JP2003135042A - 飲用液体の冷却装置 - Google Patents

飲用液体の冷却装置

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JP2003135042A
JP2003135042A JP2001333146A JP2001333146A JP2003135042A JP 2003135042 A JP2003135042 A JP 2003135042A JP 2001333146 A JP2001333146 A JP 2001333146A JP 2001333146 A JP2001333146 A JP 2001333146A JP 2003135042 A JP2003135042 A JP 2003135042A
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Japan
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temperature
cooling
coffee
liquid
heat
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JP2001333146A
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Makoto Yoshino
誠 善野
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MISUZU INDUSTRIAL CORP
Misuzu Industries Corp
Original Assignee
MISUZU INDUSTRIAL CORP
Misuzu Industries Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2331/00Details or arrangements of other cooling or freezing apparatus not provided for in other groups of this subclass
    • F25D2331/80Type of cooled receptacles
    • F25D2331/811Pour-throughs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25DREFRIGERATORS; COLD ROOMS; ICE-BOXES; COOLING OR FREEZING APPARATUS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F25D2400/00General features of, or devices for refrigerators, cold rooms, ice-boxes, or for cooling or freezing apparatus not covered by any other subclass
    • F25D2400/28Quick cooling

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  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲用液体の風味や香りを維持でき操作が簡単
で生産性の高い冷却装置を提供する。 【解決手段】 冷却装置は、冷凍機1、熱媒液が入れら
れた蓄冷熱タンク2、冷凍機の冷媒が流される冷媒管
3、コーヒーが入れられて通過する冷却管4、等で構成
されている。 【効果】 熱媒液の冷熱の保有量により、例えば1リッ
トル程度のホットコーヒーを30秒間程度で通過させて
5℃程度に冷やしてコールコーヒーとして取り出すこと
ができる。急冷されるためホットコーヒーの風味や香り
がそのまま保持して、味の良いコールコーヒーを必要に
応じて随時作ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製造されたときの
高い温度より十分低い温度に冷却されて飲用されること
がある飲用液体を冷却可能にする冷却装置に関し、特に
高温で調理したときの味を保持して冷却する技術として
好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】コーヒー、紅茶、そばつゆ、スープ等の
飲料は、夏場を中心として冷やして飲用されることが多
い。このような飲料は、通常、加熱調理後に人の手作業
で適当に冷やされ、すぐ飲用されたり貯蔵された後に飲
用されている。
【0003】このような飲料の機械的な冷却装置として
は、会社や事務所や集会所等に設置される図9に示すよ
うな冷茶機械300が良く知られている。この機械は、
麦茶等の沸かして作られた茶が入れられる上方の供給貯
留部301とこれから下に冷えやすいように小径化され
て配置され冷凍機1から冷媒が流される冷媒管3で周囲
を取り巻いて中の茶を冷やして溜めるようにされた冷却
貯留部302とを備えていて、随時人がコック303を
操作して茶を出して飲めるようにしたものである。
【0004】しかしながら、このように冷茶機械では、
茶の冷却時間が長くかかると共に、冷却後人が飲むまで
に時間が経過していることが多いため、飲むときに茶の
風味や香りが失われて味が落ちていることが多い。
【0005】自動販売機のコーヒーや紅茶や緑茶等も、
ホットな状態で製造された後に適当に冷却され、常温期
間を経た後に自動販売機内で冷やされるため、同様に香
りや風味の欠けたものになっている。
