JP2003165522A - 抗菌性を有する合成樹脂製品 - Google Patents
抗菌性を有する合成樹脂製品Info
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Abstract
するポリエチレンテレフタレートを主成分とする抗菌性
を有する合成樹脂製品を提供する。 【解決手段】 本発明のPETボトル1は、銀系無機抗
菌剤の含有率を10質量%未満としたポリエチレンテレ
フタレートを主成分とすると共に、その抗菌活性値が
2.0以上のものである。
Description
フタレートを主成分とする合成樹脂製品の抗菌対策に関
するものである。
分とする合成樹脂製品(例えば、PETボトル)は、様
々な用途に用いられており、例えば、飲料用ボトル・化
粧品用容器・トイレタリー製品用容器などへの利用が一
般的である。
る衛生環境の変化から、抗菌性を付与した様々な商品が
提供されており、特に、飲料用のボトル・化粧品用容器
・トイレタリー製品用容器のほか、様々な用途に使用さ
れているポリエチレンテレフタレート製品にあっては、
抗菌性を付与した商品の提供が待望されていた。
に鑑みてなされたものであって、様々な種類の微生物に
対して抗菌効果を発揮するポリエチレンテレフタレート
を主成分とする合成樹脂製品を提供することにある。
め、第1発明に係る、抗菌性を有する合成樹脂製品は、
ポリエチレンテレフタレートを主成分とする合成樹脂製
品において、この合成樹脂製品は、抗菌剤を含有するポ
リエチレンテレフタレートを主成分とすると共に、その
抗菌活性値が2.0以上であることを特徴とするもので
ある。
製品は、上記第1発明において、抗菌剤を銀系無機抗菌
剤とすることが好ましい。
製品は、上記第2発明において、合成樹脂製品は、銀系
無機抗菌剤の含有率を10質量%未満としたものである
ことが好ましい。
製品は、上記第1乃至第3発明のいずれか一発明におい
て、この合成樹脂製品を容器とすることが好ましい。
製品は、上記第1乃至第3発明のいずれか一発明におい
て、この合成樹脂製品を蓋とすることが好ましい。
り具体的に説明する。図1は、本発明に係る抗菌性を有
する合成樹脂製品を例示したPETボトル1の平面図で
あり、このPETボトル1は、銀系無機抗菌剤を含有す
るポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)からなる
容量500(ml)の角ボトルである。
脂からなる本発明のPETボトル1の抗菌性と、PET
樹脂単体からなる従来のPETボトル(ブランクボト
ル)の抗菌性と比較した試験結果および抗菌性評価並び
に、PETボトル1をブロー成形する場合と、ブランク
ボトルをブロー成形する場合とを比較したテスト結果を
実施例として開示する。
菌性と、PET樹脂単体を従来のブランクボトルの抗菌
性とを比較した試験結果および抗菌性評価を表1に示
し、また表2は、PETボトル1をブロー成形した場合
と、ブランクボトルをブロー成形した場合を比較したテ
スト結果を示す。但し、表1においては、PETボトル
1とブランクボトルとに関する抗菌性を、3つのサンプ
ルのデータを平均値Aveで評価している。
は、ノバロンを含有するPETボトル1の場合、その含
有率が1質量%,2質量%,10質量%のいずれの試作
サンプルでも、菌液接種から24時間後の抗菌活性置が
2.0以上になっており、「抗菌性あり」と評価できる
ことは明らかである。
性および安定性は、表2に示す如く、ノバロンの含有率
が1質量%および2質量%であるPET樹脂の場合、P
ET樹脂単体の場合と同様な傾向にある。但し、ノバロ
ンの含有率が10質量%のPET樹脂による成形では、
肉厚コントロールが難しく成形安定性に欠けると共に、
連続生産時の良品の安定的な生産にも影響を及ぼすこと
となる。
表2に示す如く、PET樹脂単体の場合が透明であるの
に対し、ノバロンの含有率が増加すると、プリフォーム
も乳白色がきつくなるため、ブロー成形したPETボト
ル1全体に白濁が発生し、その白濁の度合いも、ノバロ
ンの含有率が増加すると強くなる。特に、含有率が10
%以上となると白濁によりボトル内容物の液面の確認が
不可能になってしまう。この白濁は、ノバロンが無機物
であるため、PET樹脂と溶け合わず、界面が伸ばされ
るときにノバロンが剥がれてしまい、真空胞(ボイド)
を発生することに起因するものであると推測される。
形時の安定性や成形品の外観を考慮した場合、10質量
%未満であることが好ましい。
T樹脂の成形方法は、シングルブロー成形やダブルブロ
ー成形に代表される二軸延伸ブロー成形や、ダイレクト
ブロー成形、押出し成形、射出成形など、公知の任意の
成形方法が利用できる。
2801」試験方法に則り、抗菌活性値が2.0以上
になっていれば、「抗菌効果あり」として、(○)の評
価をする。
0±0.2に調製した「1/500NB倍地」に、前培
養した菌を均一に分散させたものを接種用菌液とする。 2.試験片の調製 予めエタノールで洗浄したプレート状のボトル切片(図
1の斜線部1c)を3個用意し、これを抗菌加工試験片
とし、さらに同様の大きさの無加工試料を用意し、無加
工試験片とする。 3.試験操作 抗菌加工試験片と無加工試験片とをそれぞれ滅菌シャー
