JP2003175166A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003175166A
JP2003175166A JP2001375076A JP2001375076A JP2003175166A JP 2003175166 A JP2003175166 A JP 2003175166A JP 2001375076 A JP2001375076 A JP 2001375076A JP 2001375076 A JP2001375076 A JP 2001375076A JP 2003175166 A JP2003175166 A JP 2003175166A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力供給が停止した場合であっても払い出さ
れた遊技媒体の検出を確実に実行し、かつ、遊技制御手
段と払出制御手段との間で遊技媒体の払出に関する認識
に食い違いが生じてしまうことを防止する。 【解決手段】 遊技制御手段56Aおよび払出制御手段
371Aは、電力供給停止時処理において、払出遊技媒
体検出手段301Cからの検出信号の入力処理も行う。
遊技制御手段56Aは、制御状態が復旧することを示す
復旧コマンドを復旧処理において払出制御手段371A
に送信した後、制御の起動タイミングを決めるためのタ
イマ割込の設定を行うとともに、レジスタの内容を復旧
させるレジスタ復帰処理を行って制御を再開し、払出制
御手段371Aは、復旧処理にて、復旧コマンドを受信
したことを条件にタイマ割込設定処理とレジスタ復帰処
理を行って制御を再開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が遊技媒体
を用いて所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機
やスロット機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるよ
うに構成されたものがある。
【0003】なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に
設けられた可変入賞球装置の状態が遊技球が入賞しやす
い遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にと
って有利な状態となるための権利を発生させたりするこ
とや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になるこ
とである。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。
大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放
して遊技球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。
そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)
の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そし
て、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウ
ンド)に固定されている。なお、各開放について開放時
間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に
達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成す
る。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例え
ば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が
成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最終停止図柄
(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図
柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している
状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状
態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動した
り、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結
果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している
状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)にお
いて行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ演
出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態
において、変動パターンを通常状態における変動パター
ンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣
が高められている。そして、可変表示装置に可変表示さ
れる図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさな
い場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了す
る。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽し
みつつ遊技を行う。
【0006】賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊
技制御手段が搭載されている主基板とは別の払出制御基
板に搭載されている場合、遊技の進行は主基板に搭載さ
れた遊技制御手段によって制御されるので、入賞にもと
づく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、賞球
個数を示すコマンドが払出制御基板に送信される。一
方、遊技媒体の貸し出しは、遊技の進行とは無関係であ
るから、一般に、遊技制御手段を介さず払出制御手段に
よって制御される。
【0007】また、遊技機には、遊技制御手段や払出制
御手段の他に種々の制御手段が搭載されている。そし
て、遊技の進行を制御する遊技制御手段は、遊技状況に
応じて動作指示を示す各コマンドを、各制御基板に搭載
された各制御手段に送信する。以下、遊技制御手段その
他の制御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御
手段が搭載された基板を電気部品制御基板ということが
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、遊技機
には、遊技制御手段を初めとする種々の電気部品制御手
段が搭載されている。一般に、各電気部品制御手段はマ
イクロコンピュータを含んだ構成とされる。そのような
電気部品制御手段は、一般に、電源電圧が立ち上がると
初期化処理を行い初期状態から制御を開始する。する
と、停電等の不測の電源断が生じ、その後、電源復旧す
ると初期状態に戻ってしまうので、遊技者が得た遊技価
値等が消滅してしまう等の問題が生ずることがある。そ
のような問題が生じないようにするには、電源電圧値の
低下に伴なって発生される所定の信号に応じて遊技制御
を中断し、そのときの制御状態を、遊技機に対する電力
供給停止中でも電源バックアップされている記憶手段
(バックアップ記憶手段)に保存し、電力供給が完全に
停止するのを待つように制御すればよい。そのような遊
技機は、記憶手段に遊技状態が保存されている状態で電
力供給が再開されたら、保存されている制御状態にもと
づいて遊技を再開するので、遊技者に不利益が与えられ
ることが防止される。
【0009】しかし、バックアップ記憶手段に制御状態
を保存する処理を行う直前に電気部品が動作中であった
場合には、保存した制御状態に対して、実際の制御状態
が変化してしまう可能性もある。例えば、遊技球の払い
出しを行う球払出装置から払い出された遊技球を、球払
出装置の下部に設けられているスイッチ手段によって検
知して遊技球の払出確認を行うような場合には、そのよ
うな問題が生ずる可能性がある。つまり、球払出装置の
動作を停止する直前に球払出装置が1個の遊技球の払出
を実行し、直後に停電等が生じ、スイッチ手段が払出を
検知する前に制御状態を保存したような場合には、保存
された払出確認個数(または未払出個数)と、実際に払
い出された個数との間に不一致が生じてしまう。そのよ
うな場合、電力供給再開時に、保存されている制御状態
にもとづいて球払出処理を再開すると、余分に遊技球を
払い出してしまうことになる。
【0010】また、球払出装置を制御する払出制御手段
においてバックアップ記憶手段に未払出個数が保存され
ている場合に、電力供給再開時に、払出制御手段は、保
存されている未払出個数にもとづいて球払出装置から遊
技球を払い出させる制御を再開する。ところが、電力供
給再開時に、払出制御手段が先に立ち上がるように構成
されている場合には、遊技制御手段が制御可能状態に立
ち上がる前に、球払出装置からの球払出が開始されてし
まうおそれがある。遊技制御手段が制御可能状態に立ち
上がる前に球払出装置からの球払出が開始されると、遊
技制御手段が把握する球払出個数と払出制御手段が把握
する球払出個数とが食い違ってしまう。逆に、遊技制御
手段が先に立ち上がるように構成されている場合には、
払出制御手段は、遊技制御手段が送出したコマンドを払
出制御手段が受信できない可能性がある。その結果、遊
技球の払出制御に関して遊技制御手段と払出制御手段と
の間で制御の食い違いが生ずるおそれがある。
【0011】そこで、本発明は、電力供給が停止した場
合であっても払い出された遊技媒体の検出を確実に実行
して遊技媒体の未払出数を正確に把握することができ、
かつ、遊技制御手段と払出制御手段とでそれぞれ把握し
ている遊技媒体の払出に関する制御内容に食い違いが生
じてしまうことを防止することができる遊技機を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技媒体を用いて所定の遊技を行うことが可能であり、
所定の払出条件(例えば、遊技領域に設けられた入賞領
域への入賞があったこと、遊技者によって遊技媒体の貸
出要求がなされたこと)が成立したことにもとづいて遊
技媒体を払い出す遊技機であって、遊技媒体の払い出し
を行う払出手段と、払出手段により払い出された遊技媒
体を検出する払出遊技媒体検出手段(例えば賞球カウン
トスイッチ301A、球貸しカウントスイッチ301
B:図61に示す払出遊技媒体検出手段301C)と、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU5
6を含む遊技制御手段:図61に示す遊技制御手段56
A)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて払出
手段(例えば球払出装置97)の制御を行う払出制御手
段(例えば、払出制御用CPU371を含む払出制御手
段:図61に示す払出制御手段371A)と、遊技機へ
の電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持する
ことが可能な変動データ記憶手段(例えば主基板31が
備える電源バックアップされたRAM55や払出制御基
板37が備える電源バックアップされたRAM:図61
に示す変動データ記憶手段55A,55B)と、遊技機
で用いられる所定の電源の状態を監視して、遊技機への
電力の供給停止にかかわる検出条件(例えば監視電圧で
あるVSL(+30V)の電圧値が+22Vまで低下した
ときに成立する条件)が成立した場合に検出信号(例え
ば電源断信号)を出力する電源監視手段(例えば電源監
視用IC902)と、電源監視手段による検出信号が出
力された後少なくとも所定の検出維持期間(例えば、ス
テップS466やステップS816で設定されるカウン
ト値に応じた期間)が経過するまでの期間において払出
遊技媒体検出手段による検出を可能な状態とするために
当該払出遊技媒体検出手段に電力を供給可能な補助電力
供給手段(例えばコンデンサ923を備えるコンバータ
IC920:図61に示す補助電力供給手段916A)
とを備え、遊技制御手段および払出制御手段が、それぞ
れ、電源監視手段からの検出信号に応じて制御状態を復
旧させるために必要なデータとしてレジスタの内容を含
むデータ(例えばCPU56や払出制御用CPU371
に用いられるレジスタのデータ等)を変動データ記憶手
段に保存するための電力供給停止時処理(例えば図35
〜図37に示す処理や図58〜図60に示す処理)を実
行し、電力供給が復帰し所定の復旧条件(例えばステッ
プS7〜ステップS9の条件やステップS707〜ステ
ップS709の条件)が成立したことを条件に変動デー
タ記憶手段に保存されていた記憶内容にもとづいて制御
状態を電力供給が停止する前の状態に復旧させる復旧処
理(例えば図18に示す遊技状態復旧処理や図45に示
す払出状態復旧処理)を実行し、所定の復旧条件が成立
しなかった場合には制御状態を初期化する初期化処理
(例えばステップS11〜S15やステップS711〜
S714)を実行することが可能であり、電力供給停止
時処理にて、補助電力供給手段から電力が供給される払
出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理(例え
ば、図36におけるステップS466〜ステップS48
2の処理、図59におけるステップS816〜ステップ
S830の処理)を行い、遊技制御手段が、復旧処理に
て、制御状態の復旧を示す復旧コマンドを払出制御手段
に送信した後(例えばステップS85)、定期的に起動
されるタイマ割込処理の設定を行うタイマ割込設定処理
(例えばステップS86)を実行するとともに、レジス
タの内容を復旧させるレジスタ復帰処理(例えばステッ
プS88)を行って制御を再開し、払出制御手段が、復
旧処理にて、復旧コマンドを受信したことを条件に(例
えばステップS723)タイマ割込設定処理(例えばス
テップS735)とレジスタ復帰処理を行って(例えば
ステップS736)、制御を再開する(例えばステップ
S741の処理後に払出制御に戻る)ことを特徴とす
る。
【0013】払出制御手段が、電力供給が開始され復旧
処理を実行する場合および電力供給が開始され初期化処
理を実行する場合のいずれの場合においても、遊技媒体
の払い出しを禁止することを示すフラグ(例えば払出停
止中フラグ)をセットし(例えばステップS713,S
732)、遊技制御手段から所定のコマンド(例えば払
出状態許可指定状態コマンド)を受信したことを条件に
そのフラグをリセットする(例えばステップS753
e)ように構成されていてもよい。
【0014】遊技制御手段が、所定の景品遊技媒体払出
条件が成立した場合に景品遊技媒体払出個数を示す払出
個数指定コマンドを送信可能であり、復旧コマンドとし
て払出個数指定コマンドを送信するように構成されてい
てもよい。
【0015】遊技制御手段および払出制御手段が、復旧
処理にて、電力供給停止前の状態が割込許可状態であっ
たのか禁止状態であったのかを示す割込状態フラグを復
帰させる(例えばステップS89,S738)ように構
成されていてもよい。
【0016】遊技制御手段および払出制御手段が、電力
供給が復帰した場合には、電力供給が停止する前の制御
状態に復旧させるか否かを決定するための複数の復旧条
件(例えばステップS7〜ステップS9の条件やステッ
プS707〜ステップS709の条件)がすべて成立し
た場合に復旧処理を実行し、複数の復旧条件のうち少な
くとも1つの条件が不成立であった場合に初期化処理を
実行するように構成されていてもよい。
【0017】遊技制御手段が、電力供給が開始され初期
化処理または復旧処理を実行した後、所定の払出禁止条
件(例えば、下皿満タン状態であるときや、球切れ状態
であるときなどの、遊技媒体の払い出しを行うことがで
きないあるいは適当でない場合に成立する条件)の成立
にもとづいて遊技媒体の払い出しを禁止することを指示
する払出禁止状態指定コマンドを送信し(例えばステッ
プステップS161〜S164)、払出禁止条件が解除
されたことにもとづいて遊技媒体の払い出しを許可する
払出許可状態指定コマンドを送信する(例えばステップ
ステップS165〜S168)ように構成されていても
よい。
【0018】遊技制御手段が、複数の払出禁止条件のう
ちいずれか一つの条件が成立した場合に払出禁止状態指
定コマンドを送信し、払出禁止条件が解除され、いずれ
の払出禁止条件も成立していない状態になった場合に、
複数の払出禁止条件のうちいずれの条件が成立していた
かに関わらず、遊技媒体の払い出しを許可することを示
す共通の払出許可状態指定コマンドを送信する(例えば
ステップステップS165〜S168)ように構成され
ていてもよい。
【0019】払い出された遊技媒体が貯留される貯留部
(例えば余剰球受皿4)に所定量以上の遊技媒体が貯留
されているか否かを検出するための貯留状態検出手段
(例えば満タンスイッチ48)を備え、払出禁止条件
が、貯留状態検出手段により貯留部に所定量以上の遊技
媒体が貯留されている場合に成立する条件を含むように
構成されていてもよい。
【0020】払出手段に供給される遊技媒体が所定量以
上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切れ
検出手段(例えば球切れスイッチ187)を含み、払出
禁止条件が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所
定量以上確保されていないことが検出された場合に成立
する条件を含むように構成されていてもよい。
【0021】遊技制御手段が、復旧コマンドとして払出
禁止状態指定コマンドまたは払出許可状態指定コマンド
を使用するように構成されていてもよい。
【0022】遊技制御手段は、電力供給停止時処理に
て、制御状態を復旧させるために必要なデータとして制
御プログラムのアドレスに関連するプログラムアドレス
データを変動データ記憶手段に保存する処理(例えばマ
スク不能割込処理発生時に行われる戻りアドレスの退
避)を行い、復旧処理にて、変動データ記憶手段に保存
されていたプログラムアドレスデータにもとづいて(例
えばスタック領域に保存されているアドレスデータへの
RET処理によって)制御を再開するように構成されて
いてもよい。
【0023】変動データ記憶手段の記憶内容には、払出
条件の成立にもとづいて払い出すべき遊技媒体数のうち
未だ払い出されていない未払出数を特定可能な未払出数
データ(例えば総賞球数格納バッファ、総合個数記憶、
貸し球個数記憶)を含み、遊技制御手段および払出制御
手段が、電力供給停止時処理にて払出遊技媒体検出手段
からの検出信号の入力処理の結果を示すデータ(例えば
賞球カウント値や貸球カウント値)を変動データ記憶手
段に保存(例えばステップS480、ステップS82
6、ステップS828)し、復旧処理にて入力処理の結
果を示すデータにもとづいて未払出数データを更新する
処理(例えばステップS84、ステップS733,S7
34)を実行するように構成されていてもよい。
【0024】遊技制御手段および払出制御手段からの信
号を出力するための出力ポート(例えば、図13、図1
4、図41に示す出力ポート)を含み、遊技制御手段お
よび払出制御手段が、電力供給停止時処理にて、出力ポ
ートの出力状態を初期化する出力ポートクリア処理(例
えばステップS459〜ステップS465の処理、ステ
ップS809〜ステップS815の処理)を実行した
後、払出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を
行うように構成されていてもよい。
【0025】遊技制御手段および払出制御手段が、電力
供給停止時処理にて、払出遊技媒体検出手段からの検出
信号の入力処理を実行した後、変動データ記憶手段への
アクセスを禁止する処理(例えばステップS499、ス
テップS847)を実行するように構成されていてもよ
い。
【0026】検出維持期間は、払出手段により払い出さ
れた遊技媒体が払出遊技媒体検出手段の検出位置に到達
するまでの期間(例えば、スプロケット292から解放
された遊技球が賞球カウントスイッチ301Aや球貸し
カウントスイッチ301Bの検出部に到達するまでの落
下期間を示す√(2L/g)で導出される期間、具体的
には、遊技機の構造などによって異なるが、例えば10
0[ms]〜150[ms]程度の期間)以上の期間に
設定されることが好ましい。
【0027】電力供給停止時処理にて実行される払出遊
技媒体検出手段からの検出信号の入力処理モジュール
は、電力供給停止時処理と別の制御処理にて実行される
払出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理モジュ
ールと共通の処理モジュール(例えばステップS10
4,S108,S473スイッチチェック処理やステッ
プS654,S824のスイッチチェック処理)が用い
られる構成とされていてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチ
ンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機は
パチンコ遊技機に限られず、例えば画像式の遊技機やス
ロット機に適用することもできる。
【0029】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0030】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作
ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠
2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0031】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0032】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。
【0033】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の
可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のラ
ンプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯す
ることによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の
終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そし
て、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄
(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定
回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10
の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4
つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示
器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎
に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1
増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始
される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0034】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。各入賞口2
9,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を
許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構
成している。なお、遊技媒体を受け入れて入賞を許容す
る始動入賞口14や、大入賞口も、入賞領域を構成す
る。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示され
る装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかっ
た遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領
域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピ
ーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天
枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ2
8cが設けられている。さらに、遊技領域7における各
構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置され
ている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右
枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けら
れている装飾発光体の一例である。
【0035】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1に
は、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられて
いる。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して
設置され、プリペイドカードが挿入されることによって
球貸しを可能にするカードユニット50も示されてい
る。
【0036】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を解放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0037】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口
スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始
できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄
が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始で
きる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0038】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、
開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入
賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板
20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数
(例えば15ラウンド)許容される。
【0039】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0040】遊技球がゲート32に入賞すると、普通図
柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態に
なる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所
定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置1
5が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態で
は、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄に
なる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の
開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞
球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図
柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図
柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態
から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められ
ることは、閉状態から開状態になることも含む概念であ
る。
【0041】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技
機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取
り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0042】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示
器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラ
ンプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラ
ンプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピー
カ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された
音制御基板70も設けられている。また、DC30V、
DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源
回路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が
設けられている。
【0043】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情
報出力基板)34が設置されている。
【0044】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0045】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0046】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至
る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路19
1の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレ
バー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レ
ール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成さ
れ、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出
口192から遊技機外に排出される。
【0047】図5は、球払出装置97の構成例を示す分
解斜視図である。この例では、賞球ケース40Aとして
の3つのケース140,141,142の内部に球払出
装置97が形成されている。ケース140,141の上
部には、球切れスイッチ187の下部の球通路と連通す
る穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,
171から球払出装置97に流入する。
【0048】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293a,293bに1個ずつ落下させられ
る。
【0049】球通路(遊技媒体払出通路の一例)293
a,293bには遊技球の流下路を切り替えるための振
分部材311が設けられている。振分部材311は振分
ソレノイド310によって駆動され、賞球払出時には、
球通路293a,293bにおける一方の流下路(球通
路293a:景品遊技媒体通路の一例)を遊技球が流下
するように倒れ、球貸し時には球通路293a,293
bにおける他方の流下路(球通路293b:貸出遊技媒
体通路の一例)を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289および振分ソレノイド310は、
払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUに
よって制御される。また、払出制御用CPUは、主基板
31に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に
応じて払出モータ289および振分ソレノイド310を
制御する。
【0050】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ(賞球カウントスイッチ)301Aが設けられ、
球貸し時に選択される流下路の下方には球払出装置によ
って払い出された遊技球を検出する球貸しセンサ(球貸
しカウントスイッチ)301Bが設けられている。賞球
カウントスイッチ301Aの検出信号と球貸しカウント
スイッチ301Bの検出信号は払出制御基板37の払出
制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、それ
らの検出信号にもとづいて、実際に払い出された遊技球
の個数を計数する。なお、賞球カウントスイッチ301
Aの検出信号は、主基板31のCPUにも入力される。
球貸しカウントスイッチ301Bに対する電源基板91
0からの電力供給は、払出制御基板37を介してなされ
る。なお、賞球カウントスイッチ301Aに対する電源
基板910からの電力供給は、主基板31を介してなさ
れるが、払出制御基板37を介してなされるようにして
もよい。また、賞球センサと球貸しセンサは、それぞれ
複数設けられていてもよい。また、賞球センサは、主基
板31用のものと払出制御基板37用のものが別個に設
けられていてもよい。
【0051】なお、ギア291の周辺部には、払出モー
タ位置センサを形成する突起部が形成されている。突起
部は、ギア291の回転すなわち払出モータ289の回
転に伴って発光体(図示せず)からの光を、払出モータ
位置センサの受光部(図示せず)に対して透過させたり
遮蔽したりする。払出制御用CPUは、受光部からの検
出信号によって払出モータ289の位置を認識すること
ができる。
【0052】また、球払出装置は、賞球払出と球貸しと
を共に行うように構成されていてもよいが、賞球払出を
行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設け
られていてもよい。さらに、例えばスプロケットの回転
