JP2003180400A - 代謝回路情報処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、および、記録媒体 - Google Patents

代謝回路情報処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、および、記録媒体

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JP2003180400A
JP2003180400A JP2001388414A JP2001388414A JP2003180400A JP 2003180400 A JP2003180400 A JP 2003180400A JP 2001388414 A JP2001388414 A JP 2001388414A JP 2001388414 A JP2001388414 A JP 2001388414A JP 2003180400 A JP2003180400 A JP 2003180400A
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simulation
metabolic
metabolic circuit
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Hiroaki Kitano
宏明 北野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が目的とする代謝回路情報を取得する
ことが可能な代謝回路情報処理装置等を提供することを
課題とする。 【解決手段】 本発明にかかる装置によれば、利用者に
対して、所望の代謝回路情報、環境要因情報、および、
終了条件情報のうち少なくとも一つを設定させ、シミュ
レーション条件設定により設定された代謝回路情報、お
よび、環境要因情報のうち少なくとも一つに基づいて、
シミュレーション条件設定により設定された終了条件情
報を満たすまで、当該代謝回路情報に含まれるノード、
および/または、エッジを変更して代謝流速バランス解
析による代謝シミュレーションを実行し、シミュレーシ
ョン実行によって実行されたシミュレーション結果を出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、代謝回路情報処理
方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、および、記
録媒体に関し、特に、代謝流速バランス解析により代謝
回路をシミュレーションすることができる代謝回路情報
処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、およ
び、記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発酵等の代謝制御を行なう目的で
代謝回路の解析についての研究が発展している。代謝回
路の解析の目的は、複雑な回路が様々な条件下で、どの
ような挙動を示すかということ、またどのような機能的
特徴を有しているかということを明らかにする点であ
る。しかし、これらの特徴を詳細に解析するには、代謝
回路の構造とともに各々の反応等に関わる定数(以下
「反応定数」という。)等を測定することが必要であ
る。代謝回路に関しては、大腸菌や酵母などの一部のモ
デル生物に対してではあるがEcoCycやKEGGな
どの代謝回路情報データベースが構築されている。しか
し代謝反応の各反応定数の測定は容易ではなく、データ
ベースにも十分な情報が蓄積されていない。よって反応
定数に関する情報を使わずに、代謝反応回路の構造のみ
からできるだけの知見を得る手法の開発は、非常に重要
な研究である。
【0003】ここで、代謝解析は、Kacser &
Burns(Kacser, H.and Burn
s,J.,Genetics,97,639−666,
1981)、Heinrich & Rapoport
(Heinrich, R. and Rapopo
rt, T., Eur. J. Biochem.,
42, 89−95,1974)等によって提案さ
れ、Fellなどの研究者によって発展してきた(Fe
ll, D.: Understandingthe
Control of Metabolism, Po
rtlandPress, London, 199
6、Fell, D. Biochem. J., 2
86, 313−330, 1992)。
【0004】代謝流速バランス解析(Flux Bal
ance Analysis;FBA)は、この研究の
流れを汲んだ手法であり、代謝に関わる常数が十分測定
できない場合でも代謝反応の構造のみを利用し、質量保
存の法則などの基本的制約条件を基に、ターゲットとな
る代謝回路の挙動範囲とその特徴を分析する。
【0005】例えば、PalssonらによるFBAの
基本的手法は、まず、代謝反応を一連の一次方程式とし
て記述し、この連立方程式の解のベクトル空間を定義す
る。次にこのベクトル空間を生化学的に意味のある基底
に変換し、最後に、線形計画法で与えられた目的関数を
最大化する代謝状態を特定するものである(Shill
ing, C. and Palsson, B. ,
Proc. Nat.Sci. Acad. , 95,
4193−4198, 1998)。
【0006】このFBAの基本的手法は、Haemop
hilus influenzaeRd(Edward
s, J. and Palsson, B. , Jou
rnal of Biological Chemis
try, 274, 25, 17410−1741
6,1999)、大腸菌K−12(Edwards,
J. and Palsson, B. , BMC Bi
oinformatics,1 ,1,2000、Ed
wards, J. and Palsson, B.
,Biotechnology and bioen
gineering, 58, Nos.2&3,16
2−169,1998)、および、MG1655 (E
dwards, J. , Ibarra, R. and
Palsson, B. ,Nature Biote
chnology, 19, 125−130, 20
01)、ヒト赤血球(Jamshidi, N. , et
al. Bioinformatics, 3, 2
86−287, 2001)等に適用され、代謝回路の
解析が行なわれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術においては、代謝回路情報データベースに蓄
積された定常状態の代謝回路についての情報を得ること
はできるが、新規な代謝回路についての情報を得ること
はできないという問題点を有していた。
【0008】また、これらの従来技術においては、代謝
効率とコスト等のバランスを考慮した最適代謝回路につ
いての情報も得ることはできなかった。すなわち、既知
の定常状態の代謝回路情報を変更してシミュレーション
を行ない、利用者の目的を達成しうる最適代謝回路の選
択などを行なうものは存在しないという問題点を有して
いた。
【0009】すなわち、上述したPalssonらによ
るFBAの手法では、代謝回路情報データベース等によ
り代謝回路構造がわかれば、代謝回路情報データベース
に蓄積された定常状態の代謝回路情報に基づいて、個別
の反応係数を必要とせずに多くの代謝回路の特徴が判明
するという点では優れているが、解析可能なのは定常状
態の代謝回路であるという制約を有していた。
【0010】また、産業上の利用の点から考えて、FB
Aは実際には考慮すべき条件、例えば培養時間、コスト
等の培養環境等に関する情報は全く勘案しておらず、ま
たこれらの情報を解析時に利用して、代謝効率とコスト
等のバランスを考慮した最適代謝回路の選択を行なうも
のは存在しなかった。よって、従来技術で得られた解析
結果は利用者の真の目的とする実際の実験作業、およ
び、代謝物の製造には結びつき難いものであった。
【0011】すなわち、従来技術においては、利用者が
所望の代謝回路について、代謝に影響を与える各種の環
境要因、培養時間、コスト等について考慮しながら解析
を行ない、利用者の目的を達成しうる新規な代謝回路情
報を取得するものは存在しなかった。
【0012】このように、代謝回路の解析において、従
来技術は上述したような数々の問題点を有しており、そ
の結果、代謝情報を解析しようとする利用者にとって、
代謝情報処理結果の利便性が悪く、また、実施効率が悪
いものであった。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、新規な代謝回路についての情報、および/また
は、目的とする最適な代謝回路情報を得ることのでき
る、代謝回路情報処理方法、代謝回路情報処理装置、プ
ログラム、および、記録媒体を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、請求項1に記載の代謝回路情報処理方法は、代
謝の基本構成要素を表すノード、および、上記基本構成
要素間の反応関係を表すエッジに関する情報を含む、目
的の代謝回路情報を利用者に設定させる上記代謝回路情
報設定ステップと、上記基本構成要素、および/また
は、上記反応関係に対して影響を与える環境要因に関す
る環境要因情報を利用者に設定させる上記環境要因情報
設定ステップと、シミュレーションを終了させる条件に
関する終了条件情報を利用者に設定させる上記終了条件
情報設定ステップと、上記目的の代謝回路情報に含まれ
る上記ノード、および/または、上記エッジを変更し
て、上記環境要因情報設定ステップにより設定された上
記環境要因情報を用いて代謝流速バランス解析による代
謝シミュレーションを実行するシミュレーション実行ス
テップと、上記シミュレーション実行ステップのシミュ
レーション結果が上記終了条件情報設定ステップにより
設定された上記終了条件情報を満たしているかを判定
し、満たしていない場合には別の上記ノード、および/
または、上記エッジを変更してシミュレーション実行ス
テップを実行するシミュレーション結果判定ステップ
と、上記シミュレーション実行ステップによって実行さ
れたシミュレーション結果を出力するシミュレーション
結果出力ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】この方法によれば、代謝の基本構成要素を
表すノード、および、基本構成要素間の反応関係を表す
エッジに関する情報を含む、目的の代謝回路情報を利用
者に設定させ、基本構成要素、および/または、反応関
係に対して影響を与える環境要因に関する環境要因情報
を利用者に設定させ、シミュレーションを終了させる条
件に関する終了条件情報を利用者に設定させ、目的の代
謝回路情報に含まれるノード、および/または、エッジ
を変更して、設定された環境要因情報を用いて代謝流速
バランス解析による代謝シミュレーションを実行し、シ
ミュレーション結果が設定された終了条件情報を満たし
ているかを判定し、満たしていない場合には別のノー
ド、および/または、エッジを変更してシミュレーショ
ン実行ステップを実行し、実行されたシミュレーション
結果を出力するので、利用者が目的に合わせて各種条件
を容易に設定し、シミュレーション処理を行なうことに
よって、利用者の目的とする最適な代謝回路情報あるい
は新規な代謝回路情報を得ることができる。例えば、利
用者がダイオキシン等の有害物質やプラスチック等の難
分解性物質を基質(出発物)として設定し、その基質を
代謝する最適な代謝回路に関する情報を得ることによ
り、有毒物質や難分解性物質の生分解研究に利用でき
る。また、利用者が、低分子化合物や糖や蛋白質やアミ
ノ酸などの中間代謝物や最終代謝物を設定した場合、シ
ミュレーション結果から代謝物を生産する最適な代謝回
路情報を得ることが可能となり、この代謝回路情報を利
用した医薬品製造や食品製造が可能となる。さらに、生
体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ酸、DNA、R
NA、信号伝達物質など)を設定して、代謝回路情報を
得ることにより、これら生体内物質に起因する代謝異常
が原因の疾病等に関連する知見を得ることができる。
【0016】また、請求項2に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1に記載の代謝回路情報処理方法におい
て、上記基本構成要素は、基質、代謝物、生体内物質の
うち少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とす
る。
【0017】これは基本構成要素の一例を具体的に示す
ものである。この方法によれば、基本構成要素は、基
質、代謝物、生体内物質のうち少なくとも一つに関する
情報を含むので、例えば、利用者が微生物の生産する低
