JP2003130795A - サンプル・アナライザを校正する方法 - Google Patents

サンプル・アナライザを校正する方法

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JP2003130795A
JP2003130795A JP2002153071A JP2002153071A JP2003130795A JP 2003130795 A JP2003130795 A JP 2003130795A JP 2002153071 A JP2002153071 A JP 2002153071A JP 2002153071 A JP2002153071 A JP 2002153071A JP 2003130795 A JP2003130795 A JP 2003130795A
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fluorescence intensity
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Klaus W Berndt
ダブリュ.バーント クラウス
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Becton Dickinson and Co
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    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/645Specially adapted constructive features of fluorimeters
    • G01N21/6456Spatial resolved fluorescence measurements; Imaging
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    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
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    • G01N21/6428Measuring fluorescence of fluorescent products of reactions or of fluorochrome labelled reactive substances, e.g. measuring quenching effects, using measuring "optrodes"

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】血液試料中の単一赤血球容積(RCV)等を測
定するための、使い捨てサンプル・アナライザを、高精
度に成形された校正ツールを必要としないで、正確に校
正する方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも2つの異なる厚さの領域をも
つ光学キュベットのようなチャンバ内に試料を入れ、蛍
光色素を含む試料を励起光で照射して、蛍光顕微鏡の結
像光検出器で検出する。次に、光学キュベットの単一細
胞領域の高さを求めて、校正されたサンプル高さを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定量顕微分光法の
分野に関し、特に、好ましくは使い捨てのサンプル・ア
ナライザであるサンプル・アナライザを校正する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ヘマトクリット(「HCT」)、単一赤
血球容積(「RCV」)、平均赤血球容積(「MC
V」)及び赤血球分布幅(「RDW」)などのような血
液パラメータの測定は、際立った臨床上の関心事であ
る。普通は、電気インピーダンス測定に基づくシステム
(コールターカウンタ)か又は光散乱に基づくシステム
(フローサイトメータ)が使用される(例えば、J.
B.Henry、「Clinical diagnos
is and management by labo
ratory methods(検査室手法による臨床
診断と管理)」、フィラデルフィア、W.B.Saun
ders Company社、1996年、548ペー
ジ以下か又は、D.H.Tycko、M.H.Met
z、E.A.Epstein、A.Grinbaum、
「Flow‐cytometric light sc
attering measurement of r
ed blood cell volume and
hemoglobin concentration
(赤血球容積とヘモグロビン濃度の光散乱フローサイト
メトリー測定)」、Applied Optics 2
4(1985)、1355−1365ページを参照され
たい)。インピーダンス計数器は、複雑で高価な機器で
あり、機器とサンプル・パラメータの非常に慎重な調整
と制御が必要とされる。フローサイトメータの主な欠点
は、光散乱パラメータが、細胞の容積だけでなく細胞の
形状にも左右されるという事実である。
【0003】1983年に、GrayとHoffman
とHansenが、フローサイトメータ中の細胞の容積
