JP2003164463A - 双極電気ピンセット - Google Patents

双極電気ピンセット

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JP2003164463A
JP2003164463A JP2001365743A JP2001365743A JP2003164463A JP 2003164463 A JP2003164463 A JP 2003164463A JP 2001365743 A JP2001365743 A JP 2001365743A JP 2001365743 A JP2001365743 A JP 2001365743A JP 2003164463 A JP2003164463 A JP 2003164463A
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Japan
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repulsive force
force adjusting
bipolar electric
tweezers
arms
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Application number
JP2001365743A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hirano
信一 平野
Ko Kikuchi
香 菊池
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極部に安定した高周波電流を供給できると
共に両電極部を互いに接触させる際の反発力を調節でき
る双極電気ピンセットを提供する。 【解決手段】 双極電気ピンセット11は、ピンセット
本体12、反発力調節機構14を備える。ピンセット本
体12は腕部20,21と、それらを互いに間隔を保持
させつつ固定する絶縁性の固定体23を備える。間隔保
持ピース42はスライド孔40,41をスライド移動可
能となっている。マイナスねじ43はネジ止めにより間
隔保持ピース42を腕部20,21に固定する。間隔保
持ピース42にて両腕部20,21の可撓長さを変更す
ることで、両腕部20,21を閉じる際の反発力を調節
する。間隔保持ピース42及びマイナスねじ43は絶縁
性合成樹脂により構成されているため、反発力調節機構
14を通じて両腕部20,21が通電することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科手術、主とし
て脳神経外科手術において止血及び切開に用いられる双
極電気ピンセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、両腕部の反発力を調節する調
節機構を備えたピンセットとして、特開平7−2417
77に示すものが知られている。このピンセットは金属
製で基端部が互いに接触するように固定された両腕部を
備えている。このピンセットの調節機構は金属製で扁平
な角筒状に形成され、前記両腕部の外周を囲むように配
置されている。そして、前記調節機構をピンセットの長
手方向に沿ってスライド移動させることで、両腕部にお
ける同調節機構より先端側の可撓長さを変更し、両腕部
の先端が開いた状態から閉じる際の反発力を調節してい
る。
【0003】ところで、外科手術等で使用する双極電気
ピンセットにおいても上記で示したような反発力を調節
できる調節機構を備えることが望まれていた。この双極
電気ピンセットは以下に示す構成となっている。双極電
気ピンセットは、互いに離間して配置されると共にその
基端側が絶縁性の固定部材により互いに固定される通電
性金属製の両腕部を備え、両腕部の先端内側に一対の電
極部をそれぞれ備えている。前記両腕部の基端部には高
周波発生装置が電気的に接続され、前記高周波発生装置
から各電極部に高周波電流が通電されるようになってい
る。ピンセット本体には電極部を除いて絶縁皮膜が形成
されている。そして、生体組織又は血管等の患部をピン
セット本体の先端部で挟持した状態で、前記電極部に高
