JP2003160563A - 新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩 - Google Patents
新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩Info
- Publication number
- JP2003160563A JP2003160563A JP2001364824A JP2001364824A JP2003160563A JP 2003160563 A JP2003160563 A JP 2003160563A JP 2001364824 A JP2001364824 A JP 2001364824A JP 2001364824 A JP2001364824 A JP 2001364824A JP 2003160563 A JP2003160563 A JP 2003160563A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salt
- amino
- reaction
- propenylidene
- derivative
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Heterocyclic Compounds Containing Sulfur Atoms (AREA)
- Pyridine Compounds (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
野で注目されているジピリジル誘導体の中間体として有
用であり、かつ安全で、工業的なスケールにも用いるこ
との出来る3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウ
ム誘導体・BF4塩を提供すること。 【解決手段】 特定の新規な3−アミノ−2−プロペニ
リデンアンモニウム誘導体・BF4塩。
Description
媒配位子、有機エレクトロルミネッセンス素子、電荷移
動体、電子写真感光体、染料等の分野において重要なジ
ピリジル誘導体の中間体に関するものであり、特に、工
業的に有用で新規な3−アミノ−2−プロペニリデンア
ンモニウム誘導体・BF4塩に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、広い分野に亘ってジピリジル誘導
体が注目されている。例えば、医薬分野においては、エ
ンドセリン拮抗薬(特開平10−194972号、特開
平11−92458号)や脳梗塞後遺症治療剤(WO9
852922号)、抗血栓剤(WO9202513号)
等が開示されている。液晶分野では、液晶化合物の分子
構造中にジピリジル骨格を導入することによって性能が
向上することから、盛んに研究が進められている(特開
平10−7596号、特開平10−237002号、特
開2000−247956号等)。更に、電子写真の分
野では記録材料の色素の一部として用いられている(特
開平3−282478号、特開平10−265690号
等)。また、ハロゲン化銀感光材料分野では造核現像促
進剤や晶癖制御剤等に広く応用されている(特開平6−
242534号、特開平8−227117号等)。 【0003】これらジピリジル誘導体の製造方法も種々
報告されている。例えば、白金添加Pd−C存在下ピリ
ジン化合物とピリジン化合物のN−オキシドを加熱縮合
させる方法(薬学雑誌,99(2),1176,118
1(1979))、Grignard反応を用いたクロ
スカップリング反応(特開昭64−3169号)、ハロ
ゲン化ピリジン化合物同士のUllmann縮合反応
(Khim.Geol.Nauk.,114(197
0))、ハロゲン化ピリジン化合物と種々の金属誘導体
とのクロスカップリング法(Chem.Pharm.B
ull.,33(11),4755(1985);He
terocycles,23(9),2375(198
5);Tetrahedron Lett.,33,2
199(1992);WO9852922号等)等が開
示されている。しかし、これらの方法は副生成物が多く
分離が困難なため、医薬品や電子材料等の中間体として
の使用に耐えうる高純度のものが得られなかった。 【0004】また、アセチルピリジン誘導体をヨウ素化
し、ピリジニウムイオンを経由してピリジン環を形成す
る方法(Synthesis.,815(1999))
が提案されている。しかし、ヨウ素化の際にヨウ素が残
存すると次工程で副生物が生じるため精製が必要なこ
と、ヨウ素化を伴うために環境上好ましくないこと等、
問題が多い。 【0005】最近、ジピリジル誘導体の製造方法とし
て、カルボン酸誘導体とN,N−ジメチルホルムアミド
(以下、DMFと略する)とを反応させて3−アミノ−
2−プロペニリデンアンモニウム化合物とし、次いで塩
基存在下でピリジン誘導体を反応させてジピリジル化合
物を合成する方法が発表された(J.Org.Che
m.,55,4571(2000);WO995583
0号;特開2001−261653号)。この方法は温
和な条件で反応が進行し、高収率で目的物のピリジン誘
導体を得ることができる画期的な方法である。しかし、
WO9955830号で用いられている3−(N,N−
ジメチルアミノ)−2−プロペニリデン)ジメチルアン
モニウム誘導体は、反応時に有毒性のジメチルアミンが
生成するため、特殊な廃ガス装置が必要である。また、
WO9955830号で実際に用いられている対イオン
はヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)であるが、こ
の塩はガラスの腐食性が強く、ガラス塗布をした汎用反
応釜では使用できないこと、廃液処理にも多大な費用が