を測定するための新しい光学的方法を提案した(M.
L.Gray、R.A.Hoffman、W.P.Ha
nsen、「A new method for ce
ll volume measurement bas
ed on volume exclusion of
a fluorescent dye(蛍光色素を排
除した容積に基づく細胞容積の新しい測定方法)」、C
ytometry 3(1983)p428−43
2)。この方法において、細胞が、細胞膜に浸透し得な
い蛍光色素の中に懸濁される。細胞懸濁液の狭い流れ
が、合焦されたレーザ・ビームによって励起された時に
生じる蛍光レベルは、細胞が照光領域に到達するまで一
定のままであり、これにより、細胞容積に正比例して蛍
光強度が低下することになる。フローサイトメータにお
いて、単一の細胞が、レーザ照射されるスポットをほぼ
10□秒以内で通過する。データ収集の時間間隔が短い
ことから、電子検出のバンド幅を比較的広くとる必要が
あり、その結果、容積測定における信号対雑音比が低く
なり、精度が低くなる。
【0004】利用可能なデータ収集時間は、静止した試
料中に細胞を懸濁させて、デジタル画像蛍光顕微鏡検査
法を適用することで、顕著に増加させることができる
(P.L.Becker、F.S.Fay、「Cell
‐Volume measurement using
the digital imaging fluo
rescence microscope(デジタル画
像蛍光顕微鏡を用いる細胞容積の測定)」、Bioph
ysical Journal 49(1986)、A
465を参照されたい)。デジタル蛍光顕微鏡検査法の
手法において、細胞容積を求めるのに校正手順が必要と
される。Recktenwaldとその共同研究者ら
は、細胞と一緒に懸濁された光学的に透明な非蛍光ミク
ロスフェアを用いて校正を行う方法を紹介した(D.R
ecktenwald、J.Phi‐Wilson、
B.Verwer、「Fluorescence qu
antitation using digital
microscopy(デジタル顕微鏡検査法を用いる
蛍光定量)」Journal Physical Ch
emistry 97(1993)、2868−287
0ページ)。個々の球体の容積は、顕微鏡でそれらの投
影面積を測定し、この数を体積に変換して、理想の球形
とみなすことで求められる。蛍光の発光から除外されて
いる球体の容積を、所要の校正パラメータとして用いた
結果として、蛍光強度が低下することになる。この手法
の利点は、校正用粒子が試料自体の中に存在するという
事実によって与えられる。言い換えれば、校正は、全く
同じ試料容器で実行され、付加的な校正試料を必要とし
ない。
【0005】細胞懸濁液中で校正球体を使用することに
は、問題がないというわけではない。第1に、球体の導
入は、作業の流れにおける付加的なステップとなる。流
量が高くなるように設計されたシステムにおいて、この
付加的なステップは、不利益となる。第2に、Reck
tenwaldとその共同研究者らは、蛍光色素分子が
球体の表面上に沈降して、誤差を生じさせる傾向がある
ことを観測している。第3に、球体の光学的屈折率が、
液体の屈折率とマッチしない場合には、球体の縁に、計
測した蛍光強度における屈折に基づくアーチファクトが
生じる。さらに、最後に、例えば数マイクロメートルか
又はそれ以下のオーダーの薄い試料の厚さが必要とされ
る場合に、ミクロスフェアの使用は、問題となることが
ある。
【0006】従来技術の問題を克服するために、War
dlawに付与された米国特許第6,127,184号
に、細胞懸濁液のための、異なる領域に異なる光路長を
もつキュベット状の光学試料容器が提案されている。少
なくとも1つの領域において、希釈されていない血液の
液層の厚さが非常に薄く(2ミクロンから7ミクロ
ン)、分離されたRBCの単層が形成される。別の領域
において、液層は、より厚く(7ミクロンから40ミク
ロン)、通常はRBCの鎖状の集合体(「Roleau
x」)が形成される。厚い領域は、HCTを求めるのに
使用され、薄い領域は、単一赤血球容積(RCV)を求
めるのに使用される。従来技術のように、血漿が、RB
C中に浸透しない蛍光色素で染色される。
【0007】米国特許第6,127,184号に記載さ
れた方法及び装置において、全血試料のHCTが、次式
によって求められる。
【0008】
【数10】
【0009】式(1)において、Bは、無細胞の血漿
領域内の既知サイズの面積から発現する蛍光強度であ
る。Bは、Roleaux構成体のRBCを含む同じ
サイズの別の面積から発現した蛍光強度である。実際に
は、Bは、或る無細胞領域の蛍光強度を計測して、大
きいサイズに外挿することで求められる。興味深いこと
に、HCTを求めるために、キュベットの高さを測定す
る必要はない。
【0010】次式を用いて、単一赤血球容積RCVを求
めることができる。
【0011】
【数11】
【0012】ここで、式(1)と同様に、Bは、無細
胞の血漿領域内の既知サイズAの面積から発現する蛍光
強度である。BRBCは、単一のRBCを含む同じサイ
ズの別の面積から発現する蛍光強度である。実際には、
は、特定のRBC近傍の無細胞領域の蛍光強度を測
定して、標準サイズAに外挿することで求められる。H
CT測定とは対照的に、絶対面積Aと、液層の絶対高さ
dを知る必要がある。これはまた、単一のRBCが包埋
