JP2003182211A - インクジェット記録要素および印刷方法 - Google Patents

インクジェット記録要素および印刷方法

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JP2003182211A JP2002313682A JP2002313682A JP2003182211A JP 2003182211 A JP2003182211 A JP 2003182211A JP 2002313682 A JP2002313682 A JP 2002313682A JP 2002313682 A JP2002313682 A JP 2002313682A JP 2003182211 A JP2003182211 A JP 2003182211A
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ビー.ローレンス クリスティーン
Paul B Merkel
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials

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  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、水溶性染料を用いて印刷さ
れた際に、改良されたDmax 濃度および光安定性を有す
るインクジェット記録要素を提供することである。本発
明のもう1つの目的は、上述の要素を使用する印刷方法
を提供することである。 【解決手段】 a)高分子バインダーおよび高分子媒染
剤のベース層、並びにb)トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料のオーバーコート層を記載されて
いる順序で担持している支持体を有するインクジェット
記録要素。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性染料を用い
て印刷された際に、改良されたDmax 濃度および光安定
性を有するインクジェット記録要素、並びに当該要素を
使用する印刷方法に関する。 【0002】 【従来の技術】インクジェット印刷は、ディジタル信号
に応答して画像記録要素にインク液滴を画素毎に付着さ
せることによって画像を生じさせる非衝撃式の方法であ
る。画像記録要素上へのインク液滴の付着を制御して所
望の画像を生じさせるのに利用することができる方法は
様々である。連続式インクジェットとして知られる1つ
の方法では、液滴の連続流を帯電させて、画像記録要素
の表面上に像様偏向させつつ、像形成に使用されなかっ
た液滴を捕獲して、インク溜めに戻す。ドロップ−オン
−デマンド式インクジェットとして知られるもう1つの
方法では、個々のインク液滴を画像記録要素上に必要に
応じて射出し、所望の画像を形成させる。ドロップ−オ
ン−デマンド式印刷においてインク液滴の射出を制御す
る一般的な方法には、圧電変換器および熱的なバブル形
成が含まれる。インクジェットプリンターには、産業上
のラベル貼付から卓上文書および絵画像形成のための短
時間印刷までの範囲にわたる市場の端々までの広範な用
途がある。 【0003】種々のインクジェットプリンターにおいて
使用されるインクは、染料系または顔料系のいずれかに
分類することができる。染料は、分散媒によって分子的
に分散または溶媒和される着色剤である。分散媒は、室
温において液体であっても固体であってもよい。一般的
に使用される分散媒は、水または水と有機補助溶媒との
混合物である。各々の個々の染料分子は、分散媒の分子
によって取り囲まれている。染料系インクにおいては、
顕微鏡下で粒子をまったく観察することができない。最
近、染料系インクジェットインクの技術において多くの
進歩があったけれども、これらのインクは、普通紙上で
の低い光学濃度および耐光堅牢性不良などの欠点を未だ
に有する。分散媒として水を使用する場合、このような
インクは、一般に、耐水堅牢性不良という欠点をも有す
る。 【0004】インクジェット記録要素は、概して、少な
くとも一方の表面に、インク受容層または画像形成層を
担持している支持体を含んでなる。このインク受容層
は、膨潤してインクを吸収するポリマー層であっても、
毛管作用によってインクを吸い込む多孔質層であっても
よい。 【0005】インクジェット記録要素上への印刷によっ
て調製されるインクジェットプリントは、環境劣化を受
けやすい。それらは、水による滲み(smearing)、色流
れ、凝集、および光退色に対してとりわけ脆弱である。
例えば、インクジェット用染料は水溶性であるので、水
が像形成後の受容体と接触すると、インクジェット用染