レに入れ、その試験面に接種用菌液0.4mlを接種し、
その上に被覆フィルムを被せて蓋をした後、温度35±
1°C、相対湿度90%以上の条件下で保存する。24
時間後に菌液中の生菌数を寒天平板培養法(NA培地)
で測定する。
を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲におい
て、種々の変更を加えることができ、例えば、実施例以
外の銀系無機抗菌剤としては、ゼオミック(シナネンゼ
オミック)等が、銀系以外の無機抗菌剤としては、酸化
チタン(PC−401/チタン工業)等が、有機系抗菌
剤としては、アモルデン(大和化学工業)等が挙げられ
る。また製品の形態も、飲料用のPETボトルに限るこ
となく、PET樹脂を主成分とするものであれば、トイ
レタリー用或いは化粧用など、分野は問わず、ボトル・
チューブ・カップなどの各種容器、或いは、蓋などに適
宜変更することができる。さらに使用菌も、大腸菌、黄
色ブドウ球菌に限ることなく、例えば、緑膿菌、サルモ
ネラ菌、MRSA、枯草菌、キャンディダ酵母、サッカ
ロミセス酵母、クラドスポリウム、アスペルギウス(黒
コウジカビ)などの微生物であっても同様の抗菌効果が
得られる。
樹脂製品は、抗菌剤を含有するポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とすると共に、その抗菌活性値が2.0以
上のものであるから、様々な種類の微生物に対して抗菌
効果を発揮するポリエチレンテレフタレートを主成分と
する合成樹脂製品を提供することができる。
例示したPETボトルの平面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを主成分と
する合成樹脂製品において、 前記合成樹脂製品は、抗菌剤を含有するポリエチレンテ
レフタレートを主成分とすると共に、その抗菌活性値が
2.0以上であることを特徴とする、抗菌性を有する合
成樹脂製品。 - 【請求項2】 前記抗菌剤が、銀系無機抗菌剤である請
求項1に記載の抗菌性を有する合成樹脂製品。 - 【請求項3】 前記合成樹脂製品は、前記銀系無機抗菌
剤の含有率を10質量%未満としたものである請求項2
に記載の抗菌性を有する合成樹脂製品。 - 【請求項4】 前記合成樹脂製品が容器であることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の抗菌性
を有する合成樹脂製品。 - 【請求項5】 前記合成樹脂製品が蓋であることを特徴
とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の抗菌性を
有する合成樹脂製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001367004A JP2003165522A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 抗菌性を有する合成樹脂製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001367004A JP2003165522A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 抗菌性を有する合成樹脂製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003165522A true JP2003165522A (ja) | 2003-06-10 |
Family
ID=19176820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001367004A Pending JP2003165522A (ja) | 2001-11-30 | 2001-11-30 | 抗菌性を有する合成樹脂製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003165522A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170152071A1 (en) * | 2015-11-30 | 2017-06-01 | Yoshino Kogyosho Co., Ltd. | Polygonal bottle |
-
2001
- 2001-11-30 JP JP2001367004A patent/JP2003165522A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20170152071A1 (en) * | 2015-11-30 | 2017-06-01 | Yoshino Kogyosho Co., Ltd. | Polygonal bottle |
US9873538B2 (en) * | 2015-11-30 | 2018-01-23 | Yoshino Kogyosho Co., Ltd. | Polygonal bottle |
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