される絶対容積を知る必要があるとも言える。
【0013】
【数12】
【0014】面積Aは、顕微鏡で容易に測定することが
できる。RBC近傍の高さdの測定には、「校正」とい
う、より複雑な問題がある。
【0015】米国特許第6,127,184号に、光学
キュベットを「校正」する、すなわち高さdを求める幾
つかの方法が開示されている。選択肢の1つにおいて、
既知容積の矩形のキャピラリが、キュベットと一体化さ
れる。このキャピラリから再発現する蛍光強度を計測す
ることで、1つには校正パラメータC=強度/容積が得
られる。単位面積当たりの蛍光強度は、キュベットの高
さに比例すると考えられることから、再発現する蛍光強
度により、どの位置における高さをも求めることができ
る。別の方法としては、米国特許第6,127,184
号に、深さが正確に調整された井戸のような、成形され
た校正標準を使用することが開示されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既知容
積の矩形のキャピラリを一体化させたり、深さが正確に
調整された井戸状のものを使用したりすると、複雑さが
増して、これにより、キュベット状の光学試料容器のコ
ストが増すことになる。したがって、一体化されるか又
は成形される高精度の校正ツールのいずれも必要としな
い、使い捨てのサンプル・アナライザを校正する方法に
ついての必要性も存在している。
【0017】本発明の目的は、好ましくは使い捨てのサ
ンプル・アナライザであるサンプルアナライザを校正す
る方法、具体的には、血液試料中のRCV測定のため
の、サンプル・アナライザ内に高精度の成形された校正
ツールを必要としない正確な校正方法を提供することで
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、好ましくは全血である生物学的流体の試料を、
例えば、少なくとも2つの異なる厚さの領域をもつ光学
キュベットのようなチャンバ内に配置することで達成さ
れ、好適な実施形態において、血漿は、赤血球の中に拡
散しない蛍光色素を含む。試料を、蛍光顕微鏡のような
光学式走査機器に置き、血漿が蛍光発光するように励起
光で照射して、顕微鏡の結像光検出器で検出する。蛍光
色素は、励起光と発光した蛍光のいずれも、赤血球に著
しく吸収されないように選択される。
【0019】次いで、次のステップからなるプロセスを
実行することで、光学キュベットの単一細胞領域の高さ
の値を求める。 (a)十分な高さの校正領域内の無細胞位置における蛍
光強度値を計測し、(b)無細胞条件下であると思われ
るサイズAの全校正面積について積分された蛍光強度I
calを外挿し、(c)単一細胞領域内の無細胞位置に
おける蛍光強度値を計測し、(d)無細胞条件下である
と思われるサイズAの全校正面積について積分された蛍
光強度Iscaを外挿し、(e)次式を用いて有効高さ
Hを求め、
【0020】
【数13】
【0021】ここで、
【0022】
【数14】
【0023】このとき、
【0024】
【数15】
【0025】ここで、
【0026】
【数16】
【0027】ここで、
【0028】
【数17】
【0029】ここで、NAは、顕微鏡の対物レンズの開
口数であり、λexは、励起中心波長であり、λ
emは、発光中心波長であり、zは、顕微鏡の結像光学
系に平行な軸上の試料内の位置であり、(f)次式によ
って量Kを計算し、
【0030】
【数18】
【0031】k)次式の解である積分極限dを求める。
【0032】
【数19】
【0033】ここで、dは、求める単一細胞領域におけ
る未知のサンプル高さ(キュベットの高さに等しい)に
等しい。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の方法によれば、好適には
血液、より好適には懸濁した赤血球(「RBC」)を含
む希釈されていない血液のような生物学的流体の試料
を、例えば、少なくとも2つの異なる厚さの領域をもつ
光学キュベットのようなチャンバの中に入れる。キュベ
ットは、比較的薄く、好適には試料が対物レンズを通し
て照射されるEPI構成の蛍光顕微鏡である蛍光顕微鏡
の試料ステージに位置決めされるのに適していることが
好ましい。本発明は、共焦点顕微鏡が使用される場合に
も適用可能である。
【0035】液体試料に蛍光色素を加え、均一に分散さ
せる。色素は、RBCの中に漏出しないように選択され
る。言い換えれば、血漿だけが蛍光色素で染色される。
色素は、RBC内での吸収が微弱なスペクトル領域内
で、励起光を吸収するべきである。ヘモグロビンが、R
BCにおける優勢な吸収体であることから、励起波長
を、好ましくは600nmより長くするべきである。好
適な実施形態において、640nm付近の波長範囲内で
励起可能な色素TO‐PRO‐3(例えば、オレゴン州
ユージーン所在のモレキュラー・プローブス社から販売
されている)を使用することができる。別の好適な色素
は、同じくRBCの中に浸透せず、750nm付近で励
起可能な、TO‐PRO‐5(同じくモレキュラー・プ
ローブス社から販売されている)である。
【0036】「EPI構成」とは、蛍光顕微鏡検査法で
使用される一般的な用語である。これは、ほぼ平行な励
起光が、対物レンズに向けて(普通は下向きに)導かれ
るということを意味している。接近する励起光が、対物
レンズによって試料上に合焦され、照射強度の高い小領
