JP2003169308A - 放送受信装置および放送受信管理装置および放送受信制御方法および情報配信方法 - Google Patents

放送受信装置および放送受信管理装置および放送受信制御方法および情報配信方法

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JP2003169308A
JP2003169308A JP2001369079A JP2001369079A JP2003169308A JP 2003169308 A JP2003169308 A JP 2003169308A JP 2001369079 A JP2001369079 A JP 2001369079A JP 2001369079 A JP2001369079 A JP 2001369079A JP 2003169308 A JP2003169308 A JP 2003169308A
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Koichiro Akiyama
浩一郎 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PPVやPPD、PPWのようなサービス形態
の受信契約者に対して、契約により指定された特定のチ
ャネルの特定の期間(例えば、特定の1日)の視聴を可
能にする限定受信システムを提供する。 【解決手段】暗号化されたコンテンツ情報を復号するた
めの複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵で
あって、所定時間毎に変更されるチャネルキーは、一定
期間毎に変更される(定期契約向けの)ワーク鍵と、指
定された放送チャネルに対応する暗号化されたチャネル
キーを指定された特定の期間復号可能にする(PPD契
約向けの)日替り鍵とのそれぞれで暗号化して配信さ
れ、放送受信装置では、その視聴条件に応じて、ワーク
鍵、日替り鍵のうちの少なくとも1つを取得し、受信し
た暗号化されたチャネルキーを復号することにより得ら
れたチャネルキーを用いて、受信した暗号化されたコン
テンツ情報を復号する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、暗号化さ
れて放送配信されるコンテンツ情報を受信して復号する
放送受信装置、この放送受信装置で有料放送を契約内容
に応じて視聴可能にするための制御情報を配信する放送
受信管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術デジタル放送は、通信衛星
(CS)に始まって、ケーブルTV、地上放送へとデジ
タル化が進むにつれ、一層のサービスの充実が期待され
ており、これからに放送サービスの主役をつとめていく
ものと思われる。
【0003】デジタル放送の最大の特徴は、情報圧縮技
術の導入により、番組の送信に要する周波数の使用効率
の向上が図れ、アナログ放送に比較して放送チャネル数
の大幅な増加が可能になったことである。更に、高度な
誤り訂正技術が適用できるため、高品質で均質なサービ
スの提供が可能となる。
【0004】また、デジタル化により従来のように画像
や音声による放送だけでなく、文字やデータによる放送
(データ放送)も可能になり、例えばニュースを文字デ
ータとして流すことや、PCソフトを放送で配信するこ
とが可能となり、そのようなサービスを提供するための
システムも続々登場してきている。また、受信装置も従
来のような据え置き型だけでなく、例えば、MSB(M
obile Satellite Broadcast
ing)のように、移動中でも利用できる携帯情報端
末、自動車の中での利用を前提とした、自動車に据え付
けられている移動端末などモバイル型受信装置も出現し
ている。
【0005】このようなシステムにおいて有料放送サー
ビスを実現する際には、放送コンテンツを暗号化して送
信し、契約内容に基づいてスクランブルを解くなど、契
約期間、契約内容に即した顧客管理が行えなければいけ
ない。契約期間に即した顧客管理とは、例えば、所定の
料金の支払により契約された契約期間内に限って契約チ
ャネルの番組の視聴を可能とするというものである。
【0006】また、受信装置にてスクランブルあるいは
暗号を解くための鍵情報は、不正視聴を防止する上から
も正当な視聴者のみに(契約チャネル、契約期間に即し
て)しかも確実に提供する必要がある。
【0007】これを実現するため、従来は各放送受信装
置に固有のマスター鍵を用意し、受信契約している視聴
者に対して、受信契約しているチャネルに対応するワー
ク鍵と受信契約により視聴可能なチャネル情報などを含
む契約形態を示した契約情報をマスター鍵で暗号化して
放送波で送信していた。ここでワーク鍵はチャネル固有
の鍵であり、暗号化されて送られてくる当該チャネルの
チャネルキーを復号することができる。チャネルキーは
スクランブルされた放送コンテンツをデスクランブルす
るのに用いられる。
【0008】このような限定受信方式では(受信装置毎
に設定された)マスター鍵で暗号化されるワーク鍵と契
約情報は受信装置固有の限定受信情報であり、(複数の
受信装置に共通の)ワーク鍵で暗号化されたチャネルキ
ーは共通の限定受信情報であると言える。
【0009】従来は、固有の限定受信情報であっても
(固有情報を送信するには不適当な)放送波によって送
信していた。これは、個別の加入者に対する情報を全て
の加入者に送信しているため不必要に送信帯域を専有し
ているばかりか、加入者が受信したかどうかの情報も得
ることができないため、必要な期間繰り返し送信する必
要があった。
【0010】更に、個別の限定受信情報に含まれるワー
ク鍵の有効期間は契約期間(通常1ヶ月単位)毎に設定
され、その期間(1ヶ月)毎に放送局から個別に限定受
信情報を送らなくてはならない上に、受信装置が実際に
受信したか否かが契約管理センター側に分からないた
め、一定期間繰り返し送信しなければならかかった。こ
のため現在限定受信情報に占める個別の限定受信情報の
割合が相当に大きくなっており、特開平11−2435
36号公報に示すような受信装置毎に設定されたマスタ
ー鍵を持たない方式も考案されている。この方式は全て
の受信装置に共通のマスター鍵を持ち、このマスター鍵
で、受信装置IDと当該受信装置に設定されるべき契約
情報のペアと全ての受信装置に共通のチャネル鍵を共通
のマスター鍵で暗号化して送信する。このようにするこ
とで、複数の契約情報を1つのパケットにまとめて圧縮
して送信することができる。更に、契約情報の送信を前
記のように契約期間毎ではなく、契約更新時のみに行う
ことで送信量を相当に少なく抑えることができる。
【0011】一方、現在CS放送などでは視聴する番組
に対して課金するPPV(ペイパービュー)、PPD
(ペイパーデー)サービスが行われているが、加入者が
視聴操作後すぐに視聴できるよう便宜を図るため、視聴
操作の際に直接契約管理センターに連絡することはせ
ず、受信装置本体内に受信履歴を格納しておいて、セン
ターは定期的に受信装置との間の通信回線を用いて当該
受信履歴を回収するようにしている。しかし、このよう
に構成しているため加入者が故意または偶然にセンター
が受信履歴を回収するため接続している公衆電話回線を
外すなどの操作を行ってしまった場合は回収ができなく
なるという問題もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
PPV(Pay Per View)、PPD(Pay Per Day)、P
PW(Pay Per Week)などの視聴した番組に対しての課
金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視聴など
に対して課金を行うようなサービスを実現するために
は、受信装置から視聴の履歴を回収するために、受信装
置とセンターとの間に、少なくとも受信装置からセンタ
ーへの上り通信回線を設定する必要があった。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、セ
ンター側からの情報の配信のみで(放送受信装置からセ
ンターへの上り通信回線の接続なしに)、契約により指
定された特定のチャネルの指定された特定の期間(例え
ば、特定の1日、特定の1週間、特定の番組に対応する
時間帯)の視聴を可能にして、その視聴料を安全かつ確
実に回収できる放送受信制御方法およびそれを用いた放
送受信装置と、情報配信方法およびそれを用いた放送受
信管理装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の放送受信
装置は、暗号化されて放送配信される複数の放送チャネ
ルのコンテンツ情報を受信するものであって、前記暗号
化されたコンテンツ情報を復号するための前記複数の放
送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、所定
時間毎に変更されるとともに暗号化されて配信されるチ
ャネルキーを一定期間復号可能にする第1の暗号鍵(例
えば、第1の実施形態の場合ワーク鍵、第2の実施形態
の場合マスター鍵)を取得する第1の取得手段と、特定
の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネルキ
ーを特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵(例えば、
日替り鍵、週替わり鍵、時間鍵、番組鍵)を取得する第
2の取得手段と、前記第1の暗号鍵で暗号化された前記
チャネルキーを受信して、取得した前記第1の暗号鍵で
復号した結果得られた前記チャネルキーを格納する第1
の格納手段と、前記第2の暗号鍵で暗号化された前記チ
ャネルキーを受信して、取得した前記第2の暗号鍵で復
号した結果得られた前記チャネルキーを格納する第2の
格納手段と、前記暗号化されたコンテンツ情報を受信し
た際、前記第1および第2の格納手段のうちの少なくと
も一方に格納されている前記チャネルキーを用いて該暗
号化されたコンテンツ情報を復号する復号手段とを具備
したことを特徴とする。
【0015】本発明によれば、チャネルキーを従来から
の定期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、ワーク鍵)
と、PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対し
ての課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視
聴などに対して課金を行うようなサービス契約者向けの
第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵)とのそれぞれで暗号化して配信することによ
り、予め契約した視聴チャネルに対して定期的に視聴料
を支払う定期契約者に対しては、契約により指定された
チャネルを視聴可能にするとともに、PPVやPPD、
PPWのようなサービス形態の受信契約者に対しては、
契約により指定されたチャネルを契約により指定された
特定の期間(例えば、特定の1日、特定の1週間、特定
の数時間(例えば、特定の番組)のみの視聴を可能にす
る。従って、配信された情報(個別限定受信パケット、
共通限定受信パケット)を受信するだけで、PPVやP
PD、PPWなどの限定受信が行えるとともに、その視
聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0016】さらに、自装置で復号可能な放送チャネル
を示したチャネル情報を取得する手段を具備し、前記暗
号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記チャネル
情報から、該受信したコンテンツ情報に対応するチャネ
ルが自装置で復号可能であると判定したときに、その受
信したコンテンツ情報を復号できる前記チャネルキーが
前記第1の格納手段で格納されていれば、該チャネルキ
ーを用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号し、該
受信したコンテンツ情報に対応するチャネルが自装置で
復号可能であると判定できなかったときに、その受信し
たコンテンツ情報を復号できる前記チャネルキーが前記
第2の格納手段で格納されていれば、該チャネルキーを
用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号することに
より、例えば、各放送受信装置において、コンテンツ情
報を受信した際には、必ず、上記チャネル情報(チャネ
ル契約情報)を基に当該受信したコンテンツ情報に対応
するチャネルは(例えば定期契約により)視聴可能であ
ると判定できたときのみ第1の格納手段で格納したチャ
ネルキーを取り出し、そうでないときに初めて第2の格
納手段で格納されたチャンネルキーを取得するようにな
っているので、例えば、MSBのように、暗号化された
チャネルキーが、全ての放送受信装置の共有のマスター
鍵で復号でき、全ての放送受信装置の第1の格納手段に
チャネルキーが存在する場合にも適用可能であり、従来
からの定期契約の他に、PPVやPPD、PPWのよう
なサービス形態の受信契約者に対しては、契約により指
定されたチャネルを契約により指定された特定の期間
(例えば、特定の1日、特定の1週間、特定の数時間)
のみの視聴、あるいは指定された特定の番組のみの視聴
を可能にする。
【0017】なお、前記第2の暗号鍵には、暗号化され
た前記チャネルキーを特定の番組に対応する放送コンテ
ンツの放送時間帯復号可能にする第3の暗号鍵を含まれ
ていてもよい。
【0018】(2)本発明の放送受信装置は、暗号化さ
れて放送配信される複数の放送チャネルのコンテンツ情
報と、該暗号化されたコンテンツ情報を復号するための
前記複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵で
あって、所定時間毎に変更されるとともに暗号化されて
配信されるチャネルキーとを受信するものであって、特
定の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネル
キーを特定の期間に限定して復号可能にする限定受信用
暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵
などのサブチャネルキー)を取得する取得手段と、前記
限定受信用暗号鍵で暗号化された前記チャネルキーを受
信して、取得した前記限定受信用暗号鍵で復号した結果
得られた前記チャネルキーを格納する格納手段と、前記
暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記格納手
段に格納されているチャネルキーを用いて該暗号化され
たコンテンツ情報を復号する復号手段とを具備したこと
を特徴とする。
【0019】本発明によれば、チャネルキーをPPD,
PPW、PPVなどの視聴した番組に対しての課金、予
め定められた特定の1日、1週間のみの視聴などに対し
て課金を行うようなサービス契約者向けの限定受信用暗
号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵な
どのサブチャネルキー)で暗号化して配信することによ
り、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定されたチャネルを
契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組)のみの視聴を可能にする。従って、配信された情報
(個別限定受信パケット、共通限定受信パケット)を受
信するだけで、PPVやPPD、PPWなどの限定受信
が行えるとともに、その視聴料は安全かつ確実に回収で
きる。
【0020】(3)本発明の放送受信管理装置は、暗号
化されて放送配信される複数の放送チャネルのコンテン
ツ情報を受信する複数の放送受信装置のそれぞれに予め
設定された前記コンテンツ情報の視聴条件に応じて前記
コンテンツ情報を復号可能にする情報を前記複数の放送
受信装置に配信するものであって、前記複数の放送受信
装置のそれぞれが、前記複数の放送受信装置のぞれぞれ
の前記視聴条件に応じて、前記暗号化されたコンテンツ
情報を復号するための前記複数の放送チャネルのそれぞ
れに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変更される
とともに暗号化して配信するチャネルキーを、一定期間
復号可能にする第1の暗号鍵(例えば、第1の実施形態
の場合ワーク鍵、第2の実施形態の場合マスター鍵)
と、前記視聴条件として指定された特定の放送チャネル
に対応する暗号化した前記チャネルキーを前記視聴条件
として指定された特定の期間復号可能にする第2の暗号
鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵など
のサブチャネルキー)を取得可能にする鍵情報を送信す
る手段と、前記チャネルキーを前記第1の暗号鍵で暗号
化して送信する手段と、前記チャネルキーを前記第2の
暗号鍵で暗号化して送信する手段とを具備したことを特
徴とする。
【0021】本発明によれば、チャネルキーを従来から
の定期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、ワーク鍵)
と、PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対し
ての課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視
聴などに対して課金を行うようなサービス契約者向けの
第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵などのサブチャネルキー)とのそれぞれで暗号化
して配信することにより、予め契約した視聴チャネルに
対して定期的に視聴料を支払う定期契約者に対しては、
契約により指定されたチャネルを視聴可能にするととも
に、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定された特定のチャ
ネルを契約により指定された特定の期間(例えば、特定
の1日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の
番組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装
置側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴など
