JP2003163085A - 発光素子及びディスプレイ - Google Patents

発光素子及びディスプレイ

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JP2003163085A
JP2003163085A JP2001361448A JP2001361448A JP2003163085A JP 2003163085 A JP2003163085 A JP 2003163085A JP 2001361448 A JP2001361448 A JP 2001361448A JP 2001361448 A JP2001361448 A JP 2001361448A JP 2003163085 A JP2003163085 A JP 2003163085A
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light emitting
light
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emitting device
reflector
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JP2001361448A
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Kenji Kono
謙司 河野
Hiroshi Yokogawa
弘 横川
Masaru Yokoyama
勝 横山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光を外部に取り出す取り出し効率の高い発光
素子及びその発光素子を複数個用いた光を外部に取り出
す取り出し効率の高いディスプレイを提供する。 【解決手段】 凸状の曲面を有する透明基板(1)と、
その透明基板の内面に沿って発光手段(2)を備えた発
光素子において、上記透明基板の端面に光反射体(3)
を設けている発光素子及び、凸状の曲面を有する透明基
板(1)と、その透明基板の内面に沿って発光手段
(2)を備えた発光素子において、上記透明基板の端面
に光反射体(3)を設けている発光素子を複数個設けた
ディスプレイ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光部分を曲面にす
ることにより、外部への光の取り出し効率を高めて効率
よく発光する発光素子及びこの発光素子を用いたディス
プレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネッセンス(以下ELと
略す)発光素子は、固体蛍光体物質の電界発光を利用し
た発光素子であり、現在、無機系材料を発光体として用
いた無機EL発光素子が実用化され、液晶ディスプレイ
のバックライトやフラットパネルディスプレイ等への応
用展開が一部ではかられている。
【0003】一方、有機材料を用いたEL発光素子に関
する研究も古くから注目され、様々な検討が行われてき
たが、発光効率が非常に悪いことから本格的な実用化に
は至らなかった。しかし、1987年にコダック社の
C.W.Tangらにより、有機材料をホール輸送層と
発光層の2層に分けた機能分離型の積層構造を有する有
機ELが提案され、このものでは10V以下の低電圧に
もかかわらず、1000cd/m2以上の高い発光輝度
が得られることが明らかになった。そしてこれ以降、有
機EL発光素子が注目されはじめ、活発な研究が行われ
るようになった。このような研究開発がなされた結果、
有機EL発光素子は、10V程度の低電圧で100〜1
00000cd/m2程度の高輝度の面発光が可能とな
り、また蛍光物質の種類を選択することにより青色から
赤色までの発光が可能となった。
【0004】また、フォトルミネッセンス(以下PLと
略す)発光素子は、固体蛍光物質を紫外線励起により発
光させる素子であり、プラズマディスプレイ(PDP)
等のように現在実用化されているものもある。ガラス気
密容器内に封入されたHeとXeの混合ガスをグロー放
電させることにより発生する147nmの紫外線をガラ
ス内面に塗布された無機化合物の蛍光体、例えば、Y2
3:Euなどが吸収、励起し発光するものである。
【0005】しかし、一般に、これらの発光素子は発光
層が平坦なガラス基板やプラスチック基板に形成されて
いるため、発光層で発生した光の大半は、平坦なガラス
基板やプラスチック基板から外部にすべて取り出され
ず、ガラス基板やプラスチック基板内を導波し、側面か
ら光が漏れたり、素子内で消滅してしまう。そのため、
発光効率は高いものではないことが問題となっている。
フルカラーディスプレイや照明用発光素子としてこれら
の発光素子を考えた場合も、発光効率のさらなる向上が
必要である。
【0006】さらに、光の取り出しについて詳しく説明
すると、発光素子の内部で発生した光が発光素子の外側
へ取り出される取り出し率ηは、古典光学の法則によ
り、屈折率nの媒体中から屈折率1.0の空気中に出射
される際の全反射の臨界角θcで決まる。屈折率の法則
からこの臨界角θcは次の式(1)で与えられる。