【0006】飲料の中で特にコーヒーでは、嗜好者が多
くその味やこくが重要視されるため、喫茶店の中でも、
ホットだけでなくアイスコーヒーやコールコーヒーでも
そのような味やこくを大切にする店では、沸かして製造
したホットコーヒーをステンレス等の容器に入れて直ち
に氷付けにして冷し、冷えた状態にした後冷蔵し、随時
客に提供するようにしている。しかしながら、このよう
な冷却方法でも、急冷するが容器内のコーヒーが一様に
低温になるのにかなり時間がかかること、従って多少の
味落ちが避けられないこと、冷却作業に手間がかかるこ
と、生産性が低いこと、等の諸問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術にお
ける上記問題を解決し、飲用液体の風味や香りを維持で
き操作が簡単で生産性の高い冷却装置を提供することを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、製造されたときの高い
温度より十分低い温度に冷却されて飲用されることがあ
る飲用液体を冷却可能にする冷却装置において、冷媒を
供給可能な冷凍機と、前記冷媒で冷却されたときに液相
を保持する熱媒液が入れられる容器と、前記冷媒が流さ
れて前記熱媒液を前記十分低い温度より更に低い温度に
冷却可能なように前記容器内に配設された熱媒液冷却管
と、前記容器内に配設され一端側から前記高い温度の前
記飲用液体が入れられて所定の時間内に通過して前記十
分低い温度に冷却されて他端側から排出可能なように形
成された飲用液体冷却管と、を有することを特徴とす
る。
【0009】請求項2の発明は、上記に加えて、前記飲
用液体冷却管は前記一端側から前記他端側まで下り傾斜
に形成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、上記に加えて、前記飲
用液体冷却管はコイル状に形成されていることを特徴と
する。
【0011】請求項4の発明は、上記に加えて、前記容
器は縦形の円筒形状になっていて上端側又は下端側の何
れか一方の側が前記容器の天井又は底の何れか一方と内
側隙間を開けて配設された内筒と前記内側隙間と反対側
に外側隙間を開けて配設された中間筒とを備えていて、
前記熱媒液冷却管は前記内筒と前記中間筒との間隔部分
に配設され前記飲用液体冷却管は前記中間筒の外側部分
に配設されていて、前記内筒の上部と前記外側部分の下
部とが接続管で接続されていることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、上記に加えて、前記接
続管の中間に所定の流量を持つポンプが設けられている
ことを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れ
か1の発明の特徴に加えて、前記熱媒液の温度を検出す
る温度検出手段と、該温度検出手段が検出した温度が0
℃に近い所定の温度範囲になるように前記冷凍機の冷凍
能力を制御する制御手段を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した飲用液体
冷却装置の概略構成の一例を示す。本例の冷却装置は、
製造されたときの高い温度としてコーヒーでは85〜9
0℃程度の高温t1 より十分低い温度であるコールコー
ヒーでは5〜10℃程度の低温t2 に冷却されて飲用さ
れることがある飲用液体としてコーヒーを冷却可能にす
る装置であり、冷凍機1、容器である蓄冷熱タンク2、
熱媒液冷却管である冷媒管3、飲用液体冷却管であるコ
ーヒー冷却管4(以下単に「冷却管4」という)、等で
構成されている。又、本例ではこの冷却管4を一端側4
1から他端側42まで下り傾斜を持つコイル状に形成し
ている。一端側41及び他端側42にはそれぞれコーヒ
ーを入れるホッパー43及びコーヒーが取り出される出
口管44が設けられている。
【0015】冷凍機1としては、詳細図示を省略する
が、圧縮機や凝縮器や膨張弁等を備えている市販の汎用
品を使用することができる。冷凍機1から冷却装置に供
給される冷媒の蒸発温度teは、冷凍負荷に対応して変
化するが、本例の冷却装置には−20℃程度から−5℃
程度までの温度範囲で使用されることが望ましい。冷凍
機の必要な冷凍能力は、冷却方式やコーヒーの急冷能力
や冷却効率等によって全く異なるが、蓄冷式のもので所
定の量の飲用液体として0.5〜1リットルのコーヒー
を所定の時間として1〜2分以内に冷却するような冷却
装置では、teが−10℃のときの冷凍能力を1〜3K
W(860〜2580Kcal/hr )程度のものにすること
ができる。
【0016】蓄冷熱タンク2には、冷凍機1の冷媒で冷
却されたときに液相を保持する熱媒液が入れられる。こ
のような熱媒液としては、エチルアルコールやエチレン
グリコール等の水溶液で少なくとも−20℃程度の温度
まで凍結しない不凍液が使用される。蓄冷熱タンク2
は、ステンレス等の金属や樹脂のような適当な材料でで
きていて、縦形、横形の円筒形状や角形等の適当な形状
にされるが、本例のものは、冷却管4をコイル状にして
いるので、その配置に都合がよいように縦形の円筒形状
になっていて、基本的に円筒状の胴体21と蓋22と底
23とで形成されている。
【0017】この蓄冷熱タンク2は例えば20リットル
の容積のもので、熱媒液の温度を−5℃としこれを平均
的には5℃程度まで約10℃温度上昇させるとすれば、
その昇温時の冷却熱量が200Kcalとなり、前記冷凍機
1の冷凍熱量を仮に1500Kcal/hrであるとすれ
ば、この冷凍機を約8分30秒間運転して貯められる冷
熱量を保有することができる。なお図では実際の配置を
示していないが、蓄冷熱タンク2は、冷凍機1をユニッ
