JP2003173286A - 分散ネットワークにおける意味情報取得方法 - Google Patents

分散ネットワークにおける意味情報取得方法

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JP2003173286A
JP2003173286A JP2001371380A JP2001371380A JP2003173286A JP 2003173286 A JP2003173286 A JP 2003173286A JP 2001371380 A JP2001371380 A JP 2001371380A JP 2001371380 A JP2001371380 A JP 2001371380A JP 2003173286 A JP2003173286 A JP 2003173286A
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JP2001371380A
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Tomohiro Nishitani
智広 西谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分散ネットワーク上の各提供端末から発せられ
る意味情報の総和を、当該各提供端末の匿名性を十分に
確保しながら要求端末に取得させる分散ネットワークに
おける意味情報取得方法の提供。 【解決手段】各提供端末B1〜B3,C1〜C2,D1
〜D3において、要求端末Aから供与された初期ベクト
ル(AV)を分散的に取得して保持ベクトル(P)を保
持し、当該保持ベクトル中における何れか1つの成分に
意味情報を表すスカラ量(S)を加算して得た意味情報
ベクトル(M)を分散ネットワークに送信し、要求端末
Aにおいて、各提供端末B1〜B3,C1〜C2,D1
〜D3から送信された意味情報ベクトルを集約的に取得
して複数の意味情報ベクトルの総和(ΣM)を計算し、
当該複数の意味情報ベクトルの総和から初期ベクトルを
減算して分散ネットワークから取得可能な全ての意味情
報の総和のみが表現さた差分ベクトル(ΣMes)を得る
特徴。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散ネットワーク
における意味情報取得方法に関し、詳しくは、ファイル
共有等を実現するための分散ネットワークに参加してい
る任意の1つの要求端末からファイル取得要求が送信さ
れるのに伴って、当該分散ネットワークに参加している
他の複数の提供端末から対応して発せられる意味情報の
総和を、各提供端末の匿名性を確保しつつ要求端末にお
いて取得するための、分散ネットワークにおける意味情
報取得方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、Gnutella(グニューテラ)などに
代表されるファイル交換ソフトウェアの登場により、特
定のサーバが存在しない分散ネットワーク上において、
匿名でファイル共有を行うことが可能となった。
【0003】この種のファイル交換ソフトウェアでは、
実際のファイル交換に先立ち、分散ネットワーク上に存
在する共有ファイルの取得(ダウンロード)を要求しよ
うとする要求端末が、同分散ネットワークに参加してい
る他の提供端末から、同提供端末が提供可能な共有ファ
イルのファイル名などの意味情報を取得し、以下、その
共有ファイルの所有者が特定できた時点で、要求端末と
提供端末との間で直接通信を行い、所要の共有ファイル
の取得を行うようにしている。
【0004】ここで、上記要求端末が意味情報を取得す
る際の上記提供端末の匿名性を確保するため、同提供端
末のIPアドレス(IP:Internet Protocol)は、ソ
フトウェア的に隠蔽されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
供端末のIPアドレスは、分散ネットワーク上からのパ
ケット解析により比較的容易に解読することが可能であ
り、従来のファイル交換ソフトウェアにあっては、十分
な匿名性が確保されているとは言えなかった。
【0006】ここにおいて、本発明の解決すべき主要な
目的は、次のとおりである。
【0007】即ち、本発明の第1の目的は、分散ネット
ワーク上の各提供端末から発せられる意味情報の総和
を、当該各提供端末の匿名性を十分に確保しながら要求
端末に取得させることの可能な分散ネットワークにおけ
る意味情報取得方法を提供せんとするものである。
【0008】本発明の第2の目的は、分散ネットワーク
上でIPアドレスのパケット解析を受けても、各提供端
末が匿名で通信を行うことを可能とする分散ネットワー
クにおける意味情報取得方法を提供せんとするものであ
る。
【0009】本発明の第3の目的は、種々の分散ネット
ワーク構成に対応可能な分散ネットワークにおける意味
情報取得方法を提供せんとするものである。
【0010】本発明の他の目的は、明細書、図面、特に
特許請求の範囲の各請求項の記載から、自ずと明らかと
なろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明情報取得方法にお
いては、要求端末において、ファイル取得要求を送信す
るのに伴って初期ベクトルを試行的に生成、保持する処
理と、当該初期ベクトルを分散ネットワークに供与する
処理とを順次実施し、各提供端末において、要求端末か
ら供与された初期ベクトルを分散的に取得して、その各
分散値の総和が当該初期ベクトルの値に回帰的に等しく
なる保持ベクトルを生成、保持する処理と、当該保持ベ
クトル中における何れか1つの成分に、意味情報を表す
スカラ量を加算して意味情報ベクトルを得る処理と、当
該意味情報ベクトルを分散ネットワークに送信する処理
とを順次実施し、前記要求端末において、前記各提供端
末から送信された意味情報ベクトルを集約的に取得し
て、複数の意味情報ベクトルの総和を計算する処理と、
