JP2003178894A - 放電灯の定電流点灯装置 - Google Patents

放電灯の定電流点灯装置

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JP2003178894A
JP2003178894A JP2001374735A JP2001374735A JP2003178894A JP 2003178894 A JP2003178894 A JP 2003178894A JP 2001374735 A JP2001374735 A JP 2001374735A JP 2001374735 A JP2001374735 A JP 2001374735A JP 2003178894 A JP2003178894 A JP 2003178894A
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Japan
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discharge lamp
choke coil
capacitor
power supply
discharge
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JP2001374735A
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English (en)
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Akio Tamura
昭男 田村
Masao Sekiguchi
正夫 関口
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TAMURA RIKEN KK
Original Assignee
TAMURA RIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電灯を定格値の一定電流で点灯することが
できないため、管球の寿命が短く、管理が面倒であっ
た。始動時に点灯時の約2倍もの電力を必要としたため
契約電力が大きくなり経費が嵩む。消費電力が大きかっ
た。 【解決手段】 AC電源の一端1、チョークコイルL、
水銀灯又はナトリウム灯又は蛍光灯DL、コンデンサ
C、チョークコイルL2、AC電源の他端2の直列回路
を形成し、前記チョークコイルL2の出力端3をオート
トランスのプライマリーPの入力端4と結び、前記両チ
ョークコイル(L+L2)とコンデンサCとを電源の第3
高調波コンポーネントに共振するインピーダンス比にし
た。これにより放電灯を定格値の一定電流で点灯可能な
装置を完成し、管球を長持ちさせ、電圧変動による無駄
な消費電力を3割程度排除した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は公園、駐車場、高速
道路、工場、トンネル等で使用される各種放電灯(例え
ば、水銀灯、ナトリウム灯、蛍光灯)の定電流点灯装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】放電灯の点灯装置には従来から各種のも
のがあり、いずれにも点灯専用のチョークトランスが使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1.従来の放電灯の点
灯装置にはチョークトランスが使用されているため、ト
ランスの鉄損、銅損等により多くのエネルギー損失が生
じていた。このため消費電力が多い割には明るさが十分
ではなかった。 2.放電灯の電流には多くの乱れた高調波尖頭電流分
(高調波雑音電流)が含まれている。この高調波雑音電
流は放電灯の電源回路に流れ込むため、その電源回路を
共通電源とする他の各種電子機器や電気機器、例えば、
病院の生命維持電子機器やコンピュータ等に雑音や電波
障害が発生し、それら機器が誤動作することがあり、大
きな問題となっている。特に、生命維持電子機器の場合
は誤動作すれば人命に関わる大事故となる。 3.放電灯から発生する電磁波も他の機器に悪影響を及
ぼしている。 4.従来の水銀灯点灯装置の高力率安定器は、始動時の
数分間は予熱のために点灯時の約2倍の電力を必要とす
る(図2)。このため、水銀灯設備を確実に作動させる
ためには設備電力を大きくしなければならず、電力会社
との契約電力が大きくなり、経費が嵩む。 5.従来の高力率安定器を使って水銀灯を点灯すると、
供給電圧が最大値(日本では101V±6V=95〜107V)であ
る107Vの時に、管球電力は定格の130%にも達してい
た。その結果、消費電力が無駄になり、管球の寿命も損