ト化してそのユニット構造体の上に配置され、殆どの部
分は断熱ケーシングで覆われる。
【0018】冷媒管3は、冷凍機1の冷媒が流されるこ
とにより、熱媒液を前記十分低い温度である5℃程度の
低温t2 より更に低い温度である−10℃〜0℃程度の
低低温t3 に冷却可能なように蓄冷熱タンク2内に配設
されている。即ち、蓄冷熱タンク2内における冷媒管3
の長さ従って伝熱面積や分布状態が、前記−20℃乃至
−5℃程度の範囲の冷媒蒸発温度teに対応してt3
−10℃〜0℃程度になるように設けられる。
【0019】冷却管4も蓄冷熱タンク2内に配設されて
いて、一端側41から高い温度t1のコーヒーが例えば
所定量として1リットル入れられて所定の時間としてT
1 =1分30秒間程度の短時間に通過して前記低温t2
に冷却されて他端側42から排出可能なように形成され
ている。即ち、短時間T1 の間に、コーヒーが入れられ
て通過すること、この間にコーヒーがt1 からt2 まで
冷却されるように熱交換が行われること、及びこの熱交
換に必要なように熱媒液からの冷熱量の供給があるこ
と、という3条件が満たされるようにされる。
【0020】そのため、本例の冷却装置では前記の如く
冷却管4が下り傾斜に形成されていて、この傾斜を、コ
ーヒー1リットルをホッパー43から入れたときに、自
重によって流下してその全量が前記短時間T1 以内に出
口管44から流出完了するような角度にしている。な
お、後述する連続冷却式の装置では、連続して流される
コーヒーの流量が上記の場合には1リットル/T1 にさ
れる。
【0021】又、冷却管3は、1リットルで温度t1
コーヒーがT1 時間内に通過したときに、温度t3 の熱
媒液と熱交換して温度が低温t2 になるだけの熱交換面
積を持つように熱媒液の中に配設されている。このよう
な熱交換面積は、F=Q/Kθという周知の式によって
定められる。ここでFは伝熱面積(m2 )、Qは交換熱
量(Kcal/hr )、Kは熱伝達率(Kcal/m2 ・hr・
℃)、θは温度差である。Kは冷却管のサイズや材質、
コーヒーの流速、熱媒液の流動性等の諸条件から定めれ
る。θはt1 からt2 への管内のコーヒーの温度降下の
状態、t3 の熱媒液の温度変化の状態等によって定めら
れる。
【0022】図2(a)は冷却管4内外のコーヒー及び
熱媒液の温度変化の状態を例示したものである。コーヒ
ーは冷却管4に85℃で入って矢印の方向に温度降下し
て5℃で出て行くので、その下降距離hに対応して、最
初は熱媒液との温度差が大きいためよく冷え後には冷え
る率が低下し、一方、冷却管4の周辺の一定範囲の熱媒
液も、上方では温度上昇が大きく下に行くに従ってコー
ヒーとの温度差の減少に対応して温度上昇が小さくな
る。従って、冷却管4の伝熱面積Fは例えば以下のよう
に計算される: ta=f(h)、tb=g(h) dQ=K(ta−tb)cdh Q=∫ K(f(h)−g(h))cdh F=cH ここで、f(h)、g(h)はコーヒー及び熱媒液のh
に対する温度降下式であり、適当に推定されたり実験等
で求められる。cはhの単位距離当たりの冷却管外表面
積である。Qは例えば前記の1kg×80℃/1分30
秒=80Kcal/1.5分として与えられる。上式でcか
らFを計算することができる。この場合、g(h)は、
hの方向に例えば20℃程度から0℃程度の温度にな
る。従って、熱媒液の温度上昇としては、高い方で−5
℃から20℃、低い方で−5℃から0℃、平均的には−
5℃から5℃で10℃程度温度上昇することになる。
【0023】更に、熱媒液からの冷熱量の供給に関して
は、前記の如く蓄冷熱タンク2を例えば20リットルの
容積にすることにより、その10℃昇温時の冷却熱量が
200Kcalになりこれだけの冷熱量を保有するので、上
記のコーヒーの冷却される熱量80Kcal/1.5分に対
して十分な冷熱量になっている。
【0024】以上のような冷却装置は次のように運転さ
れてその作用効果を発揮する。まず冷凍機1を運転し、
冷媒管3に冷媒を流す。このときには、始動時であるた
め冷凍負荷が大きいので、冷媒は−5℃程度の温度で蒸
発し、蓄冷熱タンク2内の熱媒液を−0℃程度の温度ま
で冷却することになる。熱媒液が冷却されると、蓄冷熱
タンク2内では温度変化によって適当に自然対流が発生
し、一定の時間が経過すると、ばらつきはあるが熱媒液
が全体的に低温になり、冷凍負荷も少し下がって蒸発温
度も−10℃程度以下になり、最終的には熱媒液の平均
的温度が−5℃程度になる。
【0025】前日の運転終了時に熱媒液が低温になって
いても、断熱ケーシングを通過する熱侵入により、次の
冷却装置の運転開始時には熱媒液の温度は10℃程度に
なる可能性がある。その場合には、20リットルの熱媒
液を10℃から−5℃にするために、冷凍機1で300
Kcalの熱量を除去する必要がある。ここで冷凍機の冷凍
熱量を1500Kcal/hr とすれば、そのための時間は約
12分である。即ち、始動時には、冷凍機を運転して1
2分後にコールコーヒーを作ることができる。但し、コ
ーヒーの流量を少なくすれば、熱媒液の温度が0℃乃至
これより1〜2℃高い値であっても冷却可能であるた
め、始動時であっても、10分以内にコーヒーを冷やす
ことは可能である。
【0026】始動後15分程度の時間が経過して熱媒液
の温度がほぼ全体的に−5℃程度の温度になると、熱媒
液の蓄冷効果によってコールコーヒーの量産が可能にな
る。即ち、仮にそのときの需要が10人分位に相当する
1リットルであったとすれば、85℃のホットコーヒー
1リットルをホッパー43に入れる。これにより、流し
始めから1.5分間で5℃程度まで冷えた1リットルの
コールコーヒーを出口管44から取り出すことができ
