JP2003141527A - 多視点画像処理システムのキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法 - Google Patents

多視点画像処理システムのキャリブレーション装置及びキャリブレーション方法

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JP2003141527A
JP2003141527A JP2001342597A JP2001342597A JP2003141527A JP 2003141527 A JP2003141527 A JP 2003141527A JP 2001342597 A JP2001342597 A JP 2001342597A JP 2001342597 A JP2001342597 A JP 2001342597A JP 2003141527 A JP2003141527 A JP 2003141527A
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camera
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Hideki Tanahashi
英樹 棚橋
Jun Sato
佐藤  淳
Saika O
彩華 王
Yoshinori Niwa
義典 丹羽
Kazuhiko Yamamoto
山本  和彦
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Softopia Japan Foundation
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Japan Science and Technology Corp
Softopia Japan Foundation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の撮影手段からの画像を一つのパノラマ
画像として表示する際に、その画像間で誤差を生じ難く
することができる多視点画像処理システムのキャリブレ
ーション装置及びキャリブレーション方法を提供する。 【解決手段】 全方向画像処理システム1はコンピュー
タシステム2とSOS3とを備え、SOS3は全方向撮
影可能となるように合計60個のカメラ9を搭載してい
る。画像処理装置5に内蔵された初期値パラメータ算出
部26は、ワールド座標系におけるSOS座標の並進パ
ラメータTS、回転パラメータRSと、SOS座標系にお
けるカメラ座標の回転パラメータの初期値を求める。そ
して、位置最適化処理部30はその初期値を基に反復法
によりワールド座標系におけるSOS3の並進パラメー
タTS、回転パラメータRSと、SOS座標系におけるカ
メラ9の回転パラメータを同時に最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多視点画像処理シ
ステムのキャリブレーション装置及びキャリブレーショ
ン方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータにおける画像処理能
力の向上により、複数のカメラから得られる多視点画像
(動画像)を用いて広範囲の環境を同時に取得し、3次
元情報を取得する研究が行われている。このように多視
点画像を用いることで広範囲の画像が高解像度で取得で
き、広い範囲の監視、環境の理解や臨場感を持った仮想
空間の提示など様々な分野での応用に有効である。特
に、複数人が参加するテレビ会議システム、移動ロボッ
トの遠隔操作、防犯システム或いはロボットと人とのイ
ンタラクションなど、適用対象は多岐に亘る。
【0003】複数のカメラからの多視点画像に基づき3
次元情報を得ることができるシステムとしては、大別す
ると2つに分けられる。一つは、複数のカメラを撮影対
象の周囲に配置し、その撮影環境の外から中心方向の画
像を取得するシステムである。もう一つは、複数のカメ
ラをシステムの中心から外向きに配置し、その周りの環
境の画像を取得するシステムである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらシス
テムのどちらの場合においても、複数のカメラにより撮
影した画像をパノラマ画像として表示する場合には、各
カメラの位置や姿勢等が異なることから、図24に示す
画面80のように各カメラの画像の繋がり部分において
不連続が生じる問題がある。よって、その不連続部分を
なくすために全てのカメラ間の3次元位置や姿勢のキャ
リブレーションを行う必要がある。また、各カメラの画
像間で色(濃淡)も異なるため、各カメラ間で色のキャ
リブレーションを行う必要もある。
【0005】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、複数の撮影手段からの画像を
一つのパノラマ画像として表示する際に、その画像間で
誤差を生じ難くすることができる多視点画像処理システ
ムのキャリブレーション装置及びキャリブレーション方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、複数の撮影手段と、当該
撮影手段により撮影された画像を表示する表示手段とを
備えた多視点画像処理システムのキャリブレーション装
置であって、複数の前記撮影手段により撮影された各画
像を、360度全域を映す一つのパノラマ画像として前
記表示手段の画面上に表示させる表示処理手段と、前記
パノラマ画像を前記表示手段に表示する際に、前記各撮
影手段の各画像のうち隣り合う画像間の誤差が全体とし
て最小となるように前記画像の表示条件を最適化する最
適化処理手段とを備えたことを要旨とする。
【0007】この発明によれば、複数の撮影手段により
撮影された画像が、表示処理手段により360度全域を
映す一つのパノラマ画像として画面上に表示される。そ
して、パノラマ画像を表示した際には最適化処理手段に
より画像の表示条件が最適化され、その最適化後の表示
条件を基に各画像が画面上に表示される。従って、複数
の画像を一つのパノラマ画像として表示する際に、隣り
合う画像間の誤差が全体として最小となり、各画像間の
連続性が確保されることから、全体として違和感のない
パノラマ画像となる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記最適化処理手段は、前記表示条
件の値を所定量だけ変化させ、その処理を前記誤差が最
小となるまで繰り返す反復法によって前記表示条件を最
適化することを要旨とする。
【0009】この発明によれば、請求項1に記載の発明
の作用に加え、最適化された表示条件はその表示条件の
値を所定量だけ変化させ、その処理を誤差が最小となる
まで繰り返す反復法により得られる。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の発明において、前記撮影手段により撮影され
た画像に基づき、撮影対象の3次元座標を算出する3次
元座標算出手段と、前記3次元座標算出手段により求ま
る3次元座標と、前記表示条件としてのパラメータとに
基づき、前記3次元座標の画面上における画面座標を算
出する画面座標算出手段とを備え、前記最適化処理部
は、画像をパノラマ画像として統合する際に、隣り合う
各画像間の位置ずれが全体として最小となるように前記
パラメータを最適化することを要旨とする。
【0011】この発明によれば、請求項1又は2に記載
の発明の作用に加え、画面座標算出手段は3次元座標算
出手段により求まる3次元座標とパラメータとに基づ
き、3次元座標の画面上における画面座標を算出する。
そして、複数の画像が一つのパノラマ画像として表示さ
れる際に、最適化処理手段は画像間の位置ずれが全体と
して最小となるようにそのパラメータを最適化する。こ
のため、3次元座標の画面上における画面座標は最適化