を回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限
定受信パケットなどを配信さえすれば、放送受信装置で
は、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定さ
れた特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0022】さらに、本発明の放送受信管理装置は、本
発明の放送受信装置において、コンテンツ情報を受信し
た際に、当該コンテンツ情報を復号可能か否かを判断す
るために用いるチャネル情報であって、前記視聴条件と
して指定された、前記放送受信装置で復号可能な放送チ
ャネルを示したチャネル情報を暗号化して送信する手段
を有する。例えば、MSBのように、暗号化されたチャ
ネルキーが、全ての放送受信装置の共有のマスター鍵で
復号でき、全ての放送受信装置の第1の格納手段にチャ
ネルキーが存在する場合にも適用可能であり、従来から
の定期契約の他に、PPVやPPD、PPWのようなサ
ービス形態の受信契約者に対しては、契約により指定さ
れたチャネルを契約により指定された特定の期間(例え
ば、特定の1日、特定の1週間、特定の数時間(例え
ば、特定の番組))のみの視聴を可能にする。
【0023】好ましくは、前記放送受信装置が前記第1
の暗号鍵を取得可能にする第1の鍵情報は放送配信し、
前記第2の暗号鍵を取得可能にする第2の鍵情報は、こ
れを受信すべき前記放送受信装置との間の通信回線を用
いて配信する。
【0024】(4)本発明の放送受信管理装置は、暗号
化されて放送配信される複数の放送チャネルのコンテン
ツ情報と、該暗号化されたコンテンツ情報を復号するた
めの前記複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号
鍵であって、所定時間毎に変更されるとともに暗号化さ
れて配信されるチャネルキーとを受信する複数の放送受
信装置のそれぞれに予め設定された前記コンテンツ情報
の視聴条件に応じて前記コンテンツ情報を復号可能にす
る情報を前記複数の放送受信装置に配信するものであっ
て、前記複数の放送受信装置のそれぞれにおいて、その
視聴条件として指定された特定の放送チャネルに対応す
る暗号化した前記チャネルキーを該視聴条件として指定
された特定の期間に限定して復号可能にする限定受信用
暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵
などのサブチャネルキー)を取得可能にする鍵情報を送
信する手段と、前記チャネルキーを前記限定受信用暗号
鍵で暗号化して送信する手段とを具備したことを特徴と
する。
【0025】本発明によれば、チャネルキーをPPD,
PPW、PPVなどの視聴した番組に対しての課金、予
め定められた特定の1日、1週間のみの視聴などに対し
て課金を行うようなサービス契約者向けの第2の暗号鍵
(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵などの
サブチャネルキー)で暗号化して配信することにより、
PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受信契
約者に対しては、契約により指定された特定のチャネル
を契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装置
側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴などを
回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限定
受信パケットなどを配信さえすれば、放送受信装置で
は、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定さ
れた特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0026】(5)本発明の放送受信制御方法は、
(a)暗号化されて放送配信される複数の放送チャネル
のコンテンツ情報を復号するための前記複数の放送チャ
ネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎
に変更されるとともに暗号化されて配信されるチャネル
キーを、一定期間復号可能にする第1の暗号鍵を取得
し、この第1の暗号鍵を用いて、受信した前記第1の暗
号鍵で暗号化された前記チャネルキーを復号して、その
結果得られた前記チャネルキーを第1の記憶手段に記憶
するとともに、(b)特定の放送チャネルに対応する暗
号化された前記チャネルキーを特定の期間復号可能にす
る第2の暗号鍵を取得し、この第2の暗号鍵を用いて、
受信した前記第2の暗号鍵で暗号化された前記チャネル
キーを復号して、その結果得られた前記チャネルキーを
第2の記憶手段に記憶し、(c)前記暗号化されたコン
テンツ情報を受信した際、前記第1および第2の記憶手
段のうちの少なくとも一方に格納されている前記チャネ
ルキーを用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号す
ることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、チャネルキーを従来から
の定期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、ワーク鍵)
と、PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対し
ての課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視
聴などに対して課金を行うようなサービス契約者向けの
第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵などのサブチャネルキー)とのそれぞれで暗号化
して配信することにより、予め契約した視聴チャネルに
対して定期的に視聴料を支払う定期契約者に対しては、
契約により指定されたチャネルを視聴可能にするととも
に、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定されたチャネルを
契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組)のみの視聴を可能にする。従って、配信された情報
(個別限定受信パケット、共通限定受信パケット)を受
信するだけで、PPVやPPD、PPWなどの限定受信
が行えるとともに、その視聴料は安全かつ確実に回収で
きる。
【0028】(6)本発明の放送受信制御方法は、暗号
化されて放送配信される複数の放送チャネルのコンテン
ツ情報と、該暗号化されたコンテンツ情報を復号するた
めの前記複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号
鍵であって、所定時間毎に変更されるとともに暗号化さ
れて配信されるチャネルキーとを受信する放送受信装置
において、特定の放送チャネルを特定の期間視聴可能に
するためのものであって、(a)特定の放送チャネルに
対応する暗号化された前記チャネルキーを特定の期間に
限定して復号可能にする限定受信用暗号鍵を取得し、
(b)前記限定受信用暗号鍵で暗号化された前記チャネ
ルキーを受信した際には、取得した前記限定受信用暗号
鍵を用いて復号して、その結果得られた前記チャネルキ
ーを記憶手段に記憶し、(c)前記暗号化されたコンテ
ンツ情報を受信した際、前記記憶手段に記憶された前記
チャネルキーを用いて該暗号化されたコンテンツ情報を
復号することを特徴とする。
【0029】本発明によれば、チャネルキーをPPD,
PPW、PPVなどの視聴した番組に対しての課金、予
め定められた特定の1日、1週間のみの視聴などに対し
て課金を行うようなサービス契約者向けの限定受信用暗
号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵な
どのサブチャネルキー)で暗号化して配信することによ
り、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定されたチャネルを
契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組)のみの視聴を可能にする。従って、配信された情報
(個別限定受信パケット、共通限定受信パケット)を受
信するだけで、PPVやPPD、PPWなどの限定受信
が行えるとともに、その視聴料は安全かつ確実に回収で
きる。
【0030】(7)本発明の情報配信方法は、暗号化さ
れて放送配信される複数の放送チャネルのコンテンツ情
報を受信する複数の放送受信装置のそれぞれに予め設定
された前記コンテンツ情報の視聴条件に応じて前記コン
テンツ情報を復号可能にする情報を前記複数の放送受信
装置に配信するためのものであって、(a)前記複数の
放送受信装置のそれぞれが、前記複数の放送受信装置の
ぞれぞれの前記視聴条件に応じて、前記暗号化されたコ
ンテンツ情報を復号するための前記複数の放送チャネル
のそれぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変
更されるとともに暗号化して配信するチャネルキーを、
一定期間復号可能にする第1の暗号鍵と、前記視聴条件
として指定された特定の放送チャネルに対応する暗号化
した前記チャネルキーを前記視聴条件として指定された
特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵を取得可能にす
る鍵情報を配信するとともに、(b)前記チャネルキー
を前記第1の暗号鍵と前記第2の暗号鍵のそれぞれで暗
号化して配信することを特徴とする。
【0031】本発明によれば、チャネルキーを従来から
の定期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、ワーク鍵)
と、PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対し
ての課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視
聴などに対して課金を行うようなサービス契約者向けの
第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵などのサブチャネルキー)とのそれぞれで暗号化
して配信することにより、予め契約した視聴チャネルに
対して定期的に視聴料を支払う定期契約者に対しては、
契約により指定されたチャネルを視聴可能にするととも
に、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定された特定のチャ
ネルを契約により指定された特定の期間(例えば、特定
の1日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の
番組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装
置側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴など
を回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限
定受信パケットなどを配信さえすれば、放送受信装置で
は、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定さ
れた特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0032】(8)本発明の情報配信方法は、暗号化さ
れて放送配信される複数の放送チャネルのコンテンツ情
報と、該暗号化されたコンテンツ情報を復号するための
前記複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵で
あって、所定時間毎に変更されるとともに暗号化されて
配信されるチャネルキーとを受信する複数の放送受信装
置のそれぞれに予め設定された前記コンテンツ情報の視
聴条件に応じて、前記コンテンツ情報を復号可能にする
情報を前記複数の放送受信装置に配信するためのもので
あって、前記複数の放送受信装置のそれぞれにおいて、
その視聴条件として指定された特定の放送チャネルに対
応する暗号化した前記チャネルキーを該視聴条件として
指定された特定の期間に限定して復号可能にする限定受
信用暗号鍵を取得可能にする鍵情報を配信するととも
に、前記チャネルキーを前記限定受信用暗号鍵で暗号化
して送信することを特徴とする。
【0033】本発明によれば、チャネルキーをPPD,
PPW、PPVなどの視聴した番組に対しての課金、予
め定められた特定の1日、1週間のみの視聴などに対し
て課金を行うようなサービス契約者向けの限定受信用暗
号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵な
どのサブチャネルキー)で暗号化して配信することによ
り、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定された特定のチャ
ネルを契約により指定された特定の期間(例えば、特定
の1日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の
番組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装
置側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴など
を回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限
定受信パケットなどを配信さえすれば、放送受信装置で
は、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定さ
れた特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0035】まず、以下の実施形態で用いる用語の説明
を行なう。
【0036】放送コンテンツの受信に対して暗号化など
の何らかの受信限定を行うことによって、正規の契約者
(加入者)だけに放送コンテンツの視聴を許可すること
を総称して限定受信という。また、限定受信を実現する
方式を総称して限定受信方式といい、限定受信を実現す
る仕組みのことを限定受信システムという。
【0037】限定受信を行なうためチャネル毎の契約状
態を記述した情報をチャネル契約情報と呼ぶ。例えば各
チャネルにチャネル番号を付け、図1のようにチャネル
番号に対応したビットが「1」であるか否かによりチャ
ネルの契約状態を表したビット列がチャネル契約情報で
ある。図1では第2、第5、第7、第8チャネルが契約
されたチャネルであることを示している。
【0038】チャネル契約情報に当該チャネル契約情報
の有効期限などチャネル契約情報に制限を加える情報
や、加入者の契約形態をより詳細に表現する情報を付加
して契約情報が構成される。
【0039】このチャネル契約情報は、視聴するチャネ
ルを定めて定期的に視聴料を支払う従来からの契約形態
(以下、これを定期契約と呼ぶ)の場合に、その契約者
の放送受信装置に対し配信されるものである。
【0040】上記チャネル契約情報などの加入者毎に個
別の限定受信情報を個別限定受信情報、チャネルキー情
報など複数の加入者に共通の限定受信情報を共通限定受
信情報という。これらは限定受信情報であることが明確
である文脈においては、簡単に、それぞれ個別情報、共
通情報と呼ぶことがある。
【0041】また、以下の実施形態では、個別限定受信
情報、共通限定受信情報は、それぞれ、個別限定受信パ
ケット、共通限定受信パケットして配信される。
【0042】以下の実施形態を通じて、放送受信装置内
部で限定受信の仕組みを実現するハードウェアを限定受
信チップという。限定受信チップには限定受信のための
秘密情報が含まれているので内部のメモリやハード構成
に関して外部から容易に読み出し、書き込み、変更がで
きない耐タンパ(tamper)構造を有する。
【0043】(第1の実施形態)第1の実施形態は、各
放送受信装置が個別のマスター鍵を有する限定受信シス
テムでの実施形態である。この方式はCS放送やBS放
送の限定受信規格に則ったものであり、本実施形態はこ
れらの放送において本発明を実施した場合の例を示した
ものである。
【0044】ここで、第1の実施形態に係る限定受信シ
ステムの放送受信装置の概略を簡単に説明する。すなわ
ち、本実施形態に係る放送受信装置は、自装置固有のマ
スター鍵で暗号化された、複数の放送チャネルのそれぞ
れに対応する所定期間内だけ有効な1つまたは複数のワ
ーク鍵、および、複数の放送チャネルのそれぞれに対応
する予め定められた特定の1日だけ有効な1つまたは複
数の日替り鍵のうちの少なくとも一方を含む、自装置宛
ての個別限定受信パケットを受信して、これをマスター
鍵で復号し、復号された当該パケットから取り出したワ
ーク鍵や日替り鍵をそれぞれの格納部に格納する。ま
た、ワーク鍵あるいは日替り鍵で暗号化されたコンテン
ツ情報を復号する際に用いる、複数の放送チャネルのそ
れぞれに対応する所定時間毎に変更されるチャネルキー
を含む共有限定受信パケットを受信して、当該パケット
を上記格納部に格納されたワーク鍵あるいは日替わり鍵
で復号してチャネルキーを取得して、それをチャネルキ
ー格納部に格納する。暗号化されたコンテンツ情報を受
信した際、その受信したコンテンツ情報を復号できるチ
ャネルキーがチャネルキー格納部に格納されていれば、
該チャネルキーを用いて該暗号化されたコンテンツ情報
を復号する。
【0045】このような限定受信は図2のような鍵構成
を採用している。図2に示すように、マスター鍵KM
は、各放送受信装置に固有の暗号鍵である。また、ワー
ク鍵Kwは、チャネル毎にそれぞれ異なる暗号鍵であ
り、全ての放送受信装置に共通である。ワーク鍵Kw
は、マスター鍵KMで暗号化されて送信される。これを
[Kw]KMと表す。チャネルキーkchは、チャネル
毎にそれぞれ異なる暗号鍵であり、これも全ての放送受
信装置に共通である。チャネルキーKchは、ワーク鍵
Kwで暗号化されて送信される。これを[Kch]Kw
と表す。
【0046】チャネルは複数あり、各チャネル毎の放送
コンテンツCは、当該チャネルに対応するチャネルキー
Kchを使って慣用暗号方式で暗号化されている。これ
を[C]Kchと表す。従って、当該チャネルキーで復
号できる。ここでチャネルキーは解読を防ぐため通常1
0秒程度の短時間で変更しなくてはならない。これを送