かかること等、工業的に問題点が多い。特開2001−
261653号では、3−ピペリジノ−2−プロペニリ
デンピペリジウム化合物が開示されているが、実際に合
成に使用されているものは対イオンが過塩素酸イオン
(ClO4 -)であり、このイオンの場合、水に対する安
定性が高く実験室では常用されているが、爆発性があ
り、大量スケールでの取扱いには問題がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、医薬
品や農薬、電子写真感光体、染料等の分野で注目されて
いるジピリジル誘導体の中間体として有用であり、かつ
安全で、工業的なスケールにも用いることの出来る3−
アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・BF
4塩を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、医薬品や農薬、電子
写真感光体、染料等の分野で注目されているジピリジル
誘導体の中間体として有用な3−アミノ−2−プロペニ
リデンアンモニウム誘導体・BF4塩を得ることに成功
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記の
構成によって達成される。 【0008】下記一般式(1)で表される3−アミノ−
2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・BF4塩。 【0009】 【化2】 【0010】式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ア
リール基、ヘテロ環残基を表す。ZはN又はN+と結合
して6員環を形成するための原子団を表す。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に本発明について更に詳しく
説明する。本発明をより詳しく説明するために、本発明
の方法の一態様を一例として下記に示すが、本発明の内
容がこれに限定されるものではない。 【0012】 【化3】 【0013】式中、R1、Zは前記と同様の意味を表
す。 【0014】一般式(I)中、R1は、具体的には、水
素原子、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子等)、アリール基(フェニル、ナフチル、フェナント
リル、トリル等)、ヘテロ環残基(ピラゾリル、イミダ
ゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チエニル、チアゾリ
ル、フリル、イソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、フェ
ノキサジニル等)であり、好ましくは水素原子、塩素原
子、臭素原子、フェニル基、ナフチル基、チエニル基が
挙げられる。 【0015】また、これらの基は置換基を有していても
よく、具体的にはアルキル基(メチル、エチル、i−プ
ロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル等)、アリール基(フェニル、ナ
フチル、フェナントリル等)、ヘテロ環残基(ピラゾリ
ル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チエニ
ル、チアゾリル、フリル、イソキサゾリル、ベンゾチア
ゾリル、フェノキサジニル等)、アルコキシ基(メトキ
シ、エトキシ等)、アリ−ルオキシ基(フェノキシ、ナ
フチルオキシ等)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチ
ルチオ等)、アリールチオ基(フェニルチオ、ナフチル
チオ等)、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基(アミ
ノ、メチルアミノ、ジフェニルアミノ、メトキシカルボ
ニルアミノ等)、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素、臭
素、ヨウ素等)が挙げられ、好ましくはハロゲン原子、
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、ヒドロキシル基、
ニトロ基が挙げられる。 【0016】また、一般式(1)中、ZとN又はN+が
結合して形成される6員環としては、具体的にはピペリ
ジン、モルホリン、ピペラジン等が挙げられ、好ましく
はピペリジン、モルホリンが挙げられ、更に好ましくは
ピペリジンが挙げられる。 【0017】以下に一般式(1)で表される各化合物の
具体例をに示すが、本発明はこれらの化合物に限定され
るものではない。 【0018】 【化4】【0019】 【化5】【0020】 【化6】 【0021】次に、製法について詳しく説明する。原料
であるカルボン酸誘導体は、多種市販されており容易に
入手可能である。また、市販されていない化合物の場合
でも、一般的に知られているカルボン酸の合成法(例え
ば「新実験化学講座」、第14巻、921頁〜、197
7、丸善、等)により調製することができる。 【0022】本発明の3−アミノ−2−プロペニリデン
アンモニウム誘導体・BF4塩の製造法は2つの工程か
らなり、第1工程はカルボン酸誘導体とVilsmei
er試薬との反応である。第1工程で使用するVils
meier試薬発生剤としては、通常用いられる脱水剤
ならば何でも良く、オキシ塩化リン、五酸化二リン、塩
化チオニル、オキサリルクロリド、塩化チオニル等が挙
げられる。好ましくは塩化チオニル、オキシ塩化リンで
あり、より好ましくはオキシ塩化リンである。これらV
ilsmeier試薬発生剤の使用量は、カルボン酸誘
導体1モルに対し1.5〜10モル量、好ましくは1.
