JP2003142354A - 電気二重層キャパシタの製造方法およびその装置 - Google Patents

電気二重層キャパシタの製造方法およびその装置

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JP2003142354A
JP2003142354A JP2001340496A JP2001340496A JP2003142354A JP 2003142354 A JP2003142354 A JP 2003142354A JP 2001340496 A JP2001340496 A JP 2001340496A JP 2001340496 A JP2001340496 A JP 2001340496A JP 2003142354 A JP2003142354 A JP 2003142354A
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tank
container
electric double
layer capacitor
electrolytic solution
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Application number
JP2001340496A
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Inventor
Hiroshi Minoda
浩 美野田
Masahisa Horie
正久 堀江
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UD Trucks Corp
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UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】品質の高い電気二重層キャパシタの製造を可能
とする。 【解決手段】積層体20に電解液を含浸させる工程およ
び積層体20の残存水分や官能基を電解精製する工程の
処理手段は、積層体20を収容する複数の容器10をそ
れぞれ1対の端子11の引き出し口が上向きの整列状態
に収蔵する槽30と、容器10を出し入れする槽30の
開口部30dを密閉する蓋31と、密閉した槽30の内
部を真空状態に吸引する配管設備と、同じく槽30の内
部に常圧の不活性ガスを充填する配管設備と、槽30の
内部に整列する複数の容器10をそれぞれ1対の端子1
1を介して並列に接続する充放電用の電極機構70と、
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気二重層キャ
パシタの製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の蓄電装置として、急速充電
が可能で充放電サイクル寿命が長い、電気二重層キャパ
シタの適用技術が注目される。
【0003】電気二重層キャパシタは、正極体と負極体
と、これらの間に介装されるセパレータと、から構成さ
れる。これら組成体(キャパシタ本体)は、電解液に浸
され、容器に収容して密封される(特開2000−20
0738号、参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来技術を踏まえつつ、品質の高い電気二重層キャパ
シタを製造する方法および装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、正極体お
よび負極体とこれらの間に介在するセパレータとから所
定の積層体に組成する工程と、正極体および負極体のリ
ード部をそれぞれ極性の対応する端子に接合する工程
と、積層体に電解液を含浸させる工程と、積層体の残存
水分や官能基を電解精製する工程と、積層体を電解液と
共に収容する容器から1対の端子の一部を引き出した状
態で容器を密封する工程と、を備える電気二重層キャパ
シタの製造方法において、積層体を収容する複数の容器
を密閉可能な槽の内部にそれぞれ1対の端子の引き出し
口が上向きの整列状態に収蔵し、これら容器の内部へ1
対の端子の引き出し口から電解液を注入し、密閉した槽
の内部で各容器の積層体に電解液を含浸させる工程およ
