがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS752j)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッチオン
カウンタを+1する(ステップS752k)。球貸しカ
ウントスイッチオンカウンタは、球貸しカウントスイッ
チ301Bのオン状態を検出した回数を計数するための
カウンタである。
【0228】そして、球貸しカウントスイッチオンカウ
ンタの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS752l)、貸し球詰まりフラグをセット
する(ステップS752m)。つまり、球貸しカウント
スイッチ301Bのオン状態が長期間継続した場合に貸
し球球詰まりフラグがセットされる。
【0229】また、球貸しカウントスイッチオンカウン
タの値が2になったときには(ステップS752n)、
確実に球貸しカウントスイッチ301Bがオンした判断
し、球貸しカウントスイッチオンフラグをセットする
(ステップS752o)。
【0230】ステップS752jにおいて球貸しカウン
トスイッチ301Bがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッ
チオンフラグをリセットするとともに(ステップS75
2p)球貸しカウントスイッチオンカウンタをクリアす
る(ステップS752q)。
【0231】図40は、ステップS753の払出禁止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出禁
止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、
満タンスイッチ48がオンしているか否か確認する(ス
テップS201)。オンしていれば満タンフラグをセッ
トする(ステップS203)。また、球切れスイッチ1
87がオンしているか否か確認する(ステップS20
3)。オンしていれば球切れフラグをセットする(ステ
ップS204)。
【0232】そして、払出制御用CPU371は、払出
禁止状態であるか否か確認する(ステップS205)。
払出禁止状態は、主基板31に対して払出を禁止してい
る状態であることを指示する払出禁止状態指定の払出情
報コマンドを送出した後の状態であり、具体的には、作
業領域における払出停止フラグがセットされている状態
である。払出禁止状態でなければ、上述した球切れ状態
フラグまたは満タンフラグがオンになったか否かを確認
する(ステップS206)。
【0233】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出禁止状態フラグをセットするとともに(ステップS
207)、払出禁止状態指定の払出情報コマンドをコマ
ンド送信バッファにセットし(ステップS208)、コ
マンド送信処理をコールする(ステップS209)。コ
マンド送信処理は、遊技制御手段が実行するコマンド送
信処理(図24参照)と同様に構成することができる。
さらに、発射制御基板91に対する発射制御信号を出力
停止状態(すなわち打球の発射を禁止する状態)にして
(ステップS210)、発射禁止状態指定の払出情報コ
マンドをコマンド送信バッファにセットし(ステップS
211)、コマンド送信処理をコールする(ステップS
212)。ステップS209およびS212の処理によ
って、払出禁止状態指定の払出情報コマンドおよび発射
禁止状態指定の払出情報コマンドが主基板31に送信さ
れる。
【0234】また、払出禁止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS213)。ともにオフ状態
となったときには、払出停止フラグをリセットするとと
もに(ステップS214)、払出許可状態指定の払出情
報コマンドをコマンド送信バッファにセットし(ステッ
プS215)、コマンド送信処理をコールする(ステッ
プS216)。また、発射制御基板91に対する発射制
御信号を出力状態(すなわち打球の発射を禁止しない状
態)にして(ステップS217)、発射許可状態指定
(発射停止状態解除指定)の払出情報コマンドをコマン
ド送信バッファにセットし(ステップS218)、コマ
ンド送信処理をコールする(ステップS219)。ただ
し、他の打球発射禁止の条件が成立している場合には、
ステップS217〜S219の処理を行わない。
【0235】なお、払出禁止状態に設定するときには、
払出制御用CPU371は、払出禁止状態であることを
示す内部フラグ(払出停止フラグ)をセットするととも
に、払出モータ289の駆動を停止する制御を行う。
【0236】払出禁止状態に設定された場合に、直ちに
払出モータ289を停止してもよいが、そのように制御
するのではなく、切りのよいところで払出モータ289
を停止するようにしてもよい。例えば、遊技球の払出を
25個単位で実行し、一単位の払出が完了した時点で払
出モータ289を停止するとともに、内部状態を払出禁
止状態に設定するようにしてもよい。球切れスイッチ1
87は、払出球通路に27〜28個程度の遊技球が存在
することを検出できるような位置に設置されているの
で、主基板31の遊技制御手段が球切れを検出しても、
その時点から少なくとも25個の払出は可能である。従
って、一単位の払出が完了した時点で払出禁止状態にし
ても問題は生じない。また、一単位の区切りで払出禁止
状態とすれば、払出再開時の制御が容易になる。
【0237】図41、ステップS754のコマンド解析
実行処理の一例を示すフローチャートである。コマンド
解析実行処理において、払出制御用CPU371は、受
信バッファに受信コマンドがあるか否かの確認を行う
(ステップS754a)。受信コマンドがあれば、受信
した払出制御コマンドが賞球個数指定の払出制御コマン
ドであるか否かの確認を行う(ステップS754b)。
なお、払出制御用CPU371は、コマンド指示手段と
しての読出ポインタが指す受信バッファ中のアドレスに
格納されている受信コマンドについてステップS754
bの判断を行う。また、その判断後、読出ポインタの値
は+1される。読出ポインタが指すアドレスが受信コマ
ンドバッファ12(図38参照)のアドレスを越えた場
合には、読出ポインタの値は、受信コマンドバッファ1
を指すように更新される。
【0238】受信した払出制御コマンドが賞球個数指定
の払出制御コマンドであれば、払出制御コマンドで指示
された個数を総合個数記憶に加算する(ステップS75
4c)。すなわち、払出制御用CPU371は、主基板
31のCPU56から送られた払出制御コマンドに含ま
れる賞球個数をバックアップRAM領域(具体的には総
合個数記憶)に記憶する。
【0239】また、受信した払出制御コマンドが貸し球
個数指定の払出制御コマンドであれば(ステップS75
4d)、払出制御コマンドで指示された個数を貸し球個
数記憶に加算する(ステップS754e)。すなわち、
払出制御用CPU371は、主基板31のCPU56か
ら送られた払出制御コマンドに含まれる貸し球個数をバ
ックアップRAM領域(具体的には貸し球個数記憶)に
記憶する。ここで、受信した払出制御コマンドが貸し球
個数指定の払出制御コマンドであれば、その旨の内部フ
ラグもセットする。
【0240】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や受信バッファ
における受信コマンドシフト処理を行う。また、払出禁
止状態設定処理およびコマンド解析実行処理が、読出ポ
インタの値と受信バッファにおける最新コマンド格納位
置とが一致するまで繰り返すように構成されていてもよ
い。例えば、読出ポインタの値と受信バッファにおける
最新コマンド格納位置との差が「3」であれば未処理の
受信済みコマンドが3つあることになるが、一致するま
で繰り返し処理が実行されることによって、未処理の受
信済みコマンドがなくなる。すなわち、受信バッファに
格納されている受信済みコマンドが、一度の処理で、全
て読み出されて処理される。
【0241】図42は、ステップS755のプリペイド
カードユニット制御処理の一例を示すフローチャートで
ある。プリペイドカードユニット制御処理において、払
出制御用CPU371は、カードユニット制御用マイク
ロコンピュータより入力されるVL信号を検知したか否
かを確認する(ステップS755a)。VL信号を検知
していなければ、VL信号非検知カウンタを+1する
(ステップS755b)。また、払出制御用CPU37
1は、VL信号非検知カウンタの値が125であるか否
か確認する(ステップS755c)。VL信号非検知カ
ウンタの値が125であれば、払出制御用CPU371
は、発射制御基板91への発射制御信号出力を停止し
て、駆動モータ94を停止させる(ステップS755
d)。
【0242】以上の処理によって、125回(2ms×
125=250ms)継続してVL信号のオフが検出さ
れたら、球発射禁止状態に設定される。そして、発射禁
止状態指定の払出情報コマンドをコマンド送信バッファ
にセットし(ステップS755h)、コマンド送信処理
をコールする(ステップS755i)。ステップS75
5iの処理によって、発射禁止状態指定の払出情報コマ