方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成さ
れていてもよいし、本実施の形態において例示する球払
出装置97以外のどのような構造の球払出装置を用いて
も、本発明を適用することができる。
【0053】図6は、遊技盤6に設置されている電源基
板910の露出部分を示す正面図である。図6に示すよ
うに、電源基板910は、大部分が主基板31と重なっ
ているが、主基板31に重なることなく外部から視認可
能に露出した露出部分がある。この露出部分には、遊技
機1の各電気部品制御基板や各電気部品への電力供給を
実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての
電源スイッチ914と、各基板(主基板31や払出制御
基板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電
力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップR
AM)に記憶されたバックアップデータをクリアするた
めの操作手段としてのクリアスイッチ921とが設けら
れている。このように、電源スイッチ914とクリアス
イッチ921とが近くに配置されているので、電源スイ
ッチ914によって遊技機に電力を供給開始するのに関
連したクリアスイッチ921の操作が容易になる。
【0054】図7は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図7には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0055】なお、図7には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。特に、入賞検出を行う
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および
入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各ス
イッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段
は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球を
まとめて検出するものであってもよい。また、ゲートス
イッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払
い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が
進入することが入賞となり、通過ゲートに設けられてい
るスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出
手段となる。
【0056】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0057】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0058】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源によってバックアッ
プされているバックアップRAMである。すなわち、遊
技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RA
M55の一部または全部の内容は保存される。
【0059】この実施の形態では、電源基板910から
主基板31に対して、ローアクティブの電源断信号が入
力される。電源断信号は、CPU56のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。
【0060】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で遊技球が発射されるように制御さ
れる。
【0061】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表
示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可
変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示す
る普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0062】図8は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図8に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。また、球切れス
イッチ187からの検出信号も、中継基板72および中
継基板71を介して主基板31のI/Oポート部57に
入力される。
【0063】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送出する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0064】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0065】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート(出力ポート0)570は1ビット
のINT信号を出力する。賞球個数を示す払出制御コマ
ンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポー
ト372aに入力される。INT信号は、入力バッファ
回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込端
子に入力されている。払出制御用CPU371は、I/
Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力し、
払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動して賞
球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制御用
CPU371は、1チップマイクロコンピュータであ
り、少なくともRAMが内蔵されている。
【0066】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0067】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0068】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が
入力される。球貸しカウントスイッチ301Bは、球払
出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に払い出さ
れた貸し球を検出する。払出制御基板37からの払出モ
ータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび
中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分に
おける払出モータ289に伝えられ、振分ソレノイド3
10への駆動信号は、出力ポート372eおよび中継基
板72を介して球払出装置97の払出機構部分における
振分ソレノイド310に伝えられる。また、クリアスイ
ッチ921の出力も、入力ポート372bに入力され
る。
【0069】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0070】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。このように、残高表示基板74とカードユ
ニット50は、直接接続されることなく、払出制御基板
37を介して接続されている。カードユニット50と払
出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニ
ット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BR
Q信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチン
コ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372bお
よび出力ポート372eを介してやりとりされる。な
お、カードユニット50と払出制御基板37の間には、
図示しないインタフェース基板が介在している。カード
ユニット50と払出制御基板37の間で、接続信号(V
L信号)等の信号はインタフェース基板を介してやりと
りされる。そして、残高表示基板74とインタフェース
基板との間で、信号が直接やりとりされることはない。
【0071】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0072】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0073】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0074】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号が入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。
【0075】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0076】図9は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35
および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立し
て設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構
部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24
V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12
VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電
源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、D
C+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラ
インから充電される。なお、VSLは、整流回路912に
おいて、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによ
って生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0077】電源基板910には、遊技機内の各電気部
品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断す
るための電源スイッチ914が設けられている。トラン
ス911は、交流電源からの交流電圧を24Vに変換す
る。AC24V電圧は、コネクタ915に出力される。
また、整流回路912は、AC24Vから+30Vの直
流電圧を生成し、DC−DCコンバータ913およびコ
ネクタ915に出力する。DC−DCコンバータ913
は、1つまたは複数のコンバータIC920(図9では
1つのみを示す。)を有し、VSLにもとづいて+21
V、+12Vおよび+5Vを生成してコネクタ915に
出力する。コンバータIC920の入力側には、比較的
大容量のコンデンサ923が接続されている。従って、
外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、
+30V、+12V、+5V等の直流電圧は、比較的緩
やかに低下する。また、コネクタ915の入力側にも、
比較的大容量のコンデンサ924が接続されている。従
って、コネクタ915に出力される+30Vの直流電圧
は、他の直流電圧よりもさらに緩やかに低下する。この
結果、コンデンサ923,924は、後述する補助駆動
電源の役割を果たす。コネクタ915は例えば中継基板
に接続され、中継基板から各電気部品制御基板および機
構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0078】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図9には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0079】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0080】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。また、上記のコンデンサ923,924の代わり
に、+30V電源から充電可能な電池を用いてもよい。
コンデンサ923の代わりに電池を用いる場合には、後
述する払出確認期間以上の期間、賞球カウントスイッチ
301Aや球貸しカウントスイッチ301Bに電力を供
給可能な充電池が用いられる。また、コンデンサ924
の代わりに電池を用いる場合には、後述する払出確認期
間以上の期間、振分ソレノイド310に電力を供給可能
な充電池が用いられる。なお、上記の電池は、充電機能
を有するものでなくてもよく、例えばニッカド電池、ア
ルカリ電池、マンガン電池などの電池を用いることもで
きる。
【0081】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する(具体的にはローレベルにす
る。)。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御
基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では
+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例
では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSL
が用いられている。電源監視用IC902からの電源断
信号は、主基板31や払出制御基板37等に供給され
る。
【0082】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。
【0083】さらに、監視電圧としてVSL(+30V)
を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される
電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチ
オン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電
源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる
+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出で
きる。+12V電源の電圧が低下するとスイッチ出力が
オン状態を呈するようになるが、+12Vより早く低下
する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止を認識
すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電源復旧
待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態とな
ることができる。
【0084】また、監視電圧としてのVSL(+30V)
の電源監視用IC902への入力ラインと異なり、ソレ
ノイドやモータなどに供給される電圧としてのVSL(+
30V)のコネクタ915への入力ラインには大容量の
コンデンサ924が接続されている。従って、監視電圧
としてのVSL(+30V)は、大容量のコンデンサ92
4が接続されているコネクタ915に出力されるVSL
(+30V)より早く低下する。すなわち、監視電圧と
してのVSL(+30V)が落ち始めた後も、所定期間
は、ソレノイドやモータなどに供給される電圧としての
VSL(+30V)の供給状態が維持される。その後、ソ
レノイドやモータなどに供給される電圧としてのVSL
(+30V)は、緩やかに低下してく。よって、監視電
圧としてのVSL(+30V)が落ち始める場合であって
も、所定期間は、ソレノイドやモータなどを駆動可能な
状態とすることができる。また、コネクタ915に出力
されるVSL(+30V)が落ち始める前に、電力供給の
停止を認識することができる。
【0085】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0086】なお、図9に示された構成では、電源監視
用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と
払出制御基板37とに出力される電源断信号について、
電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電
圧を異ならせてもよい。
【0087】図9に示すように、電源基板910には、
押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されてい
る。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル
(オン状態)のクリアスイッチ信号が出力され、コネク
タ915を介して主基板31等に送信される。また、ク
リアスイッチ921が押下されていなければハイレベル
(オフ状態)の信号が出力される。なお、この実施の形
態では、オン状態のクリア信号が出力される場合が、操
作手段としてのクリアスイッチ921から操作信号が出
力される状態である。なお、クリアスイッチ921が、
押しボタン構造以外の他の構成とされていてもよい。
【0088】この実施の形態では、クリアスイッチ92
1が電源基板910に搭載されているので、遊技盤6の
入れ替え等の場合に入れ替え後の遊技盤6に対して電源
基板910をそのまま使用しても、入れ替え後の遊技盤
6において、そのままで遊技状態復旧処理等を実行する
ことができる。すなわち、電源基板910の使い回しを
行うことができる。なお、電源基板910ではなく、例
えばスイッチ基板などの他の基板にクリアスイッチ92
1が搭載される構成にしてもよい。
【0089】電源基板910には、各基板に復帰信号を
供給する復帰信号作成回路970が搭載されている。復
帰信号は、バッファ回路961を介して主基板31に出
力され、バッファ回路962を介して払出制御基板37
に出力される。
【0090】図10は、復帰信号作成回路970の構成
例を示すブロック図である。復帰信号作成回路970
は、待機期間を計測して復帰信号を出力する復帰信号出
力手段の一例であるカウンタ971を含む。カウンタ9
71は、電源断信号がローレベルになってクリアが解け
ると、発振器975からのクロック信号をカウントす
る。そして、カウントアップすると、Q出力として、ハ
イレベルの1パルスを発生する。そのパルス信号は反転
回路972で論理反転され、バッファ回路973および
バッファ回路974に入力する。バッファ回路973の
出力は復帰信号として払出制御基板37に供給され、バ
ッファ回路974の出力は復帰信号として主基板31に
供給される。
【0091】なお、この実施の形態では、電源基板91
0に復帰信号作成回路970が設けられ、主基板31や
払出制御基板37に復帰信号を出力するようにしていた
が、主基板31や払出制御基板37のそれぞれに復帰信
号作成回路を設けるようにしてもよい。
【0092】図11は、主基板31におけるCPU56
周りの一構成例を示すブロック図である。図11に示す
ように、電源基板910の電源監視回路(電源監視手
段)からの電源断信号が、CPU56のマスク不能割込
端子(XNMI端子)に接続されている。従って、CP
U56は、マスク不能割込処理によって電源断の発生を
確認することができる。
【0093】また、システムリセット回路65Aにおけ
るリセットIC651Aは、電源投入時に、外付けのコ
ンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレベル
にし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにする。
すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち上げてCP
U56を動作可能状態にする。また、リセットIC65
1Aは、電源監視回路が監視する電源電圧と等しい電源
電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値
(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値より
も低い値)以下になると出力をローレベルにする。従っ
て、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号に応
じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システムリ
セットされる(すなわち、システムの最初の状態に戻さ
れる)。
【0094】図11に示すように、リセットIC651
Aからのリセット信号は、NAND回路947に入力さ
れるとともに、反転回路(NOT回路)944を介して
カウンタIC941のクリア端子に入力される。カウン
タIC941は、クリア端子への入力がローレベルにな
ると、発振器943からのクロック信号をカウントす
る。そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回
路945,946を介してNAND回路947に入力さ
れる。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリッ
プフロップ(FF)942のクロック端子に入力され
る。フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固
定され、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力
される。OR回路949の他方の入力には、NAND回
路947の出力がNOT回路948を介して導入され
る。そして、OR回路949の出力がCPU56のリセ
ット端子に接続されている。このような構成によれば、
電源投入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセ
ット信号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU
56は、確実に動作を開始する。
【0095】そして、例えば、電源基板910に搭載さ
れている電源監視回路の検出電圧(電源断信号を出力す
ることになる電圧)を+22Vとし、リセット信号をロ
ーレベルにするための検出電圧を+9Vとする。そのよ
うに構成した場合には、電源監視回路とシステムリセッ
ト回路65Aとが、同一の電源VSLの電圧を監視するの
で、電圧監視回路が電源断信号を出力するタイミングと
システムリセット回路65Aがシステムリセット信号を
出力するタイミングの差を所望の所定期間に確実に設定
することができる。所望の所定期間とは、電源監視回路
からの電源断信号に応じて電力供給停止時処理を開始し
てから電力供給停止時処理が確実に完了するまでの期間
である。なお、電源監視回路とシステムリセット回路6
5Aとが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
【0096】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板910から供給されるバックアップ電源
によってバックアップされ、遊技機に対する電力供給が
停止しても内容は保存される。そして、+5V電源が復
旧すると、システムリセット回路65Aからリセット信
号が発せられるので、CPU56は、通常の動作状態に
復帰する。そのとき、必要なデータがバックアップRA
Mに保存されているので、停電等からの復旧時に停電等
の発生時の遊技状態に復旧させることができる。
【0097】なお、図11に示す構成では、電源投入時
にCPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロ
ーレベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上
がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除
されるCPUを使用する場合には、符号941〜949
で示された回路素子は不要である。その場合、リセット
IC651Aの出力がそのままCPU56のリセット端
子に接続される。
【0098】また、図11に示すように、電源基板91
0からの復帰信号と、システムリセット回路65Aから
のリセット信号(具体的にはAND回路949の出力)
とはAND回路161に入力され、AND回路161の
出力がCPU56のリセット端子(リセット信号入力
部)に入力される。
【0099】図12は、復帰信号作成回路970におけ
るカウンタ971の作用を説明するためのタイミング図
である。図12(A)に示すように、電源電圧が低下
し、VSLの電圧値が電源断信号出力レベル(この例では
+22V)まで低下すると電源断信号が発生する。具体
的には、電源断信号がローレベルになる。すると、後述
するように、主基板31のCPU31および払出制御用
CPU371は、電力供給停止時処理の実行を開始し、
その処理が終了すると、何の制御もしないループ状態
(待機状態)に入る。
【0100】カウンタ971は、電源断信号がローレベ
ルになるとカウントを開始するのであるが、カウントア
ップ値は、電源断信号がローレベルになってから、VSL
の電圧値がVcc生成可能電圧にまで低下する時間以上に
設定される。すなわち、少なくとも、電源電圧が、制御
動作が不能になる電圧にまで低下する時間以上に設定さ
れる。カウンタ971はVccを電源として動作するの
で、カウントアップ値は、カウンタ971の動作可能期
間に相当する値以上に設定される。従って、一般には、
カウンタ971がカウントアップして復帰信号が出力さ
れる前に、カウンタ971およびその他の回路部品は動
作しなくなる。
【0101】電源の瞬断等が生ずると、図12(B)に
示すように、VSLの電圧レベルが短期間低下した後に復
旧する。VSLの電圧レベルが電源断信号出力レベル以下
になると、電源断信号がローレベルになって、電力供給
停止時処理が開始される。そして、CPU56および払
出制御用CPU371は電力供給停止時処理終了後にル
ープ状態に入る。何らの制御も行わないと、ループ処理
から抜けられないのであるが、この場合には、カウンタ
971がカウントアップして復帰信号が発生する。
【0102】主基板31において、復帰信号は、AND
回路161を介して、CPU56のリセット端子に入力
される。従って、CPU56にはシステムリセットがか
かる。その結果、CPU56はループ状態から抜け出す
ことができる。また、後述するように、払出制御基板3
71において、復帰信号は、AND回路385を介し
て、払出制御用CPU371のリセット端子に入力され
る(図40参照)。従って、払出制御用CPU371に
はシステムリセットがかかる。その結果、払出制御用C
PU371はループ状態から抜け出すことができる。
【0103】図13および図14は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
3に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送出される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力され、
図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドの8ビ
ットのデータは出力ポート2から出力され、ランプ制御
基板35に送出されるランプ制御コマンドの8ビットの
データは出力ポート3から出力される。そして、図14
に示すように、音制御基板70に送出される音制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート4から出力され
る。
【0104】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド21、およ
び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21
Aに対する駆動信号が出力される。
【0105】図14に示すように、払出制御基板37、
図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基
板70に対して出力される各INT信号(払出制御信号
INT、表示制御信号INT、ランプ制御信号INTお
よび音声制御信号INT)を出力する出力ポート(出力
ポート0)と、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御
信号CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7お
よび音声制御信号CD0〜CD7を出力する出力ポート
(出力ポート1〜4)とは、別ポートである。
【0106】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音声制御
信号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音声制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってI
NT信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送出されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0107】図15は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図15に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、
ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウン
トスイッチ23、V入賞スイッチ22の検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タンスイッチ
48、球切れスイッチ187の検出信号、カウントスイ
ッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検出信号が
入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイ
ッチ回路58において論理反転されている。このよう
に、クリアスイッチ921の検出信号すなわち操作手段
の操作入力は、遊技球を検出するためのスイッチの検出
信号が入力される入力ポート(8ビット構成の入力部)
と同一の入力ポートにおけるビット(入力ポート回路)
に入力されている。
【0108】次に遊技機の動作について説明する。図1
6は、主基板31における遊技制御手段(CPU56お
よびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処
理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が
投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を
開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、
必要な初期設定を行う。
【0109】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタック領域の先頭アドレスを設定する
(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初
期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内
蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)および
PIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS
5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する
(ステップS6)。
【0110】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0111】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0112】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0113】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0114】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0115】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0116】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである(図15参
照)。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ92
1をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始
する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによ
って、容易に初期化処理を実行させることができる。す
なわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0117】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0118】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。この例
では、図17に示すように、バックアップフラグ領域に
「55H」が設定されていればバックアップあり(オン
状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていれ
ばバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0119】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0120】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0121】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0122】このように、バックアップフラグの状態に
よって「バックアップあり」が確認されなかった場合に
は、後述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する
