JP2003144482A - 情報体感器 - Google Patents

情報体感器

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JP2003144482A
JP2003144482A JP2001352341A JP2001352341A JP2003144482A JP 2003144482 A JP2003144482 A JP 2003144482A JP 2001352341 A JP2001352341 A JP 2001352341A JP 2001352341 A JP2001352341 A JP 2001352341A JP 2003144482 A JP2003144482 A JP 2003144482A
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JP
Japan
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road surface
foot
height
sensor
ultrasonic
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Application number
JP2001352341A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Takeuchi
潔 竹内
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TEIKUSU KK
Original Assignee
TEIKUSU KK
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Publication date
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  • Rehabilitation Tools (AREA)
  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の視覚補助器だけでは十分な歩行補助の
効果を奏するものではなかった。 【解決手段】 足元探知器1は、左右の靴のセンサ部
3,13に、靴底からの路面高HR,HLを測る超音波
式の路面高センサ4,14と、前方の障害物までの障害
物距離DR,DLを測る超音波式の障害物距離センサ
5,15がそれぞれに搭載され、押当て電極6,16か
ら人体を高周波電流にのせて左右の路面高HR,HLを
交換する。情報は回路9,19によって処理されて、足
11の左右を軽く間欠的にたたくタップ打器10,20
の間欠周期tから、路面高と障害物距離が人に体感され
る。右足を上げるのを路面高センサ4が感知すると、継
続動作を開始する。上がっている足には、その足の障害
物距離をタップ打して認識させ、路面高は他方の接地し
ている軸足にタップ打して認識させるため、足元の状況
を確認しながら安全に歩行できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、視覚障害者の歩
行のための視覚補助器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】視覚障害者は、杖を使えば、前方の状況
を把握しながら、安全に歩行できる。ところが、混雑し
ている場所では、杖で人をたたくことに抵抗があった。
足元は、足で触れて確認しないと、転倒などの不安があ
った。このため、非接触で足元の状況を探知する視覚補
助器が求められてきた。
【0003】実願昭40−7268号公報には、メガネ
に付けた超音波センサで、物体の位置を知る技術が公開
されている。ところがこれは、前方の全景を認知するも
ので、足元の状況をつかむものではなかった。
【0004】実開昭60−25983号公報には、赤外
線センサを上部に付けて、物体までの距離を、手元の振
動子の周波数や振幅に変換して、感覚判断できる障害物
探知用の杖が公開されている。ところがこれは、上に張
り出した障害物を探知するもので、足元の状況をつかむ
ものではなかった。
【0005】特開平9−328725号公報には、路面
の磁性シートを、電波や磁気の探知器で誘導するシステ
ムが公開されている。ところがこれは、道の案内をする
ものなので、足元の状況をつかむものではなかった。