び積層体の残存水分や官能基を電解精製する工程を処理
することを特徴とする。
【0006】第2の発明は、第1の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造方法において、積層体に電解液を含
浸させる工程は、密閉した槽の内部を真空状態に吸引す
る処理と、同じく槽の内部に常圧の不活性ガスを充填す
る処理と、を交互に繰り返すことを特徴とする。
【0007】第3の発明は、第1の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造方法において、積層体の残存水分や
官能基を電解精製する工程は、電解液の含浸工程に続い
て密閉した槽の内部を真空状態に吸引しながら、各容器
の端子間に一定の電流を流して設定電圧まで充電し、そ
の後に放電させる充放電のサイクルにより処理すること
を特徴とする。
【0008】第4の発明は、正極体および負極体とこれ
らの間に介在するセパレータとから所定の積層体に組成
する工程と、正極体および負極体のリード部をそれぞれ
極性の対応する端子に接合する工程と、積層体に電解液
を含浸させる工程と、積層体の残存水分や官能基を電解
精製する工程と、積層体を電解液と共に収容する容器か
ら1対の端子の一部を引き出した状態で容器を密封する
工程と、の処理手段を備える電気二重層キャパシタの製
造装置において、積層体に電解液を含浸させる工程およ
び積層体の残存水分や官能基を電解精製する工程の処理
手段は、積層体を収容する複数の容器をそれぞれ1対の
端子の引き出し口が上向きの整列状態に収蔵する槽と、
容器を出し入れする槽上面の開口部を密閉する蓋と、密
閉した槽の内部を真空状態に吸引する配管設備と、同じ
く槽の内部に常圧の不活性ガスを充填する配管設備と、
槽の内部に整列する複数の容器をそれぞれ1対の端子を
介して並列に接続する充放電用の電極機構と、を備える
ことを特徴とする。
【0009】第5の発明は、第4の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造装置において、槽は、その内部に複
数の容器を所定の整列状態に支持する籠を出し入れ可能
に備えることを特徴とする。
【0010】第6の発明は、第5の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造装置において、籠は、容器の支持面
に整列方向へ隣接の容器間に所定の高低差を与える手段
を備えることを特徴する。
【0011】第7の発明は、第4の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造装置において、槽は、容器から溢れ
る電解液を受けて内部の最下部へ流下させる傾斜底面
と、内部の最下部を外部へ開口するドレン流路およびそ
の流路を開閉するドレン弁と、を備えることを特徴とす
る。
【0012】第8の発明は、第4の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造装置において、槽は、その開口部か
ら蓋を浮かせてスライド容易な状態に支持するガイド
と、このガイドを蓋から離れて槽の密閉を許容する位置
との間に上下させる手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0013】第9の発明は、第4の発明に係る電気二重
層キャパシタの製造装置において、電極機構は、容器の
整列方向へ平行に延びる2本の縦梁と、これら縦梁間を
容器の整列方向へ所定の間隔毎に連結する所要数の横梁
と、から梯子状に形成した2つの構造体を、容器の整列
方向へ伸び縮み可能なスライド式に組み合わせることに
より、2つの構造体の横梁間にそれぞれ整列位置の対応
する容器の引き出し口から突き出る1対の端子を挟める
構成に設定する一方、これら横梁間の挟む1対の端子の
中間を境に各横梁を2つの電導部に隔てる絶縁体を備え
ることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】第1の発明においては、密閉した槽の内
部を適正な処理環境に整えることにより、各容器の積層
体に電解液を含浸させる工程および積層体の残存水分や
官能基を電解精製する工程が処理される。つまり、複数