当該複数の意味情報ベクトルの総和から初期ベクトルを
減算して、分散ネットワークから取得可能な全ての意味
情報の総和のみが表現さた差分ベクトルを得る処理とを
順次実施する、という特徴的構成手法を講じる。
【0012】さらに、具体的詳細に述べると、当該課題
の解決では、本発明が次に列挙する新規な特徴的構成手
法を採用することにより、前記目的を達成するよう為さ
れる。
【0013】即ち、本発明方法の第1の特徴は、分散ネ
ットワークに参加している任意の1つの要求端末からフ
ァイル取得要求が送信されるのに伴って、当該分散ネッ
トワークに参加している他の複数の提供端末から対応し
て発せられる意味情報の総和を、各提供端末の匿名性を
確保しつつ前記要求端末において取得するための、分散
ネットワークにおける意味情報取得方法であって、前記
要求端末において、前記ファイル取得要求を送信するの
に伴い、前記意味情報の予想される総和よりも多い次元
を有する初期ベクトルを試行的に生成、保持する処理
と、当該初期ベクトルを前記分散ネットワークに供与す
る処理とを順次実施し、前記各提供端末において、前記
要求端末から供与された前記初期ベクトルを前記分散ネ
ットワークから分散的に取得して、その各分散値の総和
が当該初期ベクトルの値に回帰的に等しくなる保持ベク
トルを生成、保持する処理と、当該保持ベクトルを構成
する複数の成分中における何れか1つの成分に、前記意
味情報を表すスカラ量を加算して意味情報ベクトルを得
る処理と、当該意味情報ベクトルを前記分散ネットワー
クに送信する処理とを順次実施し、前記要求端末におい
て、前記各提供端末から送信された前記意味情報ベクト
ルを前記分散ネットワークから集約的に取得して、複数
の前記意味情報ベクトルの総和を計算する処理と、当該
複数の意味情報ベクトルの総和から自己に保持した前記
初期ベクトルを減算することにより、前記分散ネットワ
ークから取得可能な全ての意味情報の総和のみが表現さ
れ、かつ当該意味情報の発生源を特定し得る情報が一切
含まれない差分ベクトルを得る処理とを順次実施してな
る、分散ネットワークにおける意味情報取得方法の構成
採用にある。
【0014】本発明方法の第2の特徴は、上記本発明方
法の第1の特徴における前記各提供端末が、前記意味情
報ベクトルを得るに当り、自己に保持した前記保持ベク
トル中において前記意味情報を表す前記スカラ量を加算
すべき該当成分の位置を、当該保持ベクトルの次元を最
大値とした自然数をランダムに発生する乱数アルゴリズ
ムにより決定する処理を実施してなる、分散ネットワー
クにおける意味情報取得方法の構成採用にある。
【0015】本発明方法の第3の特徴は、上記本発明方
法の第1又は第2の特徴における前記意味情報が、エラ
ー検出用の冗長成分を事前に含むものであり、前記各提
供端末が、前記意味情報ベクトルを得るに当り、自己に
保持した前記保持ベクトル中の該当成分に前記冗長成分
を含む前記意味情報を表す前記スカラ量を加算する処理
を実施し、前記要求端末が、前記差分ベクトルを得る処
理を実施した後に、当該差分ベクトルを構成する複数の
成分中における各成分のそれぞれに、発生源の異なる2
以上の前記意味情報による衝突エラーが生じていないか
否かを、当該意味情報に含まれる前記冗長成分を用いて
検出する処理を実施してなる、分散ネットワークにおけ
る意味情報取得方法の構成採用にある。
【0016】本発明方法の第4の特徴は、上記本発明方
法の第3の特徴における前記要求端末が、前記衝突エラ
ーを検出する処理を実施した結果、前記差分ベクトル中
の任意成分に当該衝突エラーが生じていた場合、自己に
保持した前記初期ベクトルに代わる新たな初期ベクトル
を生成、保持するための準備を行うと共に、該当する1
以上の衝突エラー成分の位置を表現したエラー成分ベク
トルを生成する処理と、当該エラー成分ベクトルを前記
分散ネットワークに送信する処理とを順次実施し、前記
各提供端末が、前記要求端末から送信された前記エラー
成分ベクトルを前記分散ネットワークから取得して、自
己に保持した前記保持ベクトルに前記意味情報を表す前
記スカラ量を加算して前記意味情報ベクトルを得た際の
該当成分の位置が、その取得に係る前記エラー成分ベク
トル中の前記衝突エラー成分の位置に一致しているか否
かを判別する処理と、この判別処理の結果、前記意味情
報ベクトル中の該当成分の位置が前記エラー成分ベクト
ル中の前記衝突エラー成分の位置に一致していた場合に
おいて、前記要求端末から前記新たな初期ベクトルが前
記分散ネットワークに供与されたときに、自己に保持し
た前記保持ベクトルに代わる新たな保持ベクトルを生
成、保持して、当該新たな保持ベクトルに基づく新たな
意味情報ベクトルを得るための準備を行う処理とを順次
実施し、前記要求端末が、前記各提供端末における該当
ノードにおいて前記新たな意味情報ベクトルを得るため
の準備を行う処理が完了した後に、前記新たな初期ベク
トルを前記分散ネットワークに供与することにより、前
記該当ノードから送信された前記新たな意味情報ベクト
ルを前記分散ネットワークから集約的に取得して、複数
の前記新たな意味情報ベクトルの総和を計算する処理
と、当該複数の新たな意味情報ベクトルの総和から自己
に保持した前記新たな初期ベクトルを減算して、新たな
差分ベクトルを得る処理とを、当該新たな差分ベクトル
中の任意成分における前記衝突エラーが解消されるまで
繰り返し実施してなる、分散ネットワークにおける意味
情報取得方法の構成採用にある。
【0017】本発明方法の第5の特徴は、上記本発明方
法の第4の特徴における前記要求端末が、前記新たな初
期ベクトルを生成するに当り、当該新たな初期ベクトル
に対し、当初の前記初期ベクトルが有する次元よりも多
い次元を設定してなる、分散ネットワークにおける意味
情報取得方法の構成採用にある。
【0018】本発明方法の第6の特徴は、上記本発明方
法の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前
記要求端末が、前記各提供端末において前記保持ベクト