ンドが主基板31に送信される。
【0243】ステップS755aにおいてVL信号を検
知していれば、払出制御用CPU371は、VL信号非
検知カウンタをクリアする(ステップS755e)。そ
して、払出制御用CPU371は、発射制御信号出力を
停止していれば(ステップS755f)、発射制御基板
91への発射制御信号出力を開始して駆動モータ94を
動作可能状態にする(ステップS755g)。そして、
発射許可状態指定(発射停止状態解除指定)の払出情報
コマンドをコマンド送信バッファにセットし(ステップ
S755j)、コマンド送信処理をコールする(ステッ
プS755k)。ただし、他の打球発射禁止の条件が成
立している場合には、ステップS755j〜S755k
の処理を行わない。
【0244】図43は、ステップS756の球貸し制御
処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実
施の形態では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単
位(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値
は他の数であってもよい。
【0245】球貸し制御処理では、払出制御用CPU3
71は、払出可能状態判定処理(ステップS50)を行
った後、状態フラグの内容に応じてステップS51〜S
56のいずれかの処理を行う。払出可能状態判定処理で
は、払出停止フラグがセットされているか否か確認し、
セットされていれば、ステップS51〜S56の処理を
行わない。
【0246】ステップS51は、カードユニット50か
らのBRDY信号がオン状態になるのを待つBRDY信
号オン待ち処理である。ステップS52は、カードユニ
ット50からのBRQ信号がオン状態になるのを待つB
RQ信号オン待ち処理である。ステップS52は、主基
板31の遊技制御手段からの貸し球個数指定の払出制御
コマンドの受信を待つ貸し球個数指定受信待ち処理であ
る。ステップS54は、貸し球数に応じた回転数だけ払
出モータ289が回転するのを待つモータ回転終了待ち
処理である。ステップS55は、払出モータ289が停
止してから最後に払い出された遊技球が球貸しカウント
スイッチ301Bを通過するのを待つ貸し球通過待ち処
理である。そして、ステップS56は、BRDY信号が
オフするのを待つBRDY信号オフ待ち処理である。
【0247】図44は、ステップS51のBRDYオン
待ち処理を示すフローチャートである。BRDYオン待
ち処理において、払出制御用CPU371は、BRDY
信号がオン状態になったか否か確認する(ステップS5
00)。BRDY信号がオン状態になったら、貸与要求
指定の払出情報コマンド(図18参照)をコマンド送信
バッファにセットし(ステップS501)、コマンド送
信処理をコールする(ステップS502)。そして、状
態フラグを、BRQ信号オン待ち処理に対応した値に更
新する(ステップS503)。
【0248】なお、BRDY信号がオン状態になってい
ない状態で、主基板31から貸し球個数指定の払出制御
コマンドを受信したらステップS516に移行する。こ
の処理は、遊技制御手段が球貸し払出の不足を検知した
ときに払出不足数を通知してくる(図26におけるステ
ップS411,S412参照)のに対応した処理であ
る。
【0249】図45は、ステップS52のBRQオン待
ち処理を示すフローチャートである。BRQオン待ち処
理において、払出制御用CPU371は、BRQ信号が
オン状態になったか否か確認する(ステップS51
1)。BRQ信号がオン状態になったら、貸与指令指定
の払出情報コマンド(図18参照)をコマンド送信バッ
ファにセットし(ステップS512)、コマンド送信処
理をコールする(ステップS513)。そして、状態フ
ラグを、貸し球個数指定受信待ち処理に対応した値に更
新する(ステップS514)。
【0250】図46は、貸し球個数指定受信待ち処理
(ステップS53)を示すフローチャートである。貸し
球個数指定受信待ち処理において、払出制御用CPU3
71は、主基板31から貸し球個数指定の払出制御コマ
ンドを受信しているか否か確認する(ステップS51
6)。貸し球個数指定の払出制御コマンドを受信してい
るか否かは、コマンド解析実行処理においてセットされ
る内部フラグによって確認できる。なお、貸し球個数指
定の払出制御コマンドを受信している場合には、指定さ
れた個数が貸し球個数記憶に加算されている。
【0251】貸し球個数指定の払出制御コマンドを受信
している場合には、球払出装置97を駆動して球払出を
行うための処理を行う。すなわち、球払出装置97の下
方の球振分部材311を球貸し側に設定するために振分
用ソレノイド310を駆動する(ステップS517)。
さらに、払出制御用CPU371は、25個の遊技球を
払い出すためのモータ回転時間を設定するか、または、
モータ回転時間に応じた数の出力パルス数を決定する。
そして、払出モータ289をオンして(ステップS51
8)、状態フラグを、モータ回転終了待ち処理に対応し
た値に更新する(ステップS519)。なお、払出モー
タ289をオンするのは、厳密には、カードユニット5
0が受付を認識したことを示すためにBRQ信号をオフ
状態にしてからである。
【0252】図47は、モータ回転終了待ち処理(ステ
ップS54)を示すフローチャートである。モータ回転
終了待ち処理において、払出制御用CPU371は、モ
ータ位置センサのチェックを行い(ステップS52
0)、また、後述する球貸しカウントスイッチチェック
処理を行う(ステップS521)。なお、ステップS5
20のモータ位置センサのチェック処理では、払出モー
タ位置センサのオンとオフとがタイマ監視されるが、所
定時間以上のオン状態またはオフ状態が継続したら、払
出制御用CPU371は、モータ球噛みエラーが生じた
と判断する。
【0253】次いで、払出モータ289の駆動を終了す
べきか(一単位の払出動作が終了したか)否かの確認を
行う(ステップS522)。具体的には、所定個数の払
出に対応した回転時間が経過したか否かを確認する。所
定個数の払出に対応した回転時間が経過した場合には、
払出制御用CPU371は、払出モータ289の駆動を
停止し(ステップS523)、貸し球通過待ち時間の設
定を行う(ステップS524)。そして、状態フラグ
を、貸し球通過待ち処理に対応した値に更新する(ステ
ップS525)。
【0254】図48は、貸し球通過待ち(ステップS5
5)を示すフローチャートである。貸し球通過待ちにお
いて、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイ
ッチチェック処理を行うとともに(ステップS53
0)、貸し球通過待ち時間が終了したか否かの確認を行
う(ステップS531)。貸し球通過待ち時間は、最後
の払出球が払出モータ289によって払い出されてから
球貸しカウントスイッチ301Bを通過するまでの時間
である。
【0255】貸し球通過待ち時間の終了を確認すると、
一単位の貸し球は全て払い出されたはずであるが、ここ
で、払出制御用CPU371は、払出制御用CPU37
1は、エラー検出用カウンタのカウント値を確認する
(ステップS532)。エラー検出用カウンタのカウン
ト値は、球貸しカウントスイッチ301Bが1個の遊技
球通過を検出する毎に+1されている。エラー検出用カ
ウンタのカウント値が貸球数Nよりも少ない場合には
(ステップS532)、球貸し経路エラーフラグをセッ
トする(ステップS533)。エラー検出用カウンタの
カウント値が貸球数Nよりも少なくない場合には、一単
位の貸し球は全て払い出された状態であるので、カード
ユニット50に対して次の球貸し要求の受付が可能にな
ったことを示すためにEXS信号をオフにする(ステッ
プS534)。また、貸与終了指定の払出情報コマンド
(図18参照)をコマンド送信バッファにセットし(ス
テップS535)、コマンド送信処理をコールする(ス
テップS536)。払出制御用CPU371は、ステッ
プS535の処理において、実際に貸し出した遊技球数
を貸与終了指定の払出情報コマンドのEXTデータに設
定する。実際に貸し出した遊技球数は、例えば球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号にもとづくエラー検
出用カウンタのカウント値で特定される。
【0256】そして、エラー検出用カウンタのカウント
値が貸球数Nよりも多い場合には(ステップS53
7)、貸出数過多エラーフラグをオンにする(ステップ
S538)。その後、状態フラグを、BRDY信号オフ
待ち処理に対応した値に更新する(ステップS53
5)。
【0257】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、払出モータをオフせずに球
貸し処理を続行するようにしてもよい。すなわち、所定
単位(この例では100円単位)毎に球貸し処理を行う
のではなく、球貸し処理を連続して実行するように構成
することもできる。
【0258】BRDY信号オフ待ち処理では、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオフ状態になったら、