分子化合物や糖や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物や
最終代謝物を設定した場合、最適な代謝回路情報を得る
ことにより、効率の良い医薬品製造や医薬品中間体製造
やアルコール製造やアミノ酸等の製造が行なえる。さら
に、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ酸、DN
A、RNA、信号伝達物質など)を設定して、シミュレ
ーション結果から様々な疾病等に関連する新規な代謝回
路情報を得ることができる。
【0018】また、請求項3に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1または2に記載の代謝回路情報処理方
法において、上記反応関係は、上記基本構成要素間の酵
素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応のうち
少なくとも一つの関係に関する情報を含むことを特徴と
する。
【0019】これは反応関係の一例を具体的に示すもの
である。この方法によれば、反応関係は、基本構成要素
間の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応
のうち少なくとも一つの関係に関する情報を含むので、
例えば、酵素反応において、基質と代謝物との間の酵素
反応における合成速度や分解速度などの情報をエッジ情
報として定義し、これらの情報に基づいてシミュレーシ
ョンすることができるようになる。また、転写制御反応
において、DNAとRNAとの間の転写制御反応におけ
る転写速度や転写促進因子や転写抑制因子などの情報を
エッジ情報として定義し、これらの情報に基づいてシミ
ュレーションすることができるようになる。また、翻訳
制御反応においては、mRNAと蛋白質との間の翻訳制
御反応における翻訳速度や翻訳促進因子や翻訳抑制因子
をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づいてシ
ミュレーションすることができるようになる。さらに、
化学反応においては、代謝物と代謝物との間の化学反応
における構造変化、重合性、安定性、化学平衡などの情
報をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づいて
シミュレーションすることができるようになる。
【0020】また、請求項4に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1から3のいずれか一つに記載の代謝回
路情報処理方法において、上記環境要因情報は、温度、
pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条件、
二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関する情報を含
むことを特徴とする。
【0021】これは環境要因情報の一例を具体的に示す
ものである。この方法によれば、環境要因情報は、温
度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条
件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関する情報
を含むので、例えば、実験室や工場での作業で実現可能
な温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、
光条件、二酸化炭素濃度等の上限値や下限値等の情報に
基づいてシミュレーションできるようになる。
【0022】また、請求項5に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1から4のいずれか一つに記載の代謝回
路情報処理方法において、上記終了条件情報は、培養時
間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション試行回数、
細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成分量
等のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴
とする。
【0023】これは終了条件情報の一例を具体的に示す
ものである。この方法によれば、終了条件情報は、培養
時間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション試行回
数、細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成
分量のうち少なくとも一つに関する情報を含むので、例
えば、終了条件情報として培養時間や培養コストを設定
した場合、利用者が望む培養時間や培養コストの範囲内
での最適なシミュレーション結果を知ることができ、実
際の製造に利用可能な代謝回路情報を得ることができる
ようになる。また、終了条件情報として代謝効率や代謝
物量を設定した場合、目的の代謝効率や、代謝物量に達
するまでシミュレーションを行ない、目的の代謝効率
や、代謝物量に達するのに必要な培地成分や培養時間等
の代謝回路情報を得ることができる。また、細胞密度、
pH、溶存酸素量、培地成分量を設定した場合、設定p
Hや設定培地成分量等になるまでシミュレーションを行
ない、培養状態の変化を考慮した代謝回路情報を得るこ
とができるようになる。さらに、シミュレーション試行
回数を設定した場合、一定のシミュレーション回数のシ
ミュレーションを実行して最適な代謝回路情報を得るの
で、計算量が膨大になるため代謝回路情報を得るまでに
非常に長い計算時間がかかるという問題を回避できる。
【0024】また、請求項6に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1から5のいずれか一つに記載の代謝回
路情報処理方法において、上記代謝回路情報の上記ノー
ド、および/または、上記エッジが、他のノード、およ
び/または、他のエッジに変異する頻度に関する変異頻
度情報を格納する変異頻度情報格納ステップをさらに含
み、上記シミュレーション実行ステップは、上記変異頻
度情報格納ステップにて格納された上記変異頻度情報を
用いて上記代謝回路情報に含まれる上記ノード、および
/または、上記エッジを変更することを特徴とする。
【0025】この方法によれば、代謝回路情報のノー
ド、および/または、エッジが、他のノード、および/
または、他のエッジに変異する頻度に関する変異頻度情
報を格納する。格納された変異頻度情報を用いて代謝回
路情報に含まれるノード、および/または、エッジを変
更するので、効率良く代謝回路情報の変更を行なうこと
ができる。
【0026】また、請求項7に記載の代謝回路情報処理
方法は、請求項1から6のいずれか一つに記載の代謝回
路情報処理方法において、上記シミュレーション実行ス
テップは、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニ
ーリングのうち少なくとも一つを用いて上記代謝回路情
報に含まれる上記ノード、および/または、上記エッジ
を変更することを特徴とする。
【0027】この方法によれば、遺伝的アルゴリズム、
シミュレーテッドアニーリングのうち少なくとも一つを
用いて代謝回路情報に含まれるノード、および/また
は、エッジを変更するので、利用者は既存の最適化アル
ゴリズムを適用することにより、定常状態での代謝回路
情報以外に最適な新規な代謝回路情報を効率的に得るこ
とができるようになる。
【0028】また、本発明は代謝回路情報処理装置に関
するものであり、請求項8に記載の代謝回路情報処理装
置は、代謝の基本構成要素を表すノード、および、上記
基本構成要素間の反応関係を表すエッジに関する情報を
含む代謝回路情報を格納する代謝回路情報格納手段と、
上記基本構成要素、および/または、上記反応関係に対
して影響を与える環境要因に関する環境要因情報を格納
する環境要因情報格納手段と、シミュレーションを終了
させる条件に関する終了条件情報を格納する終了条件情
報格納手段と、利用者に対して、所望の上記代謝回路情
報、上記環境要因情報、および、終了条件情報のうち少
なくとも一つを設定させるシミュレーション条件設定手
段と、上記シミュレーション条件設定手段により設定さ
れた上記代謝回路情報、および、上記環境要因情報のう
ち少なくとも一つに基づいて、上記シミュレーション条
件設定手段により設定された上記終了条件情報を満たす
まで、当該代謝回路情報に含まれる上記ノード、および
/または、上記エッジを変更して代謝流速バランス解析
による代謝シミュレーションを実行するシミュレーショ
ン実行手段と、上記シミュレーション実行手段によって
実行されたシミュレーション結果を出力するシミュレー
ション結果出力部分とを備えたことを特徴とする。
【0029】この装置によれば、代謝の基本構成要素を
表すノード、および、基本構成要素間の反応関係を表す
エッジに関する情報を含む代謝回路情報を格納し、基本
構成要素、および/または、反応関係に対して影響を与
える環境要因に関する環境要因情報を格納し、シミュレ
ーションを終了させる条件に関する終了条件情報を格納
し、利用者に対して、所望の代謝回路情報、環境要因情
報、および、終了条件情報のうち少なくとも一つを設定
させ、設定された代謝回路情報、および、環境要因情報
のうち少なくとも一つに基づいて、設定された終了条件
情報を満たすまで、当該代謝回路情報に含まれるノー
ド、および/または、エッジを変更して代謝流速バラン
ス解析による代謝シミュレーションを実行し、実行され
たシミュレーション結果を出力するので、利用者が目的
に合わせて各種条件を容易に設定し、シミュレーション
処理を行なうことによって、利用者の目的とする最適な
代謝回路情報あるいは新規な代謝回路情報を得ることが
できる。例えば、利用者がダイオキシン等の有害物質や
プラスチック等の難分解性物質を基質(出発物)として
設定し、その基質を代謝する最適な代謝回路に関する情
報を得ることにより、有毒物質や難分解性物質の生分解
研究に利用できる。また、利用者が、低分子化合物や糖
や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物や最終代謝物を設
定した場合、シミュレーション結果から代謝物を生産す
る最適な代謝回路情報を得ることが可能となり、この代
謝回路情報を利用した医薬品製造や食品製造が可能とな
る。さらに、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ
酸、DNA、RNA、信号伝達物質など)を設定して、
代謝回路情報を得ることにより、これら生体内物質に起
因する代謝異常が原因の疾病等に関連する知見を得るこ
とができる。
【0030】また、請求項9に記載の代謝回路情報処理
装置は、請求項8に記載の代謝回路情報処理装置におい
て、上記基本構成要素は、基質、代謝物、生体内物質の
うち少なくとも一つに関する情報を備えたことを特徴と
する。
【0031】これは基本構成要素の一例を具体的に示す
ものである。この装置によれば、基本構成要素は、基
質、代謝物、生体内物質のうち少なくとも一つに関する
情報を備えるので、例えば、利用者が微生物の生産する
低分子化合物や糖や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物
や最終代謝物を設定した場合、最適な代謝回路情報を得
ることにより、効率の良い医薬品製造や医薬品中間体製
造やアルコール製造やアミノ酸等の製造が行なえる。さ
らに、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ酸、D
NA、RNA、信号伝達物質など)を設定して、シミュ
レーション結果から様々な疾病等に関連する新規な代謝
回路情報を得ることができる。
【0032】また、請求項10に記載の代謝回路情報処
理装置は、請求項8または9に記載の代謝回路情報処理
装置において、上記反応関係は、上記基本構成要素間の
酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応のう
ち少なくとも一つの関係に関する情報を備えたことを特
徴とする。
【0033】これは反応関係の一例を具体的に示すもの
である。この装置によれば、反応関係は、基本構成要素
間の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応
のうち少なくとも一つの関係に関する情報を備えるの
で、例えば、酵素反応において、基質と代謝物との間の
酵素反応における合成速度や分解速度などの情報をエッ
ジ情報として定義し、これらの情報に基づいてシミュレ
ーションすることができるようになる。また、転写制御
反応において、DNAとRNAとの間の転写制御反応に
おける転写速度や転写促進因子や転写抑制因子などの情
報をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づいて
シミュレーションすることができるようになる。また、
翻訳制御反応においては、mRNAと蛋白質との間の翻
訳制御反応における翻訳速度や翻訳促進因子や翻訳抑制
因子をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づい
てシミュレーションすることができるようになる。さら
に、化学反応においては、代謝物と代謝物との間の化学
反応における構造変化、重合性、安定性、化学平衡など
の情報をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づ
いてシミュレーションすることができるようになる。
【0034】また、請求項11に記載の代謝回路情報処
理装置は、請求項8から10のいずれか一つに記載の代
謝回路情報処理装置において、温度、pH、気圧、攪拌
数、溶存酸素量、培地成分、光条件、二酸化炭素濃度の
うち少なくとも一つに関する情報を備えたことを特徴と
する。
【0035】これは環境要因情報の一例を具体的に示す
ものである。この装置によれば、環境要因情報は、温
度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条
件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関する情報
を備えるので、例えば、実験室や工場での作業で実現可
能な温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成
分、光条件、二酸化炭素濃度等の上限値や下限値等の情
報に基づいてシミュレーションできるようになる。
【0036】また、請求項12に記載の代謝回路情報処
理装置は、請求項8から11のいずれか一つに記載の代
謝回路情報処理装置において、上記終了条件情報は、培
養時間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション試行回
数、細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成
分量のうち少なくとも一つに関する情報を備えることを
特徴とする。
【0037】これは終了条件情報の一例を具体的に示す
ものである。この装置によれば、終了条件情報は、培養
時間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション試行回
数、細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成
分量のうち少なくとも一つに関する情報を含むので、例
えば、終了条件情報として培養時間や培養コストを設定
した場合、利用者が望む培養時間や培養コストの範囲内
での最適なシミュレーション結果を知ることができ、実
際の製造に利用可能な代謝回路情報を得ることができる
ようになる。また、終了条件情報として代謝効率や代謝
物量を設定した場合、目的の代謝効率や、代謝物量に達
するまでシミュレーションを行ない、目的の代謝効率
や、代謝物量に達するのに必要な培地成分や培養時間等
の代謝回路情報を得ることができる。また、細胞密度、
pH、溶存酸素量、培地成分量を設定した場合、設定p
Hや設定培地成分量等になるまでシミュレーションを行
ない、培養状態の変化を考慮した代謝回路情報を得るこ
とができるようになる。さらに、シミュレーション試行
回数を設定した場合、一定のシミュレーション回数のシ
ミュレーションを実行して最適な代謝回路情報を得るの
で、計算量が膨大になるため代謝回路情報を得るまでに
非常に長い計算時間がかかるという問題を回避できる。
【0038】また、請求項13に記載の代謝回路情報処
理装置は、請求項8から12のいずれか一つに記載の代
謝回路情報処理装置において、上記代謝回路情報の上記
ノード、および/または、上記エッジが他のノード、お
よび/または、他のエッジに変異する頻度に関する変異
頻度情報を格納する変異頻度情報格納手段をさらに備
え、上記シミュレーション実行手段は、上記変異頻度情
報格納手段にて格納された上記変異頻度情報を用いて上
記代謝回路情報に備えられる上記ノード、および/また
は、上記エッジを変更することを特徴とする。
【0039】これはシミュレーション実行手段の一例を
具体的に示すものである。この装置によれば、代謝回路
情報のノード、および/または、エッジが、他のノー
ド、および/または、他のエッジに変異する頻度に関す
る変異頻度情報を格納する。格納された変異頻度情報を
用いて代謝回路情報に備えられるノード、および/また
は、エッジを変更するので、効率良く代謝回路情報の変
更を行なうことができる。
【0040】また、請求項14に記載の代謝回路情報処
理装置は、請求項8から13のいずれか一つに記載の代
謝回路情報処理装置において、上記シミュレーション実
行手段は、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニ
ーリングのうち少なくとも一つを用いて上記代謝回路情
報に含まれる上記ノード、および/または、上記エッジ
を変更することを特徴とする。
【0041】これはシミュレーション実行手段の一例を
具体的に示すものである。この装置によれば、遺伝的ア
ルゴリズム、シミュレーテッドアニーリングのうち少な
くとも一つを用いて上記代謝回路情報に備えられるノー
ド、および/または、エッジを変更するので、利用者は
既存の最適化アルゴリズムを適用することにより、定常
状態での代謝回路情報以外に最適な新規な代謝回路情報
を効率的に得ることができるようになる。
【0042】また、本発明はプログラムに関するもので
あり、請求項15に記載のプログラムは、代謝の基本構
成要素を表すノード、および、上記基本構成要素間の反
応関係を表すエッジに関する情報を含む、目的の代謝回
路情報を利用者に設定させる上記代謝回路情報設定ステ
ップと、上記基本構成要素、および/または、上記反応
関係に対して影響を与える環境要因に関する環境要因情
報を利用者に設定させる上記環境要因情報設定ステップ
と、シミュレーションを終了させる条件に関する終了条
件情報を利用者に設定させる上記終了条件情報設定ステ
ップと、上記目的の代謝回路情報に含まれる上記ノー
ド、および/または、上記エッジを変更して、上記環境
要因情報設定ステップにより設定された上記環境要因情
報を用いて代謝流速バランス解析による代謝シミュレー
ションを実行するシミュレーション実行ステップと、上
記シミュレーション実行ステップのシミュレーション結
果が上記終了条件情報設定ステップにより設定された上
記終了条件情報を満たしているかを判定し、満たしてい
ない場合には別の上記ノード、および/または、上記エ
ッジを変更してシミュレーション実行ステップを実行す
るシミュレーション結果判定ステップと、上記シミュレ
ーション実行ステップによって実行されたシミュレーシ
ョン結果を出力するシミュレーション結果出力ステップ
とを含む代謝回路情報処理方法をコンピュータに実行さ
せることを特徴とする。
【0043】このプログラムによれば、代謝の基本構成
要素を表すノード、および、基本構成要素間の反応関係
を表すエッジに関する情報を含む、目的の代謝回路情報
を利用者に設定させ、基本構成要素、および/または、
反応関係に対して影響を与える環境要因に関する環境要
因情報を利用者に設定させ、シミュレーションを終了さ
せる条件に関する終了条件情報を利用者に設定させ、目
的の代謝回路情報に含まれるノード、および/または、
エッジを変更して、設定された環境要因情報を用いて代
謝流速バランス解析による代謝シミュレーションを実行
し、シミュレーション結果が設定された終了条件情報を
満たしているかを判定し、満たしていない場合には別の
ノード、および/または、エッジを変更して、実行され
たシミュレーション結果を出力するので、利用者が目的
に合わせて各種条件を容易に設定し、シミュレーション
処理を行なうことによって、利用者の目的とする最適な
代謝回路情報あるいは新規な代謝回路情報を得ることが
できる。例えば、利用者がダイオキシン等の有害物質や
プラスチック等の難分解性物質を基質(出発物)として
設定し、その基質を代謝する最適な代謝回路に関する情
報を得ることにより、有毒物質や難分解性物質の生分解
研究に利用できる。また、利用者が、低分子化合物や糖
や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物や最終代謝物を設
定した場合、シミュレーション結果から代謝物を生産す
る最適な代謝回路情報を得ることが可能となり、この代
謝回路情報を利用した医薬品製造や食品製造が可能とな
る。さらに、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ
酸、DNA、RNA、信号伝達物質など)を設定して、
代謝回路情報を得ることにより、これら生体内物質に起
因する代謝異常が原因の疾病等に関連する知見を得るこ
とができる。
【0044】また、請求項16に記載のプログラムは、
請求項15に記載のプログラムにおいて、上記基本構成
要素は、基質、代謝物、生体内物質のうち少なくとも一
つに関する情報を含むことを特徴とする。
【0045】これは基本構成要素の一例を具体的に示す
ものである。このプログラムによれば、基本構成要素
は、基質、代謝物、生体内物質のうち少なくとも一つに
関する情報を含むので、例えば、利用者が微生物の生産
する低分子化合物や糖や蛋白質やアミノ酸などの中間代
謝物や最終代謝物を設定した場合、最適な代謝回路情報
を得ることにより、効率の良い医薬品製造や医薬品中間
体製造やアルコール製造やアミノ酸等の製造が行なえ
る。さらに、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ
酸、DNA、RNA、信号伝達物質など)を設定して、
シミュレーション結果から様々な疾病等に関連する新規
な代謝回路情報を得ることができる。
【0046】また、請求項17に記載のプログラムは、
請求項15または16に記載のプログラムにおいて、上
記反応関係は、上記基本構成要素間の酵素反応、転写制
御反応、翻訳制御反応、化学反応のうち少なくとも一つ
の関係に関する情報を含むことを特徴とする。
【0047】これは反応関係の一例を具体的に示すもの
である。このプログラムによれば、反応関係は、基本構
成要素間の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化
学反応のうち少なくとも一つの関係に関する情報を含む
ので、例えば、酵素反応において、基質と代謝物との間
の酵素反応における合成速度や分解速度などの情報をエ
ッジ情報として定義し、これらの情報に基づいてシミュ
レーションすることができるようになる。また、転写制
御反応において、DNAとRNAとの間の転写制御反応
における転写速度や転写促進因子や転写抑制因子などの
情報をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づい
てシミュレーションすることができるようになる。ま
た、翻訳制御反応においては、mRNAと蛋白質との間
の翻訳制御反応における翻訳速度や翻訳促進因子や翻訳
抑制因子をエッジ情報として定義し、これらの情報に基
づいてシミュレーションすることができるようになる。
さらに、化学反応においては、代謝物と代謝物との間の
化学反応における構造変化、重合性、安定性、化学平衡
などの情報をエッジ情報として定義し、これらの情報に
基づいてシミュレーションすることができるようにな
る。
【0048】また、請求項18に記載のプログラムは、
請求項15から17のいずれか一つに記載のプログラム
において、温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培
地成分、光条件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つ
に関する情報を含むことを特徴とする。
【0049】これは環境要因情報の一例を具体的に示す
ものである。このプログラムによれば、環境要因情報
は、温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成
分、光条件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関
する情報を含むので、例えば、実験室や工場での作業で
実現可能な温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培
地成分、光条件、二酸化炭素濃度等の上限値や下限値等
の情報に基づいてシミュレーションできるようになる。
【0050】また、請求項19に記載のプログラムは、
請求項15から18のいずれか一つに記載のプログラム
において、上記終了条件情報は、培養時間、代謝効率、