ルを取得させるに当り、前記初期ベクトルを、前記分散
ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の前記提供端
末の存在数に応じ分配して、それぞれ値の異なる所要数
の分配ベクトルを生成する処理と、当該分配ベクトルを
前記分散ネットワークに送信する処理とを順次実施し、
前記各提供端末が、前記分散ネットワークがツリー状を
なす場合、当該分散ネットワーク上で意味的に隣接する
単一の親ノードから送信されてくる前記分配ベクトルを
取得して、当該分配ベクトルから自己に保持すべき前記
保持ベクトルを減算して得た残余ベクトルを、前記分散
ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の子ノードの
存在数に応じ分配して、それぞれ値の異なる所要数の新
たな分配ベクトルを生成する処理と、当該新たな分配ベ
クトルを分散ネットワークに連鎖的に送信する処理とを
順次実施してなる、分散ネットワークにおける意味情報
取得方法の構成採用にある。
【0019】本発明方法の第7の特徴は、上記本発明方
法の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前
記要求端末が、前記各提供端末において前記保持ベクト
ルを取得させるに当り、前記初期ベクトルを、前記分散
ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の前記提供端
末の存在数に応じ分配して、それぞれ値の異なる所要数
の分配ベクトルを生成する処理と、当該分配ベクトルを
前記分散ネットワークに送信する処理とを順次実施し、
前記各提供端末が、前記分散ネットワークがメッシュ状
をなす場合、当該分散ネットワーク上で意味的に隣接す
る1以上の親ノードから送信されてくる1以上の前記分
配ベクトルを取得して、当該1以上の分配ベクトルから
自己に保持すべき前記保持ベクトルを減算して得た残余
ベクトルを、前記分散ネットワーク上で意味的に隣接す
る1以上の子ノードの存在数に応じ分配して、それぞれ
値の異なる所要数の新たな分配ベクトルを生成する処理
と、当該新たな分配ベクトルを分散ネットワークに連鎖
的に送信する処理とを順次実施してなる、分散ネットワ
ークにおける意味情報取得方法の構成採用にある。
【0020】本発明方法の第8の特徴は、上記本発明方
法の第7の特徴における前記各提供端末が、前記分散ネ
ットワーク上の2以上の前記親ノードから送信されてく
る2以上の前記分配ベクトルを取得した場合、第1番目
に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保持ベクト
ルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得した前記分
配ベクトルから得た前記保持ベクトルを、一旦保持した
前記保持ベクトルに加算すると共に、このときの残余ベ
クトルから前記新たな分配ベクトルを改めて生成する処
理を実施してなる、分散ネットワークにおける意味情報
取得方法の構成採用にある。
【0021】本発明方法の第9の特徴は、上記本発明方
法の第7の特徴における前記各提供端末が、前記分散ネ
ットワーク上の2以上の前記親ノードから送信されてく
る2以上の前記分配ベクトルを取得した場合、第1番目
に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保持ベクト
ルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得した前記分
配ベクトルから前記保持ベクトルを得ることなく、その
第2番目以降の取得に係る前記分配ベクトルの全成分か
ら前記新たな分配ベクトルを改めて生成する処理を実施
してなる、分散ネットワークにおける意味情報取得方法
の構成採用にある。
【0022】本発明方法の第10の特徴は、上記本発明
方法の第7の特徴における前記各提供端末が、前記分散
ネットワーク上の2以上の前記親ノードから送信されて
くる2以上の前記分配ベクトルを取得した場合、第1番
目に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保持ベク
トルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得した前記
分配ベクトルから前記新たな分配ベクトルを生成するこ
となく、その第2番目以降の取得に係る前記分配ベクト
ルの全成分を、一旦保持した前記保持ベクトルに加算す
る処理を実施し、前記新たな分配ベクトルを分散ネット
ワークに送信する処理を実施しないでなる、分散ネット
ワークにおける意味情報取得方法の構成採用にある。
【0023】本発明方法の第11の特徴は、上記本発明
方法の第6、第7、第8、第9又は第10の特徴におけ
る前記分配ベクトルが、前記分散ネットワーク上におけ
るノード間転送回数の上限を規定する生存時間情報を伴
うものであり、前記各提供端末が、前記分散ネットワー
ク上の前記親ノードから前記分配ベクトルと共に取得し
た前記生存時間情報が、当該分散ネットワーク上の前記
子ノードに対する前記新たな分配ベクトルのノード間転
送を禁止する値に達していた場合、前記分散ネットワー
ク上の前記親ノードから取得した前記分配ベクトルから
前記新たな分配ベクトルを生成することなく、その取得
に係る前記分配ベクトルの全成分から前記保持ベクトル
を得る処理を実施し、前記新たな分配ベクトルを分散ネ
ットワークに送信する処理を実施しないでなる、分散ネ
ットワークにおける意味情報取得方法の構成採用にあ
る。
【0024】本発明方法の第12の特徴は、上記本発明
方法の第6、第7、第8、第9、第10又は第11の特
徴における前記各提供端末が、前記新たな分配ベクトル
を送信すべき前記子ノードが前記分散ネットワーク上に
もはや存在しない場合、前記分散ネットワーク上の前記
親ノードから取得した前記分配ベクトルから前記新たな
分配ベクトルを生成することなく、その取得に係る前記