【0006】特開平8−95487号公報には、靴に付
けた測距センサを着地検出部で起動させるシステムが公
開されている。ところがこれは、足元の前方の障害物だ
けを認識させるものなので、階段などで足下の高さまで
把握して歩行できるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
視覚補助器だけでは視覚障害者の歩行のための十分な効
果を奏するものではなかった。
【0008】本発明は、以上の従来例が持つ課題を解決
するためになされたもので、視覚障害者などの足元の情
報を検出するセンサ技術と、情報を知らせる体感技術
と、それらを連携させる技術によって、足元を確認しな
がら歩行を助ける情報体感器を提供することを目的とし
ている。
【0009】さらに、足元の情報を検出するセンサ技術
によって、視覚障害者だけでなく、ロボットなどの自立
歩行機械に足元の情報を与えて体感させる情報体感器を
提供することも目的としている。
【0010】さらに、情報を知らせる体感技術によっ
て、視覚障害者だけでなく、聴覚障害者などに、五感の
一部を触覚にして体感させる情報体感器を提供すること
も目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明による情報体感
器は、路面からの高さを測る路面高センサと、前方の障
害物までの距離を測る障害物距離センサと、両センサを
載せた靴と、路面高と障害物距離を独立に触覚によって
知覚できる体感手段からなっている。
【0012】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は、この発明の
足元探知器1を装着した全体図を示す。右靴2の右セン
サ部3には、路面高HRを測る超音波式の路面高センサ
4が、足の指の間を通して靴底の開放口2aから下向き
に搭載されている。前方の障害物までの障害物距離DR
を測る超音波式の障害物距離センサ5は、前面右端の前
方に搭載されている。指ではさまれると弾性変形する押
当て電極6をとおして電源スイッチ7が押されると電池
8がつながって回路9に通電される。結果はタップ打器
10によって、足11を軽く間欠的にたたくタップ打を
して、間欠周期tから認識される。押当て電極6から足
11に高周波電流のやり取りがされる。
【0013】ひさし2aで右センサ部3が覆われて、直
射日光や雨から保護されるとともに、前方の障害物が右
センサ部3に衝突する直前を察知する触角の役割もして
いる。履いた時だけ電源スイッチ7を入れるので、電源
の切り忘れがない。右センサ部3が靴とは別体に一体化
されているので、電気系統が一体化できて故障が少な
く、さらに、交換が楽である。
【0014】左靴12の左センサ部13には、路面高セ
ンサ14と、障害物距離センサ15が内蔵され、押当て
電極16をとおして電源スイッチ17が押されて電池1
8がつながって回路19に通電され、結果はタップ打器
20に出力される。押当て電極16から足11に高周波
電流のやり取りがされる。押当て電極6からは右の路面
高HRを算出するための時間差THRを左の押当て電極
16に伝えるとともに、押当て電極16からは左の路面
高HLを算出するための時間差THLを右の押当て電極
6に伝える。
【0015】タップ打器10、20は40ms〜640
msを8段階の間欠周期tのパルスで駆動される。軽い
衝撃のタップ打は、1打1打が明確なので、間欠周期t
が認識しやすい。路面高が高かったり障害物距離が短い
と、刺激的な40ms間隔で注意をあらわす。路面高が
低い場合や障害物距離が長いと、おだやかな640ms
間隔で安全を意味する。遠くや反射が小さい場合は、守
備限度に想定した長さ相当に決める。路面高は、普通に
降りられる階段の限度の段差として25cm相当にす
る。障害物距離は、手が伸ばせる範囲として、靴先から
68cm相当にした。
【0016】右靴2を持ち上げて路面高HRが接地の規
定値を超えると右センサ部3が起動し、その信号が押当
て電極6から押当て電極16をとおして左センサ部13
で検知されて左センサ部13が起動される。上がってい
る足には、その足の障害物距離を認識させ、路面高は他
方の接地している軸足に認識させる。
【0017】通常、片方の足は路面について軸足になっ
ているため、路面高は一方の足だけに注意すればよい。
右センサ部3の路面高HRで起動させるのは、右足から
