JP2003157810A - 電 池 - Google Patents

電 池

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JP2003157810A
JP2003157810A JP2001357726A JP2001357726A JP2003157810A JP 2003157810 A JP2003157810 A JP 2003157810A JP 2001357726 A JP2001357726 A JP 2001357726A JP 2001357726 A JP2001357726 A JP 2001357726A JP 2003157810 A JP2003157810 A JP 2003157810A
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Satoru Maruyama
哲 丸山
Yuji Ishikawa
裕二 石川
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TDK Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アルミニウムラミネート等のシート材により
構成される外装体の強度及びシール性を向上し、特に角
部分の強度の低下を防止できるようにした電池を提供す
る。 【解決手段】 この電池は、水分に対し非透過性である
基材層と基材層を保護し樹脂材料からなる保護層とを積
層した積層シート15と積層シート13の保護層側に外
枠を構成するように設けられ樹脂材料からなる外枠層1
4とから形成された外装体10内に電池素子5を収納し
て封止した。これにより、外装体の強度及びシール性の
両方を向上でき、電池の信頼性を増すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装体を改良した
電池に関し、特にリチウムイオン電池に適用して好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年の携帯機器の目覚しい発展により、
携帯機器電源として使用される電池、とりわけリチウム
イオン電池の需要が急速に高まってきている。さらに、
携帯機器の機能の増加に伴い高エネルギー化及びそれに
伴う電池特性の改善安全性の向上が技術開発の目標とな
っている。その方策として電解質を固体化する試みがあ
るが、電池特性上 根本的な技術課題 例えば室温で使
用できない点があり、実用化に到っていない。そのため
液系の欠点を改良しつつ液系の電池に近い特性が得られ
る、ゲル化電解質を用いた電池の開発に近年中心が移っ
てきている。このゲル化した電池の場合、液系電池に比
べ室温で遊離した電解液が存在しないことや液量が少な
いこと等から安全性に対しても効果が得られている。
【0003】上述のように、現在、リチウムイオン系の
電池として、以下の3種類に分類される。 (1)電解液を用いた液系電池 (2)電解液と高分子ポリマーとによるゲル化した固体
状電解質を用いる固体電解質電池 (3)無機材料、有機材料の固体内のリチウムイオン伝
導を用いた電解質を用いた固体電解質電池
【0004】上述の(2)に相当するゲル化電解質を用
いた電池は上述したように安全性の面で寄与しており、
かかる電池は、従来、金属缶を電池素子の収納のための
外装体とし、充分な強度を得ていたが、絞り成形加工及
び蓋の溶接加工等が必要で加工コストがかかり、また材
料コストもかかり、更に重量が増すといった問題があっ
た。このため、コスト減、軽量化、及び薄型化を図るた
めに、特にアルミニウムラミネートを用いた外装体が使
用されるようになり、これにより電池の軽量化及び薄型
化が可能になり、コストも低下できた。
【0005】このようなアルミニウムラミネートを用い
た電池の外装体は、従来、図8のような深絞り型や図9
のような合掌型が知られている。即ち、図8では、深絞
り成形により形成された外装体83内の空間86に電池
素子を収容し、電池素子の各電極と導通される負極端子
リード84及び正極端子リード85が外装体83内部か
ら外部に引き出されるとともに、外装体83の深絞り成
形が施された周囲が熱溶着され、この熱溶着されたサイ
ド部87が折り畳まれて両面テープ88で固定される
(特開2000−138040公報参照)。図8の外装
体83は、予めアルミニウムラミネートを成形し、成形
された部分に電池素子を挿入した後、アルミニウムラミ
ネートの周囲を熱溶着してから折り曲げるものである。