8〜5.0モル量、より好ましくは2.0〜4.0モル
量の範囲である。 【0023】もう一方のVilsmeier試薬である
ホルミル誘導体もまた種々市販されており、入手が容易
である。また、市販されていないものについても、含窒
素ヘテロ環と蟻酸または蟻酸のエステル類を反応させる
ことにより調製することができる。ホルミル誘導体の使
用量は、カルボン酸誘導体1モルに対し1.0〜10モ
ル量、好ましくは1.8〜5.0モル量、より好ましく
は2.0〜3.0モル量の範囲である。 【0024】第1工程では反応溶媒は使用しなくても良
いが、必要に応じてベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族溶媒、ピリ
ジン、アセトニトリル、DMF、N−メチルピロリドン
などの極性溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル系溶媒等、極性、非極性を問わずいずれ
の有機溶媒も利用することができる。好ましくはトルエ
ン、クロロベンゼンであり、より好ましくは、クロロベ
ンゼンである。また2種以上の溶媒を混合して用いるこ
とができ、混合使用の際の混合比は任意に定めることが
できる。上記反応溶媒の使用量はカルボン酸誘導体に対
して、0.1〜10倍重量の範囲で使用されるが、好ま
しくは0.5〜5倍重量、より好ましくは1〜3倍重量
の範囲である。 【0025】本発明において、第1工程の反応温度は0
〜200℃であり、好ましくは30〜150℃、より好
ましくは60〜100℃である。これらの反応は通常2
4時間以内で終了し、多くの場合1時間〜8時間で原料
の消失が確認される。 【0026】第1工程では、通常のVilsmeier
反応の如く、脱水剤とホルミル化合物を反応させた後に
反応基質を添加して反応する方法の他、カルボン酸誘導
体とホルミル化合物の混合物に、必要に応じてクロロベ
ンゼンなどの補助溶媒を添加し、Vilsmeier試
薬発生剤として通常用いられる脱水剤を添加していく方
法を採用しても良い。 【0027】次に、第2工程について説明する。第2工
程は、塩交換工程である。第1工程終了後、生成した3
−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・C
l塩は取り出さずに一浴法で第2工程の塩交換反応を行
うことができる。第2工程で使用するBF4源は、いか
なる誘導体も利用可能であるが、好ましくはトリフルオ
ロホウ酸リチウム、トリフルオロホウ酸ナトリウム、ト
リフルオロホウ酸カリウムなどのアルカリ金属塩、トリ
フルオロホウ酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、テ
トラフルオロホウ酸水溶液などを使用することができ、
より好ましくはトリフルオロホウ酸ナトリウム、トリフ
ルオロホウ酸カリウムである。これらの試薬の使用量は
0.7〜10モル量、好ましくは0.9〜7.0モル
量、より好ましくは1.0〜5.0モル量の範囲であ
る。 【0028】第2工程では、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶
媒、水等を加えても良い。また2種以上の溶媒を混合し
て用いることができ、混合使用の際の混合比は任意に定
めることができる。上記反応溶媒の使用量はカルボン酸
誘導体に対して、0.1〜200倍重量の範囲で使用さ
れるが、好ましくは2〜100倍重量、より好ましくは
5〜50倍重量の範囲である。 【0029】第2工程の場合、反応は低温で進行する。
反応温度は通常、−10〜20℃、好ましくは−5〜1
5℃、より好ましくは0〜10℃である。反応時間は通
常10分〜5時間、好ましくは0.5〜2.0時間であ
る。 【0030】第2工程終了後、適当な貧溶媒で晶析し、
目的物である3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニ
ウム誘導体・BF4塩が得られる。この後、特に精製を
要しないが、必要に応じて、水、アルコール、アセト
ン、アセトニトリル等の溶媒を用いて再結晶を行っても
良い。この際、単独又は2つ以上の溶媒を組み合わせて
精製を行うことにより、目的物をより高純度で得ること
が可能である。 【0031】本発明における3−アミノ−2−プロペニ
リデンアンモニウム誘導体・BF4塩は、ジピリジル誘
導体を化学合成する際の中間原料として有用である。例
えば、下記式に示すように、塩基性下、テトラヒドロフ
ラン中で、ケトン化合物と反応させ、次いで、酢酸処理
させることにより反応中間体が形成される。続いて、酢
酸アンモニウムの存在下、加熱還流させることにより閉
環後目的物であるジピリジル誘導体が得られる。 【0032】 【化7】【0033】 【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、純度の評価は高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)により行った。 【0034】実施例1 3−ピペリジノ−2−(1−ナ
フチル)−プロプ−2−エニリデンピペリジニウム テ
トラフルオロボレート(1−1)の合成 氷冷下、内温10℃以下でN−ホルミルピペリジン1.