初期化処理を行うようにしているので、バックアップデ
ータが存在しないのにもかかわらず遊技状態復旧処理が
実行されてしまうことを防止することができ、初期化処
理によって制御状態を初期状態に戻すことが可能にな
る。
【0123】また、チェックデータを用いたチェック結
果が正常でなかった場合には、後述する遊技状態復旧処
理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにして
いるので、電力供給停止時とは異なる内容となってしま
っているバックアップデータにもとづいて遊技状態復旧
処理が実行されてしまうことを防止することができ、初
期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可能
になる。
【0124】CPU56は、バックアップフラグとチェ
ックサム等のチェックデータとを用いてバックアップR
AM領域のデータが保存されているか否かを確認する。
すなわち、電力供給が復帰した場合には、電力供給が停
止する前の制御状態に復旧させるか否かを決定するため
の複数の復旧条件(この例ではバックアップフラグが正
常に保存されていたこととチェックサムが正常であった
こと)がすべて成立した場合に、変動データ記憶手段に
保存されていた記憶内容にもとづいて制御状態を復旧さ
せる復旧処理を実行し、複数の復旧条件のうち少なくと
も1つの条件が不成立であった場合に変動データ記憶手
段の記憶内容を初期化する初期化処理を実行可能であ
る。複数の復旧条件を用いることによって、遊技状態を
電力供給停止時の状態に正確に戻すことができる。すな
わち、バックアップRAM領域のデータにもとづく状態
復旧処理の確実性が向上する。
【0125】なお、操作手段から操作信号が出力された
場合には、複数の復旧条件に関わらず初期化処理を実行
する(ステップS7)。すなわち、他の復旧条件が成立
しているか否かの判断を行わない。また、この実施の形
態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方
を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されて
いるか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用い
てもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデ
ータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契
機としてもよい。
【0126】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。なお、RA
Mの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り
判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデ
ータ)をそのままにしてもよい。例えば、大当り判定用
乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータを
そのままにした場合には、不正な手段によって初期化処
理が実行される状態になったとしても、大当り判定用乱
数を生成するためのカウンタのカウント値が大当り判定
値に一致するタイミングを狙うことは困難である。ま
た、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウ
ンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バ
ッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポ
インタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグ
など制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラ
グ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステ
ップS12)。
【0127】さらに、CPU56は、所定の払出禁止条
件が成立しているか否かを判定し(ステップS13
a)、払出禁止条件が成立していなければ、球払出装置
97からの払出が可能であることを指示する払出許可状
態指定コマンド(以下、払出可能状態指定コマンドとい
う。)を払出制御基板37に対して送信する処理を行う
(ステップS13b)。なお、払出禁止条件が成立して
いれば、主基板31の制御状態を払出禁止状態に設定す
る。
【0128】この実施の形態では、球切れフラグを球切
れ状態を示す状態(オン状態)とするとともに、満タン
フラグを下皿満タンを示す状態(オン状態)とすること
で、主基板31の制御状態を払出禁止状態に設定する。
払出禁止条件は、例えば球切れ状態となっている場合や
下皿満タン状態となっている場合など、払い出すべき遊
技球を払い出すことができないおそれがある場合や遊技
球を払い出すことが適当でない場合に成立する。従っ
て、ステップS13aでは、例えば、球切れスイッチ1
87による検出状態の確認や、満タンスイッチ48によ
る検出状態の確認が行われる。なお、ステップS13a
の判定処理が実行される段階では後述するタイマ割込の
設定が行われていないため、ソフトウェアタイマによる
ウェイト処理などによって監視時間(例えば2ms)を
作成し、後述するスイッチの状態を監視する処理と同様
の処理を実行することで、その監視時間毎に球切れスイ
ッチ187や満タンスイッチ48の状態を監視してスイ
ッチがオンしたか否かを判定するようにすればよい。
【0129】また、CPU56は、他のサブ基板(ラン
プ制御基板35、音制御基板70、図柄制御基板80)
を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信
する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマン
ドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示す
コマンド(図柄制御基板80に対して)や賞球ランプ5
1および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド
(ランプ制御基板35に対して)等がある。
【0130】初期化処理では、払出制御基板37に対し
て、払出禁止条件が成立していない場合に払出可能状態
指定コマンドが送信され、払出禁止条件が成立している
場合に払出禁止状態指定コマンドは送信されない。仮
に、遊技機の状態が球払出装置97からの払出が可能で
ない状態(払出禁止条件が成立している状態)であった
場合であっても、払出制御基板37における初期化処理
において払出禁止状態に設定されているはずなので問題
はない。なお、払出可能状態指定コマンドおよび他のサ
ブ基板に対する初期化コマンドの送信処理において、例
えば、各コマンドが設定されているテーブル(ROM領
域)のアドレスをポインタにセットし、後述するコマン
ドセット処理(図32参照)のような処理ルーチンをコ
ールすればよい。
【0131】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。具体的には、複数(例
えば4つ)あるタイマのそれぞれに対応して設けられて
いる制御レジスタのうちの一つ(例えばCH3)の制御
レジスタに、タイマ割込設定値(この例ではA7
(H):割込イネーブルやリセットの設定等)を設定
し、次いで、2msに応じた時間定数データ(カウント
値、この例では2E(H))を制御レジスタに設定す
る。
【0132】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0133】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0134】図18は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS81)。スタックポインタの値は、後で詳
述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリ
ア(電源バックアップされている作業領域におけるスタ
ックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、
ステップS81では、そのRAMエリアの値をスタック
ポインタに設定することによって復帰させる。なお、復
帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちサブル
ーチンを呼び出した際の戻りアドレス等を保存するスタ
ック領域における読み出し先:具体的にはそこから複数
の領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値や
プログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0135】次いで、CPU56は、電力供給が停止し
たときの可変表示装置9における特別図柄の表示状態に
応じて、その表示状態を復旧させるための表示制御コマ
ンドを送信する(ステップS82)。
【0136】また、バックアップRAMに保存されてい
た賞球カウント値を総賞球数格納バッファおよび遊技機
外部への賞球情報出力のための賞球情報カウンタに反映
する(ステップS84)。賞球カウント値は、後述する
電力供給停止時処理において検出された払出球の数に相
当する。ステップS84では、CPU56は、賞球カウ
ント値を総賞球数格納バッファの格納値から減算すると
ともに、賞球カウント値を賞球情報カウンタのカウント
値に加算する処理を行う。そして、賞球カウント値をク
リアする。
【0137】次に、CPU56は、無条件に、払出制御
手段に対して払出が可能であることを指示する払出制御
コマンド(払出可能状態指定コマンド)を送信する(ス
テップS85)。
【0138】払出制御手段は、電力供給が復旧した場合
に、遊技制御手段から必ず払出制御コマンドを受信する
ので、遊技制御手段が正常に立ち上がったことを直ちに
認識することができる。また、実際には、補給球の不足
や余剰球受皿4が満タンであったとしても、賞球処理に
おいて払出禁止状態指定コマンドが払出制御手段に対し
て送信されるので、補給球の不足や余剰球受皿4が満タ
ンであるにも関わらず、払出制御が続行されてしまうよ
うなことはない。また、払出可能状態指定コマンドの送
信に代えて、電力供給停止前に最後に送信した払出制御
コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、復旧
コマンドは、常に同じコマンドである必要はない。さら
に、賞球個数を指定するための払出制御コマンドを送信
するようにしてもよい。その場合、払出制御手段も、制
御状態復旧処理を行っているのであるが、制御状態復旧
処理を行った後、所定時間内に受信した払出制御コマン
ドで指定される内容を無視する等の制御を行う。
【0139】この実施の形態では、遊技制御手段は、電
力供給が復旧したときに実行する遊技状態復旧処理にお
いて、スタックポインタの復旧を行った後、払出制御基
板37に対して、制御状態が復旧することを示す復旧コ
マンドとしての払出可能状態指定コマンドを無条件に送
信する。次いで、後述するタイマ割込の設定とレジスタ
の復帰処理を行う。払出制御基板37に対して無条件で
復旧コマンドを送信するように構成することによって、
遊技制御手段は余分な確認処理(払出可能か否かの確認
等)を行わなくて済む。後述するように、払出制御基板
37に搭載されている払出制御手段は、電力供給が復旧
したときに実行する払出状態復旧処理において、復旧コ
マンドを受信したことを条件にタイマ割込の設定とレジ
スタの復帰処理を行って払出制御を再開する。
【0140】なお、この実施の形態では、遊技制御手段
は、復旧コマンドとして払出可能状態指定コマンドを無
条件に送信するようにしたが、遊技球の払出が可能な状
態であるか否かを確認し、可能な状態であれば復旧コマ
ンドとして払出可能状態指定コマンドを送信し、不可能
な状態であれば、復旧コマンドとして払出禁止状態指定
コマンドを送信するようにしてもよい。遊技球の払出が
可能でない状態は、例えば、補給球の不足や余剰球受皿
4が満タンである状態である。そして、復旧コマンドと
して払出禁止状態指定コマンドを送信した場合には、遊
技状態復旧処理が終了した後に実行される遊技制御処理
において遊技球の払出が可能な状態になったときに、遊
技制御手段は、払出可能状態指定コマンドを送信する。
【0141】遊技状態復旧処理において、復旧コマンド
を送信する前に遊技球の払出が可能な状態であるか否か
を確認するようにしても、払出制御手段は、電力供給が
復旧して場合に、遊技制御手段から必ず復旧コマンドを
受信するので、遊技制御手段が正常に立ち上がったこと
を直ちに認識することができる。従って、電力供給開始
が復旧したときに、遊技制御手段と払出制御手段とが同
時に立ち上がるように構成されていても、払出制御手段
による払出制御は、遊技制御手段による制御(例えば、
遊技球の払い出しに関する監視制御)と同期する。
【0142】また、遊技状態復旧処理において送信され
る復旧コマンドは、遊技制御処理において送信される払
出制御に関するコマンドと同じものである。すなわち、
遊技制御処理において送信される払出可能を指示するた
めの払出可能状態指定コマンド、または払出禁止を指示
するための払出禁止状態指定コマンドが、遊技状態復旧
処理における復旧コマンドとして用いられている。従っ
て、遊技状態復旧処理において復旧コマンドを送信する
ように構成しても、払出制御コマンドの種類が増えてし
まうことはない。
【0143】その後、2ms毎にタイマ割込がかかるよ
うにタイマ割込処理の設定を行うタイマ割込設定処理を
実行する(ステップS86)。例えば、複数(例えば4
つ)あるタイマのそれぞれに対応して設けられている制
御レジスタのうちの一つ(例えばCH3)の制御レジス
タに、タイマ割込設定値(この例ではA7(H):割込
イネーブルやリセットの設定等)を設定し、次いで、2
msに応じた時間定数データ(カウント値、この例では
2E(H))を制御レジスタに設定する。また、CPU
56は、バックアップフラグをクリアする(ステップS
87)すなわち、前回の電力供給停止時に所定の記憶保
護処理が実行されたことを示すフラグをリセットする。
よって、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しない
ようにすることができる。
【0144】さらに、スタック領域から各種レジスタの
退避値を読み出して、各種レジスタ(IXレジスタ、H
Lレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタ)に設定する
(ステップS88)。すなわち、レジスタ復帰処理を行
う。なお、各レジスタが復旧される毎に、スタックポイ
ンタの値が減らされる。すなわち、スタックポインタの
値が、スタック領域の1つ前のアドレスを指すように更
新される。また、スタック領域からパリティフラグを復
帰させ、その内容に従って割込フラグ(割込状態フラ
グ)を復帰させる(ステップS89)。割込フラグは、
CPU56の内部フラグであり、割込許可状態にあるの
か禁止状態にあるのかが示されている。この場合、割込
フラグには、電力供給停止前の状態が割込許可状態であ
ったのか禁止状態であったのかが示されている。
【0145】次いで、そして、パリティフラグがオンし
ていない場合には割込許可状態にする(ステップS9
1,S92)。最後に、AFレジスタ(アキュミュレー
タとフラグのレジスタ)をスタック領域から復帰させる
(ステップS93)。
【0146】そして、RET命令が実行される。RET
命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポ
インタが指す領域に格納されているデータをプログラム
カウンタに設定することによってプログラムのリターン
動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技
状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ス
テップS81においてスタックポインタの復帰処理がな
され、ステップS89でレジスタの復帰処理が終了した
後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NM
Iによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行さ
れていたプログラムのアドレスが退避している領域を指
している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指
すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、
プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発
生したアドレスである。従って、ステップS92の次の
RET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生し
たアドレスにリターンする。
【0147】以上のように、この実施の形態では、スタ
ック領域に退避されていたアドレスデータ(プログラム
アドレスデータ)にもとづいて遊技制御が再開される。
【0148】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
19に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0149】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0150】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0151】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0152】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0153】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0154】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0155】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、
レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許
可状態に設定する(ステップS34)。
【0156】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0157】次に、遊技制御処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継
続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッ
チオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測す
るために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイ
マは、バックアップRAM領域に形成された1バイトの
カウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合
に2ms毎に+1される。図20に示すように、スイッ
チタイマは検出信号の数n(クリアスイッチ921の検
出信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態で
はn=13である。また、RAM55において、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順
(図15に示された上から下への順)と同じ順序で並ん
でいる。
【0158】図21は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図19に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS101)。次いで、
処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入
賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレス
をポインタにセットする(ステップS103)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS104)。
【0159】図22は、入力処理ルーチンとしてのスイ
ッチチェック処理サブルーチンを示すフローチャートで
ある。スイッチチェック処理サブルーチンにおいて、C
PU56は、ポート入力データ、この場合には入力ポー
ト0からの入力データを「比較値」として設定する(ス
テップS121)。また、クリアデータ(00)をセッ
トする(ステップS122)。そして、ポインタ(スイ
ッチタイマのアドレスが設定されている)が指すスイッ
チタイマをロードするとともに(ステップS123)、
比較値を右(上位ビットから下位ビットへの方向)にシ
フトする(ステップS124)。比較値には入力ポート
0のデータ設定されている。そして、この場合には、入
賞口スイッチ33aの検出信号がキャリーフラグに押し
出される。
【0160】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0161】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0162】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0163】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0164】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
サブルーチンをコールする(ステップS108)。
【0165】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S
132の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、そ
の間に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチ
の検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否か
のチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応する
スイッチタイマの値が1増やされる。
【0166】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0167】図23〜図25は、遊技制御処理における
ステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出
の対象となる入賞口スイッチ33a,39a,29a,
30a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ1
4aが確実にオンしたか否か判定されるとともに、オン
したら賞球個数を示す払出制御コマンドが払出制御基板
37に送出されるように制御し、また、満タンスイッチ
48および球切れスイッチ187が確実にオンしたか否
か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コマ
ンドが払出制御基板37に送出されるように制御する等
の処理が行われる。
【0168】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「1」を設定し(ステ
ップS150)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「9」を設定する(ステップS151)。入力
判定値テーブル(図27参照)のオフセット「1」は、
入力判定値テーブルの2番目のデータ「50」を使用す
ることを意味する。また、各スイッチタイマは、図15
に示された入力ポートのビット順と同順に並んでいるの
で、スイッチタイマのアドレスのオフセット「9」は満
タンスイッチ48に対応したスイッチタイマが指定され
ることを意味する。そして、スイッチオンチェックルー
チンがコールされる(ステップS152)。
【0169】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図27に
示されている。図27に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0170】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
26に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマ
の値が満タンスイッチオン判定値「50」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされるので(ステップ
S153)、満タンフラグがセットされる(ステップS
154)。なお、図23には明示されていないが、満タ
ンスイッチ48に対応したスイッチタイマの値が0にな
ると、満タンフラグはリセットされる。
【0171】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS156)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図15に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチ
ンがコールされる(ステップS157)。
【0172】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
58)、球切れフラグがセットされる(ステップS15
9)。なお、図23には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0173】そして、CPU56は、払出禁止状態であ
るか否か確認する(ステップS160)。払出禁止状態
は、払出制御基板37に対して払出を停止すべき状態で
あることを指示する払出制御コマンドである払出禁止状
態指定コマンドを送出した後の状態であり、具体的に
は、作業領域における払出停止フラグがセットされてい
る状態である。払出禁止状態でなければ、上述した球切
れ状態フラグまたは満タンフラグがオンになったか否か
を確認する(ステップS161)。
【0174】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止フラグをセットするとともに(ステップS16
2)、払出禁止状態指定コマンドに関するコマンド送信
テーブルをセットし(ステップS163)、コマンドセ
ット処理をコールする(ステップS164)。ステップ
S163では、払出禁止状態指定コマンドの払出制御コ
マンドが格納されているコマンド送信テーブル(RO
M)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアドレ
スとして設定される。払出禁止状態指定コマンドに関す
るコマンド送信テーブルには、後述するINTデータ、
払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および払出制
御コマンドの2バイト目のデータが設定されている。な
お、ステップS161において、いずれか一方のフラグ
が既にオン状態であったときに他方のフラグがオン状態
になったときには、ステップS162〜ステップS16
4の処理は行われない。
【0175】また、払出禁止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS165)。ともにオフ状態
となったとき(後述する解除条件が成立したとき)に
は、払出停止フラグをリセットするとともに(ステップ
S166)、払出可能状態指定コマンドに関するコマン
ド送信テーブルをセットし(ステップS167)、コマ
ンドセット処理をコールする(ステップS168)。ス
テップS167では、払出可能状態指定コマンドの払出
制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブル
(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルの
アドレスとして設定される。払出可能状態指定コマンド
に関するコマンド送信テーブルには、後述するINTデ
ータ、払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および
払出制御コマンドの2バイト目のデータが設定されてい
る。
【0176】なお、解除条件は、払出禁止状態を解除す
るための条件であり、払出禁止状態を維持する必要がな
くなったときに成立する条件である。この実施の形態で
は、解除条件は、払出禁止状態とされているときに、余
剰球受皿4が満タン状態でなく、かつ、球切れ状態でも
ない状態でない状態となったこととされている。
【0177】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS16
9)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS170)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図15に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返
し数として「4」をセットする(ステップS171)。
そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS172)。
【0178】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
CPU56は、入力判定値テーブル(図27参照)の先
頭アドレスを設定する(ステップS281)。そして、
そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS28
2)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロー
ドする(ステップS283)。
【0179】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS286)。各スイッチタイマは、図15に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0180】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ228)。
【0181】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS1
73)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、ス
イッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ
(ステップS178)、最初に設定された繰り返し数分
だけ実行されるので(ステップS176,S177)、
結局、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a
について、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン
判定値「2」と比較されることになる。
【0182】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS174)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値(未払出数データ)に10を加算す
る(ステップS175)。なお、リングバッファにデー
タを書き込んだときには、書込ポインタをインクリメン
トし、リングバッファの最後の領域にデータを書き込ま
れたときには、書込ポインタを、リングバッファの最初
の領域を指すように更新する。
【0183】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。なお、この実施
の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ時点
で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理が行
われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制御コ
マンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納バッ
ファの格納値に対する、出力する払出制御コマンドに対
応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0184】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS17
9)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS180)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図15に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」は始動口スイッチ14aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
181)。
【0185】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS182)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「6」をリングバッファに設定する(ステップ
S183)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6
を加算する(ステップS184)。
【0186】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS18
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「6」を設定する(ステップS186)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図15に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「6」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
187)。
【0187】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS188)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「15」をリングバッファに設定する(ステッ
プS189)。また、総賞球数格納バッファの格納値に
15を加算する(ステップS190)。