【0006】また、図9の外装体96は、正極端子リー
ド95と負極端子リード94を引き出しアルミニウムラ
ミネートで電極体を内部に包むようにして溶着しろ9
0,91,92で熱溶着したものである(特開2000
−149885公報参照)。図9では、電池中央部分9
2で両側から溶着し、溶着部分が中心線に沿って形成さ
れている。
【0007】上述したアルミニウムラミネートからなる
外装体を用いた電池は、軽量化及び薄型化という点では
寄与しているが、その反面、外装体には溶着によるシー
ル部に折り曲げ部分が生じるため、この部分に微小な空
孔が発生したり、外装体に生じる角部で厚さが薄くなり
同様に微小な空孔が発生することがあった。このため、
外装体においてシール性や強度が低下してしまうおそれ
があり、外装体の信頼性向上の観点からかかる問題を解
決する必要があった。特に、電池において軽量化及び薄
型化を実現しながら更に大面積化及び大容量化を図る際
には強度の向上が重要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題に鑑み、アルミニウムラミネート等の
シート材により構成される外装体の強度及びシール性を
向上し、特に角部分の強度の低下を防止できるようにし
た電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による電池は、水分に対し非透過性である基
材層と前記基材層を保護し樹脂材料からなる保護層とを
積層した積層シートと、前記積層シートの外枠を構成す
るように設けられた樹脂材料からなる外枠層と、から形
成された外装体内に電池素子を収納して封止したことを
特徴とする。
【0010】この電池によれば、外装体が積層シートの
基材層で水分の透過を阻止するとともに、その外側に設
けられた外枠層で強度を向上させることができるので、
外装体の強度及びシール性の両方を向上でき、電池の信
頼性を増すことができる。特に、外装体に角部が生じて
も、かかる角部における強度を効果的に向上できる。ま
た、従来のような金属缶ではないので、軽量化を維持で
き、また材料コストや加工コストの面でコスト的にも有
利である。
【0011】上述の外装体において前記積層シートと前
記外枠層とが接着または熱溶着により接合されているこ
とが好ましく、これにより、外装体の強度及びシール性
の向上に寄与できる。
【0012】また、前記外枠層が前記積層シートの保護
層側に設けられ、前記保護層と前記外枠層とが熱溶着性
のある同一の樹脂材料からなることが好ましく、熱溶着
により同一材料の積層シートと外枠層とを確実に接合す
ることができる。なお、積層シートが基材層を挟むよう
に両面側に保護層を設けた3層構造の場合、少なくとも
外枠層側の保護層が外枠層と同一の材料であればよい。
【0013】また、前記外枠層の厚さが前記積層シート
の厚さの2倍以上、好ましくは2.5倍以上で5倍以下
であることにより、外装体の強度の向上をより確実に達
成できる。
【0014】また、前記外枠層の樹脂材料が熱可塑性樹
脂であることにより、外枠層を射出成形により形成する
ことができる。
【0015】また、前記積層シートの両面に前記保護層
を有し、前記外枠層と接する保護層を構成する樹脂材料
の融点が他方の保護層よりも高いことが好ましい。これ
により、外装体全体を熱溶着でシールし封止する際に、
外枠層側の保護層は溶けずに、反対側の他方の保護層の
みを溶かすことができる。
【0016】前記電池素子をリチウムイオン電池素子と
し、上述の電池構造をリチウムイオン電池に適用して好
適である。
【0017】なお、具体的には、上記外装体は、電池素
子を収容するような凹部を有する第1の外装部と、前記
凹部に前記電池素子を収容した前記第1の外装部を覆う
ように設けられた第2の外装部と、を備え、前記第1の
外装部と前記第2の外装部とをそれらの周囲で接合して
構成できる。この場合、第1の外装部は3層構成の積層
シートと外枠層とが接着または熱溶着により接合された
ものであり、第2の外装部は3層構成の積層シートであ
り、第1の外装部と第2の外装部とは互いに接する積層
シートの保護層同士が接着または熱溶着等により接合さ
れることが好ましい。第2の外装部は、第1の外装部の
凹部を覆うように略平面状であってよく、この場合、角
部ができずにほぼ平面状を保つことができるので、積層
シートのみから構成できるが、貫通強度向上のために外
枠層を設けてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態による電池の外装体を概略的に示す断面図であり、図