域が形成される。試料の小領域内で発生した蛍光が、全
く同じ対物レンズによって集光されて、上向きに進む平
行な蛍光ビームが形成される。平行ビームは、試料が対
物レンズの焦点面にほぼ正確に配置されることから形成
される。このとき、対物レンズの上に2つの重なり合う
ビーム(下向きに進む励起ビームと、上向きに進む蛍光
ビーム)が存在する。例えば、ダイクロイック・ビーム
・スプリッタを挿入することで、ビームの一方が90度
の角度で分離される。これは、蛍光放射が、励起光より
長波長であることから可能となる。多くの顕微鏡におい
て、励起ビームが分離される。言い換えれば、ほぼ平行
な励起ビームが、ダイクロイック・ブロックに到達し
て、対物レンズに向けて導かれる。試料で発生した蛍光
は、ダイクロイック・ブロックを直線的に通り抜けて、
結像光検出器か又は観測者の眼に到達することになる。
【0037】本発明に係る(使い捨ての)サンプル・ア
ナライザを校正する方法は、次の7つのステップに要約
することができる。ステップ1 十分な高さの校正領域内の無細胞位置における蛍光強度
値を計測する。ステップ2 無細胞条件下であると思われるサイズAの全校正面積に
ついて積分された蛍光強度Icalを外挿する。ステップ3 単一細胞領域内の無細胞位置における蛍光強度値を計測
する。ステップ4 無細胞条件下であると思われるサイズAの全校正面積に
ついて積分された蛍光強度Iscaを外挿する。ステップ5 次式を用いることで有効高さHを求める。
【0038】
【数20】
【0039】ここで、
【0040】
【数21】
【0041】このとき、
【0042】
【数22】
【0043】ここで、
【0044】
【数23】
【0045】また、
【0046】
【数24】
【0047】ここで、NAは、顕微鏡の対物レンズの開
口数であり、λexは、励起中心波長であり、λ
emは、発光中心波長であり、zは、顕微鏡の結像光学
系に平行な軸上の試料内の位置である。ステップ6 次式によって量Kを計算する。
【0048】
【数25】
【0049】ステップ7 次式の解である積分極限dを求める。
【0050】
【数26】
【0051】ここで、dは、求められた単一細胞領域に
おける未知のサンプル高さ(キュベットの高さに等し
い)に等しい。以下に、本発明に係るステップ1からス
テップ7までを、さらに詳細に説明する。
【0052】ステップ1 説明のために、図1に、EPI構成の典型的な蛍光顕微
鏡の対物レンズの下に形成された、励起光のダブルコー
ンを概略的に示す。図1には、光学キュベット内の光の
みが示されており、(1)は上部窓であり、(2)はベ
ース・プレートであり、(3)はキュベット内の液体試
料であり、(4)はダブル・コーンであり、(5)はビ
ーム・ウェストである。最大励起強度が、ビーム・ウェ
スト領域から得られるということは明白である。図2の
プロットは、Z位置の関数としての液体試料内の軸上の
強度を示している。入射ひとみを均一に照らす理想のレ
ンズが、開口数NA=0.4、波長λ=600nmであ
るとみなす。図2のキュベットの高さは、32ミクロン
(−16・・・+16)である。このプロットは、液体
の容積の一部のみが最大発光強度を受光し、しかも、こ
の受光部分内での強度が一定ではないということを示し
ている。
【0053】図2から、以下の結論を引き出すことがで
きる。高さが変化するキュベットを使用する場合には、
計測された蛍光強度は、最初は、キュベットの高さが増
加するのに伴い増加する。しかしながら、キュベットの
高さが図2に示す強度分布曲線より大きい値に到達する
と、計測された蛍光強度が上限に達することになる。言
い換えれば、キュベットの高さがさらにいくら上昇して
も、計測された蛍光強度はそれ以上増加しないことにな
る。
【0054】図3は、対物レンズのNA=0.4、励起
中心波長λex=500nm、発光中心波長λem=6
00nmのときの、キュベットの高さの関数としての蛍
光強度を示している。本発明のステップ1は、「十分
な」高さの校正領域で実行される。ここでの「十分な」
とは、蛍光の上限が計測されるような高さを意味する。
【0055】本発明に係る校正に使用可能な所要の最小
高さが、対物レンズの開口数NAと、励起波長範囲Δλ
exと、蛍光発光波長範囲Δλemと、に基づいている
ということに注目されたい。顕微鏡の結像光検出器によ
って「見られる」ような一定の面積Aのとき、図2に示
すプロットが、キュベット内のZ位置の関数としての励
起強度E(z)だけでなく、Zに依存するフォトン収集
効率D(z)も表すことから、射出波長範囲は、ここに
含まれる。言い換えれば、NAとΔλexとΔλem
より特徴付けられる特定の実験条件のいずれかにおい
て、この使い捨てのものを校正するのに十分な最小高さ
を、数学的に求めることができる。波長範囲の代わり
に、中心波長λexとλemをそれぞれ使用することも
できる。上述のように、図3のプロットは、開口数が
0.4、励起中心波長が500nm、発光中心波長が6
00nmのときに当てはまる。校正するのに「十分な」
キュベットの高さは、その高さが10ミクロンより増加
しても蛍光強度が増加しないことから、10ミクロンよ
り上の高さのどれかである。
【0056】ステップ2 ステップ2において、顕微鏡の結像光検出器によって見
られるような面積Aの全体の、すなわち積分された蛍光
強度Icalが求められる。これは、ピクセル・ヒスト