代謝物量、シミュレーション試行回数、細胞密度、培養
コスト、pH、溶存酸素量、培地成分量のうち少なくと
も一つに関する情報を含むことを特徴とする。
【0051】これは終了条件情報の一例を具体的に示す
ものである。このプログラムによれば、終了条件情報
は、培養時間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション
試行回数、細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、
培地成分量のうち少なくとも一つに関する情報を含むの
で、例えば、終了条件情報として培養時間や培養コスト
を設定した場合、利用者が望む培養時間や培養コストの
範囲内での最適なシミュレーション結果を知ることがで
き、実際の製造に利用可能な代謝回路情報を得ることが
できるようになる。また、終了条件情報として代謝効率
や代謝物量を設定した場合、目的の代謝効率や、代謝物
量に達するまでシミュレーションを行ない、目的の代謝
効率や、代謝物量に達するのに必要な培地成分や培養時
間等の代謝回路情報を得ることができる。また、細胞密
度、pH、溶存酸素量、培地成分量を設定した場合、設
定pHや設定培地成分量等になるまでシミュレーション
を行ない、培養状態の変化を考慮した代謝回路情報を得
ることができるようになる。さらに、シミュレーション
試行回数を設定した場合、一定のシミュレーション回数
のシミュレーションを実行して最適な代謝回路情報を得
るので、計算量が膨大になるため代謝回路情報を得るま
でに非常に長い計算時間がかかるという問題を回避でき
る。
【0052】また、請求項20に記載のプログラムは、
請求項15から19のいずれか一つに記載のプログラム
において、上記代謝回路情報の上記ノード、および/ま
たは、上記エッジが他のノード、および/または、他の
エッジに変異する頻度に関する変異頻度情報を格納する
変異頻度情報格納ステップをさらに含み、上記シミュレ
ーション実行ステップは、上記変異頻度情報格納ステッ
プにて格納された上記変異頻度情報を用いて上記代謝回
路情報に含まれる上記ノード、および/または、上記エ
ッジを変更することを特徴とする。
【0053】このプログラムによれば、代謝回路情報
の、ノード、および/または、エッジが、他のノード、
および/または、他のエッジに変異する頻度に関する変
異頻度情報を格納する。格納された変異頻度情報を用い
て代謝回路情報に含まれるノード、および/または、エ
ッジを変更するので、効率良く代謝回路情報の変更を行
なうことができる。
【0054】また、請求項21に記載のプログラムは、
請求項15から20のいずれか一つに記載のプログラム
において、上記シミュレーション実行ステップは、遺伝
的アルゴリズム、シミュレーテッドアニーリングのうち
少なくとも一つを用いて上記代謝回路情報に含まれる上
記ノード、および/または、上記エッジを変更すること
を特徴とする。
【0055】これはシミュレーション実行ステップの一
例を具体的に示すものである。このプログラムによれ
ば、シミュレーション実行ステップは、遺伝的アルゴリ
ズム、シミュレーテッドアニーリングのうち少なくとも
一つを用いて代謝回路情報に含まれるノード、および/
または、エッジを変更するので、利用者は既存の最適化
アルゴリズムを適用することにより、定常状態での代謝
回路情報以外に最適な新規な代謝回路情報を効率的に得
ることができるようになる。
【0056】また、本発明は記録媒体に関するものであ
り、請求項22に記載の記録媒体は、上記請求項15か
ら21のいずれか一つに記載されたプログラムを記録し
たことを特徴とする。
【0057】この記録媒体によれば、当該記録媒体に記
録されたプログラムをコンピュータに読み取らせて実行
することによって、請求項15から21のいずれか一つ
に記載されたプログラムをコンピュータを利用して実現
することができ、これら各プログラムと同様な効果を得
ることができる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる代謝回路
情報処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、お
よび、記録媒体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定さ
れるものではない。
【0059】[本システムの概要]以下、本システムの
原理構成について説明し、その後、本システムの構成、
および、処理等について詳細に説明する。図1は本シス
テムの基本原理の一例を示す原理説明図であり、該シス
テム構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示
している。
【0060】本システムは、利用者の目的を達成するた
めの最適な代謝回路に関する情報を得るためのシステム
である。まず利用者は、ターゲットとなる代謝に関する
代謝回路情報(例えば、酵母のアルコール発酵に関する
代謝回路情報)を代謝回路情報データベースから選択す
る。ここで、代謝回路情報データベースは、例えば、K
EGG、EcoCycなどのインターネットを経由して
アクセスする外部の代謝情報データベースから取得した
代謝回路情報を格納したものであってもよく、またオリ
ジナルの代謝回路情報を格納して作成したものであって
もよい。ここで代謝回路情報は、少なくともノードとエ
ッジに関する情報を含んで構成される。ここでいう「ノ
ード」は、代謝の基本構成要素を表すものであり、例え
ば、DNA、RNA、蛋白質、あるいは代謝物等のこと
をいう。ここでいう「代謝物」は、代謝中間物、およ
び、最終代謝物等のことをいう。また、「エッジ」は構
成要素間の反応関係を表すものであり、例えば、基本構
成要素間の酵素反応に関する関係、DNAの転写を制御
する反応に関する関係、mRNAから蛋白質への翻訳を
制御する反応に関する関係、代謝物間の化学反応に関す
る関係の情報等のことをいう。
【0061】次に利用者は、ターゲットである酵母の発
酵に関与する環境要因情報を環境要因情報データベース
から選択して、選択した環境要因情報の値を設定する。
ここで、環境要因情報データベースは、環境要因情報を
予め作成した代謝情報データベースから情報を抽出し
て、格納したものであってもよく、また利用者が新たに
オリジナルの環境要因情報を追加して格納したものであ
ってもよい。ここで「環境要因情報」は、例えば、培養
における温度、培養液のpH、ファーメンター等の培養
容器内部の気圧、培養液の攪拌数、培養液に溶存してい
る溶存酸素量、炭素源や窒素源や微量金属等の培地成分
量、照度等の光条件、二酸化炭素濃度等を含む。
【0062】また、利用者は、シミュレーションを終了
させる条件に関する終了条件情報を予め作成した終了条
件情報データベースから選択して、その値を設定する。
ここで「終了条件情報データベース」は、予め作成した
代謝回路情報データベースから終了条件となる情報を抽
出し、格納したものであってもよく、さらに利用者が新
たにオリジナルの終了条件情報を追加して格納したもの
であってもよい。ここで「終了条件情報」は、例えば、
培養時間、代謝効率、目的とする代謝物量、本システム
によるシミュレーション試行回数、細胞密度、培養コス
ト、培養液のpH、培養液に溶存している溶存酸素量、
炭素源や窒素源や微量金属等の培地成分量のうち少なく
とも一つに関する閾値の情報である。
【0063】このようにして、利用者によるシミュレー
ション処理のための各種の条件の設定が完了すると、代
謝回路情報処理装置は、これらの条件に従ってシミュレ
ーション処理を実行する。シミュレーション処理は、利
用者により選択された代謝回路情報におけるノード、お
よび/または、エッジを変更して、解が終了条件情報を
満たすまで代謝流速バランス解析を行ない、得られた解
を格納する処理である。ここでノードやエッジの変更箇
所は、例えば、代謝回路において変異し易いノードやエ
ッジに関する情報を格納したミューテーションデータベ
ースを用いて、変更の可能性の高い箇所を自動的に選択
してもよいし、また、利用者が個別に指定してもよい。
さらに、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニ−
リングなどの既知のアルゴリズムにより、適宜変更箇所
を決定し最適解を探索しても良い。これらシミュレーシ
ョン処理の各プロセスは並列的に処理することも可能で
ある。
【0064】そして、シミュレーション結果を編集し
て、シミュレーション結果画面用データを作成し、デー
タを出力する。
【0065】例えば、酵母を例に挙げて本発明の基本概
念をさらに詳細に説明する。酵母の発酵に関与する代謝
回路はよく研究されており、完全ではないが、主要な部
分は理解されている。この回路に対して、本回路に関係
すると考えられる環境要因情報をN個特定する。さら
に、終了条件情報としてアルコール発酵の効率を定義す
る関数を設定する。これは、例えば特定の遺伝子(A)
の発現量に比例する場合もあれば、複数の因子の結合f
(X0,X1・・・XN)の場合もある。ここで、代謝流
速バランス解析の手法を使用すると与えられた回路から
発酵に関与するN個の因子から張られるN次元空間の各
点における発酵効率、および、発酵効率を最大化する最
適運用線という解集合が求められる。ここで求められる
解は、与えられた回路、つまり定常状態の代謝回路から
得られるものである。
【0066】ここで、遺伝的アルゴリズム、シミュレー
テッドアニ−リング等の方法で、定常状態の回路を変更
した際に発酵効率をより大きくすることができる回路を
自動的(半自動的)に発見する。例えば、遺伝的アルゴ
リズムの場合は基本的に遺伝子(ノード)のノックイン
(KI)とノックアウト(KO)を操作として使用す
る。また、全解探索の場合は、全ての遺伝子(ノード)
のノックイン(KI)やノックアウト(KO)を試み
る。この処理を終了条件情報が満たされるまで繰り返
し、この終了条件達成時点での最適な回路を解とする。
【0067】このプロセスで、不可解な変異や培養コス
トのかかる実験を避けるような条件を設定することを可
能とする。また、発酵効率と培養コストの双方の最適な
回路を求める場合もありえる。
【0068】[システム構成]以下、このような基本的
特徴を具現化するための、本システムの構成について説
明する。
【0069】図2は、本発明が適用される本システムの
構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発
明に関係する部分のみを概念的に示している。本システ
ムは、代謝情報を処理する代謝回路情報処理装置である
代謝回路情報処理装置100と、代謝情報等に関するデ
ータベースや代謝情報検索用の外部分析プログラム等を
提供する外部システム200とを、ネットワーク300
を介して通信可能に接続して構成されている。
【0070】図2においてネットワーク300は、代謝
回路情報処理装置100と外部システム200とを相互
に接続する機能を有し、例えば、インターネット等であ
る。
【0071】図2において外部システム200は、ネッ
トワーク300を介して、代謝回路情報処理装置100
と相互に接続され、利用者に対して代謝情報等に関する
外部データベースや代謝回路検索等の外部分析プログラ
ムを実行するウェブサイトを提供する機能を有する。
【0072】なお、外部システム200は、WEBサー
バやASPサーバ等として構成してもよく、そのハード
ウェア構成は、一般に市販されるワークステーション、
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、および、そ
の付属装置により構成してもよい。また、外部システム
200の各機能は、外部システム200のハードウェア
構成中のCPU、ディスク装置、メモリ装置、入力装
置、出力装置、通信制御装置等、および、それらを制御
するプログラム等により実現される。
【0073】図2において代謝回路情報処理装置100
は、代謝回路情報処理装置100の全体を統括的に制御
するCPU等の制御部102、通信回線等に接続される
ルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御
インターフェース部104、入力装置112や出力装置
114に接続される入出力制御インターフェース部10
8、および、各種のデータベース(代謝回路情報データ
ベース106a、環境要因情報データベース106b、
終了条件情報データベース106c、ミューテーション
データベース106d)などを格納する記憶部106を
備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介
して通信可能に接続されている。さらに、この代謝回路
情報処理装置100は、ルータ等の通信装置、および、
専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネット
ワーク300に通信可能に接続されている。
【0074】ここで、記憶部106に格納される各種の
データベースは、固定ディスク装置等のストレージ手段
であり、各種処理に用いる各種のプログラム、テーブ
ル、ファイル、データベース、ウェブページ用ファイル
等を格納する。
【0075】これら記憶部106の各構成要素のうち、
代謝回路情報データベース106aは、代謝の基本構成
要素を表すノード、および、基本構成要素間の反応関係
を表すエッジに関する情報を含む代謝回路情報を格納す
る代謝回路情報格納手段である。
【0076】ここで、図3は、代謝回路情報データベー
ス106aに格納される情報の一例を示す概念図であ
る。図3に示すように、代謝回路情報データベース10
6aは、生物名、細胞名、代謝物名等のインデックス情
報と、各インデックス情報毎にノード情報とエッジ情報
とを格納する。
【0077】「ノード情報」は、DNA、RNA、蛋白
質、代謝物等のノードが付加情報と関連づけられて格納
されている情報である。ここで、「付加情報」は、ノー
ドの作用条件や物理的構造等の情報をいう。例えば、酵
素に対応する付加情報は、至適pH、至適温度、反応速
度、酵素の立体構造、酵素の安定な温度範囲、酵素の安
定なpH範囲などに関する情報を含む。DNAやRNA
に対応する付加情報は、DNAやRNAの立体構造、コ
ードしている蛋白質名とその作用、転写や翻訳促進、抑
制因子などに関する情報を含む。代謝物に対応する付加
情報は、化学構造、分子量、類縁体、温度や光に対する
安定性、毒性などに関する情報を含む。
【0078】一方、「エッジ情報」は、エッジの接続元
と接続先のノードに関する情報、および、それらに関連
する付加情報を対応付けて格納した情報である。エッジ
の「付加情報」は、例えば、ノード元のDNAとノード
先のRNAとの転写反応における転写因子の種類やDN
A結合条件、転写速度、転写促進、転写抑制因子等に関
する情報を含む。また、ノード元のmRNAとノード先
の蛋白質との翻訳反応における翻訳速度、翻訳促進、翻
訳抑制因子等に関する情報を含む。さらに、ノード元の
代謝中間物とノード先の最終代謝物との化学反応におけ
る構造変化、重合性、安定性、化学平衡などに関する情
報を含む。
【0079】また、環境要因情報データベース106b
は、基本構成要素、および/または、反応関係に対して
影響を与える環境要因に関する環境要因情報を格納する
環境要因情報格納手段である。ここで、図4は、環境要
因情報データベース106bに格納される情報の一例を
示す概念図である。ここで、「環境要因情報」は、温
度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条
件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関する情報
を含む。
【0080】また、終了条件情報データベース106c
は、シミュレーションを終了させる条件に関する終了条
件情報を格納する終了条件情報格納手段である。ここ
で、図5は、終了条件情報データベース106cに格納
される情報の一例を示す概念図である。ここで、「終了
条件情報」は、培養時間、代謝効率、代謝物量、シミュ
レーション試行回数、細胞密度、培養コスト、pH、溶
存酸素量、培地成分量のうち少なくとも一つに関する情
報を含む。
【0081】また、ミューテーションデータベース10
6dは、代謝回路情報のノード、および/または、エッ
ジが他のノード、および/または、他のエッジに変異す
る頻度に関する変異頻度情報を格納する変異頻度情報格
納手段である。ここで、「変異頻度情報」は、代謝回路
情報のノード、および/または、エッジと変異頻度とを
関連付けて定義し、変異頻度が高いものから順に格納し
たものである。
【0082】また、図2において、通信制御インターフ
ェース部104は、代謝回路情報処理装置100とネッ
トワーク300(またはルータ等の通信装置)との間に
おける通信制御を行なう。すなわち、通信制御インター
フェース部104は、他の端末と通信回線を介してデー
タを通信する機能を有する。
【0083】また、図2において、入出力制御インター
フェース部108は、入力装置112や出力装置114
の制御を行なう。ここで、出力装置114としては、モ
ニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカを用いるこ
とができる(なお、以下においては出力装置をモニタと
して記載する)。また、入力装置112としては、キー
ボード、マウス、マイク等を用いることができる。ま
た、モニタも、マウスと協働してポインティングデバイ
ス機能を実現する。
【0084】また、図2において、制御部102は、O
S(Operating System)等の制御プロ
グラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、およ
び、所要データを格納するための内部メモリを有し、こ
れらのプログラム等により、種々の処理を実行するため
の情報処理を行なう。制御部102は、機能概念的に、
データベース作成部102a、シミュレーション条件設
定部102b、およびシミュレーション部102cを備
えて構成されている。
【0085】ここで、データベース作成部102aは、
各種のデータベースを作成するデータベース作成手段で
ある。また、シミュレーション条件設定部102bは、
利用者に対して、所望の代謝回路情報、環境要因情報、
および、終了条件情報のうち少なくとも一つを設定させ
るシミュレーション条件設定手段である。また、シミュ
レーション部102cは、シミュレーション条件設定手
段により設定された代謝回路情報、および、環境要因情
報のうち少なくとも一つに基づいて、シミュレーション
条件設定手段により設定された終了条件情報を満たすま
で、当該代謝回路情報に含まれるノード、および/また
は、エッジを変更して代謝流速バランス解析により代謝
シミュレーションを実行するシミュレーション実行手段
である。
【0086】ここで、図6は、データベース作成部10
2aの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のう
ち本発明の関係する部分のみを概念的に示している。デ
ータベース作成部102aは、代謝回路情報データベー
ス作成部102d、環境要因情報データベース作成部1
02e、および、終了条件情報データベース作成部10
2fを備えて構成されている。
【0087】これらデータベース作成部102aの各構
成要素のうち、代謝回路情報データベース作成部102
dは、外部の代謝情報データベースから様々な代謝回
路、代謝に関する酵素情報、遺伝子制御、信号伝達情報
などの代謝回路に関する情報を選択し、代謝回路情報デ
ータベース106aに格納させる手段である。
【0088】また、環境要因情報データベース作成部1
02eは、代謝回路情報データベース106aから環境
要因に関する情報を選択し、環境要因情報データベース
106bに格納する手段である。また、環境要因情報デ
ータベース作成部102eは利用者に新たに環境要因情
報を追加させて格納する手段である。
【0089】また、終了条件情報データベース作成部1
02fは、代謝回路情報データベース106aから終了
条件に関する情報を選択し、終了条件情報データベース
106cに格納する手段である。また、利用者が新たに
オリジナルの終了条件情報を追加して格納することも可
能な手段である。なお、これら各部によって行なわれる
処理の詳細については、後述する。
【0090】ここで、図7は、シミュレーション条件設
定部102bの構成の一例を示すブロック図であり、該
構成のうち本発明の関係する部分のみを概念的に示して
いる。シミュレーション条件設定部102bは、代謝回
路設定部102g、環境要因設定部102h、および、
終了条件設定部102iを備えて構成されている。
【0091】これらシミュレーション条件設定部102
bの各構成要素のうち、代謝回路設定部102gは利用
者に目的とする代謝回路情報を設定させる手段である。
環境要因設定部102hは利用者に環境要因情報を設定
させる手段である。また、終了条件設定部102iは利
用者にシミュレーションの終了条件情報を設定させる手
段である。なお、これら各部によって行なわれる処理の
詳細については、後述する。
【0092】[本システムの処理]次に、このように構
成された本実施の形態における本システムの処理の一例
について、以下に図8〜図20を参照して詳細に説明す
る。
【0093】[本システムのメイン処理]まず、本シス
テムのメイン処理について図8に示すフローチャートを
参照して説明する。
【0094】まず、代謝回路情報処理装置100は、デ
ータベース作成部102aの処理により、図9を用いて
後述するデータベース作成処理を実行する(ステップS
A−1)。
【0095】ついで、代謝回路情報処理装置100は、
シミュレーション条件設定部102bの処理により、図
13を用いて後述するシミュレーション条件設定処理を
実行する(ステップSA−2)。
【0096】ついで、代謝回路情報処理装置100は、
シミュレーション部102cの処理により、図17を用
いて後述するシミュレーション処理を実行する(ステッ
プSA−3)。これにて、本システムのメイン処理が終
了する。
【0097】[データベース作成処理]次に、データベ
ース作成処理の詳細について、図9〜図12に示すフロ
ーチャートを参照して説明する。図9は、本実施形態に
おける本システムのデータベース作成処理の一例を示す
フローチャートである。
【0098】まず、代謝回路情報処理装置100は、代
謝回路情報データベース作成部102dの処理により、
代謝回路情報データベースを作成する(ステップSB−
1)。
【0099】ここで、図10は、代謝回路情報データベ
ース作成処理の一例を示すフローチャートである。ま
ず、代謝回路情報データベース作成部102dは通信制
御インターフェース部104を介して外部データベース
にアクセスし(ステップSC−1)、利用者が入力装置
112を介して指定した代謝回路情報を取得する(ステ
ップSC−2)。そして、代謝回路情報データベース作
成部102dは取得した代謝回路情報を代謝回路情報デ
ータベース106aの所定の記憶領域に格納する(ステ
ップSC−3)。
【0100】再び図9に戻り、代謝回路情報処理装置1
00は、環境要因情報データベース作成部102eの処
理により、環境要因情報データベースを作成する(ステ
ップSB−2)。
【0101】ここで、図11は、環境要因情報データベ
ース作成処理の一例を示すフローチャートである。まず
環境要因情報データベース作成部102eは、代謝回路
情報データベースにアクセスし(ステップSD−1)、
ノード情報の付加情報またはエッジ情報の付加情報など
から環境要因情報となる情報を抽出する(ステップSD
−2)。次に、環境要因情報データベース作成部102
eは、抽出した環境要因情報を出力装置114に表示し
て、利用者に他の環境要因情報について入力させ(ステ
ップSD−3)、その入力情報を環境要因情報データベ
ース106bに格納する(ステップSD−4)。
【0102】再び図9に戻り、代謝回路情報処理装置1
00は、終了条件情報データベース作成部102fの処
理により終了条件情報データベースを作成する(ステッ
プSB−3)。
【0103】ここで、図12は、終了条件情報データベ
ース作成処理の一例を示すフローチャートである。ま
ず、終了条件情報データベース作成部102fは、代謝
回路情報データベースにアクセスし(ステップSE−
1)、ノード情報の付加情報またはエッジ情報の付加情
報などから終了条件となる情報を抽出する(ステップS
E−2)。次に、終了条件情報データベース作成部10
2fは、抽出した終了条件情報を出力装置114に表示
して、利用者に他の終了条件情報について入力させ(ス
テップSE−3)、その入力情報を終了条件情報データ
ベース106cに格納する(ステップSE−4)。これ
にて、データベース作成処理が終了する。
【0104】[シミュレーション条件設定処理]次に、
シミュレーション条件設定処理の詳細について、図13
を参照して説明する。図13は、本実施形態における本
システムのシミュレーション条件設定処理の一例を示す
フローチャートである。
【0105】まず、代謝回路情報処理装置100は、代
謝回路設定部102gの処理により、利用者に対して、
代謝回路情報データベース106aに格納された代謝回
路情報の中から目的の代謝回路情報を設定させる(ステ
ップSF−1)。
【0106】ここで、図14は、代謝回路設定部102
gの処理により出力装置114に出力される代謝回路設
定画面の一例を示す図である。図14に示すように、代
謝回路設定画面は、生物名/細胞名の入力領域MA−
1、代謝回路情報データベース106aに格納された細
胞情報を参照するための参照ボタンMA−2、代謝回路
名の入力領域MA−3、代謝回路情報データベース10
6aに格納された代謝回路情報を参照するための参照ボ