料が画像層中のそれらの位置から移動する場合がある。
高度に膨潤可能な親水性層は、乾燥するのに、望ましく
ないほどに長い時間がかかり、印刷速度を低下させる場
合があり、水と接触させたままで放置すると溶解して、
印刷画像が破壊されるであろう。多孔質層は、インク用
ベヒクルの吸収を速めるけれども、不十分な光沢、酷い
光退色、または大気中のオゾンによって誘起される退色
という欠点を有することが多い。 【0006】国際公開第99/26935号は、一般に、アミド
置換トリスアリール -1,3,5-トリアジンまたはカルバメ
ート置換トリスアリール -1,3,5-トリアジンを使用し
て、劣化から保護することに関する。しかしながら、こ
の特許明細書には、これらの材料をインクジェット記録
システムにおいて使用することについての開示はまった
く無い。 【0007】米国特許第 6,045,917号は、インクジェッ
ト画像記録層においてカチオン性媒染剤を使用すること
に関する。しかしながら、以下に示すように、この要素
には、画像受容層において形成される画像の光安定性が
不十分であるという点において問題がある。 【0008】 【特許文献1】国際公開第99/26935号パンフレット 【特許文献2】米国特許第 6,045,917号明細書 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水溶
性染料を用いて印刷された際に、改良されたDmax 濃度
および光安定性を有するインクジェット記録要素を提供
することである。 【0010】本発明のもう1つの目的は、上述の要素を
使用する印刷方法を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】これらの目的および他の
目的は、 a)高分子バインダーおよび高分子媒染剤を含んでなる
ベース層、並びに b)トリスアリール -1,3,5-トリアジン紫外線吸収材料
を含んでなるオーバーコート層、を記載されている順序
で担持している支持体を含んでなるインクジェット記録
要素に関する本発明によって達成される。 【0012】上記記録要素により、優秀なDmax 濃度お
よび光安定性が提供されることが見出された。 【0013】本発明のもう1つの態様は、 A)ディジタルデータ信号に応答するインクジェットプ
リンターを用意する工程、 B)上記プリンターに、上述のインクジェット記録要素
を装填する工程、 C)上記プリンターに、水、湿潤剤、および水溶性染料
を含んでなるインクジェットインク組成物を装填する工
程、並びに D)上記ディジタルデータ信号に応答して上記インクジ
ェットインクを使用して上記オーバーコート層上に印刷
する工程、を含むインクジェット印刷方法に関する。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の要素の印刷において用い
られるインクジェットインク組成物においては、アニオ
ン性基(例えば、スルホ基またはカルボン酸基)を有す
る染料などの、いずれの水溶性染料をも使用することが
できる。このアニオン性水溶性染料は、COLOR INDEX に
おいて列挙されている、いずれの酸性染料、直接染料、
または反応性染料であってもよいけれども、これらに限
定されるものではない。また、米国特許第 5,482,545号
明細書において開示されているように、金属化アゾ染料
および非金属化アゾ染料を使用してもよい。使用しても
よい他の染料は、欧州特許出願公開明細書第 802246-A1
号および特開平 09/202043号公報において見出される。
好ましい態様において、本発明の方法において用いられ
る組成物において使用してもよいアニオン性水溶性染料
は、金属化アゾ染料、非金属化アゾ染料、キサンテン染
料、メタロフタロシアニン染料、または硫化染料であ
る。また、これらの染料の混合物を使用してもよい。本
発明において使用してもよいアニオン性染料の例は、以
下の通りである。 【0015】 【化1】 【0016】 【化2】 【0017】上述の染料は、目的とする用途に有効な、
いずれの量で用いてもよい。一般に、インクジェットイ
ンク組成物の 0.2〜5質量%、好ましくは 0.3〜3質量
%の量の染料が存在する場合に、良好な結果が得られて
いる。また、染料の混合物を使用してもよい。 【0018】本発明の好ましい態様において、上記トリ
スアリール -1,3,5-トリアジン紫外線吸収材料は、以下
の式を有する。 【0019】 【化3】 【0020】上式中、各々のRは、独立に、水素、ヒド
ロカルビル基(例えば、24個以下の炭素原子を有する、
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルカリール基、アルケニル基、シクロアルケニ
ル基、またはアルキニル基)、または、ヒドロキシル、