の容器(未密封)に対し、同じ処理環境の中において、
同時に電解液を含浸させる工程および残存水分や官能基
を電解精製する工程が効率よく処理されるので、品質が
安定した高性能の電気二重層キャパシタを合理的に製造
できるようになる。
【0015】第2の発明においては、積層体の活性炭電
極およびセパレータの隅々に電解液が十分に行き渡るよ
うになり、電解液の含浸が短時間に効率よく処理され
る。
【0016】第3の発明においては、密閉の槽内におい
て、1対の端子板の間に一定の電流を流して設定電圧ま
で充電し、その後に放電させる、充放電のサイクルによ
り、製品(電気二重層キャパシタ)の劣化に原因する活
性炭電極などに含まれる残存水分や官能基が電気分解さ
れ、その際に発生するCO2ガスは、真空引きにより、
密閉の槽内から外部へ吸引されるのである。
【0017】第4の発明においては、複数の容器は槽の
内部に効率よく収蔵され、これら容器の内部へ1対の端
子の引き出し口から電解液を能率的に注入できる。ま
た、密閉した槽の内部を真空状態に吸引する配管設備お
よび同じく槽の内部に常圧の不活性ガスを充填する配管
設備により、電解液の含浸が短時間に効率よく処理さ
れ、各容器の積層体を並列に接続する充放電用の電極機
構および密閉した槽の内部を真空状態に吸引する配管設
備により、電解液の含浸工程に続いて密閉した槽の内部
において、電解精製も容易かつ能率よく処理される。
【0018】第5の発明においては、出し入れ可能な籠
により、槽の内部に複数の容器を所定の整列状態に収蔵
しやすくなる。また、籠の支持により、容器が倒れたり
するのも確実に防止できる。
【0019】第6の発明においては、籠の内側に複数の
容器は所定の整列状態に支持され、整列方向へ隣接する
容器間に高低差が生じるため、この高低差を利用するこ
とにより、籠からの容器の取り出しも容易になる。
【0020】第7の発明においては、電解液の含浸や電
解精製の処理中に容器から溢れる電解液は、傾斜底面を
流下して内部の最下部に集められ、ドレン弁が開くと最
下部からドレン流路を通して外部へ排出される。そのた
め、槽の内部に電解液が結晶化する(こびり付く)のを
防止できる。
【0021】第8の発明においては、ガイドおよびこれ
を上下させる手段により、槽の密閉性を確保しながら、
蓋の開閉(ガイドに沿うスライド)が容易になる。蓋の
大重量化(槽の大型化)に対応しやすくなる。
【0022】第9の発明においては、スライド式の伸び
縮みにより、両者(2つの構造体)の横梁間が拡縮(両
者の横梁どうしが1対の端子を挟める位置と開放する位
置との間を相対変位)する。そのため、複数の容器(槽
の内部に整列する)を一度に接続(および非接続状態に
開放)できるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1および図2において、電気二
重層キャパシタの一例を説明する。10はキャパシタ本
体20を電解液と共に収容する容器、11は容器10の
外部に引き出される1対の端子板(キャパシタ電極)で
あり、各端子板11a,11bは軽量かつ抵抗の小さい
アルミニウムから短尺状に形成される。
【0024】キャパシタ本体20については、同数の正
極体21と負極体22をこれらの間にセパレータ(図示
せず)を介在させて交互に積層して構成される。正極体
21および負極体22は、集電極とその両面の分極性電
極(活性炭電極)とから組成される。これらの集電極
は、矩形状の金属箔(たとえば、アルミニウム箔)から
なり、その矩形平面の一辺に片側へ寄せて帯状のリード
部23が一体に成形される。各リード部23の同極どう
しは束ねられ、この結束部に極性の対応する端子板11
が接合される。
【0025】キャパシタ本体20(積層体)は、容器1
0に収容して電解液に浸される。容器10は、金属層を
含む積層構造の柔軟な材質の樹脂フィルム(たとえば、
アルミラミネートフィルム)から袋状に構成され、その
一側の開口部から1対の端子板11a,11b(その一
部)が引き出される。容器10の内部は、余分な電解液
が抜き取られ、真空状態に密封される。
【0026】電気二重層キャパシタの製造工程におい
て、積層体20(キャパシタ本体)は、袋10(容器)
にその一側の開口部から収容される。その後、袋10の
内部に収容の積層体20に電解液を含浸させる処理およ