周波電流を通電する。すると、ジュール熱効果により患
部が凝固(止血)され、或いは放電効果により患部が切
開されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記双極電
気ピンセットに対して、上記調節機構をそのまま採用す
ると、調節機構は金属製であるため硬度があり双極電気
ピンセットの腕部に皮膜した絶縁皮膜を剥がしてしまう
虞がある。そして、絶縁皮膜が剥がれてしまうと、両腕
部内を流れる高周波電流がその調節機構に漏電してしま
い前記電極部に十分な高周波電流が供給できなくなって
しまう虞がある。
【0005】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は電極部に安定した高周波電流
を供給できると共に両電極部を互いに接触させる際の反
発力を調節できる双極電気ピンセットを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、基端が絶縁性部材を介し
て互いに一体化され、先端が開閉自在に配置された一対
の腕部を導電材にて構成し、前記両腕部には少なくとも
先端内面を露出する電極部として残して他を絶縁膜にて
被覆し、その電極部に高周波電流を通電することによ
り、患部に熱を加えて、患部を凝固又は切開するように
した双極電気ピンセットにおいて、前記両腕部には、絶
縁材からなる反発力調節部材を位置調節自在に配置し、
同反発力調節部材の位置変更により、前記両腕部先端を
閉じる際の反発力を調節可能としたことを要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記反発力調節部材は、両腕部の長手
方向又は厚み方向に対して位置調節可能に配置されてい
ることを要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、両腕部の長手方向に対して位置調節可
能な前記反発力調節部材は、前記両腕部間に介在する間
隔保持部材と、同間隔保持部材の一端又は両端に対して
螺合量が調節可能な螺合部材とを含み、前記螺合部材
は、前記間隔保持部材に対する螺合により同間隔保持部
材を前記腕部に対して締め付け可能としたことを要旨と
する。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記螺合部材は前記腕部の長手方向に
沿って形成されたスライド孔に対して長手方向に沿って
移動自在に係入され、かつ前記スライド孔を介して前記
間隔保持部材に対して螺合されていることを要旨とす
る。 (作用)従って、請求項1に記載の発明においては、反
発力調節部材は絶縁材にて形成されているため、たとえ
両腕部に被覆した絶縁膜が剥がれることがあっても、反
発力調節部材を通じて両腕部間に高周波電流が通電する
ことがない。そのため、電極部には常に安定した高周波
電流が供給される。また、反発力調節部材により両腕部
先端を閉じる際の反発力が調節可能となる。
【0010】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の発明の作用に加えて以下の作用を奏する。両
腕部の長手方向に対して位置調節可能な反発力調節部材
においては、反発力調節部材を両腕部の長手方向に沿っ
てスライド移動させると、両腕部における反発力調節部
材より先端側の長さ、即ち可撓長さが変更される。可撓
長さが長いと、両腕部の電極部同士を接触させる際の両
腕部のたわみ角が小さい。従って、両腕部が発生させる
反発力は弱い。逆に、可撓長さが短いと、両腕部の電極
部同士を接触させる際の両腕部のたわみ角が大きい。従
って、両腕部が発生させる反発力は強くなる。
【0011】一方、両腕部の厚み方向に対して位置調節
可能な反発力調節部材においては、反発力調節部材を両
腕部の厚み方向に対して位置調節すると、両腕部の先端
は互いに近づいた状態で配置されたり、互いに離間した
状態で配置されたりする。両腕部の先端は互いに近づい
た状態で配置されると、両腕部の電極部同士を接触させ
るまでの腕部のたわみ角が小さい。従って、両腕部を接
触させるときの反発力は弱くなる。逆に、両腕部の先端
が互いに離間した状態で配置されると、両腕部の電極部
同士を接触させるまでの腕部のたわみ角が大きい。従っ