アミノ、カルボキシル、チオ、アミド、カルバモイル、
活性メチレン、イソシアナト、シアノ、エポキシ、アリ
ル、メタリル、アクリロイル、メタクリロイル、マレエ
ート、もしくはマレイミドで置換されているヒドロカル
ビル基を表し、そしてR1 は、R、OR、−SR、ハロ
ゲン、−SO2 R、−SO3 R、−COOR、−CO
R、−OCOR、−NRR、またはシアノを表す。 【0021】本発明において有用なトリスアリール -1,
3,5-トリアジン紫外線吸収材料の具体例には、以下のも
のが含まれる。 【0022】 【化4】 【0023】 【化5】 【0024】本発明において用いられるトリスアリール
-1,3,5-トリアジン紫外線吸収材料は、0.05〜 4.0g/
m2、好ましくは0.20〜 1.5g/m2の量で使用することがで
きる。 【0025】本発明においては、いずれの高分子媒染剤
を使用することもできる。好ましい態様において、媒染
剤は、カチオン性プロトン化アミン含有ポリマーまたは
第四級アンモニウム基を含有しているポリマーであって
もよい。これらの媒染剤の例には、ポリ1-ビニルイミダ
ゾール、ポリ4-ビニルピリジン、ポリ (スチレン-co-塩
化N-ベンジル -N,N-ジメチル -N-ビニルベンジルアンモ
ニウム-co-ジビニルベンゼン) (モル比=49:49:
2)、ポリ塩化N,N,N-トリブチル -N-ビニルベンジルア
ンモニウム、ポリ塩化N,N-ジメチル -N-ベンジル -N-ビ
ニルベンジルアンモニウム、ポリ (スチレン-co-塩化N,
N,N-トリメチル -N-ビニルベンジルアンモニウム) (モ
ル比=1:1)、ポリ (塩化N,N,N-トリメチル -N-ビニ
ルベンジルアンモニウム-co-ジビニルベンゼン) (モル
比=87:13)、ポリ塩化N,N-ジメチル-N-オクタデシル
-N-ビニルベンジルアンモニウム、ポリ (スチレン-co-1
-ビニルイミダゾール-co-塩化3-ヒドロキシエチル -1-
ビニルイミダゾリウム) (モル比=5:4:1)、ポリ
(スチレン-co-1-ビニルイミダゾール-co-塩化3-ベンジ
ル -1-ビニルイミダゾリウム) (モル比=5:4:
1)、ポリ (スチレン-co-1-ビニルイミダゾール-co-塩
化3-ヒドロキシエチル -1-ビニルイミダゾリウム) (モ
ル比=2:2:1)、ポリ (スチレン-co-4-ビニルピリ
ジン-co-塩化1-ヒドロキシエチル -4-ビニルピリジニウ
ム) (モル比=5:4:1)、ポリ塩化ジアリルジメチ
ルアンモニウム、およびキトサンが含まれる。 【0026】本発明において用いられる高分子媒染剤
は、 0.2〜16g/m2、好ましくは 0.4〜8g/m2の量で使用
することができる。 【0027】上記ベース層において用いられるバインダ
ーは、親水性ポリマーであるのが好ましい。本発明にお
いて有用な親水性ポリマーの例には、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリエチルオキサゾリ
ン、ポリ -N-ビニルアセトアミド、非脱イオンType IV
骨ゼラチンもしくは脱イオンType IV 骨ゼラチン、酸処
理オセインゼラチン、豚皮ゼラチン、アセチル化ゼラチ
ン、フタル化ゼラチン、酸化ゼラチン、キトサン、ポリ
アルキレンオキシド、スルホン化ポリエステル、部分的
に加水分解されたポリ (酢酸ビニル/ビニルアルコー
ル) 、ポリアクリル酸、ポリ1-ビニルピロリドン、ポリ
スチレンスルホン酸ナトリウム、ポリ (2-アクリルアミ
ド -2-メタンスルホン酸) 、ポリアクリルアミド、また
はこれらの混合物が含まれる。本発明の好ましい態様に
おいて、バインダーは、ゼラチンまたはポリビニルアル
コールである。 【0028】上記親水性ポリマーは、ベース層の 0.1〜
30g/m2、好ましくは 0.2〜16g/m2の量で存在していても
よい。 【0029】高分子媒染剤のバインダーに対する質量比
は、1:99〜8:2、好ましくは1:9〜4:6であ
る。 【0030】また、上記ベース層におけるバインダーに
おいてラテックスポリマー粒子および/または無機酸化
物粒子を使用して、当該層の多孔性を高め、乾燥時間を
改良してもよい。好ましくは、上記ラテックスポリマー
粒子および/または無機酸化物粒子は、カチオン性また
は中性である。好ましくは、上記ラテックスポリマー粒
子は多孔質である。無機酸化物粒子の例には、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、もしくはアル
ミナ、またはこれらの混合物が含まれる。その場合、画
像受容層における微粒子の質量%は、70〜98%、好まし
くは80〜95%である。 【0031】有機または無機の酸または塩基の添加によ
って、本発明の要素と共に用いられる水性インク組成物