なわれていた。具体的には、寿命が2年程度の管球が1
年程度しかもたない。また、多くの熱が発生し、トラン
スが焼けることがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の放電灯の定電流
点灯装置は、放電電流が電源電圧の変動に影響されずに
定格値に保たれるようにしたものである。そのため本発
明は、AC電源の一端1、チョークコイルL、水銀灯又
はナトリウム灯又は蛍光灯(以下これらをまとめて「放
電灯」という)DL、コンデンサC、チョークコイルL
2、AC電源の他端2の直列回路が形成され、前記チョ
ークコイルL2の出力端3がオートトランスのプライマ
リーPの入力端4と結ばれた回路構成であり、前記両チ
ョークコイル(L+L2)とコンデンサCとを電源の第3
高調波コンポーネントに共振するインピーダンス比にし
た。また両チョークコイル(L+L2)とコンデンサCの
インピーダンス比を1:2〜3とした。
【0005】
【実施の形態】本発明の放電灯の定電流点灯装置の結線
図を図1に示す。図1の結線図は放電灯DLが水銀灯の
場合である。図1では、AC電源の一端1−チョークコ
イルL−水銀灯DL−コンデンサC−チョークコイルL
2−AC電源の他端2の直列回路が構成され、前記チョ
ークコイルL2の出力端3とオートトランスのプライマ
リーPの入力端4とを結んである。チョークコイルL、
2は電源回路と放電灯回路との間の障害波を遮断する
作用をするものである。
【0006】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
チョークコイルLにプライマリーコイルPを設けたトラ
ンス回路で、水銀灯DLに予熱開始に必要な電圧を付与
する。図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、チョー
クコイルLとコンデンサーCを電源の第3高調波コンポ
ーネントに共振するインピーダンス比にして、第3高調
波コンポネントが共振を起こし易くしたので、AC電
源、チョークコイルL、水銀灯DL、コンデンサC、チ
ョークコイルL2の直列回路は点灯始動時に、水銀灯D
Lの予熱開始のグロー放電が始まると同時に鉄共振を起
生して超再成式受信回路の如く共振するため、回路全体
の実効抵抗値が極めて低くなって、効率良く継続して点
灯電流を通電することができ、電源電圧が相当広い範囲
で変動しても、水銀灯DLを通る電流は一定値を保つ
(図2)。また、障害波防止用のチョークコイルL2
働きで、供給電圧が95Vから130V付近まで変動しても点
灯電流は定格値をほとんど守ることができる(図2)。
この時水銀灯の点灯電流の通る回路の電流は、図3のオ
シログラフの波形図のように、第3高調波を多分に含む
放電波形をしている。
【0007】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
水銀灯DLの点灯時に入力の交流電源の半波毎にコンデ
ンサCとチョークコイルLに蓄勢と放勢(充・放電)が
繰り返されるが、入力供給電力の正弦波形に対してコン
デンサCとチョークコイルLの充、放電動作は90度の
位相差にあるため、コンデンサCとチョークコイルLに
畜勢され共振した充・放電電流で水銀灯DLは十分に予
熱が行われて加熱され、水銀蒸気が充満すると本格的な
放電となり、水銀灯DLが発光する。このためコンデン
サCとチョークコイルLの常数を適宜に選ぶことによ
り、放電灯回路全体の力率も100%近くに改善されるの
で増光作用があり、水銀灯DLの発光が明るくなる。更
に、入力電力と全光束を比較すると、従来の点灯装置に
比べて数10%の省力効果もある。
【0008】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
チョークコイル(誘導リアクタンス)Lとコンデンサ
(容量リアクタンス)Cとが設けられているため、チョ
ークコイルのチョークの磁歴効果により発生する第3高
調波成分に対しては、図4に示すようにチョーク電圧V
chのベクトルが高調波数倍(誘導リアクタンス:2πf
L:3倍)に増し、逆にコンデンサ電圧Vcのベクトル
は高調波数分の1(容量リアクタンス:1/2πfC:1
/3)に減少するため、同図に点線で示すように高調波
コンポーネントを含む放電灯電圧Vが増大する。尚、図
4は放電灯が蛍光灯である場合のチョーク電圧及びコン
デンサ電圧のベクトル図であるが、蛍光灯以外の放電灯
であっても同様の現象が起こる。この場合、放電による
電流分は放電電圧が増加方向に向かうと放電電流が低減
する関係にあるため、前記のように高調波コンポーネン
トを含む放電灯電圧Vが増大すると高調波コンポーネン
トを含む放電電流は減少する。即ち、第3高調波コンポ
ーネントによる放電現象(乱れ雑音電流)が現出する
