JP2003138353A - 金属−セラミックス複合材料 - Google Patents
金属−セラミックス複合材料Info
- Publication number
- JP2003138353A JP2003138353A JP2001333944A JP2001333944A JP2003138353A JP 2003138353 A JP2003138353 A JP 2003138353A JP 2001333944 A JP2001333944 A JP 2001333944A JP 2001333944 A JP2001333944 A JP 2001333944A JP 2003138353 A JP2003138353 A JP 2003138353A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite material
- alloy
- ceramics
- metal composite
- matrix
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 Al−Si合金マトリックス中に炭素繊維強
化材が複合化された金属−セラミックス複合材料は、軽
量で高強度であるが、マトリックス中のSiが脆性材料
であるため耐衝撃性に劣るという課題がある。 【解決手段】 Al−Si合金マトリックス中に炭素繊
維強化材が複合化された金属−セラミックス複合材料に
おいて、該複合材料中の炭素繊維強化材の含有率を20
〜60体積%の範囲とし、かつ、該Al−Si合金中の
Al濃度を10〜90質量%とすることにより、耐衝撃
性に優れた金属−セラミックス複合材料を製造する。
化材が複合化された金属−セラミックス複合材料は、軽
量で高強度であるが、マトリックス中のSiが脆性材料
であるため耐衝撃性に劣るという課題がある。 【解決手段】 Al−Si合金マトリックス中に炭素繊
維強化材が複合化された金属−セラミックス複合材料に
おいて、該複合材料中の炭素繊維強化材の含有率を20
〜60体積%の範囲とし、かつ、該Al−Si合金中の
Al濃度を10〜90質量%とすることにより、耐衝撃
性に優れた金属−セラミックス複合材料を製造する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Al−Si合金マ
トリックス中に炭素繊維強化材が複合化された金属−セ
ラミックス複合材料属に関するものである。 【0002】 【従来の技術】炭素繊維は、軽量、高強度、高弾性とい
う優れた特性を有している。したがって、この炭素繊維
を強化材として用いた複合材料として、Si金属マトリ
ックス中に炭素繊維強化材を複合化した金属−セラミッ
クス複合材料が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この複
合材料はマトリックスが脆性材料であるSiであるた
め、耐衝撃性が弱いという課題があった。 【0004】本発明は、上述した複合材料が有する課題
に鑑みてなされたものであって、その目的は、軽量で強
度および耐衝撃性に優れた金属−セラミックス複合材料
を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、Al−Si合金マトリックス中に炭素繊維強化材が
複合化された金属−セラミックス複合材料であって、該
複合材料中の炭素繊維強化材の含有率が20〜60体積
%の範囲であって、かつ、該Al−Si合金中のAl濃
度が10〜90質量%であることを特徴とする金属−セ
ラミックス複合材料によって達成することができる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。本発明で提案した金属−セラミックス複合材料
では、該複合材料中の炭素繊維強化材の含有率を20〜
60体積%の範囲とした。その理由は、炭素繊維の含有
率が20体積%より少ないと、複合材料の強度が不十分
となり好ましくないからである。また、本発明で炭素繊
維の含有率を60体積%以下とする理由は、そもそも炭
素繊維を複合材料中に60体積%より多く含有させるこ
とが製造上困難であるからである。 【0007】次に、マトリックスであるAl−Si合金
中のAl濃度が10〜90質量%でであることが好まし
い。その理由は、耐衝撃性はAl濃度が増大するに従っ
て向上するため、その濃度が10質量%より少ないと十
分な耐衝撃性は得られないからである。また逆に、Al
濃度が90質量%より多いと、今度は複合材料の剛性が
極端に低下するため好ましくない。 【0008】本発明の製造方法についてさらに詳しく述
べると、先ず炭素繊維および有機バインダーを混合し、
プレス成形等により炭素繊維含有率が10〜60体積%
のプリフォームを作製する。 【0009】このようにして得られたプリフォームにA
l濃度を10〜90質量%含有するSi−Al合金を接
触させ、この状態で窒素分圧が1×10-3Torr以下
の真空中または不活性ガス中でSi−Al合金が溶融す
る温度以上に加熱し、溶融したSi−Al合金をプリフ
ォーム中に浸透させた後冷却することにより本発明の複
合材料を作製する。 【0010】以上の方法で複合材料を作製すれば、耐衝
撃性に優れた炭素繊維強化された金属−セラミックス複
合材料を作製することができる。 【0011】以下、本発明の実施例および比較例につい
て具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 【0012】(実施例) (1)複合材料の作製 まずカーボン繊維を一方向に引きそろえたシート表面に
フェノール樹脂を塗布して積層し、荷重20kg/cm
2で温度150℃において熱プレスし、厚み10mm、
大きさ50×50mmのプリフォームを作製する。得ら
れたプリフォームにAlを30質量%含んだSi―Al
合金を接触させ、この状態でAr雰囲気中1300℃に
加熱し、溶融したSi−Al合金をプリフォーム中に含
浸させることにより炭素繊維を複合させた複合材料を得
た。 【0013】(2)評価 得られた複合材料を東洋精機製作所製のアイゾットイン
パクトテスターを用いて衝撃値を測定したところ、1.