後のパラメータにより算出され、複数の画像を一つのパ
ノラマ画像として表示した際に全体として画像間の位置
ずれが小さくなる。よって、各画像間が連続して繋がっ
たように見えることから、位置ずれの少ないパノラマ画
像となる。
【0012】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記撮影手
段により撮影された画像に基づき、複数の撮影手段の間
で画像が重なり合う部分を共通領域として取得する共通
領域取得手段を備え、前記最適化処理手段は、画像をパ
ノラマ画像として統合する際に、前記共通領域で各画像
間の色むらが全体として最小となるように画像の表示色
を決める前記表示条件としてのカラーヒストグラムを最
適化することを要旨とする。
【0013】この発明によれば、請求項1〜3のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、複数の撮影手段
の間で画像が重なり合う部分が、共通領域取得手段によ
り共通領域として求められる。そして、複数の画像が一
つのパノラマ画像として表示される際に、最適化処理手
段は共通領域で画像間の色むらが全体として最小となる
ように各画像のカラーヒストグラムを最適化する。この
ため、各画像の表示色は最適化後のカラーヒストグラム
に基づく色となり、複数の画像を一つのパノラマ画像と
して表示した際に全体として画像間の色むらが小さくな
る。よって、各画像間が同じような表示色で見えること
から、色むらの少ないパノラマ画像となる。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記撮影手
段の姿勢は並進パラメータと回転パラメータとにより決
まり、前記並進パラメータは撮影手段を装置として組み
付ける際の設計パラメータであって、前記最適化処理手
段は、前記回転パラメータを変化させることで前記パラ
メータを最適化することを要旨とする。
【0015】この発明によれば、請求項1〜4のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、撮影手段の並進
パラメータは撮影手段を装置として組み付ける際に生じ
る誤差であり、その値は非常に小さなものであるため、
撮影手段の並進パラメータに設計パラメータを用いても
許容できる誤差しか生じない。このため、並進パラメー
タに設計パラメータを用いても何ら問題はなく、設計パ
ラメータを用いることで最適化処理の際に変化させる対
象が回転パラメータのみで済む。
【0016】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のうちいずれか一項に記載の発明において、前記撮影手
段を少なくとも3個以上搭載するとともにそのうちの一
つが配置関係上の基準位置に位置したユニットを複数有
し、当該ユニットが多面体の基材の各表面に取り付けら
れた撮影システムを備え、前記表示処理手段は、基準位
置に位置する前記撮影手段により撮影された前記ユニッ
トごとの各画像を、一つのパノラマ画像として前記表示
手段の画面上に表示させ、前記最適化処理手段は、前記
ユニット単位で撮影された隣り合う画像間の誤差が全体
として最小となるように前記画像の表示条件を最適化す
ることを要旨とする。
【0017】この発明によれば、請求項1〜5のうちい
ずれか一項に記載の発明の作用に加え、パノラマ画像は
ユニット単位で撮影された各画像を統合することで生成
され、ユニット単位の画像間において誤差が生じ難くな
る。
【0018】請求項7に記載の発明では、複数の撮影手
段と、当該撮影手段により撮影された画像を表示する表
示手段とを備えた多視点画像処理システムのキャリブレ
ーション装置に用いられるキャリブレーション方法であ
って、表示処理手段が、複数の前記撮影手段により撮影
された各画像を、360度全域を映す一つのパノラマ画
像として前記表示手段の画面上に表示させ、最適化処理
手段が、前記パノラマ画像を前記表示手段に表示する際
に、前記各撮影手段の各画像のうち隣り合う画像間の誤
差が全体として最小となるように前記画像の表示条件を
最適化することを要旨とする。
【0019】この発明によれば、複数の撮影手段により
撮影された画像が、表示処理手段により360度全域を
映す一つのパノラマ画像として画面上に表示される。そ
して、パノラマ画像を表示する際には最適化処理手段に
より画像の表示条件が最適化され、その最適化後の表示
条件を基に各画像が画面上に表示される。従って、複数
の画像を一つのパノラマ画像として表示した際に、隣り
合う画像間の誤差が全体として最小となり、各画像間の
連続性が確保されることから、全体として違和感のない
パノラマ画像となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した全方向
画像処理システムのキャリブレーション装置及びキャリ
ブレーション方法の一実施形態を図1〜図21に従って
説明する。
【0021】図1は、全方向画像処理システムの全体図
である。多視点画像処理システムとしての全方向画像処
理システム1はコンピュータシステム2と、撮影システ
ムとしての全方向ステレオシステム(Stereo Omnidire
cthional System、以下SOSと記す)3とを備え、こ
れらシステム2,3はケーブル4により相互に接続され
ている。コンピュータシステム2は画像処理装置5、入
力装置6および表示手段としてのディスプレイ7を備
え、このうちの画像処理装置5にSOS3が接続され
る。
【0022】SOS3はスタンド8により自身で直立
し、そのスタンド8の先端に複数(本例では60個)の
撮影手段としてのカメラ9を備えている。SOS3はこ
れらカメラ9によりSOS3を中心とした空間全ての方
向(全方向)を撮影可能であり、3次元情報であるステ
レオ画像(距離画像)とカラー画像とを画像データとし
て取得する。そして、画像処理装置5はケーブル4を介
してSOS3から画像データを入力して画像処理を行
い、SOS3によって撮影された画像をディスプレイ7
にカラー付きの全方向画像(パノラマ画像)として表示
させる。
【0023】図2はSOS3の分解図であり、図3はS
OS3の部分拡大図である。SOS3はスタンド8の先
端に正二十面体の基材10を有し、正二十面体のときに
は基材10の表面に正三角形状の平面11が合計20個
形成される。各平面11には一つで3つのカメラ9を有
したユニットとしてのステレオユニット12が取り付け
られ、SOS3の全体としてステレオユニット12が平
面11の総数に応じて合計20個取り付けられる。ステ
レオユニット12はカメラ9を取着するための略くの字
型形状の支持板13を有し、この支持板13が基材10
に固着される。
【0024】ステレオユニット12の3つのカメラ9は
同一平面上に配置されている。また、3つのカメラ9の
うち中央を基準カメラ9a、その両側を9b,9c(全
て図3参照)とすると、その基準カメラ9aおよびカメ
ラ9bがなす軸線L1と、基準カメラ9aおよびカメラ
9cがなす軸線L2とが直行するように3つのカメラ9
a〜9cが配置されている。各ステレオユニット12は
基準カメラ9aが平面11の重心と一致する位置で、各
ステレオユニット12のカメラ視界が遮られない状態で
取り付けられる。ディスプレイ7には、3つのカメラ9
a〜9cのうち基準カメラ9aにより撮影された映像が
表示される。
【0025】通常、最低2台のカメラがあれば撮影対象
をステレオ視することが可能であるが、ステレオユニッ
ト12は基準カメラ9aおよびカメラ9bと、基準カメ
ラ9aおよびカメラ9cとで互いに直行する向きに2つ
のステレオペアをとっている。ところで、1つのステレ
オペアでは見えない点(オクルージョン)が生じ易い
が、3台のカメラ9a〜9cを用いて2つのステレオペ
アを組ませることにより、一方が撮影不能でも他方で撮
影可能となって撮影不能箇所が軽減される。特に、本例
のステレオユニット12は各ステレオペアにより水平お
