JP2003155484A - 耐火充填材 - Google Patents

耐火充填材

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JP2003155484A
JP2003155484A JP2001395435A JP2001395435A JP2003155484A JP 2003155484 A JP2003155484 A JP 2003155484A JP 2001395435 A JP2001395435 A JP 2001395435A JP 2001395435 A JP2001395435 A JP 2001395435A JP 2003155484 A JP2003155484 A JP 2003155484A
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metal silicate
spread
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Yoshimitsu Kawakami
好光 川上
Hiroshi Takeuchi
弘 武内
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KANSAI PUTTY KAKO KK
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KANSAI PUTTY KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 区画貫通部からの延焼防止方法として、施工
作業が容易で、かつ火災発生時には優れた延焼防止効果
を発揮する新規な耐火充填材を提供する。 【解決手段】 発泡体にアルカリ金属の珪酸塩を含浸さ
せて得られる耐火充填材を区画貫通部の延焼防止のため
充填施工する。この耐火充填材は、施工作業が容易であ
り、火災時にはアルカリ金属の珪酸塩が吸熱性耐火材と
なり、さらに発泡体からの残留気泡の膨張作用によりア
ルカリ金属の珪酸塩が気泡入りガラス状となって貫通部
を閉塞し、延焼防止に優れた効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造物におけ
る壁・床等の区画壁にあけられた貫通孔にケーブル線・
電線・配管類等の各種管類を挿通させた区画貫通部に充
填する耐火充填材に関するものであり、前記耐火充填材
を貫通孔に充填施工することにより、火災時に貫通部か
らの延焼防止の効果を発揮する耐火充填材である。
【0002】
【従来の技術】一般に、大きな建築物において火災が発
生した場合、火が建物全体に延焼しないように建物を適
当な大きさに仕切り、それぞれの区画の境界に壁・床等
の耐火スラブを設けて防火区画とすることが行われてい
る。この防火区画を構成する耐火スラブを貫通して、例
えばケーブル線等を施設する場合、この耐火スラブの予
め設計された位置に貫通孔を設け、この貫通孔を利用し
てケーブル線等を施設するようにしている。このような
貫通孔は、施設されるケーブル線等の補修・増設等に対
応できるように通常大きめに形成されている。これをそ
のまま放置すると火災が発生した際に、ケーブル線等を
被覆しているゴム・プラスチック等の可燃物を介して、
この貫通孔から火炎が他方の区画へ移り延焼してしま
う。このため、従来においても、この貫通孔にケーブル
線等を施設した後はこの部分を耐火性のあるもので密閉
し、延焼防止処理をしていた。これには不燃性の無機繊
維、例えばロックウール等を充填したり、あるいは耐火
シール材・耐熱パテ等を充填し、密閉する方法がとられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の延焼防止処理方法では、貫通孔内にロックウ
ール等の無機繊維や耐火シール材・耐熱パテ等を密に充
填するのは極めて手間のかかる作業である。例えば、ロ
ックウール等の無機繊維では相当な量を圧縮して詰め込
まなければならず、充填作業に時間を要するとともに、
充填作業に熟練を要する。さらに、ロックウール等無機
繊維類は人体に付着して痒みを与えたり、呼吸により肺
に沈着し、じん肺や肺がんの危険性をあたえるため、完
全な保護装備で作業に当たる必要がある。また、耐火シ
ール材・耐熱パテ等による充填は、これらが有機物を含
有するため本質的に不燃物ではなく、火災時にはケーブ
ル線等の被覆の燃焼とあわせて燃え出す可能性がある。
従って、耐火シール材・耐熱パテ材等を厚く盛り上げて
おかなければならず、作業に時間がかかるのみならず、
その分費用も割高となっている。そこで本発明は、以上