タンMA−4、代謝物名の入力領域MA−5、代謝回路
情報データベース106aに格納された代謝物情報を参
照するための参照ボタンMA−6、設定終了ボタンMA
−7等を含んで構成される。
【0107】ここで、利用者が、代謝回路設定画面を見
ながら、入力装置112を用いて図14に示す参照ボタ
ンMA−2、MA−4、および、MA−6を選択する
と、代謝回路設定部102gは、代謝回路情報データベ
ース106aに格納された代謝回路情報をディスプレイ
に表示させる。
【0108】ついで、利用者が代謝回路設定画面を見な
がら、入力装置112を用いて各入力領域MA−1、M
A−3、および、MA−5の各項目の入力を完了した
後、設定終了ボタンMA−7を選択すると、代謝回路設
定部102gは当該入力情報を記憶部106に格納す
る。
【0109】ついで、代謝回路設定部102gは、代謝
回路情報データベース106aにアクセスして利用者が
設定した代謝回路情報を取得する(ステップSF−
2)。
【0110】ついで、代謝回路情報処理装置100は、
環境要因設定部102hの処理により、環境要因情報デ
ータベース106bに格納された環境要因情報の中から
所望の環境要因情報を利用者に設定させる(ステップS
F−3)。すなわち、環境要因設定部102hは、利用
者にシミュレーション処理における各種の条件を設定さ
せる。
【0111】ここで、図15は、環境要因設定部102
hの処理により出力装置114に出力される環境要因設
定画面の一例を示す図である。図15に示すように、環
境要因設定画面は、環境要因の入力領域MB−1〜MB
−4、環境要因情報データベース106bに格納された
情報を選択するためのプルダウンメニュー表示領域MB
−5、設定終了ボタンMA−6等を含んで構成される。
ここで、プルダウンメニュー表示領域MB−5は、利用
者がマウス等の入力装置112を用いて入力領域MB−
1〜MB−4の矢印部分を指示すると、指示された入力
領域の下部に選択可能な環境要因を重畳して表示される
表示領域である。
【0112】ここで、利用者が図15に示す環境要因設
定画面を見ながら、入力装置112を用いてMB−1か
らMB−4の各項目の入力を完了した後、設定終了ボタ
ンMB−6を選択すると、環境要因設定部102hは当
該入力情報を記憶部106に格納する。
【0113】ついで、代謝回路情報処理装置100は、
終了条件設定部102iの処理により、終了条件情報デ
ータベース106cに格納された終了条件情報の中から
所望の終了条件情報を利用者に設定させる(ステップS
F−4)。すなわち、終了条件設定部102iは、利用
者にシミュレーション終了における各種の条件を設定さ
せる。
【0114】ここで、図16は、終了条件設定部102
iの処理により出力装置114に出力される終了条件設
定画面の一例を示す図である。図16に示すように、終
了条件設定画面は、培養時間の入力領域MC−1、代謝
効率の入力領域MC−2、シミュレーション試行回数の
入力領域MC−3、設定終了ボタンMC−4等を含んで
構成される。
【0115】ここで、利用者が図16に示す終了条件設
定画面を用いて、入力装置112を用いてMC−1から
MC−3の各項目の入力を完了した後、設定終了ボタン
MC−4を選択すると、終了条件設定部102iは当該
入力情報を記憶部106に格納する。これにて、シミュ
レーション条件設定処理が終了する。
【0116】[シミュレーション処理]次にシミュレー
ション処理の詳細について図17を参照して説明する。
図17は、本実施形態における本システムのシミュレー
ション処理の一例を示すフローチャートである。
【0117】まず、シミュレーション部102cは、ミ
ューテーションデータベース106dにアクセスし(ス
テップSG−1)、代謝回路情報のノード、および/ま
たは、エッジが、他のノード、および/または、他のエ
ッジに変異する頻度に関する変異頻度情報を取得する
(ステップSG−2)。
【0118】ついで、変異頻度情報に基づき、シミュレ
ーション部102cは、ノードやエッジのノックイン
(KI)処理、および/または、ノックアウト(KO)
処理を行なう(ステップSG−3)。
【0119】ここで、「ノックイン(KI)処理、およ
び/または、ノックアウト(KO)処理」は、変異頻度
情報などに基づき、代謝回路情報におけるノードやエッ
ジのインサート(KI)や削減(KO)を行なうことを
いう。例えば、シミュレーション部102cは、変異頻
度情報などに基づき、変異頻度の高いものから順にノー
ドやエッジのインサート(KI)や削減(KO)を行な
う。
【0120】ついで、これらノックイン(KI)処理
や、ノックアウト(KO)処理によって変更された代謝
回路情報について代謝流速バランス解析(FBA)を行
なう(ステップSG−4)。すなわち、目的の代謝回路
情報に含まれる、ノード、および/または、エッジを変
更して、設定された上記環境要因情報のデータを用いて
代謝流速バランス解析による代謝シミュレーションを実
行する。
【0121】ここで、図18はノックイン(KI)処理
や、ノックアウト(KO)処理をした後に代謝流速バラ
ンス解析によりシミュレーションを行なう場合の概念図
である。図18に示すように、シミュレーション部10
2cは、KIやKOを実行した代謝回路情報と、環境要
因情報に基づいて代謝流速バランス解析によるシミュレ
ーションを行ない、KIやKOをした後の代謝回路の代
謝効率などを算出していく。
【0122】例えば、エッジの付加情報として代謝生成
物のiの濃度、代謝物の合成速度、分解速度成長などで
必要とされる代謝反応物の消費速度、分析のために定義
されたシステムの境界を代謝物が移動することによる濃
度変化の速度を設定した場合、これらに関するノードや
エッジにKI処理やKO処理を行なって得られた代謝回
路が、 dXi/dt=Vsyn−Vdeg−Vuse±Vtrans ・・・(数式1) (Xi:代謝生成物のiの濃度、Vsyn:代謝物iの合成
速度、Vdeg:分解速度、Vuse:成長などで必要とされ
る代謝反応物の消費速度、Vtrans:分析のために定義
されたシステムの境界を代謝物が移動することによる濃
度変化の速度)と表現できた場合、この式をさらに線形
代数に表現する。次に、この行列の基底変換を行ない生
物学的に意味のある基底に変換する。この基底の各々の
ベクトルは特定の代謝経路に対応している。この基底を
基本に、代謝回路が何かの機能に対して最適化されてい
るかを検証する。例えば目的関数(代謝効率等)に関係
する2つの変数を取り上げ、その平面の全ての点で、線
形プログラミング法を利用して、最適代謝バランスを算
出する。そして、例えば、終了条件として代謝効率が最
も高い場合が設定されている場合には、最も代謝効率の
高いものを選択する。選択方法として、例えば、遺伝的
アルゴリズムやシミュレーテッドアニーリングなどの既
存の最適化アルゴリズムを用いてもよい。
【0123】ついで、シミュレーション部102cは、
シミュレーション結果(解)がシミュレーション条件設
定手段により設定された終了条件情報を満たすかどうか
判定し(ステップSG−5)、満たさない場合はステッ
プSG−2に処理を戻す。すなわち、シミュレーション
部102cは、シミュレーション結果が設定された終了
条件情報のデータを満たしているかを判定し、満たして
いない場合には別のノード、および/または、エッジを
変更してシミュレーションを実行する。
【0124】一方、シミュレーション結果が、終了条件
情報を満たす場合には、シミュレーション部102c
は、シミュレーション結果画面用データを作成し(ステ
ップSG−6)、出力装置114に出力する(ステップ
SG−7)。
【0125】ここで、図19、図20は、代謝回路情報
処理装置100の出力装置114に出力されるシミュレ
ーション結果表示画面の一例を示す図である。図19、
図20に示すように、シミュレーション部102cは、
シミュレーション結果である変更代謝回路図、変更数
値、代謝効率等をグラフ出力する。
【0126】例えば、図19に示すシミュレーション結
果表示画面の例(シミュレーション結果1)では、ヘッ
ダは、本シミュレーション処理で得られた個体番号MD
−1、本シミュレーション処理により変更された変更代
謝回路図MD−2、および、変更代謝回路図に基づいて
代謝流速バランス解析により求められた代謝効率MD−
3を含んで構成される。図19に示すように、代謝効率
順にソートして表示してもよい。ここで、個体番号1に
対応する回路図がMD−5であり、このときの代謝効率
がMD−4であり、また、個体番号2に対応する回路図
がMD−7であり、このときの代謝効率がMD−6であ
る。
【0127】また、図20に示すシミュレーション結果
表示画面の例(シミュレーション結果2)では、シミュ
レーション部102cは、最適なシミュレーション結果
をもたらした代謝回路図の表示領域ME−1、そのとき
の各種の環境要因情報の数値の表示領域ME−2〜ME
−5を含んで構成される。ここで、図20に示すよう
に、代謝回路図の表示領域ME−1は、例えば、定常状
態(デフォルト)の代謝回路のエッジを細字で、またノ
ードを白丸で表示等し、さらに、変更された代謝回路の
エッジを太字で、またノードを黒丸等で表示することに
より、両者を区別して一覧表示するようにしてもよい。
これにて、シミュレーション処理が終了する。
【0128】[他の実施の形態]さて、これまで本発明
の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した
実施の形態以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技
術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて
実施されてよいものである。
【0129】また、実施の形態において説明した各処理
のうち、自動的に行なわれるものとして説明した処理の
全部または一部を手動的に行なうこともでき、あるい
は、手動的に行なわれるものとして説明した処理の全部
または一部を公知の方法で自動的に行なうこともでき
る。
【0130】この他、上記文書中や図面中で示した処理
手順、制御手順、具体的名称、各種の登録データや検索
条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース
構成については、特記する場合を除いて任意に変更する
ことができる。
【0131】また、代謝回路情報処理装置100に関し
て、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ず
しも物理的に図示の如く構成されていることを要しな
い。
【0132】例えば、代謝回路情報処理装置100の各
サーバが備える処理機能、特に制御部102にて行なわ
れる各処理機能については、その全部または任意の一部
を、CPU(Central Processing
Unit)、および、当該CPUにて解釈実行されるプ
ログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤー
ドロジックによるハードウェアとして実現することも可
能である。なお、プログラムは、後述する記録媒体に記
録されており、必要に応じて代謝回路情報処理装置10
0に機械的に読み取られる。
【0133】記憶部106に格納される各種のデータベ
ース等(代謝回路情報データベース106a、環境要因
情報データベース106b、終了条件情報データベース
106c、ミューテーションデータベース106d)
は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等
の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディス
ク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト
提供に用いる各種のプログラム、テーブル、ファイル、
データベース、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0134】また、代謝回路情報処理装置100は、既
知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の
情報処理端末等の情報処理装置にプリンタやモニタやイ
メージスキャナ等の周辺装置を接続し、該情報処理装置
に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラ
ム、データ等を含む)を実装することにより実現しても
よい。
【0135】さらに、代謝回路情報処理装置100の分
散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全
部または一部を、各種の負荷等に応じた任意の単位で、
機能的または物理的に分散・統合して構成することがで
きる。例えば、各データベースを独立したデータベース