よび垂直方向の撮影が可能となり、撮影不能箇所が生じ
難くなる。
【0026】また、2つのステレオペアにおいて画像処
理演算結果のよい方の値を採用すれば、精度の高い3次
元情報が得られる。さらに、ステレオユニット12上の
3つのカメラ9は同一平面上で光軸が平行であり、これ
らカメラ9がなす軸線L1と軸線L2とが直行する位置関
係であるため、2つのステレオペアにおける対応点検索
が高速に行え、リアルタイムな3次元情報の取得が可能
になる。なお、SOS3が正二十面体の場合では各カメ
ラ9の視野角δ(図3参照)を全方向視野のために必要
な値として41.8103度に設定している。
【0027】図4は、全方向画像処理システム1の電気
的構成図である。全方向画像処理システム1ではディス
プレイ7の画面7aに正確な3次元画像を表示するため
にキャリブレーションが実行される。このキャリブレー
ションとしては、ステレオユニットごとに行われるステ
レオユニットキャリブレーション、全てのステレオユニ
ット12の間で行われるユニット間キャリブレーショ
ン、ステレオユニット間の色補正を行うカラーキャリブ
レーションの3つがある。
【0028】画像処理装置5は、ステレオユニット補正
処理部14、ユニット間補正処理部15および色補正処
理部16を備えている。なお、画像処理装置5はCP
U、ROM、RAM、ハードディスク等を備え、各処理
部14〜16は画像処理装置5内の制御プログラムに基
づきCPUが駆動することにより機能的に生成されるも
のとする。
【0029】(1.ステレオユニットキャリブレーショ
ン)まず、ステレオユニットキャリブレーションについ
て説明する。ところで、ステレオユニット12の各カメ
ラ9にはレンズ歪み、焦点距離、カメラ中心、水平垂直
のスケール比等に特性がある。このため、キャリブレー
ションを行わないと、図5(a)に示すように画面が歪
んで見えたり、ピクセル17が正方でない部分が生じた
り、カメラ中心18がディスプレイ中心に位置しない等
の不具合が生じたカメラ画像19がディスプレイ7に出
力される。
【0030】また、図6(a)に示すように基準カメラ
9aにより撮影されたカメラ画像20と、カメラ9bに
より撮影されたカメラ画像21と、カメラ9cにより撮
影されたカメラ画像22との間には、アライメントずれ
も生じる。このアライメントずれとは、3つのカメラ9
a〜9cの間で映像が上下、左右、回転方向に所定量ず
れてしまう現象である。図6(a)に示す例では、カメ
ラ画像20とカメラ画像21の間で撮影対象が上下方向
にずれている。また、カメラ画像20とカメラ画像22
の間では左右方向と回転方向にずれている。
【0031】ここで、本例のステレオユニット12では
公知の技法である「Tsaiの手法」(IEEE Journal of Ro
botics and Automation, 3,4 pp.323-344(1987)参照)
を用いて、ステレオユニットキャリブレーションが実施
される。このステレオユニットキャリブレーションはユ
ニット製造時(或いは出荷時)に行われる処理であり、
3つのカメラ9a〜9cはアルミ製の支持板13にしっ
かりと固定され、焦点距離も固定となっていることか
ら、キャリブレーションを一度行えば、それ以降に再キ
ャリブレーションを行う必要はない。
【0032】ステレオユニットキャリブレーションが実
行されると、カメラ9a〜9cごとの内部パラメータ
(レンズ歪み、焦点距離、カメラ中心、水平垂直のスケ
ール比)と、カメラ9a〜9cの位置関係を示す位置パ
ラメータとが得られる。これら内部パラメータや位置パ
ラメータからなるキャリブレーションデータは、ステレ
オユニット補正処理部14のパラメータ記憶部23に格
納しておく。そして、ステレオユニット補正処理部14
はキャリブレーションデータに基づきカメラ画像20〜
22の補正処理を行い、これらカメラ画像20〜22を
アライメントずれが取り除かれた図6(b)に示す状態
に補正する。
【0033】図6(b)に示すカメラ画像20〜22
は、図5(b)に示すように画面の歪みがなく全てのピ
クセル17も正方であり、カメラ中心18がディスプレ
イ中心に位置した画像中心からの透視投影画像となって
いる。また、各カメラ画像20〜22の間ではアライメ
ントずれが取り除かれ、左右に位置するカメラ画像2
0,21ではx軸を共有した状態となり、上下に位置す
るカメラ画像20,22ではy軸を共有した状態とな
る。なお、この校正精度は640*480の解像度にお
いて最小二乗誤差で0.1〜0.3ピクセルとなってい
る。
【0034】(2.ユニット間キャリブレーション)次
に、ユニット間キャリブレーションについて説明する。
図4に示すユニット間補正処理部15はユニット間キャ
リブレーションを実行するものであり、3次元座標算出
手段としての3次元座標算出部24、空間座標算出部2
5、初期値パラメータ算出部26および画面座標算出部
27を備えている。また、初期値パラメータ算出部26
はカメラ姿勢算出部28とSOS姿勢算出部29を有
し、画面座標算出部27は位置最適化処理部30を有し
ている。
【0035】ここで、画面座標算出部27は各ステレオ
ユニット12の基準カメラ9aから出力された画像を一
つに統合し、そのパノラマ画像をディスプレイ7の画面
7aに表示させる。なお、3次元座標算出部24、空間
座標算出部25、初期値パラメータ算出部26および位
置最適化処理部30が最適化処理手段を構成する。ま
た、画面座標算出部27が表示処理手段及び画面座標算
出手段に相当する。
【0036】ユニット間キャリブレーションの説明に先
立ち、SOS3により撮影された撮影対象の空間上にお
ける3次元座標の算出方法を詳述しておく。図7に示す
ように、各カメラ9a〜9cの映像をそれぞれカメラ画
像20〜22とし、撮影対象となるGの3次元座標を
(X,Y,Z)、Gのカメラ画像20上の画面座標Gr
を(Xr,Yr)、Gのカメラ画像21上の画面座標G
lを(Xl,Yl)、Gのカメラ画像22上の画面座標
Gtを(Xt,Yt)とする。
【0037】3眼ステレオの場合、3次元座標算出部2
4は垂直に位置するカメラ9a,9cのステレオペア
と、水平に位置するカメラ9a,9bのステレオペアと
で別々に演算処理を行い、演算結果のよい方の値を選択
することでGの3次元座標(X,Y,Z)を算出する。
垂直ベースラインでは次式(1) 〜(4) を用いて演算結果
(Xv,Yv,Zv)を求め、水平ベースラインでは次
式(5) 〜(8) を用いて演算結果(Xh,Yh,Zh)を
求める。なお、次式においてfはカメラの焦点距離、b
vは垂直ベースライン、bhは水平ベースラインであ
り、全て既知の値である。
【0038】a.垂直ベースライン処理 Xv=bv(Xt+Xr)/2dv … (1) Yv=bv(Yt+Yr)/2dv … (2) Zv=bv・f/dv … (3) dv=(Yt−Yr) … (4) b.水平ベースライン処理 Xh=bh(Xl+Xr)/2dv … (5) Yh=bh(Yl+Yr)/2dv … (6) Zh=bh・f/dh … (7) dh=(Xl−Xr) … (8) 両方のベースライン処理の終了後、次式(9) を用いて両
方の演算結果からよい方の値を選択することでGの3次
元座標(X,Y,Z)を求める。なお、次式のSELは
2つのステレオペアのうち、値がよい方のステレオペア
の出力を選択する関数である。 (X,Y,Z,d)=SEL((Xv,Yv,Zv,dv),(Xh,Yh,Z h,dh)) … (9) 一般に、ステレオユニット間キャリブレーションを行う
ためには、3次元形状が既知の校正器具、または3次元
位置が既知なマーカ等を撮影して校正する方法と、大き
さ、位置、姿勢が分からない未知の対象物の画像から校
正を行う方法(セルフ・キャリブレーション)とがあ
る。本例では、前者の校正方法を採用しているが、実空
間の全方向に複数のマーカを精度よく配置することは困
難であるため、大きさと形状が既知の空間に繰り返しパ
ターンを投影し、その画像を取得することでキャリブレ