る。
【0027】図2(b)は熱媒液の保有令熱量の利用状
態を示す。図の部分に示すように、ホットコーヒーを
入れると1.5分間で80Kcalの熱量が蓄冷熱タンク2
内に持ち込まれる。一方、同図の部分で仮想的に示す
ように、冷凍機1の冷凍能力は25Kcal/分であるが、
この冷熱は熱媒液に与えられ、直接的にはホットコーヒ
ーの冷却に使用されない。従って、ホットコーヒーの持
ち込む80Kcal熱量は、−5℃の20リットルの熱媒液
が平均的温度として5℃になるとしたときの部分の2
00Kcalという熱媒液の保有冷熱量と、この保有冷熱量
に常時37.5Kcal/1.5分の率で加えられる冷凍機
の冷熱量との合計冷熱量237Kcalによって除去するこ
とになる。その結果、中の斜線部分で示すように、
1.5分間にそのほぼ1/3が利用されればよいことに
なり、それによって10人分のコーヒーの冷却条件を満
たすことができる。
【0028】一度1リットルのコールコーヒーを製造す
ると、原則的には、このときに使われた熱媒液の冷却熱
量が冷凍機1の運転によって回復するのを待って次のコ
ールコーヒーを製造することになる。このときの待ち時
間は、冷凍機1の冷凍能力の大きさによるが、本例のも
のでは、冷凍能力の不足分が80−25=55Kcalであ
るから2分間程度である。但し、この冷却装置によるコ
ールコーヒーの製造は、その時間当たりの製造量やt1
〜t3 の温度等からなる諸条件のバランスの下に行われ
ていて、上記の製造状態は単なる一例である。従って、
例えばt2 が5〜10℃の範囲の温度でもよく、諸条件
に許容範囲がある等により、実際には、随時相当自由に
適当量のコールコーヒーを製造できることになる。
【0029】一方、連続製造に換算したときの製造量が
冷凍機の冷凍能力より小さいときには、熱媒液の温度が
下がってその蓄冷量が大きくなるが、このときには、冷
凍機の運転を種々の方法で自動的に又は人の操作によっ
て停止させればよい。その場合、熱媒液の保有し得る熱
量が大きいため、相当の保有熱量の変動が許容されるの
で、コールコーヒーの製造量が変動しても、冷凍機1を
それ程細かく頻繁に発停させる必要がない。
【0030】以上のようにして作られたコールコーヒー
は、ごく短時間に急冷されているので、ホットコーヒー
として調理されたときの香りや風味が全く失われたり変
質することなくそのまま保持されていて、非常に味が良
く賞味価値の高いものである。そして、十分低温になっ
ているため、そのままの状態で飲用することができる。
当然嗜好に合わせて砂糖やミルク等を加えてもよい。な
お、製造されたコールコーヒーは十分低温になっている
ため本来的には氷を入れる必要はないが、飲用者の好み
に合わせて、氷を入れたアイスコーヒーにしてもよいこ
とは勿論である。
【0031】本発明の冷却装置を使用した以上のような
コールコーヒーの製造方法によれば、最初に冷凍機1の
電源を入れる操作をすれば、その後は製造時にホッパー
43からコーヒーを入れて出口管44から出すだけであ
り、その製造作業は極めて簡単である。又、製造時間は
前記の如く非常に短時間である。
【0032】又、熱媒液に冷熱量を蓄えるので、コール
コーヒーの必要な製造量が時間的に相当ばらついても、
1時間や1日のトータルとして冷凍機の冷凍能力を超え
ない範囲で殆どいつでも必要量を製造することができ
る。従って、相対的に小形の冷凍機により、ピーク時に
おける短時間の多量のコールコーヒーの需要に応ずるこ
とができる。
【0033】又、コールコーヒーを製造しないときで
も、熱媒液を冷却してこれに蓄冷するため、冷凍機の負
荷が大幅に均一化され、冷凍機の頻繁な発停がなくな
り、その平均的運転効率を良くすることができる。そし
て、このような装置によれば、冷凍機の能力を効率良く
利用できるので、氷等による人の冷却操作に較べて、コ
ールコーヒーの生産性を格段に高くすることができる。
【0034】図3は本発明を適用した冷却装置の他の例
を示す。本例の冷却装置では、蓄冷熱タンク2が、上端
側又は下端側の何れか一方の側である下端側221が蓄
冷熱タンク2の天井をなす蓋22又は底23の何れか一
方として底23と内側隙間c1 を開けて配設された内筒
24と、内側隙間c1 と反対側である蓋22側に外側隙
間c2 を開けて配設された中間筒25とを備えていて、
冷媒管3が内筒24と中間筒25との間隔部分26に配
設され、冷却管4が中間筒25の外側部分27に配設さ
れていて、内筒24の上部と外側部分27の下部とが接
続管5で接続されている。外形は図1のものと同じ縦形
の円筒形状になっている。
【0035】本例の冷却装置によれば、冷媒管3の配設
された間隔部分26では熱媒液が冷却されて下降流を生
じさせるので、この流れが内側隙間c1 に入ってこの部
分の熱媒液を上方に押し上げ、これを接続管5内に流入
させ、更に外側部分27に導入し、外側隙間c2 を介し
て再び間隔部分26内に戻すという自然対流流れが形成
される。即ち、本例の装置では、自然対流流れの順路を
構成できようにしているので、自然対流が形成されやす
くなり、冷媒と熱媒液との間の熱交換性及び熱媒液とコ
ーヒーとの間の熱交換性を向上させることができる。そ
の結果、図1の装置に較べて、コーヒーの製造量を多く
したりコーヒーの製造時間を短縮することができる。な
お、間隔部分26との区別を明瞭にするためにc1 、c
2 を内外側隙間と表現しているが、c1 、c2 は対流が
起こりやすいように十分な寸法に形成される。
【0036】図4は本発明を適用した冷却装置の更に他
の例を示す。本例の冷却装置では、図3の冷却装置にお
いて接続管5の中間に所定の流量を持つポンプ6を設け
ている。図3及び図4の装置では、コーヒーを冷やすと