び電解精製の処理から容器を真空状態に密封する処理へ
と進み、最終段階において、初期性能(静電容量など)
の測定・検査が行われるのである。
【0027】電気二重層キャパシタの各構成材料(積層
体20の構成要素や容器10など)は乾燥処理される。
その後、グローブボックス(図示せず)の高度に乾燥し
た不活性ガスの雰囲気中(露点温度は−60℃程度)に
おいて、所定の積層体20への組成、リード部23の同
極どうしの結束部と極性の対応する端子板11との接合
(スポット溶接など)、のほか、電解液の含浸および電
解精製から、容器10の密封までの工程が順次に処理さ
れる。
【0028】グローブボックスの内部に密閉可能な槽3
0(図3〜図7、参照)が設備される。この槽30の内
部において、積層体20を収容する複数の袋10は、1
対の端子板11a,11bの引き出し口(一側の開口
部)が上向きの整列状態に収蔵され、これら容器10の
内部へそれぞれ引き出し口から電解液が注入される。
【0029】電解液の含浸においては、密閉した槽30
の内部を真空状態に吸引する処理と、同じく槽30の内
部を高度に乾燥した常圧の不活性ガスを充填する(大気
圧に戻す)処理と、が交互に繰り返される。これによ
り、積層体20の分極性電極およびセパレータの隅々に
電解液が十分に行き渡るようになり、電解液の含浸が短
時間に効率よく処理される。
【0030】電解精製は、分極性電極(活性炭電極)な
どに含まれる残存水分や官能基を電気分解してCO2
スに変えて除去する処理であり、電解液の含浸に続いて
密閉した槽30の内部において、1対の端子板11a,
11bの間に一定の電流を流して設定電圧まで充電し、
その後に放電させる、充放電のサイクルが何回か繰り返
される。その際のCO2ガスは、真空引きにより、密閉
した槽30の内部からグローブボックスの外部へ吸引さ
れるのである。
【0031】図3〜図6は、電気二重層キャパシタの製
造装置の一部を構成する密閉可能な槽30(積層体20
に電解液を含浸させる工程および積層体20の残存水分
や官能基を電解精製する工程の処理手段)を表すもの
(図3は正面図、図4は平面図、図5は右側面図、図6
は左側面図、)である。
【0032】槽30は、底部30aと4つの側部30
b,30cとから上面の開口するボックス型に形成され
る。槽30は、積層体20を収容する複数の容器10を
それぞれ1対の端子板11a,11bの引き出し口が上
向きの整列状態に収蔵可能な容積に設定され、開口部3
0d(容器10を出し入れする)を密閉する蓋31が備
えられる。槽30は移動しやすく、底部30a下面の四
隅に車輪32a,32bが配置される。グローブボック
スの床面に槽の移動を案内する軌道33(レール)が施
設され、この軌道33上に一側の車輪32aが支持され
る。
【0033】槽30の側部30cに配管用コネクタ34
が設けられる。コネクタ34は、一端が槽30の内部、
他端が槽30の外部、にそれぞれ開口する管体であり、
他端の開口部が連結部に形成される。図示しないが、コ
ネクタ34の連結部に密閉した槽30の内部を真空状態
に吸引するための配管設備が接続され、その途中に同じ
く槽30の内部に高度に乾燥した常圧の不活性ガスを充
填するための配管設備が接続される。これら真空引き用
の配管設備と常圧充填用の配管設備との接続部に流路切
換弁が介装される。流路切換弁は、3段階(槽側に真空
引き用の配管設備を連通させるポジションと、槽側に常
圧充填用の配管設備を連通させるポジションと、槽側と
真空引き用の配管設備および常圧充填用の配管設備との
連通を遮断するポジションと、の3位置)に切り替わる
電磁弁が用いられる。
【0034】底部30aの内面は、両側から中央へ緩や
かに下がる傾斜が与えられる。槽30の底部30に配管
用のコネクタ35が設けられる。コネクタ35は、一端
が底部30aの内面の中央(最下部)、他端が槽30の
外部、にそれぞれ開口する管体であり、他端の開口部に
ドレン流路(図示せず)が連結され、その流路を開閉す
るドレン弁が備えられる。電解液の含浸や電解精製の処
理中において、未密封の容器10から電解液が零れ落ち
ても、底部30aの傾斜内面を伝って中央へ集められ、
ドレン弁が開くとコネクタ34を含むドレン流路から外
部へ排出(回収)可能となり、槽30の内面に電解液が
結晶化する(こびり付く)のを防止できる。