ーションを行っている。大きさと形状が既知の空間を作
り出すシステムとしては、図8に示す没入型6面ディス
プレイ31を採用している。
【0039】図8は、没入型6面ディスプレイのシステ
ム構成図である。没入型6面ディスプレイ31はプロジ
ェクタ管理装置32により稼動される6つのプロジェク
タ33a〜33fを備えている。これらプロジェクタ3
3a〜33fは立方空間34の6面を構成する各スクリ
ーン35に設置され、対向するスクリーン35に格子3
6(図9(a)参照)の映像を投影する。また、立方空
間34のほぼ中央にはSOS3が設置されている。な
お、これら6枚のスクリーン35の配置関係、大きさお
よびプロジェクタ33a〜33fの校正は、全てのスク
リーン35に投影した格子パターン画像を用いて正確に
キャリブレーションが行われている。
【0040】SOS3はスクリーン35に投影された格
子36の映像を撮影し、ステレオユニット12ごとに図
9(a)に示す格子パターン画像37取得する。そし
て、空間座標算出部25はSOS3からステレオユニッ
ト12ごとに格子パターン画像37を入力し、この画像
37を用いて図9(b)に示す直線抽出処理を行ってス
テレオユニット12ごとに格子点36aの座標を算出す
る。一方、3次元座標算出部24は格子点36aの座標
を基に、完全な3次元の仮想空間、つまりワールド座標
系の空間を算出する。なお、格子点座標と3次元座標と
の対応付けは人がマニュアル操作で行うものとする。
【0041】ところで、ワールド座標系にカメラ座標を
関連付けるためには、ステレオユニットキャリブレーシ
ョンと、ユニット間キャリブレーションを行う必要があ
る。しかし、前節でステレオユニットキャリブレーショ
ンによりステレオユニット12上のカメラ9a〜9cの
キャリブレーションが正確に行われているため、ここで
はワールド座標系における基準カメラ9aの外部パラメ
ータ(並進パラメータ、回転パラメータ)を求めればよ
い。並進パラメータと回転パラメータはともにx,y,
z方向のパラメータ値をとることから、SOS3の全体
では120(=6×20)個の外部パラメータを算出す
る必要がある。
【0042】各ステレオユニット12の3つのカメラ9
a〜9cは支持板13に固く固定され、SOS3の中心
から基準カメラ9aまでの位置のずれは少ない。また、
3次元の画像統合においては並進パラメータのずれによ
る影響よりも、回転パラメータのずれによる影響の方が
大きい。そのため、ワールド座標系におけるSOS3の
中心座標(以下、SOS座標と記す)と、SOS座標を
基準としたSOS座標系におけるステレオユニット12
(基準カメラ9a)の回転とを求めることで、カメラ座
標のワールド座標系への関連付けを行える。これによ
り、本例では求めるパラメータがSOS座標の並進パラ
メータ3個、回転パラメータの3個と、基準カメラ9a
の回転パラメータ60個(=3×20)との合計66個
となる。
【0043】また、[ ]を転置行列とした場合、基
準カメラ9aから得られた2次元画像上の点(つまり画
面座標)mi=[r,s](i=1,2,…,20)
と、ワールド座標系における点(つまり3次元座標)G
=[x,y,z]との間には次式(10)の関係が成り立
つ。なお、次式においては係数パラメータ、λはスケー
ルである。なお、係数パラメータPiは表示条件及びパ
ラメータを構成する。
【0044】
【数1】
【0045】ここで、ワールド座標系におけるSOS座
標の並進パラメータをTS、回転パラメータRSとし、S
OS座標系における各基準カメラ9aの並進パラメー
タ、回転パラメータをそれぞれTi C,Ri C(i=1,
2,…,20)とすると、Piは3×4の射影カメラ行
列で次式(11)により表現される。
【0046】
【数2】
【0047】但し、ワールド座標系におけるカメラ座標
の並進パラメータ、回転パラメータをそれぞれTi,Ri
としたとき、Ti,Riは次式(12),(13)の関係が成り立
つ。
【0048】
【数3】
【0049】
【数4】
【0050】ここで、行列Aiはカメラ9a〜9cの内
部パラメータのみで構成される行列であり、既知の値で
ある。また、SOS座標系におけるカメラ座標の並進パ
ラメータTi Cは設計パラメータを用いるため、既知の値
である。よって、求めるパラメータはワールド座標系に
おけるSOS座標の並進パラメータTS、回転パラメー
タRS、SOS座標系におけるカメラ座標の回転パラメ
ータRi Cの合計66個となる。そのため、ユニット間キ
ャリブレーションとしては式(10)と式(11)により線形解
法を用いて66個のパラメータの初期値を求め、この初
期値に基づき66個のパラメータを最適化していく。
【0051】以下に詳述すると、パラメータの初期値を
求める最初の手順として、初期値パラメータ算出部26
は式(10)を用いてmiとGから各基準カメラ9aの係数
パラメータPiを算出する。Piの算出後、カメラ姿勢算
出部28は式(11)を用いてワールド座標系におけるカメ
ラ座標の並進パラメータTiと回転パラメータRiとを算
出する。これにより、各基準カメラ9aのワールド座標
系における姿勢が求まる。しかし、このままでは誤差の
影響により回転パラメータRiが回転行列とならないた
め、カメラ姿勢算出部28は特異値分解を用いて回転パ
ラメータRiを正規直列化して回転行列にする。即ち、
回転パラメータRiを特異値分解によりU,W,Vに分
解し、このうちのWを単位行列に置き直す。そして、再
びRi=UWVで合成することによって回転パラメータ
iが回転行列として求められる。
【0052】これにより、例えば図10示すように形式
的にSOS3の平面11を6つ表わした場合では、ワー
ルド座標におけるカメラ座標の並進パラメータT1〜T6
と回転パラメータR1〜R6が算出される。なお、同図に
おいてXW,YW,ZWはワールド座標系の座標軸とし、
S,YS,ZSはSOS座標系の座標軸としている。ま
た、同図では6つの平面11のみ図示しているが、正十
二面体である本例のSOS3では20個のステレオユニ
ット12の各々で同様の処理が行われる。
【0053】続いて、SOS姿勢算出部29はSOS3
の対称性を用いて、各基準カメラ9aの並進パラメータ
iと回転パラメータRiの平均値をとり、ワールド座標
系におけるSOS座標の並進パラメータTS、回転パラ
メータRS(ともに図10参照)を算出する。これによ
り、SOS3のワールド座標系における姿勢が求まり、
このときに求まる並進パラメータTS、回転パラメータ
Sが初期値として設定される。
【0054】また、カメラ姿勢算出部28はワールド座
標系におけるカメラ座標の回転パラメータRiと、ワー
ルド座標系におけるSOS座標の回転パラメータRS
から式(12)を用い、SOS座標系におけるカメラ座標の
回転パラメータRi Cを算出する。図10に示す場合にお
いては回転パラメータR1 C〜R6 Cが算出されるが、実際
にはこの場合も同様の処理がSOS3の全てのステレオ
ユニット12で行われる。これにより、各基準カメラ9
aのSOS座標における姿勢が求まり、このときに求ま
る回転パラメータRi Cが初期値として設定される。
【0055】以上のように、ワールド座標系におけるS
OS座標の並進パラメータTS、回転パラメータRSと、
SOS座標系におけるカメラ座標の回転パラメータRi C
の初期値が求まると、基準カメラ9aの画面座標mi
3次元座標Gとの間の整合性がとれるように、並進パラ
メータTS、回転パラメータRS、回転パラメータR i C
66個を同時に最適化していく。
【0056】その最適化処理として、画面座標算出部2
7は初期値として算出した各パラメータTS,RS,Ri C
(i=1,2,…,20)に基づき、ワールド座標系に
おけるSOS3の回転角θj S(j=x,y,z)と、ワ
ールド座標系における基準カメラ9aの回転角θ
C i,j(i=1,2,…,20、j=x,y,z)とを初
期値として算出する。なお、回転角θj S,θC i,jは全て