分配ベクトルの全成分から前記保持ベクトルを得る処理
を実施し、前記新たな分配ベクトルを分散ネットワーク
に送信する処理を実施しないでなる、分散ネットワーク
における意味情報取得方法の構成採用にある。
【0025】本発明方法の第13の特徴は、上記本発明
方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第
8、第9、第10、第11又は第12の特徴における前
記分散ネットワーク上を送受される各種ベクトルが、所
定の暗号化処理を施されてなる、分散ネットワークにお
ける意味情報取得方法の構成採用にある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、添付図面を参照しつつ、本発明を、ツリー状の分散
ネットワークに適用した場合の第1方法例と、メッシュ
状の分散ネットワークに適用した場合の第2方法例とを
順に挙げて説明する。
【0027】(第1方法例)まず、図1は、本発明の第
1方法例に係るツリー状の分散ネットワークにおける意
味情報取得方法を説明するための当該分散ネットワーク
の部分構成図である。なお、符号については、単一の要
求端末及び複数の提供端末を示す各ノード中に付すもの
とする。
【0028】同図に示すように、本第1方法例において
は、ファイル共有等を実現するためのツリー状の分散ネ
ットワークに参加している任意の1つの要求端末Aから
ファイル取得要求が送信されるのに伴って、当該分散ネ
ットワークに参加している他の複数の提供端末B1〜B
3,C1〜C2,D1〜D3から対応して発せられる意
味情報の総和を、各提供端末B1〜B3,C1〜C2,
D1〜D3の匿名性を確保しつつ要求端末Aにおいて取
得するために、まず、要求端末Aにおいて、ファイル取
得要求を送信するのに伴い、意味情報の予想される総和
よりも多い次元mを有する初期ベクトルAVを試行的に
生成して保持し、当該初期ベクトルAVを分散ネットワ
ークに供与する。
【0029】次に、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3において、要求端末Aから供与された初
期ベクトルAVを分散ネットワークから分散的に取得し
て、その各分散値の総和が当該初期ベクトルAVの値に
回帰的に等しくなる保持ベクトルPを生成して保持す
る。
【0030】ここで、上記各提供端末B1〜B3,C1
〜C2,D1〜D3における保持ベクトルPの生成に際
しては、まず、要求端末Aにおいて、生成した初期ベク
トルAVを、分散ネットワーク上で意味的に隣接する提
供端末B1,B2,B3に3分配して、それぞれ値の異
なる3つの分配ベクトルAV1,AV2,AV3を生成
し、以下の関係、即ち、 AV=AV1+AV2+AV3 なる関係を満足させるようにし、さらに、当該分配ベク
トルAV1,AV2,AV3を分散ネットワークに送信
する。
【0031】次に、例えば提供端末B1において(提供
端末B2,B3についても同様)、単一の親ノードをな
す要求端末Aから送信されてくる分配ベクトルAV1を
取得して、当該分配ベクトルAV1から自己に保持すべ
き保持ベクトルB1P(提供端末B1における保持ベク
トルPを意味する)を減算して得た残余ベクトルを、分
散ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の子ノード
をなす提供端末C1,C2に2分配して、それぞれ値の
異なる2つの新たな分配ベクトルB1V1,B1V2を
生成し、以下の関係、即ち、 AV1=B1V1+B1V2+B1P なる関係を満足させるようにする。
【0032】そして、提供端末B1は、以上のようにし
て生成した保持ベクトルB1Pを自身に保持すると共
に、生成した新たな分配ベクトルB1V1,B1V2を
分散ネットワークに連鎖的に送信し、以下、残りの各提
供端末C1〜C2,D1〜D3にも同様にして保持ベク
トルPを取得させる。
【0033】なお、上記分配ベクトル(新たな分配ベク
トルを含む)は、分散ネットワーク上におけるノード間
転送回数の上限を規定するために、当該ノード間転送が
行われる度に値が「1」ずつ減少するTTL(Time To
Live.生存時間情報)を伴っている。
【0034】一方、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3は、分散ネットワーク上の親ノードから
分配ベクトルと共に取得した当該TTLが、その分散ネ
ットワーク上の子ノードに対する新たな分配ベクトルの
ノード間転送を禁止する値である「0」に達した場合、
親ノードから取得した分配ベクトルから新たな分配ベク
トルを生成することなく、その取得に係る分配ベクトル
の全成分から保持ベクトルPを得るようにする(従っ
て、ある提供端末におけるTTLの値が「0」に達した
ときは、新たな分配ベクトルは分散ネットワークに送信
されない)。
【0035】また、各提供端末は、新たな分配ベクトル
を送信すべき子ノードが分散ネットワーク上にもはや存
在しない場合(図示の提供端末C2など)、親ノードか
ら取得した分配ベクトルから新たな分配ベクトルを生成
することなく、その取得に係る分配ベクトルの全成分か
ら保持ベクトルPを得るようにする(必然的に、新たな
分配ベクトルは分散ネットワークに送信されない)。
【0036】そして、以上のようにして分配ベクトルを
連鎖的に送信し、各提供端末B1〜B3,C1〜C2,
D1〜D3にそれぞれ保持ベクトルPが設定されると、
提供端末の総数をNとしたときの各保持ベクトルの値を
P(N)とすれば、これと初期ベクトルAVとの関係は、 AV=ΣP(N) …(法則1) となる。但し、Σは全ての提供端末に対する総和を表
す。
【0037】次に、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3は、保持ベクトルPの設定に伴い、当該
保持ベクトルPを構成する複数の成分中における何れか
1つの成分に、意味情報を表すスカラ量Sを加算して意
味情報ベクトルMを得る。