の実情にかんがみ提案されたもので、区画貫通部の延焼
防止処理作業時、貫通部に耐火充填材を積み重ねるか、
押し込めるだけの充填作業でよく大変簡便容易であると
ともに、火災発生時に延焼を確実に防止でき、かつ経済
性にも大変優れた耐火充填材を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、発
泡体にアルカリ金属の珪酸塩を含浸させて得られる耐火
充填材であり、火災時に多量の熱を吸収する耐火材とし
てアルカリ金属の珪酸塩を使用し、これを発泡体に含浸
させて耐火充填材とすることにある。本発明の耐火充填
材は、充填作業が大変簡便であるのみならず、火災時に
は含浸されたアルカリ金属の珪酸塩の高い吸熱作用と、
発泡体に含まれる気泡の放出により耐火充填材を膨張さ
せてケーブル線・耐火材等を含む貫通孔部を閉塞し、気
泡入のガラス状となって固化し、さらに耐火性を高め延
焼防止に効果がある。
【0005】本発明に使用する発泡体は、アルカリ金属
の珪酸塩を含浸できるものであれば特に制限はないが、
形状の自由度、含浸性、入手のしやすさ、コスト等から
ウレタンの発泡体(通称ウレタンフォーム)が好まし
い。発泡体の形状には特に制限はなく、直方体状、立方
体状、円柱状、角柱状、シート状等の使用が可能であ
る。さらに、発泡体の形状が、そのままアルカリ金属の
珪酸塩を含浸して得られる耐火充填材の形状になるた
め、耐火充填材が施工される際に、作業が行いやすい形
状の耐火充填材となるように発泡体の形状を選ぶことも
可能である。よく使われる形状としては、レンガ状、シ
ート状があげられる。
【0006】発泡体に含浸させるアルカリ金属の珪酸塩
は、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等が
あるが、コスト、入手のしやすさ等から珪酸ナトリウム
(通称水ガラス)が好ましい。アルカリ金属の珪酸塩を
発泡体に含浸させるためには、含浸時にはアルカリ金属
の珪酸塩は液状である必要があり、このとき必要に応じ
てアルカリ金属の珪酸塩を加温して液状化または低粘度
化して含浸させることも可能である。さらにアルカリ金
属の珪酸塩の粘度が低すぎて含浸してもすぐに流れ出し
てしまう場合には、増量剤として顔料類、例えばタル
ク、クレー、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等の粉末を混入して粘度を高めるか、またはアルカリ金
属の珪酸塩を固める性質のある、例えばグリオキザー
ル、アルミン酸ナトリウム等で固めて粘度を高めてから
含浸させることも可能である。
【0007】さらに、発泡体にアルカリ金属の珪酸塩を
含浸させて得られる耐火充填材は、発泡体の種類、含浸
させるアルカリ金属の珪酸塩の種類、濃度、含浸量等に
よって得られる耐火充填材の柔軟性に差があり、耐火充
填材の充填作業上の点から柔軟性のある耐火充填材が好
ましい。ここで言う耐火充填材の柔軟性があるとは、耐
火充填材を指で押した際に、耐火充填材がへこみ、指を
離すと元に戻る状態を言う。一方、柔軟性がないとは、
指で押しても硬くてへこまない状態を言う。
【0008】発泡体へのアルカリ金属の珪酸塩の含浸量
は発泡体重量の20〜120倍量が好ましく、特に30
〜100倍量が好ましい。アルカリ金属の珪酸塩の含浸
量が発泡体重量の20倍量より少ない場合は、火災時に
吸熱作用が少なく耐火性能が不十分であるとともに、膨
張による貫通部の閉塞効果が不十分となり、延焼防止効
果が少ない。一方、アルカリ金属の珪酸塩の含浸量が発
泡体重量の120倍量より多い場合は、含浸したアルカ
リ金属の珪酸塩が発泡体からにじみでやすく、耐火充填
材として安定性に欠け、ひいては充填作業性が劣るので
好ましくない。
【0009】発泡体にアルカリ金属の珪酸塩を含浸して
得られる耐火充填材は、ビニル袋、ポリエチレン製袋等
に密封してそのまま使用することもできるし、また密封
せず得られる耐火充填材の表面を乾燥させて使用するこ
ともできる。さらに、発泡体にアルカリ金属の珪酸塩を
含浸した直後に顔料類、例えばタルク、クレー、酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉
末を全面に付着させて、耐火充填材の表面層の乾燥をお
さえながら、含浸したアルカリ金属の珪酸塩のにじみだ
しを防止して好適な耐火充填材を得ることができる。中
でも、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムはこれ
ら自身が難燃剤であるため、さらに耐火性を向上させる