信するために個別のマスター鍵を使っていたのでは送信
量が膨大となる。そのため全放送受信装置に共通のワー
ク鍵もしくはPPD視聴のための日替り鍵を利用する。
【0047】ワーク鍵Kwは定期的に(通常は例えば1
ヶ月毎に)更新される暗号鍵であり、日替り鍵KDは1
日単位で更新される暗号鍵である。
【0048】日替り鍵KDは、ワーク鍵Kwと同様に、
チャネル毎にそれぞれ異なる暗号鍵であり、PPDサー
ビスの契約者全ての放送受信装置に共通である。日替り
鍵KDは、マスター鍵KMで暗号化されて送信される。
これを[KD]KMと表す。
【0049】ワーク鍵は従来のCS放送、BS放送でも
用いられてきた、定期契約に対応する暗号鍵であるが、
日替り鍵は本発明に固有のものであり、日替り鍵を用い
ることで、(本実施形態でこれから詳しく説明するよう
に)本発明の解決すべき課題であるPPDサービスに対
応する放送番組の視聴と視聴領域の回収が安全かつ確実
にすることができる。
【0050】PPDサービスに対応するため、1日毎に
更新される日替り鍵を用いているが、PPWサービスに
対応するためのものであれば、1週間毎に更新されて、
その1週間のみ有効な週替り鍵がチャネルキーを暗号化
復号化するために用いられれることになる。さらに、1
時間毎に更新される鍵(時間鍵)、番組毎に異なる番組
鍵を用いた場合には、PPVサービスに対応することが
できる。
【0051】日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵は、
指定された放送チャネルに対応する(復号できる)暗号
化されたチャネルキーを指定された特定の期間復号可能
にする暗号鍵であり、特に、番組鍵は、指定された特定
の番組(指定された特定の放送チャネルの特定の時間帯
に放送配信されるコンテンツ情報(コンテンツパケッ
ト))に対応する(復号できる)暗号化されたチャンネ
ルキーを復号可能にする暗号鍵である。
【0052】このような日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵などの本発明に特有な暗号鍵をまとめてサブチャ
ネルキーと呼ぶ。なお、以下の説明においては、サブチ
ャネルキーのうち、日替り鍵を例にとり説明する。
【0053】なお、番組鍵はもちろんのこと、日替り
鍵、週替り鍵、時間鍵は、前述したように、チャネル毎
に異なる暗号鍵であり、このような暗号鍵を用いるPP
D、PPW、PPVなどの視聴契約を行う場合には、通
常、視聴するチャネルを定めて契約を行う。
【0054】上記した機能を有するワーク鍵や日替わり
鍵の変更は、ここでは、放送受信装置毎に個別のマスタ
ー鍵KMで暗号化して各放送受信装置に配信する仕組み
となっている。このことにより、例えマスター鍵が知ら
れても、ワーク鍵を変更することによって無料視聴を防
止することができる。
【0055】本実施形態の限定受信システムにおいて、
放送受信装置が受信するデータはコンテンツパケット、
共通限定受信パケット、個別限定受信パケットの3種類
である。
【0056】コンテンツパケットは、図3に示すパケッ
ト形式で、情報識別子、チャネル識別子、チャネルキー
識別子、スクランブルされた放送コンテンツからなって
いる。ここでは、放送コンテンツは、当該放送コンテン
ツのチャネルに対応するチャネルキーKchを使って暗
号化されている([C]Kch)が、ここでは、これを
スクランブルされた放送コンテンツとも呼ぶ。
【0057】情報識別子は当該パケットの種別を示すも
ので、ここではコンテンツパケットであることを示す識
別子である。チャネル識別子は当該放送コンテンツがど
のチャネルのコンテンツかを示すものである。また、チ
ャネルキー識別子は当該放送コンテンツを復号するチャ
ネルキーの識別子を示す。放送コンテンツは生の番組デ
ータで、チャネルキー識別子で指定されたチャネルキー
Kchで暗号化されている(スクランブルされてい
る)。尚、本実施形態ではこれら全ての情報は固定長で
表現されたデータであるとする。
【0058】共通限定受信パケットは図4や図5に示す
パケット形式のもので、図4に示したのようなワーク鍵
で暗号化されている共通限定受信パケットの場合、情報
識別子、ワーク鍵識別子、チャネル識別子、2組のチャ
ネルキー識別子と該チャネルキー識別子に対応するチャ
ネルキー(チャネルキー識別子[1]、チャネルキー
[1]、チャネルキー識別子[2]、チャネルキー
[2])で構成されており、チャネルキー識別子[1]
からチャネルキー[2]までの部分はワーク鍵識別子で
示されたワーク鍵で暗号化されている。
【0059】なお、以下の実施形態の説明において、あ
るチャネルについての、複数個のチャネルキー識別子と
チャネルキーの組合せからなるデータをチャネルキー情
報と呼ぶことがある。
【0060】情報識別子は当該パケットの種別を示すも
ので、ここではワーク鍵で暗号化された共通限定受信パ
ケットであることを示す識別子である。チャネル識別子
は当該共通限定受信パケットがどのチャネルのものかを
示すものである。ワーク鍵識別子は当該共通限定受信パ
ケットがどのワーク鍵Kwによって暗号化されているか
を示す情報である。チャネルキー識別子は次に記述され
ているチャネルキーの識別子であり、チャネルキーはチ
ャネル識別子で指定されているチャネルの放送コンテン
ツの暗号化に使われているチャネルキーを示している。
【0061】ここで、チャネルキー識別子とチャネルキ
ーが2組存在するのは、前記のようにチャネルキーは比
較的短時間で変更されるため、チャネルキーの切り替え
をスムーズに行う必要から現在使っているチャネルキー
と次回使うチャネルキーを同時に送っているからであ
る。もちろん、このように2組送信することは本発明に
は直接影響しないので、1組であっても構わない。
【0062】図5は、日替り鍵で暗号化された共通限定
受信パケットを示したものであり、図4の説明における
「ワーク鍵」に対応する部分を「日替わり鍵」に置き換
えれば、上記同様である。すなわち、図5において、情
報識別子、日替り鍵識別子、チャネル識別子、2組のチ
ャネルキー識別子と該チャネルキー識別子に対応するチ
ャネルキーで構成されており、チャネルキー識別子
[1]からチャネルキー[2]までの部分は、日替り鍵
識別子で示された日替り鍵で暗号化されている。
【0063】本実施形態において、個別限定受信パケッ
トは放送波でパケット形式で送信される。
【0064】個別限定受信パケットは図6に示すように
情報識別子、受信装置ID、暗号化された契約関連情報
からなっている。情報識別子は当該パケットの種別を示
すもので、ここでは個別限定受信パケットであることを
示す識別子を記述する。
【0065】受信装置IDは当該個別限定受信パケット
を復号可能な放送受信装置の識別情報であり、正しく送
受信されていれば、ここには当該パケットを受信すべき
放送受信装置の有する受信装置IDが記述されている。
【0066】契約関連情報は図7に示すように、受信装
置ID、チャネル契約情報、有効期限、ワーク鍵情報、
日替り鍵情報、デジタル署名からなっている。
【0067】受信装置IDは当該個別限定受信情報を受
信するべき放送受信装置の識別子であり、正常に送受信
されていれば放送受信装置内部の限定受信チップ内にあ
る受信装置IDと一致したIDが入る。チャネル契約情
報は、当該受信装置IDを有する放送受信装置の契約状
態を示すもので、例えば、図1に示すような情報であ
る。チャネル契約情報は当該受信装置IDを持つ放送受
信装置に対するチャネル契約情報であり、有効期限は当
該チャネル契約情報の有効期限である。
【0068】図7のワーク鍵情報は図8に示すような構
造をしている。即ち、鍵情報識別子、ワーク鍵の数n
と、n組のチャネル識別子とワーク鍵識別子とワーク鍵
から構成されている。
【0069】鍵情報識別子はそれ以下の鍵情報がワーク
鍵の鍵情報であることを示している。ワーク鍵の数nは
それ以下に、ワーク鍵識別子、チャネル識別子、ワーク
鍵を1組とする情報がn個続くことを示している。図8
では、これら1番目からn番目のn組の情報をそれぞれ
区別するために、ここでは、[1]〜[n]を用いて示
している。1つのワーク鍵情報に含まれているn個のワ
ーク鍵は、全て同一期間有効な暗号鍵で、そのいずれか
を用いて、図4に示した共通限定パケットを復号するよ
うになっている。
【0070】ここでチャネル識別子はワーク鍵が利用さ
れるチャネルの識別子であり、ワーク鍵識別子はワーク
鍵のIDである。
【0071】図7の日替り鍵情報も図8のワーク鍵情報
とほぼ同様である。すなわち、図9に示すように、日替
り鍵情報は、鍵情報識別子、日替り鍵の数nと、n組の
チャネル識別子と日替り鍵識別子と日替り鍵から構成さ
れている。
【0072】鍵情報識別子はそれ以下の鍵情報が日替り
鍵の鍵情報であることを示している。日替り鍵の数nは
それ以下に、日替り鍵識別子、チャネル識別子、日替り
鍵を1組とする情報がn個続くことを示している。図9
では、これら1番目からn番目のn組の情報をそれぞれ
区別するために、ここでは、[1]〜[n]を用いて示
している。
【0073】1つの日替り鍵情報に含まれているn個の
日替り鍵は、全てある特定の一日のみ有効な暗号鍵で、
そのいずれかを用いて、図5に示した共通限定パケット
を復号するようになっている。
【0074】図7の契約関連情報の説明に戻り、デジタ
ル署名は当該契約関連情報(特に契約情報)の正当性を
確認するための情報であり、主に偽造防止のために用い
る。
【0075】尚、本実施形態ではこれら全ての情報は固
定長で表現されたデータであるので、受信されたパケッ
トから各情報を抽出するアルゴリズムは改めて述べな
い。
【0076】次に本実施形態の放送受信装置の構成と処
理の流れを図11に示すフローチャートに沿って図10
に示す全体構成図を参照しながら示す。
【0077】放送受信装置は放送波を放送波受信部1で
受信し(図11のステップS1)、A/D変換部2でA
/D変換してデジタルデータに変換する(ステップS
2)。デジタルデータは誤り検出/訂正部3に送られ誤
り検出/訂正が行われた後(ステップS3)、それぞれ
のパケットの情報識別子を参照して個別限定受信パケッ
ト、共通限定受信パケット及びコンテンツパケットのい
ずれかであるかを、チャネル選択部4、フィルター部6
で判別して、それに従って以下のように分岐して処理を
進める。
【0078】チャネル選択I/F5は、視聴しようとす
るチャネル番号を視聴者であるユーザが設定するための
ものである。
【0079】コンテンツパケットである場合、現在視聴
中のチャネルをチャネル選択I/F5を介して得て、チ
ャネル選択部4では、現在視聴しているチャネルのコン
テンツパケットのみ限定受信チップのフィルター部6に
送信する(ステップS4〜ステップS5)。
【0080】フィルター部6では、当該入力されたパケ
ットの情報識別子から、当該パケットがコンテンツパケ
ットであるので、これをデスクランブル部7へ送る(ス
テップS6)。
【0081】一方、共通限定受信パケットである場合は
チャネル選択部4を経て、フィルター部6に入力され
る。ここでは、当該入力されたパケットの情報識別子か
ら、当該パケットが共通限定受信パケットであるので、
これを共通限定受信情報復号部11へ送り、復号が開始
される(ステップS7〜ステップS8)。また、個別限
定受信パケットである場合は、チャネル選択部4を経
て、フィルター部6に入力される。ここでは、当該入力
されたパケットの情報識別子から、当該パケットが個別
限定受信パケットであるので、これを個別限定受信情報
認証部14へ送る(ステップS9〜ステップS10)。
【0082】次に、コンテンツパケットに対する処理を
図12のフローチャートに沿って詳しく説明する。フィ
ルター部6からデスクランブル部7へ送られたコンテン
ツパケットはチャネル識別子とチャネルキー識別子を、
チャネルキー出力部8に送信し、チャネルキーの出力を
要請する(図12のステップS11)。
【0083】チャネルキー出力部8は、契約判定部20
に対し、受け取ったチャネル識別子に対応するチャネル
が視聴契約されているかを確認する。契約判定部20
で、契約情報格納部21に格納されているチャネル契約
情報を参照して、受け取ったチャネル識別子に対応する
チャネルが視聴契約されていると判定したときは(ステ
ップS12)、チャネルキー出力部8は、チャネル識別
子とチャネルキー識別子をキーにして、第1のチャネル
キー格納部9を検索する(ステップS13)。検索の結
果、当該チャネルキー識別子に対応するチャネルキーが
存在した場合は(ステップS14)、当該チャネルキー
を第1のチャネルキー格納部9から取り出して(ステッ
プS15)、デスクランブル部7に出力する。デスクラ
ンブル部7では、当該チャネルキーを用いて放送コンテ
ンツのデスクランブル(復号)を行ない(ステップS1
6)、放送コンテンツを出力して処理を終了する(ステ
ップS17)。
【0084】後述するように、従来からの定期契約の場
合、契約期間内であれば、第1のチャネルキー格納部9
には、共通限定受信情報をワーク鍵で復号することによ
り得られたチャネルキーであって、受信した放送コンテ
ンツを復号できるチャネルキーが格納されている。第1
のチャネルキー格納部9に受信したコンテンツパケット
に含まれていたチャネルキー識別子に対応するチャネル
キーが存在しない場合、次に、PPD、PPW、PPV
といいた特殊なサービス形態によるコンテンツの再生が
可能であるか否かをチェックする。
【0085】すなわち、ステップS12において、契約
判定部20で、契約情報格納部21に格納されているチ
ャネル契約情報に、受け取ったチャネル識別子に対応す
るチャネルに「1」が記述されてなく(「0」が記述さ
れていて)、従って、視聴契約されていないと判定した
とき、あるいは、ステップS12において視聴契約され
ていると判定された後、ステップS14において、第1
のチャネルキー格納部9に当該チャネルのチャネルキー
が存在しなかった場合は、ステップS18へ進み、第2
のチャネルキー格納部10を検索する。
【0086】第2のチャネルキー格納部10には、後述
するように、PPD契約の場合、共通限定受信情報を契
約された当日のみ有効な日替り鍵で復号することにより
得られたチャネルキーであって、契約当日に受信した放
送コンテンツが、契約チャネルに対応する放送コンテン
ツであれば、それを復号できるチャネルキーが格納され
ている。
【0087】従って、第2のチャネルキー格納部10に
チャネルキーが存在した場合は、PPDサービスによ
り、当該チャネルを視聴可能であるので、チャネルキー
出力部8は、当該チャネルキーを第2のチャネルキー格
納部10から取り出して(ステップS20)、デスクラ
ンブル部7に出力する。デスクランブル部7では、当該
チャネルキーを用いて放送コンテンツのデスクランブル
(復号)を行ない(ステップS16)、放送コンテンツ
を出力して処理を終了する(ステップS17)。
【0088】一方、ステップS29で、第2のチャネル
キー格納部10にも受信した放送コンテンツを復号でき
るチャネルキーが存在しなかった場合は、その時点で、
当該受信したコンテンツパケットの処理を終了する。
【0089】後に詳細に説明をするが、第1のチャネル
キー格納部9には、受信した共通限定受信情報をワーク
鍵で復号することにより得られたチャネルキーであっ
て、受信した放送コンテンツを復号できるチャネルキー
が格納されている。即ち、従来からの定期契約者向けに
配信されているチャネルキーが格納される訳である。従
って、第1のチャネルキー格納部9に当該チャネルのチ
ャネルキーが存在するような放送受信装置の契約情報格
納部21には、当該チャネルに対応する契約ビット
「1」が立っているチャネル契約情報が格納されている
はずである。このため、第1のチャネルキー格納部9の
チャネルキー検索に先立って、チャネル契約情報を参照
した視聴契約の有無を確認する。
【0090】第1のチャネルキー格納部9に格納される
チャネルキーはワーク鍵によって復号されるので、契約
期間が過ぎたらすぐにワーク鍵が変更されるような仕組
みであれば、解約者には新しいワーク鍵が送信されない
ため、第1のチャネルキー格納部9には、その後に受信
した放送コンテンツを復号できるチャネルキーは存在し
ないはずである。従って、論理的には、チャネル契約情
報に基づく視聴契約の確認をすることなく第1のチャネ
ルキー格納部9を検索すれば足りる。そして、ここに、
受信した放送コンテンツを復号できるチャネルキーは存
在しないときには、PPDサービスにより当該チャネル
の視聴が許可されている可能性があるかもしれないの
で、次に、第2のチャネルキー格納部10を検索する。
この第2のチャネルキー格納部10に受信した放送コン
テンツを復号できるチャネルキーが存在すれば、当該チ
ャネルキーを用いて、放送コンテンツを復号すればよ
い。
【0091】このように、論理的には、第1のチャネル
キー格納部9および第2のチャネルキー格納部10に、
受信したコンテンツパケットを復号できるチャネルキー
が存在するか否かをチェックし、このいすれかに存在す
れば、そのチャネルキーを用いて復号を行えばよい。
【0092】しかし、ワーク鍵を変更するということは
全放送受信装置に対し、新しいワーク鍵を送信しなけれ
ばならないことを意味するため、送信量が増大するばか
りか、タイムリーにワーク鍵を変更することが困難とな
る。このため、第1のチャネルキー格納部9にチャネル
キーがあっても、実際には、第1のチャネルキー格納部
9からチャネルキーを検索する前に、チャネル契約情報
を参照して、当該チャネルキーを利用しても良いかを決
定することが好ましい。
【0093】次に共通限定受信パケットに対する処理を
図13に示したフローチャートを参照して説明する。
【0094】共通限定受信パケットはフィルター部6か
ら共通限定受信情報復号部11に送られる。
【0095】後述するように、従来からの定期契約の場
合、契約期間内であれば、ワーク鍵格納部12には、個
別限定受信情報をマスタ鍵で復号することにより得られ
たワーク鍵が格納されている。
【0096】共通限定受信情報復号部11では、情報識
別子を参照して当該パケットが図4のようにワーク鍵で
暗号化されているものか、図5のように日替り鍵で暗号
化されているものかを判定する。
【0097】ワーク鍵で暗号化されたものであれば(ス
テップS21)、共通限定受信情報の未暗号部に含まれ
るチャネル識別子とワーク鍵識別子を基に、ワーク鍵格
納部12からワーク鍵を検索する(ステップS22)。
ここで当該ワーク鍵がなかった場合はこの段階で当該パ
ケットに関する処理を終了する(ステップS23)。ワ
ーク鍵がワーク鍵格納部12に存在した場合は(ステッ
プS23)、当該ワーク鍵を取出し(ステップS2
4)、共通限定受信情報を復号する(ステップS2
5)。復号された共通限定受信情報からチャネルキーK
chを取得し、第1のチャネルキー格納部9に格納する