て、両腕部を接触させるときの反発力は強くなる。
【0012】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載の発明の作用に加えて、間隔保持部材により両
腕部の可撓長さが調節される。その間隔保持部材は螺合
部材により腕部に対して締め付け固定される。
【0013】請求項4に記載の発明においては、請求項
3に記載の発明の作用に加えて、螺合部材と間隔保持部
材との螺合を緩めると、螺合部材及び間隔保持部材はス
ライド孔に対して長手方向に沿って移動可能となる。そ
して、間隔保持部材の位置を決めたら、再び螺合部材を
螺合することにより、腕部に対して間隔保持部材を締め
付ける。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図3に従って説明する。図1,図2に示す
ように、双極電気ピンセット11は、ピンセット本体1
2、流体を流す管としての潅流管13、及び反発力調節
部材としての反発力調節機構14を備えている。
【0015】ピンセット本体12はチタニウム製の一対
の腕部20,21と、その腕部20,21を互いに間隔
を維持して一体に固定する絶縁性の合成樹脂からなるの
固定体23を備えている。前記チタニウムは導電材に相
当し、前記固定体23は絶縁性部材に相当する。前記腕
部20,21において、長手方向中央部より基端側は中
央部と比べて厚さが薄い肉薄部24,25とされてい
る。
【0016】前記固定体23は両腕部20,21の基端
近傍を固定しており、この結果、ピンセット本体12は
その先端部が開閉可能な略二股状に形成されている。即
ち、ピンセット本体12の先端部は常時開放されてお
り、腕部20,21、特に肉薄部24,25を撓ませる
ことによってその先端部を閉じるように構成されてい
る。
【0017】ピンセット本体12の先端部の内側面に
は、電極部30,31が互いに対向して形成されてい
る。また、固定体23より突出した基端側の肉薄部2
4,25は接続部32,33とされ、両接続部32,3
3には図示しない高周波発生装置に対して電気的に接続
されている。前記電極部30,31及び接続部32,3
3を除くピンセット本体12の表面には、絶縁膜として
の四ふっ化エチレンが被覆されている。これにより、電
極部30,31及び接続部32,33を除く部分の絶縁
が図られている。
【0018】また、ピンセット本体12における一方の
腕部20の内側面には、ピンセット本体12の長手方向
に沿って管取付溝35が形成されている。この管取付溝
35はピンセット本体12の中央部付近から先端部付近
にかけて延びている。前記管取付溝35には前記潅流管
13が配置され、その潅流管13の吐出口13aは電極
部30よりも基端側に配置されている。潅流管13の基
端側は、図示しない生理食塩水送り出し装置に接続され
ている。そして、生理食塩水送り出し装置を駆動させる
ことで、潅流管13の吐出口13aから生理食塩水が所
定量吐き出され、電極部30へ生理食塩水を供給するよ
うに構成されている。
【0019】次に、反発力調節機構14と、その反発力
調節機構14近傍におけるピンセット本体12の構成に
ついて説明する。図2に示すように、肉薄部24,25
の内側面は互いに略平行になるように形成されている。
図1に示すように、前記腕部20,21の肉薄部24,
25には、長手方向に沿ってスライド孔40,41がそ
れぞれ形成されている。
【0020】以下、スライド孔40の短手方向と同方向
を「高さ方向」といい、ピンセット本体12の幅方向と
同方向を単に幅方向ということがある。図1及び図3に
示すように、反発力調節機構14は、間隔保持部材とし
ての間隔保持ピース42と、螺合部材としての二つのマ
イナスねじ43を備えている。前記間隔保持ピース42
及びマイナスねじ43は絶縁材としての絶縁性合成樹脂
にて形成されている。前記絶縁性合成樹脂の硬度は、金
属であるチタニウム製の腕部20,21よりも硬度が小
さくなっている。
【0021】前記間隔保持ピース42は、略円柱状をな
しており前記両肉薄部24,25間に配置されている。
間隔保持ピース42は、その幅方向における長さ(厚
さ)が両腕部20,21の間隔幅と略同じに形成されて
いる。そして、間隔保持ピース42には、幅方向におけ