振分ソレノイドをオフする。
【0259】図49は、ステップS521およびS53
0で実行される球貸しカウントスイッチチェック処理を
示すフローチャートである。球貸しカウントスイッチチ
ェック処理は、球貸しカウントスイッチ301Bの状態
を監視して、貸し球個数記憶を減算する処理である。
【0260】球貸しカウントスイッチチェック処理にお
いて、払出制御用CPU371は、まず、球貸しカウン
トスイッチON待ちフラグがセットされているか否か確
認する(ステップS811)。球貸しカウントスイッチ
ON待ちフラグがセットされていれば、球貸しカウント
スイッチオンフラグがオン状態になるのを待つ(ステッ
プS812)。なお、球貸しカウントスイッチオンフラ
グは、図39に示されたスイッチ処理におけるステップ
S752oでセットされる。球貸しカウントスイッチオ
ンフラグがオン状態になる前にタイマT11がタイムア
ウトすると球貸し経路エラーフラグをセットする(ステ
ップS817,S818)。球貸しカウントスイッチ3
01Bがオンすると、タイマT11を停止して(ステッ
プS813)、球貸しカウントスイッチON待ちフラグ
をリセットする(ステップS814)。なお、タイマT
11は、球貸しカウントスイッチ301Bが所定期間内
にオンするか否かを確認するためのタイマである。
【0261】球貸しカウントスイッチ301Bがオンし
た場合には、球貸しカウントスイッチ301Bがオフす
ることを確認するために、オフを待つ状態であることを
示す球貸しカウントスイッチOFF待ちフラグをセット
する(ステップS815)。
【0262】従って、払出制御用CPU371は、球貸
しカウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS821)、球貸しカウントスイッチオンフ
ラグがオフするのを待つ(ステップS824)。球貸し
カウントスイッチオンフラグがオフすると、球貸しカウ
ントスイッチOFF待ちフラグをリセットする(ステッ
プS825)。そして、貸し球個数記憶を−1する(ス
テップS828)。
【0263】ステップS821で、球貸しカウントスイ
ッチOFF待ちフラグもオンしていないことを確認した
ら、タイマT11をスタートするとともに(ステップS
822)、球貸しカウントスイッチON待ちフラグをセ
ットする(ステップS823)。
【0264】図50および図51は、ステップS758
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0265】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、賞球停止中であるか否かを確認する
(ステップS541)。停止中であれば、処理を終了す
る。なお、球貸し停止中であるか否かは、図40に示さ
れた払出禁止状態設定処理において設定される払出停止
フラグがオンしているか否かによって確認される。
【0266】賞球停止中でなければ、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い(ス
テップS542)、貸し球払出中であれば処理を終了す
る。なお、貸し球払出中であるか否かは、球貸し処理中
フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなけ
れば、既に賞球払出処理が開始されているか否か、すな
わち賞球中であるか否か確認する(ステップS54
3)。賞球中であれば図51に示す賞球中の処理に移行
する。なお、賞球中であるか否かは、後述する賞球処理
中フラグの状態によって判断される。
【0267】賞球払出中でなければ、払出制御用CPU
371は、総合個数記憶に格納されている賞球数(未払
出の賞球数)が0でないか否か確認する(ステップS5
44)。総合個数記憶に格納されている賞球数が0でな
ければ、賞球制御用CPU371は、賞球処理中フラグ
をオンし(ステップS545)、総合個数記憶の値が2
5以上であるか否か確認する(ステップS546)。な
お、賞球処理中フラグは、バックアップRAM領域に設
定される。
【0268】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上であると、払出制御用CPU371は、25個
分の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させ
るように払出モータ289に対して駆動信号を出力する
ために、25個払出動作の設定を行う(ステップS54
7)。具体的には、25個の遊技球を払い出すためのモ
ータ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数
の出力パルス数を決定する。
【0269】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上でなければ、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納されている数に応じた遊技球を払い出す
まで払出モータ289を回転させるように駆動信号を出
力するために、全個数払出動作の設定を行う(ステップ
S548)。具体的には、遊技球を払い出すためのモー
タ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数の
出力パルス数を決定する。次いで、払出モータ289を
オンする(ステップS549)。なお、振分ソレノイド
はオフ状態であるから、球払出装置97の下方の球振分
部材は賞球側に設定されている。そして、図51に示す
賞球制御処理における賞球払出中の処理に移行する。
【0270】図51は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球中の処理において、払出制御用C
PU371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS551)。賞球通過待ち時間中でな
ければ、モータ位置センサのチェックを行い(ステップ
S552)、また、後述する賞球カウントスイッチチェ
ック処理を行う(ステップS553)。
【0271】なお、ステップS542のモータ位置セン
サのチェック処理では、モータ位置センサのオンとオフ
とがタイマ監視されるが、所定時間以上のオン状態また
はオフ状態が継続したら、払出制御用CPU371は、
モータ球噛みエラーが生じたと判断する。
【0272】そして、払出制御用CPU371は、払出
モータ289の駆動を終了すべきか(25個または25
個未満の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確
認を行う(ステップS554)。具体的には、所定個数
の払出に対応した回転時間が経過したか否かを確認す
る。所定個数の払出に対応した回転時間が経過した場合
には、払出制御用CPU371は、払出モータ289の
駆動を停止し(ステップS555)、賞球通過待ち時間
の設定を行う(ステップS556)。賞球通過待ち時間
は、最後の払出球が払出モータ289によって払い出さ
れてから賞球カウントスイッチ301Aを通過するまで
の時間である。
【0273】ステップS551において、賞球通過待ち
時間中であれば、払出制御用CPU371は、後述する
賞球カウントスイッチチェック処理を行い(ステップS
557)、賞球通過待ち時間が終了したか否かの確認を
行う(ステップS558)。賞球通過待ち時間が終了し
た時点は、ステップS547またはステップS548で
設定された賞球が全て払い出された状態である。
【0274】賞球通過待ち時間が終了した場合には、総
合個数記憶の格納値が0になったか否か確認する(ステ
ップS559)。0になっていなければ、賞球処理を続
行するためにステップS546に戻る。0になっていれ
ば、賞球終了指定の払出情報コマンドをコマンド送信バ
ッファにセットし(ステップS560)、コマンド送信
処理をコールする(ステップS561)。ステップS5
61の処理によって、賞球終了指定の払出情報コマンド
が主基板31に送信される。そして、払出制御用CPU
371は、賞球処理中フラグをオフする(ステップS5
62)。なお、賞球通過待ち時間が経過するまでに最後
の払出球が賞球カウントスイッチ301Aを通過しなか
った場合には、賞球経路エラーとされる。
【0275】図52は、ステップS553およびS55
7で実行される賞球カウントスイッチチェック処理を示
すフローチャートである。賞球カウントスイッチチェッ
ク処理は、賞球カウントスイッチ301Aの状態を監視
して、総合個数記憶を減算する処理である。
【0276】賞球カウントスイッチチェック処理におい
て、払出制御用CPU371は、まず、賞球カウントス
イッチON待ちフラグがセットされているか否か確認す
る(ステップS831)。賞球カウントスイッチON待
ちフラグがセットされていれば、賞球カウントスイッチ
オンフラグがオン状態になるのを待つ(ステップS83
2)。なお、賞球カウントスイッチオンフラグは、図3
9に示されたスイッチ処理におけるステップS752f
でセットされる。賞球カウントスイッチオンフラグがオ
ン状態になる前にタイマT12がタイムアウトすると賞