と、その放電端電圧はチョークコイルLとコンデンサC
との働きで増大するので、放電特性の安定が破壊されて
乱れ電流コンポーネントが消滅する。なお、電源より流
入する第3高調波コンポーネントの大半は、チョークコ
イルLとコンデンサCにより構成される共振回路に吸収
されて消滅し、外部へのノイズとなる乱れ電流の発生が
阻止される。しかも、この作用は誘導リアクタンスと容
量リアクタンスとが同時に機能するため、容量リアクタ
ンスのみ或は誘導リアクタンスのみの働きの2乗の早さ
で効果が発揮される。このため本発明では放電灯の両端
に起生する雑音とか障害電波が電源より隔離される。
【0009】また、図1では放電灯の両端に起生する第
3高調波成分を基底として発生する障害波が、チョーク
コイルL−交流電源(実質上零インピーダンス)−コン
デンサCの共振回路で吸収され、機流を伴う第3高調波
による障害波が吸収されて消滅し、第3高調波に付随す
る更に高次の障害波も消滅する。特に、チョークコイル
Lのインダクタンスを第3高調波コンポーネントに共振
するインピーダンス値(例えば、チョークコイルLとコ
ンデンサCのインピーダンス比を凡そ1:2〜3程度)
とすることで、放電灯の両端に起生する第3高調波成分
を基底として発生する障害波が前記共振回路で効率よく
吸収され、第3高調波に付随する更に高次の障害波も更
に効率よく消滅する。
【0010】東京都立産業技術研究所において、従来の
高効率安定器100W用と本発明の安定器(定電流点灯装
置)100W用の比較試験を行った結果が表1である。
【0011】
【表1】
【0012】表1より、従来の高効率安定器では始動時
の予熱のために2.5A程度の電力が必要であるが、本発明
の装置によれば0.62A程度であり、従来製品に比べて設
備電力が1/4程度で済むことが明らかである。また、
点灯時の電流も供給電圧の変動に関係なく定格値に近く
一定であることも明らかである。
【0013】
【発明の効果】本発明の放電灯の定電流点灯装置には次
のような効果がある。 1.点灯時の電流が従来よりも35%も少ない。 2.高調波雑音電波を発生する放電灯の両端がチョーク
コイルで電源回路と遮断されているので、電源回路(電
源系統)への高調波雑音電波の流入が阻止されて、高調
波雑音電波が外部に漏出せず、電源回路に結ばれている
他の電子機器やコンピュータの誤動作の一因となった
り、それら機器への雑音障害等の悪影響が一掃される。 3.消費電力の力率は従来の高力率型のもので約90%、
本発明の点灯器では約100%であるため、無効電力がな
く、しかも、従来と同等の明るさが得られる。 4.本発明の点灯器は無効電力が少ないため温度上昇も
少なく、従来品に比して約20℃近くの差がある。 5.高調波雑音電波を発生する放電灯の両端が、チョー
クコイルとコンデンサとで電源回路と遮断されるので、
電源回路(電源系統)への高調波雑音電波の流入が阻止
され、電源回路に結ばれている他の電子機器やコンピュ
ータの誤動作の一因となったり、それら機器への雑音障
害等の悪影響が一掃される。 6.チョークコイルとコンデンサは第3高調波コンポー
ネントに共振する常数として、電源の第3高調波コンポ
ーネントに起因し且つ放電管の放電負特性に依り起生す
る雑音電波を吸収して、雑音尖頭波コンポーネントを消
滅させるため、電源回路に結ばれている他の電子機器や
コンピュータに誤動作や悪影響を与えることがなくな
る。 7.従来の放電灯の点灯装置にはチョークトランスが使
用されていたため、トランスの鉄損、銅損等により多く
のエネルギー損失が生じ、そのため消費電力が多い割に
は明るさが十分ではなかったが、本発明では消費電力に
応じた明るさが得られ、電力消費の無駄がなく、大幅な
省エネルーとなる。
【0014】本発明の放電灯の定電流点灯装置を水銀灯
の点灯装置として用いた場合、特に次のような効果があ
る。 1.放電灯特有の、始動時に予熱して立ち上がるまでの
数分間、従来は、点灯時の2倍の設備電力を必要として
いたが、本発明の点灯装置では点灯時の定格容量でよ
く、従来品に比して半分の容量で済むため、経済的であ
る。 2.本発明の点灯器では、供給電圧の変動に関係なく点
灯時の電流が一定に保たれるので、放電灯が供給電圧の
変動に関係なく安定して点灯し、管球の寿命が長持ちす
る。従来は、高速道路では管球の寿命前に定期的に管球
を交換していたが、本発明の点灯器を使用すればそれら
の維持管理が容易になり、経済的になる。 3.設備電力が約半分であり、電圧変動による過負荷電
力等を勘案すると、放電灯の点灯電力は、年間を通じ
て、3割程度節電可能となり、経済的メリットが大き
い。
【0015】本発明の放電灯の定電流点灯装置を蛍光灯
の点灯装置として用いた場合、特に次のような効果があ
る。 1.商用波の零値の時に発光電流が与えられるので増光