2は図1の外装体の第1の外装部の拡大した断面図
(a)及び第2の外装部の拡大した断面図(b)であ
り、図3は図1の外装体の各構成要素を分解して示す斜
視図である。
【0019】図1,図3に示すように、電池の外装体1
0は、発電機能を有する角型状の電池素子5を収容でき
るようにほぼ中央に凹部17が形成された第1の外装部
11と、第1の外装部11を覆い凹部17内を密閉する
ように配置されるほぼ平坦な第2の外装部12とを備
え、電池素子5を凹部17内に収めて第1の外装部11
と第2の外装部12との間に密閉状態で収納している。
電池素子5は内部から正極端子リード6と負極端子リー
ド7が引き出されており、正極端子リード6と負極端子
リード7が外装体10の外部に露出するようになってい
る。
【0020】図1のように、第1の外装部11は、凹部
17の内面側に配置されるアルミニウムラミネートから
なる積層シート13と、外装体10の外面側に配置され
た樹脂材料からなる外枠層14とを有する。第2の外装
部12は、同様のアルミニウムラミネートからなる積層
シート15からなる。
【0021】図2(a),(b)のように、積層シート
13,15は、アルミニウム箔からなる基材層20と、
基材層20の両面に基材層20の保護のために設けられ
た樹脂材料からなる第1の保護層21及び第2の保護層
22とを備え、各層が互いに接着された3層構成のアル
ミニウムラミネートであり、アルミニウム箔による基材
層20で水分及びガスの透過を効果的に阻止できる。外
枠層14は、積層シート13の第2の保護層22と接着
または熱溶着で接合されている。
【0022】積層シート13、15に関し、具体的に
は、電池の内面を構成する第1の保護層21がPP(ポ
リプロピレン)やPE(ポリエチレン)の樹脂材料から
なるのが好ましい。かかる樹脂材料は耐電解液性と熱溶
着性の点で優れるが、上述の樹脂材料以外でも、かかる
点を満足すれば使用可能である。
【0023】また、第2の保護層22は同様のPP(ポ
リプロピレン)やPE(ポリエチレン)の樹脂材料から
なるのが熱溶着性の点で好ましく、外枠層14は第2の
保護層22と同じ樹脂材料からなる。このため、外枠層
14と積層シート13の第2の保護層22とを熱溶着に
より確実に接合可能となり、外装体10の強度向上に寄
与できる。
【0024】なお、特に、外枠層14は、PP、PEの
ような熱可塑性樹脂からなるので、射出成形により形成
することができる。また、後述のように接着剤による接
合をする場合には、ABSやPSなどの熱可塑性樹脂も
外枠層の材料として使用可能である。
【0025】また、第1の外装部11と第2の外装部1
2とは、第1の外装部11の周囲部18で互いに合わさ
れた状態で熱溶着されており、電池素子5を収容した凹
部17により形成される内部空間が密閉されて封止され
る。第2の外装部12は積層シート15のみから形成し
たので、薄型化の点で有利である。
【0026】なお、外枠層14に接する積層シート13
の第2の保護層22を構成する樹脂材料の融点が第1の
保護層21よりも高いことが好ましい。これにより、第
1の外装部11と第2の外装部12とを熱溶着する際
に、第2の外装部12側に接する積層シート13の第1
の保護層21のみが溶けて外枠層14側の第2の保護層
22が溶けないので、外装体10全体のシール時の熱溶
着が外枠層14と積層シート13との間の接合に悪影響
がない。この場合、後述の図4,図5のように、外枠層
14を積層シート13と一体化するように金型で成形す
るときに、積層シート13の高融点の第2の保護層22
が射出樹脂と接触し、低融点の第1の保護層21が先に
溶けてしまうことが考えられるが、第1の保護層21は
金型に接触しており、金型の温度は通常数十度に温度調
節されているので、一般的なPP樹脂の融点が160〜
170度であることを考えると、問題ないものと考えら
れる。
【0027】以上のような電池の外装体10によれば、
積層シート13,15の基材層20で水分及びガスの透
過を阻止できるとともに、外枠層14により外装体の強
度を向上させることができるとともにガスをバリアす
る。特に、電池素子5の収容のための凹部17が形成さ
れる外装部14において、凹部17の四隅の角部19で
強度を増すことができ好ましい。このようにして、外装
体10の強度及びシール性の両方を向上でき、電池の信
頼性を増すことができる。
【0028】また、外装体10は、従来のような金属缶