【0038】即ち、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3は、意味情報ベクトルMを得るに当り、
自己に保持した保持ベクトルP中において意味情報を表
すスカラ量Sを加算すべき該当成分の位置を、当該保持
ベクトルPの次元m(初期ベクトルAVの次元mに同
じ)を最大値とした自然数1〜mをランダムに発生する
乱数アルゴリズムにより決定する。
【0039】ここで、該当する提供端末の端末名をTと
した場合、当該提供端末Tの保持ベクトルPTは、上
記乱数アルゴリズムにより得た乱数をRとすれば、 PT=(P(1),P(2),…,P(R),…,P(m)) と表現することができる。但し、P(1)は、Pの第1成
分であることを示す。
【0040】また、提供端末Tの意味情報ベクトルM
Tは、上記スカラ量Sを該当する成分に加算して、 MT=(P(1),P(2),…,P(R)+S,…,P(m)) と表現することができる(意味情報が存在しない場合、
T=PT)。
【0041】そして、以上のようにして意味情報ベクト
ルMを得た各提供端末B1〜B3,C1〜C2,D1〜
D3は、当該意味情報ベクトルMを分散ネットワークに
送信する。
【0042】次に、要求端末Aは、各提供端末B1〜B
3,C1〜C2,D1〜D3から送信された意味情報ベ
クトルMを分散ネットワークから集約的に取得して、複
数の意味情報ベクトルMの総和ΣMを計算し、さらに、
所要の意味情報の総和ΣMesを求めるために、当該複数
の意味情報ベクトルMの総和ΣMから、各提供端末B1
〜B3,C1〜C2,D1〜D3に保持された保持ベク
トルPの総和ΣP(N)を減算して、その差分ベクトルを
求める。
【0043】ここで、前述した「法則1」により、保持
ベクトルPの総和はΣP(N)=AVであるため、所要の
意味情報の総和ΣMesは、 ΣMes=ΣM−ΣP=ΣM−AV となり、この結果、分散ネットワークから取得可能な全
ての意味情報の総和ΣMesのみが表現され、かつ、当該
意味情報の発生源を特定し得る情報が一切含まれない差
分ベクトル(ΣMes)が得られるようになる。
【0044】即ち、要求端末Aは、各提供端末B1〜B
3,C1〜C2,D1〜D3で用いられた全てのIPア
ドレスを知ることができるが、各提供端末と各IPアド
レスとの対応関係を知ることはできず、従って、実際に
意味情報を送信した提供端末を個々に特定することなど
はできない。
【0045】ところで、上記意味情報の総和ΣMesは、
m成分(次元)のベクトルであるため、原理的には最大
m個の意味情報を包含させることが可能である。しかし
ながら、保持ベクトルPに対する意味情報(スカラ量
S)の設定位置は、乱数により決定しているため、差分
ベクトル(ΣMes)の成分に、異なる提供端末から発せ
られた2以上の意味情報による衝突が生じる可能性があ
る。
【0046】このため、各提供端末B1〜B3,C1〜
C2,D1〜D3において、自己に保持した保持ベクト
ルP中の該当成分に、エラー検出用の冗長成分を事前に
含む意味情報を加算するようにし、要求端末Aにおい
て、差分ベクトル(ΣMes)を構成する複数の成分中に
おける各成分のそれぞれに、発生現の異なる2以上の意
味情報による衝突エラーが生じていないか否かを、当該
意味情報に含まれる上記冗長成分を用いて検出するよう
する。
【0047】次に、要求端末Aは、上記衝突エラーを検
出する処理を実施した結果、差分ベクトル中の任意成分
に当該衝突エラーが生じていた場合、まず、自己に保持
した初期ベクトルAVに代わる新たな初期ベクトルAV
´を生成、保持するための準備を行うと共に、該当する
1以上の衝突エラー成分の位置を表現したエラー成分ベ
クトルEを生成する。
【0048】ここで、差分ベクトル(ΣMes)において
衝突エラーの生じた成分がE(1),E(2)であったとする
と、要求端末Aは、このときのエラー成分ベクトルE=
(E(1),E(2))を分散ネットワークに送信する。
【0049】次に、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3は、要求端末Aから送信されたエラー成
分ベクトルEを分散ネットワークから取得して、自己に
保持した保持ベクトルPに意味情報を表すスカラ量Sを
加算して意味情報ベクトルMを得た際の該当成分の位置
が、その取得に係るエラー成分ベクトルE中の衝突エラ
ー成分の位置に一致しているか否かを判別する。
【0050】次に、この判別処理の結果、意味情報ベク
トルM中の該当成分の位置がエラー成分ベクトルE中の
衝突エラー成分の位置に一致していた場合において、要
求端末Aから新たな初期ベクトルAV´が分散ネットワ
ークに供与されたときに、自己に保持した保持ベクトル
Pに代わる新たな保持ベクトルP´を生成、保持して、
当該新たな保持ベクトルP´に基づく新たな意味情報ベ
クトルM´を得るための準備を行う。
【0051】なお、各提供端末B1〜B3,C1〜C
2,D1〜D3のうち、エラー成分ベクトルE中の衝突
エラー成分の位置とは異なる位置に意味情報を付加して
意味情報ベクトルMを送信した該当ノードについては、
新たな意味情報ベクトルM´を分散ネットワークへ送信
する必要はない。
【0052】そして、要求端末Aは、各提供端末B1〜
B3,C1〜C2,D1〜D3における該当ノードにお
いて新たな意味情報ベクトルM´を得るための準備が完
了した後に、新たな初期ベクトルAV´を分散ネットワ
ークに供与することにより、該当ノードから送信された
新たな意味情報ベクトルM´を分散ネットワークから集
約的に取得する。
【0053】そして、複数の新たな意味情報ベクトルM
´の総和ΣM´を計算する処理と、当該複数の新たな意
味情報ベクトルM´の総和ΣM´から、自己に保持した
新たな初期ベクトルAV´を減算して、新たな差分ベク
トル(新たな意味情報の総和ΣMes´)を得る処理と
を、当該新たな差分ベクトル中の任意成分における衝突
エラーが解消されるまで繰り返し実施する。
【0054】なお、要求端末Aにおいて上記新たな初期