きの熱交換が外側部分27で行われ、この部分を通過す
る熱媒液の冷熱量によってコーヒーが冷やされるので、
所定の流量はこのような冷却を可能にするように定めら
れる。
【0037】即ち、例えば1リットルのコーヒーを1分
間で85℃から5℃まで冷やすとすれば、その冷却熱量
は80Kcal/分になるので、熱媒液を−5℃から5℃ま
で10℃温度上昇させるとすれば、上記冷却熱量を熱媒
液で取るために熱媒液の量を80/10=8リットルに
してこの熱媒液を1分間でコーヒーと熱交換させる必要
がある。従って、所定の流量はこのように定められる流
量にされる。
【0038】本例では、外側部分27の容積を5リット
ルにしてポンプ流量を5リットル/分にしている。その
ようにすれば、コーヒーの冷却時間である1分間では、
外側部分27の最初の熱媒液5リットルとポンプによる
置換分5リットルの合計10リットル熱媒液の蓄冷熱量
を利用でき、余裕を持ってコーヒーを目的とする温度ま
で冷却することができる。ポンプを大きくすれば最終的
には熱媒液の蓄冷熱量の全てをコーヒーと熱交換させる
ことが可能であるが、通常そこまでポンプを大きくする
必要はない。なお、ポンプ6は十分揚程の低いものでよ
いので、その電力は殆ど問題にならない。
【0039】熱媒液に冷熱を与えるためには、熱媒液を
移動させて冷媒管4を介して熱媒液と冷媒とをできるだ
けよく接触させる必要があり、又、熱媒液の蓄冷熱をで
きるだけ有効に利用するためには、熱媒液を移動させて
冷却管3を介して熱媒液とコーヒーとをできるだけよく
接触させる必要がある。そして、冷媒と熱媒液とコーヒ
ーとの3流体間の熱移動を良好にすることにより、短時
間のピーク時のコーヒーの製造量を増加し製造時間を短
縮すると共に、トータル的には冷凍機の冷凍能力の最大
までをコーヒーの冷却に利用できることになる。
【0040】本例の冷却装置によれば、内筒24内と間
隔部分25と外側部分27とによって熱媒液の流路を形
成させると共に、この流路に従ってポンプ6で熱媒液を
強制的に循環させ、その流量を所定の値にするので、蓄
冷熱タンク2という単一の簡単な構造の熱交換容器にお
いて、冷媒と熱媒液とコーヒーからなる3流体間の熱交
換性能を最大限に向上させ、コーヒーの製造量の一層の
増加と製造時間の一層の短縮とトータル的な製造量の最
大化とを図ることができる。
【0041】図4の冷却装置において、ポンプ6によっ
て熱媒液を流す方向は、実線の方向又は二点鎖線の方向
の何れであってもよいが、本例では、実線の方向のよう
に、外側部分27の熱媒液の流れ方向と飲用液体である
コーヒーの流れ方向とが平行になるようにしている。そ
して矢印のように共に上から下に流している。
【0042】本発明では熱媒液の蓄冷熱を利用するの
で、これまで説明した如くコーヒーの冷却熱量を冷凍機
の冷凍能力より大きくするため、コーヒー及び熱媒液を
上記のように平行に流すと、流れ方向で熱媒液の温度が
高くなってくる。従って、流れて行くコーヒーのうち温
度の高い部分は温度の低い熱媒液で冷却され、温度の下
がった部分は温度の高くなった熱媒液で冷却される。そ
の結果、熱媒液の高い側の温度によってコーヒーの冷却
される最低温度が規制されことになり、循環する熱媒液
の温度が下がり過ぎたときでも、コーヒーの温度の下が
り過ぎや凍結を防止できる効果が得られる。
【0043】発明者等は、図4に示す装置を試作してコ
ーヒーの冷却試験を行い、次のような結果を得た: 1.装置仕様 1)蓄冷熱タンクの容積;約20リットル、外側部分27の
容積;約5リットル 2)冷媒管;巻き直径180mm、巻き数;14、管外
径;9.6mm 3)冷却管;巻き直径285mm、巻き数;14、管外
径;9.6mm 4)ポンプ流量;5リットル/分 5)冷凍機の冷凍能力;蒸発温度−5℃で2.76KW,−
25℃で1.41KW 2.運転結果 1)製造されたコーヒー;85℃のホットコーヒーを1
リットル入れて平均温度約4℃(出始め3℃、終わり
5.2℃)にして取り出せた。 2)上記コーヒーの製造時間;ホッパーに入れて全量取
り出すまで76秒 3)上記コーヒーの味;発明者を含む数人のコーヒー通
の者で賞味した結果、ホットコーヒーの香りや風味を含
む味がそのまま保持されていることが確認された。
【0044】以上から、ポンプによる強制循環方式によ
れば、一層コーヒーの急冷効果があることが分かった。
図5は本発明を適用した冷却装置の冷却管の配置の他の
例を示す。本例の冷却管4は、コイル状部分を多条ねじ
状として3条ねじの状態に形成したものになっている。
即ち、一端側41及び他端側42を蓋22の上及び底2
3の下に、中心Oを通る放射状の線a、b、cで示すよ
うに、それぞれの面において位相をずらした位置にし
て、冷却管4を3本の冷却管4−1、4−2、4−3で
構成している。
【0045】このような管配置にすれば、蓄冷熱タンク
2の高さが高くなるが、冷却管4の傾斜を大きくして管
内へのコーヒーの滞留をより確実に防止し、又管壁への
付着量を少なくすることができる。又、流速を上げて熱
交換性の向上や処理時間の短縮を図ることができる。更
に、多系統を設けることによって生産性を上げたり、3
本の冷却管4−1〜3でそれぞれコールコーヒー、冷紅
茶、冷緑茶というように種類の違う冷却飲料を製造する
ことも可能になる。
【0046】図6は冷却装置の冷媒管及び冷却管の配置
の更に他の例を示す。本例の冷却装置では、蓄冷熱タン
ク2を角形にして、冷媒管3及び冷却管4を図1等のコ
イル状からパネル状にしている。即ち、角形の蓄冷熱タ
ンク2Aに縦方向に多折流に水平に設けた冷媒管3Aと
多折流に傾斜させて設けた冷却管4Aとを横方向に交互
に配設した構造にしている。なお、(a)では冷媒管の