【0007】sinθc=1/n (1) そして、光の取り出し率ηは、屈折率nの媒体から空気
中へ通過する光量と発生した全光量(媒体と空気の界面
で全反射される光量と空気中へ通過する光量の和)の比
から次の式(2)で求められる。
【0008】η=1−(n2−1)1/2/n (2) なお、媒体の屈折率nが1.5より大きい場合には次の
近似式(3)を用いることができる。
【0009】η=1/(2n2) (3) ここで、発光素子の発光層や透明電極の厚みは光の波長
より小さいので、ガラス基板の屈折率が主として光の取
り出し効率ηに寄与することになる。そしてガラスの屈
折率nは一般に1.5〜1.6程度であるので、(3)
式から、光の取り出し効率ηは約0.2(約20%)に
なる。残りの約80%はガラス基板と空気の界面の全反
射によって導波光として失われているものである。
【0010】このように、発光素子内部で発生した発光
を大気中に取り出す場合の光の取り出し効率は低く、こ
のことは、内部で発生した面状発光を大気中に取り出す
発光素子全体において問題になるものであった。
【0011】また、特開平5−47470号公報には、
凸状の曲面を有する透明基板上にELの発光素子を形成
することが提案されている。本出願人等は、鋭意検討し
た結果、凸状の曲面を有する透明基板を用いた発光素子
は、平坦な透明基板を用いる場合に比べて、外部への光
の取り出し効率を高めることができるとの知見を得た。
これは、凸状の曲面を有する透明基板は、透明基板―空
気界面での光の入射角が立つことになるので、臨界角θ
cをより小さくすることができ、その結果、外部への光
の取り出し効率を高められるものと説明できる。
【0012】そして、凸状の曲面を有する透明基板を用
いた発光素子については、外部への光の取り出し効率を
さらに向上させ、より効率よく発光する発光素子が求め
られているのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたもので、凸状の曲面を有する透明基板を用
いた発光素子であって、外部への光の取り出し効率を高
めていて、より効率よく発光する発光素子を提供するこ
と、及びその発光素子を用いた効率よく発光するディス
プレイを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発光素子は、凸状の曲面を有する透明基板と、その透明
基板の内面に沿って発光手段を備えた発光素子におい
て、上記透明基板の端面に光反射体を設けたことを特徴
としている。
【0015】本発明の請求項2に係る発光素子は、請求
項1記載の発光素子において、上記発光手段が、上記透
明基板の内面に沿って陽極と、エレクトロルミネッセン
ス発光層(EL発光層)と、陰極とをこの順に設けて形
成した発光手段であることを特徴としている。
【0016】本発明の請求項3に係る発光素子は、請求
項1記載の発光素子において、上記発光手段が、上記透
明基板の内面に沿って、紫外線が照射されることにより
発光するフォトルミネッセンス発光層(PL発光層)を
備える発光手段であることを特徴としている。
【0017】本発明の請求項4に係る発光素子は、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の発光素子におい
て、上記光反射体が、金属で形成した光反射体であるこ
とを特徴としている。
【0018】本発明の請求項5に係る発光素子は、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の発光素子におい
て、上記光反射体が、上記透明基板よりも屈折率の高い
材料で形成した光反射体であることを特徴としている。
【0019】本発明の請求項6に係るディスプレイは、
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発光素子を複
数個設けたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る発光素子の実
施の形態を説明する。
【0021】図1は、本発明に係る発光素子の実施の形
態の一例を示す断面図であり、ドーム状(略半球形状)
であって凸状の曲面を有する透明基板1の内面に沿っ
て、発光手段2を備え、さらに、透明基板1の端面に光
反射体3を設けた構造としている。
【0022】透明基板1を凸状の曲面にすることによ
り、平坦な場合に比べて、透明基板―空気界面での光の
入射角が立つことになるので、臨界角θcがより小さく
なり、透明基板1内部を導波する光が少なくなる。さら
に、光反射体3を透明基板1の端面に設けることで、透
明基板1内を導波する光を端面で反射させることができ
る。従って、外部に取り出す光の量を増すことができ、
その結果、発光効率を向上させることが可能になるもの
と考えられる。
【0023】上記透明基板1としては、ガラスやポリス
チレン、ポリエチレンテレフタレートなどといったプラ
スチックが挙げられるが、これらに限定されるものでは
なく、特に、380nm〜780nmの波長範囲で光を
透過させるものが望ましい。また、表面の形状が凸状の
曲面であるということについては、図1に示すようなド
ーム状の他に、凸状の曲面が半円筒状等であっても構わ