【0188】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS191)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS192)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS193)、賞球個数に関するコマンド送信テー
ブルをセットし(ステップS194)、コマンドセット
処理をコールする(ステップS195)。コマンドセッ
ト処理の動作については後で詳しく説明する。
【0189】ステップS194では、賞球個数に関する
払出制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブ
ル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブル
のアドレスとして設定される。賞球個数に関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ(01
(H))、払出制御コマンドの1バイト目のデータ(F
0(H))、および払出制御コマンドの2バイト目のデ
ータが設定されている。ただし、2バイト目のデータと
して「80(H)」が設定されている。
【0190】以上のように、遊技制御手段から払出制御
基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを出力
しようとするときに、賞球個数に関するコマンド送信テ
ーブルのアドレス設定と送信バッファの設定とが行われ
る。そして、コマンドセット処理によって、賞球個数に
関するコマンド送信テーブルと送信バッファの設定内容
とにもとづいて払出制御コマンドが払出制御基板37に
送出される。なお、ステップS191において、書込ポ
インタと読出ポインタとの差によってデータがあるか否
か確認することができるが、リングバッファ内の未処理
のデータ個数を示すカウンタを設け、カウント値によっ
てデータがあるか否か確認するようにしてもよい。
【0191】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
196,S197)。
【0192】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS198)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS199)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送出される。
【0193】なお、払出制御手段は、払出禁止状態指定
コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球貸しと
しての球払出とをともに停止させる。また、払出可能状
態指定コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球
貸しとしての球払出とをともに可能な状態とする。しか
し、遊技制御手段から払出制御手段に対して、賞球とし
ての球払出を停止または再開させる払出制御コマンド
と、球貸しとしての球払出を停止または再開させる払出
制御コマンドとを、別の制御コマンドとして送信するよ
うにしてもよい。
【0194】また、この実施の形態では、払出禁止状態
であっても(ステップS160,S165)、ステップ
S169〜S195の処理が実行される。すなわち、遊
技制御手段は、払出禁止状態であっても、賞球個数を指
示するための払出制御コマンドを送出することができ
る。すなわち、賞球個数を指示するためのコマンドが、
払出禁止状態であっても払出制御手段に伝達され、払出
禁止状態が解除されたときに、早めに賞球払出を開始す
ることができる。また、遊技制御手段において、払出禁
止状態における入賞にもとづく賞球個数を記憶するため
の大きな記憶領域は必要とされない。
【0195】さらに、この実施の形態では、遊技媒体の
払出状況とは無関係に、ステップS169〜S195の
処理が実行される。すなわち、遊技制御手段は、前回ま
でに指定した賞球個数の払い出しが完了しているか否か
に関わらず、新たな賞球個数を指示するための払出制御
コマンドを送信することができる。よって、遊技制御手
段の払い出しに関する処理負担を軽減させることができ
るとともに、賞球の払出処理を迅速に行うことができ
る。
【0196】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基
板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマン
ド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図2
8(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで
構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。
また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマン
ドの1バイト目のMODEデータが設定される。そし
て、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンド
の2バイト目のEXTデータが設定される。
【0197】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0198】図28(B)は、INTデータの一構成例
を示す説明図である。INTデータにおけるビット0
は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべき
か否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制
御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU5
6は、例えば賞球処理(メイン処理のステップS32)
において、INTデータに「01(H)」を設定する。
また、INTデータにおけるビット1は、図柄出制御基
板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。
ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送
出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば特
別図柄コマンド制御処理(メイン処理のステップS2
8)において、INTデータに「02(H)」を設定す
る。
【0199】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テ
ーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマ
ンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出する
ときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定さ
れ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMOD
EデータおよびEXTデータが設定される。
【0200】この実施の形態では、払出制御コマンドに
ついて、図28(C)に示すように、リングバッファお
よび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理
において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に
応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。ま
た、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、
リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送
される。なお、図28(C)に示す例では、リングバッ
ファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデー
タが格納可能になっている。すなわち、12個のバッフ
ァがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数
は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であれば
よい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞に
もとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だから
である。
【0201】図29は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図29に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。また、図29では払出制御
基板37に送出される払出制御コマンドを例示するが、
他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも同一
構成である。
【0202】図30は、各電気部品制御手段に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号CD0〜CD
7とINT信号との関係を示すタイミング図である。図
30に示すように、MODEまたはEXTのデータが出
力ポート(出力ポート1〜出力ポート4のうちのいずれ
か)に出力されてから、Aで示される期間が経過する
と、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT
信号をハイレベル(オンデータ)にする。また、そこか
らBで示される期間が経過するとINT信号をローレベ
ル(オフデータ)にする。さらに、次に送出すべきデー
タがある場合には、すなわち、MODEデータ送出後で
は、Cで示される期間をおいてから2バイト目のデータ
を出力ポートに送出する。2バイト目のデータに関し
て、A,Bの期間は、1バイト目の場合と同様である。
このように、取込信号はMODEおよびEXTのデータ
のそれぞれについて出力される。
【0203】Aの期間は、CPU56が、コマンドの送
出準備の期間すなわちバッファに送出コマンドを設定す
る処理に要する期間であるとともに、制御信号線におけ
るデータの安定化のための期間である。すなわち、制御
信号線において制御信号CD0〜CD7が出力された
後、所定期間(Aの期間:オフ出力期間の一部)経過後
に、取込信号としてのINT信号が出力される。また、
Bの期間(オン出力期間)は、INT信号安定化のため
の期間である。そして、Cの期間(オフ出力期間の一
部)は、電気部品制御手段が確実にデータを取り込める
ように設定されている期間である。B,Cの期間では、
信号線上のデータは変化しない。すなわち、B,Cの期
間が経過するまでデータ出力が維持される。
【0204】この実施の形態では、払出制御基板37へ
の払出制御コマンド、図柄制御基板80への表示制御コ
マンド、ランプ制御基板35へのランプ制御コマンドお
よび音制御基板70への音制御コマンドは、同一のコマ
ンド送信処理ルーチン(共通モジュール)を用いて送出
される。そこで、B,Cの期間すなわち1バイト目に関
するINT信号が立ち上がってから2バイト目のデータ
が送出開始されるまでの期間は、コマンド受信処理に最
も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間
よりも長くなるように設定される。
【0205】なお、各電気部品制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、例えば割込処理によっ
て1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0206】B,Cの期間が、コマンド受信処理に最も
時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よ
りも長いので、遊技制御手段が、各電気部品制御手段に
対するコマンド送出処理を共通モジュールで制御して
も、いずれの電気部品制御手段でも遊技制御手段からの
制御コマンドを確実に受信することができる。
【0207】CPU56は、INT信号出力処理を実行
した後に所定期間が経過すると次のデータを送出できる
状態になるが、その所定期間(B,Cの期間)は、IN
T信号出力処理の前にデータを送出してからINT信号
を出力開始するまでの期間(Aの期間)よりも長い。上
述したように、Aの期間はコマンドの信号線における安
定化期間であり、B,Cの期間は受信側がデータを取り
込むのに要する時間を確保するための期間である。従っ
て、Aの期間をB,Cの期間よりも短くすることによっ
て、受信側の電気部品制御手段が確実にコマンドを受信
できる状態になるという効果を得ることができるととも
に、1つのコマンドの送出完了に要する期間が短縮され
る効果もある。
【0208】図31は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御を
実行するために、複数種類の払出制御コマンドが用いら
れる。図31に示された例において、MODE=FF
(H),EXT=00(H)のコマンドFF00(H)
は、払出が可能であることを指示する払出制御コマンド
(払出可能状態指定コマンド)である。MODE=FF
(H),EXT=01(H)のコマンドFF01(H)
は、払出を停止すべき状態であることを指示する払出制
御コマンド(払出禁止状態指定コマンド)である。ま
た、MODE=F0(H)のコマンドF0XX(H)
は、賞球個数を指定する払出制御コマンド(払出個数指
定コマンド)である。EXTである「XX」が払出個数
を示す。
【0209】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信すると
賞球払出および球貸しを停止する状態となり、FF00
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球払出および
球貸しができる状態になる。また、賞球個数を指定する
払出制御コマンドを受信すると、受信したコマンドで指
定された個数に応じた賞球払出制御を行う。
【0210】なお、払出制御コマンドは、払出制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号のレベルが変化することであり、認
識可能に1回だけ送出されるとは、この例では、払出制
御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じ
てINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力さ
れることである。
【0211】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポート(出力ポート1〜4)に出力する際
に、出力ポート0のビット0〜3のうちのいずれかのビ
ットが所定期間「1」(ハイレベル)になるのである
が、INTデータにおけるビット配列と出力ポート0に
おけるビット配列とは対応している。従って、各電気部
品制御基板に制御コマンドを送出する際に、INTデー
タにもとづいて、容易にINT信号の出力を行うことが
できる。
【0212】図32は、コマンドセット処理(ステップ
S164,S168,S195)の処理例を示すフロー
チャートである。コマンドセット処理は、コマンド出力
処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマン
ドセット処理において、CPU56は、まず、コマンド
送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポ
インタの内容)をスタック等に退避する(ステップS3
31)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テ
ーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップ
S332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対
する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指
すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、
コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデー
タ1のアドレスに一致する。
【0213】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0214】図33は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、コマンド送信中フラグをオンし
たあと(ステップS350)、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
なお、コマンド送信中フラグは、コマンド送信処理中で
あるか否かを示すフラグであって、RAM55の所定の
領域に記憶されている。次いで、CPU56は、送信回
数=4を、処理数として決められているワークエリアに
設定する(ステップS352)。そして、払出制御信号
を出力するためのポート1のアドレスをIOアドレスに
セットする(ステップS353)。この実施の形態で
は、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出力するた
めの出力ポートのアドレスである。また、ポート2〜4
のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信号、音声制
御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。
【0215】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0216】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0217】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認
し(ステップS359)、値が0になっていなければ、
ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフ
ト処理が行われる。
【0218】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コ
マンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0219】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0220】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0221】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハ
イレベルになる。
【0222】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図30に示されたBの期間を設定す
るための処理である。ウェイトカウンタの値が0になる
と、クリアデータ(00)を設定して(ステップS36
5)、そのデータをポート0に出力する(ステップS3
66)。よって、INT信号はローレベルになる。ま
た、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS3
62)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステッ
プS368,S369)。この処理は、図30に示され
たCの期間を設定するための処理である。ただし、実際
のCの期間は、ステップS367〜S369で作成され
る時間に、その後の処理時間(この時点でMODEデー
タが出力されている場合にはEXTデータを出力するま
でに要する制御にかかる時間)が加算された期間とな
る。このように、Cの期間が設定されることによって、
連続してコマンドが送出される場合であっても、一のコ
マンドの出力完了後、次にコマンドの送出が開始される
までに所定期間がおかれることになり、コマンドを受信
する電気部品制御手段の側で、容易に連続するコマンド
の区切りを識別することができ、各コマンドは確実に受
信される。
【0223】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、Cの期間が、制御コマンド受信
対象となる全ての電気部品制御手段が確実にコマンド受
信処理を行うのに十分な期間になるような値である。ま
た、ウェイトカウンタに設定される値は、Cの期間が、
ステップS357〜S359の処理に要する時間(Aの
期間に相当)よりも長くなるような値である。なお、A
の期間をより長くしたい場合には、Aの期間を作成する
ためのウェイト処理(例えば、ウェイトカウンタに所定
値を設定し、ウェイトカウンタの値が0になるまで減算
を行う処理)を行う。
【0224】そして、ウェイトカウンタの値が0になる
と(ステップS369のY)、CPU56は、コマンド
送信中フラグをオフする(ステップS370)。
【0225】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図32に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS338)。0でなけれ
ば、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステッ
プS339)。なお、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であるときに拡張データを使用するように構成さ
れている場合には、コマンド拡張データアドレステーブ
ルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタ
にコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算し
てアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエ
リアのデータを引数2にロードする。
【0226】送信バッファには賞球個数を特定可能なデ
ータが設定されているので、引数2にそのデータが設定
される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」で
あるときに拡張データを使用するように構成されている
場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、
電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設
定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマ
ンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引
数2にロードされる。
【0227】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS340)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。
【0228】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始するのであるが、各電気部品制御手段でのコマ
ンド受信処理が完了したあとに終了するように設定され
るウェイト期間(ステップS367〜ステップS369
の処理によって特定される期間:Cの期間の一部)が経
過するまでは新たな信号を出力しないようにしているの
で、いずれの電気部品制御手段についても、取り込み処
理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号
線に出力されることはない。すなわち、各電気部品制御
手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。な
お、各電気部品制御手段は、INT信号の立ち下がりで
制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、
INT信号の極性を図30に示された場合と逆にしても
よい。
【0229】また、この実施の形態では、賞球処理にお
いて、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能な
データが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッ
ファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンド
を送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッ
ファの領域のデータが送信バッファに転送される。従っ
て、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それ
らの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータが
リングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづ
くコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0230】さらに、この実施の形態では、1回の賞球
処理内で払出禁止状態指定コマンドまたは払出可能状態
指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出
することができる。すなわち、2ms毎に起動される1
回の制御期間内において、複数のコマンドを送出するこ
とができる。また、この実施の形態では、各制御手段へ
の制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞ
れ複数のリングバッファが用意されているので、例え
ば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能
なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音制御コマンドを送出するように構成することも
可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち
2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制
御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行
上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発
生するので、このように構成されているのは便利であ
る。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは
無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出
されることはない。
【0231】図34は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS381)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS382)。0であれば
処理を終了する。
【0232】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS383)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS384)。一致したら(ステップS38
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS386)。
【0233】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS387)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS388)、賞球情報カ
ウンタの値を+1するとともに(ステップS389)、
賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS39
0)。なお、賞球情報カウンタの値は、図19に示され
た遊技制御処理における情報出力処理(ステップS3
0)で参照され、その値が1以上であれば、賞球信号
(出力ポート5のビット7:図14参照)として1パル
スが出力される。よって、この実施の形態では、10個
の遊技球が賞球として払い出される度に、1つの賞球信
号が遊技機外部に出力される。
【0234】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS391)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS392)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すコマンドデー
タを設定した後(ステップS393)、ランプ制御コマ
ンドの送出処理を実行する(ステップS394)。
【0235】図35〜図37は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。なお、マスク不能割込処理とは、割込禁止にするこ
とができない割込処理である。マスク不能割込が発生す
ると、CPU56に内蔵されている割込制御機構は、マ
スク不能割込発生時に実行されていたプログラムのアド
レス(具体的には実行完了後の次のアドレス)を、スタ
ックポインタが指すスタック領域に退避させるととも
に、スタックポインタの値を増やす。すなわち、スタッ
クポインタの値がスタック領域の次のアドレスを指すよ
うに更新する。
【0236】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)を所定のバックアップRAM領域(具体的にはスタ
ック領域)に退避する(ステップS451)。また、割
込フラグをパリティフラグにコピーし(ステップS45
2)、その内容をスタック領域に退避する(ステップS
453)。また、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレ
ジスタおよびIXレジスタをスタック領域に退避する
(ステップS454〜S457)。なお、電源復旧時に
は、退避された内容にもとづいてレジスタ内容が復帰さ
れ、パリティフラグの内容に応じて、割込許可状態/禁
止状態の内部設定がなされる。
【0237】次いで、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS45
9)、処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセ
ットする(ステップS460)。また、出力ポート0の
アドレスをIOポインタに設定する(ステップS46
1)。IOポインタとして、さらに別のレジスタが用い
られる。
【0238】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS46
2)、IOポインタの値を1増やし(ステップS46
3)、処理数の値を1減算する(ステップS464)。
ステップS462〜S464の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される(ステップS465)。その結
果、全ての出力ポート0〜6(図14および図15参
照)にクリアデータが設定される。図14および図15
に示すように、この例では、「1」がオン状態であり、
クリアデータである「00」が各出力ポートにセットさ
れるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0239】上記のように、各出力ポートがオフ状態に
なるので、保存される遊技状態と整合しない状況が発生
することは確実に防止される。つまり、パチンコ遊技機
のように可変入賞球装置を有している遊技機において、
実装の関係上、可変入賞球装置における可変入賞口の位
置と入賞を検出する入賞口スイッチの設置位置とを、あ
る程度離さざるを得ない。出力ポート、特に可変入賞球
装置を開放状態にするための信号が出力される出力ポー
トを直ちにオフ状態にしないと、電力供給停止時に、可
変入賞口に入賞したにもかかわらず、電力供給停止時処
理の実行が開始されて入賞口スイッチの検出がなされな
い状況が起こりうる。その場合、可変入賞口に入賞があ
ったことは保存されない。すなわち、実際に生じている
遊技状態(入賞があったこと)と保存される遊技状態と
が整合しない。しかし、この実施の形態では、出力ポー
トがクリアされて可変入賞球装置が閉じられるので、保
存される遊技状態と整合しない状況が発生することは確
実に防止される。
【0240】また、電気部品の駆動が不能になる状態に
なる前に実行される電力供給停止時処理の際に、出力ポ
ートをクリアすることができるので、電気部品の駆動が
不能になる状態となる前に遊技制御手段によって制御さ
れる各電気部品を、適切な動作停止状態にすることがで
きる。例えば、開放中の大入賞口を閉成させ、また開放
中の可変入賞球装置15を閉成させるなど、電気部品に
ついての作動を停止させたあとに電気部品の駆動が不能
になる状態とすることができる。従って、適切な停止状
態で電力供給の復旧を待つことが可能になる。
【0241】さらに、電力供給停止時処理の際に、各電
気部品を動作停止状態にするので、各電気部品を駆動す
るために電力が費やされることがなくなり、また、出力
ポートからの信号出力に用いられる電流が遮断されるの
で、微量ではあるが電力消費を抑えることができる。
【0242】さらに、この実施の形態では、所定期間
(以下、払出確認期間という)、賞球カウントスイッチ
301Aの検出信号をチェックする。そして、賞球カウ
ントスイッチ301Aがオンしたら賞球カウント値を1
増やす。
【0243】なお、この実施の形態では、払出確認期間
を計測するために、払出確認期間計測用カウンタが用い
られる。払出確認期間計測用カウンタの値は、初期値m
から、以下に説明するスイッチ検出処理のループ(S4
67から始まってS467に戻るループ)が1回実行さ
れる毎に−1され、その値が0になると、払出確認期間
が終了したとする。検出処理のループでは、例外はある
がほぼ一定の処理が行われるので、ループの1周に要す
る時間のm倍の時間が、ほぼ払出確認期間に相当する。
【0244】払出確認期間を計測するために、CPU5
6の内蔵タイマを用いてもよい。すなわち、スイッチ検
出処理開始時に、内蔵タイマに所定値(払出確認期間に
相当)を設定しておく。そして、スイッチ検出処理のル
ープが1回実行される毎に、内蔵タイマのカウント値を
チェックする。そして、カウント値が0になったら、払
出確認期間が終了したとする。内蔵タイマの値が0にな
ったことを検出するために内蔵タイマによる割込を用い
ることもできるが、この段階では制御内容(RAMに格
納されている各値など)を変化させないように、割込を
用いず、内蔵タイマのカウント値を読み出してチェック
するようなプログラム構成の方が好ましい。
【0245】また、払出確認期間は、遊技球が、球払出
装置97から落下した時点(例えば図5に示すスプロケ