とは異なり、アルミラミネートと樹脂材料からなるの
で、アルミラミネートのみからなる従来の外装体と同様
の軽量化状態を維持でき、また材料コストや加工コスト
の面でコスト的にも有利である。このようにして、外装
体10は、金属缶の持つ強度及びアルミラミネートの持
つ軽量性の両方の特長を併せ持つことが可能となる。ま
た、第1の外装部11にのみ外枠層14を設けたので、
薄型化状態をも維持できる。
【0029】次に、上述のような外装体10の第1の外
装部11を形成する方法を図4及び図5により説明す
る。図4は第1の外装部11の成形のための成形金型を
離型した状態で示す概略的な側面図であり、図5は図4
の成形金型を型閉じした状態で示す概略的な側面図であ
る。
【0030】図4のように、成形金型は、固定側金型3
1と、可動側金型32とを備え、可動側金型32の凸部
33が図1の凹部17に相当する形状を有している。図
5のように、可動金型32を図の上方に移動させ固定側
金型31と可動側金型32とを積層シート13を挟んた
状態で合わせてから型閉じを行い、固定側金型31と可
動側金型32との間に形成されたキャビティ34内にノ
ズル31aを通して溶融したPPまたはPE等の熱可塑
性樹脂を射出することで外枠層14が成形される。
【0031】また、上述の成形のとき、積層シート13
の第2の保護層22が溶融樹脂により溶融して外枠層1
4と溶着して一体になることで凹部17を有する第1の
外装部11を一体に成形することができる。
【0032】また、上述の方法では、シ一ト状のアルミ
ニウムラミネート(積層シート13)を凹部17の形状
が形成されるように固定側金型31と可動側金型32と
の型閉じ工程でプレスして塑性変形させているが、この
方法以外に、予めシ一ト状のアルミニウムラミネートを
凹部17に対応するような形状に加工しておき、この加
工済みのアルミニウムラミネートを可動側金型32の凸
部33に被せてから型閉じを行い、インサート成形する
方法でもよい。
【0033】また、外枠層14を上述のような成形によ
り形成し、これとは別に積層シート13を凹部17に対
応するような形状に加工し、両者を接着剤等で接合する
ようにしてもよい。この場合は、積層シート13の第2
の保護層22と外枠層14とが必ずしも同じ樹脂材料で
なくともよいので、それぞれ異なる樹脂材料から形成で
きる。または、積層シート13の第2の保護層22と外
枠層14とが同一の材料でない場合でも、互いに熱溶着
で接合できればよい。
【0034】図1,図3の電池素子5を含む電池は、リ
チウムイオン2次電池であり、この製造方法について図
1、図3及び図6を参照して説明する。図6はリチウム
イオン2次電池の製造工程を示すフローチャートであ
る。
【0035】図6に示すように、まず、電極(正極・負
極)を次のようにして作製する(S01)。電極は、公
知のものの中から適宜選択して使用できるが、好ましく
は、電極活物質と、これを結着するバインダとしてのポ
リマーとを含有し、必要により導電助剤を含有するもの
を用いる。バインダとして用いるポリマーとしては、電
解液の含浸によりゲル化固体電解質となるものが好まし
い。
【0036】負極活物質は、炭素材料、リチウム金属、
リチウム合金、酸化物材料などから適宜選択することが
好ましく、正極活物質は、リチウムイオンがインターカ
レート・デインターカレート可能な酸化物または炭素材
料を用いることが好ましい。電極活物質として用いる炭
素材料は、例えば、メソカーボンマイクロビーズ(MC
MB)、天然あるいは人造の黒鉛、樹脂焼成炭素材料、
カーボンブラック、炭素繊維などから適宜選択すればよ
い。リチウムイオンがインターカレート・デインターカ
レート可能な正極活物質に用いる酸化物としては、リチ
ウムを含む複合酸化物が好ましく、例えばLiCoO、LiMn
O、LiNiO、LiVOなどが挙げられる。これらの酸
化物の粉末の平均粒子径は1〜40μm程度であること
が好ましい。
【0037】また、電極に必要に応じて添加される導電
助剤としては、好ましくは黒鉛、カーボンブラック、炭
素繊維等の炭素系材料や、ニッケル、アルミニウム、
銅、銀等の金属が挙げられ、特に黒鉛、カーボンブラッ
クが好ましい。電極組成は、正極では、重量比で、活物
質:導電助剤:ゲル化固体電解質=30〜90:3〜1
0:10〜70の範囲が好ましく、負極では、重量比
で、活物質:導電助剤:ゲル化固体電解質=30〜9
0:0〜10:10〜70の範囲が好ましい。ゲル化固
体電解質として利用するポリマーの種類は特に限定され