作用があり好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のアルカリ金属の珪酸塩を
含浸して得られる耐火充填材を貫通部に充填施工する際
には、例えば壁・床等の四角い貫通部ではケーブル線・
電線・管類を中心に上下左右のすきまに耐火充填材を積
み重ねるか、押し込む方法でよい。また壁・床等の丸穴
の貫通部においては、耐火充填材をケーブル線・電線・
管類等に巻きつけるようにして充填するか、またはケー
ブル線等を中心にしてすきまを埋めるように耐火充填材
を押し込めて充填するだけでよい。本発明の耐火充填材
は貫通孔への充填作業が極めて簡便容易である上、貫通
孔内に施設したケーブル線・電線・管類等の補修・点検
や増設時に充填材を取り除いて作業する場合にも、極め
て簡便容易である。これに比べて、従来の不燃性無機繊
維や耐火シール材等の充填では、これらの取り外しや除
去にも充填時と同様に大変な手間と費用がかかる。
【0011】
【実施例】以下に実施例をもって、本発明を具体的に説
明する。
【実施例1】密度0.016g/cm、大きさ100
×150×50mm・重さ12.0gの直方体のウレタ
ン発泡体に、1号(59°Be′)珪酸ナトリウムを4
0℃に加温したものを、ウレタン発泡体重量の60倍量
含浸させ、含浸直後に耐火充填材表面に水酸化マグネシ
ウム粉をまぶした後、10日間室内乾燥したものをポリ
エチレン製袋に封入して目的の耐火材充填材とした。こ
れを用い、図1のようにケーブル線周りに前記耐火充填
材を充填施工した試験用貫通孔を作成し、火災試験を行
った。この結果、1時間の火災試験中、火面の反対側へ
の煙や火炎の噴出は見られなかった。また火災試験後、
試験用貫通孔は火面側で耐火充填材が気泡入りガラス状
となって貫通孔を完全に閉塞していた。以上の結果か
ら、本発明の耐火充填材は、貫通孔からの延焼防止に優
れた効果を有している。
【0012】
【実施例2】密度0.018g/cm、大きさ100
×150×50mm・重さ13.5gの直方体のウレタ
ン発泡体に、1号(54°Be′)珪酸ナトリウムに水
酸化マグネシウム粉を5%加え、撹拌・分散したもの
を、ウレタン発泡体重量の40倍量含浸させ、含浸後6
0℃で2時間乾燥させ、さらに室温で3日間乾燥させた
ものをそのまま耐火充填材とした。この耐火充填材を実
施例1と同様に、1時間火災試験をしたところ、火面の
反対側に煙や火炎の噴出がなく、延焼防止に効果があっ
た。
【0013】
【比較例1】珪酸ナトリウムの含浸量を10倍とする以
外は、実施例1と全く同様に作成した耐火充填材を、実
施例1と同様の火災試験を行ったところ、試験15分後
に火面の反対側に火炎が噴出し、延焼防止の効果が少な
かった。
【0014】
【発明の効果】本発明の発泡体にアルカリ金属の珪酸塩
を含浸させて得られる耐火充填材は、これを区画貫通部
に延焼防止処理として充填施工する際には、施工作業が
大変容易であり、また、火災時には含浸されたアルカリ
金属の珪酸塩の吸熱による耐火作用と、発泡体からの気
泡の膨張作用によりアルカリ金属の珪酸塩が気泡入りガ
ラス状となって貫通部を閉塞することとから、区画貫通
部からの延焼防止に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の火災試験用貫通孔に、本発明の耐火
充填材を充填した平面図である。
【図2】図1の断面図である。
【符号の説明】
1耐火充填材 2ケーブル線 3貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡体にアルカリ金属の珪酸塩を含浸させ
    て得られる耐火充填材。
  2. 【請求項2】発泡体に含浸させるアルカリ金属の珪酸塩
    の量が発泡体重量の20〜120倍量である請求項1記
    載の耐火充填材。
  3. 【請求項3】発泡体がウレタンの発泡体である請求項1
    記載の耐火充填材。
  4. 【請求項4】含浸させるアルカリ金属の珪酸塩が珪酸ナ
    トリウムである請求項1記載の耐火充填材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005272202A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 軽量モルタル
JP2009504893A (ja) * 2005-08-22 2009-02-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 難燃性及び疎油性/疎水性特性を有する連続気泡フォーム及びその製造方法
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