グラムか又は画像処理の分野で知られている一般的な手
順を用いることで達成可能である。ステップ1とステッ
プ2で求められるような積分された蛍光強度が、無細胞
領域に対応するということは重要である。
【0057】ステップ3 ステップ3は、ステップ1の繰り返しであるが、使い捨
てのものの単一細胞領域で実行され、この単一細胞領域
は、RBCが単層で存在し、好ましくは互いから幾らか
の距離だけ離間されている領域である。後者は、画像処
理を容易にし、RCV測定における精度を向上させるこ
とができる。
【0058】ステップ4 ステップ4は、ステップ2と同じであるが、単一細胞領
域で繰り返される。
【0059】ステップ5 ステップ5における式(4)は、結像光検出器によって
見られるような面積Aから期待される最終積分された蛍
光強度の計算を表す。強度Icalは、次式で与えられ
る。
【0060】
【数27】
【0061】ここでηは、蛍光体の量子収量と、幾何学
的形状と、光検出器の感度と、電子利得の寄与が考慮に
入れられている。Iは、最大励起強度であり、Aは、
前と同じく顕微鏡の結像光検出器によって見られるよう
なフォトンの収集面積である。Icalはまた、次のよ
うにも書き表される。
【0062】
【数28】
【0063】ここで、
【0064】
【数29】
【0065】また、
【0066】
【数30】
【0067】式(14)は式(4)と同一である。式
(12)と式(13)の量Cは、校正定数と考えられる
が、本発明に係る手順により消去することができるとい
うことが後で分かる。
【0068】式(14)における量Hは、Z方向に沿っ
た一定の励起強度と一定のフォトン収集効率が、高さH
(式(12)参照)を横切るとみなされる場合に、「有
効高さ」と考えることができる。上述のように、Hの値
は、NAとλexとλemが分かっている場合に計算す
ることができる。NA=0.4、λex=500nm、
λem=600nmのとき、H=4.513ミクロンが
得られる。この計算は、実際の蛍光強度計測には必要な
いということを強調しておく。
【0069】校正領域についての式(11)と同じく、
次式により、単一細胞領域から期待される積分された蛍
光強度を計算することができ、
【0070】
【数31】
【0071】ここで、dは、求める必要がある単一細胞
領域の未知キュベット高さを表す。式(15)を式(1
1)で割り、幾分再整理することで、結果として、
【0072】
【数32】
【0073】が得られる。式(16)は、式の右辺の値
に等しい左辺の積分値を与える積分極限dを求める、と
いう最短でできる形態の本発明の核心を含んでおり、こ
の右辺は、理論値Hと、2つの実験的に求められる積分
された蛍光強度IscaとIcalの各々との組み合わ
せを含んでいる。上記のように、式(15)を式(1
1)で割ることで、最大励起強度と他の実験パラメータ
を含む式(13)による校正定数Cが消去される。
【0074】ステップ6 本発明のステップ6において、理論量Hと、2つの実験
的に求められる積分された蛍光強度IscaとIcal
に基づく、式(16)の右辺に等しい量Kが求められ
る。一例において、NA=0.4、λex=500n
m、λem=600nm、単一細胞領域においてキュベ
ットの高さが3ミクロンであるとみなされるときに、I
scaとIcalの期待値を計算することができる。こ
れらと(式(14)を解くことで上記で得られたよう
な)H=4.513ミクロンとを組み合わせることで、
K=2.705ミクロンが得られる。次のステップにお
いて、このK値は、単一細胞領域の真の高さを計算する
のに使用される。
【0075】ステップ7 ステップ7は図4に示されており、図4には、K値の
2.705が破線で示され、式(16)の左辺からの積
分値が示されている。キュベットの高さdが増加する
と、積分値も増加する。d=3ミクロンのとき、積分値
はK=2.705に等しく、期待通りに真のキュベット
高さに対応する。NAとλexとλemで特徴付けられ
る与えられた実験条件において、単調に増加する一続き
の「推定された」キュベットの高さについての式(1
6)の積分値を求めることができる。次いで、このデー
タを、ルックアップ・テーブルの形態で保存することが
できる。したがって、IcalとIscaの実験値が考
慮に入れられた量Kを求め、次いで、特定のキュベット
高さdのどれが現在のH値に対応するのかをテーブルか
ら索引することで、本発明に係る方法を実行することが
できる。
【0076】これまでは、試料が対物レンズを通して照
らされる(EPI構成)蛍光顕微鏡を考えてきた。EP
I構成を用いることには、励起光を必要とする通常の顕
微鏡作業において利点がある。通常の蛍光顕微鏡検査法
において、同じように制約されるZ軸に沿う励起が重な
ると、シャープな画像を得ることを可能にするZ軸に沿
ったフォトン収集効率が制約される。HCTとRCVを
求めるここでの課題において、例えば、照射経路に対物
レンズを含まずに試料を背面か又は側面から照らすこと
で、Z軸に沿った均質照射に切り換えることができる。
これに関連して、本発明に係る校正方法が、上記の場合
にも適用可能であるということに注目されたい。数学的
に、式(5)、式(10)、式(11)、式(14)、
式(15)、及び式(16)のE(z)に定数E=1
を代入する。その他の点では、これらのプロセス・ステ
ップは同一になる。図5は、均質照射が第1平坦域に到