図示を省略している。又、図示してないが、冷媒管3A
には1台の冷凍機1から冷媒が分岐して供給される。
【0047】本例の冷却装置も図1等の装置と同様の作
用効果を有する。又、冷却管4Aが複数本になるので、
熱媒液の利用性が良くなると共に、複数飲料の同時冷却
も可能になる。なお、仕切りや仕切り空間を導通させる
接続管やポンプを設けてもよいことは図1等の装置と同
様である。
【0048】図7は冷却装置の更に他の例を示す。本例
の冷却装置は、図1等の冷却装置に加えて、熱媒液の温
度を検出する温度検出手段としての温度センサ7と、こ
れで検出した温度が0℃に近い所定の温度範囲tcにな
るように冷凍機1の冷凍能力を制御する制御手段として
の冷凍機制御装置8とを備えている。
【0049】温度センサ7は、冷却管4がコーヒーを流
していないときに最も低温になる部分の熱媒液の温度を
検出できる位置に設けられることが望ましいが、本例で
は、冷却管4が配設されている外側部分27の下部の熱
媒液の温度を検出するように、蓄冷熱タンク2の外壁の
下部で断熱ケーシング9の内側のタンク壁面に接触する
ように設けられている。このようにすれば、簡易に熱媒
液の低温部分の温度を検出することができる。なお、温
度センサ7の設定値を、壁面の温度と内部の実際の熱媒
液の温度との差を考慮して定めるようにしてもよい。
【0050】0℃に近い所定の温度範囲tcとしては、
通常、−2℃〜−3℃から+2℃〜+3℃程度の温度範
囲が選択される。このような温度は設定値を変えること
によって自由に変更可能であり、運転状態によっては、
より狭い−0.5℃から+0.5℃の範囲にしてもよ
い。
【0051】冷凍機制御装置8としては、冷媒を供給す
る膨張弁を制御したり、膨張した後に冷媒管3を経由し
て図示しない圧縮機に到るラインの圧力を制御する等、
種々の冷凍能力制御方法の装置を採用可能であるが、本
例では、最も簡単な方法として、tcの上下端で冷凍機
を発停制御させる装置にしている。
【0052】コーヒーを製造する間隔が長くなって熱媒
液の温度が低下すると共に冷却管4の管内面の温度が低
下すると、コーヒーを流した後に冷却管内面に膜状又は
滴状に部分的に付着した僅かな水分が凍結したり、その
凍結部分に更に水分が流れ落ち、これらが溜まって凍結
状態が成長し、冷却管内が閉鎖するおそれがあるが、本
例の冷却装置によれば、熱媒液の温度がそれ程低温にな
らないので、このような不具合を確実に防止することが
できる。
【0053】この場合、例えば−0.5℃から+0.5
℃の狭い範囲で冷凍機1を発停させるとすれば、頻繁に
発停が繰り返されて、冷凍機の耐久性や性能上このまし
くない可能性があるが、本例の装置では、熱媒液に十分
な蓄冷能力があると共に、十分な断熱性を持つ断熱ケー
シング9を設けて外部との熱の授受を少なくしいるの
で、熱媒液が一度低温になって冷凍機が停止すると、停
止期間が長い間維持されるため、冷凍機の頻繁な発停と
いう不具合は生じない。
【0054】なお、tcは、凍結による管閉塞の問題の
発生具合や、断熱の程度による冷凍機の発生頻度や、冷
凍機の発停以外の他の制御方法を採用した場合等、実際
の装置に適合するように定められる。
【0055】図8は冷却装置の冷却管の配置の更に他の
例を示す。本例の冷却装置では、蓄冷熱タンク2を横円
筒形にして、冷却管を、図1の冷却管4に較べて例えば
直径が20mm程度で太く長さが3〜5m程度で短い直
管からなる冷却管4Bとし、これを1本乃至3本程度集
めて横方向に配置し、その周囲を比較的小さい巻き直径
の冷媒管3Bで取り巻くように形成すると共に、冷凍機
の冷凍能力をコーヒーの連続冷却時の熱量より少し大き
くしている。即ち、例えば30秒間に1リットルのコー
ヒーを製造するときの熱量160Kcal/min=9600K
cal/hに対して、400Kcal/hr 程度の余裕を持たせて
10000Kcal/hr 程度の冷凍機を使用する。そして、
この冷凍能力を−10℃程度の蒸発温度の下で発生でき
るようにする。
【0056】この冷却装置は、冷却管4Bの一端側41
には、図示しないホットコーヒー生産ライン100で生
産されたホットコーヒーが連続的に供給され、他端側4
2には連続生産されたコールコーヒーが缶詰等に加工さ
れる図示しないコールコーヒー生産ライン200が結合
されることにより、好都合に使用される。即ち、コール
コーヒーの連続製造装置の冷却部分として使用される。
【0057】このように冷却装置によれば、熱媒液は冷
凍機によって最大10000Kcal/hr の率で蓄冷され、
そのうちの96%程度に相当する9600Kcal/hr の令
熱がコーヒーの冷却によって消費され、4%が3流体間
の熱交換のための余裕になる。この場合、冷凍機から供
給される過剰な冷熱は熱媒液の温度を過剰に低下させる
可能性があるので、熱媒液の温度を例えば−15℃程度
までの温度にするように冷凍機の冷凍能力を制御するこ
とが望ましい。
【0058】本例の冷却装置では、図4の装置に較べ
て、間欠か連続かの差はあっても、製造するときのコー
ヒーの流量は同じであり、従って上記の如くそのときの
交換熱量も同じ9600Kcal/hr の熱交換率である。
又、図4の装置と本例の装置とでは、図4の冷却管4と
本例の冷却管4Bの1本分との冷却面積の差及び両管に
おける管内流速の差による熱伝達率の差があり、何れも
本例の装置の方が小さい値になる。これに対しては、熱
媒液の温度を低くすることと、必要に応じて冷却管4B
の本数を多くすることによって対応することになる。実
際の装置では、このように諸条件を考慮し、一端側41
から入れた1リットルのコーヒーを30秒間で冷やして
他端側42から連続して取り出せるように設計される。
【0059】本例の装置でも、急冷され風味や香りが保