る両端面に、略四角柱状のスライダ42aがそれぞれ突
出形成され、両スライダ42aは前記両スライド孔4
0,41内にそれぞれ配置されている。その両スライダ
42aの幅方向長さ(厚さ)は、肉薄部24,25の幅
方向長さ(厚さ)よりも短く形成されている。
【0022】また、両スライダ42aの高さ方向幅は、
スライド孔40,41の高さ方向幅と略同じに形成され
ており、両スライダ42aはスライド孔40,41内で
長手方向へ向けスライド移動可能とされている。即ち、
間隔保持ピース42はスライド孔40,41の長手方向
の両端間で長手方向へ向けスライド移動可能に構成され
ている。前記両スライダ42aにおける幅方向に対応す
る面には、雌ネジ孔42b(図3において片方のみ図
示)がそれぞれ形成されている。
【0023】そして、その両雌ネジ孔42bにはスライ
ド孔40,41を介してマイナスねじ43のねじ部43
aが螺合されている。前記マイナスねじ43の頭部43
bの直径は、スライド孔40,41における高さ方向長
さよりも長くなるように形成されている。従って、間隔
保持ピース42に対してマイナスねじ43を締め付ける
ことで、間隔保持ピース42はピンセット本体12に対
して固定される。
【0024】次に、本実施形態のように構成された双極
電気ピンセット11の作用について説明する。反発力調
節機構14を位置調節する際には、まず、間隔保持ピー
ス42に対して締め付けられている両マイナスねじ43
を緩める。すると、間隔保持ピース42の両スライダ4
2aがスライド孔40,41内で長手方向へ向けスライ
ド移動可能となる。ところで、肉薄部24,25の内側
面を互いに略平行になるように形成し、間隔保持ピース
42の幅方向における厚さは両肉薄部24,25の間隔
幅と略同じに形成した。従って、間隔保持ピース42を
長手方向にスライド移動させても、その間隔保持ピース
42が両腕部20,21の間隔を狭めたり、広げたりす
ることがない。この結果、間隔保持ピース42が長手方
向においてどこに位置していても、両腕部20,21の
先端部の間隔は常に一定となる。
【0025】そして、任意の位置で再び間隔保持ピース
42に対して両マイナスねじ43を締め付けると、間隔
保持ピース42はピンセット本体12に対して固定され
る。そして、間隔保持ピース42を固定した位置によ
り、両腕部20,21の可撓長さが調節される。
【0026】間隔保持ピース42を固定する位置が先端
側へ向かうほど、両腕部20,21の可撓長さが短くな
り、この結果、両電極部30,31を接触させる際の反
発力が強くなる。即ち、両腕部20,21の可撓長さが
長いと、両電極部30,31同士を接触させる際の両腕
部20,21のたわみ角が小さいため、両腕部20,2
1が発生させる反発力は弱い。逆に、両腕部20,21
の可撓長さが短いと、両電極部30,31同士を接触さ
せる際の両腕部20,21のたわみ角が大きくなるた
め、両腕部20,21が発生させる反発力は強くなる。
【0027】また、間隔保持ピース42及びマイナスね
じ43は絶縁性合成樹脂にて形成されているため、硬度
が金属と比べて低い。そのため、四ふっ化エチレンを被
覆した肉薄部24,25に対して間隔保持ピース42及
びマイナスねじ43を摺動させても、四ふっ化エチレン
が剥がれにくい。また、たとえ四ふっ化エチレンが剥が
れても、間隔保持ピース42及びマイナスねじ43が絶
縁性を備えているため、その間隔保持ピース42及びマ
イナスねじ43を介して高周波電流が流れることがな
い。そのため、両電極部30,31には常に安定した高
周波電流を供給できる。
【0028】加えて、両電極部30,31を接触させて
いる際に、生理食塩水送り出し装置から生理食塩水を送
り出すと、その生理食塩水は潅流管13及び吐出口13
aを介して両電極部30,31に供給される。
【0029】従って、本実施形態の双極電気ピンセット
11によれば、以下のような効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、両電極部30,31を接触させ
る際の両腕部20,21の反発力を調節する反発力調節
機構14を絶縁性合成樹脂にて構成した。そのため、た
とえ両腕部20,21に被覆した四ふっ化エチレンが両