ット292の下方の球通路293a,293bに送り出
された時点)から、賞球カウントスイッチ301Aに到
達するまでの時間以上に設定される。球払出装置97か
ら賞球カウントスイッチ301Aまでの距離をLとする
と、その間の落下時間tは、t=√(2L/g)(g:
重力加速度)になるので、払出確認期間は、それ以上に
設定される。払出確認期間の具体的な値は、距離Lの値
や、落下時間tからどの程度余裕を持たせるかによって
異なるが、例えば100[ms]〜150[ms]程度
とされる。
【0246】遊技制御手段において貸し球の払出検出を
行う場合にも、同様にして、払出確認期間が設定され
る。すなわち、遊技球が、球払出装置97から落下した
時点(例えば図5に示すスプロケット292の下方の球
通路293a,293bに送り出された時点)から、球
貸しカウントスイッチ301Bに到達するまでの時間以
上に設定される。従って、球払出装置97から球貸しカ
ウントスイッチ301Bまでの距離をLとすると、その
間の落下時間tは、やはりt=√(2L/g)(g:重
力加速度)になるので、払出確認期間はそれ以上に設定
される。この場合にも、払出確認期間の具体的な値は距
離Lの値や、落下時間tからどの程度余裕を持たせるか
によって異なるが、例えば100[ms]〜150[m
s]程度とされる。なお、球払出装置97から賞球カウ
ントスイッチ301Aまでの距離と貸し球カウントスイ
ッチ301Bまでの距離とが異なる場合には、球払出装
置97からの距離が離れているスイッチの距離にもとづ
いて払出確認期間を定めるようにすればよい。
【0247】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る払出確認期間では、賞球カウントスイッチ301A
(または賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301B)が遊技球を検出できる状態で
なければならない。そこで、この実施の形態では、図9
に示されたように、電源基板910におけるコンバータ
IC920の入力側に比較的大容量の補助駆動電源とし
てのコンデンサ923が接続されている。よって、遊技
機に対する電力供給停止時にも、ある程度の期間は+1
2V電源電圧がスイッチ駆動可能な範囲に維持され、賞
球カウントスイッチ301A(または賞球カウントスイ
ッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301B)
が動作可能になる。その期間が、上記の払出確認期間以
上になるように、コンデンサ923の容量が決定され
る。
【0248】なお、入力ポートおよびCPU56も、コ
ンバータIC920で作成される+5V電源で駆動され
るので、電力供給停止時にも、比較的長い期間動作可能
になっている。
【0249】上記のように、この例では、払出確認期間
計測用カウンタに初期値mが設定される(ステップS4
66)。また、ステップS467において、2ms計測
用カウンタに2msの時間に相当する初期値nが設定さ
れる。そして、2ms計測用カウンタの値が0になるま
で(ステップS468)、2ms計測用カウンタの値が
−1される(ステップS469)。
【0250】2ms計測用カウンタの値が0になると、
賞球カウントスイッチ301Aの検出信号の入力チェッ
クを行う。すなわち、ステップS21のスイッチ処理に
類似した処理を行う。具体的には、入力ポート1に入力
されているデータを入力する(ステップS470)。次
いで、処理数として「1」を設定し(ステップS47
1)、賞球カウントスイッチ301Aのためのスイッチ
タイマのアドレスをポインタにセットする(ステップS
472)。そして、スイッチチェック処理サブルーチン
をコールする(ステップS473)。
【0251】スイッチタイマの値が2である場合には
(ステップS479)、賞球カウント値(バックアップ
RAM領域にある)を1増やす(ステップS480)。
次いで、払出確認期間計測用カウンタの値を−1し(ス
テップS481)、その値が0になっていなければステ
ップS467に戻る(ステップS482)。
【0252】以上の処理によって、払出確認期間内に賞
球カウントスイッチ301Aがオンしたら、賞球カウン
ト値が+1される。バックアップRAMの内容を保存す
るための処理は、このようなスイッチ検出処理の後で行
われるので、払出が完了した賞球について、必ず賞球カ
ウント値が+1される。遊技機への電力供給が停止し、
その後、復旧すると、遊技状態復旧処理におけるステッ
プS84において(図18参照)、CPU56は、賞球
カウント値を総賞球数格納バッファの格納値から減算す
るとともに、賞球カウント値を賞球情報カウンタのカウ
ント値に加算する処理を行う。従って、遊技球の払出に
関して、保存される制御状態に矛盾が生じてしまうこと
が防止される。すなわち、実際には払い出された遊技球
が未検出とされてしまうようなことはない。
【0253】なお、この実施の形態では、電力供給停止
時処理では賞球カウント値の加算処理が行われるが、賞
球カウントスイッチ301Aがオンしたら、総賞球数格
納バッファの格納値を−1するとともに、賞球情報カウ
ンタのカウント値を+1するようにしてもよい。そのよ
うに構成した場合には、遊技状態復旧処理におけるステ
ップS84の処理は不要である。
【0254】上記の入力処理では、検出期間用カウンタ
を用いたタイマ処理が施されている。すなわち、2ms
毎に賞球カウントスイッチ301Aの検出信号のチェッ
クが行われ、2回連続してオン検出した場合に、賞球カ
ウントスイッチ301Aが確実にオンしたと見なされ
る。すなわち、所定の遊技媒体検出判定期間(電力供給
停止時処理において、遊技媒体(ここでは払い出された
賞球)の検出の有無を判定するための期間。この実施の
形態では、2ms以上の期間)の前後に2回連続してオ
ン検出した場合に、1個の賞球の払出が完了したと見な
される。このように、この実施の形態では、遊技媒体検
出判定期間を、通常遊技媒体検出判定期間(電力供給停
止時処理での処理でない、通常の遊技状態において遊技
媒体の有無を判定するための期間。この実施の形態で
は、後述するスイッチオン判定値(図33参照)によっ
て決定される2ms以上の期間であって、図31のステ
ップS188の判断で用いられている。)と同じ期間と
している。従って、通常の制御と同一の条件の下で、賞
球カウントスイッチ301Aがオンしたか否かを判定す
ることができる。
【0255】また、通常の制御と同一の条件の下および
同一の処理によって賞球カウントスイッチ301Aがオ
ンしたか否かを判定するので、電力供給停止時処理での
スイッチ検出の入力処理ルーチンと、通常の制御におけ
るスイッチ検出の入力処理ルーチン(図22に示された
スイッチチェック処理サブルーチン)を、共通に使用す
ることができる。すなわち、通常の制御におけるスイッ
チ検出の入力処理ルーチンを、電力供給停止時処理での
スイッチ検出の際に利用することができる。従って、電
力供給停止時処理のプログラム量が削減される。
【0256】なお、この実施の形態では、賞球カウント
スイッチ301Aのみのスイッチ検出処理が行われた
が、始動入賞口のスイッチや大入賞口に関連するV入賞
スイッチ22やカウントスイッチについても同様のスイ
ッチ検出処理を行ってもよい。また、他の入賞について
も同様のスイッチ検出処理を行ってもよい。そのような
オンチェックも行う場合には、入賞口に遊技球が入賞し
た直後に停電が発生したような場合でも、その入賞が確
実に検出され、保存される遊技状態に反映される。
【0257】払出確認期間が経過すると(ステップS4
86)、すなわち、払出確認期間計測用カウンタの値が
0になると、バックアップあり指定値(この例では「5
5H」)をバックアップフラグにストアする(ステップ
S487)。バックアップフラグはバックアップRAM
領域に形成されている。次いで、パリティデータを作成
する(ステップS488〜S497)。すなわち、ま
ず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリア
にセットし(ステップS488)、チェックサム算出開
始アドレスをポインタにセットする(ステップS48
9)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステ
ップS490)。
【0258】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS491)。演算結果をチェックサ
ムデータエリアにストアするとともに(ステップS49
2)、ポインタの値を1増やし(ステップS493)、
チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS4
94)。ステップS491〜S494の処理が、チェッ
クサム算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステ
ップS495)。
【0259】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS496)。そし
て、反転後のデータをチェックサムデータエリアにスト
アする(ステップS497)。このデータが、電源投入
時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、ス
タックポインタの内容をバックアップRAM領域に退避
した後(ステップS498)、RAMアクセスレジスタ
にアクセス禁止値を設定する(ステップS499)。以
後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
【0260】そして、RAMアクセスレジスタにアクセ
ス禁止値を設定すると、CPU56は、待機状態(ルー
プ状態)に入る。従って、システムリセットされるま
で、何もしない状態になる。
【0261】以上のように、遊技制御手段は、電力供給
停止時処理において、レジスタ退避処理、払出遊技媒体
検出手段としての賞球カウントスイッチ301Aからの
検出信号の入力処理、スタックポインタ退避処理、実行
確認情報(この例ではバックアップフラグとチェックサ
ムデータ)を保存させる処理、RAMアクセスを禁止す
る処理の順に各処理を実行する。
【0262】すなわち、電力供給停止時処理では、ま
ず、スタックポインタを除くレジスタの退避処理が行わ
れ、次いで、賞球カウントスイッチ301Aの検出信号
の入力処理が行われ、さらに、バックアップフラグの設
定およびチェックサムデータの設定(実行確認情報の保
存)が行われた後、スタックポインタの退避処理が実行
され、最後にRAMアクセス禁止に設定される。レジス
タの退避処理が最初に実行されることから、レジスタの
内容はより確実に保存される。
【0263】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0264】また、上記の例では、出力ポートのクリア
処理を、スイッチ検出処理の実行前(ステップS466
の前)に行っている。電力供給停止時処理の実行中で
は、CPU56やスイッチ類はコンデンサ923,92
4の充電電力等で駆動されることになる。出力ポートの
クリア処理をスイッチ検出処理の実行前に行っているの
で、大入賞口や可変入賞装置等がソレノイド等の電気部
品で駆動されるように構成されていても、それらが駆動
されることはなく、コンデンサ(特にコンデンサ92
4)の充電電力等を電力供給停止時処理のために効果的
に使用することができる。
【0265】なお、上記の例において、電源が断するこ
とが検出された後にV入賞スイッチ22を検出する場合
には、ソレノイド21(大入賞口をV入賞スイッチに誘
導するための部材を動作させるもの)の出力ポートにつ
いては、スイッチ検出処理の実行後にクリアすることが
好ましい。そのようにすれば、継続権発生の条件である
V入賞をしていない状態で停電が発生した場合、停電発
生直前に大入賞口に入った遊技球をV入賞スイッチ22
の側に誘導することができる。従って、不当な継続権の
消滅を防止することができる。この場合、上記の払出確
認期間の相当する期間は、大入賞口に入賞した遊技球が
V入賞スイッチ22に到達するまでの時間以上の所定期
間である。なお、ラッチ式のソレノイドを用いた場合に
は、出力ポートのクリア処理は不要である。
【0266】また、出力ポートのクリアによって大入賞
口が閉じた場合でも、大入賞口内に遊技球があることも
考えられるので、電源断信号に応じて実行されるスイッ
チ検出処理において、カウントスイッチ23の検出も行
うことが望ましい。上記の例外的な処理については、第
1種パチンコ遊技機においてのみならず、第2種パチン
コ遊技機や第3種パチンコ遊技機についても同様であ
る。
【0267】図38は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLのうちの監視電圧(電源監視用IC902に入力
される電圧)の電圧値は徐々に低下する。そして、この
例では、+22Vにまで低下すると、電源基板910に
搭載されている電源監視用IC902から電源断信号が
出力される(ローレベルになる)。
【0268】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0269】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0270】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0271】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図38に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0272】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLから分
岐された電圧を監視したが、電源断信号を発生するタイ
ミングが、IC駆動電圧で動作する電気部品制御手段が
所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確保
されるようなタイミングであれば、監視対象電圧は、最
も高い電源VSLの電圧でなくてもよい。すなわち、少な
くともICやソレノイドの駆動電圧よりも高い電圧を監
視すれば、電気部品制御手段が所定の電力供給停止時処
理を行うための動作時間が確保されるようなタイミング
で電源断信号を発生することができる。この例では、ソ
レノイド等の駆動電圧として電源VSLから分岐された電
圧が用いられるが、監視対象電圧が供給されるラインと
は異なり、ソレノイド等に駆動電圧を供給するラインに
大容量のコンデンサ924が接続されているので、ソレ
ノイド等に対する駆動電圧の供給を継続することができ
る所定期間が確保されているタイミングで電源断信号を
発生することができる。
【0273】最も高い電源VSL以外の電圧を監視対象電
圧とする場合、上述したように、監視対象電圧は、電力
供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる電
圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の各種スイ
ッチに供給される電圧(スイッチ電圧:例えば賞球カウ
ントスイッチ301A、球貸しカウントスイッチ301
B)が+12Vであることから、+12V電源電圧が落
ち始める以前の段階で、電圧低下を検出できることが好
ましい。よって、少なくともスイッチ電圧よりも高い電
圧を監視することが好ましい。
【0274】図39は、払出検出手段からの検出信号の
入力処理(スイッチ検出処理)が実行される様子の一例
を示すタイミング図である。この実施の形態では、電源
断信号は、主基板31および払出制御基板37に入力さ
れ、主基板31のCPU56および払出制御用CPU3
71のNMI端子に入力される。主基板31のCPU5
6は、マスク不能割込処理によって、上述した電力供給
停止時処理を実行する。
【0275】図39に示すように、電源断信号がオン
(この例ではハイレベルからローレベルに変化)するあ
たりで賞球払出が実行された場合、払出検出手段からの
検出信号の入力処理(スイッチ検出処理)が実行される
払出確認期間内で賞球カウントスイッチ301Aがオン
する。従って、電源断信号がオンするあたりで実行され
た球払出についても、電力供給停止時処理が実行される
際に、賞球カウント値に反映することができる。
【0276】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31に入力
されているリセットIC651からの信号がローレベル
になり、CPU56がシステムリセット状態になる。な
お、CPU56は、システムリセット状態とされる前
に、電力供給停止時処理を完了している。
【0277】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、主基板31では、電力供給停止時
処理が実行され、CPU56がシステムリセット状態と
されている。
【0278】なお、払出制御基板37における払出制御
用CPU371も、同様に電力供給停止時処理を行った
後にシステムリセット状態になる。
【0279】次に、払出制御手段の動作について説明す
る。図40は、払出制御用CPU371周りの一構成例
を示すブロック図である。図40に示すように、電源基
板910の電源監視回路(電源監視手段)からの電源断
信号が、バッファ回路980を介して払出制御用CPU
371のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続さ
れている。従って、払出制御用CPU371は、マスク
不能割込処理によって電源断の発生を確認することがで
きる。
【0280】この実施の形態では、システムリセット回
路65BにおけるリセットIC651Bは、電源投入時
に、外付けのコンデンサに容量で決まる所定時間だけ出
力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイ
レベルにする。また、リセットIC651Bは、VSLの
電源電圧を監視して電圧値が所定値(例えば+9V)以
下になると出力をローレベルにする。従って、遊技機へ
の電力供給停止時には、リセットIC651Bからの信
号がローレベルになることによって払出制御用CPU3
71がシステムリセットされる。
【0281】リセットIC651Bが電力供給停止を検
知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、払出
制御用CPU371が暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、リセットIC651Bが、払出制御用CP
U371が必要とする電圧(この例では+5V)よりも
高い電圧を監視するように構成されているので、払出制
御用CPU371が必要とする電圧に対して監視範囲を
広げることができる。従って、より精密な監視を行うこ
とができる。
【0282】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、停電等の遊技機に対する電力供給停止が発生して
も内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65Bからリセット信号が発
せられるので、払出制御用CPU371は、通常の動作
状態に復帰する。そのとき、必要なデータがバックアッ
プされているので、停電等からの復旧時には停電発生時
の払出制御状態に復旧させることができる。
【0283】なお、図40に示された構成では、システ
ムリセット回路65Bは、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図92に示された主基板31
の場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発
生するような回路構成を用いてもよい。また、払出制御
基板37以外の電気部品制御基板において、リセット信
号を発生する回路は、図40に示されたように構成され
る。
【0284】また、電源基板910からの復帰信号と、
システムリセット回路65Bからのリセット信号とはA
ND回路385に入力され、AND回路385の出力が
払出制御用CPU371のリセット端子に入力される。
払出制御用CPU371が電力供給停止時処理を行って
ループ状態(待機状態)にあるときに復帰信号が出力さ
れると、払出制御用CPU371にはシステムリセット
がかかる。その結果、払出制御用CPU371はループ
状態から抜け出すことができる。
【0285】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号の入
力に応じて割込が発生することになる。なお、INT信
号とは、遊技制御手段から払出制御手段に対する払出制
御コマンドが送出されたことを意味する信号である。払
出制御用CPU371は、INT信号の入力に応じて発
生する割込によって、払出制御コマンド受信処理を開始
する。
【0286】図41は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図41に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、払出モータ2
89に出力される駆動信号等の出力ポートである。ま
た、出力ポートD(アドレス01H)は、7セグメント
LEDであるエラー表示LED374に出力される表示
制御信号の出力ポートである。そして、出力ポートE
(アドレス02H)は、振分ソレノイド310に出力さ
れる駆動信号、およびカードユニット50に対するEX
S信号とPRDY信号とを出力するための出力ポートで
ある。
【0287】図42は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図42に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜1には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号が入力される。ビッ
ト2〜5には、カードユニット50からのBRDY信
号、BRQ信号、VL信号およびクリアスイッチ921
の検出信号が入力される。このように、クリアスイッチ
921の検出信号すなわち操作手段の操作入力は、遊技
球を検出するためのスイッチの検出信号が入力される入
力ポート(8ビット構成の入力部)と同一の入力ポート
におけるビット(入力ポート回路)に入力されている。
【0288】図43は、払出制御手段(払出制御用CP
U371およびROM,RAM等の周辺回路)のメイン
処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払
出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタック領域の先頭アドレスを設定する
(ステップS703)。また、払出制御用CPU371
は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS
704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS7
05)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS706)。
【0289】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0290】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するもの
である。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベ
クタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。
タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0291】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0292】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭アドレスに相当するものである。
具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとで
コマンド受信割込処理の先頭アドレスが特定される。
【0293】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0294】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。さらに、
CLK/TRG2端子に入力される信号の立ち上がりま
たは立ち下がりで特定レジスタとしてのタイマカウンタ
レジスタCLK/TRG2のカウント値が−1されるの
であるが、所定の特定レジスタの設定によって、立ち上
がり/立ち下がりの選択を行うことができる。この実施
の形態では、CLK/TRG2端子に入力される信号の
立ち上がりで、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2のカウント値が−1されるような設定が行われる。
【0295】また、CTCのチャネル3(CH3)のカ
ウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック
(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値
が「0」になったら発生する割込であり、後述する2m
sタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU3
71の動作クロックを分周したクロックがCTCに与え
られ、クロックの入力によってレジスタの値が減算さ
れ、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。
例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/
256周期で減算される。分周したクロックにもとづい
て減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくなら
ない。ステップS705において、CH3のレジスタに
は、初期値として2msに相当する値が設定される。
【0296】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0297】次いで、払出制御用CPU371は、入力
ポートB(図42参照)を介して入力されるクリアスイ
ッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステ
ップS707)。その確認においてオンを検出した場合
には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を
実行する(ステップS711〜ステップS714)。ク
リアスイッチ921がオンである場合(押下されている
場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力さ
れている。なお、入力ポート372では、クリアスイッ
チ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、
遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしなが
ら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイ
ッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処
理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア
等を行うことができる。
【0298】なお、払出制御用CPU371も、主基板
31のCPU56と同様に、スイッチの検出信号のオン
判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2
ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理におけ
る検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとス
イッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921の
オン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判
定される。すなわち、操作手段としてのクリアスイッチ
921が所定の操作状態であるか否かを払出制御用CP
U371が判定するための初期化要求検出判定期間は、
遊技媒体検出手段としての賞球カウントスイッチ等が遊
技媒体を検出したことを判定するための遊技媒体検出判
定期間とは異なる期間とされている。
【0299】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、払出制御用CPU371は、払出制御用のバ
ックアップRAM領域にバックアップデータが存在して
いるか否かの確認を行う(ステップS708)。例え
ば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機へ
の電力供給停止時にセットされるバックアップフラグが
セット状態になっているか否かによって、バックアップ
データが存在しているか否か確認する。バックアップフ
ラグがセット状態になっている場合には、バックアップ
データありと判断する。
【0300】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止
時の状態に戻すことができないので、不足の停電等から
の復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を
実行する。
【0301】チェック結果が正常であれば(ステップS
709)、払出制御用CPU371は、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う
(ステップS710)。そして、バックアップRAM領
域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指す
アドレスに復帰する。
【0302】払出制御用CPU371は、バックアップ
フラグとチェックサム等のチェックデータとを用いてバ
ックアップRAM領域のデータが保存されているか否か
を確認する。すなわち、電力供給が復帰した場合には、
電力供給が停止する前の制御状態に復旧させるか否かを
決定するための複数の復旧条件(この例ではバックアッ
プフラグが正常に保存されていたこととチェックサムが
正常であったこと)がすべて成立した場合に、変動デー
タ記憶手段に保存されていた記憶内容にもとづいて制御
状態を復旧させる復旧処理を実行し、複数の復旧条件の
うち少なくとも1つの条件が不成立であった場合に変動
データ記憶手段の記憶内容を初期化する初期化処理を実
行可能である。複数の復旧条件を用いることによって、
遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻すことがで
きる。すなわち、バックアップRAM領域のデータにも
とづく状態復旧処理の確実性が向上する。なお、操作手
段から操作信号が出力された場合には、複数の復旧条件
に関わらず初期化処理を実行する(ステップS70
7)。なお、この実施の形態では、バックアップフラグ
とチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM
領域のデータが保存されているか否かを確認している
が、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バッ
クアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態
復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0303】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。また、この実
施の形態では、払出制御用CPU371は、初期状態と
して払出禁止状態に設定する(ステップS713)。な
お、払出禁止状態に設定するときには、払出制御用CP
U371は、例えば払出モータ289の駆動を停止する
制御を行うとともに払出禁止状態であることを示す内部
フラグ(払出停止中フラグ)をセットする。すなわち、
ステップS713では、払い出しが禁止された状態であ
ることを示すデータ(セットされた払出停止中フラグ)
を所定の記憶領域に記憶する処理が実行されている。そ
して、初期設定処理のステップS701において割込禁
止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許
可される(ステップS714)。なお、払出停止中フラ
グは、遊技制御手段から払出可能状態指定コマンドを受
信したことを条件としてリセットされる(図51におけ
るステップS753e参照)。
【0304】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図44に示すように、タイマ割込があったことを示すタ
イマ割込フラグがセットされる(ステップS792)。
そして、メイン処理において、タイマ割込フラグがセッ
トされたことが検出されたら(ステップS715)、タ
イマ割込フラグがリセットされるとともに(ステップS
751)、払出制御処理(ステップS751〜S76
0)が実行される。
【0305】なお、タイマ割込では、図44に示すよう
に、最初に割込許可状態に設定される(ステップS79
1)。よって、タイマ割込処理中では割込許可状態にな
り、INT信号の入力にもとづく払出制御コマンド受信
処理を優先して実行することができる。
【0306】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、入力ポート372bに入力される賞球
カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ3
01B等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイ
ッチ処理:ステップS752)。
【0307】次に、払出制御用CPU371は、主基板
31から払出禁止状態指定コマンドを受信していたら払
出禁止状態に設定し、払出可能状態指定コマンドを受信
していたら払出禁止状態の解除を行う(払出禁止状態設
定処理:ステップS753)。また、受信した払出制御
コマンドを解析し、解析結果に応じた処理を実行する
(コマンド解析実行処理:ステップS754)。さら
に、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステッ
プS755)。
【0308】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0309】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0310】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0311】次いで、エラー検出処理を行い、その結果
に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部
に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う
(出力処理:ステップS760)。
【0312】なお、図41に示す出力ポートCは、払出
制御処理における払出モータ制御処理(ステップS75