のステレオユニット12ごとで同時に算出され、このう
ち回転角θC i,jは各基準カメラ9aごとに算出される。
【0057】そして、位置最適化処理部30は初期値と
して算出された回転角θj S,θC i,jを基に、66個の並
進パラメータTS、回転パラメータRS、回転パラメータ
i C、つまり係数パラメータPiを最適化する。例え
ば、図12に示すようにカメラ画像38にカメラ画像3
9が合わせ込まれるとした場合、位置最適化処理部30
は初期値とした回転角θj S,θC i,jを基に係数パラメー
タPiを推定し、その推定したPiを用いてGを投影した
カメラ画像39上の画面座標m2を算出する。
【0058】そして、位置最適化処理部30は基準とな
る側のカメラ画像38上の画面座標m1と画面座標m2
の間の差ei,j、言い換えると後述する差δmiを算出す
る。なお、この差δmiの算出はカメラ画像が隣り合っ
ている全ての箇所において行われる。続いて、位置最適
化処理部30は差δmiの合計値eが最小となるよう
に、反復法により並進パラメータTS、回転パラメータ
S、回転パラメータRi Cを変化させて係数パラメータ
iを最適化する。これにより、差δmiの合計値eが最
小となったときの係数パラメータPiが好適な値として
算出される。
【0059】この係数パラメータPiの最適化は、計算
式により表現すると次式(14)〜(22)によって実行され
る。なお、iはカメラ番号(1〜20)である。式(17)
〜(19)は、これらのパラメータPiに順番を付したもの
である。式(20)では各カメラ9aにより取得した画面座
標miと、推定したパラメータPを用いて算出された
ワールド座標系の画面座標マウントmiとの間の誤差が
算出される。また、式(20)〜(22)に示す計算式は66個
のパラメータを同時に繰り返して調整する計算方法であ
る。
【0060】
【数5】
【0061】
【数6】
【0062】
【数7】
【0063】
【数8】
【0064】
【数9】
【0065】
【数10】
【0066】
【数11】
【0067】
【数12】
【0068】
【数13】
【0069】位置最適化処理部30は式(14)〜(22)に基
づき、係数パラメータPiの最適化を差δmiの合計値e
が最小のPiとなるまで繰り返し実行する。そして、画
面座標算出部27は最適化処理により求まった係数パラ
メータPiを用いて3次元座標Gをカメラ画像に投影
し、この結果としてディスプレイ7の画面7a上に図1
3(a)に示すパノラマ画像40が表示される。また、
図13(b)に示すパノラマ画像41は20個全てのス
テレオユニット12によりできる画像である。従って、
複数のカメラ画像を一つのパノラマ画像40,41とし
て表示した際に、画像間の位置ずれが小さくなり、各画
像が繋がる部分が連続した滑らかな状態となる。
【0070】次に、ユニット間キャリブレーションを行
うときにユニット間補正処理部15により実行される手
順を図14に示すフローチャートに従って説明する。ま
ず、ステップ(以下、単にSと記す)100では、ワー
ルド座標系におけるカメラ9の姿勢を算出する。即ち、
式(10)を用いてワールド座標系におけるカメラ座標の並
進パラメータTiと回転パラメータRiとを算出すること
により、各基準カメラ9aのワールド座標系における姿
勢が求まる。また、このとき求めた並進パラメータ
i、回転パラメータRiが初期値として設定される。
【0071】S110では、ワールド座標系におけるS
OS3の姿勢を算出する。即ち、各基準カメラ9aの並
進パラメータTiと回転パラメータRiの平均値をとり、
ワールド座標系におけるSOS座標の並進パラメータT
S、回転パラメータRS(ともに図10参照)を算出する
ことにより、SOS3のワールド座標系における姿勢が
求まる。また、このとき求めた並進パラメータTS、回
転パラメータRSが初期値として設定される。
【0072】S120では、ワールド座標系におけるS
OS3の回転角θj Sを算出する。即ち、初期値として算
出した各パラメータTS,RS,Ri C(i=1,2,…,
20)に基づき回転角θj Sが算出され、このときの回転
角θj Sの値が初期値として設定される。
【0073】S130では、SOS座標系におけるカメ
ラ9の回転角θC i,jを算出する。即ち、初期値として算
出した各パラメータTS,RS,Ri C(i=1,2,…,
20)に基づき回転角θC i,jが算出され、このときの回
転角θC i,jの値が初期値として設定される。
【0074】S140では、初期値として算出された回
転角θj S,θC i,jに基づき、3次元座標を投影したカメ
ラ画像上の画面座標miを算出する。即ち、初期値とし
て算出した並進パラメータTS、回転角θj S,θC i,j
基に係数パラメータPiを推定し、その推定した係数パ
ラメータPiを用いて3次元座標を投影することでワー
ルド座標系における画面座標マウントmiが算出され
る。
【0075】S150では、推定した係数パラメータP
iで算出されたワールド座標系における画面座標マウン
トmiと、取得したカメラ画像による画面座標miとの差
δm iを算出し、その合計値eを算出する。
【0076】S160では、並進パラメータTS、回転
角θj S,θC i,j(i=x,y,z)を変化させる。即
ち、式(20)〜(22)を用いて並進パラメータTS、回転角
θj S,θC i,jに微小変動を加え、係数パラメータPi
変化させる。
【0077】S170では、変化後の新しい係数パラメ
ータPiを用いてワールド座標系における画面座標マウ
ントmiを算出する。S180では、変化後の新しい係
数パラメータPiに対して、その係数パラメータPiで算
出されたワールド座標系における画面座標マウントmi
と、取得したカメラ画像による画面座標miとの差δmi
を算出し、その合計値eを算出する。
【0078】S190では、合計値eが前回の値を超え
たか否かが判断される。この判断処理後、前回の値を超
えない場合にはS150に戻って再びS150以降の処
理を繰り返し、前回の値を超える場合にはこのルーチン
を終了する。これにより、合計値eが最小となるまで最
適化が繰り返し実行され、合計値eが最小となると全体
のパノラマ画像において各カメラ画像間の位置ずれが最
も小さい状態となる。
【0079】(3.カラーキャリブレーション)カメラ
の特性として、各カメラごとでは映像が明る過ぎたり、
暗過ぎたりするなど個々で色が異なる。また、SOS3
を用いた画像処理システム1ではSOS3の中心から4
00(mm)以上の領域に関して画像の重なりがある。
よって、この隣り合うカメラから得られる共通な領域の
カラーヒストグラムを互いに一致させるようにカラーキ
ャリブレーションを行い、20個の基準カメラ9aのう
ちで色の基準として指定されたカメラ画像の色に近づく
ように他のカメラ画像の色を相対的に合わせ込んでい
く。
【0080】図4に示す色補正処理部16はカラーキャ
リブレーションを行うためのものであり、共通領域取得
手段としての共通領域算出部42と最適化処理手段とし
ての色最適化処理部43とを備えている。まず、共通領
域算出部42は基準カメラ9aを中心とし、それと隣り
合う基準カメラ9aの画像を、前節のユニット間キャリ
ブレーションで求めたキャリブレーションデータ(外部
パラメータ)を用いて基準カメラ9aの方向の画像に投
影する。このとき、SOS3の中心から画像平面までの
距離を1.5(m)と設定している。
【0081】そして、共通領域算出部42は基準カメラ
9aの画像とそれに隣り合う基準カメラ9aの投影画像
との積により、これらカメラ間の共通領域Rの画像を取
得する。なお、SOS3が正二十面体の場合では20個
の共通領域Rを取得する。共通領域Rが求まると、色最
適化処理部43は共通領域Rの部分で互いのカメラ画像
の色が同じとなるように、補正対象側のカラーヒストグ
ラム(以下、単にヒストグラムと記す)を変化させて表
示条件としてのルックアップテーブルLTを最適化す
る。