ない。
【0024】上記光反射体3としては、透明基板1内を
導波光として通ってきた光を反射させる効果があるもの
を用いることができ、例えば、アルミニウムや銀等の金
属や透明基板1よりも屈折率の高い材料等を用いること
ができる。
【0025】次に、本発明に係る発光素子の発光手段2
の一例について説明する。
【0026】図2は、発光手段2の一例を備えた発光素
子を示す断面図であり、ドーム状であって凸状の曲面を
有する透明基板1の内面に沿って、発光手段2を備え、
さらに、透明基板1の端面に光反射体3を設けた構造と
している。
【0027】上記発光手段2としては、凸状の曲面を有
する透明基板1の内面に沿って、陽極2a、EL発光層
2b、陰極2cをこの順に積層して設けた構造のものを
用いることができる。そして陽極2aに正電圧を、陰極
2cに負電圧を印加すると陽極2aからホールが、陰極
2cから電子が注入され発光層2bにおいて再結合して
発光が起こるものである。
【0028】上記陽極2aとしては、酸化インジウム錫
(ITO)又は酸化インジウム亜鉛(IZO)等で形成
した透明電極を用いることができ、上記陰極2cとして
は、アルミニウム、銀―マグネシウム、カルシウム等の
金属からなる金属電極を用いることができるが、これら
に限定されるわけではない。また、透明電極および金属
電極は、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーテ
ィング法や蒸着法等の一般的な方法を用いて形成するこ
とができる。
【0029】上記EL発光層2bとしては、有機ELの
発光層として、一般に用いられている低分子色素系材料
や共役高分子系材料などで形成することができ、ホール
注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層などの
層との積層多層構造であってもよい。また、無機ELの
発光層を用いることもできる。無機ELとしては、一般
に無機ELの発光層として用いられる無機蛍光材料であ
れば、特に制限されることなく用いることができる。
【0030】上記発光手段2を備えた発光素子は、光反
射体3を透明基板1の端面に設けることで、透明基板1
内を導波する光を端面で反射させることができるので、
外部に取り出す光の量を増すことができ、その結果、発
光効率を向上させることが可能になるものと考えられ
る。
【0031】次に、本発明に係る発光素子の発光手段2
の異なる一例について説明する。
【0032】図3は、発光手段2の異なる一例を備えた
発光素子を示す断面図であり、ドーム状であって凸状の
曲面を有する透明基板1の内面に沿って、PL発光層2
dを設けると共に、そのPL発光層2dに紫外線を供給
する紫外線供給手段4を備えた構造としている。
【0033】上記PL発光層2dとしては、紫外線で励
起され発光するPL発光材料で形成されるものであり、
無機材料、有機材料、希土類金属錯体など、PL発光す
るものであれば特に制限されることなく使用することが
できる。
【0034】上記紫外線供給手段4としては、ガラス等
で形成された密閉空間4a内に、一対の放電電極4bを
設け、密閉空間4a内に水銀あるいはXe、Ne、Kr
又はこれらの混合ガスなどの希ガスを封入したものを用
いることができる。放電電極4bに電圧を印加してグロ
ー放電させると、放電電極4bから放出された熱電子に
より放電プラズマが生成し、プラズマ中の水銀や希ガス
から紫外線が発せられる。
【0035】上記発光手段2を備えた発光素子は、光反
射体3を透明基板1の端面に設けることで、透明基板1
内を導波する光を端面で反射させることができるので、
外部に取り出す光の量を増すことができ、その結果、発
光効率を向上させることが可能になるものと考えられ
る。
【0036】次に、本発明に係るディスプレイの実施の
形態について説明する。
【0037】本発明に係るディスプレイの実施の形態の
一例は、上記で説明した凸状の曲面を有する透明基板の
端面に光反射体を設けた発光素子を複数個、マトリック
スに配置し、ディスプレイとしたものである。このよう
な構成を用いることにより、光の取り出し効率を高めた
ディスプレイが可能になるものと考えられる。
【0038】また、上記ディスプレイは、緑・青・赤の
各色のEL発光素子をマトリックスに配置し、ディスプ
レイにすることもできる。
【0039】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0040】(実施例1)まず、図2に示す発光手段を
備える発光素子を作製した。ドーム状であって凸状の曲
面を外面に有するガラス基板(透明基板1)の端面に光
反射体3としてアルミニウムを100nm真空蒸着し
た。次いで、このガラス基板(透明基板1)の内面に、
陽極2aとして酸化インジウム錫(ITO)を100n
mスパッタリング法で形成し、その上にEL発光層2b
として、芳香族ジアミン化合物「4,4−ビス[N−
(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α
−NPD):ケミプロ化成(株)製」を50nm、アル
ミノキノリノール錯体「トリス(8−ヒドロキノリン)