球経路エラーフラグをセットする(ステップS837,
S838)。賞球カウントスイッチ301Aがオンする
と、タイマT12を停止して(ステップS833)、賞
球カウントスイッチON待ちフラグをリセットする(ス
テップS834)。タイマT12は、賞球カウントスイ
ッチ301Aが所定期間内にオンするか否かを確認する
ためのタイマである。
【0277】賞球カウントスイッチ301Aがオンした
場合には、賞球カウントスイッチ301Aがオフするこ
とを確認するために、オフを待つ状態であることを示す
賞球カウントスイッチOFF待ちフラグをセットする
(ステップS835)。
【0278】従って、払出制御用CPU371は、賞球
カウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS841)、賞球カウントスイッチオンフラ
グがオフするのを待つ(ステップS844)。賞球カウ
ントスイッチオンフラグがオフすると、賞球カウントス
イッチOFF待ちフラグをリセットする(ステップS8
45)。そして、総合個数記憶を−1する(ステップS
848)。
【0279】ステップS841で、賞球カウントスイッ
チOFF待ちフラグもオンしていないことを確認した
ら、タイマT12をスタートするとともに(ステップS
842)、賞球カウントスイッチON待ちフラグをセッ
トする(ステップS843)。
【0280】次に、エラー処理について説明する。図5
3は、エラーの種類とエラー表示用LED374(図7
参照)の表示との関係を示す説明図である。また、図5
4および図55は、ステップS760のエラー処理の一
例を示すフローチャートである。
【0281】この例では、エラー処理において、払出制
御用CPU371は、賞球経路エラーフラグがオンした
場合に(ステップS601)、エラー表示用LED37
4に「0」を表示する(ステップS602)。また、賞
球経路エラーフラグがオフした場合にエラー表示用LE
D374の表示「0」を消去する(ステップS60
3)。なお、賞球経路エラーフラグは、図52に示され
たステップS838でセットされる。すなわち、賞球カ
ウントスイッチ301Aがオンしなかったときにセット
される。この場合、モータ位置センサは正常であるから
(異常なら、ステップS613でエラー検出される)、
賞球カウントスイッチ301Aに異常が発生していた
り、球経路に異物等が混入して賞球カウントスイッチ3
01Aがオンしなかったこと等が考えられる。
【0282】球貸し経路エラーフラグがオンした場合に
は(ステップS604)、エラー表示用LED374に
「1」を表示する(ステップS605)。また、球貸し
経路エラーフラグがオフした場合にエラー表示用LED
374の表示「1」を消去する(ステップS606)。
なお、球貸し経路エラーフラグは、図48に示されたス
テップS533でセットされる。すなわち、球貸しカウ
ントスイッチ301Bの検出信号にもとづく払出数が貸
球数Nよりも少ない場合にセットされる。また、図49
に示されたステップS818でもセットされる。この場
合、モータ位置センサは正常であるから(異常なら、ス
テップS613でエラー検出される)、球貸しカウント
スイッチ301Bに異常が発生していたり、球経路に異
物等が混入して球貸しカウントスイッチ301Bがオン
しなかったこと等が考えられる。
【0283】賞球詰まりフラグがオンした場合には(ス
テップS607)、エラー表示用LED374に「2」
を表示する(ステップS608)。また、賞球詰まりフ
ラグがオフした場合にエラー表示用LED374の表示
「2」を消去する(ステップS609)。賞球詰まりフ
ラグは、図39に示されたステップS752dでセット
される。すなわち、賞球カウントスイッチ301Aがオ
フしなかったときにセットされる。なお、賞球カウント
スイッチ301Aがオフしなかった場合には、賞球カウ
ントスイッチ301Aの断線の場合と、賞球カウントス
イッチ301Aの部分において球詰まりが発生した場合
とがある。
【0284】貸し球詰まりフラグがオンした場合には
(ステップS610)、エラー表示用LED374に
「3」を表示する(ステップS611)。また、貸し球
詰まりフラグがオフした場合にエラー表示用LED37
4の表示「3」を消去する(ステップS612)。貸し
球詰まりフラグは、図39に示されたステップS752
mでセットされる。すなわち、球貸しカウントスイッチ
301Bの検出信号がオフ状態にならなかったときにセ
ットされる。なお、球貸しカウントスイッチ301Bの
検出信号がオフ状態にならなかった場合には、球貸しカ
ウントスイッチ301Bの断線の場合と、球貸しカウン
トスイッチ301Bの部分において球詰まりが発生した
場合とがある。
【0285】払出モータ歯噛みエラーフラグがオンして
いる場合には(ステップS613)、エラー表示用LE
D374に「4」を表示する(ステップS614)。ま
た、払出モータ歯噛みエラーフラグがオフした場合にエ
ラー表示用LED374の表示「4」を消去する(ステ
ップS615)。なお、払出モータ歯噛みエラーフラグ
は、図47に示されたステップS520や図51に示さ
れたステップS552でセットされる。この場合、スプ
ロケット292に遊技球や異物等が挟まっていることが
考えられる。
【0286】VLオフ検出フラグがセットされた場合に
は(ステップS621)、エラー表示用LED374に
「5」を表示する(ステップS622)。また、VLオ
フ検出フラグがリセットされた場合にエラー表示用LE
D374の表示「5」を消去する(ステップS62
3)。なお、VLオフ検出フラグは、図42に示された
ステップS755eでセットされる。
【0287】なお、正規でないタイミングでカードユニ
ット50との通信が実行されたときには(ステップS6
24)、プリペイドカードユニット通信エラーが発生し
たとして、エラー表示用LED374に「6」を表示す
る(ステップS625)。また、そのようなエラーが解
消されたときに、エラー表示用LED374の表示
「6」を消去する(ステップS626)。
【0288】正規でないタイミングでのカードユニット
50との通信とは、例えば、BRDY信号がオン状態に
なってから所定時間(T0:図16参照)内にBRQ信
号がオン状態にならなかったり、EXS信号をオン状態
にしたにもかかわらず所定時間(T2:図16参照)内
にBRQ信号がオフ状態にならなかったり、BRDY信
号が所定時間(TE:図16参照)内にオフ状態になら
なかったりしたことを検出した場合を意味する。そのよ
うな検出を可能にするには、図45に示されたステップ
S511においてBRQ信号がオン状態になるするのを
タイマ監視したり、ステップS514の処理実行後にB
RQ信号がオフ状態になるのをタイマ監視しつつ待った
り、ステップS56のBRDY信号オフ待ち処理でBR
DY信号がオフ状態になるのをタイマ監視すればよい。
【0289】また、払出禁止状態になったときには(ス
テップS627)、エラー表示用LED374に「7」
を表示する(ステップS628)。払出禁止状態が解除
されたときには、エラー表示用LED374の表示
「7」を消去する(ステップS629)。なお、払出禁
止状態は、図40におけるステップS207で払出禁止
状態に設定された状態である。
【0290】さらに、貸出数過多エラーフラグがセット
された場合には(ステップS630)、エラー表示用L
ED374に「8」を表示する(ステップS631)。
また、貸出数過多エラーフラグがリセットされた場合に
エラー表示用LED374の表示「8」を消去する(ス
テップS632)。なお、貸出数過多エラーフラグは、
図48に示されたステップS538でセットされる。
【0291】そして、払出制御用CPU371は、新た
にエラーが発生した場合、すなわち、ステップS60
1,S604,S607,S610,S613,S62
1,S624,S630のいずれかの条件が成立した場
合には(ステップS641)、エラー指定の払出情報コ
マンドをコマンド送信バッファにセットし(ステップS
642)、コマンド送信処理をコールする(ステップS
643)。ステップS643の処理によって、エラー指
定の払出情報コマンドが主基板31に送信される。な
お、払出制御用CPU371は、エラー指定の払出情報
コマンドのEXTデータにエラーコードを設定する。
【0292】また、発生していたエラーが全て解除した
場合には(ステップS644)、エラー解除指定の払出
情報コマンドをコマンド送信バッファにセットし(ステ
ップS645)、コマンド送信処理をコールする(ステ
ップS646)。ステップS646の処理によって、エ
ラー解除指定の払出情報コマンドが主基板31に送信さ
れる。
【0293】なお、ここで示す球払出装置97に関する
動作異常は一例であって、動作異常やその検出方法はこ
こで例示したものに限られず、遊技球の払出に支障を来
すようなものであれば、それをエラーと判定すればよ
い。また、1回エラーが生じたら直ちに動作異常と判定
してもよいし、所定期間内に所定回数エラーが生じたら
動作異常としてもよい。
【0294】上述したように、遊技制御手段は、エラー
指定の払出情報コマンドを受信すると、表示制御手段に
対して、エラーコードを含むエラー表示指定の表示制御