ず、電極の反りを抑えるためには、PVDF(ホモポリ
マー)が好ましい。
【0038】電極の製造に際しては、まず、活物質と必
要に応じて添加する導電助剤とを、バインダ溶液に分散
して塗布液を調製する。次いで、この塗布液を集電体に
塗布する。塗布手段は特に限定されず、集電体の材質や
形状などに応じて適宜決定すればよいが、一般に、メタ
ルマスク印刷法、静電塗装法、ディップコート法、スプ
レーコート法、ロールコート法、ドクターブレード法、
グラビアコート法、スクリーン印刷法等を使用すればよ
い。その後、必要に応じて、平板プレス、カレンダーロ
ール等により圧延処理を行う。
【0039】集電体は、電池形状やケース内への集電体
の配置方法などに応じて、材質および形態を適宜選択で
きる。正極集電体にはアルミニウムを、負極集電体には
銅またはニッケルを用いるが、これに限定されない。集
電体に塗布液を塗布した後、溶媒を蒸発させて電極層を
形成することにより、集電体と一体化した電極(正極・
負極)が得られる。塗膜の厚さは、50〜400μm程
度とすることが好ましい。
【0040】また、正極集電体にはアルミニウムリード
線からなる正極端子リード6(図3)を超音波溶接また
は抵抗溶接により接合する。また、負極集電体にはニッ
ケルリード線からなる負極端子リード7(図3)を超音
波溶接または抵抗溶接により接合する。
【0041】次に、上述のような正極層と負極層とがセ
パレータを挟んで対向するように、正極、セパレータ、
負極、・・・を巻回または積層し電池素子5を作製する
(S02)。
【0042】また、上述のセパレータとして使用する多
孔膜は、電解液含浸によりゲル化するポリマーだけから
実質的に構成されていてもよいが、好ましくはポリマー
粒子と、これを結着するポリマーバインダとを含有する
ことが好ましい。より詳細には、ポリマー粒子同士の接
点にポリマーバインダがあり、ポリマー粒子を結着して
いる。ポリマー粒子それぞれの周囲にポリマーバインダ
があっても、ポリマー粒子が凝集していてもかまわな
い。多孔膜中では、ポリマー粒子が3次元的に多数の空
孔を形成し、この中に電解液が侵入して保持された状態
となる。
【0043】次に、電池素子5に電解液を含浸し、ま
た、電池素子5を図1、図3のように第1の外装部11
の凹部17内に入れ、正極端子リード6及び負極端子リ
ード7を外部に引き出した状態で第2の外装部12で覆
いその周囲を熱圧着することにより熱溶着して凹部17
からなる内部空間を密閉する(S03)。なお、電解液
の含浸は電池素子を第1の外装部11に入れる前に行っ
てもよいし、第1の外装部11に入れた後に行ってもよ
い。
【0044】電解液は電解質塩を有機溶媒に溶解させた
非水系のものであり、電解質塩はリチウムを含有する。
リチウム含有電解質塩としては、例えばLiPF、LiCl
O、LiBF、LiAsF、LiSOCF、LiN(CFSO)等を
用いることができる。電解質塩は1種だけを単独で用い
てもよいし、複数の塩を混合して用いてもよい。有機溶
媒としては、多孔膜や電極に含まれるポリマーや、電解
質塩との相溶性が良好なものであれば特に限定されない
が、高い電圧をかけた場合にも分解の起こらないものが
好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プ
ロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネー
ト、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート
類、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラ
ヒドロフラン等の環式エーテル、1,3−ジオキソラ
ン、4−メチルジオキソラン等の環式エーテル、γ−ブ
チロラクトン等のラクトン、スルホラン、3−メチルス
ルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エト
キシメトキシエタン、エチルジグライム等を好ましく用
いることができる。これらは単独で用いても、混合して
用いてもよい。電解液における電解質塩の濃度は、好ま
しくは0.3〜5mol/lであり、通常、1mol/l付近で最
も高い導電性を示す。電解液の含有量はゲル化固体電解
質の30〜70重量%、特に40〜60重量%であるこ
とが好ましい。
【0045】次に、上述の電池の各電極端子リード6,
7に充電装置から電極を接続し、充電を行う(S0
4)。電池素子5に電解液を含浸しただけの状態で長時