装置として独立に構成してもよく、また、処理の一部を
CGI(Common Gateway Interf
ace)を用いて実現してもよい。
【0136】また、本発明にかかるプログラムを、コン
ピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもでき
る。ここで、この「記録媒体」は、フロッピー(登録商
標)ディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、
EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の
「可搬用の物理媒体」や、各種コンピュータシステムに
内蔵されるROM、RAM、HD等の任意の「固定用の
物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネッ
トに代表されるネットワークを介してプログラムを送信
する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラ
ムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0137】また、「プログラム」は、任意の言語や記
述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコ
ードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プ
ログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られ
ず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成され
るものや、OS(Operating System)
に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達
成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置
において記録媒体を読みとるための具体的な構成、読み
取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等
については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0138】また、ネットワーク300は、代謝回路情
報処理装置100と外部システム200とを相互に接続
する機能を有し、例えば、インターネットや、イントラ
ネットや、LAN(有線/無線の双方を含む)や、VA
Nや、パソコン通信網や、公衆電話網(アナログ/デジ
タルの双方を含む)や、専用回線網(アナログ/デジタ
ルの双方を含む)や、CATV網や、IMT2000方
式、GSM方式またはPDC/PDC―P方式等の携帯
回線交換網/携帯パケット交換網や、無線呼出網や、B
luetooth等の局所無線網や、PHS網や、C
S、BSまたはISDB等の衛星通信網等のうちいずれ
かを含んでもよい。すなわち、本システムは、有線・無
線を問わず任意のネットワークを介して、各種データを
送受信することができる。
【0139】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、代謝の基本構成要素を表すノード、および、基本
構成要素間の反応関係を表すエッジに関する情報を含
む、目的の代謝回路情報を利用者に設定させ、基本構成
要素、および/または、反応関係に対して影響を与える
環境要因に関する環境要因情報を利用者に設定させ、シ
ミュレーションを終了させる条件に関する終了条件情報
を利用者に設定させ、目的の代謝回路情報に含まれるノ
ード、および/または、エッジを変更して、設定された
環境要因情報を用いて代謝流速バランス解析による代謝
シミュレーションを実行し、シミュレーション結果が設
定された終了条件情報を満たしているかを判定し、満た
していない場合には別のノード、および/または、エッ
ジを変更してシミュレーション実行ステップを実行し、
実行されたシミュレーション結果を出力するので、利用
者が目的に合わせて各種条件を容易に設定し、シミュレ
ーション処理を行なうことによって、利用者の目的とす
る最適な代謝回路情報あるいは新規な代謝回路情報を得
ることができる。例えば、利用者がダイオキシン等の有
害物質やプラスチック等の難分解性物質を基質(出発
物)として設定し、その基質を代謝する最適な代謝回路
に関する情報を得ることにより、有毒物質や難分解性物
質の生分解研究に利用できる。また、利用者が、低分子
化合物や糖や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物や最終
代謝物を設定した場合、シミュレーション結果から代謝
物を生産する最適な代謝回路情報を得ることが可能とな
り、この代謝回路情報を利用した医薬品製造や食品製造
が可能となる。さらに、生体内物質(例えば、糖、蛋白
質、アミノ酸、DNA、RNA、信号伝達物質など)を
設定して、代謝回路情報を得ることにより、これら生体
内物質に起因する代謝異常が原因の疾病等に関連する知
見を得ることができる代謝回路情報処理方法、代謝回路
情報処理装置、プログラム、および、記録媒体を提供す
ることができる。
【0140】また、本発明によれば、基本構成要素は、
基質、代謝物、生体内物質のうち少なくとも一つに関す
る情報を含むので、例えば、利用者が微生物の生産する
低分子化合物や糖や蛋白質やアミノ酸などの中間代謝物
や最終代謝物を設定した場合、最適な代謝回路情報を得
ることにより、効率の良い医薬品製造や医薬品中間体製
造やアルコール製造やアミノ酸等の製造が行なえる。さ
らに、生体内物質(例えば、糖、蛋白質、アミノ酸、D
NA、RNA、信号伝達物質など)を設定して、シミュ
レーション結果から様々な疾病等に関連する新規な代謝
回路情報を得ることができる代謝回路情報処理方法、代
謝回路情報処理装置、プログラム、および、記録媒体を
提供することができる。
【0141】また、本発明によれば、反応関係は、基本
構成要素間の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、
化学反応のうち少なくとも一つの関係に関する情報を含
むので、例えば、酵素反応において、基質と代謝物との
間の酵素反応における合成速度や分解速度などの情報を
エッジ情報として定義し、これらの情報に基づいてシミ
ュレーションすることができるようになる。また、転写
制御反応において、DNAとRNAとの間の転写制御反
応における転写速度や転写促進因子や転写抑制因子など
の情報をエッジ情報として定義し、これらの情報に基づ
いてシミュレーションすることができるようになる。ま
た、翻訳制御反応においては、mRNAと蛋白質との間
の翻訳制御反応における翻訳速度や翻訳促進因子や翻訳
抑制因子をエッジ情報として定義し、これらの情報に基
づいてシミュレーションすることができるようになる。
さらに、化学反応においては、代謝物と代謝物との間の
化学反応における構造変化、重合性、安定性、化学平衡
などの情報をエッジ情報として定義し、これらの情報に
基づいてシミュレーションすることができる代謝回路情
報処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、およ
び、記録媒体を提供することができる。
【0142】また、本発明によれば、環境要因情報は、
温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光
条件、二酸化炭素濃度のうち少なくとも一つに関する情
報を含むので、例えば、実験室や工場での作業で実現可
能な温度、pH、気圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成
分、光条件、二酸化炭素濃度等の上限値や下限値等の情
報に基づいてシミュレーションできる代謝回路情報処理
方法、代謝回路情報処理装置、プログラム、および、記
録媒体を提供することができる。
【0143】また、本発明によれば、終了条件情報は、
培養時間、代謝効率、代謝物量、シミュレーション試行
回数、細胞密度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地
成分量のうち少なくとも一つに関する情報を含むので、
例えば、終了条件情報として培養時間や培養コストを設
定した場合、利用者が望む培養時間や培養コストの範囲
内での最適なシミュレーション結果を知ることができ、
実際の製造に利用可能な代謝回路情報を得ることができ
るようになる。また、終了条件情報として代謝効率や代
謝物量を設定した場合、目的の代謝効率や、代謝物量に
達するまでシミュレーションを行ない、目的の代謝効率
や、代謝物量に達するのに必要な培地成分や培養時間等
の代謝回路情報を得ることができる。また、細胞密度、
pH、溶存酸素量、培地成分量を設定した場合、設定p
Hや設定培地成分量等になるまでシミュレーションを行
ない、培養状態の変化を考慮した代謝回路情報を得るこ
とができるようになる。さらに、シミュレーション試行
回数を設定した場合、一定のシミュレーション回数のシ
ミュレーションを実行して最適な代謝回路情報を得るの
で、計算量が膨大になるため代謝回路情報を得るまでに
非常に長い計算時間がかかるという問題を回避できる代
謝回路情報処理方法、代謝回路情報処理装置、プログラ
ム、および、記録媒体を提供することができる。
【0144】また、本発明によれば、代謝回路情報のノ
ード、および/または、エッジが、他のノード、および
/または、他のエッジに変異する頻度に関する変異頻度
情報を格納する。格納された変異頻度情報を用いて代謝
回路情報に含まれるノード、および/または、エッジを
変更するので、効率良く代謝回路情報の変更を行なうこ
とができる代謝回路情報処理方法、代謝回路情報処理装
置、プログラム、および、記録媒体を提供することがで
きる。
【0145】さらに、本発明によれば、遺伝的アルゴリ
ズム、シミュレーテッドアニーリングのうち少なくとも
一つを用いて代謝回路情報に含まれるノード、および/
または、エッジを変更するので、利用者は既存の最適化
アルゴリズムを適用することにより、定常状態での代謝
回路情報以外に最適な新規な代謝回路情報を効率的に得
ることができる代謝回路情報処理方法、代謝回路情報処
理装置、プログラム、および、記録媒体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本システムの基本原理の一例を示す原理説明図
である。
【図2】本発明が適用される本システムの構成の一例を
示すブロック図である。
【図3】代謝情報回路データベース106aに格納され
る情報の一例を示す概念図である。
【図4】環境要因情報データベース106bに格納され
る情報の一例を示す概念図である。
【図5】終了条件情報データベース106cに格納され
る情報の一例を示す概念図である。
【図6】データベース作成部102aの構成の一例を示
すブロック図である。
【図7】シミュレーション条件設定部102bの構成の
一例を示すブロック図である。
【図8】本システムのメイン処理の一例を示すフローチ
ャートである。
【図9】本システムのデータベース作成処理の一例を示
すフローチャートである。
【図10】代謝回路情報データベース作成処理の一例を
示すフローチャートである。
【図11】環境要因情報データベース作成処理の一例を
示すフローチャートである。
【図12】終了条件情報データベース作成処理の一例を
示すフローチャートである。
【図13】本システムのシミュレーション条件設定処理
の一例を示すフローチャートである。
【図14】代謝回路設定部102gの処理により出力装
置114に出力される代謝回路設定画面の一例を示す図
である。
【図15】環境要因設定部102hの処理により出力装
置114に出力される環境要因設定画面の一例を示す図
である。
【図16】終了条件設定部102iの処理により出力装
置114に出力される終了条件設定画面の一例を示す図
である。
【図17】本システムのシミュレーション処理の一例を
示すフローチャートである。
【図18】ノックイン(KI)処理や、ノックアウト
(KO)処理をした後に代謝流速バランス解析によりシ
ミュレーションを行なう場合の概念図である。
【図19】代謝回路情報処理装置100の出力装置11
4に出力されるシミュレーション結果表示画面の一例を
示す図である。
【図20】代謝回路情報処理装置100の出力装置11
4に出力されるシミュレーション結果表示画面の一例を
示す図である。
【符号の説明】