作用があり、放電灯の発光が明るくなり、約3割もの増
光効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電灯の定電流点灯装置の結線図。
【図2】従来の安定器と本発明の放電灯の定電流点灯装
置との供給電圧と放電電流の変化を示す比較図。
【図3】本発明の放電灯の定電流放電装置における放電
灯の放電電圧の波形図。
【図4】蛍光灯の動作説明用ベクトル図。
【符号の説明】
1 AC電源の一端 2 AC電源の他端 3 チョークコイルの出力端 4 オートトランスのプライマリーの入力端 L チョークコイル C コンデンサ P オートトランスのプライマリー L2 チョークコイル DL 水銀灯又はナトリウム灯又は蛍光灯
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月9日(2002.1.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 放電灯の定電流点灯装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は公園、駐車場、高速
道路、工場、トンネル等で使用される各種放電灯(例え
ば、水銀灯、ナトリウム灯、蛍光灯)の定電流点灯装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】放電灯の点灯装置には従来から各種のも
のがあり、いずれにも点灯専用のチョークトランスが使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1.従来の放電灯の点
灯装置にはチョークトランスが使用されているため、ト
ランスの鉄損、銅損等により多くのエネルギー損失が生
じていた。このため消費電力が多い割には明るさが十分
ではなかった。 2.放電灯の電流には多くの乱れた高調波尖頭電流分
(高調波雑音電流)が含まれている。この高調波雑音電
流は放電灯の電源回路に流れ込むため、その電源回路を
共通電源とする他の各種電子機器や電気機器、例えば、
病院の生命維持電子機器やコンピュータ等に雑音や電波
障害が発生し、それら機器が誤動作することがあり、大
きな問題となっている。特に、生命維持電子機器の場合
は誤動作すれば人命に関わる大事故となる。 3.放電灯から発生する電磁波も他の機器に悪影響を及
ぼしている。 4.従来の水銀灯点灯装置の高力率安定器は、始動時の
数分間は予熱のために点灯時の約2倍の電力を必要と
ていた。このため、水銀灯設備を確実に作動させるため
には設備電力を大きくしなければならず、電力会社との
契約電力が大きくなり、経費が嵩む。 5.従来の高力率安定器を使って水銀灯を点灯すると、
供給電圧が最大値(日本では101V±6V=95〜107V)であ
る107Vの時に、管球電力は定格の130%にも達してい
た。その結果、消費電力が無駄になり、管球の寿命も損
なわれていた。具体的には、寿命が2年程度の管球が1
年程度しかもたない。また、多くの熱が発生し、トラン
スが焼けることがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の放電灯の定電流
点灯装置は、放電電流が電源電圧の変動に影響されずに
定格値に保たれるようにしたものである。そのため本発
明は、AC電源の一端1、チョークコイルL、水銀灯又
はナトリウム灯又は蛍光灯(以下これらをまとめて「放
電灯」という)DL、コンデンサC、チョークコイルL
2、AC電源の他端2の直列回路が形成され、前記チョ
ークコイルL2の出力端3がオートトランスのプライマ
リーPの入力端4と結ばれた回路構成であり、前記両チ
ョークコイル(L+L2)とコンデンサCとを電源の第3
高調波コンポーネントに共振するインピーダンス比にし
た。また両チョークコイル(L+L2)とコンデンサCの
インピーダンス比を1:2〜3とした。
【0005】
【実施の形態】本発明の放電灯の定電流点灯装置の結線
図を図1に示す。図1の結線図は放電灯DLが水銀灯の
場合である。図1では、AC電源の一端1−チョークコ
イルL−水銀灯DL−コンデンサC−チョークコイルL
2−AC電源の他端2の直列回路が構成され、前記チョ
ークコイルL2の出力端3とオートトランスのプライマ
リーPの入力端4とを結んである。チョークコイルL、
2は電源回路と放電灯回路との間の障害波を遮断する
作用をするものである。
【0006】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
チョークコイルLにプライマリーコイルPを設けたトラ
ンス回路で、水銀灯DLに予熱開始に必要な電圧を付与
する。図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、チョー