5kg・cm/cm2であった 【0014】(比較例)含浸に用いる合金をAl濃度が
1質量%以下のSi−Al合金とした以外は実施例と同
様にして複合材料を作製した。得られた複合材料を用い
て実施例と同様に衝撃値を測定したところ、0.8kg
・cm/cm2であった。 【0015】以上の結果から、実施例では、マトリック
ス合金中のAl濃度が請求項1に記載された範囲である
ことから、耐衝撃性に優れているのに対して、比較例で
は、マトリックス合金中のAl濃度が1質量%以下と低
いため、耐衝撃性が低かった。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合材料
であれば、軽量で耐衝撃性に優れた高強度部材を容易に
作製できるという効果がある。
トリックス中に炭素繊維強化材が複合化された金属−セ
ラミックス複合材料属に関するものである。 【0002】 【従来の技術】炭素繊維は、軽量、高強度、高弾性とい
う優れた特性を有している。したがって、この炭素繊維
を強化材として用いた複合材料として、Si金属マトリ
ックス中に炭素繊維強化材を複合化した金属−セラミッ
クス複合材料が提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この複
合材料はマトリックスが脆性材料であるSiであるた
め、耐衝撃性が弱いという課題があった。 【0004】本発明は、上述した複合材料が有する課題
に鑑みてなされたものであって、その目的は、軽量で強
度および耐衝撃性に優れた金属−セラミックス複合材料
を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、Al−Si合金マトリックス中に炭素繊維強化材が
複合化された金属−セラミックス複合材料であって、該
複合材料中の炭素繊維強化材の含有率が20〜60体積
%の範囲であって、かつ、該Al−Si合金中のAl濃
度が10〜90質量%であることを特徴とする金属−セ
ラミックス複合材料によって達成することができる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。本発明で提案した金属−セラミックス複合材料
では、該複合材料中の炭素繊維強化材の含有率を20〜
60体積%の範囲とした。その理由は、炭素繊維の含有
率が20体積%より少ないと、複合材料の強度が不十分
となり好ましくないからである。また、本発明で炭素繊
維の含有率を60体積%以下とする理由は、そもそも炭
素繊維を複合材料中に60体積%より多く含有させるこ
とが製造上困難であるからである。 【0007】次に、マトリックスであるAl−Si合金
中のAl濃度が10〜90質量%でであることが好まし
い。その理由は、耐衝撃性はAl濃度が増大するに従っ
て向上するため、その濃度が10質量%より少ないと十
分な耐衝撃性は得られないからである。また逆に、Al
濃度が90質量%より多いと、今度は複合材料の剛性が
極端に低下するため好ましくない。 【0008】本発明の製造方法についてさらに詳しく述
べると、先ず炭素繊維および有機バインダーを混合し、
プレス成形等により炭素繊維含有率が10〜60体積%
のプリフォームを作製する。 【0009】このようにして得られたプリフォームにA
l濃度を10〜90質量%含有するSi−Al合金を接
触させ、この状態で窒素分圧が1×10-3Torr以下
の真空中または不活性ガス中でSi−Al合金が溶融す
る温度以上に加熱し、溶融したSi−Al合金をプリフ
ォーム中に浸透させた後冷却することにより本発明の複
合材料を作製する。 【0010】以上の方法で複合材料を作製すれば、耐衝
撃性に優れた炭素繊維強化された金属−セラミックス複
合材料を作製することができる。 【0011】以下、本発明の実施例および比較例につい
て具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。 【0012】(実施例) (1)複合材料の作製 まずカーボン繊維を一方向に引きそろえたシート表面に
フェノール樹脂を塗布して積層し、荷重20kg/cm
2で温度150℃において熱プレスし、厚み10mm、
大きさ50×50mmのプリフォームを作製する。得ら
れたプリフォームにAlを30質量%含んだSi―Al
合金を接触させ、この状態でAr雰囲気中1300℃に
加熱し、溶融したSi−Al合金をプリフォーム中に含
浸させることにより炭素繊維を複合させた複合材料を得
た。 【0013】(2)評価 得られた複合材料を東洋精機製作所製のアイゾットイン
パクトテスターを用いて衝撃値を測定したところ、1.