【0082】これにより、20個の基準カメラ9aのう
ち色の基準として指定されたカメラ画像に他のカメラ画
像の色が近づき、20個の基準カメラ9aの間で相対的
な色のばらつきが少なくなる。なお、ヒストグラムとは
図15に示すように横軸を濃淡レベル、縦軸をピクセル
数とした色の明るさと暗さを表わすグラフである。ま
た、ルックアップテーブルLTとは図16に示すように
ヒストグラムをテーブルとして表したものである。
【0083】以下に詳述すると、図17に示すように2
0個ある基準カメラのうちi番目を基準カメラ44、そ
の基準カメラ44と隣り合うものを基準カメラ45〜4
7とする。また、i番目の基準カメラ44により撮影さ
れた画像をカメラ画像Iiとし、基準カメラ45〜47
により撮影されるとともに画像Iiの画像平面に投影さ
れた3つの画像をカメラ画像Iij(j=1,2,3)と
する。さらに、画像I iと画像Iijとの共通領域におい
て、画像Ii側からみた共通領域を領域Ri,ij、画像I
ij側からみた共通領域を領域Rij,jとする。このとき、
色最適化処理部43は領域Ri,ijの正規化ヒストグラム
i=∪j=1,2,3i,ijと、領域Rij,jの正規化ヒストグ
ラムSS=∪j=1,2,3ij,jとが一致するように、RGB
各色のルックアップテーブルLTを反復的に変化させて
最適化する。
【0084】その最適化の手順を具体的に説明すると、
例えば図18に示すように基準となるカメラ画像I
1と、それに対して隣り合うカメラ画像I11,I12,I
13との共通領域において、基準となるカメラ画像I1
の共通領域を領域R1,11,R1,12,R1,13とし、隣り合
うカメラ画像I11,I12,I13側の共通領域を領域R
11,1,R12,1,R13,1とする。このとき、色最適化処理
部43は領域R11,1,R12,1,R13,1の各正規化ヒスト
グラムSSが、領域R1,11,R1,12,R1,13のそれぞれ
の正規化ヒストグラムSiに近づくように、領域
11,1,R12,1,R13,1のルックアップテーブルLT
調整する。
【0085】このルックアップテーブルLTの調整とし
ては、補正される側のカメラ画像を図19(a)に示す
ヒストグラム、図19(b)に示すルックアップテーブ
ルL Tとした場合、目標とする側のカメラ画像との間で
共通領域の部分で正規化ヒストグラムが一致するよう
に、ルックアップテーブルLTにおける各濃淡レベルの
ピクセル数を1つずつ変化させることにより行う。な
お、図19に示す場合では濃淡レベル4を最大レベルと
しているが、実際はRGBの各色ごとに0〜255階調
の濃淡レベルとなっている。
【0086】そして、色の濃度を薄くする補正が実行さ
れる場合には、最上位レベルとなった濃淡レベルのピク
セルを最下位レベルに加算することにより行われる。例
えば、図19に示すルックアップテーブルLTを補正す
る場合、濃淡レベル4のピクセルを濃淡レベル1に移動
して、図20(a)に示すルックアップテーブルLT
補正する。なお、色の濃度を濃くする補正を実行する場
合には、最下位レベルとなった濃淡レベルのピクセルを
最上位レベルに加算することにより行われる。
【0087】色最適化処理部43は、このルックアップ
テーブルLTの調整を各領域R11,1,R12,1,R13,1
それぞれで1段階ずつ実行する。これら領域の調整処理
後、続いて色最適化処理部43は補正されたカメラ画像
11,I12,I13と隣り合うカメラ画像のルックアップ
テーブルLTに関して補正を行う。例えば図18に示す
場合、色最適化処理部43は同図に示すカメラ画像I12
を調整基準となるカメラ画像I2とし、カメラ画像I2
その隣り合うカメラ画像I21,I22との間の共通領域で
正規化ヒストグラムSが一致するように、カメラ画像I
21,I22のルックアップテーブルLTを同様の手順で調
整する。
【0088】また、色最適化処理部43は同図における
カメラ画像I13を調整基準となるカメラ画像I3とし、
そのカメラ画像I3とその隣り合うカメラ画像I31,I
32との間の共通領域で正規化ヒストグラムSが一致する
ように、カメラ画像I31,I32のルックアップテーブル
Tを同様の手順で調整する。そして、色最適化処理部
43はこのルックアップテーブルLTの調整を、全ての
共通領域Rで順次行っていく。
【0089】全ての共通領域Rでルックアップテーブル
Tの調整が行われると、色最適化処理部43は共通領
域における2つのカメラ画像間の正規化ヒストグラムS
の差ΔS(=Si−SS)を、各共通領域ごとに算出す
る。SOS3が正二十面体の場合には、合計20個の差
ΔSが算出される。そして、色最適化処理部43は20
個の差ΔSの平均値Save.を算出し、その値が前回の平
均値Savを超えるか否かを判断する。色最適化処理部は
ΔSの平均値Save.が前回の値を越えるまでこのルック
アップテーブルLTの調整を反復的に繰り返し実行し、
ルックアップテーブルLTを最適化する。
【0090】例えば、図20(a)に示す場合において
色の濃度を薄くする補正が実行される場合には、最上位
レベルとなった濃淡レベルのピクセルを最下位レベルの
濃淡レベルのピクセルに順次加算される。つまり、図2
0(a)に示すルックアップテーブルLTを補正する場
合、濃淡レベル4のピクセルを濃淡レベル1に移動して
図20(b)に示す状態に補正する。続いて、濃淡レベ
ル4のピクセルが「0」になると濃淡レベル3のピクセ
ルを濃淡レベル1に移動して図20(c)に示す状態に
補正され、差ΔSの平均値Save.が前回の平均値Save.
を超えるまでこの処理が繰り返し実行される。
【0091】このルックアップテーブルLTの調整は、
計算式により表現するとRGBの各色ごとで次式(23),
(24)によって実行される。なお、Ci n(v)はn回目の調
整後の画像Iiに対するRGBの各色ごとのルックアッ
プテーブルLT、vはRGBにおける明るさのインデッ
クスである。また、F( )はヒストグラムの累積であ
り、αは調整パラメータである。
【0092】
【数14】
【0093】
【数15】
【0094】色最適化処理部43はCi 0(v)=vとCS 0
(u)=uを初期値として、式(23)を繰り返すことにより
ルックアップテーブルLTを作成する。そして、色最適
化処理部43はこのルックアップテーブルLTを用いて
カメラ画像の更新を行い、各カメラ画像の共通領域でヒ
ストグラムの分布を合わせ込んでいく。従って、色の基
準として指定されたカメラ画像に他のカメラ画像が合わ
せ込まれることになり、各カメラ画像の間で色むらが小
さく抑えられ、全体としてほぼ同一色(同一濃淡)で表
示される。
【0095】次に、カラーキャリブレーションを行うと
きに色補正処理部16により実行される手順を図21に
示すフローチャートに従って説明する。S200では、
隣り合うカメラ同士におけるカメラ画像の共通な領域R
i,ij,Rij,jを取得する。本例では、SOS3が20個
の基準カメラ9aを備えることから20箇所の共通領域
Rが求まり、その各共通領域Rにおいて画像Ii側の領
域Ri,ij、画像Iij側の領域Rij,jとを求める。
【0096】S210では、ルックアップテーブルLT
を変化する。即ち、20個のカメラ画像のうち最適とす
るものを指定しておき、領域Rij,jのカメラ画像Iij
領域Ri,ijのカメラ画像Iiに近づくように、全ての共
通領域Rにおいて1段階だけヒストグラムが変えられ
る。
【0097】S220では、正規化ヒストグラムSS
iを算出する。即ち、領域Ri,ijのカメラ画像Iiの正
規化ヒストグラムSiと、領域Rij,jのカメラ画像Iij
の正規化ヒストグラムSSとが、全ての共通領域Rにお
いて算出される。
【0098】S230では、各共通領域Rごとに正規化
ヒストグラムSS,Siの誤差ΔSを算出する。本例で
は、SOS3が正二十面体であることから20個の誤差
ΔSが算出される。
【0099】S240では、誤差ΔSの平均値Save.を
算出する。本例では、20個の誤差ΔSの平均値Save.