クコイルLとコンデンサーCを電源の第3高調波コンポ
ーネントに共振するインピーダンス比にして、第3高調
波コンポネントが共振を起こし易くしたので、AC電
源、チョークコイルL、水銀灯DL、コンデンサC、チ
ョークコイルL2の直列回路は点灯始動時に、水銀灯D
Lの予熱開始のグロー放電が始まると同時に鉄共振を起
生して超再式受信回路の如く共振するため、回路全体
の実効抵抗値が極めて低くなって、効率良く継続して点
灯電流を通電することができ、電源電圧が相当広い範囲
で変動しても、水銀灯DLを通る電流は一定値を保つ
(図2)。また、障害波防止用のチョークコイルL2
働きで、供給電圧が95Vから130V付近まで変動しても点
灯電流は定格値をほとんど守ることができる(図2)。
この時水銀灯の点灯電流の通る回路の電流は、図3のオ
シログラフの波形図のように、第3高調波を多分に含む
放電波形をしている。
【0007】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
水銀灯DLの点灯時に入力の交流電源の半波毎にコンデ
ンサCとチョークコイルLに蓄勢と放勢(充・放電)が
繰り返されるが、入力供給電力の正弦波形に対してコン
デンサCとチョークコイルLの充、放電動作は90度の
位相差にあるため、コンデンサCとチョークコイルLに
畜勢され共振した充・放電電流で水銀灯DLは十分に予
熱が行われて加熱され、水銀蒸気が充満すると本格的な
放電となり、水銀灯DLが発光する。このためコンデン
サCとチョークコイルLの常数を適宜に選ぶことによ
り、放電灯回路全体の力率も100%近くに改善されるの
で増光作用があり、水銀灯DLの発光が明るくなる。更
に、入力電力と全光束を比較すると、従来の点灯装置に
比べて数10%の省力効果もある。
【0008】図1に示す放電灯の定電流点灯装置では、
チョークコイル(誘導リアクタンス)Lとコンデンサ
(容量リアクタンス)Cとが設けられているため、チョ
ークコイルのチョークの磁歴効果により発生する第3高
調波成分に対しては、図4に示すようにチョーク電圧V
chのベクトルが高調波数倍(誘導リアクタンス:2πf
L:3倍)に増し、逆にコンデンサ電圧Vcのベクトル
は高調波数分の1(容量リアクタンス:1/2πfC:1
/3)に減少するため、同図に点線で示すように高調波
コンポーネントを含む放電灯電圧Vが増大する。尚、図
4は放電灯が蛍光灯である場合のチョーク電圧及びコン
デンサ電圧のベクトル図であるが、蛍光灯以外の放電灯
であっても同様の現象が起こる。この場合、放電による
電流分は放電電圧が増加方向に向かうと放電電流が低減
する関係にあるため、前記のように高調波コンポーネン
トを含む放電灯電圧Vが増大すると高調波コンポーネン
トを含む放電電流は減少する。即ち、第3高調波コンポ
ーネントによる放電現象(乱れ雑音電流)が現出する
と、その放電端電圧はチョークコイルLとコンデンサC
との働きで増大するので、放電特性の安定が破壊されて
乱れ電流コンポーネントが消滅する。なお、電源より流
入する第3高調波コンポーネントの大半は、チョークコ
イルLとコンデンサCにより構成される共振回路に吸収
されて消滅し、外部へのノイズとなる乱れ電流の発生が
阻止される。しかも、この作用は誘導リアクタンスと容
量リアクタンスとが同時に機能するため、容量リアクタ
ンスのみ或は誘導リアクタンスのみの働きの2乗の早さ
で効果が発揮される。このため本発明では放電灯の両端
に起生する雑音とか障害電波が電源より隔離される。
【0009】また、図1では放電灯の両端に起生する第
3高調波成分を基底として発生する障害波が、チョーク
コイルL−交流電源(実質上零インピーダンス)−コン
デンサCの共振回路で吸収され、機流を伴う第3高調波
による障害波が吸収されて消滅し、第3高調波に付随す
る更に高次の障害波も消滅する。特に、チョークコイル
Lのインダクタンスを第3高調波コンポーネントに共振
するインピーダンス値(例えば、チョークコイルLとコ
ンデンサCのインピーダンス比を凡そ1:2〜3程度)
とすることで、放電灯の両端に起生する第3高調波成分
を基底として発生する障害波が前記共振回路で効率よく
吸収され、第3高調波に付随する更に高次の障害波も更
に効率よく消滅する。
【0010】東京都立産業技術研究所において、従来の
率安定器100W用と本発明の安定器(定電流点灯装
置)100W用の比較試験を行った結果が表1である。
【0011】
【表1】
【0012】表1より、従来の高率安定器では始動時
の予熱のために2.5A程度の電力が必要であるが、本発
明の装置によれば0.62A程度であり、従来製品に比べて
設備電力が1/4程度で済むことが明らかである。ま
た、点灯時の電流も供給電圧の変動に関係なく定格値に