踏み出す人が多いからである。障害物距離は衝突しそう
な足で、路面高は踏ん張るべき軸足で体感できるので、
注意すべき情報の認識が容易である。さらに、対象近く
の足先で情報を体感できるので、路面状況に対する反射
動作をすばやくできる。指の間を通したので、路面高セ
ンサが測定する路面高と、靴底からの路面高との違いを
少なくできる。安定に体重を支えられる部位なので、足
元の安定性を高くできる。耳を使わないので、車両の接
近や、警報や、音声情報に集中できる。
【0018】路面高センサ4の測定エネルギー送受面で
ある最下端は、路面と5mm程度のすきまを持たせてい
るので、路面高センサ4が摩耗したり、泥がついて特性
が劣化する恐れはない。長さは靴底からに補正すればよ
い。さらに、靴底が減っても超音波の特性に影響は少な
い。さらに、靴底の開放口2aが一体に囲まれているた
め、水たまりに踏み入れても、内部の空気が留まって逃
げないので、水が侵入する恐れは少ない。
【0019】図2は、この発明に使われる超音波式の距
離計測の原理説明図を示す。回路9にあるマイクロコン
ピュータ21は、発振子22のクロック周波数の4MH
zで動く。プログラム21aの一部を構成するプログラ
ムhightは、主にサブルーチンtrhとサブルーチ
ンechohで構成され、路面高センサ4で路面高HR
を測る。
【0020】サブルーチンtrhで40kHzの方形波
を間欠的に端子RB0に出力し、音響ホーンで指向性を
持たせた超音波マイクロフォン23に与えて超音波を発
射する。路面から反射してきた超音波は、音響ホーンで
指向性を持たせた超音波マイクロフォン24で受けて信
号電圧に変換される。超音波マイクロフォン23、24
は、40kHzの共振周波数を持たせて、感度向上と周
波数フィルタの役割をさせている。信号電圧は、増幅器
25と整流・平滑器26を通してマイクロコンピュータ
21のAD0端子に入り、A/D変換されて、サブルー
チンechohによって、超音波の往復の時間差Tと、
タップ打の間欠周期tを決める右高さhsetを算出す
る。
【0021】超音波式距離計測器は時間差の出力なの
で、誤差が出やすい振幅出力と異なって、後段処理にお
いて情報が劣化しにくい。さらに、光と違って透明な物
体でも検出でき、汚れに強い利点がある。測定精度を上
げるには、周波数を40kHzより高く、例えば200
kHzにすればよい。常温では、長さL(m)と時間差
T(s)は次式で与えられる。路面高または障害物距離
は、外形からの長さを引いて補正される。
【0022】 L(m)=音速度340(m/s)×T(s)/2
【0023】図3は、この発明に使われる超音波式距離
計測の信号図を示す。図2で紹介したプログラムhig
htを例にしている。開始にあたって端子RB6をLo
wレベル(=0)にして、高周波電流を開始させてい
る。サブルーチンtrhは、25μs周期(=40kH
z)でHighレベル(=1)/Lowレベルを交互に
8回繰り返すことで、40kHzの方形波を200μs
連続させて端子RB0に出力する。
【0024】端子AD0のA/D変換器は1bitが1
0mVで、例えばしきい値Vth=16は、しきい値電
圧160mVに相当する。路面高HRを8段階に分割し
て、長さ補正を除いた1cm以下なら接地、25cmを
超えると注意とした。サブルーチンechohは、路面
高HRの各段階をラベルづけして時間に合わせたA/D
回数を定め、しきい値Vthと右高さhsetを与えて
いる。右高さhsetは、間欠周期tに対応した定数な
ので、実際の路面高とは反比例している。しきい値Vt
hを超えると同時に右高さhsetを7に決めてA/D
変換を停止し、端子RB6をHighレベルに戻して、
路面高時間差THRを出力する。
【0025】図4は、サブルーチンtrhの要領であ
る。図5は、サブルーチンechohの要領である。
【0026】図6は、この発明の足元探知器1の信号経
路図を示す。全体は図1で説明している。右センサ部3
において、マイクロコンピュータ21以外の回路の電源
は端子RB7で与えられる。プログラム21aは監視サ
イクルと実行サイクルを持ち、監視サイクルにおいて
は、1秒おきに路面高HRを測る以外は、端子RB7を
Lowレベルにして動作を止めている。
【0027】左右の通信機能を説明する。右センサ部3
において、相方向通信器27におけるNOR27aの2
入力に4MHzのクロック信号と、端子RB6を入力し
て、路面高時間差THRの間だけ4MHzの信号を出