達し、次いで、キュベットの厚さが増加するのに伴って
僅かな増加傾向を示す場合の校正強度Icalを表して
いる。この場合、これは、厚さがおよそ15ミクロンの
キュベット領域か又は厚さがおよそ30ミクロンのキュ
ベット領域を使用することができるということを意味し
ている。また、正確な厚さを知る必要はない。図6は、
均質照射のための最終プロセス・ステップを表す。
【0077】実際には、式(5)から式(8)までは、
Z軸に沿った照射強度とフォトン収集効率における実際
の軸上分布をいつも表すわけではないということが分か
っている。この理由はマニホルドである。一例として、
式(5)から式(8)までは、試料内での光の散乱や、
顕微鏡の光学系統の不完全性、キュベットの上部窓にお
ける光の屈折その他類似のものなどのような小さいアー
チファクトが考慮されていない。したがって、式(4)
における関数E(z)とD(z)を、実験的に求める必
要がある。しかしながら、E(z)とD(z)とを、実
際に別々に求める必要はない。次の関数F(z)を用い
ることにより、E(z)とD(z)とが組み合わされた
結果だけを考慮に入れることで十分である。
【0078】
【数33】
【0079】さらに、関数F(z)を求める必要もな
い。代わりに、式(4)、式(10)及び式(16)に
係る、変化するキュベットの高さの関数としての蛍光強
度分布を積分することが必要とされる。式(4)と式
(10)と式(16)が、同一の照射分布とフォトン収
集分布を示すという事実から、キュベットの高さの関数
としての一連の計測された蛍光強度の1つのみの計測が
必要とされ、関係H(d)を確立して、式(4)に従い
「有効高さ」値H(h)を求めることができ、同様に、
hは、「十分な」高さである。H(d)とH(h)の両
方は、定数因子を含んでおり、その値は、使用される特
定の機器に基づいている。しかしながら、H(d)が式
(10)の左辺に等しく、H(h)が式(9)の右辺の
Hに等しいことから、式(9)と式(10)との組み合
わせは、定数因子が消去されるということを示してい
る。
【0080】上述の校正計測は、例えば、高さの値が分
かっている校正キュベットを使用するか又はガラスのよ
うな透明な材料の2枚の堅いプレートからくさび形のキ
ュベットを形成することで実行可能である。くさび形の
キュベットの厚い端に、高さの分かっているスペーサが
使用される場合には、くさび内の適切な位置を選択する
ことで、明確な高さの値を確立することができる。与え
られた蛍光顕微鏡検査法における積分値H(d)とH
(h)が求められると、前述のように本発明を実行する
ことができる。
【0081】図3から分かるように、式(10)と式
(16)の積分値は、5ミクロン以下の非常に小さいキ
ュベットの高さ値、すなわち、単一細胞領域に使用され
る高さ値において、ほぼ直線的な挙動を示す。Pが定数
因子である、次の近似式(18)を用いると、式(1
6)は、式(19)として書き表すこともできる。
【0082】
【数34】
【0083】
【数35】
【0084】式(4)で定義されるような式(19)に
おける量Hは、NAとλexとλemその他などのよう
なパラメータに基づいている。与えられた蛍光顕微鏡の
構成において、Hは一定となる。したがって、式(1
9)は、次のように書き表すことができる。
【0085】
【数36】
【0086】このとき、G=H/Pであり、これは、特
定の顕微鏡構成について一度だけ求める必要がある別の
定数である。式(20)は、本発明を実行するための最
も簡単な方法を表す。一回校正して、定数Gの値を得た
後に、単一細胞領域の無細胞位置におけるサイズAの面
積から再発現した蛍光強度Iscaを求め、次いで、
「十分な」高さの無細胞位置におけるサイズAの面積か
ら再発現した蛍光強度Icalを求めて、最終的に、式
d=G*(Isca/Ical)により、単一細胞領域
内の位置であるキュベットの高さdが計算される。一回
校正は、小さいが高さd’が分かっているチャンバを使
用して、P=H(d’)/d’のような第1校正定数を
求めることで実行可能である。次いで、量H(h)を与
える「十分な」高さhにおいて第2計測を行う。次い
で、最終的な校正定数Gが、G=H(h)/Pとして得
られる。
【0087】本発明は、単一細胞領域の蛍光強度を計測
して、第2領域の別の蛍光強度を計測することで、単一
細胞領域の高さが求められ、このとき、第2領域の正確
な高さを知る必要がないという驚くべき事実に基づいて
いる。第2領域の高さが「十分な」ものであるというこ
とのみが必要とされ、ここでの「十分な」とは、与えら
れた顕微鏡構成において、蛍光強度が高さに依存しなく
なることを意味する。dの関数としての式(10)をプ
ロットし(図3参照)、蛍光強度が平坦域に達する高さ
を選択することにより、十分な高さの推定を行うことが
できる。本発明を実行するのに実際の高さの値は必要と
されない、ということに注目することは重要である。
【0088】式(16)と式(20)から分かるよう
に、本発明に係る方法は、2つの計測された蛍光強度、
すなわちIscaとIcalとの比を用いるものであ
る。この両方の強度は、励起強度と、光学系の透過と、
フィルタの透過と、CCD検出器の感度その他などのよ
うな因子に比例することから、これらのパラメータの全
てにおけるアーチファクトの変化又はドリフトが消去さ
れる。したがって、本発明に係る方法は、正確な結果を