コマンドを送信する(図31におけるステップS42
2,S423参照)。また、エラー解除指定の払出情報
コマンドを受信すると、表示制御手段に対して、エラー
表示消去指定の表示制御コマンドを送信する(図31に
おけるステップS425,S426参照)。
【0295】従って、図柄制御基板80に搭載されてい
る表示制御手段は、エラー表示指定の表示制御コマンド
に応じて、エラーの内容を可変表示装置9において表示
させることができる。例えば、図57(A)に示すよう
に、払出モータ歯噛みエラーが生じた場合にはその旨を
表示させることができ、図57(B)に示すように、カ
ードユニット50と払出制御手段との間で通信エラーが
生じた場合にはその旨を表示させることができる。さら
に、図57(C)に示すように、下皿満タンや補給球切
れ等の理由で払出禁止状態になっているときにはその旨
を表示させることができる。
【0296】よって、払出制御手段が検出したエラーで
あっても、遊技者や遊技店員が直ちに認識することがで
きる。その結果、異常の原因の特定が容易になるととも
に、異常を解消させるための処理を迅速に行うことがで
きる。
【0297】さらに、遊技制御手段は、エラー指定の払
出制御レスポンスを受信したら遊技を不能動化するよう
にしてもよい。不能動化とは、例えば、可変表示装置9
や普通図柄表示器10における可変表示を中断する状態
である。このような状態を設定するには、例えば、遊技
制御手段からエラー表示指定の表示制御コマンドを受信
したことに応じて表示制御手段が独自に可変表示装置9
や普通図柄表示器10における可変表示を中断するか、
または、遊技制御手段から表示制御手段に対して、可変
表示装置9や普通図柄表示器10における可変表示を中
断させるための表示制御コマンドを送信するように構成
すればよい。また、不能動化の例として、遊技球の入賞
を検出するための各スイッチの検出をソフトウェア的に
無効にしたり(検出信号があっても無視する)、可変入
賞球装置15や大入賞口などの電動役物の状態を閉鎖状
態とすることがある。なお、遊技制御手段は、遊技者に
不利益を与えないように、エラーが解除されたら、不能
動化した時点の遊技状態から遊技を再開することが好ま
しい。また、払出制御手段は、エラー指定の払出制御レ
スポンスを送信したら、払出停止フラグをセットすると
ともに、発射制御基板91に対する発射制御信号を発射
禁止状態とすることが好ましい。遊技制御手段が発射装
置の球発射許可/禁止を制御するように構成されている
場合には、遊技制御手段は、発射装置の動作を禁止する
ことによって遊技を不能動化することもできる。
【0298】実施の形態2.第1の実施の形態では、払
出制御基板37に搭載されていたRAMは電源バックア
ップされていたが、電源バックアップされていない場合
にも本発明を適用することができる。
【0299】図58は、第2の実施の形態(実施の形態
2)の概要を示す概念図である。図58に示すように、
主基板31において、RAMは電源基板に搭載されてい
るバックアップ電源によって電源バックアップされてい
るが、払出制御基板37においてRAMはバックアップ
されていない。また、この実施の形態では、主基板31
のCPU56から払出制御用CPU371に対してリセ
ット信号が出力されている。なお、出力ポートおよび入
力ポートはCPUに内蔵されたものであってもよいし外
付けのものであってもよいが、図58では内蔵されたも
のが例示されている。
【0300】図59は、払出制御用CPU371周りの
一構成例を示すブロック図である。図59に示すよう
に、電源基板からの電源断信号が、バッファ回路980
を介して払出制御用CPU371のマスク不能割込端子
(XNMI端子)に接続されている。また、主基板31
からのSTB信号が払出制御用CPU371の割込端子
に入力されている。そして、主基板31から出力される
リセット信号は、AND回路385を介して、払出制御
用CPU371のリセット端子に入力される。従って、
払出制御用CPU371には、主基板31から出力され
るリセット信号によってもシステムリセットがかかる。
【0301】遊技制御手段および払出制御手段の動作
は、基本的には第1の実施の形態の場合と同様である
が、この実施の形態では、払出制御手段は、電源断信号
にもとづく電力供給停止時処理において、未払出の賞球
個数および球貸し個数を示す払出情報コマンドを主基板
31の遊技制御手段に送信する。遊技制御手段は、払出
情報コマンドによって通知された未払出の賞球個数およ
び球貸し個数をバックアップRAMに保存する。そし
て、電力供給が復旧したときに、バックアップRAMに
未払出の賞球個数および球貸し個数が保存されていれ
ば、それらを払出制御コマンドによってあらためて払出
制御手段に送信する。従って、本発明のように遊技制御
手段が遊技機外部の遊技用装置からの要求にもとづく遊
技媒体貸出制御をも含む制御を総括的に管理するように
構成した場合には、払出制御手段における記憶手段がバ
ックアップ電源によって電源バックアップされていなく
ても、不測の電源断等によって遊技者に不利益がもたら
されることを防止できる。換言すれば、払出制御手段に
対する電源バックアップが不要になる。
【0302】第1の実施の形態では、遊技制御手段は、
前回までに指定した賞球個数の払い出しが完了している
か否かに関わらず、新たな賞球個数を指示するための払
出制御コマンドを送信したが、この実施の形態では、払
出制御手段がバックアップ電源を有していないので、指
定した賞球個数の払い出しが完了してから次の賞球個数
を指示するための払出制御コマンドを送信することが好
ましい。
【0303】また、第1の実施の形態では、遊技制御手
段は、払出制御手段が賞球払出終了や貸し球払出完了を
示す払出情報コマンドを所定期間内に送信しなかった場
合にエラーと判定してエラー報知を行うことが好ましい
のであるが、この実施の形態では、そのようなエラーの
発生を検知したら、遊技制御手段(具体的にはCPU5
6)は、払出制御基板37に対してリセット信号を出力
する。払出情報コマンドを所定期間内に送信しなかった
場合には払出制御用CPU371に動作異常が生じてい
ることが考えられるが、リセット信号を出力することに
よって、払出制御用CPU371にシステムリセットを
かけることができ、払出制御手段を初期化させることに
よって動作異常状態から復旧させることができる可能性
がある。さらに、遊技制御手段は、コマンド送信処理
(図24参照)において戻りコードが「異常」である場
合に払出制御基板37に対してリセット信号を出力する
ようにしてもよい
【0304】以上に説明したように、上記の各実施の形
態では、払出制御手段がカードユニット50から遊技媒
体の貸与を要求する要求信号(BRDY信号やBRQ信
号)を受信した場合に、要求信号を受信したことを示す
要求発生信号(を遊技制御手段に送信し、遊技制御手段
が、要求発生信号を払出制御手段から受信した場合に、
払出制御手段に対して遊技媒体の貸与数を特定可能な貸
与数指令信号を送信し、払出制御手段が、貸与数指令信
号にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると貸与の終了を
示す貸与終了信号を遊技制御手段に送信するように構成
されているので、遊技制御手段が、カードユニット50
からの球貸し要求にもとづく球貸し制御を管理できるよ
うになる。
【0305】なお、遊技制御手段は、要求発生信号を払
出制御手段から受信した場合に、貸与数を指定しない
で、単に球払出装置9による遊技球の貸出を許可するこ
とを示す信号を払出制御手段に送信するように構成して
もよい。ただし、要求発生信号に応じて遊技媒体の貸与
数を特定可能な貸与数指令信号を送信する場合には遊技
媒体の貸与数の一単位の変更にも容易に対応することが
できるのであるが、単に遊技球の貸出を許可することを
示す信号を送信する場合には、そのような効果までは期
待できない。
【0306】すなわち、本発明による遊技機は、以下の
ような特徴的な構成を備えている。払出制御手段は、記
録媒体に記録されている記録情報で特定される有価価値
を使用して遊技者に遊技媒体を貸与するための制御を行
う遊技用装置と通信可能な通信手段と、通信手段が遊技
用装置から遊技媒体の貸与を要求する要求信号を受信し
た場合に、要求信号を受信したことを示す要求発生信号
を遊技制御手段に送信するサブ側送信手段とを含んでい
る。このような構成により、遊技制御手段が、遊技用装
置からの球貸し要求にもとづく球貸し制御を管理できる
ようになる。
【0307】また、本発明による遊技機は、以下のよう
な特徴的な構成も備えている。すなわち、遊技制御手段
は、要求発生信号を払出制御手段から受信した場合に、
払出制御手段に対して遊技媒体の貸与数を特定可能な貸
与数指令信号を送信する貸与数指令信号送信手段を含ん
でいる。このような構成により、遊技媒体の貸与数の一
単位の変更にも容易に対応できる。
【0308】さらに、払出制御手段は、遊技制御手段が
送信した遊技媒体の貸与数を特定可能な貸与数指令信号
にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると、貸与した遊技
媒体数を特定可能な貸与数信号を遊技制御手段に送信す