腕部20,21と反発力調節機構14との摺接により剥
がれることがあっても、反発力調節機構14を通じて両
腕部20,21が通電することがない。そのため、両電
極部30,31には常に安定した高周波電流を供給でき
る。また、反発力調節機構14を絶縁性合成樹脂にて構
成したため、反発力調節機構14を金属により構成する
場合と比べて硬度が低い。そのため、四ふっ化エチレン
を被覆した肉薄部24,25に対して反発力調節機構1
4を摺動させても、四ふっ化エチレンが剥がれにくい。
【0030】(2)本実施形態では、反発力調節機構1
4を両腕部20,21の長手方向に沿ってスライド可能
に配置した。そして、反発力調節機構14にて両腕部2
0,21の可撓長さを変更することで、両腕部20,2
1を閉じる際の反発力を調節した。従って、反発力調節
機構14をスライド移動して任意の位置に配置するだけ
で両腕部20,21を閉じる際の反発力が調節できるた
め、容易に調節できる。
【0031】(3)本実施形態では、両肉薄部24,2
5間に配置した雌ネジ孔42bを有する間隔保持ピース
42と、その雌ネジ孔42bに対して両スライド孔4
0,41を介して螺合するマイナスねじ43とにより反
発力調節機構14を構成した。この間隔保持ピース42
により、両腕部20,21における両電極部30,31
以外の部分を互いに接触させることなく、両腕部20,
21を互いに閉じることができる。従って、両電極部3
0,31間の通電を良好に行うことができる。
【0032】(4)本実施形態では、間隔保持ピース4
2のスライダ42aを両スライド孔40,41内にそれ
ぞれ配置し、そのスライダ42aに形成された雌ネジ孔
42bに対してマイナスねじ43を螺合によりそれぞれ
締め付けた。従って、間隔保持ピース42及びマイナス
ねじ43は両スライド孔40,41が形成されている範
囲内を長手方向に沿ってスライドでき、その範囲内で位
置調節できる。
【0033】(5)本実施形態では、両電極部30,3
1を接触させている際に、生理食塩水送り出し装置から
生理食塩水を送り出すと、その生理食塩水は潅流管13
及び吐出口13aを介して両電極部30,31に供給さ
れるようにした。従って、治療を施している患部周囲に
ある組織に伝達する熱を生理食塩水にて下げることがで
きる。
【0034】(6)本実施形態では、両腕部20,21
における肉薄部24,25の内側面を互いに略平行にな
るように形成し、この肉薄部24,25間に間隔保持ピ
ース42を配置した。そして、間隔保持ピース42の幅
方向における厚さを肉薄部24,25の間隔幅と略同じ
に形成した。そのため、間隔保持ピース42を長手方向
にスライド移動させても、その間隔保持ピース42が両
腕部20,21の間隔を狭めたり、広げたりすることが
ない。従って、両腕部20,21の先端部に位置する両
電極部30,31の互いの間隔が常に一定となるため、
双極電気ピンセット11を取り扱いやすい。
【0035】(7)本実施形態では、腕部20,21を
チタニウムで形成した。従って、腕部20,21を鉄で
形成した場合と比べて、ピンセット本体12全体の重量
を軽減できる。 (他の実施形態)なお、上記実施形態は以下のような他
の実施形態に変更して具体化してもよい。
【0036】・前記実施形態では、固定体23を絶縁性
合成樹脂にて形成していたが、絶縁性合成ゴムなどの絶
縁性部材で形成してもよい。 ・前記実施形態では、腕部20,21をチタニウムから
形成していたが、これに限らず、腕部20,21をステ
ンレスなどの導電材にて形成してもよい。
【0037】・前記実施形態では、電極部30,31及
び接続部32,33を除くピンセット本体12の表面に
四ふっ化エチレンを被覆することでその被覆した部分の
絶縁を行っていた。これに限らず、絶縁性合成樹脂、絶
縁性合成ゴム等で電極部30,31及び接続部32,3
3を除くピンセット本体12の表面を覆う絶縁膜を形成
してもよい。
【0038】・前記実施形態では、潅流管13及び管取
付溝35を設けていたが、省略してもよい。 ・前記実施形態では、両腕部20,21における肉薄部
24,25の内側面を互いに略平行になるように形成し
たが、この肉薄部24,25の内側面を含む仮想平面が
互いに交差するように同内側面を形成してもよい。