アルミニウム:(株)同仁化学研究所製」を50nmス
パッタリング法で形成し、さらに陰極2cとしてLiF
/Alを100nm真空蒸着法により形成して、ELの
発光素子を作製した。
【0041】なお、発光手段2のEL発光層2bを発光
させるために、上記陽極2aと陰極2cの間には、直流
電源を印加した。
【0042】(比較例1)次に、凸状の曲面を外面に有
するガラス基板の端面に光反射体としてのアルミニウム
を形成せずに、実施例1と同様にしてEL発光素子を作
製した。
【0043】(参考例1)次に、実施例1に示した凸状
の曲面を外面に有するガラス基板と同じ表面積を持つ平
坦なガラス基板に、そのガラス基板の端面に光反射体3
としてのアルミニウムを形成せずに、実施例1と同様に
してEL発光素子を作製した。
【0044】上記の実施例1、比較例1及び参考例1で
得たELの発光素子について、駆動電圧4Vにおける発
光輝度を輝度計「ミノルタ(株)製:LS−110」で
測定した。これらの結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1にみられるように、実施例1は、比較
例1及び参考例1よりも発光素子の輝度が高く、光の外
部取り出し効率が高いことが確認された。
【0047】(実施例2)次に、図3に示す発光手段を
備える発光素子を作製した。ドーム状であって凸状の曲
面を外面に有するガラス基板(透明基板1)の端面に光
反射体3としてアルミニウムを100nm真空蒸着し
た。次いで、Y23:Eu「NP340:日亜化学
(株)製」24gとアルミナゾル「日産化学社(株)
製:結着剤」12mgを3.0質量%濃度のポリエチレ
ンオキサイド水溶液(増粘剤)25gと純水5.0gと
0.5質量%濃度の界面活性剤水溶液の混合液に分散さ
せたスラリーを調製し、このスラリーを上記ガラス基板
(透明基板1)の内面に塗布し、600℃で10分間焼
成を行って、溶媒や増粘剤を除去することによって、Y
23:Euからなる厚み20ミクロンのPL発光層2d
を形成した。
【0048】なお、発光手段2であるPL発光層2dを
発光させるために、密閉空間4aであるガラスケース内
に、HeとXeの混合ガスを封入して密閉した後、放電
電極4b間にグロー放電をさせることによって発生した
147nmの紫外線をPL発光層2dに照射した。
【0049】(比較例2)凸状の曲面を外面に有するガ
ラス基板の端面に光反射体としてのアルミニウムを形成
せずに、実施例2と同様にしてPLの発光素子を作製し
た。
【0050】(参考例2)実施例2に示した凸状の曲面
を外面に有するガラス基板と同じ表面積を持つ平坦なガ
ラス基板に、そのガラス基板の端面に光反射体3として
アルミニウムを形成せずに、実施例2と同様にしてPL
の発光素子を作製した。
【0051】上記の実施例2、比較例2及び参考例2の
PLの発光素子に、紫外線を照射して、その発光輝度を
輝度計「ミノルタ(株)製:LS−110」で測定し
た。これらの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】表2にみられるように、実施例2は、比較
例2及び参考例2よりも発光素子の輝度が高く、光の外
部取り出し効率が高いことが確認された。
【0054】(実施例3)この実施例3では、3種類の
発光素子(緑・青・赤)をそれぞれ作製し、作製した3
種類の発光素子を用いて、ディスプレイを作製してい
る。
【0055】まず、図2に示す構造の発光手段を備える
緑色EL発光素子を作製した。ドーム状であって凸状の
曲面を外面に有するガラス基板(透明基板1)の端面に
光反射体3としてアルミニウムを100nm真空蒸着し
た。次いで、このガラス基板(透明基板1)の内面に、
陽極2aとして酸化インジウム錫(ITO)を100n
mスパッタリング法で形成し、さらにその上にEL発光
層2bとして、芳香族ジアミン化合物「4,4−ビス
[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニ
ル(α−NPD):ケミプロ化成(株)製」を50nm
及びアルミノキノリノール錯体「トリス(8−ヒドロキ
ノリン)アルミニウム:(株)同仁化学研究所製」を5
0nmスパッタリング法で形成した。さらに、陰極3d
としてLiF/Alを100nm真空蒸着法により形成
し、緑色EL発光素子を作製した。
【0056】次に、EL発光層2bとして、芳香族ジア
ミン化合物「4,4−ビス[N−(ナフチル)−N−フ
ェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD):ケミプロ
化成(株)製」を50nm及びバソクプロイン「(株)
同仁化学研究所製」を50nmスパッタリング法で形成
する以外は、上記緑色EL発光素子と同様の方法で、青
色EL発光素子を作製した。
【0057】さらに、EL発光層2bとして、芳香族ジ
アミン化合物「4,4−ビス[N−(ナフチル)−N−
フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD):ケミプ
ロ化成(株)製」を50nm及びアルミノキノリノール
錯体「トリス(8−ヒドロキノリン)アルミニウム:
(株)同仁化学研究所製」にナイルレッド3%をドープ