【0035】蓋31は、槽30の内部を観察しやすく強
化ガラスで形成され、その矩形の四辺(縁部)にシリコ
ン製のパッキンを介して金属枠36(フレーム)が嵌め
付けられる。フレーム36に複数のパッチン錠37がバ
ランスよく配置され、これらに対応する掛止金具37a
が槽の開口部30dに配置される。パッチン錠37は、
フック37bを掛止金具37aに引っ掛け、レバー37
cをロック位置へ倒すと、フック37bが掛止金具37
aを引き上げるようになり、蓋31を槽30の開口部3
0dに押し下げるのである。槽30の開口部30dにシ
ール38(図7、参照)が嵌め付けられ、バランスよく
配置のパッキン錠37を掛けると蓋31に均一な面圧で
押され、蓋31と槽30の開口部30dとの密閉度を高
めるようになる。図7は蓋31を取り除いた槽30の正
面図である。
【0036】槽30に蓋31を開口部30dから浮かせ
てスライド容易な状態に支持する1対のガイド39と、
ガイド39を蓋31から離れて槽30の密閉を許容する
位置との間に上下させる手段40(リフト機構)と、が
備えられる。ガイド39は、図9,図10のように2本
の細長い金属板39a,39bの間に複数のローラ41
を長手方向(金属板39a,39bの縦方向)へ所定間
隔に配置したものであり、槽30の両側に1対ずつ配置
される突起47に係合する溝部46(突起47に対する
ガイド39の上下への垂直な摺動を許容する)を介して
変位可能に支持される。
【0037】リフト機構40は、レバー49(取手)の
基端に一端が結合するリンク50と、ガイド39の一端
下面に接するカム51と、ガイド39の一端下面に接す
るカム52と、これらカム51,52を連結するシャフ
ト53(2つの軸受54に支持される)と、ガイド39
の他端下面に一端のカム部55が接するリンク56と、
ガイド39の他端下面に接するカム57と、これらのカ
ム部55とカム57を連結するシャフト58(2つの軸
受59に支持される)と、リンク50,56の他端どう
しを連結するリンケージ60と、から構成される。リン
クケージ60は、2本のリンク60a,60b(その動
きはガイド61に支持される)からなり、リンク60a
の一端がリンク50の他端、リンク60bの一端がリン
ク56の他端、にそれぞれピン結合される一方、リンク
60a,60bの他端は中継板62にそれぞれピン結合
される(図3、参照)。
【0038】リンク50の中間にカム51の端面が結合
され、リンク50はシャフト53を支点にこれと一体に
回動可能に支持される。レバー49の操作に伴うリンク
50の動きはリンケージ60を介してリンク56へ伝達
され、リンク56のカム部55を回転させる。カム部5
5の回転はシャフト58を介してカム57へ伝達され、
カム57を一体に回転させる一方、リンク50の動きに
伴うカム51の回転がシャフト53を介してカム52へ
伝達され、カム52を一体に回転させる。つまり、リン
ク50の動きにより、レバー49の操作量に応じてカム
部55および各カム51,52,57が一体に回転する
ことになる。カム部55および各カム51,52,57
は、同一のカムプロフィールに設定され、これらのリフ
ト量に応じてガイド39を上下へ垂直に昇降させるよう
になっている。
【0039】ガイド39のローラ41に接離可能なスラ
イダ64が蓋31に備えられる。スライダ64は蓋31
の脚状に形成され、フレーム36の両側に配置される。
ガイド39は、蓋31の密閉位置からリフト機構40の
カム部55およびカム51,52,57に押し上げられ
ると、スライダ64を介してローラ41が蓋31を槽3
0の開口部30dから浮かせて開閉(スライド)容易に
支持する。その一方、蓋31の開閉容易な支持状態か
ら、リフト機構40を前記と逆向きに操作すると、ガイ
ド39は蓋31を槽30の開口部30dに着座させてか
ら、さらに蓋30のスライダ64からローラ41が離
れ、パッチン錠37による密閉を許容する位置へ降下す
るのである。
【0040】65は槽30の開口部30dに出し入れ可
能な籠であり、図8のように穴空きプレート(アルミ板
に多数の小さい丸穴65aを加工したもの)から上面の
開口するボックス型に形成される。籠65の内部は、2
列分の空間に仕切られ、各列分の空間が等間隔に区分さ
れる。66は仕切板、67は断面L字形の区分板であ
る。そして、積層体20を収容する未密封の容器10