(ステップS25)。
【0098】後述するように、PPD契約の場合、日替
り鍵格納部13には、個別限定受信情報をマスタ鍵で復
号することにより得られた、契約された当日のみ有効な
日替り鍵が格納されている。
【0099】共通限定受信情報復号部11で、情報識別
子を参照して当該パケットが、図5のように日替り鍵で
暗号化されていると判定したときは、共通限定受信情報
の未暗号部に含まれるチャネル識別子と日替り鍵識別子
を基に、日替り鍵格納部13から日替り鍵を検索する
(ステップS28)。ここで当該日替り鍵がなかった場
合はこの段階で当該パケットに関する処理を終了する
(ステップS29)。日替り鍵が日替り鍵格納部13に
存在した場合は(ステップS29)、当該日替り鍵を取
出し(ステップS30)、共通限定受信情報を復号する
(ステップS31)。復号された共通限定受信情報から
チャネルキーKchを取得し、第2のチャネルキー格納
部10に格納する(ステップS32)。
【0100】次に、個別限定受信パケットに対する処理
を図14に示すフローチャートに従って説明する。
【0101】図10において、受信装置ID格納部16
には、予め、当該放送受信装置の受信装置IDが格納さ
れ、マスタ鍵格納部14には、所定の放送受信契約を行
うことによりセンタから発行される当該放送受信装置に
固有のマスタ鍵が格納されている。
【0102】個別限定受信パケットはフィルター部6か
ら個別限定受信情報認証部14に送られる。個別限定受
信情報認証部14では、受信装置ID格納部16から受
信装置IDを取得し(ステップS41)、個別限定受信
情報の未暗号部分にある受信装置IDと照合する(ステ
ップS42)。照合の結果、異なっていた場合は本パケ
ットに関する処理は終了する。
【0103】照合の結果一致していた場合は、個別限定
受信情報復号部15は、マスター鍵格納部17からマス
ター鍵KMを取出し(ステップS43)、このマスター
鍵KMを用いて、個別限定受信情報の暗号化部分を復号
する(ステップS44)。
【0104】次に、契約情報認証部18では、復号され
た図7に示したような契約関連情報の中からまずデジタ
ル署名を抽出し、その認証を行う(ステップS45)。
【0105】ここでデジタル署名に関して少し述べる。
ここでいうデジタル署名は大きく分けて2つ考えられ
る。1つは共通鍵暗号を用いたそれであり、センターと
放送受信装置で共通の暗号アルゴリズムと共通の秘密鍵
を持ち、契約関連情報を当該秘密鍵でブロック単位で逐
次的に暗号化し、最後のブロックをデジタル署名とする
方式である。ここで逐次的な暗号化とは前のブロックが
現在のブロックの暗号化に影響を与えるような暗号化の
方式である。例えば、現在のブロックを秘密鍵で暗号化
し、その暗号化結果と前のブロックの暗号化結果の排他
的論理和をもって現在のブロックの暗号化結果とするこ
とによって実現できる。この方法を使うと、途中のブロ
ックを改竄した場合でも、(ほとんどの場合)異なるデ
ジタル署名が生成されるので改竄検出になる。共通鍵暗
号による署名検証は高速に行えるばかりでなく、回路規
模が小さくてすむが、センターと同じ情報を放送受信装
置が持つため、ハッキング等に弱いという特徴がある。
【0106】もう1つは公開鍵暗号を用いた方法で、秘
密鍵で署名したものを公開鍵で検証する。ここで、公開
鍵から秘密鍵を導出することが極めて困難なため、放送
受信装置をハッキングして公開鍵を抽出しても、改竄が
相当に困難であることが特徴である。極めて安全性の高
い方式であるが、低速であるばかりか、回路規模が大き
くなるという弱点もある。
【0107】以上のことから分かる通り、ステップS4
5デジタル署名の認証に失敗したら、当該パケットは偽
造されているか、ノイズが載っているということなの
で、当該パケットの処理を終了する。認証に成功した場
合は、復号された契約関連情報に図8に示したようなワ
ーク鍵情報が含まれていれば、それを取出して、ワーク
鍵格納部12に格納する(ステップS46〜ステップS
47)。また、復号された契約関連情報に日替り鍵情報
が含まれていれば、それを取出し、日替り鍵格納部13
へ格納する(ステップS48〜ステップS49)。
【0108】さらに、契約関連情報からチャネル契約情
報、その有効期限などを取り出して、契約情報格納部2
1に格納する(ステップS50〜ステップS51)。
【0109】従来からの定期契約者の放送受信装置に対
しては、個別限定受信パケットにて、一定期間有効な1
または複数のワーク鍵情報が配信されるであろうし、P
PD契約者の放送受信装置に対しては、個別限定受信パ
ケットにて、契約した視聴チャネルを契約日に限って有
効な1つまたは複数の日替り鍵を含む情報が配信され
る。従って、個別限定受信パケットを正常に受信した放
送受信装置のワーク鍵格納部12、日替り鍵格納部1
3、契約情報格納部21には、契約期間内、あるいは、
契約日に限り有効なワーク鍵Kwや日替り鍵KDやチャ
ネル契約情報が格納されていることになる。
【0110】以上のように有効期間の違う2種類の鍵
(ワーク鍵と日替り鍵)を利用して、チャネルキーを2
通りに暗号化し送信し、放送受信装置側では、そのどち
らかの鍵で復号してチャネルキーを取得することによっ
て、従来からの定期契約の他にも1日単位での視聴を行
うPPDサービスに対応した限定受信システムを構築で
きる。
【0111】また、このように構成することで現行のC
S、BS放送のように契約情報を参照することによって
当該チャネルの視聴可否を判定するのではなく、チャネ
ルキーの有無のみで視聴の可否の判定を行う仕組みが実
現できる。
【0112】以上で本実施形態基本部分の説明を終了す
る。
【0113】次にいくつかのバリエーションを述べる。
第1のバリエーションは個別限定受信のうち、日替り鍵
の送信に関わる部分を、上記のような放送波によってで
はなく、これを受信すべき放送受信装置との間の通信回
線(例えば、公衆回線)を使って行う方式である。
【0114】基本的な構成は上記第1の実施形態と同様
であるので異なる部分のみについて述べる。
【0115】まず、個別限定受信情報のパケット形式が
異なる。即ち、放送波で送信される個別限定受信パケッ
トの契約関連情報は、図15に示すように、図7に示し
た契約関連情報から日替り鍵情報を除いた構成となって
いる。これは日替り鍵情報を放送波で送らないことに対
応している。
【0116】また、公衆電話回線等を用いて、センタと
放送受信装置との1対1の通信にて送信する日替り鍵情
報を含む個別限定受信パケットの契約関連情報の構成
は、図16に示すように、受信装置IDと日替り鍵情報
とデジタル署名とから構成されている。
【0117】また、日替り鍵情報を公衆回線等で配信す
る場合の放送受信装置の構成例を図17に示す。なお、
図17において、図10と同一部分には同一符号を付
し、異なる部分についてのみ、図18に示すフローチャ
ートを参照して説明する。
【0118】なお、ここでのマスター鍵はマスター鍵識
別子を持ち、マスター鍵格納部17には、マスター鍵と
そのマスター鍵識別子とが格納されている。
【0119】まず、限定受信管理センターから目的の通
信相手の放送受信装置に対する発呼に対し、当該放送受
信装置がこれを受けることによって個別限定受信ポケッ
トを送信するためセッションが確立される(ステップS
61〜ステップS62)。
【0120】放送受信装置は、モデム31を介して、個
別限定受信情報認証部14で図16に示したような個別
限定受信パケットとマスター鍵識別子を受信すると、個
別限定受信パケットの情報識別子からそのパケットが個
別限定受信パケットであることを認識する。そして、個
別限定受信情報復号部15では、受信したマスター鍵識
別子が放送受信装置側に格納されているマスター鍵に対
応したマスター鍵識別子でなければ、モデム部31を介
して、確立されているセッションを利用して、センター
へエラーを送信する(ステップS63、ステップS7
0)。受信したマスター鍵識別子が放送受信装置側に格
納されているマスター鍵に対応したマスター鍵識別子で
あれば、当該マスター鍵を出力し、契約関連情報を復号
する(ステップS64、ステップS65)。
【0121】復号された、図16に示したような契約関
連情報に含まれる受信装置IDは、自装置の受信装置I
D格納部16に格納されている受信装置IDと比較さ
れ、一致しなければ、モデム部31を介してセンターへ
エラーを出力する(ステップS66、ステップS7
1)。一致していれば、ステップS67へ進み、契約関
連情報に含まれているデジタル署名を検証し(ステップ
S67)、検証が成功しなければ、その旨をモデム部3
1を介してセンターへエラー返信し(ステップS7
2)、検証が成功すれば、当該契約関連情報に含まれて
いる日替り鍵情報を取り出して、日替り鍵格納部13に
格納する(ステップS68)。そして、センターへ日替
り鍵情報の更新が正常終了したことを示す受領通知を送
信して終了する(ステップS69)。
【0122】なお、上記実施形態の場合、チャレンジア
ンドレスポンスの手法によってより厳密に放送受信装置
の認証を行なうことも可能である。
【0123】また、この方式を応用することによって視
聴者が1日視聴する場合、公衆回線経由ではなく、直接
自動販売装置に(通常はICカード上に実装された)限
定受信チップを挿入し、日替り鍵を購入するように構成
することも可能である。
【0124】このように構成すれば通信機能が付加され
ていない受信装置でも、タイムリーに1日視聴サービス
を受けることができる。
【0125】第2のバリエーションは本実施形態におい
てチャネルキーの格納部として第1チャネルキー格納部
9と第2のチャネルキー格納部10を設けていたが、こ
れを1つにまとめてしまう方式である。このようにする
ことによってメモリが削減されるだけでなく、チャネル
キーの検索が容易になる。また、このように構成した場
合は、コンテンツパケットを受信した際に、図12のス
テップS12において契約判定部20でチャネル契約情
報に基づき、当該受信したコンテンツパケットに対応す
るチャネルが視聴契約されているか否かを判定すること
なく、チャネルキー格納部にチャネルキーが格納されて
いるか否かで、当該チャネルの視聴可否が判定されるた
め、契約判定部20、契約情報格納部21、さらにはチ
ャネル契約情報の送信も不要になる。このような構成で
は、視聴の可否のための仕組みが簡単であるが、定期契
約者に関するワーク鍵の送信を確実に行わなくてはなら
ない。
【0126】第3のバリエーションは本実施形態の日替
り鍵の一般化である。日替り鍵は1日毎に変更されるこ
とを前提としているため、この鍵でチャネルキーを暗号
化して送信することにより1日視聴(PPD)の安全な
実現に貢献できた。
【0127】同様のことが1週間毎に変更される週替り
鍵、1時間毎に変更される時間鍵、番組毎に異なる番組
鍵を設定して、1週間視聴、1時間視聴、1番組視聴な
どに応用できる。
【0128】特に最後に述べた1番組視聴は従来PPV
と言っていたサービス形態に他ならない。構成は、図1
0において、日替り鍵格納部13の他に、週替り鍵格納
部、時間鍵格納部、番組鍵格納部を設け、個別限定受信
情報(パケット)の中にこれらの鍵に該当する図9に示
した構成と同様な鍵情報が含まれていたら、それぞれに
対応する格納部へ格納し、それらの鍵を使って、受信し
た共通限定受信情報からチャネルキーを抽出すればよ
い。そして、その抽出したチャネルキーを第2のチャネ
ルキー格納部10に格納する。
【0129】図5に示した共有限定受信パケットによ
り、日替り鍵で暗号化されて配信されるチャネルキー
は、当該日替り鍵が有効なある特定の一日内に送信され
るチャネルキーである。また、図5に示した共有限定受
信パケットにより、週替り鍵あるいは時間鍵で暗号化さ
れて配信されるチャネルキーは、当該週替り鍵あるいは
時間鍵が有効なある特定の一週間あるいはある特定の時
間帯に送信されるチャネルキーであり、図5に示した共
有限定受信パケットにより、番組鍵で暗号化されて配信
されるチャネルキーは、当該番組鍵に対応する番組のコ
ンテンツ情報が含まれているコンテンツパケットに含ま
れるチャネルキー識別子をもつチャネルキーであって、
当該番組に対応する放送チャネルと時間帯に送信される
チャネルキーである。
【0130】以上の実施形態において主要な処理を限定
受信チップ100の中だけで行っているが、デスクラン
ブル部7のみを限定受信チップ100の外側で実装する
という考え方もある。
【0131】デスクランブル部7は(放送コンテンツを
復号するのであるから)リアルタイムに復号しなくては
ならないため高速処理が必要である一方、その他の部分
は常に動作しなくてはならない部分は少なく、しかも処
理時間に多少の余裕があるため実装上このようにすると
有利なことが多い。例えば、他の放送との受信装置の共
通化を図る際、全ての放送で放送コンテンツのスクラン
ブル方式を共通にして、(各放送でそれぞれ別個に秘密
情報を保持したい)限定受信部分のみをそれぞれ限定受
信チップ内に実装し、ICカードなど脱着可能なメディ
ア上に当該限定受信チップを実装するようにすればよ
い。
【0132】以上説明した実施形態、及びこれから述べ
る第2の実施形態においては前記のような実装も可能で
あることを付け加えておく。
【0133】以上説明したように、上記第1の実施形態
に係る放送受信装置では、暗号化されたコンテンツ情報
を復号するための複数の放送チャネルのそれぞれに対応
した暗号鍵であって、所定時間毎に変更されるとともに
暗号化されて配信されるチャネルキーを一定期間復号可
能にする第1の暗号鍵(例えば、複数の放送チャネルの
それぞれに対応するワーク鍵)と、指定された特定の放
送チャネルに対応する暗号化されたチャネルキーを指定
された特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵(例え
ば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵などのサブチ
ャネルキー)を取得する。第1の暗号鍵で暗号化された
チャネルキーを受信して、それを第1の暗号鍵で復号し
た結果得られたチャネルキーを第1のチャネルキー格納
部9に格納し、第2の暗号鍵で暗号化されたチャネルキ
ーを受信して、この第2の暗号鍵で復号した結果得られ
たチャネルキーを第2のチャネルキー格納部10に格納
する。そして、コンテンツパケットを受信した際、その
受信したコンテンツパケットを復号できるチャネルキー
が第1および第2のチャンネルキー格納部のうちのいず
れか一方で格納されていれば、該チャネルキーを用いて
暗号化されたコンテンツ情報を復号する。
【0134】このように、チャネルキーを従来からの定
期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、ワーク鍵)と、
PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対しての
課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視聴な
どに対して課金を行うようなサービス契約者向けの第2
の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組
鍵)とのそれぞれで暗号化して配信することにより、予
め契約した視聴チャネルに対して定期的に視聴料を支払
う定期契約者に対しては、契約により指定されたチャネ
ルを視聴可能にするとともに、PPVやPPD、PPW
のようなサービス形態の受信契約者に対しては、契約に
より指定されたチャネルを契約により指定された特定の
期間(例えば、特定の1日、特定の1週間、特定の時間
帯(例えば、特定の番組))のみの視聴を可能にする。
従って、配信された情報(個別限定受信パケット、共通
限定受信パケット)を受信するだけで、PPVやPP
D、PPWなどの限定受信が行えるとともに、その視聴
料は安全かつ確実に回収できる。
【0135】(第2の実施形態)第2の実施形態では、
全放送受信装置が共通のマスター鍵を有する限定受信シ
ステムの場合について説明する。本実施形態の場合、マ
スター鍵が全ての放送受信装置で共通であるため、第1
の実施形態におけるワーク鍵の役割を(全放送受信装置
に共通の)マスター鍵が果たしているので、図19のよ
うにワーク鍵が存在しない簡単な構造になっている。す
なわち、マスター鍵が定期的に(通常は例えば1ヶ月毎
に)更新される。
【0136】このような限定受信は構造が単純なため
(放送波での送信を前提にした場合)限定受信情報の送
信量削減の点で大変有用である(特開平11−2435
36号公報参照)。
【0137】しかし、マスター鍵が共通であるため、ど
の放送受信装置にも等しく全てのチャネルのチャネルキ
ーが受信されてしまうため、限定受信のためには、放送
受信装置でコンテンツパケットを受信した際に、必ず図
1に示したようなチャネル契約情報をチェックする必要
がある。
【0138】ここで、第2の実施形態に係る放送受信装
置の概略を説明する。すなわち、本実施形態の放送受信
装置は、複数の放送チャネルのそれぞれに対応する所定
時間内だけ有効なチャネルキーと、自装置にて復号可能
なチャネルを示したチャネル契約情報と複数の放送チャ
ネルのそれぞれに対応する予め定められた特定の1日だ
け有効な1つまたは複数の日替り鍵とのうちの少なくと
も一方とを含み、暗号化されて放送配信される個別限定
受信パケットを復号するためのマスター鍵を生成するた
めのマスター鍵生成情報を受信して、それを基にマスタ
ー鍵を生成する。その後、上記個別限定受信パケットを
受信した際には、生成されたマスター鍵を用いて、当該
パケットを復号し、そこから、チャネルキーを取り出し
て第1のチャネルキー格納部に格納するとともに、当該
復号されたパケットにチャネル契約情報が含まれている
ときは当該チャネル契約情報を取り出して、契約情報格
納部に格納する。さらに、当該復号されたパケットに日
替り鍵が含まれているときは当該該日替り鍵を取得し
て、それを日替り鍵格納部に格納する。
【0139】その後、日替り鍵で暗号化されたチャネル
キーを含む共通限定受信パケットを受信した場合には、
それを復号できる日替り鍵が格納されているならば、当
該該日替り鍵を用いて復号して、当該パケットからチャ
ネルキー取り出して第2のチャネルキー格納部に格納す
る。
【0140】暗号化されたコンテンツ情報を受信した
際、契約情報格納部に格納されているチャネル契約情報
から、該受信したコンテンツ情報に対応するチャネルが
自装置で復号可能であると判定したときに、その受信し
たコンテンツ情報を復号できるチャネルキーが第1のチ
ャネルキー格納部に格納されていれば、該チャネルキー
を用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号する。契