した層50nmスパッタリング法で形成する以外は、上
記緑色EL発光素子と同様の方法で、赤色EL発光素子
を作製した。
【0058】上記で作製した、緑・青・赤の各色のEL
発光素子を1個づつ合計3個を一列に配置し、ディスプ
レイとした。
【0059】(比較例3)凸状の曲面を外面に有するガ
ラス基板の端面に光反射体としてアルミニウムを形成せ
ずに、実施例3と同様にして、緑・青・赤の各色のEL
発光素子を作製し、3色の各発光素子を1個づつ合計3
個を、実施例3と同様に一列に配置して、ディスプレイ
とした。
【0060】(参考例3)実施例3で示した凸状の曲面
を外面に有するガラス基板と同じ表面積を持つ平坦なガ
ラス基板を用い、そのガラス基板の端面に光反射体とし
てアルミニウムを形成せずに、緑・青・赤の各色のEL
発光素子を実施例3と同様に作製し、3色の各発光素子
を1個づつ合計3個を、実施例3と同様に一列に配置し
て、ディスプレイとした。
【0061】上記の実施例3、比較例3及び参考例3で
得たディスプレイについて、3色の各発光素子を同時に
発光させた場合の、駆動電圧4.5Vにおける発光輝度
を輝度計「ミノルタ(株)製:LS−110」で測定し
た。これらの結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】表3にみられるように、実施例3は、比較
例3及び参考例3よりもディスプレイの輝度が高く、光
の外部取り出し効率が高いことが確認された。
【0064】
【発明の効果】請求項1〜請求項5に係る発光素子は、
凸状の曲面を有する透明基板と、その透明基板の内面に
沿って発光手段を備えた発光素子において、上記透明基
板の端面に光反射体を設けているので、光の外部取り出
し効率が高い発光素子とすることができる。
【0065】また、請求項6に係るディスプレイは、凸
状の曲面を有する透明基板と、その透明基板の内面に沿
って発光手段を備えた発光素子において、上記透明基板
の端面に光反射体を設けている発光素子を複数個設けた
ディスプレイとしているので、光の外部取り出し効率が
高いディスプレイとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発光素子の実施の形態を説明する
断面図である。
【図2】本発明に係る発光素子の発光手段の一例を説明
する断面図である。
【図3】本発明に係る発光素子の発光手段の異なる一例
を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 発光層 2a 陽極 2b EL発光層 2c 陰極 2d PL発光層 3 光反射体 4 紫外線照射手段 4a 密閉空間 4b 放電電極
フロントページの続き (72)発明者 横山 勝 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 BB04 CA05 DB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凸状の曲面を有する透明基板と、その透
    明基板の内面に沿って発光手段とを備えた発光素子にお
    いて、上記透明基板の端面に光反射体を設けたことを特
    徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】 上記発光手段が、上記透明基板の内面に
    沿って陽極と、エレクトロルミネッセンス発光層(EL
    発光層)と、陰極とをこの順に設けて形成された発光手
    段であることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  3. 【請求項3】 上記発光手段が、上記透明基板の内面に
    沿って、紫外線が照射されることによって発光するフォ
    トルミネッセンス発光層(PL発光層)を備える発光手
    段であることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  4. 【請求項4】 上記光反射体が、金属で形成した光反射
    体であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載の発光素子。
  5. 【請求項5】 上記光反射体が、上記透明基板よりも屈
    折率の高い材料で形成した光反射体であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の発光素
    子。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の発光素子を複数個設けたことを特徴とするディスプレ
    イ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009543348A (ja) * 2006-07-05 2009-12-03 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 有機照明源及び制御された照明の方法

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