(袋)は、2列の区分空間に1個ずつ納められ、1対の
端子板11a,11bの引き出し口が上向きの整列状態
において、槽30の内部に出し入れされることになる。
各容器10は区分板67に支持され、籠65の内部で倒
れたりすることもない。
【0041】図示しないが、籠65の底面(容器10の
支持面)に整列方向へ隣接の容器10間に所定の高低差
(たとえば、容器10の1つ置きに凸または凹の段面)
を設定すると、この高低差を利用して容器10の籠65
からの取り出しも容易になる。
【0042】図11,図12は、槽30の内部に設置さ
れる電極機構70(図3、参照)の一部分を表すもので
あり、2つの構造体71a,71bからスライド式に伸
び縮み可能に組み立てられる。各構造体71a,71b
は、容器10の整列方向へ平行に延びる2本の縦梁72
a,72bと、これら縦梁72a,72b間を容器10
の整列方向へ所定の間隔毎に連結する所要数の横梁73
a,73bと、から梯子状に形成される。74は一方の
構造体71bに結合されるブラケットであり、他方の構
造体71aのスライド溝を形成する。1対の取手75
a,75bがブラケット74(一方の構造体71bに結
合される)と他方の構造体71aの縦梁72aとの間に
設定される。
【0043】電極機構70は、槽30の内部へ取り外し
可能に設置される。スライド式の伸び縮みにより、両者
(2つの構造体71a,71b)の横梁73a,73b
間が拡縮(両者の横梁73a,73bどうしが1対の端
子板11a,11bを挟める位置と開放する位置との間
を相対変位)する。そのため、槽30の内部において、
各列の容器10をそれぞれ一度に接続(および非接続状
態に開放)できるようになる。この例(図8、参照)に
おいては、容器10が2列に収蔵されるため、槽30の
内部に2つの電極機構70が並列に設置されることにな
る。
【0044】電極機構70は、1組の横梁73a,73
b間に挟まれる1対の端子板11a,11bの中間を境
に全体が2つ(正極側と負極側)の電導部に絶縁体(図
示せず)を介して隔てられる。図6において、75a,
75b、76a,76bは槽30の内部に配置される2
対の接続端子、77a,77bは槽30の外部に配置さ
れる1対の接続端子、80a,80b、81a,81b
は1対の接続端子77a,77bに2対の接続端子75
a,75b、76a,76bを並列に配線するケーブル
である。2対の接続端子75a,75b、76a,76
bは、槽30の内部に設置される2つの電極機構70に
対し、1対ずつ2つ(正極側と負極側)の電導部にそれ
ぞれ接続される一方、1対の接続端子77a,77b
は、槽30の外部に装備の充放電機(図示せず)からの
2つ(正極側と負極側)の配線にそれぞれ接続される。
【0045】このような構成により、積層体20に電解
液を含浸させる工程においては、複数の容器10は籠6
5に納め、槽30の内部に効率よく収蔵される。各容器
10は、1対の端子板11a,11bの引き出し口が上
向きの整列状態にセットされるので、これらの内部へ1
対の端子板11a,11bの引き出し口から電解液を能
率的に注入できる。その後、槽30の内部に電極機構7
0が設置され、槽30の外部に設備の充放電機に接続さ
れる。電極機構70を縮めて固定すると、各容器10の
引き出し口から突き出る1対の端子板11a,11bが
それぞれ電極機構70の横梁73a,73b間に接続さ
れるのである。
【0046】ガイド39に沿う蓋31のスライドによ
り、槽30の開口部30dが閉じられる。ガイド39の
リフトを解除し、パッチン錠37を掛けると、槽30の
内部は蓋31で密閉される。この状態において、真空引
き用の配管設備と常圧充填用の配管設備と、を交互に働
かせることにより、電解液の含浸が短時間に効率よく処
理される。ついで、密閉した槽30の内部を真空引きし
ながら、槽30の外部に設備の充放電機を作動させるこ
とにより、電解精製も容易かつ能率よく処理される。
【0047】これらの処理後は、パッチン錠37を外し
てガイド39をリフトさせると、蓋31が槽30の開口
部30dから浮いてガイド39のローラ41にスライダ
64を介して開閉容易な状態に支持される。ガイド39
に沿う蓋31のスライドにより、槽30の開口部30d
が開かれる。この状態において、籠65は槽30の内部