70g(15.0mmol)にオキシ塩化リン1.69
g(11.0mmol)を少しずつ添加した。室温まで
昇温し、1−ナフチル酢酸0.93g(5.0mmo
l)を少量ずつ添加した。更に徐々に昇温し、内温95
〜98℃に保って5時間反応した。反応液を冷却し、内
温が10℃になった時点でエタノール2.0mlをゆっ
くり添加した。この反応液を氷水20gにあけ、テトラ
フルオロホウ酸ナトリウム1.65g(0.015mo
l)を加え、5℃で30分撹拌した後、析出した結晶を
濾別した。得られた結晶を水25mlで洗浄し、酢酸エ
チル10mlで更に洗浄後、30℃に設定した真空乾燥
機で一晩乾燥し、淡黄色粉末の目的物1.16g(収率
55.2%、純度93.1%)を得た。 【0035】実施例2 3−ピペリジノ−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−プロプ−2−エニリデンピペ
リジニウム テトラフルオロボレート(1−2)の合成 N−ホルミルピペリジン1.70g(15.0mmo
l)に2,4−ジフルオロフェニル酢酸0.93g
(5.0mmol)を分割添加した。氷冷し、内温10
℃以下でオキシ塩化リン1.69g(11.0mmo
l)を徐々に添加した。少しずつ昇温し、内温88〜9
0℃で4時間反応した。反応液を冷却し、内温10℃で
エタノール1.0mlを少しずつ添加した。この反応液
を氷水15gにあけ、テトラフルオロホウ酸ナトリウム
1.65g(15.0mmol)を加え、5℃で30分
反応した。析出した結晶を濾別し、水30mlで洗浄
し、次いで酢酸エチル10mlで洗浄後、30℃に設定
した真空乾燥機で一晩乾燥し、淡褐色粉末の目的物1.
95g(収率92.9%、純度95.9%)を得た。 【0036】実施例3 3−ピペリジノ−2−(4−ニ
トロフェニル)−プロプ−2−エニリデンピペリジニウ
ム テトラフルオロボレート(1−3)の合成 氷冷下、内温10℃以下でN−ホルミルピペリジン1.
70g(15.0mmol)にオキシ塩化リン1.69
g(11.0mmol)を少しずつ添加した。室温まで
昇温し、4−ニトロフェニル酢酸0.91g(5.0m
mol)を少しずつ添加した。徐々に昇温し、内温95
〜98℃で5時間反応した。反応液を冷却し、内温10
℃でエタノール2.0mlを少しずつ添加した。反応液
を氷水20gにあけ、テトラフルオロホウ酸ナトリウム
1.65g(15.0mmol)を加え、5℃で30分
反応した。析出した結晶を濾別して、水25mlで洗浄
し、次いで酢酸エチル10mlで洗浄後、30℃に設定
した真空乾燥機で一晩乾燥し、褐色粉末の目的物1.4
0g(収率67.3%、純度95.0%)を得た。 【0037】実施例4 3−ピペリジノ−2−(3,
4,5−トリメトキシフェニル)−プロプ−2−エニリ
デンピペリジニウム テトラフルオロボレート(1−
4)の合成 N−ホルミルピペリジン1.70g(15.0mmo
l)に3,4,5−トリメトキシフェニル酢酸1.13
g(5.0mmol)をゆっくり添加した。氷冷下、内
温を10℃以下に保ちながらオキシ塩化リン1.69g
(11.0mmol)を少量ずつ添加した。徐々に昇温
し、内温90〜91℃で3時間反応した。反応液を冷却
し、内温が10℃になった時点でエタノール1.0ml
をゆっくりと加えた。反応液をを氷水15gにあけ、テ
トラフルオロホウ酸ナトリウム1.65g(15.0m
mol)を加え、8℃で30分撹拌した。析出した結晶
を濾別し、水30mlで洗浄し、次いで酢酸エチル10
mlで洗浄後、35℃に設定した送風乾燥機で一晩乾燥
し、淡褐色粉末の目的物1.51g(収率65.7%、
純度94.7%)を得た。 【0038】実施例5〜22 上記実施例1〜4と同様の操作を行い、以下の化合物を
合成した。得られた各化合物の物性値を表1に示す。 【0039】 【表1】 【0040】本発明の3−ジメチルアミノ−2−プロペ
ニリデンアンモニウム誘導体・BF 4塩を用い、特開2
001−261653号に記載されている方法でジピリ
ジル化合物を合成した。以下にその一例を挙げる。 【0041】実施例23 2,4’−ジピリジルの合成 4−アセチルピリジン3.63g(0.03モル)と3
−ピペリジノ−2−プロプ−2−エニリデンピペリジニ
ウム テトラフルオロボレート(1−24)8.82g
(0.03モル)をテトラヒドロフラン20mlに溶解
し、カリウム−t−ブトキシド3.59g(0.032
モル)を加えて内温60℃で30分反応した。次いで反
応液に酢酸アンモニウム9.25g(0.12モル)と
酢酸7mlを添加し、内温60℃で2時間反応した。内
温を85℃まで上げ、テトラヒドロフランを濃縮除去
し、更に内温85℃で2時間反応した。放冷して25%
NaOH水溶液60mlを加え、トルエン100mlで
計4回抽出した。抽出液に無水硫酸ナトリウムを加えて
乾燥し、濾過して濃縮後減圧蒸留し、ヘキサンで再結晶
して、目的物4.12g(収率88.1%)を得た。融
点55.8〜56.0℃ 【0042】 【発明の効果】本発明により、医薬品や農薬、電子写真
感光体、染料等の分野で注目されているジピリジル誘導
体の中間体として有用であり、かつ安全で、工業的なス
ケールにも用いることの出来る3−アミノ−2−プロペ
ニリデンアンモニウム誘導体・BF4塩を提供すること
が可能である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】下記一般式(1)で表される3−アミノ−
2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・BF4塩。 【化1】 式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、アリール基、ヘ
テロ環残基を表す。ZはN又はN+と結合して6員環を