す。不感の順方向電圧を持つシリコンダイオードを逆方
向に並列接続した不感帯器27bを介して、足11に近
接した押当て電極6から4MHzの高周波電流を送信す
る。
【0028】体に豊富な水分は、1〜100MHzの高
周波電流を通しやすいので、体に近接する非接触の電極
によって静電結合させ、人体電流として信号を伝えるこ
とができる。靴下を履いても導通は変わらない。大地へ
の電流リークを避けるため、靴底は絶縁体としておくの
がよい。さらに、靴底をクッション材とすれば、歩行の
衝撃を和らげて、故障しにくくできてよい。
【0029】足11を通ってきた路面高時間差THRの
4MHzの高周波電流は、左センサ部13の押当て電極
16から受信され、相方向通信器28の4MHzの周波
数フィルタ28cと増幅器28dを通って、平滑器28
eによって路面高時間差THRが再生される。さらに、
マイクロコンピュータ29の端子AD2に入力してA/
D変換され、プログラム29aで処理される。
【0030】同様にして、左センサ部13の路面高時間
差THLが、右センサ部3で再生される。回路構成は、
左右で同じである。路面高時間差THRと路面高時間差
THLはタイミングが違うので重なって混信することは
ない。さらに、不感帯器27b、28bがあるので、受
信回路と送信回路がじゃまになることはない。4MHz
のクロック信号の高調波を取り出し、例えば16MHz
の周波数フィルタを通して、より体を流れやすい高い周
波数の16MHzの高周波電流にして、相方向通信器2
7、28を構成することもできる。
【0031】図7は、この発明の足元探知器1のプログ
ラムの実行サイクル図を示す。1サイクルは40msで
あり、図6の信号経路図のとおりに実信号が流れる。右
センサ部3のプログラムhightで、右高さhset
を算出する。続くプログラムdistは、プログラムh
ightと同様な構成であり、右の距離dsetを算出
する。続くプログラムrecevも、サブルーチンec
hohと同様な構成であり、左センサ部13から来る路
面高時間差THLから、左高さhsetlを算出する。
【0032】続くプログラムtapでは、まず実行サイ
クルカウンタcsetを1つ進める。次に判断1で、右
高さhsetが15より小さいかどうか、つまり、右足
が上がっているかを判断し、上がっているなら右の距離
dsetを選び、接地しているなら左の路面高時間差T
HLを選ぶ。
【0033】右の距離dsetと、左の路面高時間差T
HLとも、実行サイクルカウンタcsetより大きいな
らタップ打せず実行サイクルを続ける。実行サイクルカ
ウンタcsetより小さくなったらタップ打して、実行
サイクルカウンタcsetを0にリセットして、実行サ
イクルを再スタートさせる。これで距離や高さに応じ
て、(hset−1)=cset、(hsetl−1)
=cset、(dset−1)=cset、になる時点
の間欠周期tが得られる。
【0034】各定数は、実際の路面高Hや障害物距離D
よりも、間欠周期tに対応させている。このため、各定
数の急な低下、つまり、急に注意すべき状況になった時
点でタップ打して注意を迅速に知らせることができる。
【0035】次に判断2で、節電のスリープ判断をす
る。右高さhsetが15より小さい、つまり、右足が
上がっているならタイマカウンタcstart=125
に設定して、5秒間(=125×40ms)だけ延長す
る。右高さhsetが15なら、右足が接地しているの
で、cstartを1つ減らして次のサイクルに進み、
cstart=0になったサイクルでスリープ節電す
る。5秒以上足が上がっていない、つまり歩いていない
と停止の判断をするので、消費電力を抑えて長時間の使
用ができるとともに、不要な時は緊張を解いて休息でき
る。
【0036】左センサ部13も同様のプログラムであ
る。1サイクルは40msより短く、右の路面高時間差
THRによって、左センサ部13のプログラムrece
vを起動する。このため、左センサ部13は右センサ部
3に同期するので、両者のタイミングがずれていくこと
はない。
【0037】図8は、この発明の足元探知器1の路面高
Hと障害物距離Dと間欠周期tの対応図である。注意と
安全の基点とするため、40msと640msの間欠周
期tは他から離れた値にしている。最短の間欠周期tを
40msにしたのは、十分に刺激的なほど短いからであ
る。最長の間欠周期tを640msにしたのは、歩行ス