【0039】・前記実施形態では、間隔保持ピース42
を絶縁性合成樹脂にて形成していたが、絶縁材としての
絶縁性合成ゴムにて形成してもよい。 ・前記実施形態では、腕部20,21の肉薄部24,2
5にスライド孔40,41を形成し、そのスライド孔4
0,41に対して反発力調節機構14をスライド移動可
能に構成していた。これに限らず、スライド孔40,4
1を省略したピンセット本体12に対して、反発力調節
機構14の代わりに以下に示す反発力調節部材としての
反発力調節機構50を設けてもよい。図4(a),
(b)に示すように、前記反発力調節機構50は間隔保
持部材としての絶縁性合成樹脂製の間隔保持ピース51
と、螺合部材としての絶縁性合成樹脂製の止めネジ52
とを備える。間隔保持ピース51は、前記肉薄部24,
25を差し込む差込溝51a,51bを備えた断面略E
形状に形成され、前記肉薄部24,25を差し込む側の
面に雌ネジ孔51cを備える。そして、差込溝51a,
51bに肉薄部24,25を差し込んだ状態で雌ネジ孔
51cに対して止めネジ52を締め付け固定する。そし
て、止めネジ52の頭部と差込溝51a,51bの底面
とで肉薄部24,25を締め付ける。このように構成し
ても、前記実施形態の効果(1)〜(3)、(5)〜
(7)と同様の効果を得ることができる。
【0040】また、この場合、止めネジ52を省略し、
差込溝51a,51bに対して肉薄部24,25を圧入
し、長手方向にスライド自在に配置するように構成して
もよい。
【0041】・前記実施形態では、反発力調節機構14
は間隔保持ピース42の両側にマイナスねじ43を螺合
するように構成していた。これに限らず、図5に示すよ
うに反発力調節部材としての反発力調節機構54を構成
してもよい。両マイナスねじ43のうち一方を絶縁性合
成樹脂からなる止めピン55として間隔保持ピース42
に固定する。この場合、止めピン55側の雌ネジ孔42
bは取付孔56に変更し、取付孔56に止めピン55を
取り付け固定する。
【0042】・前記実施形態では、間隔保持ピース42
の両側にマイナスねじ43を螺合するように構成してい
たが、どちらか一方を省略してもよい。 ・前記実施形態では、反発力調節機構14において、間
隔保持ピース42に雌ネジ孔42bを形成し、その雌ネ
ジ孔42bにマイナスねじ43を螺合させていた。これ
に限らず、図6(a)に示すように反発力調節部材とし
ての反発力調節機構60を構成してもよい。間隔保持ピ
ース42において、雌ネジ孔42bの代わりに、雄ネジ
部61を形成し、その雄ネジ部61に螺合する螺合部材
としての絶縁性合成樹脂からなるナット62を設けても
よい。
【0043】また、図6(b)に示すように、反発力調
節機構60において、片側の両雄ネジ部61及びナット
62を省略し、その代わりに反発力調節機構54の止め
ピン55及び取付孔56を採用してもよい。
【0044】・前記実施形態では、マイナスねじ43に
て間隔保持ピース42を両腕部20,21に固定してい
たが、マイナスねじ43を省略してもよい。この場合、
スライダ42aをスライド孔40,41に対して摩擦係
合させる。
【0045】・前記実施形態では、反発力調節機構14
を両腕部20,21の長手方向に沿ってスライド可能に
配置し、反発力調節機構14にて両腕部20,21の可
撓長さを変更することで、両腕部20,21を閉じる際
の反発力を調節していた。これに限らず、反発力調節機
構14及びスライド孔40,41を省略し、図7に示す
厚み方向に対して位置調節可能な反発力調節部材として
の反発力調節機構65を構成してもよい。絶縁性合成樹
脂製の止めネジ66のネジ部66aを肉薄部24に開口
した挿通孔67を貫通して肉薄部25に形成された雌ネ
ジ孔68に螺合させる。そして、ネジ部66aと雌ネジ
孔68との螺合により、止めネジ66の頭部66bが肉
薄部24を押圧し、この結果、初期設定状態(双極電気
ピンセット11を触れていない状態)における両腕部2
0,21の先端側同士の間隔を変更する。両腕部20,
21の先端が互いに近づいた状態で配置されると、両腕
部20,21の両電極部30,31同士を接触させるま
での腕部20,21のたわみ角が小さい。従って、両腕
部20,21を接触させるときの反発力は弱くなる。逆
に、両腕部20,21の先端が互いに離間した状態で配
