JP2003156562A - 光波距離計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型、軽量でかつ安価な光波距離計を提供す
る。 【解決手段】本発明による光波距離計は、発光素子
（２）の射出光を平行プリズム（６）を介して送受光対
物レンズ（４）の中心に配置された遮蔽筒（５）に導く
事により、射出光（１１）の散乱が防止できる。これに
より、発光素子から射出される光が減衰することがな
く、高出力の発光素子を使わずとも所望の距離の測定が
可能となる。また平行プリズム（６）が送受光対物レン
ズの内側に配置されているので、この平行プリズム
（６）を送受光対物レンズの外側に配置した場合に比べ
て光波距離計を小型に製作することができ、結果として
軽量化も図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、その表面において
光が反射される物体（１５）、液体（１６）迄の距離を
計測するための光波距離計に関する。

【０００２】

【従来の技術】変調光の位相差で目標物までの距離を測
定する光波距離計は、特公平８−７２６１、特公平４−
７６５８４、特許公報平２−７０３４、特願平５−１３
９５２０、特願平６−８９１４３、特願平７−１２３０
９９号に開示されている。従来、殆どの光波距離計は、
変調光を測定光（３）として、目標物に投射し、その反
射光を測定光（３）として受光し、距離を計測してい
る。これら光波距離計の送受光対物レンズの光学構成
は、双眼、単眼２分割、同軸方式が採用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これらの構成による光
波距離計は、使用目的に適した用途別に使用されている
が、小型、軽量、価格等について市場の要求を充分満た
しているとはいえない。

【０００４】本発明は、望遠鏡及び光波距離計の送受光
光学部を構成する送受光対物レンズ（４）の光軸中心よ
り距離計測に用いる変調光（１１）を射出する光学構成
において製造が容易で、小型軽量、安価な光波距離計を
提供する事にある。

【０００５】また、本発明は、発光素子（２）の射出光
を小型のレンズ（３）及び送受光対物レンズ（４）によ
り平行光として、変調光（１１）として距離計測用に射
出し、光を反射する全ての反射体迄の距離を計測する光
波距離計を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明による光波距離計
は、発光素子（２）の射出光を平行プリズム（６）を介
して送受光対物レンズ（４）の中心に配置された遮蔽筒
（５）に導く事により、射出光（１１）の散乱が防止で
き、また平行プリズム（６）を送受光対物レンズの外側
に配置した場合に比べ、光波距離計を小型に製作するこ
とができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明に係
わる光波距離計について説明する。なお、以下において
説明される実施例においては、その表現中の請求項対応
の技術的事項について、番号、記号等を括弧（ ）付き
で添記している。その番号、記号等は、請求項対応の技
術的事項と実施の複数・形態のうち少なくとも一つの技
術的事項との一致・対応関係を明白にするためのもので
ある。しかし、その番号、記号等が示す実施形態の技術
的事項は、本発明の各請求事項に対応する技術的事項を
限定するものではない。

【０００８】

【実施例】図１は、本発明の光波距離計の実施例を示す
ものであり、送受光対物レンズ（４）に遮光筒（５）を
配置したものである。

【０００９】発光素子（１）の射出光は、レンズ（３）
により、略平行光となり光路切換器（９）を介し、平行
プリズム（６）を通して遮光筒（５）内から送光対物レ
ンズ（４）により平行光となって、距離計測用の変調光
（１１）として射出される。

【００１０】物体（１５）により反射された変調光（１
１）は反射光（１２）なり、送受光対物レンズ（４）に
より集光され、ビームスプリッター（７）により、距離
計測光（１３）と望遠鏡部光（１４）とに分離される。

【００１１】距離計測光（１３）は、光量絞り（１０）
通して、受光素子（２）に入射され光電変換されて電気
回路（２０）に入力し、演算処理され、計測距離値とし
てデジタル表示すると共にデータ出力する。

【００１２】望遠鏡部光（１４）は、望遠鏡の接眼部
（８）に入射され、像を観視する望遠鏡が構成され、像
の観視が行える。

【００１３】遮蔽筒（５）の役割は重要で、射出光（１
１）が送受光対物レンズ（４）の面で乱反射して、迷光
となって受光素子（２）に入射し、距離計測値に誤差を
発生させ、計測値に悪い影響を与える事を防止する重要
な役割を担う。

【００１４】次に図２の実施例について説明する。距離
計測する光波距離計の構成は先述の図１と同じである。

【００１５】像を観視する望遠鏡の接眼部にＣＣＤカメ
ラ（３０）を配置し、ＣＣＤカメラ（３０）の映像信号
（３２）により表示器（２１）に映像として表示する。
またＣＣＤカメラ（３０）の映像信号（３２）は電気回
路（２０）に入力され、マイクロコンピュータで処理さ
れ、メモリーカード（２３）を駆動し記憶する。また必
要に応じてデータ出力（２２）される。

【００１６】表示器（２１）には、電気回路（２０）の
マイクロコンピュータのソフトウエアーで処理された十
字線（３１）が表示される。十字線はソフトウエアーに
より、上下、左右に移動する事ができる。この十字線を
移動することにより測定対象物の視準がより容易に行え
る。

【００１７】表示器（２１）で像を観視できるので、望
遠鏡の接眼部を覗き込まなくて良くなり、作業能率の向
上がはかれる。

【００１８】望遠鏡の接眼部に配置したＣＣＤカメラ
（３０）は、他の撮像素子を用いてもよい。

【００１９】また、本実施例においては、位相変調方式
の光波距離計について説明したが、望遠鏡を備えた光波
距離計に於いては、全ての光波距離計の接眼部に、本発
明のＣＣＤカメラ（３０）を配置することができる。