形成するための原子団を表す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001364824A JP2003160563A (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | 新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001364824A JP2003160563A (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | 新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003160563A true JP2003160563A (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=19174952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001364824A Pending JP2003160563A (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | 新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003160563A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006347980A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Fujifilm Finechemicals Co Ltd | 新規なビピリジン誘導体 |
WO2010097802A3 (en) * | 2009-02-27 | 2010-12-23 | Cadila Healthcare Limited | A process for the preparation of etoricoxib |
-
2001
- 2001-11-29 JP JP2001364824A patent/JP2003160563A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006347980A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Fujifilm Finechemicals Co Ltd | 新規なビピリジン誘導体 |
WO2010097802A3 (en) * | 2009-02-27 | 2010-12-23 | Cadila Healthcare Limited | A process for the preparation of etoricoxib |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1045628A (en) | Labile quaternary ammonium salts as transient derivatives | |
US4658023A (en) | Porphyrin derivatives | |
JPH01211567A (ja) | 新規なスルホンアミド化合物 | |
SI9300075A (en) | 3-(1h-tetrazol-5-yl)-4h-pyrido(1,2a)pyrimidin-4-ones, pharmaceutical preparations comprising the same and process pro their preparing | |
JP2003160563A (ja) | 新規な3−アミノ−2−プロペニリデンアンモニウム誘導体・bf4塩 | |
JP2003160550A (ja) | 新規な(3−ジメチルアミノ−2−プロペニリデン)ジメチルアンモニウム誘導体・bf4塩 | |
JPS596308B2 (ja) | テトラゾ−ルチオ−ル誘導体 | |
JP2006188582A (ja) | 新規なピラゾロン化合物、並びにそれを用いたメロシアニン色素 | |
JPH0665255A (ja) | 新規非中心対称有機金属分子、製造方法及び非線形オプティックスにおける応用及び中間体 | |
JPH0692959A (ja) | ベンゾキノン誘導体の陰イオンラジカルの塩 | |
JPS5944312B2 (ja) | インダゾ−ル誘導体の製法 | |
US5559239A (en) | Process for preparing carbamoyl pyridinium compounds | |
Preu et al. | Rearrangement of substituted azido-1, 2, 3-triazolides to (α-diazoalkyl) tetrazolides | |
JP2515489B2 (ja) | ポリメチン染料の調製方法 | |
JPS63225382A (ja) | ベンゾキノン誘導体の製造方法 | |
JPH0710857B2 (ja) | 中間体化合物 | |
JP2565372B2 (ja) | チオール化合物の製造方法 | |
SU857134A1 (ru) | Алкилзамещенные соли 2,6-диарилпирили как сенсибилизаторы дл электрографического материала | |
CN111808092A (zh) | 一类石蒜碱衍生的氢化吲哚类化合物、制备方法及其用途 | |
JPH0556350B2 (ja) | ||
JPS5914466B2 (ja) | 2,4,6−トリ置換−1,3,5−チアジアジニリウム塩の製造方法 | |
JPH0587078B2 (ja) | ||
JPH02308861A (ja) | ヒドラゾン化合物及びその製造法 | |
JPH11322698A (ja) | アザメチンの製造方法並びにアザメチン | |
JPS591704B2 (ja) | アミノフエニルテトラゾ−ル誘導体及びその塩 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041021 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060425 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20071119 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20071119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080521 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080521 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081001 |