置されると、両腕部20,21の両電極部30,31同
士を接触させるまでの腕部20,21のたわみ角が大き
い。従って、両腕部20,21を接触させるときの反発
力は強くなる。
【0046】・前記実施形態では、マイナスねじ43を
採用していたが、これに限らず、マイナスねじ43の代
わりにプラスねじ、ボルト、蝶ネジなどを採用してもよ
い。この場合、プラスねじ、ボルト、蝶ネジは螺合部材
に相当する。
【0047】次に、上記実施形態及び他の実施形態から
把握できる技術的思想について、それらの効果と共に以
下に記載する。 (イ)前記腕部の内面に流体を流す管を備え、前記管は
前記電極部近傍に流体を供給可能に構成されていること
を特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項
に記載の双極電気ピンセット。このように構成すると、
管により電極部付近に流体を供給できる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項4に記載の発明によれば、電極部に安定した高周波電
流を供給できると共に両腕部先端を閉じる際の反発力を
調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における双極電気ピンセットの斜
視図。
【図2】 本実施形態における双極電気ピンセットの平
面図。
【図3】 本実施形態における反発力調節機構の分解斜
視図。
【図4】 (a)は、他の実施形態における反発力調節
機構の分解斜視図。(b)は、他の実施形態における反
発力調節機構を肉薄部に装着した際の部分断面説明図。
【図5】 他の実施形態における反発力調節機構の分解
平面図。
【図6】 (a),(b)は、他の実施形態における反
発力調節機構の分解平面図。
【図7】 他の実施形態における反発力調節機構の部分
断面平面図。
【符号の説明】
11…双極電気ピンセット、14…反発力調節部材とし
ての反発力調節機構、20,21…腕部、23…絶縁性
部材としての固定体、30,31…電極部、40,41
…スライド孔、42…間隔保持部材としての間隔保持ピ
ース、43…螺合部材としてのマイナスねじ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端が絶縁性部材を介して互いに一体化
    され、先端が開閉自在に配置された一対の腕部を導電材
    にて構成し、前記両腕部には少なくとも先端内面を露出
    する電極部として残して他を絶縁膜にて被覆し、その電
    極部に高周波電流を通電することにより、患部に熱を加
    えて、患部を凝固又は切開するようにした双極電気ピン
    セットにおいて、 前記両腕部には、絶縁材からなる反発力調節部材を位置
    調節自在に配置し、同反発力調節部材の位置変更によ
    り、前記両腕部先端を閉じる際の反発力を調節可能とし
    たことを特徴とする双極電気ピンセット。
  2. 【請求項2】 前記反発力調節部材は、両腕部の長手方
    向又は厚み方向に対して位置調節可能に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の双極電気ピンセッ
    ト。
  3. 【請求項3】 両腕部の長手方向に対して位置調節可能
    な前記反発力調節部材は、前記両腕部間に介在する間隔
    保持部材と、同間隔保持部材の一端又は両端に対して螺
    合量が調節可能な螺合部材とを含み、 前記螺合部材は、前記間隔保持部材に対する螺合により
    同間隔保持部材を前記腕部に対して締め付け可能とした
    ことを特徴とする請求項2に記載の双極電気ピンセッ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記螺合部材は前記腕部の長手方向に沿
    って形成されたスライド孔に対して長手方向に沿って移
    動自在に係入され、かつ前記スライド孔を介して前記間
    隔保持部材に対して螺合されていることを特徴とする請
    求項3に記載の双極電気ピンセット。
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