約情報格納部に格納されているチャネル契約情報から
は、該受信したコンテンツ情報に対応するチャネルが自
装置で復号可能であると判定できないとき、その受信し
たコンテンツ情報を復号できるチャネルキーが第2のチ
ャネルキー格納部に格納されていれば、該チャネルキー
を用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号する。
【0141】第2の実施形態では、個別限定受信パケッ
トとして図20に示すようなパケットが送信される。即
ち、情報識別子とマスター鍵識別子とマスターチャネル
キー情報と個別契約関連情報とからなる。
【0142】本実施形態においてはワーク鍵が存在しな
いので、マスターチャネルキー情報と個別契約関連情報
は、当該個別限定受信パケットに含まれるマスター鍵識
別子に対応する(全放送受信装置で共通の)マスター鍵
KMで暗号化されている。
【0143】図20において、情報識別子は、当該パケ
ットが個別限定受信パケットであることを示す情報で、
他のパケットと区別するために用いられる。
【0144】マスターチャネルキー情報は、図21に示
すようにチャネル識別子と、2組のチャネルキー識別子
とチャネルキー(チャネルキー識別子[1]、チャネル
キー[1]、チャネルキー識別子[2]、チャネルキー
[2])及び認証子からなっている。ここで、チャネル
キー識別子とチャネルキーが2組存在するのは、第1の
実施形態の場合と同様であって、チャネルキーは比較的
短時間で変更されるため、チャネルキーの切り替えをス
ムーズに行う必要から現在使っているチャネルキーと次
回使うチャネルキーを同時に送っているからである。も
ちろん、このように2組送信することは本発明には直接
影響しないので、1組であっても構わない。
【0145】個別契約関連情報は、図22に示すよう
に、受信装置IDと当該受信装置IDを持つ放送受信装
置に送付するチャネル契約情報と日替り鍵情報を1組と
して1つの放送受信装置に対する契約関連情報が構成さ
れていると、複数(例えば、ここでは、m個)個の放送
受信装置それぞれに対する契約関連情報とデジタル署名
から構成されている。
【0146】共通限定受信情報としては、サブチャネル
キー情報パケットとマスター鍵生成情報パケットの2種
類の共通限定受信パケットとして送信される。
【0147】サブチャネルキー情報パケットは、図23
(a)に示すように、第1の実施形態の図5に示した共
通限定受信パケットと同様な構成をしており、情報識別
子、サブチャネルキー識別子、チャネル識別子2組のチ
ャネルキー識別子とチャネルキーとから構成されてい
る。ここで情報識別子は当該パケットがサブチャンネル
キー情報パケットであることを示す情報である。チャネ
ルキー識別子[1]からチャンネルキー[2]までが、
サブチャネルキー識別子に対応するサブチャネルキーで
暗号化されている。なお、この第2の実施形態において
も、サブチャネルキーとして日替り鍵を例にとり説明す
る。従って、図23(a)に示したサブチャネルキー情
報パケットは、サブチャネルキー識別子のところに日替
り鍵識別子が格納され、その日替り鍵識別子に対応する
日替り鍵で、チャネルキー識別子[1]からチャンネル
キー[2]までが暗号化されている。
【0148】マスター鍵生成情報パケットは、図23
(b)に示すように、情報識別子、マスター鍵識別子、
マスター鍵生成情報、デジタル署名からなっている。
【0149】図23(b)において、情報識別子は当該
パケットがマスター鍵生成情報パケットであることを示
す情報で、他のパケットと区別するために用いられる。
マスター鍵識別子は続くマスター鍵生成情報から生成さ
れるマスター鍵の識別子である。デジタル署名は当該マ
スター鍵生成情報の偽造を防止するためのものであり、
第1の実施形態で用いているデジタル署名と同様に秘密
鍵暗号によるもの、公開鍵暗号によるものがあり、どち
らを使ってもよい。
【0150】第2の実施形態に係る放送受信装置の全体
構成図を図24に示す。なお、図24において、図10
と同一部分には同一符号を付し、異なる部分について、
図25、図26に示すフローチャートを参照しながら説
明する。すなわち、本実施形態では、個別限定受信パケ
ットには、ワーク鍵情報は含まれてなく、また、共通限
定受信パケットとしてマスター鍵生成情報が送られてく
る。従って、図24に示した構成では、ワーク鍵格納部
12はなく、それに代わって、マスター鍵生成情報から
マスター鍵を生成するためのマスター鍵生成情報検証部
41、マスター鍵生成部42が追加されている。
【0151】図25のフローチャートは、図24の放送
受信装置の共通限定受信パケットに対する処理動作を説
明するためのもので、図11のステップS7で、放送受
信装置が共通限定受信パケットを受信し、当該共通限定
受信パケットをステップS8で、フィルター部6から共
通限定受信情報復号部11へ送信した後からの処理動作
を示したものである。
【0152】まず、共通限定受信情報復号部11では、
受信パケットの情報識別子を参照して当該パケットがサ
ブチャネルキー情報パケットであるか判定する(ステッ
プS81)。
【0153】サブチャネルキー情報パケットであれば、
図23(a)に示したような当該パケットの未暗号部分
から日替り鍵識別子を抽出し、当該日替り鍵識別子を有
する日替り鍵を日替り鍵格納部13から取得する(ステ
ップS82〜ステップS84)。
【0154】なお、後述するように、個別限定受信パケ
ットを受信した際、正当なマスター鍵が生成されて、そ
のとき既に、マスター鍵格納部17に格納されているの
であれば、当該マスター鍵を用いて受信した図20に示
したような個別限定受信情報を復号することができるの
で、そのような過程を経た後であれば、上記ステップS
83では、上記日替り鍵識別子に対応する日替り鍵情報
が日替り鍵格納部13に格納されているはずである。
【0155】さて、ステップS84において、日替り鍵
情報を日替り鍵格納部13から取得したら、その取得し
た日替り鍵を使って、受信したサブチャネルキー情報パ
ケットの暗号化部分を復号する(ステップS85)。復
号した結果得られたチャネルキー(例えば、サブチャネ
ルキー情報パケットに含まれていた2組のチャネルキー
識別子とチャネルキー)を第2のチャネルキー格納部1
0へ格納し、終了する(ステップS86)。
【0156】一方、共通限定受信情報復号部11は、受
信したパケットがマスター鍵生成情報パケットであれば
(ステップS87)、図23(b)に示したようなマス
ター鍵生成情報パケットに含まれるマスター鍵識別子に
対応したマスター鍵が自装置(放送受信装置)のマスタ
ー鍵格納部17に格納されている否かをチェックする
(ステップS88)。マスター鍵格納部17に、マスタ
ー鍵識別子に対応したマスター鍵が既に格納されている
場合は、マスター鍵を生成する必要はないので、そこで
終了する(ステップS88)。
【0157】マスター鍵格納部17に、マスター鍵識別
子に対応したマスター鍵が格納されていない場合は、次
のステップへ進み、新しいマスター鍵の生成を行う。ま
ず、マスター鍵生成情報検証部41で、マスター鍵生成
情報パケットに含まれるデジタル署名を検証し(ステッ
プS89)、検証が失敗した場合はそこで処理を終了す
る。検証が成功した場合は、ステップS90へ進み、マ
スター鍵生成部42において、当該パケットに含まれて
いるマスター鍵生成情報から予め定められたアルゴリズ
ムに従ってマスター鍵を生成し、この生成されたマスタ
ー鍵をマスター鍵格納部17に格納して終了する(ステ
ップS91)。
【0158】ここで、マスター鍵生成情報の説明を少し
しなくてはならない。マスター鍵生成情報とは例えばマ
スター鍵生成のための乱数シード情報であり、乱数シー
ドと放送受信装置のマスター鍵生成部42に予め定めら
れたアルゴリズムとパラメータによって乱数生成の手段
によりマスター鍵を生成するものである。マスター鍵の
生成は耐タンパハードウェアである限定受信チップ10
0中で行われるため、マスター鍵生成情報は未暗号化の
ままでも安全上の問題はない。
【0159】次に、図26のフローチャートを参照し
て、図20に示した個別限定受信パケットに対する処理
動作について説明する。なお、図26に示したフローチ
ャートは、図11のステップS9で、放送受信装置が個
別限定受信パケットを受信し、ステップS10でフィル
ター部6から個別限定受信情報復号部15へ送信した後
からの処理動作を示したものである。
【0160】まず、個別限定受信情報復号部15では、
当該パケットの未暗号化部分からマスター鍵識別子を取
出し、当該マスター鍵識別子を持つマスター鍵がマスタ
ー鍵格納部17に存在するかを確認する(ステップS1
01)。当該マスター鍵が存在した場合、そのマスター
鍵をマスター鍵格納部17から取り出して(ステップS
102)、個別限定受信パケットの暗号化部分を復号す
る(ステップS103)。
【0161】ステップS101で、マスター鍵格納部1
7に、当該パケットの未暗号化部分にあるマスター鍵識
別子を持つマスター鍵が存在しない場合は、当該パケッ
トに関する処理を終了する。
【0162】次に、復号された個別限定受信情報の中の
マスターチャネルキー情報から認証子を取り出し、この
正当性をチェックする(ステップS104)。この認証
子はたとえばMAC(Message Authent
ication Code)のようなもので良く、送信
されたチャネルキーその他に依存した認証子で、正当な
放送局のみが付加することができるものである。放送受
信装置はこれを確認することによって当該パケットのデ
ータが受信障害データであったり故意に改竄されたもの
でないことを証明できる。
【0163】MACの具体的な構成は、例えばマスター
鍵を使って前文を逐次的に暗号化した最後のブロックデ
ータが挙げられる。詳しくは文献「現代暗号」岡本龍
明、山本博資著に記述されている。また、この認証子は
第1の実施形態におけるデジタル署名と比較すると安全
性は低いが処理時間が速いという特徴がある。このため
図7に示したような契約関連情報ほど高い安全性を要求
されないが頻繁に処理を行わなくてはならないチャネル
キー(ここでは、チャネルキーを含むマスターチャネル
キー情報)に関してはMACのような簡単な認証子を用
いることが望ましい。
【0164】認証子の検証に失敗した場合は当該パケッ
トの処理を終了する。検証に成功した場合は、マスター
チャネルキー情報からチャネル識別子、チャネルキー識
別子、チャネルキーを取得し、第1のチャネルキー格納
部9に格納する(ステップS105、ステップS10
6)。
【0165】次に、個別限定受信情報認証部14では、
受信装置ID格納部16から自装置の受信装置IDを取
出し(ステップS107)、当該パケット内の個別契約
関連情報の中に当該自装置の受信装置IDと一致するデ
ータがあるか否かチェックする(ステップS108)。
一致するデータがなかった場合は当該パケットの処理を
終了する。一致した場合は、契約情報認証部18で、個
別契約関連情報の中のデジタル署名の検証を行い(ステ
ップS109)、検証に成功した場合は、個別契約関連
情報の中の自装置の受信装置ID以下に、自装置対応の
チャネル契約情報がある場合にはこれを取得し(ステッ
プS110)、契約情報格納部21に格納する(ステッ
プS111)。更に、個別契約関連情報の中の自装置の
受信装置ID以下に、自装置対応の日替り鍵がある場合
にはこれを取得し(ステップS112)、日替り鍵格納
部13に格納する(ステップS113)。
【0166】ステップS109で、デジタル署名の検証
に失敗した場合、もしくは、ステップS108におい
て、そもそも個別契約関連情報の中に自装置の受信装置
IDがなかった場合は、その時点で当該パケットに関す
る処理を終了する。
【0167】従来からの定期契約者の放送受信装置に対
しては、受信する個別限定受信パケットのいずれかに自
装置の受信装置IDに対応するチャネル契約情報が含ま
れているはすであろうし、PPD契約者の放送受信装置
に対しては、受信する個別限定受信パケットのいずれか
に自装置の受信装置IDに対応する日替り鍵情報が含ま
れているはずである。従って、マスター鍵生成情報パケ
ットを受信して、その中に含まれるマスター鍵生成情報
から正当にマスター鍵が生成できていれば、チャネル契
約情報、日替り鍵情報はそれぞれの格納部に格納するこ
とができる。
【0168】PPD契約者の放送受信装置の日替り鍵格
納部13には日替り鍵が格納されているので、その日替
り鍵で復号できるサブチャネルキー情報パケットを受信
した際には、その中に含まれるチャネルキーを取得する
ことができ、従って、第2のチャネルキー格納部10に
は、契約日のみ有効なチャンネルキーが格納されている
ことになる。
【0169】また、この第2の実施形態では、個別限定
受信パケットにて、全ての放送受信装置に、全てのチャ
ネルのチャネルキーが配信されるので、全ての放送受信
装置では、どのチャネルが復号可能か否かに関わらず、
全てのチャネルのチャネルキーが第1のチャネルキー格
納部9に格納されることになる。従って、放送受信装置
でコンテンツパケットを受信した場合、図12のステッ
プS12において、必ずチャネル契約情報をチェックし
て、当該チャネルが自装置で復号可能か否かを確認する
必要がある。このチャネル契約情報から当該受信したコ
ンテンツパケットを復号可能であると判定したとき、ス
テップS13へ進み、その受信したコンテンツパケット
に含まれるチャネルキー識別子を持つチャネルキーが第
1のチャネルキー格納部9に格納されていれば、当該チ
ャネルキーを用いてコンテンツを復号する。また、ステ
ップS12において、有効なチャネル契約情報が存在せ
ず(例えば、有効期限がきれているあるいは、チャネル
契約情報自体存在しない)、当該受信したコンテンツパ
ケットを復号可能であると判定できないとき、ステップ
S18へ進み、その受信したコンテンツパケットに含ま
れるチャネルキー識別子を持つチャネルキーが第2のチ
ャネルキー格納部10に格納されていれば(PPD契約
により当該コンテンツの視聴が可能であるので)、当該
チャネルキーを用いてコンテンツを復号する。
【0170】従来からの定期契約と同時に、定期契約し
ていないチャネルをPPD契約により視聴する場合、従
来からの定期契約の代わりにPPD契約を行った場合、
有効なチャネル契約情報は、契約情報格納部21に格納
されていないので、(例えば、受信したコンテンツパケ
ットに対応するチャネルに対応するビットが「1」でな
いので)、放送受信装置では、コンテンツパケットを受
信した際には、図12に示すように、ステップS12か
らステップS18へ進み、第2のチャネルキー格納部1
0に当該コンテンツパケットに対応するチャネルのチャ
ネルキーが格納されているかを検索する。PPD契約者
の放送受信装置であれば、上記のように、第2のチャネ
ルキー格納部10には、有効なチャネルキーが格納され
ているので、それを用いて、放送コンテンツを復号する
ことができる。
【0171】もちろん、従来からの定期契約と同時に、
定期契約しているチャネルをPPD契約により視聴する
こともあるであろうが、その場合は、第1のチャネルキ
ー格納部9および第2のチャネルキー格納部10のいず
れにも当該コンテンツパケットに対応するチャネルのチ
ャネルキーが格納されているので、それを用いて放送コ
ンテンツを復号できる。
【0172】以上で第2の実施形態における放送受信装
置の説明を終了する。
【0173】また容易に分かるように、この第2の実施
形態における放送受信装置についても、第1の実施形態
の場合とほぼ同様にして、日替り鍵の送信に関わる部分
を、上記のような放送波によってではなく、公衆回線を
使って行うことも可能である。また、サブチャネルキー
として、上記のような日替り鍵の代わりに、週替り鍵あ
るいは時間鍵あるいは番組鍵を用いた場合も上記同様で
ある。
【0174】日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵のう
ちのいずれか2個以上を同時に用いる場合も、それらに
対応する図23(b)に示したようなサブチャネルキー
情報パケットをセンター側から送信し、放送受信装置に
は、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵のそれぞれに
対応する鍵の格納部と、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵でサブチャネルキー情報パケットを復号すること
により得られたチャネルキーを第2のチャネルキー格納
部10に格納するようする。あるいは、第2のチャネル
キー格納部10には、日替り鍵でサブチャネルキー情報
パケットを復号することにより得られたチャネルキーを
格納し、これとは別に、第3,第4、第5のチャネルキ
ー格納部を新たに設け、それぞれに、週替り鍵、時間
鍵、番組鍵でサブチャネルキー情報パケットを復号する
ことにより得られたチャネルキーをそれぞれ格納するよ
うにしてもよい。第2のチャネルキー格納部10に、日
替り鍵、週替り鍵、時間鍵、番組鍵でサブチャネルキー
情報パケットを復号することにより得られたチャネルキ
ーを格納する前者の方がメモリが削減されるだけでな
く、チャネルキーの検索が容易になる点でより好まし
い。
【0175】以上説明したように、上記第2の実施形態
によれば、暗号化されたコンテンツ情報を復号するため
の複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であ
って、所定時間毎に変更されるとともに暗号化されて配
信されるチャネルキーを一定期間復号可能にする第1の
暗号鍵(例えば、ここでは、全ての放送受信装置で共通
のマスター鍵)と、指定された特定の放送チャネルに対
応する暗号化されたチャネルキーを指定された特定の期
間復号可能にする第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週
替り鍵、時間鍵、番組鍵などのサブチャネルキー)を取
得するとともに、予め定められた自装置にて復号可能な
放送チャネルを示したチャネル契約情報を取得する。第
1の暗号鍵で暗号化されたチャネルキーを受信して、第
1の暗号鍵で復号した結果得られたチャネルキーを第1
のチャネルキー格納部に格納し、第2の暗号鍵で暗号化
されたチャネルキーを受信して、第2の暗号鍵で復号し
た結果得られたチャネルキーを第2のチャネルキー格納
部に格納する。そして、コンテンツパケットを受信した
際、チャネル契約情報から、該受信したコンテンツ情報
に対応するチャネルが自装置で復号可能であると判定し
たときに、その受信したコンテンツ情報を復号できるチ
ャネルキーが第1のチャネルキー格納部に格納されてい
れば、該チャネルキーを用いて該暗号化されたコンテン
ツ情報を復号し、該受信したコンテンツ情報に対応する