ベクトルAV´を生成するに当り、当該新たな初期ベク
トルAV´に対し、当初の初期ベクトルが有する次元m
よりも多い次元m´(m<m´)を設定するようにすれ
ば、上記衝突エラーの発生確率を下げることが可能とな
る(即ち、初期ベクトルの次元は、意味情報ベクトルの
取得を行う毎に変化し得るものである)。
【0055】また、分散ネットワーク上の要求端末Aと
各提供端末B1〜B3,C1〜C2,D1〜D3との間
で送受される分配ベクトル(AV1,AV2,AV3)
や、これに対応する意味情報ベクトルM(M´)に対し
ては、公開鍵暗号方式や秘密鍵暗号方式などによる暗号
化処理を施してもよく、これにより、各提供端末B1〜
B3,C1〜C2,D1〜D3の匿名性がより堅固なも
のとなる。
【0056】(第2方法例)続いて、図2は、本発明の
第2方法例に係るメッシュ状の分散ネットワークにおけ
る意味情報取得方法を説明するための当該分散ネットワ
ークの部分構成図である。なお、符号については、第1
方法例の場合と同様、単一の要求端末及び複数の提供端
末を示す各ノード中に付すものとする。
【0057】本第2方法例における動作は、基本的に、
第1方法例におけるそれと同じであり、図示の各提供端
末B1〜B3,C1〜C3,D1〜D4に保持ベクトル
Pを取得させる際の動作が若干相違するのみである。従
って、本第2方法例では、その相違点のみを説明するも
のとする。
【0058】まず、本第2方法例においては、分散ネッ
トワークがメッシュ状をなすため、例えば提供端末C2
において、1以上の親ノードをなす提供端末B1,B2
から送信されてくる2つの分配ベクトルを取得して、当
該分配ベクトルから自己に保持すべき保持ベクトルを減
算して得た残余ベクトルを、分散ネットワーク上で意味
的に隣接する1以上の子ノードをなす提供端末D1,D
2に2分配して、それぞれ値の異なる2つの新たな分配
ベクトルを生成するよう動作する。
【0059】このとき、例示した上記提供端末C2に、
一の親ノードをなす提供端末B1から第1番目に取得し
た分配ベクトルから所要の保持ベクトルPを一旦保持さ
せた後に、ある時間を経て、他の親ノードをなす提供端
末B2から第2番目に取得した分配ベクトルから得た保
持ベクトルPを、一旦保持した保持ベクトルに加算させ
ると共に、このときの残余ベクトルから新たな分配ベク
トルを改めて生成させ、当該新たな分配ベクトルを、子
ノードをなす提供端末D1,D2に向け、分散ネットワ
ークに送信させるようにすることが可能である。
【0060】また、上記提供端末C2に、一の親ノード
をなす提供端末B1から第1番目に取得した分配ベクト
ルから所要の保持ベクトルPを一旦保持させた後に、あ
る時間を経て、他の親ノードをなす提供端末B2から第
2番目に取得した分配ベクトルから新たな保持ベクトル
Pを得ることなく、その第2番目の取得に係る分配ベク
トルの全成分から新たな分配ベクトルを改めて生成さ
せ、当該新たな分配ベクトルを、子ノードをなす提供端
末D1,D2に向け、分散ネットワークに送信させるよ
うにすることが可能である。
【0061】さらに、上記提供端末C2に、一の親ノー
ドをなす提供端末B1から第1番目に取得した分配ベク
トルから所要の保持ベクトルPを一旦保持させた後に、
他の親ノードをなす提供端末B2から第2番目に取得し
た分配ベクトルから新たな分配ベクトルを生成すること
なく、その第2番目の取得に係る分配ベクトルの全成分
を、一旦保持した保持ベクトルに加算させるようにする
ことが可能である(必然的に、新たな分配ベクトルは分
散ネットワークに送信されない)。
【0062】以上、本発明の実施の形態を方法例を挙げ
て説明したが、本発明は、必ずしも上述した手法にのみ
限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、
後述の効果を有する範囲内において、適宜、変更実施す
ることが可能なものである。
【0063】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、種々のネットワーク構成をなす分散ネットワー
ク上の各提供端末から発せられる意味情報の総和を、当
該各提供端末の匿名性を十分に確保しながら要求端末に
取得させることが可能になると共に、分散ネットワーク
上でIPアドレスのパケット解析を受けた場合でも、各
提供端末が匿名で通信を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1方法例に係るツリー状の分散ネッ
トワークにおける意味情報取得方法を説明するための当
該分散ネットワークの部分構成図である。
【図2】本発明の第2方法例に係るメッシュ状の分散ネ
ットワークにおける意味情報取得方法を説明するための
当該分散ネットワークの部分構成図である。
【符号の説明】
A…要求端末 B1〜B3,C1〜C3,D1〜D4…提供端末

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散ネットワークに参加している任意の1
    つの要求端末からファイル取得要求が送信されるのに伴
    って、当該分散ネットワークに参加している他の複数の
    提供端末から対応して発せられる意味情報の総和を、各
    提供端末の匿名性を確保しつつ前記要求端末において取
    得するための、分散ネットワークにおける意味情報取得
    方法であって、 前記要求端末において、 前記ファイル取得要求を送信するのに伴い、前記意味情
    報の予想される総和よりも多い次元を有する初期ベクト
    ルを試行的に生成、保持する処理と、 当該初期ベクトルを前記分散ネットワークに供与する処
    理と、を順次実施し、 前記各提供端末において、 前記要求端末から供与された前記初期ベクトルを前記分
    散ネットワークから分散的に取得して、その各分散値の
    総和が当該初期ベクトルの値に回帰的に等しくなる保持
    ベクトルを生成、保持する処理と、 当該保持ベクトルを構成する複数の成分中における何れ