持され味の良いコールコーヒーを連続製造することがで
きる。その結果、缶詰等の状態で製造されたコールコー
ヒーを10〜15℃程度の温度までの保冷室に一時保管
した後、このような保冷設備を持つ運搬車で運搬して自
動販売機に積み込むことより、自動販売機でも従来にな
い味の良いコールコーヒーを飲用できることになる。
【0060】なお、図1等に示した装置であっても、冷
凍機を大きくすること等によってコールコーヒーを連続
製造することができる。又、連続製造する冷却装置では
通常コールコーヒーの凍結は問題にならないが、運転を
中断したり停止することもあるので、そのようなときに
凍結を防止できるように、冷却管4Bが一端側41から
他端側42の方向に下り傾斜になるように冷却装置を傾
斜させて配置したり、縦型の装置にして、コーヒーが溜
まらない構造にすることも可能である。
【0061】このようにコーヒーを連続製造する場合に
は、コーヒーと冷媒との中間熱媒体である熱媒液を使用
しても、冷凍機の容量を小さくすることはできない。し
かしながら、冷凍機の余裕として設ける5%程度の冷凍
能力がコーヒーの連続冷却時に余剰になるときに、これ
を熱媒液に貯めることができるので、冷凍機の運転制御
が極めて容易になる。例えば前記の如く熱媒液の保有量
を20リットルとすれば、前記冷凍能力10000Kcal
/hr の約4%の400Kcal/hr の過剰冷凍能力により、
熱媒液の温度が5℃低下するまでに15分の時間がかか
ることになる。従って、冷凍機を最も簡単な発停制御に
する場合でも、発停間隔を十分長くして安定した状態で
冷凍機を運転することができる。
【0062】なお以上では、コーヒーを冷却する場合に
ついて説明したが、本発明の冷却装置は、紅茶や緑茶や
麺つゆやスープ等の急冷されることによって香りや風味
が維持され味が良くなる他の飲用液体にも、全く同様に
使用することができる。
【0063】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、冷媒を供給可能な冷凍機を設けて、こ
の冷媒で冷却されたときに液相を保持する熱媒液が入れ
られる容器を設け、この容器内に、冷媒が流されて熱媒
液を飲用液体が冷却される十分低い温度より更に低い温
度に冷却可能なように熱媒液冷却管を配設すると共に、
一端側から高い温度の飲用液体が入れられて所定の時間
内に通過して十分低い温度に冷却されて他端側から排出
可能なように形成された飲用液体冷却管を配設するの
で、所定の時間を十分短い時間にして飲用液体を急速冷
却することができる。
【0064】このように所定時間の急速冷却のために
は、設計的条件として、所定の時間内に、目的とする量
の飲用液体が飲用液体冷却管を通過できるようにするこ
と、その間に飲用液体が目的とする温度に冷却されるよ
うに飲用液体冷却管の熱交換面積を定めること、及びこ
の熱交換に必要なように熱媒液から冷熱量が供給される
こと、という3条件を満たすようにされる。例えば、こ
の時間内に飲用液体を飲用液体冷却管から通過させるた
めには、飲用液体冷却管を傾斜させて配置したり、飲用
液体を別の供給系から必要な流速で流すような適当な方
法が用いられる。熱交換面積は、飲用液体が冷却される
ときの交換熱量や温度条件や冷媒で冷却される熱媒液の
温度等によって定められる。熱媒液からの冷熱量の供給
は、熱媒液の温度やこれが入れられる容器の容積等によ
って定められる。
【0065】このように冷却装置によれば、熱媒液が冷
熱量を保有するので、飲用液体の必要な製造量が時間的
に相当ばらついても、1時間や1日のトータルとして冷
凍機の冷凍能力を超えない範囲で、殆どいつでも必要量
の冷えた飲用液体を製造することができる。従って、相
対的に小形の冷凍機により、ピーク時における短時間の
多量の冷却飲用液体の製造需要に応ずることができる。
【0066】一方、飲用液体の製造を中断しているよう
なときには、熱媒液が冷却されて蓄冷される。その結
果、全体的に冷凍機の負荷が十分均一化され、冷凍機の
頻繁な発停がなくなり、その平均的運転効率を良くする
ことができる。そして、このような装置によれば、冷凍
機の能力を効率良く利用できるので、氷等による人の冷
却操作に較べて、低温飲用液体の生産性を格段に高くす
ることができる。
【0067】このように冷却装置では、空調装置等と同
様に冷凍機のスイッチをオン/オフさせるだけの簡単な
操作により、元になる高温の飲用液体を供給すれば、必
要に応じて間欠的に又は連続的に低温の飲用液体を製造
することができる。従って操作が簡単である。
【0068】そして、このように飲用液体を急冷するこ
とにより、高温で調理されたときの香りや風味をそのま
ま保持して、冷えた状態で飲用するときの味の良い飲用
液体を製造することができる。
【0069】請求項2の発明においては、飲用液体冷却
管を一端側から他端側まで下り傾斜に形成しているの
で、調理した高温状態の飲用液体を一端側から入れて急
冷して他端側から取り出すことができる。その結果、必
要な時に必要な量だけ流して随時冷やした飲用液体を製
造することができる。この場合には、熱媒液の蓄冷作用
が一層効果的になり、冷凍機の小形化と、運転負荷の均
一化による冷凍機の冷凍能力の調整や発停操作の容易化
を図ることができる。
【0070】請求項3の発明においては、このように傾
斜させた飲用液体冷却管をコイル状に形成するので、連
続的に一様な傾斜角を持たせることができる。その結
果、簡単な構造により、飲用液体の円滑な流れを確保し
て急冷効果を上げることができる。又、飲用液体の滞留
をなくし、冷えすぎのときの凍結を防止することができ
る。
【0071】請求項4の発明においては、容器を縦形の