チャネルが自装置で復号可能であると判定できなかった
ときに、その受信したコンテンツ情報を復号できるチャ
ネルキーが第2のチャネルキー格納部に格納されていれ
ば、該チャネルキーを用いて該暗号化されたコンテンツ
情報を復号する。
【0176】このように、チャネルキーを従来からの定
期契約者向けの第1の暗号鍵(例えば、マスター鍵)
と、PPD,PPW、PPVなどの視聴した番組に対し
ての課金、予め定められた特定の1日、1週間のみの視
聴などに対して課金を行うようなサービス契約者向けの
第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵、週替り鍵、時間鍵、
番組鍵)とのそれぞれで暗号化して配信することによ
り、予め契約した視聴チャネルに対して定期的に視聴料
を支払う定期契約者に対しては、契約により指定された
チャネルを視聴可能にするとともに、PPVやPPD、
PPWのようなサービス形態の受信契約者に対しては、
契約により指定された特定のチャネルの契約により指定
された特定の期間(例えば、特定の1日、特定の1週
間、特定の数時間(例えば、特定の番組))のみの視聴
を可能にする。従って、配信された情報(個別限定受信
パケット、共通限定受信パケット)を受信するだけで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0177】(第3の実施形態)第3の実施形態では、
第1の実施形態で示した放送受信装置に限定受信情報を
送信する契約管理装置について説明する。まず、契約管
理装置の構成と処理の流れを説明する。契約管理装置の
全体構成図を図27に示した。
【0178】図27において、加入者データベース(D
B)101には第1の実施形態の放送受信装置を用いて
コンテンツを視聴する加入者(契約者)毎に設けられた
加入者管理レコードが格納されている。加入者管理レコ
ードは、放送コンテンツの視聴契約の内容に従って、契
約内容情報入力部111から入力されて作成されて、加
入者DB101に格納されている。
【0179】図28は、加入者管理レコードの構成を示
したもので、加入者ID、受信装置ID、マスター鍵識
別子、マスター鍵、チャネル契約情報、PPD契約情
報、送信ステータス、発呼番号からなっており、これが
一件の加入者管理レコードである。
【0180】加入者IDとは加入者に対して付加した管
理番号のことで、本実施形態では簡単のため1番から
「MAXID」番までの番号がふられているとする。受
信装置IDは加入者IDに示す加入者の放送受信装置の
受信装置IDである。マスター鍵識別子は当該加入者の
受信装置の内部に現在存在するマスター鍵の識別子であ
り、マスター鍵は当該マスター鍵識別子に対応したマス
ター鍵である。チャネル契約情報は、図1に示したよう
な当該加入者の契約状態を表すチャネル契約情報であ
る。
【0181】PPD契約情報は図29に示すように、P
PD契約チャネル数(例えば、n個)と、当該PPD契
約チャネル数と等しい数(例えば、ここでは、n(n=
1,2、…)個)のチャネル識別子と契約日数と契約日
の組からなる。契約日数がmi日(i=1〜n)あると
すると、それに続く契約日はmi個ある。このように、
PPD契約情報は、当該加入者がPPDによる視聴契約
を行うことによって、その加入者がどのチャネルをいつ
(何年何月何日)視聴可能かを示した情報である。
【0182】送信ステータスは当該加入者に対する当該
チャネル契約情報ならびにPPD契約用の日替り鍵の送
信状況(すなわち、これらを配信する個別限定受信パケ
ットの送信状況)を示している。例えば、「0x00」
の時は送信終了、「0x01」の時は契約関連情報を送
信レベル「1」で放送送信、「0x02」の時は送信レ
ベル「2」で放送送信、「0x03」の時は送信レベル
「3」で放送送信することを表している。ここで送信レ
ベルとは放送送信頻度を表すもので、例えば送信レベル
「1」では2時間に1回送信、送信レベル「2」では3
0分に1回送信、送信レベル「3」では10分に1回送
信などというように決定する。このように送信レベルを
規定することで、送信する個別限定受信パケットの性質
によって送信頻度を変えることができる。
【0183】例えば、契約を行ったその日に有効となる
ようなPPD契約を行った場合には、速く契約者のもと
に日替り鍵が届くように高い送信レベルで送信し、来月
から有効になるワーク鍵を送信する場合にはそれほど急
がないので、低い送信レベルの頻度で送信するなどの変
更が可能になる。尚、送信ステータスが「0x10」の
時は公衆回線経由での送信を行うことを意味するものと
する。また、発呼番号は当該加入者の放送受信装置に接
続されている公衆電話回線の電話番号である。
【0184】チャネルキーデータベース(DB)104
には、チャネル毎に設けられたチャネルキーレコードが
格納されており、その構成は、図30に示すように、チ
ャネルID、チャネル識別子、2組のチャネルキー識別
子とチャネルキー(チャネルキー識別子[1]、チャネ
ルキー[1]、チャネルキー識別子[2]、チャネルキ
ー[2])よりなる。ここでチャネルIDとはチャネル
DB104上での当該チャネルの管理番号である。本実
施形態では簡単のため1番から「MAXCH」番までの
番号がふられているとする。チャネル識別子以降のデー
タは第1の実施形態の図4,図5のワーク鍵や日替り鍵
で暗号化される部分と同じである。
【0185】ワーク鍵データベース(DB)102に
は、チャネル毎に設けられたワーク鍵レコードが格納さ
れており、その構成は図31に示すように、チャネルI
D、ワーク鍵識別子、ワーク鍵からなっている。チャネ
ルIDはワーク鍵DB102におけるチャネルの管理番
号であり、チャネルキーDB104及び後に述べる日替
り鍵DB103でもチャネルを識別するための共通の識
別子として使われている。ワーク鍵識別子、ワーク鍵は
第1の実施形態のそれと同じである。
【0186】日替り鍵データベース(DB)103に
は、チャネル毎に設けられた日替り鍵レコードが格納さ
れており、その構成は図32に示すように、チャネルI
D、日替り鍵識別子、日替り鍵及びその有効期間からな
っており、有効期間は当該日替り鍵の有効期間(日替り
鍵であるので、1日単位で定められている)を表し、そ
の他は上記ワーク鍵DB102の場合と同様である。
【0187】次に、図27に示した契約管理装置の個別
限定受信パケットの送出動作を図33に示すフローチャ
ートに沿って詳しく説明する。本アルゴリズムは、毎日
一定の時刻に個別制御情報制御部116によって起動さ
れる。
【0188】まず、個別制御情報制御部116は、加入
者DB101における各レコードの送信ステータスを変
更する(ステップS121)。送信ステータスは契約内
容や受信装置への到達確認の有無により柔軟に変更する
ことが望ましい。例えば、PPD契約や近時の契約変更
がない受信者に対しては個別限定受信パケットの送信頻
度(送信レベル)高くして送信する必要はないので、送
信レベルを低くなるように送信ステータスを変更する。
これは日単位で変更される必要がある。
【0189】次に、これから開始しようとする個別限定
受信パケットの送信処理の終了時刻を設定する(ステッ
プS122)。現在の時刻がその設定された終了時刻以
前であることを確認し、以下の送信処理を行う(ステッ
プS123)。もし、ここで現在時刻が上記終了時刻を
過ぎていたら、その時点で処理を終了する。但し、十分
な送出が行われる程度に終了時刻を設定することが望ま
しい。
【0190】以下では送信処理1ラウンドの処理を説明
する。送信処理は送信レベル「l」を設定することによ
って開始される(ステップS124)。ここで設定する
送信レベル「l」は、これから送信処理を行う対象とな
る加入者管理レコードを選択するためのもので、送信の
開始時刻から終了時刻を通じて各レコードがそれぞれの
送信ステータスにて設定されている規定の送信レベルで
の送信を可能にするために全ての送信レベルが設定され
るように、ラウンド毎に更新する。
【0191】送信レベルが設定されたら、加入者IDに
対応する変数iを「1」とし(ステップS125)、加
入者IDがiである加入者管理レコードが加入者DB1
01内に存在するか否かをチェックする(ステップS1
26)。
【0192】存在しなかった場合の処理を述べる。存在
しなかった場合は、ステップS129へ進み、変数iを
1つインクリメントし、iが「MAXID」を越えない
ことを確認した上で(ステップS130)、ステップS
126へ戻り、この新しいiで加入者DB101を検索
し直す。ステップS130で、変数iの値が「MAXI
D」を越えてしまったら、全ての加入者レ管理コードに
ついて一通りの処理が終了したことを意味するので、当
該ラウンドを終了し、ステップS123へ進み、現在時
刻を終了時刻と比較して現在時刻が終了時刻を超えてい
たら終了し、そうでなければ、ステップS124へ進
み、次のラウンドの処理を開始する。
【0193】尚、ステップS126からステップS12
9へ進み、ステップS130を経由してステップS12
6へ戻るか、あるいは、ステップS130からステップ
S123へ進み、現在時刻が終了時刻を超えていたら終
了し、そうでなければ、ステップS124へ進み、次の
ラウンドの処理を開始するという処理は、以下でも度々
現れる処理であるので、以下の説明では簡単のためイン
クリメント処理と呼ぶことにする。
【0194】ステップS126において、加入者ID=
iの加入者レコードが存在した場合、ステップS127
へ進み、当該レコードの送信ステータスを参照して、放
送送信でしかも送信レベルがステップS124で設定し
た送信レベル「l」であるかチェックを行い、「l」で
あれば、当該加入者レコードは送信対象であるので以下
に示す送出処理を行う。送信レベルが「1」でなけれ
ば、ステップS129へ進み、インクリメント処理を行
う。
【0195】送信処理は、まず、個別制御情報作成部1
20において、当該加入者管理レコードのチャネル契約
情報を参照して、当該加入者が視聴契約を行ったチャネ
ルのチャネルIDに対応するワーク鍵をワーク鍵DB1
02から取得する(ステップS128)。この取得した
ワーク鍵で、第1の実施形態の図8に示すワーク鍵情報
を作成する(ステップS131)。更に、当該加入者レ
コードの図29に示したPPD契約情報を参照し、PP
D契約情報にあるチャネルIDと契約日に対応する日替
り鍵を日替り鍵DB103から取得し(ステップS13
2)、第1の実施形態の図9に示す日替り鍵情報を作成
する(ステップS133)。
【0196】次に、チャネル契約情報とそれに対応する
有効期限及び受信装置IDを当該加入者管理レコードか
ら取得し、第1の実施形態の図7に示す契約関連情報の
形にデータを結合し、デジタル署名鍵格納部121から
デジタル署名鍵を取得して、上記データに対してデジタ
ル署名を生成し(ステップS134)、図7に示した契
約関連情報を作成する。そして、この作成した契約関連
情報を、当該加入者管理レコードに含まれるマスター鍵
を用いて暗号化し(ステップS135)、さらに、当該
加入者管理レコードに含まれる受信装置IDと、個別限
定受信パケットである旨を表す情報識別子を付加して、
図6に示したような個別限定受信パケットを作成する
(ステップS136)。このようにして作成された個別
限定受信パケットは、放送送信制御部114を通じて、
放送送信部115から放送送信される(ステップS13
7)。
【0197】以上が1つの加入者管理レコードに対する
個別限定受信パケットの送信処理であり、この処理をイ
ンクリメント処理をしながら繰り返す。
【0198】尚、ここで公衆電話回線を利用して個別限
定受信情報を送出する場合(具体的には送出ステータス
が「0x10」の場合)は、当該個別限定受信パケット
を送受信制御部116を通じてモデム部から当該加入者
レコードの発呼番号を参照して発呼する。このとき送信
に成功したら当該加入者レコードの送信ステータスを
「0x00」として送信終了状態とし、送信に失敗した
場合は当該レコードに関する処理は次のラウンド以降に
行うこととして送信ステータスは変更しない。
【0199】次に、図27に示した契約管理装置の図
4,図5に示したような共通限定受信パケットの送出動
作を図34に示すフローチャートに沿って詳しく説明す
る。本アルゴリズムは放送開始と同時に開始され、放送
が続く間間断なく繰り返される。
【0200】まず、共通制御情報作成部112は、チャ
ネルIDに対応する変数iを「1」とし(ステップS1
41)、チャネルIDが「i」であるチャネルキーレコ
ードがチャネルキーDB104内に存在するか否かをチ
ェックする(ステップS142)。
【0201】存在しなかった場合の処理を述べる。存在
しなかった場合は、ステップS150へ進み、変数iを
1つインクリメントし、iが「MAXCH」を越えない
ことを確認した上で(ステップS151)、ステップS
142へ戻り、この新しいiでチャネルキーDB104
を検索し直す。ステップS151で、変数iの値が「M
AXCH」を越えてしまったら、全てのチャネルキーレ
コードについて一通りの処理が終了したことを意味する
ので、当該ラウンドを終了し、再びステップS141へ
戻り、変数i=1から開始して、次のラウンドの処理を
開始する。
【0202】ステップS142において、チャネルキー
ID=iのチャネルキーレコードが存在した場合、ステ
ップS143へ進み、当該チャネルキーレコードを送信
対象とした以下に示す送出処理を行う。
【0203】まず、ワーク鍵DB102から当該チャネ
ルキーレコードのチャネルIDに対応するワーク鍵を取
得する(ステップS144)。そして、当該チャネルキ
ーレコードのチャネルキー識別子とチャネルキーとを当
該取得したワーク鍵で暗号化し(ステップS145)、
さらに、当該ワーク鍵の識別子とチャネル識別子と情報
識別子とを付加して、図4に示したような共通限定受信
パケットを作成して、放送送信制御部114の制御の下
放送送信部115を通じて放送配信する(ステップS1
46)。
【0204】次に、共通制御情報作成部112は、日替
り鍵DB103から当該チャネルキーレコードのチャネ
ルIDに対応する日替り鍵を取得する(ステップS14
7)。そして、当該チャネルキーレコードのチャネルキ
ー識別子とチャネルキーとを当該取得した日替り鍵で暗
号化し(ステップS148)、さらに、当該日替り鍵の
識別子とチャネル識別子と情報識別子とを付加して、図
5に示したような共通限定受信パケットを作成して、放
送送信制御部114の制御の下放送送信部115を通じ
て放送配信する(ステップS149)。
【0205】以上で、当該チャネルキーレコードを対象
とした送信処理は終了したので、ステップS150に進
み、変数iを1つインクリメントして、次のチャネルキ
ーレコードに対する送信処理を開始する。
【0206】次にいくつかのバリエーションを述べる。
第1のバリエーションは日替り鍵のみを公衆回線で送信
する方法である。これは第1の実施形態の第1バリエー
ションに対応する送信方法である。このためには、個別
制御情報作成部120では、図16に示した契約関連情
報を作成し、相手端末である放送受信装置に固有のマス
タ鍵で暗号化して、当該暗号化された契約関連情報に当
該相手端末である放送受信装置の受信装置IDと情報識
別子とを付加した図6に示したような個別限定受信パケ
ットを作成する。そして、送受信制御部118を通じ
て、当該放送受信装置に対し、公衆回線を利用して発呼
し、当該放送受信装置がそれを受けてセッションが確立
した段階で、上記個別限定受信パケットを送信する。ま
た、この場合、放送配信する個別限定受信パケットの個
別契約関連情報には、日替り鍵情報は含まれていない。
【0207】このような個別限定受信パケットを作成し
て送信するまでの具体的なアルゴリズムは、図33にお
いて、送信ステータスが「0x10」である加入者管理
レコードに対する処理とほぼ同様である。
【0208】第2のバリエーションは本実施形態の日替
り鍵の一般化である。日替り鍵は1日毎に変更されるこ
とを前提としているため、この鍵でチャネルキーを暗号
化して送信することにより1日視聴(PPD)の安全な
実現に貢献できた。
【0209】同様のことが1週間毎に変更される週替り
鍵、1時間毎に変更される時間鍵、1番組毎に変更され
る番組鍵を設定して、1週間視聴、1時間視聴、1番組
視聴などに応用できる。特に最後に述べた1番組視聴は
従来PPVと言っていたサービス形態に他ならない。構
成は、図27において、日替り鍵DB103の他に、週
替り鍵DB、時間鍵DB、番組鍵DBを設け、加入者D
B101に格納されている加入者管理レコードにもPP
W(ペイパーウィーク)契約情報、PPH(ペイパーア
ワー)契約情報、PPV(ペイパービュー)契約情報を
付け加えておく。個別制御情報作成部120では、これ
らDBに格納されているレコードを基に、図33のステ
ップS132,ステップS133のPPD契約情報の処
理と同様にして(図7に示した日替り鍵情報を含む契約
関連情報を作成するのと同様にして)、契約関連情報に
週替り鍵情報、時間鍵情報、番組鍵情報を作成し、これ
らのうちのいずれかを含む契約関連情報を作成した後、
当該加入者の放送受信装置に固有のマスタ鍵で暗号化し
て、図6に示したような形式の個別限定受信パケットを
作成して配信する。さらに、週替り鍵情報、時間鍵情
報、番組鍵情報といった新しく創設したそれぞれの鍵で
暗号化した、チャネルキーを配信するための図5に示し
共通限定受信パケットを作成して配信する。
【0210】以上説明したように、上記第3の実施形態
に係る契約管理装置としての放送受信管理装置は、放送
配信される、暗号化された複数の放送チャネルのコンテ
ンツ情報を受信する複数の放送受信装置のそれぞれに対
応する前記コンテンツ情報の視聴条件(例えば、チャネ
ル契約情報、PPD契約情報など)に応じて、コンテン
ツ情報を復号可能にする情報(個別限定受信パケット、
共通限定受信パケット)を複数の放送受信装置に配信す
るものであって、複数の放送受信装置のそれぞれが、複
数の放送受信装置のぞれぞれに対応する視聴条件に応じ
て、暗号化されたコンテンツ情報を復号するための複数
の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、
所定時間毎に変更されるとともに暗号化されて配信する
チャネルキーを一定期間復号可能にする第1の暗号鍵
(例えば、ここでは、ワーク鍵)と、上記視聴条件とし
て指定された放送チャネルに対応する暗号化されたチャ
ネルキーを上記視聴条件として指定された特定の期間復
号可能にする第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵などのサ
ブチャネルキー)を取得可能にする情報(個別限定受信
パケット)を送信する。また、チャネルキーを第1の暗
号鍵(例えば、ワーク鍵)で暗号化して送信するととも