から取り出され、各容器10を次の密封工程へ搬送する
ことになる。蓋10のリフト機構40およびガイド39
により、槽30の密閉性を確保しながら、蓋31の開閉
も負担なく容易に行えるのであり、蓋31の大重量化
(槽30の大型化)に対応しやすくなる。
【0048】図13,図14は、別の実施形態を表すも
のであり、図13は槽の平面図、図14は断面図であ
る。槽80は、前記(図3〜図6の場合)と同じく上面
の開口するボックス型に形成される。だだし、前記と較
べると、容器10の収蔵数も少なく、小型化される。8
1は真空引き用の配管設備および常圧充填用の配管設備
に接続される配管用のコネクタ、82はコネクタ81を
開閉するプラグである。83a,83bは充放電機との
接続端子であり、正極側と負極側に2個ずつ配置され
る。
【0049】電極機構84は、1対(正極側と負極側)
の導電部84a,84bから構成される。導電部84
a,84bは1本の幹部85と所要数の枝部86からな
り、各容器10(袋)の引き出し口から突き出る1対の
端子板11a,11bはそれぞれ極性の対応する枝部8
6の先に接続される。幹部85はそれぞれ極性の対応す
る接続端子83a,83bに連結されるのである。
【0050】容器10は、加圧治具86で厚さ方向に締
め付けられ、1対の端子板11a,11bにそれぞれ極
性の対応する導電部84a,84bが接続される。そし
て、各容器10は、槽80の内部に収蔵され、1対の導
電部84a,84bをそれぞれ極性の対応する接続端子
83a,83bに連結することにより、電極機構84か
ら吊り下げられるように支持される。この状態におい
て、容器10(加圧治具87に1対の端子板11a,1
1bの引き出し口が上向きにセットされる)の内部へ電
解液が注入され、槽80の密閉後に前記と同じ要領によ
り、電解液の含浸および電解精製の工程が処理されるこ
とになる。
【0051】この例においては、加圧治具87の締め付
けにより、容器10の厚さが一定に管理され、積層体2
0への電解液の過剰な含浸も抑えられるため、製品(電
気二重層キャパシタ)の性能を高め、品質の安定化も図
れるようになる。88は槽80の開口部80dに嵌め付
けられるシールであり、蓋(図示せず)はパッチン錠を
掛けるとシール88を介して槽80の開口部80dを密
閉する。蓋の開閉については、槽80が小型で蓋の重量
も比較的に小さく、前記(図3〜図6)のガイド39お
よびリフト機構40の設置は省略される。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気二重層キャパシタの外観図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】槽の正面図である。
【図4】槽の平面図である。
【図5】槽の右側面図である。
【図6】槽の左側面図である。
【図7】蓋を取り除けた槽の正面図である。
【図8】籠の平面図である。
【図9】ガイドの正面図である。
【図10】ガイドの右側面図である。
【図11】電極機構の一部平面図である。
【図12】電極機構の一部正面図である。
【図13】槽の平面図である。
【図14】図14のB−B断面図である。
【符号の説明】
10 容器(袋) 11a,11b 端子板(キャパシタ電極) 20 積層体(キャパシタ本体) 30 槽 31 蓋 34 真空引き用および常圧充填用のコネクタ 35 ドレン用のコネクタ 36 蓋のフレーム 37 パッチン錠 38 シール 39 ガイド 40 リフト機構 41 ローラ 64 スライダ 65 籠 66 仕切板 67 区分板 70 電極機構 71a,71b 梯子状の構造体 72a,72b 縦梁 73a,73b 横梁 74 ブラケット 77a,77b 充放電用の接続端子

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極体および負極体とこれらの間に介在す
    るセパレータとから所定の積層体に組成する工程と、正
    極体および負極体のリード部をそれぞれ極性の対応する
    端子に接合する工程と、積層体に電解液を含浸させる工
    程と、積層体の残存水分や官能基を電解精製する工程
    と、積層体を電解液と共に収容する容器から1対の端子
    の一部を引き出した状態で容器を密封する工程と、を備