8)でアクセスされる。また、出力ポートDは、払出制
御処理におけるエラー処理(ステップS759)でアク
セスされる。そして、出力ポートEは、払出制御処理に
おける球貸し制御処理(ステップS756)および賞球
制御処理(ステップS757)でアクセスされる。
【0313】図45は、ステップS710の払出状態復
旧処理の一例を示すフローチャートである。払出状態復
旧処理において、払出制御用CPU371は、まず、払
い出しに関する状態として、払出禁止状態に設定する
(ステップS721)。なお、払出禁止状態に設定する
ときには、払出制御用CPU371は、例えば払出モー
タ289の駆動を停止する制御を行うとともに払出禁止
状態であることを示す内部フラグ(払出停止中フラグ)
をセットする。すなわち、ステップS721では、払い
出しが禁止された状態であることを示すデータ(セット
された払出停止中フラグ)を所定の記憶領域に記憶する
処理が実行されている。
【0314】次いで、割込許可状態にする(ステップS
722)。遊技制御手段は、電力供給停止時処理におい
て復旧コマンドを送信し、払出制御手段では割込処理に
よって払出制御コマンドを受信するので、割込許可状態
に設定される。そして、復旧コマンドが受信されるのを
待つ(ステップS723)。なお、復旧コマンドは割込
処理で受信されると、受信コマンドバッファに格納され
る。また、所定時間が経過しても復旧コマンドが受信さ
れない場合には、ステップS711(初期化処理)に移
行するようにしてもよい。復旧コマンドが受信される
と、払出制御用CPU371は、スタックポインタの復
帰処理を行う(ステップS731)。スタックポインタ
の値は、後述する電力供給停止時処理において、所定の
RAMエリア(電源バックアップされているバックアッ
プRAM領域)に退避している。よって、ステップS7
31では、そのRAMエリアの値をスタックポインタに
設定することによって復帰させる。復帰されたスタック
ポインタが指す領域(すなわちスタック領域における読
み出し先:具体的にはそこから複数の領域)には、電力
供給が停止したときのレジスタ値やプログラムカウンタ
(PC)の値が退避している。
【0315】なお、復旧コマンドとして払出可能状態指
定コマンドを受信した場合には、払出停止中フラグがリ
セットされる。
【0316】次いで、バックアップRAMに保存されて
いた賞球カウント値を総合個数記憶に反映する(ステッ
プS733)。賞球カウント値は、後述する電力供給停
止時処理において検出された賞球払出球の数に相当す
る。ステップS733では、払出制御用CPU371
は、賞球カウント値を総合個数記憶の記憶値から減算す
る処理を行う。そして、賞球カウント値をクリアする。
また、バックアップRAMに保存されていた貸球カウン
ト値を貸し球個数記憶に反映する(ステップS73
4)。貸球カウント値は、後述する電力供給停止時処理
において検出された球貸し払出球の数に相当する。ステ
ップS734では、払出制御用CPU371は、貸球カ
ウント値を貸し球個数記憶の記憶値から減算する処理を
行う。そして、貸球カウント値をクリアする。
【0317】その後、2ms毎にタイマ割込がかかるよ
うにタイマ割込処理の設定を行うタイマ割込設定処理を
実行する(ステップS735)。例えば、複数(例えば
4つ)あるタイマのそれぞれに対応して設けられている
制御レジスタのうちの一つ(例えばCH3)の制御レジ
スタに、タイマ割込設定値(この例ではA7(H):割
込イネーブルやリセットの設定等)を設定し、次いで、
2msに応じた時間定数データ(カウント値、この例で
は2E(H))を制御レジスタに設定する。また、払出
制御用CPU371は、バックアップフラグをクリアす
る(ステップS736)すなわち、前回の電力供給停止
時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグ
をリセットする。
【0318】さらに、スタック領域から各種レジスタの
退避値を読み出して、各種レジスタ(IXレジスタ、H
Lレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタ)に設定する
(ステップS737)。すなわち、レジスタ復帰処理を
行う。なお、各レジスタを復帰させる毎に、スタックポ
インタの値が減らされる。すなわち、スタックポインタ
の値が、スタック領域の1つ前のアドレスを指すように
更新される。また、スタック領域からパリティフラグを
復帰させ、その内容に従って割込フラグを復帰させる
(ステップS738)。割込フラグは、払出制御用CP
U371の内部フラグであり、割込許可状態にあるのか
禁止状態にあるのかが示されている。
【0319】また、パリティフラグがオン状態になって
いなければ割込許可状態にする(ステップS739,S
740)。最後に、AFレジスタ(アキュミュレータと
フラグのレジスタ)をスタック領域から復帰させる(ス
テップS741)。
【0320】そして、RET命令が実行されるのである
が、ここでのリターン先は、払出状態復旧処理をコール
した部分ではない。なぜなら、ステップS731におい
てスタックポインタの復帰処理がなされ、復帰されたス
タックポインタが指すスタック領域に格納されているリ
ターンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給
停止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ス
テップS740の次のRET命令によって、電力供給停
止時にNMIが発生したアドレスにリターンする。すな
わち、スタック領域に退避されていたアドレスにもとづ
いて払出制御が再開される。
【0321】図46は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
バックアップRAM領域には、上記の遊技球の個数に関
する情報を記憶する領域に限られず、例えば、後述する
払出停止中フラグ、賞球経路エラーフラグなどのエラー
状態を示すフラグ、バックアップフラグなどの各種のフ
ラグを記憶する領域や、受信コマンドバッファなどの各
種のバッファなどを記憶する領域なども形成されてい
る。また、払出制御処理において用いられるデータが格
納されるRAM領域は全て電源バックアップされるよう
にしてもよい。
【0322】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数を示す払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信
する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけ貸し球個
数記憶に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU3
71は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ3
01Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値
を1減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントス
イッチ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球
個数記憶の値を1減らす。
【0323】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電力供給停止が生じても、所定期間内に電力供給が復
旧すれば、バックアップRAM領域の記憶内容にもとづ
いて賞球処理および球貸し処理を再開することができ
る。すなわち、遊技機への電力供給が停止しても、電力
供給が再開すれば、電力供給停止時の未払出の賞球個数
と貸し球個数とにもとづいて払い出しが行われ、遊技者
に与えられる不利益を低減することができる。
【0324】図47は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、受信
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0325】図48は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号が立ち上がると、払出制御用
CPU371に割込がかかり、図48に示す払出制御コ
マンドの受信処理が開始される。なお、払出制御用CP
U371は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許
可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることは
ないような構造のCPUである。
【0326】なお、ここでは払出制御手段のコマンド受
信処理について説明するが、表示制御手段、ランプ制御
手段および音制御手段でも、同様のコマンド受信処理が
実行されている。また、この実施の形態では、CLK/
TRG2端子の入力が立ち上がるとタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が−1されるような初期設定
を行ったが、すなわち、INT信号の立ち上がりで割込
が発生するような初期設定を行ったが、CLK/TRG
2端子の入力が立ち下がるとタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2の値が−1されるような初期設定を行っ
てもよい。換言すれば、INT信号の立ち下がりで割込
が発生するような初期設定を行ってもよい。
【0327】すなわち、取込信号としてのパルス状(矩
形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッ
ジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち
上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよ
い。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成される。このようにすること
で、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマン
ド受信を行うことが可能になる。また、Aの期間(図3
0参照)が経過するまでINT信号の出力が待機される
ので、INT信号の出力時に、制御信号CD0〜CD7
のライン上のコマンドデータの出力状態は安定してい
る。よって、払出制御手段において、払出制御コマンド
は良好に受信される。
【0328】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。次いで、払出制御コ
マンドデータの入力に割り当てられている入力ポート3
72a(図8参照)からデータを読み込む(ステップS
851)。次いで、読み込んだデータが規則内のデータ
であるか否か確認する(ステップS851a)。規則内
のデータであるか否かは、受信したデータの構成や内容
が予め定められている規則に適合しているか否かを確認
することで行われる。例えば、受信したデータが、正規
のコマンドとはバイト数が異なるデータであった場合
や、データの内容が正規のコマンドではあり得ない内容
となっている場合などには、規則外のデータであると判
定される。読み込んだデータが規則内のデータであれ
ば、2バイト構成の払出制御コマンドのうちの1バイト
目であるか否か確認する(ステップS852)。1バイ
ト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが
「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが
「1」であるのは、2バイト構成である払出制御コマン
ドのうちのMODEバイト(1バイト目)のはずである
(図29参照)。そこで、払出制御用CPU371は、
先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信
したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域にお
けるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッ
ファに格納する(ステップS853)。
【0329】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0330】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図29参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。なお、ステップS854で「N」と判断された場合
には、ステップS856の処理が行われないので、次に
受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納され
るはずであったバッファ領域に格納される。
【0331】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
最後に割込許可に設定する(ステップS860)。
【0332】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。コマンド受信処理中に他の割込処理が実行
可能であるように構成したのでは、コマンド受信処理に
要する最長の時間を見積もることは困難である。コマン
ド受信処理に要する最長時間が決まるので、遊技制御手
段のコマンド送出処理におけるCの期間(図30参照)
をどの程度にすればよいのかを正確に判断することがで
きる。さらに具体的には、コマンド受信処理に要する最
長時間が決まるので、ステップS367でセットするウ
ェイトカウンタの値をどの程度にすればよいのかを正確
に判断することができる。
【0333】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0334】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS752)の具体例を説明する。この実施の
形態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間
継続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイ
ッチオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測
するために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタ
イマは、バックアップRAM領域に形成された1バイト
のカウンタであり、検出信号がオン状態を示している場
合に2ms毎に+1される。図49に示すように、スイ
ッチタイマは検出信号(賞球カウントスイッチ301A
および球貸しカウントスイッチ301B)の数2だけ設
けられている。また、RAMにおいて、各スイッチタイ
マのアドレスは、入力ポートBのビット配列順(図42
に示された上から下への順)と同じ順序で並んでいる。
【0335】図50は、ステップS752のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、入力ポートBに入
力されているデータを入力する(ステップS651)。
次いで、処理数として「2」を設定し(ステップS65
2)、賞球カウントスイッチ301Aのためのスイッチ
タイマのアドレスをポインタにセットする(ステップS
653)。そして、スイッチチェック処理サブルーチン
をコールする(ステップS654)。なお、スイッチチ
ェック処理サブルーチンは、遊技制御手段におけるスイ
ッチチェック処理サブルーチンと同様に構成することが
できる(図22参照)。
【0336】そして、賞球カウントスイッチ301Aに
対応したスイッチタイマの値をチェックし(ステップS
655)、その値が2になっていれば、1個の賞球の払
出が行われたと判断する。1個の賞球の払出が行われた
と判断した場合には、払出制御用CPU371は、賞球
未払出カウンタ(総合個数記憶に格納されている賞球個
数:未払出数データ)を−1する(ステップS65
6)。
【0337】次いで、球貸しカウントスイッチ301B
に対応したスイッチタイマの値をチェックし(ステップ
S657)、その値が2になっていれば、1個の貸し球
の払出が行われたと判断する。1個の貸し球の払出が行
われたと判断した場合には、払出制御用CPU371
は、貸し球未払出個数カウンタ(貸し球個数記憶に格納
されている貸し球数:未払出数データ)を−1する(ス
テップS658)。
【0338】図51は、ステップS753の払出禁止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出禁
止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファ中に受信コマンドがあるか否かの確認を行
う(ステップS753a)。受信バッファ中に受信コマ
ンドがあれば、受信した払出制御コマンドが払出禁止状
態指定コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS
753b)。払出禁止状態指定コマンドであれば、払出
制御用CPU371は、払出禁止状態に設定する(ステ
ップS753c)。
【0339】ステップS753bで受信コマンドが払出
禁止状態指定コマンドでないことを確認すると、受信し
た払出制御コマンドが払出可能状態指定コマンドである
か否かの確認を行う(ステップS753d)。払出可能
状態指定コマンドであれば、払出禁止状態を解除する
(ステップS753e)。
【0340】なお、払出禁止状態に設定するときには、
払出制御用CPU371は、例えば払出モータ289の
駆動を停止する制御を行うとともに払出禁止状態である
ことを示す内部フラグ(払出停止中フラグ)をセットす
る。また、払出禁止状態を解除するときには、払出モー
タ289の駆動を再開するとともに、払出停止中フラグ
をリセットする。すなわち、ステップS753cでは、
払い出しが禁止された状態であることを示すデータ(セ
ットされた払出停止中フラグ)を所定の記憶領域に記憶
する処理が実行されており、ステップS753eでは、
払い出しが許可された状態であることを示すデータ(リ
セットされた払出停止中フラグ)を所定の記憶領域に記
憶する処理が実行されている。
【0341】払出停止中フラグは、例えばバックアップ
RAM領域に格納されている。払出停止中フラグは、例
えばD0〜D7の各ビットから成る1バイト構成とされ
る。この場合、例えば、D0が「1」であれば払出禁止
状態が設定されている状態を示し、D1が「1」であれ
ば払出禁止状態が解除されている状態を示すようにすれ
ばよい。
【0342】払出禁止状態に設定された場合に、直ちに
払出モータ289を停止してもよいが、そのように制御
するのではなく、切りのよいところで払出モータ289
を停止するようにしてもよい。例えば、遊技球の払出を
25個単位で実行し、一単位の払出が完了した時点で払
出モータ289を停止するとともに、内部状態を払出禁
止状態に設定するようにしてもよい。上述したように、
球切れスイッチ187は、払出球通路に27〜28個程
度の遊技球が存在することを検出できるような位置に設
置されているので、主基板31の遊技制御手段が球切れ
を検出しても、その時点から少なくとも25個の払出は
可能である。従って、一単位の払出が完了した時点で払
出禁止状態にしても問題は生じない。また、一単位の区
切りで払出禁止状態とすれば、払出再開時の制御が容易
になる。
【0343】図52は、ステップS754のコマンド解
析実行処理の一例を示すフローチャートである。コマン
ド解析実行処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファに受信コマンドがあるか否かの確認を行う
(ステップS754a)。受信コマンドがあれば、受信
した払出制御コマンドが賞球個数を指定するための払出
制御コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS7
54b)。なお、払出制御用CPU371は、コマンド
指示手段としての読出ポインタが指す受信バッファ中の
アドレスに格納されている受信コマンドについてステッ
プS754bの判断を行う。また、その判断後、読出ポ
インタの値は+1される。読出ポインタが指すアドレス
が受信コマンドバッファ12(図47参照)のアドレス
を越えた場合には、読出ポインタの値は、受信コマンド
バッファ1を指すように更新される。
【0344】受信した払出制御コマンドが賞球個数を指
定するための払出制御コマンドであれば、払出制御コマ
ンドで指示された個数を総合個数記憶に加算する(ステ
ップS754c)。すなわち、払出制御用CPU371
は、主基板31のCPU56から送られた払出制御コマ
ンドに含まれる賞球個数をバックアップRAM領域(総
合個数記憶)に記憶する。
【0345】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や受信バッファ
における受信コマンドシフト処理を行う。また、払出禁
止状態設定処理およびコマンド解析実行処理が、読出ポ
インタの値と受信バッファにおける最新コマンド格納位
置とが一致するまで繰り返すように構成されていてもよ
い。例えば、読出ポインタの値と受信バッファにおける
最新コマンド格納位置との差が「3」であれば未処理の
受信済みコマンドが3つあることになるが、一致するま
で繰り返し処理が実行されることによって、未処理の受
信済みコマンドがなくなる。すなわち、受信バッファに
格納されている受信済みコマンドが、一度の処理で、全
て読み出されて処理される。
【0346】図53は、ステップS755のプリペイド
カードユニット制御処理の一例を示すフローチャートで
ある。プリペイドカードユニット制御処理において、払
出制御用CPU371は、カードユニット制御用マイク
ロコンピュータより入力されるVL信号を検知したか否
かを確認する(ステップS755a)。VL信号を検知
していなければ、VL信号非検知カウンタを+1する
(ステップS755b)。また、払出制御用CPU37
1は、VL信号非検知カウンタの値がこの実施の形態で
は125であるか否か確認する(ステップS755
c)。VL信号非検知カウンタの値が125であれば、
払出制御用CPU371は、発射制御基板91への発射
制御信号出力を停止して、駆動モータ94を停止させる
(ステップS755d)。
【0347】以上の処理によって、125回(2ms×
125=250ms)継続してVL信号のオフが検出さ
れたら、球発射禁止状態に設定される。
【0348】ステップS755aにおいてVL信号を検
知していれば、払出制御用CPU371は、VL信号非
検知カウンタをクリアする(ステップS755e)。そ
して、払出制御用CPU371は、発射制御信号出力を
停止していれば(ステップS755f)、発射制御基板
91への発射制御信号出力を開始して駆動モータ94を
動作可能状態にする(ステップS755g)。
【0349】図54および図55は、ステップS756
の球貸し制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この実施の形態では、連続的な払出数の最大値を
貸し球の一単位(例えば25個)とするが、連続的な払
出数の最大値は他の数であってもよい。
【0350】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ス
テップS510)。停止中であれば、処理を終了する。
なお、球貸し停止中であるか否かは、図51に示された
払出禁止状態設定処理などにおいて設定される払出停止
中フラグがオンしているか否かによって確認される。
【0351】球貸し停止中でなければ、払出制御用CP
U371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い
(ステップS511)、貸し球払出中であれば図55に
示す球貸し中の処理に移行する。なお、貸し球払出中で
あるか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によ
って判断される。貸し球払出中でなければ、賞球の払出
中であるか否か確認する(ステップS512)。賞球の
払出中であるか否は、後述する賞球処理中フラグの状態
によって判断される。
【0352】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
ら球貸し要求があったか否かを確認する(ステップS5
13)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオンする
とともに(ステップS514)、25(球貸し一単位
数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域の
貸し球個数記憶に設定する(ステップS515)。そし
て、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンする
(ステップS516)。また、球払出装置97の下方の
球振分部材311を球貸し側に設定するために振分用ソ
レノイド310を駆動する(ステップS517)。さら
に、払出制御用CPU371は、25個の遊技球を払い
出すためのモータ回転時間を設定するか、または、モー
タ回転時間に応じた数の出力パルス数を決定する。そし
て、払出モータ289をオンして(ステップS51
8)、図55に示す球貸し中の処理に移行する。
【0353】なお、払出モータ289をオンするのは、
厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを
示すためにBRQ信号をオフ状態にしてからである。ま
た、球貸し処理中フラグはバックアップRAM領域に設
定される。
【0354】図55は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における球貸し中の処理を示すフローチャ
ートである。球貸し処理では、払出モータ289がオン
していなければオンする。なお、この実施の形態では、
ステップS751のスイッチ処理で、球貸しカウントス
イッチ301Bの検出信号による遊技球の払出がなされ
たか否かの確認を行うので、球貸し制御処理では貸し球
個数記憶の減算などは行われない。
【0355】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS519)。貸し球通過待ち時間中で
なければ、貸し球の払出を行い(ステップS520)、
払出モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出
動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS52
1)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完
了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回
転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、払
出モータ289の駆動を停止し(ステップS522)、
貸し球通過待ち時間の設定を行う(ステップS52
3)。
【0356】ステップS519で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち
時間が終了したか否かの確認を行う(ステップS52
4)。貸し球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モー
タ289によって払い出されてから球貸しカウントスイ
ッチ301Bを通過するまでの時間である。貸し球通過
待ち時間の終了を確認すると、一単位の貸し球は全て払
い出された状態であるので、カードユニット50に対し
て次の球貸し要求の受付が可能になったことを示すため
にEXS信号をオフにする(ステップS525)。ま
た、振分ソレノイドをオフするとともに(ステップS5
26)、球貸し処理中フラグをオフする(ステップS5
27)。なお、貸し球通過待ち時間が経過するまでに最
後の払出球が球貸しカウントスイッチ301Bを通過し
なかった場合には、球貸し経路エラーとされる。また、
この実施の形態では、賞球も球貸しも同じ払出装置で行
われる。
【0357】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、振分ソレノイドおよび払出
モータをオフせずに球貸し処理を続行するようにしても
よい。すなわち、所定単位(この例では100円単位)
毎に球貸し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続し
て実行するように構成することもできる。
【0358】貸し球個数記憶の内容は、遊技機への電力
供給が停止しても、所定期間電源基板910のバックア
ップ電源によって保存される。従って、所定期間中に電
力供給が復旧すると、払出制御用CPU371は、貸し
球個数記憶の内容にもとづいて球貸し処理を継続するこ
とができる。
【0359】図56および図57は、ステップS757
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0360】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、賞球停止中であるか否かを確認する
(ステップS530)。停止中であれば、処理を終了す
る。なお、賞球停止中であるか否かは、図51に示され
た払出禁止状態設定処理などにおいて設定される払出停
止中フラグがオンしているか否かによって確認される。
【0361】賞球停止中でなければ、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い(ス
テップS531)、貸し球払出中であれば処理を終了す
る。なお、貸し球払出中であるか否かは、球貸し処理中
フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなけ
れば、既に賞球払出処理が開始されているか否か、すな
わち賞球中であるか否か確認する(ステップS53
2)。賞球中であれば図57に示す賞球中の処理に移行
する。なお、賞球中であるか否かは、後述する賞球処理
中フラグの状態によって判断される。
【0362】賞球払出中でなければ、払出制御用CPU
371は、総合個数記憶に格納されている賞球数(未払
出の賞球数)が0でないか否か確認する(ステップS5
34)。総合個数記憶に格納されている賞球数が0でな
ければ、賞球制御用CPU371は、賞球処理中フラグ
をオンし(ステップS535)、総合個数記憶の値が2
5以上であるか否か確認する(ステップS536)。な
お、賞球処理中フラグは、バックアップRAM領域に設
定される。
【0363】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上であると、払出制御用CPU371は、25個
分の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させ
るように払出モータ289に対して駆動信号を出力する
ために、25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。具体的には、25個の遊技球を払い出すためのモ
ータ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数
の出力パルス数を決定する。
【0364】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上でなければ、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納されている数に応じた遊技球を払い出す
まで払出モータ289を回転させるように駆動信号を出
力するために、全個数払出動作の設定を行う(ステップ
S538)。具体的には、遊技球を払い出すためのモー
タ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数の
出力パルス数を決定する。次いで、払出モータ289を
オンする(ステップS539)。なお、振分ソレノイド
はオフ状態であるから、球払出装置97の下方の球振分
部材は賞球側に設定されている。そして、図57に示す
賞球制御処理における賞球払出中の処理に移行する。
【0365】図57は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球制御処理では、払出モータ289
がオンしていなければオンする。なお、この実施の形態
では、ステップS751のスイッチ処理で、賞球カウン
トスイッチ301Aの検出信号による遊技球の払出がな
されたか否かの確認を行うので、賞球制御処理では総合
個数記憶の減算などは行われない。
【0366】賞球中の処理において、払出制御用CPU
371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行
う(ステップS540)。賞球通過待ち時間中でなけれ
ば、賞球払出を行い(ステップS541)、払出モータ
289の駆動を終了すべきか(25個または25個未満
の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確認を行
う(ステップS542)。具体的には、所定個数の払出
に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数
の払出に対応した回転が完了した場合には、払出制御用
CPU371は、払出モータ289の駆動を停止し(ス
テップS543)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ス
テップS544)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球
が払出モータ289によって払い出されてから賞球カウ
ントスイッチ301Aを通過するまでの時間である。
【0367】ステップS540で賞球通過待ち時間中で
あれば、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間
が終了したか否かの確認を行う(ステップS545)。
賞球通過待ち時間が終了した時点は、ステップS537
またはステップS538で設定された賞球が全て払い出
された状態である。そこで、払出制御用CPU371
は、賞球通過待ち時間が終了していれば、賞球処理中フ
ラグをオフする(ステップS546)。賞球通過待ち時
間が経過するまでに最後の払出球が賞球カウントスイッ
チ301Aを通過しなかった場合には、賞球経路エラー
とされる。
【0368】なお、この実施の形態では、ステップS5
11、ステップS531の判断によって球貸しが賞球処
理よりも優先されることになるが、賞球処理が球貸しに
優先するようにしてもよい。
【0369】総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
は、遊技機への電力供給が停止しても、所定期間電源基
板910のバックアップ電源によって保存される。従っ
て、所定期間中に電力供給が復旧すると、払出制御用C
PU371は、総合個数記憶の内容にもとづいて払出処
理を継続することができる。
【0370】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球個数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球個数毎に対応した
個数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理で減算処理を行うようにする)。そ