が算出される。S250では、今回算出した平均値Sav
e.が前回算出した平均値Save.を超えたか否かを判断す
る。この判断処理後、超えない場合にはS210に戻っ
て再びS210以降の処理を繰り返し、越える場合には
このルーチンを終了する。なお、ルックアップテーブル
Tの調整が一回目のときは無条件にS210に戻るも
のとする。これにより、パノラマ画像40,41におい
て各カメラ画像間の色むらが最も小さい状態となる。
【0100】従って、この実施形態では以下のような効
果を得ることができる。 (1)ユニット間キャリブレーションを行うことによっ
て、外部パラメータ(本例では並進パラメータTS、回
転パラメータRS、回転パラメータRi C)を幾何学的拘
束により用いて最適化し、その結果得られる最適化され
た係数パラメータPiにより画面7a上の画面座標mi
算出している。従って、複数のカメラ画像を一つのパノ
ラマ画像40,41として表示した際に、画像間の位置
ずれを小さくすることができ、各画像が繋がる部分を連
続した滑らかな状態にすることができる。
【0101】(2)カラーキャリブレーションを行うこ
とによって、20個のカメラ画像間の共通領域Rにおい
て、領域Rij,jの正規化ヒストグラムSSが領域Ri,ij
の正規化ヒストグラムSiに近づくようにルックアップ
テーブルLTが調整される。従って、色の基準として指
定されたカメラ画像に他のカメラ画像が合わせ込まれる
ことになり、パノラマ画像として表示した際に各カメラ
画像の間で色むらを小さく抑えることができ、パノラマ
画像40,41を全体としてほぼ同一色(同一濃淡)で
表示することができる。
【0102】(3)各カメラ9の並進パラメータTi C
カメラ9を正二十面体の各平面11にマウントするとき
に生じる誤差であり、その誤差は非常に小さい。このた
め、それによって生じる画素の位置ずれ(画像誤差)は
サブピクセル範囲内で無視できる程度であるので、各カ
メラ9の並進パラメータTi Cに設計パラメータを用いて
も無視できる程度の誤差しか生じない。よって、並進パ
ラメータTi Cに設計パラメータを用いることにより、推
定するパラメータ数を126個から66個に減らすこと
ができる。また、カメラ9に関しては最適化処理の際に
変化させる対象が回転パラメータRi Cだけで済み、係数
パラメータPiを安定的に推定することができる。
【0103】なお、実施形態は前記に限定されず、例え
ば、次の態様に変更してもよい。 ・ SOS3は基材10が正二十面体であることに限ら
ず、例えば正十二面体、正八面体、正六面体、正四面体
等を用いてもよい。これらの場合、カメラ9はそれぞれ
36個、24個、18個、12個となり、全方向撮影可
能とするために視野角δはそれぞれ63.4349度、
70.5288度、90度、109.4712度以上に
設定しておく必要がある。
【0104】・ ステレオユニット間キャリブレーショ
ンやカラーキャリブレーションの際に用いる最適化の方
法は反復法に限定されない。即ち、パラメータやルック
アップテーブルLTが最適化できるものであれば、その
方法は特に限定されない。
【0105】・ SOS3の基材10は正二十面体等の
正多面体であることに限定されない。例えば、図22
(a)に示すように基材10は多角柱でもよく、その側
面にステレオユニット12を取り付けてもよい。また、
図22(b)に示すように基材10は上下方向に多角錘
台を重ねた形状にしてもよい。
【0106】・ ステレオユニット12が有するカメラ
9の個数は3個に限定されず、例えば図23に示すよう
に合計5個のカメラ9を搭載してもよい。この場合に
は、中央の一つを基準カメラ9aとし、他の4個のカメ
ラ9が基準カメラ9aから同一距離に、かつ互いに同一
間隔となるように配置することが好ましい。
【0107】・ SOS3に搭載されたカメラ9は、可
視光を撮影する構造のものに限定されない。例えばカメ
ラ9を赤外線や放射線等を撮影可能の構造のものとし、
それにより得られた映像を基にしてキャリブレーション
を行うようにしてもよい。
【0108】・ 全方向画像処理システム1(画像処理
装置5)は、装置一つでユニット間キャリブレーション
とカラーキャリブレーションの両方が実施できるものに
限定されない。即ち、2つのキャリブレーションのうち
一方が実施できるものであればよい。
【0109】前記実施形態及び別例から把握できる技術
的思想について、以下にその効果とともに記載する。 (1)請求項7において、前記最適化処理手段は、前記
表示条件の値を所定量だけ変化させ、その処理を前記誤
差が最小となるまで繰り返す反復法によって前記表示条
件を最適化する。この場合、請求項2と同様の効果が得
られる。
【0110】(2)請求項7及び前記技術的思想(1)
において、3次元座標算出手段が、前記撮影手段により
撮影された画像に基づき、撮影対象の3次元座標を算出
し、画面座標算出手段が、前記3次元座標算出手段によ
り求まる3次元座標と、前記表示条件としてのパラメー
タとに基づき、前記3次元座標の画面上における画面座
標を算出し、前記最適化処理部は、画像をパノラマ画像
として統合する際に、隣り合う各画像間の位置ずれが全
体として最小となるように前記パラメータを最適化す
る。この場合、請求項3と同様の効果が得られる。
【0111】(3)請求項7及び前記技術的思想
(1),(2)において、共通領域取得手段が、前記撮
影手段により撮影された画像に基づき、複数の撮影手段
の間で画像が重なり合う部分を共通領域として取得し、
前記最適化処理手段は、画像をパノラマ画像として統合
する際に、前記共通領域で各画像間の色むらが全体とし
て最小となるように画像の表示色を決める前記表示条件
としてのカラーヒストグラムを最適化する。この場合、
請求項4と同様の効果が得られる。
【0112】(4)請求項7、前記技術的思想(1)〜
(3)において、前記撮影手段の姿勢は並進パラメータ
と回転パラメータとにより決まり、前記並進パラメータ
は撮影手段を装置として組み付ける際の設計パラメータ
であって、前記最適化処理手段は、前記回転パラメータ
を変化させることで前記パラメータを最適化する。この
場合、請求項5と同様の効果が得られる。
【0113】(5)請求項7、前記技術的思想(1)〜
(4)において、前記多視点画像処理システムは、前記
撮影手段を少なくとも3個以上搭載するとともにそのう
ちの一つが配置関係上の基準位置に位置したユニットを
複数有し、当該ユニットが多面体の基材の各表面に取り
付けられた撮影システムを備え、前記表示処理手段は、
基準位置に位置する前記撮影手段により撮影された前記
ユニットごとの各画像を、一つのパノラマ画像として前
記表示手段の画面上に表示させ、前記最適化処理手段
は、前記ユニット単位で撮影された隣り合う画像間の誤
差が全体として最小となるように前記画像の表示条件を
最適化する。この場合、請求項6と同様の効果が得られ
る。
【0114】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、複
数の撮影手段からの画像を一つのパノラマ画像として表
示する際に、その画像間で誤差を生じ難くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態における全方向画像処理システム
の全体図。
【図2】 SOSの分解図。
【図3】 SOSの部分拡大図。
【図4】 全方向画像処理システムの電気的構成図。
【図5】 (a)はステレオユニットキャリブレーショ
ン前のカメラ画像、(b)は同キャリブレーション後の
カメラ画像。
【図6】 (a)はステレオユニットキャリブレーショ
ン前の一つのステレオユニットからのカメラ画像、
(b)は同キャリブレーション後のカメラ画像。
【図7】 3次元座標の算出方法の説明図。
【図8】 没入型6面ディスプレイのシステム構成図。
【図9】 (a)は格子パターン画像を取得した際のカ
メラ画像の表示図、(b)は直線抽出結果を示す表示
図。
【図10】 ワールド座標系における回転角を示す座標
図。
【図11】 各パラメータの関係を示す座標図。
【図12】 ディスプレイの画面図。