100 代謝回路情報処理装置 102 制御部 102a データベース作成部 102b シミュレーション条件設定部 102c シミュレーション部 102d 代謝回路情報データベース作成部 102e 環境要因情報データベース作成部 102f 終了条件情報データベース作成部 102g 代謝回路設定部 102h 環境要因設定部 102i 終了条件設定部 104 通信制御インターフェース部 106 記憶部 106a 代謝回路情報データベース 106b 環境要因情報データベース 106c 終了条件情報データベース 106d ミューテーションデータベース 108 入出力制御インターフェース部 112 入力装置 114 出力装置 200 外部システム 300 ネットワーク

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 代謝の基本構成要素を表すノード、およ
    び、上記基本構成要素間の反応関係を表すエッジに関す
    る情報を含む、目的の代謝回路情報を利用者に設定させ
    る代謝回路情報設定ステップと、 上記基本構成要素、および/または、上記反応関係に対
    して影響を与える環境要因に関する環境要因情報を利用
    者に設定させる環境要因情報設定ステップと、シミュレ
    ーションを終了させる条件に関する終了条件情報を利用
    者に設定させる終了条件情報設定ステップと、 上記目的の代謝回路情報に含まれる上記ノード、および
    /または、上記エッジを変更して、上記環境要因情報設
    定ステップにより設定された上記環境要因情報を用いて
    代謝流速バランス解析による代謝シミュレーションを実
    行するシミュレーション実行ステップと、 上記シミュレーション実行ステップのシミュレーション
    結果が上記終了条件情報設定ステップにより設定された
    上記終了条件情報を満たしているかを判定し、満たして
    いない場合には別の上記ノード、および/または、上記
    エッジを変更してシミュレーション実行ステップを実行
    するシミュレーション結果判定ステップと、 上記シミュレーション実行ステップによって実行された
    シミュレーション結果を出力するシミュレーション結果
    出力ステップと、 を含むことを特徴とする代謝回路情報処理方法。
  2. 【請求項2】 上記基本構成要素は、基質、代謝物、生
    体内物質のうち少なくとも一つに関する情報を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の代謝回路情報処理方法。
  3. 【請求項3】 上記反応関係は、上記基本構成要素間の
    酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応のう
    ち少なくとも一つの関係に関する情報を含むことを特徴
    とする請求項1または2に記載の代謝回路情報処理方
    法。
  4. 【請求項4】 上記環境要因情報は、温度、pH、気
    圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条件、二酸化炭
    素濃度のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを
    特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の代謝
    回路情報処理方法。
  5. 【請求項5】 上記終了条件情報は、培養時間、代謝効
    率、代謝物量、シミュレーション試行回数、細胞密度、
    培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成分量のうち少な
    くとも一つに関する情報を含むことを特徴とする請求項
    1から4のいずれか一つに記載の代謝回路情報処理方
    法。
  6. 【請求項6】 上記代謝回路情報の上記ノード、および
    /または、上記エッジが他のノード、および/または、
    他のエッジに変異する頻度に関する変異頻度情報を格納
    する変異頻度情報格納ステップ、 をさらに含み、上記シミュレーション実行ステップは、
    上記変異頻度情報格納ステップにて格納された上記変異
    頻度情報を用いて上記代謝回路情報に含まれる上記ノー
    ド、および/または、上記エッジを変更することを特徴
    とする請求項1から5のいずれか一つに記載の代謝回路
    情報処理方法。
  7. 【請求項7】 上記シミュレーション実行ステップは、
    遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニーリングの
    うち少なくとも一つを用いて上記代謝回路情報に含まれ
    る上記ノード、および/または、上記エッジを変更する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載
    の代謝回路情報処理方法。
  8. 【請求項8】 代謝の基本構成要素を表すノード、およ
    び、上記基本構成要素間の反応関係を表すエッジに関す
    る情報を含む代謝回路情報を格納する代謝回路情報格納
    手段と、 上記基本構成要素、および/または、上記反応関係に対
    して影響を与える環境要因に関する環境要因情報を格納
    する環境要因情報格納手段と、 シミュレーションを終了させる条件に関する終了条件情
    報を格納する終了条件情報格納手段と、 利用者に対して、所望の上記代謝回路情報、上記環境要
    因情報、および、終了条件情報のうち少なくとも一つを
    設定させるシミュレーション条件設定手段と、 上記シミュレーション条件設定手段により設定された上
    記代謝回路情報、および、上記環境要因情報のうち少な
    くとも一つに基づいて、上記シミュレーション条件設定
    手段により設定された上記終了条件情報を満たすまで、
    当該代謝回路情報に含まれる上記ノード、および/また
    は、上記エッジを変更して代謝流速バランス解析による
    代謝シミュレーションを実行するシミュレーション実行
    手段と、 上記シミュレーション実行手段によって実行されたシミ
    ュレーション結果を出力するシミュレーション結果出力
    手段と、 を備えたことを特徴とする代謝回路情報処理装置。
  9. 【請求項9】 上記基本構成要素は、基質、代謝物、生
    体内物質のうち少なくとも一つに関する情報を備えたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の代謝回路情報処理装
    置。
  10. 【請求項10】 上記反応関係は、上記基本構成要素間
    の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応の
    うち少なくとも一つの関係に関する情報を備えたことを
    特徴とする請求項8または9に記載の代謝回路情報処理
    装置。
  11. 【請求項11】 上記環境要因情報は、温度、pH、気
    圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条件、二酸化炭
    素濃度のうち少なくとも一つに関する情報を備えたこと
    を特徴とする請求項8から10のいずれか一つに記載の
    代謝回路情報処理装置。
  12. 【請求項12】 上記終了条件情報は、培養時間、代謝
    効率、代謝物量、シミュレーション試行回数、細胞密
    度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成分量のうち
    少なくとも一つに関する情報を備えたことを特徴とする
    請求項8から11のいずれか一つに記載の代謝回路情報
    処理装置。
  13. 【請求項13】 上記代謝回路情報の上記ノード、およ
    び/または、上記エッジが他のノード、および/また
    は、他のエッジに変異する頻度に関する変異頻度情報を
    格納する変異頻度情報格納手段、 をさらに備え、上記シミュレーション実行手段は、上記
    変異頻度情報格納手段にて格納された上記変異頻度情報
    を用いて上記代謝回路情報に含まれる上記ノード、およ
    び/または、上記エッジを変更することを特徴とする請
    求項8から12のいずれか一つに記載の代謝回路情報処
    理装置。
  14. 【請求項14】 上記シミュレーション実行手段は、遺
    伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニーリングのう
    ち少なくとも一つを用いて上記代謝回路情報に含まれる
    上記ノード、および/または、上記エッジを変更するこ
    とを特徴とする請求項8から13のいずれか一つに記載
    の代謝回路情報処理装置。
  15. 【請求項15】 代謝の基本構成要素を表すノード、お
    よび、上記基本構成要素間の反応関係を表すエッジに関
    する情報を含む、目的の代謝回路情報を利用者に設定さ
    せる代謝回路情報設定ステップと、 上記基本構成要素、および/または、上記反応関係に対
    して影響を与える環境要因に関する環境要因情報を利用
    者に設定させる環境要因情報設定ステップと、シミュレ
    ーションを終了させる条件に関する終了条件情報を利用
    者に設定させる終了条件情報設定ステップと、 上記目的の代謝回路情報に含まれる上記ノード、および
    /または、上記エッジを変更して、上記環境要因情報設
    定ステップにより設定された上記環境要因情報を用いて
    代謝流速バランス解析による代謝シミュレーションを実
    行するシミュレーション実行ステップと、 上記シミュレーション実行ステップのシミュレーション
    結果が上記終了条件情報設定ステップにより設定された
    上記終了条件情報を満たしているかを判定し、満たして
    いない場合には別の上記ノード、および/または、上記
    エッジを変更してシミュレーション実行ステップを実行
    するシミュレーション結果判定ステップと、 上記シミュレーション実行ステップによって実行された
    シミュレーション結果を出力するシミュレーション結果
    出力ステップと、 を含むことを特徴とする代謝回路情報処理方法をコンピ
    ュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 【請求項16】 上記基本構成要素は、基質、代謝物、
    生体内物質のうち少なくとも一つに関する情報を含むこ
    とを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
  17. 【請求項17】 上記反応関係は、上記基本構成要素間
    の酵素反応、転写制御反応、翻訳制御反応、化学反応の
    うち少なくとも一つの関係に関する情報を含むことを特
    徴とする請求項15または16に記載のプログラム。
  18. 【請求項18】 上記環境要因情報は、温度、pH、気
    圧、攪拌数、溶存酸素量、培地成分、光条件、二酸化炭
    素濃度のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを
    特徴とする請求項15から17のいずれか一つに記載の
    プログラム。
  19. 【請求項19】 上記終了条件情報は、培養時間、代謝
    効率、代謝物量、シミュレーション試行回数、細胞密
    度、培養コスト、pH、溶存酸素量、培地成分量のうち
    少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする請
    求項15から18のいずれか一つに記載のプログラム。
  20. 【請求項20】 上記代謝回路情報の上記ノード、およ
    び/または、上記エッジが他のノード、および/また
    は、他のエッジに変異する頻度に関する変異頻度情報を
    格納する変異頻度情報格納ステップ、 をさらに含み、上記シミュレーション実行ステップは、
    上記変異頻度情報格納ステップにて格納された上記変異
    頻度情報を用いて上記代謝回路情報に含まれる上記ノー
    ド、および/または、上記エッジを変更することを特徴
    とする請求項15から19のいずれか一つに記載のプロ
    グラム。
  21. 【請求項21】 上記シミュレーション実行ステップ
    は、遺伝的アルゴリズム、シミュレーテッドアニーリン
    グのうち少なくとも一つを用いて上記代謝回路情報に含
    まれる上記ノード、および/または、上記エッジを変更
    することを特徴とする請求項15から20のいずれか一
    つに記載のプログラム。
  22. 【請求項22】 上記請求項15〜21のいずれか一つ
    に記載されたプログラムを記録したことを特徴とするコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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