ピードに対応できるほど速いからである。間欠周期tを
8段階にしたのは、単純化のためである。個人差や年令
や経験や場合に応じて調整してよい。
【0038】図9は、この発明の足元探知器1の監視サ
イクルと実行サイクルの説明図を示す。右センサ部3
は、電源スイッチ7が押されて回路9に通電されるとプ
ログラム21aの監視サイクルが始まり、1秒おきに端
子RB7がHighレベルになって回路に通電し、プロ
グラムhightを2回動かして、路面高HRが2回と
も1cmを越えるかを監視する。2回も確認するのは、
ノイズなどによる誤動作を防ぐためである。
【0039】路面高HRが2回とも1cmを越えると、
起動信号となる高周波電流を100msだけ流して左セ
ンサ部13を起動するとともに、図7で説明した実行サ
イクルに移行する。実行サイクルでは、歩行などの実動
作をする。サイクル毎にタイマカウンタcstartが
更新されて、路面高HRが1cmを越えた時点から5秒
だけ実行サイクルを継続する。このため、立ち止まって
も5秒間は動作を継続して、5秒以上止まっていたら、
監視サイクルに戻る。
【0040】左センサ部13では、電源スイッチ17が
押されて回路19に通電されるとプログラム29aの監
視サイクルが始まり、72msおきに端子RB7がHi
ghレベルになって回路に通電し、プログラムrece
vが動いて、右センサ部3からの高周波電流を監視す
る。
【0041】左センサ部13の監視サイクルで高周波電
流を検知すると、図7の実行サイクルに移行して、実動
作をする。サイクル毎にタイマカウンタcstartが
更新されて、高周波電流を検知した時点から5秒だけ実
行サイクルを継続する。このため、立ち止まっても5秒
間は動作を継続して、5秒以上止まっていたら、監視サ
イクルに戻る。
【0042】次に、この発明の足元探知器1の使い方に
ついて説明する。歩行を開始する度に、右足を上げて、
足元探知器1を起動する。慣れるため、足を上げたり、
前方の障害物に足を近づけたりして、間欠周期tと、路
面高と障害物距離の関係を記憶しておく。機器の故障
や、ゴミの噛込みなどの動作不良を考えて、使用中の信
頼性を確保するため、ときどき動作確認をしておくとよ
い。
【0043】足を一定の高さに保ったまま前方に動かし
て、軸足の間欠周期tが変化しなければ、路面が平坦で
あり、そのまま着地しても安全なことが認識できる。足
を一定の高さに保ったまま前方に動かして、間欠周期t
が短くなるなら、路面高が高くなったこと、つまり、穴
や下り階段などの存在が察知される。守備限度25cm
相当の刺激的な間欠周期tなら、足が届くのが慎重にな
る高さで、例えば落下の危険がある駅のプラットホーム
などなので注意する。
【0044】下り階段は、足を一定の高さに保ったまま
前方に動かして、軸足の間欠周期tが20cm相当くら
いに高くなることで認識できる。足を下げる時には、間
欠周期t変化を確認しながら着地にそなえていく。砂利
地や雪面などで凹凸があると、超音波が干渉して弱くな
って、守備限度の間欠周期tが出たり、不安定に変動す
ることがある。そのような路面は不安定なので、慎重に
歩くことである。
【0045】足を前方に動かして、その足の間欠周期t
が変化せずに連続なら、守備限度68cm以内に障害物
はないことが認識でき、そのまま歩いていける。障害物
距離センサは左右の靴の最側端に搭載して、足の進む全
幅を守備範囲にしている。
【0046】足を前方に動かして、その足の間欠周期t
が短くなるなら、前方に障害物が認識できる。かかとを
軸として足を左右に振って、間欠周期tの変化から、障
害物の幅と形状を認識する。障害物の幅が小さいなら、
その横を歩いていける。障害物の幅が広く平面なら、壁
の可能性があるので、地形を考え直す。側方には音響ホ
ーンの指向性が無く、検知しないので、壁にそって歩く
こともできる。
【0047】かかとを軸として片足を上下に振って、そ
の足の間欠周期tの変化から、障害物の高さと形状を認
識する。距離が大きく変化しないなら壁の可能性があ
る。高さが階段状に変化するなら、上がり階段の可能性
があるので、その端の手すりを探す。上がり階段を上が
るには、30cmほど障害物距離が急に遠ざかるまで足
を水平に保ったまま上げ、その高さで、1cmほどに障
害物距離が近づくまで足を前進させ、1cmほどの路面
高まで足を下げて着地する。それを繰り返す。
【0048】杖も併用するには、地面となす角を45°