に、第2の暗号鍵(例えば、日替り鍵などのサブチャネ
ルキー)のそれぞれで暗号化して送信する。
【0211】このように、チャネルキーを、例えば定期
契約向けのワーク鍵、PPVやPPD、PPWのような
サービス形態の受信契約向けのサブチャネルキーといっ
た、契約内容に応じた2種類の暗号鍵で暗号化して各放
送受信装置に配信することにより、放送受信装置側で
は、暗号化されたコンテンツパケットを受信した際に、
それぞれの契約に応じて配信された暗号鍵(ワーク鍵、
サブチャネルキー)で取得されたチャネルキーが格納さ
れているか否かに基づき、予め契約した視聴チャネルに
対して定期的に視聴料を支払う定期契約者に対しては、
契約により指定されたチャネルを視聴可能にするととも
に、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受
信契約者に対しては、契約により指定されたチャネルの
契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装置
側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴などを
回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限定
受信パケットなどを配信さえすれば、放送受信装置で
は、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定さ
れた特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0212】(第4の実施形態)第4の実施形態では、
第2の実施形態で示した放送受信装置に限定受信情報を
送信する契約管理装置について説明する。第4の実施形
態は第3の実施形態と構成、処理アルゴリズムの上で重
複する部分が多いので異なる部分のみを中心に説明す
る。
【0213】まず、第1の実施形態と第2の実施形態で
は個別限定受信パケット、共通限定受信パケットが異な
る。個別限定受信パケットに関しては、第1の実施形態
では1パケットに対して1つの放送受信装置向けの情報
しか入らず、放送受信装置毎に固有のマスター鍵で暗号
化されている。これに対し、第2の実施形態においては
1パケットにチャネルキーのような全ての放送受信装置
に共通の情報(マスターチャネルキー情報)と複数の放
送受信装置それぞれに個別の個別契約関連情報が含まれ
ている。
【0214】共通限定受信パケットに関しては、第1の
実施形態においてワーク鍵で暗号化されたチャネルキー
識別子とチャネルキー(チャネルキー情報)を含むパケ
ットと、日替り鍵で暗号化されたチャネルキー情報を含
むパケットとの2種類があるのに対して、第2の実施形
態では、日替り鍵で暗号化されたチャネルキー情報を含
むパケット(サブチャネルキー情報パケット)とマスタ
ー鍵生成情報を含むパケット(マスター鍵生成情報パケ
ット)の2つがある。
【0215】そこで、この第4の実施形態においては、
図20に示した個別限定受信パケットの送出アルゴリズ
ムと、共通限定受信パケットのうち図23(b)に示し
たマスター鍵生成情報パケットの送出アルゴリズムを具
体的に示す。
【0216】共通限定受信パケットのうち、日替り鍵で
暗号化されたチャネルキー情報を含むパケット、すなわ
ち、図23(a)に示したようなサブチャネルキー情報
パケットの送出アルゴリズムは第3実施形態における、
図5に示した共通限定受信パケットの説明と同様である
ので省略する。
【0217】図35に、本実施形態に係る契約管理装置
の全体構成図を示す。なお、図35において、図27と
同一部分には同一符号を付している。
【0218】図35において、加入者DB101に格納
されている加入者管理レコードは図36に示す構成をし
ており、加入者ID、受信装置ID、チャネル契約情
報、PPD契約情報、送信ステータス、発呼番号からな
っている。図28に示した第3の実施形態の場合の加入
者管理レコードと比べると、図28の加入者管理レコー
ドには含まれているマスター鍵識別子とマスター鍵が、
図36には存在しない。
【0219】これは、第2の実施形態に対応する限定受
信システムではマスター鍵が全ての放送受信装置で共通
であることに起因している。その他の加入者管理レコー
ドに含まれるデータは、図28と同様である。
【0220】まず、個別限定受信パケットの送出アルゴ
リズムを図37に示したフローチャートに沿って説明す
る。
【0221】本アルゴリズムは、毎日一定の時刻に個別
制御情報制御部116によって起動される。まず、個別
制御情報制御部116は、加入者DB101における各
レコードの送信ステータスを変更する(ステップS16
1)。
【0222】次に、これから開始しようとする個別限定
受信パケットの送信処理の終了時刻を設定する(ステッ
プS162)。現在の時刻が前記処理時刻以前であるこ
とを確認し、以下の送信処理を行う(ステップS16
3)。もし、ここで現在時刻が上記終了時刻を過ぎてい
たらこの時点で処理を終了する。但し、十分な送出が行
われる程度に終了時刻を設定することが望ましい。
【0223】以下では送信処理1ラウンドの処理を説明
する。送信処理は送信レベル「l」を設定することによ
って開始される(ステップS164)。送出レベル
「l」は、これから送信処理を行う対象となる加入者管
理レコードを選択するためのもので、送信の開始時刻か
ら終了時刻を通じて各レコードがそれぞれの送信ステー
タスにて設定されている規定の送信レベルでの送信を可
能にするために全ての送信レベルが設定されるように、
ラウンド毎に更新する。
【0224】送出レベルが決定されたら、加入者IDに
対応する変数iを「1」とし(ステップS165)、変
数SIZEにデジタル署名サイズを代入する(ステップ
S166)。ここで、変数SIZEは、個別限定受信パ
ケットに載せるマスターチャネルキー情報と個別契約関
連情報とのデータサイズの合計で、可変個の各放送受信
装置向けの規約関連情報を1つのパケットに詰め込むた
めに、合計サイズが予め定められた固定長のパケットサ
イズを超えないようにするためにチェックするための変
数である。
【0225】次に、チャネルキーDB104を検索し
て、送信すべきチャネルキー情報(チャネルキー識別子
とチャネルキーとの組)を取り出して、図21に示した
ようなマスターチャネルキー情報を作成する(ステップ
S167)。なお、マスターチャネルキー情報の作成
は、第3の実施形態における図4に示したワーク鍵で暗
号化されたチャネルキー情報の作成と同様であるので詳
細な説明は省略する。ここで作成したマスターチャネル
キー情報のサイズを求め、変数SIZEに加える(ステ
ップS168)。
【0226】次に、加入者IDが「i」である加入者管
理レコードが加入者DB101内に存在するか否かをチ
ェックする(ステップS169)。
【0227】存在しなかった場合の処理を述べる。存在
しなかった場合は、ステップS171へ進み、iを1つ
インクリメントし、iが「MAXID」を越えないこと
を確認した上で(ステップS172)、ステップS16
9へ戻り、この新しいiで加入者DB101を検索し直
す。ステップS172で、変数iの値が「MAXID」
を越えてしまったら、全ての加入者管理レコードについ
て一通りの処理が終了したことを意味するので、当該ラ
ウンドを終了し、ステップS163へ進み、現在時刻を
終了時刻と比較して現在時刻が終了時刻を超えていたら
終了し、そうでなければ、ステップS164へ進み、次
のラウンドの処理を開始する。尚、このような処理は、
以下でも度々現れる処理であるので、第3の実施形態の
ときと同様、以下の説明では簡単のためインクリメント
処理と呼ぶことにする。
【0228】ステップS169において、加入者ID=
iの加入者管理レコードが存在した場合、ステップS1
70へ進み、当該レコードの送信ステータスを参照し
て、放送送信でしかも送信レベルがステップS164で
設定した送信レベル「l」であるかチェックを行い、
「l」であれば、送信対象であるので以下に示す送信処
理を行う。送信レベルが「l」でなければ、ステップS
171へ進み、インクリメント処理を行う。
【0229】送信処理は、まず、個別制御情報作成部1
20において、当該加入者管理レコードから受信装置I
D,チャネル契約情報、PPD契約情報を取得し、図2
2に示した個別契約関連情報の1放送受信装置向けの契
約関連情報(受信装置ID、チャネル契約情報、日替り
鍵情報)を作成する(ステップS173〜ステップS1
75)。
【0230】ここで、日替り鍵情報は、図9に示した構
成の情報であって、この日替り鍵情報を作成するにあた
っては、PPD契約情報に基づいて日替り鍵DB103
から日替り鍵を検索する必要がある。詳細なアルゴリズ
ムは第3の実施形態における場合(図33のステップS
132〜ステップS133)と同様であるので省略す
る。
【0231】以上のステップS169〜ステップS17
5の処理によって1放送受信装置向けの契約関連情報が
生成できる。生成された契約関連情報からそのデータサ
イズを求め、変数SIZEに加算する(ステップS17
6)。
【0232】変数SIZEが予め定められたパケットサ
イズを超えるか否かをチェックし(ステップS17
7)、超えない場合は、他の放送受信装置向けの契約関
連情報も詰め込める可能性があるので、作成された契約
関連情報を個別限定受信パケットの個別契約関連情報に
追加した後(ステップS178)、ステップS171へ
進み、インクリメント処理を行い、次の加入者IDの検
索から継続する。
【0233】ステップS177において、変数SIZE
の値が予め定められたパケットサイズを超えてしまった
場合は、図38のステップS179へ進み、作成した契
約関連情報を個別限定受信パケットの個別契約情報に追
加せずに、現在の個別契約関連情報に対してデジタル署
名を生成して(ステップS179)、図22に示すよう
な個別契約関連情報を生成する。
【0234】更に、当該個別契約関連情報を図37のス
テップS167で作成したマスターチャネルキー情報と
結合して、全体を共通のマスター鍵で暗号化し(ステッ
プS181)、当該マスター鍵の識別子(マスター鍵識
別子)と情報識別子とを付加して、図20に示したよう
な個別限定受信パケットを完成させ(ステップS18
1)、放送送信する(ステップS182)。その後、図
37のステップS166へ戻り、次の個別限定受信パケ
ットを作成するため、変数SIZEの初期化(SIZE
にデジタル署名サイズを代入する処理)に戻る。そし
て、送信レベル「l」の加入者管理レコードを基に、次
に送信する個別限定受信パケットを作成していく。
【0235】尚、本実施形態において公衆電話回線を利
用して個別限定受信パケットを送信する場合(具体的に
は加入者管理レコードの送信ステータスが「0x10」
の場合)は、第3の実施形態と同様に、図16に示した
ような契約関連情報を作成し、全ての放送受信装置に共
通のマスタ鍵で暗号化して、当該暗号化された契約関連
情報に当該相手端末である放送受信装置の受信装置ID
と情報識別子とを付加した図6に示したような個別限定
受信パケットを作成する。そして、送受信制御部118
を通じて、当該放送受信装置に対し、公衆回線を利用し
て発呼し、当該放送受信装置がそれを受けてセッション
が確立した段階で、上記個別限定受信パケットを送信す
る。また、この場合、放送配信する個別限定受信パケッ
トの個別契約関連情報には、日替り鍵情報は含まれてい
ない。
【0236】日替り鍵は1日毎に変更されることを前提
としているため、この鍵でチャネルキーを暗号化して送
信することにより1日視聴(PPD)の安全な実現に貢
献できた。
【0237】同様のことが1週間毎に変更される週替り
鍵、1時間毎に変更される時間鍵、1番組毎に変更され
る番組鍵を設定して、1週間視聴、1時間視聴、1番組
視聴などに応用できる。特に最後に述べた1番組視聴は
従来PPVと言っていたサービス形態に他ならない。構
成は、図35において、日替り鍵DB103の他に、週
替り鍵DB、時間鍵DB、番組鍵DBを設け、加入者D
B101に格納されている加入者管理レコードにもPP
W(ペイパーウィーク)契約情報、PPH(ペイパーア
ワー)契約情報、PPV(ペイパービュー)契約情報付
け加えておく。個別制御情報作成部120では、これら
DBに格納されているレコードを基に、図37のステッ
プS175において、図33のステップS132,ステ
ップS133のPPD契約情報の処理と同様にして(図
9に示した日替り鍵情報を作成するのと同様にして)、
週替り鍵情報、時間鍵情報、番組鍵情報を作成し、これ
らのうちのいずれかを含む各放送受信装置向けの契約関
連情報を作成した後は、図37のステップS176以下
の処理を行う。
【0238】以上で個別限定受信パケットの送出アルゴ
リズムの説明を終了する。
【0239】次に、共通限定受信パケットのうちマスタ
ー鍵生成情報パケットの送信処理動作を図39に示すフ
ローチャートを参照して説明する。本アルゴリズムは共
通制御情報制御部113のスケジューリングにより、例
えば、1秒に10回程度の頻度で起動される。
【0240】本アルゴリズムが起動されると共通制御情
報作成部112からマスター鍵シード生成部131へマ
スター鍵シードの作成要求が出され、マスター鍵シード
生成部131ではこれを受けて、マスター鍵作成情報と
してのマスター鍵シードを生成(もしくは既に生成され
て有効なものを抽出)して出力する(ステップS19
1)。
【0241】マスター鍵シードが出力されたら、これに
デジタル署名を付加し(ステップS192)、さらに、
当該マスター鍵シードにて生成されるマスター鍵の識別
子と情報識別子とを付加して、図23(b)に示したよ
うなマスター鍵生成情報パケットを作成し(ステップS
193)、放送送信部115を通じて放送配信する(ス
テップS194)。
【0242】なお、共通限定受信パケットであるサブチ
ャネルキー情報パケットを作成、送信する際の処理動作
は、第1の実施形態における図5に示したような共通限
定受信パケットを作成、送信する際の処理動作とほぼ同
様であるので説明は省略する。
【0243】このように、上記第4の実施形態に係る契
約管理装置としての放送受信管理装置は、放送配信され
る、暗号化された複数の放送チャネルのコンテンツ情報
を受信する複数の放送受信装置のそれぞれに対応する前
記コンテンツ情報の視聴条件(例えば、チャネル契約情
報、PPD契約情報など)に応じて、コンテンツ情報を
復号可能にする情報(個別限定受信パケット、共通限定
受信パケット)を複数の放送受信装置に配信するもので
あって、複数の放送受信装置のそれぞれが、その視聴条
件に応じて、暗号化されたコンテンツ情報を復号可能に
するための複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗
号鍵であって、所定時間毎に変更されるとともに暗号化
されて配信するチャネルキーを、一定期間復号可能にす
る第1の暗号鍵(例えば、ここでは、全ての放送受信装
置に共通のマスター鍵)を取得するための情報(例え
ば、ここでは、マスター鍵生成情報パケット)を送信す
るとともに、上記視聴条件として指定された放送チャネ
ルに対応する暗号化されたチャネルキーを上記視聴条件
として指定された特定の期間復号可能にする第2の暗号
鍵(例えば、日替り鍵などのサブチャネルキー)を取得
可能にする情報(例えば、ここでは、個別限定受信パケ
ット)を送信し、さらに、上記視聴条件として指定され
た当該放送受信装置で復号可能な放送チャネルを示した
チャネル契約情報を暗号化して送信する。
【0244】また、チャネルキーを第1の暗号鍵(例え
ば、マスター鍵)で暗号化して送信するとともに、第2
の暗号鍵(例えば、日替り鍵などのサブチャネルキー)
のそれぞれで暗号化して送信する。
【0245】このように、チャネルキーを、全ての放送
受信装置に共通のマスター鍵で暗号化して配信するとと
もに、PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の
受信契約向けのサブチャネルキーで暗号化して配信し、
さらに、暗号化されたコンテンツ情報(コンテンツパケ
ット)を受信した際に、マスター鍵で復号されたチャネ
ルキーを用いて当該コンテンツを復号するか否かをチェ
ックするための、チャネル契約情報も暗号化して配信す
ることにより、予め契約した視聴チャネルに対して定期
的に視聴料を支払う定期契約者に対しては、放送受信装
置に格納されたチャネル契約情報に基づき契約により指
定されたチャネルを視聴可能にするとともに、PPVや
PPD、PPWのようなサービス形態の受信契約者に対
しては、放送受信装置にそれぞれの契約に対応したサブ
チャネルキーにより取得されたチャネルキーが格納され
ているか否かに基づき、契約により指定されたチャネル
の契約により指定された特定の期間(例えば、特定の1
日、特定の1週間、特定の数時間(例えば、特定の番
組))のみの視聴を可能にする。従って、契約管理装置
側(センタ側)では、放送受信装置から視聴履歴などを
回収することなく、個別限定受信パケットや、共通限定
受信パケットなどを配信すれさえすれば、放送受信装置
では、予め料金の支払われた分だけの(契約により指定
された特定のチャネルを指定された特定の期間に限定し
て)視聴が可能になる。すなわち、情報の配信のみで、
PPVやPPD、PPWなどの限定受信が行えるととも
に、その視聴料は安全かつ確実に回収できる。
【0246】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範
囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実
施形態には種々の段階の発明は含まれており、開示され
る複数の構成用件における適宜な組み合わせにより、種
々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される
全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明
が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくと
も1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている
効果(のなくとも1つ)が得られる場合には、この構成
要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0247】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
PPVやPPD、PPWのようなサービス形態の受信契
約者に対しては、センター側からの情報の配信のみで