間放置すると、負極集電体の銅が溶出する可能性がある
ため、充電で約2.5V以上とすることにより銅の溶出
を防止できる。具体的には、0.5C以下の低電流密度
で所定の容量分を充電する。充電後、所定時間放置しエ
ージングしてから、開回路電圧(OCV)を測定し、こ
の測定結果に基づいて1次選別を行う。
【0046】次に、上述の充電(S04)で電解液の分
解等が進行してガスが発生し外装体10(図1)が膨ら
むため、ガス抜きを行い、電池を最終形状に整えるフォ
ーミングを行う(S05)。
【0047】次に、電池の内部微短絡などを起こしてい
る不良品の除去等のために電池素子の各電極リード6、
7に充放電装置から電極を接続し充放電検査を行う(S
06)。具体的には、満充電してから、放電させること
により放電容量を測定し、次に、所定量充電し、所定時
間放置しエージングしてから、開回路電圧(OCV)を
測定し、これらの測定結果に基づいて2次選別を行う。
次に、出荷のために所定の電圧になるように充電する
(S07)。以上のような工程を経てリチウムイオン2
次電池を作製することができる。
【0048】以上のように、本実施の形態によれば、ガ
ス透過性の低い樹脂材料で構成された外枠層14を外面
側に配置し、水分及びガスを透過させないアルミニウム
ラミネートからなる積層シート13を内面側に配置し、
両者を熱溶着して一体にした外装体10により電池素子
5を封止した構造を持つリチウムイオン2次電池を提供
できる。従来のアルミニウムラミネートのみを用いた外
装体に比ベ、強度を向上でき、特に外装体10の角部1
9での強度を増すことができ、更に水分及びガスを透過
させないので、電池の信頼性を向上できる。また、この
ような外装体構造とした結果、電池使用中の異常放電時
等に電流を遮断するヒューズや高抵抗に変化する抵抗体
等の電池内部への内蔵も容易になる。また、電池の大面
積化及び大容量化を図るために電池を大型化する際にも
電池外装体の強度を向上させることができる。
【0049】次に、図7(a)、(b)により、図1の
第2の外装部12の構造を変えた変形例について説明す
る。図1では、アルミニウムラミネートからなる第2の
外装部12を平面状の蓋として外装体10の全体を封止
したが、図7(a)のように、第2の外装部12にも積
層シート15と一体にした樹脂材料からなる外枠層24
を設けてもよい。また、図7(b)のように、第2の外
装部12にも外枠層24を設ける場合、第1の外装部1
1とシール時に接する外周端部24aには外枠層24を
設けないことで、シール時の熱溶着を行い易くなる。
【0050】図7(a)、(b)の各構成によれば、外
装体10の全体の強度が増すとともに、特に貫通に対す
る強度が向上する。また、上述のように、リチウムイオ
ン2次電池のように、充放電により電池内部は収縮し膨
張するが、この体積変化が外装体の外面に生じなくな
り、好ましい。
【0051】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明する。本実施例として図1〜図3に示す外
装体からなる電池を10個作製し、衝撃試験を行った。
実施例による電池では、アルミニウムラミネートの構成
は、PP、アルミニウム箔、PPの三層構成であり、そ
の厚さは100μmであった。また、射出成形によって
形成した外枠層の厚さは500μmであった。また、衝
撃試験は、衝撃試験装置を用い加速度3000Gが生じ
るような条件で行った。
【0052】また、比較例1として図8のような深絞り
型の従来構造の外装体による電池を10個作製した。更
に、比較例2として図9のような合掌型の従来構造の電
池を10個作製し、上述と同様の条件で衝撃試験を行っ
た。比較例1,2で用いたアルミニウムラミネートは、
ナイロン、アルミニウム箔、PPの3層からなる従来の
層構造のものであった。
【0053】上述の比較例1,2における衝撃試験の結
果、それぞれ10個の内、1個ずつが外装体の角部で損
傷を受け不良となったが、本実施例では不良は発生しな
かった。これは、外装体が、特に角部で強度を向上でき
たためと考えられる。
【0054】以上のように本発明を実施の形態及び実施
例により説明したが、本発明はこれらに限定されるもの
ではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が
可能である。例えば、積層シート13,15の基材層2
0は、アルミニウム箔が水分及びガスに対する非透過
性、軽量及び低コストの点で好ましいが、これに限定さ