の場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領域
に形成される。よって、遊技機への電力供給が停止して
も、所定期間中に電源が復旧すれば、払出制御用CPU
371は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払出
処理を継続することができる。
【0371】なお、この実施の形態では、払出制御手段
は、払出制御信号に関するINT信号が立ち上がったこ
とを検知して、例えば割込処理によって1バイトのデー
タの取り込み処理を開始する。そして、複数の払出制御
コマンドを格納可能な受信リングバッファ(この例では
受信バッファ)が設けられているので、払出制御コマン
ドを受信後、そのコマンドにもとづく制御が開始されな
いうちに次の払出制御コマンドを受信しても、そのコマ
ンドが、払出制御手段において受信されないということ
はない。
【0372】払出制御手段において、払出禁止状態であ
っても割込処理は起動されるので、払出制御手段は、払
出禁止状態であっても、払出制御コマンドを受信するこ
とができる。そして、払出禁止状態では受信した払出制
御コマンドに応じた払出処理は停止しているのである
が、複数の払出制御コマンドを格納可能な受信リングバ
ッファが設けられているので、遊技制御手段から送出さ
れた払出制御コマンドは、払出制御手段において消失し
てしまうようなことはない。
【0373】そして、払出制御手段において、送出コマ
ンドを受信リングバッファにおけるどの領域に格納する
のかを示すアドレス指示手段としてのコマンド受信個数
カウンタが用いられる。よって、どの領域を使用すれば
よいのかの判断は容易である。
【0374】なお、上記の実施の形態では、変動データ
記憶手段としてRAMを用いた場合を示したが、変動デ
ータ記憶手段として、電気的に書き換えが可能な記憶手
段であればRAM以外のものを用いてもよい。
【0375】さらに、上記の実施の形態では、電源監視
手段が電源基板910に設けられ、システムリセットの
ための信号を発生する回路は電気部品制御基板に設けら
れたが、それらがともに電気部品制御基板に設けられて
いてもよい。
【0376】図58〜図60は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(N
MI処理:電力供給停止時処理)の処理例を示すフロー
チャートである。この例では、NMIに応じて電力供給
停止時処理が実行されるが、電源断信号を払出制御用C
PU371のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込
処理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0377】マスク不能割込処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域(具体的にはスタック領域)に退避する(ステ
ップS801)。また、割込フラグをパリティフラグに
コピーし(ステップS802)、その内容をスタック領
域に退避する(ステップS803)。割込フラグは、払
出制御用CPU371の内部フラグであり、割込許可状
態にあるのか禁止状態にあるのかが示されている。ま
た、BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタおよび
IXレジスタをスタック領域に退避する(ステップS8
04〜807)。なお、電源復旧時には、退避された内
容にもとづいてレジスタ内容が復帰され、パリティフラ
グの内容に応じて、割込許可状態/禁止状態の内部設定
がなされる。
【0378】次いで、払出制御用CPU371は、クリ
アデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステッ
プS809)、処理数(この例では「2」)を別のレジ
スタにセットする(ステップS810)。また、出力ポ
ートCのアドレス(この例では「00H」)をIOポイ
ンタに設定する(ステップS811)。IOポインタと
して、さらに別のレジスタが用いられる。
【0379】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS81
2)、IOポインタの値を1増やし(ステップS81
3)、処理数の値を1減算する(ステップS814)。
ステップS812〜S814の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される(ステップS815)。その結
果、出力ポートCおよび出力ポートD(図41参照)に
クリアデータが設定される。図41に示すように、この
例では、「1」がオン状態であり、クリアデータである
「00」が各出力ポートにセットされるので、出力ポー
トCおよび出力ポートDの全てのポートがオフ状態にな
る。この例では、出力ポートEのクリア処理は実行され
ないので、振分ソレノイド310の出力ポートはオフ状
態とはされない。なお、出力ポートEにおける振分ソレ
ノイド310の出力ポート以外の出力ポートについて
も、クリア処理を行うようにしてもよい。
【0380】また、この実施の形態では、払出モータ2
89として、払出制御用CPU371からのパルス信号
(駆動信号)によって回転するステッピングモータが用
いられている。従って、払出モータ289に対するパル
ス信号の出力が停止されることによって、球払出装置9
7の駆動は停止する。
【0381】その後、この実施の形態では、所定期間
(以下、「払出確認期間」という)、払出検出手段とし
ての賞球カウントスイッチ301A(景品遊技媒体検出
手段に相当)および球貸しカウントスイッチ301B
(貸出遊技媒体検出手段に相当)の検出信号をチェック
する。そして、賞球カウントスイッチ301Aがオンし
たら賞球カウント値を1増やす。また、球貸しカウント
スイッチ301Bがオンしたら貸球カウント値を1増や
す。
【0382】なお、この実施の形態では、払出確認期間
を計測するために、払出確認期間計測用カウンタが用い
られる。払出確認期間計測用カウンタの値は、初期値m
から、以下に説明するスイッチ検出処理のループ(S8
17から始まってS817に戻るループ)が1回実行さ
れる毎に−1され、その値が0になると、払出確認期間
が終了したとする。検出処理のループでは、例外はある
がほぼ一定の処理が行われるので、ループの1周に要す
る時間のm倍の時間が、ほぼ払出確認期間に相当する。
【0383】払出確認期間を計測するために、払出制御
用CPU371の内蔵タイマを用いてもよい。すなわ
ち、スイッチ検出処理開始時に、内蔵タイマに所定値
(払出確認期間に相当)を設定しておく。そして、スイ
ッチ検出処理のループが1回実行される毎に、内蔵タイ
マのカウント値をチェックする。そして、カウント値が
0になったら、払出確認期間が終了したとする。内蔵タ
イマの値が0になったことを検出するために内蔵タイマ
による割込を用いることもできるが、この段階では制御
内容(RAMに格納されている各値など)を変化させな
いように、割込を用いず、内蔵タイマのカウント値を読
み出してチェックするようなプログラム構成の方が好ま
しい。また、払出確認期間は、遊技球が、球払出装置9
7から落下した時点から、賞球カウントスイッチ301
Aまたは球貸しカウントスイッチ301Bに到達するま
での時間以上に設定される。
【0384】少なくとも、スイッチ検出処理が実行され
る払出確認期間(遊技球が球払出装置97から落下した
時点から賞球カウントスイッチ301Aや球貸しカウン
トスイッチ301Bに到達するまでの期間以上の期間。
例えば、100[ms]〜150[ms]程度。)で
は、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウン
トスイッチ301Bが遊技球を検出できる状態でなけれ
ばならない。そこで、この実施の形態では、図9に示さ
れたように、電源基板910におけるコンバータIC9
20の入力側に比較的大容量の補助駆動電源としてのコ
ンデンサ923が接続されている。よって、遊技機に対
する電力供給停止時にも、ある程度の期間は+12V電
源電圧がスイッチ駆動可能な範囲に維持され、賞球カウ
ントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ3
01Bが動作可能になる。その期間が、払出確認期間以
上になるように、コンデンサの容量が決定される。払出
確認期間が長い程、あるいは払出確認期間以上とされる
スイッチ駆動可能な期間に余裕を持たせる程、より容量
の大きいコンデンサが必要になるため、払出確認期間を
短く設定するとともに、スイッチ駆動可能な期間に余裕
を持たせすぎないようにすることが望ましい。
【0385】なお、入力ポートおよび払出制御用CPU
371も、コンバータIC920で作成される+5V電
源で駆動されるので、電力供給停止時にも、比較的長い
期間動作可能になっている。
【0386】さらに、この実施の形態では、賞球路と貸
し球路とを切り換えるために振分ソレノイド310が用
いられている。よって、図9に示されたコンデンサ92
4の容量は、少なくとも上記の払出確認期間の間、振分
ソレノイド310を駆動できるような容量になってい
る。なお、コンデンサ924は、各電気部品に電力供給
を行うためのライン(コネクタ915の入力側のライ
ン)に接続されているが、電源断信号に応じて遊技制御
手段が他のソレノイド(大入賞口開閉用等)の駆動信号
をオフ状態にしているので、電源断信号発生後では、コ
ンデンサ924は、各ソレノイドのうちでは振分ソレノ
イド310のみを駆動できればよい。
【0387】なお、この実施の形態で用いられているコ
ンデンサ923およびコンデンサ924は補助駆動電源
の一つの例であるが、補助駆動電源として他のものを用
いてもよい。少なくとも、上記の払出確認期間の間は、
賞球カウントスイッチ301A、球貸しカウントスイッ
チ301B、振分ソレノイド310および払出制御用C
PU371等の払出制御手段を駆動できるものであれ
ば、他の態様の補助駆動電源を用いることができる。
【0388】払出検出手段からの検出信号の入力処理
(スイッチ検出処理)では、払出制御用CPU371
は、まず、払出確認期間計測用カウンタに、払出確認期
間に対応した値mを設定する(ステップS816)。ま
た、ステップS817において、2ms計測用カウンタ
に2msの時間に相当する初期値nを設定する。そし
て、2ms計測用カウンタの値が0になるまで(ステッ
プS818)、2ms計測用カウンタの値が−1される
(ステップS819)。
【0389】2ms計測用カウンタの値が0になると、
賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウントス
イッチ301Bの検出信号の入力チェックを行う。すな
わち、ステップS752のスイッチ処理に類似した処理
を行う。具体的には、入力ポートBに入力されているデ
ータを入力する(ステップS820)。次いで、処理数
として「2」を設定し(ステップS821)、賞球カウ
ントスイッチ301Aのためのスイッチタイマのアドレ
スをポインタにセットする(ステップS822)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS823)。
【0390】賞球カウントスイッチ301Aに対応した
スイッチタイマの値が2である場合には、賞球カウント
スイッチ301Aがオンしたとして(ステップS82
5)、賞球カウント値(バックアップRAM領域にあ
る)を1増やす(ステップS826)。また、球貸しカ
ウントスイッチ301Bに対応したスイッチタイマの値
が2である場合には、球貸しカウントスイッチ301B
がオンしたとして(ステップS827)、貸球カウント
値(バックアップRAM領域にある)を1増やす(ステ
ップS828)。次いで、払出確認期間計測用カウンタ
の値を−1し(ステップS829)、その値が0になっ
ていなければステップS817に戻る(ステップS83
0)。
【0391】以上の処理によって、払出確認期間内に賞
球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウントスイ
ッチ301Bがオンしたら、賞球カウント値および貸球
カウント値が+1される。バックアップRAMの内容を
保存するための処理は、このようなスイッチ検出処理の
後で行われるので、払出が完了した遊技球について、必
ず賞球カウント値または貸球カウント値が+1される。
遊技機への電力供給が停止し、その後、復旧すると、遊
技状態復旧処理におけるステップS733において(図
45参照)、払出制御用CPU371は、賞球カウント
値を総合個数記憶の記憶値から減算する。また、貸球カ
ウント値を貸し球個数記憶の記憶値から減算する。従っ
て、遊技球の払出に関して、保存される制御状態に矛盾
が生じてしまうことが防止される。
【0392】また、通常の制御と同一の条件の下および
同一の処理によって賞球カウントスイッチ301Aや球
貸しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定
するので、電力供給停止時処理でのスイッチ検出の入力
処理ルーチンと、通常の制御におけるスイッチ検出の入
力処理ルーチン(図50に示されたスイッチ処理で呼び
出されるスイッチチェック処理サブルーチン)を、共通
に使用することができる。すなわち、通常の制御におけ
るスイッチ検出の入力処理ルーチンを、電力供給停止時
処理でのスイッチ検出の際に利用することができる。従
って、電力供給停止時処理のプログラム量が削減され
る。
【0393】払出確認期間が経過すると(ステップS8
30)、払出制御用CPU371は、バックアップあり
指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグ
にストアする(ステップS835)。バックアップフラ
グはバックアップRAM領域に形成されている。次い
で、主基板31のCPU56の処理と同様の処理を行っ
てパリティデータを作成しバックアップRAM領域に保
存する(ステップS836〜S845)。そして、スタ
ックポインタの内容をバックアップRAM領域に退避し
た後(ステップS846)、RAMアクセスレジスタに
アクセス禁止値を設定する(ステップS847)。以
後、内蔵RAMのアクセスができなくなる。
【0394】RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値
を設定すると、払出制御用CPU371は、待機状態
(ループ状態)に入る。従って、システムリセットされ
るまで、何もしない状態になる。
【0395】なお、この実施の形態では、払出制御処理
において用いられるデータが格納されるRAM領域は全
て電源バックアップされている。従って、その内容が正
しく保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、払出制御状態を保存するため
の処理に相当する。
【0396】以上のように、この実施の形態では、図6
1の概念図に示すように、主基板31に搭載されている
遊技制御手段56Aは、遊技制御処理、電力供給停止時
処理および復旧処理を実行可能であり、払出制御基板3
7に搭載されている払出制御手段371Aは、払出制御
処理、電力供給停止時処理および復旧処理を実行可能で
ある。また、払出手段(例えば球払出装置97)により
払い出された遊技媒体を検出する払出遊技媒体検出手段
301Cと、電源監視手段から検出信号(電源断信号)
が出力された後所定の検出維持期間が経過するまでの期
間において払出遊技媒体検出手段による検出を可能な状
態とするために払出遊技媒体検出手段に電力を供給可能
な補助電力供給手段とが設けられている。遊技制御手段
56Aおよび払出制御手段371Aは、電力供給停止時
処理において、払出遊技媒体検出手段301Cからの検
出信号の入力処理も行う。そして、遊技制御手段56A
は、復旧処理において、復旧コマンド送信処理を行っ
て、タイマ割込設定処理およびレジスタ復帰処理を行
う。その後、復旧処理が完了したら遊技制御処理を実行
する状態に戻る。
【0397】遊技制御手段は、復旧処理において、必ず
復旧コマンドを払出制御手段に送信する。そして、払出
制御手段は、復旧コマンドを受信したことを条件に、タ
イマ割込設定処理およびレジスタ復帰処理を行った後、
払出手段としての球払出装置97の制御を再開する。す
なわち、球払出の条件が成立していれば球払出装置97
を駆動して遊技球の払い出しを行わせる状態になる。
【0398】遊技制御手段は復旧コマンドを送信した後
タイマ割込設定処理およびレジスタ復帰処理を行って遊
技制御が可能な状態に戻り、払出制御手段は復旧コマン
ドを受信した後タイマ割込設定処理およびレジスタ復帰
処理を行って払出制御が可能な状態に戻るので、遊技制
御の再開と払出制御の再開のタイミングがほぼ一致し、
遊技制御と払出制御との間でずれが生ずることが防止さ
れる。すなわち、遊技制御手段が制御を再開するタイミ
ングと、払出制御手段が払出の制御を再開するタイミン
グとの差を小さくすることができ、遊技制御手段と払出
制御手段との間で、遊技球の払出に関する状態認識のず
れを生じさせないようにすることができる。
【0399】なお、払出制御手段は、復旧コマンドとし
て払出禁止状態指定コマンドを受信した場合には、内部
状態を払出禁止状態にままにする。
【0400】また、上記の実施の形態では、払出制御手
段が、電力供給停止時処理において、賞球カウントスイ
ッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301Bが
オンしたか否かをそれぞれ確認する構成としていたが、
いずれか一方のスイッチの状態を確認する構成としても
よい。
【0401】上述したように、この例では、振分ソレノ
イド310の出力ポート以外の出力ポートのクリア処理
が、スイッチ検出処理の実行前(ステップS762の
前)に行われる。電力供給停止時処理の実行中では、払
出制御用CPU371やスイッチ類はコンデンサ92
3,924の充電電力等で駆動されることになる。この
例では、出力ポートのクリア処理をスイッチ検出処理の
実行前に行っているので、コンデンサの充電電力等を電
力供給停止時処理のために効率的に使用することができ
る。
【0402】この例では、電源の瞬断等に起因して電源
断信号が発生した場合には、電源電圧は平常時の値に復
旧し遊技機は制御可能な状態に戻る。そのような状況が
発生したときには、電源基板910から復帰信号が払出
基板37に供給される。復帰信号が入力されると、払出
制御用CPU371にリセットがかかる。従って、払出
制御用CPU371は、図45に示されたメイン処理の
実行を開始することができる。その際、電源断信号が出
力されたときに遊技状態が保存されているので、ステッ
プS710の処理で払出状態復旧処理が実行され、払出
制御は、電源断信号発生時の状態に戻り、その状態から
払出制御が続行される。
【0403】また、電力供給停止時処理(図35〜図3
7、図58〜図60参照)において、検出維持期間が経
過するまでの間は、コンデンサ923,924に充電さ
れた電力を用いて、電源基板910が、賞球カウントス
イッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301B
を駆動可能な電力を供給するとともに、振分ソレノイド
310が振分部材311の状態を保持するための駆動電
力を供給し、遊技制御手段が賞球カウントスイッチ30
1Aからの検出信号の入力処理すなわちスイッチ検出処
理(ステップS466〜ステップS473)を行い、払
出制御手段が賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸
しカウントスイッチ301Bからの検出信号の入力処理
すなわちスイッチ検出処理(ステップS816〜ステッ
プS828)を行う構成にしたので、電力供給停止時処
理で、払い出された景品遊技媒体(入賞領域への入賞に
もとづいて景品として払い出される遊技媒体)や貸出遊
技媒体(遊技者からの貸出要求に応じて貸し出される遊
技媒体)を確実に検出することができるようになる。す
なわち、上述した遊技機によれば、電力供給停止時処理
において、払い出された遊技媒体の検出を確実に実行す
ることができるので、遊技媒体の未払出数を正確に把握
することができるようになる。
【0404】また、電力供給停止時処理において実行さ
れるスイッチ検出処理では、遊技制御手段における遊技
制御処理や払出制御手段におけるメイン処理で実行され
るスイッチ検出処理と同じサブルーチンが用いられてい
るので、電力供給停止時処理のプログラム容量を低減す
ることができる。
【0405】また、上述したように、電源供給停止時処
理のあとの待機状態が継続して実行されているのにもか
かわらず電力供給が停止していない場合に、待機状態か
ら復帰させるための復帰信号をCPU56や払出制御用
CPU371に出力する構成としたので、復帰信号によ
って、CPU56や払出制御用CPU371を待機状態
から制御実行状態に復帰させることが可能になる。従っ
て、ごく短時間で復旧する電源の瞬断等が生じても制御
に支障を来すことがないようにすることができる。
【0406】すなわち、記憶保持手段(例えばバックア
ップRAM)を有する遊技制御手段および払出制御手段
が電源断信号に応じて電力供給停止時処理を行った後に
システムリセットを待つ待機状態にあるときに、電源復
旧に応じて復帰信号が出力されると、遊技制御手段およ
び払出制御手段は、プログラムの最初部分から動作を再
開する。その際、電力供給停止時処理において保存され
た制御状態が復旧されるので、遊技者から見ると、何事
もなかったかのように遊技が続行される。
【0407】さらに、電気部品制御手段は、電力供給が
開始されたときに、電力供給停止時処理において保存さ
れた制御状態が残っていても、操作手段(クリアスイッ
チ921)が操作されている場合には、状態復旧処理を
実行せず初期化処理を実行する。よって、遊技店員等が
保存状態を容易にクリアすることができ、遊技店での遊
技機運用上の利便性を向上させることが可能になる。つ
まり、遊技店において、遊技機の状態復旧処理を行う必
要がない場合にはバックアップ記憶手段の記憶内容を初
期化することができるので、他の遊技者に本来与えられ
るべきでない利益が与えられることを容易に防止でき、
その結果、遊技店における遊技機運用上の利便性を向上
させることができる。
【0408】また、上述したように、検出維持期間が経
過するまでの間は、電源基板910が、振分ソレノイド
310に対して振分部材311を駆動することが可能な
電力を供給する構成とされているので、通路切換手段と
しての振分ソレノイド310の駆動状態を電気的に保持
させることができる。従って、電源基板910には、検
出維持期間が経過するまでの間、振分部材311の状態
を維持させるための電力を供給する作動状態保持手段が
搭載されていることになる。また、検出維持期間が経過
するまでの間は振分部材311の状態が維持され、振分
部材311が動作することがないので、振分部材311
と球通路293a,293b内の壁との間に遊技球が挟
まってしまうことを防止できる。
【0409】また、上述したように、停電等の発生に応
じて電源断信号が出力されたら、まず、球払出装置97
の駆動が停止された後、所定の検出維持期間、払出検出
手段(賞球カウントスイッチ301Aや球貸しカウント
スイッチ301B)からの検出信号の入力処理(スイッ
チ検出処理)が実行され、その後、払出制御状態を保存
するための処理が行われる。従って、停電発生時に払出
途中であった遊技球も、バックアップRAMの保存内容
に確実に反映される。よって、遊技機への電力供給停止
時に制御状態をバックアップ記憶手段に保存するように
構成した場合に、保存される制御状態と実際の制御状態
との間に矛盾等を生じさせないようにすることができ
る。
【0410】また、上述したように、復帰信号を出力可
能な手段(例えばカウンタ971等で構成される手段:
待機状態復帰手段の一例)が電源基板910に搭載され
る構成にしたので、各制御基板毎に待機状態復帰手段を
設ける必要がなく、簡単な構成で待機状態から復帰させ
ることができるようになる。
【0411】また、上述したように、電源監視手段(例
えば、電源監視用IC902)が、各電気部品制御手段
(CPU56や払出制御用CPU371など)に供給さ
れる直流電源のうち、最も電圧の高い電源(例えば、V
SL(+30V))を監視するように構成されているの
で、早期に電圧の低下を検出することができる。
【0412】また、上述したように、電源監視手段(例
えば、電源監視用IC902)が、各電気部品制御手段
(CPU56や払出制御用CPU371など)に電源を
供給する電源基板(例えば、電源基板910)に搭載さ
れるように構成されているので、監視電源の供給源の近
くに電源監視手段を配することができ、電源監視手段が
電源の状態の監視を適切に行うことができるようにな
る。また、上記のように構成すれば、電源基板を変更す
るだけで、電源監視手段の交換を行うことができる。
【0413】また、上述したように、電源断処理を実行
させない所定期間(遅延期間)は、少なくとも所定電圧
(例えば、22V)以上に供給される電圧が上昇するま
での期間を含むように構成されているので、不安定な状
態で電源断処理が実行されることを防止することができ
る。特に、上述した実施の形態では所定電圧以下となっ
た場合に電源断処理が実行されるので、上記のような構
成としたことによって、立ち上がり時に電源断処理が誤
って実行されてしまうことを防止することができる。
【0414】また、上述したように、電力供給が開始し
た場合に、払出制御手段(払出制御用CPU371)
が、遊技制御手段(CPU56)からの払出可能状態指
定コマンドの受信がなければ遊技球の払出処理を実行し
ない構成としたので、遊技制御手段が制御可能でない状
態であるのにもかかわらず遊技球の払い出しがなされて
しまうことを防止することができる。従って、遊技制御
手段は、払い出された遊技球を検出する賞球カウントス
イッチ301Aや球貸しカウントスイッチ301Bの検
出信号を確実に受信することができる。よって、未払出
の遊技球数について遊技制御手段と払出制御手段とでそ
れぞれ把握している情報の内容に食い違いが生じてしま
うことを防止することができ、遊技制御手段と払出制御
手段とで確実に制御上の整合をとることができる。
【0415】また、賞球カウントスイッチ301Aから
の検出信号は遊技制御手段と払出制御手段の双方に入力
され、球貸しカウントスイッチ301Bからの検出信号
は払出制御手段のみに入力されるように構成されている
ので、景品遊技媒体と貸出遊技媒体とのそれぞれに応じ
た確実な管理を行うことができる。
【0416】電源基板910において復帰信号が生成さ
れない場合にソフトウェアによってタイマ処理を行うこ
とによって待機状態から制御状態に戻ることができる
が、タイマ処理は、ハードウェアによって実行されても
よい。
【0417】図62は、電源基板において復帰信号が生
成されない場合にハードウェアによってタイマ処理を行
うような構成の一例を示すブロック図である。この例で
は、主基板31に、ウォッチドッグタイマとして機能す
るカウンタ(ウォッチドッグタイマ回路)162が設け
られる。ウォッチドッグタイマ回路162は、発振回路
164の出力パルスをカウントし、カウントアップする
と、Q出力としてハイレベルの1パルスを発生する。そ
のパルス信号は、反転回路163で論理反転され、復帰
信号としてAND回路161に入力される。AND回路
161は、リセット信号と復帰信号の論理積をとってC
PU56のリセット端子に供給する。なお、CPU56
からシステムクロックまたはその分周クロックを出力す
るように設定し、そのクロックを、ウォッチドッグタイ
マ回路162の入力クロック信号としてもよい。
【0418】カウントアップ値は、電源断信号がローレ
ベルになってから、VSLの電圧値がVcc生成可能電圧に
まで低下する時間以上に設定される。ウォッチドッグタ
イマ回路162はVccを電源として動作するので、カウ
ントアップ値は、ウォッチドッグタイマ回路162の動
作可能期間に相当する値以上に設定される。従って、遊
技機への電力供給停止時には、一般には、ウォッチドッ
グタイマ回路162がカウントアップして復帰信号が出
力される前に、ウォッチドッグタイマ回路162および
その他の回路部品は動作しなくなる。
【0419】なお、CPU56が遊技制御を行っている
ときには、定期的にクリアパルスがウォッチドッグタイ
マ回路162に与えられる。クリアパルスの出力周期
は、ウォッチドッグタイマ回路162がカウントアップ
するまでの時間よりも短い。従って、CPU56が、通
常の遊技制御を行っているときにウォッチドッグタイマ
回路162のQ出力にパルスが現れることはない。
【0420】図63は、ウォッチドッグタイマ回路16
2が設けられた場合の遊技制御手段の2msタイマ割込
処理を示すフローチャートである。図63に示すよう
に、遊技制御処理(ステップS21〜S32a)内にお
いて、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS3
2a)が実行される。従って、ウォッチドッグタイマク
リア処理は、2ms毎に実行される。
【0421】ウォッチドッグタイマクリア処理(ステッ
プS32a)では、ウォッチドッグタイマ回路162の
クリア端子に至る出力ポートに1パルスを出力する処理
が行われる。よって、遊技制御処理の実行中では、ウォ
ッチドッグタイマ回路162に定期的にクリアパルスが
与えられるので、カウントアップすることはない。
【0422】遊技機に対する供給電圧が低下して電源断
信号が出力されると、図21〜図23に示されたような
マスク不能割込処理が開始される。その処理中ではウォ
ッチドッグタイマ回路162に対してクリアパルスは出
力されない。従って、電源電圧が復旧して、ウォッチド
ッグタイマ回路162がカウントアップするまで動作し
ているような場合には復帰信号が出力される。
【0423】図64は、上述したソフトウェアタイマ処
理またはウォッチドッグタイマ回路162によって復帰
信号が作成される場合の復帰信号の出力タイミング等を
示すタイミング図である。図64(A)は、遊技機に対
する電力供給が停止された場合の例である。ソフトウェ
アタイマ処理は電力供給停止時処理が終了して待機状態
になってから開始される。また、マスク不能割込処理で
はウォッチドッグタイマ回路162に対してクリアパル
スは出力されないので、ウォッチドッグタイマ回路16
は、実質的に、電力供給停止時処理の開始時から起動さ
れる。いずれの場合でも、タイムアップ値(カウントア
ップ値)は、電源電圧がVcc生成可能電圧値よりも小さ
くなるまでタイムアップしないように設定されているの
で、復帰信号が発生することはない。
【0424】電源の瞬断等が生ずると、図64(B)に
示すように、VSLの電圧レベルが短期間低下した後に復
旧する。その場合にも、VSLの電圧レベルが電源断信号
出力レベル以下になると、電源断信号がローレベルにな
って、電力供給停止時処理が開始される。そして、CP
U56は電力供給停止時処理終了後ループ状態に入る。
何らの制御も行わないと、ループ処理から抜けられない
のであるが、この場合には、ウォッチドッグタイマ回路
162がカウントアップして復帰信号が発生する。
【0425】図62に示されたように、主基板31にお
いて、復帰信号は、AND回路161を介して、CPU
56のリセット端子に入力される。従って、CPU56
にはシステムリセットがかかる。その結果、CPU56
は待機状態から抜け出すことができる。
【0426】図65は、電源基板において復帰信号が生
成されない場合に払出制御基板37におけるハードウェ
アによってタイマ処理を行うような構成の一例を示すブ
ロック図である。この例では、払出制御基板37に、ウ
ォッチドッグタイマとして機能するカウンタ(ウォッチ
ドッグタイマ回路)386が設けられる。ウォッチドッ
グタイマ回路386は、発振回路388の出力パルスを
カウントし、カウントアップすると、Q出力としてハイ
レベルの1パルスを発生する。そのパルス信号は、反転
回路387で論理反転され、復帰信号としてAND回路
385に入力される。AND回路385は、リセット信
号と復帰信号の論理積をとってCPU56のリセット端
子に供給する。
【0427】カウントアップ値は、電源断信号がローレ
ベルになってから、VSLの電圧値がVcc生成可能電圧に
まで低下する時間以上に設定される。ウォッチドッグタ
イマ回路386はVccを電源として動作するので、カウ
ントアップ値は、ウォッチドッグタイマ回路386の動
作可能期間に相当する値以上に設定される。従って、一
般には、ウォッチドッグタイマ回路386がカウントア
ップして復帰信号が出力される前に、ウォッチドッグタ
イマ回路386およびその他の回路部品は動作しなくな
る。なお、払出制御用CPU371が払出制御を行って
いるときには、定期的にクリアパルスがウォッチドッグ
タイマ回路386に与えられる。クリアパルスの出力周
期は、ウォッチドッグタイマ回路386がカウントアッ
プするまでの時間よりも短い。従って、払出制御用CP
U371が、通常の遊技制御を行っているときにウォッ
チドッグタイマ回路386のQ出力にパルスが現れるこ
とはない。
【0428】図66は、ウォッチドッグタイマ回路38
6が設けられた場合の払出制御手段のメイン処理の一部
を示すフローチャートである。図66に示す処理は、図
43に示されたステップS701〜S714の処理に続
いて実行される。この場合には、払出制御処理のループ
(ステップS715,S751〜S761)内におい
て、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS76
1)が実行される。従って、ウォッチドッグタイマクリ
ア処理は、2ms毎に実行される。
【0429】ウォッチドッグタイマクリア処理(ステッ
プS761)では、ウォッチドッグタイマ回路386の
クリア端子に至る出力ポートに1パルスを出力する処理
が行われる。よって、払出制御処理の実行中では、ウォ
ッチドッグタイマ回路386に定期的にクリアパルスが
与えられるので、カウントアップすることはない。
【0430】遊技機に対する供給電圧が低下して電源断
信号が出力されると、図47〜図49に示されたような
マスク不能割込処理が開始される。その処理中ではウォ
ッチドッグタイマ回路386に対してクリアパルスは出
力されない。従って、電源電圧が復旧して、ウォッチド
ッグタイマ回路386がカウントアップするまで動作し
ているような場合には復帰信号が出力される。
【0431】図65に示されたように、払出制御基板3
7において、復帰信号は、AND回路385を介して、
払出制御用CPU371のリセット端子に入力される。
従って、払出制御用CPU371にはシステムリセット
がかかる。その結果、払出制御用CPU371は待機状
態から抜け出すことができる。
【0432】上記のように、主基板31および払出制御
基板37においてウォッチドッグタイマ回路162,3
86が設けられている場合には、ハードウェアによって
復帰信号を発生させることができる。しかも、電源電圧
が低下したときのみならず、何らかの理由で、CPU5
6または払出制御用CPU371の制御が無限ループに
入ってしまったような場合にも、ループ状態から抜け出
すことができる。
【0433】なお、主基板31のウォッチドッグタイマ
回路162のカウントアップ値は、払出制御基板37の
ウォッチドッグタイマ回路386のカウントアップ値よ
りも大きい値であることが好ましい。ウォッチドッグタ
イマ回路162のカウントアップ値の方が大きい値であ
る場合には、復帰信号は、遊技制御手段よりも前に払出
制御手段に対して供給される。従って、払出制御手段が
先に立ち上がって、遊技制御手段からの払出制御コマン
ドを取りこぼすようなことはない。
【0434】また、例えば主基板31のみにウォッチド
ッグタイマ回路162を設置し、ウォッチドッグタイマ
回路162による復帰信号をCPU56に供給するとと
もに、払出制御基板37に供給してもよい。そのように