よりも水平に杖を寝かせておけば、障害物距離センサか
らの超音波は反射して去っていくので、じゃまになるこ
とはない。
【0049】図10は、この発明の路面高センサ4、1
4に使われる超音波式の音響ホーン30の下面斜視透過
図を示す。送信と受信の超音波マイクロフォンが音響ホ
ーンで延長され、それぞれの開放口31、開放口32が
集合音響ホーン33に向けて開放されている。開放口3
1と開放口32は、一辺が超音波の波長λの正方形にし
ている。さらに集合音響ホーン33の高さは超音波の波
長λで、長さは波長λの1.2倍にしている。波長λの
1.2倍とは、側方への感度が極小になる円形の音響ホ
ーンの直径と等価である。
【0050】路面高センサ4、14は、音響ホーンによ
って延長した部位が、足の指で挟めるほど狭い。音響ホ
ーンの形状は、その開放口がなるべく小さくできる正方
形が望ましい。開放口が正方形の音響ホーンから放出さ
れる側方への超音波は、正方形の一辺が超音波の波長λ
の場合に極小になることが知られている。このため、開
放口31と開放口32は、一辺が超音波の波長λの正方
形にしている。しかし、それでも側方への超音波が出
て、開放口31と開放口32へ直接に漏れとして超音波
が伝わってしまい、近くの距離測定ができないという問
題があった。
【0051】集合音響ホーン33の高さを超音波の波長
λに合わせ、長さを波長λの1.2倍にすると、漏れの
超音波が打ち消し合って誤差が減ることが分かった。こ
のため、近くの距離測定が安定してできるようになっ
た。
【0052】音響ホーン30の台座30aは、靴底に固
定されてセンサ部を支える。集合ホーン部30bは、ゴ
ム材で作られ内部に集合音響ホーン33を成型してい
る。このため、ホーン部30bが路面の突起や石に当た
っても、センサ部に衝撃が加わわることによる故障の心
配がないとともに、集合音響ホーン33が欠損すること
による超音波の特性変化がなくなる。音響ホーンで延長
されて、超音波マイクロフォンを上部に設置できるの
で、路面からの飛び石などが超音波マイクロフォンに与
える影響を少なくできる。
【0053】図11は、この発明の足元探知器1のタッ
プ打器10の構成説明図を示す。リン青銅の薄いバネ板
材でできた押当て電極6の先には、受打部6aが固着さ
れており、支持部6bは路面高センサ4に支持されて、
バネ力で足11の指に押当てられている。受打部6aに
対向する打撃部34aが端に固着された磁石34は、磁
石34のSN方向と垂直に磁力を発生する電磁石35と
ともに、発泡ゴム材36を介して押当て電極6に弾性的
に取り付けられている。発泡ゴム材36は厚みのある絶
縁体として、押当て電極6との静電結合を少なくして、
高周波電流を妨害しないようにしている。
【0054】電磁石35に電流を加えると磁束SNが発
生して、磁石34のSN極と引き合い反発して図中の破
線のように回転し、磁石34の打撃部34aが受打部6
aに衝突して、衝撃パルスを足11の指に与えて体感さ
せる。
【0055】このように、タップ打器10は、加える電
流によって、蓄えられた運動エネルギーが一度に発生す
るので、短く大きな衝撃パルスになって、人体に体感さ
れやすい。さらに、その衝撃パルスは短いので、間欠周
期tが認識しやすい。人体の表面は柔らかい皮膚が覆っ
ているので、衝撃パルスが加わっても、穏やかな振動に
なって知覚される。爪の近くや骨が浅い部位だと、細か
い振動を感じやすいので有利である。押当て電極6は、
たわみやすいので、発生した振動が拘束されることなく
伝わり、皮膚を直接たたくように体感できる。衝突させ
る機構は、図11の可動磁石方式に限らず、さまざまな
方式が応用できる。電磁石35の内径を大きく広げて路
面高センサ4に固定すれば、押当て電極6につけた磁石
34を磁力で遠隔駆動できるので、電気配線が屈曲しな
くなって断線の心配がなくなるとともに、押当て電極6
の高周波電流を妨害しにくいという利点がある。
【0056】各々の実施形態は、杖や、他の視覚補助器
と一緒や、協調して使うことは自由である。足に限ら
ず、手や頭に着用する機器にも応用できる。さらに、超
音波式の音響ホーン30によるセンサ技術は、ロボット
などの自立歩行機械などの足元にも応用できる。さら
に、タップ打器10の技術は、視覚障害者が使う手持ち
式の超音波距離計などの体感技術にも応用できる。
【0057】
【発明の効果】この発明による足元探知器は、垂直の高
さを測る高さセンサと、前方の物体までの距離を測る距