近く一定であることも明らかである。
【0013】
【発明の効果】本発明の放電灯の定電流点灯装置には次
のような効果がある。 1.点灯時の電流が従来よりも35%も少ない。 2.高調波雑音電波を発生する放電灯の両端がチョーク
コイルで電源回路と遮断されているので、電源回路(電
源系統)への高調波雑音電波の流入が阻止されて、高調
波雑音電波が外部に漏出せず、電源回路に結ばれている
他の電子機器やコンピュータの誤動作の一因となった
り、それら機器への雑音障害等の悪影響が一掃される。 3.消費電力の力率は従来の高力率型のもので約90%、
本発明の点灯器では約100%であるため、無効電力がな
く、しかも、従来と同等の明るさが得られる。 4.本発明の点灯器は無効電力が少ないため温度上昇も
少なく、従来品に比して約20℃近くの差がある。 5.高調波雑音電波を発生する放電灯の両端が、2つの
チョークコイルとコンデンサとによって、電源回路と遮
断されるので、電源回路(電源系統)への高調波雑音電
波の流入が阻止され、電源回路に結ばれている他の電子
機器やコンピュータの誤動作の一因となったり、それら
機器への雑音障害等の悪影響が一掃される。 6.チョークコイルとコンデンサは第3高調波コンポー
ネントに共振する常数として、電源の第3高調波コンポ
ーネントに起因し且つ放電管の放電負特性に依り起生す
る雑音電波を吸収して、雑音尖頭波コンポーネントを消
滅させるため、電源回路に結ばれている他の電子機器や
コンピュータに誤動作や悪影響を与えることがなくな
る。 7.従来の放電灯の点灯装置にはチョークトランスが使
用されていたため、トランスの鉄損、銅損等により多く
のエネルギー損失が生じ、そのため消費電力が多い割に
は明るさが十分ではなかったが、本発明では消費電力に
応じた明るさが得られ、電力消費の無駄がなく、大幅な
省エネルーとなる。
【0014】本発明の放電灯の定電流点灯装置を水銀灯
の点灯装置として用いた場合、次のような効果がある。 1.放電灯特有の、始動時に予熱して立ち上がるまでの
数分間、従来は、点灯時の2倍の設備電力を必要として
いたが、本発明の点灯装置では点灯時の定格容量でよ
く、従来品に比して半分の容量で済むため、経済的であ
る。 2.本発明の点灯器では、供給電圧の変動に関係なく点
灯時の電流が一定に保たれるので、放電灯が供給電圧の
変動に関係なく安定して点灯し、管球の寿命が長持ちす
る。従来は、高速道路では管球の寿命前に定期的に管球
を交換していたが、本発明の点灯器を使用すればそれら
の維持管理が容易になり、経済的になる。 3.設備電力が約半分であり、電圧変動による過負荷電
力等を勘案すると、放電灯の点灯電力は、年間を通じ
て、3割程度節電可能となり、経済的メリットが大き
い。
【0015】本発明の放電灯の定電流点灯装置を蛍光灯
の点灯装置として用いた場合、特に次のような効果があ
る。 1.商用波の零値の時に発光電流が与えられるので増光
作用があり、放電灯の発光が明るくなり、約3割もの増
光効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電灯の定電流点灯装置の結線図。
【図2】従来の安定器と本発明の放電灯の定電流点灯装
置との供給電圧と放電電流の変化を示す比較図。
【図3】本発明の放電灯の定電流放電装置における放電
灯の放電電圧の波形図。
【図4】蛍光灯の動作説明用ベクトル図。
【符号の説明】 1 AC電源の一端 2 AC電源の他端 3 チョークコイルの出力端 4 オートトランスのプライマリーの入力端 L チョークコイル C コンデンサ P オートトランスのプライマリー L2 チョークコイル DL 水銀灯又はナトリウム灯又は蛍光灯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AC電源の一端1、チョークコイルL、水
    銀灯又はナトリウム灯又は蛍光灯DL、コンデンサC、
    チョークコイルL2、AC電源の他端2の直列回路が形
    成され、前記チョークコイルL2の出力端3がオートト
    ランスのプライマリーPの入力端4と結ばれ、前記両チ
    ョークコイル(L+L2)とコンデンサCとを電源の第3
    高調波コンポーネントに共振するインピーダンス比にし
    たことを特徴とする放電灯の定電流点灯装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の放電灯の定電流点灯装置に
    おいて、両チョークコイル(L+L 2)とコンデンサCの
    インピーダンス比を1:2〜3としたことを特徴とする
    放電灯の定電流点灯装置。
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