る。このような構成により、遊技制御手段は、払出制御
手段が払い出したと認識している遊技媒体数を把握する
ことができる。
【0309】また、払出制御手段は、球払出に関する異
常やカードユニット50との通信の異常の発生を検出す
ると、エラー表示用LED374にエラー表示を行うだ
けでなく、遊技制御手段に対してエラー発生を示す払出
情報コマンドを送信するので、遊技制御手段が、球払出
やカードユニット50との通信に関する異常の発生を認
識できるようになる。
【0310】さらに、遊技制御手段は、エラー発生を示
す払出情報コマンドを受信すると、表示制御手段に対し
てエラー表示指定の表示制御コマンドを送信し、表示制
御手段がエラー表示指定の表示制御コマンドを受信する
と可変表示装置9においてエラー表示を行うので、遊技
者や遊技店員は容易に球払出やカードユニット50との
通信に関する異常の発生を認識することができる。
【0311】また、払出制御手段は、満タンスイッチ4
9や球切れスイッチの検出信号を直接(他の電気部品制
御手段を介さず)入力して、それらの検出信号にもとづ
いて払出禁止状態に設定するので、早めに払出禁止状態
に設定することができる。さらに、払出制御手段は遊技
制御手段に対して払出禁止状態を示す払出情報コマンド
を送信し、遊技制御手段は、払出禁止状態を示す払出情
報コマンドを受信すると表示制御手段に対してその旨を
示す表示制御コマンドを送信し、表示制御手段が可変表
示装置9においてその旨の表示を行うので、遊技者や遊
技店員は容易に払出禁止状態の発生を認識することがで
きる。
【0312】なお、上記の各実施の形態では、可変表示
装置9は図柄制御基板80に搭載された表示制御手段に
よって制御されたが、可変表示装置9とともに他の演出
用の電気部品を制御する演出制御手段が搭載された演出
制御基板が設けられている場合には、遊技制御手段は、
演出制御手段に対してエラー表示指定の制御コマンドや
払出禁止状態指定の制御コマンドを送信すればよい。
【0313】また、上記の各実施の形態では、払出制御
手段は、払出モータ289が払出予定数分回転したこと
を検出したら(具体的には、さらに、最後に払い出され
た遊技球が賞球カウントスイッチ301Aまたは球貸し
カウントスイッチ301Bを通過するまでの時間を加
算:図47,図48におけるステップS522,S53
1および図51におけるステップS554,S558参
照)、賞球払出の終了または貸し球払出の終了と決定し
たが、払出モータ位置センサによる検出回数が払出予定
数に達したら賞球払出の終了または貸し球払出の終了と
決定してもよいし、賞球カウントスイッチ301Aおよ
び球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号をカウン
トし、カウント値が払出予定数になったことをもって賞
球払出の終了または貸し球払出の終了と決定してもよ
い。すなわち、払出制御手段は、払出手段の動作量(こ
の例では、払出モータ289の回転量または払出モータ
位置センサによる検出回数)を検出することによって払
い出しが完了したか否かを判定するように構成されてい
てもよいし、景品遊技媒体検出手段または貸し遊技媒体
検出手段としての賞球カウントスイッチ301Aおよび
球貸しカウントスイッチ301Bからの検出信号にもと
づいて払い出された遊技球数を計数し、計数値と景品数
指令信号または貸与数指令信号にもとづいて払い出され
るべき遊技球数のうち未だ払い出されていない未払出遊
技球数とを比較することによって払い出しが完了したか
否かを判定するように構成されていてもよい。
【0314】さらに、図48に示されたステップS53
5で設定される貸与終了指定の払出情報コマンドのEX
Tデータに設定される払出個数についても、上記の実施
の形態のように球貸しカウントスイッチ301Bの検出
信号のカウント値にもとづいて設定するのではなく、払
出モータ289の回転量または払出モータ位置センサに
よる検出回数にもとづいて設定するようにしてもよい。
【0315】上記の各実施の形態では、賞球カウントス
イッチ301Aに対する電源基板からの電力供給は、主
基板31を介してなされるが、払出制御基板37を介し
てなされるようにしてもよい。また、電源基板から直接
電力供給される構成とされていてもよい。
【0316】また、上記の各実施の形態では、球貸しカ
ウントスイッチ301Bに対する電源基板からの電力供
給は、払出制御基板37を介してなされるが、主基板3
1を介してなされるようにしてもよい(例えば、遊技制
御手段に球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号が
入力される場合)。また、電源基板から直接電力供給さ
れる構成とされていてもよい。
【0317】また、上記の各実施の形態では、球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号は、払出制御手段
(払出制御基板37が備える払出制御用CPU371)
にのみ入力される構成としていたが、遊技制御手段(主
基板31が備えるCPU56)に入力される構成として
もよく、払出制御手段および遊技制御手段の双方に入力
される構成としてもよい。そして、遊技制御手段が、遊
技制御処理(具体的には上述したステップS21のスイ
ッチ処理)および電力供給停止時処理において、球貸し
カウントスイッチ301Bの検出信号の入力処理(球貸
しカウントスイッチ検出処理)を実行するように構成さ
れていてもよい。この場合、遊技制御手段のRAM55
の電源バックアップ領域に、貸し球の未払出数を示すデ
ータを格納するバッファ(貸し球数格納バッファ)を設
けるようにし、電力供給停止時処理で、賞球カウントス
イッチ301Aの検出信号の入力処理(賞球カウントス
イッチ検出処理)と同様の処理を、球貸しカウントスイ
ッチ検出処理として実行するようにすればよい。
【0318】球貸しカウントスイッチ301Bの検出信
号を払出制御手段および遊技制御手段の双方に入力する
構成とした場合には、遊技制御手段と払出制御手段双方
で貸し球の個数管理を実行することができるようにな
り、貸し球の個数管理をより正確に行うことが可能とな
る。
【0319】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に
可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み
合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能にな
る第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづ
いて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定
の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊
技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停
止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定
の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継
続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用
できる。
【0320】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても、遊技媒体
の払い出し等を行うための電気部品が備えられている場
合には本発明を適用することができる。
【0321】上記の実施の形態では記録媒体として磁気
カードを用いているが、記録媒体は磁気カードに限定さ
れず、非接触型あるいは接触型のICカードとしてもよ
い。さらに、識別符号を用いて記録情報を特定できる場
合には、記録媒体を特定可能な識別符号等の情報を少な
くとも読み取り可能に記録できるものであればよく、例
えばバーコード等の所定の情報記録シンボル等が読み取
り可能にプリントされた記録媒体等であってもよい。ま
た、記録媒体の形状はカード状に限定されず、例えば円
盤形状や、球状、チップ状その他の形状であってもよ
い。
【0322】また、記録媒体に記録されている記録情報
で特定される有価価値は、プリペイドカード等に記録さ
れている金額の残額に限られず、遊技者に属する有価価
値を管理している管理装置に記憶されている有価価値で
あってもよい。その場合、有価価値は、磁気カードやI
Cカード等の記録媒体に記録されている遊技者を特定す
るための記録情報(ID等)がカードリーダ等から管理
装置に送信されることによって特定される。また、管理
装置に対して、記録媒体に記録されている遊技者を特定
するための記録情報(ID等)とその遊技者の保有する
有価価値を示す記録情報とが管理装置に送信されること
によって有価価値が特定される場合にも、本発明を適用
することができる。
【0323】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技機を、払出制御手段が、記録媒体に記録されて