【図13】 (a)パノラマ画像の一部を表示したディ
スプレイの画面図、(b)はパノラマ画像の全体図。
【図14】 ユニット間キャリブレーション時に実行さ
れるフローチャート。
【図15】 カメラ画像のヒストグラム。
【図16】 同じくカメラ画像のルックアップテーブ
ル。
【図17】 SOSの要部拡大図。
【図18】 カラーキャリブレーションの説明図。
【図19】 (a)はヒストグラムの一例、(b)はそ
のルックアップテーブル。
【図20】 (a)〜(c)はルックアップテーブルの
変化を示す説明図。
【図21】 カラーキャリブレーション時に実行される
フローチャート。
【図22】 (a),(b)は別例における基材の斜視
図。
【図23】 別例におけるステレオユニットの平面図。
【図24】 従来におけるパノラマ画像の一部を表示し
た画面図。
【符号の説明】
1…多視点画像処理システムとしての全方向画像処理シ
ステム、3…撮影システムとしてのSOS、7…表示手
段としてのディスプレイ、7a…画面、9…撮影手段と
してのカメラ、10…基材、11…表面としての平面、
12…ユニットとしてのステレオユニット、24…最適
化処理手段及び3次元座標算出手段を構成する3次元座
標算出部、25…最適化処理手段を構成する空間座標算
出部、26…最適化処理手段を構成する初期値パラメー
タ算出部、27…表示処理手段及び画面座標算出手段を
構成する画面座標算出部、30…最適化処理手段を構成
する位置最適化処理部、40,41…パノラマ画像、4
2…共通領域取得手段としての共通領域算出部、43…
最適化処理手段を構成する色最適化処理部、Pi…表示
条件及びパラメータとしての係数パラメータ、S…カラ
ーヒストグラム(ヒストグラム)、G…3次元座標、m
i…画面座標。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/225 H04N 5/225 D 7/18 7/18 V (72)発明者 棚橋 英樹 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地の7 財 団法人 ソフトピアジャパン 内 (72)発明者 佐藤 淳 愛知県名古屋市昭和区御器所町 名古屋工 業大学 内 (72)発明者 王 彩華 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地の7 財 団法人 ソフトピアジャパン 内 (72)発明者 丹羽 義典 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地の7 財 団法人 ソフトピアジャパン 内 (72)発明者 山本 和彦 岐阜県岐阜市柳戸1番1 岐阜大学 内 Fターム(参考) 5B057 BA13 CA01 CA08 CA13 CA16 CB01 CB08 CB13 CB16 CD01 CE10 CE11 CE16 CH07 DB03 DB06 DB09 DC23 5C022 AB61 AB68 AC78 5C054 AA01 CA04 EA01 EA05 EC07 ED07 ED11 FD02 FE11 FF02 HA25 5L096 AA02 AA06 AA09 CA05 FA37 FA69

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮影手段と、当該撮影手段により
    撮影された画像を表示する表示手段とを備えた多視点画
    像処理システムのキャリブレーション装置であって、 複数の前記撮影手段により撮影された各画像を、360
    度全域を映す一つのパノラマ画像として前記表示手段の
    画面上に表示させる表示処理手段と、 前記パノラマ画像を前記表示手段に表示する際に、前記
    各撮影手段の各画像のうち隣り合う画像間の誤差が全体
    として最小となるように前記画像の表示条件を最適化す
    る最適化処理手段とを備えたことを特徴とする多視点画
    像処理システムのキャリブレーション装置。
  2. 【請求項2】 前記最適化処理手段は、前記表示条件の
    値を所定量だけ変化させ、その処理を前記誤差が最小と
    なるまで繰り返す反復法によって前記表示条件を最適化
    することを特徴とする請求項1に記載の多視点画像処理
    システムのキャリブレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記撮影手段により撮影された画像に基
    づき、撮影対象の3次元座標を算出する3次元座標算出
    手段と、 前記3次元座標算出手段により求まる3次元座標と、前
    記表示条件としてのパラメータとに基づき、前記3次元
    座標の画面上における画面座標を算出する画面座標算出
    手段とを備え、 前記最適化処理部は、画像をパノラマ画像として統合す
    る際に、隣り合う各画像間の位置ずれが全体として最小
    となるように前記パラメータを最適化することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の多視点画像処理システムの
    キャリブレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記撮影手段により撮影された画像に基
    づき、複数の撮影手段の間で画像が重なり合う部分を共
    通領域として取得する共通領域取得手段を備え、 前記最適化処理手段は、画像をパノラマ画像として統合
    する際に、前記共通領域で各画像間の色むらが全体とし
    て最小となるように画像の表示色を決める前記表示条件
    としてのカラーヒストグラムを最適化することを特徴と
    する請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の多視点画
    像処理システムのキャリブレーション装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影手段の姿勢は並進パラメータと
    回転パラメータとにより決まり、前記並進パラメータは
    撮影手段を装置として組み付ける際の設計パラメータで
    あって、 前記最適化処理手段は、前記回転パラメータを変化させ
    ることで前記パラメータを最適化することを特徴とする
    請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の多視点画像処
    理システムのキャリブレーション装置。
  6. 【請求項6】 前記撮影手段を少なくとも3個以上搭載
    するとともにそのうちの一つが配置関係上の基準位置に
    位置したユニットを複数有し、当該ユニットが多面体の
    基材の各表面に取り付けられた撮影システムを備え、 前記表示処理手段は、基準位置に位置する前記撮影手段
    により撮影された前記ユニットごとの各画像を、一つの
    パノラマ画像として前記表示手段の画面上に表示させ、 前記最適化処理手段は、前記ユニット単位で撮影された
    隣り合う画像間の誤差が全体として最小となるように前
    記画像の表示条件を最適化することを特徴とする請求項
    1〜5のうちいずれか一項に記載の多視点画像処理シス
    テムのキャリブレーション装置。
  7. 【請求項7】 複数の撮影手段と、当該撮影手段により
    撮影された画像を表示する表示手段とを備えた多視点画
    像処理システムのキャリブレーション装置に用いられる
    キャリブレーション方法であって、 表示処理手段が、複数の前記撮影手段により撮影された
    各画像を、360度全域を映す一つのパノラマ画像とし
    て前記表示手段の画面上に表示させ、 最適化処理手段が、前記パノラマ画像を前記表示手段に
    表示する際に、前記各撮影手段の各画像のうち隣り合う
    画像間の誤差が全体として最小となるように前記画像の
    表示条件を最適化することを特徴とするキャリブレーシ
    ョン方法。
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