れるものではなく、水分の非透過性を有すれば、他の材
料であってもよいことは勿論である。
【0055】また、第2の外装体12の構造は上記の図
1,図7(a)、(b)のものに限定されず、外装体全
体を封止する方法、構造としては様々な形態が可能であ
り、例えば、強度向上のために積層シート上に金属材料
からなるシートを補強的に配置してもよい。
【0056】また、本実施の形態では電池をリチウムイ
オン2次電池としたが、これ以外の構成の電池であって
もよいことは勿論であり、また、電池形状としては、角
型であるが、これに限定されず、円筒型等であってもよ
い。
【0057】
【発明の効果】本発明の電池によれば、アルミニウムラ
ミネート等の積層シートにより構成される外装体の強度
及びシール性を向上し、特に外装体の角部分の強度の低
下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電池の外装体を概略
的に示す断面図である。
【図2】図1の外装体の拡大した要部断面図である。
【図3】図1の外装体の各構成要素を分解して示す斜視
図である。
【図4】外装体10の第1の外装部11の成形のための
成形金型を離型した状態で示す概略的な側面図である。
【図5】図4の成形金型を型閉じした状態で示す概略的
な側面図である。
【図6】本実施の形態におけるリチウムイオン2次電池
の製造工程を示すフローチャートである。
【図7】図1の変形例を示す電池の外装体の概略的な断
面図(a),(b)である。
【図8】従来の電池の外装体を示す斜視図である。
【図9】従来の電池の別の外装体を示す斜視図である。
【符号の説明】
5 電池素子 10 外装体 11 第1の外装部 12 第2の外装部 13 積層シート 14 外枠層 15 積層シート 17 凹部 19 外装体10の角部 20 積層シート13,15の基材層 21 積層シート13,15の第1の保護層 22 積層シート13,15の第2の保護層 24 第2の外装部12の外枠層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA01 CC02 CC10 DD02 DD13 DD14 KK02 5H029 AJ11 AK03 AK06 AK07 AK08 AL02 AL06 AL12 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ12 CJ05 DJ02 EJ12 HJ04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分に対し非透過性である基材層と前記
    基材層を保護し樹脂材料からなる保護層とを積層した積
    層シートと、前記積層シートの外枠を構成するように設
    けられた樹脂材料からなる外枠層とから形成された外装
    体内に電池素子を収納して封止したことを特徴とする電
    池。
  2. 【請求項2】 前記積層シートと前記外枠層とが接着ま
    たは熱溶着により接合されていることを特徴とする請求
    項1に記載の電池。
  3. 【請求項3】 前記外枠層が前記積層シートの保護層側
    に設けられ、前記保護層と前記外枠層とが熱溶着性のあ
    る同一の樹脂材料からなることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の電池。
  4. 【請求項4】 前記外枠層の厚さが前記積層シートの厚
    さの2倍以上であることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか1項に記載の電池。
  5. 【請求項5】 前記外枠層の樹脂材料が熱可塑性樹脂で
    あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の電池。
  6. 【請求項6】 前記積層シートの両面に前記保護層を有
    し、前記外枠層と接する保護層を構成する樹脂材料の融
    点が他方の保護層よりも高いことを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1項に記載の電池。
  7. 【請求項7】 前記電池素子がリチウムイオン電池素子
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項
    に記載の電池。
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