離センサと、高さと距離を定量的な感覚にする体感手段
とを一対の靴のそれぞれに載せ、高さセンサおよび距離
センサが測った一方の靴の高さと距離のうち、高さを一
の靴に与え、距離を二の靴に与える構成になっているの
で、足元の路面高と障害物距離を非接触で容易に分けて
体感しながら、安全歩行できる。
【0058】送信用の超音波マイクロフォンの開放口と
受信用の超音波マイクロフォンの開放口とを集合音響ホ
ーンの内部に開放させた超音波センサであって、その集
合音響ホーンの高さが超音波の波長λであり、長さが波
長λの1.2倍である超音波センサの情報に基づいた体
感をする構成になっているので、接触するまで近くの距
離を測定できる。
【0059】人体に接触する押当て板に、運動体を衝突
させる体感手段を含む構成になっているので、人の感覚
にあった体感ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の足元探知器1を装着した全体図で
ある。
【図2】 この発明に使われる超音波式距離計測の原理
説明図である。
【図3】 この発明に使われる超音波式距離計測の信号
図である。
【図4】 この発明の足元探知器1に使われるサブルー
チンtrhの要領である。
【図5】 この発明の足元探知器1に使われるサブルー
チンechohの要領である。
【図6】 この発明の足元探知器1の信号経路図であ
る。
【図7】 この発明の足元探知器1の実行サイクル図で
ある。
【図8】 この発明の足元探知器1の路面高Hと障害物
距離Dと間欠周期tの対応図である。
【図9】 この発明の足元探知器1の監視サイクルと実
行サイクルの説明図である。
【図10】 この発明に使われる超音波式の音響ホーン
30の下面斜視透過図である。
【図11】 この発明の足元探知器1のタップ打器10
の構成説明図である。
【符号の説明】
1 足元探知器、2 右靴、3 右センサ部、4 路面
高センサ、5 障害物距離センサ、6 押当て電極、7
電源スイッチ、8 電池、9 回路、10タップ打
器、11 足、12 左靴、13 左センサ部、14
路面高センサ、15 障害物距離センサ、16 押当て
電極、17 電源スイッチ、18 電池、19 回路、
20 タップ打器、21 マイクロコンピュータ、21
a プログラム、22 発振子、23 超音波マイクロ
フォン、24 超音波マイクロフォン、25 増幅器、
26 整流・平滑器、27 相方向通信器、28 相方
向通信器、29 マイクロコンピュータ、29a プロ
グラム、30 音響ホーン、31 開放口、32 開放
口、33 集合音響ホーン、34 磁石、35 電磁
石、36 発泡ゴム材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01S 15/10 G08C 23/00 C G08C 23/02 G01S 7/52 A Fターム(参考) 2F073 AA29 AA40 AB01 BC10 CC02 CD15 GG01 GG03 GG04 GG07 GG08 2F076 BA01 BB01 BD02 BD12 BE06 BE17 4F050 BC03 GA30 JA30 MA90 5J083 AA02 AC29 AD04 AE06 AE10 BA01 BB07 CA02 CA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直の高さを測る高さセンサと、前方の
    物体までの距離を測る距離センサと、高さと距離を定量
    的な感覚にする体感手段とを一対の靴のそれぞれに載
    せ、前記高さセンサおよび前記距離センサが測った一方
    の靴の高さと距離のうち、高さを一の靴に与え、距離を
    二の靴に与えることを特徴とする情報体感器。
  2. 【請求項2】 送信用の超音波マイクロフォンの開放口
    と受信用の超音波マイクロフォンの開放口とを集合音響
    ホーンの内部に開放させた超音波センサであって、その
    集合音響ホーンの高さが超音波の波長λであり、長さが
    波長λの1.2倍である超音波センサの情報に基づいた
    体感をすることを特徴とする情報体感器。
  3. 【請求項3】 人体に接触する押当て板に、運動体を衝
    突させる体感手段を含むことを特徴とする情報体感器。
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