5kg・cm/cm2であった 【0014】(比較例)含浸に用いる合金をAl濃度が
1質量%以下のSi−Al合金とした以外は実施例と同
様にして複合材料を作製した。得られた複合材料を用い
て実施例と同様に衝撃値を測定したところ、0.8kg
・cm/cm2であった。 【0015】以上の結果から、実施例では、マトリック
ス合金中のAl濃度が請求項1に記載された範囲である
ことから、耐衝撃性に優れているのに対して、比較例で
は、マトリックス合金中のAl濃度が1質量%以下と低
いため、耐衝撃性が低かった。 【0016】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合材料
であれば、軽量で耐衝撃性に優れた高強度部材を容易に
作製できるという効果がある。
フロントページの続き
(72)発明者 塩貝 達也
千葉県佐倉市大作2−4−2 太平洋セメ
ント株式会社中央研究所内
Fターム(参考) 4K020 AA04 AC01 BA05 BB02
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 Al−Si合金マトリックス中に炭素繊
維強化材が複合化された金属−セラミックス複合材料で
あって、該複合材料中の炭素繊維強化材の含有率が20
〜60体積%の範囲であって、かつ、該Al−Si合金
中のAl濃度が10〜90質量%であることを特徴とす
る金属−セラミックス複合材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333944A JP2003138353A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 金属−セラミックス複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333944A JP2003138353A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 金属−セラミックス複合材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003138353A true JP2003138353A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19149146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001333944A Pending JP2003138353A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 金属−セラミックス複合材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003138353A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112391567A (zh) * | 2019-10-09 | 2021-02-23 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种Ni基复合材料发热体及其制备方法 |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001333944A patent/JP2003138353A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112391567A (zh) * | 2019-10-09 | 2021-02-23 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种Ni基复合材料发热体及其制备方法 |
CN112391567B (zh) * | 2019-10-09 | 2022-02-08 | 湖北中烟工业有限责任公司 | 一种Si基复合材料发热体及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5990025A (en) | Ceramic matrix composite and method of manufacturing the same | |
WO2005079207A3 (en) | Boron carbide composite bodies, and methods for making same | |
JPH048395B2 (ja) | ||
CN1487109A (zh) | 粉末冶金自生成陶瓷颗粒增强铝基复合材料及其制备方法 | |
JP2003138353A (ja) | 金属−セラミックス複合材料 | |
JPH05208873A (ja) | セラミックマトリックス複合材料製品 | |
JPH01203261A (ja) | 自己支持体の製造方法 | |
JP2004043861A (ja) | 金属−炭素繊維複合材料 | |
CN1302139C (zh) | 一种铁三铝金属间化合物-碳纳米管复合材料及其制备方法 | |
CN107255126A (zh) | 一种多孔低密度金属摩擦片材料 | |
CN107619289B (zh) | 一种晶须自增韧α-SiAlON陶瓷材料的制备方法 | |
JP4907777B2 (ja) | 金属−セラミックス複合材料 | |
JP2002284590A (ja) | セラミックス−金属複合材料 | |
JP3104420B2 (ja) | 繊維強化複合材料用プリフォームの製造法 | |
JPS61266530A (ja) | 複合材料 | |
US5604165A (en) | CrB2 -NbB2 /Al2 03 and CrB2 -NbB2 /SiC ceramic composite materials | |
JP3999988B2 (ja) | Si合金基複合材料の製造方法 | |
JP2003105461A (ja) | 金属−セラミックス複合材料およびその製造方法 | |
JP2000288714A (ja) | 金属−セラミックス複合材料の製造方法 | |
JP2002293654A (ja) | SiC−Si複合材料の接合体およびその製造方法 | |
JP2002266039A (ja) | セラミックス−金属複合材料およびその製造方法 | |
JPH09268079A (ja) | セラミックス基繊維複合材料およびその製造方法 | |
JP2001316184A (ja) | 金属−セラミックス複合材料及びその製造方法 | |
JPH09202930A (ja) | 金属−セラミックス複合材料及びその製造方法 | |
JPH05279122A (ja) | 炭化珪素複合焼結体の製造方法 |