のpHを調整してもよい。有用なインクは、使用されて
いる染料のタイプによって、2〜10の好ましいpHを有
していてもよい。典型的な無機酸には、塩化水素酸、燐
酸、および硫酸が含まれる。典型的な有機酸には、メタ
ンスルホン酸、酢酸、および乳酸が含まれる。典型的な
無機塩基には、アルカリ金属の水酸化物および炭酸塩が
含まれる。典型的な有機塩基には、アンモニア、トリエ
タノールアミン、およびテトラメチルエチレンジアミン
が含まれる。 【0032】インクが乾固したり、プリントヘッドのオ
リフィス中で固まったりするのを防ぐのを助けるには、
本発明の要素と共に用いられるインクジェット組成物に
おいて湿潤剤を用いる。使用することができる湿潤剤の
例には、多価アルコール(例えばエチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセロール、2-メチル -2,4-ペン
タンジオール、1,2,6-ヘキサントリオール、およびチオ
グリコール)、アルキレングリコールから誘導される低
級アルキルのモノエーテルまたはジエーテル(例えばエ
チレングリコールのモノメチルエーテルまたはモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールのモノメチルエーテ
ルまたはモノエチルエーテル、プロピレングリコールの
モノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールのモノメチルエーテルまたはモノエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールのジメチルエーテル
またはジエチルエーテル、およびジエチレングリコール
モノブチルエーテル)、窒素含有環式化合物(例えばピ
ロリドン、N-メチル -2-ピロリドン、および1,3-ジメチ
ル -2-イミダゾリジノン)、および硫黄含有化合物(例
えばジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホ
ン)が含まれる。本発明において用いられる組成物に好
ましい湿潤剤は、ジエチレングリコール、グリセロー
ル、またはジエチレングリコールモノブチルエーテルで
ある。 【0033】受容基材が高度にサイジング処理された紙
である場合には特に、本発明の要素と共に用いられる水
性インクに水混和性有機溶媒を添加して、インクが受容
基材に浸透するのを助けてもよい。このような溶媒の例
には、アルコール(例えばメチルアルコール、エチルア
ルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n-ブチルアルコール、s-ブチルアルコール、t-ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルア
ルコール、およびテトラヒドロフルフリルアルコー
ル)、ケトンまたはケトアルコール(例えばアセトン、
メチルエチルケトン、およびジアセトンアルコール)、
エーテル(例えばテトラヒドロフランおよびジオキサ
ン)、およびエステル(例えば、乳酸エチル、炭酸エチ
レン、および炭酸プロピレン)が含まれる。 【0034】界面活性剤を添加して、インクの表面張力
を適切なレベルに調整してもよい。界面活性剤は、アニ
オン性、カチオン性、両性イオン性、または非イオン性
であってもよい。 【0035】本発明の要素と共に用いられる組成物に殺
生剤を添加して、水性インク中での微生物(例えばカ
ビ、菌類など)の生育を抑制してもよい。本発明におい
て用いられるインク組成物に好ましい殺生剤は、最終濃
度が0.0001〜 0.5質量%のProxel(商標)GXL (Zeneca
Specialties Co.)である。 【0036】本発明の要素と共に用いられる典型的なイ
ンク組成物は、例えば、以下の構成成分を含んでなって
いてもよい。着色剤(0.05〜5質量%)、水(20〜95質
量%)、湿潤剤(5〜70質量%)、水混和性補助溶媒
(2〜20質量%)、界面活性剤( 0.1〜10質量%)、殺
生剤(0.05〜5質量%)、およびpH調整剤( 0.1〜10
質量%)。 【0037】本発明の要素と共に用いられるインクジェ
ットインク組成物に任意選択的に存在していてもよいさ
らなる添加剤には、増粘剤、導電性増強剤、コゲーショ
ン防止剤、乾燥剤、および脱泡剤が含まれる。 【0038】本発明の要素と共に用いられるインクジェ
ットインクを、インクジェットプリンターのプリントヘ
ッドの複数のノズルまたはオリフィスからインク液滴を
射出することによって、制御された様式で、液体インク
液滴がインク受容層基材に適用されるインクジェット印
刷において用いてもよい。 【0039】また、本発明において使用される画像記録
層は、画像記録層の非ブロッキング特性に寄与し、画像