いる記録情報で特定される有価価値を使用して遊技者に
遊技媒体を貸与するための制御を行う遊技用装置と通信
可能な通信手段と、通信手段が遊技用装置から遊技媒体
の貸与を要求する要求信号を受信した場合に要求信号を
受信したことを示す要求発生信号を遊技制御手段に送信
する要求発生信号送信手段とを含むように構成したの
で、遊技制御手段が遊技機外部の遊技用装置からの要求
にもとづく遊技媒体貸出制御をも含む制御を総括的に管
理することができるようになる。
【0324】請求項2記載の発明では、遊技制御手段
が、要求発生信号を払出制御手段から受信した場合に、
貸与する遊技媒体の数を特定可能な貸与数指令信号を払
出制御手段に送信する貸与数指令信号送信手段を含むよ
うに構成されているので、遊技媒体の貸与数の一単位の
変更にも容易に対応することができる。
【0325】請求項3記載の発明では、払出制御手段
が、払出手段により貸与数指令信号にもとづく遊技媒体
の貸与が終了すると、貸与の終了を示す貸与終了信号を
遊技制御手段に送信する貸与終了信号送信手段を含むよ
うに構成されているので、遊技制御手段が、払出制御手
段による遊技媒体貸与処理の終了を把握することができ
る。
【0326】請求項4記載の発明では、払出制御手段
が、払出手段により貸与数指令信号にもとづく遊技媒体
の貸与が終了すると、貸与した遊技媒体数を特定可能な
貸与数信号を遊技制御手段に送信する貸与数信号送信手
段を含むように構成されているので、遊技制御手段が、
払出制御手段が貸し出したと認識している遊技媒体数を
把握することができる。
【0327】請求項5記載の発明では、遊技制御手段
が、貸与数信号にもとづいて貸与した遊技媒体数が不足
しているか否かを判定する貸与不足数判定手段と、貸与
した遊技媒体数が不足していると貸与不足数判定手段が
判定した場合に不足分の遊技媒体数を特定可能な貸与不
足数指令信号を払出制御手段に送信する貸与不足数指令
信号送信手段とを含むように構成されているので、遊技
者に不利益が与えられるのを防止することができる。
【0328】請求項6記載の発明では、遊技制御手段
が、入賞検出手段からの検出信号にもとづいて遊技媒体
の入賞を検出した場合に入賞にもとづく景品としての遊
技媒体の払出数を特定可能な景品数指令信号を送信する
景品数指令信号送信手段を含み、払出制御手段が、景品
数指令信号にもとづく遊技媒体の払出が終了すると、払
出の終了を示す払出終了信号を遊技制御手段に送信する
払出終了信号送信手段を含むように構成されているの
で、遊技制御手段が、払出制御手段による景品としての
遊技媒体払出処理の終了を把握することができる。
【0329】請求項7記載の発明では、景品遊技媒体検
出手段からの検出信号は遊技制御手段に入力され、遊技
制御手段が、景品遊技媒体検出手段の検出信号と払出制
御手段からの払出終了信号とにもとづいて払い出された
遊技媒体数が不足しているか否かを判定する景品不足数
判定手段と、払い出された遊技媒体数が不足していると
景品不足数判定手段が判定した場合に、不足分の遊技媒
体数を特定可能な景品不足数指令信号を払出制御手段に
送信する景品不足数指令信号送信手段とを含むように構
成されているので、遊技者に不利益が与えられるのを防
止することができる。
【0330】請求項8記載の発明では、払出制御手段
が、払出手段に関わる動作異常を検出する異常検出手段
と、異常検出手段が動作異常を検出した場合に、その旨
を示す異常検出信号を遊技制御手段に送信する異常通知
手段とを含むように構成されているので、遊技制御手段
が、払出手段に関わる動作異常が発生したことを認識で
きるようになる。
【0331】請求項9記載の発明では、異常通知手段
が、異常の種類を特定可能に異常検出信号を送信するよ
うに構成されているので、遊技制御手段が、払出手段に
関わる動作異常の種類を認識できるようになる。
【0332】請求項10記載の発明では、遊技制御手段
が、異常検出信号を受信した場合には、遊技を不能動化
するように構成されているので、払出手段に関わる動作
異常が発生しているにもかかわらず遊技が続行されてし
まうことを防止できる。
【0333】請求項11記載の発明では、払出制御手段
が、所定の条件が成立すると発射装置からの遊技球の発
射を禁止するとともに、発射を禁止していることを示す
発射禁止状態信号を遊技制御手段に送信するように構成
されているので、遊技制御手段が、発射禁止状態を認識
できるようになる。
【0334】請求項12記載の発明では、貯留状態検出
手段の検出信号および遊技媒体切れ検出手段の検出信号
は払出制御手段に入力され、払出制御手段が、貯留状態
検出手段の検出信号および遊技媒体切れ検出手段の検出
信号にもとづいて払出手段の動作を禁止するとともに、
払出手段の動作を禁止していることを示す払出禁止状態
信号を遊技制御手段に送信するように構成されているの
で、払出手段を制御する払出制御手段が速やかに払出禁
止状態に移行できるとともに、遊技制御手段は実際に払
出禁止状態であることを認識できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図4】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図5】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図6】 図柄制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図7】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図8】 CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図9】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す説
明図である。
【図10】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図11】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図12】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図13】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図14】 第1の実施の形態の概要を示す概念図であ
る。
【図15】 払出制御コマンドおよび払出情報コマンド
の送信形態を示すタイミング図である。
【図16】 カードユニット払出制御基板との間で送受
信される信号方式の一例を示すタイミング図である。
【図17】 払出制御コマンドのコマンド形態の一例を
示す説明図である。
【図18】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図19】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図20】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図21】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図22】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図23】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図24】 コマンド送信処理を示すフローチャートで
ある。
【図25】 賞球個数減算処理を示すフローチャートで
ある。
【図26】 球貸し処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図27】 コマンド受信割込処理を示すフローチャー
トである。
【図28】 コマンド受信処理を示すフローチャートで
ある。
【図29】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号(コマンドデータ)とINT信号との関係を示すタイ
ミング図である。
【図30】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図31】 エラー処理を示すフローチャートである。
【図32】 払出制御用CPU周りの一構成例を示すブ
ロック図である。
【図33】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図34】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図35】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図36】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図37】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図38】 受信コマンドバッファの一構成例を示す説
明図である。