    える電気二重層キャパシタの製造方法において、積層体
    を収容する複数の容器を密閉可能な槽の内部にそれぞれ
    1対の端子の引き出し口が上向きの整列状態に収蔵し、
    これら容器の内部へ1対の端子の引き出し口から電解液
    を注入し、密閉した槽の内部で各容器の積層体に電解液
    を含浸させる工程および積層体の残存水分や官能基を電
    解精製する工程を処理することを特徴とする電気二重層
    キャパシタの製造方法。
  2. 【請求項2】積層体に電解液を含浸させる工程は、密閉
    した槽の内部を真空状態に吸引する処理と、同じく槽の
    内部に常圧の不活性ガスを充填する処理と、を交互に繰
    り返すことを特徴とする請求項1の記載に係る電気二重
    層キャパシタの製造方法。
  3. 【請求項3】積層体の残存水分や官能基を電解精製する
    工程は、電解液の含浸工程に続いて密閉した槽の内部を
    真空状態に吸引しながら、各容器の端子間に一定の電流
    を流して設定電圧まで充電し、その後に放電させる充放
    電のサイクルにより処理することを特徴とする請求項1
    の記載に係る電気二重層キャパシタの製造方法。
  4. 【請求項4】正極体および負極体とこれらの間に介在す
    るセパレータとから所定の積層体に組成する工程と、正
    極体および負極体のリード部をそれぞれ極性の対応する
    端子に接合する工程と、積層体に電解液を含浸させる工
    程と、積層体の残存水分や官能基を電解精製する工程
    と、積層体を電解液と共に収容する容器から1対の端子
    の一部を引き出した状態で容器を密封する工程と、の処
    理手段を備える電気二重層キャパシタの製造装置におい
    て、積層体に電解液を含浸させる工程および積層体の残
    存水分や官能基を電解精製する工程の処理手段は、積層
    体を収容する複数の容器をそれぞれ1対の端子の引き出
    し口が上向きの整列状態に収蔵する槽と、容器を出し入
    れする槽の開口部を密閉する蓋と、密閉した槽の内部を
    真空状態に吸引する配管設備と、同じく槽の内部に常圧
    の不活性ガスを充填する配管設備と、槽の内部に整列す
    る複数の容器をそれぞれ1対の端子を介して並列に接続
    する充放電用の電極機構と、を備えることを特徴とする
    電気二重層キャパシタの製造装置。
  5. 【請求項5】槽は、その内部に複数の容器を所定の整列
    状態に支持する籠を出し入れ可能に備えることを特徴と
    する請求項4の記載に係る電気二重層キャパシタの製造
    装置。
  6. 【請求項6】籠は、容器の支持面に整列方向へ隣接の容
    器間に所定の高低差を生じさせる手段を備えることを特
    徴する請求項5の記載に係る電気二重層キャパシタの製
    造装置。
  7. 【請求項7】槽は、容器から溢れる電解液を受けて内部
    の最下部へ流下させる傾斜底面と、内部の最下部を外部
    へ開口するドレン流路およびその流路を開閉するドレン
    弁と、を備えることを特徴とする請求項4の記載に係る
    電気二重層キャパシタの製造装置。
  8. 【請求項8】槽は、その開口部から蓋を浮かせてスライ
    ド容易な状態に支持するガイドと、このガイドを蓋から
    離れて槽の密閉を許容する位置との間に上下させる手段
    と、を備えることを特徴とする請求項4の記載に係る電
    気二重層キャパシタの製造装置。
  9. 【請求項9】電極機構は、容器の整列方向へ平行に延び
    る2本の縦梁と、これら縦梁間を容器の整列方向へ所定
    の間隔毎に連結する所要数の横梁と、から梯子状に形成
    した2つの構造体を、容器の整列方向へ伸び縮み可能な
    スライド式に組み合わせることにより、2つの構造体の
    横梁間にそれぞれ整列位置の対応する容器の引き出し口
    から突き出る1対の端子を挟める構成に設定する一方、
    これら横梁間の挟む1対の端子の中間を境に各横梁を2
    つの電導部に隔てる絶縁体を備えることを特徴とする請
    求項4の記載に係る電気二重層キャパシタの製造装置。
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