記録層の耐汚れ性を制御するための艶消し剤(例えば二
酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、および高分子ビーズ
(例えば架橋ポリメタクリル酸メチルビーズまたはポリ
スチレンビーズ))、界面活性剤(例えば非イオン性炭
化水素もしくは弗化炭化水素界面活性剤またはカチオン
性界面活性剤(例えば第四級アンモニウム塩))、蛍光
色素、pH調整剤、消泡剤、滑剤、保恒剤、粘度調整
剤、色素定着剤、防水剤、分散剤、紫外線吸収剤、防黴
剤、媒染剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤など
を含む種々の既知の添加剤を含有することもできる。ま
た、望まれる場合には、インク受容層に硬膜剤を添加し
てもよい。 【0040】本発明において使用されるインクジェット
記録要素のための支持体は、紙、樹脂コート紙、ポリエ
ステル、または微孔質材料(例えば、Pittsburgh, Penn
sylvaniaのPPG Industries, Inc.によってTeslin(商
標)という商品名で販売されているポリエチレンポリマ
ー含有材料)、 Tyvek(商標)合成紙(DuPont Corp.)、
およびOPPalyte(商標)フィルム(Mobil Chemical C
o.)、並びに米国特許第 5,244,861号明細書において列
挙されている他の複合フィルムなどの、インクジェット
受容体に通常使用されるもののいずれにすることもでき
る。不透明な支持体には、普通紙、コート紙、合成紙、
写真印画紙支持体、溶融押出コート紙、および積層紙
(例えば二軸配向支持体積層物)が含まれる。二軸配向
支持体積層物は、米国特許第 5,853,965号、同 5,866,2
82号、同 5,874,205号、同 5,888,643号、同 5,888,681
号、同 5,888,683号、および同 5,888,714号の各明細書
に記載されている。これらの二軸配向支持体には、紙ベ
ースおよび紙ベースの片面または両面に積層された二軸
配向ポリオレフィンシート(概してポリプロピレン)が
含まれる。透明支持体には、ガラス、セルロース誘導体
(例えば、セルロースエステル、三酢酸セルロース、二
酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪
酸セルロース)、ポリエステル(例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ -1,4-
シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、およびこれらのコポリマー)、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリオレフィン(例えばポリエチレンまたはポリプ
ロピレン)、ポリスルホン、ポリアクリレート、ポリエ
ーテルイミド、およびこれらの混合物が含まれる。上記
に列挙した紙には、高品位紙(例えば写真印画紙)から
低品位紙(例えば新聞用紙)までの広範囲の紙が含まれ
る。 【0041】本発明において使用される支持体は、50〜
500μm 、好ましくは75〜 300μmの厚みを有していて
もよい。望まれる場合には、酸化防止剤、帯電防止剤、
可塑剤、および他の既知の添加剤を支持体に導入しても
よい。好ましい態様においては紙が用いられる。 【0042】画像記録層の支持体に対する接着性を改良
するために、画像記録層を適用する前に、支持体の表面
をコロナ放電処理に付してもよい。 【0043】さらに、ハロゲン化フェノールまたは部分
的に加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー
から形成される層などの下塗り層を支持体の表面に適用
して、画像記録層の接着性を高めることもできる。下塗
り層を使用する場合、その厚み(すなわち乾燥塗布厚)
は2μm 未満であるべきである。 【0044】画像記録層は、目的とする用途に有効ない
ずれの量で存在していてもよい。一般に、2〜60g/m2
好ましくは6〜40g/m2(2〜50μm 、好ましくは6〜40
μmの乾燥厚に相当する)の量の画像記録層が存在する
場合に良好な結果が得られる。 【0045】オーバーコート層は、目的とする用途に有
効ないずれの量で存在していてもよい。一般に、 1.1〜
10.7g/m2、好ましくは 1.6〜 5.4g/m2( 1.0〜10μm 、
好ましくは 1.5〜5μm の乾燥厚に相当する)の量のオ
ーバーコート層が存在する場合に良好な結果が得られ
る。 【0046】以下の例により、本発明の有用性を説明す
る。 【0047】 【実施例】以下の媒染剤を、対照標準として、画像受容