    か1つの成分に、前記意味情報を表すスカラ量を加算し
    て意味情報ベクトルを得る処理と、 当該意味情報ベクトルを前記分散ネットワークに送信す
    る処理と、を順次実施し、 前記要求端末において、 前記各提供端末から送信された前記意味情報ベクトルを
    前記分散ネットワークから集約的に取得して、複数の前
    記意味情報ベクトルの総和を計算する処理と、 当該複数の意味情報ベクトルの総和から自己に保持した
    前記初期ベクトルを減算することにより、前記分散ネッ
    トワークから取得可能な全ての意味情報の総和のみが表
    現され、かつ当該意味情報の発生源を特定し得る情報が
    一切含まれない差分ベクトルを得る処理と、を順次実施
    する、 ことを特徴とする分散ネットワークにおける意味情報取
    得方法。
  2. 【請求項2】前記各提供端末は、 前記意味情報ベクトルを得るに当り、 自己に保持した前記保持ベクトル中において前記意味情
    報を表す前記スカラ量を加算すべき該当成分の位置を、
    当該保持ベクトルの次元を最大値とした自然数をランダ
    ムに発生する乱数アルゴリズムにより決定する処理を実
    施する、 ことを特徴とする請求項1に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  3. 【請求項3】前記意味情報は、 エラー検出用の冗長成分を事前に含むものであり、 前記各提供端末は、 前記意味情報ベクトルを得るに当り、 自己に保持した前記保持ベクトル中の該当成分に前記冗
    長成分を含む前記意味情報を表す前記スカラ量を加算す
    る処理を実施し、 前記要求端末は、 前記差分ベクトルを得る処理を実施した後に、 当該差分ベクトルを構成する複数の成分中における各成
    分のそれぞれに、発生源の異なる2以上の前記意味情報
    による衝突エラーが生じていないか否かを、当該意味情
    報に含まれる前記冗長成分を用いて検出する処理を実施
    する、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の分散ネットワ
    ークにおける意味情報取得方法。
  4. 【請求項4】前記要求端末は、 前記衝突エラーを検出する処理を実施した結果、前記差
    分ベクトル中の任意成分に当該衝突エラーが生じていた
    場合、 自己に保持した前記初期ベクトルに代わる新たな初期ベ
    クトルを生成、保持するための準備を行うと共に、該当
    する1以上の衝突エラー成分の位置を表現したエラー成
    分ベクトルを生成する処理と、 当該エラー成分ベクトルを前記分散ネットワークに送信
    する処理と、を順次実施し、 前記各提供端末は、 前記要求端末から送信された前記エラー成分ベクトルを
    前記分散ネットワークから取得して、自己に保持した前
    記保持ベクトルに前記意味情報を表す前記スカラ量を加
    算して前記意味情報ベクトルを得た際の該当成分の位置
    が、その取得に係る前記エラー成分ベクトル中の前記衝
    突エラー成分の位置に一致しているか否かを判別する処
    理と、 この判別処理の結果、前記意味情報ベクトル中の該当成
    分の位置が前記エラー成分ベクトル中の前記衝突エラー
    成分の位置に一致していた場合において、前記要求端末
    から前記新たな初期ベクトルが前記分散ネットワークに
    供与されたときに、自己に保持した前記保持ベクトルに
    代わる新たな保持ベクトルを生成、保持して、当該新た
    な保持ベクトルに基づく新たな意味情報ベクトルを得る
    ための準備を行う処理と、を順次実施し、 前記要求端末は、 前記各提供端末における該当ノードにおいて前記新たな
    意味情報ベクトルを得るための準備を行う処理が完了し
    た後に、前記新たな初期ベクトルを前記分散ネットワー
    クに供与することにより、 前記該当ノードから送信された前記新たな意味情報ベク
    トルを前記分散ネットワークから集約的に取得して、複
    数の前記新たな意味情報ベクトルの総和を計算する処理
    と、当該複数の新たな意味情報ベクトルの総和から自己
    に保持した前記新たな初期ベクトルを減算して、新たな
    差分ベクトルを得る処理とを、当該新たな差分ベクトル
    中の任意成分における前記衝突エラーが解消されるまで
    繰り返し実施する、 ことを特徴とする請求項3に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  5. 【請求項5】前記要求端末は、 前記新たな初期ベクトルを生成するに当り、 当該新たな初期ベクトルに対し、当初の前記初期ベクト
    ルが有する次元よりも多い次元を設定する、 ことを特徴とする請求項4に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  6. 【請求項6】前記要求端末は、 前記各提供端末において前記保持ベクトルを取得させる
    に当り、 前記初期ベクトルを、前記分散ネットワーク上で意味的
    に隣接する1以上の前記提供端末の存在数に応じ分配し
    て、それぞれ値の異なる所要数の分配ベクトルを生成す
    る処理と、 当該分配ベクトルを前記分散ネットワークに送信する処
    理と、を順次実施し、 前記各提供端末は、 前記分散ネットワークがツリー状をなす場合、 当該分散ネットワーク上で意味的に隣接する単一の親ノ
    ードから送信されてくる前記分配ベクトルを取得して、
    当該分配ベクトルから自己に保持すべき前記保持ベクト
    ルを減算して得た残余ベクトルを、前記分散ネットワー
    ク上で意味的に隣接する1以上の子ノードの存在数に応
    じ分配して、それぞれ値の異なる所要数の新たな分配ベ
    クトルを生成する処理と、 当該新たな分配ベクトルを分散ネットワークに連鎖的に