円筒形状にし、上端側又は下端側の何れか一方の側とし
て下端側と底との間に内側隙間を開けて内筒を設けると
共に、反対側に蓋との間に外側隙間を開けて中間筒を設
けて、熱媒液冷却管を内筒と中間筒との間隔部分に配設
し、飲用液体冷却管を中間筒の外側部分に配設し、内筒
の上部と外側部分の下部とを接続管で接続した構成にす
るので、間隔部分において熱媒液冷却管で冷やされた熱
媒液が下の内側隙間から内筒に入り、これから順次、接
続管、外側部分を経て再び間隔部分に戻るという熱媒液
の自然対流の流れが形成される。その結果、自然対流が
良好に行われ、熱媒液と熱媒液冷却管及び飲用液体冷却
管との熱交換性を良くし、飲用液体の急冷効果を向上さ
せることができる。
【0072】請求項5の発明においては、上記におい
て,接続管の中間に所定の流量を持つポンプを設けるの
で、所定の流量を熱媒液と飲用液体との熱交換に必要な
量にすることにより、一層確実に熱媒液と熱媒液冷却管
及び飲用液体冷却管とを熱交換させ、飲用液体の急冷効
果を一層向上させることができる。
【0073】請求項6の発明においては、熱媒液の温度
を検出する温度検出手段と、検出した温度が0℃に近い
所定の温度範囲になるように冷凍機の冷凍能力を制御す
る制御手段とを設けるので、飲用液体の冷却を中断して
いて冷凍機の冷凍能力が過大になるようなときでも、冷
凍機の発停等の操作をすることなく、熱媒液の温度を適
当な範囲に維持して飲用液体の凍結を防止することがで
きる。従って操作が一層容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した冷却装置の全体構成の一例を
示す説明図である。
【図2】(a)及び(b)は上記装置における熱媒液の
作用の説明図である。
【図3】本発明を適用した冷却装置の他の例を示す説明
図である。
【図4】本発明を適用した冷却装置の更に他の例を示す
説明図である。
【図5】本発明を適用した冷却装置の更に他の例の説明
図で、(a)は断面状態を示し(b)は平面状態を示
す。
【図6】本発明を適用した冷却装置の更に他の例の説明
図で、(a)は断面状態を示し(b)は平面状態を示
す。
【図7】本発明を適用した冷却装置の更に他の例を示す
説明図である。
【図8】本発明を適用した冷却装置の更に他の例の説明
図で、(a)は断面状態を示し(b)は平面状態を示
す。
【図9】従来の冷却装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 冷凍機 2、2A、2B 蓄冷熱タンク(容器) 3、3A、3B 冷媒管(熱媒液冷却管) 4、4A、4B 冷却管、コーヒー冷却管(飲用液
体冷却管) 4-1,4-2,4-3 冷却管、コーヒー冷却管(飲用液
体冷却管) 5 接続管 6 ポンプ6 7 温度センサ(温度検出手段) 8 冷凍機制御装置(制御手段) 22 蓋(天井、上端側、反対側) 23 底(何れか一方の側) 24 内筒 25 中間筒 26 間隔部分 27 外側部分 41 一端側 42 他端側 221 下端側(下端側、何れか一方の
側) c1 内側隙間 c2 外側隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製造されたときの高い温度より十分低い
    温度に冷却されて飲用されることがある飲用液体を冷却
    可能にする冷却装置において、 冷媒を供給可能な冷凍機と、前記冷媒で冷却されたとき
    に液相を保持する熱媒液が入れられる容器と、前記冷媒
    が流されて前記熱媒液を前記十分低い温度より更に低い
    温度に冷却可能なように前記容器内に配設された熱媒液
    冷却管と、前記容器内に配設され一端側から前記高い温
    度の前記飲用液体が入れられて所定の時間内に通過して
    前記十分低い温度に冷却されて他端側から排出可能なよ
    うに形成された飲用液体冷却管と、を有することを特徴
    とする冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記飲用液体冷却管は前記一端側から前
    記他端側まで下り傾斜に形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記飲用液体冷却管はコイル状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記容器は縦形の円筒形状になっていて
    上端側又は下端側の何れか一方の側が前記容器の天井又
    は底の何れか一方と内側隙間を開けて配設された内筒と
    前記内側隙間と反対側に外側隙間を開けて配設された中
    間筒とを備えていて、前記熱媒液冷却管は前記内筒と前
    記中間筒との間隔部分に配設され前記飲用液体冷却管は
    前記中間筒の外側部分に配設されていて、前記内筒の上
    部と前記外側部分の下部とが接続管で接続されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記接続管の中間に所定の流量を持つポ
    ンプが設けられていることを特徴とする請求項4に記載
    の冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記熱媒液の温度を検出する温度検出手
    段と、該温度検出手段が検出した温度が0℃に近い所定
    の温度範囲になるように前記冷凍機の冷凍能力を制御す
    る制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至5に
    記載の冷却装置。
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