層において使用した。 MP−1:ポリ (塩化N-ビニルベンジル -N,N,N-トリメ
チルアンモニウム-co-ジビニルベンゼン) (約90/10モ
ル%)(米国特許第 6,045,917号) MP−2:ポリ (スチレン-co-塩化N-ビニルベンジル -
N,N,N-トリメチルアンモニウム-co-ジビニルベンゼン)
(約49/49/2モル%)(米国特許第 6,045,917号) MP−3:ポリ (スチレン-co-N-ビニルイミダゾール-c
o-塩化3-ヒドロキシエチル -1-ビニルイミダゾリウム)
(約50/40/10モル%) 【0048】例1:UVD−1分散体の調製 600.0gのトリアジン紫外線吸収剤化合物UV−1を 36
0.0gのトリス -2-エチルヘキシルホスフェートに添加
し、撹拌しながら 100℃に加熱して、有機組成物を形成
させた。 480.0gの脱イオン骨ゼラチンを、4131.4gの
脱イオン水、 8.6gの、 Kathon LX(商標)殺生剤の
0.7質量%溶液、および 420.0gの、Alkanol XC(商
標)(DuPont Corp.)界面活性剤の10.0質量%溶液と合わ
せることによって、水性組成物を調製した。この水性組
成物を80℃に加熱した。 【0049】Brinkman回転子−固定子ミキサーを用いて
剪断力をかけながら上記有機組成物を上記水性組成物に
添加し、得られたプレミックスを高エネルギー多重オリ
フィスホモジナイザーに1回通して、分散体を形成させ
た。 【0050】例2:UVD−2分散体の調製 225.0gのトリアジン紫外線吸収剤化合物UV−1およ
び75.0gのトリアジン紫外線吸収剤化合物UV−2を 1
80.0gのトリス -2-エチルヘキシルホスフェートに添加
し、撹拌しながら 100℃に加熱して、有機組成物を形成
させた。 240.0gの脱イオン骨ゼラチンを、2065.7gの
脱イオン水、 4.3gの、 Kathon LX(商標)殺生剤の
0.7質量%溶液、および 210.0gの、Alkanol XC(商
標)(DuPontCorp.)界面活性剤の10.0質量%溶液と合わ
せることによって、水性組成物を調製した。この水性組
成物を80℃に加熱した。 【0051】Brinkman回転子−固定子ミキサーを用いて
剪断力をかけながら上記有機組成物を上記水性組成物に
添加し、得られたプレミックスを高エネルギー多重オリ
フィスホモジナイザーに1回通して、分散体を形成させ
た。 【0052】例3:ゼラチン系コーティングにおける光
安定性 水溶性アニオン性染料インク組成物I−1の調製 上記に規定したDye1を含有しているインクI−1
を、この染料の濃厚物(3.1%)を、各々6%のジエチ
レングリコール (Aldrich Chemical Co.) およびグリセ
ロール (Acros Co.)の湿潤剤、 0.003質量%の殺生剤
( Proxcel GXL(商標)殺生剤 (Zeneca Specialitie
s))、および0.05質量%の界面活性剤(Surfynol 465
(商標)(Air Products Co.))を含有している脱イオン
水と混合することによって調製した。 【0053】上記染料の濃度は、溶液の吸収スペクトル
に基づき、最終的なインクが、1:1000に希釈した場合
に、およそ 1.0の透過光学濃度を生ずるように選択し
た。 【0054】水溶性アニオン性染料インク組成物I−2
の調製 上記に規定したDye2 (Reactive Red 31, CAS-12237
-00-2)を含有しているインクI−2は、 100gの市販イ
ンクを 0.5gのSurfynol 465(商標)界面活性剤 (Air
Products Inc.)と混合することによって調製された Nov
ajet(商標)Magenta Ink (Lyson Inc.)を含んでなるも
のとした。 【0055】対照標準インク記録要素C−1〜C−3の
調製 ポリエチレン樹脂コート写真グレード紙系支持体の複合
材料面を、塗布前に、コロナ放電処理した。対照標準イ
ンク記録要素は、上述の紙支持体上に蒸留水から塗布さ
れた、0.86g/m2の対照標準ポリマーMP−1〜MP−
3、7.75g/m2のゼラチン、および0.09g/m2の S-100ポリ
スチレンビーズ(12μm )(ACE ChemicalCo.)の混合物
を含んでなるものとした。C−3の調製においては、M
P−3を溶解させるために、蒸留水の代わりに、蒸留水
とメタノールとの混合物(蒸留水:メタノール=60:4
0)を使用した。 【0056】本発明のインク記録要素E−1〜E−3の
調製 上記の如く調製されたC−1〜C−3に、20gの、上記
例1において調製されたUVD−1分散体、86gの11.6
%ゼラチン溶液、2gの、Olin 10G(商標)界面活性剤
の10%溶液、および 298gの蒸留水の混合物を上塗りす