【図39】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図40】 払出禁止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図41】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図42】 プリペイドカードユニット制御処理の例を
示すフローチャートである。
【図43】 球貸し制御処理の一例を示すフローチャー
トである。
【図44】 BRDYオン待ち処理を示すフローチャー
トである。
【図45】 BRQオン待ち処理を示すフローチャート
である。
【図46】 貸し球個数指定受信待ち処理を示すフロー
チャートである。
【図47】 モータ回転終了待ち処理を示すフローチャ
ートである。
【図48】 貸し球通過待ちを示すフローチャートであ
る。
【図49】 球貸しカウントスイッチチェック処理を示
すフローチャートである。
【図50】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図51】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図52】 賞球カウントスイッチチェック処理の例を
示すフローチャートである。
【図53】 エラーの種類とエラー表示用LEDの表示
との関係を示す説明図である。
【図54】 エラー処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図55】 エラー処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図56】 エラー処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図57】 可変表示装置におけるエラー表例を示す説
明図である。
【図58】 第2の実施の形態の概要を示す概念図であ
る。
【図59】 払出制御用CPU371周りの一構成例を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 9 可変表示装置 31 遊技制御基板(主基板) 37 払出制御基板 50 カードユニット 56 CPU 80 図柄制御基板 97 球払出装置 101 表示制御用CPU 301A 賞球カウントスイッチ 301B 球貸しカウントスイッチ 371 払出制御用CPU
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A63F 7/02 352 A63F 7/02 352N

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が遊技媒体を用いて所定の遊技を
    行うことが可能な遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、 前記遊技制御手段からの信号にもとづいて前記払出手段
    の制御を行う払出制御手段とを備え、 前記払出制御手段は、 記録媒体に記録されている記録情報で特定される有価価
    値を使用して遊技者に遊技媒体を貸与するための制御を
    行う遊技用装置と通信可能な通信手段と、 前記通信手段が前記遊技用装置から遊技媒体の貸与を要
    求する要求信号を受信した場合に、該要求信号を受信し
    たことを示す要求発生信号を前記遊技制御手段に送信す
    る要求発生信号送信手段とを含むことを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】 遊技制御手段は、要求発生信号を払出制
    御手段から受信した場合に、貸与する遊技媒体の数を特
    定可能な貸与数指令信号を前記払出制御手段に送信する
    貸与数指令信号送信手段を含む請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 払出制御手段は、払出手段により貸与数
    指令信号にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると、貸与
    の終了を示す貸与終了信号を遊技制御手段に送信する貸
    与終了信号送信手段を含む請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 払出制御手段は、払出手段により貸与数
    指令信号にもとづく遊技媒体の貸与が終了すると、貸与
    した遊技媒体数を特定可能な貸与数信号を遊技制御手段
    に送信する貸与数信号送信手段を含む請求項2または請
    求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 遊技制御手段は、貸与数信号にもとづい
    て貸与した遊技媒体数が不足しているか否かを判定する
    貸与不足数判定手段と、貸与した遊技媒体数が不足して
    いると前記貸与不足数判定手段が判定した場合に不足分
    の遊技媒体数を特定可能な貸与不足数指令信号を払出制
    御手段に送信する貸与不足数指令信号送信手段とを含む
    請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技領域に設けられた入賞領域への遊技
    媒体の入賞にもとづいて景品としての遊技媒体を払い出
    すことが可能な遊技機であって、 入賞領域への遊技媒体の入賞を検出する入賞検出手段を
    備え、 前記遊技制御手段は、前記入賞検出手段からの検出信号
    にもとづいて遊技媒体の入賞を検出した場合に、入賞に
    もとづく景品としての遊技媒体の払出数を特定可能な景
    品数指令信号を送信する景品数指令信号送信手段を含
    み、 払出制御手段は、景品数指令信号にもとづく遊技媒体の
    払出が終了すると、払出の終了を示す払出終了信号を遊
    技制御手段に送信する払出終了信号送信手段を含む請求
    項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 景品としての遊技媒体の払い出しを検出
    する景品遊技媒体検出手段を備え、 前記景品遊技媒体検出手段からの検出信号は前記遊技制
    御手段に入力され、 前記遊技制御手段は、前記景品遊技媒体検出手段の検出
    信号と払出制御手段からの払出終了信号とにもとづいて
    払い出された遊技媒体数が不足しているか否かを判定す
    る景品不足数判定手段と、払い出された遊技媒体数が不
    足していると前記景品不足数判定手段が判定した場合
    に、不足分の遊技媒体数を特定可能な景品不足数指令信
    号を払出制御手段に送信する景品不足数指令信号送信手
    段とを含む請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払出制御手段は、払出手段に関わる動作
    異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段が動作
    異常を検出した場合に、その旨を示す異常検出信号を遊
    技制御手段に送信する異常通知手段とを含む請求項1か
    ら請求項7のうちのいずれかに記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 異常通知手段は、異常の種類を特定可能
    に異常検出信号を送信する請求項8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 遊技制御手段は、異常検出信号を受信
    した場合には、遊技を不能動化する請求項8または請求
    項9記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 遊技媒体として遊技球が用いられ、遊
    技球を遊技領域に発射する発射装置を備えた遊技機であ
    って、 払出制御手段は、所定の条件が成立すると前記発射装置
    からの遊技球の発射を禁止するとともに、発射を禁止し
    ていることを示す発射禁止状態信号を遊技制御手段に送
    信する請求項1から請求項10のうちのいずれかに記載
    の遊技機。
  12. 【請求項12】 払い出された遊技媒体が貯留される貯
    留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを
    検出するための貯留状態検出手段と、払出手段に供給さ
    れる遊技媒体が所定量以上確保されているか否かを検出
    するための遊技媒体切れ検出手段を含み、 前記貯留状態検出手段の検出信号および前記遊技媒体切
    れ検出手段の検出信号は払出制御手段に入力され、 前記払出制御手段は、前記貯留状態検出手段の検出信号
    および前記遊技媒体切れ検出手段の検出信号にもとづい
    て払出手段の動作を禁止するとともに、払出手段の動作
    を禁止していることを示す払出禁止状態信号を遊技制御
    手段に送信する請求項1から請求項11のうちのいずれ
    かに記載の遊技機。
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