(放送受信装置からセンターへの上り通信回線の接続な
しに)、契約により指定された特定のチャネルを指定さ
れた特定の期間(例えば、特定の1日、特定の1週間、
特定の番組に対応する時間帯)視聴を可能にして、その
視聴料を安全かつ確実に回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チャネル契約情報の構成例を示した図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る限定受信システ
ムにおける鍵構造を示した図。
【図3】コンテンツパケットの構成例を示した図。
【図4】ワーク鍵でチャネルキー情報を暗号化した共通
限定受信パケットの構成例を示した図。
【図5】日替り鍵でチャネルキー情報を暗号化した共通
限定受信パケットの構成例を示した図。
【図6】個別限定受信パケットの構成例を示した図。
【図7】契約関連情報の構成例を示した図。
【図8】ワーク鍵情報の構成例を示した図。
【図9】日替り鍵情報の構成例を示した図。
【図10】第1の実施形態に係る放送受信装置の構成例
を示した図。
【図11】放送受信装置の処理動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図12】放送受信装置における受信したコンテンツパ
ケットに対する処理動作について説明するためのフロー
チャート。
【図13】放送受信装置における受信した受信した共通
限定受信パケットに対する処理動作について説明するた
めのフローチャート。
【図14】放送受信装置における受信した受信した個別
限定受信パケットに対する処理動作について説明するた
めのフローチャート。
【図15】個別限定受信パケットを放送波と所定の通信
回線とを用いて配信する場合の、放送波にて配信する個
別限定受信パケットの構成例を示した図。
【図16】個別限定受信パケットを放送波と所定の通信
回線とを用いて配信する場合の、通信回線にて配信する
個別限定受信パケットの構成例を示した図。
【図17】第1の実施形態に係る放送受信装置の他の構
成例を示した図。
【図18】図17の放送受信装置において、通信回線に
て配信する個別限定受信パケットを受信した際の処理動
作について説明するためのフローチャート。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る限定受信シス
テムにおける鍵構造を示した図。
【図20】個別限定受信パケットの構成例を示した図。
【図21】図20に含まれる個別限定受信パケットに含
まれるマスターチャネルキー情報の構成例を示した図。
【図22】図20に含まれる個別限定受信パケットに含
まれる個別契約関連情報の構成例を示した図。
【図23】共通限定受信パケットとしての、マスター鍵
生成情報パケットとサブチャネルキー情報パケットの構
成例を示した図。
【図24】第2の実施形態に係る放送受信装置の構成例
を示した図。
【図25】図24の放送受信装置において、受信した共
通限定受信パケットに対する処理動作を説明するための
フローチャート。
【図26】図24の放送受信装置において、受信した個
別限定受信パケットに対する処理動作を説明するための
フローチャート。
【図27】本発明の第3の実施形態に係る(第1の実施
形態に係る放送受信装置に対応する)契約管理装置の構
成例を示した図。
【図28】加入者管理レコードの構成例を示した図。
【図29】PPD契約情報の構成例を示した図。
【図30】チャネルキーレコードの構成例を示した図。
【図31】ワーク鍵レコードの構成例を示した図。
【図32】日替り鍵レコードの構成例を示した図。
【図33】図27の契約管理装置において、個別限定受
信パケットを送信する際の処理動作を説明するためフロ
ーチャート。
【図34】図27の契約管理装置において、日替り鍵で
暗号化されたチャネルキーを含む共通限定受信パケット
を送信する際の処理動作を説明するためフローチャー
ト。
【図35】本発明の第4の実施形態に係る(第2の実施
形態に係る放送受信装置に対応する)契約管理装置の構
成例を示した図。
【図36】加入者管理レコードの構成例を示した図。
【図37】図35の契約管理装置において、個別限定受
信パケットを送信する際の処理動作を説明するためフロ
ーチャート。
【図38】図35の契約管理装置において、個別限定受
信パケットを送信する際の処理動作を説明するためフロ
ーチャート。
【図39】図35の契約管理装置において、共通限定受
信パケットの1つであるマスター鍵生成情報パケットを
送信する際の処理動作を説明するためフローチャート。
【符号の説明】
1…放送波受信部 2…A/D変換部 3…誤り検出/訂正部 4…チャネル選択部 5…チャネル選択I/F 6…フィルター部 7…デスクランブル部 8…チャネルキー出力部 9…第1のチャネルキー格納部 10…第2のチャネルキー格納部 11…共通限定受信情報復号部 12…ワーク鍵格納部 13…日替り鍵格納部 14…個別限定受信情報認証部 15…個別限定受信情報復号部 16…受信装置ID格納部 17…マスター鍵格納部 18…契約情報認証部 19…デジタル署名検証鍵格納部 20…契約判定部 21…契約情報格納部 22…チャネル情報入力部 31…モデム部 41…マスター鍵生成情報検証部 42…マスター鍵生成部 100…限定受信チップ 101…加入者データベース(DB) 102…ワーク鍵データベース(DB) 103…日替り鍵データベース(DB) 104…チャネルキーデータベース(DB) 111…契約内容入力部 112…共通制御情報作成部 113…共通制御情報制御部 114…放送送信制御部 115…放送送信部 116…個別制御情報制御部 117…エラー出力部 118…送受信制御部 119…モデム 120…個別制御情報作成部 121…デジタル署名鍵格納部 131…マスター鍵シード生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C063 AA01 AB03 AB07 AC01 AC05 AC10 CA23 CA36 DA07 DA13 DB10 5C064 BA01 BB01 BB02 BC01 BC06 BC17 BC18 BC22 BC23 BD02 BD08 BD09 CA14 CB01 CC01 CC04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 暗号化されて放送配信される複数の放送
    チャネルのコンテンツ情報を受信する放送受信装置にお
    いて、 前記暗号化されたコンテンツ情報を復号するための前記
    複数の放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であっ
    て、所定時間毎に変更されるとともに暗号化されて配信
    されるチャネルキーを一定期間復号可能にする第1の暗
    号鍵を取得する第1の取得手段と、 特定の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネ
    ルキーを特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵を取得
    する第2の取得手段と、 前記第1の暗号鍵で暗号化された前記チャネルキーを受
    信して、取得した前記第1の暗号鍵で復号した結果得ら
    れた前記チャネルキーを格納する第1の格納手段と、 前記第2の暗号鍵で暗号化された前記チャネルキーを受
    信して、取得した前記第2の暗号鍵で復号した結果得ら
    れた前記チャネルキーを格納する第2の格納手段と、 前記暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記第
    1および第2の格納手段のうちの少なくとも一方に格納
    されている前記チャネルキーを用いて該暗号化されたコ
    ンテンツ情報を復号する復号手段と、 を具備したことを特徴とする放送受信装置。
  2. 【請求項2】 暗号化されて放送配信される複数の放送
    チャネルのコンテンツ情報と、該暗号化されたコンテン
    ツ情報を復号するための前記複数の放送チャネルのそれ
    ぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変更され
    るとともに暗号化されて配信されるチャネルキーとを受
    信する放送受信装置において、 特定の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネ
    ルキーを特定の期間に限定して復号可能にする限定受信
    用暗号鍵を取得する取得手段と、 前記限定受信用暗号鍵で暗号化された前記チャネルキー
    を受信して、取得した前記限定受信用暗号鍵で復号した
    結果得られた前記チャネルキーを格納する格納手段と、 前記暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記格
    納手段に格納されているチャネルキーを用いて該暗号化
    されたコンテンツ情報を復号する復号手段と、 を具備したことを特徴とする放送受信装置。
  3. 【請求項3】前記第2の暗号鍵には、暗号化された前記
    チャネルキーを特定の番組に対応する放送コンテンツの
    放送時間帯復号可能にする第3の暗号鍵を含むことを特
    徴とする請求項1記載の放送受信装置。
  4. 【請求項4】 自装置で復号可能な放送チャネルを示し
    たチャネル情報を取得する手段を具備し、 前記暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記チ
    ャネル情報から、該受信したコンテンツ情報に対応する
    チャネルが自装置で復号可能であると判定したときに、
    前記第1の格納手段に格納されている前記チャネルキー
    を用いて該暗号化されたコンテンツ情報を復号し、該受
    信したコンテンツ情報に対応するチャネルが自装置で復
    号可能であると判定できなかったときに、前記第2の格
    納手段に格納されている前記チャネルキーを用いて該暗
    号化されたコンテンツ情報を復号しすることを特徴とす
    る請求項1記載の放送受信装置。
  5. 【請求項5】 暗号化されて放送配信される複数の放送
    チャネルのコンテンツ情報を受信する複数の放送受信装
    置のそれぞれに予め設定された前記コンテンツ情報の視
    聴条件に応じて前記コンテンツ情報を復号可能にする情
    報を前記複数の放送受信装置に配信する放送受信管理装
    置であって、 前記複数の放送受信装置のそれぞれが、前記複数の放送
    受信装置のぞれぞれの前記視聴条件に応じて、前記暗号
    化されたコンテンツ情報を復号するための前記複数の放
    送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、所定
    時間毎に変更されるとともに暗号化して配信するチャネ
    ルキーを、一定期間復号可能にする第1の暗号鍵と、前
    記視聴条件として指定された特定の放送チャネルに対応
    する暗号化した前記チャネルキーを前記視聴条件として
    指定された特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵を取
    得可能にする鍵情報を送信する手段と、 前記チャネルキーを前記第1の暗号鍵で暗号化して送信
    する手段と、 前記チャネルキーを前記第2の暗号鍵で暗号化して送信
    する手段と、 を具備したことを特徴とする放送受信管理装置。
  6. 【請求項6】 暗号化されて放送配信される複数の放送
    チャネルのコンテンツ情報と、該暗号化されたコンテン
    ツ情報を復号するための前記複数の放送チャネルのそれ
    ぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変更され
    るとともに暗号化されて配信されるチャネルキーとを受
    信する複数の放送受信装置のそれぞれに予め設定された
    前記コンテンツ情報の視聴条件に応じて前記コンテンツ
    情報を復号可能にする情報を前記複数の放送受信装置に
    配信する放送受信管理装置であって、 前記複数の放送受信装置のそれぞれにおいて、その視聴
    条件として指定された特定の放送チャネルに対応する暗
    号化した前記チャネルキーを該視聴条件として指定され
    た特定の期間に限定して復号可能にする限定受信用暗号
    鍵を取得可能にする鍵情報を送信する手段と、 前記チャネルキーを前記限定受信用暗号鍵で暗号化して
    送信する手段と、 を具備したことを特徴とする放送受信管理装置。
  7. 【請求項7】 前記視聴条件として指定された、前記放
    送受信装置で復号可能な放送チャネルを示したチャネル
    情報を暗号化して送信する手段をさらに具備したことを
    特徴とする請求項5記載の放送受信管理装置。
  8. 【請求項8】 前記放送受信装置が前記第1の暗号鍵を
    取得可能にする第1の鍵情報は放送配信し、前記第2の
    暗号鍵を取得可能にする第2の鍵情報は、これを受信す
    べき前記放送受信装置との間の通信回線を用いて配信す
    ることを特徴とする請求項5記載の放送受信管理装置。
  9. 【請求項9】 暗号化されて放送配信される複数の放送
    チャネルのコンテンツ情報を復号するための前記複数の
    放送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、所
    定時間毎に変更されるとともに暗号化されて配信される
    チャネルキーを、一定期間復号可能にする第1の暗号鍵
    を取得し、この第1の暗号鍵を用いて、受信した前記第
    1の暗号鍵で暗号化された前記チャネルキーを復号し
    て、その結果得られた前記チャネルキーを第1の記憶手
    段に記憶するとともに、 特定の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネ
    ルキーを特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵を取得
    し、この第2の暗号鍵を用いて、受信した前記第2の暗
    号鍵で暗号化された前記チャネルキーを復号して、その
    結果得られた前記チャネルキーを第2の記憶手段に記憶
    し、 前記暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記第
    1および第2の記憶手段のうちの少なくとも一方に格納
    されている前記チャネルキーを用いて該暗号化されたコ
    ンテンツ情報を復号することを特徴とする放送受信制御
    方法。
  10. 【請求項10】 暗号化されて放送配信される複数の放
    送チャネルのコンテンツ情報と、該暗号化されたコンテ
    ンツ情報を復号するための前記複数の放送チャネルのそ
    れぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変更さ
    れるとともに暗号化されて配信されるチャネルキーとを
    受信する放送受信装置において、特定の放送チャネルを
    特定の期間視聴可能にするための放送受信制御方法であ
    って、 特定の放送チャネルに対応する暗号化された前記チャネ
    ルキーを特定の期間に限定して復号可能にする限定受信
    用暗号鍵を取得し、 前記限定受信用暗号鍵で暗号化された前記チャネルキー
    を受信した際には、取得した前記限定受信用暗号鍵を用
    いて復号して、その結果得られた前記チャネルキーを記
    憶手段に記憶し、 前記暗号化されたコンテンツ情報を受信した際、前記記
    憶手段に記憶された前記チャネルキーを用いて該暗号化
    されたコンテンツ情報を復号することを特徴とする放送
    受信制御方法。
  11. 【請求項11】 暗号化されて放送配信される複数の放
    送チャネルのコンテンツ情報を受信する複数の放送受信
    装置のそれぞれに予め設定された前記コンテンツ情報の
    視聴条件に応じて前記コンテンツ情報を復号可能にする
    情報を前記複数の放送受信装置に配信するための情報配
    信方法であって、 前記複数の放送受信装置のそれぞれが、前記複数の放送
    受信装置のぞれぞれの前記視聴条件に応じて、前記暗号
    化されたコンテンツ情報を復号するための前記複数の放
    送チャネルのそれぞれに対応した暗号鍵であって、所定
    時間毎に変更されるとともに暗号化して配信するチャネ
    ルキーを、一定期間復号可能にする第1の暗号鍵と、前
    記視聴条件として指定された特定の放送チャネルに対応
    する暗号化した前記チャネルキーを前記視聴条件として
    指定された特定の期間復号可能にする第2の暗号鍵を取
    得可能にする鍵情報を配信するとともに、 前記チャネルキーを前記第1の暗号鍵と前記第2の暗号
    鍵のそれぞれで暗号化して配信することを特徴とする情
    報配信方法。
  12. 【請求項12】 暗号化されて放送配信される複数の放
    送チャネルのコンテンツ情報と、該暗号化されたコンテ
    ンツ情報を復号するための前記複数の放送チャネルのそ
    れぞれに対応した暗号鍵であって、所定時間毎に変更さ
    れるとともに暗号化されて配信されるチャネルキーとを
    受信する複数の放送受信装置のそれぞれに予め設定され
    た前記コンテンツ情報の視聴条件に応じて、前記コンテ
    ンツ情報を復号可能にする情報を前記複数の放送受信装
    置に配信するための情報配信方法であって、 前記複数の放送受信装置のそれぞれにおいて、その視聴
    条件として指定された特定の放送チャネルに対応する暗
    号化した前記チャネルキーを該視聴条件として指定され
    た特定の期間に限定して復号可能にする限定受信用暗号
    鍵を取得可能にする鍵情報を配信するとともに、前記チ
    ャネルキーを前記限定受信用暗号鍵で暗号化して送信す
    ることを特徴とする情報配信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010104035A (ja) * 2010-01-25 2010-05-06 Toshiba Corp 受信装置及び受信方法
JP2010119138A (ja) * 2010-02-15 2010-05-27 Toshiba Corp 受信装置及び受信方法

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