与える。
【0089】ここで開示された校正方法を、血液分析器
だけでなく、懸濁した粒子を含む又は含まない他の液体
試料を分析する分析器にも用いることは、もちろん本発
明の範囲内にある。この場合には、他の試料中で粒子が
存在しない位置が、血液試料中で細胞が存在しない位置
に対応することになる。したがって、粒子が互いに間隔
をおいて存在している、高さの低いキュベット領域(単
粒子領域)が、血液試料中の単一細胞領域に対応するこ
とになる。また、この校正方法を、顕微鏡だけでなく、
他の光学式走査機器に適用することも、本発明の範囲内
にある。
【0090】要約すると、本発明は、好ましくは使い捨
てのサンプル・アナライザであるサンプル・アナライザ
を校正する方法に向けられており、Z軸に沿う典型的な
非均一照射と非均一フォトン収集効率で十分機能し、使
い捨て内に成形された高精度の校正特徴を必要としな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】EPI構成の典型的な蛍光顕微鏡の対物レンズ
の下に形成された励起光のダブルコーンを概略的に示す
図である。
【図2】入射ひとみを均一に照らす理想のレンズの開口
数NA=0.4、波長λ=600nm、キュベットの高
さが32ミクロン(−16...プラス16)であると
きのZ位置の関数としての液体試料内の軸上強度を表す
図である。
【図3】対物レンズのNA=0.4、励起中心波長λ
ex=500nm、蛍光中心波長λem=600nmの
ときの、キュベットの高さの関数としての蛍光強度を表
す図である。
【図4】破線で示す量Kと、対物レンズのNA=0.
4、励起中心波長λex=500nm、蛍光中心波長λ
em=600nm、単一細胞領域におけるキュベットの
高さが3ミクロンのときの、積分極限dの関数としての
式(10)の積分値とを表す図である。
【図5】Z軸に沿って均質な励起が与えられた状態の、
図3に対応する図である。
【図6】Z軸に沿って均質な励起が与えられた状態の、
図4に対応する図である。
【符号の説明】
1 上部窓 2 ベース・プレート 3 液体試料 4 ダブル・コーン 5 ビーム・ウェスト
フロントページの続き (71)出願人 595117091 1 BECTON DRIVE, FRA NKLIN LAKES, NEW JE RSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 クラウス ダブリュ.バーント アメリカ合衆国 21093 メリーランド州 ティモニウム ロックビュー テラス 305 Fターム(参考) 2G043 AA01 BA16 CA03 DA01 EA01 FA02 HA01 HA09 JA02 KA02 KA05 LA03 NA01 NA13 2H052 AA07 AA09 AE05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学式走査機器内に保持されたサンプル
    ・アナライザのチャンバの中の試料のサンプル高さを校
    正する方法であって、 a)サンプル・アナライザに、試料を受容するための前
    記チャンバを設け、 b)前記チャンバに、蛍光色素を含む試料を入れ、 c)前記試料を励起光により照射し、 d)前記試料を前記機器で走査して該試料からの蛍光を
    検出し、 e)計測された蛍光強度が高さ値に左右されないような
    高さhの校正領域における粒子の存在しない位置の蛍光
    強度値を計測し、 f)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Icalを外挿し、 g)単一粒子領域内の粒子の存在しない位置における蛍
    光強度値を計測し、 h)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Iscaを外挿し、 i)次式を用いて、校正領域における有効高さHを求
    め、 【数1】 ここで、 【数2】 このとき、 【数3】 ここで、 【数4】 ここで、 【数5】 ここで、NAは、走査機器の対物レンズの開口数であ
    り、λexは、励起中心波長であり、λemは、発光中
    心波長であり、zは、走査機器の結像光学系に平行な軸
    上の試料内の位置であり、 j)次式によって量Kを計算し、 【数6】 k)次式の解である積分極限dを求め、 【数7】 ここで、dは、単一細胞領域における求める未知のサン
    プル高さに等しく、 l)校正されたサンプル高さを得る、ことを含むことを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 光学式走査機器内に保持されたサンプル
    ・アナライザのチャンバの中の試料のサンプル高さを校
    正する方法であって、 a)サンプル・アナライザに、試料を受容するための前
    記チャンバを設け、 b)前記チャンバに、蛍光色素を含む試料を入れ、 c)前記試料を励起光により照射し、 d)前記試料を前記機器で走査して該試料からの蛍光を
    検出し、 e)計測された蛍光強度が高さ値に左右されないような
    高さhの校正領域における粒子の存在しない位置の蛍光
    強度値を計測し、 f)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Icalを外挿し、 g)単一粒子領域内の粒子の存在しない位置における蛍