構成した場合には、全体的な回路構成規模を小さくする
ことができる。また、そのように構成した場合には、払
出制御手段が先に立ち上がるように、ウォッチドッグタ
イマ回路162とCPU56のリセット端子との間に遅
延回路を置くことが好ましい。
【0435】さらに、ウォッチドッグタイマ回路16
2,386による復帰信号をCPUのリセット端子に接
続するのではなく、入力ポートの入力するようにしても
よい。その場合には、電力供給停止時処理における待機
状態で入力ポートの監視が行われ、復帰信号がオンした
ことが検出されると、メイン処理の最初にジャンプす
る。さらに、ウォッチドッグタイマ回路162,386
による復帰信号をCPUのCTC端子に入力してもよ
い。その場合には、あらかじめ、復帰信号の入力に応じ
てCTC割込がかかるように設定される。また、待機状
態で割込許可に設定される。そして、CTC割込がかか
ると、メイン処理の最初にジャンプする。
【0436】また、上記の実施の形態では、払出制御基
板37において、NMIに応じて電力供給停止時処理が
実行されたが、電源断信号を払出制御用CPU371の
マスク可能端子に接続し、マスク可能割込処理によって
電力供給停止時処理を実行してもよい。また、電源断信
号を入力ポートに入力し、入力ポートのチェック結果に
応じて電力供給停止時処理を実行してもよい。
【0437】また、上述した各実施の形態では、待機状
態として無限ループを用いたが、これに限らず制御プロ
グラムの電力供給停止時処理の最後にHALT(ホール
ト)指令等を用いることで制御手段(CPU56、払出
制御用CPU371)の制御状態を待機状態(割込みを
受付可能な待機状態)としてもよい。この場合には、割
込端子への信号入力が有効になり、割込端子への信号入
力トリガに制御状態を復帰させることが可能になり、簡
単な構成で待機状態復帰手段を構成することができる。
【0438】また、上述した各実施の形態において、R
AMにバックアップ電源を供給する手段は、制御手段
(CPU56、払出制御用CPU371)毎に設けられ
ている構成としてもよい。すなわち、バックアップRA
M領域を含むRAM毎に、バックアップ電源を供給する
手段が設けられていてもよい。また、そのような手段の
数や搭載位置(制御基板上、あるいは電源基板上に搭載
するか否か)は、どのように構成されていてもよい。
【0439】また、上述した各実施の形態では、賞球カ
ウントスイッチ301Aに対する電源基板910からの
電力供給は、主基板31を介してなされるが、払出制御
基板37を介してなされるようにしてもよい。また、電
源基板910から直接電力供給される構成とされていて
もよい。
【0440】また、上述した各実施の形態では、球貸し
カウントスイッチ301Bに対する電源基板910から
の電力供給は、払出制御基板37を介してなされるが、
主基板31を介してなされるようにしてもよい(例え
ば、後述するように遊技制御手段に球貸しカウントスイ
ッチ301Bの検出信号が入力される場合)。また、電
源基板910から直接電力供給される構成とされていて
もよい。
【0441】また、上述した各実施の形態において、補
助電力供給手段は、電源監視手段からの検出信号が出力
された後、少なくとも賞球カウントスイッチ301Aお
よび球貸しカウントスイッチ301Bへの電源を供給す
るものであれば、賞球カウントスイッチ301Aおよび
球貸しカウントスイッチ301B以外のもの(入賞検出
スイッチなど)への電力をも供給するものであってもよ
く、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカウン
トスイッチ301Bのみに電力を供給するものであって
もよい。賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bのみに電力を供給するものであ
れば、補助電力供給手段の消費電力(充電容量)を小さ
くすることができる。
【0442】また、上述した各実施の形態において、補
助電力供給手段は、各電気部品制御手段(CPU56、
払出制御用CPU371)毎に設けられていても良い。
【0443】また、上述した各実施の形態では、球貸し
カウントスイッチ301Bの検出信号は、払出制御手段
(払出制御基板37が備える払出制御用CPU371)
にのみ入力される構成としていたが、遊技制御手段(主
基板31が備えるCPU56)に入力される構成として
もよく、払出制御手段および遊技制御手段の双方に入力
される構成としてもよい。そして、遊技制御手段が、遊
技制御処理(具体的には上述したステップS21のスイ
ッチ処理)および電力供給停止時処理において、球貸し
カウントスイッチ301Bの検出信号の入力処理(球貸
しカウントスイッチ検出処理)を実行するように構成さ
れていてもよい。この場合、遊技制御手段のRAM55
の電源バックアップ領域に、貸し球の未払出数を示すデ
ータを格納するバッファ(貸し球数格納バッファ)を設
けるようにし、電力供給停止時処理で、賞球カウントス
イッチ301Aの検出信号の入力処理(賞球カウントス
イッチ検出処理)と同様の処理を、球貸しカウントスイ
ッチ検出処理として実行するようにすればよい。また、
遊技制御処理において、上述した賞球個数減算処理(図
34参照)と同様の処理を、貸し球個数の減算処理とし
て実行するようにすればよい。そのように構成する場合
には、遊技制御手段が、払出制御手段におけるプリペイ
ドカードユニット50との信号のやりとりに関する処理
を実行する機能を備えるようにして、払出制御コマンド
を用いて貸出要求があった貸し球の数に関する情報を払
出制御手段に向けて送信する処理を行うようにすればよ
い。
【0444】上記のように構成すれば、遊技制御手段に
て貸し球の個数管理を実行することができるようにな
る。特に球貸しカウントスイッチ301Bの検出信号を
払出制御手段および遊技制御手段の双方に入力する構成
とした場合には、遊技制御手段と払出制御手段双方で貸
し球の個数管理を実行することができるようになり、貸
し球の個数管理をより正確に行うことが可能となる。
【0445】なお、球貸しカウントスイッチ301Bの
検出信号が遊技制御手段に入力される場合には、遊技機
に対する電力供給停止時において、少なくとも払出確認
期間以上の期間は+12V電源電圧がスイッチ駆動可能
な範囲に維持され、球貸しカウントスイッチ301B
(あるいは賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸し
カウントスイッチ301B)が動作可能となるように、
コンデンサ923の容量が決定される。
【0446】なお、電力供給停止時処理でのスイッチ検
出処理の入力処理モジュールと、通常の制御におけるス
イッチ検出処理の入力処理モジュールとを共通のモジュ
ールとすることは、上記のように球貸しカウントスイッ
チ301Bの検出信号を遊技制御手段に入力する構成と
した場合には、遊技制御手段が実行する球貸しカウント
スイッチ検出処理に適用することができる。
【0447】また、上述した各実施の形態では、記録媒
体処理装置(プリペイドカードユニット50)で使用さ
れる記録媒体が磁気カード(プリペイドカード)であっ
たが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型
のICカードであってもよい。また、記録媒体処理装置
が識別符号にもとづいて記録情報を特定できる構成とさ
れている場合には、記録媒体は、記録情報を特定可能な
識別符号などの情報を少なくとも記録媒体処理装置が読
み取り可能に記録できるようなものであってもよい。さ
らに、記録媒体は、例えばバーコードなどの所定の情報
記録シンボル等が読み取り可能にプリントされたもので
あってもよい。また、記録媒体の形状は、カード状のも
のに限られず、例えば円盤形状や球状、あるいはチップ
形状など、どのような形状であってもよい。
【0448】また、上記の各実施の形態では、電源監視
手段(例えば電源監視用IC902)は、電源電圧が所
定の値(例えば22V)となった場合に電源断信号を出
力する構成としているが、例えば、交流電源(例えばA
C24V)に関連する交流波をデジタル変換したデジタ
ル信号を監視し、そのデジタル信号が所定期間途切れた
場合に電源断信号を出力する構成としてもよい。
【0449】また、上記の各実施の形態では、電源監視
手段(例えば電源監視用IC902)が、電源電圧が所
定の値(例えば22V)となったことを検出した場合に
電源断時処理が実行され、さらに電源電圧が所定の値
(例えば9V)となったことをシステムリセット手段
(例えばシステムリセット回路65)が検出した場合に
システムリセットされる構成としていたが、電源断時処
理を開始したあと所定期間の経過後に、自動的にシステ
ムリセットされるようにしてもよい。このように構成す
れば、電源電圧が所定の値(例えば22V)となったこ
とが電源監視手段によって検出された場合には、その後
システムリセット手段による検出がなされなかった場合
であっても、確実にシステムリセットすることができる
ようになる。
【0450】上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、
主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表
示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせ
になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1
種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開
放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技
価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機
や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図
柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電
動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続す
る第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用でき
る。
【0451】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても、遊技媒体
の払い出しを行う電気部品が備えられている場合には本
発明を適用することができる。
【0452】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明で
は、遊技機を、電力供給停止時処理にて、補助電力供給
手段から電力が供給される払出遊技媒体検出手段からの
検出信号の入力処理を行い、遊技制御手段が、復旧処理
にて、制御状態の復旧を示す復旧コマンドを払出制御手
段に送信した後、定期的に起動されるタイマ割込処理の
設定を行うタイマ割込設定処理を実行するとともにレジ
スタの内容を復旧させるレジスタ復帰処理を行って制御
を再開し、払出制御手段が、復旧処理にて、復旧コマン
ドを受信したことを条件にタイマ割込設定処理とレジス
タ復帰処理を行って制御を再開するように構成したの
で、電力供給停止時処理にて、払い出された遊技媒体を
確実に検出することが可能になるとともに、遊技制御手
段にて払出制御手段の再開を管理することができ、遊技
制御手段と払出制御手段との間で遊技媒体の払出に関す
る認識に食い違いが生じてしまうことを防止することが
できる効果がある。
【0453】請求項2記載の発明では、払出制御手段
が、電力供給が開始され復旧処理を実行する場合および
電力供給が開始され初期化処理を実行する場合のいずれ
の場合においても、遊技媒体の払い出しを禁止すること
を示すフラグをセットし、遊技制御手段から所定のコマ
ンドを受信したことを条件にそのフラグをリセットする
ように構成されているので、電力供給が開始されたとき
に払出制御手段は確実に払出禁止状態になる。
【0454】請求項3記載の発明では、遊技制御手段
が、所定の景品遊技媒体払出条件が成立した場合に景品
遊技媒体払出個数を示す払出個数指定コマンドを送信可
能であり、復旧コマンドとして払出個数指定コマンドを
送信するように構成されているので、復旧コマンドを設
けても、遊技制御手段から払出制御手段に送信されるコ
マンドの種類は増加しない。
【0455】請求項4記載の発明では、遊技制御手段お
よび払出制御手段が、復旧処理にて、電力供給停止前の
状態が割込許可状態であったのか禁止状態であったのか
を示す割込フラグを復帰させるように構成されているの
で、割込に関する状態も、確実に電力供給停止前の状態
に戻すことができる。
【0456】請求項5記載の発明では、遊技制御手段お
よび払出制御手段が、電力供給が復帰した場合には、電
力供給が停止する前の制御状態に復旧させるか否かを決
定するための複数の復旧条件がすべて成立した場合に復
旧処理を実行し、複数の復旧条件のうち少なくとも1つ
の条件が不成立であった場合に初期化処理を実行するよ
うに構成されているので、不確実な状態で制御状態が復
旧してしまうことが防止される。
【0457】請求項6記載の発明では、遊技制御手段
が、電力供給が開始され初期化処理または復旧処理を実
行した後、所定の払出禁止条件の成立にもとづいて遊技
媒体の払い出しを禁止することを指示する払出禁止状態
指定コマンドを送信し、払出禁止条件が解除されたこと
にもとづいて遊技媒体の払い出しを許可する払出許可状
態指定コマンドを送信するように構成されているので、
払出制御手段にて払出禁止条件が成立しているか否かを
認識できる。
【0458】請求項7記載の発明では、遊技制御手段
が、複数の払出禁止条件のうちいずれか一つの条件が成
立した場合に払出禁止状態指定コマンドを送信し、払出
禁止条件が解除され、いずれの払出禁止条件も成立して
いない状態になった場合に、複数の払出禁止条件のうち
いずれの条件が成立していたかに関わらず、遊技媒体の
払い出しを許可することを示す共通の払出許可状態指定
コマンドを送信するように構成されているので、遊技制
御手段から払出制御手段に対する情報伝達に関する負荷
がさらに低減される。
【0459】請求項8記載の発明では、払い出された遊
技媒体が貯留される貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯
留されているか否かを検出するための貯留状態検出手段
を備え、払出禁止条件が、貯留状態検出手段により貯留
部に所定量以上の遊技媒体が貯留されている場合に成立
する条件を含むように構成されているので、貯留部に所
定量以上の遊技媒体が貯留されているにも関わらず、払
出制御手段が遊技媒体の払出処理を実行してしまうこと
を防止することができる。
【0460】請求項9記載の発明では、払出手段に供給
される遊技媒体が所定量以上確保されているか否かを検
出するための遊技媒体切れ検出手段を含み、払出禁止条
件が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所定量以
上確保されていないことが検出された場合に成立する条
件を含むように構成されているので、払出手段に供給さ
れる遊技媒体が所定量以上確保されていないにも関わら
ず、払出制御手段が遊技媒体の払出処理を実行してしま
うことを防止することができる。
【0461】請求項10記載の発明では、遊技制御手段
が、復旧コマンドとして払出禁止状態指定コマンドまた
は払出許可状態指定コマンドを使用するように構成され
ているので、復旧コマンドを設けても、遊技制御手段か
ら払出制御手段に送信されるコマンドの種類は増加しな
い。
【0462】請求項11記載の発明では、遊技制御手段
は、電力供給停止時処理にて、制御状態を復旧させるた
めに必要なデータとして制御プログラムのアドレスに関
連するプログラムアドレスデータを変動データ記憶手段
に保存する処理を行い、復旧処理にて、変動データ記憶
手段に保存されていたプログラムアドレスデータにもと
づいて制御を再開するように構成されているので、電力
供給が停止したときに実行されていた制御に確実に復帰
することができる。
【0463】請求項12記載の発明では、遊技制御手段
および払出制御手段が、電力供給停止時処理にて払出遊
技媒体検出手段からの検出信号の入力処理の結果を示す
データを変動データ記憶手段に保存し、復旧処理にて入
力処理の結果を示すデータにもとづいて未払出数データ
を更新する処理を実行する構成とされているので、電力
供給停止時処理での入力処理を迅速に行うことができ
る。
【0464】請求項13記載の発明では、遊技制御手段
および払出制御手段が、電力供給停止時処理にて、出力
ポートの出力状態を初期化する出力ポートクリア処理を
実行した後、払出遊技媒体検出手段からの検出信号の入
力処理を行う構成とされているので、払出遊技媒体検出
手段からの検出信号の入力処理に関連しない電気部品に
より電力が消費されてしまうことを回避することができ
る。
【0465】請求項14記載の発明では、遊技制御手段
および払出制御手段が、電力供給停止時処理にて、払出
遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理を実行した
後、変動データ記憶手段へのアクセスを禁止する処理を
実行するように構成されているので、電力供給停止時処
理後に変動データ記憶手段の内容が破壊されること等を
防止することができる。
【0466】請求項15記載の発明では、検出維持期間
は、払出手段により払い出された遊技媒体が払出遊技媒
体検出手段の検出位置に到達するまでの期間以上の期間
に設定されるように構成されているので、払い出された
遊技媒体を確実に検出することができる。
【0467】請求項16記載の発明では、電力供給停止
時処理にて実行される払出遊技媒体検出手段からの検出
信号の入力処理モジュールは、電力供給停止時処理と別
の制御処理にて実行される払出遊技媒体検出手段からの
検出信号の入力処理モジュールと共通の処理モジュール
が用いられるように構成されているので、入力処理のた
めのプログラム容量が増加してしまうことを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】 遊技盤に設置されている電源基板の露出部分
を示す正面図である。
【図7】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図8】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図9】 電源基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図10】 リセット管理回路の構成例を示すブロック
図である。
【図11】 CPU周りの一構成例を示すブロック図で
ある。
【図12】 タイマ手段の一例であるカウンタの作用を
説明するためのタイミング図である。
【図13】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図14】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図15】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図16】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図17】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図18】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図19】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図20】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図21】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図22】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図23】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図24】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図25】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図26】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図27】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図28】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図29】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図30】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図31】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図32】 コマンドセット処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図33】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図34】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図35】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図36】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図37】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図38】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図39】 検出信号の入力処理が実行される様子の一
例を示すタイミング図である。
【図40】 払出制御用CPU周りの一構成例を示すブ
ロック図である。
【図41】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図42】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図43】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図44】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図45】 払出状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図46】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図47】 受信コマンドバッファの一構成例を示す説
明図である。
【図48】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図49】 払出制御手段のRAMにおけるスイッチタ
イマの形成例を示す説明図である。
【図50】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図51】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図52】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図53】 プリペイドカードユニット制御処理の例を
示すフローチャートである。
【図54】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図55】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図56】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図57】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図58】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)の他の例を示すフローチャートである。
【図59】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)の他の例を示すフローチャートである。
【図60】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)の他の例を示すフローチャートである。
【図61】 本発明の概要を示す概念図である。
【図62】 遊技制御手段の他の構成例の一部を示すブ
ロック図である。
【図63】 主基板におけるCPUが実行する2msタ
イマ割込処理の他の例を示すフローチャートである。
【図64】 ソフトウェアタイマおよびウォッチドッグ
タイマ回路の作用を説明するためのタイミング図であ
る。
【図65】 遊技制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【図66】 払出制御手段における電力供給停止時処理
の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 遊技制御基板(主基板) 37 払出制御基板 56 CPU 65 システムリセット回路(電源監視手段) 97 球払出装置 301A 賞球カウントスイッチ 301B 球貸しカウントスイッチ 310 振分ソレノイド 311 振分部材 371 払出制御用CPU 910 電源基板 902 電源監視用IC(電源監視手段) 914 電源スイッチ 921 クリアスイッチ 923,924 コンデンサ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技媒体を用いて所定の遊技を行うこと
    が可能であり、所定の払出条件が成立したことにもとづ
    いて遊技媒体を払い出す遊技機であって、 前記遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、 前記払出手段により払い出された遊技媒体を検出する払
    出遊技媒体検出手段と、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて前記払出
    手段の制御を行う払出制御手段と、 遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を
    保持することが可能な変動データ記憶手段と、 遊技機で用いられる所定の電源の状態を監視して、遊技
    機への電力の供給停止にかかわる検出条件が成立した場
    合に検出信号を出力する電源監視手段と、 前記電源監視手段による前記検出信号が出力された後少
    なくとも所定の検出維持期間が経過するまでの期間にお
    いて前記払出遊技媒体検出手段による検出を可能な状態
    とするために当該払出遊技媒体検出手段に電力を供給可
    能な補助電力供給手段とを備え、 前記遊技制御手段および前記払出制御手段は、それぞ
    れ、前記電源監視手段からの検出信号に応じて制御状態
    を復旧させるために必要なデータとしてレジスタの内容
    を含むデータを前記変動データ記憶手段に保存するため
    の電力供給停止時処理を実行し、電力供給が復帰し所定
    の復旧条件が成立したことを条件に前記変動データ記憶
    手段に保存されていた記憶内容にもとづいて制御状態を
    電力供給が停止する前の状態に復旧させる復旧処理を実
    行し、前記所定の復旧条件が成立しなかった場合には制
    御状態を初期化する初期化処理を実行することが可能で
    あり、前記電力供給停止時処理にて、前記補助電力供給
    手段から電力が供給される前記払出遊技媒体検出手段か
    らの検出信号の入力処理を行い、 前記遊技制御手段は、前記復旧処理にて、制御状態の復
    旧を示す復旧コマンドを前記払出制御手段に送信した
    後、定期的に起動されるタイマ割込処理の設定を行うタ
    イマ割込設定処理を実行するとともに、レジスタの内容
    を復旧させるレジスタ復帰処理を行って制御を再開し、 前記払出制御手段は、前記復旧処理にて、前記復旧コマ
    ンドを受信したことを条件に前記タイマ割込設定処理と
    前記レジスタ復帰処理を行って制御を再開することを特
    徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 払出制御手段は、電力供給が開始され復
    旧処理を実行する場合および電力供給が開始され初期化
    処理を実行する場合のいずれの場合においても、遊技媒
    体の払い出しを禁止することを示すフラグをセットし、
    遊技制御手段から所定のコマンドを受信したことを条件
    に前記フラグをリセットする請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技制御手段は、所定の景品遊技媒体払
    出条件が成立した場合に景品遊技媒体払出個数を示す払
    出個数指定コマンドを送信可能であり、復旧コマンドと
    して前記払出個数指定コマンドを送信する請求項1また
    は請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 遊技制御手段および払出制御手段は、復
    旧処理にて、電力供給停止前の状態が割込許可状態であ
    ったのか禁止状態であったのかを示す割込状態フラグを
    復帰させる請求項1から請求項3のうちのいずれかに記
    載の遊技機。
  5. 【請求項5】 遊技制御手段および払出制御手段は、電
    力供給が復帰した場合には、電力供給が停止する前の制
    御状態に復旧させるか否かを決定するための複数の復旧
    条件がすべて成立した場合に復旧処理を実行し、前記複
    数の復旧条件のうち少なくとも1つの条件が不成立であ
    った場合に初期化処理を実行する請求項1から請求項4
    のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技制御手段は、電力供給が開始され初
    期化処理または復旧処理を実行した後、所定の払出禁止
    条件の成立にもとづいて遊技媒体の払い出しを禁止する
    ことを指示する払出禁止状態指定コマンドを送信し、前
    記払出禁止条件が解除されたことにもとづいて遊技媒体
    の払い出しを許可する払出許可状態指定コマンドを送信
    する請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊
    技機。
  7. 【請求項7】 遊技制御手段は、複数の払出禁止条件の
    うちいずれか一つの条件が成立した場合に払出禁止状態
    指定コマンドを送信し、払出禁止条件が解除され、いず
    れの払出禁止条件も成立していない状態になった場合
    に、複数の払出禁止条件のうちいずれの条件が成立して
    いたかに関わらず、遊技媒体の払い出しを許可すること
    を示す共通の払出許可状態指定コマンドを送信する請求
    項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払い出された遊技媒体が貯留される貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを検
    出するための貯留状態検出手段を備え、 払出禁止条件は、前記貯留状態検出手段により前記貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されている場合に成立
    する条件を含む請求項6または請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 払出手段に供給される遊技媒体が所定量
    以上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切
    れ検出手段を含み、 払出禁止条件は、前記遊技媒体切れ検出手段により遊技
    媒体が所定量以上確保されていないことが検出された場
    合に成立する条件を含む請求項6から請求項8のうちの
    いずれかに記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 遊技制御手段は、復旧コマンドとして
    払出禁止状態指定コマンドまたは払出許可状態指定コマ
    ンドを使用する請求項6から請求項9のうちのいずれか
    に記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 遊技制御手段は、電力供給停止時処理
    にて、制御状態を復旧させるために必要なデータとして
    制御プログラムのアドレスに関連するプログラムアドレ
    スデータを変動データ記憶手段に保存する処理を行い、
    復旧処理にて、前記変動データ記憶手段に保存されてい
    たプログラムアドレスデータにもとづいて制御を再開す
    る請求項1から請求項10のうちのいずれかに記載の遊
    技機。
  12. 【請求項12】 変動データ記憶手段の記憶内容は、払
    出条件の成立にもとづいて払い出すべき遊技媒体数のう
    ち未だ払い出されていない未払出数を特定可能な未払出
    数データを含み、 遊技制御手段および払出制御手段は、電力供給停止時処
    理にて払出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理
    の結果を示すデータを前記変動データ記憶手段に保存
    し、復旧処理にて前記入力処理の結果を示すデータにも
    とづいて前記未払出数データを更新する処理を実行する
    請求項1から請求項11のうちのいずれかに記載の遊技
    機。
  13. 【請求項13】 遊技制御手段および払出制御手段から
    の信号を出力するための出力ポートを含み、 前記遊技制御手段および前記払出制御手段は、電力供給
    停止時処理にて、前記出力ポートの出力状態を初期化す
    る出力ポートクリア処理を実行した後、払出遊技媒体検
    出手段からの検出信号の入力処理を行う請求項1から請
    求項12のうちいずれかに記載の遊技機。
  14. 【請求項14】 遊技制御手段および払出制御手段は、
    電力供給停止時処理にて、払出遊技媒体検出手段からの
    検出信号の入力処理を実行した後、変動データ記憶手段
    へのアクセスを禁止する処理を実行する請求項1から請
    求項13のうちいずれかに記載の遊技機。
  15. 【請求項15】 検出維持期間は、払出手段により払い
    出された遊技媒体が払出遊技媒体検出手段の検出位置に
    到達するまでの期間以上の期間に設定される請求項1か
    ら請求項14のうちいずれかに記載の遊技機。
  16. 【請求項16】 電力供給停止時処理にて実行される払
    出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理モジュー
    ルは、電力供給停止時処理と別の制御処理にて実行され
    る払出遊技媒体検出手段からの検出信号の入力処理モジ
    ュールと共通の処理モジュールが用いられる請求項1か
    ら請求項15のうちいずれかに記載の遊技機。
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