【００２０】表示器（２１）には、図示を省略したが、
透明フィルム電極などからなるタッチキーを設け、光波
距離計の操作、及びデータ入力を行うことができる。な
お、表示器（２１）として、陰極線管（いわゆるＣＲ
Ｔ）や液晶表示器（ＴＦＴ液晶など）あるいはプラズマ
ディスプレイなど各種の表示手段を使用目的や使用条件
に合わせて選択することができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明による光波距離計によれば、発光
素子（２）の射出光を平行プリズム（６）を介して送受
光対物レンズ（４）の中心に配置された遮蔽筒（５）に
導く事により、射出光（１１）の散乱が防止できるの
で、射出光（１１）の減衰が少ないために、高出力の発
光素子（２）を用いる必要がなく、光波距離計を安価に
提供することができる。また、平行プリズム（６）を送
受光対物レンズの外側に配置した場合に比べ、光波距離
計を小型に製作することができる。

【００２２】また、外部に表示器（２１）を備えるよう
にした光波距離計によれば、表示器（２１）には、電気
回路（２０）のマイクロコンピュータのソフトウエアー
で処理された十字線（３１）が表示されるので、測定対
象物の視準を極めて容易にかつ正確に行える。

【００２３】また、表示器（２１）に、タッチキー機能
を持たせることによって、光波距離計の操作、及びデー
タ入力を行うことができるので、多数の操作キーを配置
することなく、小型の光波距離計でありながら、機能を
付与することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例における光波距離計の構
成を示す。

【図２】本発明の第２の実施例における光波距離計であ
って、望遠鏡の接眼部にＣＣＤカメラを配置した構成を
示す。

【符号の説明】

１ 発光素子 ２ 受光素子 ３ レンズ ４ 送受光対物レンズ ５ 遮蔽筒 ６ 平行プリズム ７ ビームスプリッター（ダイクロイックプリズム） ８ 接眼部 ９ 光路切換器 １０ 光量絞り １１ 変調光 １２ 反射光 １３ 距離計測光 １４ 望遠鏡部光 １５ 物体 １６ 液体 ２０ 電気回路 ２１ 表示器 ２２ データ出力 ２３ メモリーカード ３０ ＣＣＤカメラ ３１ 十字線 ３１ 映像信号 イ 内部校正光 イ・ 内部校正光

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】明暗の変調がかけられた変調光を測定対象
   に向けて照射し、上記測定対象において反射された変調
   光を受光して測定対象と測定点との間の距離を計測する
   光波距離計に於いて、 上記測定対象に向けて照射される変調光を射出する射出
   部は、 上記変調光を射出する対物レンズと、 この対物レンズから射出される変調光が通過しかつその
   光の拡散を防止するために上記対物レンズの内面集光側
   の中心近傍に配置される遮蔽筒と、 この遮蔽筒のほぼ中心に、上記対物レンズの光軸とは異
   なる位置に光軸を有する発光素子から射出される変調光
   を導くプリズムとを備え、 上記測定対象において反射される変調光を受光する受光
   部は、 上記変調光を受光するために共用される変調光を射出す
   る上記対物レンズと、 この対物レンズが受光した変調光が集光される受光光路
   中でかつ上記対物レンズの光軸に位置合わせされて配置
   されて受光した変調光を２方向に分割するダイクロイッ
   クプリズムと、 このダイクロイックプリズムにより屈折された変調光を
   距離測定用の変調光として受光する受光素子と、 上記対物レンズとともに望遠鏡を構成すべく、この対物
   レンズの光軸上に配置され、上記ダイクロイックプリズ
   ムを通過した測定対象物の画像を見ることができる接眼
   部とを備えたことを特徴とする光波距離計。
2. 【請求項２】上記接眼部に配置されるＣＣＤカメラと、 このＣＣＤカメラからの映像出力を表示する表示手段と
   を備え、 上記表示手段に観視する物体を表示させることを特徴と
   する請求項１に記載の光波距離計。
3. 【請求項３】上記表示手段に接続されるコンピュータを
   さらに備え、 このコンピュータによって、上記表示手段に視準位置を
   示す十字線が表示されることを特徴とする請求項２に記
   載の光波距離計。
4. 【請求項４】上記ＣＣＤカメラからの出力信号に対し
   て、上記表示手段と並列に接続されるとともに、上記光
   波距離計から取り外しが可能な記憶手段をさらに備え、 上記光波距離計を望遠鏡として用いたときの観視画像を
   上記記憶手段に記録できるように構成したことを特徴と
   する請求項２または３に記載の光波距離計。
5. 【請求項５】上記表示手段には、上記コンピュータによ
   って処理された情報が表示され、 上記記憶手段には、上記コンピュータによって処理され
   た情報と上記光波距離計を望遠鏡として用いたときの観
   視画像とが記録されることを特徴とする請求項３、４ま
   たは５に記載の光波距離計。
6. 【請求項６】上記表示手段は、その画像表示面にタッチ
   キー手段をさらに備え、 このタッチキー手段を操作することによって上記コンピ
   ュータに数値入力および操作命令を行えるように構成し
   たことを特徴とする請求項２、３、４および５に記載の
   光波距離計。