ることによって、本発明の記録要素E−1〜E−3を調
製した。塗布後の乾燥層厚は1.51g/m2であった。 【0057】本発明のインク記録要素E−4〜E−6の
調製 本発明の記録要素E−4〜E−6は、UVD−1の代わ
りに、例2のUVD−2分散体を使用したことを除き、
上記E−1〜E−3と同様に調製した。 【0058】印刷 要素E−1〜E−6および対照標準要素C−1〜C−3
に、上述のインクI−1およびI−2を使用する Epson
200(商標)プリンターを使用して印刷した。印刷後、
すべての画像を室温において終夜乾燥させ、X-Rite 820
(商標)濃度計を使用して、すべての段階において、濃
度を測定した。I−1およびI−2についての、段階1
1におけるDmax 濃度を、以下の表Iに記録した。 【0059】次に、上記画像を、50キロルクス、5400°
K、およそ25%RHにおける高照度昼光退色試験に、2週
間にわたって付した。 1.0にもっとも近いステータスA
の青または緑の反射濃度を退色の前後で比較し、濃度保
持率(%)を、各々の受容体要素のイエロー染料および
マゼンタ染料について計算した。これらの結果は、以下
の表Iにおいて見出すことができる。 【0060】 【表1】【0061】上記結果は、本発明の記録要素E−1〜E
−6が、対照標準記録要素C−1〜C−3と比較して、
両方のインクにおいて、高照度昼光退色後に、より高い
Dmax 濃度および濃度保持率(%)を生じたことを示し
ている。 【0062】本発明の他の好ましい態様を、請求項との
関連において、次に記載する。 【0063】[1] a)高分子バインダーおよび高分
子媒染剤を含んでなるベース層、並びに b)トリスアリール -1,3,5-トリアジン紫外線吸収材料
を含んでなるオーバーコート層、を記載されている順序
で担持している支持体を含んでなるインクジェット記録
要素。 【0064】[2] 前記トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料が、以下の式を有し、 【0065】 【化6】 【0066】上式中、各々のRは、独立に、水素、また
は置換もしくは未置換のヒドロカルビル基を表し、そし
てR1 は、R、OR、−SR、ハロゲン、−SO2 R、
−SO3 R、−COOR、−COR、−OCOR、−N
RR、またはシアノを表す、[1]に記載の要素。 【0067】[3] 前記高分子バインダーが親水性で
ある、[1]に記載の要素。 【0068】[4] 前記親水性ポリマーが、ポリビニ
ルアルコールまたはゼラチンである、[3]に記載の要
素。 【0069】[5] 前記トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料が、 【0070】 【化7】 【0071】である、[1]に記載の要素。 【0072】[6] 前記トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料が、 【0073】 【化8】【0074】である、[1]に記載の要素。 【0075】[7] 前記トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料が、0.05〜 4.0g/m2の量で存在す
る、[1]に記載の要素。 【0076】[8] 前記トリスアリール -1,3,5-トリ
アジン紫外線吸収材料が、 0.2〜 1.5g/m2の量で存在す
る、[1]に記載の要素。 【0077】[9] 前記高分子媒染剤が、 0.2〜16g/
m2の量で存在する、[1]に記載の要素。 【0078】[10] A)ディジタルデータ信号に応
答するインクジェットプリンターを用意する工程、 B)前記プリンターに、[1]に記載のインクジェット
記録要素を装填する工程、 C)前記プリンターに、水、湿潤剤、および水溶性染料
を含んでなるインクジェットインク組成物を装填する工
程、並びに D)前記ディジタルデータ信号に応答して前記インクジ
ェットインクを使用して前記オーバーコート層上に印刷
する工程、を含むインクジェット印刷方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 FC06 2H086 BA13 BA15 BA37 BA38

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 a)高分子バインダーおよび高分子媒染
    剤を含んでなるベース層、並びに b)トリスアリール -1,3,5-トリアジン紫外線吸収材料
    を含んでなるオーバーコート層、を記載されている順序
    で担持している支持体を含んでなるインクジェット記録
    要素。
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