    光強度値を計測し、 h)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Iscaを外挿し、 i)校正のために、変えることができるが高さdは分か
    っている一組のチャンバを用いることにより、同一の機
    器で高さに左右されない蛍光強度H(d)を計測し、 j)蛍光強度H(h)を計測し、 k)次式の解である1つのd値を求め、 【数8】 ここで、dは、求める単一細胞領域における未知のサン
    プル高さに等しく、 l)校正されたサンプル高さを得る、ことを含むことを
    特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 前記高さに左右されない蛍光強度H
    (d)のデータと、ステップ(i)及び(j)による蛍
    光強度H(h)のデータが、前の校正から得られること
    を特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 光学式走査機器内に保持されたサンプル
    ・アナライザのチャンバの中の試料のサンプル高さを校
    正する方法であって、 a)サンプル・アナライザに、試料を受容するための前
    記チャンバを設け、 b)前記チャンバに、蛍光色素を含む試料を入れ、 c)前記試料を励起光により照射し、 d)前記試料を前記機器で走査して該試料からの蛍光を
    検出し、 e)計測された蛍光強度が高さ値に左右されないような
    高さhの校正領域における粒子の存在しない位置の蛍光
    強度値を計測し、 f)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Icalを外挿し、 g)単一粒子領域内の粒子の存在しない位置における蛍
    光強度値を計測し、 h)サイズAの全校正面積について積分された蛍光強度
    Iscaを外挿し、 i)校正するために、小さい、高さd’が分かっている
    チャンバを用いることにより、同一の機器で蛍光強度H
    (d’)=P*d’を計測し、 j)第1校正定数P=H(d’)/d’を求め、 k)蛍光強度H(h)を計測し、 l)最終校正定数G=H(h)/Pを求め、 m)次式の解である1つのd値を求め、 【数9】 ここで、dは、求める単一細胞領域における未知のサン
    プル高さに等しく、 n)校正されたサンプル高さを得る、 ことを含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 ステップ(i)から(l)までによる定
    数Gの値が、前の校正から得られることを特徴とする請
    求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 光学式走査機器内に保持されたサンプル
    ・アナライザの第1チャンバの中の試料のサンプル高さ
    を校正する方法であって、 a)前記サンプル・アナライザに、試料を受容するため
    の前記第1チャンバを設け、 b)前記チャンバに、蛍光色素を含む試料を入れ、 c)前記試料を励起光により照射し、 d)前記試料を前記機器で走査して該試料からの蛍光を
    検出し、 e)計測された蛍光強度が高さ値に左右されないような
    高さの校正領域における粒子の存在しない位置の蛍光強
    度値を計測し、 f)単一粒子領域内の粒子の存在しない位置における蛍
    光強度値を計測し、 g)校正のために、小さい、高さd’が分かっている、
    蛍光性の液体が入れられた第2チャンバを用いることに
    より、同一の機器で蛍光強度を計測し、 h)校正のために、同じく蛍光性の液体が入れられた、
    計測された蛍光強度が高さ値に左右されないような高さ
    の第3チャンバを用いることにより、同一の機器で蛍光
    強度を計測し、 i)校正定数を求め、 j)2つの計測された前記蛍光強度値と前記校正定数か
    ら、前記第1チャンバの前記単一粒子領域内のサンプル
    高さを求めて、 k)校正されたサンプル高さを得る、 ことを含むことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 前記校正定数の値が、前の校正から得ら
    れることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記試料が、血液又は全血であることを
    特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、又は請求項
    6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記チャンバが、光学キュベットか又は
    使い捨てのチャンバであることを特徴とする請求項1、
    請求項2、請求項4、又は請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記光学式走査機器が、顕微鏡である
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項4、又は
    請求項6に記載の方法。
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