    送信する処理と、を順次実施する、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の
    分散ネットワークにおける意味情報取得方法。
  7. 【請求項7】前記要求端末は、 前記各提供端末において前記保持ベクトルを取得させる
    に当り、 前記初期ベクトルを、前記分散ネットワーク上で意味的
    に隣接する1以上の前記提供端末の存在数に応じ分配し
    て、それぞれ値の異なる所要数の分配ベクトルを生成す
    る処理と、 当該分配ベクトルを前記分散ネットワークに送信する処
    理と、を順次実施し、 前記各提供端末は、 前記分散ネットワークがメッシュ状をなす場合、 当該分散ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の親
    ノードから送信されてくる1以上の前記分配ベクトルを
    取得して、当該1以上の分配ベクトルから自己に保持す
    べき前記保持ベクトルを減算して得た残余ベクトルを、
    前記分散ネットワーク上で意味的に隣接する1以上の子
    ノードの存在数に応じ分配して、それぞれ値の異なる所
    要数の新たな分配ベクトルを生成する処理と、 当該新たな分配ベクトルを分散ネットワークに連鎖的に
    送信する処理と、を順次実施する、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の
    分散ネットワークにおける意味情報取得方法。
  8. 【請求項8】前記各提供端末は、 前記分散ネットワーク上の2以上の前記親ノードから送
    信されてくる2以上の前記分配ベクトルを取得した場
    合、 第1番目に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保
    持ベクトルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得し
    た前記分配ベクトルから得た前記保持ベクトルを、一旦
    保持した前記保持ベクトルに加算すると共に、このとき
    の残余ベクトルから前記新たな分配ベクトルを改めて生
    成する処理を実施する、 ことを特徴とする請求項7に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  9. 【請求項9】前記各提供端末は、 前記分散ネットワーク上の2以上の前記親ノードから送
    信されてくる2以上の前記分配ベクトルを取得した場
    合、 第1番目に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保
    持ベクトルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得し
    た前記分配ベクトルから前記保持ベクトルを得ることな
    く、その第2番目以降の取得に係る前記分配ベクトルの
    全成分から前記新たな分配ベクトルを改めて生成する処
    理を実施する、 ことを特徴とする請求項7に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  10. 【請求項10】前記各提供端末は、 前記分散ネットワーク上の2以上の前記親ノードから送
    信されてくる2以上の前記分配ベクトルを取得した場
    合、 第1番目に取得した前記分配ベクトルから所要の前記保
    持ベクトルを一旦保持した後は、第2番目以降に取得し
    た前記分配ベクトルから前記新たな分配ベクトルを生成
    することなく、その第2番目以降の取得に係る前記分配
    ベクトルの全成分を、一旦保持した前記保持ベクトルに
    加算する処理を実施し、 前記新たな分配ベクトルを分散ネットワークに送信する
    処理は、 これを実施しない、 ことを特徴とする請求項7に記載の分散ネットワークに
    おける意味情報取得方法。
  11. 【請求項11】前記分配ベクトルは、 前記分散ネットワーク上におけるノード間転送回数の上
    限を規定する生存時間情報を伴うものであり、 前記各提供端末は、 前記分散ネットワーク上の前記親ノードから前記分配ベ
    クトルと共に取得した前記生存時間情報が、当該分散ネ
    ットワーク上の前記子ノードに対する前記新たな分配ベ
    クトルのノード間転送を禁止する値に達していた場合、 前記分散ネットワーク上の前記親ノードから取得した前
    記分配ベクトルから前記新たな分配ベクトルを生成する
    ことなく、その取得に係る前記分配ベクトルの全成分か
    ら前記保持ベクトルを得る処理を実施し、 前記新たな分配ベクトルを分散ネットワークに送信する
    処理は、 これを実施しない、 ことを特徴とする請求項6、7、8、9又は10に記載
    の分散ネットワークにおける意味情報取得方法。
  12. 【請求項12】前記各提供端末は、 前記新たな分配ベクトルを送信すべき前記子ノードが前
    記分散ネットワーク上にもはや存在しない場合、 前記分散ネットワーク上の前記親ノードから取得した前
    記分配ベクトルから前記新たな分配ベクトルを生成する
    ことなく、その取得に係る前記分配ベクトルの全成分か
    ら前記保持ベクトルを得る処理を実施し、 前記新たな分配ベクトルを分散ネットワークに送信する
    処理は、 これを実施しない、 ことを特徴とする請求項6、7、8、9、10又は11
    に記載の分散ネットワークにおける意味情報取得方法。
  13. 【請求項13】前記分散ネットワーク上を送受される各
    種ベクトルは、 所定の暗号化処理を施される、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12に記載の分散ネットワーク
    における意味情報取得方法。
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